JP2007087875A - 非水電解質電池および電池パック - Google Patents

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Abstract

【課題】サイクル特性に優れた非水電解質電池を提供する。
【解決手段】正極と、負極活物質を含む負極と、下記で表されるイミダゾリウムカチオンを1×10-4モル/L〜0.1モル/L含む非水電解質とを具備することを特徴とする。
Figure 2007087875

ここで、前記R、前記R’、前記R”はそれぞれ、水素、ハロゲン、アルキル基またはハロゲン化アルキル基を示す。
【選択図】なし

Description

本発明は、非水電解質電池および電池パックに関する。
非水電解質電池の非水電解質として、有機溶媒にリチウム塩を溶解させたものを使用することが知られている。この非水電解質電池に難燃性を付与するために、有機溶媒の代わりにイミダゾリウム塩に代表される常温溶融塩を使用することが検討されている。
例えば特許文献1には、4級イミダゾリウムカチオン及びカチオンと結合して常温型溶融塩を形成する能力を有するアニオンからなる常温型溶融塩に、リチウム塩及び該常温型溶融塩に対し1〜130容量%の環状有機化合物を配合してなるリチウム二次電池用電解液が記載されている。すなわち、この非水電解液には環状有機化合物が4級イミダゾリウム塩の0.01〜1.3倍の量で含まれており、リチウム塩が溶解される溶媒の約4割以上がイミダゾリウム塩で構成されている。
特許文献2には、非水電解質が常温溶融塩を主成分として含有しており、負極の負極活物質として負極の作動電位を金属リチウムの電位に対して1Vよりも貴とする物質を用いた非水電解質リチウム二次電池が記載されている。常温溶融塩としては、イミダゾリウムカチオンを有するものが挙げられている。非水電解質中の常温溶融塩量について具体的な数値は開示されていないが、実施例ではリチウム塩(LiBF4)の溶媒としてイミダゾリウム塩(EMIBF4)が使用されている。
特許文献3には、融点が60℃以下の室温溶融塩を含有する非水電解液を備えた非水電解質二次電池が記載されている。この非水電解液は、有機溶媒であるカーボネートの量が多くなり過ぎると分解しやすくなることから、室温溶融塩とカーボネートとの体積比を25:75〜100:0の範囲とする、すなわち、リチウム塩が溶解される溶媒の25体積%以上をイミダゾリウム塩で構成することが好ましいとしている。室温溶融塩としては、トリメチルオクチルアンモニウム・トリフルオロメタンスルホン酸イミド等の第4級アンモニウム塩が挙げられている。
しかしながら、特許文献1〜3のように、リチウム塩の溶媒としてイミダゾリウム塩を主体とするものを使用すると実用的なサイクル特性を得られなかった。
特開11−307121号公報 特開2001−319688号公報 特開2003−203674号公報
本発明は、サイクル特性に優れた非水電解質電池および電池パックを提供することを目的とする。
本発明の非水電解質電池は、正極と、
負極活物質を含む負極と、
下記化2で表されるイミダゾリウムカチオンを1×10-4モル/L〜0.1モル/L含む非水電解質と
を具備することを特徴とするものである。
Figure 2007087875
ここで、前記R、前記R’、前記R”はそれぞれ、水素、ハロゲン、アルキル基またはハロゲン化アルキル基を示す。
本発明の電池パックは、前記非水電解質電池の組電池を具備することを特徴とするものである。
本発明によれば、サイクル特性に優れた非水電解質電池および電池パックを提供することができる。
本発明者らは、サイクル特性に優れた非水電解質電池を実現すべく、イミダゾリウム塩について鋭意研究を進めていったところ、下記化3で表されるイミダゾリウムカチオンを1×10-4モル/L〜0.1モル/L含む非水電解質を用いることにより上記目的が達成されることを見出した。
Figure 2007087875
ここで、前記R、前記R’、前記R”はそれぞれ、水素、ハロゲン、アルキル基またはハロゲン化アルキル基を示す。
前述した非水電解質を用いることにより優れたサイクル特性が得られるのは以下に説明する理由によるものと推測される。
まず、この非水電解質のイミダゾリウムカチオン含有量はリチウム塩の溶媒として機能させるには少ない量である。このような量で化3で表されるイミダゾリウムカチオンを非水電解質に添加すると、初充放電時にイミダゾリウムカチオンが負極または正極と反応し、負極表面または正極表面に抵抗の低い良好な皮膜が形成される。これにより、サイクル時の非水電解質と正極や負極との反応を抑制でき、優れたサイクル特性を有する非水電解質電池を実現できるのである。非水電解質中のイミダゾリウムカチオン含有量が1×10-4モル/L未満であると、正極表面または負極表面に十分に皮膜が形成されず、サイクル特性向上の十分な効果が得られない。一方、イミダゾリウムカチオン含有量が0.1モル/Lを超えると、非水電解質の導電性の低下が大きくなりサイクル特性に悪影響を及ぼす。非水電解質中の化3で表されるイミダゾリウムカチオンの含有量のより好ましい範囲は、0.001モル/L〜0.08モル/Lである。
イミダゾリウムカチオンを非水電解質中に含有させると、電解液の誘電率が低下し、電池の内部インピーダンスが上昇することがある。ここで、この内部インピーダンスの上昇を抑制するために、前記負極活物質の比表面積を7m2/g〜100m2/gにすることが好ましい。負極活物質の比表面積のさらに好ましい範囲は、7m2/g〜50m2/gである。
また、前記負極活物質は、リチウム吸蔵電位が0.4V(vs.Li/Li+)以上であることが好ましい。負極活物質のリチウム吸蔵電位を0.4V以上とすると、イミダゾリウムカチオンの還元分解により負極表面に電気抵抗の大きな皮膜が形成されのを防ぐことができ、充放電効率が低下するのを抑制できる。また、負極表面で消費されるイミダゾリウムカチオン量を低減することができるため、主に正極表面に良好な分解皮膜を形成させることができ、より優れたサイクル特性が得られる。
また、前記Rが炭素数1〜4のアルキル基または炭素数1〜4のハロゲン化アルキル基であり、前記R’が水素、ハロゲン、メチル基またはハロゲン化メチル基であり、前記R”がハロゲン、メチル基またはハロゲン化メチル基であることが好ましい。これらR、R’、R”を有するイミダゾリウムカチオンは非水電解質の導電性に与える悪影響が少ないため、特に良好なサイクル特性が得られる。ハロゲンとしては、フッ素が特に好ましい。
以下、正極、負極および非水電解質について説明する。
1)正極
この正極は、正極集電体と、前記集電体の片面もしくは両面に担持され、活物質、導電剤および結着剤を含む正極活物質含有層とを有する。この正極は、例えば、正極活物質に導電剤および結着剤を添加し、これらを適当な溶媒に懸濁させ、この懸濁物をアルミニウム箔などの集電体に塗布、乾燥、プレスして帯状電極にすることにより作製される。
前記正極活物質は、種々の酸化物、硫化物などが挙げられる。例えば、二酸化マンガン(MnO2)、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、リチウムマンガン複合酸化物(例えばLixMn24またはLixMnO2)、リチウムニッケル複合酸化物(例えばLixNiO2)、リチウムコバルト複合酸化物(LixCoO2)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物{例えばLiNi1-y-zCoyz2(MはAl,CrおよびFeよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素)、0≦y≦0.5、0≦z≦0.1}、リチウムマンガンコバルト複合酸化物{例えばLiMn1-y-zCoyz2(MはAl,CrおよびFeよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素)、0≦y≦0.5、0≦z≦0.1}、リチウムマンガンニッケル複合化合物{例えばLiMnxNix1-2x2(MはCo,Cr,AlおよびFeよりなる群より選択される少なくとも1種類の元素)、1/3≦x≦1/2、例えば、LiMn1/3Ni1/3Co1/32、LiMn1/2Ni1/22}、スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物(LixMn2-yNiy4)、オリビン構造を有するリチウムリン酸化物(LixFePO4、LixFe1-yMnyPO4、LixCoPO4など)、硫酸鉄(Fe2(SO43)、バナジウム酸化物(例えばV25)などが挙げられる。また、ポリアニリンやポリピロールなどの導電性ポリマー材料、ジスルフィド系ポリマー材料、イオウ(S)、フッ化カーボンなどの有機材料および無機材料も挙げられる。より好ましい二次電池用の正極は、電池電圧が高いリチウムマンガン複合酸化物(LixMn24)、リチウムニッケル複合酸化物(LixNiO2)、リチウムコバルト複合酸化物(LixCoO2)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(LixNi1-yCoy2)、リチウムマンガンニッケル複合化合物(LiMn1/3Ni1/3Co1/32、LiMn1/2Ni1/22)、スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物(LixMn2-yNiy4)、リチウムマンガンコバルト複合酸化物(LixMnyCo1-y2)、リチウムリン酸鉄(LixFePO4)などが挙げられる。なお、上記に好ましい範囲の記載がないx、y、zについては0以上1以下の範囲であることが好ましい。また、一次電池用の正極には、二酸化マンガン、酸化鉄、酸化銅、硫化鉄、フッ化カーボンなどが挙げられる。
前記正極活物質は、BET法による比表面積が0.5m2/g〜10m2/gの範囲にあることが好ましい。正極活物質の比表面積を0.5m2/g以上とすると、正極活物質の反応場を十分に確保して反応性を良好にすることができるため、イミダゾリウムカチオン添加による皮膜形成を促進できる。また、正極活物質の比表面積を10m2/g以下とすることにより、電極と電解質の反応性が大きくなりすぎるのを防ぎ、電解質の分解等の副反応が生じるのを抑制できる。正極活物質の比表面積のさらに好ましい範囲は、0.6m2/g〜2m2/gである。
前記導電剤としては、例えばアセチレンブラック、ケッチェンブラック、黒鉛、コークス等を挙げることができる。
前記結着剤としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴムなどが挙げられる。
前記正極活物質、導電剤及び結着剤の配合比は、正極活物質80重量%〜95重量%、導電剤3重量%〜20重量%、結着剤2重量%〜7重量%の範囲にすることが好ましい。
2)負極
この負極は、負極集電体と、前記集電体の片面もしくは両面に担持され、活物質、結着剤および必要により導電剤を含む負極活物質含有層とを有する。この負極は、例えば、粉末状の負極活物質に結着剤を添加し、これらを適当な溶媒に懸濁させ、この懸濁物を銅箔、アルミニウム箔、アルミニウム合金箔などの負極電位で電気化学的に安定な金属の集電体に塗布、乾燥、プレスして帯状電極にすることにより作製される。
前記負極活物質は、リチウムイオンを吸蔵放出する材料が好ましく、リチウム金属、リチウム合金、炭素質物、又は金属化合物を挙げることができる。
前記リチウム合金としてはリチウムアルミニウム合金、リチウム亜鉛合金、リチウムマグネシウム合金、リチウム珪素合金、リチウム鉛合金などが挙げられる。
前記リチウムイオンを吸蔵放出する炭素質物は、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、コークス、気相成長炭素繊維、メソフェーズピッチ系炭素繊維、球状炭素、樹脂焼成炭素を挙げることができる。よりこのましい炭素質物は、気相成長炭素繊維、メソフェーズピッチ系炭素繊維、球状炭素が挙げられる。前記炭素質物としてはX線回折による(002)面の面間隔d002は0.340nm以下であることが好ましい
前記金属化合物として、金属酸化物、金属硫化物、金属窒化物などが挙げられる。
0.4V(vs.Li/Li+)以上でリチウムを吸蔵することが可能な負極活物質は、金属酸化物、金属硫化物、金属窒化物あるいは金属間化合物であることが望ましい。
このような金属酸化物としては、例えば、チタン含有金属複合酸化物、例えばSnB0.40.63.1などのアモルファススズ酸化物、例えばSnSiO3などのスズ珪素酸化物、例えばSiOなどの酸化珪素、例えばWO3などのタングステン酸化物などが挙げられる。中でも、チタン含有金属複合酸化物が好ましい。
チタン含有金属複合酸化物としては、例えば、リチウムチタン酸化物、酸化物合成時はリチウムを含まないチタン系酸化物などを挙げることができる。リチウムチタン酸化物としては、例えばスピネル型やラムステライド型のものなどが挙げられる。スピネル型のリチウムチタン酸化物としては、Li4+xTi512(xは−1≦x≦3)を挙げることができる。ラムステライド型のリチウムチタン酸化物としては、Li2+xTi37(xは−1≦x≦3)を挙げることができる。チタン系酸化物としては、TiO2、TiとP、V、Sn、Cu、Ni及びFeよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素を含有する金属複合酸化物などが挙げられる。TiO2はアナターゼ型で熱処理温度が300℃〜500℃の低結晶性のものが好ましい。TiとP、V、Sn、Cu、Ni及びFeよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素を含有する金属複合酸化物としては、例えば、TiO2−P25、TiO2−V25、TiO2−P25−SnO2、TiO2−P25−MeO(MeはCu、Ni及びFeよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素)などを挙げることができる。この金属複合酸化物は、結晶性が低く、結晶相とアモルファス相が共存もしくは、アモルファス相単独で存在したミクロ構造であることが好ましい。このようなミクロ構造であることによりサイクル性能を大幅に向上させることができる。中でも、リチウムチタン酸化物、TiとP、V、Sn、Cu、Ni及びFeよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素を含有する金属複合酸化物が好ましく、特には、スピネル型のリチウムチタン酸化物が好ましい。
金属硫化物としては、例えば、例えばTiS2などの硫化チタン、例えばMoS2などの硫化モリブデン、例えば、FeS、FeS2、LixFeS2などの硫化鉄などが挙げられる。
金属窒化物としては、例えば、リチウムコバルト窒化物(例えば、LixCoyN、0<x<4,0<y<0.5)などが挙げられる。
金属間化合物としては、例えば、La3Co2Sn7型の結晶構造を有する金属間化合物などが挙げられる。
中でも、負極活物質はLi4+xTi512、FeS、FeS2の中から選ばれる1種類を含むことが好ましく、最も好ましくは負極活物質はLi4+xTi512である。負極活物質のリチウム吸蔵電位は3V以下であることが好ましい。
前記導電剤としては、例えばアセチレンブラック、ケッチェンブラック、黒鉛等、金属粉末を挙げることができる。
前記結着剤としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴム、スチレンブタジエンゴムなどが挙げられる。
前記負極活物質、導電剤及び結着剤の配合比は、負極活物質80重量%〜98重量%、導電剤0〜20重量%、結着剤2重量%〜7重量%の範囲にすることが好ましい。
なお、負極活物質としてリチウム合金箔を用いる場合はそのまま帯状電極として用いてもよい。
3)非水電解質
この非水電解質は、非水溶媒と、この非水溶媒に溶解される電解質塩と、前記イミダゾリウムカチオンとを含む。また、非水溶媒中にはポリマーを含んでもよい。
電解質塩としては、LiPF6、LiBF4、Li(CF3SO22N(ビストリフルオロメタンスルホニルアミドリチウム;通称LiTFSI)、LiCF3SO3(通称LiTFS)、Li(C25SO22N(ビスペンタフルオロエタンスルホニルアミドリチウム;通称LiBETI)、LiClO4、LiAsF6、LiSbF6、ビスオキサラトホウ酸リチウム(LiB(C242(通称LiBOB))、ジフルオロ(トリフルオロ−2−オキシド−2−トリフルオロ−メチルプロピオナト(2−)−0,0)ホウ酸リチウム(LiBF2(OCOOC(CF32)(通称LiBF2(HHIB)))等のリチウム塩が挙げられる。これらの電解質塩は一種類で使用してもよいし二種類以上を混合して用いてもよい。特にLiPF6、LiBF4が好ましい。
ここで電解質塩濃度は、1.5M〜3Mの範囲内とすることが好ましい。電解質塩濃度を1.5M以上とすると高負荷電流を流した場合の性能を向上させることができる。また、電解質塩濃度を3M以下とすることにより、粘度が過剰に上昇するのを抑制することができ、高負荷電流を流した場合の性能を良好に保つことができる。
非水溶媒としては、特に限定されるものではないが、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、1,2−ジメトキシエタン(DME)、γ−ブチロラクトン(GBL)、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2−MeHF)、1,3−ジオキソラン、スルホラン、アセトニトリル(AN)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネイト(DMC)、メチルエチルカーボネイト(MEC)、ジプロピルカーボネート(DPC)等が挙げられる。これらの溶媒は一種類で使用してもよいし二種類以上を混合して用いてもよい。中でもγ−ブチロラクトンが好ましい。イミダゾリウムカチオンを前記範囲内の量で含む非水電解質を用いると、GBLと電極との反応を抑制することができる。このことと、GBLが持つ優れた熱安定性との相乗効果により、高温でのサイクル特性を向上させることができるからである。また、溶媒を二種類以上組み合わせる場合、すべての溶媒に誘電率が20以上のものの中から選ぶことが好ましい。誘電率20以上の溶媒の組合せとすることで、高負荷電流を流す場合の特性が有利となり、結果としてサイクル特性が向上する。
また、イミダゾリウムカチオンの種類としては、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム{EMI(Rはエチル基、R’はプロトン、R”はメチル基である)}、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム{BMI(前記Rはブチル基、R’はプロトン、R”はメチル基である}、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、ジメチルエチルイミダゾリウム{DMEI(前記Rはエチル基、前記R’はメチル基、前記R”はメチル基である}等が挙げられる。中でもEMIカチオンが好ましい。
従来ではイミダゾリウム塩をリチウム塩の溶媒として用いていたため、イミダゾリウム塩には常温溶融塩であるものを使用していた。しかしながら、本実施の形態では、イミダゾリウム塩はリチウム塩の溶媒として機能する必要はないことから、非水溶媒に溶解可能であれば、常温溶融塩であってもよいし、常温溶融塩(イオン性液体)でなくてもよい。
常温溶融塩であるイミダゾリウム塩のアニオン種としては、BF4 -(4フッ化ホウ酸アニオン)、PF6 -(6フッ化リン酸アニオン)、TFSI-(ビストリフルオロメタンスルホニルアミドアニオン)、TFS-(トリフルオロメチルトリフレートアニオン)、BETI-(ビスペンタフルオロエタンスルホニルアミドアニオン)、Cl-(塩素イオン)、BOB-(ビスオキサラトホウ酸アニオン)等が挙げられる。中でも、BF4 -が好ましい。4フッ化ホウ酸アニオンを用いた場合、イミダゾリウム塩の導電率は高くなる。そのため、非水電解質の導電率低下を抑えることができるからである。
イミダゾリウム塩の対アニオンとしてのBF4 -は以下に説明するようにして検出することができる。
すなわち、非水電解質に用いられる一般的なLi塩はほとんどがフッ素を含むことから、19F NMRのスペクトルからBF4 -を検出することができる。Li塩がLiBF4でない場合には、このBF4 -起因のピーク強度からイミダゾリウム塩の対アニオン種をBF4 -と判断することができる。Li塩がLiBF4である場合には、ICPでLi量とB量を定量する。この結果、Li量とB量が等しくなればイミダゾリウム塩の対アニオン種はBF4 -でないことが判断できる。一方、Li量がB量よりも少量であればイミダゾリウム塩の対アニオン種はBF4 -と判断することができる。なお、Li塩の対アニオンにフッ素が含まれない場合には、ICPでLi量とB量を定量する。この結果、イミダゾリウム塩起因のBF4 -であればLi量がB量よりも多量となりその差は大きくなる。
なお、非水電解質は、Na,K,NH4,Al,Si,Agの中から選ばれる少なくとも1種類のカチオンを含んでいてもよい。
また、この非水電解質に添加剤を添加してもよい。添加剤としては、特に限定されるものではないが、ビニレンカーボネイト(VC)、ビニレンアセテート(VA)、ビニレンブチレート、ビニレンヘキサネート、ビニレンクロトネート、カテコールカーボネート等が挙げられる。添加剤の濃度は、非水電解質100wt%に対して0.1wt%〜3wt%の間が好ましい。さらに好ましい範囲は、0.5wt%〜1wt%である。
本発明に係る非水電解質電池は、円筒形、角形、扁平型、コイン型などの様々な形態にすることが可能である。そのうちの偏平型非水電解質電池の一例を図1を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る偏平型非水電解質電池を模式的に示す部分切欠斜視図である。
図1に示すように、ラミネートフィルム製容器6には、扁平状の捲回電極群7が収納されている。捲回電極群7は、正極3と負極4がその間にセパレータ5を介在させて渦巻状に捲回された構造を有する。捲回電極群7の最外周には正極3が位置しており、この正極3の内周側にセパレータ5、負極4、セパレータ5の順で位置している。渦巻電極群7は、正極3及び負極4をその間にセパレータ5を介在させて偏平形状となるように渦巻き状に捲回した後、加熱プレスを施すことにより作製される。渦巻電極群7における正極3、負極4及びセパレータ5は、接着性を有する高分子により一体化されていても良い。非水電解質は、捲回電極群7に保持されている。帯状の正極端子1は、正極3に電気的に接続されている。一方、帯状の負極端子2は、負極4に電気的に接続されている。この電極群7は、ラミネートフィルム製容器6内に正極端子1と負極端子2の端部を容器6の同じ辺から突き出させた状態で収納されている。なお、ラミネートフィルム製容器6は、ヒートシールにより封止がなされている。
本発明の実施の形態に係る非水電解質電池は、前述した図1に示す構成のものに限らず、例えば、図2及び図3に示す構成にすることができる。図2は本発明の実施の形態に係る別の扁平型非水電解質電池を模式的に示す部分切欠斜視図で、図3は図2のB部の拡大断面図である。
図2に示すように、ラミネートフィルム製の外装部材8内には、積層型電極群9が収納されている。積層型電極群9は、図3に示すように、正極3と負極4とをその間にセパレータ5を介在させながら交互に積層した構造を有する。正極3は複数枚存在し、それぞれが正極集電体3aと、正極集電体3aの両面に担持された正極活物質含有層3bとを備える。負極4は複数枚存在し、それぞれが負極集電体4aと、負極集電体4aの両面に担持された負極活物質含有層4bとを備える。それぞれの負極4の負極集電体4aは、一辺が正極3から突出している。正極3から突出した負極集電体4aは、帯状の負極端子2に電気的に接続されている。帯状の負極端子2の先端は、外装部材8から外部に引き出されている。また、ここでは図示しないが、正極3の正極集電体3aは、負極集電体4aの突出辺と反対側に位置する辺が負極4から突出している。負極4から突出した正極集電体3aは、帯状の正極端子1に電気的に接続されている。帯状の正極端子1の先端は、負極端子2とは反対側に位置し、外装部材8の辺から外部に引き出されている。
次に、本発明の実施の形態に係る電池パックについて図4および図5を参照して説明する。
本発明の実施の形態に係る電池パックは、電池単体を複数有する。各々の電池単体は電気的に直列もしくは並列に配置され、組電池を為している。電池単体には、図1または図2に示す扁平型電池を使用することができる。
図4の電池パックにおける電池単体21は、図1に示す扁平型非水電解質電池から構成されている。複数の電池単体21は、正極端子1と負極端子2が突出している向きを一つに揃えて厚さ方向に積層されている。図5に示すように、電池単体21は、直列に接続されて組電池22をなしている。組電池22は、図4に示すように、粘着テープ23によって一体化されている。
正極端子1および負極端子2が突出する側面に対しては、プリント配線基板24が配置されている。プリント配線基板24には、図5に示すように、サーミスタ25、保護回路26および外部機器への通電用の端子27が搭載されている。
図4及び図5に示すように、組電池22の正極側配線28は、プリント配線基板24の保護回路26の正極側コネクタ29に電気的に接続されている。組電池22の負極側配線30は、プリント配線基板24の保護回路26の負極側コネクタ31に電気的に接続されている。
サーミスタ25は、電池単体21の温度を検知するためのもので、検知信号は保護回路26に送信される。保護回路26は、所定の条件で保護回路と外部機器への通電用端子との間のプラス側配線31a及びマイナス側配線31bを遮断できる。所定の条件とは、例えば、サーミスタの検出温度が所定温度以上になったとき、電池単体21の過充電、過放電、過電流等を検知したとき等である。この検知方法は、個々の電池単体21もしくは電池単体21全体について行われる。個々の電池単体21を検知する場合、電池電圧を検知してもよいし、正極電位もしくは負極電位を検知してもよい。後者の場合、個々の電池単体21中に参照極として用いるリチウム電極が挿入される。図5の場合、電池単体21それぞれに電圧検知のための配線32を接続し、これら配線32を通して検知信号が保護回路26に送信される。
図5では、組電池22を構成する全ての電池単体21に対して電圧の検知を行っているが、一部の電池単体21のみに対して電圧を検知してもよい。中でも好ましいのは、組電池を構成する全ての電池単体21に対して電圧の検知を行うことである。
組電池22について、正極端子1および負極端子2が突出する側面以外の三側面には、ゴムもしくは樹脂からなる保護シート33が配置される。正極端子1および負極端子2が突出する側面とプリント配線基板24との間には、ゴムもしくは樹脂からなるブロック状の保護ブロック34が配置される。
この組電池22は、各保護シート33、保護ブロック34およびプリント配線基板24と共に収納容器35に収納される。すなわち、収納容器35の長辺方向の両方の内側面と短辺方向の内側面それぞれに保護シート33が配置され、短辺方向の反対側の内側面にプリント配線基板24が配置される。組電池22は、保護シート33及びプリント配線基板24で囲まれた空間内に位置する。収納容器35の上面には、蓋36が取り付けられる。
なお、組電池22の固定には、粘着テープ23に代えて、熱収縮テープを用いても良い。この場合、組電池の両側面に保護シートを配置し、熱収縮チューブを周回させた後、該熱収縮チューブを熱収縮させて組電池を結束させる。
なお、図4,5に示した電池単体21は直列に接続されているが、電池容量を増大させるためには並列に接続しても良い。無論、組み上がった電池パックを直列、並列に接続することもできる。
また、電池パックの態様は用途により適宜変更される。電池パックの用途としては、大電流特性でのサイクル特性が望まれるものが好ましい。具体的には、デジタルカメラの電源用や、二輪乃至四輪のハイブリッド電気自動車、二輪乃至四輪の電気自動車、アシスト自転車等の車載用が挙げられる。特に、車載用が好適である。
なお、非水電解質としてプロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)およびγ−ブチロラクトン(GBL)からなる群のうち、少なくとも2種以上を混合した混合溶媒、あるいはγ−ブチロラクトン(GBL)を含んだ場合、高温特性が望まれる用途が好ましい。具体的には、上述の車載用が挙げられる。
[実施例]
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
(実施例1)
<正極の作製>
正極活物質にLiCoO2(BET法による比表面積0.6m2/g)を用い、これに導電剤として正極全体に対して8重量%の割合になるように黒鉛粉末、結着剤として正極全体に対して5重量%の割合になるようにPVdFをそれぞれ配合してn−メチルピロリドン(NMP)溶媒に分散してスラリーを調製した後、厚さ15μmのアルミニウム箔に塗布、乾燥、プレス工程を経て電極密度3.3g/cm3の正極を作成した。
<負極の作製>
負極活物質としてリチウム吸蔵電位が1.6V(vs.Li/Li+)で、BET法による比表面積が9m2/gであるスピネル型Li4Ti512を90重量部と、結着剤としてPVdFを10重量部とを、N−メチルピロリドン(NMP)溶液中で混合することによりスラリーを調製した。得られたスラリーを厚さ15μmのアルミニウム箔からなる集電体に塗布し、乾燥し、プレスすることにより負極を作製した。
負極活物質のBET法による比表面積の測定方法を以下に説明する。
サンプルの入ったU字型セルに窒素の混合ガスを流し、サンプル室を液体窒素温度に冷却するとサンプル表面にN2ガスだけ吸着する。次にセルを常温に戻すと脱離が始まる。そのN2ガスの脱離量を検知しサンプル重量で割ることにより比表面積を測定した。
測定装置には、ユアサアイオニクス製の商品名がカンタソーブを用いた。サンプル量は、0.5g前後に設定し、また、試料に前処理として120℃−15分の脱気を行った。
負極活物質のリチウム吸蔵電位の測定方法を以下に説明する。
負極を1cm×1cmの大きさに切り出し、作用極とした。作用極と2cm×2cmのリチウム金属箔からなる対極とをグラスフィルター(セパレータ)を介して対向させ、作用極と対極とに触れぬようにリチウム金属を参照極として挿入した。これら電極を3極式ガラスセルに入れ、作用極、対極、参照極の夫々をガラスセルの端子に接続し、ECとBLが体積比25:75で混合された混合溶媒にLiBF4を2mol/l溶解した電解液を50mL注ぎ、セパレータと電極に充分に電解液が含浸された状態にし、ガラス容器を密閉した。作製したガラスセルを25℃の恒温槽内に配置し、0.1mA/cm2の電流密度で充電した際の作用極のリチウムイオン吸蔵電位を測定した。
<非水電解質(非水電解液)の調製>
ECとGBLが体積比(EC:GBL)1:2で混合された混合溶媒に電解質塩として2MのLiBF4を溶解した溶液1Lに、0.04molのEMIBF4(4フッ化ホウ酸1−エチル−3−メチルイミダゾリウム)を混合し非水電解質とした。
<電池の組み立て>
非水電解質をセパレータのポリエチレン製の多孔質フィルムに含浸した後、このセパレータフィルムを正極に密着して覆い、負極を正極に対向するように重ねて渦巻状に捲回しコイルを作成した。このコイルさらにプレスし扁平状に成形した。肉厚0.1mmのアルミラミネートフィルムからなる外装フィルムに扁平状に成形したコイルを挿入し、図1に示す厚さ3.0mm、幅35mm、高さ62mmの薄型(偏平型)の非水電解質電池を作製した。
得られた電池に45℃で0.2Cの電流値で電池電圧が2.7Vに達するまで充電し、25Cの電流値で電池電圧が1.5Vに達するまで放電する初充放電を行った後、45℃で1Cの電流値で電池電圧が2.7Vに達するまで充電し、1Cの電流値で電池電圧が1.5Vに達するまで放電する充放電サイクルを行った。このときの電池容量が1サイクル目の放電容量の80%に達したときのサイクル数を表1に示す。
また、初充放電後の非水電解質中のイミダゾリウムカチオン残存量を以下に説明するように高速液体クロマトグラフィを用いて測定した。
すなわち、電池内からシリンジをもちいて非水電解液を抽出した。高速液体クロマトグラフィは、日本分光製LC2000−Plusを用いた。抽出した電解液をアセトニトリルで1/1000に希釈し、試料溶液とした。試料溶液20μlをインジェクションより系内へ導入し、カラム恒温槽(設定60℃)内に設置されたカラムにて分離した。これを検出器(示差屈折率計、紫外可視分光光度計)により検出し、得られたピーク面積よりイミダゾリウムカチオン量を定量した。
その結果、非水電解質中のイミダゾリウムカチオン濃度は0.01モル/Lであり、初充放電後もイミダゾリウムカチオンが1×10-4モル/L〜0.1モル/L含まれていることを確認できた。
(実施例2〜15,17〜29)
非水電解質、正極および負極を表1,2に示すようにしたこと以外には、実施例1と同様にして電池を作製した。
(実施例16)
負極活物質としてリチウム吸蔵電位が1.75V(vs.Li/Li+)であるFeSを用いたこと以外には、実施例1と同様にして電池を作製した。
(実施例30)
非水電解質を表2に示すようにしたこと以外には、実施例1と同様にして電池を作製した。初充放電後の非水電解質中のイミダゾリウムカチオン濃度を実施例1と同様にして測定したところ、1×10-4モル/Lであった。
(比較例1〜14)
非水電解質、正極および負極を表2に示すようにしたこと以外には、実施例1と同様にして電池を作製した。
電解質塩としてLiBF4とLiBF2(HHIB)とを使用した実施例および比較例では、2Mの電解質塩中のLiBF4とLiBF2(HHIB)のモル比を1:1とした。
作製した各々の電池について実施例1と同様な条件で初充放電した後、充放電サイクルを行った。このときの電池容量が1サイクル目の放電容量の80%に達したときのサイクル数を表1,2にそれぞれ示す。また、初充放電後の非水電解質中のイミダゾリウムカチオン量を測定したところ、実施例1〜30ではいずれも1×10-4モル/L〜0.1モル/Lの範囲内にあった。
Figure 2007087875
Figure 2007087875
表1,2から明らかなように、前述したイミダゾリウムカチオンが1×10-4モル/L〜0.1モル/L含まれている非水電解質を用いた実施例1〜30の非水電解質電池は、電池容量が1サイクル目の80%に達したサイクル数が大きく、サイクル特性に優れていた。
非水電解質中のイミダゾリウムカチオンの含有量については、実施例1,7,8,30の比較から、0.001モル/L〜0.08モル/Lの範囲にある実施例1,7,8においてより優れたサイクル特性を得られたことが分かる。
負極活物質の比表面積については、実施例1,4,5,6,27,29の比較から、比表面積が7m2/g〜100m2/gの範囲にある実施例1,4,5,6においてより優れたサイクル特性を得られたことが分かる。中でも、負極活物質の比表面積が7m2/g〜50m2/gの範囲にある実施例1,4,5において特に優れたサイクル特性が得られた。
負極活物質の種類については、実施例1,16,17の比較から、スピネル型のリチウムチタン酸化物を使用した実施例1において、特に優れたサイクル特性が得られたことが分かる。
正極活物質の比表面積については、実施例1,2,3,26,28の比較から、比表面積が0.5m2/g〜10m2/gの範囲にある実施例1,2,3においてより優れたサイクル特性を得られたことが分かる。中でも、正極活物質の比表面積が0.6m2/g〜2m2/gの範囲にある実施例1,2において特に優れたサイクル特性が得られた。
イミダゾリウムカチオンの対アニオン種については、実施例1,9,10,11,12の比較から、アニオン種がBF4 -であるイミダゾリウムカチオンを用いた実施例1,11,12においてより優れたサイクル特性を得られたことが分かる。
イミダゾリウムカチオンの官能基については、実施例1,9,10,11,12,25の比較から、官能基Rが炭素数1〜4のアルキル基または炭素数1〜4のハロゲン化アルキル基であり、R’が水素、ハロゲン、メチル基またはハロゲン化メチル基であり、R”がハロゲン、メチル基またはハロゲン化メチル基であるイミダゾリウムカチオンを用いた実施例1,9,10,11,12において、より優れたサイクル特性を得られたことが分かる。これは、官能基をこの範囲内にすることによりイミダゾリウムカチオン添加による非水電解質の導電率の低下をより小さくすることができたためと考えられる。
また、実施例13,24の比較から、溶媒組成中のGBL割合を多くした場合にはイミダゾリウムカチオンの添加量を増加することによりサイクル特性を良好に保つことができることが分かる。
以下、正極、負極、溶媒組成および電解質塩に同じものを用いた実施例と比較例について述べる。
比較例1,2,3の電池は、実施例1,7,8,9,10,11,12,25,30の電池に比較してサイクル特性が低かった。これは、比較例1では、イミダゾリウムカチオンを添加しなかったため負極および正極に分解皮膜が形成されず、非水溶媒の分解等の副反応を抑制することができなかったことに起因するものと考えられる。比較例2では、イミダゾリウムカチオンを添加したもののその添加量が1×10-4モル/L未満と少なかったため十分な分解皮膜が形成されなかったものと考えられる。比較例3では、特許文献1〜3のようにイミダゾリウムカチオンを0.1モル/Lを超えて添加したため非水電解質の導電性の低下が大きかったものと考えられる。
また、比較例4と実施例13,24、比較例5と実施例14、比較例6と実施例15、比較例7と実施例16、比較例8と実施例17、比較例9と実施例18、比較例10と実施例19、比較例11と実施例20、比較例12と実施例21、比較例13と実施例22、比較例14と実施例23を比較すると比較例の電池は実施例の電池に比較してサイクル数が小さくサイクル特性に劣っていた。これらの比較からも非水電解質中に前記イミダゾリウムカチオンを前記範囲内で含有させることでサイクル特性が向上することがわかる。
比較例9,10,11では比較例1よりもサイクル特性が低下していた。これは、Mnを含む正極活物質を用いると非水溶媒の分解が顕著になる傾向があるためである。しかしながら、実施例18,19,20から明らかなように、本発明の実施の形態に従えばMnを含む正極活物質を用いた場合にも優れたサイクル特性を得られることが確認できた。
以上詳細に説明したように非水電解質電池を作製することで、サイクル特性に非常に優れたものとすることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限られず、特許請求の範囲に記載の発明の要旨の範疇において様々に変更可能である。また、本発明は、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、上記実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成できる。
本発明の実施の形態に係る扁平型非水電解質電池を模式的に示した部分切欠斜視図。 本発明の実施の形態に係わる別の扁平型非水電解質電池を模式的に示した部分切欠斜視図。 図2のB部の拡大断面図。 本発明の実施形態に係る電池パックの分解斜視図。 図4の電池パックの電気回路を示すブロック図。
符号の説明
1…正極端子、2…負極端子、3…正極、3a…正極集電体、3b…正極活物質含有層、4…負極、4a…負極集電体、4b…負極活物質含有層、5…セパレータ、6…容器、7…渦巻電極群、8…外装部材、9…積層型電極群、21…電池単体、22…組電池、23…粘着テープ、24…プリント配線基板、25…サーミスタ、26…保護回路、27…端子、28…正極側配線、29…正極側コネクタ、30…負極側配線、31…負極側コネクタ、31a…プラス側配線、31b…マイナス側配線、32…配線、33…保護シート、34…保護ブロック、35…収納容器、36…蓋。

Claims (8)

  1. 正極と、
    負極活物質を含む負極と、
    下記化1で表されるイミダゾリウムカチオンを1×10-4モル/L〜0.1モル/L含む非水電解質と
    を具備することを特徴とする非水電解質電池。
    Figure 2007087875
    ここで、前記R、前記R’、前記R”はそれぞれ、水素、ハロゲン、アルキル基またはハロゲン化アルキル基を示す。
  2. 前記負極活物質は、BET法による比表面積が7m2/g〜100m2/gの範囲にあることを特徴とする請求項1記載の非水電解質電池。
  3. 前記イミダゾリウムカチオンの対アニオンは、4フッ化ホウ酸アニオンであることを特徴とする請求項1または2記載の非水電解質電池。
  4. 前記負極活物質は、リチウム吸蔵電位が0.4V(vs.Li/Li+)以上であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載の非水電解質電池。
  5. 前記負極活物質は、スピネル型のリチウムチタン酸化物を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の非水電解質電池。
  6. 前記非水電解質は、γ−ブチロラクトンを含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の非水電解質電池。
  7. 前記Rが炭素数1〜4のアルキル基または炭素数1〜4のハロゲン化アルキル基であり、前記R’が水素、ハロゲン、メチル基またはハロゲン化メチル基であり、前記R”がハロゲン、メチル基またはハロゲン化メチル基であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項記載の非水電解質電池。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項記載の非水電解質電池の組電池を具備することを特徴とする電池パック。
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