JP2012104498A - 非水電解質電池及び電池パック - Google Patents

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Abstract

【課題】高温寿命性能に優れた非水電解質電池及び電池パックを提供する。
【解決手段】正極3は、LixM1y2、LizM22w4またはLisM3tPO4のいずれかで表される平均粒子径が0.1μm以上10μm以下の活物質粒子と、活物質粒子の表面に存在する被覆物とを含み、負極4は、リチウムイオンを0.4V(vs.Li/Li)以上で吸蔵する金属化合物を含み、非水電解質は、プロピレンカーボネート及びエチレンカーボネートのうちの一種以上からなる第1の非水溶媒と、ニトリル基を有する分子量40以上100以下の非水溶媒及びγ―ブチロラクトンのうちの一種以上からなる第2の非水溶媒を10体積%以上70体積%以下とを含む混合溶媒を含み、これらを容器2に収納して非水電解質電池とする。5はセパレータ、6,7はリード、8,9は導電タブを示す。
【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解質電池と、非水電解質電池を用いた電池パックとに係わる。
リチウム金属、リチウム合金、リチウム化合物または炭素質物を負極に用いた非水電解質電池は、高エネルギー密度電池として期待され、盛んに研究開発が進められている。これまでに、活物質としてLiCoO2またはLiMn24を含む正極と、リチウムを吸蔵・放出する炭素質物を含む負極と具備したリチウムイオン電池が広く実用化されている。また、負極においては前記炭素質物に代わる金属酸化物あるいは合金の検討がなされている。特に、自動車などの車両に搭載する場合、高温環境下でのサイクル性能、高出力の長期信頼性から負極の構成材料には、化学的、電気化学的な安定性、強度、耐腐食性の優れた材料が求められる。さらに、寒冷地でも高い性能も要求され、低温環境下での高出力性能、長寿命性能が要求される。一方、非水電解質として安全性能向上の観点から不揮発性、不燃性電解液の開発が進められているが、出力特性、低温性能、長寿命性能の低下を伴うことからいまだ実用化されていない。
負極特性を改善するために様々な試みが為されている。特許文献1では、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる集電体に特定の金属、合金あるいは化合物を担持させた負極を非水電解質二次電池において使用することを開示している。また、特許文献2では、前述の特許文献1に記載の負極集電体に負極活物質層が形成されていない領域を設け、この領域をセパレータを介して正極活物質層と対向させることにより、非水電解質二次電池の過充電時の安全性と信頼性を高めることを開示している。さらに、特許文献2は、LiNi0.8Co0.15Al0.052で表されるリチウムニッケルコバルトアルミ酸化物が正極に用いられることも開示している。特許文献2に記載されているように、正極活物質にAlのような異種元素を固溶させると、正極活物質のリチウム吸蔵量が減少する。
一方、特許文献3には、LiaTi3-a4(0<a<3)で表わされるチタン酸リチウム化合物の平均粒径1μm未満の一次粒子を、平均粒径5〜100μmの粒状に凝集させた二次粒子を負極活物質として使用することにより、二次粒子の凝集を抑え、大型電池用の大面積な負極の製造歩留まりを高くすることが記載されている。
また、非水電解質を改良することにより低温性能と高温寿命性能を両立させることが検討されている。しかしながら、低温下でイオン伝導性の高い非水電解質は、高温下で正極と反応しやすいため、寿命性能が大幅に低下する。
特開2002−42889号公報 特開2004−296256号公報 特開2001−143702号公報
本発明は、高温寿命性能に優れた非水電解質電池及び電池パックを提供することを目的とする。
本発明に係る非水電解質電池は、下記(1)〜(3)式のいずれかで表される平均粒子径が0.1μm以上10μm以下の活物質粒子と、前記活物質粒子の表面に存在し、Mg、Ti、Zr、Ba、B及びCよりなる群から選択される少なくとも一種の元素を含有し、平均粒子径が60nm以下の粒子及び平均厚さが60nm以下の層の少なくとも一方からなる被覆物とを含む正極と、
リチウムイオンを0.4V(vs.Li/Li)以上で吸蔵する金属化合物を含む負極と、
前記正極及び前記負極の間に配置されるセパレータと、
プロピレンカーボネート及びエチレンカーボネートのうちの一種以上からなる第1の非水溶媒と、ニトリル基を有する分子量40以上100以下の非水溶媒及びγ―ブチロラクトンのうちの一種以上からなる第2の非水溶媒を10体積%以上70体積%以下とを含む混合溶媒、及び、前記混合溶媒に溶解されるリチウム塩を含む非水電解質と
を具備することを特徴する。
LixM1y2 (1)
LizM22w4 (2)
LisM3tPO4 (3)
但し、M1、M2及びM3は、それぞれ、Mn、Ni、Co及びFeよりなる群から選択される少なくとも一種の元素で、互いに同じでも異なっていても良く、x、y、z、w、s及びtは、それぞれ、0<x≦1.1、0.8≦y≦1.1、0<z≦1.1、0.8≦w≦1.1、0<s≦1.1、0.8≦t≦1.1である。
本発明に係る電池パックは、非水電解質電池を具備し、前記非水電解質電池は、
下記(1)〜(3)式のいずれかで表される平均粒子径が0.1μm以上10μm以下の活物質粒子と、前記活物質粒子の表面に存在し、Mg、Ti、Zr、Ba、B及びCよりなる群から選択される少なくとも一種の元素を含有し、平均粒子径が60nm以下の粒子及び平均厚さが60nm以下の層の少なくとも一方からなる被覆物とを含む正極と、
リチウムイオンを0.4V(vs.Li/Li)以上で吸蔵する金属化合物を含む負極と、
前記正極及び前記負極の間に配置されるセパレータと、
プロピレンカーボネート及びエチレンカーボネートのうちの一種以上からなる第1の非水溶媒と、ニトリル基を有する分子量40以上100以下の非水溶媒及びγ―ブチロラクトンのうちの一種以上からなる第2の非水溶媒を10体積%以上70体積%以下とを含む混合溶媒、及び、前記混合溶媒に溶解されるリチウム塩を含む非水電解質と
を具備することを特徴する。
LixM1y2 (1)
LizM22w4 (2)
LisM3tPO4 (3)
但し、M1、M2及びM3は、それぞれ、Mn、Ni、Co及びFeよりなる群から選択される少なくとも一種の元素で、互いに同じでも異なっていても良く、x、y、z、w、s及びtは、それぞれ、0<x≦1.1、0.8≦y≦1.1、0<z≦1.1、0.8≦w≦1.1、0<s≦1.1、0.8≦t≦1.1である。
また、本発明によれば、ラミネートフィルム製容器と、容器内に収納される正極と、容器内に収納される負極と、容器内に収納され、正極及び負極の間に配置されるセパレータと、容器内に収納される非水電解質とを具備する非水電解質電池が提供され、また、この非水電解質電池を含む電池パックとが提供される。正極は、下記(1)〜(3)式のいずれかで表される平均粒子径が0.1μm以上10μm以下の活物質粒子と、活物質粒子の表面に存在する被覆物とを含む。被覆物は、Mg、Ti、Zr、Ba、B及びCよりなる群から選択される少なくとも一種の元素を含有し、平均粒子径が60nm以下の粒子及び平均厚さが60nm以下の層の少なくとも一方からなる。負極は、リチウムイオンを0.4V(vs.Li/Li)以上で吸蔵する金属化合物を含む。非水電解質は、混合溶媒と、混合溶媒に溶解されるリチウム塩とを含む。混合溶媒は、プロピレンカーボネート及びエチレンカーボネートのうちの一種以上からなる第1の非水溶媒と、ニトリル基を有する分子量40以上100以下の非水溶媒及びγ―ブチロラクトンのうちの一種以上からなる第2の非水溶媒を10体積%以上70体積%以下とを含む。
LixM1y2 (1)
LizM22w4 (2)
LisM3tPO4 (3)
但し、M1、M2及びM3は、それぞれ、Mn、Ni、Co及びFeよりなる群から選択される少なくとも一種の元素で、互いに同じでも異なっていても良く、x、y、z、w、s及びtは、それぞれ、0<x≦1.1、0.8≦y≦1.1、0<z≦1.1、0.8≦w≦1.1、0<s≦1.1、0.8≦t≦1.1である。
本発明によれば、高温寿命性能に優れた非水電解質電池及び電池パックを提供することができる。
第1の実施形態に係わる非水電解質電池を示す部分切欠断面図。 図1の非水電解質電池の電極群についての要部拡大断面図。 第1の実施形態に係わる別の非水電解質電池を示す部分切欠斜視図。 第2の実施形態に係る電池パックの分解斜視図。 図4の電池パックの電気回路を示すブロック図。 実施例1の非水電解質電池で用いる正極活物質の電子顕微鏡写真。
(第1の実施の形態)
本実施形態に係る非水電解質電池は、以下の(A)〜(C)に示す構成を備える。
(A)非水電解質は、混合溶媒と、混合溶媒に溶解されるリチウム塩とを含む。この混合溶媒は、プロピレンカーボネート(PC)及びエチレンカーボネート(EC)のうちの一種以上からなる第1の非水溶媒と、ニトリル基を有する分子量40以上100以下の非水溶媒及びγ―ブチロラクトンのうちの一種以上からなる第2の非水溶媒を10体積%以上70体積%以下とを含む。
(B)正極は、下記(1)〜(3)式のいずれかで表される平均粒子径が0.1μm以上10μm以下の活物質粒子と、活物質粒子の表面に存在する被覆物とを含有する。被覆物は、Mg、Ti、Zr、Ba、B及びCよりなる群から選択される少なくとも一種の元素を含有する平均粒子径が60nm以下の粒子か、Mg、Ti、Zr、Ba、B及びCよりなる群から選択される少なくとも一種の元素を含有する平均厚さが60nm以下の層か、粒子と層の双方からなる。
LixM1y2 (1)
LizM22w4 (2)
LisM3tPO4 (3)
但し、M1、M2及びM3は、それぞれ、Mn、Ni、Co及びFeよりなる群から選択される少なくとも一種の元素で、互いに同じでも異なっていても良く、x、y、z、w、s及びtは、それぞれ、0<x≦1.1、0.8≦y≦1.1、0<z≦1.1、0.8≦w≦1.1、0<s≦1.1、0.8≦t≦1.1である。x、y、z、w、s及びtのより好ましい範囲は、0<x≦1、0.98≦y≦1.05、0<z≦1、0.98≦w≦1.05、0<s≦1、0.98≦t≦1.05である。
(C)負極は、リチウムイオンを0.4V(vs.Li/Li)以上で吸蔵する金属化合物を含む。
本発明は、上記(B)に記載の正極と、上記(C)に記載の負極とを用いることにより、上記(A)に示す組成の非水電解質の高温での酸化還元分解が抑制されることを見出したことに基づくもので、これにより低温性能と高温寿命性能の両立を可能にしたものである。
ニトリル基を有する分子量40以上100以下の非水溶媒及びγ―ブチロラクトンは、それぞれ、分子量が比較的小さく、誘電率も高いため、非水電解質のイオン伝導性の向上に大きく寄与できる。この溶媒から構成された第2の非水溶媒と第1の非水溶媒とを含む混合溶媒において、第2の非水溶溶媒の割合を10〜70体積%にすることにより、低温(例えば−40℃)から高温(例えば45℃)までの広い温度範囲で大電流放電性能および出力性能が大幅に向上される。これは、上記混合溶媒に、低温環境下でも高濃度のリチウム塩が溶解され得ることが一つの要因である。混合溶媒中の第2の非水溶媒の割合のさらに好ましい範囲は、50体積%以上67体積%以下である。これにより、低温環境下(例えば-40℃)での出力性能をさらに向上することができる。
上記のように優れた特徴を有する一方で、この非水電解質は、高温下で酸化分解及び還元分解を生じやすいために高温寿命性能に劣り、低温性能と高温寿命性能が両立しなかった。上記(C)に記載の負極は、第2の溶媒の還元分解を抑制することができるため、負極表面への絶縁性皮膜の形成を少なくすることができる。そして、上記(B)に記載の正極は、負極による第2の溶媒の還元分解抑制効果を減じることなく、第2の溶媒の酸化分解反応を抑制することができる。従って、上記(B)、(C)に記載の正負極を使用することにより、(A)に記載の組成の非水電解質の高温での酸化分解と還元分解を抑制することができるため、低温出力性能と高温寿命性能の双方に優れ、さらには高温貯蔵性能が改善された非水電解質電池を実現することができる。
以下、本実施形態に係る非水電解質電池を構成する部材毎に説明する。
1)非水電解質
非水電解質は、前述した(A)で説明した構成を有する。
ニトリル基を有する分子量40以上100以下の非水溶媒には、アセトニトリル(AN)、プロピオニトリル(PN)、メトキシアセトニトリル(MAN)及び3−メトキシプロピオニトリル(MPN)から選ばれる一種以上の非水溶媒を使用することができる。これにより、低温環境下(例えば-40℃)から高温環境下(例えば45℃)での非水電解質のリチウムイオンのイオン伝導性が高くなるため、出力性能をさらに高めることができる。
また、第2の非水溶媒として、γ―ブチロラクトン(GBL)、プロピオニトリル(PN)、メトキシアセトニトリル(MAN)及び3−メトキシプロピオニトリル(MPN)よりなる群から選ばれる一種以上の非水溶媒を使用することにより、非水電解質の高温下での蒸気圧が低くなるため、ラミネートフィルムなどの薄い外装容器の使用が可能となり、薄型、軽量の電池に好適なものとなる。
混合溶媒には、環状カーボネートや、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(MEC)などの鎖状カーボネートや、ジメトキシエタン(DME)、ジエトキシエタン(DEE)などの鎖状エーテルや、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキソラン(DOX)などの環状エーテルや、スルホラン(SL)などを添加することも可能である。
リチウム塩(リチウム塩電解質)としては、例えば、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CF3SO22]、LiN(C25SO22,Li(CF3SO23C、LiB[(OCO)22などが挙げられる。使用する電解質の種類は、1種類または2種類以上にすることができる。中でも四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、とLiB[(OCO)22が好ましい。特に好ましいのは四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)である。リチウム塩がLiBF4を含有する際に、混合溶媒中のLiBF4濃度を1.5mol/L以上にすることにより、第2の非水溶媒の化学的安定性が高まり、負極上の皮膜抵抗を小さくすることができ、低温出力性能とサイクル寿命性能を大幅に向上することができる。
上述した第1,第2の非水溶媒を含む混合溶媒は、粘度が低いにもかかわらず誘電率が高いため、高濃度のリチウム塩を溶解して使用することが可能となる。そのため、混合溶媒中のリチウム塩濃度は1.5mol/L以上2.5mol/L以下の範囲にすることが好ましい。これにより低温環境下においてさらに高い出力を取り出すことができる。リチウム塩濃度を1.5mol/L未満にすると、大電流で放電中に正極と非水電解質との界面のリチウムイオン濃度が急激に低下し、大幅に出力が低下する恐れがある。一方、リチウム塩濃度が2.5mol/Lを越えると、非水電解質の粘度が高く、リチウムイオンの移動速度が低下するため、大幅な出力低下となる可能性がある。
非水電解質には、リチウム塩を非水溶媒に溶解することにより調製される液状電解質の他に、前記液状電解質と高分子材料を複合化したゲル状電解質、またはリチウム塩と高分子材料を複合化した固体電解質を使用することができる。高分子材料としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリエチレンオキサイド(PEO)等を挙げることができる。また、非水電解質には、揮発性がなく不燃性のイオン性液体からなる常温溶融塩を含有させることもできる。
2)負極
この負極は、負極集電体と、負極集電体の片面もしくは両面に担持され、活物質、導電剤および結着剤を含む負極層とを有する。
負極の活物質には、前述した(C)で説明した金属化合物が使用される。金属化合物のリチウムイオン吸蔵電位を0.4V(vs.Li/Li)以上に規定するのは、0.4V(vs.Li/Li+)よりも卑な電位でリチウムイオンを吸蔵する活物質(例えば炭素質物、リチウム金属)では、第2の溶媒の還元分解が進み、出力性能や充放電サイクル性能に限らず、電池性能が全般に亘って低下するからである。リチウムイオン吸蔵電位の上限値としては3V(vs.Li/Li+)が望ましく、より好ましくは2V(vs.Li/Li+)である。
0.4〜3V(vs.Li/Li+)の範囲でリチウムイオンを吸蔵することが可能な金属化合物は、金属酸化物、金属硫化物あるいは金属窒化物であることが望ましい。
このような金属酸化物としては、チタン酸化物、リチウムチタン酸化物(リチウムチタン含有複合酸化物)、タングステン酸化物(例えばWO3)、アモルファススズ酸化物(例えばSnB0.40.63.1)、スズ珪素酸化物(例えばSnSiO3)、酸化珪素(SiO)などが挙げられる。中でも、チタン酸化物、リチウムチタン酸化物が好ましい。リチウムチタン酸化物またはチタン酸化物を使用することにより、第2の非水溶媒の還元分解がほとんど生じなくなるため、高温でのサイクル寿命性能が飛躍的に向上される。
リチウムチタン酸化物としては、例えば、スピネル構造のチタン酸リチウム{例えばLi4+xTi512(xは充放電反応により-1≦x≦3の範囲で変化し得る)}、ラムスデライト構造のチタン酸リチウム{例えばLi2+yTi37(yは充放電反応により-1≦y≦3の範囲で変化し得る)}等を挙げることができる。
チタン酸化物としては、充放電前からLiを含むもの、含まないもの、いずれも使用可能である。充放電前すなわち合成時にLiを含まないチタン酸化物としては、例えば、酸化チタン(例えばTiO2)、TiとP、V、Sn、Cu、Ni及びFeよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素を含有するチタン複合酸化物などが挙げられる。TiO2はアナターゼ型で熱処理温度が300〜500℃の低結晶性のものが好ましい。チタン複合酸化物には、例えば、TiO2−P25、TiO2−V25、TiO2−P25−SnO2、TiO2−P25−MeO(MeはCu、Ni及びFeよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素)などを挙げることができる。前記チタン複合酸化物は、結晶性が低く、結晶相とアモルファス相が共存もしくは、アモルファス相単独で存在したミクロ構造であることが好ましい。このようなミクロ構造であることによりサイクル性能が大幅に向上することができる。
充放電前からLiを含むもの、すなわち合成時からリチウムを含むチタン酸化物としては、例えば、LiaTiO2(aは0≦a≦1.1)を挙げることができる。
金属硫化物としては、例えば、硫化チタン(例えばTiS2)、硫化モリブデン(例えばMoS2),硫化鉄(例えば、FeS、FeS2、LixFeS2)などが挙げられる。
金属窒化物としては、例えば、リチウムコバルト窒化物(例えば、LixCoyN、0<x<4,0<y<0.5)などが挙げられる。
金属化合物の平均粒径は1μm以下にすることが望ましい。平均粒径が1μmを超えると、非水電解質電池において高い出力性能を得られない恐れがある。但し、平均粒径が小さいと、粒子の凝集が起こりやすくなり、非水電解質の分布が負極に偏って正極での電解質の枯渇を招く恐れがあることから、下限値は0.001μmにすることが望ましい。
金属化合物は、その平均粒径が1μm以下で、かつN2吸着によるBET法での比表面積が3〜200m2/gの範囲であることが望ましい。これにより、負極の非水電解質との親和性をさらに高くすることができる。
負極の比表面積は、3〜50m2/gの範囲にすることが望ましい。比表面積のより好ましい範囲は、5〜50m2/gである。ここで、負極の比表面積とは、負極層(集電体重量を除く)1g当りの表面積を意味する。なお、負極層とは、集電体上に担持された負極活物質、導電剤及び結着剤を含む多孔質の層である。
負極の多孔度(集電体を除く)は、20〜50%の範囲にすることが望ましい。これにより、負極と非水電解質との親和性に優れ、かつ高密度な負極を得ることができる。多孔度のさらに好ましい範囲は、25〜40%である。
負極集電体は、アルミニウム箔またはアルミニウム合金箔であることが望ましい。アルミニウム箔およびアルミニウム合金箔の厚さは、20μm以下、より好ましくは15μm以下である。アルミニウム箔の純度は99.99%以上が好ましい。アルミニウム合金としては、マグネシウム、亜鉛、ケイ素などの元素を含む合金が好ましい。一方、鉄、銅、ニッケル、クロムなどの遷移金属は100ppm以下にすることが好ましい。
導電剤としては、例えば、炭素材料を用いることができる。炭素材料としては、例えば、アセチレンブラック、カーボンブラック、コークス、炭素繊維、黒鉛、アルミニウム粉末、TiO等を挙げることができる。より好ましくは、熱処理温度が800℃〜2000℃の平均粒子径10μm以下のコークス、黒鉛、TiOの粉末、平均繊維径1μm以下の炭素繊維が好ましい。前記炭素材料のN2吸着によるBET比表面積は10m2/g以上が好ましい。
結着剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴム、スチレンブタジェンゴム、コアシェルバインダーなどが挙げられる。
前記負極の活物質、導電剤及び結着剤の配合比は、負極活物質80〜95重量%、導電剤3〜18重量%、結着剤2〜7重量%の範囲にすることが好ましい。
負極は、例えば、前述した負極活物質、導電剤及び結着剤を適当な溶媒に懸濁させ、この懸濁物を集電体に塗布し、乾燥し、加温プレスを施すことにより作製される。
3)正極
この正極は、正極集電体と、正極集電体の片面もしくは両面に担持され、活物質、導電剤および結着剤を含む正極層とを有する。
正極の活物質は、前述の(B)で説明した活物質粒子及び被覆物を含む。
まず、(1)式で表される活物質粒子について説明する。M1は、Mn、Ni及びCoよりなる群から選択される少なくとも一種の元素であることが望ましい。より好ましい正極活物質としては、リチウムマンガン複合酸化物(例えばLixMnO2)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(例えばLixNi1-aCoa2、aは0.1≦a≦0.5)、リチウムコバルト複合酸化物(例えばLixCoO2)、リチウムニッケルマンガンコバルト複合酸化物(例えばLixNi1-b-cMnbCoc2、bは0.1≦b≦0.5、cは0≦c≦0.5)、リチウムマンガンコバルト複合酸化物(例えばLixMn1-dCod2、dは0.1≦d≦0.5)が挙げられる。これらは、熱安定性に優れ、高い安全性が得られる。
(2)式で表される活物質粒子については、M2がMn及びNiよりなる群から選択される少なくとも一種の元素であることが望ましい。より好ましい正極活物質としては、LizMn24、スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物(LizMn2-eNie4、eは0.3≦e≦0.8)が挙げられる。これらは、熱安定性に優れ、高い安全性が得られる。
(3)式で表される活物質粒子については、M3がFe,Mn及びCoよりなる群から選択される少なくとも一種の元素であることが望ましい。より好ましい正極活物質としては、オリビン構造を有するリチウムリン酸化物(例えば、LisFePO4、LisFe1-fMnfPO4、LisNiPO4、LisCoPO4、fは0≦f≦1)が挙げられる。これらは、熱安定性に優れ、高い安全性が得られる。
特に、前述の(A)で説明した混合溶媒を用いる際に低温出力性能と高温寿命性能が大幅に向上する正極活物質は、LixCoO2 、LixNi1-b-cMnbCoc2、LizMn24、LizMn2-eNie4、LisFePO4である。これは、正極表面に生成する皮膜の成長が抑制され、正極の抵抗が小さくなるためである。また、高温環境下での安定性が高くなり貯蔵性能が大幅に向上する。
Mg、Ti、Zr、Ba、Bの元素は、活物質粒子表面に金属酸化物粒子やリン酸化物粒子などの化合物粒子の形態で付着、もしくは金属酸化物層やリン酸化物層などの化合物層の形態で活物質粒子表面を被覆することが好ましい。前記金属酸化物としてはMgO、ZrO2,TiO2,BaO、B23など挙げられる。リン酸化物としては、Mg3(PO42などが挙げられる。また、Cとしては、カーボン粒子が活物質粒子表面に付着していることが好ましい。
Mg、Ti、Zr、Ba、B及びCよりなる群から選択される少なくとも一種の元素を含有する粒子(以下、元素含有粒子と称す)を使用する場合、活物質粒子の平均粒子径を0.1μm以上10μm以下とし、かつ元素含有粒子の平均粒子径を60nm以下にする。活物質粒子の平均粒子径が0.1μm未満である際に、元素含有粒子の平均粒子径を60nm以下にすると、活物質粒子の表面の多くが元素含有粒子で被覆されるため、活物質粒子のリチウムイオンの吸蔵放出が元素含有粒子によって阻害され、性能が改善されなくなる。また、活物質粒子の平均粒子径が10μmを超える際に、元素含有粒子の平均粒子径を60nm以下にすると、活物質粒子の表面に元素含有粒子が疎に存在するため、第2の非水溶媒の酸化分解を抑える効果が得られない。活物質粒子の平均粒子径を0.1〜10μmとし、かつ元素含有粒子の平均粒子径を60nm以下にすることにより、正極活物質のリチウムイオン吸蔵放出を阻害することなく、第2の非水溶媒の酸化分解反応を抑制することが可能となる。十分な効果を得るために、元素含有粒子の平均粒子径の下限値を0.1nmにすることが望ましい。
Mg、Ti、Zr、Ba、B及びCよりなる群から選択される少なくとも一種の元素を含有する層(以下、元素含有層と称す)を使用する場合、活物質粒子の平均粒子径を0.1〜10μmとし、かつ元素含有層の平均厚さを60nm以下にする。活物質粒子の平均粒子径が0.1μm未満である際に、元素含有層の平均厚さを60nm以下にすると、活物質粒子の大きさに対する元素含有層の厚さ比率が大きくなるため、活物質粒子のリチウムイオンの吸蔵放出が元素含有層によって阻害され、性能が改善されなくなる。また、活物質粒子の平均粒子径が10μmを超える際に、元素含有層の平均厚さを60nm以下にすると、活物質粒子の大きさに対する元素含有層の厚さ比率が十分でないため、第2の非水溶媒の酸化分解が抑えられない。活物質粒子の平均粒子径を0.1〜10μmとし、かつ元素含有層の平均厚さを60nm以下にすることにより、正極活物質のリチウムイオン吸蔵放出を阻害することなく、第2の非水溶媒の酸化分解反応を抑制することが可能となる。十分な効果を得るために、元素含有層の平均厚さの下限値を0.1nmにすることが望ましい。
(1)または(2)式で表される活物質粒子に前述の被覆物を形成すると、被覆物は、その結晶性が活物質粒子に比して低いため、正極活物質の非水電解質に対する反応性を低くすることができる。これにより、第2の非水溶媒の酸化分解反応が抑制される。この場合、被覆物に使用する元素は、Mg、Ti、Zr、Ba、Bが好ましい。特に好ましいのは、Mg、Tiである。
(3)式で表される活物質粒子に前述の被覆物を形成すると、活物質粒子の電子伝導性が向上され、正極の過電圧が小さくなるため、第2の非水溶媒の酸化分解、特に充電時の酸化分解を抑制することができる。この場合、被覆物に使用する元素は、C、Mg、Tiが好ましい。特に好ましいのは、Cである。
被覆物の重量は、活物質粒子と被覆物の総重量の0.001重量%以上3重量%以下に相当することが好ましい。この範囲を超えると、正極と非水電解質との界面の抵抗が上昇して出力性能が低下して好ましくない。また、この範囲未満であると、高温環境下で非水電解質との反応性が高くなり寿命性能が大幅に低下して好ましくない。
より好ましい重量比率は、0.01〜1重量%である
活物質粒子、元素含有粒子及び元素含有層の平均粒子径及び平均厚さは、TEM像観察およびEDXによる元素分布像の測定により求められる。
正極活物質は、例えば、Mg、Ti、Zr、Ba、B及びCよりなる群から選択される少なくとも一種の元素を含む溶液に活物質粒子を分散し、乾燥後、400〜800℃で焼成することにより得られる。焼成雰囲気は、元素としてCを用いる場合に還元雰囲気を、それ以外の元素を使用する際には大気中とする。
導電剤としては、例えばアセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛等を挙げることができる。
結着剤としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴムなどが挙げられる。
正極の活物質、導電剤及び結着剤の配合比は、正極活物質80〜95重量%、導電剤3〜19重量%、結着剤1〜7重量%の範囲にすることが好ましい。
正極は、例えば、正極活物質、導電剤及び結着剤を適当な溶媒に懸濁し、この懸濁物をアルミニウム箔またはアルミニウム合金箔の集電体に塗布し、乾燥し、プレスを施すことにより作製される。正極層のBET法による比表面積は、負極と同様に測定され、0.1〜2m/gの範囲であることが好ましい。
前記集電体のアルミニウム箔またはアルミニウム合金箔が好ましく、厚さは20μm以下、より好ましくは15μm以下である。
4)セパレータ
正極と負極の間にはセパレータを配置することができる。セパレータには、多孔質フィルム、不織布などを使用することができる。また、その構成材料には、合成樹脂(例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン)、セルロースなどを挙げることができる。構成材料の種類は1種類もしくは2種類以上にすることができる。具体的には、合成樹脂製不織布、ポリエチレン多孔質フィルム、ポリプロピレン多孔質フィルム、セルロース製不織布などを挙げることができる。
5)容器
正極、負極及び非水電解質が収容される容器には、金属製容器や、ラミネートフィルム製容器を使用することができる。
金属製容器としては、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄あるいはステンレスなどからなる金属缶で角形、円筒形の形状のものが使用できる。また、容器の板厚は、0.5mm以下にすることが望ましく、さらに好ましい範囲は0.3mm以下である。
ラミネートフィルムとしては、例えば、アルミニウム箔を樹脂フィルムで被覆した多層フィルムなどを挙げることができる。樹脂としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの高分子を用いることができる。また、ラミネートフィルムの厚さは0.2mm以下にすることが好ましい。アルミニウム箔の純度は99.5%以上が好ましい。
アルミニウム合金からなる金属缶は、マンガン、マグネシウム、亜鉛、ケイ素などの元素を含むアルミニウム純度99.8%以下の合金が好ましい。アルミニウム合金からなる金属缶の強度が飛躍的に増大することにより缶の肉厚を薄くすることができる。その結果、薄型で軽量かつ高出力で放熱性に優れた電池を実現することができる。
本実施形態に係る非水電解質電池を図1〜図2に示す。
図1に示すように、電極群1は、矩形筒状の金属製容器2内に収納されている。電極群1は、正極3及び負極4をその間にセパレータ5を介在させて偏平形状となるように渦巻き状に捲回した構造を有する。電極群1は、正極3及び負極4をその間にセパレータ5を介在させて偏平形状となるように渦巻き状に捲回した後、加熱プレスを施すことにより作製される。非水電解質(図示しない)は、電極群1に保持されている。帯状の正極リード6は、正極3に電気的に接続されている。一方、帯状の負極リード7は、負極4に電気的に接続されている。正極リード6は正極導電タブ8と電気的に接続され、これら2つの部材から正極端子が構成されている。負極リード7は負極導電タブ(負極端子)9と接続され、これら2つの部材から負極端子が構成されている。金属製の封口板10は、金属製容器2の開口部に溶接等により固定されている。正極導電タブ8及び負極導電タブ9は、それぞれ、封口板10に設けられた取出穴から外部に引き出されている。封口板10の各取出穴の内周面は、正極導電タブ8及び負極導電タブ9との接触による短絡を回避するために、絶縁部材11で被覆されている。
図2に示すように、正極3は、正極集電体3aと、正極集電体3aの両面に積層された正極層3bとから構成されている。一方、負極4は、負極集電体4aと、負極集電体4aの両面に積層された負極層4bとから構成されている。電極群1では、巻き始めと巻き終りの部分を除き、図2に示すように正極層3bがセパレータを介して負極層4bと対向している。電極群1の捲回軸方向Lと垂直な両方の端面において、正極層3bの端部が負極層4bの端部よりも突出している。つまり、正極層3bが、セパレータ5を介して対向する負極層4bを覆っている。その結果、正極層3bの端部における電位が、中心部で負極層4bと対向する正極層3bの電位とほぼ同等になり、端部での正極活物質の過充電による非水電解質との反応が抑制される。逆に、負極層の端部が正極層の端部よりも突出している(負極層が正極層を覆う)場合は、端部における正極電位は、正極からはみ出している負極活物質未反応部の負極電位の影響を受け、フル充電時には正極層の端部での電位は過充電となり寿命性能は大幅に低下する。したがって、正極層の面積は、負極層の面積より大きく、対向した状態で正極層が負極層からはみ出した配置で捲回、もしくは積層して電極群を構成することが望ましい。
負極層の面積(Sn)に対する正極層の面積(Sp)の面積比(Sp/Sn)は、1.001以上1.2以下の範囲が好ましい。この範囲を超えると高温貯蔵性能の改善効果は少なくなり、むしろ出力密度が低下して好ましくない。また、1.001未満となると、急激に高温貯蔵性能が低下する。より好ましい範囲は、1.01以上1.1以下の範囲である。また、負極の幅(Ln)に対する正極の幅(Lp)の長さ比(Lp/Ln)は、1.001以上1.1以下の範囲であることが好ましい。
この図1に例示されるように金属製容器を使用する代わりに、ラミネートフィルム製容器の使用が可能である。この例を図3に示す。なお、図3では、前述した図1に示すのと同様な部材については、同符号を付して説明を省略する。図3に示すように、電極群1は、3辺にヒートシール部が形成されているラミネートフィルム製容器12内に収納されている。リードと導電タブを兼ねた正極端子13は、電極群1の正極3に電気的に接続されている。一方、リードと導電タブを兼ねた負極端子14は、電極群1の負極4に電気的に接続されている。正極端子13と負極端子14の先端は、容器12の短辺側のヒートシール部から引き出されている。
なお、電極群の形状は、図1,図3に例示される扁平の渦巻き形状に限らず、円筒の渦巻き形状、積層構造等にすることができる。また、積層構造の場合には、正極と負極の間にシート状のセパレータを介在させても、あるいは袋状のセパレータに正極あるいは負極を収納し、袋状のセパレータに収納した状態の電極ともう一方の電極とを交互に積層することも可能である。さらに、セパレータを九十九折にし、折り重なったセパレータの間に正極と負極を交互に積層することにより積層構造を形成しても良い。積層構造を有する電極群の場合には、電極群の少なくとも1辺において、正極層の端部を負極層の端部よりも突出させると良い。
(第2の実施の形態)
第2の実施形態に係る電池パックは、第1の実施形態に係る非水電解質電池を備える。非水電解質電池の数は複数にすることができる。第1の実施形態に係る非水電解質電池を単電池とし、単電池を電気的に直列もしくは並列に接続し、組電池を構成することが望ましい。第2の実施形態に係る電池パックの一例を図4,5に示す。
図4の電池パックにおける単電池21は、例えば、図3に示す扁平型非水電解質電池から構成されているが、特に限定されるものではない。図1に示すような扁平型非水電解質電池を使用しても良い。複数の単電池21は、正極端子13と負極端子14が引き出されている向きを揃えて積層されている。図5に示すように、単電池21は、直列に接続されて組電池22をなしている。組電池22は、図4に示すように、粘着テープ23によって一体化されている。
正極端子13および負極端子14が突出する側面に対しては、プリント配線基板24が配置されている。プリント配線基板24には、図5に示すように、サーミスタ25、保護回路26および外部機器への通電用の端子27が搭載されている。
図4及び図5に示すように、組電池22の正極側配線28は、プリント配線基板24の保護回路26の正極側コネクタ29に電気的に接続されている。組電池22の負極側配線30は、プリント配線基板24の保護回路26の負極側コネクタ31に電気的に接続されている。
サーミスタ25は、単電池21の温度を検知するためのもので、検知信号は保護回路26に送信される。保護回路26は、所定の条件で保護回路と外部機器への通電用端子との間のプラス側配線31a及びマイナス側配線31bを遮断できる。所定の条件とは、例えば、サーミスタの検出温度が所定温度以上になったとき、単電池21の過充電、過放電、過電流等を検知したとき等である。この検知方法は、個々の単電池21もしくは単電池21全体について行われる。個々の単電池21を検知する場合、電池電圧を検知してもよいし、正極電位もしくは負極電位を検知してもよい。後者の場合、個々の単電池21中に参照極として用いるリチウム電極が挿入される。図5の場合、単電池21それぞれに電圧検知のための配線32を接続し、これら配線32を通して検知信号が保護回路26に送信される。
組電池22について、正極端子13および負極端子14が突出する側面以外の三側面には、ゴムもしくは樹脂からなる保護シート33が配置される。正極端子13および負極端子14が突出する側面とプリント配線基板24との間には、ゴムもしくは樹脂からなるブロック状の保護ブロック34が配置される。
この組電池22は、各保護シート33、保護ブロック34およびプリント配線基板24と共に収納容器35に収納される。すなわち、収納容器35の長辺方向の両方の内側面と短辺方向の内側面それぞれに保護シート33が配置され、短辺方向の反対側の内側面にプリント配線基板24が配置される。組電池22は、保護シート33及びプリント配線基板24で囲まれた空間内に位置する。収納容器35の上面には、蓋36が取り付けられる。
なお、組電池22の固定には、粘着テープ23に代えて、熱収縮テープを用いても良い。この場合、組電池の両側面に保護シートを配置し、熱収縮チューブを周回させた後、該熱収縮チューブを熱収縮させて組電池を結束させる。
なお、図4,5に示した単電池21は直列に接続されているが、電池容量を増大させるためには並列に接続しても良い。無論、組み上がった電池パックを直列、並列に接続することもできる。
また、電池パックの態様は用途により適宜変更される。
第2の実施の形態の電池パックの用途としては、高負荷電流(大電流)でのサイクル特性が望まれるものが好ましい。具体的には、デジタルカメラの電源用や、二輪乃至四輪のハイブリッド電気自動車、二輪乃至四輪の電気自動車、アシスト自転車等の車載用、充電式掃除機が挙げられる。
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明するが、本発明は以下に掲載される実施例に限定されるものでない。
(実施例1)
活物質粒子として、下記表1に示す平均粒子径で、層状構造を有し、LiNi1/3Co1/3Mn1/32で表されるリチウムニッケルコバルトマンガン複合活物質粒子を用意した。この活物質粒子を酢酸マグネシウム(CHCOO)MgOを溶解したエタノール溶液に分散させた後、乾燥させ、下記表1に示す温度で焼成することにより、活物質粒子の表面に酸化マグネシウム(例えば、MgOx、で表される、xは0<x<1)微粒子が付着した正極活物質を用意した。MgOx粒子の平均粒子径及び付着量を下記表1に示す。また、この正極活物質にTEM−EDX観察を行った際に得られる電子顕微鏡写真を図6に示す。図6から、活物質粒子の表面にMg酸化物が粒状に付着していることを確認することができた。
得られた正極活物質に導電材として正極全体に対して8重量%の黒鉛粉末、結着剤として正極全体に対して5重量%のPVdFをそれぞれ配合し、これらをn−メチルピロリドン(NMP)溶媒に分散させてスラリーを調製した。得られたスラリーを厚さ15μmのアルミニウム合金箔(純度99%)に両面塗布し、乾燥し、プレス工程を経て、片面の塗布量12.8mg/cm、片面の正極層の厚さは43μm、電極密度3.0g/cm3の正極を作製した。前記正極層の比表面積は、0.5m/gであった。
また、平均粒子径が0.3μm、BET比表面積が15m2/g、Li吸蔵電位が1.55V(vs.Li/Li+)のスピネル型のチタン酸リチウム(Li4Ti512)粉末と、平均粒子径0.4μmのBET比表面積50m2/gのコークス粉末と、アセチレンブラック粉末と、結着剤としてPVdFとを重量比で90:6:2:2となるように配合し、これらをn−メチルピロリドン(NMP)溶媒に分散させ、ボールミルを用いて回転数1000rpmで、かつ攪拌時間が2時間の条件で攪拌を用い、スラリーを調製した。得られたスラリーを厚さ15μmのアルミニウム合金箔(純度99.3%)に塗布し、乾燥し、加熱プレス工程を経ることにより、片面の塗布量13mg/cm、片面の負極層の厚さは59μm、電極密度2.2g/cm3の負極を作製した。集電体を除く負極多孔度は、35%であった。また、負極層のBET比表面積(負極層1g当りの表面積)は10m2/gであった。
負極活物質の粒子の測定方法を示す。負極活物質の粒子測定は、レーザー回折式分布測定装置(島津SALD-300)を用い、まず、ビーカーに試料を約0.1gと界面活性剤と1〜2mLの蒸留水を添加して十分に攪拌した後、攪拌水槽に注入し、2秒間隔で64回光度分布を測定し、粒度分布データを解析するという方法にて測定した。
負極活物質及び負極のN2吸着によるBET比表面積は、以下の条件で測定した。
粉末の負極活物質1gまたは2x2cm2の負極を2枚切り取り、これをサンプルとした。BET比表面積測定装置はユアサ アイオニクス社製を使用し、窒素ガスを吸着ガスとした。
なお、負極の多孔度は、負極層の体積を、多孔度が0%の時の負極層体積と比較し、多孔度が0%の時の負極層体積からの増加分を空孔体積とみなして算出したものである。なお、負極層の体積は、集電体の両面に負極層が形成されている場合、両面の負極層の体積を合計したものとする。
得られた正極及び負極を、正極層の電極幅Lpが51mm、負極層の電極幅Lnが50mm、すなわちLp/Lnが1.02で、負極層の面積に対する正極層の面積の比率(Sp/Sn)が1.05となるように裁断した。得られた正極と負極の間に、厚さ20μmのポリエチレン製多孔質フィルムのセパレータを介在させ、これらを渦巻状に捲回した後、プレスにより扁平状に成形することにより電極群を得た。得られた電極群では、正極層がセパレータを介して負極層を覆うように配置されていた。電極群の捲回軸と垂直な両方の端面において、正極層の端部が負極の端部から突出していた。次いで、厚さが0.25mmのアルミニウム合金(Al純度99%)からなる薄型の金属缶なる容器に電極群を収納した。
一方、非水電解質として、プロピレンカーボネート(PC)、γ−ブチロラクトン(GBL)、アセトニトリル(AN)の混合溶媒(体積比率30体積%:40体積%:30体積%)に電解質としての四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)を2.0mol/L溶解することにより液状非水電解質(非水電解液)を調製した。この非水電解質を容器内の電極群に注液し、前述した図1に示す構造を有し、厚さ4mm、幅30mm、高さ60mmの薄型非水電解質電池を作製した。
(実施例2〜18)
粒子あるいは層の組成、形態、平均粒子径あるいは平均厚さ、付着量、正極活物質組成、正極活物質の平均粒子径、粒子あるいは層を形成するために使用する水溶液の種類、焼成温度、非水溶媒組成、正極/負極面積比(Sp/Sn)を下記表1,3に示すように設定する以外は、前述した実施例1で説明したのと同様にして薄型の非水電解質電池を作製した。
(実施例19)
負極活物質に平均粒子径0.1μmの低結晶性のLi0.1TiO2{Li吸蔵電位が1.5V(vs.Li/Li+)}を用いた以外は、実施例1と同様にして薄型の非水電解質電池を作製した。
(実施例20)
負極活物質として平均粒子径0.5μmのラムスデライト構造のLi2Ti37{Li吸蔵電位が1.5V(vs.Li/Li+)}を用いること以外は実施例1と同様にして非水電解質電池を作製した。
(実施例21)
正極活物質の活物質粒子として下記表1に表される組成のスピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物を用いること以外は実施例1と同様にして非水電解質電池を作製した。
(比較例1〜7)
粒子あるいは層の組成、形態、平均粒子径あるいは平均厚さ、付着量、正極活物質組成、正極活物質の平均粒子径、粒子あるいは層を形成するために使用する水溶液の種類、焼成温度、非水溶媒組成、正極/負極面積比(Sp/Sn)を下記表2,4に示すように設定する以外は、前述した実施例1で説明したのと同様にして薄型の非水電解質電池を作製した。
(比較例8)
負極活物質に黒鉛{Li吸蔵電位が0.2V(vs.Li/Li+)}を用い、正極活物質に比較例2と同様なもの、非水溶媒組成及び正極/負極面積比(Sp/Sn)を下記表4に示すように設定する以外は、前述した実施例1で説明したのと同様にして薄型の非水電解質電池を作製した。
(比較例9)
比較例8と同様な組成の非水溶媒を用いること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様にして薄型の非水電解質電池を作製した。
(比較例10)
負極活物質に黒鉛を用いること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様にして薄型の非水電解質電池を作製した。
(比較例11)
正極の活物質粒子の表面にMgOx粒子を付着させないこと以外は、前述した実施例1で説明したのと同様にして薄型の非水電解質電池を作製した。
得られた非水電解質電池について、25℃で6Aの定電流で2.8V(実施例21は3.4Vまで充電)まで6分で充電した後、1.5Vまで0.12Aで放電した時の放電容量を測定した。また、高温サイクル試験として、45℃で6Aの定電流で2.8Vまで6分で充電した後、1.8Vまで0.6Aの定電流放電を繰り返すサイクル試験を行った。45℃でのサイクル試験時のサイクル寿命は初期容量の80%の容量維持率時のサイクル数とした。また、低温性能試験として−40℃での0.6A放電時の容量維持率(25℃、0.6A放電時を100としたときの容量維持率)を測定した。
さらに、25℃、15Aでの容量維持率を以下に説明する方法で測定した。
25℃で6Aの定電流で2.8V(実施例21は3.4V)まで6分で充電した後、1.8Vまで15Aの定電流放電したときの容量維持率(0.6A放電時の容量を100としたときの容量維持率)を測定した。
これらの測定結果を下記表1〜4に示す。
Figure 2012104498
Figure 2012104498
Figure 2012104498
Figure 2012104498
表1〜4から明らかなように、実施例1〜21の非水電解質電池は、比較例1〜11に比べ、−40℃の低温環境下の放電容量、15Aの大電流放電での容量維持率、サイクル寿命に優れる。特に、実施例1〜7、9〜11、18、20は−40℃放電性能、15Aの大電流放電特性、45℃高温サイクル寿命性能のいずれにおいても優れた性能を得た。非水溶媒としてECとGBL、正極活物質としてLixCoO2、かつ被覆物としてMgを含むものを使用するのが最も好ましい組み合わせであり、実施例10に示すように45℃高温サイクル寿命性能が最も優れていた。
また、比較例9〜11の結果から、非水溶媒、正極活物質及び負極活物質のうちいずれかが本実施形態から外れると、性能が劣ったものになることが理解できる。
上記実施例で用いた負極活物質のLi吸蔵電位は以下に説明する方法で測定した。
各実施例で用いられる負極を2cm×2cmの大きさに切り出し、作用極とした。作用極と2.2cm×2.2cmのリチウム金属箔からなる対極とをグラスフィルター(セパレータ)を介して対向させ、作用極と対極とに触れぬようにリチウム金属を参照極として挿入した。これら電極を3極式ガラスセルに入れ、作用極、対極、参照極の夫々をガラスセルの端子に接続し、電解液(電解液の組成:エチレンカーボネートとγ-ブチロラクトンを1:2の体積比で混合した溶媒に1.5M/Lの四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)を溶解させた電解液)を25mL注ぎ、セパレータと電極に充分に電解液が含浸された状態にし、ガラス容器を密閉した。作製したガラスセルを25℃の恒温槽内に配置し、0.1mA/cm2の電流密度で充電した際の作用極のリチウムイオン吸蔵電位を測定した。ただし、充電量50%でのリチウムイオン吸蔵時の電位値を用いた。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…電極群、2,12…容器、3…正極、3a…正極集電体、3b…正極層、4…負極、4a…負極集電体、4b…負極層、5…セパレータ、6…正極リード、7…負極リード、8…正極導電タブ、9…負極導電タブ、10…封口板、11…絶縁部材、13…正極端子、14…負極端子、21…単電池、22…組電池、23…粘着テープ、24…プリント配線基板、25…サーミスタ、26…保護回路、27…通電用端子、28…正極側配線、29…正極側コネクタ、30…負極側配線、31…負極側コネクタ、31a,31b,32…配線、33…保護ブロック、35…収納容器、36…蓋。

Claims (11)

  1. ラミネートフィルム製容器と、
    前記容器内に収納され、下記(1)〜(3)式のいずれかで表される平均粒子径が0.1μm以上10μm以下の活物質粒子と、前記活物質粒子の表面に存在し、Mg、Ti、Zr、Ba、B及びCよりなる群から選択される少なくとも一種の元素を含有し、平均粒子径が60nm以下の粒子及び平均厚さが60nm以下の層の少なくとも一方からなる被覆物とを含む正極と、
    前記容器内に収納され、リチウムイオンを0.4V(vs.Li/Li)以上で吸蔵する金属化合物を含む負極と、
    前記容器内に収納され、前記正極及び前記負極の間に配置されるセパレータと、
    前記容器内に収納され、プロピレンカーボネート及びエチレンカーボネートのうちの一種以上からなる第1の非水溶媒と、ニトリル基を有する分子量40以上100以下の非水溶媒及びγ―ブチロラクトンのうちの一種以上からなる第2の非水溶媒を10体積%以上70体積%以下とを含む混合溶媒、及び、前記混合溶媒に溶解されるリチウム塩を含む非水電解質と
    を具備することを特徴する非水電解質電池。
    LixM1y2 (1)
    LizM22w4 (2)
    LisM3tPO4 (3)
    但し、M1、M2及びM3は、それぞれ、Mn、Ni、Co及びFeよりなる群から選択される少なくとも一種の元素で、互いに同じでも異なっていても良く、x、y、z、w、s及びtは、それぞれ、0<x≦1.1、0.8≦y≦1.1、0<z≦1.1、0.8≦w≦1.1、0<s≦1.1、0.8≦t≦1.1である。
  2. 前記活物質粒子が前記(1)式または前記(2)式で表され、かつ前記粒子及び前記層がMg、Ti、Zr、Ba及びBよりなる群から選択される少なくとも一種の元素を含有することを特徴する請求項1記載の非水電解質電池。
  3. 前記活物質粒子が前記(3)式で表され、かつ前記粒子及び前記層がMg、Ti及びCよりなる群から選択される少なくとも一種の元素を含有することを特徴する請求項1または2記載の非水電解質電池。
  4. 前記活物質粒子は、LixCoO2、LixNi1-b-cMnbCoc2(bは0.1≦b≦0.5、cは0≦c≦0.5)、LizMn24、LizMn2-eNie4(eは0.3≦e≦0.8)またはLisFePO4で表されることを特徴する請求項1〜3いずれか1項記載の非水電解質電池。
  5. 前記被覆物の重量は、前記活物質粒子の重量の0.001重量%以上3重量%以下に相当することを特徴する請求項1〜4いずれか1項記載の非水電解質電池。
  6. 前記平均粒子径及び前記平均厚さは、0.1nm以上60nm以下であることを特徴する請求項1〜5いずれか1項記載の非水電解質電池。
  7. 前記正極は前記正極活物質を含む正極層を備え、前記負極は前記負極活物質を含む負極層を備え、前記正極層は前記セパレータを介して前記負極層と対向し、前記正極層の端部が前記負極層の端部よりも突出していることを特徴する請求項1〜6いずれか1項記載の非水電解質電池。
  8. 前記ニトリル基を有する分子量40以上100以下の非水溶媒は、アセトニトリル、プロピオニトリル、メトキシアセトニトリル及び3−メトキシプロピオニトリルよりなる群から選ばれる一種以上であることを特徴する請求項1〜7いずれか1項記載の非水電解質電池。
  9. 前記リチウム塩はLiBF4を含み、前記混合溶媒のLiBF4濃度は1.5mol/L以上であることを特徴する請求項1〜8いずれか1項記載の非水電解質電池。
  10. 前記金属化合物は、リチウムチタン酸化物またはチタン酸化物であることを特徴する請求項1〜9いずれか1項記載の非水電解質電池。
  11. 請求項1〜10いずれか1項記載の非水電解質電池を具備することを特徴する電池パック。
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