JP2007018963A - 非水電解液二次電池の製造方法とその製造方法で作製した非水電解液二次電池 - Google Patents

非水電解液二次電池の製造方法とその製造方法で作製した非水電解液二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の製造法によれば、正極板内あるいは正極板上に金属異物が混入したとしても、隔離膜を介した正極板と負極板との間の微小短絡を防止することができ、電圧不良を削減し歩留まりを向上することができる非水電解液二次電池を製造できる。
【解決手段】正極と負極との間に隔離膜を介して積層した極板群を用いた非水電解液二次電池の製造方法において、外装体に挿入した前記極板群に非水電解液を注入する工程から最初の充電を行う工程までの間に、充電あるいは放電あるいは充電と放電の組み合わせの電気的な衝撃を印加する工程を有する非水電解液二次電池の製造方法であって、前記電気的な衝撃の印加の条件は、電池の閉回路電圧が4.0V以上(電池の正極電位がLi基準で4.0V以上)で印加した後、1分間放置後の電池の開回路電圧が1.5V以下(負極電位がLi基準で2.0V以上)になる条件である非水電解液二次電池の製造方法である。
【選択図】 図1

Description

本発明は非水電解液二次電池の製造方法と、その製造方法で作製した非水電解液二次電池に関するものである。
近年、電子機器のポータブル化、コードレス化が進んでおり、これらの駆動用電源として小型、軽量で高エネルギー密度を有する二次電池へと要望が強まっている。そのため、高電圧、高エネルギー密度を有する非水電解液二次電池、とりわけリチウムイオン二次電池に対する期待が大きくなっている。このような中で、コバルト酸リチウムを正極活物質に、リチウムを可逆的にインターカレート・デインターカレートできるグラファイトを負極に用いたリチウムイオン二次電池が主流となっている。
リチウムイオン二次電池は、充電時に発生するデンドライトを抑制するために、電流波形を矩形波とする充電法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−98473号公報
一般に正極活物質にコバルト酸リチウム(以下、LiCoO2と略す)を用いるリチウムイオン二次電池において、本充放電工程の最初の充電で、正極からLiがデインターカレートして電位は上昇し、負極にLiがインターカレートして電位は低下する。
このようなリチウムイオン二次電池において、製造工程中に正極板内あるいは正極板上に、鉄(以下、Feと略す)、銅(以下、Cuと略す)、錫(以下、Snと略す)、亜鉛(以下、Znと略す)、ステンレス(以下、SUSと略す)等の金属異物が設備摺動部から発生し混入する可能性がある。混入した金属異物は、充電時の正極電位上昇に伴い溶解し始める。溶解した金属異物は充電時の低下した負極電位により還元され、負極板上で隔離膜を介してデンドライト状に析出する。析出する金属異物が多くなれば隔離膜を貫通し、正極板に到達して、負極板と正極板とが微小短絡することとなる。これが電池の電圧不良の原因の一つと考えられている。
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、電池の電圧不良が少ない非水電解液二次電池の製造法を提供するものである。
前記従来の課題を解決するために、本発明の非水電解液二次電池の製造方法は、
正極と負極との間に隔離膜を介して積層した極板群を用いた非水電解液二次電池の製造方法において、
外装体に挿入した前記極板群に非水電解液を注入する工程から最初の充電を行う工程までの間に、充電あるいは放電あるいは充電と放電の組み合わせの電気的な衝撃を印加する工程を有する非水電解液二次電池の製造方法であって、
前記電気的な衝撃の印加の条件は、電池の閉回路電圧が4.0V以上(電池の正極電位がLi基準で4.0V以上)で印加した後、1分間放置後の電池の開回路電圧が1.5V以下(負極電位がLi基準で2.0V以上)になる条件である非水電解液二次電池の製造方法である。
本発明の製造法によれば、負極板の電位低下を抑制しつつ、正極板を活性化することができるので、正極板内あるいは正極板上に金属異物が混入したとしても、隔離膜を介した正極板と負極板との間の微小短絡を防止することができ、電圧不良を削減し歩留まりを向上することができる非水電解液二次電池を製造できる。
本発明の実施の形態における非水電解液二次電池の製造方法は、
正極と負極との間に隔離膜を介して積層した極板群を用いた非水電解液二次電池の製造方法において、外装体に挿入した前記極板群に非水電解液を注入する工程から最初の充電を行う工程までの間に、充電あるいは放電あるいは充電と放電の組み合わせの電気的な衝撃を印加する工程を有する非水電解液二次電池の製造方法であって、前記電気的な衝撃の印加の条件は、電池の閉回路電圧が4.0V以上(電池の正極電位がLi基準で4.0V以上)で印加した後、1分間放置後の電池の開回路電圧が1.5V以下(負極電位がLi基準で2.0V以上)になる条件である非水電解液二次電池の製造方法である。
本発明の好ましい実施の形態のおける非水電解液二次電池の製造方法は、非水電解液を注入する工程が所定量の非水電解液の全量もしくは一部の量を注入する工程が好ましい。
本発明の好ましい実施の形態における非水電解液二次電池の製造方法は、電気的な衝撃の印加は少なくとも1回繰り返すことが好ましい。
本発明のさらに好ましい実施の形態における非水電解液二次電池の製造方法は、最初の充電を行う工程の前に、少なくとも1時間放置するのが好ましい。
非水電解液二次電池の放置時間は、正極板内あるいは正極板上の金属異物の溶解と拡散に時間を要するため、少なくとも1時間以上放置することが望ましい。放置時間の上限に関しては、正極板内あるいは正極板上の金属異物の溶解と拡散は放置時間を長くすればする程進むが、非水電解液二次電池の生産性の視点から48時間以内が望ましい。
また、金属異物の溶解と拡散は温度の影響も大きく、非水電解液二次電池の環境温度は高温の方が良く、非水電解液二次電池の生産性の視点から環境温度は20℃以上が望ましい。
こうすることにより、非水電解液二次電池の電圧不良を削減し、歩留まりを向上させることができる。
このように最初の充電を行う工程までの間に、電気的な衝撃を印加する工程を有することにより、非水電解液二次電池の製造工程において正極板内あるいは正極板上にFe、Cu、Sn、Zn、SUS等の金属異物が設備摺動部から発生し混入した場合、正極活物質表面の抵抗成分を分解・除去することが可能となり、正極活物質表面を活性化することができる。例えば、正極活物質表面の抵抗成分は、正極活物質表面に付着した炭酸リチウム(以下、Li2CO3と略す)などのリチウム化合物や付着水分との反応性生物や有機物などである。このようにして活性化した正極活物質表面と、正極板内あるいは正極板上、の金属異物との導通が良くなり、正極活物質と金属異物との電位差により、金属異物を溶解することができるようになる。
本発明において、正極側の金属異物から溶出した金属イオンは、電気的な衝撃を印加した後も負極電位低下を抑制しているため、負極で析出することなく非水電解液中に均一に拡散される。
このため本発明のように最初の充電を行う工程までの間に、電気的な衝撃を印加する工程を有することにより、正極側の金属異物から溶出した金属イオンが非水電解液中にイオン状態で均一に拡散しているため、負極板上の局所的な金属析出を防止することができる。その結果、隔離膜を介した正極板と負極板との間の微小短絡を抑制することができるようになる。
以下、本発明の実施例を図面とともに説明する。
図1に本発明の非水電解液二次電池の一実施形態として円筒形非水電解液二次電池の概略縦断面図を示す。
図1において1は耐有機電解質性の鋼板を加工した電池ケース、2は安全弁を設けた封口板、3は絶縁パッキングを示す。4は極板群であり、これは正極板5および負極板6が隔離膜7を介して複数回渦巻状に巻回されている。そして正極板5からは正極リード5aが引き出されていて封口板2に接続され、負極板6からは負極リード6aが引き出されていて電池ケース1の底部に接続されている。8は絶縁リングで、極板群4の上下にそれぞれ設けられている。
以下、正極板5と負極板6の作製、非水電解液の調整等について詳しく説明する。
正極板5は、正極活物質であるLiCoO2の粉末100重量部に、カーボンブラック5重量部、フッ素系樹脂のポリフッ化ビニリデン(PVDF)10重量部を混合し、これをN−メチルピロリドン(NMP)溶液に混濁させてペースト状にする。
このペースト中に、本発明の効果を顕著に示すため、金属異物を仮想したFe粉末を約10mg混入させる。Fe粉末を混入したペーストを集電体となる厚み0.015mmのアルミニウム箔の両面に塗着、乾燥した後、ロールプレス機によって0.14mmに圧延し、幅54mm、長さ510mmの大きさに切り出し、正極板5とする。
負極板6は、コークスを加熱処理して得た炭素粉末100重量部に、スチレン系結着剤10重量部を混合し、これをカルボキシメチルセルロースの水溶液に懸濁させてペースト状にする。そして、このペーストを厚さ0.015mmの銅箔の両面に塗着、乾燥した後、ロールプレス機によって厚さ0.15mmに圧延し、幅56mm、長さ590mmの大きさに切り出し、負極板6とする。
正極板、負極板にそれぞれ正極リード5a、負極リード6aを取り付け、厚み0.020mmの隔離膜7を介して渦巻状に巻回し、直径18.0mm、高さ66.7mmの円筒形電池ケースに挿入する。
非水電解液には、エチレンカーボネート(以下、ECと略す)とエチルメチルカーボネート(以下、EMCと略す)の容積比1:3の混合溶媒に、六フッ化燐酸リチウム(以下、LiPF6と略す)1mol/Lとなるように溶解する。所定量の非水電解液を極板群4に注入した後、封口板を介して密封口を行ない非水電解液二次電池を作製する。
非水電解液二次電池の定格容量は2000mAhであり、正極板および負極板の作製以外の非水電解液二次電池の作製は全て−30℃の露点環境下にて行なう。
以下に非水電解液二次電池に電気的な衝撃の印加条件を変えた場合の実施例と比較例について詳細に述べる。
(実施例1)
この非水電解液二次電池を非水電解液注入後に5Aで0.2秒間の電気的な衝撃を印加した。電気的な衝撃の印加時の非水電解液二次電池の電圧が閉回路測定で4.8V(正極電位がLi基準で4.5V)、1分間放置後の非水電解液二次電池の電圧が0.5V(負極電位がLi基準で2.9V)となった。その後、20℃環境下で1時間放置後、最初の充電を行った。
(比較例1)
非水電解液注入後に電気的な衝撃の印加を行わなかったこと以外は、実施例1と同様な方法により非水電解液二次電池を作製した。その後、20℃環境下で1時間放置後、最初の充電を行った。
(比較例2)
非水電解液注入後の電気的な衝撃の印加条件を2Aで0.5秒間としたこと以外は、実施例1と同様な方法により非水電解液二次電池を作製した。印加時の非水電解液二次電池の電圧が閉回路測定で3.8V(正極電位がLi基準で3.5V)、1分間放置後の非水電解液二次電池の電圧が0.5V(負極電位がLi基準で2.9V)となった。その後、20℃環境下で1時間放置後、最初の充電を行った。
(比較例3)
非水電解液注入後の電気的な衝撃の印加条件を5Aで5.0秒間としたこと以外は、実施例1と同様な方法により非水電解液二次電池を作製した。印加時の非水電解液二次電池の電圧が閉回路測定で4.8V(正極電位がLi基準で4.5V)、1分間放置後の非水電解液二次電池の電圧が2.5V(負極電位がLi基準で1.3V)となった。その後、20℃環境下で1時間放置後、最初の充電を行った。
(比較例4)
電気的な衝撃を印加後、20℃環境下で最初の充電を行うまでの放置時間を0.5時間としたこと以外は、実施例1と同様な方法により非水電解液二次電池を作製した。その後、20℃環境下で1時間放置後、最初の充電を行った。
(実施例2)
非水電解液注入後の電気的な衝撃の印加条件を5Aで1秒間充電、5Aで0.8秒間放電としたこと以外は、実施例1と同様な方法により非水電解液二次電池を作製した。電気的な衝撃の印加時の非水電解液二次電池の電圧が閉回路測定で4.8V(正極電位がLi基準で4.5V)、1分間放置後の非水電解液二次電池の電圧が0.5V(負極電位がLi基準で2.9V)となった。その後、20℃環境下で1時間放置後、最初の充電を行った。
(比較例5)
非水電解液注入後の電気的な衝撃の印加条件を5Aで1秒間充電、5Aで0.2秒間放電としたこと以外は、実施例1と同様な方法により非水電解液二次電池を作製した。電気的な衝撃の印加時の非水電解液二次電池の電圧が閉回路測定で4.8V(正極電位がLi基準で4.5V)、1分間放置後の非水電解液二次電池の電圧が2.0V(負極電位がLi基準で1.8V)となった。その後、20℃環境下で1時間放置後、最初の充電を行った。
(実施例3)
非水電解液の一部を注入後に、5Aで0.2秒間の条件で電気的な衝撃を印加し、1時間放置後に20℃環境下で最初の充電を行い、残りの非水電解液を注入した。電気的な衝
撃の印加時の非水電解液二次電池の電圧が閉回路測定で4.8V(正極電位がLi基準で4.5V)、1分間放置後の非水電解液二次電池の電圧が0.5V(負極電位がLi基準で2.9V)となった。
(比較例6)
非水電解液の一部を注入後に電気的な衝撃の印加を行わなかったこと以外は、実施例3と同様な方法により非水電解液二次電池を作製した。
(比較例7)
非水電解液の一部を注入後の電気的な衝撃の印加条件を2Aで0.5秒間としたこと以外は、実施例1と同様な方法により非水電解液二次電池を作製した。印加時の非水電解液二次電池の電圧が閉回路測定で3.8V(正極電位がLi基準で3.5V)、1分間放置後の非水電解液二次電池の電圧が0.5V(負極電位がLi基準で2.9V)となった。
(比較例8)
非水電解液の一部を注入後の電気的な衝撃の印加条件を5Aで5.0秒間としたこと以外は、実施例1と同様な方法により非水電解液二次電池を作製した。印加時の非水電解液二次電池の電圧が閉回路測定で4.8V(正極電位がLi基準で4.5V)、1分間放置後の非水電解液二次電池の電圧が2.5V(負極電位がLi基準で1.3V)となった。
(比較例9)
電気的な衝撃を印加後、20℃環境下で最初の充電を行うまでの放置時間を0.5時間としたこと以外は、実施例3と同様な方法により非水電解液二次電池を作製した。
(実施例4)
非水電解液の一部を注入後の電気的な衝撃の印加条件を5Aで1秒間充電、5Aで0.8秒間放電としたこと以外は、実施例3と同様な方法により非水電解液二次電池を作製した。電気的な衝撃の印加時の非水電解液二次電池の電圧が閉回路測定で4.8V(正極電位がLi基準で4.5V)、1分間放置後の非水電解液二次電池の電圧が0.5V(負極電位がLi基準で2.9V)となった。
(比較例10)
非水電解液の一部を注入後の電気的な衝撃の印加条件を5Aで1秒間充電、5Aで0.2秒間放電としたこと以外は、実施例3と同様な方法により非水電解液二次電池を作製した。電気的な衝撃の印加時の非水電解液二次電池の電圧が閉回路測定で4.8V(正極電位がLi基準で4.5V)、1分間放置後の非水電解液二次電池の電圧が2.0V(負極電位がLi基準で1.8V)となった。
以上のように作製した実施例1〜4および比較例1〜10の非水電解液二次電池について電圧降下量測定を行い、電圧不良の不良率を求めた。
電圧降下量測定方法と電圧不良の不良率の計算方法は以下の通りである。
非水電解液二次電池を4.0Vまで100mAの定電流で充電した後、室温で7日間放置した。充電直後の電池電圧と、室温で7日間放置した後の電池電圧を測定し、それらの電池電圧の差を電圧降下量として測定した。この電圧降下量測定には各100セルの非水電解液二次電池を用いた。電圧不良の不良率の計算方法は、電圧降下量が0.1V以下の非水電解液二次電池を不良と見なし、電圧不良の非水電解液二次電池の数を評価に用いた全数で除して不良率を計算した。
これらの電気的な衝撃の条件の一覧を表1に示し、電気的な衝撃の印加時の電池電圧、
負極電位、1分間放置後の電池電圧、および負極電位を表2に示し、電圧降下測定のおける電池電圧低下量の平均値と電圧不良の不良率の結果を表3に示す。
表1において、電気的な衝撃の印加時に電池電圧が閉回路測定で4.0V以上、かつ電気的な衝撃の印加終了後1分間放置後の電池電圧が閉回路測定で1.5V以下になるような条件の実施例1〜4は、電気的な衝撃を印加しなかった比較例1と6、および電気的な衝撃の印加時に電池電圧が閉回路測定で4.0V以下、もしくは電気的な衝撃の印加終了後1分間放置後の電池電圧が閉回路測定で1.5V以上になるような条件の比較例2、3、5、7、8、および10は、電気的な衝撃の印加後の放置時間が1時間未満の比較例4と9に比べて、7日放置後の電池電圧降下量が少なかった。
また、比較例1〜10は100セル中、18〜44セルの不良(すなわち、18〜44%の不良率)が発生したのに対し、実施例1〜4は不良は発生しなかった。
実施例1〜4は、電気的な衝撃を印加した時の正極の電位はLi基準で4.5Vに達し、1分間放置した直後の正極電位はLi基準で3.4Vであった。それに対し負極の電位はLi基準で2.9Vであった。正極の電位はFeの溶解が促進する電位(Li基準で3.3V)よりも高く、負極の電位はFeの析出が確認できる電位(Li基準で1.5V)よりも高かった。すなわち正極上で溶出したFeイオンは負極上に析出することなく非水電解液中に拡散した状態を維持することができる。その状態で、非水電解液二次電池を4.0Vまで最初の充電を行ったとしても、Feによるデンドライト状の析出が発生しないため正・負極間の導通パスが出来ることなく、非水電解液二次電池の電圧不良にはならなかったと考えられる。
比較例1と6は、電気的な衝撃を印加しなかったため、正極活物質表面の抵抗成分が残り、正極活物質表面が不活性な状態のままである。その状態では、正極板中のFeが溶出することないため、その後に非水電解液二次電池を最初の充電を行った際に、正極板中のFeが溶け出し、隔離膜を介して負極の上にデンドライト状にFeが析出し、正極と負極が短絡したものと考えられる。
比較例3、5、8、および10は、電気的な衝撃を印加した時の正極の電位はLi基準で4.5Vに達したが、1分間放置した直後の負極の電位はLi基準で1.3Vであった。その電位はFeの析出が確認できる電位(Li基準で1.5V)よりも低いため、非水電解液二次電池を放置した時に正極板中のFeが溶け出し、隔離膜を介して負極の上にデ
ンドライト状にFeが析出し、正極と負極が短絡したものと考えられる。
比較例2と7は、充電時の正極の電位がLi基準で3.8Vであり、正極活物質表面に付着した抵抗成分を分解する電位(Li基準で4.0V)には達しなかった。そのため、電気的な衝撃を印加した後の放置では正極板中のFeが溶出されず、その後4.0Vまで非水電解液二次電池を最初の充電を行った際に、正極板中のFeが溶け出し、隔離膜を介して負極の上にデンドライト状にFeが析出し、正極と負極が短絡したものと考えられる。
比較例4と9は、電気的な衝撃を印加した後の放置時間が1時間に満たなかったため、正極板中のFeが十分に溶出されず、その後4.0Vまで非水電解液二次電池を最初の充電を行った際に、正極板中のFeが溶け出し、隔離膜を介して負極の上にデンドライト状にFeが析出し、正極と負極が短絡したものと考えられる。
なお、本実施例において、リチウムと可逆的に反応する正極材料としてLiCoO2を用いたが、LiXMO2(MはCo、Ni、Mn、Mg、Al、V、Fe、Sr、Ti、La、B、Sn、Nb、Si、Ca、Cu、P、In、Mo、Y、Biのうち1種類または1種類より多い金属を表し、0.05<x<1.10)で表されるの含リチウム複合酸化物を用いてもよい。
また、上記各実施例において、リチウムと可逆的に反応する負極材料として、コークスを用いたが、黒鉛系、非晶質系等の炭素材料あるいはその混合体、シリサイドなどの金属酸化物あるいはその混合体を用いてもよい。
また、上記各実施例において、ポリプロピレン製の隔離膜を用いて評価を行ったが、ポリエチレンなどの有機微多孔膜あるいは、無機微多孔膜を用いてもよい。
さらに、上記各実施例において、円筒形非水電解液二次電池を用いて評価を行ったが、角形など電池形状が異なってもよい。
また、上記各実施例においては電解質としてLiPF6を用いたが、他のリチウム塩として、例えば、過塩素酸リチウム(LiClO4)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)等でもよい。また、電解質の塩濃度を1mol/Lとしたが、塩濃度を0.5〜2.0mol/Lのものを用いてもよい。また、非水電解液としてECとEMCの1:3(容積比)混合溶媒を用いたが、他の非水溶媒として、例えば、プロピレンカーボネート(PC)などの環状エステル、テトラヒドロフラン(THF)などの環状エーテル、ジメトキシエタン(DME)などの鎖状エーテル、プロピオン酸メチル(MP)などの鎖状エステルなどの非水溶媒や、また、これら多元系混合溶媒を用いてもよい。
また、上記各実施例において、非水電解液二次電池の定格容量を2000mAhのもので説明したが、2000mAh以外の容量の非水電解液二次電池を用いてもよい。
また、充電に用いた電源で、定電流制御を行ったが、定電流、定電圧、また、これらを組み合わせたパターンでもよい。また、交流で行ってもよい。
また、本発明の製造法を用いることにより、非水電解液二次電池内に含まれる水分やフッ酸(HF)を分解することが可能となり、ケース腐食やガス発生による非水電解液二次電池の膨れ等を抑制することもできる。
本発明の製造法による非水系電解質二次電池は、安全性に優れた寿命の長いポータブル電気機器用電源等として有用である。
本発明の実施例における円筒形非水電解液二次電池の構成を示す断面構成図
符号の説明
1 電池ケース
2 封口板
3 絶縁パッキング
4 極板群
5 正極板
5a 正極リード
6 負極板
6a 負極リード
7 隔離膜
8 絶縁リング

Claims (5)

  1. 正極と負極との間に隔離膜を介して積層した極板群を用いた非水電解液二次電池の製造方法において、
    外装体に挿入した前記極板群に非水電解液を注入する工程から最初の充電を行う工程までの間に、充電あるいは放電あるいは充電と放電の組み合わせの電気的な衝撃を印加する工程を有する非水電解液二次電池の製造方法であって、
    前記電気的な衝撃の印加の条件は、電池の閉回路電圧が4.0V以上(電池の正極電位がLi基準で4.0V以上)で印加した後、1分間放置後の電池の開回路電圧が1.5V以下(負極電位がLi基準で2.0V以上)になる条件である非水電解液二次電池の製造方法。
  2. 前記非水電解液を注入する工程は、所定量の非水電解液の全量もしくは一部の量を注入する工程である請求項1記載の非水電解液二次電池の製造方法。
  3. 前記電気的な衝撃の印加は、少なくとも1回繰り返す請求項1または2に記載の非水電解液二次電池の製造方法。
  4. 前記最初の充電を行う工程の前に、少なくとも1時間放置する請求項1〜3のいずれかに記載の非水電解液二次電池の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の非水電解液二次電池の製造方法で作製された非水電解液二次電池。












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