JP2006518201A - 卵代替濃縮物および液状卵代替品 - Google Patents

卵代替濃縮物および液状卵代替品 Download PDF

Info

Publication number
JP2006518201A
JP2006518201A JP2006501783A JP2006501783A JP2006518201A JP 2006518201 A JP2006518201 A JP 2006518201A JP 2006501783 A JP2006501783 A JP 2006501783A JP 2006501783 A JP2006501783 A JP 2006501783A JP 2006518201 A JP2006518201 A JP 2006518201A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protein
egg
weight
concentrate
egg replacer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006501783A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4476994B2 (ja
Inventor
ヤノス・ボドール
イヴォ・アントニウス・ファン・アメロンゲン
ゲラルドゥス・アントニウス・フランシスクス・マシューセン
Original Assignee
ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ filed Critical ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ
Publication of JP2006518201A publication Critical patent/JP2006518201A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4476994B2 publication Critical patent/JP4476994B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23JPROTEIN COMPOSITIONS FOR FOODSTUFFS; WORKING-UP PROTEINS FOR FOODSTUFFS; PHOSPHATIDE COMPOSITIONS FOR FOODSTUFFS
    • A23J1/00Obtaining protein compositions for foodstuffs; Bulk opening of eggs and separation of yolks from whites
    • A23J1/08Obtaining protein compositions for foodstuffs; Bulk opening of eggs and separation of yolks from whites from eggs
    • A23J1/09Obtaining protein compositions for foodstuffs; Bulk opening of eggs and separation of yolks from whites from eggs separating yolks from whites
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L15/00Egg products; Preparation or treatment thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23JPROTEIN COMPOSITIONS FOR FOODSTUFFS; WORKING-UP PROTEINS FOR FOODSTUFFS; PHOSPHATIDE COMPOSITIONS FOR FOODSTUFFS
    • A23J1/00Obtaining protein compositions for foodstuffs; Bulk opening of eggs and separation of yolks from whites
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L15/00Egg products; Preparation or treatment thereof
    • A23L15/35Egg substitutes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23VINDEXING SCHEME RELATING TO FOODS, FOODSTUFFS OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES AND LACTIC OR PROPIONIC ACID BACTERIA USED IN FOODSTUFFS OR FOOD PREPARATION
    • A23V2002/00Food compositions, function of food ingredients or processes for food or foodstuffs

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Nutrition Science (AREA)
  • Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
  • Food-Manufacturing Devices (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Dairy Products (AREA)

Abstract

コレステロール含有率の低い卵代替濃縮物が提供される。これは、タンパク質を40〜85%、植物油を10〜50%、かつ炭水化物を0.5〜15%含む。コレステロール含有率は、0.5%未満である。このタンパク質は、大豆タンパク質、乳タンパク質、かつ任意選択で卵白タンパク質を含み、タンパク質の少なくとも半分は大豆タンパク質である。PDIは少なくとも60%である。濃縮物を、水中に、また任意選択で卵白中に分散すると、液状卵代替品が得られる。この液状卵代替品は、卵白タンパク質を含み、含水率は75〜84%である。これは、卵代替濃縮物を16〜28%、水を45〜82%含み、かつ任意選択で卵白を含む。

Description

本発明は、コレステロール含有率が低い卵代替濃縮物および液状卵代替品に関する。
卵は、多用途の食品および食品成分である。しかし、そのコレステロール含有率が懸念されている。さらに、飽和脂肪酸含有率およびサルモネラ汚染の危険性の点で健康問題がある。このような問題に取り組むために、卵の代替となる多くの組成物が提案されてきた。
米国特許第4103038号は、限外濾過乳清タンパク質、脂肪、および乳化剤をベースとした卵代替組成物を開示している。
米国特許第4120986号では、タンパク質を25〜55%、脂肪を5〜15%、炭水化物を25〜50%含む、タンパク質含有率の高い材料の調製物であって、さらに次に乳化剤、レシチン、アルファ化でんぷん、およびガムとともに加工すると卵代替品が得られる調製物を記載している。
米国特許第4296134号では、脂肪を1.25重量%未満含み、卵白を60〜96pbw、水を0〜18pbw、タンパク質代替品を2〜10.5pbw含み、また、少量の安定剤、香料、および着色料を含む液状の卵配合物を記載している。
米国特許第4360537号は、様々な食品製品で卵黄の代替として使用することができる大豆分離物をベースとしたリポタンパク質の乳濁液系の調製物を開示している。この調製物には、可溶性の炭水化物が大量に含まれている。
米国特許第5725899号では、水に溶解すると乳様タンパク質飲料を形成する、大豆粉および大豆油由来の組成物の調製について記載している。
日本国公開特許公報第53032161号では、卵白を70〜95.5重量%、キサンタンガムを0.005〜0.3重量%、カルボキシメチルセルロースを0.04〜0.2重量%、グアールガムを0.04〜0.2重量%、脱脂乳固形物を3〜8重量%、植物油を9〜13重量%、レシチンを0.25〜0.35重量%含むノンコレステロールの卵組成物を調製する方法を記載している。
米国特許第4103038号 米国特許第4120986号 米国特許第4296134号 米国特許第4360537号 米国特許第5725899号 日本国公開特許公報第53032161号 Prog. Lipid Res. 22、(1983年)、161〜188頁 Eur. J. Clin. Nutr. 52、(1998年)、334〜343頁、 Eur. J. Clin. Nutr. 54、(2000年)、715〜725頁
熱心な努力にも関わらず、卵代替食品製品は、期待していたほど成功していない。特に解決されていない問題は、使用する際、その流動学的性質が卵の流動学的性質からかなり逸脱することである。例えばスクランブルエッグやオムレツなどを調理するために卵代替食品製品を使用する料理人は、液状卵代替組成物はかなり希薄で、料理前の長期間、希薄なままであることを期待する。そして、調理中に凝固が起こることを期待する。調理品は、配膳されて食べられるとき、全卵から調理された対応する調理品の硬さに類似するとみとめられる硬さを有するべきである。
多くの場合、提案される卵代替食品製品の調製は、時には高価な設備を要する複雑な加工、および/または容易には入手できずもしくは高価な成分の使用を必要とするため、他の問題が生じる。一部の成分または加工工程に起因する異味に関する問題もある。
我々は、ここに、流体学的性質が改善された卵代替品を発見した。これは、容易に入手可能な材料から簡単に調製できる。
驚くべきことに、我々は、我々の卵代替品から、本物の卵で作った比較可能な調理品よりも長い間、鮮度を保持することができる摂食可能な製品が得られることを発見した。例えば、本物の卵で作ったオムレツまたはスクランブルエッグは、例えば食べる前に数時間置いておいた場合、硬くなり、食感が悪くなることがある。我々は、我々の卵代替品で調理した例えばオムレツまたはスクランブルエッグが、より長い間、良い食感特性を保持できることを発見した。
本発明は、タンパク質を40〜85重量%、植物油を10〜50重量%、炭水化物を0.5〜15重量%、コレステロールを0.5重量%未満含み、このタンパク質が大豆タンパク質、乳タンパク質、かつ任意選択で卵白タンパク質を含み、このタンパク質の少なくとも50重量%が大豆タンパク質であり、PDIが少なくとも60%である、卵代替濃縮物を提供する。
卵代替濃縮物は、水中に分散すると、例えばスクランブルエッグまたはオムレツを調理するのに使用できる液状卵代替品を得ることができる組成物である。これは、全卵または卵黄の代替とするために他の調理法で、例えばマヨネーズ、ケーキ、またはカスタードなどを調理するために、使用することもできる。
卵代替濃縮物は、卵白タンパク質を含んでよいが、含まなくてもよい。本発明の濃縮物を用いて液状卵代替品を調製する際、卵白、例えば新鮮なものまたは冷凍のものを含めてよい。本発明は、特に、全卵を代替することに関する。したがって、液状卵代替品を調製する際に卵白を含める予定の場合は、卵代替濃縮物は卵白タンパク質を含む必要がない。しかし、液状卵代替品を調製する際に卵白を含める予定ではない場合は、使用する卵代替濃縮物自体が卵白タンパク質を含むことが好ましい。液状卵代替品中に卵白タンパク質が存在すると、所望の流体学的性質を得るのに役立つ。
したがって、本発明は、本発明の卵代替濃縮物を16〜28重量%、水を45〜82重量%、また、任意選択で卵白を含む液状卵代替品であって、その含水率が75〜84重量%であり、卵白タンパク質を含む、液状卵代替品も提供する。この液状卵代替品を調製する際に卵白を含める場合は、液状卵代替品の20〜40重量%、より好ましくは25〜35重量%の量で使用することが好ましい。
卵代替濃縮物は卵白タンパク質を含むことが好ましい。液状卵代替品は、卵白タンパク質を含む卵代替濃縮物を用い、また、その卵代替濃縮物中の卵白タンパク質に加えて卵白を含めることをせずに、調製することが好ましい。このような場合、液状卵代替品に含まれる水の量が70〜82重量%であり、卵代替濃縮物の量が18〜30重量%であることが好ましい。
タンパク質の量および組成は、本発明の重要な態様である。良い流体学的性質を得るためには、タンパク質の総含有率は比較的高いべきであり、タンパク質は、大豆タンパク質および乳タンパク質を含み、少なくともその半分は大豆タンパク質であるべきである。液状卵代替品は、卵白タンパク質も含むべきである。卵代替濃縮物が卵白タンパク質を含まない場合は、タンパク質の少なくとも60重量%、より好ましくは80〜98重量%が大豆タンパク質であることが好ましい。
卵代替濃縮物用のタンパク質を得るために使用するタンパク質材料は、その機能性の大半を保持しているタンパク質を含むべきである。我々は、実際にこのことが20℃で測定したPDI(Protein Dispersibility Index;タンパク質分散指数)と相関関係があることを発見した。PDIは、少なくとも60%であるべきである。好ましくは少なくとも65%であり、より好ましくは少なくとも70%である。PDIは、20℃でAOCS Ba 10〜65(99)の方法に従って測定することができる。
卵代替濃縮物中に含める予定の個々のタンパク質材料のPDIが分かっている場合は、卵代替組成物中のタンパク質のPDIを、通常、組成物に含める予定の材料の量に基づいて平均を計算することによって概算することができる。組成物に含める予定の各タンパク質材料のPDIが、少なくとも50%、より好ましくは少なくとも60%であることが好ましい。
組成物中の大豆タンパク質を得るために使用する材料は、好ましくは大豆濃縮物または大豆分離物であり、大豆分離物が好ましい。このような大豆タンパク質材料のタンパク質含有率は、通常、約80重量%以上である。適切な大豆タンパク質材料の例としては、オランダのADM社から販売されているPro Fam 974、Pro Fam 892、およびPro Fam 891、オランダのLucas Meyer社から販売されているNewpro TSが挙げられる。卵代替濃縮物中の大豆タンパク質の含有率は、好ましくは25〜55重量%、より好ましくは30〜50重量%である。
濃縮物中の乳タンパク質は、主に乳清タンパク質であることが好ましい。乳タンパク質の70〜100重量%が乳清タンパク質であることがより好ましい。乳清タンパク質は、例えば乳清タンパク質の濃縮物または単離粉末を用いることによって、濃縮物中に供給することができる。例えば、結晶化によりラクトースを部分的に除去して調製した乳清タンパク質濃縮物粉末、および乳清を限外濾過して調製した乳清タンパク質単離物を、卵代替濃縮物の調製に適切に使用することができる。分画した乳清タンパク質、例えばβ-ラクトグロブリンに富む画分を、より一般的な乳タンパク質材料の代わりにまたはそれと組み合わせて使用してよい。あるいは、乳清タンパク質の供給源、例えば脱脂乳粉末と組み合わせて使用することもできる。適切な乳タンパク質材料の例としては、オランダのBorculodomo社製の乳清タンパク質濃縮物Proxime WPC35、オランダのMD Foodsが供給するデンマークのDanmark Protein社製のLacprodan 80およびLacprodan 70、ならびに、オランダのLithos Food社製の乳清タンパク質単離物Ultra Whey 99が挙げられる。卵代替濃縮物の乳タンパク質含有率は、好ましくは0.5〜10重量%、より好ましくは0.5〜6重量%、最も好ましくは1.0〜3.0重量%である。
組成物中の乳タンパク質を供給するために使用する乳タンパク質材料は、適切には約30〜約90重量%のタンパク質含有率を有することができる。このような材料は、通常、かなりの量、例えば5〜60重量%のラクトースを含む。濃縮物中での適量のラクトース使用は、液状卵代替品の粘度が高くなりすぎるのを予防する助けとなることができる。何らかの理由でラクトースを使用しないこと、または、その含有率を低くすることが好ましい場合は、粘度を制御する同様の効果は、他の糖、例えば、グルコース、フルクトース、サッカロースまたはデキストロース当量の大きなデンプン加水分解産物を用いて得ることができる。
組成物中の卵白タンパク質を供給するために使用する材料は、卵白粉末であることが好ましい。卵白粉末は、通常、約75重量%以上のタンパク質含有率を有する。適切な卵白粉末の一例は、オランダのNive社製の乾燥卵白粉末である。卵白粉末は、いくらか炭水化物を含んでよい。これは、例えば、グルコースを約5%含んでよい。卵代替濃縮物中の卵白タンパク質の量は、好ましくは5〜25重量%、より好ましくは5〜20重量%、最も好ましくは8〜17重量%である。
卵代替濃縮物のタンパク質含有率は40〜85重量%であるべきである。これは、好ましくは45〜70重量%、より好ましくは52〜63重量%である。卵代替濃縮物および液状卵代替品中の大豆タンパク質および乳タンパク質の重量比は、好ましくは2:1から40:1の間、より好ましくは7:1から40:1の間、最も好ましくは10:1から30:1の間である。卵代替濃縮物および液状卵代替品中の卵白タンパク質および乳タンパク質の重量比は、好ましくは2:1から10:1の間、より好ましくは4:1から8:1の間である。乳タンパク質の大部分、より好ましくは70〜100重量%が乳清タンパク質である場合、特に、乳タンパク質の100重量%が乳清タンパク質である場合は、これらの優先条件が特に当てはまる。
タンパク質の量およびタイプは、流体学的性質にかなりの影響を及ぼす。液状卵代替品は、比較的低い粘度を有するべきである。料理人がそれをさらに使用する前、例えば、ホテルまたは病院で朝食を準備する間、スクランブルエッグまたはオムレツを作る調理前に、数時間それを放置する場合、粘度が上昇しすぎると良くなく、代替品がかなりの程度までゲル化すると良くない。放置すると粘度が上昇しいくらかゲル化が起こる場合は、簡単に、例えばフォークでかきまぜることによって、その構造を壊し、材料を流し込める状態に戻すべきである。タンパク質の低PDIが原因で、液状卵代替品の粘度が高くなり、放置するとさらに粘度が上昇するようになる可能性がある。通常、タンパク質含有率が高いほど、粘度は高くなる。同様に、脱脂乳粉末から得た乳タンパク質を使用する場合、通常、粘度は、乳タンパク質として乳清タンパク質を使用する場合より高くなる。
しかし、液状卵代替品は希薄すぎてもよくない。例えば、スクランブルエッグを調理する予定の場合、調理の際に、それが希薄なパンケーキ用の生地のようであると得られる最終の調理品に悪影響を与えることになるため、そのようなものであるべきではない。
使用するタンパク質の組み合わせは、食用の製品をさらに調理する間の構造の発達、および得られる食品製品の口当たりにも影響する。例えば、スクランブルエッグまたはオムレツでは、調理品は、通常、タンパク質含有率がより高い場合、また、乳清タンパク質ではなく、例えば脱脂乳粉末から得たカゼインを含む乳タンパク質が使用される場合に、より硬くなる。また、官能的性質は、タンパク質組成の影響を受ける。卵白タンパク質の含有率が高い場合、調理品の弾性はより強い。大豆タンパク質を使用すると、また、特に大豆タンパク質と乳清タンパク質を組み合わせて使用すると、よりさくさくした弾性の少ない口当たり、すなわち、全卵から得られる口当たりにより類似した口当たりが得られる。卵代替濃縮物および液状卵代替品のタンパク質の好ましくは60〜90重量%、より好ましくは70〜80重量%が大豆タンパク質である。
好ましい実施形態では、卵代替濃縮物は、大豆タンパク質を30〜50重量%、乳清タンパク質を0.5〜10重量%、卵白タンパク質を5〜25重量%含む。特に好ましい実施形態では、卵代替濃縮物は、大豆タンパク質を30〜50重量%、乳清タンパク質を1〜3重量%、卵白タンパク質を8〜17重量%含む。
卵代替濃縮物は、植物油を10〜50重量%さらに含むべきである。油の含有率は、20〜40重量%、特に25〜35重量%が好ましい。魚または他の動物由来の脂肪または油は、例えば乳タンパク質供給源に由来する少量の動物性脂肪は許容され得るが、意図的には含めないことが好ましい。動物性の脂肪または油の使用は、製品のコレステロール含有率の上昇を引き起こすことがあり、また、脂肪または油の由来先に応じて異味を引き起こすことがある。卵代替濃縮物で使用する植物油は、いくらかの固体は許容され得るが、室温で液状であることが好ましい。35℃における植物油の固形脂肪含有率は、好ましくは6重量%未満、より好ましくは0〜3重量%である。5℃では、液体油の固形脂肪含有率は、好ましくは30重量%未満、より好ましくは0〜10重量%である。最も好ましくは、固形脂肪含有率は5℃で0〜2重量%である。固形脂肪含有率は、NMR法によって、N値として適切に測定することができる。好ましいタイプの植物油は、ヒマワリ油 、ピーナッツ油、オリーブ油、ベニバナ油、大豆油、低エルカ酸ナタネ油、コーン油、綿実油、およびこれらの2つ以上を組み合わせたものである。これらの油は、飽和脂肪酸の含有率が低い。本発明の組成物では、ヒマワリ油が特に好ましい。パーム油および分画したパームオレインを、前述の油の代わりに、または、それらの1つもしくは複数と組み合わせて、卵代替濃縮物中の植物油として使用してよい。
卵代替濃縮物および液状卵代替品中に植物油が存在すると、液状卵代替品および摂食用に準備された最終の食品製品の流体学的性質に影響が及ぼされる。卵代替濃縮物または液状卵代替品を調製する間、液状卵代替品中の油滴を非常に細かく分散させるような特殊な処置は、避けることが好ましい。油滴が細かく分散すると液状卵代替品の粘度を上昇させることがあり、摂食用の食品製品の食感に悪影響を与えることがある。液状卵代替品では、油滴の体積加重平均径は、好ましくは1〜50ミクロン、より好ましくは2〜30ミクロンである。体積加重平均径(D4.3)は、イギリス、ルートンのCoulter Electronics社製のCoulter Counter Multisizer IIを用いて測定することができる。
卵代替濃縮物の炭水化物含有率は、0.5〜15重量%、好ましくは1〜10重量%、より好ましくは1〜7重量%であるべきである。一部の炭水化物は、濃縮物を構成するのに使用するタンパク質材料から得ることができる。乳タンパク質材料は、ラクトースを含んでいることがある。大豆タンパク質材料は、オリゴ糖類および/または多糖類をいくらか含んでいることがある。一部の炭水化物、例えば、例えばガムやデンプンを、製品の口当たりを最適にするために故意に含めてよい。可溶性の炭水化物、特に糖類は、液状卵代替品が濃くなりすぎるのを防ぐのに寄与することができる。しかし、糖類含有率が高いと、粘度が低くなりすぎることがある。少量の還元糖は、例えばオムレツなどに製品が使用される場合、油で調理すると製品が褐変する一因となることがある。デンプン、ガム、他の多糖類などの大量の炭水化物が含まれると、液状卵代替品の粘度が高くなりすぎ、また、最終の食品製品の調製前に放置しておくとより粘度が高くなる。大量の炭水化物は、最終の製品の味および口当たりに悪影響を与えることもある。卵代替濃縮物中の可溶性炭水化物、特に糖類の量は、好ましくは0.5〜8重量%、より好ましくは1〜5重量%である。卵代替濃縮物中のオリゴ糖類および多糖類の量は、好ましくは0〜6重量%、より好ましくは0.1〜1重量%である。特に、卵代替濃縮物中の増粘性の多糖類、例えばデンプンおよびキサンタンガムやグアールガムなどのガムの量は、好ましくは1重量%未満、より好ましくは0.5重量%未満である。
卵代替組成物を用いて調製した最終の食品製品は、卵または卵黄を用いて調製した対応する製品と比べてかなりコレステロール含有率が低減されているべきである。乾燥状態での卵のコレステロール含有率は、通常、約2重量%である。卵代替濃縮物のコレステロール含有率は、0.5重量%未満であるべきである。
これは、好ましくは0.1重量%未満、より好ましくは0.05重量%未満である。低いコレステロール含有率は、卵黄粉末や乳脂肪などコレステロール含有率の高い材料の混入を避けることによって、容易に実現することができる。本発明の濃縮物はさらに、多量の飽和脂肪酸を避けることにより、また、大豆タンパク質を含めることにより、高レベルの血中コレステロールを回避するように設計した規定食にも役立つ。
特に好ましい実施形態では、液状卵代替品は、1単位当たり少なくとも6.25gの大豆タンパク質を含む。1単位は、70g以下の液状卵代替品として選ぶと適切である。好ましくは、60gとして選ぶ。卵代替濃縮物に関して示すと、1単位は、約15gまたは16gとして適切に選ぶことができる。1単位が6.25g以上の大豆タンパク質を含む場合、このような1単位が血中コレステロールのレベルを有効に低下させると考えられている。したがって、卵代替濃縮物が少なくとも41重量%の大豆タンパク質、より具体的には少なくとも42重量%の大豆タンパク質を含むことが好ましい。
別の好ましい実施形態では、卵代替濃縮物の有利なコレステロール特性を、植物ステロールもしくは植物スタノールまたはそれらの組み合わせを混合することによって、さらに強化する。これらのステロールおよび/またはスタノールをエステルの形態で含めることが特に好ましい。植物ステロールエステル、植物スタノールエステル、またはそれらの組み合わせの含有率が組成物中の植物油の量の10〜50重量%であることが好ましい。本発明の組成物で使用するのに適切なエステルおよびそれらの調製については、Prog. Lipid Res. 22、(1983年)、161〜188頁、Eur. J. Clin. Nutr. 52、(1998年)、334〜343頁、およびEur. J. Clin. Nutr. 54、(2000年)、715〜725頁に記載されている。ステロールおよび/またはスタノールのエステルを本発明の濃縮物に含める場合、それらの量は、卵代替濃縮物の植物油含有率を決定する場合は植物油としてカウントするべきである。
卵代替濃縮物は、少量の乳化剤を含むことが好ましい。特に好ましい乳化剤は、植物レシチン、特に大豆レシチンおよびヒマワリレシチンである。普通に入手可能なレシチン材料、例えば、油を30〜45重量%、リン脂質を50〜65重量%含む材料を使用することができる。乳化剤の量は、0.05〜4重量%であることが好ましい。より好ましくは、卵代替濃縮物は、レシチンを、0.05〜3重量%、特に0.l〜l重量%の量で含み、0.15〜0.3重量%が特に好ましい。他の乳化剤を、それのみで、またはレシチンと組み合わせて使用してもよい。使用する乳化剤のHLB値が少なくとも8であることが好ましい。レシチンと組み合わせて、またはその代わりに使用してよい乳化剤の例としては、リゾレシチン、例えば米国Fort WayneのCentral Soya社製のMax Emul 322、ホスファチジルコリンを多く含むレシチンの画分、例えば、オランダのLucas Meyer社製のLeci-Choline、ポリソルベート、例えばTween 60、ジアセチル酒石酸エステル、例えば、オランダのQuest International社製のAdmul Datem 1935、および、これらの2つ以上の組み合わせが挙げられる。レシチンと組み合わせて使用するのに好ましい乳化剤は、ポリソルベートTween 60である。これは、最大0.5重量%まで、特に0.1〜0.3重量%の量で使用するのが好ましい。乳化剤は、液状卵代替品の調製を容易にし、安定させるのに寄与する。レシチンは、特に、望ましい濃さの液状卵代替品を得ることも容易にする。レシチン含有率が低いと、液状卵代替品はより濃くなる。しかし、乳化剤含有率が高いと、最終の食品製品の味および食感に悪影響を与えることがある。
卵代替濃縮物は、着色料、香料、調味料、食塩、酸味料、保存料など微量の添加成分を含んでよい。乳化剤および炭水化物のような前述の成分以外に、微量成分の合計量は、5重量%を超えないことが好ましく、より好ましくは0.3〜3重量%、特に0.5〜2重量%である。例えば、グリシン、ビタミンC、およびトコフェロールなどの材料は、濃縮物の酸化安定性を改善することがあり、少量含めると有益となることがある。
卵代替濃縮物は、容易に調製することができる。卵代替濃縮物に含めるいずれの粉末材料も、乾式混合することができる。油性の材料、例えばレシチンおよびステロールエステルを使用する場合は、それらを植物油中に分散させることができる。使用する植物油が室温で固体を含む場合は、加熱してそれを融解させるのが適切である。このように得た油相を、粉末混合物の上に噴霧することができる。油が良く分散するまで混合を続ける。得られた濃縮物は、使用した材料の量およびタイプに応じて粉末またはペーストになり得る。
卵代替濃縮物を構成するための材料の混合物を、有利には、ローラーミルを通して処理してよい。このような処理は、タンパク質粉末の粒径を小さくし、油の表面結合を増やす。これにより、その後の液状卵代替品の調製を容易にできる。
卵代替濃縮物の高い貯蔵安定性を得るためには、濃縮物の含水率が7重量%を超えないように必ずすることが好ましい。含水率は、5重量%未満であることがより好ましい。これは、濃縮物に含ませる材料に含水率が十分に低いものを選ぶことによって、また、製造前の原料および製造後の調製された濃縮物の適切な包装材料および貯蔵条件を選ぶことによって、容易に実現することができる。濃縮物中の水分の大半は、使用するタンパク質材料に由来している可能性がある。本発明の濃縮物用に選択するタンパク質原料の含水率は、9重量%未満、特に7重量%未満であることが好ましい。原料を適切に選択することおよび衛生的に作業を遂行することにより、容易に、濃縮物の微生物学的性質を良くし、特にサルモネラ汚染が全くないように必ずすることができる。
液状卵代替品は、卵代替濃縮物、水、かつ任意選択で卵白を前述の比で、例えば、フードプロセッサ中で、台所で普通に利用できるハンドミキサーを用いて、または、調製場所で利用可能な別の混合用装置を用いて混合することによって容易に調製することができる。産業施設で製造する場合は、例えば攪拌タンクまたはコロイドミルを使用して、濃縮物、かつ任意選択で卵白を水中で分散させて液状卵代替品を得ることができる。このようにして得られた液状卵代替品を、最終の食品製品を調理するために選択した調理法に従って、全卵の代わりに使用することができる。例えば、それを、それのみで、またはいくらか調味料を加えて使用して、油で調理した卵の代替品を調理することができる。スクランブルエッグまたはオムレツを調理するために、乳および調味料を含めることができる。例えばオムレツでは、油調理したマッシュルームもしくは刻んだハム、またはすりおろしたチーズを含めることができる。液状卵代替品をそれのみで卵の代わりに使用して、例えば、マヨネーズ様のドレッシングを作ることができる。これは、焼いた調理品、例えば、ケーキやマフィンなどを調理するのにも使用してよい。
卵代替濃縮物および任意選択で使用する卵白とともに使用する水の最適な量は、前述した卵代替濃縮物の正確な組成に応じてある程度変わる。これは、最初に比較的少量の水を使用することによって容易に決定することができる。液状卵代替品が望むよりもまだ濃い場合は、さらにいくらか水を混ぜることができる。
液状卵代替品の粘度は、20℃、0.15/sで、好ましくは300〜20000 mPas、より好ましくは400〜8000 mPas、特に500〜5000 mPasである。液状卵代替品の粘度は、20℃の温度で置いておいた場合に、卵代替組成物から液状卵代替品を調製した後、少なくとも1時間の間これらの範囲内であることが好ましく、少なくとも2時間これらの範囲内であることがより好ましい。再現性のある粘度の測定値を得るためには、好ましくは、液状卵代替品への空気の混入を避けるべきである。したがって、このような場合、液状卵代替品を、真空ミキサー、例えば、Stephanミキサーを減圧機能を用い900rpmで5分間使用して、卵代替濃縮物、水、かつ任意選択で卵白から適切に調製することができる。粘度は、ブルックフィールド粘度計(DV-II+モデル)を使用し10rpmでT-Dスピンドルを使用して、適切に測定することができる。
液状卵代替品のpHは、好ましくは6.0〜7.5、より好ましくは6.2〜7.0、最も好ましくは6.4〜6.8である。高pHでは、液状卵代替品の粘度が高くなりすぎる。幾分低めのpHの方が、例えばスクランブルエッグを調理するときタンパク質が凝固する温度を上昇させ、卵を使用する場合に凝固が起こる温度により近づけるという理由からも、有利となり得る。しかし、pHが低すぎると、回避することが好ましいタンパク質の変性を引き起こすことがある。卵代替濃縮物の組成に応じて、それから調製する液状卵代替品のpHを、そう望むなら、卵代替濃縮物中に少量の酸性成分またはアルカリ性成分を含めることによって、適合させることができる。pHを低くするためには、例えば、乳酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、フマル酸などの酸味料、またはこれらの酸の2つ以上の組み合わせを使用することができる。pHは、例えば、リン酸三ナトリウム、オルトリン酸二ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、または別の食品用アルカリ化剤を用いて上昇させることができる。しかし、pHは7より低いことが好ましく、このようなアルカリ性物質の使用は避けることが好ましい。
本明細書を通じて、すべての割合、百分率、および比は、別段に示さない限り、重量比である。本来の実施例および比較例を除いては、または、別段に明確に示さない限りは、本明細書の記述において材料の量を示すすべての数量は、「約」という単語がつくものと理解されたい。
「comprising(含む)」という用語は、その後に述べられる任意の要素のみに限定しているのではなく、機能上極めてまたは少し重要な特定されていない要素も包含することを意味する。言い換えると、記載した工程、要素、または選択肢は網羅的である必要はない。「including(含む)」または「having(有する)」という用語を使用しているときは常に、これらの単語は、上記に定義した「comprising」と同等のことを意味する。
(実施例1)
卵代替組成物を、表1に列挙した成分から調製した。
Figure 2006518201
Tween 60は、オランダのQuest International社から入手した。Bolec ZTは、オランダのUnimills社製のリン脂質含有率が63.5重量%の透明な大豆レシチンペーストである。Pro Fam 974は、オランダのADM社製の大豆タンパク質分離物(タンパク質含有率90重量%、20℃でのPDI 75%)である。使用した卵白粉末は、オランダNive社製の泡立てできない乾燥卵白粉末(タンパク質含有率 81重量%、PDI 100%)であった。乳清タンパク質濃縮物は、オランダのBorculodomo社製のProxime WPC35(タンパク質含有率 35重量%、PDI 100%)であった。
これらの相の成分をそれぞれ混合し、次いで2つの混合物を一緒にし、ホバート(Hobart)ミキサーで5分間混合した。得られた卵代替濃縮物は乾燥したペーストであった。
得られた卵代替濃縮物の含水率は、5重量%であった。その炭水化物含有率は6重量%であり、タンパク質含有率は53重量%であった。コレステロール含有率は、0.001重量%未満であった。PDIは約82%であった。
卵代替濃縮物22pbwを、Stephanミキサーにて900rpmで水78pbwと混和させた。液状卵代替品の粘度は、20℃、0.15/sで、約600mPasであった。24時間の保管後、粘度はほとんど上昇しなかった。この液状代替品を使用して、通常の方法でオムレツを調理した。オムレツを調理するために、約60gの液状卵代替品を使用し、約3mlの油をひいた予熱した鍋に流し入れた。良質のオムレツが得られた。
(実施例2)
大豆タンパク質分離物を11.333pbw、乳清タンパク質濃縮物を1.557pbw、ヒマワリ油を7.2pbw使用した点以外は実施例1の方法を繰り返して、卵代替濃縮物を調製した。得られた液状卵代替品は、60g当たり6.25 gの大豆タンパク質を含有していた。粘度は、20℃、0.15/sで約2800mPasであった。24時間後、粘度は約4000mPasに上昇した。粘度は、最適条件よりいくらか高すぎると判定した。得られたオムレツも、実施例1のものほど良質ではなかったが、なお十分に許容できるものであった。
(実施例3および4)
ポリソルベートを使用しなかった点、ならびに油の量をそれぞれ7.6pbwおよび7.24pbwに変えた点以外は、実施例1および2の方法を繰り返した。実施例1および2の結果と同様の良い結果が得られた。オムレツのサンプルを本物の卵から調理した参照サンプルのオムレツとともに、一晩放置した。翌日、本物の卵のオムレツサンプルは非常に硬くなり、食べるには不快な状態になっていた。実施例3および4のサンプルは、はるかに良い口当たりおよび食感を保持していた。
(比較の実施例AおよびB)
実施例Aでは、乳清タンパク質濃縮物を5.01pbw使用し卵白粉末を使用しなかった点以外は、実施例1の方法を繰り返した。実施例Bでは、卵白粉末を5.01 pbw使用し乳清タンパク質濃縮物を使用しなかった点以外は実施例1の方法を繰り返した。それぞれの液状卵代替品の粘度は許容されるものであったが、実施例Bの組成物は、24時間保管すると粘度が2倍以上上昇した。実施例Aの組成物はオムレツの調理をしている間、液状のままであった。実施例Bの組成物は調理中に凝固したが、口当たりは非常に崩れやすく、オムレツよりむしろスクランブルエッグに似ていた。食感は多少ゴムのようであった。オムレツの調理をしている間、褐変は起こらなかった。
(比較の実施例C)
実施例1の卵代替濃縮物4pbwを、ホバート(Hobart)ミキサー中でマルトデキストリン(オランダ、Avebe社製のPaselli MD20)1pbwと混合した。得られた卵代替濃縮物の炭水化物含有率は25重量%であった。液状卵代替品を、先にしたようにStephanミキサー中で卵代替濃縮物22pbwと水78pbwを混合することによって調製した。得られた液状卵代替品の粘度はかなり低く、20℃、0.15/sで200mPasであった。24時間保管すると、粘度は約1000mPasに上昇し、5倍に増えた。オムレツの調理をしている際、この組成物は適切にゲル化しなかった。これは、卵様の構造にはならず、カラメル様の外観を呈した。
(実施例5)
卵代替濃縮物のために表2の量を使用した点以外は、実施例1の方法を繰り返した。
Figure 2006518201
液状卵代替品を調製するために、卵代替濃縮物1pbwを水3pbwと混合した。液状卵代替品の粘度はいくらか高かったが、その他の点では良い結果が得られた。
(実施例6)
乳清タンパク質濃縮物の代わりに脱脂乳粉末(タンパク質含有率 36重量%、PDI 95%)を使用した点以外は、実施例5の方法を繰り返した。得られた卵代替濃縮物の炭水化物含有率は約7重量%であった。液状卵代替品は、実施例3の製品よりいくらか粘度が高かったが、全般的に見て、この製品は許容されると判定した。
(実施例7〜9および比較の実施例D)
油相組成物を、以下の材料から調製した。
ヒマワリ油 98.98pbw
レシチン(Bolec ZT) 0.57pbw
着色料(3%カロテン) 0.42 pbw
トコフェロールミックス 0.03 pbw
粉末相組成物を、以下の材料から調製した。
大豆タンパク質分離物(Pro Fam 974) 67.8pbw
卵白粉末 21.7pbw
乳清タンパク質濃縮物 9.3pbw
キサンタンガム 0.16pbw
クエン酸 0.03pbw
アスコルビン酸 0.05pbw
グリシン 0.03pbw
食塩 0.90pbw
使用した材料は、実施例1について記述したものと同じであった。卵代替濃縮物を、表3に示した相対量を用いて、実施例1で記述したように油相組成物および粉末相組成物から調製した。表3に示した相対量の水を用いて、実施例1で記述したように、得られた卵代替濃縮物を使用して液状卵代替品を調製した。
表3は、卵代替濃縮物の油含有率も示す。タンパク質の量および組成は、得られる4種の液状卵代替品について一定であった。
Figure 2006518201
オムレツを、液状卵代替品を用いて調理した。実施例9および特に比較の実施例Dのオムレツは鍋にくっつき、それらの口当たりおよび食感は良くなかった。比較の実施例Dのオムレツは、許容できるものではなく、実施例9のオムレツは許容できる境界線上のものであった。実施例7および8のオムレツは、はるかに良質であり、実施例7のものをより良質のものとみなした。
(比較の実施例E)
卵代替濃縮物を以下の材料から調製した。
ヒマワリ油 2.13pbw
レシチン 0.03pbw
着色料 0.02pbw
大豆粉 15.41pbw
卵白粉末 2.85pbw
乳清タンパク質濃縮物 1.22pbw
キサンタンガム 0.02pbw
アスコルビン酸 0.01pbw
食塩 0.12pbw
卵風味料 0.18pbw
使用した大豆粉は、米国、ミネアポリスのCargill社製の脱脂大豆粉Cargill 200/70であった。これは、水分を9%含み、また、乾燥状態で示すと、タンパク質を52重量%、(大豆粉の乾燥状態で示して17重量%の植物繊維を含めて)炭水化物を46重量%、脂肪を1重量%、ミネラルを1重量%含んでいた。その他の点では、使用した材料およびプロセスは、実施例1と同じであった。卵代替濃縮物の炭水化物含有率は20重量%を超えていた。
この組成物を用いてオムレツの調理を試みたが、結果物は許容できるものではなかった。この組成物は、鍋にひどくくっつき、口当たりは練り粉/パン様であり、味は非常に悪かった。

Claims (15)

  1. タンパク質を40〜85重量%、植物油を10〜50重量%、炭水化物を0.5〜15重量%、およびコレステロールを0.5重量%未満含む卵代替濃縮物であって、前記タンパク質が大豆タンパク質、乳タンパク質、および任意選択で卵白タンパク質を含み、前記タンパク質の少なくとも50重量%が大豆タンパク質であり、PDIが少なくとも60%である卵代替濃縮物。
  2. 大豆タンパク質および乳タンパク質の重量比が2:1から40:1の間である、請求項1に記載の濃縮物。
  3. 大豆タンパク質および乳タンパク質の重量比が7:1から40:1の間である、請求項2に記載の濃縮物。
  4. 卵白タンパク質および乳タンパク質の重量比が2:1から10:1の間である、請求項1から3のいずれか一項に記載の濃縮物。
  5. 前記乳タンパク質が乳清タンパク質である、請求項1から4のいずれか一項に記載の濃縮物。
  6. 前記濃縮物のタンパク質の60〜90重量%が大豆タンパク質である、請求項1から5のいずれか一項に記載の濃縮物。
  7. 大豆タンパク質を30〜50重量%、乳清タンパク質を0.5〜10重量%、卵白タンパク質を5〜25重量%含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の濃縮物。
  8. 乳清タンパク質を1〜3重量%、卵白タンパク質を8〜17重量%含む、請求項7に記載の濃縮物。
  9. 大豆タンパク質を少なくとも41重量%含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の濃縮物。
  10. 乳化剤を0.05〜4重量%含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の濃縮物。
  11. 前記植物油含有が20〜40重量%である、請求項1から10のいずれか一項に記載の濃縮物。
  12. 前記炭水化物含有が1〜10重量%である、請求項1から11のいずれか一項に記載の濃縮物。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載の卵代替濃縮物を16〜28重量%、水を45〜82重量%、および任意選択で卵白を含む液状卵代替品であって、含水率が75〜84重量%であり、卵白タンパク質を含む液状卵代替品。
  14. 前記卵代替濃縮物が卵白タンパク質を含み、前記液状卵代替品が水を70〜82重量%、前記卵代替濃縮物を18〜30重量%含み、卵白を含まない、請求項13に記載の卵代替品。
  15. 0.15/s、20℃における粘度が300〜20000mPasである、請求項13または請求項14に記載の卵代替品。
JP2006501783A 2003-02-21 2004-02-05 卵代替濃縮物および液状卵代替品 Expired - Lifetime JP4476994B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP03075500A EP1452098B1 (en) 2003-02-21 2003-02-21 Egg replacer concentrate and liquid egg replacer
PCT/EP2004/001180 WO2004073423A1 (en) 2003-02-21 2004-02-05 Egg replacer concentrate and liquid egg replacer

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006518201A true JP2006518201A (ja) 2006-08-10
JP4476994B2 JP4476994B2 (ja) 2010-06-09

Family

ID=32748898

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006501783A Expired - Lifetime JP4476994B2 (ja) 2003-02-21 2004-02-05 卵代替濃縮物および液状卵代替品

Country Status (19)

Country Link
US (1) US6878394B2 (ja)
EP (1) EP1452098B1 (ja)
JP (1) JP4476994B2 (ja)
KR (1) KR101091293B1 (ja)
CN (1) CN1323613C (ja)
AT (1) ATE361679T1 (ja)
AU (1) AU2003268844B8 (ja)
BR (1) BRPI0406595A (ja)
CA (1) CA2449906C (ja)
DE (1) DE60313732T2 (ja)
ES (1) ES2286379T3 (ja)
HK (1) HK1087598A1 (ja)
IL (1) IL169197A (ja)
MX (1) MXPA03011105A (ja)
PL (1) PL209669B1 (ja)
PT (1) PT1452098E (ja)
RU (1) RU2324393C2 (ja)
WO (1) WO2004073423A1 (ja)
ZA (1) ZA200504862B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007523651A (ja) * 2004-02-27 2007-08-23 バイロン・オーストラリア・ピーティーワイ・リミテッド 卵様食物製品
JP2020521513A (ja) * 2017-06-01 2020-07-27 ザ ヴェグレット カンパニー ピーティーワイ リミテッドThe Veggletto Company Pty Limited 卵非含有模造卵食品
JP6963707B1 (ja) * 2021-04-23 2021-11-10 キユーピー株式会社 液卵代替組成物及び加熱凝固物

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005079605A1 (en) * 2004-02-13 2005-09-01 Unilever N.V. Egg replacer composition and method for making a bakery product therewith
US7927648B2 (en) * 2004-06-28 2011-04-19 Archer Daniels Midland Company Composition and method for enhancing eggs
WO2006048093A1 (en) * 2004-11-01 2006-05-11 Unilever N.V. A method for preparing a food product and a pack containing frozen or chilled se mi-finished food product
EP1828331B1 (en) 2004-12-22 2019-01-30 Colarôme Inc. Natural water-insoluble encapsulation compositions and processes for preparing same
CZ300182B6 (cs) * 2005-05-06 2009-03-11 Zpusob výroby potravinárské hmoty z vajecných bílku
US20090258133A1 (en) * 2005-11-14 2009-10-15 Janos Bodor Mayonnaise Product and a Process for Preparing It
US7476407B2 (en) * 2006-03-03 2009-01-13 Conagra Foods Rdm, Inc. Pasteurized refrigerated liquid egg and stable meat product and a method for making such a product
US7476410B2 (en) * 2006-03-03 2009-01-13 Conagra Foods Rdm, Inc. Stable meat product for a food product environment and a method for making such a product
US7476409B2 (en) * 2006-03-03 2009-01-13 Conagra Foods Rdm, Inc. Color stable meat product for an egg product
WO2009021110A1 (en) 2007-08-08 2009-02-12 Archer-Daniels-Midland Company Egg replacement and emulsifier system and related methods
BR112012004420A2 (pt) * 2009-09-02 2015-09-01 Team Foods Colombia Sa "composição com alto teor proteico para a indústria alimentícia"
RU2450549C1 (ru) * 2011-01-25 2012-05-20 Руслан Мусаевич Аммаев Заменитель яичного порошка
CN102326795B (zh) * 2011-08-23 2013-09-04 李伟莉 一种鸡蛋替代品及其制备方法
CN104203000B (zh) * 2011-11-02 2017-10-27 汉普顿克里克公司 基于植物的蛋替代物和制造方法
ES2380965B1 (es) * 2012-03-08 2013-01-24 Miguel Roca Molinas Composición sustitutiva del huevo, reconstitución de huevo, producto alimenticio y procedimiento de reconstitución correspondiente
RU2536135C1 (ru) * 2013-08-29 2014-12-20 Общество С Ограниченной Ответственностью "Макарон-Сервис" Композиция заменителя яиц
JP6839649B2 (ja) * 2014-08-29 2021-03-10 スチュアート ジョンソン,ピーター 新規食品およびその使用方法
PL414396A1 (pl) 2014-10-16 2016-04-25 Bogusław Szostak Sposób wytwarzania produktu z jajek i produkt z jajek
FI128824B (en) * 2019-07-25 2020-12-31 Avena Nordic Grain Oy A process for preparing a vegetable protein ingredient
WO2020219595A1 (en) * 2019-04-22 2020-10-29 Perfect Day, Inc. Egg replacer and compositions comprising the egg replacer, and methods for producing the same
CA3092021A1 (en) 2019-09-03 2021-03-03 Prairie Tide Diversified Inc. Aquafaba composition and methods of manufacture
FI129771B (en) * 2021-04-27 2022-08-15 Solar Foods Oy EGG REPLACEMENT FOOD AND METHOD FOR ITS PRODUCTION
WO2024110037A1 (de) 2021-11-25 2024-05-30 Neggst Foods Gmbh Vollei-ersatzprodukt auf veganer basis
DE102021130974A1 (de) 2021-11-25 2023-05-25 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung eingetragener Verein Eigelb-Ersatzprodukt auf veganer Basis
US20230240343A1 (en) * 2022-03-27 2023-08-03 Michael Vernon Bateman Versatile Culinary Formulation

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4046922A (en) * 1974-05-20 1977-09-06 The Quaker Oats Company Shelf stable, semi-moist simulated egg
NZ183822A (en) * 1976-05-03 1980-05-08 Itt Method for preparing a lipoprotein emulsion :an egg yolk replacer
US4360537A (en) * 1976-05-03 1982-11-23 International Telephone And Telegraph Corporation Lipoprotein emulsions for food use and methods for preparing the same
US4103038A (en) * 1976-09-24 1978-07-25 Beatrice Foods Co. Egg replacer composition and method of production
US4238519A (en) * 1978-12-18 1980-12-09 Stauffer Chemical Company Egg albumen extender prepared from derived protein-containing compositions and additives
US4511588A (en) * 1983-04-20 1985-04-16 Asahi-Matsu Foods Inc. Preservable granular tofu (soybean curd) and the process of production thereof
GB8506846D0 (en) * 1985-03-15 1985-04-17 Bio Isolates Ltd Egg substitutes
US5192566A (en) * 1988-05-06 1993-03-09 Cox James P Whole poultry egg analogue composition and method
US5340601A (en) * 1990-07-11 1994-08-23 Eustathios Vassiliou Simulated egg-yolk compositions, products, and methods of making
US6007856A (en) * 1997-08-08 1999-12-28 The Procter & Gamble Company Oil-in-water dispersions of β-carotene and other carotenoids stable against oxidation prepared from water-dispersible beadlets having high concentrations of carotenoid
US6726951B2 (en) * 1999-10-01 2004-04-27 James Stewart Campbell Egg concentrate product and methods for making and utilizing the same

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007523651A (ja) * 2004-02-27 2007-08-23 バイロン・オーストラリア・ピーティーワイ・リミテッド 卵様食物製品
JP2020521513A (ja) * 2017-06-01 2020-07-27 ザ ヴェグレット カンパニー ピーティーワイ リミテッドThe Veggletto Company Pty Limited 卵非含有模造卵食品
JP7108167B2 (ja) 2017-06-01 2022-07-28 ザ ヴェグレット カンパニー ピーティーワイ リミテッド 卵非含有模造卵食品
JP6963707B1 (ja) * 2021-04-23 2021-11-10 キユーピー株式会社 液卵代替組成物及び加熱凝固物
WO2022224796A1 (ja) * 2021-04-23 2022-10-27 キユーピー株式会社 液卵代替組成物及び加熱凝固物
JP2022167482A (ja) * 2021-04-23 2022-11-04 キユーピー株式会社 液卵代替組成物及び加熱凝固物

Also Published As

Publication number Publication date
DE60313732T2 (de) 2008-01-24
ES2286379T3 (es) 2007-12-01
PL377186A1 (pl) 2006-01-23
BRPI0406595A (pt) 2005-12-20
US20040166230A1 (en) 2004-08-26
US6878394B2 (en) 2005-04-12
DE60313732D1 (de) 2007-06-21
ATE361679T1 (de) 2007-06-15
CA2449906A1 (en) 2004-08-21
AU2003268844B2 (en) 2005-05-19
CN1750763A (zh) 2006-03-22
HK1087598A1 (en) 2006-10-20
EP1452098B1 (en) 2007-05-09
RU2324393C2 (ru) 2008-05-20
AU2003268844B8 (en) 2005-07-21
KR20050103299A (ko) 2005-10-28
MXPA03011105A (es) 2004-12-07
AU2003268844A1 (en) 2004-09-09
CA2449906C (en) 2009-03-24
ZA200504862B (en) 2006-08-30
WO2004073423A1 (en) 2004-09-02
PL209669B1 (pl) 2011-10-31
RU2005129331A (ru) 2006-02-10
JP4476994B2 (ja) 2010-06-09
PT1452098E (pt) 2007-06-12
CN1323613C (zh) 2007-07-04
IL169197A (en) 2010-11-30
KR101091293B1 (ko) 2011-12-07
EP1452098A1 (en) 2004-09-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4476994B2 (ja) 卵代替濃縮物および液状卵代替品
RU2360537C2 (ru) Композиция заменителя яиц и способ получения хлебобулочных изделий, содержащих его
US11672265B2 (en) Egg replacement containing euglena-derived components
US20050196513A1 (en) Egg-like food product
JP7108167B2 (ja) 卵非含有模造卵食品
WO2014149362A1 (en) Fortified egg white products
JP2016165246A (ja) 焼菓子用食感改良材
MXPA06009126A (en) Egg replacer composition and method for making a bakery product therewith
AU2005216574A1 (en) Egg-like food product
JP2018061487A (ja) 可塑性油脂組成物及びシュガークリームの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090529

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091013

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100113

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100209

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100310

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 3