JP6730303B2 - ビニルモノマーの重合を阻害するための安定した親油性ヒドロキシルアミン化合物の使用 - Google Patents

ビニルモノマーの重合を阻害するための安定した親油性ヒドロキシルアミン化合物の使用 Download PDF

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Description

本発明は概して、不飽和化合物、特にビニルモノマーのラジカル重合を阻害するための化合物及び方法に関する。より具体的には、本発明は、有機溶媒、特に炭化水素溶媒に溶解性である不飽和化合物(例えば、ビニルモノマー)の重合を阻害するための親油性N,N−二置換ヒドロキシルアミンの使用に関する。
(関連出願の相互参照)
本出願は、2015年3月18日に出願された米国特許出願第62/134,811号に対する優先権を主張するものであって、その開示内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
不飽和化合物、特にビニルモノマーは、それらの製造、加工、出荷、保管、及び使用の多様な段階で不必要に重合し得る。ビニルモノマーは、重合促進剤の不在下でさえも、高温で自己開始重合を起こし得る。したがって、不必要な熱重合が、ビニル芳香族モノマーの精製中及び突然の加工停止の間に問題になり得る。望ましくない重合は、価値のあるモノマー最終生成物が不必要な副反応において消費されるため、生成物の損失をもたらす。さらに、重合は、ポリマーが加工機器上に堆積するために生成効率を低減する。この加工機器の汚れは、物理的方法により不必要なポリマーを除去するために停止を必要とする場合がある。
安定したフリーラジカル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラ−メチルピペリジノキシ(HTEMPO)は、精製、出荷、輸送、及び保管中の反応性モノマーのフリーラジカル重合を制御するために広範囲にわたって使用されている。しかし、阻害剤としてその効能を改善するために、2つの選択肢がある。まず、HTEMPOの用量を増加することができる。しかし、濃度が増加すると、溶解したHTEMPOは、特に溶液が使用されるかまたは保管される周囲温度が下がった場合、結晶化することになる。また、HTEMPOは、炭化水素媒体の溶解力が低下した場合、例えば、脂肪族媒体と接触したときに、芳香族溶媒を含む溶液がより低い溶解力を有するようになる場合にも、結晶化し得る。脂肪族媒体へのHTEMPOの低溶解性により、HTEMPOの芳香族系溶媒の導入は、HTEMPOの沈殿をもたらし、それにより、菅及び搬送ラインの詰まりをもたらすであろう。
次に、HTEMPOからそのドロキシルアミンであるHTEMPOLへの転換は、そのポリマー阻害効率を増加させる別の代替案である。芳香族炭化水素溶媒に溶解性であるHTEMPOと異なり、HTEMPOLは、炭化水素溶媒にやや溶解性である。水性媒体を伴う用途において、水溶性HTEMPOLが沈殿のわずかなリスクで使用され得るのに対して、炭化水素媒体中では沈殿するであろう。結果、阻害剤としてHTEMPOLを使用することは、水性媒体中で早期重合を止めることに制限される。
従来技術において、炭化水素溶解性ヒドロキシルアミンが、阻害剤として使用されている。ヒドロキシルアミン官能基に対するα−炭素原子の水素置換基の存在により、該ヒドロキシルアミンは、不安定である。ビニルモノマーを伴う精製及び他のプロセスに付随する高い作業温度で、これらの立体障害のないかまたは部分的に立体障害があるヒドロキシルアミンは分解して、アルデヒド及び第一級ヒドロキシルアミンと称される汚染副産物を産生する。例として、N,N−ジエチルヒドロキシルアミンは分解して、アセトアルデヒド及びエチルヒドロキシルアミンになる。
米国特許第5290888号明細書
より具体的には、本発明は、例えば、炭化水素媒体と混合されるとき、水性系阻害剤があまり効果的ではないか、または高極性阻害剤の乏しい溶解性が、該阻害剤の沈殿もしくは再結晶化をもたらす蒸留塔における、疎水性ビニルモノマーに典型的に関連する単位での重合の阻害に対処する。炭化水素相が水性相と接触している機器において、現在使用されている親水性ヒドロキシルアミンは、炭化水素相よりも水性相に優先的に分配される。対照的に、重合しやすい有機溶解性ビニル種は、炭化水素相に分配される。この分配傾向により、従来技術のヒドロキシルアミンは、効果的な重合阻害剤ではない。
したがって、炭化水素溶解性で安定したフリーラジカル消去剤が必要とされている。
本発明の一態様は、式1の構造を有するヒドロキシルアミン化合物であり、
Figure 0006730303
式中、Rが、アルキル、アリール、アルカリール、ヘテロシクロ、もしくは−C(O)Rであり、R、R、R、及びRが独立して、アルキル、アルキルアリール、アリール、ヘテロアリールからなる群から選択されるか、またはR及びRもしくはR及びRが合わせて、スピロ環を形成し得、Rが、アルキル、アルキルアリール、アリール、もしくはヘテロアリールである。
本発明の別の態様は、式2の構造を有するヒドロキシルアミンオリゴマーであり、
Figure 0006730303
式中、Lが、アルキレン、アリーレン、アルカリーレン、ヘテロシクロ、またはジアシルを含むリンカーであり、
、R、R、及びRが独立して、アルキル、アルキルアリール、アリール、ヘテロアリールであるか、またはR及びRもしくはR及びRが合わせて、スピロ環を形成し得、xが、2を超える整数である。
本発明のさらに別の態様は、式3の構造を有するヒドロキシルアミンダイマー化合物であり、
Figure 0006730303
式中、Lが、アルキレン、アリーレン、アルカリーレン、ヘテロシクロ、もしくはジアシルを含むリンカーであり、R、R、R、及びRが独立して、アルキル、アルキルアリール、アリール、ヘテロアリールであるか、またはR及びRもしくはR及びRが合わせて、スピロ環を形成し得る。
本発明のさらに別の態様は、不飽和化合物を、式1のヒドロキシルアミン化合物、または式2のヒドロキシルアミンダイマー化合物と接触させることを含む、不飽和炭素−炭素結合を含む不飽和化合物の重合を阻害するための方法である。
他の対象及び特徴は、今後、部分的に明らかになり、部分的に示される。
炭化水素媒体に不溶解性であり、高い加工温度で不安定であるヒドロキシルアミンの代わりに、炭化水素溶解性で安定したヒドロキシルアミンが、炭化水素媒体中で不要な重合を引き起こすフリーラジカル種のより効率的な消去剤として開示される。炭化水素媒体に優先的に溶解性であり、分解して汚染物質になる傾向がない代替的なヒドロキシルアミンが、阻害剤として単体で、または他の重合阻害化合物と組み合わされて使用され得る。これらの化合物及び組み合わせは、極めて効果的なポリマー阻害効能を示す。
本発明は、ヒドロキシルアミン化合物、ヒドロキシルアミンオリゴマー化合物、ならびに炭化水素流中で不飽和炭素−炭素結合を含む不飽和化合物の重合を阻害するためのヒドロキシルアミン及びヒドロキシルアミンオリゴマー化合物を使用する方法を対象とする。不飽和化合物は、有効量の式1のヒドロキシルアミン化合物、または式2のヒドロキシルアミンオリゴマー、または式3のダイマー化合物と接触する。不飽和炭化水素は、典型的な加工、輸送、及び保管条件下で、反応性であり、望ましくない重合を起こす傾向がある。不飽和化合物の望ましくない重合は、所望のモノマー生成物の結果的な損失により、不経済である。したがって、この不要な重合を阻害するための方法は、該炭化水素プロセスにとって利益になる。
式1、2、及び3のヒドロキシルアミンは、それらが、重合阻害剤として作用する不飽和化合物の加工中、典型的に曝露される温度での分解に対して安定している。また、式1、2、及び3のヒドロキシルアミンは、本方法にとって効果的である濃度で、炭化水素に溶解性である。これは、それらがシステム中で沈殿または結晶化しないことを意味する。
本発明の一態様は、式1の構造を有するヒドロキシルアミン化合物であり、
Figure 0006730303
式中、Rが、アルキル、アリール、アルカリール、ヘテロシクロ、もしくは−C(O)Rであり、R、R、R、及びRが独立して、アルキル、アルキルアリール、アリール、ヘテロアリールからなる群から選択されるか、またはR及びRもしくはR及びRが合わせて、スピロ環を形成し得、Rが、アルキル、アルキルアリール、アリール、もしくはヘテロアリールである。
本発明の別の態様は、式2の構造を有するヒドロキシルアミンオリゴマーであり、
Figure 0006730303
式中、Lは、アルキレン、アリーレン、アルカリーレン、ヘテロシクロ、もしくはジアシルを含むリンカーであり、R、R、R、及びRが独立して、アルキル、アルキルアリール、アリール、ヘテロアリールからなる群から選択されるか、またはR及びRもしくはR及びRが合わせて、スピロ環を形成し得、Rが、アルキル、アルキルアリール、アリール、もしくはヘテロアリールであり、xが、2を超える整数である。
本発明のさらに別の態様は、式3の構造を有するヒドロキシルアミンダイマー化合物であり、
Figure 0006730303
式中、Lはアルキレン、アリーレン、アルカリーレン、ヘテロシクロ、もしくはジアシルを含むリンカーであり、R、R、R、及びRが独立して、アルキル、アルキルアリール、アリール、ヘテロアリールからなる群から選択されるか、またはR及びRもしくはR及びRが合わせて、スピロ環を形成し得る。
本発明のさらなる態様は、不飽和化合物を、式1のヒドロキシルアミン化合物、または式2のヒドロキシルアミンダイマー化合物と接触させることを含む、不飽和炭素−炭素結合を含む不飽和化合物の重合を阻害するための方法である。
本明細書に記載される式1及び2の化合物、ならびに本方法におけるそれらの使用に関して、Rは、約1〜約18個の炭素原子のアルキルまたはアルキルアリール基であり得る。
さらに、本明細書に記載される式1及び2の化合物、ならびに本方法は、Rをプロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシルにし得る。好ましくは、Rは、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、またはtert−ブチルであり得る。
また、式1及び2の化合物は、Rを、C〜C18アルカリールにし得る。好ましくは、Rは、ベンジルである。
さらに、本明細書に記載される式1及び2の化合物、ならびに本方法におけるそれらの使用に関して、R、R、R、及びRは独立して、C〜Cアルキルであり得る。好ましくは、R、R、R、及びRは独立して、C〜Cアルキルであり得る。
加えて、式1及び2の化合物に関して、R、R、R、及びRは独立して、ハロアルキルであり得る。
式1及び2の化合物は、Rをn−ブチルにし得、R、R、R、及びRをメチルにし得る。
あるいは、式1及び2の化合物は、Rをベンジルにし得、R、R、R、及びRをメチルにし得る。
式1の化合物に関して、Rは、アルキルであり得、好ましくは、Rは、メチル、エチル、プロピル、またはブチルであり得る。
式2のポリマーまたはオリゴマーに関して、xは、2〜100、2〜50、または2〜10であり得る。
式2のポリマーまたはオリゴマーに関して、xは、式2のポリマーまたはオリゴマーが炭化水素流中で沈殿または結晶化しないように選択される。
式1のヒドロキシルアミン化合物または式2のヒドロキシルアミンダイマー化合物を使用して重合を阻害する方法に関して、不飽和化合物は、ビニルモノマーであり得る。
さらに、不飽和化合物は、エチレン、プロピレン、アセチレン、スチレン、塩化ビニル、ビニルアルコール、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸、(メタ)アクロレイン、アクロレイン、ブタジエン、インデン、ジビニルベンゼン、イソプレン、アセチレン、ビニルアセチレン、シクロペンタジエン、またはそれらの組み合わせであり得る。好ましくは、不飽和化合物は、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン、またはそれらの組み合わせを含み得る。
重合阻害方法は、製造、精製、輸送、または保管プロセス中の不飽和化合物の重合を安定させ、阻害し得る。
また、重合阻害方法は、一次分画プロセス、軽質留分分画、非芳香族ハロゲン化ビニル分画、プロセスガス圧縮、ブタジエン抽出、プロパン脱水素、ディーゼル及びガソリン燃料安定化、オレフィン複分解、スチレン精製、ヒドロキシ炭化水素精製において不飽和化合物の重合を安定させ、阻害し得るか、またはエチレン性不飽和種を含む樹脂及び組成物の前記重合を遅延させる。好ましくは、重合阻害方法は、ブタジエン抽出またはスチレン精製において不飽和化合物の重合を安定させ、阻害し得る。
好ましくは、式1のヒドロキシルアミン化合物に関して、Rは、n−ブチルまたはベンジルであり、R、R、R、及びRは、メチルである。これらの化合物は、以下の構造を有する。
Figure 0006730303
式1及び2の化合物を調製するための方法は、当技術分野で周知されており、当業者に明らかになるであろう。典型的な例として、4−アルコキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジノールが調製される。これは、市販される4−ヒドロキシ−TEMPOで開始する2つステッププロセスで達成される。第1のステップにおいて、4−OH−TEMPOは、塩基の存在下でアルキル化剤(例えば、n−臭化ブチルまたは塩化ベンジル)と反応して、対応する4−アルコキシTEMPO誘導体をもたらす。第2のステップにおいて、ニトロキシドラジカルは、還元剤(例えば、ヒドラジン水和物またはN,N−ジエチルヒドロキシルアミン)で処理されて、4−アルコキシTEMPOヒドロキシルアミン(4−アルコキシTEMPOH)をもたらす。
本発明の別の態様は、式1の化合物と溶媒とを含む組成物である。適切な有機溶媒として、ペンタン、ヘプタン、ヘキサン、ベンゼン、エチルベンゼン、トルエン、またはこれらの組み合わせが挙げられる。溶媒は、上述の例に限定されない。
当該組成物は、1つ以上の付加的重合阻害剤を含み得る。本発明の組成物における付加的重合阻害剤として好適な化合物としては、フェノール類、アルキル化フェノール類、ニトロフェノール類、ニトロソフェノール類、キノン類、ヒドロキノン類、キノンエーテル類、キノンメチド類、アミン類、ヒドロキシルアミン類、及びフェノチアジン類が挙げられる。
本明細書に記載の重合阻害組成物は、任意の従来の方法によって、保護されるモノマーへ導入され得る。重合阻害組成物は、適切な溶媒中の濃縮溶液として、適切な手段によって、所望の適用箇所のすぐ上流に添加され得る。さらに、これらの化合物は、流入フィードを用いてか、あるいは、当該阻害組成物の効率的な分布をもたらす別個の導入点を介して、蒸留列へと別々に注入することもできる。阻害剤は運転中に徐々に枯渇するため、一般的には、蒸留プロセスの間に阻害剤を添加することによって、蒸留装置内に適切な量の阻害剤を維持する必要がある。この添加は、阻害剤の濃度を必要最小レベル以上に維持する必要がある場合、一般的には、連続的に行うか、または阻害剤を間欠的に蒸留システムに満たすことによって行われ得る。
式1、2、及び3の化合物の有効量は、約0.1ミリモル〜5ミリモル、約0.1ミリモル〜4ミリモル、約0.1ミリモル〜3ミリモル、約0.1ミリモル〜2ミリモル、約0.2ミリモル〜5ミリモル、約0.2ミリモル〜4ミリモル、約0.2ミリモル〜3ミリモル、好ましくは、約0.2ミリモル〜約2ミリモルである。
式1の化合物は、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラアルキルピペリジン−1−オキシルをテトラヒドロフラン(THF)などの非プロトン極性溶媒に添加することにより調製され得る。次いで、得られた溶液に塩基を添加し、続いて、室温で混合物を攪拌する。次いで、THFなどの非プロトン極性溶媒中のアルキルハライドの溶液をフラスコに液滴添加した。反応が完了するまで、反応混合物を加熱した。脱イオン水を添加し、層を剥離した。有機画分を単離させ、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空下で溶媒を除去した。この生成物を、トルエンなどの芳香族溶媒に添加し、ヒドラジン水和物などの還元剤を添加し、混合物を加熱した。次いで、反応物を冷却し、水で洗浄した。有機画分を単離させ、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を真空下で除去して、4−アルコキシ−2,2,6,6−テトラアルキルピペリジン−1−オルをもたらした。
式2及び3のオリゴマー及びダイマーを調製するために、アルキルハライドは、アルキルジハライドまたは2つ以上の反応性基を有する別の反応物質で置換され得る。加えて、反応性基を有するポリマーは、添加する4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラアルキルピペリジン−1−オキシルと反応して式2のポリマーを形成するために使用され得ることがある。
別途定義されない限り、「TEMPO」は、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルを指す。
「4−OH−TEMPO」は、4−ヒドロキシ−TEMPOを指すか、あるいは、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルまたはTEMPOLとして知られている。
「4−OH−TEMPOH」は、4−ヒドロキシ−TEMPOヒドロキシルアミンを指すか、あるいは、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1,4−ジオールとして知られている。
「4−Bu−TEMPOH」は、4−ブトキシ−TEMPOヒドロキシルアミンを指すか、あるいは、4−ブトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジノールとして知られている。
「4−Bn−TEMPOH」は、4−ベンジルオキシTEMPOヒドロキシルアミンを指すか、あるいは4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジノールとして知られている。
別途指示がない限り、本明細書に記載のアルキル基は、単独でまたは別の基の一部として、主鎖中に1〜60個の炭素原子、好ましくは、1〜30個の炭素原子、もしくは主鎖中に8〜30個の炭素原子を含む任意に置換された直鎖飽和一価炭化水素置換基、または、主鎖中に3〜60個の炭素原子、好ましくは、8〜30個の炭素原子を含む任意に置換された分岐鎖飽和一価炭化水素置換基である。非置換アルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、s−ペンチル、t−ペンチルなどが挙げられる。
「シクロアルキル」とは、縮合、架橋、及びスピロ環系を含む、単環式または多環式環を有する3〜10個の炭素原子の環状アルキル基を指す。適切なシクロアルキル基の例として、例えば、アダマンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロオクチル、ビシクロ[2.2.2]オクタニルなどが挙げられる。代表的なシクロアルキル基として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビシクロ[2.2.l]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニルなどが挙げられる。
本明細書において、単独で、または、別の基(例えば、アラルキルまたはアルカリール)の一部として使用される用語「アリール」または「アル」は、任意に置換された同素環式芳香族基、好ましくは、フェニル、ビフェニル、ナフチル、置換フェニル、置換ビフェニル、または、置換ナフチルなどの環部分に6〜12個の炭素を含む単環式または二環式基を指す。フェニル及び置換フェニルが、さらに好ましいアリールである。用語「アリール」は、ヘテロアリールも含む。
「置換アリール」、「置換アルキル」などでの用語「置換された」とは、当該基(すなわち、この用語に続くアルキル、アリール、または他の基)において、炭素原子に結合した少なくとも1つの水素原子が、ヒドロキシ(−OH)、アルキルチオ、ホスフィノ、アミド(−CON(R)(R)(式中、R及びRは独立して、水素、アルキル、またはアリールである))、アミノ(−N(R)(R)(式中、R及びRは独立して、水素、アルキル、またはアリールである))、ハロ(フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨード)、シリル、ニトロ(−NO)、エーテル(−OR(式中、Rは、アルキル、または、アリールである))、エステル(−OC(O)R(式中、Rは、アルキル、またはアリールである))、ケト(−C(O)R(式中、Rは、アルキル、またはアリールである))、ヘテロシクロなどの1つ以上の置換基で置換されていることを意味する。用語「置換された」が可能性のある置換基のリストを導入する場合、当該用語は、その基の各メンバーに適用されることが意図される。すなわち、「任意に置換されたアルキルまたはアリール」という語句は、「任意に置換されたアルキルまたは任意に置換されたアリール」と解釈されることとなる。
「アルカリール」とは、アルキレン基を介して親分子に結合したアリール基を意味する。アリール基及びアルキレン基における炭素原子の数は、アルカリール基に合計で約6〜約18個の炭素原子が存在するように選択される。好ましいアルカリール基は、ベンジルである。
「ハロアルキル」は、本明細書で定義される場合、アルキル基上のより多くの水素原子のうちの1つが、ハロゲンで置換されているアルキル基を指す。典型的なハロアルキル基には、フルロメチル(fluromethyl)、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロエチル、ジフルオロエチル、トリフルオロエチル、テトラフルオロエチル、ペルフルオロエチルなどが含まれる。
「ビニルモノマー」とは、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含むモノマーを指す。当該モノマーは、酸(例えば、アクリル酸)、エステル(例えば、アクリル酸エステル)、ハロゲン(例えば、塩化ビニル)、アリール(例えば、スチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン)、シアノ(例えば、アクリロニトリル)、及びアセトキシ(例えば、酢酸ビニル)などの様々な基で置換され得る。当該モノマーは、共役することができる(例えば、ブタジエン、シクロペンタジエン、ビニルアセチレン、インデンなど)。
重合「阻害剤」とは、ラジカル重合プロセスにおいて、ラジカルを捕捉することができる物質の組成物を指す。阻害剤は、所望の転換が達成されたときに、モノマーを安定化させ、かつ、重合を防止するか、または重合を停止させるために使用することができる。これらは、重合プロセスの動力学を調節または制御するためにも使用され得る。
本発明を詳細に説明してきたが、添付の特許請求の範囲に記載の本発明の範囲から逸脱することなく、修正及び変更が可能であることは明らかであろう。
前述の説明は、以下の実施例を参照することによってより理解され得、それら実施例は、例示目的で提示されたものであり、本発明の範囲を制限することを意図しない。
全ての反応は、別途記述されない限り、窒素雰囲気下で行われた。試薬4−ヒドロキシ−TEMPO、カリウムtert−ブトキシド、1−ブロモブタン、及び塩化ベンジルをSigma−Aldrichから購入した。
実施例1:4−ブトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オル(4−Bu−TEMPOH)の合成
攪拌棒を備え付けた丸底フラスコに、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(「4−ヒドロキシ−TEMPO」26.2g、152mmol)及び700mLのテトラヒドロフラン(THF)を添加した。得られた溶液に、20.5gのカリウムtert−ブトキシド(20.5g、183mmol)を添加し、続いて、室温で2時間、混合物を攪拌した。2時間後、100mLのTHF中の1−ブロモブタンの25.0g(182mmol)の溶液をフラスコに液滴添加した。反応混合物を、一晩、適切な期間である21時間還流させ、次いで冷却した。脱イオン水を添加し、層を剥離した。有機画分を単離させ、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空下で溶媒を除去した。最小量のジクロロメタン中の残留物を取り出し、移動相として20%酢酸エチル/ヘキサンを使用して、100gのシリカゲルでクロマトグラフを行った。4−ブトキシ−TEMPOの総収率は、4.99g(38%)であった。
攪拌棒を備え付けた250mLの一口丸底フラスコに、100mLのトルエン中の4−ブトキシ−TEMPO(4.852g、21.26mmol)の溶液を添加した。この溶液に、ヒドラジン水和物(1.03mL、21.26mmol)を添加し、次いで、反応混合物を還流で加熱した。1時間後、反応混合物を25℃に冷却し、脱イオン水で洗浄した。有機画分を単離させ、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を真空下で除去して、81%の収率で4−ブトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オル(4−Bu TEMPOH)をもたらした。H−NMR及び13C−NMRにより、生成物の構造を確認した。
実施例2:4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オル(4−Bn− TEMPOH)の合成
攪拌棒を備え付けた丸底フラスコに、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル(「1−ヒドロキシ−TEMPO」、10.0g、58.1mmol)及び300mLの乾燥テトラヒドロフラン(THF)を添加した。得られた溶液に、7.9g(70.4mmol)のカリウムtert−ブトキシドを添加した。室温で2時間攪拌した後、100mLの乾燥THF中の塩化ベンジル(8.1g、64.0mmol)の溶液を、そのシステムを還流で加熱しながら、45分にわたって液滴添加した。添加の完了後及び合計7時間の還流後、加熱を止め、システムを冷却して室温で一晩攪拌した。脱イオン水(100mL)を添加し、層を剥離した。水性相を25mL分の酢酸エチルで3回抽出した。組み合わせた有機相を、100mLの水と80mLの塩水との混合物で洗浄し、その後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を回転蒸発により除去し、25mLのジクロロメタン中の残留物を取り出し、移動相として20%酢酸エチル/ヘキサンを使用して、120gのシリカゲルでクロマトグラフを行った。純粋な溶出生成物の収率は、5.39g(35%)であり、他の画分から単離された不純物を含んだ固体を冷たいヘキサンにより再結晶化させ、純粋な1−ベンジルオキシ−TEMPOの12.03g(79%)の総合収率をもたらす材料を得た。
1−ベンジルオキシ−TEMPO(1.001g、3.82mmol)をn−ヘキサン中に溶解して、オレンジ色の溶液をもたらした。この溶液に、化学量論超過のN,N−ジエチルヒドロキシルアミン(DEHA、2mL、19.06mmol)を、得られた溶液が薄い黄色に変わるまで添加した。溶液を脱イオン水で洗浄した。有機層を回収し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、溶媒を除去して、45%の収率で4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オル(4−Bn−TEMPOH)を産生させた。H−NMR及び13C−NMRにより、生成物の構造を確認した。
実施例3:メタクリル酸メチルの重合
比較例3A:未処理のメタクリル酸メチル
メタクリル酸メチル中の20ppmの過酸化ベンゾイルからなる溶液を調製した。この溶液の一定分量の10mLを、PTFEのねじ蓋及びフルオロエラストマー(FETFE)O環を備え付けた24個のAce Glass#15のねじ式圧力管の各々に添加した。溶解した酸素をパージするために、各溶液を窒素で2分間散布し、その後、管をすぐに封止し、溶液を窒素ヘッドスペース下で保管した。100℃に予熱された加熱ブロック中に管を投入することにより、重合反応を行った。30分後、及びその後は15分毎に、4つの管をブロックから取り出し、氷浴中で管を冷却することにより重合反応を中止した。冷却されたポリマー溶液をトルエンですぐに希釈した。希釈した分析溶液中のポリマーの量を測定するために、独自の方法を使用した。
比較例3B:4−ヒドロキシ−TEMPO(4−OH−TEMPO)で処理されたメタクリル酸メチル
0.58mmolの4−ヒドロキシ−TEMPOと、メタクリル酸メチル中の20ppmの過酸化ベンゾイルとからなる溶液を調製した。この溶液の一定分量の10mLを、PTFEのねじ蓋及びフルオロエラストマー(FETFE)O環を備え付けた24個のAce Glass#15のねじ式圧力管の各々に添加した。酸素を除去し、溶液を重合して、形成されたポリマーの量を測定するために比較例3Aの手順を使用した。
実施例3C:4−ベンジル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オル(4−BnO−TEMPOH)で処理されたメタクリル酸メチル
0.58mmolの4−ベンジル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オルと、メタクリル酸メチル中の20ppmの過酸化ベンゾイルとからなる溶液を調製した。この溶液の一定分量の10mLを、PTFEのねじ蓋及びフルオロエラストマー(FETFE)O環を備え付けた24個のAce Glass#15のねじ式圧力管の各々に添加した。酸素を除去し、溶液を重合して、形成されたポリマーの量を測定するために比較例3Aの手順を使用した。
実施例3D:4−ブトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オル(4−BuO−TEMPOH)で処理されたメタクリル酸メチル
0.58mmolの4−ブトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オルと、メタクリル酸メチル中の20ppmの過酸化ベンゾイルとからなる溶液を調製した。この溶液の一定分量の10mLを、PTFEのねじ蓋及びフルオロエラストマー(FETFE)O環を備え付けた24個のAce Glass#15のねじ式圧力管の各々に添加した。酸素を除去し、溶液を重合して、形成されたポリマーの量を測定するために比較例3Aの手順を使用した。
実施例3A〜3Dの実験の結果は、表1に要約される。
表1:阻害剤が不在(ブランク)か、または0.58mmolの阻害剤の存在下における、嫌気条件下の100℃での(20ppmの過酸化ベンゾイルで開始される)メタクリル酸メチル重合の阻害
Figure 0006730303
実施例4:スチレンの重合
比較例4A:未処理のスチレン
スチレンから4−tert−ブチルカテコール(TBC)を除去するために、使い捨て用の前もって包装されているアルミナカラムを使用した。新しく脱阻害されたスチレンの一定分量の9mLを、PTFEのねじ蓋及びフルオロエラストマー(FETFE)O環を備え付けた24個のAce Glass#15ねじ式圧力管の各々の中に満たした。溶解した酸素をパージするために、各溶液を窒素で2分間散布し、その後、管をすぐに封止し、溶液を窒素ヘッドスペース下で保管した。120℃に予熱された加熱ブロック中に管を投入することにより、重合反応を行った。30分後、及びその後は15分毎に、4つの管をブロックから取り出し、氷浴中で管を冷却することにより重合反応を中止した。冷却されたポリマー溶液をトルエンですぐに希釈した。形成されたポリマーの量を、ASTM D2121法に従って、メタノールを用いて沈殿することより決定した。
比較例4B:4−ヒドロキシ−TEMPO(4−OH−TEMPO)で処理されたスチレン
0.33mmolの4−ヒドロキシ−TEMPOと、阻害剤不含スチレンとからなる溶液を調製した。この溶液の一定分量の9mLを、PTFEのねじ蓋及びフルオロエラストマー(FETFE)O環を備え付けた24個のAce Glass#15のねじ式圧力管の各々の中に満たした。酸素を除去し、溶液を重合して、形成されたポリマーの量を測定するために比較例4Aの手順を使用した。
実施例4C:4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オル(4−BnO−TEMPOH)で処理されたスチレン
0.33mmolの4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オルと、阻害剤不含スチレンとからなる溶液を調製した。この溶液の一定分量の9mLを、PTFEのねじ蓋及びフルオロエラストマー(FETFE)O環を備え付けた24個のAce Glass#15のねじ式圧力管の各々の中に満たした。酸素を除去し、溶液を重合して、形成されたポリマーの量を測定するために比較例4Aの手順を使用した。
実施例4D:4−ブトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オル(4−BuO−TMPOH)で処理されたスチレン
0.33mmolの4−ブトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オルと、阻害剤不含スチレンとからなる溶液を調製した。この溶液の一定分量の9mLを、PTFEのねじ蓋及びフルオロエラストマー(FETFE)O環を備え付けた24個のAce Glass#15のねじ式圧力管の各々の中に満たした。酸素を除去し、溶液を重合して、形成されたポリマーの量を測定するために比較例4Aの手順を使用した。
実施例4A〜4Dの実験の結果は、表2に要約される。
表2:阻害剤を使用しない(ブランク)か、または0.33mmolの阻害剤を使用する、嫌気条件下の120℃でのスチレン重合の阻害。
Figure 0006730303
実施例5:イソプレンの重合
比較例5A:未処理のイソプレン
イソプレンから4−tert−ブチルカテコール(TBC)を除去するために、使い捨て用の前もって包装されているアルミナカラムを使用した。新しく脱阻害されたイソプレンをヘプタンで、1:1の比で希釈した。この溶液の一定分量の50mLを、6つのガラス試料容器の各々中に満たし、次いで、6つのステンレス鋼の高圧ベッセル中に配置した。各ベッセルを、システムをパージすることなく100psiの窒素で加圧した。120℃に予熱された加熱ブロック中にベッセルを投入することにより、重合反応を行った。60分後、及びその後は60分毎に、1つのベッセルをブロックから取り出し、氷浴中でベッセルを冷却することにより重合反応を中止した。ベッセルを減圧し、170℃で揮発物質を蒸発させることにより、ポリマー含有量を重量測定で決定した。
比較例5B:4−ヒドロキシ−TEMPO(4−OH−TEMPO)で処理されたイソプレン
1.55mmolの4−ヒドロキシ−TEMPOと、阻害剤不含イソプレンとからなる溶液を調製した。溶液をヘプタンで、1:1の比で希釈した。この溶液の一定分量の50mLを、6つのガラス容器の各々中に満たし、次いで、6つのステンレス鋼の高圧ベッセル中に配置した。酸素を除去し、溶液を重合して、形成されたポリマーの量を測定するために比較例5Aの手順を使用した。
比較例5C:4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オル(4−BnO−TEMPOH)で処理されたイソプレン
1.55mmolの4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オルと、阻害剤不含イソプレンとからなる溶液を調製した。溶液をヘプタンで、1:1の比で希釈した。この溶液の一定分量の50mLを、6つのガラス容器の各々中に満たし、次いで、6つのステンレス鋼の高圧ベッセル中に配置した。酸素を除去し、溶液を重合して、形成されたポリマーの量を測定するために比較例5Aの手順を使用した。
実施例5D:4−ブトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オル(4−BuO−TEMPOH)で処理されたイソプレン
1.55mmolの4−ブトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オルと、阻害剤不含イソプレンとからなる溶液を調製した。溶液をヘプタンで、1:1の比で希釈した。この溶液の一定分量の50mLを、6つのガラス容器の各々中に満たし、次いで、6つのステンレス鋼の高圧ベッセル中に配置した。酸素を除去し、溶液を重合して、形成されたポリマーの量を測定するために比較例5Aの手順を使用した。
実施例5A〜5Dの実験の結果は、表3に要約される。
表3:阻害剤を使用しない(ブランク)か、または0.33mmolの阻害剤を使用する、嫌気条件下の120℃でのイソプレン重合の阻害。
Figure 0006730303
本発明またはその好適な実施形態の要素を導入するとき、冠詞「a」、「an」、「the」、及び、「said」は、要素のうちの1つ以上が存在することを意味することが意図される。用語「〜を含む/備える(comprising)」、「〜を含む(including)」、及び「〜を有する(having)」は、包括的であることが意図され、そこに列挙されている要素以外の追加の要素が存在し得ることを意味する。
上記した事項に鑑みれば、本発明の幾つかの目的が達成され、かつ他の有益な結果が獲得されることが分かるであろう。
本発明の範囲から逸脱することなく、上記の化合物及び方法に様々な変更が加えられ得るため、上記の説明に含まれる全ての事項は、例示的なものであって、限定的な意味ではないと解釈されるものとすることが意図される。

Claims (11)

  1. 不飽和炭素−炭素結合を含む不飽和化合物の重合を阻害するための方法であって、
    前記不飽和化合物を、式1の構造を有するヒドロキシルアミン化合物と接触させることを含む、
    Figure 0006730303
    式中、
    が、C〜C10アルキルまたはアルカリールであり、
    、R、R、及びRが独立して、アルキルまたはアルキルアリールである、方法
  2. 前記不飽和化合物が、ビニルモノマーである、請求項に記載の方法。
  3. が、プロピル、ブチル、ペンチル、またはヘキシルである、請求項1または2に記載の方法。
  4. が、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、またはtert−ブチルである、請求項に記載の化合物または方法。
  5. が、ベンジルである、請求項1または2に記載の方法。
  6. 、R、R、及びRが独立して、C〜Cアルキルである、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  7. が、n−ブチルであり、R、R、R、及びRが、メチルである、請求項に記載の化合物または方法。
  8. が、ベンジルであり、R、R、R、及びRが、メチルである、請求項に記載の化合物または方法。
  9. 前記不飽和化合物が、エチレン、プロピレン、アセチレン、スチレン、塩化ビニル、ビニルアルコール、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸、(メタ)アクロレイン、アクロレイン、ブタジエン、インデン、ジビニルベンゼン、イソプレン、アセチレン、ビニルアセチレン、シクロペンタジエン、またはそれらの組み合わせである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記方法が、一次分画プロセス、軽質留分分画、非芳香族ハロゲン化ビニル分画、プロセスガス圧縮、ブタジエン抽出、プロパン脱水素、ディーゼル及びガソリン燃料安定化、オレフィン複分解、スチレン精製、ヒドロキシ炭化水素精製において不飽和化合物の重合を安定させ、阻害するか、またはエチレン性不飽和種を含む樹脂及び組成物の前記重合を遅延させる、請求項に記載の方法。
  11. 前記プロセスが、ブタジエン抽出またはスチレン精製である、請求項10に記載の方法。
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