JP2006520821A - プロピレンの過酸化水素とのエポキシ化反応により得られるプロピレンオキシドの精製 - Google Patents

プロピレンの過酸化水素とのエポキシ化反応により得られるプロピレンオキシドの精製 Download PDF

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Abstract

粗エポキシ化反応生成物、好ましくはプロピレンの過酸化水素とのエポキシ化反応で製造された、反応生成物から精製プロピレンオキシドを分離する方法。この方法は、粗エポキシ化反応生成物から、多量の水、多量のメタノール及び未反応のプロピレンを除去し、その後、得られたプロピレンオキシド生成物を、抽出溶媒としての水と共に抽出蒸留に供することを含む。約55℃より高く、約75℃より低い底部温度を含む蒸留条件下に、精製プロピレンオキシドを含む頭頂部又は側部抜出し蒸留物流が、プロピレンオキシドのプロピレングリコール及びその他のグリコール重質成分への低い収量損失と共に、得られる。精製プロピレンオキシドは、仕上げの蒸留においてさらに精製し、商品グレードの純度要求に合致するプロピレンオキシド得ることができる。

Description

本発明は、エポキシ化反応生成物、好ましくは、チタン含有ゼオライト触媒の存在下、プロピレンの過酸化水素とのエポキシ化反応により得られた反応生成物から、精製形体でプロピレンオキシドを回収する方法に関する。
プロピレンオキシドは、ポリウレタンポリマーの製造に有用な、ポリプロピレン・ポリエーテルポリオールの製造における出発原料として有用性が知られている。そのような目的に用いられるプロピレンオキシドは、下流のポリウレタン製品における不都合な結果を避けるために、厳格な純度規格に合格することが求められる。
チタン含有ゼオライト触媒の存在下での、プロピレンの過酸化水素との反応を含むエポキシ化反応方法は、例えば特許文献1(Enichem S.P.A.)に詳述されているように、この技術分野では公知である。そのような方法は、典型的には、反応溶媒、好ましくは、高い触媒活性及び選択性を増進する傾向があるメタノールの存在下に実施される。そのような方法では、共生成物(co-product)としての水と、副生物(by-product)としての少量のグリコール、グリコールエーテル、アセトアルデヒド、アセトン及びプロピオンアルデヒドを生成する。従って、そのようなエポキシ化反応方法により得られた粗プロピレンオキシド生成物の流れには、プロピレンオキシドに加えて、実質量の反応溶媒、典型的にはメタノール及び水と共に、不純物量のグリコール、アセトアルデヒド、アセトン及びプロピオンアルデヒドが含まれる。
粗プロピレンオキシド生成物の精製は難しいことが知られている。メタノール及びアセトアルデヒドを、高度な効率性で除去することは特に困難である。それにもかかわらず、商品グレードのプロピレンオキシドには、その製品が100万当り10部(10ppm)以下のメタノール、100ppm以下の水及び30ppm以下のアルデヒド類しか含まないことが求められている。
プロピレンオキシドの精製は従来技術の中で考慮されてきた。特許文献2で代表される若干の開示には、汚染量のメタノール及びアセトンを除去するため、プロピレンオキシドを水で抽出蒸留することが教示されている。典型的には、92〜99%のプロピレンオキシドと、少量の水、メタノール及びアセトンとを含む粗供給物を抽出蒸留領域の下部に供給する。水はそのカラムのより高い点に供給し、抽出蒸留は底部温度60〜100℃の範囲で運転する。実質的に純粋なプロピレンオキシドを含む頭頂部蒸留物が得られ、同時に、支配的なメタノール、水、アセトンと、不利益な量のプロピレンオキシド及びプロピレングリコールとを含む底部の留分が得られる。典型的には、この開示方法では1%より大きく、2.5%程度のプロピレンオキシドの収量損失をこうむる。
特許文献3及び4で代表される別の技術には、抽出溶媒として水又はプロピレングリコールを用いた抽出蒸留により、プロピレンオキシド、アセトアルデヒド及びメタノールを分離することが開示されている。粗エポキシ反応混合物は、重量で2〜10%のプロピレンオキシド、50〜85%のメタノール、10〜30%の水及び0.01〜0.1%のアセトアルデヒドを含んでおり、蒸留塔の中間区画に導入される。底部温度90℃〜120℃を保持して、メタノール、水、いずれかの更なる抽出溶媒及びアセトアルデヒドの実質部分を含む底部流が得られる。精製プロピレンオキシドは得られるが、不都合なことには、精製プロピレンオキシド中のメタノール濃度は、ほとんどの用途で許容されるよりも高いままである。その上、これらの従来例は、抽出蒸留工程におけるプロピレンオキシドと、供給物中の抽出溶媒やメタノールとの副反応によるプロピレンオキシドの収量損失には言及していない。
特許文献5及び6で代表される別の技術には、プロピレン、プロピレンオキシド、メタノール及び有機溶媒、例えばメタノールなどを含む、エポキシ化反応生成物流の仕上げ処理が開示されている。この仕上げ処理には、生成物流を予備蒸発器中で分離することを含み、供給された有機溶媒量の20〜60%及びプロピレンオキシドの95%より多い量が頭頂部生成物と共に取り出される。有機溶媒の残りと、供給された水の90%を超える量が底部生成物に含まれる。その後、頭頂部生成物に残るプロピレンはC3ストリッパー中で除去する。回収された生成混合物は、その後、水などの極性溶媒を用いて抽出蒸留に供され、精製プロピレンオキシドは頭頂部生成物中に、メタノールと極性溶媒は底部生成物中に得られる。これらの従来例は、抽出蒸留、得られる精製プロピレンオキシドの品質及びプロピレンオキシドの収量損失などの種々の点については触れていない。
特許文献7及び8で代表される別の技術には、重量で2〜10%のプロピレンオキシド、60〜85%のメタノール、10〜25%の水、0.01〜0.1%のアセトアルデヒド及び0.01〜0.1%のプロピレンを含む粗エポキシ反応生成物から、メタノール及びアセトアルデヒドを分離することについて開示している。粗エポキシ反応生成物を、還流:蒸留比、一般に10:1〜30:1で分別して、メタノール、水及び、少なくとも99%のアセトアルデヒドを含む底部流を得、またプロピレンオキシド、プロピレン及び残りのメタノールは含むが、水及びアセトアルデヒドを実質的に含まない頭頂部流を得ることが教示されている。さらに、第二の蒸留で、その頭頂部流からプロピレンを除去することも開示されている。その後、得られたプロピレンを無くしたプロピレンオキシドの流れは、プロピレングリコールなどの極性溶媒を用いて、一般に底部温度80℃〜110℃で抽出蒸留に供されることが教示されている。この抽出蒸留から、抽出溶媒、メタノール、水及びその他の不純物を含む底部流が得られ;同時に、精製プロピレンオキシドが頭頂部生成物として得られる。不都合なことには、抽出蒸留の底部温度が高いと、副生物の生成によりプロピレンオキシドの容認しがたい収量損失の原因となる。その上、詳述されている精製プロピレンオキシド中のメタノール濃度はほとんどの用途には高すぎる。
国際公開第02/14298号パンフレット 米国特許第4,140,588号明細書 米国特許第5,849,938号明細書 欧州特許第1,009,746号明細書 欧州特許出願公開第1,122,248号明細書 国際公開第01/57010号パンフレット 欧州特許第1,003,733号明細書 米国特許第6,024,840号明細書
前述の通り、プロピレンオキシド反応生成物、好ましくはプロピレンの過酸化水素とのエポキシ化反応により得られる反応生成物の分離及び精製における改善に対するニーズが存在する。要求される純度基準に合格する商品グレードのプロピレンオキシドを製造する、効率的で、経費効率のよい分離経路は、大いに望ましいものである。プロピレングリコールは高沸点であるため、分離方法が抽出溶媒としてこの成分を必要としなかったなら、もっと望ましい。その分離方法が、粗生成物中のメタノール又は抽出溶媒と副生物を生成することにより、プロピレンオキシドの容認しがたい収量損失を来たすことがなければ、さらに望ましい。
本発明は、
(a)重量で約65〜88%のプロピレンオキシド、約10〜35%のメタノール及び0.5%より少ない水を含む反応生成物を、抽出蒸留領域の底部区画に導入し、
(b)前記抽出蒸留領域の上半分の区画に水を導入し、
(c)蒸留条件下に、前記抽出蒸留領域から、プロピレンオキシド、水及びメタノールを含む底部流を取り出し、
(d)蒸留条件下に、前記抽出蒸留領域から、メタノール及び水を本質的に含まない精製プロピレンオキシドを含む頭頂部流又は側部抜出し流を取り出す
ことを含んでなり、その抽出蒸留条件がプロピレンオキシドの収量損失を約0.3モル%より少なく保つのに十分な条件である、プロピレンオキシド反応生成物から精製プロピレンオキシドを分離する新規の方法を提供する。
本発明の目的のためには、用語「プロピレンオキシドの収量損失(yield loss)」は、抽出蒸留工程で、プロピレングリコールなどのグリコール及びグリコール重質成分(例えばグリコールエーテル)などへのプロピレンオキシドの損失の、その抽出蒸留に供給されるプロピレンオキシドの合計のモル数に対するモル百分率をいう。
本発明に関連する側面において、工程(d)により得られる上記の頭頂部流又は側部抜出し流は、必要に応じて、蒸留に供されて商品グレードの純度基準に合格する精製プロピレンオキシドを回収することができる。
本発明の新規な方法は、有益には、その方法で、チタン含有ゼオライト触媒の存在下に、プロピレンを過酸化水素でエポキシ化する、エポキシ化反応工程により得られた反応生成物から、精製プロピレンオキシドを分離するために採用される。有利なことには、本発明の方法は高い効率で分離を達成して、メタノール及び水を本質的に含まない精製プロピレンオキシドを生成する。本発明の好ましい態様においては、精製プロピレンオキシドを蒸留して、存在しうる若干の残留アルデヒド類を除去し、商品グレードの純度基準に合格する精製プロピレンオキシドをもたらすことができる。さらに有利なことには、本発明の方法は、プロピレングリコール又はプロピレングリコール重質成分への副反応による、プロピレンオキシドの過度の損失なしに、効率的な分離を達成する。最も有利なことには、本発明の新規な方法は、後記するように、分離及び精製の経路を統合することができ、そのことが、粗エポキシ化反応生成物から回収された高品質の精製プロピレンオキシド製品をもたらす。
従って、第二の側面において、本発明は、
(a)プロピレンオキシド、メタノール、水、アセトアルデヒド及び未反応プロピレンを含む粗エポキシ化反応生成物を、メタノール部分、水及びアセトアルデヒドを含む第一の底部流と、プロピレンオキシド及び未反応プロピレン並びに残りのメタノール、水及びアセトアルデヒドを含む第一の頭頂部流とを得るのに十分な条件下で蒸留し、
(b)工程(a)からの第一の頭頂部流を、未反応プロピレンを実質的に除去して、且つ重量で約65〜88%のプロピレンオキシド、約10〜約35%のメタノール、約0.5%より少ない水、約0.1〜約0.5%のアセトアルデヒド及び約2%より少ない未反応プロピレンを含む第二の底部流を得るのに十分な条件で蒸留に供し、
(c)工程(b)からの第二の底部流を、抽出蒸留カラムの底部の区画に供給して、その流れを、プロピレンオキシド、水及びメタノールを含む第三の底部流、残留アセトアルデヒドは含むが、メタノール、水及び未反応プロピレンは本質的に含まない精製プロピレンオキシドを含む第三の頭頂部流又は側部抜出し流並びに、必要に応じて、プロピレンを含む上部流を得るのに十分な抽出蒸留条件下で、抽出溶媒としての水と共に抽出蒸留に供するが、工程(c)のプロピレンオキシドの収量損失が約0.3モル%より少なくなるように維持し、
(d)必要に応じて、工程(c)からの第三の底部流を工程(a)に再循環させ、
(e)必要に応じて、工程(c)からの上部流を(b)に再循環させ、そして
(f)必要に応じて、工程(c)からの第三の頭頂部流又は側部抜出し流を蒸留して、商品グレードの純度基準に合格する精製プロピレンオキシドを回収する
ことを含んでなる粗エポキシ化反応生成物から精製プロピレンオキシドを得る統合された方法を提供する。
本発明の別の側面において、前記分離、精製方法で採用される粗プロピレンオキシド反応生成物は、メタノール溶媒の液相中で、且つエポキシ化反応触媒の存在下、プロピレンオキシド、水、メタノール、未反応プロピレン、グリコール及びグリコールエーテル、並びにアセトアルデヒドを含む、粗エポキシ化反応生成物を製造するのに十分なエポキシ化反応条件の下で、プロピレンを過酸化水素と接触させることを含む方法により得られる。未反応の過酸化水素も反応生成物中に存在しうる。
前記の本発明の一体化プロセスは、プロピレンの過酸化水素とのエポキシ化反応で得られる、プロピレンオキシドを含む粗エポキシ化反応生成物の分離及び精製を達成する。有利なことには、本発明の分離・精製方法は、商品グレードの純度基準に合格する精製プロピレンオキシドを提供する。さらに有利なことには、本発明の分離・精製方法は、プロピレンオキシド生成物の、メタノール又は抽出溶媒との副反応によりグリコールやその他の重質成分を生成するという損失を、若干はあったとしても、ほとんど生じない。
本発明の新規な方法は、プロピレンオキシド、メタノール、水、アセトアルデヒド及び、未反応プロピレンを含むプロピレンオキシドエポキシ化反応生成物から、精製プロピレンオキシドを分離する方法に関する。本方法は、プロピレングリコール、グリコールエーテル及びその他のグリコール重質成分などへの、プロピレンオキシドの容認しがたい損失なしに、この所望の目的を有益に達成する。これらの副生物は、プロピレンオキシドを生成させるエポキシ化反応の間はもとより、エポキシ化反応生成物からプロピレンオキシドを分離する工程の間にも生じる。本発明の方法は、エポキシ化反応混合物からのプロピレンオキシドの分離の間、グリコール類へのプロピレンオキシドの収量損失を低く維持することに関する。その最も広い概念において、本発明の新規な方法は
(a)重量で約65〜88%のプロピレンオキシド、約10〜約35%のメタノール及び約0.5%より少ない水を含むプロピレンオキシド反応生成物を、抽出蒸留領域の底部区画に導入し、
(b)前記抽出蒸留領域の上半分の区画に水を導入し、
(c)抽出蒸留条件下に、前記抽出蒸留領域から、メタノール、水及びプロピレンオキシドを含む底部流を取り出し、
(d)抽出蒸留条件下に、前記抽出蒸留領域から、メタノール及び水を本質的に含まない精製プロピレンオキシドを含む頭頂部流又は側部抜出し流を取り出す
ことを含んでなり、その抽出蒸留条件が、プロピレンオキシドの収量損失を約0.3モル%より少なく保つのに十分なものである。
本明細書で用いる「メタノールを本質的に含まない」なる表現、頭頂部流又は側部抜出し流の中のメタノール濃度が、重量で、メタノール100万当り約50部(50ppm)以下、好ましくは約30ppm以下、より好ましくはメタノール約10ppm以下しか含まないことを意味する。本明細書で使用する表現「水を本質的に含まない」は、頭頂部流又は側部抜出し流の中の水の濃度が、重量で水約100ppm以下しか含まないことを意味する。
好ましい態様において、本発明は、プロピレンオキシドエポキシ化反応生成物から精製プロピレンオキシドを分離する新規な方法を提供する。この方法は
(a)重量で約65〜88%のプロピレンオキシド、約10〜35%のメタノール及び約0.5%より少ない水を含むエポキシ化反応生成物を、抽出蒸留領域の、その抽出蒸留領域の底部から約第1段から第5段までの理論段に導入し、
(b)抽出蒸留領域の上半分の区画に水を導入し、
(c)抽出蒸留領域を、底部温度約55℃〜75℃に保って、前記抽出蒸留領域から、抽出蒸留条件下に、重量で約20〜40%のプロピレンオキシド、約10〜25%の水及び約40〜60%のメタノールを含む底部流を取り出し、そして
(d)抽出蒸留条件下で、前記抽出蒸留領域から、重量で約99%より多いプロピレンオキシド、約100ppm以下の水及び約50ppm以下のメタノールを含む頭頂部流れ又は側面切出し流れを取り出し、その抽出蒸留をプロピレンオキシドの収量損失が約0.3モル%より少なく、好ましくは約0.2モル%より少なく、そしてより好ましくは約0.15モル%より少なくなるように維持する
ことを含んでなる。
本発明の別の関連する側面において、メタノール及び水を本質的に含まないプロピレンオキシドを含む頭頂部流又は側部抜出し流は、さらに蒸留して、存在する可能性のある残留アルデヒド類を除去して、商品グレードの純度基準に合格するプロピレンオキシド製品を回収するが、このプロピレンオキシド製品には、99.95%より多いプロピレンオキシドが含まれ、100ppm以下の水、10ppm以下のメタノール、及び30ppm以下のアルデヒド類しか含まれない。
第二の側面において、本発明は、精製プロピレンオキシドを製造する一体化プロセスであって、この方法は:
(a)プロピレンオキシド、メタノール、水、アセトアルデヒド及び未反応プロピレンを含む粗プロピレンオキシド反応生成物を蒸留して、メタノール部分、水及びアセトアルデヒドを含む第一の底部流と、プロピレンオキシド、未反応プロピレン並びに残りのメタノール、水及びアセトアルデヒドを含む第一の頭頂部流を得、
(b)工程(a)の第一の頭頂部流を蒸留して、実質的に未反応プロピレンを第二の頭頂部流として取り出し、そして、重量で約65〜88%のプロピレンオキシド、約10〜35%のメタノール、約0.5%より少ない水、約0.1〜0.5%のアセトアルデヒド及び、2%より少ない未反応プロピレンを含む第二の底部流を回収し、
(c)工程(b)から得られた第二の底部流を、抽出蒸留カラムの底部の区画に供給して、前記流れを、プロピレンオキシド、水及びメタノールを含む第三の底部流、残留アセトアルデヒドは含むが、水、メタノール及びプロピレンは本質的に含まない精製プロピレンオキシドを含む第三の頭頂部流又は側部抜出し流並びに、必要に応じて、未反応プロピレンを含む上部流を得るのに十分な抽出蒸留条件下に、抽出溶媒としての水と共に、抽出蒸留に供し(ここでその抽出蒸留工程(c)におけるプロピレンオキシドの収量損失は0.3モル%より少ない)、
(d)必要に応じて、工程(c)からの第三の底部流を工程(a)に再循環させ、
(e)必要に応じて、工程(c)からの上部流を(b)に再循環させ、そして
(f)必要に応じて、工程(c)からの第三の頭頂部流又は側部抜出し流を蒸留して、商品グレード純度の精製プロピレンオキシドを得る
ことを含んでなる。
工程(a)において、表現「メタノール部分、水及びアセトアルデヒド」及び「残りのメタノール、水及びアセトアルデヒド」は、以下に十分に記載はするが、ここでは第一の底部流及び第一の頭頂部流における、メタノール、水及びアセトアルデヒドについて述べる。本明細書で用いる用語「残留アセトアルデヒド」は、重量で1%より少ない、好ましくは約0.4%より少ないアセトアルデヒド濃度を意味するために用いる。工程(c)において、表現「本質的にメタノールを含まない」は、頂部蒸留流又は側部抜出し蒸留流の中のメタノール濃度が、重量で100万当り約50部(50ppm)以下であることを意味する。工程(c)において、表現「本質的に水を含まない」は、頂部蒸留流又は側部抜出し流の中の水の濃度が、重量で100ppm以下であることを意味する。商品グレードの純度基準に合格する精製プロピレンオキシドは、本質的に重量で99.95%又はそれ以上のプロピレンオキシドからなり、水100ppm以下、メタノール10ppm以下及びアルデヒド類30ppm以下である。
より好ましい態様において、抽出蒸留工程(c)は約55℃より高く、約75℃より低い底部温度で実施する。別の好ましい態様において、メタノール及び水を除く蒸留工程(a)は、10/1より小さい、好ましくは約5/1より小さい、そして最も好ましくは約2/1より小さい還流/蒸留の比率で実施する。
前記の粗プロピレンオキシド反応生成物は、好ましくは溶媒、好ましくはメタノールの液相中で、且つエポキシ化反応触媒の存在下、プロピレンオキシド、水、溶媒(メタノール)、グリコール類、アセトアルデヒド及び未反応プロピレンを含む、粗プロピレンオキシド反応生成物を製造するのに十分なエポキシ化反応条件の下で、プロピレンを過酸化水素と接触させることにより得られるのがよい。粗エポキシ化反応生成物中には、例えばプロパンなどの軽質成分(lights)及びプロピオンアルデヒドやアセトンなどの副生物を含むその他の成分が存在しうる。一般に、グリコール類などの副生物の生成を最少にするように、エポキシ化反応工程条件を操作することが望ましい。典型的には、エポキシ化反応触媒は、本発明の分離、精製経路の開始の前に、粗プロピレンオキシド反応生成物から濾過する。
ここで図1を引用して、本発明の新規な方法をその好適な態様について説明する。メタノール溶媒中で、プロピレンの過酸化水素とのエポキシ化反応により得られ、エポキシ化反応の間に生成したプロピレンオキシド、メタノール、水、アセトアルデヒド、未反応プロピレン並びに選択によりグリコール類及びグリコールエーテル類を含む、触媒を含まない粗エポキシ化反応生成物を、エポキシ化反応の間に生成した、多量のメタノール及び水、並びにグリコール類及びグリコールエーテル類を除去するために、配管S1を介して、第一の蒸留塔T1に供給する。第一の蒸留塔の底部から、支配的なメタノール及び水並びに少量のグリコール、グリコールエーテル類、アセトアルデヒド及びその他の酸化副生物を含む第一の底部流S3が出る。アセトアルデヒドの極く一部が、典型的にはメタノール及び水と共に、その第一の底部流の中に得られる。第一の底部流S3は、典型的には、メタノールを、水、グリコール類及びその他いくらかの不純物から分離するためのメタノール回収装置(図示せず)に送る。回収されたメタノールは、溶媒としてエポキシ化反応工程に再循環することができる。回収された水は、廃棄することができ、又は後記する抽出蒸留塔T3に再循環することができる。蒸留塔T1からは、プロピレンオキシド、残りの水、メタノール及びアセトアルデヒド、未反応プロピレン及び、典型的には、存在するいくらかのプロパンを含む第一の頭頂部流S2が得られ、蒸留塔T2に供給する。蒸留塔T2から得られ、プロピレン及び、選択的にプロパンや酸素などその他の軽質成分を含む、第二の頭頂部流S4は、プロパン及び酸素を除いた後、粗原料としてエポキシ化反応器(図示せず)に再循環する。第二の蒸留塔T2から得られ、プロピレンオキシド、水、メタノール、アセトアルデヒド並びに2%より少ないプロピレン及びプロパンを含む第二の底部流S5は、その後、その第二の底部流S5を抽出蒸留塔T3の底部の区画に導入することにより、抽出蒸留に供する。抽出蒸留溶媒、この例では、水を、抽出蒸留塔T3の上半分の区画に導入する。その後、抽出蒸留条件下で、プロピレンオキシド、水、メタノール及び少量のグリコール類を含む第三の底部流S7を、前記抽出蒸留塔T3から取り出し、流れS7は、必要に応じて、分離、精製装置への再循環のため、第一の蒸留塔T1に再循環することができる。さらに、1つの好ましい態様において、プロピレンオキシド、未反応プロピレン及び選択的にプロパンなどのその他の軽質成分を含む頂部蒸留物流S6が、抽出蒸留塔T3から得られる。流れS6は、プロピレンオキシド、未反応プロピレン及び軽質成分の回収のため、蒸留塔T2に再循環してもよい。さらに抽出蒸留塔T3からは、第三の頭頂部流又は側部抜出し流S8が、選択的に残留アセトアルデヒドを含む精製プロピレンオキシドを含んで得られ、この流れには水及びメタノールが本質的に含まれていない。第三の頭頂部流又は側部抜出し流S8は、蒸留塔T4に供給し、アセトアルデヒドを含む第四の頭頂部流S9、プロピレンオキシド及び少量の重質不純物を含み、必要に応じて塔T3に再循環する第四の底部流S11(図示せず)並びに商品グレードの純度基準に合格する高度の精製プロピレンオキシドを含む第五の底部流又は側部抜出し流S10を回収する。
本発明の方法に従えば、粗エポキシ化反応生成物は、通常、エポキシ化反応触媒の存在下、反応媒体中で、プロピレンを過酸化水素又は均等の過酸化物と反応させることにより得られる。典型的には、反応媒体には、溶媒、好ましくはプロピレンオキシドと水の沸点の間の沸点を有するものとして選ばれる溶媒が含まれる。適当な溶媒には、とりわけ、アルコール類、例えばメタノール、エタノール又はt−ブタノール;エーテル類、例えばテトラヒドロフラン又は1,2−ジメチルエタン;及びケトン類、例えばアセトンが含まれる。本発明の方法においては、好ましくはメタノールを溶媒として用いる。酸化剤としては過酸化水素を好ましくは用い、通常、約10〜70重量%、好ましくは約30〜45重量%濃度の水溶液として用いる。プロピレンは、プロパンを、典型的にはプロパン約0〜10容量%の間の量で混合して用いることができる。プロピレンは過酸化水素に比較して過剰に供給される。典型的には、モル基準で、プロピレン/過酸化水素の比が約2.5/1より大きい。エポキシ化反応触媒は、典型的には珪酸チタンなどのチタン含有ゼオライトで構成されるが、固定床中に、又はその代わりに反応媒体中に懸濁させて、供給することができる。エポキシ化反応は、典型的には、約0℃〜80℃の間の温度で、且つ約10バール(1,000kPa)〜20バール(2,000kPa)の高圧で実施する。そのような方法は、技術書、例えば国際公開第09/14298号パンフレットの中により完全に記載されている。エポキシ化反応触媒は、典型的には、本発明の分離、精製方法の履行の前に、粗エポキシ化反応生成物から、濾過又は同様の手段で分離する。典型的には、触媒を含まない粗エポキシ化反応生成物は、重量百分率で、次の成分を含む。
プロピレンオキシド、約3〜35%、
メタノール、約35〜80%、
水、約8〜40%、
アセトアルデヒド、約0.01〜0.1%、
プロピレン、約0.5〜15%、
プロピレングリコール及びグリコール重質成分、約0.1〜1%。
再び図1を参照すれば、流れS1での触媒を含まない粗エポキシ化反応生成物は、蒸留塔T1に供給して、多量のメタノール及び水、グリコール類、アセトアルデヒド部分並びにその他の酸化不純物を、実質的に除去するのに十分な条件で分別に供される。蒸留塔T1は、典型的には、約15段より多く、約40段より少ない理論段を含む。粗エポキシ化反応生成物は、通常、その塔の上部1/3に導入する。この蒸留は、通常、約40℃より高い塔頂部の温度で実施する。この蒸留は、通常、約100℃より低い塔の底部温度で実施する。カラム頂部の圧力は、典型的には、絶対圧約1バール(100kPa)より高い。カラムの圧力は、典型的には、絶対圧約2.5バール(250kPa)より低い。典型的には、塔T1は、10/1より小さい、好ましくは5/1より小さい、そして最も好ましくは2/1より小さい還流/蒸留の比率で運転する。
当初のメタノールの留分、水及びアセトアルデヒド並びにエポキシ化反応工程で生成するグリコール類及びグリコールエーテル類の、本質的な全量を含む底部流S3が、塔T1から得られる。より詳しくは、粗エポキシ化反応生成物と共に供給された、当初のメタノールの約85重量%より多くの量が底部流S3の中に取り出され、一方、メタノールの残りは、それも塔T1から得られる頭頂部流S2と共に残る。より詳しくは、塔T1に供給された当初メタノールの、約90重量%よりは多く約100重量%より少ない量が底部流S3中に取り出され、一方、その残量がプロピレンオキシド頭頂部流S2中に残る。典型的には、粗エポキシ化反応生成物と共に塔T1に供給された水の、約95重量%より多く、好ましくは約99重量%より多くの量が、底部流S3と共に取り出される。本発明に従えば、典型的には、粗エポキシ化反応生成混合物と共に塔T1に供給されたプロピレンオキシドの、約95%より多く、好ましくは約98%より多く、より好ましくは約99%より多くの量が、頭頂部流S2に含まれる。アセトアルデヒドは頭頂部流S2と底部流S3とに分割される。典型的には、粗エポキシ化反応生成物中に存在する合計のアセトアルデヒドの約30〜約60%が、プロピレンオキシド頭頂部流S2中に残り、これに対して残りのアセトアルデヒドは、底部流S3中の多量のメタノール及び水と共に、取り出される。従って、頭頂部流S2には、プロピレンオキシド、メタノール、大いに減量された水、いくらかの未反応プロピレン及び供給されたアセトアルデヒドのほぼ半分が含まれる。
メタノール、水、アセトアルデヒドの一部及び供給されたグリコール類の全量を含む底部流S3は、メタノール回収装置(図示せず)中で分別されて、エポキシ化反応工程に再循環するため、メタノールが回収される。メタノール回収装置から得られた水は、廃水として廃棄してもよく、また抽出蒸留溶媒として用いるため蒸留塔T3に一部を循環してもよい。
再び図1を参照すれば、蒸留塔T1での多量のメタノール及び水の除去に引き続いて、頭頂部蒸留流S2は、未反応プロピレン及び、プロパンを含むその他の軽質成分を分離する目的で、軽質成分蒸留塔T2に供給する。軽質成分蒸留塔T2は、一般に約−25℃より高い温度、好ましくは約−20℃より高い温度を含む、そのような分離のための慣用の条件で運転する。典型的には、軽質成分塔T2は、約5℃より低い温度、好ましくは約0℃より低い温度で運転する。蒸留塔T2の頂部圧力は、代表的には、絶対圧約2バール(200kPa)より高く、絶対圧約5バール(500kPa)より低い。第二の蒸留塔T2からは、プロピレン、プロパン及びその他の軽質成分を含む頭頂部流S4が回収され、この流れS4は、必要に応じて、典型的には、さらに精製された後、エポキシ化反応器に再循環して、そこでプロピレンはプロピレンオキシドを生成させるために消費される。エポキシ化反応工程で生成した、多量のメタノール、多量の水、未反応プロピレン及びその他の軽質成分、並びにグリコール類及びグリコール重質成分の分離に引き続いて、塔T2から底部流S5として得られたプロピレンオキシドエポキシ化反応生成物には、重量百分率で次の成分を有する組成を含む。
プロピレンオキシド、約65〜88%、
メタノール、約10〜35%、
水、約0.5%より少ない量、
アセトアルデヒド、約0.1〜0.5%、
プロピレン、約2%より少ない量。
再び図1を参照すれば、軽質成分蒸留塔T2から得られる底部流S5は、メタノール及び水から、プロピレンオキシドを高い効率で分離するように適切に設計された、抽出蒸留塔T3に供給する。好ましい態様において、抽出蒸留塔T3には約30段より多い、好ましくは約50段より多い理論段が含まれる。好ましい態様において、抽出蒸留塔T3は約100段より少ない、好ましくは約80段より少ない理論段を含む。抽出蒸留カラムを1つ用いることは、経済的な理由で、また設計が容易であるという理由で好ましいが、本発明はそのような設計に限定されるものではない。底部流S5として得られ、典型的には、重量で約65〜88%のプロピレンオキシド、約10〜約35%のメタノール、約0.5%より少ない水、約0.1〜約0.5%のアセトアルデヒド、約1%より少ないプロピレンを含むプロピレンオキシド反応生成物は、有益には、抽出蒸留塔T3の底部の区画に導入する。本発明の目的のためには、用語「底部の区画」は、抽出蒸留領域の底部から頂部までの理論段として測定して、カラムの1/4の底部を意味するように使用する。好ましくは、エポキシ化反応生成物は抽出蒸留カラムの底部から、大体、第1理論段と第5理論段の間の点で抽出蒸留カラム中に導入するのがよい。抽出溶媒は、この場合では水であるが、そのカラムの上半分の点に導入する。精製プロピレンオキシド蒸留物は、流れS8として示すが、塔T3の頂部又は、その頂部から下向きに底部まで測定して、理論段の大体2段〜6段から、抽出される側部抜出し成分として取り出す。もし精製プロピレンオキシドが側部抜出し成分として採取されるとすれば、プロピレンは、図1で流れS6として示される頂部生成物に達し、必要に応じて、エポキシ化反応工程にプロピレンを再循環させるためのプロピレン回収装置、例えばここで記載されている第二段階の蒸留塔T2に再循環される。
抽出蒸留の操作パラメーターは、プロピレンオキシドの所望の精製度合が得られさえすれば、変えることができる。適当な、精製プロピレンオキシド(PO)流に対する水の比率(水/供給S8比)は、抽出蒸留において最適な結果を達成するために重要である。一般に、水:精製PO流の比率は、重量で約1:20より大きく、好ましくは約1:15より大きい。一般に、水:精製PO流の比率は、重量で約1:5より小さく、好ましくは約1:8より小さい。同様に、還流成分:蒸留成分の適当な比率が、最適な結果を達成することにおいて重要である。精製プロピレンオキシドが、カラムT3からの頂部流として採取される場合については、還流比は、通常、重量で約3:1より大きく、好ましくは約4:1より大きいが、通常、約10:1より小さく、好ましくは約8:1より小さい。
図1で塔T3として示される抽出蒸留カラムの頭頂部の温度は、典型的には、約35℃より高く、約45℃より低い範囲に維持する。抽出蒸留塔の底部の温度は、プロピレンオキシドの収量損失を、典型的には約0.3モル%より少なく保つことにおいて重要である。典型的には、抽出蒸留塔の底部の温度は約55℃より高く、約75℃より低い範囲に維持される。典型的には、抽出蒸留塔は約0.5バール(50kPa)より高い圧力、好ましくは約1バール(100kPa)より高い圧力で運転する。典型的には、抽出蒸留塔は約2バール(200kPa)より低い圧力、好ましくは約1.6バール(160kPa)より低い圧力で運転する。
抽出蒸留塔を上記の条件で運転することにより、典型的には、重量百分率で次の成分を含む底部流が得られる。
プロピレンオキシド、約20〜40%、
メタノール、約40〜60%、
水、約10〜25%、
プロピレングリコール、約0.05〜0.3%、
その他のグリコール類及び重質成分、約0.1〜0.2%。
好ましくは、抽出蒸留塔T3から流れS7として取り出される底部流は、流れS1で粗プロピレンオキシド供給物と組合せて、分離、精製方法を通しての再循環のために、第一の蒸留塔T1に再循環する。重要なことは、工程の全体を通して得られる、プロピレンオキシドの、プロピレングリコールやその他のグリコール重質成分への合計収量損失が、約0.3モル%以下、好ましくは約0.2モル%以下、より好ましくは約0.15モル%以下であることである。前記のように、用語「プロピレンオキシドの収量損失」は、抽出工程において、プロピレンオキシドのグリコール類及びグリコール重質成分への損失の、その抽出蒸留に供給されたプロピレンオキシド合計のモル数に基づくモル百分率を指す。
抽出蒸留塔を前記プロセス条件で運転することにより、精製プロピレンオキシド流が、頭頂部流又は側部抜出し流として得られるが、それは、典型的には、重量百分率で次の成分を含む。
プロピレンオキシド、約99.5%より多い量、
メタノール、約50ppm以下、
水、約100ppm以下、
アセトアルデヒド、約1%以下。
しかしながら、典型的には、第三の頭頂部流又は側部抜出し流中のアセトアルデヒドは0.01重量%よりも多い。好ましくは、アセトアルデヒドは0.4重量%より少ないのがよい。
必要に応じて、抽出蒸留塔T3から得られる精製プロピレンオキシドは、慣用の蒸留カラムで蒸留し、残留反応副生物、特にアセトアルデヒドを除去して、商品グレードの純度基準に合格する精製プロピレンオキシドを得ることができる。この仕上げの蒸留は約40〜80理論段を有する塔で、約35℃〜45℃の間の温度、好ましくは約40℃で、塔頂部圧力約1バール(100kPa)〜約3バール(300kPa)の間の絶対圧、好ましくは絶対圧約2バール(200kPa)で実施することができる。供給点は、例えばカラムの頂部から数えて約1/3の点で、理論段で±約5段の点とすることができる。高度精製プロピレンオキシドは底部流S10として得られる。本発明の目的に対しては、「底部」抽出とは、塔の底のトレイと共に、カラムの最後の5つのトレイから採取する。流れS10として採取された精製プロピレンオキシドは、本質的に、重量百分率で次の成分を含む。
プロピレンオキシド、99.95%より多い量、
水、100ppm以下、
メタノール、10ppm以下、
アセトアルデヒド、30ppm以下。
前記の通り、本発明の方法は、プロピレンオキシドのプロピレングリコール又はその他のグリコール重質成分への過度の損失なしに、有利に、商品グレードの純度要求に合致する精製プロピレンオキシドを製造する。
上述の記載を通して、用語「以下」は、特定の生成成分の特定された濃度に関して用いられる。本発明の趣旨では、用語「以下」は、特定の値と等しいか又はそれより少ない値を意味するように使用する。例えば、用語「100ppm以下の水」は、100ppmに等しいか、又は100ppmより少ない水を意味するように使用される。
本発明は、以下の実施例を考慮することによりさらに明らかなものとなるが、それは本発明の使用を純粋に説明することを意図したものである。その他の本発明の態様は、本明細書を考慮することにより、又はここに記載された本発明を実施することにより、当業者に明らかであろう。
実施例1
図1を参照するに、珪酸チタン反応触媒の存在下、メタノール溶媒中で、プロピレンの過酸化水素とのエポキシ化反応により得られた粗反応生成混合物を濾過して、触媒を除去し、その後、流れS1として蒸留塔T1に供給した。粗エポキシ化反応生成物は、表Iに重量百分率で示した組成を有していた。
Figure 2006520821
塔T1についての運転条件は、以下のとおりであった。頂部温度40℃、頂部圧力2バール(200kPa)、底部温度89℃。塔T1からは、流れS3として示され、メタノール、水、アセトアルデヒド並びにグリコール及びグリコールエーテル類などの重質成分を含む第一の底部溜分と、流れS2として示され、プロピレンオキシド、未反応プロピレン並びに平衡量のメタノール、水及びアセトアルデヒドを含む第一の軽質溜分とが得られた。この軽質溜分は、20理論段を含み、頂部で−12.5℃、4バール(400kPa)で運転する第二のカラム(T2)でさらに分別し、未反応プロピレンを第二の軽質流S4として除去した。第二の底部溜分は底部流S5として得られ、重量百分率で表IIに示した次の組成を有していた。
Figure 2006520821
第二の底部流S5として得られ、表IIに示した組成を有するプロピレンオキシド反応生成物は、60理論段を含む抽出蒸留カラム(T3)に供給した。この反応生成物の供給点は、カラムの底部から2段目の理論段であった。水を抽出溶媒して用い、カラムの底部から頂部に向かって数えて30段目の理論段に添加した。このカラムの底部温度は61℃に保持した。カラムの頂部温度は37℃に保持した。抽出溶媒としての水の精製プロピレンオキシドに対する重量比は、1:12.5であった。頂部カラム圧力は絶対圧1.3バール(130kPa)に保持した。精製プロピレンオキシドの流れは、抽出蒸留塔T3の、カラムの頂部から底部に向かって数えて3段目の理論段から、側部抜出し流S8として取り出した。底部流は流れS7として得た。これらの頭頂部流S8及び底部流S7の組成は、それぞれ、表III及び表IVに示されるように、以下のとおりであった。
Figure 2006520821
Figure 2006520821
表IIIからは、その抽出蒸留カラムから得られる頭頂部流S8は、本質的にメタノール及び水を含まないプロピレンオキシド(メタノール10ppmのみ、水60ppmのみ)を含んでいたことが理解される。表IVからは、底部流S7が支配的にプロピレンオキシド、メタノール及び水を含んでいたことが理解される。プロピレングリコールになって失われたプロピレンオキシドの量は0.125kg/時に相当し、これは0.25重量%に等しかった。グリコールエーテル類及びその他のグリコール重質成分になって失われるプロピレンオキシドの量は0.075kg/時に相当し、0.15重量%に等しかった。プロピレンオキシドの生成速度125kg/時では、プロピレングリコール及びグリコールエーテル類への合計の損失は、抽出蒸留により生成するプロピレンオキシド及びグリコール類の合計モル数に基づいて、0.115モル%であると見積もられた。
抽出蒸留塔T3から得られる底部流S7は、塔T1へ供給される流れS1に再循環した。抽出蒸留カラムT3から頭頂部流S8として採取された精製プロピレンオキシドの流れは、低沸点成分、特にアセトアルデヒドを除去するために、仕上げの蒸留塔T4に供給することができる。仕上げの蒸留は、60理論盤を有し、温度40℃、頂部カラム圧2バール(200kPa)で運転される塔で実施した。供給点は、カラムの頂部から底部に向かって数えて15段目の理論段であった。仕上げのプロピレンオキシドは、商品グレードの純度基準に合格するものであり、表Vに示す組成を有する底部生成物流れS10として得られた。
Figure 2006520821
図1は、プロピレンの過酸化水素とのエポキシ化反応で得られる粗プロピレンオキシド反応生成物を、4つの蒸留塔を含む分離、精製装置で精製する、本発明の好ましい態様を図示したものである。

Claims (21)

  1. (a)約65〜88%のプロピレンオキシド、約10〜35%のメタノール及び約0.5%より少ない水を含む反応生成物を、抽出蒸留領域の底部区画に導入し、
    (b)前記抽出蒸留領域の中間部区画に水を導入し、
    (c)蒸留条件下に、前記抽出蒸留領域から、プロピレンオキシド、水及びメタノールを含む底部流を取り出し、
    (d)蒸留条件下に、前記抽出蒸留領域から、メタノール及び水を本質的に含まない精製プロピレンオキシドを含む頭頂部流又は側部抜出し流を取り出す
    ことを含んでなり、その抽出蒸留条件がプロピレンオキシドの収量損失を約0.3モル%より少なく保つのに十分な条件であるプロピレンオキシド反応生成物から精製プロピレンオキシドを分離する方法。
  2. 抽出蒸留領域に供給されるプロピレンオキシド反応生成物が、重量で2%より少ないプロピレン及び/又は約0.1〜0.5%のアセトアルデヒドを更に含む請求項1に記載の方法。
  3. 抽出蒸留領域が約30段より多く、約100段より少ない理論段を含む請求項1に記載の方法。
  4. プロピレンオキシド反応生成物を、抽出蒸留領域の底部から頂部までの理論段として数えて、抽出蒸留領域の底部側1/4に供給する請求項1に記載の方法。
  5. 水を、抽出蒸留領域の上半分の区画に供給する請求項1に記載の方法。
  6. 抽出蒸留領域を、水:精製プロピレンオキシド(PO)流れの比率約1:20より大きく、約1:5より小さい重量比で運転する請求項1に記載の方法。
  7. 蒸留領域を、約35℃より高く、約45℃より低い頭頂部温度で運転する請求項1に記載の方法。
  8. 蒸留領域を、約55℃より高く、約75℃より低い底部温度で運転する請求項1に記載の方法。
  9. 蒸留領域を、約0.5バール(50kPa)より高く、約2バール(200kPa)より低い圧力で運転する請求項1に記載の方法。
  10. 重量百分率で、約20〜40%のプロピレンオキシド、約40〜60%のメタノール、約10〜25%の水、約0.05〜0.3%のプロピレングリコール並びに約0.1〜0.2%のその他のグリコール類及び重質成分を含む底部流が得られる請求項1に記載の方法。
  11. 精製プロピレンオキシドの頭頂部流又は側部抜出し流が、重量百分率で、約99.5%より多いプロピレンオキシド、約50ppm以下のメタノール及び約100ppm以下の水を含む請求項1に記載の方法。
  12. プロピレングリコール及びその他のグリコール重質成分へのプロピレンオキシドの収量損失が約0.2モル%より少ない請求項1に記載の方法。
  13. 抽出蒸留領域からの、頭頂部流又は側部抜出し流として得られるプロピレンオキシドを、蒸留して商品グレードの純度基準に合格する精製プロピレンオキシドを生成する請求項1に記載の方法。
  14. 商品品種の純度基準に合格する精製プロピレンオキシドが、重量百分率で、約99.95%より多いプロピレンオキシド、約100ppm以下の水、約10ppm以下のメタノール及び30ppm以下のアルデヒド類を含む請求項13に記載の方法。
  15. プロピレンオキシド反応生成物が、メタノール溶媒の液相中で、エポキシ化反応触媒の存在下、エポキシ化反応条件下に、プロピレンを過酸化水素と接触させることを含む方法から得られる請求項1に記載の方法。
  16. (a)重量で約65〜88%のプロピレンオキシド、約10〜35%のメタノール及び約0.5%より少ない水を含むエポキシ化反応生成物を、抽出蒸留領域の底部から数えて約第1段から第5段までの理論段に導入し、
    (b)その抽出蒸留領域の上半分に水を導入し、
    (c)その抽出蒸留領域を、底部温度で約55℃より高く、且つ約75℃より低く保ち、前記抽出蒸留領域から、抽出蒸留条件下で、重量で約20〜40%のプロピレンオキシド、約10〜25%の水及び、約40〜60%のメタノールを含む底部流を取り出し、そして
    (d)抽出蒸留条件下に、前記抽出蒸留領域から、重量で99.5%より多いプロピレンオキシド、約100ppm以下の水及び約50ppm以下のメタノールを含む頭頂部流又は側部抜出し流を取り出し、同時に、プロピレンオキシドの収量損失を約0.3モル%より少なく維持することを含んでなるチタン含有触媒の存在下での、プロピレンの過酸化水素との反応により得られた精製プロピレンオキシド製品を分離精製する分離方法。
  17. (a)第一の蒸留領域で、プロピレンオキシド、メタノール、水、アセトアルデヒド及び未反応プロピレンを含む粗プロピレンオキシド反応生成物を蒸留して、メタノール部分、水及びアセトアルデヒドを含む第一の底部流と、プロピレンオキシド及び未反応プロピレン並びに残りのメタノール、水及びアセトアルデヒドを含む第一の頭頂部流とを得、
    (b)第二の蒸留領域で、工程(a)の第一の頭頂部流を蒸留して、未反応プロピレンを除去して、重量で約65〜88%のプロピレンオキシド、約10〜35%のメタノール、約0.5%より少ない水、約0.1〜0.5%のアセトアルデヒド及び2%より少ない未反応プロピレンを含む第二の底部流を回収し、
    (c)工程(b)から得られた第二の底部流を、抽出蒸留カラムの底部の区画に供給して、前記流れを、プロピレンオキシド、水及びメタノールを含む第三の底部流;必要に応じて、未反応プロピレンを含む上部流;並びに、残留アセトアルデヒドは含むが、水、メタノール及び未反応プロピレンは本質的に含まない精製プロピレンオキシドを含む、第三の頭頂部蒸留物流又は側部抜出し流を得るのに十分な抽出蒸留条件下に、抽出溶媒としての水と共に、抽出蒸留に供し;同時に、その抽出蒸留工程(c)におけるプロピレンオキシドの収量損失を約0.3モル%より少なくするように維持し、
    (d)必要に応じて、工程(d)からの第三の底部流を工程(a)に再循環させ、
    (e)必要に応じて、工程(c)からの上部流を(b)に再循環させ、そして
    (f)必要に応じて、工程(c)からの第三の頭頂部流又は側部抜出し流を蒸留して、残留アセトアルデヒドを除去し、商品品種純度の精製プロピレンオキシドを得ることを含んでなるエポキシ化反応生成物から精製プロピレンオキシドを分離する方法。
  18. 粗プロピレンオキシドが、チタン含有触媒の存在下でプロピレンを過酸化水素と反応させることを含むエポキシ化反応工程で得られる請求項17に記載の方法。
  19. 粗プロピレンオキシドエポキシ化反応生成物が、重量百分率で、
    約3〜35%のプロピレンオキシド、約35〜80%のメタノール、約8〜40%の水、約0.5〜15%のプロピレン及び約0.1%より少ないアセトアルデヒドを含む請求項17に記載の方法。
  20. エポキシ化反応触媒が珪酸チタンである請求項18に記載の方法。
  21. (a)プロピレンオキシド、メタノール、水、アセトアルデヒド、未反応プロピレンを含む粗エポキシ化反応生成物を供給する第一の蒸留塔であって;前記第一の塔が、第一の底部流の中のメタノール部分、水及びアセトアルデヒドを除去して、プロピレンオキシド及び未反応プロピレン並びに残りのメタノール、水及びアセトアルデヒドを含む第一の頭頂部流を生成させるように機能する第一の蒸留塔、
    (b)第一の頭頂部流を供給する第二の蒸留塔であって、前記第二の蒸留塔が、実質的に未反応プロピレンを除去して、約65〜88%のプロピレンオキシド、約10〜35%のメタノール、約0.5%より少ない水、約0.1〜0.5%のアセトアルデヒド及び約2%より少ない未反応プロピレンを含む第二の底部流を生成させるように機能する第二の蒸留塔、
    (c)第二の底部流を供給し、且つ抽出溶媒を供給する第三の蒸留塔であって、前記第三の蒸留塔が抽出蒸留領域として、実質的に全ての残留メタノール及び水を取り出すように機能し、メタノール及び水を含む第三の底部流、残留アセトアルデヒドは含むが、水及びメタノールは本質的に含まない精製プロピレンオキシドを含む、第三の頭頂部流又は側部抜出流並びに、必要に応じて、残留未反応プロピレンを含む上部流を生成させる第三の蒸留塔、
    (d)必要に応じて、第三の底部流を第一の蒸留塔に再循環させる手段、
    (e)必要に応じて、第三の頭頂部流を第二の蒸留塔に再循環させる手段並びに
    (f)必要に応じて、第三の頭頂部流又は側部抜出し流を供給する第四の蒸留塔であって、前記第四の蒸留塔が、残留アセトアルデヒドを除去して、商品グレードの純度基準に合格する精製プロピレンオキシドを生成させる第四の蒸留塔、
    を含んでなる粗プロピレンオキシド反応生成物を分離、精製する装置。
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