JP2006514130A - インクジェットインクおよび記録材料 - Google Patents

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Abstract

本発明は、a)ヒドロキシルアミン安定化剤、b)ニトロン安定化剤、およびc)アミンオキシド安定化剤、からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含むインクジェットインク、インクジェット記録材料またはインクジェットシステムに関する。本発明の安定化剤化合物は、顕著な光安定性、気体退色安定性および暗所保存安定性を有するインクジェットプリントを提供する。そのヒドロキシルアミンは、例えば式:R12N−OH(式中、R1およびR2は独立して、ベンジル、メチル、エチル、オクチル、ラウリル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシルもしくはオクタデシルであるか、またはR1およびR2は、それぞれ水素化牛脂アミンに見出されるアルキル混合物である)で示されるN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンである。ニトロンおよびアミンオキシド安定化剤は、例えばヒドロキシルアミン安定化剤のニトロンおよびアミンオキシド類似体である。

Description

本発明は、改善された特性を備えたインクジェットインク、インクジェット記録材料またはインクジェットシステムに関する。
インクジェット方式では、インク滴をノズルを通して記録材料に噴射することによって、画像が作成される。ほとんどの場合、インクは、染料の水溶液である。記録材料は、前記染料を急速かつ永久に固定しなければならない。大体は、染料結合層を備えた特殊製造の紙またはプラスチックフィルムが、この目的で使用されている。ノズルが微細であるために、インク媒体に完全に溶解した染料が、顔料よりも好ましい。その上、染料は、顔料に比較すると、より高い彩度、およびより良好な色域を付与する。しかし、インクジェット染料は通常、例えば従来の印刷インク中で慣例的に用いられる着色顔料よりも、耐光堅ろう度が低い。結果として、インクジェット印刷によって作成された画像は、光を受けると寿命が短くなり、こうして急速に退色または変色し始める。
インクジェットインクまたは媒体における水不溶性ヒンダードアミン化合物の使用が、例えばJP2000062310、JP05239389およびJP11348418に報告されている。
JP2000044851が、特定のヒンダードアミン化合物を含有するインク組成物を教示している。
米国特許6,102,997が、特定のアミン化合物を含むインクジェットシステムを記載している。
JP99170686が、全般的にはインクジェット記録媒体のインク受容層内のヒンダードアミン型添加剤を教示している。
米国特許出願20020050226が、ヒンダードアミン誘導体を含む水性インク組成物を開示している。
EP884640が、写真カラー現像剤組成物中の抗酸化剤としての特定のN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン誘導体の使用を教示している。
WO02/055618が、ヒドロキシルアミン塩化合物を含むインクジェットインクまたはインクジェット記録材料を教示している。
特定のヒドロキシルアミン化合物および特定のニトロン化合物が、顕著な永久性を備えたインクジェットプリントを付与することが、ここに見出された。ヒドロキシルアミンおよびニトロンは、顕著な光安定性、気体退色安定性(gas fade stability)および暗所保存安定性を付与する。
気体退色安定性は、オゾン、一重項酸素、および他の大気汚染物質、例えばNOX、SOXなどへの暴露に対する安定性を指す。
それゆえ本発明は、
a)ヒドロキシルアミン安定化剤、
b)ニトロン安定化剤、および
c)アミンオキシド安定化剤、
からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含むインクジェットインクまたはインクジェット記録材料に関する。
その上、本発明は、
a)ヒドロキシルアミン安定化剤からなる群から選択される少なくとも1種の化合物、およびb)ニトロン安定化剤からなる群から選択される少なくとも1種の化合物、または
a)ヒドロキシルアミン安定化剤からなる群から選択される少なくとも1種の化合物、およびc)アミンオキシド安定化剤からなる群から選択される少なくとも1種の化合物、または
b)ニトロン安定化剤からなる群から選択される少なくとも1種の化合物、およびc)アミンオキシド安定化剤からなる群から選択される少なくとも1種の化合物、
を含むインクジェットインクまたはインクジェット記録材料に関する。
ヒドロキシルアミン安定化剤、好ましくはジアルキルヒドロキシルアミン安定化剤、例えばN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン類およびN,N−ジベンジルヒドロキシルアミンが、例えば1997年6月13日に提出された米国特許出願874,211(EP884640)、ならびに米国特許4,590,231、同4,668,721、同4,782,105、同4,876,300および同5,013,510(それらの関連部分は、本明細書に参考として援用される)に教示されるとおり、様々なポリマー基材のための有用な安定化剤として周知である。
米国特許4,649,221および同4,703,073が、ポリオレフィンを安定化させるための、それぞれポリヒドロキシルアミン化合物およびアルキル化N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン誘導体の使用を教示している。これらの米国特許の開示も、本明細書に参考として援用される。
エステル、アミドまたはチオによって置換されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン類が、米国特許4,612,393、同4,720,517、同4,668,727および同5,019,285に記載されており、それらの関連する開示も、本明細書に参考として援用される。
例えば本発明のヒドロキシルアミン安定化剤は、上述の米国特許に開示されたものであり、例えば式:
12N−OH
(式中、
1は、炭素原子1〜36個のアルキル、炭素原子5〜12個のシクロアルキル、もしくは炭素原子7〜9個のアラルキルであるか、またはR1は、炭素原子1〜12個のアルキル、炭素原子1〜12個のペルフルオロアルキル、ハロゲン、シアノ、E1O−、E1CO−、E1OCO−、M+-CO−、E1COO−、E1S−、E1SO−、E1SO2−、−NH2、−NHE1、−NE12、−PO(OE1)(OE2)もしくは−OPO(OE1)(OE2)基1〜6個によって置換された前記アルキル、シクロアルキルもしくはアラルキルであり;
2は、水素であるか、もしくは独立してR1と同じ意味であり、ここで、R1およびR2の少なくとも一方は、−NOH部分に対してα位の水素を含むか;または
1およびR2は一緒になって、−NOH部分に対してα位に少なくとも1個の炭素によって置換された水素を含むC2〜12複素環を形成し、ここで、前記C2〜12複素環は、非置換であるか、もしくは炭素原子1〜12個のアルキル、炭素原子1〜12個のペルフルオロアルキル、ハロゲン、シアノ、E1O−、E1CO−、E1OCO−、M+-CO−、E1COO−、E1S−、E1SO−、E1SO2−、−NH2、−NHE1、−NE12、−PO(OE1)(OE2)もしくは−OPO(OE1)(OE2)基1〜3個によって置換されているか;または前記C2〜12複素環は、−O−、−NE1−、−CO−、−CONE1−、−S−、−SO−、−SO2−、−COO−、−PO3−もしくは−PO41基1〜3個によって中断されているか;または前記複素環は、前記基によって置換され、かつ中断されており;
+は、1価、2価または3価の金属陽イオンであり;
1およびE2は独立して、水素、炭素原子1〜8個のアルキル、もしくはヒドロキシ基1〜3個によって置換された炭素原子1〜8個のアルキルであるか;またはE1およびE2は独立して、ヒドロキシル、メトキシ、アセタートもしくはプロピオナートを末端とするポリ(エチレングリコール)もしくはポリ(プロピレングリコール)のオリゴマーであり、ここで、オリゴマーは、分子量が最大で約500である)で示されるものである。
成句「R1およびR2の少なくとも一方は、−NOH部分に対してα位の水素を含む」は、本発明のヒドロキシルアミンが、ジ−tert−アルキルヒドロキシルアミンでないことを意味する。
本発明のジアルキルヒドロキシルアミン安定化剤は、例えば、R1およびR2が独立して、ベンジル、メチル、エチル、オクチル、ラウリル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシルもしくはオクタデシルであるか、またはR1およびR2が、それぞれ水素化牛脂アミンに見出されるアルキル混合物である、N,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンである。
本発明のヒドロキシルアミン安定化剤は、例えば、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N−ジメチルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ヒドロキシルアミン、N,N−ビス(3−ヒドロキシプロピル)ヒドロキシルアミン、N,N−ビス(2−カルボキシエチル)ヒドロキシルアミン、N,N−ビス(ベンジルチオメチル)ヒドロキシルアミン、N,N−ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N−ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N−ジドデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘキサデシル−N−テトラデシルヒドロキシルアミン、N−ヘキサデシル−N−ヘプタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘキサデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘプタデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−メチル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジ(水素化牛脂)ヒドロキシルアミン、または:
Figure 2006514130
(式中、n=2〜200)
からなる群から選択されるN,N−ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンである。
例えば、本発明のヒドロキシルアミン安定化剤は、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ヒドロキシルアミン、N,N−ビス(3−ヒドロキシプロピル)ヒドロキシルアミンもしくはN,N−ジベンジルヒドロキシルアミンであるか、または本発明のヒドロキシルアミン安定化剤は、例えばN,N−ジ(水素化牛脂)アミンの直接酸化によって生成されるN,N−ジ(アルキル)ヒドロキシルアミンである。
本発明のニトロン安定化剤は、例えば米国特許4,898,901および同4,972,009に記載されており、その開示は、本明細書に参考として援用される。
ニトロン安定化剤は、例えば式:
Figure 2006514130
(式中、
1は、炭素原子1〜36個のアルキル、炭素原子5〜12個のシクロアルキル、もしくは炭素原子7〜9個のアラルキルであるか、またはR1は、炭素原子1〜12個のアルキル、炭素原子1〜12個のペルフルオロアルキル、ハロゲン、シアノ、E1O−、E1CO−、M+-CO−、E1OCO−、E1COO−、E1S−、E1SO−、E1SO2−、−NH2、−NHE1、−NE12、−PO(OE1)(OE2)もしくは−OPO(OE1)(OE2)基1〜6個によって置換された前記アルキル、シクロアルキルもしくはアラルキルであり;
2は、水素である、もしくは独立してR1と同じ意味であるか;または
1およびR2は一緒になって、非置換であるか、もしくは炭素原子1〜12個のアルキル、炭素原子1〜12個のペルフルオロアルキル、ハロゲン、シアノ、E1O−、E1CO−、M+-CO−、E1OCO−、E1COO−、E1S−、E1SO−、E1SO2−、−NH2、−NHE1、−NE12、−PO(OE1)(OE2)もしくは−OPO(OE1)(OE2)基1〜3個によって置換されたC2〜12複素環を形成しているか;または前記C2〜12複素環は、−O−、−NE1−、−CO−、−CONE1−、−S−、−SO−、−SO2−、−COO−、−PO3−もしくは−PO41基1〜3個によって中断されているか;または前記複素環は、前記基によって置換され、かつ中断されており;
1およびE2は独立して、水素、炭素原子1〜8個のアルキル、もしくはヒドロキシ基1〜3個によって置換された炭素原子1〜8個のアルキルであるか;またはE1およびE2は独立して、ヒドロキシル、メトキシ、アセタートもしくはプロピオナートを末端とするポリ(エチレングリコール)もしくはポリ(プロピレングリコール)のオリゴマーであり、ここで、オリゴマーは、分子量が最大で約500であり;そして
3は独立して、R1と同じ意味である)で示されるものである。
またはニトロン安定化剤は、式:
Figure 2006514130
〔式中、
Eは、水素、オキシル、ヒドロキシル、炭素原子1〜18個のアルキル、炭素原子3〜18個のアルケニル、炭素原子5〜12個のシクロアルキル、炭素原子2〜6個のヒドロキシアルキル、炭素原子2〜20個のアルコキシアルキル、炭素原子1〜18個のアルカノイル、炭素原子1〜18個のアルコキシ、炭素原子5〜12個のシクロアルコキシ、炭素原子6〜10個のアリールオキシ、炭素原子2〜6個のヒドロキシアルコキシ、炭素原子2〜20個のアルコキシアルコキシ、炭素原子7〜15個のアラルコキシ、または炭素原子7〜12個の二環式もしくは三環式脂肪族オキシ基であり、
4およびR5は独立して、炭素原子1〜4個のアルキルであるか、またはR3およびR4が一緒に、ペンタメチレンであり、
nは、1、2、3または4であり、
nが、1である場合、
Tは、炭素原子1〜36個のアルキル、炭素原子5〜12個のシクロアルキル、炭素原子7〜9個のアラルキル、または炭素原子1〜4個のアルキルによって、もしくはハロゲン原子1もしくは2個によって置換された炭素原子7〜9個のアラルキル、酸素原子1個以上によって中断されている前記アルキル、シアノエチル、炭素原子3〜8個のアルケニル、炭素原子4〜36個のアルコキシカルボニルアルキル(ここで、アルキルは、炭素原子1〜4個のものである)であり、
nが、2である場合、
Tは、炭素原子2〜12個のアルキレン、炭素原子6〜10個のアリーレン、キシリレン、−CH2CHOHCH2−、−CH2CHOHCH2−O−G1−O−CH2CHOHCH2−、−CH2−フェニレン−COO−G1−OCO−フェニレン−CH2−、または−CH2−フェニレン−CH2−OCO−G1−COO−CH2−フェニレン−CH2−(式中、G1は、炭素原子2〜12個のアルキレン、炭素原子6〜10個のアリーレンまたは炭素原子6〜12個のシクロアルキレンである)であり、
nが、3である場合、
Tは、炭素原子3〜6個のアルカントリイルであるか、または
Figure 2006514130
であり、
nが、4である場合、
Tは、炭素原子4〜6個のアルカンテトライルであり、
3は、直接結合、−OCO−(Cq2qq−、−OCO−フェニレン−CH2−、NG4−CO−(Cq2qq−、またはNG4−CO−フェニレン−CH2−(式中、qは、1〜12である)であり、
4は、水素、炭素原子1〜8個のアルキル、またはフェニルであり、
mは、1または2であり、
mが、1である場合、
2は、炭素原子1〜36個のアルキルであり、酸素原子1個以上によって中断されている前記アルキル、シアノメチル、炭素原子6〜8個のシクロアルキル、炭素原子2〜8個のアルケニル、炭素原子6〜10個のアリール、炭素原子1〜4個のアルキルによって、またはハロゲン原子1もしくは2個によって置換された炭素原子6〜10個のアリール、あるいは炭素原子4〜36個のアルコキシカルボニルアルキル(ここで、アルキルは、炭素原子1〜4個のものである)1個以上によって中断されており、そして
mが、2である場合、
2は、炭素原子2〜12個のアルキレン、または炭素原子6〜10個のアリーレンであり、
XおよびX1は独立して、Q−G(式中、Qは、−O−、−COO−、−OCO−または−NR6−であり、
6は、水素、炭素原子1〜8個のアルキル、炭素原子5〜12個のシクロアルキル、シアノエチル、炭素原子6〜10個のアリール、炭素原子7〜15個のアラルキル、または−CH2CHR7OHであり、R7は、水素、メチルまたはフェニルであり、ここで、Qは、ピペリジニル環に結合しており、
Gは、炭素原子1〜4個のアルキレン、炭素原子6〜10個のアリーレン、または炭素原子7〜15個のアリーレン−アルキレンである)であり、
8およびR9は独立して、水素、または炭素原子1〜8個のアルキルであり、そして
LおよびL1は独立して、炭素原子2〜5個の−CO−アルキレン、または−CO−フェニレンであり、ここで、カルボニル基は、N原子に結合している〕で示されるものである。
好ましくはEは、水素、ヒドロキシル、炭素原子1〜12個のアルキル、アルキル、ベンジル、炭素原子2〜4個のアルカノイル、炭素原子1〜12個のアルコキシ、シクロヘキシルオキシ、またはα−メチルベンジルオキシである。もっと好ましくはEは、水素、ヒドロキシル、炭素原子1〜4個のアルキル、アリル、ベンジル、アセチル、メトキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシまたはシクロヘキシルオキシである。
好ましい実施形態は、
Eが、水素、ヒドロキシル、炭素原子1〜12個のアルキル、アルキル、ベンジル、炭素原子2〜4個のアルカノイル、炭素原子1〜12個のアルコキシ、シクロヘキシルオキシ、またはα−メチルベンジルオキシであり、
4およびR5が、それぞれメチルであり、
nが、1である場合、
Tが、水素、炭素原子1〜18個のアルキル、ベンジルまたは炭素原子4〜18個のアルコキシカルボニルアルキルであり、ここでアルキルは、炭素原子2〜4個のものであり、
nが、2である場合、
Tが、炭素原子2〜8個のアルキレンであるか、またはp−キシリレンであり、
nが、3である場合、
Tが、グリセリルであり、
nが、4である場合、
Tが、ペンタエリトリチルであり、
3が、直接結合であり、
4が、水素であり、
mが、1である場合、
2が、炭素原子1〜12個のアルキル、またはフェニルであり、
mが、2である場合、
2が、炭素原子3〜8個のアルキレン、またはフェニレンであり、
XおよびX1が、同一であり、
8およびR9が、それぞれ水素であり、そして
LおよびL1が、同一で、−CO−CH2−または−CO−フェニレン−である、インクジェットインクまたはインクジェット記録材料である。
ニトロン安定化剤は、例えばα−フェニル−N−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトロン、α−フェニル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)ニトロン、α−フェニル−N−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトロン、α−フェニル−N−(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトロン、α,α'−p−フェニレン−N,N'−ビス〔(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトロン〕、N−ベンジル−N−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イリデン)アミン−N−オキシド、α−n−プロピル−N−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトロン、α−イソプロピル−N−(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトロン、α,α'−テトラメチレン−N,N'−ビス〔(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトロン〕、α−n−プロピル−N−(1−アセチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトロン、およびα−〔4−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルオキシカルボニル)フェニル〕−N−〔4−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルオキシカルボニル)ベンジル〕ニトロンである。
ニトロン安定化剤は、例えばヒドロキシルアミン安定化剤の対応する酸化生成物である。即ちニトロンは、ヒドロキシルアミン安定化剤のニトロン類似体であってもよい。ニトロンは、例えばN−ベンジル−α−フェニルニトロン、N−エチル−α−メチルニトロン、N−オクチル−α−ヘプチルニトロン、N−ラウリル−α−ウンデシルニトロン、N−テトラデシル−α−トリデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−ヘプタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘキサデシルニトロン、N−メチル−α−ヘプタデシルニトロン、N,N−ジ−(水素化牛脂)ヒドロキシルアミンから誘導されるニトロン、N−ベンジル−α−メチルニトロン、N−ブチル−α−プロピルニトロン、
Figure 2006514130
であってもよい。
特に好ましいのは、N−ベンジル−α−フェニルニトロンまたはN−エチル−α−メチルニトロンである。
アミンオキシド安定化剤は、例えば米国特許5,081,300、同5,162,408、同5,844,029、同5,880,191および同5,922,794に開示されたものであり、各特許の関連部分は、本明細書に参考として援用される。
アミンオキシド安定化剤は、例えば式:
Figure 2006514130
(式中、
1は、炭素原子1〜36個のアルキル、炭素原子5〜12個のシクロアルキル、もしくは炭素原子7〜9個のアラルキルであるか、またはR1は、炭素原子1〜12個のアルキル、炭素原子1〜12個のペルフルオロアルキル、ハロゲン、シアノ、E1O−、E1CO−、M+-CO−、E1OCO−、E1COO−、E1S−、E1SO−、E1SO2−、−NH2、−NHE1、−NE12、−PO(OE1)(OE2)もしくは−OPO(OE1)(OE2)基1〜6個によって置換された前記アルキル、シクロアルキルもしくはアラルキルであり;
2は、水素であるか、もしくは独立してR1と同じ意味であるか;または
1およびR2は一緒になって、非置換であるか、もしくは炭素原子1〜12個のアルキル、炭素原子1〜12個のペルフルオロアルキル、ハロゲン、シアノ、E1O−、E1CO−、M+-CO−、E1OCO−、E1COO−、E1S−、E1SO−、E1SO2−、−NH2、−NHE1、−NE12、−PO(OE1)(OE2)もしくは−OPO(OE1)(OE2)基1〜3個によって置換されたC2〜12複素環を形成しているか;または前記C2〜12複素環は、−O−、−NE1−、−CO−、−CONE1−、−S−、−SO−、−SO2−、−COO−、−PO3−もしくは−PO41基1〜3個によって中断されているか;または前記複素環は、前記基によって置換され、かつ中断されており;
1およびE2は独立して、水素、炭素原子1〜8個のアルキル、もしくはヒドロキシ基1〜3個によって置換された炭素原子1〜8個のアルキルであるか;またはE1およびE2は独立して、ヒドロキシル、メトキシ、アセタートもしくはプロピオナートを末端とするポリ(エチレングリコール)もしくはポリ(プロピレングリコール)のオリゴマーであり、ここで、オリゴマーは、分子量が最大で約500であり;そして
3は独立して、R1と同じ意味であり、
ここで、R1、R2およびR3の少なくとも1個が、β炭素−水素結合を含む)によって表される飽和第3級アミンオキシドである。
アミンオキシド安定化剤の例は、R1およびR2が独立して、ベンジルまたは置換されたベンジルであるものである。R1、R2およびR3のそれぞれは、同一残基であることもできる。R1およびR2は独立して、炭素原子8〜26個のアルキル基、例えば炭素原子10〜26個のアルキル基であってもよい。R3は、炭素原子1〜22個のアルキル基、例えばメチルまたは置換されたメチルであってもよい。その上、本発明のアミンオキシドは、R1、R2およびR3が、炭素原子6〜36個の同一アルキル基であるものを包含する。
好ましくはR1およびR2は独立して、ベンジルもしくは置換されたベンジルであるか、またはR1およびR2が独立して、炭素原子8〜26個のアルキル基である。好ましくはR3は、メチルである。
アミンオキシド安定化剤は、例えばGenox(商標)EP、つまりジ(C16〜C18)アルキルメチルアミンオキシド、CAS#204933-93-7である。
アルキルおよびアルキレン基は、直鎖および分枝鎖部分の両方を包含する。
アルキルは、分枝鎖または非分枝鎖であり、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、2−エチルブチル、n−ペンチル、イソペンチル、1−メチルペンチル、1,3−ジメチルブチル、n−ヘキシル、1−メチルヘキシル、n−ヘプチル、イソヘプチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、1−メチルヘプチル、3−メチルヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、1,1,3−トリメチルヘキシル、1,1,3,3−テトラメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、1−メチルウンデシル、ドデシル、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルヘキシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、イコシルまたはドコシルである。
ペルフルオロアルキルは、例えばトリフルオロメチルまたは−C613である。
シクロアルキルは、例えばシクロペンチル、メチルシクロペンチル、ジメチルシクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、ジメチルシクロヘキシル、トリメチルシクロヘキシル、tert−ブチルシクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロオクチルである。
アラルキルは、例えばベンジル、α−メチルベンジル、α,α−ジメチルベンジルまたは2−フェニルエチルである。
アルキレンは、例えばメチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレン、テトラメチレン、ネオペンタンジイル、ヘキサメチレン、オクタメチレンまたはドデカメチレンである。
他の基の例としては、以下のものが挙げられる。適切ならば、それぞれの基は、直鎖であるか、または分枝鎖である:
アルケニル − アリル、ブタ−2−エニル、オレイル;
ヒドロキシアルキル − 2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル;
アルカノイル − ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、バレロイル、カプロイル、ラウロイル、ステアロイル;
アルコキシ − メトキシ、アミルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、ドデシルオキシ;
アリーレン − o−フェニレン、m−フェニレン、p−フェニレン、ナフチレン;
キシリレン − o−キシリレン、m−キシリレン、p−キシリレン;
アルカントリイル − グリセリル、1,2,4−ブタントリイル、1,2,6−ヘキサントリイル、2−エチルイソブタントリイル;および
アルカンテトライル − ペンタエリトリチル、1,2,3,4−ブタンテトライル。
用語「フェニレン」が、本明細書の構造内に見られる場合、それは、o−フェニレン、m−フェニレンまたはp−フェニレン、好ましくはp−フェニレンに関する。
一価、二価または三価金属陽イオンは、好ましくはアルカリ金属陽イオン、アルカリ土類金属陽イオン、またはアルミニウム陽イオン、例えばNa+、K+、Mg++、Ca++またはAl+++である。
2〜C12複素環は、例えば
Figure 2006514130
などの5員環または6員環である。
本発明の組成物および方法は、成分a)、b)およびc)のいずれの組合せを使用してもよく、またはこれに対して成分a)のみ、もしくは成分b)のみ、もしくは成分c)のみを含んでいてもよい。
本発明によるインクジェットインクは、成分a)、b)およびc)からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を、インクジェットインクの重量に基づいて、約0.01〜約30重量%、例えば約0.1〜約20重量%含む。
本発明によるインクジェット記録材料は、成分a)、b)およびc)からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を、約1〜約10000mg/m2、例えば約50〜約2000mg/m2含む。
その上、本発明は、記録材料と、インクジェットノズルを用いて記録材料に塗布される少なくとも1色のインクと、を含むインクジェットシステムであって、記録材料または少なくとも1色のインクの少なくとも一方が、
a)ヒドロキシルアミン安定化剤、
b)ニトロン安定化剤、および
c)アミンオキシド安定化剤、
からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含む、インクジェットシステムに関する。
その上、本発明は、水溶性染料または有機溶剤中の染料の溶液と、
a)ヒドロキシルアミン安定化剤、
b)ニトロン安定化剤、および
c)アミンオキシド安定化剤、
からなる群から選択される少なくとも1種の化合物と、を含むインク組成物を、インクジェット印刷用の記録材料に塗布し、そして
前記記録材料を乾燥させることを含む、インクジェットプリントを安定化させる方法に関する。
別の態様において、インクジェットプリントを安定化させる方法は、
a)ヒドロキシルアミン安定化剤、
b)ニトロン安定化剤、および
c)アミンオキシド安定化剤、
からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含むキャスティングもしくはコーティング分散体、水溶液または有機溶液を、インクジェット印刷用の記録材料に塗布し、そして
水溶性染料もしくは有機溶剤中の染料の溶液を含むインク組成物か、または水溶性染料もしくは有機溶剤中の染料の溶液と、成分a)、b)、およびc)からなる群から選択される少なくとも1種の化合物と、を含むインク組成物のいずれか一方を更に塗布し、そして
前記記録材料を乾燥させることを含む。
本発明のヒドロキシルアミン安定化剤、ニトロン安定化剤およびアミンオキシド安定化剤は、インクジェット記録材料もしくは少なくとも1種のインクジェットインクのいずれか一方、または両方において用いられる。
本発明の安定化剤を、好ましくはキャスティングもしくはコーティング分散体に添加して、慣例的技術でインクジェット記録材料の支持体に塗布するか、またはそれらを、水溶液もしくは有機溶液から材料に吸収させることができる。記録材料が、1層を超える層を含む場合、本発明による化合物は、1層に添加させることができるか、または複数の層全体に分配させることができ、それらを、同一または異なる濃度で複数の層に塗布させることができる。
本発明の安定化剤は、好ましくはインクジェットインクまたは記録材料中で用いられるが、フェルトチップペン、インクパッド、万年筆およびペンプロッタ用、ならびにオフセット印刷、本印刷、フレキソ印刷および凹版印刷用、更にドットマトリックス印刷およびカリグラフィック印刷のタイプライタリボン用のインク組成物に配合されていてもよい。ヒドロキシルアミンおよびニトロンは、更に、ハロゲン化銀写真材料に加え、感圧性コピーシステム、マイクロカプセルフォトコピー機システム、感熱性コピー機システム、色素拡散転写印刷、溶融型熱転写印刷およびドットマトリックス印刷用の記録材料において、そして静電、電子写真、電気泳動、磁気写真およびレーザ電子写真の印刷機、記録計またはプロッタと一緒に用いることができる。
インクジェット印刷用に用いられるプリンタは、通常、連続式プリンタとドットオンデマンド式プリンタとに分別される。本発明によるインクジェットシステムは、両種のプリンタでの使用に適している。
その新規なインクジェットシステムによるインク組成物は、好ましくは水媒性インクであり、そして水溶性溶媒、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールもしくは、より高級のエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールなど、またはそのようなグリコールのエーテル、チオジグリコール、グリセロールならびにそのエーテルおよびエステル、ポリグリセロール、モノ−、ジ−およびトリエタノールアミン、プロパノールアミン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリドン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、ジアセトンアルコール、アセトン、メチルエチルケトンまたは炭酸プロピレンを含有していてもよい。
新規なインクジェットシステムによるインク組成物は、好ましくは水溶性染料、例えば天然繊維を染色するために公知のもののなどを含有する。これらは、例えば酸染料、直接染料、反応性染料、モノ−、ジ−もしくはポリアゾ染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料またはフタロシアニン染料であってもよい。そのような染料の具体的な例は、Food Black 2、Direct Black 19、Direct Black 38、Direct Black 168、Sulphur Black 1、Acid Red 14、Acid Red 35、Acid Red 52、Acid Red 249、Direct Red 227、Reactive Red 24、Reactive Red 40、Reactive Red 120、Reactive Red 159、Reactive Red 180、Acid Yellow 17、Acid Yellow 23、Direct Yellow 86、Direct Yellow 132、Acid Blue 9、Acid Blue 185、Direct Blue 86、Direct Blue 199、銅フタロシアニンおよびEP-A-366221に列挙されたアゾ染料である。
本発明によるインク組成物は、非水性であってもよく、有機溶剤または有機溶剤混合物中の染料の溶液からなるものでもよい。この目的で用いられる溶剤の例は、アルキルカルビトール、アルキルセロソルブ、ジアルキルホルムアミド、ジアルキルアセトアミド、アルコール、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソプロピルケトン、ジブチルケトン、ジオキサン、酪酸エチル、イソ吉草酸エチル、マロン酸ジエチル、コハク酸ジエチル、酢酸ブチル、リン酸トリエチル、酢酸エチルグリコール、トルエン、キシレン、テトラリンまたは石油分画である。インク担体として最初に加熱されることになる溶剤としての固形ワックスの例は、ステアリン酸またはパルミチン酸である。溶剤を基剤とするインクは、それに可溶性の染料、例えばSolvent Red、Solvent Yellow、Solvent Orange、Solvent Blue、Solvent Green、Solvent Violet、Solvent BrownまたはSolvent Blackを含有する。
新規なインクジェットシステムによるインク組成物は、従来の改変剤、例えば結合剤、界面活性剤、殺生物剤、腐食防止剤、イオン封鎖剤、pH緩衝液、または導電性添加剤などを少量含有していてもよい。それらは、米国特許5,073,448、同5,089,050、同5,096,489、同5,124,723、同5,098,477および同5,509,957に開示された化合物をはじめとする光安定化剤またはUV吸収剤を更に含有していてもよい。
本発明によるインク組成物は、一を超える相からなるものでもよい。染料が溶解している水相と、UV吸収剤および/または抗酸化剤を含有する分散された油相とからなるインクジェット組成物は、例えばJP-A-01170675、JP-A-01182379、JP-A-01182380、JP-A-01182381、JP-A-01193376に開示されている。油溶性染料を、UV吸収剤および/または抗酸化剤と一緒に油に溶解させることができる。油は、とりわけJP-A-01170674およびJP-A-01170672に記載されたとおり、水相に乳化または分散させる。
更に適したインクジェットインク組成物が、EP-A-672538のp3〜6に記載されている。
新規なインクジェットシステムによる記録材料は、インクジェットにより印刷可能な表面を有する基材からなる。基材は通常、普通紙またはポリオレフィン積層紙またはプラスチックシートであり、通常はインクを吸収することができる少なくとも1つの層でコーティングされている。基材は、好ましくは厚さ80〜250μmである。
非コーティング紙が、用いられてもよい。この場合、紙は、同時に基材およびインク吸収層として働く。本発明の安定化剤を含有しうる、セルロース性繊維から製造された材料、および紡織繊維材料、例えば綿織物または綿とポリアクリルアミドもしくはポリエステルとのブレンドなどを、プリント材料として用いることもできる。
記録材料は、オーバーヘッドプロジェクションの透明画の場合のように、透明であってもよい。
本発明の安定化剤は、従来どおり製紙の際にパルプに添加させることによって、その製造時に基材に組み入れることができる。塗布の別の方法は、水または易揮発性有機溶剤中の本発明の安定化剤の溶液を、基材に噴霧することにある。エマルションまたは分散体の使用も可能である。
しかし通常は、染料親和性が高い少なくとも1種のコーティング組成物を、基材にコーティングし、この場合、本発明の安定化剤を、少なくとも1種の前記コーティング組成物に添加する。典型的なコーティング組成物は、例えば固形充填剤、結合剤および従来の添加剤を含む。
適切な充填剤の例は、SiO2、カオリン、タルク、クレー、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、石膏、ゼオライト、ベントナイト、ケイソウ土、バーミキュライト、デンプン、またはJP-A-60260377に記載された表面改質SiO2である。インクジェットプリントの印字密度を著しく低下させないのであれば、少量の白色顔料、例えば二酸化チタン、バライト、酸化マグネシウム、石灰、白亜、または炭酸マグネシウムを、コーティング組成物中で充填剤と一緒に用いることができる。
本発明の安定化剤は、有利にはナノポーラスまたはミクロポーラスインクジェット材料中で用いられてもよい。
透明で投影可能な記録材料のためのコーティング組成物は、光散乱粒子、例えば顔料および充填剤などを含んでいてはならない。
結合剤は、充填剤と互いに結合し、そして基材にも結合している。典型的な従来の結合剤は、水溶性ポリマー、例えばポリビニルアルコール、部分水解ポリビニルアセタート、セルロースおよびセルロース誘導体、例えばヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドンおよびそのコポリマー、ポリエチレンオキシド、ポリアクリル酸の塩、アルギン酸ナトリウム、デンプンおよびデンプン誘導体、ポリエチレンイミン、ハロゲン化ポリビニルピリジニウム、ゼラチンおよびゼラチン誘導体、例えばフタロイルゼラチン、カゼイン、植物性ゴム、デキストリン、アルブミン、分散体およびポリアクリラート、もしくはアクリラート/メタクリラートコポリマー、天然もしくは合成ゴムのラテックス、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリビニルエーテル、ポリビニルエステル、マレイン酸のコポリマー、メラミン樹脂、尿素樹脂、水溶性ポリウレタンおよびポリエステル、またはJP-A-61134290もしくはJP-A-61134291に開示された化学修飾ポリビニルアルコールである。
染料の、コーティングへの固定を強化させる別の染料受容体または媒染剤を、結合剤に添加してもよい。酸染料用の染料受容体は、陽イオン性または両性である。陽イオン性媒染剤は、水溶性または水分散性であってもよい。例示的な陽イオン性媒染剤は、高分子アンモニウム化合物、例えばポリビニルベンジル−またはトリアルキルアンモニウム化合物、場合により第4級化されたポリ(ジ)アリルアンモニウム化合物、ポリメタクリルオキシエチルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムクロリド、ポリビニルベンジルメチルイミダゾリウムクロリド、ポリビニルベンジルピコリニウムクロリド、またはポリビニルベンジルトリブチルアンモニウムクロリドである。更なる例は、塩基性ポリマー、例えばポリ(ジメチルアミノエチル)メタクリラート、ポリアルキレンポリアミンおよびそれらのジシアノジアミドとの縮合生成物、アミン/エピクロロヒドリン重縮合体、またはJP-A-57-36692、同57-64591、同57-187289、同57-191084、同58-177390、同58-208357、同59-20696、同59-33176、同59-96987、同59-198188、同60-49990、同60-71796、同60-72785、同60-161188、同60-187582、同60-189481、同60-189482、同61-14979、同61-43593、同61-57379、同61-57380、同61-58788、同61-61887、同61-63477、同61-72581、同61-95977、同61-134291、またはUS-4,547,405および同4,554,181ならびにDE-A-3417582およびEP-B-609930に開示された化合物である。用いられる媒染剤は、ホスホニウム基を含有する化合物(EP-B-609930)、および微粒子形態の媒染剤層に導入された、粉砕した陽イオン交換樹脂であってもよい。更に適切な陽イオン性媒染剤は、US-6,102,997のp12〜17に記載されている。その陽イオン性媒染剤は、水溶性または水分散性であってもよく、平均分子量(重量平均)が好ましくは少なくとも2,000、特に少なくとも20,000であってもよい。
インクジェット記録材料は、染料受容体層の他にも、例えば耐引掻性を付与するため、水を吸収するため、または白色度および/もしくは光沢度を制御するために、インク受容側に別の層を含んでいてもよい。記録材料の縮れを防ぐために、基材の後ろ側に、少なくとも1層の結合剤層がコーティングされていてもよい。
インクジェット記録材料は、いくつかの他の添加剤、例えば抗酸化剤、更なる光安定化剤(UV吸収剤も含む)、粘度調整剤、蛍光増白剤、殺生物剤、湿潤剤、乳化剤およびスペーサなどを含有していてもよい。
適切なスペーサは、特に球形で、平均口径が1〜50μm、特に5〜20μmであり、粒度分布が狭い。適切なスペーサは、例えばポリメチルメタクリラート、ポリスチレン、ポリビニルトルエン、二酸化ケイ素および不溶性デンプンからなる。
特に適した抗酸化剤の例は、立体障害フェノール、ヒドロキノンおよびヒドロキノンエーテル、例えばGB-A-2088777またはJP-A-60-72785、JP-A-0-72786およびJP-A-60-71796に開示された抗酸化剤である。
特に適した光安定化剤の例は、有機ニッケル化合物、および立体障害アミン、例えばJP-A-58-152072、同61-146591、同61-163886、同60-72785および同61-146591、またはEP373573、同685345および同704316、GB-A-2088777、JP-A-59-169883および同61-177279に開示された光安定化剤である。
適切なUV吸収剤は、とりわけResearch Disclosure No.24239 (1984) p284、37254 part VIII (1995) p292、37038 part X (1995) p85および38957 part VI (1996)、GB-A-2088777、EP280650、EP306083およびEP711804に開示されている。これらの化合物は、好ましくは支持体から最も離れた層に導入される。特別な実施形態において、UV吸収剤は、本発明の安定化剤を含有する層より上の層に含有されている。インクジェット印刷用の記録材料内で本発明の安定化剤と併用される適切なUV吸収剤は、特に2'−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール類および2'−ヒドロキシフェニルトリアジン類のものであり、最も特別には2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾールおよび2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−ポリグリコールプロピオナートフェニル)ベンゾトリアゾールである。特に適したUV吸収剤の更なる例は、米国特許6,102,997のp18〜19に列挙されている。UV吸収剤は、水溶性、または水不溶性であってもよく、場合により高沸点溶剤と一緒に、適切な分散剤または乳化剤を用いて、分散体またはエマルションとしてコーティング組成物に添加することができる。適切な高沸点溶剤は、Research Disclosure No. 37254 part VIII(1995) p292に記載されている。
インクジェット印刷用の記録材料中の立体障害N−ヒドロキシルアミン塩またはジアルキルN−ヒドロキシルアミン塩と併用される適切なUV吸収剤は、例えばヒロドキシフェニルベンゾトリアゾール類、トリス−アリール−s−トリアジン類、ベンゾフェノン類、α−シアノアクリラート類、オキシアニリド類、ベンゾオキサジノン類、ベンゾアート類およびα−アルキルシンナマート類である。
例えばUV吸収剤は、ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール、トリス−アリール−s−トリアジンまたはベンゾフェノンである。
典型的で有用なUV吸収剤は、例えば
5−クロロ−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール;
2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール;
2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−アミルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール;
2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−α−クミルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール;
2−(2−ヒドロキシ−3−α−クミル−5−tert−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール;
2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール;
2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール;
2−(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−5−スルホン酸ナトリウム塩;
3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−ヒドロケイ皮酸;
3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−ヒドロケイ皮酸12−ヒドロキシ−3,6,9−トリオキサドデシル;
3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−ヒドロケイ皮酸オクチル;
2−〔3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−〔2−〔ω−ヒドロキシ−オクタ(エチレンオキシ)カルボニルエチル〕フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール;
4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−2−(4−オクチルオキシ−2−ヒドロキシフェニル)−s−トリアジン;
2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブチルオキシフェニル)−6−(2,4−ビスブチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン;
2−〔4−(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−2−ヒドロキシフェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン;
トリス(2,4−ジヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジンの、α−クロロプロピオン酸エステル(C7〜C9アルコールの同位体混合物から生成)の混合物との反応生成物;
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン;
2,2',4,4'−テトラヒドロキシ−5,5'−ジスルホベンゾフェノン二ナトリウム塩;
2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン;
2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン;
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン−5−スルホン酸およびその塩;
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸およびその塩;
2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェノン−5,5'−スルホン酸二ナトリウム;
3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシ−5−sec−ブチルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩;ならびに
2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−ポリグリコールプロピオナートフェニル)ベンゾトリアゾールである。
インクジェットインクまたはインクジェット記録材料は、一重項酸素クエンチャー、例えば1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン(DABCO)、またはその塩、例えばDABCOの塩酸塩を含有していてもよい。
各層内の結合剤、特にゼラチンを、層の耐水性および耐引掻性を改善するために、適切な化合物、いわゆる硬化剤によって架橋させることもできる。適切な硬化剤は、Research Disclosure No.37254 part IX (1995) p294、37038 part XII (1995) p86および38957 part IIB (1996) p599(および以下参照)に記載されている。硬化剤は通常、硬化される結合剤に基づいて、0.005〜10重量%、好ましくは0.01〜1重量%の量で用いられる。
インクジェット記録材料は、写真用ハロゲン化銀材料の製造で知られる種類のカスケードまたはカーテン式キャスティング装置(cascade or curtain casting device)によって、支持材料、および塗布される各層のキャスティング溶液から、ワンパスで製造することができる。キャスティング溶液を支持体にキャスティングした後、材料を乾燥させ、その後、使用可能になる。各層は、乾燥した層厚が0.1〜20μm、好ましくは0.5〜5μmである。
本発明の安定化剤は、インクもしくはコーティング組成物のいずれかに直接溶解させることができるか、またはエマルションもしくは懸濁液の形態でそれに添加することができる。既に述べたとおり、本発明の安定化剤は、別個の操作で、単独または既に記載された他の成分と一緒に、水または適切な有機溶剤中の溶液として、記録材料に塗布することもできる。噴霧、サイジングプレスでのサイジング、別個のコーティング操作、またはバットでの浸漬によって、塗布することができる。記録材料をそのような後処理にかけた後、追加の乾燥ステップが必要となる。
本発明を、以下の非限定的な実施例によって例示する。以下の安定化剤を、実施例でテストした。
Figure 2006514130

Figure 2006514130
化合物Aは、Wisconsin州、MilwaukeeのAldrich Chemical Co.から購入した。
化合物BおよびCは、J.E.Baldwin, Tetrahedron, 1984, 40(21), 4363-70により製造した。
化合物D、E、FおよびGは、米国特許4,668,727により製造した。
化合物Kは、米国特許4,972,009および同5,202,441により製造した。
化合物H、J、L、MおよびNは、米国特許4,898,901により製造した。
O ビス−(水素化牛脂アルキル)アミンの直接の過酸化水素酸化により製造したヒドロキシルアミン、即ちN,N−ジ(水素化牛脂)ヒドロキシルアミン、CAS#143925-92-2。
P 安定化剤O 7重量%、Tinuvin(登録商標)328 28重量%、Tinuvin(登録商標)770 28重量%、およびChimassorb(登録商標)994 37重量%である安定化剤混合物。薄層クロマトグラフィーで測定すると、混合物は、ビス(水素化牛脂アルキル)アミンのニトロン0.34重量%、およびビス(水素化牛脂アルキル)アミンのオキシム0.23重量%を含有していた。
Q 安定化剤O 12.5重量%、Tinuvin(登録商標)770 37.5重量%、およびChimassorb(登録商標)994 50重量%である安定化剤混合物。薄層クロマトグラフィーで測定すると、混合物は、ビス(水素化牛脂アルキル)アミンのニトロン0.61重量%、およびビス(水素化牛脂アルキル)アミンのオキシム0.41重量%を含有していた。
R 安定化剤O 50重量%およびTinuvin(登録商標)622 50重量%である安定化剤混合物。薄層クロマトグラフィーで測定すると、混合物は、ビス(水素化牛脂アルキル)アミンのニトロン2.45重量%、およびビス(水素化牛脂アルキル)アミンのオキシム1.65重量%を含有していた。
S Genox(商標)EP、ジ(C16〜C18)アルキルメチルアミンオキシド、CAS# 204933-93-7、GE Chemicals。
Figure 2006514130
安定化剤O、つまりN,N−ジ(水素化牛脂)ヒドロキシルアミンは、米国特許5,013,510の実施例のとおり製造した。
安定化剤T、UおよびVは、米国特許4,668,727により製造した。
Tinuvin(登録商標)770、Chimassorb(登録商標)994およびTinuvin(登録商標)622は、ヒンダードアミン光安定化剤(HALS)であり、それぞれビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバカート;N,N'−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−tert−オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合体;ならびに1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合体である。
Tinuvin(登録商標)328は、ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール紫外(UV)光吸収剤、即ち2−(3,5−ジ−tert−アミル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールである。
Tinuvin(登録商標)およびChimassorb(登録商標)は、New York州、TarrytownのCiba Specialty Chemicalsの商標である。
Figure 2006514130
化合物DH、CYおよびPHは、本明細書で議論された米国特許に記載された方法により、当該技術分野で公知の方法によって製造した。
実施例内の空欄は、実験を行っていないことを示している。
実施例1
無機吸着剤粒子を含浸させた樹脂コーティング紙(Konica QP Photoglossyインクジェット紙、Konica Corp.)を購入した。インク受容層の上に、(他に記載がなければ)本発明の化合物の0.8重量%メタノール溶液を、650〜700mg/m2になる量で塗布した。紙を、周囲温度および周囲圧力下で24時間乾燥させた。印字密度100%でHewlett Packard DeskJet 970 Cxiプリンタを用いて、テストパターン(マゼンタ色および黄色)を別個に、処理したシートに印刷した。得られたプリントを、周囲温度および周囲圧力で24時間放置して乾燥させた。暴露前および後の色濃度およびCIEL**b色座標を、X-Rite 938 分光測色濃度計(Spectrodensitometer)を用いて測定した。通常の事務所用蛍光灯を用いて、暴露を実施した。色の変化を、
Figure 2006514130
によって計算したDelta E(DE)で示した。
Figure 2006514130
本発明による化合物は、インクジェットプリントの耐光堅ろう度を明確に改善した。
実施例2
無機吸着剤粒子を含浸させた樹脂コーティング紙(Konica QP Photoglossyインクジェット紙、Konica Corp.)を購入した。インク受容層の上に、(他に記載がなければ)本発明の化合物の0.8重量%メタノール溶液を、650〜700mg/m2になる量で塗布した。紙を、周囲温度および周囲圧力下で24時間乾燥させた。印字密度50%でHewlett Packard DeskJet 970 Cxiプリンタを用いて、テストパターン(シアン色、マゼンタ色および黄色)を別個に、処理したシートに印刷した。得られたプリントを、周囲温度および周囲圧力で24時間放置して乾燥させた。暴露前および後の色濃度およびCIEL**b色座標を、X-Rite 938 分光測色濃度計を用いて測定した。通常の事務所用蛍光灯を用いて、暴露を実施した。
Figure 2006514130
先のデータが示すとおり、本発明による化合物は、インクジェットプリントの耐光堅ろう度を明確に改善することができた。
実施例3
無機吸着剤粒子を含浸させた樹脂コーティング紙(Konica QP Photoglossyインクジェット紙、Konica Corp.)を購入した。インク受容層の上に、(他に記載がなければ)本発明の化合物の0.8重量%メタノール溶液を、650〜700mg/m2になる量で塗布した。紙を、周囲温度および周囲圧力下で24時間乾燥させた。印字密度100%でHewlett Packard DeskJet 970 Cxiプリンタを用いて、テストパターン(シアン色、マゼンタ色および黄色)を別個に、処理したシートに印刷した。得られたプリントを、周囲温度および周囲圧力で24時間放置して乾燥させた。暴露前および後の色濃度およびCIEL**b色座標を、X-Rite 938 分光測色濃度計を用いて測定した。通常の事務所用蛍光灯を用いて、暴露を実施した。
Figure 2006514130
先のデータが示すとおり、本発明による化合物は、インクジェットプリントの耐光堅ろう度を明確に改善することができた。
実施例4
無機吸着剤粒子を含浸させた樹脂コーティング紙(Konica QP Photoglossyインクジェット紙、Konica Corp.)を購入した。インク受容層の上に、(他に記載がなければ)本発明の化合物の0.8重量%メタノール溶液を、650〜700mg/m2になる量で塗布した。紙を、周囲温度および周囲圧力下で24時間乾燥させた。印字密度50%でHewlett Packard DeskJet 970 Cxiプリンタを用いて、テストパターン(シアン色、マゼンタ色および黄色)を別個に、処理したシートに印刷した。得られたプリントを、周囲温度および周囲圧力で24時間放置して乾燥させた。暴露前および後の色濃度およびCIEL**b色座標を、X-Rite 938 分光測色濃度計を用いて測定した。通常の事務所用蛍光灯を用いて、暴露を実施した。
Figure 2006514130
先のデータが示すとおり、本発明による化合物は、インクジェットプリントの耐光堅ろう度を明確に改善することができた。
実施例5
無機吸着剤粒子を含浸させた樹脂コーティング紙(Konica QP Photoglossyインクジェット紙、Konica Corp.)を購入した。インク受容層の上に、(他に記載がなければ)本発明の化合物の0.8重量%メタノール溶液を、650〜700mg/m2になる量で塗布した。紙を、周囲温度および周囲圧力下で24時間乾燥させた。印字密度100%でHewlett Packard DeskJet 970 Cxiプリンタを用いて、テストパターン(シアン色、マゼンタ色および黄色)を別個に、処理したシートに印刷した。得られたプリントを、周囲温度および周囲圧力で24時間放置して乾燥させた。暴露前および後の色濃度およびCIEL**b色座標を、X-Rite 938 分光測色濃度計を用いて測定した。通常の事務所用蛍光灯を用いて、暴露を実施した。
Figure 2006514130
先のデータが示すとおり、本発明による化合物は、インクジェットプリントの耐光堅ろう度を明確に改善することができた。
実施例6
無機吸着剤粒子を含浸させた樹脂コーティング紙(Konica QP Photoglossyインクジェット紙、Konica Corp.)を購入した。インク受容層の上に、(他に記載がなければ)本発明の化合物の0.8重量%メタノール溶液を、650〜700mg/m2になる量で塗布した。紙を、周囲温度および周囲圧力下で24時間乾燥させた。印字密度50%でHewlett Packard DeskJet 970 Cxiプリンタを用いて、テストパターン(シアン色、マゼンタ色および黄色)を別個に、処理したシートに印刷した。得られたプリントを、周囲温度および周囲圧力で24時間放置して乾燥させた。暴露前および後の色濃度およびCIEL**b色座標を、X-Rite 938 分光測色濃度計を用いて測定した。通常の事務所用蛍光灯を用いて、暴露を実施した。
Figure 2006514130
先のデータが示すとおり、本発明による化合物は、インクジェットプリントの耐光堅ろう度を明確に改善することができた。
実施例7
無機吸着剤粒子を含浸させた樹脂コーティング紙(Konica QP Photoglossyインクジェット紙、Konica Corp.)を購入した。インク受容層の上に、(他に記載がなければ)本発明の化合物の0.8重量%メタノール溶液を、650〜700mg/m2になる量で塗布した。紙を、周囲温度および周囲圧力下で24時間乾燥させた。印字密度50%でHewlett Packard DeskJet 970 Cxiプリンタを用いて、マゼンタ色のテストパターンを別個に、処理したシートに印刷した。得られたプリントを、周囲温度および周囲圧力で24時間放置して乾燥させた。暴露前および後の色濃度およびCIEL**b色座標を、X-Rite 938 分光測色濃度計を用いて測定した。暴露は、暗所で5週間の保存である。
Figure 2006514130
先のデータが示すとおり、本発明による化合物は、インクジェットプリントの暗所保存安定性を明確に改善することができた。
実施例8
無機吸着剤粒子を含浸させた樹脂コーティング紙(Konica QP Photoglossyインクジェット紙、Konica Corp.)を購入した。インク受容層の上に、本発明の化合物の0.8重量%アセトン溶液を、不溶性粒子を除去し、透明化させた後に、650〜700mg/m2になる量で塗布した。紙を、周囲温度および周囲圧力下で24時間乾燥させた。印字密度100%でHewlett Packard DeskJet 970 Cxiプリンタを用いて、テストパターン(シアン色、マゼンタ色および黄色)を別個に、処理したシートに印刷した。得られたプリントを、周囲温度および周囲圧力で24時間放置して乾燥させた。暴露前および後の色濃度およびCIEL**b色座標を、X-Rite 938 分光測色濃度計を用いて測定した。通常の事務所用蛍光灯を用いて、暴露を実施した。
Figure 2006514130
先のデータから、本発明による化合物が、インクジェットプリントの耐光堅ろう度を明確に改善し得ることが示された。
実施例9
無機吸着剤粒子を含浸させた樹脂コーティング紙(Konica QP Photoglossyインクジェット紙、Konica Corp.)を購入した。インク受容層の上に、本発明の化合物の0.8重量%アセトン溶液を、不溶性粒子を除去し、透明化させた後に、650〜700mg/m2になる量で塗布した。紙を、周囲温度および周囲圧力下で24時間乾燥させた。印字密度50%でHewlett Packard DeskJet 970 Cxiプリンタを用いて、テストパターン(シアン色およびマゼンタ色)を別個に、処理したシートに印刷した。得られたプリントを、周囲温度および周囲圧力で24時間放置して乾燥させた。暴露前および後の色濃度およびCIEL**b色座標を、X-Rite 938 分光測色濃度計を用いて測定した。通常の事務所用蛍光灯を用いて、暴露を実施した。
Figure 2006514130
先のデータが示すとおり、本発明による化合物は、インクジェットプリントの耐光堅ろう度を明確に改善することができた。
実施例10
無機吸着剤粒子を含浸させた樹脂コーティング紙(Konica QP Photoglossyインクジェット紙、Konica Corp.)を購入した。インク受容層の上に、(他に記載がなければ)本発明の化合物の0.8重量%メタノール溶液を、650〜700mg/m2になる量で塗布した。紙を、周囲温度および周囲圧力下で24時間乾燥させた。印字密度50%でHewlett Packard DeskJet 970 Cxiプリンタを用いて、テストパターン(シアン色、マゼンタ色および黄色)を別個に、処理したシートに印刷した。得られたプリントを、周囲温度および周囲圧力で24時間放置して乾燥させた。暴露前および後の色濃度およびCIEL**b色座標を、X-Rite 938 分光測色濃度計を用いて測定した。通常の事務所用蛍光灯を用いて、暴露を実施した。
Figure 2006514130
化合物Aは、Aldrich Chemical Co.から購入したN,N−ジエチルヒドロキシルアミンであった。安定化剤の混合物は、重量比1:1で、添加した安定化剤の総濃度は650〜700mg/m2であった。
先のデータが示すとおり、本発明による化合物は、インクジェットプリントの耐光堅ろう度を明確に改善することができた。
実施例11
無機吸着剤粒子を含浸させた樹脂コーティング紙(Konica QP Photoglossyインクジェット紙、Konica Corp.)を購入した。インク受容層の上に、(他に記載がなければ)本発明の化合物の0.8重量%メタノール溶液を、650〜700mg/m2になる量で塗布した。紙を、周囲温度および周囲圧力下で24時間乾燥させた。印字密度100%でHewlett Packard DeskJet 970 Cxiプリンタを用いて、テストパターン(シアン色、マゼンタ色および黄色)を別個に、処理したシートに印刷した。得られたプリントを、周囲温度および周囲圧力で24時間放置して乾燥させた。暴露前および後の色濃度およびCIEL**b色座標を、X-Rite 938 分光測色濃度計を用いて測定した。通常の事務所用蛍光灯を用いて、暴露を実施した。
Figure 2006514130
化合物Aは、Aldrich Chemical Co.から購入したN,N−ジエチルヒドロキシルアミンであった。安定化剤の混合物は、重量比1:1で、添加した安定化剤の総濃度は650〜700mg/m2であった。
先のデータが示すとおり、本発明による化合物は、インクジェットプリントの耐光堅ろう度を明確に改善することができた。
実施例12
無機吸着剤粒子を含浸させた樹脂コーティング紙(Konica QP Photoglossyインクジェット紙、Konica Corp.)を購入した。インク受容層の上に、本発明の化合物の0.8重量%メタノール溶液を、650〜700mg/m2になる量で塗布した。紙を、周囲温度および周囲圧力下で24時間乾燥させた。印字密度50%でHewlett Packard DeskJet 970 Cxiプリンタを用いて、テストパターン(シアン色、マゼンタ色および黄色)を別個に、処理したシートに印刷した。得られたプリントを、周囲温度および周囲圧力で24時間放置して乾燥させた。暴露前および後の色濃度およびCIEL**b色座標を、X-Rite 938 分光測色濃度計を用いて測定した。通常の事務所用蛍光灯を用いて、暴露を実施した。
Figure 2006514130
Figure 2006514130
先のデータが示すとおり、本発明による化合物は、インクジェットプリントの耐光堅ろう度を明確に改善することができた。
実施例1〜12は、アミンオキシド安定化剤Sを用いて繰り返し行い、優れた結果が得られた。
実施例13
インクジェットインクは、ジエチレングリコール20gおよび脱イオン水78g中に染料2gを溶解することによって調製した。用いた染料は、Acid Red 52であった。本発明の安定化剤を、0.15gの量で試験管に量り取り、インク2.85gに溶解した。得られたインクをろ過して、Deskjet 510プリンタ(Hewlett-Packard)の入念に洗浄した空のカートリッジに移した。その後、ステップ画像を、普通紙(sihl+eika)に印刷した。作成したプリントを、真空下、50℃で2時間放置して乾燥させ、その後、Xenonランプを備えたAtlas Ci-35光退色装置において、5mm厚の窓用ガラスの後ろから光を照射した。Atlas装置を、43℃、50%RHで暗周期を含まずに操作し、光度は、461W/m2(300〜800nm)であった。暴露前および後の各ステップの色濃度を、MacBeth TR 924デンシトメータを用いて測定した。本発明による化合物A〜Vは、インクジェットプリントの耐光堅ろう度を実質的に改善することができた。
実施例14
Hewlett-Packardの三色カートリッジ(HP C1823D)から、マゼンタ色および黄色インクを抽出した。本発明の安定化剤を、0.15gの量で試験管に量り取り、マゼンタ色または黄色インクのいずれかの2.85gに溶解した。得られたインクをろ過して、Deskjet 510プリンタ(Hewlett-Packard)の入念に洗浄した空のカートリッジに移した。その後、ステップ画像を、普通紙(sihl+eika)またはHewlett-PackardのPremium Photo紙(製品コード:C6040A)に印刷した。作成したプリントを、真空下、50℃で2時間放置して乾燥させ、その後、Xenonランプを備えたAtlas Ci-35光退色装置において、5mm厚の窓ガラスの後ろから光を照射した。Atlas装置を、43℃、50%RHで暗周期を含まずに操作し、光度は、461W/m2(300〜800nm)であった。暴露前および後の各ステップの色濃度を、MacBeth TR 924デンシトメータを用いて測定した。本発明による化合物A〜Vは、マゼンタ色および黄色プリントの耐光堅ろう度を改善することができた。
実施例15
75ミクロンの線巻コーティング棒(wire wound coating bar)を用いて、水性またはメタノール性いずれかの安定化剤溶液をキャスティングすることによって、Canon PR-101シート(Canon Japan)を後処理した。室温で乾燥させた後、こうして改良したシートに、Canon BJC 8200プリンタを用いてシアン色のステップ画像を印刷した。用いたシアン染料は、C.I. Direct Blue 199であった。得られたプリントを、真空下、50℃で2時間放置して乾燥させ、その後、4週間強制的な気流にあてた。暴露前および後の色濃度を、MacBeth TR 924デンシトメータを用いて測定した。本発明による化合物A〜Vは、印刷媒体に印刷した場合の染料の耐光堅ろう度を、改善することができた。
実施例16
本発明の化合物A〜Vを、例えば米国特許5,855,655または同5,782,963に開示されたとおり、それぞれ2重量%および0.5重量%の濃度で、インク組成物に添加した。これらの安定化されたインクから印刷された画像は、低い染料退色および良好な画像性能を示した。
実施例17
EP1031431 A2の実施例1により、市販の白色ポリエチレンテレフタラートシートに、シリカおよびポリビニルアルコールをコーティングした。本発明の化合物A〜Vそれぞれのメタノール溶液を、400mg/m2の量でこのシートに塗布した。この受容層に印刷された画像は、低い染料退色および良好な画像性能を示した。
実施例18
EP1031431 A2の実施例5により、市販の白色ポリエチレンテレフタラートシートに、アルミナ水和物およびポリビニルアルコールをコーティングした。本発明の化合物A〜Vそれぞれのメタノール溶液を、400mg/m2の量でこのシートに塗布した。この受容層に印刷された画像は、低い染料退色および良好な画像性能を示した。
実施例19
EP1031431 A2の実施例8により、アルミナを含有する紙シートを製造した。本発明の化合物A〜Vそれぞれのメタノール溶液を、600mg/m2の量でこのシートに塗布した。この受容層に印刷された画像は、低い染料退色および良好な画像性能を示した。
実施例20
米国特許5,165,973により、シリカを含有する紙シートを製造した。本発明の化合物A〜Vそれぞれのメタノール溶液を、700mg/m2の量でこのシートに塗布した。この受容層に印刷された画像は、低い染料退色および良好な画像性能を示した。
実施例21
無機吸着剤粒子を含浸させた樹脂コーティング紙(Konica QP Photoglossyインクジェット紙、Konica Corp.)を購入した。インク受容層の上に、本発明の化合物A〜Vそれぞれの0.8重量%メタノール溶液、およびベンゾトリアゾール系UV吸収剤を、650〜700mg/m2になる量で塗布した。UV吸収剤と本発明の化合物は、重量比2:1であった。紙を、周囲温度および周囲圧力下で24時間乾燥させた。印字密度100%でEpsonプリンタを用いて、テストパターン(シアン色、マゼンタ色および黄色)を別個に、処理したシートに印刷した。得られたプリントを、周囲温度および周囲圧力で24時間放置して乾燥させた。暴露前および後の色濃度およびCIEL**b色座標を、X-Rite 938 分光測色濃度計を用いて測定した。通常の事務所用蛍光灯を用いて、暴露を実施した。本発明による化合物は、インクジェットプリントの耐光堅ろう度を、明確に改善することができた。UV吸収剤は、3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシ−5−(1−メチルプロピル)−ベンゼンスルホン酸一ナトリウム塩であった。
実施例22
無機吸着剤粒子を含浸させた樹脂コーティング紙(Konica QP Photoglossyインクジェット紙、Konica Corp.)を購入した。インク受容層の上に、本発明の化合物A〜Vそれぞれの0.8重量%メタノール溶液、およびベンゾトリアゾール系UV吸収剤を、650〜700mg/m2になる量で塗布した。UV吸収剤と本発明の化合物は、重量比1:1であった。紙を、周囲温度および周囲圧力下で24時間乾燥させた。印字密度50%でHewlett Packard DeskJet 970 Cxiプリンタを用いて、テストパターン(シアン色、マゼンタ色および黄色)を別個に、処理したシートに印刷した。得られたプリントを、周囲温度および周囲圧力で24時間放置して乾燥させた。暴露前および後の色濃度およびCIEL**b色座標を、X-Rite 938 分光測色濃度計を用いて測定した。UVランプを用いて、暴露を実施した。本発明による化合物は、インクジェットプリントの耐光堅ろう度を、明確に改善することができた。UV吸収剤は、2−〔3'−tert−ブチル−5'−(2−メトキシカルボニルエチル)−2'−ヒドロキシフェニル〕−2H−ベンゾトリアゾールの、ポリエチレングリコール300でのエステル交換生成物であった。
実施例23
無機吸着剤粒子を含浸させた樹脂コーティング紙(Konica QP Photoglossyインクジェット紙、Konica Corp.)を購入した。インク受容層の上に、本発明の化合物A〜Vそれぞれの0.8重量%メタノール溶液、およびベンゾトリアゾール系UV吸収剤を、650〜700mg/m2になる量で塗布した。UV吸収剤と本発明の化合物は、重量比1:1であった。紙を、周囲温度および周囲圧力下で24時間乾燥させた。印字密度100%でHewlett Packard DeskJet 970 Cxiプリンタを用いて、テストパターン(シアン色、マゼンタ色および黄色)を別個に、処理したシートに印刷した。得られたプリントを、周囲温度および周囲圧力で24時間放置して乾燥させた。暴露前および後の色濃度およびCIEL**b色座標を、X-Rite 938 分光測色濃度計を用いて測定した。通常の事務所用蛍光灯を用いて、暴露を実施した。本発明による化合物は、インクジェットプリントの耐光堅ろう度を、明確に改善することができた。UV吸収剤は、3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシ−5−(1−メチルプロピル)−ベンゼンスルホン酸一ナトリウム塩であった。
実施例24
無機吸着剤粒子を含浸させた樹脂コーティング紙(Konica QP Photoglossyインクジェット紙、Konica Corp.)を購入した。インク受容層の上に、本発明の化合物の0.8重量%メタノール溶液を、650〜700mg/m2になる量で塗布した。紙を、周囲温度および周囲圧力下で24時間乾燥させた。印字密度50%および100%でHewlett Packard DeskJet 970 Cxiプリンタを用いて、テストパターン(シアン色、マゼンタ色および黄色)を別個に、処理したシートに印刷した。得られたプリントを、周囲温度および周囲圧力で24時間乾燥させた。暴露前および後の色濃度およびCIEL**b色座標を、X-Rite 938 分光測色濃度計を用いて測定した。OD(光密度)損失%を、報告した。通常の事務所用蛍光灯を用いて、暴露を実施した。本発明による化合物は、インクジェットプリントの耐光堅ろう度を、明確に改善することができた。
Figure 2006514130
Figure 2006514130
Figure 2006514130

Claims (13)

  1. a)ヒドロキシルアミン安定化剤、
    b)ニトロン安定化剤、および
    c)アミンオキシド安定化剤、
    からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含むインクジェットインクまたはインクジェット記録材料。
  2. ヒドロキシルアミン安定化剤が、式:
    12N−OH
    (式中、
    1は、炭素原子1〜36個のアルキル、炭素原子5〜12個のシクロアルキル、もしくは炭素原子7〜9個のアラルキルであるか、またはR1は、炭素原子1〜12個のアルキル、炭素原子1〜12個のペルフルオロアルキル、ハロゲン、シアノ、E1O−、E1CO−、E1OCO−、M+-CO−、E1COO−、E1S−、E1SO−、E1SO2−、−NH2、−NHE1、−NE12、−PO(OE1)(OE2)もしくは−OPO(OE1)(OE2)基1〜6個によって置換された前記アルキル、シクロアルキルもしくはアラルキルであり;
    2は、水素であるか、もしくは独立してR1と同じ意味であり、ここで、R1およびR2の少なくとも一方は、−NOH部分に対してα位の水素を含むか;または
    1およびR2は一緒になって、−NOH部分に対してα位に少なくとも1個の炭素によって置換された水素を含むC2〜12複素環を形成し、ここで、前記C2〜12複素環は、非置換であるか、もしくは炭素原子1〜12個のアルキル、炭素原子1〜12個のペルフルオロアルキル、ハロゲン、シアノ、E1O−、E1CO−、E1OCO−、M+-CO−、E1COO−、E1S−、E1SO−、E1SO2−、−NH2、−NHE1、−NE12、−PO(OE1)(OE2)もしくは−OPO(OE1)(OE2)基1〜3個によって置換されているか;または前記C2〜12複素環は、−O−、−NE1−、−CO−、−CONE1−、−S−、−SO−、−SO2−、−COO−、−PO3−もしくは−PO41基1〜3個によって中断されているか;または前記複素環は、前記基によって置換され、かつ中断されており;
    +は、1価、2価または3価の金属陽イオンであり;
    1およびE2は独立して、水素、炭素原子1〜8個のアルキル、もしくはヒドロキシ基1〜3個によって置換された炭素原子1〜8個のアルキルであるか;またはE1およびE2は独立して、ヒドロキシル、メトキシ、アセタートもしくはプロピオナートを末端とするポリ(エチレングリコール)もしくはポリ(プロピレングリコール)のオリゴマーであり、ここで、オリゴマーは、分子量が最大で約500である)で示される、請求項1記載のインクジェットインクまたはインクジェット記録材料。
  3. ヒドロキシルアミン安定化剤が、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N−ジメチルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ヒドロキシルアミン、N,N−ビス(3−ヒドロキシプロピル)ヒドロキシルアミン、N,N−ビス(2−カルボキシエチル)ヒドロキシルアミン、N,N−ビス(ベンジルチオメチル)ヒドロキシルアミン、N,N−ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N−ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N−ジドデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘキサデシル−N−テトラデシルヒドロキシルアミン、N−ヘキサデシル−N−ヘプタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘキサデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘプタデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−メチル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、またはN,N−ジ(水素化牛脂)アミンの直接酸化によって生成されるN,N−ジ(アルキル)ヒドロキシルアミン:
    Figure 2006514130

    (式中、n=2〜200)
    からなる群から選択される、請求項1記載のインクジェットインクまたはインクジェット記録材料。
  4. ヒドロキシルアミン安定化剤が、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ヒドロキシルアミン、N,N−ビス(3−ヒドロキシプロピル)ヒドロキシルアミン、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、またはN,N−ジ(水素化牛脂)アミンの直接酸化によって生成されるN,N−ジ(アルキル)ヒドロキシルアミンである、請求項3記載のインクジェットインクまたはインクジェット記録材料。
  5. ニトロン安定化剤が、式:
    Figure 2006514130

    (式中、
    1は、炭素原子1〜36個のアルキル、炭素原子5〜12個のシクロアルキル、もしくは炭素原子7〜9個のアラルキルであるか、またはR1は、炭素原子1〜12個のアルキル、炭素原子1〜12個のペルフルオロアルキル、ハロゲン、シアノ、E1O−、E1CO−、M+-CO−、E1OCO−、E1COO−、E1S−、E1SO−、E1SO2−、−NH2、−NHE1、−NE12、−PO(OE1)(OE2)もしくは−OPO(OE1)(OE2)基1〜6個によって置換された前記アルキル、シクロアルキルもしくはアラルキルであり;
    2は、水素であるか、もしくは独立してR1と同じ意味であるか;または
    1およびR2は一緒になって、非置換であるか、もしくは炭素原子1〜12個のアルキル、炭素原子1〜12個のペルフルオロアルキル、ハロゲン、シアノ、E1O−、E1CO−、M+-CO−、E1OCO−、E1COO−、E1S−、E1SO−、E1SO2−、−NH2、−NHE1、−NE12、−PO(OE1)(OE2)もしくは−OPO(OE1)(OE2)基1〜3個によって置換されたC2〜12複素環を形成しているか;または前記C2〜12複素環は、−O−、−NE1−、−CO−、−CONE1−、−S−、−SO−、−SO2−、−COO−、−PO3−もしくは−PO41基1〜3個によって中断されているか;または前記複素環は、前記基によって置換され、かつ中断されており;
    1およびE2は独立して、水素、炭素原子1〜8個のアルキル、もしくはヒドロキシ基1〜3個によって置換された炭素原子1〜8個のアルキルであるか;またはE1およびE2は独立して、ヒドロキシル、メトキシ、アセタートもしくはプロピオナートを末端とするポリ(エチレングリコール)もしくはポリ(プロピレングリコール)のオリゴマーであり、ここで、オリゴマーは、分子量が最大で約500であり;そして
    3は独立して、R1と同じ意味である)で示されるか、またはニトロンが、式:
    Figure 2006514130

    〔式中、
    Eは、水素、オキシル、ヒドロキシル、炭素原子1〜18個のアルキル、炭素原子3〜18個のアルケニル、炭素原子5〜12個のシクロアルキル、炭素原子2〜6個のヒドロキシアルキル、炭素原子2〜20個のアルコキシアルキル、炭素原子1〜18個のアルカノイル、炭素原子1〜18個のアルコキシ、炭素原子5〜12個のシクロアルコキシ、炭素原子6〜10個のアリールオキシ、炭素原子2〜6個のヒドロキシアルコキシ、炭素原子2〜20個のアルコキシアルコキシ、炭素原子7〜15個のアラルコキシ、または炭素原子7〜12個の二環式もしくは三環式脂肪族オキシ基であり、
    4およびR5は独立して、炭素原子1〜4個のアルキルであるか、またはR3およびR4が一緒になって、ペンタメチレンであり、
    nは、1、2、3または4であり、
    nが、1である場合、
    Tは、炭素原子1〜36個のアルキル、炭素原子5〜12個のシクロアルキル、炭素原子7〜9個のアラルキル、または炭素原子1〜4個のアルキルによって、もしくはハロゲン原子1もしくは2個によって置換された炭素原子7〜9個のアラルキル、酸素原子1個以上によって中断されている前記アルキル、シアノエチル、炭素原子3〜8個のアルケニル、炭素原子4〜36個のアルコキシカルボニルアルキル(ここで、アルキルは、炭素原子1〜4個のものである)であり、
    nが、2である場合、
    Tは、炭素原子2〜12個のアルキレン、炭素原子6〜10個のアリーレン、キシリレン、−CH2CHOHCH2−、−CH2CHOHCH2−O−G1−O−CH2CHOHCH2−、−CH2−フェニレン−COO−G1−OCO−フェニレン−CH2−、または−CH2−フェニレン−CH2−OCO−G1−COO−CH2−フェニレン−CH2−(式中、G1は、炭素原子2〜12個のアルキレン、炭素原子6〜10個のアリーレンまたは炭素原子6〜12個のシクロアルキレンである)であり、
    nが、3である場合、
    Tは、炭素原子3〜6個のアルカントリイルであるか、または
    Figure 2006514130

    であり、
    nが、4である場合、
    Tは、炭素原子4〜6個のアルカンテトライルであり、
    3は、直接結合、−OCO−(Cq2qq−、−OCO−フェニレン−CH2−、NG4−CO−(Cq2qq−、またはNG4−CO−フェニレン−CH2−(式中、qは、1〜12である)であり、
    4は、水素、炭素原子1〜8個のアルキル、またはフェニルであり、
    mは、1または2であり、
    mが、1である場合、
    2は、炭素原子1〜36個のアルキル、酸素原子1個以上によって中断されている前記アルキル、シアノメチル、炭素原子6〜8個のシクロアルキル、炭素原子2〜8個のアルケニル、炭素原子6〜10個のアリール、または炭素原子1〜4個のアルキルによってか、もしくはハロゲン原子1もしくは2個によって置換された炭素原子6〜10個のアリール、あるいは炭素原子4〜36個のアルコキシカルボニルアルキル(ここで、アルキルは、炭素原子1〜4個のものである)であり、そして
    mが、2である場合、
    2は、炭素原子2〜12個のアルキレン、または炭素原子6〜10個のアリーレンであり、
    XおよびX1は独立して、Q−G(式中、Qは、−O−、−COO−、−OCO−または−NR6−であり、
    6は、水素、炭素原子1〜8個のアルキル、炭素原子5〜12個のシクロアルキル、シアノエチル、炭素原子6〜10個のアリール、炭素原子7〜15個のアラルキル、または−CH2CHR7OHであり、R7は、水素、メチルまたはフェニルであり、ここで、Qは、ピペリジニル環に結合しており、
    Gは、炭素原子1〜4個のアルキレン、炭素原子6〜10個のアリーレン、または炭素原子7〜15個のアリーレン−アルキレンである)であり、
    8およびR9は独立して、水素、または炭素原子1〜8個のアルキルであり、そして
    LおよびL1は独立して、炭素原子2〜5個の−CO−アルキレン、または−CO−フェニレンであり、ここで、カルボニル基は、N原子に結合している〕で示される、請求項1記載のインクジェットインクまたはインクジェット記録材料。
  6. Eが、水素、ヒドロキシル、炭素原子1〜12個のアルキル、アルキル、ベンジル、炭素原子2〜4個のアルカノイル、炭素原子1〜12個のアルコキシ、シクロヘキシルオキシ、またはα−メチルベンジルオキシであり、
    4およびR5が、それぞれメチルであり、
    nが、1である場合、
    Tが、水素、炭素原子1〜18個のアルキル、ベンジルまたは炭素原子4〜18個のアルコキシカルボニルアルキルであり、ここで、アルキルは、炭素原子2〜4個のものであり、
    nが、2である場合、
    Tが、炭素原子2〜8個のアルキレンであるか、またはp−キシリレンであり、
    nが、3である場合、
    Tが、グリセリルであり、
    nが、4である場合、
    Tが、ペンタエリトリチルであり、
    3が、直接結合であり、
    4が、水素であり、
    mが、1である場合、
    2が、炭素原子1〜12個のアルキル、またはフェニルであり、
    mが、2である場合、
    2が、炭素原子3〜8個のアルキレン、またはフェニレンであり、
    XおよびX1が、同一であり、
    8およびR9が、それぞれ水素であり、そして
    LおよびL1が、同一で、−CO−CH2−または−CO−フェニレン−である、請求項5記載のインクジェットインクまたはインクジェット記録材料。
  7. ニトロン安定化剤が、α−フェニル−N−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトロン、α−フェニル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)ニトロン、α−フェニル−N−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトロン、α−フェニル−N−(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトロン、α,α'−p−フェニレン−N,N'−ビス〔(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトロン〕、N−ベンジル−N−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イリデン)アミン−N−オキシド、α−n−プロピル−N−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトロン、α−イソプロピル−N−(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトロン、α,α'−テトラメチレン−N,N'−ビス〔(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトロン〕、α−n−プロピル−N−(1−アセチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ニトロン、およびα−〔4−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルオキシカルボニル)フェニル〕−N−〔4−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルオキシカルボニル)ベンジル〕ニトロンからなる群から選択される、請求項1記載のインクジェットインクまたはインクジェット記録材料。
  8. ニトロン安定化剤が、N−ベンジル−α−フェニルニトロン、N−エチル−α−メチルニトロン、N−オクチル−α−ヘプチルニトロン、N−ラウリル−α−ウンデシルニトロン、N−テトラデシル−α−トリデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−ヘプタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘキサデシルニトロン、N−メチル−α−ヘプタデシルニトロン、N,N−ジ−(水素化牛脂)ヒドロキシルアミンから誘導されるニトロン、N−ベンジル−α−メチルニトロン、N−ブチル−α−プロピルニトロン、
    Figure 2006514130

    からなる群から選択される、請求項1記載のインクジェットインクまたはインクジェット記録材料。
  9. アミンオキシド安定化剤が、式:
    Figure 2006514130

    (式中、
    1は、炭素原子1〜36個のアルキル、炭素原子5〜12個のシクロアルキル、もしくは炭素原子7〜9個のアラルキルであるか、またはR1は、炭素原子1〜12個のアルキル、炭素原子1〜12個のペルフルオロアルキル、ハロゲン、シアノ、E1O−、E1CO−、M+-CO−、E1OCO−、E1COO−、E1S−、E1SO−、E1SO2−、−NH2、−NHE1、−NE12、−PO(OE1)(OE2)もしくは−OPO(OE1)(OE2)基1〜6個によって置換された前記アルキル、シクロアルキルもしくはアラルキルであり;
    2は、水素であるか、もしくは独立してR1と同じ意味であるか;または
    1およびR2は一緒になって、非置換であるか、もしくは炭素原子1〜12個のアルキル、炭素原子1〜12個のペルフルオロアルキル、ハロゲン、シアノ、E1O−、E1CO−、M+-CO−、E1OCO−、E1COO−、E1S−、E1SO−、E1SO2−、−NH2、−NHE1、−NE12、−PO(OE1)(OE2)もしくは−OPO(OE1)(OE2)基1〜3個によって置換されたC2〜12複素環を形成しているか;または前記C2〜12複素環は、−O−、−NE1−、−CO−、−CONE1−、−S−、−SO−、−SO2−、−COO−、−PO3−もしくは−PO41基1〜3個によって中断されているか;または前記複素環は、前記基によって置換され、かつ中断されており;
    1およびE2は独立して、水素、炭素原子1〜8個のアルキル、もしくはヒドロキシ基1〜3個によって置換された炭素原子1〜8個のアルキルであるか;またはE1およびE2は独立して、ヒドロキシル、メトキシ、アセタートもしくはプロピオナートを末端とするポリ(エチレングリコール)もしくはポリ(プロピレングリコール)のオリゴマーであり、ここで、オリゴマーは、分子量が最大で約500であり;そして
    3は独立して、R1と同じ意味であり、
    ここで、R1、R2およびR3の少なくとも1個が、β炭素−水素結合を含む)で示される、請求項1記載のインクジェットインクまたはインクジェット記録材料。
  10. ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール、トリス−アリール−s−トリアジン、ベンゾフェノン、α−シアノアクリラート、オキシアニリド、ベンゾオキサジノン、ベンゾアートおよびα−アルキルシンナマートからなる群から選択されるUV吸収剤を更に含む、請求項1記載のインクジェットインクまたはインクジェット記録材料。
  11. 記録材料と、インクジェットノズルを用いて記録材料に塗布される少なくとも1色のインクと、を含むインクジェットシステムであって、記録材料または少なくとも1色のインクの少なくとも一方が、
    a)ヒドロキシルアミン安定化剤、
    b)ニトロン安定化剤、および
    c)アミンオキシド安定化剤、
    からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含む、インクジェットシステム。
  12. 水溶性染料または有機溶剤中の染料の溶液と、
    a)ヒドロキシルアミン安定化剤、
    b)ニトロン安定化剤、および
    c)アミンオキシド安定化剤、
    からなる群から選択される少なくとも1種の化合物と、を含むインク組成物を、インクジェット印刷用の記録材料に塗布し、そして
    前記記録材料を乾燥させることを含む、インクジェットプリントを安定化させる方法。
  13. a)ヒドロキシルアミン安定化剤、
    b)ニトロン安定化剤、および
    c)アミンオキシド安定化剤、
    からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含むキャスティングもしくはコーティング分散体、水溶液、または有機溶液を、インクジェット印刷用の記録材料に塗布し、
    水溶性染料もしくは有機溶剤中の染料の溶液を含むインク組成物か、または水溶性染料もしくは有機溶剤中の染料の溶液と、成分a)、b)、およびc)からなる群から選択される少なくとも1種の化合物と、を含むインク組成物のいずれか一方を更に塗布し、そして
    前記記録材料を乾燥させることを含む、インクジェットプリントを安定化させる方法。
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