JP2005100771A - 非水電解質電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、大電流放電特性とサイクル特性に優れたリチウム二次電池を提供する。
【解決手段】 正極と、チタン酸リチウムを含む負極と、セパレータと、外装材と、非水電解質を具備した非水電解質電池において、前記負極は、負極集電体と負極活物質から成り、負極集電体に対する負極活物質の剥離強度が、0.005N/mm以上であることを特徴とする。
【選択図】図1


Description

本発明は、大電流放電特性に優れた非水電解質電池に関する。
近年、エレクトロニクス分野における急速な技術発展により、電子機器の小型・軽量化が進んでいる。その結果、電子機器のポータブル化、コードレス化が進行し、その駆動源となる二次電源にも小型、軽量、高エネルギー密度化が切望されている。このような要望に応えるべく、高エネルギー密度なリチウム二次電池が開発され、最近では、外装材にアルミラミネートフィルムを用いた超薄型・軽量二次電池も開発・商品化されている。
このようなアルミラミネート外装材を用いた二次電池は、充放電にともなう電極の体積膨張・収縮により電池厚さが変化する。これが原因となって、電池がよれたり、電極間が広がって、電池の抵抗が大きくなり、電池特性を低下させることが問題となっている。
このような問題を回避できる材料系として、チタン酸リチウムを負極活物質に利用した電池が知られている。チタン酸リチウムは、充放電に伴う体積変化が殆ど無く、その結果、電池厚さの変化が極めて小さい。この化合物を負極活物質に利用することで、上述した問題を解決している。
ところが、このチタン酸リチウムは導電性に乏しく、大電流特性に劣る。したがって、特開2001−192208(特許文献1)では、チタン酸リチウムの粒子径を小さくして、大電流特性を改善している。しかしながら、微粒子化したチタン酸リチウムは、比表面積が大きく、電極にしたときの集電体と活物質の密着強度が低く、集電体と活物質の界面の抵抗が大きくなり易く、依然として大電流特性が不十分であった。
特開2001−192208
従来の非水電解質電池は、微粒子化したチタン酸リチウムが、比表面積が大きく、電極にしたときの集電体と活物質の密着強度が低く、集電体と活物質の界面の抵抗が大きくなり易く、その結果大電流特性が不十分という問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、集電体と活物質となるチタン酸リチウムの密着性を改善して、大電流特性に優れた非水電解質電池を提供することにある。
上記課題を達成するために、請求項1の非水電解質電池は、正極と、負極集電体及びチタン酸リチウムの負極活物質層を積層した負極と、前記正極と前記負極を空間的に分離し非水電解質を含むセパレータと、前記正極、前記負極、及び前記セパレータを収納する外装材とを具備する非水電解質電池において、前記負極集電体と前記負極活物質間の剥離強度が、0.005N/mm以上であることを特徴とする。
請求項2の非水電解質電池は、請求項1において、前記非水電解質がLiBF4、或いはLiPF6であることを特徴とする。
請求項3の非水電解質電池は、正極と、負極集電体及びチタン酸リチウムの負極活物質層を積層した負極と、前記正極と前記負極を空間的に分離し非水電解質を含むセパレータと、前記正極、前記負極、及び前記セパレータを収納する外装材とを具備する非水電解質電池において、前記負極は導電剤と、前記チタン酸リチウムと前記導電剤を結着する結着剤とを含み、前記結着剤は平均分子量が4×105以上12×105以下のポリフッ化ビニリデンであることを特徴する。すなわち、前記結着剤として、平均分子量が4×105以上20×105以下のポリフッ化ビニリデンを用いると、負極集電体に対する負極活物質の剥離強度を0.005N/mm以上にすることが可能になり、良好な大電流特性を実現できる。
請求項4の非水電解質電池は、請求項1および請求項2において、前記チタン酸リチウムに対する前記結着剤の混合比率が、重量比率で0.005以上、0.05以下であることを特徴とする。
請求項5の非水電解質電池は、請求項1および請求項2において、前記チタン酸リチウムの平均一次粒子径が1μm以下であることを特徴とする。
以上述べた如く、本発明によれば、大電流放電特性とサイクル特性に優れた非水電解質電池を提供することができる。
以下、本発明に係る非水電解質二次電池の一例を詳細に説明する。
この非水電解質二次電池は、正極と負極の間にセパレータを介在した電極群と、前記電極群に含浸される非水電解質と、前記電極群が収納される外装材とを具備する。
以下、正極、負極、セパレータ、非水電解質及び外装材について説明する。
1)正極
この正極は、正極集電体と、前記正極集電体の片面もしくは両面に担持され、活物質及び結着剤を含む正極層とを有する。
前記正極集電体は、たとえば、アルミニウムあるいはアルミニウム合金を挙げることができる。
前記正極活物質は、種々の酸化物、硫化物などが挙げられる。例えば、二酸化マンガン(MnO2)、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、リチウムマンガン複合酸化物(例えばLixMn24またはLixMnO2)、リチウムニッケル複合酸化物(例えばLixNiO2)、リチウムコバルト複合酸化物(LixCoO2)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(例えばLiNi1-yCoy2)、リチウムマンガンコバルト複合酸化物(例えばLiMnyCo1-y2)、スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物(LixMn2-yNiy4)、オリビン構造を有するリチウムリン酸化物(LixFePO4、LixFe1-yMnyPO4、LixCoPO4など)、硫酸鉄(Fe2(SO43)、バナジウム酸化物(例えばV25)などが挙げられる。 また、ポリアニリンやポリピロールなどの導電性ポリマー材料、ジスルフィド系ポリマー材料、イオウ(S)、フッ化カーボンなどの有機材料および無機材料も挙げられる。より好ましい二次電池用の正極は、電池電圧が高いリチウムマンガン複合酸化物(LixMn24)、リチウムニッケル複合酸化物(LixNiO2)、リチウムコバルト複合酸化物(LixCoO2)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(LixNi1-yCoy2)、スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物(LixMn2-yNiy4)、リチウムマンガンコバルト複合酸化物(LixMnyCo1-y2)、リチウムリン酸鉄(LixFePO4)などが挙げられる。(なお、x,yは0〜1の範囲
であることが好ましい。)
前記導電剤としては、例えばアセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛等を挙げることができる。
前記結着剤としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴムなどが挙げられる。
前記正極活物質と導電剤と結着剤の配合比は、正極活物質80〜95重量%、導電剤3〜18重量%、結着剤2〜17重量%の範囲にすることが好ましい。
2)負極
負極集電体の片面もしくは両面に、チタン酸リチウムからなる負極活物質を含有する負極層が担持される。
前記負極集電体は、たとえば、アルミニウムあるいはアルミニウム合金を挙げることができる。
前記チタン酸リチウムは、平均一次粒子径が1μm以下であることが好ましい。また、表面積が1〜10m2/gであることが好ましい。粒子径が1μmより大きい、あるいは比表面積が1m2/g未満であると電極反応に寄与する有効面積が小さく、大電流放電特性が低下してしまい、10m2/gを超えると電解液との反応量が増えるため、充放電効率の低下や、貯蔵時のガス発生を誘発する恐れがでてくる。
負極は、負極活物質に導電剤と結着剤を適当な溶媒に懸濁し、この懸濁物をアルミニウム箔などの集電体に塗布、乾燥、プレスして帯状電極にすることにより作製される。
前記導電剤としては、コークスなどの炭素質物が用いられる。本発明で用いる炭素質物の平均粒径は、ガス発生を効果的に抑制するためには、0.1μm以上であることが好ましく、良好な導電ネットワークを構築するために、10μm以下であることが好ましい。
同様に、本発明で用いる炭素質物の比表面積は、良好な導電ネットワークを構築するために、10m2/g以上であることが好ましく、ガス発生を効果的に抑制するためには、100m2/g以下であることが好ましい。
前記結着剤としては、平均分子量が4×105以上20×105以下のポリフッ化ビニリデン(PVdF)を用いる。分子量がこの範囲にあるPVdFを用いることによって、負極集電体と負極活物質層の剥離強度を0.005N/mm以上にすることが可能となる。平均分子量が4×105未満であると、剥離強度が0.05N/mmより低下し、大電流特性が低下する。一方、20×105以上であると、十分な剥離強度は得られるが、塗液粘度が高くなりすぎて、塗工を適正に行うことが不可能となる。より好ましい平均分子量は、5×105以上10×105以下である。
前記負極活物質、導電剤及び結着剤の配合比は、負極活物質67〜97.5重量%、導電剤2〜28重量%、結着剤0.5〜5重量%の範囲にすることが好ましい。導電剤量が2重量%未満であると、集電性が欠如し、大電流特性が低下する。一方、高容量化の観点からは、導電剤量は28重量%以下であることが好ましい。また、結着剤量が0.5重量%未満であると、剥離強度が0.005N/mmより小さくなり、5重量%より多いと塗液粘度が高くなり過ぎて、良好な塗工が困難になる。
3)セパレータ
セパレータには多孔質セパレータを用いる。
多孔質セパレータとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、セルロース、またはポリフッ化ビニリデン(PVdF)を含む多孔質フィルム、合成樹脂製不織布等を挙げることができる。中でも、ポリエチレンか、あるいはポリプロピレン、または両者からなる多孔質フィルムは、二次電池の安全性を向上できるため、好ましい。
4)非水電解質
この非水電解質は、電解質を有機溶媒に溶解することにより調製される。
前記電解質としては、例えば、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、ビストリフルオロメチルスルホニルイミトリチウム[LiN(CF3SO22]などのリチウム塩が挙げられる。前記電解質は、有機溶媒に対して、0.5〜2.0mol/Lの範囲で溶解させることが好ましい。
前記有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ビニレンカーボネート(VC)などの環状カーボネート、ジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、ジエチルカーボネート(DEC)などの鎖状カーボネート、テトラヒドロフラン(THF)、2メチルテトラヒドロフラン(2MeTHF)などの環状エーテル、ジメトキシエタン(DME)などの鎖状エーテル、γ−ブチロラクトン(BL)アセトニトリル(AN)、スルホラン(SL)等を挙げることができる。これらの有機溶媒は、単独または2種以上の混合物の形態で用いることができる。
また、非水電解質として、リチウムイオンを含有した常温溶融塩を用いることができる。
常温溶融塩とは、常温において少なくとも一部が液状を呈する塩をいい、常温とは電源が通常作動すると想定される温度範囲をいう。電源が通常作動すると想定される温度範囲とは、上限が120℃程度、場合によっては60℃程度であり、下限は−40℃程度、場合によっては−20℃程度である。
リチウム塩としては、リチウム二次電池に一般的に利用されているような、広い電位窓を有するリチウム塩が用いられる。たとえば、LiBF4、LiPF6、LiClO4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22,LiN(C25SO2),LiN(CF3SC(C25SO23などを挙げられるが、これらの限定されるものではない。これらは、単独で用いても、2種類以上を混合して用いても良い。
リチウム塩の含有量は、0.1〜3.0mol/Lであること、特に、1.0〜2.0mol/Lであることが好ましい。リチウム塩の含有量が0.1mol/L未満であると、電解質の抵抗が大きく、大電流・低温放電特性が低下し、3.0mol/Lを超えると電解質の湯店が上昇し、常温で液状を保つのが困難になるためである。
常温溶融塩は、たとえば、式(1)で示される骨格を有する4級アンモニウム有機物カチオンを有するもの、あるいは、式(2)で示される骨格を有するイミダゾリウムカチオンを有するものである。
Figure 2005100771
Figure 2005100771
(R1,R2:Cn2n+1(n=1〜6)、R3:HまたはCn2n+1(n=1〜6))
式(1)で示される骨格を有する4級アンモニウム有機物カチオンとしては、ジアルキルイミダゾリウム、トリアルキルイミダゾリウム、などのイミダゾリウムイオン、テトラアルキルアンモニウムイオン、アルキルピリジニウムイオン、ピラゾリウムイオン、ピロリジニウムイオン、ピペリジニウムイオンなどが挙げられる。特に、式(2)で示される骨格を有するイミダゾリウムカチオンが好ましい。
なお、テトラアルキルアンモニウムイオンとしては、トリメチルエチルアンモニウムイオン、トリメチルエチルアンモニウムイオン、トリメチルプロピルアンモニウムイオン、トリメチルヘキシルアンモニウムイオン、テトラペンチルアンモニウムイオン、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、アルキルピリジウムイオンとしては、N−メチルピリジウムイオン、N−エチルピリジニウムイオン、N−プロピルピリジニウムイオン、N−ブチルピリジニウムイオン、1−エチルー2メチルピリジニウムイオン、1−ブチル−4−メチルピリジニウムイオン、1−ブチル−2,4ジメチルピリジニウムイオンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
なお、これらのカチオンを有する常温溶融塩は、単独で用いてもよく、または2種以上混合して用いても良い。
式(2)で示される骨格を有するイミダゾリウムカチオンとしては、ジアルキルイミダゾリウムイオンとしては、1,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−エチルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−ブチルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムイオンなどが挙げられ、トリアルキルイミダゾリウムイオンとしては、1,2,3−トリメチルイミダゾリウムイオン、1,2−ジメチル−3−エチルイミダゾリウムイオン、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムイオンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
なお、これらのカチオンを有する常温溶融塩は、単独で用いてもよく、または2種以上を混合して用いても良い。
5)外装材
前記外装材としては、肉厚0.5mm以下の金属製容器や、肉厚0.2mm以下のラミ
ネート製フィルムを用いることができる。前記金属製容器としてアルミニウム、アルミニウム合金、鉄、ステンレスなどからなる金属缶で角形、円筒形の形状のものが使用できる。前記ラミネート製フィルムは金属箔に樹脂フィルムで被覆された多層フィルムからなり、前記樹脂としてポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの高分子を用いることができる。より好ましくは肉厚0.2mm以下の金属容器またはラミネート製フィルムを用いることが好ましい。
本発明に係る非水電解質二次電池の一例を図1に示す。
図1は本発明に係るリチウムイオン二次電池の一例を示す断面図である。電極群は、正極3び負極4その間にセパレータ5介在させて偏平形状に捲回した構造を有する。前記電極群は、正極3び負極4その間にセパレータ5介在させて偏平形状に捲回した後、加熱プレスを施すことにより作製される。電極群における正極3負極4びセパレータ5、接着性を有する高分子により正極3負極4びセパレータ5一体化させても良い。1は負極端子、2は正極端子、6はラミネートフィルムある。
また、本発明の非水電解質二次電池の充放電システムへの適用としては、電気自動車の駆動モータをドライブする制御システムの電源として使用することができる。
以下に例を挙げ、本発明をさらに詳しく説明するが、発明の主旨を超えない限り本発明は以下に掲載される実施例に限定されるものでない。
(実施例1)
<正極の作製>
まず、正極活物質としてリチウムコバルト酸化物(LiCoO2)粉末90重量%、アセチレンブラック3重量%、グラファイト3重量%及びポリフッ化ビニリデン(PVdF)4重量%をN−メチルピロリドン(NMP)に加えて混合してスラリーとし、このスラリーを15μmのアルミニウム箔からなる集電体の両面に塗布し後、乾燥し、プレスすることにより電極密度が3.0g/cm3の正極を作製した。
<負極の作製>
負極活物質として平均一次粒子径が0.7μmのLi4Ti512と、導電材として、アセチレンブラックと、平均分子量4×105のポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを重量比95:2.5:2.5になるようにN−メチルピロリドン(NMP)溶液に加えて混合し、得られたスラリーを厚さが15μmのアルミニウム箔に塗布し、乾燥した後、プレスすることにより負極を作製した。
<電極群の作製>
前記正極、厚さ25μmのポリエチレン製の多孔質フィルムからなるセパレータ、前記負極、前記セパレータの順番に積層した後、渦巻き状に捲回した。これを90℃で加熱プレスすることにより、幅が30mmで、厚さが3.0mmの偏平状電極群を作製した。得られた電極群を、厚さが40μmのアルミニウム箔と前記アルミニウム箔の両面に形成されたポリプロピレン層とから構成された厚さが0.1mmのラミネートフィルムからなるパックに収納し、80℃で24時間真空乾燥を施した。
<液状非水電解質の調製>
エチレンカーボネート(EC)、γ−ブチロラクトン(BL)の混合溶媒(体積比率25:75)に電解質としての四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)を1.5mol/L溶解することにより液状非水電解質(非水電解液)を調製した。
前記電極群を収納したラミネートフィルムパック内に前記液状非水電解質を注入した後、前記パックをヒートシールにより完全密閉し、前述した図1に示す構造を有し、幅が35mmで、厚さが3.2mm、かつ高さが65mmの非水電解質二次電池を作製した。
(実施例2)
平均分子量が5×105のポリフッ化ビニリデン(PVdF)を用いる以外、実施例1と同様な非水電解質二次電池を作製した。
(実施例3)
平均分子量が10×105のポリフッ化ビニリデン(PVdF)を用いる以外、実施例1と同様な非水電解質二次電池を作製した。
(実施例4)
平均分子量が12×105のポリフッ化ビニリデン(PVdF)を用いる以外、実施例1と同様な非水電解質二次電池を作製した。
(比較例1)
平均分子量が2.7×105のポリフッ化ビニリデン(PVdF)を用いる以外、実施例1と同様な非水電解質二次電池を作製した。
(比較例2)
平均分子量が15×105のポリフッ化ビニリデン(PVdF)ポリフッ化ビニリデン(PVdF)を用いる以外、実施例1と同様な組成の負極作製を試みたが、塗液粘度が著しく高くなり、電池を作製することができなかった。
(実施例5)
平均分子量が4×105のポリフッ化ビニリデン(PVdF)を用い、負極組成を、チタン酸リチウム:アセチレンブラック:PVdF=97:2.5:0.5とする以外は、実施例1と同様な非水電解質二次電池を作製した。
(実施例6)
平均分子量が4×105のポリフッ化ビニリデン(PVdF)を用い、負極組成を、チタン酸リチウム:アセチレンブラック:PVdF=94:2.5:3.5とする以外は、実施例1と同様な非水電解質二次電池を作製した。
(実施例7)
平均分子量が4×105のポリフッ化ビニリデン(PVdF)を用い、負極組成を、チタン酸リチウム:アセチレンブラック:PVdF=92.5:2.5:5とする以外は、実施例1と同様な非水電解質二次電池を作製した。
(比較例3)
平均分子量が15×105のポリフッ化ビニリデン(PVdF)を用い、負極組成を、チタン酸リチウム:アセチレンブラック:PVdF=97.15:2.5:0.35とする以外は、実施例1と同様な非水電解質二次電池を作製した。
(比較例4)
平均分子量が15×105のポリフッ化ビニリデン(PVdF)を用い、負極組成を、チタン酸リチウム:アセチレンブラック:PVdF=91.5:2.5:6とする以外は、実施例1と同様な負極作製を試みたが、塗液粘度が著しく高くなり、電池を作製するこ
とができなかった。
作製した実施例1〜7、比較例1、比較例3で用いた負極の剥離強度を測定し、作製した二次電池に対して、3C/0.2Cの放電容量維持率を測定した後、充放電サイクル試験を行った。
充放電サイクル試験は、20℃環境下で行った。充放電は、1CmAの電流値で、1〜3Vの電圧範囲で繰り返し行った。初期容量に対して、80%の容量になった繰り返し回数をサイクル寿命とした。充放電サイクル試験の結果を表1にまとめた。
Figure 2005100771
この結果、本発明の電池は、大電流放電特性、ならびに充放電サイクル寿命に優れることが分かる。剥離強度が低い負極を用いた電池は、大電流放電特性に劣るほか、サイクル試験では400サイクル手前で、急激な容量低下が生じた。以上の結果から、負極結着剤の平均分子量と、結着剤の量を本発明の範囲に制御することによって、大電流放電特性とサイクル特性を大幅に改善できることが分かった。
(実施例8)
電解質にLiPF6を用いる以外、実施例1と同様な非水電解質二次電池を作製した。
(実施例9)
電解質にLiClO4を用いる以外、実施例1と同様な非水電解質二次電池を作製した。
(実施例10)
電解質にLiCF3SO3を用いる以外、実施例1と同様な非水電解質二次電池を作製した。
(実施例11)
電解質にLiC49SO3を用いる以外、実施例1と同様な非水電解質二次電池を作製した。
実施例1、および実施例8〜11の電池に対して、100サイクルの充放電サイクル試験を行い、試験前後での負極集電体/活物質間の剥離強度と、電池のインピーダンスを測定した。
試験前の剥離強度は、全て0.006[N/mm]であり、良好な大電流特性を示したが、サイクル試験の進行に伴って、負極集電体/活物質間の密着性が低下し、電池のインピーダンスが低下する様子が確認された。
Figure 2005100771
以上の表2から明らかなように、負極活物質として使用するチタン酸リチウムと電解質として使用する四フッ化ホウ酸リチウムLiBF4、或いはLiPF6の組み合わせた場合、電池のインピーダンス変化を大幅に低減することができる優れた効果がある。その理由としては、負極活物質と集電体の間の化学変化量の大小と導電性に関わり、LiBF4、LiPF6は結着剤であるPVdFに対して反応性が低いためであると考えられる。
本発明に係わる非水電解質電池の一例を示す部分切欠側面図
符号の説明
1 負極端子
2 正極端子
3 正極
4 負極
5 セパレータ
6 ラミネートフィルム

Claims (5)

  1. 正極と、負極集電体及びチタン酸リチウムの負極活物質層を積層した負極と、前記正極と前記負極を空間的に分離し非水電解質を含むセパレータと、前記正極、前記負極、及び前記セパレータを収納する外装材とを具備する非水電解質電池において、前記負極集電体と前記負極活物質間の剥離強度が、0.005N/mm以上であることを特徴とする非水電解質電池。
  2. 前記非水電解質がLiBF4、或いはLiPF6であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質電池。
  3. 正極と、負極集電体及びチタン酸リチウムの負極活物質層を積層した負極と、前記正極と前記負極を空間的に分離し非水電解質を含むセパレータと、前記正極、前記負極、及び前記セパレータを収納する外装材とを具備する非水電解質電池において、前記負極は導電剤と、前記チタン酸リチウムと前記導電剤を結着する結着剤とを含み、前記結着剤は平均分子量が4×105以上12×105以下のポリフッ化ビニリデンであることを特徴する非水電解質電池。
  4. 前記チタン酸リチウムに対する前記結着剤の混合比率が、重量比率で0.005以上、0.05以下であることを特徴とする請求項1および請求項2記載の非水電解質電池。
  5. 前記チタン酸リチウムの平均一次粒子径が1μm以下であることを特徴とする請求項1および請求項2記載の非水電解質電池。


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