JP2007044882A - 防錆シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 包装する際にヒートシールが可能であり、しかも包装した内容物を確認でき、かつ、防錆効果に優れた防錆シートを提供すること。
【解決手段】 吸湿層と、内側樹脂層と、外側樹脂層とがこの順に積層された防錆シートであって、前記吸湿層は、紙基材又はセルロース繊維含有不織布からなり、かつ、多数の貫通孔を有し、前記吸湿層及び/又は内側樹脂層は、気化性防錆剤を含有することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、防錆シートに関する。
鉄鋼材料、銅合金材料等からなる金属製品が紙製包装材、段ボール箱等で包装されて保管されたり流通されたりすると、紙製包装材、段ボール箱等が吸湿するので、水分によって金属製品に錆が発生することがあった。
このように金属製品に錆が発生することを防止するために、紙基材に気化性防錆剤を含浸させた防錆紙を用いて金属製品を包装する方法が提案されている。この方法では、防錆紙から気化した気化性防錆剤が金属製品の表面に付着することにより、金属製品に錆が発生することを防止する。しかし、気化した気化性防錆剤の一部は包装外部にも飛散するので、気化速度が速すぎる場合は防錆効果が長続きしない。そして、防錆紙は、水透過性や吸湿性を有するので、包装外部から侵入した水分によって金属製品に錆が発生してしまうことがあった。
このため、最近では紙基材に代えて合成樹脂フィルムに気化性防錆剤を塗布するか又は練込んで含有させた防錆フィルムが一般的になっている。この防錆フィルムでは、合成樹脂フィルムにより包装外部からの水分の侵入を防止するので、金属製品に錆が発生することを防止することができる。さらに、強度を補う目的で、気化性防錆剤を含有する合成樹脂フィルムに、合成樹脂からなるヤーン(糸)を製織したクロスを積層した防錆フィルムシート等も知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−65168号公報
しかしながら、防錆フィルム又は防錆フィルムシートで金属製品を包装した場合には、寒暖の差がある環境等により包装内部に結露が生じ、金属製品に錆が発生することがあった。また、防錆フィルムシートで金属製品を包装する際、合成樹脂フィルム面により金属製品を被覆するので、クロス面を外界にさらすことになる。このため、在庫、運搬等により付着した汚れがクロスの隙間に入ってとれにくくなるという問題を有していた。
そこで、気化性防錆剤が含浸された紙基材の片面にポリエチレン、ポリプロピレン等からなる合成樹脂層が積層された防錆シートが考えられる。このような防錆シートでは、ガスバリア性を有する合成樹脂層で気化性防錆剤が包装外部へ飛散することを防止することにより、防錆効果が長続きする。また、合成樹脂層により包装外部からの水分の侵入を防止するので、金属製品に錆が発生することを防止することができる。
しかし、このような防錆シートで金属製品を包装する際、紙基材面により金属製品を被覆するので、寒暖の差がある環境等でも包装内部に結露が生じることを防止することができるが、紙基材面でヒートシールができないという問題を有する。さらに、包装された金属製品を在庫、運搬等する際、紙基材は不透明であるので、包装内部の金属製品を確認できないという問題を有する。
本発明はこのような従来技術の問題点を解決するものであり、本発明の目的は、包装する際にヒートシールが可能であり、しかも包装した内容物を確認でき、かつ、防錆効果に優れた防錆シートを提供することである。
すなわち、本発明の防錆シートは、吸湿層と、内側樹脂層と、外側樹脂層とがこの順に積層された防錆シートであって、前記吸湿層は、紙基材又はセルロース繊維含有不織布からなり、かつ、多数の貫通孔を有し、前記吸湿層及び/又は内側樹脂層は、気化性防錆剤を含有することを特徴とする。
本発明の防錆シートによれば、吸湿層は多数の貫通孔を有するので、包装する際に、例えば、内側樹脂層と内側樹脂層とを貫通孔を介してヒートシールすることができる。しかも、貫通孔を通して、包装された内容物を確認することができる。
さらに、ガスバリア性を有する外側樹脂層で気化性防錆剤が包装外部へ飛散することを防止することにより、防錆効果を長続きさせることができる。また、外側樹脂層により包装外部からの水分の侵入を防止するので、包装された内容物に錆が発生することを防止することができる。
そして、吸湿性を有する紙基材又はセルロース繊維含有不織布により内容物を被覆するので、寒暖の差がある環境等で包装内部に結露が生じることを防止することができる。
また、本発明の防錆シートは、前記内側樹脂層は、ポリオレフィンからなり、かつ、厚さを10μm以上50μm以下とすることが好ましい。
特に、内側樹脂層に厚さを10μm以上50μm以下とするポリオレフィンを用いることにより、内側樹脂層と内側樹脂層とを貫通孔を介して容易にヒートシールすることができる。さらに、気化性防錆剤を含有させた場合には、気化性防錆剤が内側樹脂層中で変質することを防止できる。
また、本発明の防錆シートは、前記外側樹脂層は、ポリオレフィンからなり、かつ、厚さを20μm以上200μm以下とすることが好ましい。
外側樹脂層の厚さが、20μm未満であると、包装する際に、破損するおそれがあり、一方、200μmを超えると、包装が困難となるおそれがある。
また、本発明の防錆シートは、前記貫通孔による吸湿層の開口率は、平面視した吸湿層の面積に対して1%以上50%以下であることが好ましい。
吸湿層の開口率が、1%未満であると、内容物の確認が困難になるおそれがあり、一方、50%を超えると、寒暖の差がある環境等で包装内部に結露が生じるおそれがある。
なお、前記貫通孔の形状としては、どのような形状でもよいが、円柱形状、直方体形状であることが好ましく、円柱形状がより好ましい。また、前記吸湿層に形成される各貫通孔の大きさは、均一であってもよく、不均一であってもよい。
特に、前記貫通孔は、2m以上15mm以下である円柱形状で形成されていることが好ましい。貫通孔の直径が、2mm未満であると、内側樹脂層と内側樹脂層とを貫通孔を介してヒートシールすることが困難であるおそれがあり、一方、15mmを超えると、寒暖の差がある環境等で包装内部に結露が生じるおそれがある。
また、前記紙基材又はセルロース繊維含有不織布は、10重量%以上のセルロース繊維を有することが好ましく、20重量%以上のセルロース繊維を有することがより好ましい。セルロース繊維の含有量が、少なすぎると、寒暖の差がある環境等で包装内部に結露が生じるおそれがある。
本発明の防錆シートによれば、吸湿層は多数の貫通孔を有するので、包装する際に、例えば、内側樹脂層と内側樹脂層とを貫通孔を介してヒートシールすることができる。しかも、貫通孔を通して、包装された内容物を確認することができる。
さらに、ガスバリア性を有する外側樹脂層で気化性防錆剤が包装外部へ飛散することを防止することにより、防錆効果を長続きさせることができる。また、外側樹脂層により包装外部からの水分の侵入を防止するので、包装された内容物に錆が発生することを防止することができる。
そして、吸湿性を有する紙基材又はセルロース繊維含有不織布により内容物を被覆するので、寒暖の差がある環境等で包装内部に結露が生じることを防止することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の防錆シートの実施形態の一例を示す平面図であり、図2は、図1のA−A面に沿った断面図である。
防錆シート1は、吸湿層2と、内側樹脂層3と、外側樹脂層4とがこの順に積層されている。
吸湿層2は、多数の貫通孔2aを有する。貫通孔2aは、円柱形状であり、平面視すると円形状である。
上記吸湿層の開口率は、平面視した吸湿層の面積に対して1%以上50%以下であることが好ましく、5%以上35%以下であることがより好ましい。
上記吸湿層は、10g/m2以上300g/m2以下で形成されていることが好ましく、20g/m2以上150g/m2以下で形成されていることがより好ましい。
上記内側樹脂層の厚さは、10μm以上50μm以下であることが好ましく、15μm以上45μm以下であることがより好ましい。
上記外側樹脂層の厚さは、20μm以上200μm以下であることが好ましく、50μm以上150μm以下であることがより好ましい。
上記吸湿層は、紙基材又はセルロース繊維含有不織布からなる。上記紙基材としては、セルロース繊維を含有するものであれば特に限定されず、例えば、晒クラフト紙、未晒クラフト紙、上質紙、中質紙、塗工紙、各種板紙、紙管原紙、段ボール原紙、クレープ紙、再生紙、ライナー紙、化繊紙等が挙げられるが、晒クラフト紙、未晒クラフト紙が好ましい。また、上記紙基材の坪量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、例えば、10g/m2以上300g/m2以下である。
一方、上記セルロース繊維含有不織布の繊維の素材としては、例えば、木材からのメカニカルパルプ、ケミカルパルプ、セミケミカルパルプ、溶解パルプ等の木材パルプ繊維、レーヨン、キュプラ等の再生繊維、アセテート等の半合成繊維等が挙げられる。なお、上記セルロース繊維含有不織布は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル等の合成繊維を有してもよい。また、上記繊維の太さは、0.1デニール以上20デニール以下であることが好ましく、1デニール以上10デニール以下であることがより好ましい。そして、上記セルロース繊維含有不織布を製造する方法としては、特に限定されず、例えば、レギュラー紡糸法、複合紡糸法、スパンボンド法、メルトブロー法等が挙げられる。
上記内側樹脂層に使用される透明なポリマーとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン等が挙げられるが、ヒートシール性、透明性、包装適性、経済性の点から、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンが好ましい。
上記外側樹脂層に使用される透明なポリマーとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン等が挙げられるが、ヒートシール性、透明性、包装適性、経済性の点から、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンが好ましい。
上記気化性防錆剤としては、例えば、亜硝酸ジシクロヘキシルアンモニウム、カプリル酸ジシクロヘキシルアンモニウム、炭酸ジシクロヘキシルアンモニウム、亜硝酸ジイソプロピルアンモニウム、安息香酸モノエタノールアンモニウム、安息香酸ソーダ、安息香酸、カプリル酸、カプリン酸、安息香酸イソプロピル、安息香酸ブチル、桂皮酸ブチル、カルバミン酸アンモニウム、モノエチルアミン、ジエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、メチルモルホリン、エチルモルホリン、ヘキサメチレンテトラミン、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、尿素、チオ尿素、亜硝酸ソーダ等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上で併用されてもよい。なお、上記気化性防錆剤は、吸湿層のみに含有(塗布も含む)されてもよく、内側樹脂層のみに含有(塗布も含む)されてもよく、吸湿層と内側樹脂層との両方に含有(塗布も含む)されてもよい。
また、図3は、本発明の防錆シートの実施形態の他の一例を示す平面図である。なお、図3においては、貫通孔を変更した以外は、図1の防錆シートと同様の構成であるので、貫通孔に関する部分のみを説明する。
防錆シート10は、吸湿層12と、内側樹脂層と、外側樹脂層とがこの順に積層されている。
吸湿層12は、多数の同一の貫通孔12aを有する。貫通孔12aは、平面視すると正方形である。
さらに、図4は、本発明の防錆シートの実施形態の他の一例を示す平面図である。なお、図4においては、貫通孔を変更した以外は、図1の防錆シートと同様の構成であるので、貫通孔に関する部分のみを説明する。
防錆シート20は、吸湿層22と、内側樹脂層と、外側樹脂層とがこの順に積層されている。
吸湿層22は、多数の二種類の貫通孔12aを有する。貫通孔12aとしては、平面視すると小さい円形状のものと、平面視すると大きい歪んだ円形状のものとがある。
そして、上記防錆シートは、3層より多層の積層構成であってもよい。さらに、吸湿層、内側樹脂層、外側樹脂層以外の層が積層されてもよく、具体的には、補強層、接着層等が積層されてもよい。
また、内側樹脂層及び/又は外側樹脂層は、UV吸収剤、帯電防止剤等を含有してもよい。
次に、本発明の防錆シートの製造方法の一例について説明する。
ここでは、吸湿層と内側樹脂層と外側樹脂層とがこの順に積層された防錆シートの製造方法について説明する。なお、上記吸湿層は、セルロース繊維含有不織布からなり、かつ、多数の貫通孔を有する。また、気化性防錆剤は、吸湿層に含有される。
(1)積層シート作製工程
セルロース繊維含有不織布と外側樹脂層との間に、内側樹脂層を構成する溶融合成樹脂を押出ラミネーション法によって押出し、セルロース繊維含有不織布と内側樹脂層と外側樹脂層とがこの順に積層された積層シートを作製する。このとき、押出ラミネーション法を用いることにより、適切な厚さを有する外側樹脂層にセルロース繊維含有不織布を積層することができる。
(2)気化性防錆剤塗布工程
気化性防錆剤を含有する防錆剤塗料をセルロース繊維含有不織布面に塗工機を用いて塗布して、防錆シートを得る。
上記防錆剤塗料は、気化性防錆剤のみからなるものであってもよく、気化性防錆剤を水性系媒体、非水性系媒体等に分散、溶解、混和し、さらに必要に応じて接着剤、浸透剤等を添加して調製されたものであってもよい。
上記水性系媒体としては、例えば、水等が挙げられる。なお、水性系媒体は、メチルケトン、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等を含有してもよい。
上記非水性系媒体としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、トリクロルエチレン、メチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール等が挙げられる。
上記接着剤としては、例えば、水溶性バインダー、ラテックス系バインダー、油溶性バインダー等が挙げられる。
上記水溶性バインダーとしては、例えば、ゼラチン、アルブミン、カゼイン、澱粉、エーテル澱粉、エステル化澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、寒天、アルギン酸ソーダ、アラビアゴム等の水溶性天然或いは半合成高分子化合物、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、エチレン・無水マレイン酸共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、メチルビニルエーテル・無水マレイン酸共重合体、イソブチレン・無水マレイン酸共重合体等の水溶性合成高分子化合物等が挙げられる。
上記ラテックス系バインダーとしては、例えば、スチレン・ブタジエンラテックス、アクリロニトリル・ブタジエンラテックス、アクリル酸エステル系ラテックス、酢酸ビニル系ラテックス、塩化ビニリデン系ラテックス、及び、これらのカルボキシ変性ラテックス等が挙げられる。
上記油溶性バインダーとしては、例えば、ロジン、コパール、ダルマン、ギルソナイト、ゼイン等の天然樹脂、硬化ロジン、二量化ロジン、重合ロジン、マレイン酸樹脂、フマル酸樹脂、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチラール、ニトロセルロース等の半合成樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ケトン樹脂、クマロン・インデン樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、環化ゴム、塩化ゴム、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリプロピレンスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルブチラール等が挙げられる。
上記塗工機としては、例えば、特に限定されず、ブレードコーター、バーコーター、ロールコーター、グラビアコーター、エアナイフコーター、スリットダイコーター等が挙げられる。
また、上記防錆剤塗料の塗布量は、防錆剤換算で1g/m2以上30g/m2以下であることが好ましく、5g/m2以上15g/m2以下であることが特に好ましい。塗布量が1g/m2未満であると、防錆効果が不充分になるおそれがある。一方、塗布量が30g/m2を超えると、防錆シートの表面がべとついたり、気化性防錆剤の結晶が発生したりするおそれがある。
さらに、本発明の防錆シートの製造方法の他の一例について説明する。
ここでは、吸湿層と内側樹脂層と外側樹脂層とがこの順に積層された防錆シートの製造方法について説明する。なお、上記吸湿層は、紙基材からなり、かつ、多数の貫通孔を有する。また、気化性防錆剤は、内側樹脂層に含有される。
(1)気化性防錆剤混合工程
内側樹脂層を構成する溶融合成樹脂に気化性防錆剤を含有させ、防錆剤含有溶融合成樹脂を作製する。
上記気化性防錆剤を溶融合成樹脂に含有させる方法としては、例えば、マスターバッチ法、ドライブレンド法等が挙げられる。また、防錆剤含有溶融合成樹脂中の気化性防錆剤の含有量は、溶融合成樹脂100重量部に対して、0.1重量部以上10重量部以下であることが好ましく、0.5重量部以上5重量部以下であることが特に好ましい。0.1重量部未満であると、防錆効果が不充分となるおそれがある。一方、10重量部を越えると、溶融合成樹脂の延展性が損なわれるおそれがある。
(2)積層シート作製工程
紙基材と外側樹脂層との間に、防錆剤含有溶融合成樹脂を押出ラミネーション法によって押出し、紙基材と内側樹脂層と外側樹脂層とがこの順に積層された防錆シートを得る。このとき、押出ラミネーション法を用いることにより、適切な厚さを有する外側樹脂層に紙基材を積層することができる。
また、本発明の防錆シートにおいて、吸湿層と内側樹脂層と外側樹脂層との別の積層方法としては、例えば、吸湿層と内側樹脂層と外側樹脂層とを各々別に作製して、まず吸湿層に接着剤を塗工して、ドライラミネーションにて内側樹脂層を接着し、次に内側樹脂層の吸湿層に接着されていない側に接着剤を塗工して、ドライラミネーションにて外側樹脂層を接着してもよい。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(1)積層シート作製工程
直径4mmである円柱形状の貫通孔が形成されているセルロース繊維含有不織布(開口率25%、木材パルプ繊維:ポリプロピレン=50:50)とポリエチレン層(厚さ80μm)との間に、溶融ポリエチレンを押出ラミネーション法によって押出して内側樹脂層を形成し積層シートを作製した。
(2)気化性防錆剤塗布工程
亜硝酸ソーダ20重量部、アルカノールアミン・カルボン酸塩80重量部を水性系媒体に溶解して調製した防錆剤塗料を、セルロース繊維含有不織布面にバーコーターで塗布量を7g/m2 (防錆剤換算)とするように塗布し、乾燥して実施例1に係る防錆シート(内側樹脂層の厚さ15μm)を得た。
(実施例2)
(1)気化性防錆剤混合工程
溶融ポリエチレン98重量部に安息香酸アンモニウム塩2重量部を含有させ、防錆剤含有溶融合成樹脂を作製した。
(2)積層シート作製工程
直径3mmである円柱形状の貫通孔が形成されているセルロース繊維含有不織布(開口率30%、レーヨン:ポリプロピレン=50:50)とポリエチレン層(厚さ75μm)との間に、防錆剤含有溶融合成樹脂を押出ラミネーション法によって押出して実施例2に係る防錆シート(内側樹脂層の厚さ20μm)を得た。
実施例1及び2に係る防錆シートによれば、金属製品を包装する際に、ヒートシールすることができた。しかも、包装された金属製品を確認することができた。
さらに、防錆効果を長続きさせることができ、包装外部からの水分の侵入を防止することができた。
そして、寒暖の差がある環境でも包装内部に結露が生じることを防止することができた。
本発明の防錆シートの実施形態の一例を示す平面図である。 図1のA−A面に沿った断面図である。 本発明の防錆シートの実施形態の他の一例を示す平面図である。 本発明の防錆シートの実施形態の他の一例を示す平面図である。
符号の説明
1、10、20 防錆シート
2、12、22 吸湿層
3 内側樹脂層
4 外側樹脂層

Claims (4)

  1. 吸湿層と、内側樹脂層と、外側樹脂層とがこの順に積層された防錆シートであって、
    前記吸湿層は、紙基材又はセルロース繊維含有不織布からなり、かつ、多数の貫通孔を有し、
    前記吸湿層及び/又は内側樹脂層は、気化性防錆剤を含有することを特徴とする防錆シート。
  2. 前記内側樹脂層は、ポリオレフィンからなり、かつ、厚さを10μm以上50μm以下とする請求項1に記載の防錆シート。
  3. 前記外側樹脂層は、ポリオレフィンからなり、かつ、厚さを20μm以上200μm以下とする請求項1又は2に記載の防錆シート。
  4. 前記貫通孔による吸湿層の開口率は、平面視した吸湿層の面積に対して1%以上50%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の防錆シート。
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