JP2007028573A - 画像処理装置および撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】XYアドレス走査型の固体撮像素子で撮像された画像のフリッカ成分を高精度に検出できる、汎用性の高い画像処理装置を提供する。
【解決手段】画像信号を1水平同期期間単位で積分するライン積分器210と、フリッカの1周期分または複数周期分の期間にあらかじめ規定された一定数のサンプリング位置に対応する積分値を、ライン積分器210による積分値を基に補間して生成する間引き処理部220と、隣接するフィールドまたはフレームにおける間引き処理部220からの対応する積分値の差分値を正規化する正規化処理部115と、正規化後の積分値または差分値のスペクトルを抽出するDFT処理部120と、抽出されたスペクトルからフリッカ成分を推定するフリッカ生成部130とを有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像信号を処理する画像処理装置、およびこの機能を備えた撮像装置に関し、特に、XYアドレス走査型の固体撮像素子により撮像された画像信号に対する処理に適した画像処理装置および撮像装置に関する。
商用交流電源により点灯される蛍光灯などの点滅する光源の照明下で、ビデオカメラにより被写体を撮影すると、光源の輝度変化(光量変化)の周波数とカメラの垂直同期周波数との違いによって、撮像画像上に時間的な明暗の変化、いわゆる蛍光灯フリッカが生じる。特に、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型イメージセンサなどのXYアドレス走査型の撮像素子を用いた場合には、水平ラインごとの露光タイミングが異なるため、撮像画像上のフリッカは、垂直方向の周期的な輝度レベルあるいは色相の変動による縞模様として観察される。
このようなフリッカの成分を撮像画像信号から除去するための手法としては、主に、シャッタスピードとフリッカレベルとの関連性に基づいて補正する方式(シャッタ補正方式と呼ぶ)と、フリッカ波形を検出してその逆波形を補正ゲインとして画像信号に適用する方式(ゲイン補正方式と呼ぶ)とが知られている。これらのうち、ゲイン補正方式によるフリッカ低減方法としては、画像信号の信号レベルの変化を周波数解析してフリッカ周波数のスペクトルを検出し、このスペクトルの振幅値に基づいて画像信号の信号レベルを補正する方法があった(例えば、特許文献1参照)。
図21は、従来のフリッカ検出手順を概略的に説明するための図である。
上記特許文献1に開示されたフリッカ検出手順は、図21に示すように、入力画像信号を適切な形に加工しながらフリッカ波形1周期分をサンプリングし(ステップS11)、このサンプリングデータに離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)を施すことによって、フリッカ波形1周期を基本波とするフリッカ成分の周波数スペクトルを計算し(ステップS12)、そのスペクトルの低次項のみを利用してフリッカ波形を推定する(ステップS13)という3つのステップにより主に構成される。
ここで、フリッカ波形をサンプリングするステップS11では、具体的には、画像信号を例えば水平方向のラインごとに順次積分することで、絵柄の影響を少なくしている。また、ステップS12でDFTを行うにあたり、複数フィールドに亘る積分値の平均値を求め、その平均値で積分値を正規化することで、画面領域内のフリッカによる輝度変化および色変化を同一に合わせている。このような処理により、被写体や画像信号レベルに関係なく、フリッカ波形を正確に検出できるようになっている。
ところで、近年では、ビデオカメラなどに搭載される撮像素子の画素数が急速に増加しており、水平方向のライン数は数百から数千に達している。このため、上記の1周期分のフリッカ波形のサンプリング時に各ラインの積分値をすべて利用すると、それらの積分値を一時的に保持するためのメモリやDFT演算回路などの回路規模が大きくなってしまう。
これに対して、蛍光灯によるフリッカ波形の周期は、例えばNTSC方式(National Television Standards Committee)の場合には1垂直同期期間未満となり、フリッカは1画面上に数本の縞として現れる。このため、サンプリング定理から考えると、1周期分のフリッカ波形に対応するLラインによるサンプリング点数は冗長であり、例えば1周期分のフリッカ波形を数十点程度(例えば64点)サンプリングできれば十分な検出精度が得られる。従って、実際のフリッカ検出では、1周期分のフリッカ波形のサンプリングを垂直方向に間引きして行うようにして、回路規模の削減を図っている。
図22は、サンプリングしたデータを間引く場合のフリッカ検出手順を概略的に説明するための図である。
この図22では、まず図21のステップS11と同様に、入力画像信号からフリッカ波形の1周期分、すなわちLライン分をサンプリングする(ステップS21)。次に、L点分のサンプリングデータを、L≫L1を満たすL1点に間引いて出力する(ステップS22)。間引き処理としては、例えば単純に所定間隔に1つずつ出力する、あるいは一定数のデータを基にLPF(Low Pass Filter)などの演算により1つのデータを出力するといった方法を採ることができる。その後は図21の場合と同様で、L1点のサンプリングデータをDFT処理し(ステップS23)、周波数解析の結果からフリッカ波形を推定する(ステップS24)。このような処理により、DFTの実行のためにサンプリングデータを保持するメモリの容量などを削減できる。
特開2004−222228号公報(段落番号〔0072〕〜〔0111〕、図4)
ところで、上記のフリッカ検出手法では、サンプリング定理に基づき、フリッカ波形のサンプリング単位をちょうど1周期分とすることで、フリッカ波形の正確な検出を可能としていた。しかし、一定の割合でラインを間引いてサンプリングした場合に、L/L1の値が整数にならないときには、フリッカ波形の1周期分と同一の期間を正確にサンプリングすることができなくなる。このため、このような場合のサンプリング値から得られる周波数スペクトル列は、本来のフリッカ波形を1周期の正弦波でフーリエ級数展開したものとは異なるものとなり、検波誤差が生じてしまう。
このような検波誤差を防止するためには、使用する撮像素子のライン数に応じて最適な間引き単位となるように回路を設計する必要がある。しかし近年では、開発コストの削減などを目的として、多種の製品に対して共通に利用できる、あるいは将来の仕様変更にも簡単に対応できる回路が要求されており、フリッカ検出の回路に対しても同様な要求がある。すなわち、撮像素子の画素数が異なる製品に対しても、回路構成を大きく変更することなく、上記のような検波誤差が生じないようにできるフリッカ検出回路が求められていた。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、XYアドレス走査型の固体撮像素子で撮像された画像のフリッカ成分を高精度に除去できる、汎用性の高い画像処理装置を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、XYアドレス走査型の固体撮像素子で撮像した画像のフリッカ成分を高精度に除去できる撮像装置を提供することである。
本発明では上記課題を解決するために、画像信号を処理する画像処理装置において、前記画像信号を1水平同期期間以上の単位で積分する積分手段と、蛍光灯照明下で画面上に生じるフリッカの1周期分または複数周期分の期間にあらかじめ規定された一定数のサンプリング位置に対応する積分値を、前記積分手段による積分値を基に補間して生成する補間処理手段と、前記補間処理手段からの積分値、または隣接するフィールドもしくはフレームにおける前記補間処理手段からの対応する積分値の差分値を、正規化する正規化手段と、前記正規化手段による正規化後の積分値または差分値のスペクトルを抽出する周波数解析手段と、前記周波数解析手段により抽出されたスペクトルからフリッカ成分を推定するフリッカ推定手段とを有することを特徴とする画像処理装置が提供される。
このような画像処理装置では、積分手段により、画像信号が1水平同期期間以上の単位で積分され、補間処理手段により、あらかじめ規定された一定数のサンプリング位置に対応する積分値が、積分手段による積分値を基に補間して生成される。このサンプリング位置は、フリッカの1周期分または複数周期分の期間に対するサンプリング位置とされる。このため、補間処理手段からの積分値、または隣接するフィールドもしくはフレームにおける補間処理手段からの対応する積分値の差分値を正規化手段が正規化し、この正規化手段による正規化後の積分値または差分値のスペクトルを周波数解析手段が抽出し、抽出されたスペクトルからフリッカ推定手段がフリッカ成分を推定することにより、フリッカ成分が正確に検出される。
また、本発明では、画像信号を処理する画像処理装置において、前記画像信号を1水平同期期間以上の単位で積分する積分手段と、前記積分手段による積分値、または隣接するフィールドもしくはフレームにおける積分値の差分値を、正規化する正規化手段と、蛍光灯照明下で画面上に生じるフリッカの1周期分または複数周期分の期間にあらかじめ規定された一定数のサンプリング位置に対応するデータを、前記正規化手段による正規化後の積分値または差分値を基に補間して生成する補間処理手段と、前記補間処理手段からの出力データのスペクトルを抽出する周波数解析手段と、前記周波数解析手段により抽出されたスペクトルからフリッカ成分を推定するフリッカ推定手段とを有することを特徴とする画像処理装置が提供される。
このような画像処理装置では、積分手段により、画像信号が1水平同期期間以上の単位で積分され、正規化手段により、積分手段による積分値、または隣接するフィールドもしくはフレームにおける積分値の差分値が正規化される。そして、正規化後の積分値または差分値を基に、フリッカの1周期分または複数周期分の期間にあらかじめ規定された一定数のサンプリング位置に対応するデータが、補間処理手段による補間処理によって生成される。その後、補間処理手段からの出力データのスペクトルが周波数解析手段により抽出され、抽出されたスペクトルから、フリッカ推定手段によりフリッカ成分が推定される。
さらに、本発明では、画像信号を処理する画像処理装置において、前記画像信号を1水平同期期間以上の単位で積分する積分手段と、前記積分手段による積分値、または隣接するフィールドもしくはフレームにおける積分値の差分値を、正規化する正規化手段と、前記正規化手段による正規化後の積分値または差分値のスペクトルを抽出する周波数解析手段と、前記周波数解析手段により抽出されたスペクトルから、蛍光灯照明下で画面上に生じるフリッカ成分を推定するフリッカ推定手段と、前記画像信号に含まれるフリッカ成分の1周期分または複数周期分の期間に一定数だけ規定され、それぞれの出力タイミングが前記積分手段による積分単位またはその整数倍の期間に同期するように規定されたデータを、前記フリッカ推定手段により推定されたフリッカ成分の離散値を基に補間して生成する補間処理手段と、前記補間処理手段により補間されたフリッカ成分の推定値を基に前記画像信号からフリッカ成分を除去する画像補正手段とを有することを特徴とする画像処理装置が提供される。
このような画像処理装置では、積分手段により、画像信号が1水平同期期間以上の単位で積分され、正規化手段により、積分手段による積分値、または隣接するフィールドもしくはフレームにおける積分値の差分値が正規化される。そして、正規化後の積分値または差分値のスペクトルが周波数解析手段により抽出され、抽出されたスペクトルから、フリッカ推定手段によりフリッカ成分が推定される。ここで、補間処理手段は、画像信号に含まれるフリッカ成分の1周期分または複数周期分の期間に一定数だけ規定され、それぞれの出力タイミングが積分手段による積分単位またはその整数倍の期間に同期するように規定されたデータを、フリッカ推定手段により推定されたフリッカ成分の離散値を基に補間して生成する。そして、画像補正手段は、補間処理手段により生成されたデータを基に画像信号からフリッカ成分を除去する。
また、本発明では、画像信号を処理する画像処理装置において、前記画像信号を1水平同期期間以上の単位で積分する積分手段と、前記積分手段による積分値、または隣接するフィールドもしくはフレームにおける積分値の差分値を、正規化する正規化手段と、前記正規化手段による正規化後の積分値または差分値のスペクトルを抽出する周波数解析手段と、前記周波数解析手段により抽出されたスペクトルから、蛍光灯照明下で画面上に生じるフリッカ成分を推定するフリッカ推定手段と、前記フリッカ推定手段によるフリッカ成分の推定値を基に、フリッカ成分を打ち消すための補正パラメータを算出する補正パラメータ算出手段と、前記画像信号に含まれるフリッカ成分の1周期分または複数周期分の期間に一定数だけ規定され、それぞれの出力タイミングが前記積分手段による積分単位またはその整数倍の期間に同期するように規定されたデータを、前記補正パラメータ算出手段により算出された前記補正パラメータの離散値を基に補間して生成する補間処理手段と、前記補間処理手段により補間された前記補正パラメータを用いて前記画像信号からフリッカ成分を除去する画像補正手段とを有することを特徴とする画像処理装置が提供される。
このような画像処理装置では、積分手段により、画像信号が1水平同期期間以上の単位で積分され、正規化手段により、積分手段による積分値、または隣接するフィールドもしくはフレームにおける積分値の差分値が正規化される。そして、正規化後の積分値または差分値のスペクトルが周波数解析手段により抽出され、抽出されたスペクトルから、フリッカ推定手段によりフリッカ成分が推定されて、その推定値が画像補正処理に利用される。ここで、補正パラメータ算出手段は、フリッカ成分の推定値を基に、フリッカ成分を打ち消すための補正パラメータを算出する。補間処理手段は、画像信号に含まれるフリッカ成分の1周期分または複数周期分の期間に一定数だけ規定され、それぞれの出力タイミングが積分手段による積分単位またはその整数倍の期間に同期するように規定されたデータを、補正パラメータの離散値を基に補間して生成する。そして、画像補正手段は、補間された補正パラメータを用いて画像信号からフリッカ成分を除去する。
本発明の画像処理装置によれば、フリッカの1周期分または複数周期分に対する一定数のサンプリング位置に対応する積分値を、積分手段による積分値を基に補間して生成するので、画像信号の水平ライン数や画面レートなどに関係なく、フリッカの1周期分または複数周期分の期間にサンプリングされた一定数の積分値を確実に出力して、フリッカ成分の検出性能を安定的に向上させることができる。従って、フリッカ除去性能が向上した汎用性の高い画像処理装置を実現できる。
また、本発明の画像処理装置によれば、フリッカの1周期分または複数周期分の期間にあらかじめ規定された一定数のサンプリング位置に対応するデータを、正規化手段による正規化後の積分値または差分値を基に補間して生成するので、画像信号の水平ライン数や画面レートなどに関係なく、フリッカの1周期分または複数周期分の期間における一定数のサンプリングデータを周波数解析手段に確実に供給して、フリッカ成分の検出性能を安定的に向上させることができる。従って、フリッカ除去性能が向上した汎用性の高い画像処理装置を実現できる。
さらに、本発明の画像処理装置によれば、周波数解析処理によって抽出されたフリッカ成分の離散値を基に、画像信号に含まれるフリッカ成分の1周期分または複数周期分の期間に一定数だけ規定され、それぞれの出力タイミングが積分手段による積分単位またはその整数倍の期間に同期するように規定されたデータが補間されて生成され、生成されたデータを基に画像信号が補正される。これにより、画像信号の水平ライン数や画面レートなどに関係なく、補正処理の基にするフリッカ波形の推定値の位相と、画像補正手段に入力される補正対象の画像信号の位相とが一致するようになり、補正時の誤差を低減できる。従って、フリッカ除去性能が向上した汎用性の高い画像処理装置を実現できる。
また、本発明の画像処理装置によれば、周波数解析処理によって抽出されたフリッカ成分から生成した補正パラメータの離散値を基に、画像信号に含まれるフリッカ成分の1周期分または複数周期分の期間に一定数だけ規定され、それぞれの出力タイミングが積分手段による積分単位またはその整数倍の期間に同期するように規定されたデータが補間されて生成され、補間された補正パラメータが画像補正手段に適用される。これにより、画像信号の水平ライン数や画面レートなどに関係なく、フリッカ成分の推定値に基づく補正パラメータの位相と、画像補正手段に入力される補正対象の画像信号の位相とが一致するようになり、補正時の誤差を低減できる。従って、フリッカ除去性能が向上した汎用性の高い画像処理装置を実現できる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
〔第1の実施の形態〕
<システム全体の構成>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置の要部構成を示すブロック図である。
図1に示す撮像装置は、光学ブロック11、ドライバ11a、CMOS型イメージセンサ(以下、CMOSセンサと略称する)12、タイミングジェネレータ(TG)12a、アナログフロントエンド(AFE)回路13、カメラ処理回路14、システムコントローラ15、入力部16、グラフィックI/F(インタフェース)17、およびディスプレイ17aを具備する。
光学ブロック11は、被写体からの光をCMOSセンサ12に集光するためのレンズ、レンズを移動させてフォーカス合わせやズーミングを行うための駆動機構、シャッタ機構、アイリス機構などを具備している。ドライバ11aは、システムコントローラ15からの制御信号に基づいて、光学ブロック11内の各機構の駆動を制御する。
CMOSセンサ12は、CMOS基板上に、フォトダイオード(フォトゲート)、転送ゲート(シャッタトランジスタ)、スイッチングトランジスタ(アドレストランジスタ)、増幅トランジスタ、リセットトランジスタ(リセットゲート)などからなる複数の画素が2次元状に配列されて形成されるとともに、垂直走査回路、水平走査回路、画像信号の出力回路などが形成されたものである。このCMOSセンサ12は、TG12aから出力されるタイミング信号に基づいて駆動され、被写体からの入射光を電気信号に変換する。TG12aは、システムコントローラ15の制御の下でタイミング信号を出力する。
AFE回路13は、例えば1つのIC(Integrated Circuit)として構成され、CMOSセンサ12から出力された画像信号に対して、CDS(Correlated Double Sampling)処理によりS/N(Signal/Noise)比を良好に保つようにサンプルホールドを行い、さらにAGC(Auto Gain Control)処理により利得を制御し、A/D変換を行ってデジタル画像信号を出力する。なお、CDS処理を行う回路は、CMOSセンサ12と同一基板上に形成されてもよい。
カメラ処理回路14は、例えば1つのICとして構成され、AFE回路13からの画像信号に対するAF(Auto Focus)、AE(Auto Exposure)、ホワイトバランス調整などの各種カメラ信号処理、またはその処理の一部を実行する。本実施の形態では特に、蛍光灯下の撮像時に画面に生じるフリッカの信号成分を画像信号から低減するフリッカ低減部20を備えている。
システムコントローラ15は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などから構成されるマイクロコントローラであり、ROMなどに記憶されたプログラムを実行することにより、この撮像装置の各部を統括的に制御する。
入力部16は、例えばシャッタレリーズボタンなどの各種操作キーやレバー、ダイヤルなどにより構成され、ユーザによる入力操作に応じた制御信号をシステムコントローラ15に出力する。
グラフィックI/F17は、カメラ処理回路14からシステムコントローラ15を介して供給された画像信号から、ディスプレイ17aに表示させるための画像信号を生成して、この信号をディスプレイ17aに供給し、画像を表示させる。ディスプレイ17aは、例えばLCD(Liquid Crystal Display)からなり、撮像中のカメラスルー画像や図示しない記録媒体に記録されたデータに基づく再生画像などを表示する。
この撮像装置では、CMOSセンサ12によって受光されて光電変換された信号が、順次AFE回路13に供給され、CDS処理やAGC処理が施された後、デジタル信号に変換される。カメラ処理回路14は、AFE回路13から供給されたデジタル画像信号を画質補正処理し、最終的に輝度信号(Y)と色差信号(R−Y,B−Y)に変換して出力する。
カメラ処理回路14から出力された画像データは、システムコントローラ15を介してグラフィックI/F17に供給されて表示用の画像信号に変換され、これによりディスプレイ17aにカメラスルー画像が表示される。また、入力部16からのユーザの入力操作などによりシステムコントローラ15に対して画像の記録が指示されると、カメラ処理回路14からの画像データは図示しないエンコーダに供給され、所定の圧縮符号化処理が施されて図示しない記録媒体に記録される。静止画像の記録の際には、カメラ処理回路14からは1フレーム分の画像データがエンコーダに供給され、動画像の記録の際には、カメラ処理回路14で処理された画像データがエンコーダに連続的に供給される。
<フリッカ低減処理の基本手順>
図2は、フリッカについて説明するための図である。
フリッカは、蛍光灯などの点滅する光源下で撮影した場合に発生し、CMOSセンサなどのXYアドレス走査型の撮像素子により撮像した場合には、図2(A)のように、垂直方向の周期的な輝度レベルや色相の変動として観察される。なお、この図2(A)は、被写体が一様である場合にフリッカが明暗の縞模様として現れた状態を示している。また、図2(B)では、このような明暗の繰り返しを波形(フリッカ波形)として表している。
例えば周波数50Hzの商用交流電源による蛍光灯では点滅周波数が100Hzであることから、フィールド周波数60HzによるNTSC方式のビデオ信号では、垂直ブランキング期間を含めた1フィールド当たりの読み出しライン数をMとすると、1周期分のフリッカ波形に対応するライン数Lは(M×60/100)ラインとなる。また、1フィールドでこのような周期的な変動は、100/60=1.66周期発生する。すなわち、このような周期的な変動は3フィールドごとに繰り返される。以下の説明では、このような条件下でフリッカが発生した場合を想定する。
図3は、第1の実施の形態に係るフリッカ低減部の内部構成を示すブロック図である。
フリッカ低減部20は、画像信号を検波し、その検波値を正規化して出力する正規化積分値算出部110と、正規化された検波値にDFT処理を施すDFT処理部120と、DFTによるスペクトル解析の結果からフリッカ成分を推定するフリッカ生成部130と、推定されたフリッカ成分を画像信号から除去するための演算を実行する演算部140とを具備する。また、正規化積分値算出部110は、積分処理部111、積分値保持部112、平均値演算部113、差分演算部114、および正規化処理部115を具備する。
積分処理部111は、入力された画像信号を積分することで、1周期分のフリッカ波形をサンプリングするブロックである。この積分処理部111は、ライン積分器210および間引き処理部220を具備する。ライン積分器210は、入力された画像信号をラインごとに積分する。間引き処理部220は、後述するように、フリッカ波形の1周期分に対応するLライン分の積分結果を、あらかじめ決められたサンプリング点数L1(L≫L1)に間引いて出力する。
積分値保持部112は、2フィールド分の積分値を一時的に保持する。平均値演算部113は、連続する3フィールドにおける積分値を平均化する。差分演算部114は、連続する2フィールドにおける積分値の差分を算出する。正規化処理部115は、算出された差分値を正規化する。
DFT処理部120は、正規化された差分値にDFTを施して周波数解析し、フリッカ成分の振幅および初期位相を推定する。フリッカ生成部130は、周波数解析による推定値から、画像信号に含まれるフリッカ成分の割合を示す補正係数を算出する。演算部140は、算出された補正係数に基づいて、画像信号からフリッカ成分を除去するための演算を行う。
なお、上記各ブロックによる処理の少なくとも一部は、システムコントローラ15でのソフトウェア処理により実行されてもよい。また、本実施の形態に係る撮像装置では、画像信号を構成する輝度信号、色差信号ごとに、この図3に示すブロックによる処理が実行される。あるいは、少なくとも輝度信号について実行し、必要に応じて色差信号、各色信号について実行するようにしてもよい。また、輝度信号については、輝度信号に合成する前の色信号の段階で実行してもよく、またこの色信号の段階における処理では、原色による色信号、補色による色信号のいずれの段階で実行してもよい。これらの色信号について実行する場合には、色信号ごとにこの図3に示すブロックによる処理が実行される。
以下、この図3を用いて、フリッカの検出および低減の処理について説明する。
一般にフリッカ成分は、被写体の信号強度に比例する。そこで、一般の被写体についての任意のサンプリング期間nおよび任意の画素(x,y)における入力画像信号(フリッカ低減前のRGB原色信号または輝度信号)をIn’(x,y)とすると、In’(x,y)は、フリッカ成分を含まない信号成分と、これに比例したフリッカ成分との和として、次式(1)で表される。
In’(x,y)=[1+Γn(y)]×In(x,y) ……(1)
ここで、In(x,y)は信号成分であり、Γn(y)×In(x,y)はフリッカ成分であり、Γn(y)はフリッカ係数である。蛍光灯の発光周期(1/100秒)に比べて1水平周期は十分短く、同一フィールドの同一ラインではフリッカ係数は一定と見なすことができるので、フリッカ係数はΓn(y)で表す。
Γn(y)を一般化するために、次式(2)に示すように、フーリエ級数に展開した形式で記述する。これによって、蛍光灯の種類によって異なる発光特性および残光特性を全て網羅した形式でフリッカ係数を表現することができる。
Figure 2007028573
式(2)中のλ0はフリッカ波形の波長であり、1フィールド当たりの読み出しライン数をMとすると、L(=M×FPS/100)ラインに相当する。ω0は、λ0で正規化された規格化角周波数である。
γmは、各次(m=1,2,3‥)のフリッカ成分の振幅である。Φm,nは、各次のフリッカ成分の初期位相を示し、蛍光灯の発光周期(1/100秒)と露光タイミングによって決まる。ただし、Φm,nは3フィールドごとに同じ値になるので、直前のフィールドとの間のΦm,nの差は、次式(3)で表される。
Figure 2007028573
図3に示したフリッカ低減部20では、まず、フリッカ検出用に絵柄の影響を少なくするために、積分処理部111が、入力画像信号In’(x,y)を式(4)に示すように画面水平方向に1ライン単位で積分し、積分値Fn(y)を算出する。ただし、ここで出力される積分値Fn(y)は、Lライン分の積分値を一定のL1ライン分に間引いて出力したものである。なお、式(4)中のα(y)は、式(5)で表されるように、信号成分In(x,y)の1ライン分に亘る積分値である。
Figure 2007028573
積分処理部111から出力された積分値Fn(y)は、以後のフィールドでのフリッカ検出用に、積分値保持部112に一時的に記憶される。積分値保持部112は、少なくとも2フィールド分の積分値を保持できる構成とされる。
ところで、被写体が一様であれば、信号成分In(x,y)の積分値α(y)が一定値となるので、入力画像信号In’(x,y)の積分値Fn(y)からフリッカ成分α(y)×Γn(y)を抽出することは容易である。しかし、一般的な被写体では、α(y)にもm×ω0成分が含まれるため、フリッカ成分としての輝度成分および色成分と、被写体自身の信号成分としての輝度成分および色成分とを分離することができず、純粋にフリッカ成分のみを抽出することはできない。さらに、式(4)の第1項の信号成分に対して第2項のフリッカ成分は非常に小さいので、フリッカ成分は信号成分中にほとんど埋もれてしまう。
そこで、このフリッカ低減部20では、積分値Fn(y)からα(y)の影響を取り除くために、連続する3フィールドにおける積分値を用いる。すなわち、この例では、積分値Fn(y)の算出時に、積分値保持部112から、1フィールド前の同じラインの積分値Fn_1(y)、および2フィールド前の同じラインの積分値Fn_2(y)が読み出され、平均値演算部113で、3つの積分値Fn(y),Fn_1(y),Fn_2(y)の平均値AVE[Fn(y)]が算出される。
ここで、連続する3フィールドの期間中の被写体をほぼ同一と見なすことができれば、α(y)は同じ値と見なすことができる。被写体の動きが3フィールドの期間を通じて十分小さければ、この仮定は実用上問題ない。さらに、連続する3フィールドにおける積分値の平均値を演算することは、式(3)の関係から、フリッカ成分の位相が(−2π/3)×mずつ順次ずれた信号を加え合わせることになるので、結果的にフリッカ成分が打ち消されることになる。従って、平均値AVE[Fn(y)]は、次式(6)で表される。
Figure 2007028573
ただし、以上の説明は、上記の式(7)の近似が成り立つものとして、連続する3フィールドにおける積分値の平均値を算出する場合についてであるが、被写体の動きが大きい場合には、式(7)の近似が成り立たなくなる。しかしこのような場合には、平均値化の処理に係る連続するフィールドの数を3の倍数に設定することにより、時間軸方向のローパスフィルタ作用により動きの影響を低減することができる。
図3のフリッカ低減部20は、式(7)の近似が成り立つものとした場合の構成である。この例では、さらに、差分演算部114が、積分処理部111からの当該フィールドでの積分値Fn(y)と、積分値保持部112からの1フィールド前での積分値Fn_1(y)との差分を計算し、次式(8)で表される差分値Fn(y)−Fn_1(y)を算出する。なお、式(8)も、式(7)の近似が成り立つことを前提としている。
Figure 2007028573
さらに、図3のフリッカ低減部20では、正規化処理部115が、差分演算部114からの差分値Fn(y)−Fn_1(y)を、平均値演算部113からの平均値AVE[Fn(y)]で除算することによって正規化する。
正規化後の差分値gn(y)は、上記の式(6),式(8)および三角関数の和積公式によって式(9)のように展開され、さらに式(3)の関係から式(10)で表される。なお、式(10)中の|Am|およびθmは、それぞれ式(11)および(12)で表される。
Figure 2007028573
なお、差分値Fn(y)−Fn_1(y)は、被写体の信号強度の影響が残るため、領域によってはフリッカによる輝度変化および色変化のレベルが異なってしまう。しかし、上記のように正規化することによって、全領域に亘ってフリッカによる輝度変化および色変化を同一レベルに合わせることができる。
ここで、式(11)および(12)で表される|Am|およびθmは、それぞれ、正規化後の差分値gn(y)の、各次のスペクトルの振幅および初期位相であり、正規化後の差分値gn(y)をフーリエ変換して各次のスペクトルの振幅|Am|および初期位相θmを検出すれば、次式(13)および(14)によって、上記の式(2)に示した各次のフリッカ成分の振幅γmおよび初期位相Φm,nを求めることができる。
Figure 2007028573
そこで、図3のフリッカ低減部20では、DFT処理部120が、正規化処理部115からの正規化後の差分値gn(y)の、フリッカ波形の1周期分(L1ライン分)に相当するデータを離散フーリエ変換する。
DFT演算をDFT[gn(y)]とし、次数mのDFT結果をGn(m)とすれば、DFT演算は次式(15)で表される。ただし、式(15)中のWは式(16)で表される。このように、DFT演算のデータ長をフリッカ波形の1周期分(L1ライン分)に設定することで、規格化角周波数ω0の整数倍の離散スペクトル群を直接求めることができ、その分、演算処理を簡略化することができる。
Figure 2007028573
また、DFTの定義によって、式(11)および(12)と式(15)との関係は、それぞれ次式(17)および(18)で表される。
Figure 2007028573
従って、式(13)(14)(17)(18)から、次式(19)および(20)によって各次のフリッカ成分の振幅γmおよび初期位相Φm,nを求めることができる。
Figure 2007028573
DFT処理部120は、まず、式(15)で定義されるDFT演算によってスペクトルを抽出し、その後、式(19)および(20)の演算によって各次のフリッカ成分の振幅γmおよび初期位相Φm,nを推定する。
なお、デジタル信号処理におけるフーリエ変換としては、一般に、高速フーリエ変換(FFT)が用いられる。しかし、FFTではデータ長が2のべき乗であることが必要であることから、本実施の形態では、DFTにより周波数解析を行い、その分、データ処理を簡略化する。実際の蛍光灯照明下では、次数mを数次までに限定してもフリッカ成分を十分に近似できるので、DFT演算においてデータをすべて出力する必要はない。従って、FFTと比較して演算効率の点でデメリットはない。
フリッカ生成部130は、DFT処理部120による振幅γmおよび初期位相Φm,nの推定値を用いて、上記の式(2)の演算処理を実行し、フリッカ成分を正しく反映しているフリッカ係数Γn(y)を算出する。なお、この式(2)の演算処理においても、実際の蛍光灯照明下では、総和次数を無限大でなく、あらかじめ定められた次数、例えば2次までに限定し、高次の処理を省略しても、実用上フリッカ成分を十分近似できる。
ここで、上記の式(1)は、次式(21)のように変形することができる。この式(21)に基づき、演算部140は、フリッカ生成部130からのフリッカ係数Γn(y)に“1”を加算した後、この加算値により画像信号を除算することで、フリッカ成分を抑圧する。
In(x,y)=In’(x,y)/[1+Γn(y)] ……(21)
以上のフリッカ検出・低減処理によれば、積分値Fn(y)ではフリッカ成分が信号成分中に完全に埋もれてしまう、フリッカ成分が微少な黒の背景部分や低照度の部分などの領域でも、差分値Fn(y)−Fn_1(y)を算出し、これを平均値AVE[Fn(y)]で正規化することによって、フリッカ成分を高精度で検出することができる。
また、フリッカ係数Γnの算出にあたっては、次数を数次までに限定できるので、比較的簡易な処理でフリッカ検出を高精度化できる。なお、適当な次数までのスペクトルからフリッカ成分を推定することは、正規化後の差分値gn(y)を完全に再現しないで近似することになるが、これによって、かえって、被写体の状態によって正規化後の差分値gn(y)に不連続な部分を生じても、その部分のフリッカ成分を精度よく推定できることになる。
なお、上記の処理では、差分値Fn(y)−Fn_1(y)を平均値AVE[Fn(y)]で正規化することで、有限の計算精度を効果的に確保することができた。しかし、例えば、要求される計算精度を満足できる場合には、積分値Fn(y)を直接、平均値AVE[Fn(y)]で正規化してもよい。
また、平均値AVE[Fn(y)]の代わりに、積分値Fn(y)で正規化してもよい。この場合、フリッカ波形の周期と画面レートとの関係で、フリッカ波形が複数画面ごとの繰り返し性を持たなくなる場合でも、フリッカを高精度に検出してその成分を低減させることができる。
<間引き処理の問題点>
次に、上記のフリッカ低減部20におけるサンプリングデータ(すなわち、積分処理部111における積分値)の間引き処理について説明する。
図3に示したフリッカ低減部20において、積分処理部111から出力される積分値Fn(y)は、平均値の演算のために少なくとも2フィールド分が積分値保持部112に蓄積される。この積分値保持部112の記憶容量は、サンプリング点数が増加するほど大きくなる。また、DFT処理部120では、演算に利用するデータ点数に応じて計算量や必要なパラメータ(回転因子など)が飛躍的に増加するため、このDFT処理をハードウェアあるいはソフトウェアのいずれで行う場合でも、サンプリング点数が増加するに従って回路規模や必要な演算能力が増大することは明白である。従って、システム規模の見地からすれば、積分処理部111によるサンプリング点数は少ない方が望ましい。
一方、フリッカ検出精度の見地からすれば、一般的にサンプリング点数が多いほど正確な信号処理が可能であり、上記のフリッカ検出手法でもこのことに変わりはない。しかし、現実的には、ラインごとのサンプリング間隔に対してフリッカ波形の周波数は十分小さいため、サンプリング定理から考えると、1周期分のフリッカ波形に対応するLライン分のサンプリングデータは点数として冗長である。特に、最近の撮像装置に搭載された撮像素子のライン数Mは数百〜数千というオーダーであるため、フリッカ波形1周期に相当するライン数Lも同様のオーダーとなる。これに対して、例えば周波数50Hzの商用交流電源による蛍光灯照明下で、フィールド周波数60HzのNTSC方式で撮像した場合、フリッカ波形は1画面に1.666本の縞となる。上記のフリッカ検出では、例えば1周期分のフリッカ波形を数十点程度(例えば64点)サンプリングできれば十分な検出精度が得られる。
そこで、積分処理部111では、ライン積分器210からのLライン分のサンプリングデータを、L≫L1となるL1点のサンプリングデータとして間引いて出力することで、後段の回路規模を削減している。ただし、当然ながらL1が大きいほど検出精度は向上するので、L1としては回路の設置面積や製造コストなどが許容される範囲内でできるだけ大きな値を選択することが望ましい。
次に、サンプリングデータを間引いた場合の問題点について説明する。ここでは、上記のフリッカ検出アルゴリズムの見地から、サンプリング点数と検出精度との関係を考える。
DFT処理の一般的な性質として、任意の波形をX点でサンプリングしたデータ列に対してDFT処理を行った場合に現れる離散的なスペクトル列は、サンプリング波形を“X点で1周期となる正弦波(余弦波)を基本波(m=1)”としてフーリエ級数展開した場合の各次数の成分に相当することが知られている。
ここで、最も単純な例として、積分処理部111のライン積分器210で積分したLライン分の積分値を後段にそのまま渡す場合を考えると、DFT処理部120は、L点のサンプリングデータを1周期としてDFT処理を行い、フリッカ生成部130は低次の項のスペクトル(例えばm=1,2のみ)を利用してフリッカ波形を推定する。すなわち、この例では、フリッカ波形1周期に相当するLラインをL点でサンプリングしているため、DFTにより出力される各次数のスペクトルのそれぞれがそのまま“フリッカ波形をフリッカ波形1周期分の正弦波列でフーリエ級数展開した場合の各次数の成分に相当している”といえるので、適当な次数のスペクトル列のみを抽出してフーリエ級数展開の要領で書き下すだけで、容易にフリッカ波形を精度良く推定することができることになる。
このようなアルゴリズムにおいて、サンプリングデータを間引いた場合について考える。図4は、サンプリングデータの間引き処理の例について説明するための図である。
この図4では、例として、データ点数を1/2にする場合の間引き処理を示している。図4(A)の手法は、ライン積分によるL点のサンプリングデータを単純に間引くことで、データ点数を削減するものであり、回路規模などを最も小さくできる。図4(B)の手法は、LPFを用いて複数点のサンプリングデータから新たなデータを演算により算出するものである。フリッカ波形の周波数はラインごとのサンプリング間隔より十分小さいので、例えばLPFを単純平均を行うものとした場合でも、検出したいフリッカ波形を鈍らせることにはならず、むしろノイズ成分を抑制することにつながるため、検出精度向上の効果も得られる。
しかし、上記のフリッカ検出アルゴリズムは、1周期分のフリッカ波形に対応する期間で正確にサンプリングを行うことが前提となっていることから、以下で説明するように、条件によっては検出精度が低下してしまう場合がある。
図5は、サンプリング期間がフリッカ波形1周期と一致する場合の間引き処理の様子を模式的に示す図である。
この図5では、例として、1フィールドのライン数Mを1000、積分処理部111から出力される1フィールド当たりのサンプリング点数L1を100とすることが許容されたシステムにおける処理を示している。この場合、フリッカ波形1周期のライン数Lは、1000×60/100=600となるが、このLライン分のデータをシステムで許容されるL1点に間引くためには、間引き処理の種類に関係なく、間引きのデータ単位(以下、間引き単位と呼ぶ)Dは、L/L1=6となる。すなわち、何らかの間引き処理によりデータ点数をLからL1にする際の間引き単位Dを6にしておけば、システムが許容するL1点(=100点)のデータ(例えば割り当てられたメモリ領域内のデータ)をすべて活用して、フリッカ波形1周期分を正確にサンプリングすることができるため、上記のフリッカ検出アルゴリズムにより精度の高い検出を行うことができる。
これに対して、次に、システムが許容するサンプリング点数L1が100のままで、1フィールドのライン数Mを900とした場合について、図6〜図8を用いて説明する。
図6は、サンプリング期間がフリッカ波形1周期に満たない場合の間引き処理の様子を模式的に示す図である。また、図7は、サンプリング期間がフリッカ波形1周期を超過する場合の間引き処理の様子を模式的に示す図である。さらに、図8は、サンプリング期間がフリッカ波形1周期に一致するように利用するデータ点数を減らした場合の間引き処理の様子を模式的に示す図である。
ライン数Mが900のとき、フリッカ波形1周期のライン数Lは、900×60/100=540となるが、このLライン分のデータをシステムで許容されるL1点に間引くためには、間引き処理の種類に関係なく、間引き単位DをL/L1=5.4としなくてはならない。
しかし、間引き単位Dは整数である必要がある。このため、図6に示すように、例えば真のDの値に最も近い値として5を選択すると、システムで許容されたL1点のサンプリングデータをすべて出力したとしても、そのサンプリング期間は500(=5×100)ライン分となり、フリッカ波形1周期分のサンプリングを行うことができない。また、図7に示すように、間引き単位Dとして6を選択した場合、システムで許容されたL1点をすべてサンプリングしようとするためには600(=6×100)ライン分のサンプリングが行われてしまい、フリッカ波形1周期分を超えた期間のサンプリングデータを用いて以後の処理が実行されることになる。
さらに、間引き単位Dとして6を選択し、間引き後のサンプリング点数L1を90とすると、図8に示すように、フリッカ波形1周期分の期間を正確にサンプリングすることができる。しかし、システムとして100点のデータのサンプリングが許容され、例えばそれに対応するメモリ領域などが用意されているにもかかわらず、それらのうち90点しか利用されないことになるので効率が悪い。当然ながら、このことを見込んで90点のデータのみを処理するシステムを構築しておけばよいが、それでは搭載可能な撮像素子の画素数が限定されてしまい、汎用性がなくなってしまう。また、一般的には、フリッカ波形1周期の期間を正確にサンプリングできるように、間引き単位Dとサンプリング点数L1とをうまく組み合わせてDを整数にすることは難しい。
図9は、サンプリング期間がフリッカ波形1周期と一致しない場合のDFT処理について説明するための図である。
前述したように、後段のDFT処理部120で得られるスペクトル列は、“サンプリング期間を1周期とする正弦波でフーリエ級数展開した場合の各次数の成分”に相当するため、上記のようにサンプリング期間がフリッカ波形1周期と一致しなかった場合には、得られるスペクトル列はもはや“フリッカ1周期”で展開したものとはいえない。
図9の上段のように、フリッカ波形の1周期分をサンプリングできた場合には、図中破線枠で示したいわゆるDFT窓が本来のフリッカ波形1周期と一致し、DFT処理部120は、“上記破線枠内の波形が無限に繰り返される信号”という仮定下でのフーリエ変換を行う。すなわち、DFT窓を1周期とする正弦波のスペクトル列で窓内の信号を周波数軸上に展開する。
一方、図9の中段や下段に示すように、サンプリング期間がフリッカ1周期からずれた場合には、DFT窓の大きさが異なるものとなり、DFT処理部120は、“それぞれの破線枠内の波形が無限に繰り返される信号”という仮定下でのフーリエ変換を行う。このため、このような処理で得られるスペクトル列は、本来のフリッカ波形を1周期の正弦波でフーリエ級数展開したものとは異なる。このように、上記のフリッカ検出アルゴリズムでは、サンプリング期間がフリッカ波形1周期分と一致していない場合には、そのズレ量に応じた検波誤差が発生し、検出精度が低下するという問題があった。
この問題を回避する方法としては、サンプリング点数L1を大幅に増やすことが考えられるが、その数が増えるほどシステム規模が増大してしまう。また、サンプリング点数L1と間引き単位Dとの組み合わせをうまく選択することで、上記問題をある程度回避することはできるが、システムが対応する複数のセンサバリエーション(すなわち1フィールドのライン数Mのバリエーション)のすべてに適切な解があるとは限らず、センサごとに性能にもバラツキが生じてしまうこともあり得る。
これに加えて、上記のフリッカ検出アルゴリズムは、DFT処理に必要な回転因子の設定に関しても問題があった。DFT処理は一般に回転因子と呼ばれる正弦波(余弦波)を必要とするが、この回転因子の位相は通常、各サンプリングデータの位相と一致している必要がある。なお、高次項の検出を行うためには、その次数に応じた回転因子も必要である。
仮に1つのシステムで複数のセンサバリエーションに対応する場合、センサごとに最も1周期に近くなるようなL1およびDの組み合わせを選んだとしても、DFT処理はそれぞれに適切な回転因子を必要とするため、これらを例えばROMテーブルに設定しておいて読み込む、あるいは通信により読み込むなどして、DFT処理部120に設定する必要がある。このため、すべての検出次数分をセンサの対応数が増えるたびにすべて別々に用意しなくてはならず、システム規模や開発コストなどの観点から実用上大きな問題となっていた。
<積分処理部の構成例1>
図10は、積分処理部の第1の構成例を示すブロック図である。
図10に示す積分処理部111は、上述したように、ライン積分器210と間引き処理部220から構成され、間引き処理部220は、V方向間引き演算部221と、補間処理部222とを備えている。
ライン積分器210は、入力された画像信号をラインごとに積分し、全画面に亘る積分値、すなわち1フィールド当たりMライン分の積分値を間引き処理部220に出力する。V方向間引き演算部221は、入力されたラインごとの積分値のデータ点数を、1フィールド当たりMからL2になるように一定の間引き単位で間引き演算する。間引き演算の手法としては、後述するようなLPF間引きなどを適用できる。なお、演算ではなく、単純に入力データを一定数ごとに間引いて出力してもよい。この場合、ライン積分器210での積分タイミングを制御することで間引いてもよく、これにより回路構成を簡略化できる。補間処理部222は、間引いて出力されたL2点のサンプリングデータを基に、フリッカ波形1周期分の期間に正確に対応するL1点のサンプリングデータを補間して生成する。
図11は、図10の積分処理部の動作を説明するための図である。
図11の上段は、V方向間引き演算部221が、LPFなどの演算によりD1ライン分の積分値を利用して1つのデータを出力する場合について示している。この例ではD1を4としている。このとき、間引きの結果出力されるデータ点数L2が、フリッカ波形1周期に対応するライン数L以上となるように設定する。すなわち、搭載する撮像素子のライン数によりL/L2が整数とならない場合には、L2をL以上としてL/L2(=D1)が整数となるようにし、これによりフリッカ波形1周期分以上の期間を確実にサンプリングできるようにする。
なお、V方向間引き演算部221では、L2点の全点を並行に処理して出力する必要はない。このブロックをできるだけ時系列的に処理する(すなわち、入力されたサンプリングデータを順次処理する)構成とした場合には、間引き単位D1に応じて回路規模が変わることはあるものの、ラインごとのサンプリング点数により回路規模が大きくなることはない。このため、L2の値がLより大きくなっても回路規模が大幅に増大することはない。
また、図11の下段に示すように、補間処理部222は、間引きされたL2点のデータから、フリッカ波形1周期に正確に一致する期間でサンプリングされたL1点のデータを、補間演算により新たに生成して出力する。このサンプリング点数L1は、例えば積分値保持部112におけるメモリ容量など、システムとして許容される範囲内で、サンプリング定理を十分満たし、必要な検出精度を得られるような値とされ、搭載される撮像素子のライン数Mに関係なく一定値とされる。このため、撮像素子のライン数Mによっては、L/L1(=D2)が整数とならない場合もあるが、その場合でもL2点のサンプリングデータから補間演算を行うことでL1点のデータを確実に生成できる。
従って、後段のDFT処理部120におけるDFT窓をフリッカ波形1周期分に正確に一致させることができるので、フリッカ波形を高精度に推定できるようになる。また、フリッカ波形の周期はサンプリング間隔と比較して十分長いので、補間演算としては線形補間程度の処理で十分な検出精度が得られる。
図12は、V方向間引き演算部の内部構成例を示す図である。
V方向間引き演算部221における間引き処理としては、上述したように、入力データを間欠的に出力する“単純間引き”や、LPFを用いた間引きなどを適用できる。図12ではLPFを用いた場合の構成例を示しており、この図12のように、間引き単位D1が2のn乗(nは0以上の整数)である場合には、V方向間引き演算部221は、加算器223およびnビットシフト部224という簡単な構成とすることができる。加算器223は、D1点の積分値を加算して出力し、nビットシフト部224は、入力データをnビット分だけ下位側にシフトする。
また、間引き単位D1は2のn乗でない場合でも、例えば、上記の加算器223で2のn乗分のデータの加算処理を常に行い、この加算器223への入力データを間引き単位D1の間隔で順次シフトしていくことで、一部のデータを捨てることになるものの回路構成を簡易化することができる。また、多様なライン数の撮像素子に対して容易に対応できるようになる。逆に、回路面積や製造コストの制約が緩い場合には、nビットシフト部224を除算器として完全な平均値を演算することで、検出精度を向上させることができる。
なお、上述したように、フリッカ波形の周期はラインごとのサンプリング間隔と比較して十分長いので、上記のような平均化を行うLPFの構成でも検出対象のフリッカ波形を鈍らせることにはならず、むしろノイズ成分を抑制する効果が得られる。このため、上記構成とすることで、回路構成の単純化と検出精度の向上とを両立できる。
以上の図10の積分処理部111を適用したフリッカ低減部20によれば、搭載される撮像素子の画素数による制約を受けることなく、フリッカ波形1周期分の期間を常に正確にサンプリングして検出・低減処理を実行できるので、フリッカ検出精度を安定的に向上させ、センサバリエーションごとの検出性能バラツキを低減することができる。また、DFT処理に必要な回転因子を常に同じ値に設定できるので、例えばパラメータ保持のためのメモリなどの回路規模を大きくすることなく、フリッカ検出精度を向上させることができる。さらに、システムが許容している点数分のサンプリングデータ(例えば積分値保持部112に記憶したすべてのサンプリングデータ)をすべて利用して以降の演算が行われるので、回路規模や製造コストが余計に増加することを防止できる。
そして、このような効果を、サンプリングデータの間引きにより回路規模を小さくした従来のフリッカ検出・低減の回路に対して、積分処理部の構成を小変更するだけで得ることができ、また画素数の異なる撮像素子に最適化する際の回路構成や制御手順の変更も少なく済む。従って、フリッカ検出性能が向上された汎用性の高い小規模の回路を実現できる。
<積分処理部の構成例2>
図13は、積分処理部の第2の構成例を示すブロック図である。
図13に示す積分処理部111は、間引き処理部220内の構成が図10の場合と異なる。この間引き処理部220は、V方向ゲート225と、補間処理部226とを備えている。
V方向ゲート225は、ライン積分器210からの全画面に亘る積分値を受け取り、フリッカ波形1周期分をサンプリングするための最小期間、すなわちLライン分の期間だけ積分値を後段に出力し、その他の期間には出力を停止する。補間処理部226は、入力されたLライン分の積分値を用いて、補間演算によりフリッカ波形1周期分の期間に正確に対応するL1点のサンプリングデータを生成する。この補間処理部226は、ライン積分の結果から演算によりL1点のサンプリングデータを直接的に生成する構成とされ、これにより、第1の実施の形態のようにサンプリングデータを2段階で変換する場合と比較して、フリッカ波形の検出性能を高めることができる。
図14は、図13の積分処理部の動作を説明するための図である。
補間処理部226における補間処理としては、フリッカ波形の周期がサンプリング間隔と比較して十分長いことから、適当な補間関数を用いた一般的な処理で必要十分な検出精度を維持できる。フリッカ波形の周期が十分長いことから、原理的には線形補間程度の処理でも十分であるが、より多数のサンプリングデータを利用してL1点のデータを生成することで、前述したLPF効果を高めることができ、検出精度を高められる。
そのような例として、いわゆるキュービック(Cubic)補間を適用できる。この手法では、図14に示すように、L1点の各データのサンプリング位置を挟んだ一定数(図14では4ライン分)の積分値を基に、3次の補間関数を適用して各点のデータを生成する。これにより、新たに生成するデータの重心を元のデータ間隔(すなわちラインごとのデータ間隔)の間の位置に自由に設定できるので、搭載する撮像素子の画素数に関係なく、フリッカ検出精度を安定的に向上させることができる。すなわち、搭載する撮像素子のライン数Mにより間引き単位D2(=L/L1)が整数とならない場合でも、そのライン数Mに合わせて補間関数をあらかじめメモリなどに用意しておくことで、フリッカ波形1周期分の期間で正確にサンプリングし、DFT窓をその期間に一致させることができる。従って、図10の場合と同様に、フリッカ検出性能が向上された汎用性の高い小規模の回路を実現できる。
なお、上記の第1の実施の形態では、積分処理部111において入力画像信号In’(x,y)を1ラインごとに積分した場合を示したが、その各積分期間は1ラインに限らない。ただし、積分期間を長くするほど、絵柄の影響を排除してフリッカ成分をより正確にサンプリングできるので、1ライン以上の時間に亘って積分を行ってもよい。例えば、ライン積分器210の積分期間を複数ラインとしてもよい。例として2ライン単位で積分した場合には、間引き処理部220に対しては1フィールド当たり(M/2)点のサンプリングデータが供給される。また、各積分期間では全画素のデータを積分対象として利用せず、例えば間欠的に利用する、あるいは特定の領域のみ利用するようにしてもよい。
また、上記の第1の実施の形態では、間引き処理部220によりフリッカ波形1周期分の期間でサンプリングしたデータを出力するようにしたが、このサンプリング期間は必ずしも1周期である必要はなく、複数周期分の期間であってもよい。
さらに、上記の第1の実施の形態において、間引き処理部220から出力されるフリッカ波形1周期当たりのデータ点数L1を2のべき乗とすることで、フリッカ成分を周波数成分に変換する手法としてDFTの代わりにFFTを利用できるようになる。FFTを利用した場合、DFTより演算量を低減できるので、フリッカ低減部20の回路規模を抑制することができる。また、DFT処理機能をソフトウェア処理で実現することも容易になる。
また、上記の第1の実施の形態では、画面レート(フレーム周波数またはフィールド周波数)が一定である場合を想定して説明した。しかし、例えば、撮像装置の付加機能としてより高速な画面レートで撮像できるようにするなど、画面レートを可変とした撮像装置などが考えられている。このように、撮像素子上のライン数だけでなく、画面レートが変化した場合には、積分処理部111によるサンプリング間隔の整数倍がフリッカ波形の1周期分と一致しないことが多くなるだけでなく、フリッカ波形の1周期分に相当するライン数が整数になることも極めて希になる。従って、上記のようにフリッカ波形の1周期分の期間に正確に対応するサンプリングデータを補間により求めることで、フリッカ検出の精度が高く、かつ、撮像素子の画素数や画面レートの変化に対してより広い汎用性を持った回路を実現できる。
〔第2の実施の形態〕
図15は、本発明の第2の実施の形態に係るフリッカ低減部の内部構成を示すブロック図である。なお、この図15では、図3に対応するブロックには同じ符号を付して示しており、それらの説明は省略する。
図15に示す第2の実施の形態では、上述した第1の実施の形態のように、ライン積分器210による積分値を、フリッカ波形1周期(または複数周期)の期間に正確に対応するL1点のデータとして補間する代わりに、フレームまたはフィールドごとの積分値に基づく差分演算や正規化処理によって算出されたフリッカ成分(すなわち差分値gn(y))を基に、フリッカ波形1周期(または複数周期)の期間に正確に対応するサンプリングデータを補間演算により生成し、DFT処理部120に供給する。
図15に示すフリッカ低減部20aにおいて、積分処理部111aは、ライン積分器210および間引き処理部230を具備する。ライン積分器210は、第1の実施の形態と同様に、入力された画像信号をラインごとに積分する。間引き処理部230は、図10に示したV方向間引き演算部221とほぼ同じ機能を備えるブロックであり、入力されたラインごとの積分値のデータ点数を、一定の間引き単位で間引いて出力する。なお、間引き処理部230における間引き演算の手法としては、上述したLPF間引きなどを適用できる。また、演算ではなく、単純に入力データを一定数ごとに間引いて出力してもよい。
この間引き処理部230は、フリッカ波形の1周期分以上の期間ごとに所定数(例えばL2点)のデータを出力する。すなわち、これらのデータによるサンプリング期間は、搭載される撮像素子の画素数により必ずしもフリッカ波形1周期の期間に対応しないため、この期間より少し長い期間でサンプリングを行い、後のフリッカ成分補間処理部150においてフリッカ波形1周期分ちょうどの期間に対応する補間データを得られるようにする。
なお、第1の実施の形態と同様に、ライン積分器210による積分期間は、例えば複数ラインなど、1ライン以上の期間であってもよい。また、各積分期間では全画素のデータを積分対象として利用せず、例えば間欠的に利用する、あるいは特定の領域のみ利用するようにしてもよい。さらに、間引き処理部230を設けずに、ライン積分器210による積分値をそのまま後段に出力してもよい。要するに、積分処理部111aからは、画面上での所定領域を代表する積分値が、一定間隔で出力されればよい。
また、図15において、フリッカ成分補間処理部150は、正規化積分値算出部110により抽出されたフリッカ成分、すなわち、正規化処理部115から出力された正規化後の差分値gn(y)を基に、フリッカ波形の1周期分の期間を均等分割した所定個数のデータを補間演算により生成して、DFT処理部120に供給する。このフリッカ成分補間処理部150は、正規化処理部115からの出力データのうち、補間後の各点を中心とした2つ以上のデータを選択し、これらのデータを基に補間演算を行う。補間演算の手法は、線形補間や、図13で説明したキュービック補間などの補間関数を用いた手法などを適用できる。
このようなフリッカ成分補間処理部150により、フリッカ波形の1周期分の期間に正確に対応するL1点のデータがDFT処理部120に入力されるので、DFT処理部120は、1周期分のフリッカ成分を高精度に推定できるようになる。従って、第1の実施の形態と同様に、フリッカ成分の検出・補正精度が高く、かつ、撮像素子の画素数や画面レートに対する汎用性の高い回路を実現できる。
なお、第1の実施の形態の場合と同様に、フリッカ成分補間処理部150から出力されるフリッカ波形1周期当たりのデータ点数を2のべき乗とすることで、フリッカ成分を周波数成分に変換する手法としてDFTの代わりにFFTを利用できるようになり、フリッカ低減部20aの回路規模を抑制することができ、また、DFT処理機能をソフトウェア処理で実現することも容易になる。
〔第3の実施の形態〕
図16は、本発明の第3の実施の形態に係るフリッカ低減部の内部構成を示すブロック図である。なお、この図16では、図15に対応するブロックには同じ符号を付して示しており、それらの説明は省略する。
図16に示すフリッカ低減部20bは、図15のフリッカ低減部20aの構成に対して、フリッカ成分補間処理部150の代わりに、フリッカ生成部130と演算部140との間に推定成分補間処理部160を設けたものである。ここで、DFT処理部120およびフリッカ生成部130の演算により推定されたフリッカ成分(フリッカ係数Γn(y)に対応)は、実際には、例えばDFT処理部120に入力されるデータなどに同期した離散データとして、フリッカ生成部130から出力される。推定成分補間処理部160は、フリッカ生成部130から出力されたフリッカ成分の離散データ群を、演算部140において補正すべきデータ群の位相に合うように補間する。
図17は、推定成分補間処理部による補間演算を説明するための図である。
図16のフリッカ低減部20bでは、サンプリング間隔をフリッカ波形の1周期に合わせるようにサンプリングデータを補間する機能(図3の間引き処理部220、あるいは図15のフリッカ成分補間処理部150の機能)が設けられていない。このような場合には、上述したように、撮像素子の画素数や画面レートに違いにより、ライン積分器210によるサンプリング間隔の整数倍、あるいはその後の間引き処理部230のデータ出力間隔の整数倍が、フリッカ波形の1周期分の期間と一致することは、極めて少ない。従って、DFT処理により推定された波形の離散データの位相と、演算部140に入力される補正対象のデータの位相とが一致しないため、補正誤差が生じることになる。
例えば、図17の例では、フリッカ波形1周期分に満たない期間のサンプリングデータを基にDFT処理が行われたために、DFT処理部120は、補正対象の画像データに含まれる実際のフリッカ波形(図中下段の波形に対応)より、周期の短い波形(図中上段の波形に対応)を推定してしまう。このため、推定の結果得られた離散データをそのまま用いて補正を行うと、補正誤差が生じてしまい、入力画像信号からフリッカ成分を精度よく除去できない。
そこで、本実施の形態では、推定成分補間処理部160において、フリッカ生成部130から出力される離散データを、演算部140での補正タイミングに同期するようにスケーリングして出力する。すなわち、フリッカ生成部130からの離散データを基にして、演算部140での補正タイミングにそれぞれ同期した任意点数のデータを、補間演算により生成して出力する。
図17の例では、フリッカ生成部130からの離散データのうち、連続する4個を利用して補間演算を行い、1個のデータを生成している。フリッカ生成部130からのフリッカ波形は、補正対象の実際のフリッカ波形とは周期が異なっているので、フリッカ生成部130からのフリッカ波形の周期が実際のフリッカ波形の周期に合わせて変換され、変換後の離散データのうち、演算部140での補正タイミングに同期する各点を中心とした近傍の4点が選択されて、補間演算に適用される。実際には、推定されたフリッカ成分の特定数の離散データが、あらかじめ決められた任意の個数のデータに変換されて、変換後の各データが、演算部140における補正タイミングに同期して順次出力されることになる。
また、本実施の形態では、積分処理部111aにおける積分処理の最小単位は1ラインであることから、推定成分補間処理部160では、1ライン分またはその整数倍に対応する画像データが演算部140に入力されるタイミングに同期するように、スケーリング後のデータ個数が決定される。例えば、推定成分補間処理部160で生成される、フリッカ波形1周期当たりのデータ個数を、ライン積分器210または間引き処理部230から出力される、フリッカ波形1周期当たりのデータ個数に一致させればよい。すなわち、スケーリング後の各データは、画像信号中の実際のフリッカ成分の1周期または複数周期を、1ラインまたはその整数倍により分割した期間のそれぞれに対応するように生成され、それらの期間にそれぞれ対応する画像信号の演算部140に対する入力タイミングに同期して、生成されたデータが順次出力される。
また、推定成分補間処理部160での補間手法としては、線形補間や、上述したキュービック補間などの補間関数を用いた手法などを適用できる。
以上の処理により、演算部140では、誤差を生じることなくフリッカ成分を高精度で低減できるようになり、画質の高い撮像画像を得ることが可能になる。
〔第4の実施の形態〕
図18は、本発明の第4の実施の形態に係るフリッカ低減部の内部構成を示すブロック図である。なお、この図18では、図16に対応するブロックには同じ符号を付して示しており、それらの説明は省略する。
図18に示すフリッカ低減部20cにおいて、演算部140cは、補正ゲイン算出部141、ゲイン補間処理部142、および画像補正部143を備えている。補正ゲイン算出部141は、フリッカ生成部130からのフリッカ成分の離散データを基に、フリッカ成分を打ち消すための補正パラメータである補正ゲインを算出する。この補正ゲインは、例えば、上述した式(21)における1/[1+Γn(y)]に対応する。ゲイン補間処理部142は、補正ゲイン算出部141で算出された補正ゲインの離散データを、画像補正部143での補正タイミングに同期するようにスケーリングして出力する。画像補正部143は、ゲイン補間処理部142によりスケーリングされた補正ゲインを、式(21)に従って入力画像信号に対して乗算して、フリッカ成分を除去するための演算を行う。
このフリッカ低減部20cでは、図16の推定成分補間処理部160の代わりにゲイン補間処理部142を設け、推定されたフリッカ波形から得た補正ゲインを基に、補正時のタイミングに同期するようにスケーリングすることで、補正誤差の発生を防止している。スケーリング後に出力されるデータ個数や、スケーリングに利用する補間演算の手法などは、上記の推定成分補間処理部160と同様である。このような構成により、図16の場合と同様に、フリッカ成分を高精度で低減できるようになり、画質の高い撮像画像を得ることが可能になる。
〔第5の実施の形態〕
図19は、本発明の第5の実施の形態に係るフリッカ低減部の内部構成を示すブロック図である。なお、この図19では、図15および図16に対応するブロックには同じ符号を付して示しており、それらの説明は省略する。
図19に示すフリッカ低減部20dは、上述した第1および第2の実施の形態のように、サンプリングしたデータを、フリッカ波形の1周期(または複数周期)に合わせて補間する機能と、DFT処理により推定されたフリッカ波形の離散データを、演算部140における補正タイミングに同期するようにスケーリングする機能とを、ともに備えている。この例では、前者の機能として、図15で説明したフリッカ成分補間処理部150が設けられ、後者の機能として、図16で説明した推定成分補間処理部160が設けられている。これにより、DFT処理によるフリッカ検出時の検出誤差の低減効果と、DFT処理により推定されたフリッカ成分を補正に適用する際の補正誤差の低減効果の両方を得ることができる。なお、前者の機能として、図3で説明した積分処理部111を設けた場合でも、あるいは、後者の機能として、図18で説明した演算部140cを設けた場合でも、同様の効果を得ることができる。
図20は、図19の推定成分補間処理部による補間演算を説明するための図である。
図19のフリッカ低減部20dでは、フリッカ成分補間処理部150の処理により、フリッカ波形の1周期(または複数周期)に正確に対応する期間において等間隔でサンプリングされたデータが、DFT処理部120に入力される。このため、フリッカ生成部130から出力されるフリッカ波形(図20の上段の波形)の周期は、画像信号に含まれる実際のフリッカ波形(図20の下段の波形)の周期と一致している。しかし、推定されたフリッカ波形上の離散データの間隔は、積分処理部111aでサンプリングされたデータの間隔とは異なるものとなるので、推定されたフリッカ波形を、演算部140での補正時にそのまま用いた場合には、補正誤差が生じてしまう。
そこで、推定されたフリッカ波形に対応する離散データ群を、推定成分補間処理部160での補間演算により、演算部140での補正タイミングに同期するデータ群に変換する。図20では、例として、推定されたフリッカ波形内の4個の離散データを補間演算に適用して、1個のデータを生成している。これにより、演算部140での補正タイミングの同期が図られ、補正誤差の発生を防止することができる。なお、DFT処理部120へのサンプリングデータが補間された場合であっても、推定成分補間処理部160では、推定されたフリッカ波形の周期を変換する必要がある場合もある。
以上のように、サンプリングしたデータをフリッカ波形の1周期(または複数周期)に合わせて補間する機能と、DFT処理により推定されたフリッカ波形の離散データを補正タイミングに同期するようにスケーリングする機能とをともに設けたことにより、DFT処理時のフリッカ検出誤差と、補正誤差とをともに低減できるので、フリッカ成分をより正確に除去できるようになり、撮像画像の品質をより一層向上させることができる。
なお、以上の各実施の形態では、ライン積分器210の出力データを間引いた場合について説明したが、間引きを行わない場合でも本発明を適用可能である。例えば、フリッカ低減部内の演算性能や、積分値を保持するメモリ回路の設置面積、これらの製造コストなどに余裕がある場合には、積分値のサンプリング単位は最短で1ライン単位とすることができる。上述したように、撮像素子上のライン数や画面レートによっては、フリッカ波形の1周期分に相当するライン数が整数にならない場合があり、このような場合に本発明を適用することで、フリッカ検出誤差や補正誤差を低減できる。
また、上記の各実施の形態では、撮像素子としてCMOSイメージセンサを用いた場合について説明したが、CMOSイメージセンサ以外のMOS型イメージセンサなど、他のXYアドレス走査型の撮像素子を用いた場合にも本発明を適用可能である。また、本発明は、XYアドレス走査型の撮像素子を用いた様々な撮像装置、およびこのような撮像機能を具備する携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistants)などの機器に対して適用することもできる。
さらに、例えばPC(パーソナルコンピュータ)などに接続されるテレビ電話用あるいはゲームソフト用などの小型カメラによる撮像信号に対する処理や、撮像された画像を補整するための処理などを行う画像処理装置に対しても、本発明を適用することができる。
また、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、この装置が有すべき機能(上記のフリッカ低減部などに対応する機能)の処理内容を記述したプログラムが提供される。そして、そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記録装置、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリなどがある。
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録された光ディスクや半導体メモリなどの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムまたはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置の要部構成を示すブロック図である。 フリッカについて説明するための図である。 第1の実施の形態に係るフリッカ低減部の内部構成を示すブロック図である。 サンプリングデータの間引き処理の例について説明するための図である。 サンプリング期間がフリッカ波形1周期と一致する場合の間引き処理の様子を模式的に示す図である。 サンプリング期間がフリッカ波形1周期に満たない場合の間引き処理の様子を模式的に示す図である。 サンプリング期間がフリッカ波形1周期を超過する場合の間引き処理の様子を模式的に示す図である。 サンプリング期間がフリッカ波形1周期に一致するように利用するデータ点数を減らした場合の間引き処理の様子を模式的に示す図である。 サンプリング期間がフリッカ波形1周期と一致しない場合のDFT処理について説明するための図である。 積分処理部の第1の構成例を示すブロック図である。 図10の積分処理部の動作を説明するための図である。 V方向間引き演算部の内部構成例を示す図である。 積分処理部の第2の構成例を示すブロック図である。 図13の積分処理部の動作を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態に係るフリッカ低減部の内部構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態に係るフリッカ低減部の内部構成を示すブロック図である。 推定成分補間処理部による補間演算を説明するための図である。 本発明の第4の実施の形態に係るフリッカ低減部の内部構成を示すブロック図である。 本発明の第5の実施の形態に係るフリッカ低減部の内部構成を示すブロック図である。 図19の推定成分補間処理部による補間演算を説明するための図である。 従来のフリッカ検出手順を概略的に説明するための図である。 サンプリングしたデータを間引く場合のフリッカ検出手順を概略的に説明するための図である。
符号の説明
11……光学ブロック、11a……ドライバ、12……CMOS型イメージセンサ(CMOSセンサ)、12a……タイミングジェネレータ(TG)、13……アナログフロントエンド(AFE)回路、14……カメラ処理回路、15……システムコントローラ、16……入力部、17……グラフィックI/F、17a……ディスプレイ、20……フリッカ低減部、110……正規化積分値算出部、111……積分処理部、112……積分値保持部、113……平均値演算部、114……差分演算部、115……正規化処理部、120……DFT処理部、130……フリッカ生成部、140……演算部、210……ライン積分器、220……間引き処理部

Claims (32)

  1. 画像信号を処理する画像処理装置において、
    前記画像信号を1水平同期期間以上の単位で積分する積分手段と、
    蛍光灯照明下で画面上に生じるフリッカの1周期分または複数周期分の期間にあらかじめ規定された一定数のサンプリング位置に対応する積分値を、前記積分手段による積分値を基に補間して生成する補間処理手段と、
    前記補間処理手段からの積分値、または隣接するフィールドもしくはフレームにおける前記補間処理手段からの対応する積分値の差分値を、正規化する正規化手段と、
    前記正規化手段による正規化後の積分値または差分値のスペクトルを抽出する周波数解析手段と、
    前記周波数解析手段により抽出されたスペクトルからフリッカ成分を推定するフリッカ推定手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. フリッカの1周期分または複数周期分の期間における前記サンプリング位置の数は、当該期間に前記積分手段から出力される積分値の数より少なく規定されていることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記補間処理手段は、前記積分手段による積分値の出力数を所定の割合で減少させる出力制御手段を備え、前記出力制御手段からの積分値を基に補間演算を行って前記各サンプリング位置に対応する積分値を生成することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記出力制御手段は、前記積分手段による所定数ごとの積分値を平均化するローパスフィルタを備えたことを特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
  5. 前記出力制御手段は、フリッカの1周期分または複数周期分と同一の期間、またはそれより長い期間における前記積分手段からの積分値の出力数を減少させることを特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
  6. 前記補間処理手段は、前記サンプリング位置ごとに、前記積分手段による所定数の積分値を基に補間関数を利用して補間演算を行い、当該サンプリング位置に対応する積分値を生成することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  7. 前記補間処理手段は、フリッカの1周期分または複数周期分の期間における前記積分手段による積分値から、前記所定数の積分値を選択して補間演算を行い、前記各サンプリング位置に対応する積分値を生成することを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。
  8. 前記正規化手段は、隣接するフィールドまたはフレームにおける前記補間処理手段からの対応する積分値の差分値を、連続する複数のフィールドまたはフレームにおける前記補間処理手段からの対応する積分値の平均値で除算することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  9. 前記正規化手段は、隣接するフィールドまたはフレームにおける前記補間処理手段からの対応する積分値の差分値を、前記補間処理手段からの積分値で除算することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  10. フリッカの1周期分または複数周期分の期間に一定数だけ規定され、それぞれの出力タイミングが前記積分手段による積分単位またはその整数倍の期間に同期するように規定されたデータを、前記フリッカ推定手段により推定されたフリッカ成分の離散値を基に補間して生成する推定値補間処理手段と、
    前記推定値補間処理手段により補間されたフリッカ成分の推定値を基に前記画像信号からフリッカ成分を除去する画像補正手段と、
    をさらに有することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  11. 前記フリッカ推定手段によるフリッカ成分の推定値を基に、フリッカ成分を打ち消すための補正パラメータを算出する補正パラメータ算出手段と、
    前記画像信号に含まれるフリッカ成分の1周期分または複数周期分の期間に一定数だけ規定され、それぞれの出力タイミングが前記積分手段による積分単位またはその整数倍の期間に同期するように規定されたデータを、前記補正パラメータ算出手段により算出された前記補正パラメータの離散値を基に補間して生成するパラメータ補間処理手段と、
    前記パラメータ補間処理手段により補間された前記補正パラメータを用いて前記画像信号からフリッカ成分を除去する画像補正手段と、
    をさらに有することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  12. 画像信号を処理する画像処理装置において、
    前記画像信号を1水平同期期間以上の単位で積分する積分手段と、
    前記積分手段による積分値、または隣接するフィールドもしくはフレームにおける積分値の差分値を、正規化する正規化手段と、
    蛍光灯照明下で画面上に生じるフリッカの1周期分または複数周期分の期間にあらかじめ規定された一定数のサンプリング位置に対応するデータを、前記正規化手段による正規化後の積分値または差分値を基に補間して生成する補間処理手段と、
    前記補間処理手段からの出力データのスペクトルを抽出する周波数解析手段と、
    前記周波数解析手段により抽出されたスペクトルからフリッカ成分を推定するフリッカ推定手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  13. フリッカの1周期分または複数周期分の期間に一定数だけ規定され、それぞれの出力タイミングが前記積分手段による積分単位またはその整数倍の期間に同期するように規定されたデータを、前記フリッカ推定手段により推定されたフリッカ成分の離散値を基に補間して生成する推定値補間処理手段と、
    前記推定値補間処理手段により補間されたフリッカ成分の推定値を基に前記画像信号からフリッカ成分を除去する画像補正手段と、
    をさらに有することを特徴とする請求項12記載の画像処理装置。
  14. 前記フリッカ推定手段によるフリッカ成分の推定値を基に、フリッカ成分を打ち消すための補正パラメータを算出する補正パラメータ算出手段と、
    前記画像信号に含まれるフリッカ成分の1周期分または複数周期分の期間に一定数だけ規定され、それぞれの出力タイミングが前記積分手段による積分単位またはその整数倍の期間に同期するように規定されたデータを、前記補正パラメータ算出手段により算出された前記補正パラメータの離散値を基に補間して生成するパラメータ補間処理手段と、
    前記パラメータ補間処理手段により補間された前記補正パラメータを用いて前記画像信号からフリッカ成分を除去する画像補正手段と、
    をさらに有することを特徴とする請求項12記載の画像処理装置。
  15. 画像信号を処理する画像処理装置において、
    前記画像信号を1水平同期期間以上の単位で積分する積分手段と、
    前記積分手段による積分値、または隣接するフィールドもしくはフレームにおける積分値の差分値を、正規化する正規化手段と、
    前記正規化手段による正規化後の積分値または差分値のスペクトルを抽出する周波数解析手段と、
    前記周波数解析手段により抽出されたスペクトルから、蛍光灯照明下で画面上に生じるフリッカ成分を推定するフリッカ推定手段と、
    前記画像信号に含まれるフリッカ成分の1周期分または複数周期分の期間に一定数だけ規定され、それぞれの出力タイミングが前記積分手段による積分単位またはその整数倍の期間に同期するように規定されたデータを、前記フリッカ推定手段により推定されたフリッカ成分の離散値を基に補間して生成する補間処理手段と、
    前記補間処理手段により補間されたフリッカ成分の推定値を基に前記画像信号からフリッカ成分を除去する画像補正手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  16. 前記補間処理手段は、前記フリッカ推定手段により推定されたフリッカ成分の所定数の離散値を基に線形補間を行うことで、前記画像信号に含まれるフリッカ成分の1周期分または複数周期分の期間に規定された各データを生成することを特徴とする請求項15記載の画像処理装置。
  17. 前記補間処理手段は、前記フリッカ推定手段により推定されたフリッカ成分の所定数の離散値を基に補間関数を利用して補間演算を行うことで、前記画像信号に含まれるフリッカ成分の1周期分または複数周期分の期間に規定された各データを生成することを特徴とする請求項15記載の画像処理装置。
  18. 画像信号を処理する画像処理装置において、
    前記画像信号を1水平同期期間以上の単位で積分する積分手段と、
    前記積分手段による積分値、または隣接するフィールドもしくはフレームにおける積分値の差分値を、正規化する正規化手段と、
    前記正規化手段による正規化後の積分値または差分値のスペクトルを抽出する周波数解析手段と、
    前記周波数解析手段により抽出されたスペクトルから、蛍光灯照明下で画面上に生じるフリッカ成分を推定するフリッカ推定手段と、
    前記フリッカ推定手段によるフリッカ成分の推定値を基に、フリッカ成分を打ち消すための補正パラメータを算出する補正パラメータ算出手段と、
    前記画像信号に含まれるフリッカ成分の1周期分または複数周期分の期間に一定数だけ規定され、それぞれの出力タイミングが前記積分手段による積分単位またはその整数倍の期間に同期するように規定されたデータを、前記補正パラメータ算出手段により算出された前記補正パラメータの離散値を基に補間して生成する補間処理手段と、
    前記補間処理手段により補間された前記補正パラメータを用いて前記画像信号からフリッカ成分を除去する画像補正手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  19. 前記補間処理手段は、前記補正パラメータ算出手段からの前記補正パラメータの所定数の離散値を基に線形補間を行うことで、フリッカ成分の1周期分または複数周期分の期間に規定された各データを生成することを特徴とする請求項18記載の画像処理装置。
  20. 前記補間処理手段は、前記補正パラメータ算出手段からの前記補正パラメータの所定数の離散値を基に補間関数を利用して補間演算を行うことで、フリッカ成分の1周期分または複数周期分の期間に規定された各データを生成することを特徴とする請求項18記載の画像処理装置。
  21. XYアドレス走査型の固体撮像素子を用いて画像を撮像する撮像装置において、
    撮像により得られた画像信号を1水平同期期間以上の単位で積分する積分手段と、
    蛍光灯照明下で画面上に生じるフリッカの1周期分または複数周期分の期間にあらかじめ規定された一定数のサンプリング位置に対応する積分値を、前記積分手段による積分値を基に補間して生成する補間処理手段と、
    前記補間処理手段からの積分値、または隣接するフィールドもしくはフレームにおける前記補間処理手段からの対応する積分値の差分値を、正規化する正規化手段と、
    前記正規化手段による正規化後の積分値または差分値のスペクトルを抽出する周波数解析手段と、
    前記周波数解析手段により抽出されたスペクトルからフリッカ成分を推定するフリッカ推定手段と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
  22. XYアドレス走査型の固体撮像素子を用いて画像を撮像する撮像装置において、
    撮像により得られた画像信号を1水平同期期間以上の単位で積分する積分手段と、
    前記積分手段による積分値、または隣接するフィールドもしくはフレームにおける積分値の差分値を、正規化する正規化手段と、
    蛍光灯照明下で画面上に生じるフリッカの1周期分または複数周期分の期間にあらかじめ規定された一定数のサンプリング位置に対応するデータを、前記正規化手段による正規化後の積分値または差分値を基に補間して生成する補間処理手段と、
    前記補間処理手段からの出力データのスペクトルを抽出する周波数解析手段と、
    前記周波数解析手段により抽出されたスペクトルからフリッカ成分を推定するフリッカ推定手段と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
  23. XYアドレス走査型の固体撮像素子を用いて画像を撮像する撮像装置において、
    撮像により得られた画像信号を1水平同期期間以上の単位で積分する積分手段と、
    前記積分手段による積分値、または隣接するフィールドもしくはフレームにおける積分値の差分値を、正規化する正規化手段と、
    前記正規化手段による正規化後の積分値または差分値のスペクトルを抽出する周波数解析手段と、
    前記周波数解析手段により抽出されたスペクトルから、蛍光灯照明下で画面上に生じるフリッカ成分を推定するフリッカ推定手段と、
    前記画像信号に含まれるフリッカ成分の1周期分または複数周期分の期間に一定数だけ規定され、それぞれの出力タイミングが前記積分手段による積分単位またはその整数倍の期間に同期するように規定されたデータを、前記フリッカ推定手段により推定されたフリッカ成分の離散値を基に補間して生成する補間処理手段と、
    前記補間処理手段により補間されたフリッカ成分の推定値を基に前記画像信号からフリッカ成分を除去する画像補正手段と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
  24. XYアドレス走査型の固体撮像素子を用いて画像を撮像する撮像装置において、
    撮像により得られた画像信号を1水平同期期間以上の単位で積分する積分手段と、
    前記積分手段による積分値、または隣接するフィールドもしくはフレームにおける積分値の差分値を、正規化する正規化手段と、
    前記正規化手段による正規化後の積分値または差分値のスペクトルを抽出する周波数解析手段と、
    前記周波数解析手段により抽出されたスペクトルから、蛍光灯照明下で画面上に生じるフリッカ成分を推定するフリッカ推定手段と、
    前記フリッカ推定手段によるフリッカ成分の推定値を基に、フリッカ成分を打ち消すための補正パラメータを算出する補正パラメータ算出手段と、
    前記画像信号に含まれるフリッカ成分の1周期分または複数周期分の期間に一定数だけ規定され、それぞれの出力タイミングが前記積分手段による積分単位またはその整数倍の期間に同期するように規定されたデータを、前記補正パラメータ算出手段により算出された前記補正パラメータの離散値を基に補間して生成する補間処理手段と、
    前記補間処理手段により補間された前記補正パラメータを用いて前記画像信号からフリッカ成分を除去する画像補正手段と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
  25. 蛍光灯照明下で画像上に生じるフリッカを検出するための画像処理方法において、
    積分手段が、画像信号を1水平同期期間以上の単位で積分するステップと、
    補間処理手段が、蛍光灯照明下で画面上に生じるフリッカの1周期分または複数周期分の期間にあらかじめ規定された一定数のサンプリング位置に対応する積分値を、前記積分手段による積分値を基に補間して生成するステップと、
    正規化手段が、前記補間処理手段からの積分値、または隣接するフィールドもしくはフレームにおける前記補間処理手段からの対応する積分値の差分値を、正規化するステップと、
    周波数解析手段が、前記正規化手段による正規化後の積分値または差分値のスペクトルを抽出するステップと、
    フリッカ推定手段が、前記周波数解析手段により抽出されたスペクトルからフリッカ成分を推定するステップと、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  26. 蛍光灯照明下で画像上に生じるフリッカを検出するための画像処理方法において、
    積分手段が、前記画像信号を1水平同期期間以上の単位で積分するステップと、
    正規化手段が、前記積分手段による積分値、または隣接するフィールドもしくはフレームにおける積分値の差分値を正規化するステップと、
    補間処理手段が、蛍光灯照明下で画面上に生じるフリッカの1周期分または複数周期分の期間にあらかじめ規定された一定数のサンプリング位置に対応するデータを、前記正規化手段による正規化後の積分値または差分値を基に補間して生成するステップと、
    周波数解析手段が、前記補間処理手段からの出力データのスペクトルを抽出するステップと、
    フリッカ推定手段が、前記周波数解析手段により抽出されたスペクトルからフリッカ成分を推定するステップと、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  27. 蛍光灯照明下で画像上に生じるフリッカを除去するための画像処理方法において、
    積分手段が、前記画像信号を1水平同期期間以上の単位で積分するステップと、
    正規化手段が、前記積分手段による積分値、または隣接するフィールドもしくはフレームにおける積分値の差分値を正規化するステップと、
    周波数解析手段が、前記正規化手段による正規化後の積分値または差分値のスペクトルを抽出するステップと、
    フリッカ推定手段が、前記周波数解析手段により抽出されたスペクトルから、蛍光灯照明下で画面上に生じるフリッカ成分を推定するステップと、
    補間処理手段が、前記画像信号に含まれるフリッカ成分の1周期分または複数周期分の期間に一定数だけ規定され、それぞれの出力タイミングが前記積分手段による積分単位またはその整数倍の期間に同期するように規定されたデータを、前記フリッカ推定手段により推定されたフリッカ成分の離散値を基に補間して生成するステップと、
    画像補正手段が、前記補間処理手段により補間されたフリッカ成分の推定値を基に前記画像信号からフリッカ成分を除去するステップと、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  28. 蛍光灯照明下で画像上に生じるフリッカを除去するための画像処理方法において、
    積分手段が、前記画像信号を1水平同期期間以上の単位で積分するステップと、
    正規化手段が、前記積分手段による積分値、または隣接するフィールドもしくはフレームにおける積分値の差分値を正規化するステップと、
    周波数解析手段が、前記正規化手段による正規化後の積分値または差分値のスペクトルを抽出するステップと、
    フリッカ推定手段が、前記周波数解析手段により抽出されたスペクトルから、蛍光灯照明下で画面上に生じるフリッカ成分を推定するステップと、
    補正パラメータ算出手段が、前記フリッカ推定手段によるフリッカ成分の推定値を基に、フリッカ成分を打ち消すための補正パラメータを算出するステップと、
    補間処理手段が、前記画像信号に含まれるフリッカ成分の1周期分または複数周期分の期間に一定数だけ規定され、それぞれの出力タイミングが前記積分手段による積分単位またはその整数倍の期間に同期するように規定されたデータを、前記補正パラメータ算出手段により算出された前記補正パラメータの離散値を基に補間して生成するステップと、
    画像補正手段が、前記補間処理手段により補間された前記補正パラメータを用いて前記画像信号からフリッカ成分を除去するステップと、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  29. 蛍光灯照明下で画像上に生じるフリッカを検出する処理をコンピュータに実行させる画像処理プログラムにおいて、
    画像信号を1水平同期期間以上の単位で積分する積分手段、
    蛍光灯照明下で画面上に生じるフリッカの1周期分または複数周期分の期間にあらかじめ規定された一定数のサンプリング位置に対応する積分値を、前記積分手段による積分値を基に補間して生成する補間処理手段、
    前記補間処理手段からの積分値、または隣接するフィールドもしくはフレームにおける前記補間処理手段からの対応する積分値の差分値を、正規化する正規化手段、
    前記正規化手段による正規化後の積分値または差分値のスペクトルを抽出する周波数解析手段、
    前記周波数解析手段により抽出されたスペクトルからフリッカ成分を推定するフリッカ推定手段、
    として前記コンピュータを機能させることを特徴とする画像処理プログラム。
  30. 蛍光灯照明下で画像上に生じるフリッカを検出する処理をコンピュータに実行させる画像処理プログラムにおいて、
    前記画像信号を1水平同期期間以上の単位で積分する積分手段、
    前記積分手段による積分値、または隣接するフィールドもしくはフレームにおける積分値の差分値を、正規化する正規化手段、
    蛍光灯照明下で画面上に生じるフリッカの1周期分または複数周期分の期間にあらかじめ規定された一定数のサンプリング位置に対応するデータを、前記正規化手段による正規化後の積分値または差分値を基に補間して生成する補間処理手段、
    前記補間処理手段からの出力データのスペクトルを抽出する周波数解析手段、
    前記周波数解析手段により抽出されたスペクトルからフリッカ成分を推定するフリッカ推定手段、
    として前記コンピュータを機能させることを特徴とする画像処理プログラム。
  31. 蛍光灯照明下で画像上に生じるフリッカを除去する処理をコンピュータに実行させる画像処理プログラムにおいて、
    前記画像信号を1水平同期期間以上の単位で積分する積分手段、
    前記積分手段による積分値、または隣接するフィールドもしくはフレームにおける積分値の差分値を、正規化する正規化手段、
    前記正規化手段による正規化後の積分値または差分値のスペクトルを抽出する周波数解析手段、
    前記周波数解析手段により抽出されたスペクトルから、蛍光灯照明下で画面上に生じるフリッカ成分を推定するフリッカ推定手段、
    前記画像信号に含まれるフリッカ成分の1周期分または複数周期分の期間に一定数だけ規定され、それぞれの出力タイミングが前記積分手段による積分単位またはその整数倍の期間に同期するように規定されたデータを、前記フリッカ推定手段により推定されたフリッカ成分の離散値を基に補間して生成する補間処理手段、
    前記補間処理手段により補間されたフリッカ成分の推定値を基に前記画像信号からフリッカ成分を除去する画像補正手段、
    として前記コンピュータを機能させることを特徴とする画像処理プログラム。
  32. 蛍光灯照明下で画像上に生じるフリッカを除去する処理をコンピュータに実行させる画像処理プログラムにおいて、
    前記画像信号を1水平同期期間以上の単位で積分する積分手段、
    前記積分手段による積分値、または隣接するフィールドもしくはフレームにおける積分値の差分値を、正規化する正規化手段、
    前記正規化手段による正規化後の積分値または差分値のスペクトルを抽出する周波数解析手段、
    前記周波数解析手段により抽出されたスペクトルから、蛍光灯照明下で画面上に生じるフリッカ成分を推定するフリッカ推定手段、
    前記フリッカ推定手段によるフリッカ成分の推定値を基に、フリッカ成分を打ち消すための補正パラメータを算出する補正パラメータ算出手段、
    前記画像信号に含まれるフリッカ成分の1周期分または複数周期分の期間に一定数だけ規定され、それぞれの出力タイミングが前記積分手段による積分単位またはその整数倍の期間に同期するように規定されたデータを、前記補正パラメータ算出手段により算出された前記補正パラメータの離散値を基に補間して生成する補間処理手段、
    前記補間処理手段により補間された前記補正パラメータを用いて前記画像信号からフリッカ成分を除去する画像補正手段、
    として前記コンピュータを機能させることを特徴とする画像処理プログラム。
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