JP2007035840A - 基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用済みの種類の異なる薬液を混合されない状態で回収して再利用する。
【解決手段】主制御部は、ノズル15aを滴下位置に配置させると、シリンダアクチュエータを制御して、薬液案内カップ17を下位配置位置に変位させ、OリングGを介して薬液受け部材13に接触させて、ノズル15aから滴下されて飛散した使用済の薬液が、排出管6aへ導かれるようにし、ノズル15bを滴下位置に配置させると、薬液案内カップ17を、薬液受け部材13から離反させて、上位配置位置に変位させて、ノズル15bから滴下されて飛散した使用済の薬液が排出管6bへ導かれるようにする。
【選択図】図1

Description

この発明は、基板処理装置に係り、例えば、シリコン基板等の半導体基板やガラス基板に対して成膜処理や現像処理、洗浄処理等の所定の処理を施すために用いられる基板処理装置に関する。
従来より、シリコン基板等の処理対象の基板に薬液を供給して、薬液による基板の洗浄や、基板への薬液の塗布等を行うために、回転式の基板処理装置(スピナ)が用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
この基板処理装置101は、図9に示すように、容器102内に収容され、基板Sを真空吸着によって支持する基板チャック103と、基板チャック103を回転駆動するための回転駆動部104と、基板Sに薬液を供給するためのノズル105を含む薬液供給部とを備えてなっている。
容器102の外壁部106は、薬液の飛散を防止するために、基板Sを支持している基板チャック103を取り囲むようにカップ状に形成されている。また、容器102の底部には廃液貯留部107が形成され、廃液貯留部107の底部の所定の部位には、薬液を排出するための排出管108が接続されている。
基板チャック103は、上面に平面状の吸着面が形成され、複数の吸着用孔を経由してエジェクタに到る吸気経路に沿って吸気が行われることによって基板Sの吸着が行われる。
回転駆動部104は、ACサーボモータを有し、基板チャック103を所定の回転数で回転させる。
薬液供給部は、薬液が基板Sへ向けて滴下されるノズル105と、ノズル105へ薬液を送る薬液供給ポンプ(不図示)とを有している。
特開2004−16887号公報
解決しようとする問題点は、上記従来技術では、種類の異なる薬液を用いる場合に、使用済の薬液を種類毎に分離して別々に回収することができず、再利用が困難であるという点である。
例えば、ノズルを2つ配置して、異なる2種類の薬液を連続して基板に供給するような場合に、使用済みの2種類の薬液は、排出管から混合された状態で排出され、種類の異なる薬液を分離して別々に回収することができない。
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、使用済みの種類の異なる薬液が混合されることなく、分離された状態で回収することができ、簡単に再利用することができる基板処理装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、基板を支持する基板支持手段と、上記基板支持手段によって支持された上記基板に薬液を供給する薬液供給手段とを備え、上記薬液の供給によって上記基板に対して所定の処理を施す基板処理装置に係り、使用済の上記薬液を排出するための複数の排出通路と、上記薬液の種類に応じて、上記複数の排出通路のうち、所定の上記排出通路を選択して、使用済の上記薬液を選択された上記排出通路へ導くための排出通路選択手段とを備え、上記薬液供給手段は、それぞれ、異なる種類の上記薬液を噴出又は滴下させるための複数のノズルを有し、上記排出通路選択手段によって、上記ノズルから噴出又は滴下される上記薬液の種類に応じて、上記薬液の上記排出通路が選択されることを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の基板処理装置に係り、上記基板支持手段を所定の速度で回転駆動するための回転駆動手段と、複数の上記排出通路にそれぞれ連通され、上記基板を囲むように断面略同心円状に配置された複数の層状通路を形成するための複数の隔壁部とを備え、最外周の上記層状通路を除く上記層状通路を形成する外周側の上記隔壁部の少なくとも上部は、上記基板支持手段の回転軸に沿って、所定の範囲で変位可能で、当該層状通路の入口を塞ぐ蓋部を有する可動壁とされ、上記排出通路選択手段は、各上記可動壁を、上記基板の回転によって側方へ飛散した上記薬液を受けて上記蓋部の直下の上記層状通路への上記薬液の流入を可能とし、かつ、外周側に隣接する上記層状通路への上記薬液の到達を妨げる導入位置と、上記蓋部によって上記蓋部の直下の上記層状通路の入口を塞ぎ、かつ、上記蓋部の上方を飛散した上記薬液を外周側へ向けて通過させる閉鎖位置とのうち、いずれか一方の位置に変位させることによって、上記薬液の種類に応じて、所定の上記排出通路を選択することを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の基板処理装置に係り、複数の上記排出通路に連通され、分別された状態で上記薬液を回収する薬液回収手段を備えたことを特徴としている。
この発明の構成によれば、排出通路選択手段によって、ノズルから噴出又は滴下される薬液の種類に応じて、薬液の排出通路が選択されるので、使用済みの種類のことなる薬液が混合されることなく、薬液を分離された状態で回収することができ、簡単に再利用することができる。
排出通路選択手段によって、ノズルから噴出又は滴下される薬液の種類に応じて、薬液の排出通路が選択され、使用済みの種類のことなる薬液が混合されることなく、薬液を分離された状態で回収することができ、簡単に再利用するという目的を実現した。
図1及び図2は、この発明の第1の実施例である基板処理装置の構成を示す断面図、図3は、同基板処理装置の構成を示す平面図、図4は、同基板処理装置の構成を示すブロック図、図5及び図6は、同基板処理装置の動作を説明するための説明図、また、図7は、同基板処理装置を用いた基板処理方法を説明するための工程図である。
この例の基板処理装置1は、シリコン基板等の処理対象の基板Sに薬液を供給して、薬液による基板Sの洗浄や、基板Sへの薬液の塗布等を行うための回転式の基板処理装置(スピナ)であって、図1乃至図4に示すように、容器2内に収容され、基板Sを真空吸着によって支持する基板チャック3と、基板チャック3を回転駆動する基板チャック駆動部4と、基板Sに、例えば2種類の薬液を供給するための薬液供給部5と、使用済の薬液を対応する排出管6a,6bに導いて、薬液を種類別に回収するための薬液排出経路切換部7と、構成各部を制御するコントローラ8とを備えてなっている。但し、図3は、基板処理装置1の基板Sを除いた状態を示している。
容器2の外壁部11は、薬液の飛散を防止するために、基板Sを支持している基板チャック3を取り囲むようにカップ状に形成されている。また、容器2の底部には廃液貯留部12a,12bが形成され、廃液貯留部12a,12bの底部の所定の部位には、それぞれ、薬液を排出するための排出管6a,6bが接続されている。
廃液貯留部12a,12bは、基板チャック3の回転軸と回転対称軸が共通の断面円環状の略円筒形状を呈し、廃液貯留部12aが,廃液貯留部12bの外周側に上記回転対称軸を共通とするように配置された二層構造とされている。
ここで、廃液貯留部12aの外壁部12pは、容器2の外壁部11の下部領域と共通とされ、廃液貯留部12bの内壁部12qの上部には、基板チャック3の回転軸を囲むように、逆漏斗形状(漏斗を伏せた形状)の薬液受け部材13が連接されている。
なお、薬液受け部材13の上部には、水平面に対して外周側へ向けて下方に所定の傾斜角で傾斜したフランジ部13aが形成され、このフランジ部13aの上面に薬液が吹き付けられても薬液を外周側へ向けて流下させて、薬液の基板チャック3の回転軸側への侵入が防止されるように構成されている。
また、廃液貯留部12aの内壁部と廃液貯留部12bの外壁部とは、共通とされ、仕切壁部12rとされている。
また、廃液貯留部12a,12bの底面14a,14bは、排出管6a,6bの入口へ向けて薬液が流下するように水平面に対して傾斜するように形成されている。
基板チャック3は、上面に平面状の吸着面3aが形成され、複数の吸着用孔を経由してエジェクタに到る吸気経路に沿って吸気が行われることによって基板Sの吸着が行われる。
基板チャック駆動部4は、ACサーボモータを有し、基板チャック3を所定の回転数(例えば、数十rpm〜数千rpm)で回転させる。
薬液供給部5は、それぞれ、異なる種類の薬液が基板Sへ向けて滴下されるノズル15a,15bと、ノズル15a,15bへ対応する種類の薬液を送る薬液供給ポンプ(不図示)と、ノズル15a,15bを変位させるノズル駆動部16とを有している。
ノズル駆動部16は、両先端部にノズル15a,15bが所定の離隔を保って取り付けている例えばU字状のアーム(不図示)と、このアームの根元部を通る鉛直方向に沿った回動軸の周りに所定の角度範囲でアームを回動させる例えばステッピングモータとを有し、アームの回動によって、ノズル15a,15bのうち、一方が基板Sの中央部へ向けて薬液の滴下が可能な滴下位置に配置されると、同時に他方が退避位置に配置されるように構成されている。
薬液排出経路切換部7は、それぞれ、ノズル15a,15bから滴下される薬液の種類に応じて、薬液の飛散を防止させると共に、薬液の排出経路を切り替えて、薬液を種類毎に別々に回収するために設けられ、鉛直方向に沿って変位可能なように配置され、配置位置に応じて、使用済の薬液を対応する排出管6a,6bに導く薬液案内カップ17と、作動棒18及び作動アーム19を介して薬液案内カップ17の鉛直方向に沿った駆動を行うためのシリンダアクチュエータ21を有している。
作動アーム19は、後端部がシリンダアクチュエータ21のピストンと共に鉛直方向に沿って変位し、作動アーム19に垂下状態に取り付けられた作動棒18,18,18を鉛直方向に沿って変位させる。薬液案内カップ17は、作動棒18,18,18によって吊り下げられ、鉛直方向に沿って変位する。
薬液案内カップ17は、シリンダアクチュエータ21によって、鉛直方向に沿って変位するようにに駆動され、その配置位置(下位配置位置(閉鎖位置)、又は上位配置位置(導入位置))に応じて、薬液を排出管6a又は排出管6bへ導く。
薬液案内カップ17は、深底のカップを伏せた形状の容器の頂部に開口17sが形成された形状を呈し、それぞれ水平面に対する傾斜角が異なる傾斜部17p,17q,17rからなる頂部17aと、外壁部17kと内壁部17mとの間に仕切壁12rが挿入される隙間部17tが形成された二重壁部17bとを有している。
隙間部17tに仕切壁12rが挿入されることによって、薬液案内カップ17の鉛直方向に沿った変位にかかわらず、排出管6aへ向かう流路と、排出管6bへ向かう流路とが交差して異なる種類の薬液が混合されることが回避される。
この例では、傾斜部17pの傾斜角は、フランジ部13aの傾斜角と略同一とされ、下位配置位置では、傾斜部17pとフランジ部13aとの端部同士がOリングGを介して互いに押し付け合うように重なり、傾斜部17pとフランジ部13aとの重合部位を介した、薬剤の排出管6b側への流下が回避される。
薬液排出経路切換部7において、図1及び図2に示すように、ノズル15aが滴下位置に配置される場合は、薬液案内カップ17は、薬液受け部材13にOリングGを介して接触する下位配置位置に配置され、ノズル15aから滴下されて例えば飛散した使用済の薬液は、例えば、容器2の外壁部11の上部領域の内壁面と、廃液貯留部12aの外壁部12pの内壁面と、薬液受け部材13の頂部17aの外壁面及び外壁部17kの外壁面とに沿って流下して、排出管6aへ導かれる。
また、薬液排出経路切換部7において、図5及び図6に示すように、ノズル15bが滴下位置に配置される場合は、薬液案内カップ17は、薬液受け部材13から離反して、その上端が容器2の外壁部11の上端近傍に位置する上位配置位置に配置され、ノズル15bから滴下されて例えば飛散した使用済の薬液は、例えば、薬液受け部材13の頂部17aの内壁面及び内壁部17mの内壁面と、廃液貯留部12bの仕切壁12rの内壁面と、薬液受け部材13の外壁面と、廃液貯留部12bの内壁部12qの内壁面とに沿って流下して、排出管6bへ導かれる。
シリンダアクチュエータ21は、エアシリンダと、エアシリンダの上昇用及び下降用のエアを導入するための電磁弁とを有している。
コントローラ8は、図4に示すように、CPU(中央処理装置)等を有してなる主制御部23と、主制御部23が実行する処理プログラムや各種データ等を記憶するための記憶部24と、操作部25と、表示部26と、ノズル駆動部16を構成するモータを制御駆動するためのモータ駆動部27と、シリンダアクチュエータ21を構成する電磁弁を制御する電磁弁制御部28とを備えたコンピュータ等の情報処理装置によって構成されている。
主制御部23は、記憶部に記憶された各種処理プログラムを実行し、記憶部24に確保された各種レジスタやフラグを用いて、構成各部を制御し、薬液排出経路切換制御処理等を実行する。
主制御部23は、薬液排出経路切換制御処理では、モータ駆動部27を介してノズル駆動部16を制御して、ノズル15aを滴下位置に配置させると、電磁弁制御部28を介してシリンダアクチュエータ21を制御して、薬液案内カップ17が上位配置位置に配置されている場合は、薬液案内カップ17を下降させて下位配置位置に変位させ、OリングGを介して薬液受け部材13に接触させる。
この状態で、主制御部23は、モータ駆動部27を介して基板チャック駆動部4を制御して、基板チャック駆動部4を所定の回転数で回転させながら、ノズル15aから所定の濃度の薬液を所定時間滴下させる。
これによって、ノズル15aから滴下されて例えば飛散した使用済の薬液は、例えば、容器2の外壁部11の上部領域の内壁面と、廃液貯留部12aの外壁部12pの内壁面と、薬液受け部材13の頂部17aの外壁面及び外壁部17kの外壁面とに沿って流下して、排出管6aへ導かれる。
また、主制御部23は、薬液排出経路切換制御処理で、モータ駆動部27を介してノズル駆動部16を制御して、ノズル15bを滴下位置に配置させると、電磁弁制御部28を介してシリンダアクチュエータ21を制御して、薬液案内カップ17を、薬液受け部材13から離反させて、上位配置位置に変位させ、薬液案内カップ17の上端が容器2の外壁部11の上端近傍に位置するように配置する。
この状態で、主制御部23は、モータ駆動部27を介して基板チャック駆動部4を制御して、基板チャック駆動部4を所定の回転数で回転させながら、ノズル15bから所定の濃度の薬液を所定時間滴下させる。
これによって、ノズル15bから滴下されて例えば飛散した使用済の薬液は、例えば、薬液受け部材13の頂部17aの内壁面及び内壁部17mの内壁面と、廃液貯留部12bの仕切壁12rの内壁面と、薬液受け部材13の外壁面と、廃液貯留部12bの内壁部12qの内壁面とに沿って流下して、排出管6bへ導かれる。
記憶部24は、内部記憶装置と、外部記憶装置とからなり、主制御部23が実行する薬液排出経路切換制御処理プログラム等の各種処理プログラム等が記憶されたプログラム記憶領域と、各種設定情報等の各種情報が記憶される情報記憶領域とを有している。
内部記憶装置は、ROMやRAM等の半導体メモリからなる。外部記憶装置は、FD(フレキシブル・ディスク)が装着されるFDドライバ、HD(ハード・ディスク)が装着されるHDドライバ、MO(光磁気)ディスクが装着されるMOディスクドライバ、あるいはCD(コンパクト・ディスク)−ROM、CD−R(Recordable)、CD−RW(ReWritable)やDVD(デジタル・ビデオ・ディスク)−ROM、DVD−R、DVD−RW等が装着されるCD/DVDドライバ等からなる。
また、操作部25は、キーボードやマウス等からなる。表示部26は、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、あるいはプラズマディスプレイなどからなる。
次に、図1乃至図7を参照して、この例の基板処理装置1の動作について説明する。
この基板処理装置1を用いて、例として、電極配線パターンを形成する際に用いられる所謂リフトオフ法を実施する場合について述べる。
まず、基板処理装置1に、シリコン基板31上に、金属膜(アルミニウム膜等)32が形成された被処理体33を導入する。
この被処理体33は、シリコン基板31上に酸化シリコン膜34を介して所定のパターンのレジスト層35が形成された後(図7(a))、金属膜32が全面に蒸着等によって積層されて製造される(図7(b))。
金属膜32は、酸化シリコン膜34上と、レジスト層35上とに形成されている。ここで、レジスト層35は、オーバーハング(アンダーカット)形状に形成される。
主制御部23は、薬液排出経路切換制御処理では、図1乃至図4に示すように、モータ駆動部27を介してノズル駆動部16を制御して、ノズル15aを滴下位置に配置させると、電磁弁制御部28を介してシリンダアクチュエータ21を制御して、薬液案内カップ17が上位配置位置に配置されている場合は、薬液案内カップ17を下降させて下位配置位置に変位させ、OリングGを介して接触させる。
この状態で、主制御部23は、モータ駆動部27を介して基板チャック駆動部4を制御して、基板チャック駆動部4を所定の回転数で回転させながら、ノズル15aから所定の濃度の薬液としての剥離液(例えば、NMP(N-Methylpyrrolidone)やアセトン)を所定時間滴下させる。
これによって、レジスト層35が剥離され、レジスト層35上に形成された金属膜32が除去される。一方、シリコン基板31上に形成された電極配線パターンとしての金属膜32は残存する(図7(c))。
ノズル15aから滴下されて例えば飛散した使用済の剥離液は、例えば、容器2の外壁部11の上部領域の内壁面と、廃液貯留部12aの外壁部12pの内壁面と、薬液受け部材13の頂部17aの外壁面及び外壁部17kの外壁面とに沿って流下して、排出管6aへ導かれる。
また、主制御部23は、図4乃至図6に示すように、モータ駆動部27を介してノズル駆動部16を制御して、ノズル15bを滴下位置に配置させると、電磁弁制御部28を介してシリンダアクチュエータ21を制御して、薬液案内カップ17を、薬液受け部材13から離反させて、上位配置位置に変位させ、薬液案内カップ17の上端が容器2の外壁部11の上端近傍に位置するように配置する。
この状態で、主制御部23は、モータ駆動部27を介して基板チャック駆動部4を制御して、基板チャック駆動部4を所定の回転数で回転させながら、ノズル15bから薬液としての先浄液(例えば、純水)を所定時間滴下させる。
これによって、先浄液によって、基板上に残存した不用なレジストや金属屑の残滓が先浄液と共に洗い流される。
ノズル15bから滴下されて例えば飛散した使用済の先浄液は、例えば、薬液受け部材13の頂部17aの内壁面及び内壁部17mの内壁面と、廃液貯留部12bの仕切壁12rの内壁面と、薬液受け部材13の外壁面と、廃液貯留部12bの内壁部12qの内壁面とに沿って流下して、排出管6bへ導かれる。
排出管6aから排出された剥離液と、排出管6bから排出された洗浄液とは、混合されることなく、それぞれ、濾過処理後、薬液回収手段としての薬液回収部(不図示)によって別々に回収されて再利用される。
このように、この例の構成によれば 主制御部23は、ノズル駆動部16を制御して、ノズル15aを滴下位置に配置させると、シリンダアクチュエータ21を制御して、薬液案内カップ17を下位配置位置に変位させ、OリングGを介して薬液受け部材13に接触させて、ノズル15aから滴下されて例えば飛散した使用済の薬液が、廃液貯留部12aを経由して排出管6aへ導かれるようにし、ノズル15bを滴下位置に配置させると、シリンダアクチュエータ21を制御して、薬液案内カップ17を、薬液受け部材13から離反させて、上位配置位置に変位させて、ノズル15bから滴下されて例えば飛散した使用済の薬液が、廃液貯留部12bを経由して排出管6bへ導かれるようにするので、使用済みの2数類の薬液が混合されることなく、分離された状態で回収することができ、簡単に再利用することができる。
この例が上述した第1の実施例と大きく異なるところは、基板処理装置を現像工程で用いる点である。
これ以外の構成は、上述した第1の実施例の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。
この例では、基板処理装置1に、シリコン基板上に露光済のレジスト層が形成されてなる被処理体を導入する。次に、薬液案内カップ17を下位配置位置に配置させて、ノズル15aから現像液(例えば、TMAH(tetramethylammoniumhydroxide))を滴下させて、未露光部分を現像液に溶出させる。
次に、薬液案内カップ17を上位配置位置に配置させて、ノズル15bからリンス液(例えば、純水)を滴下させて、リンス液により現像液を洗浄する。
この例の構成によれば、上述した第1の実施例と略同様の効果を得ることができる。
以上、この発明の実施例を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
例えば、上述した実施例では、基板処理装置としてスピナに適用する場合について述べたが、被処理体としての基板を必ずしも回転させない場合にも適用できる。この場合、基板をステージに載置するのみとして、必ずしも吸着させることはない。
また、薬液の滴下は、スタティックディスペンス法によってもダイナミックディスペンス法によっても良い。また、薬液を滴下する場合に限らず、スプレーする場合にも適用できる。
また、半導体デバイスの製造のため以外に、基板として、例えば、光ディスク基板を処理して、光ディスクを製造する場合に適用できる。
また、2種類の薬液として、例えば、剥離液及び洗浄液等を用いる場合に限らず、例えば、レジスト塗布工程で用いるレジスト塗布前の基板の疎水化処理のためのHMDS(ヘキサメチルジシラザン)及びレジスト等を用いる場合にも適用することができる。
また、薬液は、2数類に限らず、3種類以上のものを用いる場合にも適用できる。この場合は、薬液の種類数に応じて、排出管を3本以上設け、複数の飛散防止カップを層状に配置するようにする。
例えば、3種類の薬液(第1乃至第3の薬液)を種類別に回収するために、図8に示すように、薬液排出経路切換部7Aを、共に可動壁としての内側薬液案内カップ41及び外側薬液案内カップ42を用いて構成する。
ここで、容器43の外壁部44の内壁面と、外側薬液案内カップ42が配置される仕切壁部45の外壁面との間に、第1の廃液貯留部46を形成し、仕切壁部45の内壁面と、内側薬液案内カップ41が配置される仕切壁部47の外壁面との間に、第2の廃液貯留部48を形成し、仕切壁部47の内壁面と、薬液受け部材49の外壁面との間に第3の廃液貯留部51を形成する。
内側薬液案内カップ41、外側薬液案内カップ42を鉛直方向に沿って、変位させることによって、薬液排出経路が切り換えられる。
例えば、同図(a)に示すように、内側薬液案内カップ41及び外側薬液案内カップ42を共に下位配置位置(閉鎖位置)に変位させることによって、第1の廃液貯留部46を第1の薬液を流下させ、同図(b)に示すように、内側薬液案内カップ41を下位配置位置(閉鎖位置)、外側薬液案内カップ42を上位配置位置(導入位置)に変位させることによって、第2の廃液貯留部48を第2の薬液を流下させ、同図(c)に示すように、内側薬液案内カップ41及び外側薬液案内カップ42を共に上位配置位置(導入位置)に変位させることによって、第3の廃液貯留部51を第3の薬液を流下させることができる。
3種類の薬液を用いる例として、CEL(コントラストエンハンスメント)法におけるパターン露光後の工程で用いるCEL膜剥離液、現像液及びリンス液を用いる場合等に適用することができる。
また、基板処理装置は、露光機能を備えていても良く、例えば、レジスト塗布工程から洗浄工程まで連続して、同一の基板処理装置で実施するようにしても良い。
また、ノズルを手動で変位させるようにしても良い。また、複数のノズルを、基板チャック(基板)中央部の上方に固定して配置するようにしても良い。
また、上述した薬液案内カップ17や、内側薬液案内カップ41及び外側薬液案内カップ42は、シリンダアクチュエータ以外に、モータ等を用いて変位させても良いし、動力源を用いずに、手動で変位させるようにしても良い。
また、基板チャック(基板)の回転数と、薬液の濃度と、滴下時間とは、適宜変更が可能である。
また、薬液案内カップを固定して、基板チャックを上下に移動可能なように構成しても良い。また、容器の外壁部を鉛直方向に沿って可動として、高さ調節可能なように構成しても良い。また、容器には、蓋部を設けて、薬剤飛散防止機能を強化するようにしても良い。
また、薬液案内カップのシールをOリングに代えて、例えば、嵌合可能な単一の又は連続する凹部と凸部との組み合わせによっても良い。
また、容器の形状は、円筒状に限らず、角筒状であっても良い。また、廃液貯留部の断面も円環状に限らず、角環状であっても良いし、排出管も円管であっても角管であっても良い。
また、同一種類の薬液を基板に供給する場合でも、途中で切り換えて、例えば清浄度に応じて廃液を分離して回収するようにしても良い。
なお、薬液は、例えばその濃度が異なる場合も異なる種類のものとして扱うことができる。
また、薬液の種類と排出管とは、1対1に対応している必要はなく、例えば、1種類の薬液が複数本の排出管を流下するようにしても良い。
処理対象の基板として、シリコン基板等の半導体基板のほか、例えば、透明なガラス基板を処理する場合に適用できる。
この発明の第1の実施例である基板処理装置の構成を示す断面図である。 同基板処理装置の構成を示す断面図である。 同基板処理装置の構成を示す平面図である。 同基板処理装置の構成を示すブロック図である。 同基板処理装置の動作を説明するための説明図である。 同基板処理装置の動作を説明するための説明図である。 同基板処理装置を用いた基板処理方法を説明するための工程図である。 この発明の第1の実施例の変形例である基板処理装置の動作を説明するための説明図である。 従来技術を説明するための説明図である。
符号の説明
1 基板処理装置
2 容器
3 基板チャック(基板支持手段)
4 基板チャック駆動部(回転駆動手段)
5 薬液供給部(薬液供給手段 )
6a,6b 排出管(排出通路)
7,7A 薬液排出経路切換部
8 コントローラ
12a,12b 廃液貯留部(層状通路)
12p 外壁部(隔壁部)
12q 内壁部(隔壁部)
12r 仕切壁部(隔壁部)
15a,15b ノズル
16 ノズル駆動部
17 薬液案内カップ
17a 頂部(蓋部)
17b 二重壁部(可動壁)
21 シリンダアクチュエータ(排出通路選択手段の一部)
23 主制御部(排出通路選択手段の一部)
24 記憶部
41 内側薬液案内カップ
42 外側薬液案内カップ
45,47 仕切壁部(隔壁部)
46 第1の廃液貯留部(層状通路)
48 第2の廃液貯留部(層状通路)
51 第3の廃液貯留部(層状通路)
S 基板

Claims (3)

  1. 基板を支持する基板支持手段と、前記基板支持手段によって支持された前記基板に薬液を供給する薬液供給手段とを備え、前記薬液の供給によって前記基板に対して所定の処理を施す基板処理装置であって、
    使用済の前記薬液を排出するための複数の排出通路と、前記薬液の種類に応じて、前記複数の排出通路のうち、所定の前記排出通路を選択して、使用済の前記薬液を選択された前記排出通路へ導くための排出通路選択手段とを備え、
    前記薬液供給手段は、それぞれ、異なる種類の前記薬液を噴出又は滴下させるための複数のノズルを有し、前記排出通路選択手段によって、前記ノズルから噴出又は滴下される前記薬液の種類に応じて、前記薬液の前記排出通路が選択される
    ことを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記基板支持手段を所定の速度で回転駆動するための回転駆動手段と、複数の前記排出通路にそれぞれ連通され、前記基板を囲むように断面略同心円状に配置された複数の層状通路を形成するための複数の隔壁部とを備え、
    最外周の前記層状通路を除く前記層状通路を形成する外周側の前記隔壁部の少なくとも上部は、前記基板支持手段の回転軸に沿って、所定の範囲で変位可能で、当該層状通路の入口を塞ぐ蓋部を有する可動壁とされ、
    前記排出通路選択手段は、各前記可動壁を、前記基板の回転によって側方へ飛散した前記薬液を受けて前記蓋部の直下の前記層状通路への前記薬液の流入を可能とし、かつ、外周側に隣接する前記層状通路への前記薬液の到達を妨げる導入位置と、前記蓋部によって前記蓋部の直下の前記層状通路の入口を塞ぎ、かつ、前記蓋部の上方を飛散した前記薬液を外周側へ向けて通過させる閉鎖位置とのうち、いずれか一方の位置に変位させることによって、前記薬液の種類に応じて、所定の前記排出通路を選択する
    ことを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
  3. 複数の前記排出通路に連通され、分別された状態で前記薬液を回収する薬液回収手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の基板処理装置。
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