JP2007090976A - タイヤデフレクタ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ブレーキ装置を含む左右の前輪1と、前輪1を転舵可能に収容するホイールハウス2を備えた車体前部のタイヤデフレクタ装置であって、デフレクタ23は板状に形成されると共に、ホイールハウス2直前の床面18において下方に突出し、かつ車両正面視で少なくともタイヤ中心線L1とホイールハウス2の車内側端部2aとの間にわたって車幅方向に延存して設けられ、デフレクタ23には正面視でタイヤ内縁端部4Sとオーバラップして、タイヤ4よりも車幅方向中心寄りに所定幅の開口部28が形成されたことを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
そこで、この発明は、上記知見に基づいて、ホイールハウス直前の床面において下方に突出する板状のデフレクタを設け、このデフレクタが車両正面視で少なくともタイヤ中心線とホイールハウスの車内側端部との間にわたって車幅方向に延びるように設けられ、かつ該デフレクタには正面視でタイヤ内縁端部とオーバラップして、該タイヤよりも車幅方向中心寄りに所定幅の開口部を形成することで、空気抗力係数(Cd値)の改善と、ブレーキ冷却性の確保との両立を図ることができ、タイヤ巻き込み効果が顕著に現れて、ホイール内への冷却風増加を図ることができるタイヤデフレクタ装置の提供を目的とする。
上述の開口部はデフレクタの上端部に開口形成することが望ましい。
上記構成によれば、アンダガードに従来構造の如きブレーキ導風部を一切加工する必要がなく、デフレクタそれ自体に上記開口部を形成するとよい。また板状のデフレクタという従来技術に対して低い位置への開口部形成であっても、タイヤ内縁に沿う流れにより、ホイール内に冷却風を導入することができる。
上記構成によれば、デフレクタに設けた開口部により、ホイールハウス内への過大な流量増大を招くことなく、タイヤの内縁部に沿って上昇しつつ、かつタイヤ内縁部を回り込んでホイール内に入る流れを形成することができ、しかも、開口部を横長形状の孔部に設定したので、この孔部を通過した流れは横長となって、タイヤの内縁部を回り込みやすく、ホイール内部の上下全体にわたって風が行き渡るため、ホイールハウスから流出する層状の流れ(2次元状の流れ)が形成され、車体側面部の流れの乱れを小さくすることができる。
上記構成によれば、車種やグレードの差異によりタイヤ幅が異なるが、これに対応してデフレクタを簡単に取替えることができ、汎用性の拡大を図ることができる。
上記構成によれば、デフレクタの取付け性確保と、デフレクタの剛性確保との両立を図ることができる。
図1はタイヤデフレクタ装置を備えた車両の側面図、図2は図1の要部の底面図であって、図1、図2において左右の前輪1,1はホイールハウス2,2内に転舵可能に収容されている。
ところで、上述のエンジンルームの下部は、図2に示すようにフロントアンダガード18によって覆われている。この実施例では、フロントアンダガード18は、アンダガード前部19と、アンダガード中央部20と、左右のアンダガードサイド部21,21とに4分割されている。
ここで、上述のアンダガードサイド部21にはホイールハウス内張りとしてのスプラッシュシールドを一体形成してもよい。
左右のデフレクタ23,23は左右対称に構成されるが、図5には左側の前輪1に対応して左側のデフレクタ23を下方から仰視した斜視図を示している。
またディスクホイール3を通じてホイールハウス2から流出する走行風の風速分布aは図3に示すように層状(2次元状)の特性となり、つまり、ディスクホイール3内部の上下全体にわたって風が行き渡り、これが層状に薄く車体側面に流れ出すので、これにより車体側面部の流れの乱れが小さくなることが明らかとなった。
またホイールハウス2から流出する走行風の風速分布bは図9に示すように3次元状の特性となり、車体側面部の流れの乱れが大となる。
さらに開口部28の形成位置を内寄りに設定した比較例の車両Dは、図12、図13に示すように、デフレクタ23の開口部28からホイールハウス2内に流入した走行風(スモーク)は後方に向けて略直進し、ロアアーム8(図2参照)などと干渉しつつディスクホイール3内を通って車外側へ流出する。
この構成によれば、フロントアンダガード18に従来構造の如きブレーキ導風部を一切加工する必要がなく、デフレクタ23それ自体に上記開口部28を形成するとよい。また板状のデフレクタ23という従来技術に対して低い位置への開口部28形成であっても、タイヤ内縁に沿う流れにより、ディスクホイール3内に冷却風を導入することができる。
この構成によれば、デフレクタ23に設けた開口部28により、ホイールハウス2内への過大な流量増大を招くことなく、タイヤの内縁部に沿って上昇しつつ、かつタイヤ内縁部を回り込んで、ディスクホイール3内に入る流れを形成することができ、しかも、この孔部を通過した流れは横長となって、タイヤの内縁部を回り込みやすく、ホイール内部の上下全体にわたって風が行き渡るため、ホイールハウス2から流出する層状の流れ(2次元状の流れ)が形成され、車体側面部の流れの乱れを小さくすることができる。
この構成によれば、車種やグレードの差異によりタイヤ幅が異なるが、これに対応してデフレクタ23を簡単に取替えることができ、汎用性の拡大を図ることができる。
この構成によれば、デフレクタ23の取付け性確保と、デフレクタ23の剛性確保との両立を図ることができる。
この発明のブレーキ装置は、実施例のディスクブレーキのキャリパ5とディスクブレーキロータ6を含む装置に対応し、
以下同様に、
タイヤ内縁端部は、ショルダ部4Sに対応し、
アンダガードは、4分割構造のフロントアンダガード18に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
2…ホイールハウス
2a…車内側端部
4…タイヤ
4S…ショルダ部(タイヤ内縁端部)
5…キャリパ(ブレーキ装置)
6…ディスクブレーキロータ(ブレーキ装置)
18…フロントアンダガード(アンダガード)
23…デフレクタ
24…デフレクタ主体部
25…デフレクタ取付け部
26…補強リブ
28…開口部
L1…タイヤ中心線
Claims (5)
- ブレーキ装置を含む左右の前輪と、前輪を転舵可能に収容するホイールハウスを備えた車体前部のタイヤデフレクタ装置であって、
デフレクタは板状に形成されると共に、ホイールハウス直前の床面において下方に突出し、
かつ車両正面視で少なくともタイヤ中心線とホイールハウスの車内側端部との間にわたって車幅方向に延存して設けられ、
上記デフレクタには正面視でタイヤ内縁端部とオーバラップして、該タイヤよりも車幅方向中心寄りに所定幅の開口部が形成された
タイヤデフレクタ装置。 - 上記開口部を、ホイールハウス前方の車体下面部を覆うアンダガードより下方において上記板状のデフレクタに一体形成した
請求項1記載のタイヤデフレクタ装置。 - 上記開口部は横長形状の孔部に設定された
請求項1または2記載のタイヤデフレクタ装置。 - 上記デフレクタはアンダガードに対して取外し可能に固定された
請求項3記載のタイヤデフレクタ装置。 - 上記デフレクタは、デフレクタ主体部とデフレクタ取付け部とを断面L字状に形成すると共に、デフレクタ主体部とデフレクタ取付け部との間には補強リブが設けられた
請求項4記載のタイヤデフレクタ装置。
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