JP2007083823A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】WINDビード構造を有する空気入りタイヤにおいて、荷重作用時にスティフナーの硬ゴム部とカーカス本体部との間に故障が発生することを防止して、ビード部の耐久性を向上させることを目的とする。
【解決手段】スティフナー18における硬ゴム部28の底面幅w、高さh1、スティフナー18の高さh2を適切に設定することで、ビード部12の曲げ剛性を適正化し、これによって荷重作用時のビード部12の倒れ込み変形量を少なくして、ビード部12の耐久性を向上させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カーカスプライがビードコアに巻き付けられたWINDビードを有する重荷重用の空気入りタイヤに関する。
従来の空気入りタイヤのビード部では、カーカスプライがビードコアで巻き返され、その折返し部がサイドウォール部の方向に延在しているものが一般的である。
その一方で、カーカスプライをビードコアで巻き返すのではなく、該ビードコアに巻き付けるようにした、所謂WINDビード構造が開示されている(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。
また、何れのビード部構造においても、ビードコアのタイヤ径方向外方に、スティフナーと呼ばれる補強用のゴム(例えば硬ゴムと軟ゴムが組み合わされている)が配置される場合がある。
特開平2001−191755号公報 特開平2001−191756号公報
WINDビード構造でない一般のビード部の構成では、タイヤに荷重が作用すると、ビード部全体が倒れ込み、カーカスプライのプライ端を故障核とした故障が発生する場合がある。このため、従来はスティフナーのうち硬ゴムの高さを高くする(硬ゴムの高さを、スティフナー全体の高さの略半分とする)ことで、荷重作用時のビード部の倒れ込みを抑制し、プライ端に生じる歪みを少しでも低減させようとしていた。
しかしながら、WINDビード構造の場合には、カーカスプライをビードコアに巻き付けているため、荷重作用時の該プライ端における故障は発生しないものの、上記のようにスティフナーの硬ゴム高さを高くしておくと、該硬ゴムとカーカスプライ(一対のビード部間に位置するカーカス本体部)との間の歪みが大きくなって、ここから故障が発生する場合があった。
本発明は、上記事実を考慮して、WINDビード構造を有する空気入りタイヤにおいて、荷重作用時にスティフナーの硬ゴム部とカーカス本体部との間に故障が発生することを防止して、ビード部の耐久性を向上させることを目的とする。
請求項1の発明は、一対のビード部間をトロイド状に跨って配設され前記ビード部間に位置するカーカス本体部と前記ビード部のビードコアに内側から外側に巻き回されると共に該ビードコアに沿って該ビードコアのタイヤ軸方向最外端よりもタイヤ軸方向内側に巻き付けられた巻込み部とを有する少なくとも1層のカーカスプライと、硬さの異なる複数のゴム部を有し前記カーカス本体部のタイヤ軸方向外側かつ前記ビードコア及び/又は前記巻込み部から前記ビード部のタイヤ径方向外方に延在するスティフナーとを有する空気入りタイヤであって、前記スティフナーにおける最も硬い硬ゴム部は、前記ビードコア及び/又は前記巻込み部と隣接して配置され、タイヤ軸方向断面において、前記硬ゴム部のうち前記ビードコア及び/又は前記巻込み部と接する底面の幅は、前記ビードコアの最大幅の50乃至100%であることを特徴としている。
ここで、硬ゴム部における底面の幅の下限をビードコアの最大幅の50%としたのは、これを下回ると、ビード部の曲げ剛性が低過ぎて、荷重作用時のビード部の倒れ込み変形量が大きくなり、ビード部の耐久性が低下するからであり、上限を100%としたのは、これを上回ると、ビード部のカーカスラインが設計目標よりタイヤ軸方向内側に入ってしまい、荷重作用時のビード部の倒れ込み変形量が大きくなってビード部の耐久性が確保できなくなるからである。
請求項1に記載の空気入りタイヤでは、スティフナーにおける硬ゴム部の底面幅を適切に設定しているので、ビード部の曲げ剛性が適正化される。このため、荷重作用時のビード部の倒れ込み変形量が少なくなり、ビード部の耐久性が向上する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の空気入りタイヤにおいて、タイヤ軸方向断面において、前記ビードコアは、断面が六角形に形成され、前記ビードコアのタイヤ径方向内側となるビードコア底面のタイヤ軸方向最外側の点と該ビードコアのタイヤ径方向外側となるビードコア上面のタイヤ軸方向最内側の点とを結んだ直線を基準とし、該直線と直角方向における前記硬ゴム部の高さは、タイヤ断面高さの7.5乃至20%であることを特徴としている。
ここで、硬ゴム部の高さの下限をタイヤ断面高さの7.5%としたのは、これを下回ると、ビード部の倒れ込み変形量が大きくなり、ビード部の耐久性が低下するからであり、上限をタイヤ断面高さの20%としたのは、これを上回ると、荷重作用時に歪みが最も大きくなる領域に硬ゴム部の端が近づき、硬ゴム部とカーカスプライ間の故障が生じ易くなるからである。
請求項2に記載の空気入りタイヤでは、硬ゴム部の高さを適切に設定しているので、荷重作用時に硬ゴム部とカーカスプライとの間に大きな歪みが発生せず、この部分からの故障の発生を抑制できる。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、タイヤ軸方向断面において、前記ビードコアは、断面が六角形に形成され、前記ビードコアのタイヤ径方向内側となるビードコア底面のタイヤ軸方向最外側の点と該ビードコアのタイヤ径方向外側となるビードコア上面のタイヤ軸方向最内側の点とを結んだ直線を基準とし、該直線と直角方向における前記スティフナーの高さは、タイヤ断面高さの25乃至45%であることを特徴としている。
ここで、スティフナーの高さの下限をタイヤ断面高さの25%としたのは、これを下回ると、スティフナーにおける硬ゴム部と該硬ゴム部以外のゴム部との境界面が剥離し易くなるからであり、また、上限をタイヤ断面高さの45%としたのは、これを上回ると、ビード部のカーカスラインが設計目標よりタイヤ軸方向内側に入ってしまい、荷重作用時のビード部の倒れ込み変形量が大きくなってビード部の耐久性が確保できなくなるからである。
請求項3に記載の空気入りタイヤでは、スティフナーの高さを適切に設定しているので、荷重作用時に、スティフナーにおける硬ゴム部とそれ以外のゴム部との境界面で剥離が起きず、かつビード部の耐久性も確保できる。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記硬ゴム部の50%伸長モジュラスは、5.5乃至7.0MPaであり、前記スティフナーにおける前記硬ゴム部以外のゴム部の50%伸長モジュラスは、0.5乃至2.5MPaであることを特徴としている。
ここで、スティフナーにおける硬ゴム部及び該硬ゴム部以外のゴム部の50%伸長モジュラスに下限を設けたのは、これを下回ると、荷重作用時のビード部の倒れ込み変形量が大きくなってビード部の耐久性が確保できないからである。また、上限を設けたのは、これを上回ると、スティフナーが硬くなり過ぎて該スティフナー自体の破壊が生じ易くなるからである。
請求項4に記載の空気入りタイヤでは、スティフナーの各ゴム部の50%伸長モジュラスを適切に設定しているので、スティフナーが破壊し難く、かつビード部の耐久性が確保される。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記硬ゴム部と前記カーカス本体部との間に50%伸長モジュラスが0.5乃至2.5MPaの緩衝ゴム層が配置され、前記硬ゴム部のタイヤ径方向最外側端における前記緩衝ゴム層の厚さは、0.5乃至10mmであることを特徴としている。
ここで、緩衝ゴム層の50%伸長モジュラスの下限を0.5MPaとしたのは、これを下回ると、ビード部の剛性が低く、倒れ込み変形が大きくなり、耐久性を確保できないからであり、上限を2.5MPaとしたのは、これを上回ると、荷重時に硬ゴム部とカーカスプライとの境界面で剥離が生じ易くなるからである。
また、緩衝ゴム層の厚さの下限を0.5mmとしたのは、これを下回ると、硬ゴム部とカーカス本体部との間のせん断歪みが大きくなるからであり、上限を10mmとしたのは、これを上回ると、ビード部の発熱が大きくなって故障し易くなるからである。
請求項5に記載の空気入りタイヤでは、硬ゴム部とカーカス本体部との間に緩衝ゴム層を適切に配置しているので、荷重作用時における硬ゴム部とカーカス本体部との間のせん断歪みの増大を抑制でき、割れを防止することができる。
以上説明したように、本発明の空気入りタイヤによれば、WINDビード構造を有する空気入りタイヤにおいて、荷重作用時にスティフナーの硬ゴム部とカーカス本体部との間に故障が発生することを防止でき、ビード部の耐久性を向上させることができるという優れた効果を有する。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
[第1実施形態]
図1において、本実施の形態に係る空気入りタイヤ100は、WINDビード構造を有しており、具体的には、一対のビード部12間をトロイド状に跨って配設されビード部12間に位置するカーカス本体部14Aとビード部12のビードコア16に内側から外側に巻き回されると共に該ビードコア16に沿って該ビードコア16のタイヤ軸方向最外端よりもタイヤ軸方向内側に巻き付けられた巻込み部14Bとを有する少なくとも1層のカーカスプライ14と、硬さの異なる複数のゴム部(硬ゴム部28と軟ゴム部30)を有しカーカス本体部14Aのタイヤ軸方向外側かつビードコア16及び/又は巻込み部14Bからビード部12のタイヤ径方向外方に延在するスティフナー18とを有している。
ビード部12におけるカーカスプライ14の外側には、例えばワイヤーからなる第1チェーファー20A及び例えば有機繊維からなる第2チェーファー20Bを有するチェーファー層20が配置され、該チェーファー層20はゴムチェーファー22により覆われている。また、ゴムチェーファー22に連なって、タイヤ内面にはインナーライナー24が配設され、サイドウォール部10のタイヤ外面には夫々サイドウォールゴム26が配設されている。
スティフナー18における最も硬い硬ゴム部28は、ビードコア16及び/又は巻込み部14Bと隣接して配置され、タイヤ軸方向断面において、硬ゴム部28のうちビードコア16及び/又は巻込み部14Bと接する底面28Aの幅wは、ビードコア16の最大幅Wの50乃至100%である。
底面28Aの幅wは、例えばビード部12のビードベース面12Aと平行な方向における幅である。本実施形態では、図1に示されるように、ビードコア16の最大幅Wの方向も、ビードベース面12Aと略平行となっている。
ここで、硬ゴム部28における底面28Aの幅の下限をビードコア16の最大幅の50%としたのは、これを下回ると、ビード部12の曲げ剛性が低過ぎて、荷重作用時のビード部12の倒れ込み変形量が大きくなり、ビード部12の耐久性が低下するからであり、上限を100%としたのは、これを上回ると、ビード部12のカーカスライン(カーカス本体部14Aがなす輪郭形状)が設計目標よりタイヤ軸方向内側に入ってしまい、荷重作用時のビード部12の倒れ込み変形量が大きくなってビード部12の耐久性が確保できなくなるからである。
硬ゴム部28の底面28Aは、スティフナー18の底面も兼ねており、ビード部12のうち、例えば該スティフナー18、巻込み部14B、チェーファー層20及びサイドウォールゴム26に囲まれた領域には、スティフナー18とは異なるゴム34が配置されている。ゴム34を配置したのは、第1チェーファー20Aのワイヤーコード及び第2チェーファー20Bの有機繊維コードとの接着をよくするためである。ゴム34の高さh3は、硬ゴム部28の高さh1よりも高く、軟ゴム部30の高さh2よりも低く設定されている。これは、ゴム34の高さh3が硬ゴム部28よりも低いと、第2チェーファー20Bのコードとの接着性が悪くなると共に、第2チェーファー20Bと軟ゴム部30とが直接接触してしまい、セパレーションを発生させる可能性があるからである。また、ゴム34の高さh3が軟ゴム部30の高さh2よりも高いと、ゴム34が入り込んだ分だけカーカス14がタイヤ内側に入ってしまい、これによって荷重時のビード部12の倒れ込み変形が大きくなり、耐久性を確保できないからである。
タイヤ軸方向断面において、ビードコア16は、断面が六角形に形成されている。ビードコア16のタイヤ径方向内側となるビードコア底面16Aのタイヤ軸方向最外側の点Aと該ビードコア16のタイヤ径方向外側となるビードコア上面16Bのタイヤ軸方向最内側の点Bとを結んだ直線BLを基準とすると、該直線BLと直角方向における硬ゴム部28の高さh1は、タイヤ断面高さ(図示せず)の7.5乃至20%である。
ここで、硬ゴム部28の高さh1の下限をタイヤ断面高さの7.5%としたのは、これを下回ると、ビード部12の倒れ込み変形量が大きくなり、ビード部12の耐久性が低下するからであり、上限をタイヤ断面高さの20%としたのは、これを上回ると、荷重作用時に歪みが最も大きくなる領域(スティフナー18とカーカス本体部14Aとの境界面38のうち、タイヤ径方向外側寄りの領域)に硬ゴム部28の端が近づき、硬ゴム部28とカーカスプライ14間の故障が生じ易くなるからである。
また、タイヤ軸方向断面において、直線BLと直角方向におけるスティフナー18の高さ(軟ゴム部30の高さ)h2は、タイヤ断面高さの25乃至45%である。
ここで、スティフナー18の高さh2の下限をタイヤ断面高さの25%としたのは、これを下回ると、スティフナー18における硬ゴム部28と軟ゴム部30(該硬ゴム部28以外のゴム部)との境界面36が剥離し易くなるからであり、また、上限をタイヤ断面高さの45%としたのは、これを上回ると、ビード部12のカーカスラインが設計目標よりタイヤ軸方向内側に入ってしまい、荷重作用時のビード部12の倒れ込み変形量が大きくなってビード部12の耐久性が確保できなくなるからである。
硬ゴム部28の50%伸長モジュラスは、5.5乃至7.0MPaであり、軟ゴム部30の50%伸長モジュラスは、0.5乃至2.5MPaである。
ここで、スティフナー18における硬ゴム部28及び軟ゴム部30の50%伸長モジュラスに下限を設けたのは、これを下回ると、荷重作用時のビード部12の倒れ込み変形量が大きくなってビード部12の耐久性が確保できないからである。また、上限を設けたのは、これを上回ると、スティフナー18が硬くなり過ぎて該スティフナー18自体の破壊が生じ易くなるからである。
なお、第1チェーファー20Aのタイヤ内側端部は、硬ゴム部28の高さh1よりも高い位置にあり、タイヤ外側端部は高さh1よりも低い位置にある。これは、タイヤ内側においてはビード部12をより強固に補強するためであり、タイヤ内側においては、チェーファー端にセパレーションが生じないようにするためである。
また、第2チェーファー20Bのタイヤ内側端部は、第1チェーファー20Aとは逆に、硬ゴム部28の高さh1よりも低く、直線BLよりも低い位置にあり、タイヤ外側端部は、硬ゴム部28の高さh1と同等又はわずかに上回る程度の位置にあって、第1チェーファー20Aを覆っている。これは、タイヤ外側では第1チェーファー20Aの端部でセパレーションが生じ易いので、これを押さえ込むためである。
(作用)
本実施形態に係る空気入りタイヤ100では、スティフナー18における硬ゴム部28の底面28Aの幅を適切に設定しているので、ビード部12の曲げ剛性が、強すぎずかつ弱すぎないように適正化される。このため、荷重作用時のビード部12の倒れ込み変形量が少なくなり、ビード部12の耐久性が向上する。
また、スティフナー18において、硬ゴム部28の高さh1を適切に設定しているので、荷重作用時に硬ゴム部28とカーカスプライ14との間に大きな歪みが発生せず、この部分からの故障の発生を抑制できる。
更に、スティフナー18の高さh2も適切に設定しているので、荷重作用時に、スティフナー18における硬ゴム部28と軟ゴム部30との境界面36で剥離が起きず、かつビード部12の耐久性も確保できる。
そして、スティフナー18の各ゴム部の50%伸長モジュラスを適切に設定しているので、スティフナー18が破壊し難く、かつビード部12の耐久性が確保される。
[第2実施形態]
図2において、空気入りタイヤ200の硬ゴム部28とカーカス本体部14Aとの間には、50%伸長モジュラスが0.5乃至2.5MPaの緩衝ゴム層32が配置され、硬ゴム部28のタイヤ径方向最外側端28Bにおける緩衝ゴム層32の厚さは、0.5乃至10mmである。
ここで、緩衝ゴム層32の50%伸長モジュラスの下限を0.5MPaとしたのは、これを下回ると、ビード部12の剛性が低く、倒れ込み変形が大きくなり、耐久性を確保できないからであり、上限を2.5MPaとしたのは、これを上回ると、荷重時に硬ゴム部28とカーカスプライ14との境界面で剥離が生じ易くなるからである。
また、緩衝ゴム層32の厚さの下限を0.5mmとしたのは、これを下回ると、硬ゴム部28とカーカス本体部14Aとの間のせん断歪みが大きくなるからであり、上限を10mmとしたのは、これを上回ると、ビード部12の発熱が大きくなって故障し易くなるからである。
緩衝ゴム層32は、硬ゴム部28とカーカス本体部14Aとの間だけでなく、軟ゴム部30とカーカス本体部14Aとの間に、例えば硬ゴム部28の高さh1に対して略2倍程度の高さ位置まで延在している。
緩衝ゴム層32の厚さが厚い場合には、その分だけ硬ゴム部28の位置がタイヤ軸方向外側に寄ると共に、該硬ゴム部28が寄った分だけ軟ゴム部30が部分的に薄くなる。そうすると、結果的に硬ゴム部28よりも柔軟な軟ゴム部30及び緩衝ゴム層32によって、硬ゴム部28が略タイヤ軸方向の両側から挟まれるような状態となり、ビード部12の耐久性が増す。
他の部分は、第1実施形態と同様であるので、同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
(作用)
本実施形態に係る空気入りタイヤ200では、硬ゴム部28とカーカス本体部14Aとの間に緩衝ゴム層32を適切に配置しているので、荷重作用時における硬ゴム部28とカーカス本体部14Aとの間のせん断歪みの増大を抑制でき、割れを防止することができる。
(試験例)
表1に示す条件で、実施例、従来例1及び従来例2に係るタイヤを試作し、ビード部耐久試験を行った。タイヤサイズは、何れも435/45R22.5である。
ビードコアの最大幅Wは20mmであり、硬ゴム部底面幅wは、その65%の13mmとした。硬ゴム部と軟ゴム部の50%伸長モジュラスは、夫々5MPa、1.0MPaである。表1において、軟ゴム部厚さとは、硬ゴム部高さh1における軟ゴム部の厚さを指す。
試験は、タイヤの内圧を900kPaとし、ドラム試験機上で5000kgf(49kN)の荷重を作用させた状態で、一定速度で60分間走行後、ビード部に故障がなかった場合に10km/hずつ速度を上げて行き、故障しなかった最高速度を測定した。試験結果は、従来例1を100とした指数により示しており、数値が大きいほど良好な結果であることを示している。
この試験例によれば、本発明の実施例は、従来例1に対して33%のビード部耐久性向上が確認できた。従来例2は硬ゴム部の高さが高すぎるため、従来例1よりもビード部耐久性が低下している。
Figure 2007083823
第1実施形態に係る空気入りタイヤのビード部を示す断面図である。 第2実施形態に係る空気入りタイヤのビード部を示す断面図である。
符号の説明
12 ビード部
14 カーカスプライ
14A カーカス本体部
14B 巻込み部
16 ビードコア
16A 底面
16B 上面
18 スティフナー
28 硬ゴム部
28A 底面
28B タイヤ径方向最外側端
30 軟ゴム部(硬ゴム部以外のゴム部)
32 緩衝ゴム層
36 境界面
38 境界面
100 空気入りタイヤ
200 空気入りタイヤ
A ビードコア底面のタイヤ軸方向最外側の点
B ビードコア上面のタイヤ軸方向最内側の点
BL 直線
w 硬ゴム部の底面の幅
W ビードコアの最大幅

Claims (5)

  1. 一対のビード部間をトロイド状に跨って配設され前記ビード部間に位置するカーカス本体部と前記ビード部のビードコアに内側から外側に巻き回されると共に該ビードコアに沿って該ビードコアのタイヤ軸方向最外端よりもタイヤ軸方向内側に巻き付けられた巻込み部とを有する少なくとも1層のカーカスプライと、硬さの異なる複数のゴム部を有し前記カーカス本体部のタイヤ軸方向外側かつ前記ビードコア及び/又は前記巻込み部から前記ビード部のタイヤ径方向外方に延在するスティフナーとを有する空気入りタイヤであって、
    前記スティフナーにおける最も硬い硬ゴム部は、前記ビードコア及び/又は前記巻込み部と隣接して配置され、
    タイヤ軸方向断面において、前記硬ゴム部のうち前記ビードコア及び/又は前記巻込み部と接する底面の幅は、前記ビードコアの最大幅の50乃至100%であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. タイヤ軸方向断面において、前記ビードコアは、断面が六角形に形成され、
    前記ビードコアのタイヤ径方向内側となるビードコア底面のタイヤ軸方向最外側の点と該ビードコアのタイヤ径方向外側となるビードコア上面のタイヤ軸方向最内側の点とを結んだ直線を基準とし、該直線と直角方向における前記硬ゴム部の高さは、タイヤ断面高さの7.5乃至20%であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. タイヤ軸方向断面において、前記ビードコアは、断面が六角形に形成され、
    前記ビードコアのタイヤ径方向内側となるビードコア底面のタイヤ軸方向最外側の点と該ビードコアのタイヤ径方向外側となるビードコア上面のタイヤ軸方向最内側の点とを結んだ直線を基準とし、該直線と直角方向における前記スティフナーの高さは、タイヤ断面高さの25乃至45%であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記硬ゴム部の50%伸長モジュラスは、5.5乃至7.0MPaであり、
    前記スティフナーにおける前記硬ゴム部以外のゴム部の50%伸長モジュラスは、0.5乃至2.5MPaであることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記硬ゴム部と前記カーカス本体部との間に50%伸長モジュラスが0.5乃至2.5MPaの緩衝ゴム層が配置され、
    前記硬ゴム部のタイヤ径方向最外側端における前記緩衝ゴム層の厚さは、0.5乃至10mmであることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
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