JP2007000536A - 真空検体採取容器 - Google Patents

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裕 榊原
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Takashi Mori
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Ryusuke Okamoto
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Abstract

【課題】 血液が容器内に採取されるときの血球の破壊が抑制され、かつ短時間で血液を血球と血漿または血清とに分離することができる真空検体採取容器を提供する。
【解決手段】 開口3aを有する筒状の容器本体2と、開口3aに取り付けられている栓体7とを備え、容器本体2が、血液が採取される第1の内部空間A1と、血液から分離された血漿若しくは血清が収容される第2の内部空間A2とを有し、第1,第2の内部空間A1,A2の間に配置されており、繊維体が集積されて形成されており、血液を血球と血漿若しくは血清とに分離するための血液分離フィルタ8と、第1の内部空間A1に血液が採取されるときに、血液分離フィルタ8よりも先に血液が接触されるように第1の内部空間A1に配置されており、血液中の血球が破壊されるのを抑制する緩衝材9とをさらに備える、真空検体採取容器1。
【選択図】 図1

Description

本発明は、血液を血球と血漿または血清とに分離するための真空検体採取容器に関し、より詳細には、血液が容器内に採取されるときの血球の破壊が抑制されており、かつ短時間で血液を血球と血漿または血清とに分離することができる真空検体採取容器に関する。
従来、血液から血球を除去し、臨床検査に必要な血漿または血清を得るために、遠心分離法が用いられてきた。しかし、遠心分離法では、凝固過程や分離後に上澄みの血漿または血清を移しかえる過程などの作業が煩雑であった。また、検査結果を得るまでに時間を要し、さらに大型で高価な遠心分離機が必要であった。
この問題を解決するために、遠心分離機を用いることなく、血液から血球を除去し、臨床検査に必要な血漿または血清を得ることを可能とする様々な分離方法・分離器具が提案されている。
例えば、下記の特許文献1には、直径0.05〜1μmの細孔を有し、外面開孔率40%以下、内面開孔率60%以上、膜厚が50〜200μmである中空繊維を用いて全血から血漿を分離採取する方法が提案されている。この中空繊維を用いることにより、高い血漿分離速度で血漿を分離することができるとされている。
他方、下記の特許文献2には、平均繊維径0.2〜5μm、及び密度0.1〜0.5g/cm3のガラス繊維層を用いて全血から、血漿または血清を分離する方法が開示されている。
下記の特許文献3には、入口と出口とを有する容器内に高分子極細繊維集合体または多孔質ポリマーからなる濾過材を装着した血漿または血清分離フィルタが開示されている。濾過材である高分子極細繊維集合体または多孔質ポリマーには、親水化するために、親水性ポリマーが固定されている。濾過材中で血液を移動させ、かつ血漿または血清を分離採取する間に親水性ポリマーは膨潤する。親水性ポリマーが膨潤することによって、フィルタが閉塞され、濾過が自動停止する。ある所定量の血漿または血清を得た後、血球が到達するまでに濾過が自動的に停止するため、血漿または血清への血球の混入を自動的に防ぐことができるとされている。
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、血漿成分を分離し、得られた検体を分析するまでの作業を短時間で行うことができるが、高価な中空繊維を用いているため、コストが高くならざるを得なかった。
特許文献2に記載の方法では、血液を血球と血漿または血清とに分離することができるが、濾過速度が低く、濾過時間を短くできなかった。ガラス繊維層に圧力を加えることにより、濾過速度を高めることは可能であるが、溶血が生じたり、赤血球が漏れだしたりするおそれがあった。
他方、特許文献3に記載の血漿または血清分離フィルタでは、濾過材中で血液を移動させ、移動速度差により血液中の血球と血漿または血清とを分離している。しかしながら、ヘマトクリットや粘度の異なる血液では、上記移動速度差が異なるので、場合によっては、分離途中でフィルタが閉塞することがあった。分離途中でフィルタが閉塞すると、回収できる検体量が大幅に減少することになる。
そこで、ヘマトクリットや粘度の異なる血液を用いた場合においても、短時間で血液を血球と血漿もしくは血清とに分離することを可能とする分離器具が提案されている。
下記の特許文献4には、血液から血漿もしくは血清を分離することができる血液分離膜を備える血液検査用容器が開示されている。図30を参照して、特許文献4に示されている血液検査用容器を説明する。
図30に縦断面図で示すように、血液検査用容器201は、外管202と、外管202に挿入された筒状部材203とを有する。外管202は有底であり、上端に開口202aを有する筒状容器により構成されている。筒状部材203は、円筒状の形状を有し、上端に開口203aを有する。また、筒状部材203の下端には、下方突出部203bが設けられている。筒状部材203内には、第1〜第3のフィルタ部材204〜206が配置されている。外管202及び筒状部材203の上端の開口202a,203aが栓体207により気密封止されており、かつ血液検査用容器201内は減圧されている。
第1〜第3のフィルタ部材204〜206は、上方から下方にかけて第3のフィルタ部材206、第1のフィルタ部材204、第2のフィルタ部材205の順に筒状部材203内に配置されている。第1のフィルタ部材204は、血液から血漿もしくは血清を分離するための血漿もしくは血清分離膜であり、その空隙率は30%以下とされている。第2のフィルタ部材205は、血球の通過を防止するように構成されている。第3のフィルタ部材206は、平均繊維径3.0μm以上、かつ嵩密度0.3g/cm3以下の繊維により構成されており、フィブリン等を捕捉することができる。
血液検査用容器201を用いて血液を分離する際には、栓体207を真空採血針などで刺通することにより、第3のフィルタ部材206の上方の血液収納部208に血液が採取される。採取された血液は、第1〜第3のフィルタ部材204〜206を通過する際に、血液が血球と血漿もしくは血清とに分離される。分離された血漿または血清は、筒状部材203の下方突出部203bより流下し、外管202の底側に位置する血漿もしくは血清収納部209に収容される。
特公平2−23831号公報 特公平6−64054号公報 特開平11−285607号公報 特開2004−344874号公報
上記のように、特許文献1,2に記載の分離方法では、コストが高くなったり、もしくは濾過時間を短くできなかった。他方、特許文献3に記載の血漿または血清分離フィルタでは、ヘマトクリットや粘度の異なる血液を分離する際には、血球と血漿または血清との移動速度差が異なり、分離途中でフィルタが閉塞することがあった。
他方、特許文献4に記載の検体採取容器201では、第3のフィルタ部材206によりフィブリン等が捕捉され、第1のフィルタ部材204により血液から血漿もしくは血清が分離され、第2のフィルタ部材205により血球の通過が防止される。
しかしながら、血液検査用容器201では、第3のフィルタ部材206は平均繊維径3.0μm以上、かつ嵩密度0.3g/cm3以下の繊維により構成されているため、血液収納部208に血液が採取される際に第3のフィルタ部材206に血球が高速で衝突すると、血球が破壊され易かった。血球が破壊されて赤血球内成分が漏洩すると、血漿もしくは血清収納部209に収容されている血漿もしくは血清に赤血球内成分が混入する。この場合、得られた血漿若しくは血清を検査すると、混入した赤血球内成分が検査結果に大きく影響し、信頼性の高い検査結果を得ることができなかった。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、血液が容器内に採取されるときの血球の破壊が抑制され、かつ短時間で血液を血球と血漿または血清とに分離することができる真空検体採取容器を提供することにある。
本発明は、血液を血球と血漿若しくは血清とに分離し、該血漿若しくは血清中の成分を検査するのに用いられる真空検体採取容器であって、少なくとも一端側に開口を有し、かつ内部が減圧されている筒状の容器本体と、開口に取り付けられており、容器本体の内部の減圧を維持しており、採血針若しくはシリンジにより刺通され得る栓体とを備え、容器本体が、開口側に位置しており、血液が採取される第1の内部空間と、開口側とは反対側の他端側に位置しており、血液から分離された血漿若しくは血清が収容される第2の内部空間とを有し、第1,第2の内部空間の間に配置されており、血液を血球と血漿若しくは血清とに分離するための血液分離フィルタと、第1の内部空間に血液が採取されるときに、血液分離フィルタよりも先に血液が接触されるように第1の内部空間に配置されており、血液中の血球が破壊されるのを抑制する緩衝材とをさらに備えることを特徴とする。
本発明に係る真空検体採取容器のある特定の局面では、緩衝材は、血液分離フィルタの位置ずれを防止するための位置決めホルダーを有している。
本発明に係る真空検体採取容器の他の特定の局面では、緩衝材に接触された血液が、容器本体の内周面を経由して血液分離フィルタに至るように緩衝材が構成されている。
本発明のさらに他の特定の局面では、真空検体採取容器は、血液分離フィルタと第2の内部空間との間に配置されており、血液分離フィルタにより分離された血球の通過を防止する血球停止フィルタをさらに備えている。
本発明のさらに他の特定の局面では、真空検体採取容器は、血液分離フィルタと第2の内部空間との間に配置されており、血液分離フィルタにより分離された血漿若しくは血清に接触されることにより膨潤し、流路を閉塞する流路閉塞部材をさらに備えている。
本発明の真空検体採取容器のさらに他の特定の局面では、流路閉塞部材は、血液分離フィルタと血球停止フィルタとの間に配置されている。
本発明の真空検体採取容器のさらに他の特定の局面では、流路閉塞部材は、血球停止フィルタと第2の内部空間との間に配置されている。
本発明の真空検体採取容器の別の特定の局面では、流路閉塞部材は、シート状に成形されている。
本発明に係る真空検体採取容器のさらに別の特定の局面では、容器本体は一端側とは反対側の他端側において、第2の内部空間に開口している第2の開口を有し、第2の開口に取り付けられており、容器本体の内部の減圧を維持している第2の栓体をさらに備えている。
本発明に係る真空検体採取容器は、少なくとも一端側に開口を有し、かつ内部が減圧されている筒状の容器本体と、開口に取り付けられており、容器本体の内部の減圧を維持しており、採血針若しくはシリンジにより刺通され得る栓体とを備えている。容器本体は、開口側に位置しており、血液が採取される第1の内部空間と、開口側とは反対側の他端側に位置しており、血液から分離された血漿若しくは血清が収容される第2の内部空間とを有する。本発明に係る真空検体採取容器は、第1,第2の内部空間の間に配置されており、血液を血球と血漿若しくは血清とに分離するための血液分離フィルタを備えているため、血液の分離の際には、血液分離フィルタにおいて血球と、血漿もしくは血清との移動速度差を利用し、血液を血球と血漿もしくは血清とに分離することができる。
また、本発明に係る真空検体採取容器は、第1の内部空間に血液が採取されるときに、血液分離フィルタよりも先に血液が接触されるように第1の内部空間に緩衝材が配置されており、緩衝材は血液中の血球の破壊が抑制し得るように構成されている。よって、緩衝材が血球の破壊を抑制し得るため、血液中の血球が緩衝材に高速で衝突しても、血球が破壊され難くされている。すなわち、本発明に係る真空検体採取容器では、第1の内部空間に血液が採取されるときに、血液分離フィルタに血液が直接衝突し、血球が破壊されることが防がれており、赤血球内成分に汚染されていない血漿若しくは血清を得ることが可能とされている。
緩衝材が、血液分離フィルタの位置ずれを防止するための位置決めホルダーを有している場合には、血液分離フィルタが所定の位置から位置ずれすることがなく、血液を血球と血漿もしくは血清とにより一層確実に分離することができる。
緩衝材に接触された血液が、容器本体の内周面を経由して血液分離フィルタに至るように緩衝材が構成されている場合には、血液が血液分離フィルタに接触されるときの血球が受ける衝撃をより一層低減することができる。
血液分離フィルタと第2の内部空間との間に配置されており、血液分離フィルタにより分離された血球の通過を防止する血球停止フィルタをさらに備えている場合には、血液の分離の際に、血球停止フィルタにより血球の通過が確実に防止されて、赤血球や白血球の血漿もしくは血清への混入をより一層確実に防止することができる。
血液分離フィルタと第2の内部空間との間に配置されており、血液分離フィルタにより分離された血漿若しくは血清に接触されることにより膨潤し、流路を閉塞する流路閉塞部材をさらに備えている場合には、分離された血漿若しくは血清が第2の内部空間に収容された後には、流路閉塞部材の血漿若しくは血清との接触による膨潤によって流路が閉塞される。よって、血液分離フィルタにおける上記移動速度差により血漿若しくは血清よりも遅れて血球が流路閉塞部材に至った際には、流路が閉塞されているため、第2の内部空間に収容された血漿若しくは血清に血球が混入するのを防止することができる。さらに、血液を分離した後に長時間放置されて、赤血球内成分が漏洩した場合でも、流路が閉塞されているため、血漿若しくは血清に、赤血球内成分が混入するのを防止することができる。
流路閉塞部材が、血液分離フィルタと血球停止フィルタとの間に配置されている場合には、血液分離フィルタと血球停止フィルタとの間の流路が閉塞されるため、圧力差を駆動力とした血液成分の移動が停止し、赤血球内成分の血漿若しくは血清への混入を防止することができる。
流路閉塞部材が、血球停止フィルタと第2の内部空間との間に配置されている場合には、血球停止フィルタの下流で流路が閉塞されるため、溶血による赤血球内成分の通過を防ぐことができる。
流路閉塞部材が、シート状に成形されている場合には、流路閉塞部材を流路に設置することが容易である。
容器本体が一端側とは反対側の他端側において、第2の内部空間に開口している第2の開口を有し、第2の開口に取り付けられており、容器本体の内部の減圧を維持している第2の栓体をさらに備える場合には、第2の内部空間に収容されている血漿若しくは血清を第2の開口側から容易に取出すことができる。
以下、本発明の詳細を説明する。
(筒状の容器本体)
本発明に係る真空検体採取容器に用いられる筒状の容器本体としては、少なくとも一端側に開口を有していれば特に限定されず、角筒状、円筒状などの形状を有する容器が挙げられる。容器本体の内部構造は、容器本体内に血液が採取される第1の内部空間と、血液から分離された血漿若しくは血清が収容される第2の内部空間とを有するように構成されていれば特に限定されず、使用する血液分離フィルタや緩衝材などの形状に対応させて、適宜の形状とすることができる。
容器本体の底部の形状は、特に限定されるものではない。容器本体は、一端側とは反対側の他端側に第2の開口を有していてもよい。この場合、第2の開口側から、分離された血漿若しくは血清を取出すことができる。
容器本体の材質は特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、アクリロニトリル−スチレン共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体等の熱可塑性樹脂や、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ−アクリレート樹脂等の熱硬化性樹脂、また、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、エチルセルロース、エチルキチン等の変性天然樹脂、さらにソーダ石灰ガラス、リンケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス等のケイ酸塩ガラス、石英ガラスなどのガラス、及びこれらを主成分とするもの、あるいはこれらを組み合わせたもの等、従来公知のものが挙げられる。
容器本体は、血液の流路を形成するための流路形成部材を有していてもよい。
真空検体採取容器に用いられる栓体は、容器の開口を密封するように取り付けられる。容器本体の内部の減圧を維持し得るように、栓体は空気非透過性能を有する。
(栓体)
栓体は、採血針やシリンジにより刺通され得るように構成されていれば特に限定されず、栓体の素材としては、例えば天然ゴム、合成ゴムおよび熱可塑性エラストマーから選ばれる少なくとも一種の弾性体、あるいは、アルミラミネートまたはアルミ蒸着シート等従来公知のものが用いられる。
(血液分離フィルタ)
本発明で使用される血液分離フィルタは、血球よりも血漿または血清を速く移動させる性質を有していればよく、その材質は特に限定されない。このような性質を有する材質としては、例えば、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリアミド等の合成高分子からなる繊維が挙げられる。また、ガラス繊維や多孔性高分子繊維等も好適に用いられる。また、微粒子、発泡体などを用いてもよい。
血液分離フィルタは、血液中の成分を吸着する性質を有していてもよい。この場合には、血液分離フィルタに表面処理が施されていてもよい。表面処理剤としては、特に限定されないが、ポリエーテル系、シリコン系等の潤滑剤、ポリビニルアルコールまたはポリビニルピロリドン等の親水性高分子類、さらには天然の親水性高分子類、高分子界面活性剤等が挙げられる。また、血液分離フィルタの表面は、酸化剤による化学処理、プラズマ処理などにより親水化処理がされていてもよい。
本発明では、血液分離フィルタは、平均繊維径が0.5〜3.0μmの範囲にある繊維体が集積されて形成されていることが好ましい。平均繊維径が0.5μmより小さいと、血液を分離する際に溶血を起こし易くなる。平均繊維径が3.0μmより大きいと、血球と血漿または血清とを分離するために、血液分離フィルタを高密度に形成する必要があり、また使用する繊維の量も多くなりコストが高くなる。血液の分離効果をより一層高めるためには、平均繊維径は、0.5〜2.5μmの範囲にあることがより好ましい。
容器本体内に設置されたときの血液分離フィルタの平均密度は、0.1〜0.5g/cm3の範囲であることが好ましい。平均密度が0.1g/cm3より低い場合には、血液の分離が効果的に行えないことがあり、得られる血漿若しくは血清の量が少なくなることがある。平均密度が、0.5g/cm3より高い場合には、赤血球への負荷が大きくなり、溶血を起こし易くなる。血液をより一層効率的に分離するためには、平均密度は0.15〜0.40g/cm3の範囲にあることが好ましい。
(緩衝材)
本発明では、上記容器本体の開口側から血液が採取されるときに、血液が上記血液分離フィルタよりも先に接触されるように、容器本体内の第1の内部空間に、血液中の血球が破壊されるのを抑制する緩衝材が配置されている。
緩衝材の形状としては、血液分離フィルタよりも先に血液が接触されるように構成されていれば特に限定されず、後述するように、様々な形状とすることができる。
緩衝材の材質については、血液が接触されたときに、血液中の血球が破壊されるのを抑制することができれば特に限定されず、合成樹脂、天然樹脂、金属、ガラス、その他無機材料などを用いることができる。ただし、緩衝材の材質が水溶性である場合には、血液分離時に緩衝材が溶出し、検査結果に影響を与えることがあるので、非水溶性材料からなる緩衝材が好ましい。
緩衝材の表面には、抗凝固剤、凝固促進剤、解糖阻止剤、撥水化剤、または親水化剤などが塗布されていてもよい。なお、血清を得る場合には凝固促進剤が用いられ、血漿を得る場合には抗凝固剤が用いられる。
上記抗凝固剤としては、ヘパリン、エチレンジアミン四酢酸塩またはクエン酸などを用いることができる。
(血球停止フィルタ)
本発明では血液の流れる流路において血液分離フィルタと第2の内部空間との間に、赤血球の通過を防止できる血球停止フィルタが配置されていることが好ましい。
血球停止フィルタは、特に限定されないが、例えば血漿または血清が通過し得るように多数の貫通孔が形成された膜からなる。もっとも膜以外のフィルタ部材であってもよい。
血球停止フィルタに形成された孔としては、血漿または血清の通過が可能であり、かつ赤血球の通過を防止できる範囲の孔径を有するものであれば、特に限定されるものではない。赤血球の通過を防止するためには、孔径は2μm以下であることが好ましい。孔径が小さいと、血液中のタンパク成分などにより目詰まりを起こす可能性があるため、孔径は0.05μm以上であることが好ましい。赤血球の通過を効果的に防止するためには、孔径は0.1〜1.5μmの範囲にあることがより好ましい。
血球停止フィルタを構成する材質は特に限定されず、例えば、ポリビニリデンジフルオライド、ポリテトラフルオロエチレン、酢酸セルロース、ニトロセルロース、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ガラスファイバー、ボロシリケート、塩化ビニルまたは銀等を挙げることができる。
濾過の流速を高めるために、血球停止フィルタの表面は親水処理されていてもよい。親水処理の方法としては、プラズマ処理、親水性高分子によるコーティング等が挙げられるが、これらの方法に限定されず、他の方法を用いてもよい。
(流路閉塞部材)
本発明では血液の流れる流路に、血漿または血清に接触されることにより膨潤する流路閉塞部材が配置されていることが好ましい。流路閉塞部材は、血液分離フィルタと第2の内部空間との間に配置されていることがより好ましく、血球停止フィルタと第2の内部空間との間に配置されていることがさらに好ましい。
本発明で使用され得る流路閉塞部材の材質としては、特に限定されないが、分子骨格に親水性の官能基を有し、自重に対し同量以上の水を吸収できる性質の樹脂が好適である。流路閉塞部材の材質の具体例としては、ポリアクリル酸アルカリ金属塩系樹脂またはその共重合体およびそれらの架橋体、ポリアクリルアミド系樹脂またはその共重合体およびそれらの架橋体、ポリN−ビニルアセトアミド系樹脂またはその共重合体およびそれらの架橋体、シリコン系樹脂またはその共重合体およびそれらの架橋体、ポリビニルエーテル系樹脂およびその共重合体およびそれら架橋体、ポリアルキレンオキサイド系樹脂またはその共重合体およびそれらの架橋体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンまたはその共重合体およびそれらの架橋体等が挙げられる。
流路閉塞部材としては、粉末状、粒状としたものを用いてもよく、フィルムやシート状に成形したものを用いてもよい。流路閉塞部材がシート状に成形されている場合には、流路閉塞部材を流路に設置することが容易である。流路閉塞部材としては、ペースト状、スラリー状または溶液等にしたものを用いてもよく、これを添加し乾燥させるなどしてもよい。
流路閉塞部材は、血漿または血清に接触されることでそれ自身が膨潤し、流路を閉塞させる。そのため、流路閉塞部材の必要量は、閉塞させる流路体積、流路閉塞部材の膨潤率及び膨潤速度によって異なる。よって、閉塞させる流路体積、流路閉塞部材の膨潤率及び膨潤速度から、流路閉塞部材の最適な量が計算される。
閉塞させる流路体積は、血液中の水分が吸収されかつ検体の回収量が低下しない範囲で設定される。流路体積が大きくなると、閉塞させるための流路閉塞部材の量も多くなるため、検体の回収量が低下するおそれがある。
従って、閉塞させる流路体積は、0.005〜1.0cm3の範囲にあることが好ましい。また、流路閉塞部材の体積は閉塞させる流路体積に対し、5〜95%の範囲にあることが好ましい。流路閉塞部材の体積が閉塞させる流路体積に対し5%より小さいと、流路を閉塞するまでの時間が長くなるため、溶血により赤血球から漏洩してきた成分が、分離した血漿もしくは血清に混入するおそれがある。流路閉塞部材の体積が閉塞させる流路体積に対し95%より大きいと、血漿または血清がすべて回収される前に流路が閉塞されてしまうことがあり、血漿または血清の回収効率が低下するおそれがある。
以下、本発明の具体的な実施形態を説明することにより本発明を明らかにする。
図1,図2を参照して、本発明の一実施形態に係る真空検体採取容器を説明する。
図1に、本発明の一実施形態に係る真空検体採取容器を正面断面図で示す。図2に、真空検体採取容器に備えられる流路形成部材、およびその内部に配置されている血液分離フィルタ及び緩衝材を部分切欠斜視図で示す。図2では、流路形成部材内に配置されている血液分離フィルタ及び緩衝材が透視された状態で示されている。
図1に示すように、真空検体採取容器1は、円筒状の管状容器3と、管状容器3内に配置されている流路形成部材4とからなる筒状の容器本体2を有する。
管状容器3は、一端側に開口3aを有し、一端側とは反対側の他端側に丸底3bを有する。
図1,図2に示すように、流路形成部材4は、円筒状の形状を有する筒状部材5および底部材6からなる。筒状部材5は上端に開口5aを有する。筒状部材5の下端5bより上方において、筒状部材5の内周面から内側に向って突出するように環状周縁部5cが設けられている。この環状周縁部5cにより、該環状周縁部5cに囲まれた開口部5dが形成されている。
底部材6は、主面部6aと、主面部6aの中央から下方に延ばされた管状の出口部6bとを有する。出口部6bは上下に延びる中空流路を有する。主面部6aの上面には環状突部6dが設けられている。環状突部6dに囲まれた部分が凹部6cとされている。凹部6cは、出口部6bの中空流路に連ねられており、流路の一部が構成されている。
底部材6は、環状周縁部5cの下方に配置されている。より具体的には、筒状部材5は下端5bにおいて開口しているが、この開口部分から底部材6が挿入され、固定されている。すなわち、主面部6aの外周縁が筒状部材5の内周面に密着され、固定されている。この状態において、主面部6aの上面が、環状周縁部5c及び開口部5dに対向されている。また、環状周縁部5cの下面に対して、環状突部6dの上端面は一定の間隔を隔てられている。
流路形成部材4は、管状容器3の内側の上段から中段にかけて配置されている。
管状容器3の開口3aには、内部を気密封止するように栓体7が取り付けられている。栓体7は、把持部分である大径部7aと、中径部7bと、小径部7cとを有する。大径部7aは中径部7bよりも大きな径を有し、中径部7bは小径部7cよりも大きな径を有する。中径部7bが管状容器3の開口3aに圧入されており、小径部7cが筒状部材5の開口5aに圧入されている。栓体7により開口3aが気密封止されており、かつ真空検体採取容器1内は減圧されている。
管状容器3は、開口3a側に血液が採取される第1の内部空間A1を有する。さらに、管状容器3は、丸底3b側に血液から分離された血漿若しくは血清が収容される第2の内部空間A2を有する。
図1,図2に示すように、真空検体採取容器1は、流路形成部材4内に血液を血球と血漿若しくは血清とに分離するための血液分離フィルタ8と、血液中の血球が破壊されるのを抑制する緩衝材9とを備えている。
血液分離フィルタ8は、第1,第2の内部空間A1,A2の間に配置されている。血液分離フィルタ8は、繊維体の集積体、あるいは微粒子、発泡体により形成されている。血液分離フィルタ8の下面が、環状周縁部5cの上面に当接されて、血液分離フィルタ8が筒状部材5内に設置されている。血液分離フィルタ8の外周面は、筒状部材5の内周面と密着されている。
他方、緩衝材9は、第1の内部空間A1内に血液が採取されるときに、血液分離フィルタ8よりも先に血液が接触されるように第1の内部空間A1に配置されている。緩衝材9は、筒状部材5の内径よりもわずかに大きな径を有する円形状のシート1枚からなる。この円形のシートが湾曲されて、かつ湾曲外側部分が開口5a側となるように、緩衝材9が血液分離フィルタ8の上端面8aに配置されている。緩衝材9を構成するシートの大きさや形状は、血液分離フィルタよりも先に血液が接触されるように構成されていれば、特に限定されない。緩衝材9は、例えば楕円形状のシートを用いて構成されていてもよいし、複数枚のシートが積層されて構成されていてもよい。シートを湾曲することができ、かつ湾曲された状態を維持し得るように、シートの厚みは0.01〜2mmであることが好ましい。
本実施形態では、血液分離フィルタ8と第2の内部空間A2との間に、真空検体採取容器1は円盤状の形状を有する血球停止フィルタ10をさらに備えている。血球停止フィルタ10は、環状周縁部5cと主面部6aとの間の空間に配置されている。より具体的には、血球停止フィルタ10は、環状周縁部5cの下面および環状突部6dの上端面に挟持されるように配置されている。
本実施形態では、血液分離フィルタ8と血球停止フィルタ10との間に、真空検体採取容器1は円盤状の形状を有する流路閉塞部材11をさらに備えている。流路閉塞部材11は、血球停止フィルタ10と主面部6aとの間であって、主面部6aの上面の凹部6cに配置されている。初期状態、すなわち膨潤前には血漿または血清が流れる流路を確保するように、流路閉塞部材11の中央に孔11aが形成されており、孔11aは出口部6bの中空流路に連ねられている。なお、流路閉塞部材11は、血液分離フィルタ8と血球停止フィルタ10との間に配置されていてもよい。より具体的には、環状周縁部5cで囲まれた開口部5dに配置されていてもよい。
真空検体採取容器1に血液を採取する際には、採血針の一端を血管に刺入した後、他端を栓体7に刺入し、栓体7を貫通させる。その結果、内部が減圧されている真空検体採取容器1の第1の内部空間A1に血液が流れ込む。このとき、流れ込んだ血液は、血液中の血球が破壊されるのを抑制する緩衝材9に接触される。すなわち、第1の内部空間A1に血液が採取されるときに、血液は血液分離フィルタ8ではなく、緩衝材9に先ず接触される。従って、血液が高速で流入しても、血液中の血球の破壊を抑制することができる。
緩衝材9に接触された血液は、緩衝材9を経由して、低速で血液分離フィルタ8の上端面8aに達する。よって、血球が血液分離フィルタ8に接触される際には、血球への衝撃が低減されているため、血球の破壊を抑制することができる。
図3〜図17に、本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第1〜第14の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で部分切欠斜視図で示す。
図3〜図17では、真空検体採取容器に備えられる流路形成部材4、およびその内部に配置されている血液分離フィルタ8及び緩衝材が示されており、流路形成部材4内に配置されている血液分離フィルタ8及び緩衝材が透視された状態で示されている。
図3に示す第1の変型例の緩衝材20は円盤状の形状を有し、外径が筒状部材5の内径とほぼ等しくされている。緩衝材20には、血液が流れる複数の貫通孔20aが形成されている。緩衝材20は、下面20bが血液分離フィルタ8の上端面8aに当接するように配置されおり、外周面20cが筒状部材5の内周面と当接するように配置されている。緩衝材20に接触された血液は、貫通孔20aを経由して血液分離フィルタ8の上端面8aに達する。
緩衝材20の形状、大きさは特に限定されず、例えば外径が筒状部材5の内径よりも小さくされていてもよい。緩衝材20の厚みは、0.01〜2mmであることが好ましい。
図4に示すように、緩衝材20は、外周面20cが円筒部材5の内周面に固定されて、下面20bが血液分離フィルタ8の上端面8aと一定間隔を隔てられて配置されていてもよい。
図5に示す第2の変型例の緩衝材21は、円盤状の形状を有し、外径が筒状部材5の内径よりもわずかに小さくされている。緩衝材21は、下面21aが血液分離フィルタ8の上端面8aに当接するように配置されており、外周面21bが筒状部材5の内周面と一定間隔を隔てられている。緩衝材21に接触された血液は、緩衝材21の外周面21bを経由して血液分離フィルタ8の上端面8aに達する。
図6に示す第3の変型例の緩衝材22は、合成樹脂、天然樹脂、無機粒子などからなる複数のビーズ22aを用いて構成されている。複数のビーズ22aが血液分離フィルタ8の上端面8a全体を覆うように、かつ複数段に重なり合うように配置されている。緩衝材22に接触された血液は、複数のビーズ22aの隙間を経由して血液分離フィルタ8の上端面8aに達する。
血液の流路を確保するために、ビーズの直径は0.03〜5mmであることが好ましい。
図7に示す第4の変型例の緩衝材23は、最大長さが筒状部材5の内径よりも長くされており、最小長さが筒状部材5の内径よりも短くされている略長円形の形状を有するフィルムからなる。緩衝材23は、長手方向の一端23aが血液分離フィルタ8の上端面8aに接するように配置されており、一端23aとは反対側の他端23bが、一端23aから斜め上方に位置されて筒状部材5の内周面と接するように配置されている。緩衝材23に接触された血液は、緩衝材23の表面を経由して緩衝材23の一端23aから、血液分離フィルタ8の上端面8aに達する。
図8に示す第5の変型例の緩衝材24は、最大長さが筒状部材5の内径よりも長くされており、最小長さが筒状部材5の内径よりも短くされている長円形の形状を有するフィルムが、長手方向の中央近傍で2つ折りにされて構成されている。緩衝材24は、長手方向の一端24bが血液分離フィルタ8の上端面8aに接するように、折返し部分24aの両端部分が筒状部材5の内周面に接するように配置されている。緩衝材24に接触された血液は、緩衝材24の表面を経由して緩衝材24の一端24bから、若しくは折返し部分24aより円筒部材5の内周面を経由して血液分離フィルタ8の上端面8aに達する。
図9に示す第6の変型例の緩衝材25は、2つの楕円錐体が面同士で貼り合わされた形状を有する成形体からなる。緩衝材25の2つの楕円錐体の接合部分25aにおける最大径が筒状部材5の内径とほぼ等しくされており、上記接合部分25aにおける最小径が筒状部材5の内径よりもわずかに小さくされている。緩衝材25の逆楕円推形状部分の下端25bが、血液分離フィルタ8の上端面8aに接するように、接合部分25aの外周端の一部分が筒状部材5の内周面と接するように配置されている。緩衝材25と筒状部材5の内周面との間には、血液が流れる隙間が形成されている。緩衝材25に接触された血液は、緩衝材25の表面を経由して緩衝材25の下端25bから、若しくは接合部分25aより円筒部材5の内周面を経由して血液分離フィルタ8の上端面8aに達する。
図10に示す第7の変型例の緩衝材26は、円形状のシートが、シートの中心点26aと外周端26bとを結ぶように折り目が形成されてジグザク線状に折り畳まれて構成されている。緩衝材26では、略円錐形状となるようにシートが折り畳まれている。緩衝材26は、シートの外周端26bが血液分離フィルタ8の上端面8aに接するように配置されている。緩衝材26に接触された血液は、緩衝材26の表面を経由して緩衝材26の外周端26bから、血液分離フィルタ8の上端面8aに達する。
図11に示す第8の変型例の緩衝材27は、略偏楕円体の成形体からなる。緩衝材27の最大長さが筒状部材5の内径よりも長くされており、最小長さが筒状部材5の内径よりも短くされている。緩衝材27は、血液分離フィルタ8の上端面8aに配置されている。緩衝材27に接触された血液は、緩衝材27の表面を経由して血液分離フィルタ8の上端面8aに達する。
図12に示す第9の変型例の緩衝材28は、略楕円体の表面に複数の突起28aが形成された成形体からなる。緩衝材28の最大長さが筒状部材5の内径とほぼ等しくされており、最小長さが筒状部材5の内径よりも短くされている。緩衝材28は、血液分離フィルタ8の上端面8aに配置されている。緩衝材28に接触された血液は、緩衝材28の表面を経由して血液分離フィルタ8の上端面8aに達する。
図13に示す第10の変型例の緩衝材29は、円柱状の形状を有する。緩衝材29は網目状もしくは綿状とされており、緩衝材29は血液が流れる隙間を有する。緩衝材29は、下面29aが血液分離フィルタ8の上端面8aに当接するように配置されており、外周面29bが筒状部材5の内周面と当接するように配置されている。緩衝材29に接触された血液は、緩衝材29の血液が流れる隙間を経由して血液分離フィルタ8の上端面8aに達する。
図14に示す第11の変型例の緩衝材30は、らせん状の形状を有する成形体からなる。緩衝材30は、下端30aから上端30bにかけて、らせん径が小さくなるように構成されている。緩衝材30は、下端30aが血液分離フィルタ8の上端面8aに当接するように、かつ下端30a部分の外周面30cが筒状部材5の内周面と当接するように配置されている。緩衝材30に接触された血液は、らせん状の緩衝材30の表面を経由して血液分離フィルタ8の上端面8aに達する。
図15に示す第12の変型例の緩衝材31は、略円錐形状となるようにシートが折り畳まれた上記緩衝材26において、略円錐形状の頂点から引き延ばされた突出部31aが形成された形状を有する。突出部31aは、中空とされており、血液が流れる流路が形成されている。突出部31aの一部が、血液分離フィルタ8の上端面8aに挿入されている。緩衝材31に接触された血液は、突出部31aの中空流路を経由して血液分離フィルタ8の上端面8aに達する。
図16に示す第13の変型例の緩衝材32は、棒状体32aと、中心軸が棒状体の中心軸と一致するように棒状体32aの中央に設けられた第1の円錐体32bと、中心軸が棒状体の中心軸と一致するように棒状体32aの上端に設けられた第2の円錐体32cとを有する成形体からなる。第1の円錐体32bの最大径は、筒状部材5の内径よりもわずかに小さくされている。第2の円錐体32cの最大径は、第1の円錐体32bの最大径よりもわずかに小さくされている。棒状体32bの下方部分が、血液分離フィルタ8の上端面8aに挿入されている。緩衝材32に接触された血液は、緩衝材32の表面を経由して緩衝材32の棒状体32aから、若しくは第1の円錐体32bより円筒部材5の内周面を経由して血液分離フィルタ8の上端面8aに達する。
図17に示す第14の変型例の緩衝材33は、略逆略円錐台状の形状を有する筒状の成形体からなる。緩衝材33の上端33aの外径が筒状部材5の内径とほぼ等しくされている。緩衝材33の上端33a部分の外周面33bは、筒状部材5の内周面と当接されている。緩衝材33の下端の開口部33cは、血液分離フィルタ8の上端面8aと一定間隔を隔てられている。緩衝材33に接触された血液は、緩衝材33の内周面を経由して開口部33cから血液分離フィルタ8の上端面8aに達する。
図18〜図21に、本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第1〜第4の他の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で部分切欠斜視図で示す。
図18〜図21では、真空検体採取容器に備えられる流路形成部材4、およびその内部に配置されている血液分離フィルタ8及び緩衝材が示されており、流路形成部材4内に配置されている血液分離フィルタ8及び緩衝材が透視された状態で示されている。
図18〜図21に示す緩衝材は、血液分離フィルタ8の位置ずれを防止するための位置決めホルダーを有している。
図18に示す第1の他の変型例の緩衝材40は、環状の位置決めホルダー41と、位置決めホルダー41の内周面41aと一部分が結合されており、かつ結合部分から斜め上方に配置された略円盤状の形状を有するフィルム42とからなる。環状の位置決めホルダー41の外径は、筒状部材5の内径と等しいか、もしくはわずかに大きくされている。フィルム42の径は、筒状部材5の内径よりもわずかに小さくされている。
緩衝材40は、位置決めホルダー41の下端41bが、血液分離フィルタ8の上端面8aと当接するように配置されている。位置決めホルダー41の外周面41cが筒状部材5の内周面と当接されて、緩衝材40が筒状部材5に固定されている。すなわち、位置決めホルダー42により血液分離フィルタ8の位置ずれが防止されている。緩衝材40に接触された血液は、位置決めホルダー41の内周面41aを経由して血液分離フィルタ8の上端面8aに達する。
図19に示す第2の他の変型例の緩衝材45は、矩形状の形状を有しかつ湾曲されている位置決めホルダー46と、位置決めホルダー46の上端面46aと一部分が結合されており、かつ位置決めホルダー46から斜め上方に配置された略円盤状の形状を有するフィルム47とからなる。フィルム47の径は、筒状部材5の内径よりもわずかに小さくされている。
緩衝材45は、位置決めホルダー46の下端46bが、血液分離フィルタ8の上端面8aと当接するように配置されている。位置決めホルダー46の外側面46cが筒状部材5の内周面と当接されて、緩衝材45が筒状部材5に固定されている。すなわち、位置決めホルダー46は湾曲されているが、位置決めホルダー46にはその形状が平面形状となるような力が作用しているため、緩衝材45が筒状部材5に固定されている。位置決めホルダー46により血液分離フィルタ8の位置ずれが防止されている。緩衝材45に接触された血液は、位置決めホルダー46の内側面を経由して血液分離フィルタ8の上端面8aに達する。
図20に示す第3の他の変型例の緩衝材50は、環状の位置決めホルダー51と、略楕円形状のシートが長手方向の中央近傍で約120度の角度に2つ折りされた形状を有するフィルム52とからなる。フィルム52の長手方向の一端52aと、一端とは反対側の他端52bとが位置決めホルダー51の内周面51aと結合されている。環状の位置決めホルダー51の外径は、筒状部材5の内径と等しいか、もしくはわずかに大きくされている。
緩衝材50は、位置決めホルダー51の下端51bが、血液分離フィルタ8の上端面8aと当接するように配置されている。位置決めホルダー51の外周面51cが筒状部材5の内周面と当接されて、緩衝材50が筒状部材5に固定されている。位置決めホルダー51により血液分離フィルタ8の位置ずれが防止されている。緩衝材50に接触された血液は、位置決めホルダー51の内周面51aを経由して血液分離フィルタ8の上端面8aに達する。
図21に示す第4の他の変型例の緩衝材55は、環状の位置決めホルダー56と、略円形状のシートが約120度の角度に2つ折りされた形状を有するフィルム57とからなる。フィルム57の外径は、位置決めホルダー56の内径と等しくされている。フィルム57の折返し部分57aの一端57bと、一端とは反対側の他端57cとが位置決めホルダー56の内周面56aと結合されている。環状の位置決めホルダー56の外径は、筒状部材5の内径と等しいか、もしくはわずかに大きくされている。
緩衝材55は、位置決めホルダー56の下端56bが、血液分離フィルタ8の上端面8aと当接するように配置されている。位置決めホルダー56の外周面56cが筒状部材5の内周面と当接されて、緩衝材55が筒状部材5に固定されている。位置決めホルダー56により血液分離フィルタ8の位置ずれが防止されている。緩衝材55に接触された血液は、位置決めホルダー56の内周面56aを経由して血液分離フィルタ8の上端面8aに達する。
図22〜図26に、本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第1〜第4の別の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で部分切欠斜視図で示す。
図22〜図26では、真空検体採取容器に備えられる流路形成部材4、およびその内部に配置されている血液分離フィルタ8及び緩衝材が示されており、筒状部材5の開口5aに栓体7が取付けられた状態で示されており、流路形成部材4内に配置されている栓体7と血液分離フィルタ8及び緩衝材が透視された状態で示されている。
図22〜図26に示す緩衝材は、緩衝材に接触された血液が、容器本体2の内周面を経由して血液分離フィルタ8に至るように緩衝材が構成されている。また、図22〜図25に示す緩衝材は、栓体7に取付けられている。
図22に示す第1の別の変型例の緩衝材60は、円筒状の形状を有し、血液が流れる内部流路を有する。緩衝材60の上端面60aは、栓体7の下面7dの中央に接合されている。緩衝材60は、栓体7の下面7dから斜め下方に向かって湾曲されており、緩衝材60の下端の開口部60bが筒状部材5の内周面と接するか、もしくはわずかに距離を隔てられている。よって、緩衝材60に接触された血液は、開口部60bから筒状部材5の内周面を経由して血液分離フィルタ8の上端面8aに達する。
図23に示す第2の別の変型例の緩衝材65は、斜逆円錐台筒状の形状を有し、血液が流れる内部流路を有する。緩衝材65の上端面65aは、栓体7の下面7dに接合されている。緩衝材65の上端65aにおける外径は、栓体7の小径部7cの径よりもわずかに小さくされている。緩衝材65の下端の開口部65bが筒状部材5の内周面と接するか、もしくはわずかに距離を隔てられている。よって、緩衝材65に接触された血液は、開口部65bから筒状部材5の内周面を経由して血液分離フィルタ8の上端面8aに達する。
緩衝材65は、の上端65aにおける外径が筒状部材5の内径と等しくされて、緩衝材が筒状部材5の内周面と接合されていてもよい。
図24に第3の別の変型例の示す緩衝材70は、円筒状のチューブ71の中央に円筒状のチューブ72がT字形状に接続されて構成されている。緩衝材70は血液が流れる内部流路を有する。チューブ72のチューブ71と接続されている側とは反対側の端面72aが、栓体7の下面7dに接続されている。緩衝材70のチューブ71の両側端の開口部71a,71bが筒状部材5の内周面と接するか、もしくはわずかに距離を隔てられている。よって、緩衝材70に接触された血液は、開口部71a,71bから筒状部材5の内周面を経由して血液分離フィルタ8の上端面8aに達する。
図25に示す第4の別の変型例の緩衝材75は、略偏長円形の形状を有するシート状の成形体からなる。緩衝材75の長手方向の一端75aが、栓体7の下面7dの外周縁近傍に接合されている。緩衝材75の一端75aとは反対側の他端75bが、筒状部材5の内周面と接するか、若しくはわずかに距離を隔てるようにされている。緩衝材70に接触された血液は、他端75bから筒状部材5の内周面を経由して血液分離フィルタ8の上端面8aに達する。
図26に示すように、緩衝材75は、一端75aが筒状部材5の内周面に接合されていてもよい。
本発明の他の実施形態に係る真空検体採取容器を、図27に正面断面図で示す。
図27に示すように、真空検体採取容器101は、一端側に第1の開口102aを有し、一端側とは反対側の他端側に第2の開口102bを有する円筒状の容器本体102を有する。容器本体102の他端側は逆円錐台形状に先細りした形状を有し、第1の開口102aの開口径が第2の開口102bの開口径よりも小さくされている。なお、図27では、第1の開口102aが上方側、第2の開口102bが下方側となるように真空検体採取容器101が図示されている。
第1の開口102aには、内部を気密封止するように第1の栓体103が嵌合されている。第1の栓体103は、大径部103aと、小径部103bとを有する。大径部103aは、小径部103bよりも大きな径を有する。採血針またはシリンジによる刺通を容易とするために、第1の栓体の外側表面の中央には、逆円錐台形状の凹部103cが設けられている。小径部103bが第1の開口102aに圧入されており、第1の栓体103により第1の開口102aが気密封止されている。
他方、第2の開口102bには、着脱自在に第2の栓体104が嵌合されている。第2の栓体104は、大径部104aと、小径部104bとを有する。大径部104aは、小径部104bよりも大きな径を有する。大径部104aは、容器本体102の外径よりも大きな径を有する。小径部104bが第2の開口102bに圧入されており、第2の栓体104により第2の開口102bが気密封止されている。なお、真空検体採取容器101内は減圧されている。
第2の栓体104が採血針またはシリンジにより刺通されるのを防止するために、第2の栓体104の外表面はカバー105により覆われている。本実施形態では、大径部104aの外表面全体がカバー105により覆われている。カバー105は大径部104aの外周側面からさらに上方に延ばされており、カバー105の上端105aは第2の開口102bの外周側面に至っている。カバー105の内周側面には、環状突部105bが形成されている。カバー105の内径は大径部104aの外径と等しいか若しくはわずかに小さくされているが、環状突部105b部分における内径は、小径部104bの外径と等しいか若しくはわずかに小さくされている。すなわち、環状突部105bの先端面105cが小径部104bの外周側面と当接されており、環状突部105bの側面105dが、大径部104aと小径部104bとの段差部分104cに当接されている。他方、容易に把持し得るように、さらに第2の栓体104ごとカバー105を容易に抜去し得るように、カバー105の外周側面には図示しない複数の段差が形成されている。
図27に示すように、容器本体102では、第1の開口102a側に血液が採取される第1の内部空間A1が配置されており、第2の開口102b側に血液から分離された血漿若しくは血清が収容される第2の内部空間A2が配置されている。第1の内部空間A1は、血液が採取される部分であり、第2の内部空間A2は、分離された血漿若しくは血清が収容され、取出される部分である。
第1,第2の内部空間A1,A2の間には、第1の内部空間A1に採取された血液を血球成分と血漿若しくは血清とに分離するための血液分離フィルタ106が配置されている。血液分離フィルタ106と第2の内部空間A2との間には、血液分離フィルタ106により分離された血漿若しくは血清に接触されることにより膨潤する樹脂からなる円盤状の流路閉塞部材107が配置されている。初期状態、すなわち膨潤前には血漿若しくは血清が流れる流路を確保するように、流路閉塞部材107の中央に孔107aが形成されている。
本実施形態では、流路閉塞部材107と第2の内部空間A2との間において、容器本体102の内周面に、環状突部102cが設けられている。この環状突部102cにより、該環状突部102cに囲まれた開口部102dが形成されており、中空流路を構成している。上述した流路閉塞部材107の孔107aは開口部102dに連ねられている。容器本体102の内周面の環状突部102cには、流路閉塞部材107側に向ってテーパー102eが付けられている。
血液分離フィルタ106と流路閉塞部材107との間には、血液分離フィルタ106により分離された血球の通過を防止する円盤状の血球停止フィルタ108が配置されている。血球停止フィルタ108は、血液分離フィルタ106と当接されており、かつ流路閉塞部材107と一定間隔を隔てられている。
真空検体採取容器101では、上述した緩衝材40が第1の内部空間A1に配置されている。緩衝材40は、容器本体102の内周面に固定されている。
(真空検体採取容器の使用方法)
図1に示されている真空検体採取容器1を例にとり、その使用方法をより詳細に説明する。
使用に際しては、採血針の一端を血管に刺入した後、他端を栓体7に刺入し、栓体7を貫通させる。その結果、内部が減圧されている真空検体採取容器1の第1の内部空間A1に血液が流れ込む。このとき、流れ込んだ血液は、血液中の血球が破壊されるのを抑制する緩衝材9に接触される。すなわち、血液は、血球分離フィルタ8よりも先に緩衝材9に接触されるため、血球の破壊が抑制されている。緩衝材9に接触された血液は、緩衝材9を経由して低速で血液分離フィルタ8の上端面8aに達する。
血液分離フィルタ8の上端面8aに達した血液が、血液分離フィルタ8を通過する際、血球よりも血漿または血清が速く移動する。相対的に早く移動した血漿または血清は、血球停止フィルタ10に先に達し、該血球停止フィルタ10を通過する。そして、血漿または血清は、凹部6cを経て出口部6bの中空流路を通過し、第2の内部空間A2に収容される。血漿または血清よりも低速で移動した血球は、血球停止フィルタ10に達しても、血球停止フィルタ10を通過しない。従って、第2の内部空間A2に収容された血漿または血清に血球は混入しない。
流路閉塞部材11は、血漿または血清に接触されることにより次第に膨潤し、収容されるべき血漿または血清が通過した後に流路を閉塞する。より具体的には、血液分離フィルタ8において相対的に速く移動した血漿または血清が、流路閉塞部材11が配置されている流路部分を通過した後、流路閉塞部材11が膨潤する。すなわち、流路閉塞部材11の孔11aが塞がるとともに、流路閉塞部材11が凹部6cを密閉するように膨張する。従って、流路閉塞部材11の膨張により流路が閉塞されることになる。よって、血漿または血清が第2の内部空間A2に収容された後に長時間放置された場合でも、流路が閉塞されているため、溶血により生じた赤血球内成分は下方に滴下しない。また、流路が閉塞されると、流路閉塞部材11の下方において、圧力差を駆動力とした血液成分の移動も停止される。よって赤血球内成分は、血漿または血清に混入しない。
本発明に係る真空検体採取容器では、管内の圧力を調整することができるため、簡便に必要量血液を採取することができ、効果的に血液を血球と血漿または血清とに分離することができる。
(本発明の真空検体採取容器に緩衝材が備えられる理由)
上述した図1に示されている真空検体採取容器を例にとり、本発明の真空検体採取容器に緩衝材が備えられる理由を以下説明する。
真空検体採取容器1内に血液を流入させる際には、多種多様の採血針やシリンジが用いられ、この採血針若しくはシリンジが栓体7に刺入される。真空検体採取容器1内の第1の内部空間A1に血液が採取される際の血液の流入速度は、採血針やシリンジの針の太さ及び長さ、さらに管内の圧力により左右される。
上記真空検体採取容器1に緩衝材9が備えられていない場合に、採血針を用いて血液を流入した際の溶血の有無を確認した実験例を示す。すなわち、血液が採取される際に、血球が血液分離フィルタに直接衝突される場合における赤血球内成分の漏洩の有無を確認した実験例を以下に示す。
下記表1に示す針の太さ及び長さが異なる採血針を用いて、緩衝材が備えられていない真空検体採取容器内に血液2mLを流入させた。2mLの血液の流入時間、血液の流入速度、血液から分離され第2の内部空間A2に収容された血漿若しくは血清のLDH値(乳酸脱水酵素)と415nmにおけるヘモグロビン吸光度、及び溶血の有無を評価した結果を下記表1に示す。なお、吸光度の測定は、検体を精製水で50倍に希釈して測定した。
Figure 2007000536
上記表1において、血液流入速度とLDH値との関係を図28に、血液流入速度と415nmにおけるヘモグロビン吸光度との関係を図29に示す。
図28に示すように、血液流入速度が上昇するに従って、LDH値の上昇が認められた。すなわち、血液流入速度が上昇するに従って、血液分離フィルタに対する赤血球の衝突時の衝撃が大きくなり、赤血球が破壊されて赤血球内に多く含まれるLDHが漏洩したため、LDH値が上昇したものである。図29に示すように、血液流入速度が上昇するに従って、415nmにおけるヘモグロビン吸光度も上昇した。
真空検体採取容器内に血液を流入させる際には、針の太さ及び長さの異なる多種多様の採血針やシリンジが用いられる。しかしながら、採血針やシリンジの針の太さや長さによって血液流入速度が高くなると、血液分離フィルタに対する赤血球の衝突時の衝撃が大きくなり、赤血球が破壊され易かった。
血液流入時に血球が衝突して血球が破壊されるのを防止するために、本発明では、赤血球が衝突しても血球が破壊され難い緩衝材を、血液分離フィルタよりも先に血液が接触されるように第1の内部空間に配置した。
以下、本発明の具体的な実施例及び比較例を挙げることにより、本発明をより詳細に説明する。
実施例及び比較例では、上述した管状容器3および流路形成部材4からなる筒状の容器本体2を用いた。流路形成部材4の筒状部材5の環状周縁部5aより上方の内部空間の大きさは、内径11mm、高さ48mmであった。
実施例および比較例では、流路形成部材4内に上述した血球停止フィルタ10と、流路閉塞部材11とを配置した。
(実施例1)
集積している繊維の平均繊維径が1.9μm、目付が39g/m2、大きさが長さ240mm×幅9mm×厚み0.39mmである長尺状の形状を有するシートを2枚用意した。この長尺状のシートを2枚重ね合わせて渦巻き状に巻き、直径約12mmの略円柱状の形状とし、内周のシート部分と外周のシート部分とが積層された血液分離フィルタを1個用意した。この血液分離フィルタを、シート面が血液が流れる方向と略平行に積層された状態となるように、円筒状の流路形成部材4に圧縮充填した。血液分離フィルタを充填した部分は、内径11mm、高さ22mmの領域であった。
次に、直径13mmの円形状を有するポリエチレンテレフタレート製のフィルムを用意した。このフィルムを湾曲させて、湾曲外側部分が開口5a側となるように緩衝材を構成し、上述した図2で示す緩衝材9と同様の配置となるように、緩衝材を血液分離フィルタの上端面に配置した。
血液分離フィルタの重量は0.51g、血液分離フィルタの設置後の平均密度は0.24g/cm3であった。
(実施例2)
緩衝材を変更したこと以外は実施例1と同様に構成した。
緩衝材としては、最大長さ15mm、最小長さ9mm、厚さ1mmの長円形の形状を有するポリエチレンシートを用いた。この緩衝材を上述した図7で示す緩衝材21と同様の配置となるように配置した。すなわち、長手方向の一端が血液分離フィルタの上端面に接するように、一端とは反対側の他端が、一端から斜め上方に位置されて筒状部材5の内周面と接するように、緩衝材を配置した。
(実施例3)
緩衝材を変更したこと以外は実施例1と同様に構成した。
緩衝材としては、直径10mm、厚さ1mmの円形状を有し、かつ上述した図3に示す緩衝材20のように、直径1mmの孔が複数形成されているポリスチレン製シートを用いた。上述した図5に示す緩衝材21と同様の配置となるように、緩衝材の下面が血液分離フィルタの上端面に当接するように、外周面が筒状部材の内周面と一定間隔を隔られるように配置した。
(実施例4)
緩衝材を変更したこと以外は実施例1と同様に構成した。
直径約0.8mm、重さ1gの複数のガラスビーズを用いて緩衝材を構成した。この緩衝材を上述した図6で示す緩衝材22と同様の配置となるように配置した。すなわち、複数個のガラスビーズを、血液分離フィルタの上端面全体を覆うように、かつ複数段に重なり合うように配置した。
(実施例5)
緩衝材を変更したこと以外は実施例1と同様に構成した。
緩衝材としては、外径約11mmの環状の位置決めホルダーと、位置決めホルダーの内周面と一部分が結合されており、かつ結合部分から斜め上方に配置された円盤形状を有するフィルムからなるポリプロピレン製の成形品を用いた。
この緩衝材を上述した図18で示す緩衝材40と同様の配置となるように配置した。すなわち、位置決めホルダーの下端が血液分離フィルタの上端面と当接するように、位置決めホルダーの外周面が筒状部材5の内周面と当接するように配置した。
(比較例1)
緩衝材を配置しなかったこと以外は実施例1と同様に構成した。
(真空検体採取容器の作製)
上述した実施例および比較例の筒状部材5の開口5aに栓体7を圧入した。この栓体7が取付けられた流路形成部材4を上述した管状容器3内に収容し、管状容器3の開口3aを栓体7で密栓した。しかる後、管状容器3の管内の圧力を35kPaとし真空検体採取容器を作製した。
(真空検体採取容器の評価)
上述した実施例および比較例の真空検体採取容器に、ボランティア2名から採血した血液約2mLをそれぞれ注入し、血液の分離を行った。得られた検体の回収量および溶血による赤血球内成分混入の有無を確認した。結果を下記表2,表3に示した。
Figure 2007000536
Figure 2007000536
本発明の一実施形態に係る真空検体採取容器の正面断面図。 本発明の一実施形態に係る真空検体採取容器に備えられる流路形成部材、およびその内部に配置されている血液分離フィルタ及び緩衝材を拡大して示す部分切欠斜視図。 本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第1の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で示す部分切欠斜視図。 本発明の真空検体採取容器に備えられる第1の変型例の緩衝材が流路形成部材内の他の位置に配置されている状態を示す部分切欠斜視図。 本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第2の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で示す部分切欠斜視図。 本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第3の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で示す部分切欠斜視図。 本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第4の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で示す部分切欠斜視図。 本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第5の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で示す部分切欠斜視図。 本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第6の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で示す部分切欠斜視図。 本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第7の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で示す部分切欠斜視図。 本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第8の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で示す部分切欠斜視図。 本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第9の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で示す部分切欠斜視図。 本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第10の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で示す部分切欠斜視図。 本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第11の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で示す部分切欠斜視図。 本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第12の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で示す部分切欠斜視図。 本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第13の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で示す部分切欠斜視図。 本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第14の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で示す部分切欠斜視図。 本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第1の他の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で示す部分切欠斜視図。 本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第2の他の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で示す部分切欠斜視図。 本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第3の他の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で示す部分切欠斜視図。 本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第4の他の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で示す部分切欠斜視図。 本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第1の別の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で示す部分切欠斜視図。 本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第2の別の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で示す部分切欠斜視図。 本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第3の別の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で示す部分切欠斜視図。 本発明の真空検体採取容器に備えられる緩衝材の第4の別の変型例を流路形成部材内に配置されている状態で示す部分切欠斜視図。 本発明の真空検体採取容器に備えられる第4の別の変型例の緩衝材が流路形成部材内の他の位置に配置されている状態を示す部分切欠斜視図。 本発明の他の実施形態に係る真空検体採取容器の正面断面図。 血液流入速度とLDH値との関係を示す図。 血液流入速度と415nmにおけるヘモグロビン吸光度との関係を示す図。 従来の血液検査用容器の一例を示す正面断面図。
符号の説明
1…真空検体採取容器
2…容器本体
3…管状容器
3a…開口
3b…丸底
4…流路形成部材
5…筒状部材
5a…開口
5b…下端
5c…環状周縁部
5d…開口部
6…底部材
6a…主面部
6b…出口部
6c…凹部
6d…環状突部
7…栓体
7a…大径部
7b…中径部
7c…小径部
7d…下面
8…血液分離フィルタ
8a…上端面
9…緩衝材
10…血球停止フィルタ
11…流路閉塞部材
11a…孔
20…緩衝材
20a…貫通孔
20b…下面
20c…外周面
21…緩衝材
21a…下面
21b…外周面
22…緩衝材
22a…ビーズ
23…緩衝材
23a…一端
23b…他端
24…緩衝材
24a…折返し部分
24b…一端
25…緩衝材
25a…接合部分
25b…下端
26…緩衝材
26a…中心点
26b…外周端
27…緩衝材
28…緩衝材
28a…突起
29…緩衝材
29a…下面
29b…外周面
30…緩衝材
30a…下端
30b…上端
30c…外周面
31…緩衝材
31a…突出部
32…緩衝材
32a…棒状体
32b…第1の円錐体
32c…第2の円錐体
33…緩衝材
33a…上端
33b…外周面
33c…開口部
40…緩衝材
41…位置決めホルダー
41a…内周面
41b…下端
41c…外周面
42…フィルム
45…緩衝材
46…位置決めホルダー
46a…上端面
46b…下端
46c…外側面
47…フィルム
50…緩衝材
51…位置決めホルダー
51a…内周面
51b…下端
51c…外周面
52…フィルム
52a…一端
52b…他端
55…緩衝材
56…位置決めホルダー
56a…内周面
56b…下端
56c…外周面
57…フィルム
57a…折返し部分
57b…一端
57c…他端
60…緩衝材
60a…上端面
60b…開口部
65…緩衝材
65a…上端面
65b…開口部
70…緩衝材
71…チューブ
71a,71b…開口部
72…チューブ
72a…端面
75…緩衝材
75a…一端
75b…他端
101…検体採取容器
102…容器本体
102a,102b…第1,第2の開口
102c…環状突部
102d…開口部
102e…テーパー
103…第1の栓体
103a…大径部
103b…小径部
103c…凹部
104…第2の栓体
104a…大径部
104b…小径部
104c…段差部分
105…カバー
105a…上端
105b…環状突部
105c…先端面
105d…側面
106…血液分離フィルタ
107…流路閉塞部材
107a…孔
108…血球停止フィルタ

Claims (9)

  1. 血液を血球と血漿若しくは血清とに分離し、該血漿若しくは血清中の成分を検査するのに用いられる真空検体採取容器であって、
    少なくとも一端側に開口を有し、かつ内部が減圧されている筒状の容器本体と、前記開口に取り付けられており、前記容器本体の内部の減圧を維持しており、採血針若しくはシリンジにより刺通され得る栓体とを備え、
    前記容器本体が、前記開口側に位置しており、血液が採取される第1の内部空間と、前記開口側とは反対側の他端側に位置しており、血液から分離された血漿若しくは血清が収容される第2の内部空間とを有し、
    前記第1,第2の内部空間の間に配置されており、血液を血球と血漿若しくは血清とに分離するための血液分離フィルタと、前記第1の内部空間に血液が採取されるときに、前記血液分離フィルタよりも先に血液が接触されるように前記第1の内部空間に配置されており、血液中の血球が破壊されるのを抑制する緩衝材とをさらに備えることを特徴とする、真空検体採取容器。
  2. 前記緩衝材が、前記血液分離フィルタの位置ずれを防止するための位置決めホルダーを有する、請求項1に記載の真空検体採取容器。
  3. 前記緩衝材に接触された血液が、前記容器本体の内周面を経由して前記血液分離フィルタに至るように前記緩衝材が構成されている、請求項1または2に記載の真空検体採取容器。
  4. 前記血液分離フィルタと前記第2の内部空間との間に配置されており、前記血液分離フィルタにより分離された血球の通過を防止する血球停止フィルタをさらに備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の真空検体採取容器。
  5. 前記血液分離フィルタと前記第2の内部空間との間に配置されており、前記血液分離フィルタにより分離された血漿若しくは血清に接触されることにより膨潤し、流路を閉塞する流路閉塞部材をさらに備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の真空検体採取容器。
  6. 前記流路閉塞部材が、前記血液分離フィルタと前記血球停止フィルタとの間に配置されている、請求項5に記載の真空検体採取容器。
  7. 前記流路閉塞部材が、前記血球停止フィルタと第2の内部空間との間に配置されている、請求項5に記載の真空検体採取容器。
  8. 前記流路閉塞部材が、シート状に成形されている、請求項5〜7のいずれか1項に記載の真空検体採取容器。
  9. 前記容器本体が前記一端側とは反対側の他端側おいて、前記第2の内部空間に開口している第2の開口を有し、前記第2の開口に取り付けられており、前記容器本体の内部の減圧を維持している第2の栓体をさらに備える、請求項1〜8のいずれか1項に記載の真空検体採取容器。
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