以下に、本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
<<スロットマシン10の構成>>
図1は、本実施形態に係るスロットマシン10の前面を示す正面図である。また、図2は、スロットマシン10の内部構造を示す図である。
図1及び図2に示すように、スロットマシン10は、箱形形状の基体部20と、前面扉40と、を含む。前面扉40は、基体部20の左側側部で枢支されて、基体部20の前面側で開閉可能に設けられている。図1は、前面扉40を基体部20に対して閉じた状態を示し、図2は、前面扉40を基体部20に対して略180度開放した状態を示す。
<前面扉40の前面>
前面扉40は、閉じられたときに基体部20の前面を覆うように、基体部20に開閉可能に取り付けられている。図1に示すように、前面扉40の前面には、主に、操作に関する部材と、表示に関する部材とが設けられている。また、前面扉40の背面には、主に、制御用の回路基板が設けられている。
<操作に関する部材>
図1に示すように、前面扉40の前面側(遊技者側)の略中央には、水平方向に伸長する操作パネル41が設けられている。操作パネル41の前面側には、スタートスイッチ42や、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cが設けられている。操作パネル41の上面側には、1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64及び最大ベットスイッチ66や、メダル投入口46が設けられている。前面扉40の下部には、遊技の結果に基づいて払い出されたメダルを受けるための受け皿48も設けられている。
スタートスイッチ42や、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cは、遊技を進めるために遊技者によって操作されるスイッチである。スタートスイッチ42を遊技者が操作することによって、後述する3つのリール30L、30C及び30Rの回転が開始される。また、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cを遊技者が操作することによって、操作されたストップスイッチに対応するリール30L〜30Rが停止される。
尚、1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64及び最大ベットスイッチ66の機能については後述する。
<リール表示窓50とリール30L,30C,30R>
図1及び図2に示すように、前面扉40の前面の略中央部には、リール表示窓50が形成されている。図2に示すように、3つのリール30L〜30Rは、リールユニット28内に回転可能に収容されている。リールユニット28は、前面29が開放されており、後述するように、遊技者はリールユニット28の前面29に位置した図柄の種類を視認することができる。リールユニット28は、基体部20に固定された支持板26によって支持されている。前面扉40が閉じられたときには、リール表示窓50は、リールユニット28の前面29の前方に位置する。リール表示窓50は、透明な部材で覆われており、前面扉40が閉じられたときには、遊技者は、リール表示窓50を介してリール30L〜30Rに描かれている図柄の種類を視認することができる。
3つのリール30L〜30Rの各々には複数種類の図柄が付されている。図柄の種類は、例えば、数字の「7」や、果物の「チェリー」等の遊技者が識別できるものである。また、後述するように、3つのリール30L〜30Rが停止したときには、リール表示窓50において、9個の図柄が視認可能に停止表示される。
<中リール30C>
図8は、本実施の形態における中リール30Cの例を示す。この例では、図柄「7」と「黒チェリー」と「青チェリー」と「赤チェリー」との4つが明確になるように示している。なお、これらの4つの図柄を除いた他の図柄については、「・・・」によって省略して示した。
図8に示した図柄「7」は、後述するように、AR遊技状態終了役や終了図柄含有役に対応した図柄の並びに含まれる図柄である。後述するように、AR遊技状態終了役に対応した図柄の並びは、左リール30L,中リール30C及び左リール30Rの順に、「7」−「7」−「7」である。また、終了図柄含有役に対応した図柄の並びは、左リール30L,中リール30C及び左リール30Rの順に、「ベル」−「7」−「ベル」である。図8に示した図柄「7」は、これらの図柄の並び「7」−「7」−「7」又は「ベル」−「7」−「ベル」のうちの中央の図柄「7」である。
この図柄の並び「7」−「7」−「7」が、後述する有効化された入賞ラインに並んだときには、AR遊技状態終了役に入賞したと判断される。また、図柄の並び「ベル」−「7」−「ベル」が、後述する有効化された入賞ラインに並んだときには、終了図柄含有役に入賞したと判断される。AR遊技状態終了役に入賞したときの遊技の進行や、終了図柄含有役に入賞したときの遊技の進行については、後で詳述する。
また、図8に示した図柄「黒チェリー」と「青チェリー」と「赤チェリー」とは、いわゆるチェリー役に対応した図柄の並びに含まれる図柄である。後述するように、チェリー役に対応した図柄の並びは、左リール30L,中リール30C及び左リール30Rの順に、「ANY」−「黒チェリー」−「ANY」と、「ANY」−「青チェリー」−「ANY」と、「ANY」−「赤チェリー」−「ANY」とである。図8に示した図柄「黒チェリー」と「青チェリー」と「赤チェリー」とは、これらの図柄の並び「ANY」−「黒チェリー」−「ANY」、「ANY」−「青チェリー」−「ANY」又は「ANY」−「赤チェリー」−「ANY」のうちの中央の図柄である。なお、後述するように、「ANY」とは、いずれの種類の図柄でもよいことを示す。
これらの図柄の並びが、有効化された入賞ラインに位置したときには、チェリー役に入賞したとされる。なお、本実施の形態では、図柄の並び「ANY」−「黒チェリー」−「ANY」が、有効化された入賞ラインに位置したときには、黒チェリー役に入賞したとされる。また、図柄の並び「ANY」−「青チェリー」−「ANY」が、有効化された入賞ラインに位置したときには、青チェリー役に入賞したとされる。さらに、図柄の並び「ANY」−「赤チェリー」−「ANY」が、有効化された入賞ラインに位置したときには、赤チェリー役に入賞したとされる。このように、「黒チェリー役」と「青チェリー役」と「赤チェリー役」とは、いずれもチェリー役であるが、互いに異なる役として区別され、後述する役抽選手段120による抽選処理では、これらの3つのチェリー役は別個に抽選される。このチェリー役に入賞したときの遊技の進行については、後で詳述する。
図8に示すように、中リール30Cでは、図柄「7」と「黒チェリー」と「青チェリー」と「赤チェリー」とは、所定の間隔をおいて、中リール30C上に配置されている。図柄「黒チェリー」は、図柄「7」を1番目としたときに、図柄「7」から6番目に配置されている。また、図柄「青チェリー」は、図柄「黒チェリー」を1番目としたときに、図柄「黒チェリー」から6番目に配置されている。さらに、図柄「赤チェリー」は、図柄「青チェリー」を1番目としたときに、「青チェリー」から6番目に配置されている。さらにまた、図柄「7」は、図柄「赤チェリー」を1番目としたときに、図柄「赤チェリー」から7番目に配置されている。
このように、図柄「7」と、「黒チェリー」、「青チェリー」及び「赤チェリー」と、の互いに隣り合う図柄の間隔の各々が、有効停止位置の数と所定数との和以上の間隔で中リール30Cに配置されている。なお、有効停止位置は、中リール30Cが停止したときに遊技者に視認可能に図柄が停止する停止位置のうち、遊技者によって有効化された停止位置、すなわち、入賞したか否か判断の対象となるように遊技者によって設定された停止位置である。また、所定数は、ストップスイッチが操作されてからリールが停止するまでの間に、入賞ラインを通過できる図柄の最大数をいう。
後述するように、このような間隔を有するように、図柄「7」と「黒チェリー」と「青チェリー」と「赤チェリー」とを、中リール30Cに配置したことにより、これらの図柄が有効化された入賞ラインに位置するように、中リール30Cを停止させるためには、遊技者の技量によって、例えば、目押し操作によって、ストップスイッチ44bを停止操作する必要が生ずる。
<リール30L,30C,30Rとストップスイッチ44a,44b,44c>
左リール30Lは、左側のストップスイッチ44aに対応し、中リール30Cは、中央のストップスイッチ44bに対応し、右リール30Rは、右側のストップスイッチ44cに対応する。これにより、左側のストップスイッチ44aを遊技者が操作したときには左リール30Lが停止し、中央のストップスイッチ44bを遊技者が操作したときには中リール30Cが停止し、右側のストップスイッチ44cを遊技者が操作したときには右リール30Rが停止する。
<リール表示窓50と入賞ラインL1〜L3>
上述したように、リール表示窓50は透明な部材で覆われている。図1に示すように、リール表示窓50には、3本の入賞ラインL1〜L3が描かれている。このようにすることで、遊技者は、リール表示窓50を介して図柄の種類を視認することができるとともに、リール表示窓50上の3本の入賞ラインL1〜L3をも視認することができる。
入賞ラインL1は、水平方向に延びる中段の直線であり、入賞ラインL2は、左上から右下へ向かって延びる直線であり、入賞ラインL3は、左下から右上へ向かって延びる直線である。
<ベットスイッチ62,64及び66と入賞ラインL1〜L3>
上述した操作パネル41のメダル投入口46に規定枚数以上のメダルが投入されると、メダルカウンタ(図示せず)により投入されたメダルの枚数が計数され、その枚数はクレジット数として記憶される。上述した1ベットスイッチ62は、記憶されたクレジット数のうちの1枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。また、2ベットスイッチ64は、クレジット数のうちの2枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチであり、最大ベットスイッチ66は、クレジット数のうちの3枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。
上述したように、リール表示窓50には3本の入賞ラインL1〜L3が描かれている。1ベットスイッチ62を遊技者が操作したときには、3本の入賞ラインのうちの1本、例えば入賞ラインL1が有効化される。2ベットスイッチ64を操作したときには、3本の入賞ラインのうちの2本、例えば入賞ラインL1及びL2及が有効化される。最大ベットスイッチ66を操作したときには、3本の入賞ラインの全て、即ちL1、L2及びL3が有効化される。このように3つのベットスイッチ62,64及び66は、遊技の賭けの対象となるメダルの枚数を定めるとともに、入賞ラインL1〜L3を有効化する選択手段として機能する。
<有効ライン>
上述したように、3つのベットスイッチ62,64及び66は、遊技者が操作することにより、入賞ラインL1〜L3を有効化する選択手段として機能する。1ベットスイッチ62を遊技者が操作したときには、入賞ラインL1が有効化され、2ベットスイッチ64を操作したときには、入賞ラインL1及びL2が有効化され、最大ベットスイッチ66を操作したときには、入賞ラインL1〜L3の全てが有効化される。上述したように、有効化された入賞ラインを有効ラインと称する。
有効ライン上に停止した図柄の並びが、入賞したか否かの判断の対象となる。例えば、上述した有効ラインL1上に「7」−「7」−「7」の並びが揃ったときには、ビッグボーナスという役に入賞したと判断される。尚、役の種類については、後述する。また、有効ラインL1上に役を構成しない図柄の並びが停止したときには、入賞しなかったと判断される。これに対して、入賞ラインであっても、その入賞ラインが有効化されていないときには、その入賞ライン上に「7」−「7」−「7」の並びが揃った場合であっても、その入賞ラインは入賞したか否かの判断の対象とはされない。
<画像表示装置34>
前面扉40の上部には、画像表示装置34が設けられている。画像表示装置34には、演出画像が表示される。演出画像は、遊技が進行するに従って表示される画像であり、主に、その遊技に関する各種の情報が含まれた画像である。例えば、一の単位遊技においては、後述する役抽選手段120によって抽選処理が行われる。この抽選処理の抽選結果に基づいてその抽選結果を示唆する演出画像が画像表示装置34に表示される。ここで、単位遊技とは、スタートスイッチ42を遊技者が操作する度に始まる遊技である。具体的には、スタートスイッチ42を遊技者が操作して3つのリール30L,30C及び30Rが回転し始めてから、3つのリール30L,30C及び30Rの全てが停止するまでを単一の行程の遊技又は単位遊技として繰り返され得る遊技である。尚、単一の行程の遊技又は単位遊技の始まりは、スタートスイッチ42を遊技者が操作してスタートスイッチ42から操作信号が発せられたときとしても、3つのリール30L,30C及び30Rが回転し始めたと視認できたときとしてもよい。また、単一の行程の遊技又は単位遊技の終わりは、3つのリール30L,30C及び30Rの全てが停止したと視認できたときとしても、3つのリール30L,30C及び30Rの全てが停止して有効ライン上の図柄の種類を特定し、それに対応した処理を終えたとき、例えばメダルの払い出し等の処理を終えたときとしてもよい。
画像表示装置34に表示される演出画像には、各種の情報を文字の態様で表示するものと、文字以外の図画の態様で表示するものとがある。文字態様で表示される情報は、主として、直接的に各種の情報を遊技者に視認させるために用いられる。この場合には、数値、アルファベット、平仮名、カタカナ、漢字等の人間の意思・感情の伝達手段としての言葉を視覚的に表した記号が文字として使用される。また、図画態様で表示される情報は、主として、間接的に各種の情報を遊技者に視認させるために用いられる。この場合には、人物や動物等の生き物やロボット等の擬似生命体等を示すキャラクタの画像や、その他の機械類や建築物や風景等を示す画像が含まれる。
<スピーカ36>
スピーカ36は、図1に示すように、上述した画像表示装置34の左右の両側に設けられている。スピーカ36によって、音声による演出が遊技の進行に応じて行われる。後述するサブ制御基板52において所定の条件を満たしたときに、その条件に応じた音声がスピーカ36から発せられる。例えば、後述する役抽選手段120によって行われる抽選処理の抽選結果に基づいて、その抽選結果を示唆する効果音や音楽等がスピーカ36から発せられる。
<ランプ38>
ランプ38は、図1に示すように、前面扉40の上部に設けられている。ランプ38によって、光による演出が遊技の進行に応じて行われる。後述するサブ制御基板52において所定の条件を満たしたときに、その条件に応じてランプ38の点灯や点滅が行われる。例えば、後述する役抽選手段120によって行われる抽選処理の抽選結果に基づいて、その抽選結果を示唆するように、ランプ38は、その役の種類に応じて所定の色で点灯したり所定のパターンで点滅したりする。
尚、光による演出は、上述したランプ38のみならず、3つのリール30L,30C,30Rの内側に配置されたバックランプ(図示せず)等によるものもある。
<基体部20>
図2に示す基体部20は、木材等によって組み立てられて、前面が開口された箱形に形成されている。基体部20の内部の下部には、スロットマシン10に搭載された種々の装置に電源を供給する電源ユニット22や、メダルを貯留しておくホッパーを含むメダル払出し装置24が設けられている。また、これらの電源ユニット22及びメダル払出し装置24の上方には、支持板26が設けられている。この支持板26によって、リール30L、30C及び30Rを回転可能に収容するリールユニット28が支持されている。さらに、基体部20の内部の上部には、スロットマシン10で行われる遊技を全体的に制御するメイン制御基板32が設けられている。
<メイン制御基板32>
メイン制御基板32は、3つのリール30L、30C及び30Rの回転の開始及び停止制御をするとともに、スロットマシン10で行われる遊技の進行等の遊技全体を制御するための制御基板である。
このメイン制御基板32は、演算等を行うCPU(中央処理装置)(図示せず)、遊技プログラムを記憶したROM(リードオンリーメモリー)(図示せず)、及び各データを一時的に記憶するRAM(ランダムアクセスメモリー)(図示せず)等を含む。
例えば、ROMは、後述する図4〜図7に示すプログラムを実行するためのプログラムを記憶する。また、RAMは、このプログラムで用いられる変数の値を記憶する。これらのCPU、ROM及びRAMは、入出力バスによって電気的に接続されており、データ信号やアドレス信号が入出力できるようになされている。
また、メイン制御基板32は、上述したベットスイッチ62,64及び66と電気的に接続されている。ベットスイッチ62,64及び66を遊技者が操作したときには、ベット指示信号がベットスイッチ62,64及び66の各々からメイン制御基板32へ発せられる。
さらに、メイン制御基板32は、上述したスタートスイッチ42や、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cと電気的に接続されている。スタートスイッチ42や、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cを遊技者が操作したときには、操作信号がスタートスイッチ42や、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cからメイン制御基板32へ発せられる。スタートスイッチ42から信号がメイン制御基板32に発せられたときには、メイン制御基板32は、3つのリール30L、30C及び30Rの回転制御をする。また、ストップスイッチ44a、44b又は44cから信号がメイン制御基板32に発せられたときには、メイン制御基板32は、3つのリール30L、30C及び30Rのうち、操作されたストップスイッチに対応したリールの停止制御をする。
<サブ制御基板52>
サブ制御基板52は、図2に示すように、前面扉40の背面の上部に配置されている。サブ制御基板52は、主に、遊技中における演出を制御する基板である。例えば、画像表示装置34に演出画像を表示したり、スピーカ36から効果音や音楽を発したり、ランプ38の点灯や点滅をしたりする制御を行う。サブ制御基板52には、演算等を行うCPU(図示せず)、演出プログラム及び演出データを記憶したROM(図示せず)、及び各データを一時的に記憶するRAM(図示せず)等を含む。RAMは、演出プログラムで用いる変数の値を記憶する。これらのCPU、ROM及びRAMは、入出力バスによって電気的に接続されており、データ信号やアドレス信号が入出力できるようになされている。
サブ制御基板52は、メイン制御基板32に、図示しないハーネスにより電気的に接続されている。メイン制御基板32は、サブ制御基板52に対して命令や情報等を送信する。上述したメイン制御基板32は、遊技全体を統括的に制御するのに対して、サブ制御基板52は、メイン制御基板32の下位に属し、メイン制御基板32から送られた命令や情報等に基づいて、演出の全体を制御する。
<スロットマシン10における遊技>
スロットマシン10における遊技は、停止した複数のリール30L、30C又は30Rの停止位置により定まる図柄の並びによって遊技結果が定まる遊技である。遊技者は、有効ライン上に停止させる図柄の並びが、所定の役を構成する図柄の並びとなるように、3つのストップスイッチ44a、44b及び44cを操作して、リール30L、30C又は30Rを停止させる。役は、後述する役抽選手段120の抽選処理によって定められる。後述するように、抽選処理は、当り又は外れを定めるものであり、当りとは、複数の種類の役のうちから少なくとも一種類の役が定められることをいう。
また、スロットマシン10で行われる遊技は、スタートスイッチ42を遊技者が操作する度に行われ、3つのリール30L、30C又は30Rの回転開始から回転停止までを単一の行程として繰り返され得る遊技である。この単一の行程の遊技を単位遊技と称する。
単位遊技の開始は、原則として、遊技者がスタートスイッチ42を操作することによって、スタートスイッチ42から発せられた始動信号をメイン制御基板32が検出したときをいう。さらに、この単位遊技の開始を、3つのリール30L、30C及び30Rが回転し始めたことを視認できたときとしてもよい。
また、単位遊技の終了は、原則として、遊技者が3つのストップスイッチ44a、44b及び44cを操作することによって3つのリール30L、30C及び30Rが停止して、3つのリール30L、30C及び30Rが停止したことをメイン制御基板32が検出したとき、又は3つのリール30L、30C及び30Rが停止して入賞処理等の単位遊技の終了処理を終えたときをいう。さらに、この単位遊技の終了を、3つのリール30L、30C及び30Rが停止したことを視認できたときとしてもよい。
上述した役の種類には、例えば、AR遊技状態終了役や、小役や、再遊技役等の種類がある。
遊技状態が一般遊技状態である場合に、AR遊技状態終了役に当選したときには、一般遊技状態を終了して、遊技状態を一般遊技状態からAR遊技状態へ移行する。このAR遊技状態では、図9に示す6種類の役(図9に示した役A〜F)に当選する。なお、これらの役A〜Fは、一般遊技状態でも当選する場合があるが、一般遊技状態では、後述するような役A〜Fに当選したことに関する報知は、遊技者に対してされないため、これらの役に入賞させることが極めて困難な状態となっている。
上述した役A〜Fの6種類の役は、4種類の図柄の並びに対応する。図9に示すように、この4種類の図柄の並びは、「ベル」−「7」−「ベル」と、「ANY」−「黒チェリー」−「ANY」と、「ANY」−「青チェリー」−「ANY」と、「ANY」−「赤チェリー」−「ANY」とである。
図9に示した役Aは、2つの図柄の並び「ベル」−「7」−「ベル」と、「ANY」−「黒チェリー」−「ANY」とに対応する。なお、本明細書では、図柄の並び「ベル」−「7」−「ベル」に対応した役を「終了図柄含有役」と称する。また、図柄の並び「ANY」−「黒チェリー」−「ANY」に対応した役を「黒チェリー役」と称する。すなわち、図9に示した役Aは、「終了図柄含有役」と「黒チェリー役」との双方に重複して当選する役である。
図9に示した役Bは、2つの図柄の並び「ベル」−「7」−「ベル」と、「ANY」−「青チェリー」−「ANY」とに対応する。なお、本明細書では、図柄の並び「ANY」−「青チェリー」−「ANY」に対応した役を「青チェリー役」と称する。すなわち、図9に示した役Bは、「終了図柄含有役」と「青チェリー役」との双方に重複して当選する役である。
図9に示した役Cは、2つの図柄の並び「ベル」−「7」−「ベル」と、「ANY」−「赤チェリー」−「ANY」とに対応する。なお、本明細書では、図柄の並び「ANY」−「赤チェリー」−「ANY」に対応した役を「赤チェリー役」と称する。すなわち、図9に示した役Cは、「終了図柄含有役」と「赤チェリー役」との双方に重複して当選する役である。
図9に示した役Dは、1つの図柄の並び「ANY」−「黒チェリー」−「ANY」に対応する。すなわち、図9に示した役Dは、「黒チェリー役」に単独で当選する役である。
図9に示した役Eは、1つの図柄の並び「ANY」−「青チェリー」−「ANY」に対応する。すなわち、図9に示した役Eは、「青チェリー役」に単独で当選する役である。
図9に示した役Fは、1つの図柄の並び「ANY」−「赤チェリー」−「ANY」に対応する。すなわち、図9に示した役Fは、「赤チェリー役」に単独で当選する役である。
後述する役抽選手段120の抽選処理によって、上述した6つの役A〜Fが抽選される。また、これらの6つの役A〜Fの各々に当選する確率が同じになるように、抽選確率が定められている。
また、本明細書では、上述した「黒チェリー役」と、「青チェリー役」と、「赤チェリー役」との3つのチェリー役が「有利役」に対応する。
上述した「黒チェリー役」や、「青チェリー役」や、「赤チェリー役」を構成する図柄の並びに含まれている「ANY」とは、いずれの種類の図柄でもよいことを示す。したがって、「黒チェリー役」の図柄「黒チェリー」や、「青チェリー役」の図柄「青チェリー」や、「赤チェリー役」の図柄「赤チェリー」は、中リール30Cに付された図柄である。すなわち、中リール30Cが停止したときに、「黒チェリー」、「青チェリー」又は「赤チェリー」が有効化された入賞ラインに位置すれば、左リール30Lや右リール30Rに対応した図柄がいかなるものであっても、これらの役に入賞したとされる。
遊技状態がAR遊技状態であるときに、上述した終了図柄含有役や、黒チェリー役や、青チェリー役や、赤チェリー役のいずれかの役に入賞した場合には、入賞した役に対応して予め定められた枚数のメダルが払い出されるとともに、遊技状態をAR遊技状態に維持し、引き続きAR遊技状態で遊技をすることができる。一方、AR遊技状態は、AR遊技状態終了役に当選したことが持ち越されているため、AR遊技状態終了役に入賞したときには、AR遊技状態は終了する。
遊技状態がAR遊技状態である場合に、AR遊技状態終了役に入賞したときには、BB遊技状態へ移行する。上述したように、AR遊技状態終了役に対応した図柄の並びは、「7」−「7」−「7」である。すなわち、遊技状態がAR遊技状態である場合に、有効化された入賞ラインに、図柄の並び「7」−「7」−「7」が揃ったときには、AR遊技状態からBB遊技状態へ移行する。BB遊技状態は、特典遊技状態に複数回移行して遊技を行えるようにした遊技状態である。この特典遊技状態とは、所定役が高確率で当選する遊技を行うことができる遊技状態であり、遊技者がより多くのメダルを取得する可能性を高めた特典を遊技者に付与し得る遊技状態である。このBB遊技状態は、所定の終了条件を満たすまで、例えば、払い出されるメダルの枚数が所定の枚数を超えるまで、特典遊技状態を繰り返し行える。
また、小役とは、予め定められた枚数のメダルの払出しを行う役である。小役には複数の種類の役が有り、3つのリール30L、30C又は30Rに付された図柄の種類を用いて役の名称とする場合が多い。例えば、図柄の種類には、「スイカ」、「ベル」等がある。このため、有効ライン上に図柄「スイカ」が揃う小役をスイカ役と称し、有効ライン上に図柄「ベル」が揃う小役をベル役と称する。なお、AR遊技状態で抽選される終了図柄含有役、黒チェリー役、青チェリー役及び赤チェリー役も小役に含まれる。
さらにまた、再遊技役とは、現在行われた遊技での賭数(ベット枚数)を維持した再遊技(以下、リプレイ又はRPと称する。)が行えるようにした役である。
また、特別遊技状態が終了したときや、3つのリール30L〜30Rが停止して、有効ラインに揃った図柄の組合せが所定のものになったとき、すなわち、所定の役に入賞したときには、再遊技高確率状態(以下、RT遊技状態と称する。)へ移行する。このRT遊技状態は、再遊技役の当選確率が、一般遊技状態におけるものよりも高められた遊技状態であり、遊技者に有利になり得る状態である。
<<スロットマシン10の機能>>
図3は、スロットマシン10における主要な制御機能の概略を示す機能ブロック図である。図3に示すように、スロットマシン10は、主に、操作手段500と、選択手段600と、メイン制御手段100と、サブ制御手段200と、報知手段300と、図柄表示手段400と、を含む。
<操作手段500>
操作手段500は、遊技者によって操作されるもので、操作された旨の信号を後述するメイン制御手段100に遊技者の操作に基づいて発する。操作手段500は、スタートスイッチ42と、ストップスイッチ44a〜44cと、を含むものが好ましい。スタートスイッチ42は、遊技者によって操作されたときに、操作されたことを示す信号を後述するメイン制御手段100に発する。また、ストップスイッチ44a〜44cの各々も、遊技者によって操作されたときに、操作されたことを示す信号を後述するメイン制御手段100に発する。
上述したように、複数のリール30L、30C又は30Rが回転してから停止するまでに行われる単一の工程の遊技を単位遊技と称する。スタートスイッチ42からメイン制御手段100に発せられた信号によって、3つのリール30L、30C及び30Rの回転が始まり、単位遊技の開始の契機が定められる。このスタートスイッチ42からメイン制御手段100に発せられる信号を開始信号と称する。
また、ストップスイッチ44a〜44cの各々からメイン制御手段100に発せられた信号によって、3つのリール30L、30C及び30Rのうち対応したリールが停止し、単位遊技の終了の契機が定められる。このストップスイッチ44a〜44cの各々からメイン制御手段100に発せられる信号を終了信号と称する。従って、上述した開始信号が発せられたことに基づいて単位遊技が開始され、終了信号が発せられたことに基づいて単位遊技が終了する。
<選択手段600>
選択手段600も、操作手段500と同様に、遊技者によって操作されるもので、遊技者の操作に基づいて操作された旨の信号を後述するメイン制御手段100に発する。操作手段500からメイン制御手段100へ発せられた信号に基づいて、複数の入賞ラインL1〜L3のうちのいずれのものを有効化するかが定められる。
選択手段600も、遊技者によって操作されるものであればよい。選択手段600は、好ましくは、上述した1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64及び最大ベットスイッチ66からなる。
1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64又は最大ベットスイッチ66からメイン制御手段100へ発せられた信号によって、遊技の賭けの対象とするメダルの枚数が定められる。例えば、1ベットスイッチ62からメイン制御手段100へ発せられた信号によって、1枚のメダルを遊技の賭けの対象とし、2ベットスイッチ64からメイン制御手段100へ発せられた信号によって、2枚のメダルを遊技の賭けの対象とし、最大ベットスイッチ66からメイン制御手段100へ発せられた信号によって、3枚のメダルを遊技の賭けの対象とする。
<メイン制御手段100(遊技制御手段)>
メイン制御手段100には、上述した操作手段500や選択手段600のほか、サブ制御手段200や、図柄表示手段400や報知手段300が電気的に接続されている。メイン制御手段100は、遊技の進行等の遊技全体を制御して、サブ制御手段200や図柄表示手段400に制御信号を発する。このメイン制御手段100は、上述したメイン制御基板32からなるのが好ましい。
上述したように、メイン制御手段100には操作手段500が電気的に接続されている。操作手段500のストップスイッチ44a〜44cの各々からは、メイン制御手段100に終了信号が発せられる。ストップスイッチ44a〜44cの各々から発せられた終了信号の順番やタイミングを検出することによって、メイン制御手段100は、3つのストップスイッチ44a〜44cの複数の種類の操作態様を得ることができる。
また、メイン制御手段100には選択手段600が電気的に接続されている。選択手段600の1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64及び最大ベットスイッチ66の各々からは、メイン制御手段100にベット信号が発せられる。発せられたベット信号を検出することによって、賭けの対象とするメダルの枚数や、有効ラインの設定の制御をする。
また、メイン制御手段100は、役抽選手段120と、リール駆動制御手段130と、図柄検出手段150と、有利遊技状態移行手段160と、特別遊技状態移行手段170と、を含む。
<役抽選手段120>
役抽選手段120は、予め定められている役の抽選を行う。本実施の形態では、役には、主なものとして、AR遊技状態終了役(終了役)、終了図柄含有役、有利役、小役などがある。例えば、上述したように、AR遊技状態終了役に対応した図柄の並びは、「7」−「7」−「7」である。また、終了図柄含有役に対応した図柄の並びは、「ベル」−「7」−「ベル」である。上述したように、終了図柄含有役に対応した図柄の並びと、AR遊技状態終了役に対応した図柄の並びとは、図柄「7」が共通している。このように、終了図柄含有役に対応した図柄の並びには、AR遊技状態終了役に対応した図柄の並びの「7」−「7」−「7」を構成する図柄「7」が含まれている。有利役に対応した図柄の並びは、「ANY」−「黒チェリー」−「ANY」や、「ANY」−「青チェリー」−「ANY」や、「ANY」−「赤チェリー」−「ANY」である。
AR遊技状態終了役に当選したときには、遊技状態は、一般遊技からAR遊技状態に移行する。この処理は、後述する図7のステップS52及びS53で実行される。ここで、AR遊技状態は、有利遊技状態に対応する。AR遊技状態終了役は、AR遊技状態終了役に入賞するまで、当選したことを記憶しておくことができる役、いわゆる持ち越すことができる役である。
遊技状態がAR遊技状態であるときに、有利役や終了図柄含有役に入賞した場合には、入賞した役に対応した利益を遊技者に与えるとともに、引き続きAR遊技状態で遊技できるように、遊技状態をAR遊技状態に維持する。ここで、有利役は、具体的には、「黒チェリー」役、「青チェリー」役、又は「赤チェリー」役である。また、遊技者に与える利益は、具体的には、これらの役に対応した枚数のメダルを払い出すものである。
一方、AR遊技状態は、AR遊技状態終了役に当選したことを持ち越すことができるため、AR遊技状態で行われる遊技で、AR遊技状態終了役に入賞する場合もある。AR遊技状態終了役に入賞したときには、AR遊技状態は終了する。
AR遊技状態終了役に入賞したときには、遊技状態は、AR遊技状態からBB遊技状態へ移行する。この処理は、後述する図7のステップS59〜S61で実行される。ここで、BB遊技状態は、特別遊技状態に対応する。BB遊技状態は、原則として、一般遊技状態において獲得できるメダルの数よりも多くのメダルを獲得できる可能性が高くなった遊技状態であり、遊技者にとって有利となり得る遊技状態である。
また、小役とは、予め定められた枚数のメダルが払い出される役である。上述したように、小役の種類には、スイカ役やベル役等の複数の種類がある。抽選処理によって小役が抽選されるときには、これらのうちの1つの種類の小役が定められる。小役の種類に応じて、メダルの払出し枚数が異なるように予め設定されている。なお、上述した有利役や終了図柄含有役も小役に含まれる。
さらに、再遊技役は、前回行われた遊技で投入されたメダルの枚数(ベット枚数)を維持したまま、今回の遊技を行うことができる、即ち再遊技を行うことができるようにした役である。
役抽選手段120は、例えば、乱数発生手段122と、乱数抽出手段124と、乱数判定手段126とを含む。乱数発生手段122は、役抽選処理用の乱数(ハードウェア乱数等)を発生させる。乱数抽出手段124は、乱数発生手段122によって発せられた乱数を抽出する。乱数判定手段126は、乱数抽出手段124が抽出した乱数値に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する。この役抽選手段120によって、「役抽選手段」が構成され、「抽選処理」が行われる。
「抽選処理」は、遊技についての当り又は外れを定める抽選処理である。具体的には、後述する図4のステップS13において実行される。
<乱数発生手段122>
乱数発生手段122は、所定の正の整数の範囲(例えば10進法で0〜65535)の乱数を、所定のタイミング毎に継続的に発生させる。
<乱数抽出手段124>
乱数抽出手段124は、乱数発生手段122によって発生させた乱数を、所定のタイミングで抽出する。例えば、本実施の形態では遊技者によってスタートスイッチ42が操作されたときに乱数を抽出する。
<乱数判定手段126>
乱数判定手段126は、乱数抽出手段124によって抽出された乱数値を、抽選確率記憶手段128に記憶された抽選確率テーブルと照合することにより、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。
<抽選確率記憶手段128>
抽選確率記憶手段128は、複数の遊技状態と役の種類とに応じて、抽選確率が記憶された抽選確率テーブルを有する。
複数の遊技状態は、一般遊技状態や、AR遊技状態や、BB遊技状態などの種類がある。抽選確率テーブルは、これらの一般遊技状態確率テーブル、AR遊技状態確率テーブル、BB遊技状態確率テーブルなどの遊技状態に対応した確率テーブルからなる。
図9は、AR遊技状態で当選する役の種類と、その役に対応した図柄の並びとの関係を示す表である。
AR遊技状態では、「終了図柄含有役」と、「黒チェリー役」と、「青チェリー役」と、「赤チェリー役」と、の4種類の役が抽選される。ここで、「黒チェリー役」、「青チェリー役」又は「赤チェリー役」が、有利役に対応する。
図9に示すように、「終了図柄含有役」は、図柄の並び「ベル」−「7」−「ベル」に対応する。「黒チェリー役」は、図柄の並び「ANY」−「黒チェリー」−「ANY」に対応する。「青チェリー役」は、図柄の並び「ANY」−「青チェリー」−「ANY」に対応する。「赤チェリー役」は、図柄の並び「ANY」−「赤チェリー」−「ANY」の並びに対応する。なお、「ANY」とは、いずれの種類の図柄でもよいことを示す。
AR遊技状態確率テーブルでは、「終了図柄含有役」と「黒チェリー役」とが重複して当選する場合(第1当選)と、「終了図柄含有役」と「青チェリー役」とが重複して当選する場合(第2当選)と、「終了図柄含有役」と「赤チェリー役」とが重複して当選する場合(第3当選)と、「黒チェリー役」が単独で当選する場合(第4当選)と、「青チェリー役」が単独で当選する場合(第5当選)と、「赤チェリー役」が単独で当選する場合(第6当選)と、の6つの場合に当選するように構成されている。
このようにすることで、終了図柄含有役に当選したときには、必ず「黒チェリー役」、「青チェリー役」又は「赤チェリー役」にも重複して当選するように抽選処理が行われる。これに対して、「黒チェリー役」、「青チェリー役」又は「赤チェリー役」が当選するときには、終了図柄含有役と重複して当選するとは限らない。すなわち、「黒チェリー役」、「青チェリー役」又は「赤チェリー役」は、単独で当選する場合がある。
また、図9に示すように、これらの6つの場合の各々に当選する確率が同じになるように、抽選確率が定められている。
役抽選手段120は、上述した遊技状態に応じて、その遊技状態に対応した抽選確率テーブルを選択して抽選処理を行う。この抽選確率テーブルを選択する処理は、後述する図4のステップS13において呼び出されて実行される図5の役抽選処理のサブルーチンで実行される。
上述した役抽選手段120によって、所定の役に当選したときには、役抽選手段120によって、「当り」が選択されたとする。また、抽選処理によって役でない外れとなったときには、役抽選手段120によって、「外れ」が選択されたとする。
<リール駆動制御手段130>
リール駆動制御手段130は、上述したスタートスイッチ42から発せられた開始信号や、ストップスイッチ44a〜44cから発せられた終了信号に基づいて、3つのリール30L〜30Rの回転制御と停止制御とを行う。リール駆動制御手段130は、リール回転制御手段132とリール停止制御手段134とからなる。このリール駆動制御手段130から「リール駆動制御手段」が構成される。
<リール回転制御手段132>
リール回転制御手段132は、上述した操作手段500、好ましくはスタートスイッチ42から発せられた開始信号を検出したときに、モータ86a、86b及び86cに回転制御信号を発する。後述するように、モータ86aは左リール30Lを駆動し、モータ86bは中リール30Cを駆動し、モータ86cは右リール30Rを駆動する。リール回転制御手段132は、開始信号を検出したときには、これらの3つのモータ86a、86b及び86cに回転制御信号を発する。この回転制御信号によって、3つのリール30L〜30Rは、回転を開始する。この処理は、後述する図4のサブルーチンのステップS14で実行される。
<リール停止制御手段134>
リール停止制御手段134は、ストップスイッチ44a,44b又は44cが遊技者によって操作されたときのタイミングと、上述した役抽選手段120の抽選処理の結果と、に基づいて、モータ86a、86b又は86cへ停止制御信号を発して、左リール30L、中リール30C又は右リール30Rの停止制御をする。
上述したように、ストップスイッチ44a,44b又は44cが遊技者によって操作されたときには、ストップスイッチ44a,44b又は44cから終了信号が発せられる。リール停止制御手段134は、このストップスイッチ44a,44b又は44cから発せられた終了信号を検出する。リール停止制御手段134は、ストップスイッチ44a,44b又は44cから発せられた終了信号を検出すると、左リール30L、中リール30C及び右リール30Rの回転角度位置を検出する。後述するように、左リール30Lの回転角度位置は、回転角度センサ83aによって検出される。中リール30Cの回転角度位置は、回転角度センサ83bによって検出される。右リール30Rの回転角度位置は、回転角度センサ83cによって検出される。
すなわち、遊技者によって左側のストップスイッチ44aが操作されたときには、リール停止制御手段134は、回転角度センサ83aから発せられる信号に基づいて左リール30Lの回転角度位置を検出する。遊技者によって中央のストップスイッチ44bが操作されたときには、リール停止制御手段134は、回転角度センサ83bから発せられる信号に基づいて中リール30Cの回転角度位置を検出する。遊技者によって右側のストップスイッチ44cが操作されたときには、リール停止制御手段134は、回転角度センサ83cから発せられる信号に基づいて右リール30Rの回転角度位置を検出する。
また、上述したように、リール停止制御手段134は、上述した役抽選手段120の抽選処理の結果にも基づいて、左リール30L、中リール30C又は右リール30の停止制御をする。例えば、役抽選手段120の抽選処理によって所定の役に当選した場合には、リール停止制御手段134は、その役に対応する図柄の並びが有効化された入賞ライン上に容易に揃うように3つのリール30L,30C及び30Rの停止制御を行う。一方、役抽選手段120の抽選処理によっていずれの役にも当選しなかった場合、すなわち、外れた場合には、リール停止制御手段134は、いずれかの役に対応する図柄の並びが有効化された入賞ライン上に揃わないように3つのリール30L,30C及び30Rの停止制御を行う。後述するように、左リール30L、中リール30C及び右リール30Rの回転角度位置を検出することによって、入賞ライン上に停止させることができる図柄の種類を得ることができるので、役抽選手段120の抽選処理の結果に基づいて、3つのリール30L,30C及び30Rの停止制御を行うことができる。
リール停止制御手段134は、ストップスイッチ44a,44b及び44cが操作されたときを基準にして、その後、ある一の入賞ラインを通過する図柄の数が、所定数以下となるように、リール30L,30C及び30Rの停止制御をする。例えば、ある一の入賞ラインを入賞ラインL1とした場合には、ストップスイッチ44a,44b及び44cが操作された後、入賞ラインL1を通過する図柄の数が、所定数以下となるように、リールの停止制御をする。
ここで、ある一の入賞ラインは、本実施の形態では、入賞ラインL1,L2又はL3のいずれでもよい。また、リール30L,30C及び30Rのうちの1つのリールに着目すれば、ストップスイッチが操作されたときから、そのリールが停止するまでの間に入賞ラインL1,L2又はL3を通過する図柄の数は、いずれの入賞ラインでも同じである。例えば、ストップスイッチ44aが操作されたときからリール30Lが停止するまでの間に、入賞ラインL1,L2又はL3を通過する図柄の数は、いずれの入賞ラインでも同じである。
本明細書では、上述した図柄の所定数とは、いずれかの1つの入賞ラインを通過することができる図柄の最大数である。また、当選した所定の役に対応する図柄の並びが有効化された入賞ライン上に揃うようにリールの停止制御を行うことを「引き込み制御」と称する。さらに、いずれかの役に対応する図柄の並びが有効化された入賞ライン上に揃わないようにリールの停止制御を行うことを「蹴飛ばし制御」と称する。
上述したように、リール停止制御手段134は、ストップスイッチ44a,44b及び44cが操作されてから、リール30L,30C及び30Rがある程度回転してから停止するように制御する。しかし、リール30L,30C及び30Rが停止するまでの時間を余りに長くした場合には、リール30L,30C及び30Rが停止するまでの態様が不自然なものとなる。このようなことから、ストップスイッチ44a,44b及び44cが操作されたことを検出したときからリールが停止するまでの時間を、通常、190ミリ秒以下に設定している。
また、リール30L,30C及び30Rが一定の速度で回転しているときには、リール30L,30C及び30Rに付された図柄を遊技者がおおむね識別できるようにする必要もある。このため、リール30L,30C及び30Rが1分間に80回転以上回転しないように、リール30L,30C及び30Rの回転速度が定められている。
さらに、一般的なスロットマシンの場合には、リール30L,30C及び30Rの各々に付されている図柄の数は21個である。
このように、ストップスイッチ44a,44b及び44cが操作されてから190ミリ秒以内に、21個の図柄が付されたリール30L,30C及び30Rが停止するように停止制御するという第1の条件と、リール30L,30C及び30Rが1分間に80回転以上回転しないように回転制御するという第2の条件とから、ストップスイッチ44a,44b及び44cが操作されてからリール30L〜30Rが停止するまでの間に、ある一の入賞ライン上を通過できる図柄の数が最大で5個と算出することができる。すなわち、制御コマ数は、最大5個となる。なお、本明細書では、制御コマ数の算出には、ストップスイッチが操作されたときに一の入賞ライン上を通過している図柄を含めるとともに、一の入賞ラインを通過した図柄の数のみならず、リールが停止して一の入賞ラインに図柄が位置したときのその図柄も含めている。したがって、この例の場合には、「ある一の入賞ライン」を通過することができる図柄の最大数は4個となる。すなわち、この例の場合では、ストップスイッチ44a,44b及び44cが操作されたときから、一の入賞ラインを通過する図柄の数が4個になるまで、リール30L,30C及び30Rを回転させるようにして、リール30L,30C及び30Rを停止させる制御をすることができる。
上述したように、リール停止制御手段134は、役抽選手段120の抽選処理によって所定の役に当選した場合には、その役に対応する図柄の並びが有効化された入賞ライン上に容易に揃うように3つのリール30L,30C及び30Rの停止制御を行う。すなわち、上述した乱数判定手段126によって、乱数の値に基づいて遊技用確率テーブルが参照されて当選役が判定されたときには、その当選役が入賞するように、3つのリール30L,30C及び30Rの停止制御をする。
特に、本実施の形態では、リール停止制御手段134は、ストップスイッチ44bが遊技者によって操作されたタイミングと所定数とに基づいて、中リール30Cを停止制御する。リール停止制御手段は、入賞ラインL1を通過する図柄の数が、所定数以内になるように、ストップスイッチ44bが操作されたタイミングに応じて中リール30Cを停止制御する。なお、図1に示すように、本実施の形態のスロットマシン10では、中リール30Cについては、有効化できる図柄の停止位置は、1つのみであるので、入賞ラインL1だけでなく、入賞ラインL2又はL3としてもよい。また、上述した「所定数」とは、ストップスイッチ44bが操作されてから中リール30Cが停止するまでの間に、入賞ラインL1を通過できる最大数(中リール30Cが停止して、入賞ラインL1に図柄が位置したときのその図柄を含めない。)をいう。
リール停止制御手段134は、有利役と終了図柄含有役とに重複して当選しているときには、これらの役に対応した有利図柄又は終了図柄のいずれかが、有効化された入賞ラインL1に位置するように、中リール30Cを停止制御する。ここで、「有効化された入賞ラインL1に位置するように」とは、有利図柄又は終了図柄のいずれもが、有効化された入賞ラインL1に位置しないように停止制御する場合も含まれる。上述したように、リール停止制御手段134は、有効化された入賞ラインL1を通過する図柄の数が所定数以内となるように、リールを停止制御しなければならない。ストップスイッチ44bが操作されたタイミングによっては、この所定数の範囲内に、有利図柄又は終了図柄のいずれも含まれていない場合がある。このような場合には、有利役と終了図柄含有役とに重複して当選していても、有利図柄又は終了図柄のいずれかが、有効化された入賞ラインL1に位置するように停止制御することはできない。
これらの処理は、後述する図4のサブルーチンのステップS15で呼び出されて実行される図6のリール停止制御処理のサブルーチンで実行される。
<図柄検出手段150>
図柄検出手段150は、操作手段500から発せられた終了信号に基づいて一定の回転基準位置に至った又は至り得る図柄を検出する。即ち、遊技者が、操作手段500、例えば、ストップスイッチ44a,44b及び44cを操作することに応じて、リール駆動制御手段130は、左リール30L、中リール30C又は右リール30Rの停止制御を開始する。図柄検出手段150は、ストップスイッチ44a,44b及び44cが操作されたときに、一定の回転基準位置、例えば、入賞ラインL1に位置する図柄を検出することによって、リール30L、30C又は30Rが実際に停止したときに一定の回転基準位置に位置する可能性のある図柄を検出して、リール30L、30C又は30Rの停止制御をすることができる。また、図柄検出手段150は、リール30L、30C又は30Rが実際に停止したときに一定の回転基準位置に位置した図柄を検出することもできる。このように、図柄検出手段150は、一定の回転基準位置に至った又は至り得る図柄を検出することができる。
上述したように、リール30L、30C又は30Rを停止させるときに、直ちに停止制御をしない場合がある。すなわち、ストップスイッチ44a,44b及び44cが操作されたときに一定の回転基準位置に位置している図柄であっても、その図柄が一定の回転基準位置に位置しないようにリールを回転させた後に、リールを停止させる場合がある。このような場合には、上述したリール停止制御手段134は、一定の回転基準位置に至り得る図柄が一定の回転基準位置に位置するようにリール30L、30C又は30Rを停止制御する。
ここで、図柄を検出するとは、具体的には、予め記憶されている停止制御テーブル(図示せず)の図柄番号を得ることを意味する。停止制御テーブルは、左リール30L、中リール30C及び右リール30Rの3つのリールの各々に付された図柄について、図柄番号と停止情報と、が記憶されている。図柄番号は、リール上における図柄の配置の位置を示す数値であり、リール上の一定の位置をリール基準位置として、リールの周方向に沿ったリール基準位置からの位置を示す数値である。停止情報は、リール30L、30C又は30Rを停止させるために用いられる情報であり、その図柄が、リールの回転方向の一定の基準位置に位置するように、例えば、入賞ラインL1に位置するようにリール30L〜30Rを停止制御するために用いられる情報である。
また、図柄検出手段150は、既に停止したリールについて、有効ライン上に停止した図柄の種類を検出する。この有効ライン上に図柄が「停止」したとは、原則として、図柄の略中央に有効ラインが位置したときを意味するが、リールが停止したときに、有効ラインと図柄との対応関係を遊技者に認識させることができればこのような位置関係には限られない。
後述するように、回転角度センサ83a〜83cは、リール30L、30C及び30Rが回転した角度に対応する信号を発する。この信号に基づいて図柄番号を得ることができる。さらに、図柄検出手段150は、図柄番号と、図柄番号に対応した図柄の種類と、の対応関係を定めた図柄対応テーブル(図示せず)を記憶する。回転角度センサ83a〜83cから発せられた信号に基づいて図柄番号を得て、図柄対応テーブルを検索することにより、その図柄番号に対応した図柄の種類を得ることができる。
この図柄検出手段150による図柄の検出は、図4のステップS15のリール停止制御の処理を行うときに実行される。
<有利遊技状態移行手段160>
有利遊技状態移行手段160は、遊技状態が一般遊技状態であるときに、AR遊技状態終了役に当選したときに、遊技状態を一般遊技状態からAR遊技状態に移行させる。この処理は、後述する図7のフローチャートのステップS53の処理で実行される。
<特別遊技状態移行手段170>
特別遊技状態移行手段170は、遊技状態がAR遊技状態であるときに、AR遊技状態終了役に入賞した場合には、遊技状態をAR遊技状態からBB遊技状態に移行させる。例えば、入賞ラインL1に図柄の並び「7」−「7」−「7」が揃ったときに、AR遊技状態終了役に入賞したと判断され、遊技状態はAR遊技状態からBB遊技状態に移行する。この処理は、後述する図7のフローチャートのステップS61の処理で実行される。
<図柄表示手段400>
図柄表示手段400は、リール30L、30C及び30Rを含む。リール30L、30C及び30Rの各々には、所定数、例えば21個の図柄がリールの回転方向に沿って配置されている。
リール30Lは、リール30Lを回転駆動するためのモータ86aと、リール30Lの回転角度を検出するための回転角度センサ83aとからなる。リール30Cは、リール30Cを回転駆動するためのモータ86bと、リール30Cの回転角度を検出するための回転角度センサ83bとからなる。リール30Rは、リール30Rを回転駆動するためのモータ86cと、リール30Rの回転角度を検出するための回転角度センサ83cとからなる。
回転角度センサ83a〜83cは、リール30L、30C及び30Rが回転した角度に対応する信号を発する。リール30L〜30Rが回転方向における所定の回転位置にあるときを回転方向の原点として、回転角度センサ83a〜83cは、その原点から回転した角度に対応する信号を発する。例えば、リール30L、30C及び30Rの1回転分、即ち360度を400個のステップに等分に分割した構成とする。この場合には、回転角度センサ83a〜83cは、リール30L、30C及び30Rが回転した角度に応じて0〜399までのステップを示す信号を発する。具体的には、リール30L〜30Rが原点に位置するときには、0ステップ目であることを示す信号を発し、原点から90度だけ回転した回転位置にあるときには、99ステップ目であることを示す信号を発する。このように、回転角度センサ83a〜83cから発せられる信号から、リール30L〜30Rが原点からどれだけ回転した回転位置にいるかを得ることができる。尚、上述した説明は、回転角度センサ83a〜83cから発せられる信号について概念的に説明するためのものであり、スロットマシン10においては、リール30L〜30Rの位置を得るために回転角度センサ83a〜83cから発せられる信号を検出するのではなく、後述するように、図柄番号や図柄の種類を得たり、所定の図柄の位置を特定したりするために検出する。
上述したように、図柄検出手段150は、図柄番号と、図柄番号に対応した図柄の種類と、の対応関係を定めた図柄対応テーブル(図示せず)を記憶する。ここで、図柄番号は、例えば、1つのリールに周方向に沿って21個の図柄が付されている場合には、リール30L〜30Rにおける一定の位置をリール基準位置として、そのリール基準位置に配置されている図柄を0コマ目の図柄とする。この原点を基準にして周方向に沿って、順に1コマ目の図柄、2コマ目の図柄、・・・とし、最後の21個目の図柄を20コマ目の図柄とする。図柄検出手段150に記憶されている図柄対応テーブルは、この図柄番号と、この図柄番号に対応する図柄の種類と、の対応関係を記憶する。例えば、左リール30Lについては、0コマ目は図柄「プラム」であり、8コマ目は図柄「リプレイ」であり、16コマ目は図柄「黒チェリー」であるような対応関係を図柄対応テーブルは記憶する。
このような構成としたことにより、回転角度センサ83a〜83cから発せられた信号に基づいて、この図柄対応テーブルを検索して図柄の種類を取得することができる。例えば、回転角度センサ83aから発せられた信号に基づいて、入賞ラインL3の位置におけるリール30Lの図柄番号を得、この図柄番号から、入賞ラインL3の位置に位置する図柄の種類を得ることができる。このようにすることで、リール30L〜30Rが回転している場合であっても、停止している場合であっても、有効ラインL1〜L3に位置する図柄の種類や、有効ラインL1〜L3に停止し得る図柄の種類を特定することができる。
<サブ制御手段200>
上述したように、メイン制御手段100には、サブ制御手段200が電気的に接続されており、メイン制御手段100から発せられた各種の情報は、サブ制御手段200に供給される。このサブ制御手段200は、上述したサブ制御基板52からなるのが好ましい。
サブ制御手段200は、情報送信手段270を含む。
<情報送信手段270>
情報送信手段270は、有利役に当選しているときには、この有利役に当選したことに関する情報を示す信号を、後述する報知手段300に発する。
<報知手段300>
報知手段300は、上述したサブ制御手段200の情報送信手段270と電気的に接続されている。報知手段300は、情報送信手段270から発せられた情報を遊技者が認識できるように報知する。この報知手段300は、画像表示装置34、スピーカ36又はランプ38からなるのが好ましい。
報知手段300は、役抽選手段120の抽選処理によって有利役に当選しているときには、有利役に当選したことに関する情報を、情報送信手段270から発せられた信号に基づいて報知する。上述した図9に示した例の場合には、報知手段300は、以下のような報知をする。
図9に示した役Aに当選した場合は、上述したように、「終了図柄含有役」と「黒チェリー役」との双方に重複して当選している。この場合には、報知手段300は、「黒チェリー役」に当選したことに関する情報を、情報送信手段270から発せられた信号に基づいて報知する。
また、図9に示した役Bに当選した場合は、「終了図柄含有役」と「青チェリー役」との双方に重複して当選している。この場合には、報知手段300は、「青チェリー役」に当選したことに関する情報を、情報送信手段270から発せられた信号に基づいて報知する。
さらに、図9に示した役Cに当選した場合は、「終了図柄含有役」と「赤チェリー役」との双方に重複して当選している。この場合には、報知手段300は、「赤チェリー役」に当選したことに関する情報を、情報送信手段270から発せられた信号に基づいて報知する。
図9に示した役D〜Fに当選した場合は、「黒チェリー役」や「青チェリー役」や「赤チェリー役」に単独で当選したことになり、この場合には、その役に当選したことに関する情報を、情報送信手段270から発せられた信号に基づいて報知する。
このような報知をすることによって、遊技者の停止操作の技量によってリールの停止操作を行うべきときを知ることができ、遊技者の技量による停止操作を効率よく行うことができ、「黒チェリー役」や「青チェリー役」や「赤チェリー役」に入賞させやすくなるため、遊技結果を有利なものに導くことができる。
また、上述したように、図9に示した役A〜Fは、遊技状態がAR遊技状態であるときのみならず、一般遊技状態であるときにも当選する。すなわち、有利役である「黒チェリー役」や、「青チェリー役」や、「赤チェリー役」は、遊技状態がAR遊技状態であるときだけでなく、一般遊技状態であるときにも当選する。しかし、遊技状態がAR遊技状態であるときに、有利役に当選したことに関する情報を報知し、遊技状態が一般遊技状態であるときには、有利役に当選したことに関する情報を報知しないものが好ましい。このようにすることで、「黒チェリー役」や「青チェリー役」や「赤チェリー役」に入賞させやすくなるだけでなく、「黒チェリー役」や「青チェリー役」や「赤チェリー役」に入賞させたことによって、AR遊技状態が維持されるので、より遊技者に有利な状態にすることができる。
上述したように、報知手段300が画像表示装置34からなる場合には、有利役に当選したことに関する情報は、文字や画像によって演出画像として表示される。即ち、有利役に当選したことに関する情報は、文字の態様で画像表示装置34に表示されたり、文字以外の図画の態様で画像表示装置34に表示されたりする。
また、報知手段300がスピーカ36からなるときには、有利役に当選したことに関する情報は、音声として発せられる。即ち、有利役に当選したことに関する情報は、効果音や音楽としてスピーカ36から発せられる。
さらに、報知手段300がランプ38からなるときには、有利役に当選したことに関する情報は、ランプ38の点灯の色や点滅のパターンによって示される。
<<制御処理>>
以下に、上述したメイン制御手段100(メイン制御基板32)において行われる制御について説明する。図4は、メイン制御手段100における制御処理を実行するためのサブルーチンである。
尚、以下においては、スロットマシン10は予め起動されており、上述したメイン制御手段100においては、制御に用いられる種々の変数の初期化等の起動処理を終えて、スロットマシン10は定常動作しているものとする。また、この図4に示すフローチャートは、メイン制御手段100における制御処理を実行するための1つの例を示したにすぎず、この処理手順には限られない。
<メイン制御手段100における制御>
図4は、メイン制御手段100における制御を示すフローチャートである。
上述した1ベットスイッチ62、2ベットスイッチ64又は最大ベットスイッチ66を遊技者が操作することによって発せられた信号に基づいて、投入枚数を決定する(ステップS11)。この投入枚数は、1回の遊技をするために賭けの対象とされたメダルの数を示し、上述したクレジット数として一時的に蓄積されてから賭けの対象とされたメダルの数のみならず、メダル投入口46から投入されて直接賭けの対象とされたメダルの数も含む。
次に、スタートスイッチ42が遊技者によって操作されたか否かを判断する(ステップS12)。スタートスイッチ42が操作されていないと判別したときには、ステップS12の処理を繰り返す。
一方、スタートスイッチ42が操作されたと判別したときには、後述する役抽選処理のサブルーチンを呼び出して実行する(ステップS13)。
次に、3つのリール30L、30C及び30Rの回転制御を開始する(ステップS14)。次いで、後述するリール停止制御のサブルーチンを呼び出して、ストップスイッチ44a、44b又は44cが操作されたことに基づいて、3つのリール30L、30C及び30Rの停止制御を実行する(ステップS15)。
さらに、後述する入賞処理のサブルーチンを呼び出して実行し(ステップS16)、本サブルーチンを終了する。
<役抽選処理>
図5は、上述した図4のサブルーチンのステップS13で呼び出されて実行される役抽選処理のサブルーチンを示す。なお、以下に説明する遊技状態は、フラグや変数の値として記憶されており、フラグや変数の値を読み出すことで、遊技状態を得ることができる。
最初に、遊技状態が一般遊技状態であるか否かを判断する(ステップS21)。遊技状態が一般遊技状態であると判別したときには、一般遊技状態確率テーブルを選択する(ステップS22)。この一般遊技状態確率テーブルは、上述した乱数判定手段126の抽選確率記憶手段128に記憶されている。
ステップS21で、遊技状態が一般遊技状態でないと判別したときには、遊技状態がBB遊技状態であるか否かを判断する(ステップS23)。遊技状態がBB遊技状態であると判別したときには、BB遊技状態確率テーブルを選択する(ステップS24)。このBB遊技状態確率テーブルも、上述した乱数判定手段126の抽選確率記憶手段128に記憶されている。
ステップS23で、遊技状態がBB遊技状態でないと判別したときには、遊技状態がAR遊技状態であるか否かを判断する(ステップS25)。遊技状態がAR遊技状態であると判別したときには、AR遊技状態確率テーブルを選択する(ステップS26)。このAR遊技状態確率テーブルも、上述した乱数判定手段126の抽選確率記憶手段128に記憶されている。
ステップS25で、遊技状態がAR遊技状態でないと判別したときには、他の遊技状態、例えば、RT遊技状態における確率テーブルを選択する処理を実行する(ステップS27)。これらの確率テーブルも上述した乱数判定手段126の抽選確率記憶手段128に記憶されている。
上述したステップS22、S24、S26又はS27の処理を実行した後、上述した乱数抽出手段124によって乱数を抽出する(ステップS28)。乱数判定手段126は、乱数の値を上述した抽選確率記憶手段128に記憶されている抽選確率テーブルのデータと照合して、役の種類を定め(ステップS29)、本サブルーチンを終了する。
<リール停止制御処理>
図6は、上述した図4のサブルーチンのステップS15で呼び出されて実行されるリール停止制御処理のサブルーチンを示す。
最初に、遊技状態がAR遊技状態であるか否かを判断する(ステップS31)。遊技状態がAR遊技状態でないと判別したときには、AR遊技状態以外の他の遊技状態における停止制御の処理を実行し(ステップS32)、本サブルーチンを終了する。このステップS32の処理では、一般遊技状態や、BB遊技状態等の遊技状態であるときのリールの停止制御を行う。
ステップS31の判断処理で、遊技状態がAR遊技状態であると判別したときには、3つのストップスイッチ44a〜33cのうち、ストップスイッチ44a又は44cが、遊技者によって操作されたか否かを判断する(ステップS33)。ストップスイッチ44a又は44cが、遊技者によって操作されたと判別したときには、図柄「7」を有効化された入賞ラインに停止させることができるか否かを判断する(ステップS34)。
このAR遊技状態は、後述する図7のフローチャートのステップS52及びS53に示すように、遊技状態が一般遊技状態であるときに、AR遊技状態終了役に当選した場合に、一般遊技状態から移行する。また、AR遊技状態終了役は、当選したことを入賞するまで記憶させておくことができる、いわゆる持ち越すことができる役である。本実施の形態では、AR遊技状態終了役に対応した図柄の並びは、「7」−「7」−「7」である。このため、遊技状態がAR遊技状態であるときには、3つのリール30L,30C及び30Rのいずれについても、図柄「7」を有効化された入賞ラインに停止させるように、繰り返し行われる単位遊技の各々で図柄「7」の引き込み制御をすることができる。
ステップS34の判断処理は、具体的には、ストップスイッチ44aが操作されたときには、リール30L上の図柄「7」が有効化された入賞ラインに停止させることができるか否かを判断する。また、ストップスイッチ44cが操作されたときには、リール30R上の図柄「7」が有効化された入賞ラインに停止させることができるか否かを判断する。このステップS34の判断処理では、ストップスイッチ44a又は44cが操作されたときの図柄「7」の回転角度位置を、上述した図柄検出手段150によって検出し、図柄「7」を有効化された入賞ラインに停止させることができるか否かを判断する。
ステップS34の判断処理で、図柄「7」を有効化された入賞ラインに停止させることができると判別したときには、図柄「7」が有効化された入賞ラインに停止するように、引き込み制御によってリールを停止させ(ステップS35)、本サブルーチンを終了する。
ステップS34の判断処理で、図柄「7」を有効化された入賞ラインに停止させることができないと判別したときには、抽選処理によって終了図柄含有役に当選しているか否かを判断する(ステップS36)。
終了図柄含有役に当選していないと判別したときには、AR遊技状態におけるどのような種類の役も成立しないように、すなわち、外れとなるように、蹴飛ばし制御によってリールを停止させ(ステップS37)、本サブルーチンを終了する。一方、終了図柄含有役に当選していると判別したときには、図柄「ベル」を有効化された入賞ラインに停止させることができるか否かを判断する(ステップS38)。本実施の形態では、図9に示すように、終了図柄含有役に対応した図柄の並びは、「ベル」−「7」−「ベル」である。このため、ストップスイッチ44a又は44cの操作が行われたときに、終了図柄含有役に当選している場合には、図柄「ベル」を有効化された入賞ラインに停止させることができるか否かを判断する必要がある。
ステップS38の判断処理で、図柄「ベル」を有効化された入賞ラインに停止させることができると判別したときには、図柄「ベル」が有効化された入賞ラインに停止するように、引き込み制御によってリールを停止させ(ステップS39)、本サブルーチンを終了する。一方、図柄「ベル」を有効化された入賞ラインに停止させることができないと判別したときには、AR遊技状態におけるどのような種類の役も成立しないように、蹴飛ばし制御によってリールを停止させ(ステップS40)、本サブルーチンを終了する。
上述したステップS33の判断処理で、ストップスイッチ44a又は44cが、遊技者によって操作されていないと判別したときには、ストップスイッチ44bが、遊技者によって操作されたか否かを判断する(ステップS41)。
ステップS41の判断処理で、ストップスイッチ44bが、遊技者によって操作されたと判別したときには、図柄「7」を有効化された入賞ラインに停止させることができるか否かを判断する(ステップS42)。すなわち、中リール30C上の図柄「7」を有効化された入賞ラインに停止させることができるか否かを判断する。
上述したように、AR遊技状態終了役は、持ち越すことができる役であり、AR遊技状態終了役に対応した図柄の並びは、「7」−「7」−「7」である。このため、遊技状態がAR遊技状態であるときには、中リール30Cについても、図柄「7」を有効化された入賞ラインに停止させるように、繰り返し行われる単位遊技の各々で図柄「7」の引き込み制御をすることができる。
ステップS42の判断処理で、図柄「7」を有効化された入賞ラインに停止させることができると判別したときには、図柄「7」が有効化された入賞ラインに停止するように、引き込み制御によってリールを停止させ(ステップS43)、本サブルーチンを終了する。一方、図柄「7」を有効化された入賞ラインに停止させることができないと判別したときには、抽選処理によってチェリー役に当選しているか否かを判断する(ステップS44)。チェリー役に当選していると判別したときには、図柄「チェリー」を有効化された入賞ラインに停止させることができるか否かを判断する(ステップS45)。
ステップS45の判断処理で、図柄「チェリー」を有効化された入賞ラインに停止させることができると判別したときには、図柄「チェリー」が有効化された入賞ラインに停止するように、引き込み制御によってリールを停止させ(ステップS46)、本サブルーチンを終了する。
なお、上述したチェリー役には、黒チェリー役、青チェリー役又は赤チェリー役の3つからなり、黒チェリー役は図柄「黒チェリー」に対応し、青チェリー役は図柄「青チェリー」に対応し、赤チェリー役は図柄「赤チェリー」に対応する。抽選処理では、これらの3つのチェリー役が区別して抽選され、ステップS44及びS45の判断処理と、ステップS46の引き込み制御の処理でも、3つのチェリー役が区別して処理される。
黒チェリー役に対応した図柄の並びは、図9に示すように、「ANY」−「黒チェリー」−「ANY」である。このため、抽選処理で黒チェリー役に当選したときには、ステップS44の判断処理では、黒チェリー役に当選しているか否かが判断され、ステップS45の判断処理では、中リール30Cに付された図柄「黒チェリー」を有効化された入賞ラインに停止させることができるか否かが判断され、ステップS46の引き込み制御では、図柄「黒チェリー」が有効化された入賞ラインに位置するように中リール30Cの停止制御が行われる。
青チェリー役に対応した図柄の並びは、図9に示すように、「ANY」−「青チェリー」−「ANY」である。同様に、抽選処理で青チェリー役に当選したときには、ステップS44の判断処理では、青チェリー役に当選しているか否かが判断され、ステップS45の判断処理では、図柄「青チェリー」を有効化された入賞ラインに停止させることができるか否かが判断され、ステップS46の引き込み制御では、図柄「青チェリー」が有効化された入賞ラインに位置するように中リール30Cの停止制御が行われる。
赤チェリー役に対応した図柄の並びは、図9に示すように、「ANY」−「赤チェリー」−「ANY」である。抽選処理で赤チェリー役に当選したときには、ステップS44の判断処理では、赤チェリー役に当選しているか否かが判断され、ステップS45の判断処理では、図柄「赤チェリー」を有効化された入賞ラインに停止させることができるか否かが判断され、ステップS46の引き込み制御では、図柄「赤チェリー」が有効化された入賞ラインに位置するように中リール30Cの停止制御が行われる。
上述したステップS45の判断処理で、図柄「チェリー」を有効化された入賞ラインに停止させることができないと判別したときには、AR遊技状態におけるどのような種類の役も成立しないように、蹴飛ばし制御によってリールを停止させ(ステップS47)、本サブルーチンを終了する。
また、上述したステップS44の判断処理で、チェリー役に当選していないと判別したときにも、AR遊技状態におけるどのような種類の役も成立しないように、蹴飛ばし制御によってリールを停止させ(ステップS48)、本サブルーチンを終了する。
上述したステップS41の判断処理で、ストップスイッチ44bが、遊技者によって操作されていないと判別したときには、他の役に当選しているときには、その役に入賞し得るようにリールの停止制御をし、いずれの役にも当選していないときには、AR遊技状態におけるどのような種類の役も成立しないように、蹴飛ばし制御をしてリールを停止させ(ステップS49)、本サブルーチンを終了する。
<入賞処理>
図7は、上述した図4のサブルーチンのステップS16で呼び出されて実行される入賞処理のサブルーチンを示す。
最初に、遊技状態が一般遊技状態であるか否かを判断する(ステップS51)。遊技状態が一般遊技状態であると判別したときには、役抽選手段120の抽選処理によって、AR遊技状態終了役に当選したか否かを判断する(ステップS52)。AR遊技状態終了役に当選したと判別したときには、次に行われる単位遊技から遊技状態をAR遊技状態にするために、変数やフラグの値を変更する(ステップS53)。AR遊技状態終了役に当選しなかったと判別したときには、他の役に入賞したときの処理や、いずれの役にも入賞しなかったときの処理、すなわち、外れたときの処理を実行し(ステップS54)、本サブルーチンを終了する。
上述したステップS51の判断処理で、遊技状態が一般遊技状態でないと判別したときには、遊技状態がBB遊技状態であるか否かを判断する(ステップS55)。遊技状態がBB遊技状態であると判別したときには、BB遊技状態を終了させる条件を満たしたか否かを判断する(ステップS56)。このBB遊技状態を終了させる条件は、例えば、払い出されるメダルの枚数が所定の枚数を超えたことである。
ステップS56の判断処理で、BB遊技状態を終了させる条件を満たしたと判別したときには、次に行われる単位遊技から遊技状態を一般遊技状態に戻すために、変数やフラグの値を変更してBB遊技状態を終了させ(ステップS57)、本サブルーチンを終了する。一方、BB遊技状態を終了させる条件を満たしていないと判別したときには、他の役に入賞したときの処理や、いずれの役にも入賞しなかったときの処理を実行し(ステップS58)、本サブルーチンを終了する。
上述したステップS55の判断処理で、遊技状態がBB遊技状態でないと判別したときには、遊技状態がAR遊技状態であるか否かを判断する(ステップS59)。遊技状態がAR遊技状態であると判別したときには、AR遊技状態終了役に入賞したか否かを判断する(ステップS60)。これは、例えば、有効化された入賞ラインに、図柄の並び「7」−「7」−「7」が並んだか否かによって判断する。AR遊技状態終了役に入賞したと判別したときには、次に行われる単位遊技から遊技状態をBB遊技状態にするために、変数やフラグの値を変更し(ステップS61)、本サブルーチンを終了する。一方、AR遊技状態終了役に入賞しなかったと判別したときには、他の役に入賞したときの処理や、いずれの役にも入賞しなかったときの処理を実行し(ステップS62)、本サブルーチンを終了する。
上述したステップS59の判断処理で、遊技状態がAR遊技状態でないと判別したときには、他の遊技状態の処理、例えば、RT遊技状態における処理を実行して(ステップS63)、本サブルーチンを終了する。
<遊技の進行の概要>
遊技状態が、一般遊技状態であるときに、役抽選手段120の抽選処理によって、AR遊技状態終了役に当選したときには、上述した図7のステップS53の処理によって、次に行われる単位遊技から、遊技状態は、AR遊技状態に移行する。
遊技状態が、AR遊技状態に移行したときには、上述したように、AR遊技状態終了役が持ち越されている。このため、図6のステップS35又はS43に示したように、図柄「7」を有効化された入賞ラインに停止可能であれば、単位遊技の各々で引き込み制御される。すなわち、遊技状態がAR遊技状態であるときには、AR遊技状態終了役に入賞しやすくなっている。このAR遊技状態終了役に入賞したときには、AR遊技状態は終了する。このため、遊技者は、AR遊技状態終了役に入賞しないように、図柄「7」が有効化された入賞ラインに停止しないように、遊技者の技量によって、例えば、目押し操作によって、リール30L,30C及び30Rの停止操作をしなければならない。
さらに、遊技状態が、AR遊技状態であるときには、役抽選手段120の抽選処理によって、終了図柄含有役に当選する場合もある。この終了図柄含有役に対応した図柄の並びは、上述したように、「ベル」−「7」−「ベル」である。このため、中リール30Cを停止操作するときには、図柄「7」が有効化された入賞ラインに停止しないように、遊技者の技量によって停止操作をしなければならない。
この終了図柄含有役に当選したときには、図9に示したように、有利役にも当選した状態となっている。このため、遊技者は、終了図柄含有役に当選しているときには、図柄「7」が有効化された入賞ラインに停止しないようにするとともに、図柄「黒チェリー」や「青チェリー」や「赤チェリー」が有効化された入賞ラインに停止するように、遊技者の技量によって停止操作をすることによって、AR遊技状態を維持することができるとともに、有利役に応じた枚数のメダルが払い出されるという利益が与えられる。図柄「7」と図柄「黒チェリー」や「青チェリー」や「赤チェリー」との各々は、図8に示したような間隔で、中リール30Cに配置されている。このため、図柄「7」が有効化された入賞ラインに停止しないようにするとともに、図柄「黒チェリー」や「青チェリー」や「赤チェリー」が有効化された入賞ラインに停止するようにするためには、遊技者は、遊技者の技量によって停止操作をする必要がある。このため、遊技状態がAR遊技状態である場合に、中リール30Cの停止操作をするときには、遊技者に緊張感を与えることができる。
上述したように、図柄「黒チェリー」や「青チェリー」や「赤チェリー」は、有効化された入賞ラインにその図柄を位置させただけで、有利役に入賞したとされる図柄である。このため、遊技者が、3つのリール30L,30C及び30Rのうち、中リール30Cの停止操作を最初に行い、図柄「黒チェリー」や「青チェリー」や「赤チェリー」を有効化された入賞ラインに位置させることができれば、その他のリール30L及び30Rの停止操作のときには、遊技者の技量によって停止操作させる必要がなくなり、遊技者の負担を軽くすることができる。
一方、中リール30Cの停止操作を最初に行った場合でも、図柄「7」を有効化された入賞ラインに停止させてしまった場合には、遊技状態をAR遊技状態に維持するために、AR遊技状態終了役への入賞を避けて、終了図柄含有役へ入賞させなければならず、遊技者に引き続き緊張感を与えることができる。
さらに、終了図柄含有役と有利役とに重複して当選している場合に、報知手段300から有利役に当選したことに関する情報を報知すれば、遊技者は、有利役に入賞するような停止操作をしやすくなり、遊技者の負担をより軽くすることができる。