JP2007019530A - 半導体装置および無線電子装置 - Google Patents

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Yasushi Shimada
靖 島田
Yoshitake Hirata
善毅 平田
Hiroyuki Kuritani
弘之 栗谷
Kazuhisa Otsuka
和久 大塚
Masanori Yamaguchi
正憲 山口
Yuichi Shimayama
裕一 島山
Takeshi Madarame
健 斑目
Etsuo Watanabe
悦男 渡辺
Yusuke Kondo
裕介 近藤
Kazunori Yamamoto
和徳 山本
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Abstract

【課題】高誘電率材料の厚みが薄く、容量ばらつきの小さなコンデンサを有し、かつ成型性に問題のない多層配線板およびその製造方法、ならびに半導体装置および無線電子装置を提供する。
【解決手段】複数の絶縁層と、複数の導体層と、複数の導体層を電気的に接続する導体化された非貫通穴と、高誘電率材料8からなる少なくとも1つの絶縁層の上下面に電極を形成してなるコンデンサ12と、を有する多層配線板であって、電極を含む導体パターン間の凹部に高誘電率材料8と異なる絶縁材料が充填され、該導体パターン表面と充填された絶縁材料表面とが平坦化されていることを特徴とする多層配線板およびその製造方法、ならびに該多層配線板に半導体チップを搭載した半導体装置および該半導体装置を搭載した無線電子装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンデンサを有する多層配線板およびその製造方法、ならびに半導体装置および無線電子装置に関する。
近年、電子機器の発達にともない、電子部品の高性能化に加えて、小型化と軽量化の要求がますます厳しくなっている。特に携帯電話に代表される携帯無線電子機器においてはその利便性の追求からその要求が顕著である。このような背景から、半導体チップや受動素子を効率良く搭載するために、多層配線板が用いられてきた。これまでは、配線ライン幅の細線化等の高密度配線化が主流であったが、実装する部品点数を低減するためにコンデンサに代表される受動部品内蔵が求められてきている。
多層配線板にコンデンサを内蔵化する技術としては、高誘電率無機材料を焼成して誘電体層を形成する技術、高誘電率無機材料と樹脂材料を複合化させて誘電体層を形成する技術、スパッタなどのプロセスを用いて薄膜の誘電体層を形成する技術などが公知となっている。
高誘電率無機材料を焼成して誘電体層を形成する技術としては、基板絶縁材料と同時焼成するのに適した高誘電率材料を用いる例(特許文献1、非特許文献1参照)があり、また、薄膜の誘電体層を形成する技術としては、半導体スパッタ技術を応用して樹脂基板中にコンデンサを内蔵化した例(非特許文献2参照)がある。
高誘電率無機材料と樹脂材料を複合化させて誘電体層を形成する技術を用いた多層配線板は、高温焼結工程やスパッタ工程がなく、経済的に優れている。樹脂を用いた多層配線板用途に数多くの高誘電率無機材料と樹脂との複合材料が提案されている(例えば、非特許文献3参照)。また、コンデンサを多層配線板内に製造する方法は、使用する材料の形態によって異なるが、例えば、従来の多層配線板の製造法(非特許文献4参照)や感光性を有する高誘電率材料を用いた多層配線板の製造法(非特許文献5参照)が挙げられる。
特開平5−55079号公報 エレクトロニクス実装学会誌第4巻第2号145〜149頁 エレクトロニクス実装学会誌第4巻第7号590〜596頁 Journal of Materials Science:Materials in Electronics第11巻253〜268頁 Embedded Decoupling Capacitance Project Final Report 3−1〜6(National Center for Manufacturing Sciences) "Integration of Thin Film Passive Circuits Using High/Low Dielectric Constant Materials",Electronic Components and Technology Conference(1997) 739〜744頁
コンデンサの重要な特性である容量はコンデンサの誘電体の比誘電率に比例し、誘電体厚みに反比例する。すなわち、同じ材料でコンデンサの容量を大きくするためには、高誘電率材料の厚みを薄くする必要性が生じる。非特許文献4で示されたような従来の方法では、高誘電率材料を薄くすると取り扱い性が低下し、製造歩留まりが悪かった。また、ビルドアップ基板材料である接着剤付き銅箔のように、高誘電率材料を銅箔にキャスティングして用いる方法もあるが、内層回路基板と積層一体化する際の内層回路パターンの充填性と厚み制御が大きな問題であった。
また、受動素子を多用する高周波回路向け多層配線板においては、コンデンサ以外の受動素子としてインダクタを基板に効率良く内蔵する技術も求められている。さらに、高周波回路向け多層配線板では、伝送損失の低減も併せて求められている。
上記を鑑みて、本発明は、高誘電率材料の厚みが薄く、容量ばらつきが小さなコンデンサを有し、かつ成型性の優れた多層配線板、およびその製造方法、ならびに該多層配線板に半導体チップを搭載した半導体装置および該半導体装置を搭載した無線電子装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、複数の絶縁層と、複数の導体層と、複数の導体層を電気的に接続する導体化された非貫通穴と、高誘電率材料からなる少なくとも1つの絶縁層の上下面に電極を形成してなるコンデンサと、を有する多層配線板であって、電極を含む導体パターン間の凹部に高誘電率材料と異なる絶縁材料が充填され、該導体パターン表面と充填された絶縁材料表面とが平坦化されていることを特徴とする多層配線板を提供する。
また、本発明は、複数の絶縁層と、複数の導体層と、複数の導体層を電気的に接続する導体化された非貫通穴と、高誘電率材料からなる少なくとも1つの絶縁層の上下面に電極を形成してなるコンデンサとを有する多層配線板の製造方法であって、電極の一方を含む導体パターンを形成する工程と、導体パターン間の凹部に高誘電率材料と異なる絶縁材料を充填、硬化する工程と、研磨により導体パターンの表面と該導体パターン間の凹部に充填、硬化された絶縁材料表面とを平坦にする工程と、半硬化状態の高誘電率材料を備えた金属箔を加熱積層する工程と、を少なくとも含むことを特徴とする多層配線板の製造方法を提供する。
また、本発明は上記特徴を有する多層配線板に半導体チップが搭載されていることを特徴とする半導体装置を提供する。
また、本発明は、上記半導体装置が搭載されたことを特徴とする無線電子装置を提供する。
以上のような本発明によれば、高誘電率材料の厚みが薄く、容量ばらつきが小さなコンデンサを有し、かつ成型性の優れた多層配線板、およびその製造方法、ならびに半導体装置および無線電子装置を提供することが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、高誘電率材料の厚みが薄く、容量ばらつきの小さなコンデンサを有し、かつ成型性に問題のない多層配線板およびその製造方法、ならびに半導体装置および無線電子装置を提供することができる。
以下、本発明を実施の形態により詳細に説明する。
本発明の多層配線板は、複数の絶縁層と、複数の導体層と、複数の導体層を電気的に接続する導体化された非貫通穴と、高誘電率材料からなる少なくとも1つの絶縁層の上下面に電極を形成してなるコンデンサと、を有する多層配線板であって、電極を含む導体パターン間の凹部に高誘電率材料と異なる絶縁材料が充填され、該導体パターン表面と充填された絶縁材料表面とが平坦化されていることを特徴とする多層配線板を提供する。
従来のコンデンサ内蔵多層配線板においては、導体パターン間の凹部に絶縁樹脂を充填していないため、高弾性である高誘電材料層の厚みが厚くなり、その結果、コンデンサの容量ばらつきが大きくなる傾向であったのに対して、本発明では、上述のように導体パターン間の凹部をあらかじめ絶縁樹脂で充填し、高誘電材料層が形成される基板表面を平坦化するため、高誘電材料層を薄く、かつ厚み精度良く設けることができ、さらには、コンデンサの容量ばらつきを小さくすることが可能となった。
さらに、導体パターン間に充填する絶縁材料として、基板の絶縁層および高誘電率材料に用いる絶縁樹脂と異なる第3の絶縁材料を用いることで、より優れたコンデンサを得ることができる。
本発明の多層配線板のコンデンサに用いる高誘電率材料は、少なくとも絶縁樹脂および高誘電率充填材を含む樹脂組成物である。該絶縁樹脂としては、特に制限されないが、半硬化状態で用いることが可能であり、かつ硬化後には絶縁性の優れた高誘電率材料を提供することができるエポキシ樹脂およびその硬化剤を用いることが好ましい。
エポキシ樹脂としては、硬化して接着作用を呈するものであればよいが、好ましくは二官能以上で、分子量が5000未満、より好ましくは3000未満のエポキシ樹脂を使用する。二官能エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型またはビスフェノールF型樹脂等が例示される。ビスフェノールA型またはビスフェノールF型液状樹脂は、油化シェルエポキシ株式会社から、エピコート807、エピコート827、エピコート828という商品名で市販されている。また、ダウケミカル日本株式会社からは、D.E.R.330、D.E.R.331、D.E.R.361という商品名で市販されている。さらに、東都化成株式会社から、YD8125、YDF8170という商品名で市販されている。
また、高Tg化を目的に多官能エポキシ樹脂を加えてもよく、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等が例示される。フェノールノボラック型エポキシ樹脂は、日本化薬株式会社から、EPPN−201という商品名で市販されている。クレゾールノボラック型エポキシ樹脂は、住友化学工業株式会社から、ESCN−190、ESCN−195という商品名で市販されている。また、前記日本化薬株式会社から、EOCN1012、EOCN1025、EOCN1027という商品名で市販されている。さらに、前記東都化成株式会社から、YDCN701、YDCN702、YDCN703、YDCN704という商品名で市販されている。
エポキシ樹脂の硬化剤としては、通常用いられているものを使用することでき、特に限定されないが、例えば、アミン、ポリアミド、酸無水物、ポリスルフィッド、三弗化硼素及びフェノール性水酸基を1分子中に2個以上有する化合物であるビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等が挙げられる。特に吸湿時の耐電食性に優れるためフェノール樹脂であるフェノールノボラック樹脂、ビスフェノールノボラック樹脂またはクレゾールノボラック樹脂等を用いるのが好ましい。好ましいとした硬化剤は、大日本インキ化学工業株式会社から、プライオーフェンLF2882、フェノライトTD−2090、フェノライトTD−2149、フェノライトVH4150、フェノライトVH4170という商品名で市販されている。
さらに、硬化剤とともに従来公知の硬化促進剤を用いることができ、該硬化促進剤としては、各種イミダゾール類を用いることが好ましい。イミダゾールとしては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテート等が挙げられる。このようなイミダゾール類は、四国化成工業株式会社から、2E4MZ、2PZ−CN、2PZ−CNSという商品名で市販されている。
高誘電率充填材としては、例えば、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸鉛、二酸化チタン、ジルコン酸バリウム、ジルコン酸カルシウム、ジルコン酸鉛等を挙げることができ、これらは単独でも二種以上同時に用いてもよい。特に比誘電率が50以上のものを用いることが好ましい。また、上記のような高誘電率充填材の一種以上を重量比で絶縁樹脂100に対して300〜3000配合することが好ましい。
また、本発明で用いる高誘電率材料の取り扱い性を向上させるために、エポキシ基、アミド基、カルボキシル基、シアネート基、ヒドロキシ基等の少なくとも一種類の官能基を有する重量平均分子量が1万〜80万である高分子量樹脂を配合することが好ましい。重量平均分子量が1万以上であるとBステージにおける高誘電率材料のタック性の低減や硬化時の可撓性を向上させることができる。また、重量平均分子量が80万を超えると高誘電率充填材を均一に分散することが困難となる。このような高分子量樹脂としては、例えば、フェノキシ樹脂、高分子量エポキシ樹脂、超高分子量エポキシ樹脂、ポリアミドイミド樹脂、官能基含有反応性ゴムなどが挙げられる。上記フェノキシ樹脂は、東都化成株式会社から、フェノトートYP−40、フェノトートYP−50という商品名で市販されている。また、フェノキシアソシエート社から、PKHC、PKHH、PKHJいう商品名で市販されている。上記高分子量エポキシ樹脂は、重量平均分子量が3万〜8万の高分子量エポキシ樹脂、さらには、重量平均分子量が8万を超える超高分子量エポキシ樹脂(特公平7−59617号、特公平7−59618号、特公平7−59619号、特公平7−59620号、特公平7−64911号、特公平7−68327号公報参照)があり、何れも日立化成工業株式会社で製造している。上記ポリアミドイミド樹脂は、日立化成工業株式会社からKS9000シリーズという商品名で市販されている。上記官能基含有反応性ゴムとしては、カルボキシル基含有アクリルゴムが帝国化学産業株式会社から、HTR−860Pという商品名で、エポキシ基含有アクリルゴムがHTR−860P−3という商品名で市販されている。
さらに、本発明で用いる高誘電率材料に分散剤を加えても良い。用いることのできる分散剤としては、市販されている非シリコーン系の分散剤など従来公知のものであればよく、特に限定されない。また、その配合量は、実験により適宜決定すればよい。
上記のような組成よりなる高誘電率材料は、メチルエチルケトン等の有機溶剤と混合してワニス状とし、これを金属箔に塗布、乾燥し、Bステージ状態のシート状にして使用に供することが好ましい。ここで用いられる金属箔としては、例えば、銅、アルミなどが挙げられ、その厚さは1〜35μmであることが好ましく、1〜12μmであることがより好ましい。また、該金属箔に金属めっきを施さないことにより、金属箔厚みの増加を抑制することが可能となる。また、上記高誘電率材料硬化物の25℃、1MHzにおける比誘電率は20〜100であることが好ましく、さらに、高誘電率材料からなる絶縁層の厚みとしては、0.1μm〜30μmであることが好ましい。
また、上記高誘電率材料のBステージ状態の120℃における溶融粘度は100〜200Pa・Sであることが好ましい。最低溶融粘度が100Pa・Sよりも低い場合にはフローが大きいため厚みのばらつきが大きくなり、200Pa・Sよりも高い場合には接着性が低下する。
また、本発明において、上記高誘電率材料からなる絶縁層以外の箇所の絶縁層に用いる絶縁樹脂としては、特に制限されないが、高誘電率材料と異なる絶縁樹脂を用いることが好ましく、さらにはガラス基材で補強され、かつ樹脂中に無機フィラーが添加されているものが好ましい。ガラス基材で補強されることにより、絶縁層の厚みが150μm以上であっても、ガラス基材がない場合に比べて、その厚み制御が容易である。また、無機フィラーが添加されることにより、ガラス基材の影響による表面のうねりが低減され、高周波特性に優れた平滑な表面を有する多層配線板を得ることができる。ガラス基材で補強され、かつ無機フィラーが添加された樹脂としては、市販のものとして、MCL−E−679F、MCL−BE−67G(H)(以上、日立化成工業株式会社製、商品名)やCS−3355S、CS−3357S(以上、利昌工業株式会社製、商品名)などの銅張積層板やGEA−679F、GEA−67BE(H)(以上、日立化成工業株式会社製、商品名)、ES−3305S(利昌工業株式会社製、商品名)などの層間接着絶縁材料を使用できる。
また、本発明の多層配線板は、コンデンサと併せてインダクタをも有しうる。インダクタは導体層をエッチング処理して形成され、好ましくはコンデンサの電極を含む導体パターンに形成される。また、該インダクタは導体パターンのライン幅が細い方がインダクタンス密度が高くなるため、他の導体層よりも厚みが薄く、かつその厚みが1〜12μmであることが好ましい。
また、本発明の多層配線板は、その中心部の絶縁層であるコア層を除く任意の層にコンデンサを有し、かつコンデンサの容量ばらつきが±5%未満であることが好ましい。
また、これまでは、コアとなる基板に対し、対称に基板材料を積層した場合には反りが小さいが、非対称に積層した場合には反りが大きいという問題があったが、本発明では、高誘電率材料を薄く、かつ厚み精度良く設けることが可能となったため、多層配線板の層構成の対称、非対称に関わらず反りが低減され、コンデンサの設計自由度の大きな改善を図ることが可能となる。したがって、本発明の多層配線板において、その反りは1mm以下であることが好ましい。
また、本発明の多層配線板は、上記高誘電率材料からなる少なくとも1つの絶縁層とこれに隣接する絶縁層とを同時に貫く非貫通穴を有していてもよい。
また、本発明の多層配線板は、300μm以上のライン幅を有する導体パターンを最外層導体層に備え、さらに該最外導体層に隣接する絶縁層の厚みが150μm以上であることが好ましい。ライン幅を300μm以上にすることにより高周波回路において信号減衰を抑制することができ、かつ絶縁層の厚みを150μm以上にすることにより特性インピーダンス低下を抑制することができる。
本発明の多層配線板の製造方法としては、コンデンサの電極の一方を含む導体パターンを形成する工程と、該導体パターン間の凹部に高誘電率材料と異なる絶縁材料を充填、硬化する工程と、研磨により導体パターンの表面および該導体パターン間に充填、硬化された絶縁材料の表面を平坦にする工程と、半硬化状態の高誘電率材料を備えた金属箔を加熱積層する工程と、を少なくとも含むことを特徴としている。
また、上記金属箔をエッチングして、コンデンサの電極の他方を含む導体パターンを形成する工程、さらに、少なくとも1つの導体層にインダクタを形成する工程を含みうる。
上記本発明の製造方法によれば、導体パターン間の凹部に絶縁材料を充填して基板平面を平坦化することにより、積層時に高誘電率材料が平坦な面で挟まれて成型されるので、厚みのばらつきの小さな高誘電率材料層が得られ、容量ばらつきの小さなコンデンサを設けることができる。さらには、インダクタンス密度の高い微細なインダクタパターンを得ることができる。
本発明は、これまで述べてきた多層配線板に半導体チップを搭載した半導体装置をさらに提供する。容量ばらつきの小さなコンデンサ、または容量ばらつきの小さなコンデンサとインダクタンス密度の高いインダクタを基板内に有する多層配線板を用いることにより、小型化と軽量化を同時に達成した半導体装置を得ることができる。また、300μm以上のライン幅を有する導体パターンを最外層導体層に備え、さらに該最外導体層に隣接する絶縁層の厚みが150μm以上である多層配線板を用いることにより、高周波減衰が小さく、特性インピーダンス不整合による反射ノイズも小さい半導体装置を得られる。
本発明は、前述の半導体装置を搭載した無線電子装置をさらに提供する。小型軽量な半導体装置を用いることにより、無線電子装置の小型軽量化が図られる。また、高周波特性に優れた無線電子装置を得ることも可能となる。
以下、本発明の多層配線板およびその製造方法について、実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
高誘電率材料シート1
エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製のYD−8125を使用)66重量部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製のYDCN−703を使用)34重量部、エポキシ樹脂の硬化剤としてフェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製のプライオーフェンLF2882を使用)63重量部、高分子量樹脂としてフェノキシ樹脂(重量平均分子量5万、東都化成株式会社製のフェノトートYP−50を使用)24重量部、硬化促進剤として硬化促進剤1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール(キュアゾール2PZ−CNを使用)0.6重量部、高誘電率充填材として平均粒径1.5μmのチタン酸バリウムフィラー(富士チタン工業株式会社製のBT−100PRを使用)860重量部、分散剤として非シリコーン系分散剤(ビックケミー・ジャパン株式会社製のBYK−W9010を使用)5.4重量部からなる組成物に、メチルエチルケトンを加えてビーズミルを用いて1000回転/分で1時間撹拌混合し、200メッシュのナイロン布でろ過した後に真空脱気した。この樹脂ワニスを、厚さ12μmの電解銅箔(古河サーキットフォイル株式会社製のGTS−12を使用)上に塗布し、140℃で5分間加熱乾燥して、膜厚が5μmのBステージ状態の塗膜を形成し、銅箔を備えた高誘電率材料シート1を作製した。
このBステージ状態の高誘電率材料シート1の120℃の溶融粘度を島津フローテスターCFТ−100型(株式会社島津製作所、商品名)を用い、2mmφのノズル径の治具で測定したところ、100Pa・Sであった。また、170℃で1時間硬化させた硬化物について、LCRメータYHP4275A(横河ヒューレットパッカード株式会社、商品名)を用い、25℃、1MHzにおけるインピーダンス特性から誘電率を算出した結果、20であった。
高誘電率材料シート2
エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製のYD−8125を使用)66重量部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製のYDCN−703を使用)34重量部、エポキシ樹脂の硬化剤としてフェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製のプライオーフェンLF2882を使用)63重量部、高分子量樹脂として下記一般式に示されるポリアミドイミド樹脂(重量平均分子量7万)24重量部、
Figure 2007019530
硬化促進剤として硬化促進剤1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール(キュアゾール2PZ−CNを使用)0.6重量部、高誘電率充填材として平均粒径1.5μmのチタン酸バリウムフィラー(富士チタン工業株式会社製のBT−100PRを使用)1300重量部および平均粒径0.6μmのチタン酸バリウムフィラー(富士チタン工業株式会社製のHPBT−1を使用)400重量部、分散剤として非シリコーン系分散剤(ビックケミー・ジャパン株式会社製のBYK−W9010を使用)11.2重量部からなる組成物に、メチルエチルケトンを加えて小型攪拌脱泡装置を用いて10分攪拌脱泡した後に200メッシュのナイロン布でろ過した。この樹脂ワニスを、厚さ12μmの電解銅箔(古河サーキットフォイル株式会社製のGTS−12を使用)上に塗布し、140℃で5分間加熱乾燥して、膜厚が10μmのBステージ状態の塗膜を形成し、銅箔を備えた高誘電率材料シート2を作製した。
このBステージ状態の高誘電率材料シート2の120℃の溶融粘度を島津フローテスターCFТ−100型(株式会社島津製作所、商品名)を用い、2mmφのノズル径の治具で測定したところ、200Pa・Sであった。また、170℃で1時間硬化させた硬化物について、LCRメータYHP4275A(横河ヒューレットパッカード株式会社、商品名)を用い、25℃、1MHzにおけるインピーダンス特性から誘電率を算出した結果、45であった。
高誘電率材料シート3
エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製のYD−8125を使用)66重量部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製のYDCN−703を使用)34重量部、エポキシ樹脂の硬化剤としてフェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製のプライオーフェンLF2882を使用)63重量部、高分子量樹脂としてフェノキシ樹脂(重量平均分子量5万、東都化成株式会社製のフェノトートYP−50を使用)24重量部、硬化促進剤として硬化促進剤1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール(キュアゾール2PZ−CNを使用)0.6重量部、高誘電率充填材として平均粒径1.5μmのチタン酸バリウムフィラー(富士チタン工業株式会社製のBT−100PRを使用)1300重量部および平均粒径0.6μmのチタン酸バリウムフィラー(富士チタン工業株式会社製のHPBT−1を使用)400重量部、分散剤として非シリコーン系分散剤(ビックケミー・ジャパン株式会社製のBYK−W9010を使用)11.2重量部からなる組成物に、メチルエチルケトンを加えてビーズミルを用いて1000回転/分で1時間撹拌混合し、200メッシュのナイロン布でろ過した後に真空脱気した。この樹脂ワニスを、厚さ12μmの電解銅箔(古河サーキットフォイル株式会社製のGTS−12を使用)上に塗布し、140℃で5分間加熱乾燥して、膜厚が10μmのBステージ状態の塗膜を形成し、銅箔を備えた高誘電率材料シート3を作製した。
このBステージ状態の高誘電率材料シート3の120℃の溶融粘度を島津フローテスターCFТ−100型(株式会社島津製作所、商品名)を用い、2mmφのノズル径の治具で測定したところ、150Pa・Sであった。また、170℃で1時間硬化させた硬化物について、LCRメータYHP4275A(横河ヒューレットパッカード株式会社、商品名)を用い、25℃、1MHzにおけるインピーダンス特性から誘電率を算出した結果、45であった。
高誘電率材料シート4
エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製のYD−8125を使用)66重量部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製のYDCN−703を使用)34重量部、エポキシ樹脂の硬化剤としてフェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製のプライオーフェンLF2882を使用)63重量部、高分子量樹脂としてフェノキシ樹脂(重量平均分子量5万、東都化成株式会社製のフェノトートYP−50を使用)24重量部、硬化促進剤として硬化促進剤1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール(キュアゾール2PZ−CNを使用)0.6重量部、高誘電率充填材として平均粒径1.5μmのチタン酸バリウムフィラー(富士チタン工業株式会社製のBT−100PRを使用)1900重量部および平均粒径0.6μmのチタン酸バリウムフィラー(富士チタン工業株式会社製のHPBT−1を使用)550重量部、分散剤として非シリコーン系分散剤(ビックケミー・ジャパン株式会社製のBYK−W9010を使用)15.9重量部からなる組成物に、メチルエチルケトンを加えてビーズミルを用いて1000回転/分で1時間撹拌混合し、200メッシュのナイロン布でろ過した後に真空脱気した。この樹脂ワニスを、厚さ12μmの電解銅箔(古河サーキットフォイル株式会社製のGTS−12を使用)上に塗布し、140℃で5分間加熱乾燥して、膜厚が25μmのBステージ状態の塗膜を形成し、銅箔を備えた高誘電率材料シート4を作製した。
このBステージ状態の高誘電率材料シート4の120℃の溶融粘度を島津フローテスターCFТ−100型(株式会社島津製作所、商品名)を用い、2mmφのノズル径の治具で測定したところ、200Pa・Sであった。また、170℃で1時間硬化させた硬化物について、LCRメータYHP4275A(横河ヒューレットパッカード株式会社、商品名)を用い、25℃、1MHzにおけるインピーダンス特性から誘電率を算出した結果、70であった。
高誘電率材料シート5
エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製のYD−8125を使用)66重量部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製のYDCN−703を使用)34重量部、エポキシ樹脂の硬化剤としてフェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製のプライオーフェンLF2882を使用)63重量部、高分子量樹脂としてフェノキシ樹脂(重量平均分子量5万、東都化成株式会社製のフェノトートYP−50を使用)24重量部、硬化促進剤として硬化促進剤1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール(キュアゾール2PZ−CNを使用)0.6重量部、高誘電率充填材として平均粒径1.5μmのチタン酸バリウムフィラー(富士チタン工業株式会社製のBT−100PRを使用)860重量部、分散剤として非シリコーン系分散剤(ビックケミー・ジャパン株式会社製のBYK−W9010を使用)5.4重量部からなる組成物に、メチルエチルケトンを加えてビーズミルを用いて1000回転/分で1時間撹拌混合し、200メッシュのナイロン布でろ過した後に真空脱気した。この樹脂ワニスを、厚さ12μmの電解銅箔(古河サーキットフォイル株式会社製のGTS−12を使用)上に塗布し、140℃で5分間加熱乾燥して、膜厚が30μmのBステージ状態の塗膜を形成し、銅箔を備えた高誘電率材料シート5を作製した。
このBステージ状態の高誘電率材料シート5の120℃の溶融粘度を島津フローテスターCFТ−100型(株式会社島津製作所、商品名)を用い、2mmφのノズル径の治具で測定したところ、100Pa・Sであった。また、170℃で1時間硬化させた硬化物について、LCRメータYHP4275A(横河ヒューレットパッカード株式会社、商品名)を用い、25℃、1MHzにおけるインピーダンス特性から誘電率を算出した結果、20であった。
実施例1
図2(a)に示すような銅箔厚3μm、板厚0.2mmの両面銅箔張ガラスエポキシ積層板MCL−E−679F(日立化成工業株式会社製、商品名)に所望のドリル穴明けを行った(図2(b))。超音波洗浄とアルカリ過マンガン酸液で炭化した樹脂カスを除去後、この基板に触媒を付与して、密着促進化後無電解銅めっきを行い、ドリル穴内壁と銅箔表面に約15μmの無電解銅めっき層を形成した(図2(c))。この基板表面に次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする黒化処理と、ジメチルアミノボランを主成分とする還元処理によって、粗化処理を行った。この基板のドリル穴内にスクリーン印刷によりペーストタイプの熱硬化型絶縁材料HRP−700BA(太陽インキ製造株式会社、商品名)を充填し、170℃で60分間の熱処理により硬化させた(図2(d))。基板表面をバフブラシにより研磨し、余分な絶縁材料を除去した後、この基板に触媒付与、密着促進化後無電解銅めっきを行い、基板表面に約15μmの無電解銅めっき層を形成した(図2(e))。ついで、この基板表面に所望のエッチングレジストを形成し、不要な銅を塩化第2鉄水溶液を用いてエッチング除去して、コンデンサの電極の一方を含む導体パターンを有する内層回路板を作製した(図2(f))。
次に、この内層回路板表面にロールコータを用いてペーストタイプの熱硬化型絶縁材料HRP−700BA(太陽インキ製造株式会社、商品名)を基板絶縁層表面から約40μm、導体パターン表面から約5μm塗布し、170℃で60分間の熱処理により硬化させた。この基板をバフブラシにより導体パターン表面が現れるまで研磨し、余分な絶縁材料を除去して内層回路板の平坦化を行った(図2(g))。内層回路板表面の凹凸は3μm以下であった。その後、この回路板の回路表面に次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする黒化処理と、ジメチルアミノボランを主成分とする還元処理によって、粗化処理を行った。
次に、この回路板の片面に前述の高誘電率材料シート1を温度170℃、圧力1.5MPa、加熱加圧時間60分のプレス条件で積層一体化した(図2(h))。ついで、高誘電率材料シート1の銅箔上に所望のエッチングレジストを形成し、不要な銅箔を塩化第2鉄水溶液を用いてエッチング除去して、コンデンサの電極の他方を含む導体パターンを形成した(図2(i))。
次に、この回路板の回路表面に、次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする黒化処理と、ジメチルアミノボランを主成分とする還元処理によって、粗化処理を行い、(1)35μmキャリア銅箔付き厚み3μmの銅箔MT35S3(三井金属鉱業株式会社製、商品名)、(2)厚み80μmのフィラー入りガラスエポキシプリプレグGEA−679F(日立化成工業株式会社製、商品名)を2枚、(3)図2(i)の回路板、(4)厚み80μmのフィラー入りガラスエポキシプリプレグGEA−679Fを2枚、(5)35μmキャリア銅箔付き厚み3μmの銅箔MT35S3(三井金属鉱業株式会社製、商品名)の順に重ね、温度170℃、圧力1.5MPa、加熱加圧時間60分のプレス条件で積層一体化した(図2(j))。キャリア銅箔を剥がし、不要な基板端部を切断後、この基板の表面に所望のエッチングレジストを形成し、不要な銅箔を塩化第2鉄水溶液を用いてエッチング除去して、所望の箇所にφ0.15mmの窓穴を形成した。
この基板表面に設けた窓穴の箇所に三菱電機株式会社製ML505GT型炭酸ガスレーザを用いて、出力パワー26mJ、パルス幅100μs、ショット数6回の条件でレーザ穴あけを行った(図2(k))。超音波洗浄とアルカリ過マンガン酸液で炭化した樹脂カスを除去後、洗浄、触媒付与、密着促進化後、CUST−3000(日立化成工業(株)製、商品名)を用いて無電解銅めっきを行い、レーザ穴内壁と銅箔表面に約20μmの無電解銅めっき層を形成した(図2(l))。この基板表面のパッドや回路パターンなど必要な箇所にエッチングレジストを形成し、不要な銅を塩化第2鉄水溶液を用いてエッチング除去して、外層回路を形成した(図2(m))。
この基板表面にソルダーレジストPSR−4000AUS5(太陽インキ製造株式会社、商品名)をロールコータで30μm塗布、乾燥後に露光・現像して所望の箇所にソルダーレジストを形成した。その後、NIPS100(日立化成工業(株)製、商品名)を用いて3μmの無電解ニッケルめっき層とHGS2000(日立化成工業(株)製、商品名)を用いて0.1μmの無電解金めっき層を外層回路パターン露出部表面層に形成して、図1に示すような5層構造の多層配線板を得た。
実施例2
高誘電率材料シート1に替えて高誘電率材料シート2を用いた以外は実施例1と同様な工程により多層配線板を得た。
実施例3
高誘電率材料シート1に替えて高誘電率材料シート3を用いた以外は実施例1と同様な工程により多層配線板を得た。
実施例4
高誘電率材料シート1に替えて高誘電率材料シート4を用いた以外は実施例1と同様な工程により多層配線板を得た。
比較例1
図2(g)に示されるような樹脂充填による内層回路板の平坦化を行わず、また、高誘電率材料シート1に替えて高誘電率材料シート3を用いた以外は実施例1と同様な工程により多層配線板を得た。
比較例2
高誘電率材料シート3に替えて高誘電率材料シート5を用いた以外は比較例1と同様な工程により多層配線板を得た。
試験方法は以下の通りである。
(コンデンサ容量)
コンデンサ容量の測定には、インピーダンスアナライザ4291B(アジレントテクノロジー株式会社製、商品名)に50Ω同軸ケーブルSUCOFLEX104/100(SUHNER社製、商品名)を介して高周波信号測定プローブMICROPRPBE ACP50(GSG250型、Cascade社、商品名)に接続した測定システムを用いた。コンデンサの電極サイズは1mm×1mmとし1GHzの容量を測定した。測定は基板の四隅と中央部の5カ所に設けたコンデンサの容量を測定した。
(成型性)
成型性は、作製した多層配線板を10mm×30mmに切断後、エポキシ樹脂で注型し、基板断面を研磨して、多層配線板の中にボイド等があるかを評価した。ボイド等がない場合を良好、ボイド等がある場合を不良とした。
Figure 2007019530
実施例1〜4は、いずれもコンデンサ電極間の凹部に基板材料と高誘電率材料とは異なる第3の熱硬化型絶縁材料が充填され、平坦化されていることを特徴としている。これらの多層配線板に設けたコンデンサ容量のばらつきは±5%未満と小さく、成型性も良好であった。
一方、比較例1は、コンデンサ電極の間にボイドがあったため成型性が不良であった。比較例2は、コンデンサの容量のばらつきが10%を超えていた。断面観察の結果から、その原因は高誘電率材料からなる絶縁層の厚みが3〜6μmと大きくばらついていたためであることがわかった。
本発明の多層配線板の一形態を示す断面図である。 本発明の多層配線板の製造方法の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 基材
2 銅箔
3 めっき銅
4 穴埋め用絶縁樹脂
5 めっき銅
6 平坦化用絶縁樹脂
7 銅箔
8 高誘電率材料
9 銅箔
10 基材(プリプレグ)
11 めっき銅
12 コンデンサ
13 ニッケルめっき層
14 金めっき層
15 レジスト

Claims (17)

  1. 複数の絶縁層と、複数の導体層と、前記複数の導体層を電気的に接続する導体化された非貫通穴と、高誘電率材料からなる少なくとも1つの前記絶縁層の上下面に電極を形成してなるコンデンサと、を有する多層配線板に、半導体チップが搭載された半導体装置であって、前記電極の少なくとも一方を含む導体パターン間の凹部に前記高誘電率材料と異なる絶縁材料が充填され、該導体パターン表面と充填された絶縁材料表面とが平坦化され、この平坦化面に接して前記高誘電率材料からなる絶縁層が形成されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 少なくとも1つの前記電極を含む導体パターンが前記高誘電率材料を含む3種類の異なる絶縁材料に接していることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 少なくとも1つの導体層をパターン形成してなるインダクタを有することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の半導体装置。
  4. 前記インダクタを形成した導体層の厚みが他の導体層の厚みよりも薄く、かつその厚みが1〜12μmであることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記インダクタは、前記絶縁層の上下面に形成された前記電極のうち、いずれか一方に作製されることを特徴とする請求項3または4に記載の半導体装置。
  6. 前記多層配線板がコア層を除く任意の層に前記コンデンサを有し、かつコンデンサの容量ばらつきが±5%未満であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の半導体装置。
  7. 前記多層配線板が前記高誘電率材料からなる少なくとも1つの前記絶縁層とこれに隣接する絶縁層とを同時に貫く非貫通穴を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の半導体装置。
  8. 前記高誘電率材料が、絶縁樹脂および高誘電率充填材を含む樹脂組成物であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の半導体装置。
  9. 前記高誘電率材料が、エポキシ樹脂、その硬化剤、および高誘電率充填材を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の半導体装置。
  10. 前記高誘電率材料が、エポキシ樹脂、その硬化剤、高誘電率充填材、および少なくとも一種類の官能基を有する重量平均分子量が1万〜80万である高分子量樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の半導体装置。
  11. 前記高誘電率材料のBステージ状態の120℃における溶融粘度が100〜200Pa・Sであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の半導体装置。
  12. 前記高誘電率充填材が、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸鉛、二酸化チタン、ジルコン酸バリウム、ジルコン酸カルシウム、ジルコン酸鉛からなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載の半導体装置。
  13. 前記高誘電率充填材が、重量比として、前記エポキシ樹脂100に対して300〜3000配合されることを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載の半導体装置。
  14. 前記多層配線板の最外導体層として、300μm以上の幅を有する導体パターンが少なくとも1本形成され、さらに該最外導体層に隣接する絶縁層の厚みが150μm以上であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の半導体装置。
  15. 前記高誘電率材料からなる少なくとも1つの前記絶縁層以外の絶縁層が、ガラス基材で補強され、かつ無機フィラーを含むことを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の半導体装置。
  16. 前記凹部に充填される絶縁材料が絶縁樹脂であることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の半導体装置。
  17. 請求項1〜16のいずれかに記載の半導体装置が搭載されたことを特徴とする無線電子装置。
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