JP2007067245A - フィルム状配線テープ及びその製造方法、並びにフィルム状配線テープを用いた半導体装置の製造方法 - Google Patents

フィルム状配線テープ及びその製造方法、並びにフィルム状配線テープを用いた半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、折り曲げた状態の復元応力が低く、比較的低温でもチップ等の半導体部材に貼り付けすることができるフィルム状配線テープを提供する。また、折り曲げない状態であっても、低温で貼り付けることができるという特性を活かして、平面状態で半導体チップ等の半導体部材に好適に貼り付けることができる。
【解決手段】配線パターン層、接着剤層及び当該2層の間に存在する絶縁フィルムで構成されるフィルム状配線テープであって、前記接着剤層は前記フィルム状配線テープの最外層に位置し、かつそのTgが120℃以下であるフィルム状配線テープとする。
【選択図】 図3

Description

本発明はフィルム状配線テープ及びその製造方法、並びにフィルム状配線テープを用いた半導体装置の製造方法に関する。
これまで複数のメモリ・チップや論理LSIチップ、受動部品などを一つのパッケージに詰め込む実装技術として「システム・イン・パッケージ(SiP)」が携帯電話機向けメモリ等の小型技術として用いられてきた。しかしこの技術は積層チップ数の増加に伴って組み立て歩留まりが低下したり、チップサイズに比べてパッケージサイズがどうしても大きくなってしまうといった欠点を抱えていた。
この改良技術として、1枚のフレキシブル基板をインターポーザーとして用い、その上に複数のチップを実装した後にフレキシブル基板を折り曲げる構造の半導体装置(SiP)がすでに実用化されている。ここで前記フレキシブル基板の絶縁層にはポリイミド樹脂フィルムが用いられている(特許文献1〜4)。
更に近年では、より歩留まりがよく、パッケージサイズがチップサイズにより近いFFCSP(Flexible carrier folded real chip size package)技術が開発されている。この技術においては、チップをフィルム状配線テープの配線パターンに接続した後に、このフィルム状配線テープを折り曲げてチップを包み込むようにし、更に熱接着することによってパッケージを作成する。ここでフィルム状配線テープは、配線パターン層、絶縁フィルム、熱可塑性樹脂層を備えてなるものであり、熱可塑性樹脂としてポリイミドが知られていた。
特開平11−135715号公報 国際公開第99/65282号パンフレット 特開2000−012606号公報 特開2001−217385号公報
しかしながら、上記文献記載の従来技術は、以下の点で改善の余地を有していた。
第一に、ポリイミド樹脂フィルムはチップやフレキシブル基板などと接合された状態で折り曲げられて使用されるものであるが、従来のポリイミド樹脂フィルムでは弾性率が高く、折り曲げても元の形状に戻ろうとする力が働いてうまく組み立てできないという課題があった。
第二に、従来のポリイミド樹脂フィルムは300℃程度の高温まで加熱しなければ弾性率が下がらず、絶縁層をチップなど他の部材に接合する際にチップに熱損傷を与えたりして信頼性の低下をもたらすという課題があった。これはポリイミド樹脂を折り曲げて使用しない場合にも共通する課題である。
本発明は上記事情にかんがみてなされたものであり、その目的とするところは折り曲げた状態の復元応力が低く、かつ接着機能のあるフィルム状配線テープを提供することにある。また本発明の別な目的は比較的低温において貼り付けすることが可能なフィルム状配線テープを提供することにある。
本発明にかかる第一のフィルム状配線テープは、
配線パターン層、接着剤層及び当該2層の間に存在する絶縁フィルムで構成されるフィルム状配線テープであって、
前記接着剤層は前記フィルム状配線テープの最外層に位置し、かつそのTgが120℃以下であるフィルム状配線テープ
である。
本発明において、接着剤層がフィルム状配線テープの最外層に位置することで半導体素子等の他の部材とフィルム状配線テープの接合が可能となる。更に接着剤層のTgが120℃以下であることにより、適度な折り曲げ性を付与することができる。
本発明にかかる第二のフィルム状配線テープは、
配線パターン層、接着剤層及び当該2層の間に存在する絶縁フィルムで構成されるフィルム状配線テープであって、
前記接着剤層は前記フィルム状配線テープの最外層に位置し、前記接着剤層の動的粘弾性測定器で引っ張りモード、周波数10Hz、昇温5℃/分で測定した貼付け温度における弾性率が1MPa以上100MPa以下であるフィルム状配線テープ
である。
本発明において、接着剤層がフィルム状配線テープの最外層に位置することで半導体素子等の他の部材とフィルム状配線テープの接合が可能となる。更に前記接着剤層の弾性率を1MPa以上100MPa以下に設計することで、適度な折り曲げ性を付与することができる。
本発明にかかる第三のフィルム状配線テープは、
配線パターン層、接着剤層及び当該2層の間に存在する絶縁フィルムで構成されるフィルム状配線テープであって、
前記接着剤層は前記フィルム状配線テープの最外層に位置し、前記接着剤層がシロキサン変性ポリイミドを含むものであるフィルム状配線テープ
である。
本発明において、接着剤層がフィルム状配線テープの最外層に位置することで半導体素子等の他の部材とフィルム状配線テープの接合が可能となる。更に前記接着剤層がシロキサン変性ポリイミドを含むものとすることで、適度な折り曲げ性を付与することができる。
本発明にかかる第一のフィルム状配線テープの製造方法は、
上述のフィルム状配線テープの製造方法であって、
絶縁フィルムと金属層が貼り合わされた積層体を準備する工程、
前記金属層を選択的にエッチングして配線パターン層を形成してフレキシブル基板を作製する工程、
レーザー加工により、前記絶縁フィルムに孔を空けて前記配線パターン層を露出させる工程、
前記孔に金属を充填してフレキシブル基板を作成する工程、
前記フレキシブル基板の前記絶縁フィルム側に接着剤層を貼り付ける工程、
を含むことを特徴とするフィルム状配線テープの製造方法
である。
本発明によれば、折り曲げた状態の復元応力が低く、比較的低温でもチップ等の半導体部材に貼り付けすることができるフィルム状配線テープが提供される。また、本発明のフィルム状配線テープは折り曲げない状態であっても、低温で貼り付けることができるという特性を活かして、平面状態で半導体チップ等の半導体部材に好適に貼り付けることができる。
本発明に係るフィルム状配線テープの態様として、以下のものが挙げられる。
(i)配線パターン層、接着剤層及び当該2層の間に存在する絶縁フィルムで構成されるフィルム状配線テープであって、前記接着剤層は前記フィルム状配線テープの最外層に位置し、かつそのTgが120℃以下であるフィルム状配線テープ。
(ii)配線パターン層、接着剤層及び当該2層の間に存在する絶縁フィルムで構成されるフィルム状配線テープであって、前記接着剤層は前記フィルム状配線テープの最外層に位置し、前記接着剤層の動的粘弾性測定器で引っ張りモード、周波数10Hz、昇温5℃/分で測定した貼付け温度における弾性率が1MPa以上100MPa以下であるフィルム状配線テープ。
(iii)配線パターン層、接着剤層及び当該2層の間に存在する絶縁フィルムで構成されるフィルム状配線テープであって、前記接着剤層は前記フィルム状配線テープの最外層に位置し、前記接着剤層がシロキサン変性ポリイミドを含むものであるフィルム状配線テープ。
以下、本発明のフィルム状配線テープの具体的構成の一例について説明する。
本発明のフィルム状配線テープの例として、図1で表されるようなフィルム状配線テープが挙げられる。本発明の配線テープは、絶縁フィルム2を介して接着剤層3と一体化されており、半導体チップなどと電気的に接合する際に好適に用いることができる。絶縁フィルム2は所望の位置で加工されており、そこに充填された金属で導電体が形成されている。また、配線テープ側の導電体は、絶縁フィルム2に設けられた導電体を接着剤層3で覆っている場合図1(a)と、接着剤層3を貫通して設けられる場合図1(b)とがある。
いずれの場合においても、本発明のフィルム状配線テープの接着剤層3側に導電体が設けられた半導体チップ等を準備し、半導体チップの導電体とフィルム上配線テープの導電体との位置を合わせて、加熱して接着することで、半導体チップとフィルム状配線テープを貼り付けするとともに、半導体チップと配線パターン層1を電気的に接合することができる。フィルム上配線テープの導電体が接着剤層3を貫通する形で外部に露出している場合は、半導体チップとフィルム上配線テープを固定する役割を果たす。また、絶縁フィルム2に設けられた導電体を接着剤層3で覆っている場合においても、接着剤層3は、加熱接着される際に、弾性率が急激に低下し、半導体チップと絶縁層中に形成された導電体に押しのけられることにより、電気的に接合するとともに半導体チップとフィルム状配線テープを貼り付ける役割を果たす。
本発明のフィルム状配線テープの別の例として、図2で表されるようなフィルム状配線テープが挙げられる。ここに示すように、配線パターン層の両側に絶縁フィルム2、接着剤層3を有する形態も本発明のフィルム状配線テープに含まれる。
次に図3を用いて、本発明のフィルム状配線テープを用いて作製したFFCSPなどの構成について説明する。図3は、本発明のフィルム状配線テープ10を半導体チップ13と接合した状態を示す。ここでは、半導体チップ13上の電極12が絶縁フィルム2中に形成された導電体を介して配線パターン層1に電気的に接合され、バンプまで配線が伸びている様子が分かる。ここで、図1の(a)のフィルム状配線テープを用いた場合であっても、接着時に金メッキされた配線部が接着剤層3を貫通して半導体チップと電気的に接合する。
本発明のフィルム状配線テープは折り曲げることなく平面状態で使用することのほか、フィルム状配線テープを折り曲げて使用することもできる。折り曲げて使用する例として、本発明のフィルム状配線テープの接着剤層側に半導体チップを準備し、半導体チップ側面に沿ってフィルム状配線テープを隙間なく折り曲げ、余分箇所なく包み込んだ後に加熱して、半導体チップをフィルム状配線テープで包み込んだ状態で固定する使用例が挙げられる。本発明のフィルム状配線テープで半導体チップを包み込んだ場合には、配線パターン層が半導体チップの横部や上部にも回りこむことができるため、同様にして作製した別の半導体チップの横側面や上面における電気的接続が可能となり、高密度実装が実現できる。
本発明のフィルム状配線テープは、好ましくは、1μm以上30μm以下の薄い絶縁フィルムと室温においても適度な弾性率を有する接着剤層からなる。このため、折り曲げ時においても余分なストレスがかかることなく半導体チップを包み込むことが可能である。
本発明において、配線パターン層は、銅箔などの金属層をエッチング等により望みの配線パターンに設計したものである。その目的は2つあり、1つは半導体チップ上の微小なパッドの間隔を、マザーボードなどの二次実装基板への接合時の比較的広いパッド間隔にまで拡大することであり、もう1つは半導体チップを積層する場合に、上下のチップ間で電気的接合が取りやすいようにパッドの配列を並び替えることである。
本発明の絶縁フィルムは、配線パターン層と接着剤層の間に介在し、フィルム状配線テープを半導体チップ等と接合させるときに、所望の箇所以外で導通が起こらないように絶縁性をもたせる役割をしている。また、半導体パッケージの組立時において支持性をもつことが好ましく弾性率の高いものが適している。さらに、半導体チップを包みこむように折り曲げて使用する場合には、半導体チップへのストレスを低減するために薄いものが好ましい。絶縁フィルムとしてはポリイミドフィルムを用いることができる。
本発明の接着剤層は、フィルム状配線テープの最外層に位置し、フィルム状配線テープ全体と半導体チップ等の被着体を接合するために用いられるものである。本発明の接着剤層は室温では適度な堅さを保つため、フィルム上配線テープ作製時の接着剤層の絶縁フィルムへのラミネートなどの取り扱いが容易であり、かつ、半導体チップの貼り付け温度に加熱したときに急激に弾性率が低下するために折り曲げることが容易となり、適切に半導体チップを包み込んでの貼り付けが可能となる。
本発明に用いられる接着剤層のTgは、120℃以下が好ましい。更に100℃以下であることが特に好ましい。また、接着剤層の動的粘弾性測定器で引っ張りモード、周波数10Hz、昇温5℃/分で測定した貼り付け温度における弾性率が、100MPa以下であることが好ましい。弾性率は更に好ましくは50MPa以下である。接着剤層の貼り付け温度としては、100〜250℃が用いられる。
このような接着剤層は、シロキサン変性ポリイミドを主成分として用いたり、ポリイミドを主成分とする接着剤層にエポキシ樹脂を添加したりすることによって得られる。
本発明に用いられる絶縁フィルムの厚みは1μm以上30μm以下であることが望ましい。さらに望ましくは5μm以上15μm以下である。また、フィルム状配線テープに支持性を持たせるために、引張り弾性率が2GPa以上となるであることが望ましく、さらに望ましくは5GPa以上である。本発明の絶縁フィルムとしては、剛直な構造をもつポリイミドが適している。さらに、銅箔との積層構造とした場合にカールしないようにするため、線膨張係数が銅に近いことが好ましい。
シロキサン変性ポリイミドを主成分として含む接着剤層の例について以下に述べる。
シロキサン変性ポリイミドは、シロキサン構造を有するジアミン及びジカルボン酸を原料成分の一つとすることによって得ることができる。本発明においては、下記式で表されるシロキサン変性ポリイミドが好ましい。
Figure 2007067245
(式中、R1,R2は炭素数1〜4で二価の脂肪族基または芳香族基、R3,R4,R5,およびR6は一価の脂肪族基または芳香族基、R7,R8は四価の脂肪族基または芳香族基、R9は二価の脂肪族または芳香族基を表し、繰り返し単位k1〜50であり、m:nは5〜80:95〜20である。)
上記化学式で表されるシロキサン変性ポリイミドは、ジカルボン酸成分として芳香族テトラカルボン酸二無水物成分、ジアミン成分として下記式で表されるジアミノポリシロキサン、その他芳香族ジアミン又は脂肪族ジアミンを反応させてポリアミック酸を得た後、当該ポリアミック酸を加熱、もしくは化学的にイミド化させることにより得られる。
Figure 2007067245
(式中、R1,R2は炭素数1〜4で二価の脂肪族基または芳香族基、R3,R4,R5,およびR6は一価の脂肪族基または芳香族基を表し、繰り返し単位k1〜50である。)
上記式で表されるジアミノポリシロキサンとして、例えばα,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサンが挙げられる。特に上記式中のkの値が好ましくは1〜50、更に好ましくは1〜25のものを用いることが接着性、発泡抑制の面で望ましい。kの値が1より大きくなるとポリイミド樹脂のガラス転移温度が低下し、低弾性率化することでフィルム状配線テープを折り曲げやすくなる。またkの値が50より小さいと熱圧着時に気泡巻き込みによるフィルムの不透明化を回避することができる。
芳香族ジアミン又は脂肪族ジアミンの具体例としては3,3'−ジメチル−4,4'−ジアミノビフェニル、4,6−ジメチル−m−フェニレンジアミン、2,5−ジメチル−p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノメシチレン、4,4'−メチレンジ−o−トルイジン、4,4'−メチレンジ−2,6−キシリジン、4,4'−メチレン−2,6−ジエチルアニリン、2,4−トルエンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルプロパン、3,3'−ジアミノジフェニルプロパン、4,4'−ジアミノジフェニルエタン、3,3'−ジアミノジフェニルエタン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、3,3'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3'−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4'−ジアミノジフェニルスルフォン、3,3'−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4'−ジアミノジフェニルエ−テル、3,3'−ジアミノジフェニルエ−テル、ベンジジン、3,3'−ジアミノビフェニル、3,3'−ジメチル−4,4'−ジアミノビフェニル、3,3'−ジメトキシベンジジン、ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エ−テル、ビス(p−β−メチル−δ−アミノペンチル)ベンゼン、p−ビス(2−メチル−4−アミノペンチル)ベンゼン、1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、2,4−ビス(β−アミノ−t−ブチル)トルエン、2,4−ジアミノトルエン、m−キシレン−2,5−ジアミン、p−キシレン−2,5−ジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、2,6−ジアミノピリジン、2,5−ジアミノピリジン、2,5−ジアミノ−1,3,4−オキサジアゾ−ル、1,4−ジアミノシクロヘキサン、ピペラジン、メチレンジアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、3−メトキシヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘプタメチレンジアミン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス−4−(4−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、ビス−4−(3−アミノフェノキシ)フェニルスルフォンなどを挙げることができる。中でも、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンが接着性に関して好ましい。上記のジアミンは、単独で用いても良く、2種類以上を組み合わせて用いても良い。
上記ジアミノポリシロキサンと芳香族ジアミン又は脂肪族ジアミンとの比率は特には規定しないが、ジアミノポリシロキサンの含有量がジアミノポリシロキサンと、芳香族ジアミン又は脂肪族ジアミンの総モル数の20〜80モル%であることが好ましい。この比率が20モル%より高いと有機溶剤への溶解性、ならびに接着性が向上する。比率が80モル%より低くなるとガラス転移温度が高くなり耐熱性が向上する。また室温でフィルム同士が接着して作業性が低下したりするなどの問題を回避できる。
ポリイミド樹脂を形成するテトラカルボン酸二無水物としては3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、4,4'−オキシジフタル酸二無水物、エチレングリコールビストリメリット酸二無水物などが挙げられる。中でも4,4'−オキシジフタル酸二無水物が、接着性に関して好ましい。 上記のテトラカルボン酸二無水物は、単独で用いても良く、2種類以上を組み合わせて用いても良い。
重縮合反応における酸成分とアミン成分の当量比は、得られるポリイミド樹脂の分子量を決定する重要な因子である。ポリマーの分子量と物性、特に数平均分子量と機械的性質の間に相関があることは良く知られている。数平均分子量が大きいほど機械的性質が優れている。従って、実用的に優れた強度を得るためには、ある程度高分子量であることが必要である。本発明では、酸成分とアミン成分の当量比rが
0.900 ≦ r ≦ 1.06
さらには、
0.975 ≦ r ≦ 1.025
の範囲にあることが、機械的強度および耐熱性の両面から好ましい。ただし、r=[全酸成分の当量数]/[全アミン成分の当量数]である。rが0.900未満では、分子量が低くて脆くなるため接着力が弱くなる。また1.06を越えると、未反応のカルボン酸が加熱時に脱炭酸して、ガス発生や発泡の原因となり好ましくないことがある。ポリイミド樹脂の分子量制御のために、ジカルボン酸無水物あるいはモノアミンを添加することは、上述の酸/アミンモル比rの範囲内であれば、特にこれを妨げない。
テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応は、非プロトン性極性溶媒中で、公知の方法で行なわれる。非プロトン性極性溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、テトラヒドロフラン(THF)、ジグライム、シクロヘキサノン、1,4−ジオキサン(1,4−DO)などである。非プロトン性極性溶媒は、1種類のみ用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。この時、上記の非プロトン性極性溶媒と相溶性のある非極性溶媒を混合して使用しても良い。トルエン、キシレン、ソルベントナフサなどの芳香族炭化水素が良く使用される。混合溶媒における非極性溶媒の割合は、30重量%以下であることが好ましい。これは非極性溶媒が30重量%以上では、溶媒の溶解力が低下し、ポリアミック酸が析出する恐れがあるためである。テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応は、良く乾燥したジアミン成分を、脱水精製した前述の反応溶媒に溶解し、これに閉環率98%、より好ましくは99%以上の良く乾燥したテトラカルボン酸二無水物を添加して反応を進める。
このようにして得られたポリアミック酸溶液を、続いて有機溶剤中で加熱脱水し、環化してイミド化しポリイミドにする。イミド化反応によって生じた水は閉環反応を妨害するため、水と相溶しない有機溶剤を系中に加えて共沸させ、ディーン・スターク(Dean−Stark)管などの装置を使用して系外に排出する。水と相溶しない有機溶剤としては、ジクロルベンゼンが知られているが、エレクトロニクス用としては塩素成分が混入する恐れがあるので、好ましくは前記の芳香族炭化水素を使用する。また、イミド化反応の触媒として、無水酢酸、β-ピコリン、ピリジンなどの化合物を使用することは妨げない。
本発明において、イミド閉環は程度が高いほど良い。イミド化率が低いと、使用時の熱でイミド化が起こり水が発生して好ましくないため、95%以上、より好ましくは98%以上のイミド化率が達成されていることが望ましい。
前記ポリイミドは好ましくは下記式で表される構造である。
Figure 2007067245
(式中、R1,R2は炭素数1〜4で二価の脂肪族基または芳香族基、R3,R4,R5,およびR6は一価の脂肪族基または芳香族基、R7,R8は四価の脂肪族基または芳香族基、R9は二価の脂肪族または芳香族基を表し、繰り返し単位kは1〜50であり、m:nは5〜80:95〜20である。)
本発明に用いるエポキシ化合物は、少なくとも1分子中に2個のエポキシ基を有し、ポリイミド樹脂(成分A)との相溶性を有するものであれば特に限定されるものではないが、ポリイミド樹脂(成分A)の溶媒への溶解性が良好なものが好ましい。例として、ビスフェノールA型のジグリシジルエーテル、ビスフェノールF型のジグリシジルエーテル、ジフェニルエーテル型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物等が挙げられる。
本発明のフィルム状配線テープにおけるエポキシ化合物の含有量はポリイミド樹脂100重量部に対して0.01〜50重量部が好ましい。含有量が0.01以下であると、高温時のフィルム強度が低下し、接着力が低下する。含有量が50重量部を超えるとエポキシ化合物の樹脂特性の影響を受け、ポリイミド樹脂の特性である耐熱性や機械強度が損なわれる。
本発明における接着剤層の別の態様として、エラストマーを使用した接着剤層の例について以下に述べる。
エラストマーを本発明における接着剤層の主成分とし、単体で、あるいはエポキシ樹脂や密着助剤などの添加物を加えてフィルム状にして用いることができる。一般的にエラストマーは耐熱性が低いため、200℃以上の温度になる半導体パッケージの組立工程におけるリフロープロセスでは、接着剤層の形態の保持が懸念されるので、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂で樹脂強度の補強をされたフィルムのほうが好ましい。
また本発明における接着剤層の態様として、通常のポリイミドに折り曲げ性や低温接着性の発現を目的として、エラストマーを添加剤として用いることもできる。
エラストマーとはゴム状の弾性体のことであり、合成ゴム、天然ゴムの総称としてのゴムと熱可塑性エラストマーの2つに大別される。本発明においては分子構造的には分子内に架橋点を持ち、3次元の網目構造になっているので、材料の流動性の低く熱変形の小さいゴムよりも、分子内に架橋点はなく分子内の硬質層の分子グループにより分子を拘束状態にして流動することを防止しているだけで、高温で加圧されると塑性変形する熱可塑性エラストマーが適している。
本発明において樹脂溶液をフィルムとするには、樹脂溶液を流延あるいは塗布して得られ、例えば、離型処理の施されたロールや金属シート、ポリエステルシートなどの支持体の上にフローコーター、ロールコーターなどによりフィルムを形成させ、加熱乾燥することで得ることができる。
樹脂ワニスの塗布・乾燥は、フローコーター、ロールコーターなどの塗布設備と熱風乾燥炉を組み合わせた装置などを用いることができる。樹脂ワニスを支持体に塗工後、熱風乾燥炉に導きワニスの溶剤を揮散させるのに十分な温度と風量で乾燥する。
フィルム製造に用いる支持体は離型剤および支持体自体の耐熱性が乾燥温度以上であることが要求される。支持体は、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエチレンサルファイドフィルム、アルミ箔、またはステンレスフィルムが好ましい。離型剤は炭化水素型のものでは耐熱が不十分でありシリコーン、シリコーン変性エポキシ、フッ素樹脂などの耐熱樹脂が好ましい。
本発明の接着剤層はロールラミネーターあるいはプレスなどの装置を用いて、フレキシブル基板(配線パターン層、絶縁フィルムより構成されてなる複合フィルムの回路面に貼り合せられる。あらかじめ、配線パターン層及び絶縁フィルムに電気的導通路が設けられたフレキシブル基板に接着剤層を貼り合せる場合において、半導体チップの回路面上に設けられた導電体(バンプ)とフレキシブル基板の電気的導通路とを接着剤層のフィルムを介して、フリップチップボンディング工法により接合し電気的に導通させる。このフリップチップボンディング工程において、バンプの位置とフレキシブル基板の回路との位置合わせが重要であり、カメラを用いて認識されるため、フレキシブル基板の回路面に貼り合せる本発明の接着剤層には透明性が求められる。
ここで、配線層につながる電気的導通路を得るために絶縁フィルムを開口し金属を充填加工する際には絶縁フィルムを介して配線パターンを確認する必要があるため、光透過性は接着剤層だけでなく、絶縁フィルムにも要求される。絶縁フィルムの光透過性は、接着剤層と同程度要求されるが、絶縁フィルムとしては薄いポリイミド樹脂が使用され、また充填剤なしに用いることがほとんどであるために、光透過性について問題となることは少ない。
本発明の接着剤層の透明性は可視光領域400〜800nmにおける光透過率が高いほど良い。後述するが、本発明のフィルム状配線テープを半導体チップ等に接続する際には、パターニングされていない接着剤層を介して電極等の位置を合わせてから接着させるとともに電気的に接合させる工程が含まれる場合もあるため、フィルム状配線テープの配線パターンが確認できる程度に接着剤層が透明性を有していることが好ましい。好ましい光透過率は、可視光領域400〜800nmのいずれかの波長における光透過率が1%以上である。更に好ましくは30%以上である。光透過率が低いとカメラによる位置認識ができないために望ましくない。
本発明の接着剤層の光透過率が低下する要因として、接着剤層形成の際の乾燥時に生じた発泡や、ポリイミドと相溶性の悪いエポキシ樹脂の添加による層分離や、フィルムの機械強度の向上を目的とした無機物あるいは有機物のフィラーの添加が挙げられる。乾燥時の発泡は熱風乾燥炉の温度を段階的に上昇させ、急激な溶媒蒸発を避けることで防ぐことができる。エポキシ樹脂の添加による層分離はビスフェノールA型のジグリシジルエーテル、ビスフェノールF型のジグリシジルエーテル、ジフェニルエーテル型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物等を用いることで防ぐことができる。また、フィラーを添加する例として、酸化チタンを樹脂ワニスに対して5重量%添加した場合には前述の光透過率が1%未満となるが、添加量を1重量%に調節することで光透過率を3%程度とすることができる。
次に、図4を参照してフィルム状配線テープの形成方法の一例につき説明する。図4は、フィルム状配線テープの形成方法における各工程毎の断面図である。
まず(a)に示すように、銅薄膜の片面上にポリイミドからなる絶縁フィルム2を成膜する。次に(b)に示すように、銅薄膜を選択的にエッチングして配線パターン層1を形成し、(c)に示すように、配線パターン層1形成面をカバーコート4によりコーティングする。更に(d)に示すように、レーザー加工により絶縁フィルム2に孔5を明け、配線パターン層1を露出させ、次に(e)に示すように、孔5に銅6を多少盛り上がるように充填する。(f)に示すように、銅6の盛り上がり面に金メッキを成膜し、銅をコーティングする。(g)に示すように、配線パターン層1のランド部8に付着しているカバーコート4をエッチングして除去し、ランド部8を露出させ、(h)に示すように、配線層のランド部上に金メッキ9を成膜し、ランド部8をコーティングする。最後に(i)に示すように、絶縁フィルム2側に接着剤層3をプレスあるいはラミネーターなどの装置を用いて積層させる。
以上の工程により、フィルム状配線テープが形成される。このときの絶縁フィルムの厚みは10μm、配線層の厚みは15μm、接着剤層の厚みは20μm程度にする。また、図4(c)の状態で絶縁フィルム2に接着剤層3を積層し、絶縁フィルム2と接着剤層3とに一括でレーザー加工を施した後に、前記方法と同様に孔5に銅6を充填し、導通路が接着剤層3を貫通している構造のフィルム状配線テープを形成することもできる。
フィルム状配線テープと半導体チップとを用いて半導体パッケージを組み立てるに際しては、例えば次のようにする。まずフィルム状配線テープに半導体チップを200℃程度に加熱しながら、フィルム状配線テープ上の電導体と半導体チップの回路面に設けられた電導体との位置を合わせて圧着する。このときフィルム状配線テープの接着剤層が半導体チップを固定する役割を担う。次に半田ボールを図1のランド部8に付設する。さらに、200℃程度に加熱しながら、フィルム状配線テープを折り曲げながら半導体チップ外面に隙間なく貼りつけることで、パッケージの組み立てが完了する。
上記の方法で組み立てられたパッケージを垂直方向に積層する例を以下に述べる。パッケージの上面のランド部に半田ボールが付設されていないパッケージと、パッケージの下面に半田ボールが付設されているパッケージを用意し、前者パッケージの上に後者パッケージを載せ半田の溶融温度まで加熱することで2つのパッケージの電気的導通をとることができる。同様にして水平方向にパッケージ同士をつなぐこともできる。
(実施例1)
以下実施例および比較例により本発明を詳細に説明するが、これらの実施例に限定されるものではない。なお実施例における略号は以下の通りである。
APPS:α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン(平均分子量837)
APB:1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン
ODPA:4,4'−オキシジフタル酸二無水物
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
乾燥窒素ガス導入管、冷却器、温度計、攪拌機を備えた三口フラスコにNMP254.1gを入れ、窒素ガスを流した。次にアミン成分であるAPB 16.6g(0.057モル)とAPPS(k=9) 48.0g(0.057モル)を投入し、均一になるまで撹拌した。均一に溶解後、系を氷水浴で20℃に保ちながら、酸成分であるODPA 35.4g(0.114モル)を粉末状のまま10分間かけて添加し、その後2時間撹拌を続けポリアミド酸溶液を得た。この間フラスコは20℃を保った。
その後、窒素ガス導入管と冷却器を外し、トルエンを満たしたディーン・スターク管をフラスコに装着し、系にトルエン 28.2gを添加した。氷水浴から油浴に替えて系を加熱し発生する水を系外に除いた。3時間加熱した後冷却し、ポリイミド溶液を得た。
得られたポリイミド溶液にエポキシ樹脂 EOCN1020−80(日本化薬株式会社製、クレゾールノボラック型エポキシ)をポリイミド固形分に対して10重量部加えて攪拌し溶解させ、エポキシ樹脂含有のポリイミド樹脂溶液を得た。
次に市販の離型フィルム(ポリエステルフィルム)上に、エポキシ樹脂含有のポリイミド樹脂溶液をロールコーターで、厚みが25μmになるように塗布し、80℃で2分、120℃で2分、180℃で2分乾燥を行ない、離型フィルムのついた実施例1のフィルムを得た。
配線層となる厚みが15μmの銅箔上に、ポリアミド酸(宇部興産製 UワニスS)の固形分13%NMP溶液を、乾燥後の絶縁層の厚みが10μmとなるように厚みを制御しながら銅箔上に塗布し、乾燥温度が炉の入り口から出口までの間で5段階に制御できる乾燥炉を用いて、ワニスの溶剤の急激な蒸発による発泡を防ぐために炉の入り口から段階的に温度を上げて、最終ゾーンが250℃となる条件で乾燥およびイミド化させ、銅からなる配線層とポリイミドからなる絶縁層とが一体化した厚み25μmのフィルムを得た。次にこのフィルム銅箔側にエッチング処理を所望の配線パターンが形成されるように施し、配線パターン上に厚み10μmのポリイミドからなるカバーコートフィルムを200℃に加熱しながら真空プレスにより熱圧着させる。次に、カバーコート側からレーザー加工により、配線層の外部へと接続するランド部分へ孔をあけ、ランド部に金メッキを施してコーティングした。同様のレーザー加工により絶縁層側から配線パターンの半導体チップと接続する部分へ孔をあけ配線層を露出させ、孔に溶解させた銅を多少盛り上がるように充填し、盛り上がった銅の表面に金メッキを成膜してコーティングした後、接着剤層を加熱装置付のロールラミネーターで180℃に加熱しながら貼り合わせ、フィルム状配線テープを得た。
(実施例2〜4、比較例1、2)
表1に従って接着剤層と絶縁層の構成を変えたほかは、実施例1と同様に実験を行って配線テープを得た。
Figure 2007067245
(Tg測定)
Tgは幅3mm長さ10mmにカットしたフィルムを荷重3mN、昇温速度5度/分の条件下、TMA6000(セイコーインスツル株式会社製)を用いて引張モードで測定し、得られたチャートの変曲点より求めた。
(弾性率測定)
弾性率はダンベル型に打ち抜いたフィルムを常温下でテンシロン万能試験機(株式会社オリエンテック製)を用いで5mm/分の速度で引っ張ったときの引張応力−ひずみ曲線の初めの直線部分の傾きより求めた。
(熱時弾性率測定)
熱時弾性率は幅10mm長さ25mmにカットしたフィルムを昇温速度5度/分、周波数10Hzの条件下、DMS210(セイコーインスツル株式会社製)を用いて測定し200℃における値を求めた。
(剪断接着力測定)
接着性はフィルムを大きさに打ち抜き、これを4×4mmのシリコンチップと42アロイリードフレームの間に挟み、500gの荷重をかけて、200度、1秒間圧着させた後、プッシュプルゲージを用いて常温で剪断接着力を測定した。剪断接着力の値としては0.5MPa以上であれば好適に半導体チップを固定でき、さらに好ましくは1MPa以上である。
(折り曲げ性)
表中のフィルム状配線テープの折り曲げ性の評価は、半導体チップ側面に沿ってフィルム状配線テープを隙間なく折り曲げて加熱接着した際に、好適に半導体チップを固定できるものを○、接着時間を長くすることで使用可能なものを△、復元応力により半導体チップに貼り付けることができなかったり、半導体チップのエッジにきれいに沿わなかったものを×とした。
本発明は、フィルム状配線テープ及びその製造方法、並びにフィルム状配線テープを用いた半導体装置の製造方法に好適に用いられる。
本発明のフィルム状配線テープの一形態の断面図である。 本発明のフィルム状配線テープの一形態の断面図である。 本発明のフィルム状配線テープの使用態様を断面図で示す。 本発明のフィルム状配線テープの製造工程を断面図で示す。
符号の説明
1 配線パターン層
2 絶縁フィルム
3 接着剤層
4 カバーコート
5 孔
6 銅
7 金めっき
8 ランド部
9 金めっき
10 フィルム状配線テープ
11 はんだボール
12 電極
13 半導体チップ

Claims (11)

  1. 配線パターン層、接着剤層及び当該2層の間に存在する絶縁フィルムで構成されるフィルム状配線テープであって、
    前記接着剤層は前記フィルム状配線テープの最外層に位置し、かつそのTgが120℃以下であるフィルム状配線テープ。
  2. 更に前記絶縁フィルムの厚みが1μm以上20μm以下であり、かつ引張り弾性率が2GPa以上である請求項1記載のフィルム状配線テープ。
  3. 配線パターン層、接着剤層及び当該2層の間に存在する絶縁フィルムで構成されるフィルム状配線テープであって、
    前記接着剤層は前記フィルム状配線テープの最外層に位置し、前記接着剤層の動的粘弾性測定器で引っ張りモード、周波数10Hz、昇温5℃/分で測定した貼付け温度における弾性率が1MPa以上100MPa以下であるフィルム状配線テープ。
  4. 配線パターン層、接着剤層及び当該2層の間に存在する絶縁フィルムで構成されるフィルム状配線テープであって、
    前記接着剤層は前記フィルム状配線テープの最外層に位置し、前記接着剤層がシロキサン変性ポリイミドを含むものであるフィルム状配線テープ。
  5. 前記シロキサン変性ポリイミドが下記式で表されるものである請求項4記載のフィルム状配線テープ。
    Figure 2007067245
    (式中、R1,R2は炭素数1〜4で二価の脂肪族基または芳香族基、R3,R4,R5,およびR6は一価の脂肪族基または芳香族基、R7,R8は四価の脂肪族基または芳香族基、R9は二価の脂肪族または芳香族基を表し、繰り返し単位kは1〜50であり、m:nは5〜80:95〜20である。)
  6. 前記接着剤層がエポキシ樹脂を含むものである請求項4または5記載のフィルム状配線テープ。
  7. 可視光領域のいずれかの波長において、前記接着剤層の光透過率が1%以上である請求項1乃至6のいずれかに記載のフィルム状配線テープ。
  8. 折り曲げて使用することが可能である請求項1乃至7のいずれかに記載のフィルム状配線テープ。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載のフィルム状配線テープの製造方法であって、
    絶縁フィルムと金属層が貼り合わされた積層体を準備する工程、
    前記金属層を選択的にエッチングして配線パターン層を形成してフレキシブル基板を作製する工程、
    レーザー加工により、前記絶縁フィルムに孔を空けて前記配線パターン層を露出させる工程、
    前記孔に金属を充填して前記フレキシブル基板を作成する工程
    前記フレキシブル基板の前記絶縁フィルム側に接着剤層を貼り付ける工程、
    を含むことを特徴とするフィルム状配線テープの製造方法。
  10. 請求項1乃至8のいずれかに記載のフィルム状配線テープの製造方法であって、
    絶縁フィルムと金属層が貼り合わされた積層体を準備する工程、
    前記金属層を選択的にエッチングして配線パターン層を形成してフレキシブル基板を作製する工程、
    前記フレキシブル基板の前記絶縁フィルム側に接着剤層を貼り付ける工程、
    レーザー加工により、前記接着剤層と前記絶縁フィルムに孔を空けて前記配線パターン層を露出させる工程、
    前記孔に金属を充填して前記フレキシブル基板を作成する工程
    を含むことを特徴とするフィルム状配線テープの製造方法。
  11. 半導体素子およびフィルム状配線テープを備える半導体装置の製造方法であって、
    請求項1乃至8のいずれかに記載フィルム状配線テープを、前記半導体素子の複数の面に接触するように前記半導体素子の縁に沿って折り曲げる工程、
    前記折り曲げた前記フィルム状配線テープを加熱により前記半導体素子の外面に貼付し、かつ前記半導体素子と前記フィルム状配線テープを電気的に接合させる工程、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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