JP2003338277A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池

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JP2003338277A JP2002144834A JP2002144834A JP2003338277A JP 2003338277 A JP2003338277 A JP 2003338277A JP 2002144834 A JP2002144834 A JP 2002144834A JP 2002144834 A JP2002144834 A JP 2002144834A JP 2003338277 A JP2003338277 A JP 2003338277A
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 内部ショートの発生を防止する非水電解
質二次電池並びにガス発生を抑制する非水電解質二次電
池の提供。 【解決手段】 正極、負極および非水溶媒を含む非水電
解質を具備し、正極がリチウムと遷移金属Mを含む複合
酸化物からなる非水電解質二次電池であって、正極の表
面にバインダーおよび導電性炭素材からなる薄膜が形成
されていることを特徴とする非水電解質二次電池、並び
に正極、負極および非水溶媒を含む電解質を具備し、正
極表面に薄膜が形成されている非水電解質二次電池の正
極薄膜表面から35度以下の光電子の取り出し角度で、
XPSによって測定される酸素の1s内殻準位スペクト
ルにおいて、530eV〜535eV領域のピーク強度
極大値が、528eV〜530eV領域における酸素の
1s内殻準位のピーク強度極大値よりも大きいことを特
徴とする非水電解質二次電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非水電解質二次電池
に関する。
【0002】
【従来の技術】非水電解質二次電池は、従来のニッケル
・カドミウム電池や鉛蓄電池のような水系の電解質二次
電池に比べ、高エネルギー密度、電池電圧が高く、自己
放電も少ないといった各種優れた特徴を有し、最近では
ノート型パソコンや携帯電話機などの電子機器を中心と
して広く用いられるようになってきている。非水電解質
二次電池は、よく知られているように、例えば炭素材料
のようにリチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な物
質を負極活物質とし、一方、リチウムコバルト複合酸化
物等のリチウム複合酸化物を正極活物質とし、非水溶媒
にリチウム塩を溶解してなる非水電解液を非水電解質と
して用いるものである。そして、一般的な非水電解質二
次電池として、結着剤などとともに調整した前記正極活
物質をアルミニウム箔などの金属箔からなる正極集電体
の表面に塗布した正極板と、結着剤などとともに調整し
た前記負極活物質を銅箔などの金属箔からなる負極集電
体の表面に塗布した負極板とを、ポリプロピレンフィル
ムなどのセパレータを介して巻回した状態で電池缶内に
収容し、これに非水電解質を含浸させたものが多く用い
られている。
【0003】非水電解質二次電池は、高エネルギー密度
を有し、小型軽量化が可能な充放電電池であるため、現
在盛んに研究開発が行われている。非水電解質二次電池
に用いられる電解質の非水溶媒として、プロピレンカー
ボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)に代
表される環状炭酸エステルや、ジエチルカーボネート
(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)に代表さ
れる鎖状炭酸エステル、γ−ブチロラクトン(GB
L)、γ−バレロラクトン(GVL)に代表される環状
カルボン酸エステル、ジメトキシメタン(DMM)や
1,3−ジメトキシプロパン(DMP)などの鎖状エー
テル、テトラヒドロフラン(THF)あるいは1,3−
ジオキソラン(DOL)等の環状エーテルが多く用いら
れている。
【0004】これらの非水溶媒を非水電解質二次電池に
適用する際には、電気伝導率が高い物が望ましい。その
ためには比誘電率が高く、粘度の低い溶媒が好ましく用
いられる。しかしながら、比誘電率が高いということは
極性が強いことにほかならず、すなわち、粘度も高いも
のとなる。そのために現在の実用電池では、上述の溶媒
のうち、エチレンカーボネート(誘電率ε=90)のよ
うな高誘電率溶媒と、ジメチルカーボネート(DMC、
ε=3.1)やエチルメチルカーボネート(EMC、ε
=2.9)に代表される低誘電率溶媒とを併用して多く
用いられている。非水電解質二次電池に用いられる電解
質は上述の非水溶媒に、1mol濃度程度の支持電解質
を溶解したものが用いられている。支持電解質として
は、過塩素酸リチウム(LiClO)、ほうふっ化リ
チウム(LiBF)、りんふっ化リチウム(LiPF
6)に代表される無機酸アニオンリチウム塩や、トリフ
ルオロメタンスルホン酸リチウム(LiSO3CF3)、
ビストリフルオロメタンスルホン酸イミドリチウム
((CF3SO2NLi)等の有機酸アニオンリチウ
ム塩が用いられている。
【0005】セパレータは、従来前記非水電解質に不溶
なものであり、例えば、ポリエチレン及びポリプロピレ
ン樹脂製の多孔膜が用いられている。正極活物質にはコ
バルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウ
ム(LiNiO2)、マンガン酸リチウム(LiMn2
4、LiMnO2)、鉄酸リチウム(LiFeO2)やそ
れらの遷移金属(Co、Ni、Mn、Fe)の一部を他
の遷移金属、錫(Sn)、アルミニウム(Al)等で置
換したもの、酸化バナジウム(V25)、二酸化マンガ
ン(MnO2)、酸化モリブデン(MoO2、MoO3
等の遷移金属酸化物や硫化チタン(TiS2)、硫化モ
リブデン(MoS 2、MoS3)、硫化鉄(FeS2)な
どの遷移金属硫化物などが用いられている。
【0006】負極活物質としてはリチウムイオンやナト
リウムイオンを用い、その負極ホスト材として、非晶質
炭素材、2000℃以上の温度で焼成した人造黒鉛、天
然黒鉛などの炭素材料やアルカリ金属と合金化するアル
ミニウム(Al)、鉛(Pb)、錫(Sn)、ビスマス
(Bi)、シリコン(Si)などの金属やアルカリ金属
格子間挿入型の立方晶系の金属間化合物(AlSb、M
2Si、NiSi2)やリチウム窒素化合物(Li
(3-X)XN(M:遷移金属))等が用いられている。近
年この種の電池の中で、アルカリ金属を活物質供給源か
つ集電体とする非水電解質二次電池よりもアルカリ金属
イオンを吸蔵・放出できる上記のようなホスト材料を負
極に用いた非水電解質二次電池が主流を占めてきてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、非水電解質
二次電池の技術利用分野が同じであって、主要部が同一
であるA発明とB発明からなる。
【0008】まずA発明について説明する。上述した従
来技術におけるセパレータの厚みは10〜50μmと薄
いため、充電器の回路故障による過充電や電池内部の異
常等により電池温度が上昇した場合、セパレータの溶融
や収縮により内部ショートが発生し、電池の破裂や燃焼
をまねくおそれがある。そこで、この問題を回避するた
め、例えば、セパレータの厚みを増したり正負極間の間
隔を拡げることが考えられるが、一般に非水電解質の伝
導度は水系電解液の伝導度に比べて小さく、微小な伝導
度の変化によっても電池容量等の電池性能が大きく変化
してしまうおそれがあるため、むやみにセパレータの厚
みを増したり正負極間の間隔を拡げることはあまり好ま
しい方法であるとはいえない。
【0009】本発明Aはこのような事情に鑑みてなされ
たものであって、電池の性能に影響を与えることなく過
充電や電池異常時における温度上昇に起因する電池の内
部ショートの発生を防止することができる、安全性に優
れた非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
【0010】B発明について説明する。従来の電池系で
の課題として、負極ホスト材には、非水電解質二次電池
の特徴である高電圧・高エネルギー密度を示すために、
アルカリ金属の電位に近い電位を発生するような物質、
例えば、非晶質炭素材、2000℃以上の温度で焼成し
た人造黒鉛、天然黒鉛などの炭素材料が用いられている
が、これらの物質は高温でその物質中に含まれるアルカ
リ金属イオンと電解質とが反応し、発熱したり、ガス発
生を起こす。また、非水電解質二次電池は高電圧・高エ
ネルギー密度を示すために、正極上でも溶媒や溶質の酸
化分解が起こり得る。これらの現象は、高温になるほど
顕著となり、60℃以上での高温保存時等に負極側で還
元分解及び正極側で酸化分解が起こり、多量のガスが発
生する。またこれら非水電解質二次電池は近年ノートパ
ソコンのバックアップ用電源としても広く用いられてい
るが、ノートパソコン内部の温度は常に45℃から60
℃にあり、このような温度下で、常に高容量を保つため
に4.2Vの定電圧が印加されており、ガス発生が起こ
りやすいものとなる。このような電池の高温時にガスが
発生すると、電池内部の圧力上昇により安全装置が作動
し電流遮断したり、あるいは電池特性の低下がおこるた
め、改善が強く望まれている。本発明Bは、正極と負極
と非水電解質を備えた非水電解質二次電池における上記
の問題を解決するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明Aは、正極、負極および非水溶媒を含む非水電
解質を具備し、正極がリチウムと遷移金属Mを含む複合
酸化物からなる非水電解質二次電池であって、正極の表
面にバインダーおよび導電性炭素材からなる薄膜が形成
されていることを特徴とする非水電解質二次電池であっ
て、より詳しくは、例えば集電体に負極活物質が塗布さ
れてなる負極と、集電体に正極活物質が塗布されてなる
正極と、非水電解質とを有する非水電解質二次電池にお
いて、前記正極の表面にバインダーおよび導電性炭素材
からなる薄膜が形成されていることを特長とする。この
ように正極の表面にバインダーおよび導電性炭素材から
なる薄膜が形成されているため、電池温度の上昇により
セパレータが溶融したり収縮するなどしても正負電極が
直接接触することがなく、内部ショートの発生を防止す
ることができる。
【0012】上記目的を達成するための本発明Bは、正
極表面上に酸素を含有する薄膜を形成させ、XPSによ
って測定される酸素の1s内殻準位スペクトルにおい
て、530eV〜535eV領域のピーク強度極大値
が、528eV〜530eV領域における酸素の1s内
殻準位のピーク強度極大値よりも大きくすることによっ
て、優れた充放電特性およびサイクル寿命を有し、保存
中に発生するガスを低減させた非水電解質二次電池を提
供する。
【0013】すなわち、本発明は、(1) 正極、負極
および非水溶媒を含む非水電解質を具備し、正極がリチ
ウムと遷移金属Mを含む複合酸化物からなる非水電解質
二次電池であって、正極の表面にバインダーおよび導電
性炭素材からなる薄膜が形成されていることを特徴とす
る非水電解質二次電池、(2)XPSによって正極薄膜
の表面を測定したときのMの2pスペクトルに基づくピ
ーク強度I(0)と、正極薄膜表面の粒子をアルゴンイ
オン照射によりエッチングして表面から深さ50nmの
内部をXPSによって測定したときのMの2pスペクト
ルに基づくピーク強度I(50)とが、I(0)<I
(50)の関係を満たすように薄膜が形成されているこ
とを特徴とする(1)記載の非水電解質二次電池、
(3) さらに、I(50)/I(0)≧3の関係を満
たす(2)記載の非水電解質二次電池、(4)正極、負
極および非水溶媒を含む電解質を具備し、正極表面に薄
膜が形成されている非水電解質二次電池の正極薄膜表面
から35度以下の光電子の取り出し角度で、XPSによ
って測定される酸素の1s内殻準位スペクトルにおい
て、530eV〜535eV領域のピーク強度極大値
が、528eV〜530eV領域における酸素の1s内
殻準位のピーク強度極大値よりも大きいことを特徴とす
る非水電解質二次電池、(5) 薄膜中に酸素を含有す
ることを特徴とする(4)記載の非水電解質二次電池、
(6) 薄膜が、電池を組み立てた後、過充電条件で充
放電を行うことによって形成されていることを特徴とす
る(4)記載の非水電解質二次電池、(7) 過充電条
件で充放電を行う際の充電電圧が、4.2V以上である
ことを特徴とする(6)記載の非水電解質二次電池、
(8) 薄膜が、電池を組み立てた後、パルス状の電圧
を加えることを特徴とする(6)記載の非水電解質二次
電池、(9)充電後にさらに電池を30℃以上の環境下
で保存することを特徴とする(6)記載の非水電解質二
次電池、(10) 非水溶媒がエチレンカーボネート及
び/又はプロピレンカーボネートを含むことを特徴とす
る(4)記載の非水電解質二次電池、(11) さら
に、非水溶媒が、エチルメチルカーボネート、ジエチル
カーボネート、ジメチルカーボネート、γ−ブチロラク
トン、γ−バレロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロ
ラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、メチルア
セテート、エチルアセテート、メチルプロピオネート、
エチルブチレート、ブチルアセテート、n−プロピルア
セテート、イソブチルプロピオネート、ベンジルアセテ
ート、ビニレンカーボネート、フェニルエチレンカーボ
ネート、フェニルビニレンカーボネート、ジフェニルビ
ニレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネ
ート、クロロエチレンカーボネート、メトキシプロピレ
ンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、カテコ
ールカーボネート、テトラヒドロフランカーボネート、
ジフェニルカーボネートおよびジエチルジカーボネート
よりなる群から選ばれた少なくとも1種を含む(10)
記載の非水電解質二次電池、(12) 負極が、炭素材
料を負極活物質として含むことを特徴とする(4)記載
の非水電解質二次電池、(13) 電解質が電解液であ
ることを特徴とする(4)記載の非水電解質二次電池、
(14) 電解質がゲル状電解質又は固体電解質である
ことを特徴とする(4)記載の非水電解質二次電池、
(15) 負極が炭素材料を負極活物質として含み、正
極がLiCoO及び/又はCoの一部を他の元素で置
換したリチウムコバルト複合酸化物を正極活物質として
含むことを特徴とする(4)記載の非水電解質二次電
池、(16) 負極が炭素材料を負極活物質として含
み、正極がリチウム複合酸化物であるLiMn24、L
iNiO2、または、そのMn若しくはNiの一部を他
の元素で置換した上記リチウム複合酸化物から選ばれる
少なくとも1種を正極活物質として含むことを特徴とす
る(4)記載の非水電解質二次電池、(17) 負極が
炭素材料を負極活物質として含み、正極がLiFePO
及び/又はそのFeの一部を他の元素で置換したオリ
ビン系複合酸化物を正極活物質として含むことを特徴と
する(4)記載の非水電解質二次電池、(18)
(イ)負極、(ロ)正極及び(ハ)電解質塩が非水溶媒
に溶解されてなる非水電解質を電池収容体内に収容して
電池を組み立てた後、パルス状の電圧を加えることを特
徴とする非水電解質二次電池、(19) 正極、負極お
よび非水溶媒を含む非水電解質を具備し、正極がリチウ
ムと遷移金属Mによる複合酸化物からなる非水電解質二
次電池であって、正極の表面にバインダーおよび導電性
炭素材からなる薄膜が形成されていることを特徴とする
非水電解質二次電池、または、正極、負極および非水溶
媒を含む電解質を具備し、正極表面に薄膜が形成されて
いる非水電解質二次電池において、光電子の取り出し角
度が試料面からの角度で35度以下のXPSによって測
定される酸素の1s内殻準位スペクトルにおいて、53
0eV〜535eV領域のピーク強度極大値が、528
eV〜530eV領域における酸素の1s内殻準位のピ
ーク強度極大値よりも大きいことを特徴とする非水電解
質二次電池を搭載した電気機器、に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明Aを説明する。本発
明における非水電解質二次電池は、正極活物質、導電性
炭素材およびバインダーを正極集電体の表面に塗布した
正極と、結着剤などとともに調整した負極活物質を負極
集電体の表面に塗布した負極とを、セパレータを介して
巻回した状態で筒型の金属外装の電池缶内に収容し、こ
れに非水電解質を含浸させた構成を特徴とする。
【0015】本発明における正極活物質は、特に限定さ
れず、目的とする電池の種類等に応じて、従来公知のコ
バルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウ
ム(LiNiO2)、マンガン酸リチウム(LiMn2
4、LiMnO2)、鉄酸リチウム(LiFeO2)やそ
れらの遷移金属(Co、Ni、Mn、Fe)の一部を他
の遷移金属、錫(Sn)、アルミニウム(Al)等で置
換したもの、酸化バナジウム(V25)、二酸化マンガ
ン(MnO2)、酸化モリブデン(MoO2、MoO3
等の遷移金属酸化物や硫化チタン(TiS2)、硫化モ
リブデン(MoS 2、MoS3)、硫化鉄(FeS2)な
どの遷移金属硫化物等から選択される。
【0016】本発明における導電性炭素材は、特に限定
されず、従来公知のものを用いることができる。なお、
本発明において用いられる導電性炭素材は、特に炭素粉
末が好ましい。本発明におけるバインダーは、特に限定
されず、従来公知のものを用いることができる。なお、
本発明において用いられるバインダーは、特にPVdF
(ポリフッ化ビニリデン)が好ましい。
【0017】本発明における正極集電体は、特に限定さ
れず、従来公知のものを用いることができる。なお、本
発明において用いられる正極集電体は、特にアルミニウ
ム箔などの金属箔が好ましい。本発明における負極集電
体は、特に限定されず、従来公知のものを用いることが
できる。なお、本発明において用いられる負極集電体
は、特に銅箔などの金属箔が好ましい。
【0018】本発明における負極活物質は、特に限定さ
れず、目的とする電池の種類等に応じて、従来公知のリ
チウムイオンやナトリウムイオンを用い、その負極ホス
ト材として、非晶質炭素材、2000℃以上の温度で焼
成した人造黒鉛、天然黒鉛などの炭素材料やアルカリ金
属と合金化するアルミニウム(Al)、鉛(Pb)、錫
(Sn)、ビスマス(Bi)、シリコン(Si)などの
金属やアルカリ金属格子間挿入型の立方晶系の金属間化
合物(AlSb、Mg2Si、NiSi2)やリチウム窒
素化合物(Li(3-X)XN(M:遷移金属))等から選
択され得る。
【0019】本発明におけるセパレータは、特に限定さ
れない。適宜、従来公知のものを用いることができる。
なお、本発明において用いられるセパレータとしては、
特にポリオレフィン、ポリエチレン及びポリプロピレン
樹脂製の多孔膜が好ましい。本発明における非水電解質
は、特に限定されず、従来公知のものを用いることがで
きる。また、上記非水電解質は、どのような形状を有し
ていても良く、例えば、液状である電解液、ゲル状電解
質及び固体電解質などの電解質を挙げることができる。
【0020】上記電解液は、電解質塩および非水溶媒を
含むことができる。上記電解質塩として、LiPF6
LiBF4 、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2
2 、LiN(C25SO22等のうち少なくとも1つの
化合物を使用することが望ましい。上記非水溶媒は、特
に限定されず、非水溶媒として、従来公知のものを用い
ることができ、例えばプロピレンカーボネート(P
C)、エチレンカーボネート(EC)に代表される環状
炭酸エステルや、ジエチルカーボネート(DEC)、ジ
メチルカーボネート(DMC)に代表される鎖状炭酸エ
ステル、γ−ブチロラクトン(GBL)、γ−バレロラ
クトン(GVL)に代表される環状カルボン酸エステ
ル、ジメトキシメタン(DMM)や1,3−ジメトキシ
プロパン(DMP)などの鎖状エーテル、テトラヒドロ
フラン(THF)あるいは1,3−ジオキソラン(DO
L)等の環状エーテルなどの従来から電解液に使用され
ている種々の非水溶媒を挙げることができる。
【0021】また、上記ゲル状電解質や上記固体電解質
は、電解質塩、非水溶媒、高分子マトリックスを含むこ
とができる。非水溶媒や電解質塩としては、上記電解液
である非水電解質と同様の非水溶媒、電解質塩を使用す
ることができる。高分子マトリックスは、ポリビニリデ
ンフルオライド、ポリアクリロニトリル、ポリエチレン
オキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリメタクリルニ
トリル等を含むことができ、使用形態(ゲル状、固体状
等)等に応じてこれらから適宜選択することもできる。
【0022】本発明Aの好ましい実施例となる非水電解
質二次電池の作製方法について説明する。好ましくは、
正極は、正極活物質となるLiCoOと、導電材とし
ての炭素粉末と、バインダーとしてのPVdF(ポリフ
ッ化ビニリデン)とをそれぞれ92:5:3の重量比で
混合し、これに溶媒としてNMP(N−メチル−2−ピ
ロリドン)を加えてペースト状に混練したものを、正極
集電体となるアルミニウム箔の両面に塗布・乾燥して作
製する。
【0023】バインダーおよび導電性炭素材からなる薄
膜の形成は、塗布乾燥時の作製条件を適切に設定するこ
とによって可能となる。塗布後の乾燥を速くすることに
よって、正極表面におけるバインダーおよび導電性炭素
材からなる薄膜の形成が好ましい。本発明の効果を得る
ためには、正極表面においてバインダーおよび導電性炭
素材による炭素濃度が30重量%以上であることが望ま
しい。ここで述べている炭素濃度は、X線光電子分光分
析(XPS)を用いて求められるものである。
【0024】前記バインダーおよび導電性炭素材からな
る薄膜の厚さは、特に限定されるものではないが、XP
Sによって、正極表面を測定したときのMの2pスペク
トルに基づくピーク強度I(0)と、正極薄膜表面の粒
子をアルゴンイオン照射によりエッチングして表面から
深さ50nmの内部をXPSによって測定したときのM
の2pスペクトルに基づくピーク強度I(50)とが、
I(0)<I(50)の関係を満たすものが挙げられ
る。さらに詳しくは、I(50)として、例えば加速電
圧1kV、角度(光電子の取り出し角度であって、試料
面から測定した角度)45度、分析器の取込立体角±2
0度、エッチングレート約2.5nm/min(SiO
2換算)の条件でアルゴンイオンによるエッチングを2
0分間行い、表層部を50nm除去した後の内部粒子を
測定したときの遷移金属Mの2pスペクトルに基づくピ
ーク強度を用いればよい。
【0025】前記XPSにおいて、例えばMがコバルト
のときは810〜770eV、鉄のときは740〜70
0eV、マンガンのときは662〜631eV、銅のと
きは975〜925eV、ニッケルのときは888〜8
48eVの範囲内にそれぞれ現れる2pスペクトルのピ
ーク強度を比較すればよい。表層部の遷移金属含有量が
内部よりも少なければ本発明の効果は得られるが、なか
でもMが元素番号21のScから元素番号30のZnま
での元素のものであって、粒子の最表面を測定したとき
のMの2pスペクトルに基づくピーク強度I(0)と、
粒子をアルゴンイオン照射によりエッチングして表面か
ら深さ50nmの内部を測定したときのMの2pスペク
トルに基づくピーク強度I(50)とが、I(50)/
I(0)≧3の関係を満たすことが好ましい。
【0026】一方、負極は、好ましくは負極活物質とな
る人造黒鉛と、バインダーとしてのPVdFとをそれぞ
れ91:9の重量比で混合してNMPに分散させたもの
を、負極集電体となる銅箔の両面に塗布・乾燥して作製
する。つぎに、正極、負極を厚さ25μmのポリオレフ
ィンセパレータを介して円柱状に巻回し、これを筒型の
金属外装に挿入して電池を完成させる。その後、外装缶
内に非水電解質を注入して電極に非水電解質を含浸させ
る。ここで前記非水電解質としては、好ましくはエチレ
ンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(P
C)、エチルメチルカーボネート(EMC)とを重量比
1:1:1で混合し、これにLiPFを1.0mol
/Lになるように混合したものを用いる。なお、遷移金
属Mとして、例えばNi,Co,Mn,およびFe等が
挙げられる。また、バインダーとしてゴム系バインダ
ー、SBRバインダー、フッ素樹脂バインダー(上記の
PVdF等)などが挙げられる。要するに本発明の二次
電池は、具体的には実施例に従って製造され得るが、要
するに上記の原料を使用して上記製造方法によって製造
し、上記分析方法による分析値を満足するものを選択す
ることによって容易に製造され得る。
【0027】次に発明Bについて説明する。本発明者ら
は、正極表面構造と電池特性、ガス発生量との関係を鋭
意検討した結果、電池特性とガス発生量の両面で良好な
電池を得るためには、正極表面に酸素を含有する薄膜を
存在させる必要があることが分った。さらに詳しくは、
XPSによって薄膜表面に検出される酸素の1s内殻準
位のXPSスペクトルにおいて、530eV〜535e
V領域におけるピーク強度極大値が、528eV〜53
0eV領域におけるピーク強度極大値よりも大きいこと
が、良好な電池特性を得るために必要である。
【0028】本発明における非水電解質二次電池は、正
極活物質、導電性炭素材およびバインダーを正極集電体
の表面に塗布した正極と、結着剤などとともに調整した
負極活物質を負極集電体の表面に塗布した負極とを、セ
パレータを介して巻回した状態で筒型の金属外装の電池
缶内に収容し、これに非水電解質を含浸させた構成を特
徴とする。
【0029】本発明における正極活物質は、特に限定さ
れず、目的とする電池の種類等に応じて、従来公知のコ
バルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウ
ム(LiNiO2)、マンガン酸リチウム(LiMn2
4、LiMnO2)、鉄酸リチウム(LiFeO2)やそ
れらの遷移金属(Co、Ni、Mn、Fe)の一部を他
の遷移金属、錫(Sn)、アルミニウム(Al)等で置
換したもの、リチウムコバルト複合酸化物等のリチウム
複合酸化物、酸化バナジウム(V25)、二酸化マンガ
ン(MnO2)、酸化モリブデン(MoO2、MoO3
等の遷移金属酸化物や硫化チタン(TiS2)、硫化モ
リブデン(MoS2、MoS3)、硫化鉄(FeS2)な
どの遷移金属硫化物等から選択される。本発明において
は、特にLiFePO及び/又はそのFeの一部を他
の元素で置換したオリビン系複合酸化物が好ましい。
【0030】本発明における導電性炭素材は、特に限定
されず、従来公知のものを用いることができる。なお、
本発明において用いられる導電性炭素材は、特に炭素粉
末が好ましい。本発明におけるバインダーは、特に限定
されず、従来公知のものを用いることができる。なお、
本発明において用いられるバインダーは、特にPVdF
(ポリフッ化ビニリデン)が好ましい。
【0031】本発明における正極集電体は、特に限定さ
れず、従来公知のものを用いることができる。なお、本
発明において用いられる正極集電体は、特にアルミニウ
ム箔などの金属箔が好ましい。本発明における負極集電
体は、特に限定されず、従来公知のものを用いることが
できる。なお、本発明において用いられる負極集電体
は、特に銅箔などの金属箔が好ましい。
【0032】本発明における負極活物質は、特に限定さ
れず、目的とする電池の種類等に応じて、従来公知のリ
チウムイオンやナトリウムイオンを用い、その負極ホス
ト材として、非晶質炭素材、2000℃以上の温度で焼
成した人造黒鉛、天然黒鉛などの炭素材料やアルカリ金
属と合金化するアルミニウム(Al)、鉛(Pb)、錫
(Sn)、ビスマス(Bi)、シリコン(Si)などの
金属やアルカリ金属格子間挿入型の立方晶系の金属間化
合物(AlSb、Mg2Si、NiSi2)やリチウム窒
素化合物(Li(3-X)XN(M:遷移金属))等から選
択され得る。
【0033】本発明におけるセパレータは、特に限定さ
れない。適宜、従来公知のものを用いることができる。
なお、本発明において用いられるセパレータとしては、
特にポリオレフィン、ポリエチレン及びポリプロピレン
樹脂製の多孔膜が好ましい。本発明における非水電解質
は、特に限定されず、従来公知のものを用いることがで
きる。また、上記非水電解質は、どのような形状を有し
ていても良く、例えば、液状である電解液、ゲル状電解
質及び固体電解質などの電解質を挙げることができる。
【0034】上記電解液は、電解質塩および非水溶媒を
含むことができる。上記電解質塩として、LiPF6
LiBF4 、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2
2 、LiN(C25SO22等のうち少なくとも1つの
化合物を使用することが望ましい。上記非水溶媒は、特
に限定されず、非水溶媒として、従来公知のものを用い
ることができ、例えばプロピレンカーボネート(P
C)、エチレンカーボネート(EC)に代表される環状
炭酸エステルや、ジエチルカーボネート(DEC)、ジ
メチルカーボネート(DMC)に代表される鎖状炭酸エ
ステル、γ−ブチロラクトン(GBL)、γ−バレロラ
クトン(GVL)に代表される環状カルボン酸エステ
ル、ジメトキシメタン(DMM)や1,3−ジメトキシ
プロパン(DMP)などの鎖状エーテル、テトラヒドロ
フラン(THF)あるいは1,3−ジオキソラン(DO
L)等の環状エーテルなどの従来から電解液に使用され
ている種々の非水溶媒を挙げることができる。
【0035】また、上記ゲル状電解質や上記固体電解質
は、電解質塩、非水溶媒、高分子マトリックスを含むこ
とができる。非水溶媒や電解質塩としては、上記電解液
である非水電解質と同様の非水溶媒、電解質塩を使用す
ることができる。高分子マトリックスは、ポリビニリデ
ンフルオライド、ポリアクリロニトリル、ポリエチレン
オキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリメタクリルニ
トリル等を含むことができ、使用形態(ゲル状、固体状
等)等に応じてこれらから適宜選択することもできる。
【0036】本発明Bにおける薄膜形成は、公知方法に
従って、または例えば発明Aで説明した方法に従って、
電池を組み立てた後に4.2V以上の過充電条件で充放
電を行うことによって行われる。薄膜形成は溶媒の一部
が酸化分解することに起因していると考えられるが、詳
細については定かではない。薄膜形成には、主溶媒であ
る、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートの
他に、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネー
ト、ジメチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−
バレロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、
α−メチル−γ−ブチロラクトン、メチルアセテート、
エチルアセテート、メチルプロピオネート、エチルブチ
レート、ブチルアセテート、n−プロピルアセテート、
イソブチルプロピオネート、ベンジルアセテート、ビニ
レンカーボネート、フェニルエチレンカーボネート、フ
ェニルビニレンカーボネート、ジフェニルビニレンカー
ボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート、クロ
ロエチレンカーボネート、メトキシプロピレンカーボネ
ート、ビニルエチレンカーボネート、カテコールカーボ
ネート、テトラヒドロフランカーボネート、ジフェニル
カーボネートおよびジエチルジカーボネートよりなる群
から選ばれた少なくとも1種を含んでいることが望まし
い。
【0037】本発明の製造方法では、電池を組み立てた
後、電池に過充電条件で充放電を行うか、あるいはパル
ス状の電圧を印加する。過充電条件で充放電を行う場
合、電池電圧は4.2V以上に設定するのが望ましい。
ただし、この場合、あまり電池電圧を上げると電池内で
Liが析出する可能性があるので、4.2V以上4.8V
未満の電圧に設定するのが好ましい。これに対して、パ
ルス状の電圧を加える手法では、4.8V程度にまで電
池電圧を上げてもLiの析出は見られないので、比較的
高い電圧に設定できる。また、パルス状の電圧を印加す
る場合、その周波数は10〜100kHzとするのが望
ましい。
【0038】また、薄膜形成を加速する目的で、高温下
で電池を保存することも効果的である。この場合、温度
は30℃以上に設定することが望ましい。上限は通常9
0℃以下、好ましくは60℃以下である。XPSによっ
て、酸素の1s内殻準位スペクトルにおける530eV
以上の領域のピーク強度と530eV以下のピーク強度
を比較することが本発明のポイントであるが、その手順
は以下の通りである。正極試料は電池を解体後に、ジメ
チルカーボネートで洗浄を行う。これは表面に存在す
る、揮発性の低い溶媒成分と電解質塩を除去するためで
ある。サンプリングは可能な限り、不活性雰囲気下で行
うことが望ましい。スペクトルのエネルギー軸の補正に
はC1sピークを用いる。通常正極は導電性が高く、X
線照射による帯電はほとんど生じない。サンプルのC1
sスペクトルを測定し、波形解析を行い、最低束縛エネ
ルギー側に存在する主ピークの位置を284.5eVと
する。波形解析には市販のソフトウエアを用いればよ
い。
【0039】次にO1sピークの解析を行う。O1sピ
ークは、528eV〜530eV領域の最低束縛エネル
ギー側に現われる正極活物質に由来するピークと、53
0eV〜535eV領域に存在する、主に有機化合物に
由来すると考えられる2つのピークの、全部で3つのピ
ークに分離される。ただし、ここではピーク高さを比較
すればよいので、ピーク分離を正確に行う必要はない。
バックグラウンドの引き方は、直線法でもShirle
y(シャーリー)法でもどちらでも良いが、Shirl
ey法の方が望ましい。バックグラウンドを差し引いた
後、528eV〜530eV領域と530eV〜535
eV領域のピーク極大値を求め、比較すれば良い。ただ
し重要なポイントとして、XPSを測定する際の光電子
取り出し角度は重要なパラメータである。この角度を変
える事によって、試料表面から深い側に存在する正極活
物質に由来するピーク強度と、表面側に存在する有機化
合物のピーク強度の相対強度比が変化する。本発明にお
いては、使用した市販XPS装置(Surface S
cience Instruments社製のS−Pr
obe)の光電子取り出し角が試料面からの角度で35
度、分析器の取込立体角±15度であったので、35度
以下の試料面からの角度で測定した場合に、有機化合物
側のピーク強度が大きいという条件を満たせば、効果を
発揮できる一定以上の薄膜が存在することが保証され
る。本発明の二次電池は、具体的には実施例に従って製
造され得るが、要するに上記の原料を使用して上記製造
方法によって製造し、上記分析方法による分析値を満足
するものを選択することによって容易に製造され得る。
【0040】
【実施例A】本実施例は発明Aについての実施例であ
る。正極は、正極活物質となるLiCoOと、導電材
としての炭素粉末と、バインダーとしてのPVdF(ポ
リフッ化ビニリデン)とをそれぞれ92:5:3の重量
比で混合し、これに溶媒としてNMP(N−メチル−2
−ピロリドン)を加えてペースト状に混練したものを、
正極集電体となるアルミニウム箔の両面に塗布・乾燥し
て作製した。
【0041】バインダーおよび導電性炭素材からなる薄
膜の形成は、塗布乾燥時の作製条件を適切に設定するこ
とによって可能となる。塗布後の乾燥を速くすることに
よって、正極表面におけるバインダーおよび導電性炭素
材からなる薄膜の形成が可能となる。本発明の効果を得
るためには、正極表面においてバインダーおよび導電性
炭素材による炭素濃度が30重量%以上であることが望
ましい。ここで述べている炭素濃度は、従来十分に確立
されたX線光電子分光分析(XPS)を用いて求められ
るものである。
【0042】一方、負極は、負極活物質となる人造黒鉛
と、バインダーとしてのPVdFとをそれぞれ91:9
の重量比で混合してNMPに分散させたものを、負極集
電体となる銅箔の両面に塗布・乾燥して作製した。つぎ
に、正極、負極を厚さ25μmのポリオレフィンセパレ
ータを介して円柱状に巻回し、これを筒型の金属外装に
挿入して電池を完成させた。その後、外装缶内に非水電
解質を注入して電極に非水電解質を含浸させる。ここで
前記非水電解質としては、エチレンカーボネート(E
C)、プロピレンカーボネート(PC)、エチルメチル
カーボネート(EMC)とを重量比1:1:1で混合
し、これにLiPFを1.0mol/Lになるように
混合したものを用いた。以上の構成の非水電解質二次電
池において前記バインダーおよび導電性炭素材からなる
薄膜の厚さのみを変えた、実施例A1,A2,A3,A
4の4種類の非水電解質二次電池を作製した。実施例A
1〜A4電池の膜の厚さは120℃下での減圧乾燥時間
をそれぞれ1時間、5時間、10時間、24時間と変化
させることで調整した。
【0043】次に、電池過充電試験として、各電池につ
いて3.0A、18Vの定電流定電圧充電を行い、電池
表面温度が120℃になったところで通電を止め、電池
の安全性を比較した。安全性の評価は、破裂および発火
が無かった場合を「合格」とし、破裂もしくは発火が有
った場合は「不合格」とした。試験の結果を表1に示
す。尚、試験は各電池につき3回ずつ行った。
【0044】
【表1】 この表1から、実施例A1および実施例A2は、過充電
を行った場合でも破裂、発火することがなく、内部ショ
ートの発生が防止されることは明らかである。また、実
施例A1,A2と実施例A3の比較から、I(50)/
I(0)≧3とした場合には特に特性に優れた非水電解
質二次電池を得ることができることがわかる。
【0045】実施例A1の正極表面について、加速電圧
1kV、角度(光電子の取り出し角度であって、試料面
から測定した角度)45度、分析器の取込立体角±20
度、エッチングレート約2.5nm/min(SiO2
換算)の条件でアルゴンイオンによるエッチングを用い
た時のXPS深さ方向分析結果であり、縦軸をピーク強
度、横軸をスパッタ時間で示した図を図1として示す。
なお、この場合、スパッタ時間×エッチングレート=エ
ッチングによる表面からの深さである。
【0046】
【実施例B】発明Bについて 次に本発明を、実施例に
よって説明する。
【0047】実施例B1 先ず、正極、負極を作製した。正極は、コバルト酸リチ
ウム(LiCoO)92重量%,粉状ポリフッ化ビニ
リデン3重量%,粉状黒鉛5重量%をNメチルピロリド
ン(NMP)を溶媒として分散させた後、集電体のアル
ミニウム箔に塗布し、100℃にて24時間減圧乾燥し
て作製した。塗布は両面に行った。更に適当に加圧した
ロールプレスにより圧縮した。これを50mm×300
mmに切り出して使用した。負極は人造黒鉛91重量
%、粉状ポリフッ化ビニリデン9重量%を用い、NMP
に分散させた後、銅箔上に塗布し、120℃にて24時
間減圧乾燥して作製した。更に適当に加圧したロールプ
レスにより圧縮し、52mm×320mmに切り出して
使用した。
【0048】負極用電極端子は厚さ50μmの銅箔また
はニッケル箔を裁断して作製し、負極集電体に溶接し
た。正極側はアルミニウム箔を用いて負極と同様に作製
した。電解質には、EC,PCを重量比1:1で混合
し、これにLiPFを1.0mol/Lになるように
混合したものを用いた。正極,負極を厚さ25μmの多
孔質ポリオレフィンセパレータを介して円柱状に巻回
し、これを筒型の金属外装に挿入して電池を完成させ
た。
【0049】電池は、定電圧定電流充電(4.20V、
200mA)し、室温で1日保存した。その後、100
mAで3Vまで定電流放電し、ガスの発生量を調べた。
また、同条件で作製した電池について0.2Cおよび1.
0Cのレート特性を調べた。なお、1.0Cとは電池の
定格容量を1時間で放電しきる電流値のことであり、
0.2Cとは電池の定格容量を5時間で放電しきる電流
値のことである。また、3Vまで放電した電池をArグ
ローブボックス中で解体し、DMCで洗浄後、市販のX
PS装置に大気に曝さずに導入し、酸素の1s内殻準位
のXPSスペクトルを測定し、530eV〜535eV
領域のピーク強度極大値と528eV〜530eV領域
のピーク強度極大値の大きさを比較して図2に示した。
【0050】実施例B2 充電電圧を4.30Vとした以外は実施例B1と同様で
ある。 実施例B3 充電電圧を4.40Vとした以外は実施例B1と同様で
ある。 実施例B4 4.80Vの電圧を100kHzでパルス状に印加した
以外は実施例B1と同様である。
【0051】実施例B5 電解質には、EC,PC,EMCを重量比1:1:1で
混合し、これにLiPFを1.0mol/Lになるよ
うに混合したものを用いた以外は実施例B1と同様であ
る。 実施例B6 充電電圧を4.30Vとした以外は実施例B5と同様で
ある。 実施例B7 充電電圧を4.40Vとした以外は実施例B5と同様で
ある。 実施例B8 4.80Vの電圧を100kHzでパルス状に印加した
以外は実施例B5と同様である。
【0052】実施例B9 保存温度を35℃とした以外は実施例B5と同様であ
る。 実施例B10 保存温度を35℃とした以外は実施例B6と同様であ
る。 実施例B11 保存温度を35℃とした以外は実施例B7と同様であ
る。 実施例B12 保存温度を35℃とした以外は実施例B8と同様であ
る。
【0053】実施例B1〜B12の結果を表2に示す。
【表2】 表2から明らかなように、530eV〜535eV領域
のピーク強度極大値と528eV〜530eV領域のピ
ーク強度極大値の大きさを比較した時、530eV〜5
35eV領域のピーク強度が大きくなるに従って、保存
後のガス発生比率が小さくなることがわかった。また、
これらの場合でもレート特性が大きく悪化するようなこ
とはない。
【0054】
【発明の効果】以上の結果より、本発明Aの非水電解質
二次電池は、正極の表面にバインダーおよび導電性炭素
材からなる薄膜が形成するという簡単な構成により内部
ショートの発生を容易に防止することができ、過充電や
電池異常時における温度上昇に起因する電池の内部ショ
ートの発生を防止することができる。以上の説明からも
明らかなように、本発明Bによれば、電池特性を損なう
ことなく、電池の保存中に発生するガスを低減させるこ
とができる。したがって、本発明は、電池の性能向上、
ひいては携帯型電子機器に係わる産業の発展に大いに貢
献するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の正極表面について、加速電圧1k
V、角度(光電子の取り出し角度であって、試料面から
測定した角度)45度、分析器の取込立体角±20度、
エッチングレート約2.5nm/min(SiO2
算)の条件でアルゴンイオンによるエッチングを用いた
時のXPS深さ方向分析結果であり、縦軸をピーク強
度、横軸をスパッタ時間で示した図である。
【図2】 実施例B1についての酸素の1s内殻準位の
XPSスペクトルの例であり、530eV〜535eV
領域のピーク強度極大値と528eV〜530eV領域
のピーク強度極大値の大きさの比較を行った例である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 10/40 H01M 10/40 B Z (72)発明者 瀬川 健 福島県安達郡本宮町字樋ノ口2番地 ソニ ー福島株式会社内 (72)発明者 山口 晃 福島県安達郡本宮町字樋ノ口2番地 ソニ ー福島株式会社内 Fターム(参考) 5H029 AJ12 AK03 AL07 AM00 AM03 AM05 AM07 AM16 BJ02 BJ13 BJ14 BJ27 CJ16 DJ08 DJ17 EJ04 EJ13 HJ04 HJ13 HJ14 HJ18 5H050 AA15 BA17 CA08 CB08 DA10 DA11 EA08 EA23 FA04 FA05 FA18 FA19 GA18 HA04 HA13 HA14 HA18

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極、負極および非水溶媒を含む非水電
    解質を具備し、正極がリチウムと遷移金属Mを含む複合
    酸化物からなる非水電解質二次電池であって、正極の表
    面にバインダーおよび導電性炭素材からなる薄膜が形成
    されていることを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 【請求項2】 XPSによって正極薄膜の表面を測定し
    たときのMの2pスペクトルに基づくピーク強度I
    (0)と、正極薄膜表面の粒子をアルゴンイオン照射に
    よりエッチングして表面から深さ50nmの内部をXP
    Sによって測定したときのMの2pスペクトルに基づく
    ピーク強度I(50)とが、I(0)<I(50)の関
    係を満たすように薄膜が形成されていることを特徴とす
    る請求項1記載の非水電解質二次電池。
  3. 【請求項3】 さらに、I(50)/I(0)≧3の関
    係を満たす請求項2記載の非水電解質二次電池。
  4. 【請求項4】 正極、負極および非水溶媒を含む電解質
    を具備し、正極表面に薄膜が形成されている非水電解質
    二次電池の正極薄膜表面から35度以下の光電子の取り
    出し角度で、XPSによって測定される酸素の1s内殻
    準位スペクトルにおいて、530eV〜535eV領域
    のピーク強度極大値が、528eV〜530eV領域に
    おける酸素の1s内殻準位のピーク強度極大値よりも大
    きいことを特徴とする非水電解質二次電池。
  5. 【請求項5】 薄膜中に酸素を含有することを特徴とす
    る請求項4記載の非水電解質二次電池。
  6. 【請求項6】 薄膜が、電池を組み立てた後、過充電条
    件で充放電を行うことによって形成されていることを特
    徴とする請求項4記載の非水電解質二次電池。
  7. 【請求項7】 過充電条件で充放電を行う際の充電電圧
    が、4.2V以上であることを特徴とする請求項6記載
    の非水電解質二次電池。
  8. 【請求項8】 薄膜が、電池を組み立てた後、パルス状
    の電圧を加えることを特徴とする請求項6記載の非水電
    解質二次電池。
  9. 【請求項9】充電後にさらに電池を30℃以上の環境下
    で保存することを特徴とする請求項6記載の非水電解質
    二次電池。
  10. 【請求項10】 非水溶媒がエチレンカーボネート及び
    /又はプロピレンカーボネートを含むことを特徴とする
    請求項4記載の非水電解質二次電池。
  11. 【請求項11】 さらに、非水溶媒が、エチルメチルカ
    ーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネ
    ート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、α−
    アセチル−γ−ブチロラクトン、α−メチル−γ−ブチ
    ロラクトン、メチルアセテート、エチルアセテート、メ
    チルプロピオネート、エチルブチレート、ブチルアセテ
    ート、n−プロピルアセテート、イソブチルプロピオネ
    ート、ベンジルアセテート、ビニレンカーボネート、フ
    ェニルエチレンカーボネート、フェニルビニレンカーボ
    ネート、ジフェニルビニレンカーボネート、トリフルオ
    ロプロピレンカーボネート、クロロエチレンカーボネー
    ト、メトキシプロピレンカーボネート、ビニルエチレン
    カーボネート、カテコールカーボネート、テトラヒドロ
    フランカーボネート、ジフェニルカーボネートおよびジ
    エチルジカーボネートよりなる群から選ばれた少なくと
    も1種を含む請求項10記載の非水電解質二次電池。
  12. 【請求項12】 負極が、炭素材料を負極活物質として
    含むことを特徴とする請求項4記載の非水電解質二次電
    池。
  13. 【請求項13】 電解質が電解液であることを特徴とす
    る請求項4記載の非水電解質二次電池。
  14. 【請求項14】 電解質がゲル状電解質又は固体電解質
    であることを特徴とする請求項4記載の非水電解質二次
    電池。
  15. 【請求項15】 負極が炭素材料を負極活物質として含
    み、正極がLiCoO 及び/又はCoの一部を他の元
    素で置換したリチウムコバルト複合酸化物を正極活物質
    として含むことを特徴とする請求項4記載の非水電解質
    二次電池。
  16. 【請求項16】 負極が炭素材料を負極活物質として含
    み、正極がリチウム複合酸化物であるLiMn24、L
    iNiO2、または、そのMn若しくはNiの一部を他
    の元素で置換した上記リチウム複合酸化物から選ばれる
    少なくとも1種を正極活物質として含むことを特徴とす
    る請求項4記載の非水電解質二次電池。
  17. 【請求項17】 負極が炭素材料を負極活物質として含
    み、正極がLiFePO及び/又はそのFeの一部を
    他の元素で置換したオリビン系複合酸化物を正極活物質
    として含むことを特徴とする請求項4記載の非水電解質
    二次電池。
  18. 【請求項18】 (イ)負極、(ロ)正極及び(ハ)電
    解質塩が非水溶媒に溶解されてなる非水電解質を電池収
    容体内に収容して電池を組み立てた後、パルス状の電圧
    を加えることを特徴とする非水電解質二次電池。
  19. 【請求項19】 正極、負極および非水溶媒を含む非水
    電解質を具備し、正極がリチウムと遷移金属Mを含む複
    合酸化物からなる非水電解質二次電池であって、正極の
    表面にバインダーおよび導電性炭素材からなる薄膜が形
    成されていることを特徴とする非水電解質二次電池、ま
    たは、正極、負極および非水溶媒を含む電解質を具備
    し、正極表面に薄膜が形成されている非水電解質二次電
    池の正極薄膜表面から35度以下の光電子の取り出し角
    度で、XPSによって測定される酸素の1s内殻準位ス
    ペクトルにおいて、530eV〜535eV領域のピー
    ク強度極大値が、528eV〜530eV領域における
    酸素の1s内殻準位のピーク強度極大値よりも大きいこ
    とを特徴とする非水電解質二次電池を搭載した電気機
    器。
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