JP3551870B2 - Vdt障害緩和装置/方法およびvdt障害危険性定量化装置/方法ならびに記録媒体 - Google Patents

Vdt障害緩和装置/方法およびvdt障害危険性定量化装置/方法ならびに記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、視覚的な刺激を受けることにより生じる過度な緊張や疲労などのVDT(Video Display Terminal)障害を緩和するためのVDT障害緩和装置/方法およびVDT障害危険性定量化装置/方法ならびに記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、テレビ受像機に代表されるように、人間に対して情報を視覚的に提示するための画像表示装置があり、この画像表示装置を使用することによって生じる様々な身体的症状は、いわゆるVDT(Video Display Terminal)障害として知られている。これまでに一般に知られているVDT障害としては、画像表示装置上に表示された画像を長時間連続して見続けることによる眼精疲労や視力低下などがある。これらの障害は、映像の内容そのものとは関係がなく、主として画像表示装置の使用形態に依存して生じるものである。
【0003】
これに対し、近年、コンピュータグラフィックスなどの技術進歩に伴って映像表現が多様化し、VDT障害の新しい機構として、映像の内容に依存して生じる内容依存型のVDT障害の危険性が指摘されている。この種のVDT障害を引き起こす映像内容としては、映像内容に含まれる10Hzから30Hz程度の周波数でフレーム画像が激しく明滅するフレーム間フリッカーがある。この内容依存型のVDT障害によれば、脳神経系などに過度の緊張や疲労を生じたり、乗り物酔いに類似した症状や、場合によっては痙攣を引き起こすことが報告されている。
【0004】
内容依存型VDT障害を効果的に防止するための従来技術として、例えば特願平07−101977号「VDT障害緩和方法および画像周波数減衰装置およびVDTアダプタ」に開示されているように、内容依存型VDT障害を引き起こす頻度が最も高い10Hz付近の時間周波数成分を適応的に減衰する方法および装置が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の映像内容に依存してフレーム画像が明滅するフレーム間フリッカーに対し、静止画のように明滅現象を伴わない映像内容であっても、例えば図14に例示する細かな縞パタンのように、同一の図形が空間内に規則的に繰り返し配列された規則的空間パタンについても、光過敏性体質の人に対して内容依存型VDT障害を引き起こす可能性が指摘されている。
しかしながら現在のところ、この規則的空間パタンが引き起こす内容依存型VDT障害を緩和するための技術や、この種のVDT障害の危険性を検出する技術は知られていない。
【0006】
また、規則的空間パタンと同様に映像内容そのものに明滅現象が含まれていない静止画であっても、NTSCやPALなどのインターレース方式の画像表示装置上に、走査線の方向の縞パタン(横縞)を走査線間隔に等しい間隔で提示した場合に、フレーム周波数の時間周波数(NTSCでは30Hz、PALでは25Hz)を有するフリッカー(明滅)が例外的に発生し、結果的に内容依存型VDT障害と同様の障害を引き起こす場合がある。
【0007】
すなわち、インターレース方式では、1フレームを構成する2つのフィールドが、フレーム周波数の2倍の周波数で走査され、1フレーム内の2つのフィールド画像が時分割されて順次表示されるため、例えば後述する図3に示すように、縞パタンの図形部分(黒部分)と下地部分とが別々のフィールドに属する場合に、これら図形部分と下地部分とが交互に表示され、フレーム周波数の時間周波数を有するフリッカーが発生する。
【0008】
前述の特願平07−101977号にかかる技術によれば、フレーム間フリッカーを抑制することはできるが、この技術は、時間フィルタリング処理を各画素毎に独立に行うものであるため、映像に含まれる規則的空間パタンによる内容依存型VDT障害や、インターレース方式においてフィールド画像が交互に表示されることによって発生する上述のフリッカーによるVDT障害を原理的に緩和することはできず、しかもこの種のVDT障害の危険性を定量的に検出することもできない。
【0009】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、規則的空間パタンによるVDT障害や、インターレース方式に起因したフリッカーによるVDT障害を緩和することができるVDT障害緩和装置/方法、およびこれらVDT障害の危険性を定量的に把握することのできるVDT障害危険性定量化装置/方法、ならびに記録媒体を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、この発明は以下の構成を有する。
即ち、第1の発明にかかるVDT障害緩和装置は、インターレース方式に準拠した画像信号を出力する画像信号出力装置と、前記画像信号に基づき画像を表示する画像表示装置との間に設置され、前記画像信号に対しVDT障害を緩和するための処理を施すVDT障害緩和装置であって、第1フィールドと第2フィールドとを区別せずにこれらフィールドの時間順序を保持したまま、各フィールドの画像信号に対して時間フィルタリング処理を施すフィルタ手段(例えば後述するA/D変換部10、フィルタ部20、D/A変換部30に相当する構成要素)を備えたことを特徴とする。
【0011】
第2の発明は、第1の発明において、前記フィルタ手段が、フィールドを単位として前記画像信号を順次取り込む信号取込部(例えば後述するA/D変換部10に相当する構成要素)と、前記画像信号に含まれる所定の周波数成分を減衰させるローパスフィルタ部(例えば後述するフィルタ部20に相当する構成要素)と、前記所定の周波数成分が減衰された画像信号を前記時間順序に従って順次出力する信号出力部(例えば後述するD/A変換部30に相当する構成要素)と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
第3の発明は、第1の発明において、前記フィルタ手段が、フィールドを単位として前記画像信号を順次取り込む信号取込部(例えば後述するA/D変換部10に相当する構成要素)と、前記画像信号によるVDT障害の危険性を表す指標値を演算して前記危険性を定量化する危険性定量化部(例えば後述する危険性定量化部100に相当する構成要素)と、前記危険性を抑制するように前記指標値を反映させて前記画像信号に含まれる所定の周波数成分を減衰させるローパスフィルタ部(例えば後述するフィルタ部200に相当する構成要素)と、前記所定の周波数成分が減衰された画像信号を前記時間順序に従って順次出力する信号出力部(例えば後述するD/A変換部30に相当する構成要素)と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
第4に発明は、第1の発明において、前記フィルタ手段が、フィールドを単位として前記画像信号を順次取り込む信号取込部(例えば後述するA/D変換部10に相当する構成要素)と、前記画像信号の各フィールドを複数のサブフィールドに分割するフィールド分割部(例えば後述するフィールド分割部15に相当する構成要素)と、前記複数のサブフィールドを区別せずにこれらサブフィールドの時間順序を保持したまま、各サブフィールドの画像信号に対して時間フィルタリング処理を施し、該画像信号が形成する画像に含まれる所定の周波数成分を減衰させるローパスフィルタ部(例えば後述するフィルタ部20に相当する構成要素)と、前記所定の周波数成分が減衰された各サブフィールドの画像信号から各フィールドの画像信号を合成するフィールド合成部(例えば後述するフィールド合成部25に相当する構成要素)と、前記フィールド合成部により合成された各フィールドの画像信号を前記時間順序に従って順次出力する信号出力部(例えば後述するD/A変換部30に相当する構成要素)と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
第5の発明にかかるVDT障害危険性定量化装置は、インターレース方式に準拠した画像信号によるVDT障害の危険性を定量化するVDT障害危険性定量化装置であって、前記画像信号を取り込んで一時的に保持する信号保持部(例えば後述するフィールドメモリ101に相当する構成要素)と、第1フィールドと第2フィールドとを区別せずにこれらフィールドの時間順序を保持したまま、各フィールドの画像信号に対して時間フィルタリング処理を施し、該画像信号が形成する画像に含まれる所定の周波数成分を減衰させるローパスフィルタ部(例えば後述するローパスフィルタ102に相当する構成要素)と、前記ローパスフィルタ部により時間フィルタリング処理が施された画像信号と前記信号保持部に保持された画像信号との差分に基づき前記危険性を表す指標値を演算する演算部(例えば後述するリスク指標値計算器103に相当する構成要素)と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
第6の発明は、第2ないし4の発明において、前記ローパスフィルタ部が、前記画像信号が形成する画像に含まれる時間周波数成分であってフレームスキャン周波数に等しい時間周波数成分を減衰させることを特徴とする。
第7の発明は、第2ないし4の発明において、前記ローパスフィルタ部が、前記画像信号が形成する画像に含まれる空間周波数成分であって、該画像が表示される装置上の走査線方向と直交する方向において最も高い空間周波数成分を減衰させることを特徴とする。
【0016】
第8の発明は、第2ないし4の発明において、前記信号取込部が、前記画像信号出力装置からアナログ量の画像信号を入力し、これをディジタル量の画像データに変換して前記ローパスフィルタ部に出力するA/D変換機能を有し、前記信号出力部が、前記ローパスフィルタ部から出力されたディジタル量の画像データを、インターレース方式に準拠したアナログ量の画像信号に変換するD/A変換機能を有することを特徴とする。
【0017】
第9の発明は、第5の発明において、前記ローパスフィルタ部が、前記画像信号が形成する画像に含まれる時間周波数成分であってフレームスキャン周波数に等しい時間周波数成分を減衰させることを特徴とする。
第10の発明は、第5の発明において、前記ローパスフィルタ部が、前記画像信号が形成する画像に含まれる空間周波数成分であって、該画像が表示される装置上の走査線方向と直交する方向において最も高い空間周波数成分を減衰させることを特徴とする。
【0018】
第11の発明にかかるVDT障害緩和方法は、インターレース方式に準拠した画像信号の所定の周波数成分を減衰させてVDT障害を緩和するVDT障害緩和方法であって、(a)フィールドを単位として前記画像信号を順次取り込む信号取込ステップ(例えば後述するステップS1に相当する要素)と、(b)第1フィールドと第2フィールドとを区別せずにこれらフィールドの時間順序を保持したまま、各フィールドの画像信号に対して時間フィルタリング処理を施し、該画像信号が形成する画像に含まれる所定の周波数成分を減衰させるフィルタリングステップ(例えば後述するステップS2に相当する要素)と、(c)前記時間フィルタリング処理が施された画像信号を前記時間順序に従って順次出力する信号出力ステップ(例えば後述するステップS3に相当する要素)と、を含むことを特徴とする。
【0019】
第12の発明にかかるVDT障害緩和方法は、インターレース方式に準拠した画像信号の所定の周波数成分を減衰させてVDT障害を緩和するVDT障害緩和方法であって、(a)フィールドを単位として前記画像信号を順次取り込む信号取込ステップ(例えば後述するステップS21に相当する要素)と、(b)前記画像信号によるVDT障害の危険性を表す指標値を演算して前記危険性を定量化する定量化ステップ(例えば後述するステップS22に相当する要素)と、(c)第1フィールドと第2フィールドとを区別せずにこれらフィールドの時間順序を保持したまま、各フィールドの画像信号に対し、前記危険性を抑制するように前記指標値を反映させて時間フィルタリング処理を施し、該画像信号が形成する画像に含まれる所定の周波数成分を減衰させるフィルタリングステップ(例えば後述するステップS23,S24に相当する要素)と、(d)前記時間フィルタリング処理が施された画像信号を前記時間順序に従って順次出力する信号出力ステップ(例えば後述するステップS25相当する要素)と、を含むことを特徴とする。
【0020】
第13の発明にかかるVDT障害緩和方法は、インターレース方式に準拠した画像信号の所定の周波数成分を減衰させてVDT障害を緩和するVDT障害緩和方法であって、(a)フィールドを単位として前記画像信号を順次取り込む信号取込ステップ(例えば後述するステップS31に相当する要素)と、(b)前記画像信号の各フィールドを複数のサブフィールドに分割するフィールド分割ステップ(例えば後述するステップS32に相当する要素)と、(c)前記複数のサブフィールドを区別せずにこれらサブフィールドの時間順序を保持したまま、各サブフィールドの画像信号に対して時間フィルタリング処理を施し、該画像信号が形成する画像に含まれる所定の周波数成分を減衰させるフィルタリングステップ(例えば後述するステップS33に相当する要素)と、(d)前記所定の周波数成分が減衰された各サブフィールドの画像信号から各フィールドの画像信号を合成するフィールド合成ステップ(例えば後述するステップS34に相当する要素)と、(e)前記合成された各フィールドの画像信号を前記時間順序に従って順次出力する信号出力ステップ(例えば後述するステップS35に相当する要素)と、を含むことを特徴とする。
【0021】
第14の発明にかかるVDT障害危険性定量化方法は、インターレース方式に準拠した画像信号によるVDT障害の危険性を定量化するVDT障害危険性定量化方法であって、(a)フィールドを単位として前記画像信号を順次取り込む信号取込ステップ(例えば後述するステップS10に相当する要素)と、(b)前記画像信号を保持する信号保持ステップ(例えば後述するステップS11に相当する要素)と、(c)第1フィールドと第2フィールドとを区別せずにこれらフィールドの時間順序を保持したまま、各フィールドの画像信号に対して時間フィルタリング処理を施し、該画像信号が形成する画像に含まれる所定の周波数成分を減衰させるフィルタリングステップ(例えば後述するステップS12に相当する要素)と、(d)前記時間フィルタリング処理が施された画像信号と前記保持された画像信号との差分に基づき前記危険性を表す指標値を演算する演算ステップ(例えば後述するステップS13に相当する要素)と、を含むことを特徴とする。
【0022】
第15の発明は、第11ないし第13の発明において、前記フィルタリングステップでは、前記画像信号が形成する画像に含まれる時間周波数成分であってフレームスキャン周波数に等しい時間周波数成分を減衰させることを特徴とする。第16の発明は、第11ないし第13の発明において、前記フィルタリングステップでは、前記画像信号が形成する画像に含まれる空間周波数成分であって、該画像が表示される装置上の走査線方向と直交する方向において最も高い空間周波数成分を減衰させることを特徴とする。
【0023】
第17の発明は、第14の発明において、前記フィルタリングステップでは、前記画像信号が形成する画像に含まれる時間周波数成分であってフレームスキャン周波数に等しい時間周波数成分を減衰させることを特徴とする。
第18の発明は、第14の発明において、前記フィルタリングステップでは、前記画像信号が形成する画像に含まれる空間周波数成分であって、該画像が表示される装置上の走査線方向と直交する方向において最も高い空間周波数成分を減衰させることを特徴とする。
【0024】
第19の発明は、インターレース方式に準拠した画像信号の所定の周波数成分を減衰させてVDT障害を緩和するためのプログラムが記述された記録媒体であって、(a)フィールドを単位として前記画像信号を順次取り込む信号取込ステップと、(b)第1フィールドと第2フィールドとを区別せずにこれらフィールドの時間順序を保持したまま、各フィールドの画像信号に対して時間フィルタリング処理を施し、該画像信号が形成する画像に含まれる所定の周波数成分を減衰させるフィルタリングステップと、(c)前記時間フィルタリング処理が施された画像信号を前記時間順序に従って順次出力する信号出力ステップと、を実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする。
【0025】
以下に、この発明の主な作用を説明する。
この発明によれば、インターレース方式に準拠した画像信号は、第1フィールドと第2フィールドとが区別されずに互いに対等なフィールドとして時間順序が保持されたまま、各フィールドに対して時間フィルタリング処理が施される。すなわち、1フレームを構成する第1フィールドと第2フィールドのライン位置は互いに異なるが、時間フィルタリング処理においては、このライン位置のちがいが無視される。これにより、第1フィールドと第2フィールドは同一空間上で時間的に連続した画像を形成する如く取り扱われ、各フィールドの画像信号が対等に時間フィルタリング処理の対象とされる。
【0026】
このとき、第1フィールドと第2フィールドが区別されずに時間フィルタリング処理が施される結果、第1フィールドと第2フィールドとの間で画像が互いに干渉し合い、時間的なフィルタリング処理と共に空間的なフィルタリング処理が施され、時空間的なフィルタリング処理が施される。これにより、時間的または空間的に画像に含まれる所定の周波数成分が減衰される。時間フィルタリング処理が施された後、画像信号は、フィールドの時間順序に従って出力される。以上により、VDT障害を引き起こす所定の周波数成分が減衰された画像信号が得られ、VDT障害が緩和される。
【0027】
上述の発明は、以下のように換言することができる。
すなわち、この発明は、インターレース走査方式のビデオ信号の表示装置に於いて、走査線方向と平行でピッチの等しい縞模様画像の表示によって生じるフレームスキャン周波数に等しいフリッカーによって生じるVDT障害を緩和するVDT障害緩和方法であって、前記インターレース画像信号の、各フレームを構成する二つのフィールドを同一のフィールドメモリに送りフレーム周波数の倍の時間周波数で時間周波数ローパスフィルタ処理を行うことによって、インターレース方式のビデオ信号の画像に対して高い時間周波数のパワー成分と高い空間周波数のパワー成分とを、同時に減衰させた画像に変換することを特徴とする。
【0028】
また、この発明は、インターレース走査方式のビデオ信号の画像信号出力装置とその画像表示装置との間に設置され、走査線方向と平行でピッチの等しい縞模様画像の表示によって生じるフレームスキャン周波数に等しいフリッカーによって生じるVDT障害を緩和するVDT障害緩和装置であって、前記インターレース画像信号の、各フレームを構成する二つのフィールドを同一のフィールドメモリに送りフレーム周波数の倍の時間周波数で時間周波数ローパスフィルタ処理を行うことによって、インターレース方式ビデオ信号の画像に対して高い時間周波数のパワー成分と高い空間周波数のパワー成分を同時に減衰させた画像に変換することを特徴とする。
【0029】
さらに、この発明は、規則的空間パタン画像の提示によって生じるVDT障害を緩和するVDT障害緩和方法であって、前記画像を、画像の各画素に隣接する画素に対する荷重加算を行うことによって、表示装置に表示可能な最も高い空間周波数成分を減衰させた画像に変換することを特徴とする。
【0030】
さらにまた、この発明は、画像信号出力装置と画像表示装置との間に設置され、規則的な空間パタン画像の提示によって生じるVDT障害を緩和するVDT障害緩和装置であって、前記画像を、画像の各画素に隣接する画素に対する荷重加算を行うことによって、表示装置に表示可能な最も高い空間周波数成分を減衰させた画像に変換することを特徴とする。
【0031】
この発明によれば、表示装置の静止画または動画像中に含まれる空間周波数成分であって、その表示装置に表示可能な走査線方向と直交する方向の最も高い空間周波数成分のパワーや、表示装置に表示するインターレース走査方式のビデオ信号のフレームスキャン周波数に等しい時間周波数成分のパワーを検出する。そして、それに基づいて、表示される映像に含まれる表示装置に表示可能な走査線方向と直交する方向の最も高い空間周波数成分のパワーや、表示装置に表示するインターレース走査方式ビデオ信号のフレームスキャン周波数に等しい時間周波数成分のパワーを減衰させる。これにより、走査線方向と直交する方向の細かい縞模様や、走査線と平行でピッチの等しい細かい縞模様によって発生するフリッカーに起因する内容依存型VDT障害を緩和する。また、表示装置に表示可能な走査線方向と直交する方向の最も高い空間周波数成分のパワーや、フレームスキャン周波数に等しい時間周波数成分のパワーによって生じるVDT障害の危険性を定量化する。
【0032】
このように、この発明によれば、インターレース方式の映像信号を表示する表示装置の水平走査線に平行でピッチの等しい縞模様画像によって発生するフレームスキャン周波数に等しい時間周波数のフリッカー成分のパワーの大きさを検出し、その大きさに応じて適応的にそれらの成分のパワーを減衰させることによって、ビデオ表示装置視聴者への過度のストレスを軽減し、それによって生じる健康障害を防止(予防)することが可能となる。
【0033】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
<実施の形態1>
まず、本発明の実施の形態1について説明する。
この実施の形態1にかかるVDT障害緩和装置は、ビデオチューナなどの画像信号出力装置とビデオモニターなどの画像表示装置との間に設置され、NTSCやPALなどのインターレース方式に準拠したビデオ信号(画像信号)に対し、第1フィールドと第2フィールドとを区別せずに各フィールドごとに時間フィルタリング処理を施すものである。
【0034】
図1に、この実施の形態1にかかるVDT障害緩和装置の構成を示す。同図において、符号10は、A/D変換部であり、インターレース方式に準拠したアナログ量のビデオ信号P1を、フィールドを単位として外部の画像信号出力装置(図示なし)から順次取り込み、これをA/D変換してディジタル量の画像データ(数値データ)D1に変換するものである。符号20は、多段接続されたローパスフィルタ21〜24からなるフィルタ部であり、第1フィールドと第2フィールドとを区別せずに各フィールドの時間順序を保持したまま、画像データD1に対して時間フィルタリング処理を施して所定の周波数成分(VDT障害に関与する周波数成分)を減衰させるものである。符号30は、D/A変換部であり、フィルタ部20により時間フィルタリング処理が施されたディジタル量の画像データ(数値データ)D2をD/A変換し、インターレース方式に準拠したアナログ量のビデオ信号P2に変換するものである。
【0035】
次に、図2に示す流れに沿って、この実施の形態1にかかるVDT障害緩和装置の動作を説明する。なお、以下の説明において、「画像信号」というときは、アナログ量の「ビデオ信号」と、ディジタル量の「画像データ」とを含む概念を表すものとする。
ステップS1:まず、A/D変換部10は、図示しない外部の画像信号出力装置から、インターレース方式のアナログ量のビデオ信号P1を順次取り込んで、フィールドを単位として量子化し、各フィールドのビデオ信号P1をディジタル量の画像データD1にA/D変換する。NTSC方式のビデオ信号の場合、フレーム単位の時間周波数は毎秒30フレームであり、1フレームは第1フィールドおよび第2フィールドの2つのフィールドから構成されるので、フィールド単位のビデオ信号の時間周波数は2倍の毎秒60フィールドとなる。したがって、この場合、1秒間に60フィールド分のビデオ信号P1が取り込まれて画像データD1に変換される。各フィールドの画像データD1は、フィルタ部30に順次転送される。
【0036】
ステップS2:フィルタ部20は、A/D変換部10から転送された各フィールドの画像データD1に対して時間フィルタリング処理を施す。このとき、フィルタ部20は、各フレームを構成する第1フィールドと第2フィールドとを区別せずに、各フィールドの時間順序を保持したまま、各フィールドの画像データに対して時間フィルタリング処理を施す。つまり、各フィールドの画像は、互いに区別されないフィールド画像として取り扱われ、その時間順序に従って時間フィルタリング処理が施される。
【0037】
ここで、フィルタ部20が第1フィールドと第2フィールドとを区別しないことの意味内容について、図3を参照して補足説明する。
図3に例示するように、1フレームは、奇数ラインL11〜L14を含む第1フィールドと偶数ラインL21〜L24を含む第2フィールドからなり、1フレーム内の各フィールドはライン位置が異なる。このように第1フィールドと第2フィールドは、ライン位置が異なる点で区別されるものであるが、フィルタ部20は、時間フィルタリング処理において、このライン位置の違いを無視し、奇数ラインL11〜L14と偶数ラインL21〜L24とを同一視することによって、第1フィールドと第2フィールドとを区別せず、各フィールドの画像を、互いに区別されないフィールド画像として取り扱う。
【0038】
つまり、第1フィールドと第2フィールドとを区別しないということは、第1フィールドと第2フィールドが共に仮想的な同一ライン上の画像を表すものとして取り扱われることを意味し、例えば図3に示す奇数ラインL11と偶数ラインL21が同一ラインとして扱われ、各フィールド間で対応する順位のライン同士が同一視される。このようにフィールドを区別しないことにより、1フレームを構成する各フィールドに対して時間フィルタリング処理を共通に施すことが可能となる。
【0039】
次に、フィルタ部20が各フィールドの時間順序を保持することの意味内容について、図4を参照して補足説明する。
図4において、符号F1〜Fn(n:自然数)はフレームを表し、符号f11,f12,〜,fn1,fn2は各フレームに属するフィールドを表す。ここで、インターレース方式では、フレームF1〜Fnは、その時間順序に従って走査され、各フレームは、第1フィールドが走査された後に第2フィールドが走査される。
【0040】
図4に示す例では、各フィールドの時間順序は、先頭のフレームF1に属する第1フィールドf11、同じくフレームF1に属する第2フィールドf12、次のフレームF2に属する第1フィールドf21、同じくフレームF2に属する第2フィールドf22、さらに次のフレームF3に属する第1フィールドf31、同じくフレームF3に属する第2フィールドf31、…、最後のフレームFnに属する第1フィールドfn1、同じくフレームFnに属する第2フィールドfn1の順となっている。
【0041】
以上のように、フィルタ部20は、第1フィールドと第2フィールドを区別せず、上述のフィールドの時間順序に従って(フィールドの時間順序を保持した状態で)、次に説明するように、各フィールドに対して時間フィルタリング処理を施す。
【0042】
以下、フィルタ部20による時間フィルタリング処理について説明する。
フィルタ部20の初段に設けられたローパスフィルタ21は、下式(1)に示す関数Fδを用いて、A/D変換部10から出力される画像データI(t)から、時間フィルタリング処理後のフィールド画像データ(t)を積和演算により算出する。
Figure 0003551870
【0043】
ただし、式(1)において、iは各フィールド画像データ内の画素の座標を表す。Δtは逐次入力する2つのフィールドの時間間隔を表し、NTSC方式ビデオ信号の場合、Δtは60分の1秒である。またδはローパスフィルタの特性を定める定数であって、0より大きく1より小さい定数であり、例えば0.7に設定される。後述するように、この定数δに応じて画像に視覚上のボケが生じることから、以下の説明において、δをボケ定数と称する。
【0044】
ローパスフィルタ21により得られた画像データ(t)は、2段目以降のローパスフィルター22、23、24へ順次パイプライン的に転送され、これら各段のローパスフィルタにおいて、上述のローパスフィルタ21と同等の関数δを用いて時間フィルタリング処理が施される。
【0045】
上述の関数δにより時間フィルタリング処理を行うローパスフィルタをn段接続した場合、最終段のローパスフィルタから得られる画像データ(t)は、下式(2)により表される。
Figure 0003551870
【0046】
ここで、上述の時間フィルタリング処理とVDT障害との関係を説明する。
上式(1)によれば、現在のフィールドの画像データI(t)と1フィールド前の画像データI(t−Δt)とが、ボケ定数δに応じた重み付けがなされて加算(畳み込み演算)され、過去の画像データが現在の画像データに対して累積的に反映される。この結果、各フィールド画像の時間周波数成分のうち、インターレース方式に起因するフリッカーの周波数(即ちフレームスキャン周波数)を含む高域側が減衰され、この周波数でのフリッカーが抑制される。このとき、視覚的には、第1フィールドと第2フィールドとの間で画像にボケが生じ、フィールド間での画像の変化の度合いが抑制される。よって、このフリッカーに起因したVDT障害が緩和される。
【0047】
また、前述のように、この実施の形態では、ライン位置が互いに異なる第1フィールドと第2フィールドとを区別せずに各フィールドに対して共通に時間フィルタリング処理を施すので、第1フィールドと第2のフィールドとの間でお互いの画像データが累積的に反映し合う結果、空間的にもフィルタリング処理が施されることとなる。このため、走査線方向と直交する方向の最も高い空間周波数成分が減衰され、空間的な変化の度合いが視覚的に抑制される。よって、縞パタンのような規則的空間パタンによるVDT障害が緩和される。
なお、走査線方向と直交する方向の最も高い空間周波数成分とは、例えば走査線のピッチに対応する。
【0048】
図5に、ローパスフィルタを1段接続した場合と多段接続した場合とについて、フィルタの減衰特性とボケ定数δとの関係を示す。同図に示すように、ボケ定数δを大きくすると、特性が低域側に移動する。VDT障害を緩和させるためには、高域側を減衰させればよいが、ボケ定数δを大きくすることにより高域側を減衰させようとすると、有用な低域側の一部が犠牲となる。これに対して、この実施の形態1にかかるフィルタ部20のように、ローパスフィルタを多段化すると、同図に破線で示すように、フィルタの選択度が向上する。したがって、低域側の犠牲を最小限に抑えて高域側を有効に減衰させることができ、画像の品質に与える影響を小さく抑えることができる。
【0049】
以上のようにして、フィルタ部20は、A/D変換部10から出力された画像データD1に対して時間フィルタリング処理を施し、VDT障害に関与する所定の周波数成分(フレームスキャン周波数成分や、走査線方向と直交する方向の最も高い空間周波数成分)が減衰された画像データD2を出力する。
【0050】
次に、D/A変換部30は、フィルタ部20により得られた画像データD2を、インターレース方式のビデオ信号P2にD/A変換して出力する。このとき、D/A変換部30は、フィルタ部20から逐次出力される各フィールドの画像データを、フィールドのアナログ信号に逐次変換し、各フィールドの時間順序に従ってインターレース方式に準拠したビデオ信号として再構成して順次出力する。このとき、例えばA/D変換器10により第2フィールドのビデオ信号よりも先に処理された第1フィールドのビデオ信号は、D/A変換器30において第2フィールドのビデオ信号よりも先に出力され、その時間順序は保持される。
【0051】
以上により、外部の画像信号出力装置から出力されたインターレース方式のビデオ信号に対してVDT障害を緩和させるための一連の処理が施されて、図示しない画像表示装置側に出力される。
【0052】
以下、この実施の形態1による効果をまとめる。
(1)この実施の形態1によれば、画像表示装置に表示可能な走査線方向と直交する方向の最も高い空間周波数成分(例えば細かい縞模様のような規則的空間パタンの空間周波数成分)を減衰させることができ、この規則的空間パタンに起因する内容依存型のVDT障害を緩和することができる。
(2)また、水平走査線と平行でピッチの等しい縞模様の画像、すなわち縞パタンを表示する際にフレーム周波数の1/2の時間周波数で発生するフリッカーによる内容依存型VDT障害を緩和することができる。
【0053】
(3)さらには、映像内容に含まれる10Hz程度の時間周波数成分をも減衰させることができ、10Hz程度の周波数で明滅する映像によるVDT障害をも緩和することができる。
(4)さらにまた、時間フィルタリング処理をフィールド単位で行うことにより、各ローパスフィルタにおいて画像データを格納するために必要とされるメモリ容量を、フレーム単位で処理を行う方法の2分の1に抑えることができる。
【0054】
なお、この実施の形態1では、フィルタ部20を構成するローパスフィルタ21、22、23、24に対して、ボケ定数δを共通に設定したが、各ローパスフィルタについて異なるボケ定数を採用することは任意である。
また、この実施の形態1では、フィルタ部20のローパスフィルタの段数を4としたが、その段数を3以下に減らしたり、5以上に増やすことは任意であり、必要とするフィルタ特性に応じてローパスフィルタの段数やボケ定数δを適宜設定すればよい。
【0055】
さらに、この実施の形態1では、VDT障害緩和装置を、ビデオチューナなどの画像信号出力装置と、ビデオモニタなどの画像表示装置との間に設置するものとしたが、これに限定されることなく、これら画像信号出力装置や画像表示装置と一体化されてもよい。また画像信号出力装置は、ビデオチューナに限らず、例えばビデオテープ再生機、レーザーディスク再生機、テレビゲーム機などのNTSCやPAL等のインターレース走査方式のアナログビデオ信号を出力する機器であればよく、また、画像表示装置は、インターレース走査方式のアナログビデオ信号を入力信号として受ける機器であればどのようなものであってもよい。
【0056】
さらにまた、この実施の形態1では、A/D変換器10によりアナログ量のビデオ信号P1をディジタル量の画像データD1に変換し、D/A変換器30により、ディジタル量の画像データD2をアナログ量のビデオ信号P2に変換するものとしたが、ディジタル画像信号を入出力する機器に接続する場合には、A/D変換部10のA/D変換機能やD/A変換部30のD/A変換機能は不要であり、時系列順に第1フィールドと第2フィールドの画像データを入力して共通のフィルタ部20によって同様にフィルタリング処理するように構成すればよい。
【0057】
さらにまた、この実施の形態1では、フィルタ部20を構成する各ローパスフィルタにより、現在のフィールドの画像データI(t)と、1フィールド前の画像データI(t−Δt)とから、時間フィルタリング処理後のフィールド画像データ(t)を算出するものとしたが、これに限定されることなく、そのさらに前のフィールドの画像データを考慮して時間フィルタリング処理を施すようにしてもよい。この場合、各フィールドに属する画像データに対する重み係数を選択することにより、フィルタの特性を細かく制御することが可能となり、一層適切なフィルタ特性を設定することができる。
【0058】
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
この実施の形態2は、NTSCやPALなどのインターレース方式に準拠した画像が引き起こすVDT障害の危険性を定量化して検出するためのVDT障害危険性定量化装置に関する。
【0059】
図6に、この実施の形態2にかかるVDT障害危険性定量化装置の構成を示す。 同図において、符号10は、A/D変換部であり、インターレース方式に準拠したアナログ量のビデオ信号P1を、フィールドを単位として外部から順次取り込み、これをA/D変換して画像データD1に変換するものである。
【0060】
符号100は、この実施の形態2にかかるVDT障害危険性定量化装置の特徴部をなす危険性定量化部であり、1フィールド分の画像データD1を取り込んで一時的に保持するフィールドメモリ101と、画像データD1に対して時間フィルタリング処理を施すローパスフィルタ102と、時間フィルタリング処理の前と後の各画像データを用いてリスク指標値e(t)を計算するリスク指標計算器103とから構成される。
【0061】
次に、図7に示す流れに沿って、この実施の形態2にかかるVDT障害危険性定量化装置の動作を説明する。
ステップS10:まず、A/D変換部10は、図示しない外部の画像信号出力装置から、インターレース方式のアナログ量のビデオ信号P1を順次取り込んで、フィールドを単位として量子化し、各フィールドのビデオ信号をディジタル量の画像データD1にA/D変換する。この画像データD1は危険性定量化部100に転送される。
ステップS11:続いて、フィールドメモリ101は、A/D変換部10により変換された1フィールド分の画像データD1を順次取り込んで一時的に保持する。このフィールドメモリ101の内容は、A/D変換部10から取り込まれる新たなフィールドの画像データに順次更新される。
【0062】
ステップS12:続いて、画像データD1が転送された危険性定量化部100では、危険性定量化部100のローパスフィルタ102が、画像データD1に対して時間フィルタリング処理を施す。このとき、ローパスフィルタ102は、前述の実施の形態1にかかる例えばローパスフィルタ21と同様に機能し、1フレームを構成する第1フィールドと第2フィールドとを区別せずに、各フィールドの時間順序を保持したまま、時間フィルタリング処理を施す。これにより、画像データD1が形成する画像に含まれる所定の周波数成分を減衰させる。
【0063】
ステップS13:続いて、リスク指標計算器103は、ローパスフィルタ102から時間フィルタリング処理後の画像データを入力すると共に、フィールドメモリ101から、この画像データに対応する時間フィルタリング処理前の画像データをフィールドメモリ101から読み出し、これら時間フィルタリング処理前の画像データと処理後の画像データとの差分に基づき、下式(3)からリスク指標値e(t)を演算する。
【0064】
【数1】
Figure 0003551870
【0065】
ここで、wは、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色成分に対する荷重w,w,wを表し、例えばw=w=w=1.0とする。Imaxは、フィールドの各画素における画像データの最大値であり、例えば各画素のデータを8bitで表現した場合には「255」になる。Nは、1フィールド分の画像データの総個数(1フィールド分の総画素数)を表し、例えば1フレームが640×480画素からなる場合、1フィールド分の画像データの総個数Nは、153600(=640×240)になる。mは、VDT障害の危険性に対する人間の感性の非線形性を表現するための指数であり、この指数mとして、例えば「1」、「2」、「3」の何れかが設定される。
【0066】
式(3)において、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色成分に応じた荷重を設定することにより、画像の色彩の違いに応じて危険性が定量化される。一般的には赤色がVDT障害を引き起こしやすい。このため、他の色成分に比較して赤がリスク指標値e(t)に大きく反映されるように、荷重w,w,wが適切に設定される。また画像データの総個数Nにより正規化することにより、表示装置の画面サイズなどの違いがリスク指標値e(t)に与える影響が排除され、同一の基準に基づいて各画面上の画像に対するVDT障害の危険性を判断することが可能となる。
【0067】
なお、式(3)において、「Σw|I(t)−(t)|」の項については不動小数点演算を伴うため、計算に時間を要する。このため、この項の取り得る値を予め計算してテーブル化しておき、リスク指標値e(t)を演算する際に、このテーブルを参照してこの項の値を取得するようにすれば、リスク指標値e(t)の計算時間を有効に短縮することが出来る。
【0068】
以上のように、リスク指標計算器103は、上式(3)に従って、画面上の全画素について、R/G/Bに応じた荷重を設定して時間フィルタリング前後での差分を求め、これを1フィールド分の画像データの総個数Nと、画像データの最大値Imaxと、荷重wにより正規化してリスク指標値e(t)を算出する。
【0069】
なお、この実施の形態2では、フィールドメモリ101は、A/D変換部10から画像データD1を取り込み、これをリスク指標値e(t)と共に画像データD10として外部に順次出力する。これにより、後述する実施の形態3のように、リスク指標値e(t)を反映させて画像信号に時間フィルタリング処理を施す装置に対し、必要な情報を供給することができる。
【0070】
以下に、この実施の形態2による効果をまとめる。
(1)この実施の形態2によれば、画像表示装置に表示可能な走査線方向と直交する方向の最も高い空間周波数成分(例えば細かい縞模様のような規則的空間パタンの空間周波数成分)を有する規則的空間パタンに起因する内容依存型のVDT障害の危険性を定量化して検出することができる。
(2)また、水平走査線と平行でピッチの等しい縞模様の画像、すなわち縞パタンを表示する際にフレーム周波数の1/2の時間周波数で発生するフリッカーによる内容依存型VDT障害の危険性を定量化して検出することができる。
【0071】
(3)さらには、映像内容に含まれる10Hz程度の時間周波数成分をも減衰させることができ、10Hz程度の周波数で明滅する映像によるVDT障害の危険性をも定量化して検出することができる。
(4)さらにまた、時間フィルタリング処理をフィールド単位で行うことにより、ローパスフィルタ102において画像データを格納するために必要とされるメモリ容量を、フレーム単位で処理を行う方法の2分の1に抑えることができる。
【0072】
なお、この実施の形態2では、1段のローパスフィルタ102を採用したが、段数を2以上に増やすことは任意であり、必要とするフィルタ特性に応じてこのローパスフィルタの段数を適宜設定すればよい。この場合、各ローパスフィルタに対して、共通のボケ定数δを採用するか、異なるボケ定数を採用するかは任意であり、必要とするフィルタ特性に応じて各ボケ定数δを選択すればよい。
【0073】
また、この実施の形態2では、A/D変換器10によりアナログ量のビデオ信号P1をディジタル量の画像データD1に変換するものとしたが、ディジタル画像信号を出力する機器に接続する場合には、A/D変換部10のA/D変換機能は不要であり、時系列順に第1フィールドと第2フィールドの画像データを入力して共通のフィルタ部20によって同様にフィルタリング処理するように構成すればよい。
【0074】
さらにまた、この実施の形態2では、ローパスフィルタ102により、現在のフィールドの画像データI(t)と、1フィールド前の画像データI(t−Δt)とから、時間フィルタリング処理後のフィールド画像データ(t)を算出するものとしたが、これに限定されることなく、そのさらに前のフィールドの画像データを考慮して時間フィルタリング処理を施すようにしてもよい。この場合、各フィールドに属する画像データに対する重み係数を選択することにより、フィルタの特性を細かく制御することが可能となり、より適切にリスク指標値e(t)を算出することが可能となる。
【0075】
<実施の形態3>
次に、本発明の実施の形態3について説明する。
この実施の形態3は、前述の実施の形態1にかかるVDT障害緩和装置に、上述の実施の形態2にかかる危険性定量化装置の機能を持たせることにより、リスク指標値e(t)をボケ定数δに反映させ、VDT障害の危険性の度合いに応じてフィルタ特性を適切に制御するようにしたものである。
【0076】
図8に、この実施の形態3にかかるVDT障害緩和装置の構成を示す。同図において、符号10は、前述の実施の形態1にかかるものと同一のA/D変換部であり、インターレース方式の画像信号P1をA/D変換して画像データD1を出力するものである。符号100は、上述の実施の形態2にかかるものと同一の構成を有する危険性定量化部(図6参照)であり、VDT障害の危険性をリスク指標値e(t)として定量化するものである。符号150は、時間フィルタリング処理で用いられるボケ定数δを算出するためのボケ定数計算器であり、リスク指標値e(t)を反映させてボケ定数δを算出する。
【0077】
符号200は、多段接続されたローパスフィルタ201〜204からなるフィルタ部であり、ボケ定数計算器150により得られたボケ定数を用いて画像データD1に対して時間フィルタリング処理を施すものである。符号30は、前述の実施の形態1にかかるものと同一のD/A変換部であり、時間フィルタリング処理が施された画像データD2をD/A変換してインターレース方式に準拠したビデオ信号P2に変換するものである。
【0078】
次に、図9に示す流れに沿って、この実施の形態1にかかるVDT障害緩和装置の動作を説明する。
ステップS21:まず、A/D変換部10は、図示しない外部の画像信号出力装置から、インターレース方式のアナログ量のビデオ信号P1を順次取り込んで、フィールドを単位として量子化し、各フィールドのビデオ信号をディジタル量の画像データD1にA/D変換する。この画像データD1は、フィルタ部30に転送される。
【0079】
ステップS22:続いて、危険性定量化部100は、上述の実施の形態2で説明したように、図7に示すステップS11〜S13を実行してリスク指標値e(t)を算出すると共に、A/D変換部10から取り込んだ1フィールド分の画像データD1を保持し、画像データD10として出力する。リスク指標値e(t)は、ボケ定数計算器6に転送される。
【0080】
ステップS23:続いて、ボケ定数計算器150は、危険性定量化部100から転送されたリスク指標値e(t)から、ボケ定数δ(t)を算出する。ここで、リスク指標値e(t)が、予め設定された下限閾値eLOWより小さい場合には、ボケ定数δの値はゼロをとり、上限閾値eHIGHより大きい場合には後述の最大値δmaxをとり、これら下限閾値eLOWと上限閾値eHIGHの間の場合には、例えば下式(4)からその値を求める。ここで、δmaxは、ボケ定数δが取り得る上限値として設定されるものであって、0より大きく1より小さい値をとり、例えば0.7に設定される。
【0081】
【数2】
Figure 0003551870
【0082】
図10に、リスク指標値e(t)とボケ定数δ(t)との関係を示す。この図に示すように、リスク指標値e(t)が下限閾値eLOWよりも小さい場合には、ボケ定数δ(t)はゼロとされる。これにより、フィルタ部200は画像データD1に対して事実上フィルタリング処理を施すことなく、画像データD2として出力する。このようにリスク指標値e(t)が小さい場合には、VDT障害が生じる可能性は小さいので、この場合にはボケ定数δ(t)をゼロとして画像の品質を優先させる。
【0083】
また、逆に、リスク指標値e(t)が上限閾値eHIGHより大きい場合には、ボケ定数δ(t)は最大値δmax(例えば0.7)とされる。これにより、フィルタ部200は画像データD1に対して最大値δmaxを用いてフィルタリング処理を施す。このようにリスク指標値e(t)が大きい場合には、VDT障害が生じる可能性大きいので、ボケ定数δ(t)を最大値δmaxとして時間フィルタリング処理を行うが、ボケ定数δ(t)が大きすぎると画像の品質が維持されなくなる。このため、必要な画像品質が保たれるように、ボケ定数δ(t)は最大値δmaxを上限とされる。さらに、リスク指標値e(t)が下限閾値eLOWと上限閾値eHIGHの間の場合には、式(4)に従って、ゼロと最大値δmaxとの間の値にボケ定数δ(t)を設定する。
このように、ボケ定数δ(t)は、リスク指標値e(t)が反映されて算出される。
【0084】
危険性定量化部100から出力される可能性のあるリスク指標値e(t)については、上式(4)によりあらかじめボケ定数δ(t)を算出してテーブル化しておき、危険性定量化部100からのリスク指標値e(t)に基づきこのテーブルを参照してボケ定数δ(t)を取得するようにしてもよい。これにより、ボケ定数δ(t)の計算処理に要する負荷が軽減され、ボケ定数の計算時間を短縮することができる。
【0085】
ボケ定数計算器150で求められたボケ定数δ(t)は、危険性定量化部100のフィールドメモリ101からの原画像の画像データD10(すなわちI(t))と共にフィルタ部200に転送される。このとき、画像データD10は、危険性定量化部100のフィールドメモリ101により適当な時間ラッチされ、ボケ定数δとタイミングを合わせてフィルタ部200に転送される。
【0086】
ステップS24:続いて、フィルタ部200は、危険性定量化部100から転送された画像データD10に対し、前述の実施の形態1にかかるフィルタ部20と同様に、第1フィールドと第2フィールドとを区別せずに、各フィールドの時間順序を保持したまま、時間フィルタリング処理を施す。ただし、実施の形態1にかかるフィルタ部20は、予め設定されたボケ定数δを用いて時間フィルタリング処理を行うものであるのに対し、この実施の形態3にかかるフィルタ部200は、上述のボケ定数計算器150から逐次転送されるボケ定数δ(t)を用いて時間フィルタリング処理を行う。
【0087】
ここで、フィルタ部200では、n段目のローパスフィルターの処理に用いたボケ定数δ(t)を、その処理結果のフィールド画像「δ(I(t))」と共に次段のローパスフィルターに転送し、同一の原画像データについてのローパスフィルター処理が、同一のボケ定数δ(t)を用いて行われる。
【0088】
ステップS25:続いて、D/A変換部30は、フィルタ部200により得られた画像データD2を、インターレース方式のビデオ信号P2にD/A変換して出力する。
以上により、外部の画像信号出力装置から出力されたインターレース方式のビデオ信号に対してVDT障害を緩和させるための一連の処理が施されて、図示しない画像表示装置側に出力される。
【0089】
この実施の形態3によれば、前述の実施の形態1による効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(1)VDT障害の危険性を表すリスク指標値e(t)を、時間フィルタリング処理で用いられるボケ定数δ(t)に反映させるようにしたので、危険性の程度に応じて時間フィルタリング処理が適切に行われ、画像の品質に与える影響を最小限に抑えることができる。
(2)互いに対応するボケ定数δ(t)と画像データとが組となって格段のローパスフィルタに転送されるので、各画像データのリスク指標値に応じた処理が各ローパスフィルタで行われる。
【0090】
なお、この実施の形態3では、ボケ定数δ(t)は、対応する画像データと共に順次ローパスフィルタを転送されるものとしたが、例えば、ボケ定数計算器150から各ローパスフィルタ201〜204にボケ定数δ(t)を直接的に出力するものとし、ボケ定数計算器150から出力されるボケ定数δ(t)が更新される毎に、各段のローパスフィルターのボケ定数を、一斉に変更するようにしてもよい。
また、この実施の形態3では、フィルタ部200のローパスフィルタの段数を4としたが、その段数を3以下に減らしたり、5以上に増やすことは任意であり、必要とするフィルタ特性に応じてローパスフィルタの段数を設定すればよい。
【0091】
さらに、この実施の形態3では、A/D変換器10によりアナログ量のビデオ信号P1をディジタル量の画像データD1に変換し、D/A変換器30により、ディジタル量の画像データD2をアナログ量のビデオ信号P2に変換するものとしたが、実施の形態1で説明したように、必要に応じてこれらの変換機能を省略してもよい。
さらにまた、この実施の形態1で説明したように、3フィールド以上にわたるデータを用いて時間フィルタリング処理を施すようにしてもよい。
【0092】
<実施の形態4>
次に、本発明の実施の形態4について説明する。
この実施の形態4にかかるVDT障害緩和装置は、1フィールドをさらに奇数コラムからなるサブフィールドと、偶数コラムからなるサブフィールドとに分割し、各サブフィールドに着目して時間フィルタリング処理を施すように構成される。
【0093】
図11に、この実施の形態4にかかるVDT障害緩和装置の構成を示す。
同図に示すように、この実施の形態4にかかるVDT障害緩和装置は、前述の図1に示す実施の形態1にかかる構成において、A/D変換部10とフィルタ部20との間に、各フィールドを奇数コラムからなるサブフィールド(以下奇数サブフィールドと称す)と偶数コラムからなるサブフィールド(以下偶数サブフィールドと称す)とに分割するフィールド分割部15を備えると共に、フィルタ部20とD/A変換部30との間に、サブフィールドから各フィールドを合成するフィールド合成部25を備える。
【0094】
次に、図12に示す流れに沿って、この実施の形態4にかかるVDT障害緩和装置の動作を説明する。
ステップS31:まず、A/D変換部10は、図示しない外部の画像信号出力装置から、インターレース方式のアナログ量のビデオ信号P1を順次取り込んで、フィールドを単位として量子化し、各フィールドのビデオ信号をディジタル量の画像データD1にA/D変換する。各フィールドの画像データD1は、フィールド分割部15に転送される。
【0095】
ステップS32:フィールド分割部15は、各フィールドの画像データD1を、奇数サブフィールドと偶数サブフィールドとに分割する。このフィールドの分割は、各ライン上の画素を一つ飛びにサンプリングすることにより行われる。フィールド分割部15は、これら奇数サブフィールドと偶数サブフィールドとをペアとして、フィールド時間周波数の2倍の時間周波数で各サブフィールドの画像データD11をフィルタ部20に順次出力する。
【0096】
ステップS33:続いて、フィルタ部20は、フィールド分割部15により分割された各サブフィールドの画像データD11に対し、前述の実施の形態1と同様に、第1フィールドと第2フィールドとにそれぞれ属するサブフィールドを区別せずに、各サブフィールドの時間順序を保持したまま、時間フィルタリング処理を施し、画像データD22を生成する。
【0097】
ここで、図13を参照して、時間フィルタリング処理におけるフレーム上の画素とサブフィールド上の画素との対応関係を説明する。
図13に示す例では、フレームFを構成する第1フィールドf1は、奇数サブフィールドf1aと、偶数サブフィールドf1bに分割される。同様に、フレームFを構成する第2フィールドf2は、奇数サブフィールドf2aと、偶数サブフィールドf2bに分割される。つまり、フレームFを構成する各フィールドは册状に分割され、このフレームFが4つのサブフィールドf1a,f1b,f2a,f2bに分割される。これらのサブフィールドの画像データD11は、フィルタ部20に転送される。
【0098】
なお、この実施の形態4では、各フレームにおいて、各サブフィールドの時間順序は、f1a→f1b→f2a→f2bの順とする。ただし、第1フィールドと第2フィールドの時間順序が保持される限度において、1フレーム内のサブフィールドの時間順序をどのように取り決めても良い。
【0099】
ここで、図13に示すフレームF内の画素P1a,P1b,P2a,P2bに着目する。画素P1aおよびP1bは、第1フィールドに属する画素であって互いに隣接しており、画素P1bおよびP2bは、第2フィールド属する画素であって隣接している。また、画素P1a,P1bと画素P1b,P2bは、互いに隣接したラインに属している。さらに、画素P1a,P2aは奇数コラムに属し、画素P2a,P2bは偶数コラムに属している。
【0100】
いま、第1フィールドと第2フィールドは区別されないので、この場合、第1フィールドに属する画素P1a,P1bと、第2フィールドに属する画素P2a,P2bは互いに対応する。また、第1フィールドが分割される結果、奇数サブフィールドf1aに属する画素P1aと偶数サブフィールドf1bに属する画素P1bとが互いに対応し、第2フィールドが分割される結果、奇数サブフィールドf2aに属する画素P2aと偶数サブフィールドf2bに属する画素P2bちが互いに対応する。つまり、これら4つの画素は、区別されないサブフィールド上で互いに対応する位置の画素となる。
【0101】
これら互いに対応する画素P1a,P1b,P2a,P2bに対して、上述の時間順序(f1a→f1b→f2a→f2b)に従って時間フィルタリング処理が施される。つまり、最初に画素P1aと画素P1bの各画像データが前述の式(1)および式(2)による時間フィルタリング処理の対象とされる。これら画素P1a,P1bは、第1フィールドの同一ライン上で隣接するコラム上の画素であるから、この処理により第1フィールドの画面水平方向における周波数成分が減衰され、水平方向のボケが生じる。
【0102】
次に、画素P1bと画素P2aの各画像データが前述の式(1)および式(2)による時間フィルタリング処理の対象とされる。これら画素P1b,P2aは、隣接するライン上の画素であるから、この処理により画面垂直方向における周波数成分が減衰され、垂直方向のボケが生じる。
次に、画素P2aと画素P2bの各画像データが前述の式(1)および式(2)による時間フィルタリング処理の対象とされる。これら画素P2a,P2bは、第2フィールドの同一ライン上で隣接する画素であるから、この処理により第2フィールドの画面水平方向における周波数成分が減衰され、水平方向のボケが生じる。
【0103】
次に、最後の画素P2bは、次フレームの第1フィールドに属する画素P1aと共に前述の式(1)および式(2)による時間フィルタリング処理の対象とされる。そして、上述の画素P1a,P1b,P2a,P2bを処理の繰り返し単位として、これら各画素に対し同様の時間フィルタリング処理が実行される。
さらに、各サブフィールドの画素P1a,P1b,P2a,P2bを繰り返し単位として実行される上述の処理は、各サブフィールドの全画素について並列的に施され、画面全体にわたって一連の時間フィルタリング処理が施される。
このようにして各サブフィールドの画像データD11に対して時間フィルタリング処理を施して得られる画像データD22は、フィールド合成部25に転送される。
【0104】
ステップS34:続いて、フィールド合成部25は、図13に示す分割手順とは逆の手順を辿って、奇数サブフィールドおよび偶数サブフィールドの各画像データD22を各フィールドの画像データD2に合成する。つまり、フィルタ部20から逐次出力される同一のフィールドを構成する奇数コラムと偶数コラムの2つのサブフィールドの画像データから、各ライン毎に各画素を一つ飛びに交互に詰め合わせることによって、元のフィールド画像データを再構成する。
【0105】
ステップS35:続いて、D/A変換部30は、フィールド合成部25により得られた画像データD2を、インターレース方式のビデオ信号P2にD/A変換して出力する。このD/A変換器30での処理において、同一のフィールドを構成する2つのサブフィールドの時間順序は保持される。
以上により、外部の画像信号出力装置から出力されたインターレース方式のビデオ信号に対してVDT障害を緩和させるための一連の処理が施されて、図示しない画像表示装置側に出力される。
【0106】
この実施の形態4によれば、前述の実施の形態1による効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(1)各フィールドを奇数サブフィールドと偶数サブフィールドに分割して、っ各サブフィールドに対して時間フィルタリング処理を施すようにしたので、画面水平方向の周波数成分と画面垂直方向の周波数成分を減衰させることができ、VDT障害を有効に緩和することができる。
(2)また、各サブフィールドに対して時間フィルタリング処理を施すようにしたので、フィルタ部20を構成する各ローパスフィルタの画像データ用バッファメモリの容量を小さくすることができる。
【0107】
なお、この実施の形態4では、1フィールドを2つのサブフィールドに分割するものとしたが、さらに細かく分割するものとしてもよく、必要に応じた分割数を設定すればよい。フィールドの分割数を増やした場合、空間的なフィルタリング効果が顕著となり、規則的空間パタンによるVDT障害を一層有効に緩和することが可能となる。
【0108】
また、この実施の形態4にかかるVDT障害緩和装置に、前述の実施の形態2にかかるVDT障害危険性定量化装置を組み合わせてもよい。
さらに、この実施の形態4では、A/D変換処理とフィールド分割処理を別々に行うものとしたが、たとえば奇数コラムと偶数コラムのビデオ信号を分離抽出して、それぞれに対してA/D変換処理を行うようにしてもよく、結果的に1フィールドが奇数サブフィールドと偶数サブフィールドとに分割された画像データを得ることができれば、どのような手段によってもよい。同様に、D/A変換処理とフィールド合成処理についても、どのような手段によってもよい。
さらに、この実施の形態4では、フィルタ部20のローパスフィルタの段数を4としたが、その段数を3以下に減らしたり、5以上に増やすことは任意であり、必要とするフィルタ特性に応じてローパスフィルタの段数を設定すればよい。
【0109】
さらにまた、この実施の形態4では、A/D変換器10によりアナログ量のビデオ信号P1をディジタル量の画像データD1に変換し、D/A変換器30により、ディジタル量の画像データD2をアナログ量のビデオ信号P2に変換するものとしたが、実施の形態1で説明したように、必要に応じてこれらの変換機能を省略してもよい。
さらにまた、実施の形態1で説明したように、3フィールド以上にわたるデータを用いて時間フィルタリング処理を施すようにしてもよい。さらには空間フィルタリング処理を併用してもよい。
【0110】
以上、この発明の実施の形態1ないし4を説明したが、この発明は、これらの実施の形態に限られるものではなく、フィールドを区別しないで時間フィルタリング処理を施すものである限り、この発明の概念に含まれ、またこの発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、上述の実施の形態では、ハードウェアとして装置を実現するものとしたが、ソフトウェアとして実現してもよい。この場合、この装置の機能を記述したプログラムを記録媒体に記録すれば、この発明にかかるVDT障害緩和装置をコンピュータ上に構築することができ、また他のコンピュータに移植することも可能となる。
【0111】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、以下の効果を得ることができる。
すなわち、第1フィールドと第2フィールドとを区別せずにこれらフィールドの時間順序を保持したまま、各フィールドの画像信号に対して時間フィルタリング処理を施すようにしたので、画像信号に対して時空間的なフィルタリング処理が施され、したがって規則的空間パタンによるVDT障害や、インターレース方式に起因したフリッカーによるVDT障害を緩和することができる。
【0112】
また、画像信号によるVDT障害の危険性を表す指標値を演算して前記危険性を定量化し、前記危険性を抑制するように前記指標値を反映させて前記画像信号に含まれる所定の周波数成分を減衰させるようにしたので、VDT障害の危険性の度合いに応じて、VDT障害を緩和することができる。
【0113】
さらに、画像信号の各フィールドを複数のサブフィールドに分割し、前記複数のサブフィールドを区別せずにこれらサブフィールドの時間順序を保持したまま、各サブフィールドの画像信号に対して時間フィルタリング処理を施すようにしたので、画面水平方向および画面垂直方向に空間的なフィルタリング処理が施され、VDT障害を一層有効に緩和することができる。
【0114】
さらにまた、画像信号を取り込んで一時的に保持し、第1フィールドと第2フィールドとを区別せずにこれらフィールドの時間順序を保持したまま、各フィールドの画像信号に対して時間フィルタリング処理を施し、前記時間フィルタリング処理が施された画像信号と前記保持された画像信号との差分に基づきVDT障害の危険性を表す指標値を演算するようにしたので、VDT障害の危険性を定量化することができ、この危険性を検知することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1にかかるVDT障害緩和装置の構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1にかかるVDT障害緩和装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【図3】この発明の実施の形態1にかかるフィルタ部の動作(フィールドを区別しないことの内容)を説明するための説明図である。
【図4】この発明の実施の形態1にかかるフィルタ部の動作(フィールドの時間順序を保持することの内容)を説明するための説明図である。
【図5】この発明の実施の形態1にかかるフィルタ部の特性を説明するための特性図である。
【図6】この発明の実施の形態2にかかるVDT障害危険性定量化装置の構成を示すブロック図である。
【図7】この発明の実施の形態2にかかるVDT障害危険性定量化装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【図8】この発明の実施の形態3にかかるVDT障害緩和装置の構成を示すブロック図である。
【図9】この発明の実施の形態3にかかるVDT障害緩和装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【図10】この発明の実施の形態3にかかるボケ定数計算器により算出されるボケ定数の特性を示す図である。
【図11】この発明の実施の形態4にかかるVDT障害緩和装置の構成を示すブロック図である。
【図12】この発明の実施の形態4にかかるVDT障害緩和装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【図13】この発明の実施の形態4にかかるVDT障害緩和装置の動作原理を説明するための説明図である。
【図14】VDT障害を引き起こす規則的空間パタンの一例(縞パタン)を示す図である。
【符号の説明】
10: A/D変換部
15: フィールド分割部
20: フィルタ部
25: フィールド合成部
21〜24: ローパスフィルタ
30: D/A変換部
100: 危険性定量化部
101: フィールドメモリ
102: ローパスフィルタ
103: リスク指標値計算器
150: ボケ定数計算器
200: フィルタ部
201〜204: ローパスフィルタ
F,F1〜Fn: フレーム
f1a,f2a: 奇数サブフィールド
f1b,f2b: 偶数サブフィールド
L11〜L14,L21〜L24: ライン
P1a,P1b,P2a,P2b: 画素
f11,f12,f21,f22,f31,f32,fn1,fn2,f1,f2: フィールドS1〜S3,S10〜S13,S21〜S25,S31〜S35: ステップ

Claims (19)

  1. インターレース方式に準拠した画像信号を出力する画像信号出力装置と、前記画像信号に基づき画像を表示する画像表示装置との間に設置され、前記画像信号に対しVDT障害を緩和するための処理を施すVDT障害緩和装置であって、
    第1フィールドと第2フィールドとを区別せずにこれらフィールドの時間順序を保持したまま、各フィールドの画像信号に対して時間フィルタリング処理を施すフィルタ手段を備えたことを特徴とするVDT障害緩和装置。
  2. 前記フィルタ手段は、
    フィールドを単位として前記画像信号を順次取り込む信号取込部と、
    前記画像信号に含まれる所定の周波数成分を減衰させるローパスフィルタ部と、
    前記所定の周波数成分が減衰された画像信号を前記時間順序に従って順次出力する信号出力部と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載されたVDT障害緩和装置。
  3. 前記フィルタ手段は、
    フィールドを単位として前記画像信号を順次取り込む信号取込部と、
    前記画像信号によるVDT障害の危険性を表す指標値を演算して前記危険性を定量化する危険性定量化部と、
    前記危険性を抑制するように前記指標値を反映させて前記画像信号に含まれる所定の周波数成分を減衰させるローパスフィルタ部と、
    前記所定の周波数成分が減衰された画像信号を前記時間順序に従って順次出力する信号出力部と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載されたVDT障害緩和装置。
  4. 前記フィルタ手段は、
    フィールドを単位として前記画像信号を順次取り込む信号取込部と、
    前記画像信号の各フィールドを複数のサブフィールドに分割するフィールド分割部と、
    前記複数のサブフィールドを区別せずにこれらサブフィールドの時間順序を保持したまま、各サブフィールドの画像信号に対して時間フィルタリング処理を施し、該画像信号が形成する画像に含まれる所定の周波数成分を減衰させるローパスフィルタ部と、
    前記所定の周波数成分が減衰された各サブフィールドの画像信号から各フィールドの画像信号を合成するフィールド合成部と、
    前記フィールド合成部により合成された各フィールドの画像信号を前記時間順序に従って順次出力する信号出力部と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載されたVDT障害緩和装置。
  5. インターレース方式に準拠した画像信号によるVDT障害の危険性を定量化するVDT障害危険性定量化装置であって、
    前記画像信号を取り込んで一時的に保持する信号保持部と、
    第1フィールドと第2フィールドとを区別せずにこれらフィールドの時間順序を保持したまま、各フィールドの画像信号に対して時間フィルタリング処理を施し、該画像信号が形成する画像に含まれる所定の周波数成分を減衰させるローパスフィルタ部と、
    前記ローパスフィルタ部により時間フィルタリング処理が施された画像信号と前記信号保持部に保持された画像信号との差分に基づき前記危険性を表す指標値を演算する演算部と、
    を備えたことを特徴とするVDT障害危険性定量化装置。
  6. 前記ローパスフィルタ部は、
    前記画像信号が形成する画像に含まれる時間周波数成分であってフレームスキャン周波数に等しい時間周波数成分を減衰させることを特徴とする請求項2ないし4の何れかに記載されたVDT障害緩和装置。
  7. 前記ローパスフィルタ部は、
    前記画像信号が形成する画像に含まれる空間周波数成分であって、該画像が表示される装置上の走査線方向と直交する方向において最も高い空間周波数成分を減衰させることを特徴とする請求項2ないし4の何れかに記載されたVDT障害緩和装置。
  8. 前記信号取込部は、
    前記画像信号出力装置からアナログ量の画像信号を入力し、これをディジタル量の画像データに変換して前記ローパスフィルタ部に出力するA/D変換機能を有し、
    前記信号出力部は、前記ローパスフィルタ部から出力されたディジタル量の画像データを、インターレース方式に準拠したアナログ量の画像信号に変換するD/A変換機能を有することを特徴とする請求項2ないし4の何れかに記載されたVDT障害緩和装置。
  9. 前記ローパスフィルタ部は、
    前記画像信号が形成する画像に含まれる時間周波数成分であってフレームスキャン周波数に等しい時間周波数成分を減衰させることを特徴とする請求項5に記載されたVDT障害危険性定量化装置。
  10. 前記ローパスフィルタ部は、
    前記画像信号が形成する画像に含まれる空間周波数成分であって、該画像が表示される装置上の走査線方向と直交する方向において最も高い空間周波数成分を減衰させることを特徴とする請求項5に記載されたVDT障害危険性定量化装置。
  11. インターレース方式に準拠した画像信号の所定の周波数成分を減衰させてVDT障害を緩和するVDT障害緩和方法であって、
    (a)フィールドを単位として前記画像信号を順次取り込む信号取込ステップと、
    (b)第1フィールドと第2フィールドとを区別せずにこれらフィールドの時間順序を保持したまま、各フィールドの画像信号に対して時間フィルタリング処理を施し、該画像信号が形成する画像に含まれる所定の周波数成分を減衰させるフィルタリングステップと、
    (c)前記時間フィルタリング処理が施された画像信号を前記時間順序に従って順次出力する信号出力ステップと、
    を含むことを特徴とするVDT障害緩和方法。
  12. インターレース方式に準拠した画像信号の所定の周波数成分を減衰させてVDT障害を緩和するVDT障害緩和方法であって、
    (a)フィールドを単位として前記画像信号を順次取り込む信号取込ステップと、
    (b)前記画像信号によるVDT障害の危険性を表す指標値を演算して前記危険性を定量化する定量化ステップと、
    (c)第1フィールドと第2フィールドとを区別せずにこれらフィールドの時間順序を保持したまま、各フィールドの画像信号に対し、前記危険性を抑制するように前記指標値を反映させて時間フィルタリング処理を施し、該画像信号が形成する画像に含まれる所定の周波数成分を減衰させるフィルタリングステップと、
    (d)前記時間フィルタリング処理が施された画像信号を前記時間順序に従って順次出力する信号出力ステップと、
    を含むことを特徴とするVDT障害緩和方法。
  13. インターレース方式に準拠した画像信号の所定の周波数成分を減衰させてVDT障害を緩和するVDT障害緩和方法であって、
    (a)フィールドを単位として前記画像信号を順次取り込む信号取込ステップと、
    (b)前記画像信号の各フィールドを複数のサブフィールドに分割するフィールド分割ステップと、
    (c)前記複数のサブフィールドを区別せずにこれらサブフィールドの時間順序を保持したまま、各サブフィールドの画像信号に対して時間フィルタリング処理を施し、該画像信号が形成する画像に含まれる所定の周波数成分を減衰させるフィルタリングステップと、
    (d)前記所定の周波数成分が減衰された各サブフィールドの画像信号から各フィールドの画像信号を合成するフィールド合成ステップと、
    (e)前記合成された各フィールドの画像信号を前記時間順序に従って順次出力する信号出力ステップと、
    を含むことを特徴とするVDT障害緩和方法。
  14. インターレース方式に準拠した画像信号によるVDT障害の危険性を定量化するVDT障害危険性定量化方法であって、
    (a)フィールドを単位として前記画像信号を順次取り込む信号取込ステップと、
    (b)前記画像信号を保持する信号保持ステップと、
    (c)第1フィールドと第2フィールドとを区別せずにこれらフィールドの時間順序を保持したまま、各フィールドの画像信号に対して時間フィルタリング処理を施し、該画像信号が形成する画像に含まれる所定の周波数成分を減衰させるフィルタリングステップと、
    (d)前記時間フィルタリング処理が施された画像信号と前記保持された画像信号との差分に基づき前記危険性を表す指標値を演算する演算ステップと、
    を含むことを特徴とするVDT障害危険性定量化方法。
  15. 前記フィルタリングステップでは、
    前記画像信号が形成する画像に含まれる時間周波数成分であってフレームスキャン周波数に等しい時間周波数成分を減衰させることを特徴とする請求項11ないし13の何れかに記載されたVDT障害緩和方法。
  16. 前記フィルタリングステップでは、
    前記画像信号が形成する画像に含まれる空間周波数成分であって、該画像が表示される装置上の走査線方向と直交する方向において最も高い空間周波数成分を減衰させることを特徴とする請求項11ないし13の何れかに記載されたVDT障害緩和方法。
  17. 前記フィルタリングステップでは、
    前記画像信号が形成する画像に含まれる時間周波数成分であってフレームスキャン周波数に等しい時間周波数成分を減衰させることを特徴とする請求項14に記載されたVDT障害危険性定量化方法。
  18. 前記フィルタリングステップでは、
    前記画像信号が形成する画像に含まれる空間周波数成分であって、該画像が表示される装置上の走査線方向と直交する方向において最も高い空間周波数成分を減衰させることを特徴とする請求項14に記載されたVDT障害危険性定量化方法。
  19. インターレース方式に準拠した画像信号の所定の周波数成分を減衰させてVDT障害を緩和するためのプログラムが記述された記録媒体であって、
    (a)フィールドを単位として前記画像信号を順次取り込む信号取込ステップと、
    (b)第1フィールドと第2フィールドとを区別せずにこれらフィールドの時間順序を保持したまま、各フィールドの画像信号に対して時間フィルタリング処理を施し、該画像信号が形成する画像に含まれる所定の周波数成分を減衰させるフィルタリングステップと、
    (c)前記時間フィルタリング処理が施された画像信号を前記時間順序に従って順次出力する信号出力ステップと、
    を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読みとり可能な記録媒体。
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