JP2006513278A6 - 有機発光材料及びデバイス - Google Patents

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Abstract

有機発光デバイスを提供する。このデバイスは、アノード、カソード、および前記アノード及びカソードの間に配置された発光層を有し、前記発光層はさらに構造(式9)を有する発光材料を含む、ここで各変数は明細書中に定義されている。
【化1】

Description

関連出願の援用
本出願は、2002年8月16日に出願した米国仮出願60/404,213号の優先権を主張し、かつ、「有機発光材料及びデバイス」という題名の米国特許出願第10,288,785号の一部継続出願であり、それぞれの全てを本願に援用する。
発明の分野
本発明は、改良されたエレクトロルミネッセント特性を有する、燐光に基づく有機発光材料及びデバイスを対象とする。
有機材料を利用したオプトエレクトロニックデバイスは、多くの理由のためにますます魅力的になってきている。そのようなデバイスを作るために用いられる材料の多くは、比較的安価である。その結果、有機オプトエレクトロニックデバイスは、無機デバイスに対して価格優位性についての潜在力を有する。加えて、有機材料の元々有する特性、例えばその柔軟性、は特定の用途、例えば柔軟な基材上への成形加工に対してとても適したものにすることができる。有機オプトエレクトロニックデバイスの例は、有機発光デバイス(OLED)、有機フォトトランジスター、有機光電池、及び有機光センサーを含む。OLEDについては、有機材料は従来材料よりも性能優位性をもちうる。例えば、有機発光層が発光する波長は、通常、適当なドーパントで容易に調節されうる。
本明細書で用いるように、「有機」の用語は、有機オプトエレクトロニックデバイスを製造するために用いることができる低分子有機材料並びに高分子材料を含む。「低分子」は、高分子でない全ての有機材料をいい、かつ「低分子」は実際に非常に大きいこともできる。低分子はいくつかの場合には、繰り返し単位を含むことができる。例えば、置換基として長鎖アルキル基を用いることは、分子を「低分子」から除外しない。低分子はまた、例えば高分子骨格上のペンダント基として、又はその骨格の一部として、高分子に組み込まれることもできる。低分子はまた、中心基の上に構築された一連の化学的な殻からなるデンドリマーの中心基としての役目を果たす。デンドリマーの中心基は、蛍光性又は燐光性低分子エミッターであることができる。デンドリマーは「低分子」であり得、かつOLEDの分野で現在用いられている全てのデンドリマー類は低分子であると考えられる。
OLEDは、そのデバイスに横切るように電圧を適用した場合に発光する薄い有機フィルムを利用する。OLEDは、フラットパネルディスプレイ、イルミネーション、及びバックライトなどの用途での使用に対して、非常に興味ある技術になってきている。いくつかのOLED材料及び構成が、米国特許第5,844,363号、同6,303,238号、及び同5,707,745号に記載され、それら全体を本願中に援用する。
OLEDデバイスは、通常(常にではないが)少なくとも1つの電極を通って光を放射することが意図されており、さらに1以上の透明電極が、有機オプトエレクトロニックデバイスには有用でありうる。例えば、インジウム錫オキサイド(ITO)などの透明電極材料はボトム電極として用いられうる。例えば、米国特許第5,703,436号、及び同5,707,745号(これらの全体を援用する)に開示されているような、透明なトップ電極もまた用いられうる。ボトム電極を通してのみ発光することを目的とするデバイスについては、トップ電極は透明である必要はなく、高い電気伝導度をもった厚くかつ反射性の金属層からなることができる。同様に、トップ電極を通してのみ発光することを意図したデバイスについては、ボトム電極は不透明及び/又は反射性であることができる。電極が透明である必要がない場合、より厚みのある層を用いることは、より良い電気伝導度を備え、かつ、反射性電極を用いることは、光を透明電極に向けて戻るように反射することによって、他方の電極を通して放射される光量を増加させうる。両方の電極とも透明である場合、完全に透明なデバイスもまた製造されうる。側面放射型OLEDもまた製造されることができ、そのようなデバイスにおいては一方又は両方の電極が不透明又は反射性であることができる。
本明細書中で用いるように、「トップ」は基材から最も離れていることを意味し、一方「ボトム」は基材に最も近いことを意味する。例えば、2つの電極を有するデバイスにおいて、ボトム電極は基材に最も近い電極であり、かつ通常最初に作られる電極である。ボトム電極は2つの表面、すなわち基材に最も近いボトム面及び基材からより離れたトップ表面、を有する。第一層が第二層の「上に配置される」と記述される場合は、第一層が基材からより離れて配置される。第一層が、第二層と「物理的に接触」していることが明示されていないかぎり、第一及び第二層の間に他の層があることもできる。例えば、たとえ、間に様々な有機層がある場合であっても、カソードがアノードの「上に配置されている」と説明されうる。
有機発光ダイオード(OLED)の技術は、急速な発展を経験している。OLEDは当初、電気で励起された分子から生じる電界発光(エレクトロルミネッセンス)を利用していたが、この励起分子は例えば米国特許第4,769,292号明細書で開示されているように、一重項状態から光を放出する。そのような一重項励起状態からの発光放射は蛍光といわれる。より最近の仕事は、より大きなパワー効率のOLEDが、燐光と定義されるその三重項状態からの光を放射する分子を用いて作られうることを示している。そのようなエレクトロルミネッセンスは、燐光OLEDが、蛍光を生み出すのみのOLEDにとって可能であるよりも実質的に大きな量子効率を有することを可能にする。これは、OLED中で作られる励起子は、単純な統計的論理並びに実験的測定により、約75%を三重項励起子として、そして約25%を一重項励起子として生み出されるという理解に基づいている。この三重項励起子が、より容易にそのエネルギーを三重項励起状態に移してこれが燐光を生じうるのに対し、一重項励起子は、典型的にはそのエネルギーを一重項励起状態に移してこれが蛍光を生じうる。
対照的に、蛍光(フルオレッセント)デバイス中の少ないパーセンテージ(約25%)の励起子しか、一重項励起状態から得られる蛍光発光を生み出すことができない。有機分子の最低三重項励起状態で生み出されるフルオレッセントデバイス中の残りの励起子は、典型的には、そこから蛍光が生み出される、エネルギー的には不利な、より高い一重項励起状態に変換されることができない。このエネルギーは、したがって、デバイスを加熱する無放射減衰プロセスで失われる。
燐光材料(フォスフォレッセント材料)がOLEDに用いられうるという発見(Baldoら、「有機エレクトロルミネッセンスデバイスからの高効率燐光発光(Highly Efficient Phosphorescent Emission from Organic Electro)」、Nature, vol. 395, 151-154, 1998)以来、より有効なエレクトロフォスフォレッセント材料を発見することに今や大きな興味が存在する。フォスフォレッセント材料を利用するOLEDは、例えば、米国特許第6,303,238号明細書中で開示されており、その全てを本願中に援用する。
典型的には、有機分子からの燐光発光は、蛍光発光よりも一般的ではない。しかしながら、燐光は適切な条件の集合の下で有機分子から観測されうる。より有効なエレクトロフォスフォレッセント材料、特に技術的に有用な、可視スペクトルの青色及び緑色でその発光を生み出す材料が発見されることができるならば、それは望ましいことである。
米国特許第5,844,363号明細書 米国特許第6,303,238号明細書 米国特許第5,707,745号明細書 米国特許第5,703,436号明細書 米国特許第5,707,745号明細書 米国特許第4,769,292号明細書 米国特許第6,303,238号明細書 Baldoら、「有機エレクトロルミネッセンスデバイスからの高効率燐光発光(Highly Efficient Phosphorescent Emission from Organic Electro)」、Nature, vol. 395, 151-154, 1998.
本発明のまとめ
有機発光デバイスを提供する。このデバイスは、アノード、カソード、及びそのアノード及びカソードの間に配置された発光層を有し、この発光層はさらに以下の構造:
Figure 2006513278
(式中、Mは40より大きな原子量を有する重金属であり;
〜R及びR’〜R’のそれぞれは、H、ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、POR、C≡CR、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール;ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、又はPORで置換されたアリール又はヘテロアリール基、;OR、SR、NR(環式アミノを含む)、PR(環式ホスフィノを含む)からなる群から独立して選択され、ここでRは水素、アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基であり;
及びRの少なくとも1つが電子求引性基又は電子供与性基であり;
mは少なくとも1であり、nは少なくとも0であり、且つX−Yが補助配位子である。)
を有する発光材料を含む。
好ましい態様においては、Rは約−0.17(マイナス0.17)未満か、−0.15(マイナス0.15)から0.05の間か、又は約0.07より大きなハメット値をもつ置換基である。
さらに好ましい態様においては、mは1〜4の整数であり、nは1〜3の整数であり;且つ、
Figure 2006513278
はモノアニオン性配位子、好ましくは非炭素配位性配位子である。
本発明の具体的態様は、可視スペクトルの青色領域において改良されたエレクトロフォスフォレッセンスをうみだす燐光発光性有機金属化合物を用いたOLEDを目的とする。この発光材料自体もまた提供される。この発光材料は改善された安定性を有することができ、且つ飽和青発光を与えることができる。
本発明の別の好ましい態様は、以下の構造:
Figure 2006513278
(式中、Mは40より大きな原子量を有する重金属であり;mは少なくとも1であり;nは少なくとも0であり;X−Yが補助配位子であり;R及びRは両者ともにFであり;Rは約−0.17(マイナス0.17)未満か、約−0.15(マイナス0.15)及び0.05の間であるか、又は約0.07よりも大きいハメット値を有する置換基であり;かつ、R、R及びR’〜R’のそれぞれは、H、ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、POR、C≡CR、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール;ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、又はPORで置換されたアリール又はヘテロアリール基;OR、SR、NR(環式アミノを含む)、PR(環式ホスフィノを含む)からなる群から独立して選択され、ここでRは水素、アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基である。)
を有する発光材料をともなうデバイスを含む。
(詳細な説明)
通常、OLEDは、アノードとカソードの間に配置され且つそれらに電気的に接続された少なくとも1つの有機層を含む。電流が加えられた場合、(場合により複数の)その有機層に、アノードは正孔を注入し且つカソードは電子を注入する。注入された正孔及び電子は、それぞれ反対に帯電した電極に向かって移動する。電子と正孔が同じ分子上に局在する場合、励起したエネルギー状態をもつ局在した電子−正孔対である「励起子」が形成される。励起子が発光メカニズムを経由して緩和するときに光が放射される。いくつかの場合には、励起子はエキシマー又はエキシプレックス(励起錯体)上に局在化することができる。非発光性メカニズム、例えば熱緩和、もまた生じ得るが、通常は望ましくないと考えられている。
例えば、その全てを本願中に援用する米国特許第4,769,292号明細書中で開示されているように、初期のOLEDは、その一重項状態から光を放射する(「フルオレッセンス(蛍光)」)発光性分子を用いた。蛍光放射は、通常、10ナノ秒未満の概算時間で起こる。
より最近では、三重項状態から光を放射する(「フォスフォレッセンス(燐光)」)発光材料を有するOLEDが示されている。Baldoら、「有機エレクトロルミネッセンスデバイスからの高効率燐光放射(Highly Efficient Phosphorescent Emission from Organic Electorluminescent Devices)」、Nature, vol. 395, 151 154, 1998; (「Baldo I」)、及びBaldoら、「エレクトロフォスフォレッセンスに基づく、非常に高い効率の緑色有機発光デバイス(Very high efficiency green organic light emitting devices based on electrophosphorescence)」、Appl. Phys. Lett., vol. 75, No. 3, 46 (1999)(Baldo II)、これらはその全てを援用する。燐光は「禁制」遷移とよばれうるが、なぜならその遷移がスピン状態の変化を必要とするからであり、しかも量子力学はそのような遷移が好ましくないことを示しているからである。結果として、燐光は、通常、少なくとも10ナノ秒を超える概算時間、さらに典型的には100ナノ秒より長い概算時間で生じる。燐光の自然の発光寿命が長すぎる場合、三重項は非発光メカニズムによって減衰し、その結果いかなる光も放射されない。有機燐光はまたしばしば、非常に低温で非共有電子対を有するヘテロ原子を含む分子で観測される。2,2−ビピリジンはそのような分子である。無発光減衰メカニズムは典型的には温度依存性であり、そのため、液体窒素温度で燐光を示す材料は、室温で燐光を示さない可能性がある。しかし、Baldoによって示されたように、この問題は室温で燐光を発する燐光材料を選択することによって解決されうる。
通常、OLED中の励起子は、約3:1の割合、すなわち約75%の三重項及び25%の一重項、で作り出されると考えられる。Adachiら、「有機発光デバイスにおけるほとんど100%の内部燐光効率」J. Appl. Phys., 90, 5048 (2001) を参照されたい。これはその全体を援用する。多くの場合、一重項励起子は「項間交差」を通して三重項励起状態にそのエネルギーを容易に移すことができるのに対し、三重項励起子はそれらのエネルギーを一重項励起状態に容易に移すことはできない。結果として、100%の内部量子効率が燐光OLEDで理論的に可能である。蛍光デバイスにおいては、三重項励起子のエネルギーは通常、デバイスを加熱する無発光減衰プロセスで失われ、より低い内部量子効率をもたらす。三重項励起状態から発光する燐光材料を利用するOLEDが、例えば、米国特許第6,303,238号明細書中に開示されており、その全体を援用する。
三重項励起状態から中間の非三重項状態への遷移が燐光より先行し、その非三重項状態から発光性減衰が生じうる。例えば、ランタノイド元素に配位した有機分子は、ランタノイド金属上に局在した励起状態からしばしば燐光を発する。しかし、そのような材料は三重項励起状態から直接燐光を発するのではなく、代わりにそのランタノイド金属イオンを中心とする原子の励起状態から発光する。ユーロピウム・ジケトネート錯体は、これらのタイプの種類の一つのグループを例示する。
三重項からの燐光は、おそらく結合を通じて有機分子を大きな原子番号の原子にぴったりと近接して局在させることによって、蛍光以上に強められうる。重原子効果とよばれるこの現象は、スピン軌道カップリングとして公知のメカニズムによって作り出される。そのような燐光遷移は、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(III)などの有機金属分子の、励起金属からリガンドへの電荷移動(MLCT)状態から観測されうる。MLCT三重項状態から燐光を発する分子は、しかし、典型的には非結合性有機リガンドから観測されるエネルギーよりも低いエネルギーの光を放射する。放射エネルギーのこの低下は、非摂動燐光が典型的に生じるところの技術的に有用な可視スペクトルの青色及び緑色において燐光を発する有機分子を開発することへ挑戦をさせる。
図1は、有機発光デバイス100を示す。図は必ずしも一定の比率に拡大されていない。デバイス100は、基材110、アノード115、正孔注入層120、正孔輸送層125、電子阻止層130、発光層135、正孔阻止層140、電子輸送層145、電子注入層150、保護層155、及びカソード160、を含む。カソード160は第一の導電層162及び第二の導電層164を有する複合カソードである。デバイス100は説明した層を順に配置することによって作られうる。
基材110は、所望の構造特性を提供するいずれか適当な基材でありうる。基材110は、柔軟又は剛性でありうる。基材110は、透明、半透明、又は不透明でありうる。プラスチック及びガラスが、好ましい剛性基材材料の例である。プラスチック及び金属箔は、好ましい柔軟性基材材料の例である。基材110は、回路の製造のために半導体であることができる。例えば、基材110は、その基材上に続いて配置されたOLEDをコントロールすることが可能な、その上に回路が作製されたシリコン・ウエハーであることができる。その他の基材が使用されうる。基材110の材料及び厚さは、所望の構造及び光学特性が得られるように選択されうる。
アノード115は、有機層に正孔を移動させるために充分に導電性であるいずれか適当なアノードであることができる。アノード115の材料は好ましくは約4eVよりも高い仕事関数を有する(「高仕事関数材料」(high work function material))。好ましいアノード材料は、導電性金属酸化物、例えばインジウム錫オキシド(ITO)及びインジウム亜鉛オキシド(IZO)、アルミニウム亜鉛オキシド(AlZnO)、及び金属、を含む。アノード115(及び基材110)は、ボトム発光性デバイスを作り出すために充分透明であることができる。好ましい透明材料及びアノードの組み合わせ物は、ガラス又はプラスチック(基材)上に配置された市販入手可能なITO(アノード)である。柔軟かつ透明な基材−アノード組み合わせ物が米国特許第5,844,363号明細書に開示されており、その全てを援用する。アノード115は不透明及び/又は反射性でありうる。反射性アノード115は、いくつかのトップ発光性デバイスにとって好ましいものであることができ、デバイスのトップから放射される光の量を増加させる。アノード115の材料及び厚さは、所望する導電及び光学特性を得るために選択されうる。アノード115が透明な場合は、所望する導電性を与えるために充分に厚く、しかも所望する程度の透明性を与えるために充分に薄い、個々の材料に対してのある範囲の厚さがある。その他のアノード材料及び構造が使用されうる。
正孔輸送層125は、正孔を輸送することができる材料を含むことができる。正孔輸送は、正孔輸送層の「荷電成分」の最高被占分子軌道(HOMO)準位を通って主に起こる。この成分は、正孔輸送層125のベース材料であることができ、あるいはドーパントであることができる。正孔輸送層125は真性(アンドープ)か又はドープされたものでありえる。ドーピングは、伝導度を高めるために用いられうる。α−NPD及びTPDは、真性正孔輸送層の例である。p−ドープされた正孔輸送層の例は、50:1のモル比でm−MTDATAがF4−TCNQでドープされたものであり、Forrestらの米国特許出願第10/173,682号明細書中に開示されているとおりであり、その全てを援用する。その他の正孔輸送層材料及び構造が用いられうる。
本明細書中に開示されているように、発光層135は、層135の最低空軌道(LUMO)から電子が落ちてきた場合に光子を放射することができる有機材料を含み、この層135で、電子が層135の最高被占軌道中で正孔と結合する。したがって、アノード115及びカソード160の間を通り発光層135へと通り抜けた電流フローが、発光を生み出すことができる。本態様において、発光層135は本明細書中で開示されたものなどの燐光発光材料を含む。燐光材料は蛍光材料よりも好ましいが、なぜならそのような材料に伴われる高い電界発光効率のためである。
発光層135は電子及び/又は正孔を輸送することができるホスト材料を含み、これは電子、正孔、及び/又は励起子を捕らえることができる発光材料でドープされており、したがって、励起子は光電子放出メカニズムを経て発光材料から緩和する。ホスト材料の例は、Alq、CBP、及びmCPを含むがこれらに限定されない。それに代わり、発光層135は、輸送及び発光特性を兼ね備える単一材料を含むことができる。発光材料がドーパントであるか主要な成分であるかに関わらず、発光層135は他の材料、例えば発光材料の発光を調節するドーパント、を含むことができる。発光層135は、所望するスペクトルの光を発光することができる複数の発光材料を組み合わせて含むことができる。発光材料は多くのやり方で発光層135中に含まれることができる。例えば、発光性低分子がポリマー中に組み込まれることができる。本技術分野で公知の発光及びホスト材料の例は、Thompsonの米国特許第6,303,238号に開示されており、その全てを本願中に援用する。
本実施態様において、電子輸送層140は、電子を輸送することができる材料を含みうる。電子輸送層140は、真性(アンドープ)又はドープされていることができる。ドーピングは導電性を高めるために使用されうる。Alqは真性の電子輸送層の例である。n−ドープされた電子輸送層材料の例は、1:1のモル比でLiでドープされたBPhenであり、Forrestらの米国特許出願第10/173,682号明細書中に開示されており、その全体を本願中に援用する。その他の電子輸送層材料及び構造が用いられうる。電子輸送層の荷電成分は、電子輸送層のLUMO(最低空軌道)エネルギー準位中に、カソードから電子が有効に注入されうるように選択されうる。電子輸送は、主に、電子輸送層の「荷電成分」の最低空軌道(LUMO)準位を通して起こる。「荷電成分」は、実際に電子を輸送するLUMOを担う材料である。この成分はベース材料であることも、あるいはドーパントであることもできる。有機材料のLUMO準位は、一般にその材料の電子親和性によって特徴づけられうるが、一方でカソードの相対的電子注入効率は一般にカソード材料の仕事関数によって特徴づけられうる。したがって、電子輸送層(electron transport layer)及び隣接したカソードの好ましい特性は、ETLの荷電成分の電子親和性及びカソード材料の仕事関数によって特定されうる。特に、高い電子注入効率を達成するためには、カソード材料の仕事関数が、電子輸送層の荷電成分の電子親和力より約0.75eVよりも大きくないことが好ましく、さらに好ましくは多くても約0.5eVよりも大きくないことが好ましい。同様の考慮が、電子が注入される全ての層に適用される。
カソード160は、カソード160が電子を伝導し且つデバイス100の有機層中に電子を注入することができるように、いずれかの適当な材料又は当分野で公知の材料の組み合わせ物であることができる。カソード160は透明又は不透明であることができ、あるいは反射性であることができる。金属及び金属酸化物が適当なカソード材料の例である。カソード160は単一層であることができ、又は複合構造を有することができる。図1は、薄い金属層162及びより厚い導電性金属酸化物層164を有する複合カソード160を示す。複合カソードにおいては、より厚い層164のための好ましい材料は、ITO、IZO、及び当技術分野で公知のその他の材料を含む。その全体を援用する米国特許第5,703,436号及び同5,707,745号は、上に被せられた、透明で電子導電性の、スパッタ堆積されたITO層をもつMg:Agなどの金属の薄層を有する複合カソードを含むカソード類の例を開示している。下の有機層と接触しているところのカソード160の部分は、それが単一層カソード160、複合カソードの薄い金属層162,又はその他部分であるかどうかに関わらず、約4eVよりも低い仕事関数をもつ材料(「低仕事関数材料」)で作られることが好ましい。その他のカソード材料及び構造が用いられうる。
阻止層は、発光層から離れる荷電粒子(電子若しくは正孔)及び/又は励起子の数を減らすために用いることができる。電子阻止層130は、発光層135及び正孔輸送層125の間に配置されることができ、電子が正孔輸送層125の方に向かって発光層135を離れることを阻止する。同様に、正孔阻止層140は発光層135及び電子輸送層145の間に配置されることができ、正孔が電子輸送層140の方に向かって発光層135を離れることを阻止する。阻止層はまた、励起子が発光層の外側に拡散することを阻止するために用いられうる。
阻止層の理論及び使用は、Forrestらの米国特許第6,097,147号及び米国特許出願公開第10/173,682号により、詳細に説明されており、その全体を援用する。従来の「阻止層」は、荷電粒子又は励起子が乗り越えることの困難性を有するエネルギー障壁を与えることによって、発光層を離れる荷電粒子及び/又は励起子の数を減少させると一般に信じられている。例えば、正孔輸送は、有機半導体の最高被占軌道(HOMO)に関係があると一般に考えられている。従って「正孔阻止」材料は、正孔がそこから遮られる材料のHOMOよりも著しく低いHOMOエネルギー準位を有する材料であると考えられうる。第一のHOMOエネルギー準位が従来のエネルギー準位ダイアグラムでより低い場合、第一のHOMOエネルギー準位は、第二のHOMOエネルギー準位よりも低いと考えられ、これは第一のHOMOエネルギー準位が第二のHOMOエネルギー準位よりもさらに大きなマイナスの値をもつことを意味する。例えば、スパルタン02ソフトウェアパッケージを用いた密度関数理論(DFT)計算(B3LYP6−31G)によれば、Ir(ppy)は、−4.85eV(マイナス4.85eV)のHOMOエネルギー準位をもつ。BCPは、−5.87eVのHOMOエネルギー準位をもち、これはIr(ppy)のものより1.02eV低く、BCPを優れたホール阻止材にする。ZrQは、−5.00eVのHOMOエネルギー準位を持ち、Ir(ppy)のものよりわずか0.15eVしか低くなく、そのためほとんど又は全く正孔を阻止することが期待されない。mer−GaQは、−4.63eVのHOMOエネルギー準位をもち、これはIr(ppy)のものより大きく、そのためいかなる正孔阻止もまったく期待されない。
発光層が様々なエネルギー準位をもつ様々な材料を含む場合は、正孔阻止層としてのこれらの種々の材料の有効性は異なりうるが、なぜなら、重要であるのは、阻止する層と阻止される層の間のHOMOエネルギー準位における差であり、絶対的なHOMOエネルギー準位ではないからである。絶対的なHOMO準位は、しかしながら、ある化合物が特定の発光層に対する良好な正孔阻止材であるかどうかを決定するために有用でありうる。例えば、約−5.15eV又はそれ未満のHOMOエネルギー準位を有する材料は、代表的な発光材料であるIr(ppy)に対する妥当な正孔阻止材料と考えられうる。通常、隣接する層のものよりも少なくとも0.25eV低いHOMOエネルギー準位をもつ層は、いくらか正孔阻止特性を有するものと考えられうる。少なくとも0.3eVのエネルギー準位の差が好ましく、さらに少なくとも0.7eVのエネルギー準位の差がより好ましい。同様に、励起子のエネルギーは一般に材料のバンドギャップに関係すると考えられる。「励起子阻止」材料は、一般に、そこから励起子が阻止されているところの材料よりも顕著により大きなバンドギャップを有する材料と考えられうる。例えば、隣接する材料のものよりも約0.1eV以上大きなバンドギャップを有する材料は、良好な励起子阻止材料と考えられうる。
通常、注入層は、一つの層、例えば電極又は有機層から、隣接する有機層中への荷電粒子の注入を改善することができる材料を含有する。注入層はまた電荷輸送機能を果たしうる。デバイス100において、正孔注入層120は、アノード115から正孔輸送層125への正孔の注入を改善する層でありうる。CuPcは、ITOアノード115及びその他のアノード類からの正孔注入層として用いられうる材料の例である。デバイス100において、電子注入層150は、電子輸送層145中への電子の注入を改善する層でありうる。LiF/Alは、隣接層から電子輸送層への電子注入層として用いられうる材料の例である。その他の材料又は材料の組み合わせ物が注入層のために用いられうる。特定のデバイスの構成に応じて、注入層はデバイス100に示された位置とは異なる位置に配置されうる。注入層のさらなる例がLuらの米国特許出願第09/931,948号中に提示されており、その全てを援用する。正孔注入層は、スピンコートされたポリマー、例えばPEDOT:PSSなどの、溶液で堆積された材料を含むことができ、あるいはそれは蒸着された低分子材料、例えばCuPc又はMTDATAでありうる。
アノードから正孔注入材料への効率良い正孔注入をもたらすために、正孔注入層(HIL)はアノード表面を平坦化又はぬらすことができる。正孔注入層はまた、明細書中で説明したそれらの相対イオン化ポテンシャル(IP)エネルギーによって定められるように、HILの一方の側の上に隣接するアノード層及びHILのそれと反対側の上の正孔輸送層とうまく調和したHOMO(最高被占軌道)エネルギー準位をもつ荷電成分を有することができる。ドープされたHILを用いることは、その電気的特性のためにドーパントを選択すること、及びぬれ、柔軟性、強靱性等の形態的特性のためにホストを選択すること、を可能にする。HIL材料のための好ましい特性は、それによって正孔がアノードからHIL材料中に効率よく注入されうることである。特に、HILの荷電成分は、アノード材料のIPよりたかだか約0.7eV大きなIPを好ましくは有する。さらに好ましくは、荷電成分は、アノード材料よりもたかだか約0.5eV大きなIPを有する。同様の考え方が、正孔が注入される層に適用される。HIL材料は、OLEDの正孔輸送層に典型的に用いられる従来の正孔輸送材料と区別されるが、それは、そのようなHIL材料は実質的に通常の正孔輸送材料の正孔伝導性よりも小さな正孔伝導性を有しうる点である。本発明のHILの厚さは、アノード層の表面が平坦化又はぬれるのを助けるために充分に厚いことができる。例えば、10nm程度の薄さのHIL厚さは、非常に滑らかなアノード表面について許容可能でありうる。しかし、アノード表面が非常に粗くなりがちであるため、最大50nmまでのHIL厚さが、いくつかの場合には好ましい可能性がある。
その後に続く製造プロセスの間に下の層を保護するために保護層が用いられうる。例えば、金属又は金属酸化物のトップ電極を加工するために用いられるプロセスは、有機層を損傷する可能性があり、保護層がそのような損傷を減少又は排除するために用いられうる。デバイス100においては、カソード160の加工の間、保護層155が下の有機層に対する損傷を低減しうる。好ましくは、保護層はそれが輸送するタイプの担体(デバイス100中の電子)に対して高い担体移動度を有し、それによりデバイス100の作動電圧は著しく増加しない。CuPc、BCP、及び様々な金属フタロシアニン類が、保護層に用いられうる材料の例である。その他の材料又は材料の組み合わせ物が用いられうる。保護層155の厚さは、好ましくは、有機保護層160が堆積された後に起こる加工プロセスによる下の層への損傷がほとんど又は全くないために充分な厚さであり、しかもデバイス100の作動電圧を著しく増加させるほど厚くはない。保護層155は、その導電性を高めるためにドープされうる。例えば、CuPc又はBCP保護層160はLiでドープされうる。保護層のより詳細な説明は、Luらの米国特許出願第09/931,948号中に見ることができ、その全てを本願中に援用する。
図2は、反転型OLED200を示す。このデバイスは、基材210、カソード215、発光層220、正孔輸送層225、及びアノード230、を含む。デバイス200は説明した層を順に堆積することによって作製されうる。最も普通のOLED構成は、アノードの上に配置されたカソードを有し、そして、デバイス200はアノード230の下に配置されたカソード215を有することから、デバイス200は「反転型」OLEDとよばれうる。デバイス100に関連して説明したものと同様の材料が、デバイス200の対応する層で用いられうる。図2はデバイス100の構造からどのようにいくつかの層が省略されうるかの一例を示す。
図1及び2で説明された単純な層構造は、制限されない例としての目的で提供され、しかも本発明の態様は、多様なその他の構造と結合して用いられうることが理解される。記述された特定の材料及び構造は実際には典型であり、そしてその他の材料及び構造が用いられうる。機能性OLEDは、デザイン、性能、及び価格要因に基づいて、説明した様々な層を異なる方法で組み合わせることによって、又は層が完全に除外されることによって実現されうる。具体的に説明されていないその他の層もまた含まれうる。具体的に説明したもの以外の材料も用いられうる。本明細書で示した多くの例は単一材料を含むように様々な層を記述するが、材料の組み合わせ物、例えば、ホスト及びドーパントの混合物、又はより一般的には混合物、が用いられうることがわかる。さらに、層は様々な副層を有することができる。本明細書中で様々な層に与えられた名称は、厳密に制限することを意図していない。例えば、デバイス200において正孔輸送層225は、正孔を輸送し且つ発光層220中へホールを注入し、そして正孔輸送層又は正孔注入層として説明されうる。一つの態様においては、OLEDはカソード及びアノードの間に配置された「有機層」を有するとして説明されうる。この有機層は、単一層を備えているか、又は、例えば図1及び2について説明した、様々な有機材料の複数の層をさらに含むことができる。
具体的に説明していない構造及び材料もまた用いられることができ、例えば、Friendらの米国特許第5,247,190号(これはその全てを援用する)に開示されているような高分子材料からなるOLEDなどである。さらなる例としては、単一有機層をもつOLEDが用いられうる。例えば、Forrestらの米国特許第5,707,745号(これはその全てを援用する)に記載されているように、OLEDは重ねられうる。OLED構造は、図1及び2に示された単一層構造から逸脱しうる。例えば、基材は、アウトカップリング(out-coupling)を改善するための、角度をつけた反射面、例えば米国特許第6,091,195号に記載されているメサ(mesa)構造、及び/又はBulovicらの米国特許第5,834,893号に記載さえているピット(pit)構造を含むことができ、これら特許はその全てを本願中に援用する。
そのほかに特定されていない限り、様々な態様の層の全ては、いずれかの適当な方法によって堆積されうる。有機層については、好ましい方法は、熱蒸発(thermal evaporation)、米国特許第6,013,982号及び同6,087,196号(これらの全てを援用する)に記載されたようなインクジェット、Forrestらの米国特許第6,337,102号(その全てを援用する)に記載されたような有機気相蒸着(OVPD)、米国特許出願第10/233,470号(その全てを援用する)に記載されたような有機気相ジェットプリンティング(OVJP)による堆積、を含む。その他の適当な堆積法は、スピンコーティング及びその他の溶液ベースの方法を含む。溶液ベースの方法は、窒素又は不活性雰囲気中で好ましくは実施される。その他の層については、好ましい方法は熱蒸発を含む。
好ましいパターニング法は、マスクを通しての堆積、米国特許第6,294,398号及び同6,468,819号(これら全てを援用する)に記載されたような低温溶着、及びインクジェット及びOVJDなどのいくつかの堆積法と結合されたパターニングを含む。その他の方法も用いられうる。堆積される材料は、それらを特定の堆積方法に適合させるために修飾されうる。例えば、分岐した又は分岐のない、さらに好ましくは少なくとも3つの炭素を含む、アルキル及びアリール基などの置換基が低分子中に用いられることができ、それらが溶液プロセスを受ける能力を高める。20以上の炭素を有する置換基が用いられ、さらに3〜20の炭素が好ましい範囲である。非対称構造をもつ材料は、対称構造を有する材料よりも優れた溶液プロセス処理可能性を有しうるが、なぜなら非対称材料はより低い再結晶化する傾向をもちうるからである。デンドリマー置換基は、溶液プロセス処理を受ける低分子の能力を強化するために用いられうる。
本発明の態様に従って作られたデバイスは、広範囲の消費財中に組み込まれることができ、それはフラットパネルディスプレイ、コンピューターモニター、テレビ、広告掲示板、室内又は屋外照明及び/又は信号のための明かり、ヘッドアップディスプレイ、完全に透明なディスプレイ、柔軟なディスプレイ、レーザープリンタ、電話、携帯電話、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、ラップトップ・コンピューター、デジタルカメラ、カムコーダー、ビューファインダー、マイクロディスプレイ、車両、広い面積の壁又は劇場又はスタジアムのスクリーン、又はサインを含む。様々な制御機構が、本発明の従って作られるデバイスを制御するために用いられることができ、それはパッシブマトリクス及びアクティブマトリクスを含む。多くのデバイスは人に快適な温度範囲、例えば18℃〜30℃、そしてさらに好ましくは室温(20〜25℃)での使用にむけられる。
本明細書中で説明した材料及び構造は、OLED以外のデバイスにおける応用もできる。例えば、その他のオプトエレクトロニックデバイス、例えば、有機太陽電池及び有機光検出器が上記材料及び構造を採用しうる。より一般には、有機トランジスタなどの有機デバイスが、上記材料及び構造を採用しうる。
本明細書で用いるように、「溶液プロセス処理可能」は、溶液又は懸濁液の形態のいずれかで、液体媒体中に、溶解され、分散され、又は輸送され及び/又は液体媒体中から堆積される能力を意味する。
さて、本発明の具体的な好ましい態様について本発明を詳細に説明する。これらの態様は、説明のためのものであり、発明は、説明される具体的な好ましい態様に範囲を限定されるものではない。
フルカラーディスプレイについての工業規格は、飽和赤、飽和緑、及び飽和青の発光材料を必要としている。「飽和青」は、約0.155、0.07のCIE座標をもつことを意味する。しかし、FIrpicよりも安定で且つFIrpicよりも飽和青に近いCIE座標をもつ燐光材料は、現在入手可能な燐光青色発光材料を越えた進歩となる。飽和青に「近い」とは、0.155、0.07からわずかに離れたCIE座標をもつことを意味する。例えば、FIrpic(CIE 0.17、0.32)及び飽和青との間の隔たりは、((0.17−0.155)+(0.32−0.07))の平方根、又は約0.25044である。そこで、約0.25未満、さらに好ましくは約0.125未満の隔たりしかもたない安定な材料は、望ましい進歩である。発光色を測定するためのもう一つの方法は、ピーク波長(極大波長)によるものである。しかし、ピーク波長測定は、確かな有用な情報を含まない。例えば、2つの異なる材料が同じピーク波長をもつスペクトルを放射するかもしれないが、それでもその発光スペクトルのそれ以外の部分の形状によってその発光は人の目に異なって見えるかもしれない。例えば、2つの材料が470nmのピーク波長をもちうる。一方の材料は、より長波長に非常に小さな尾部をもつシャープなピークをもち、飽和青という結果をもたらすかもしれない。他方の材料は、より長波長に広がった尾部をもち、材料に好ましくない緑色の色合いを加えるかもしれない。CIE座標はこれらの違いを明らかにする。
「安定性」は多くの方法で評価されうる。一つの方法は、L100/L試験であり、これは、少なくとも100時間の長時間にわたり、材料の薄膜のフォトルミネッセント発光を測定し、100時間目に初めの発光の何パーセントが生じているかを示すパラメータを与える。本明細書で用いるように、L100/Lは、ほぼ室温において、少なくとも1×10−5Torrの真空下又は不活性ガス中で実施される安定性試験を意味し、ここではその発光材料は、有機発光デバイスを作るために用いられうるものと類似したフィルム中に組み込まれる。
多くの燐光青色発光材料は、一般に、不充分な安定性、又は不充分な色飽和度などの欠点をもつ。一つの青色発光燐光材料は、FIrpicであり、これは式1:
Figure 2006513278
の構造を有する。
非極性溶媒中のFIrpicは、CIE 0.17、0.32で電界発光(フォトルミネッセント)スペクトルを放射する。CBP中に6%でドープされたFIrpicは、約20cd/mの初期フォトルミネッセント(PL)強度で、71%のL100/L安定性を有する。
本発明の一つの態様においては、FIrpic及びIr以外の金属を基にした類似の材料を修飾するための方法が提供される。この修飾は、安定性を高め及び/又はその材料から放射される色を調整することができる。その置換された分子は以下の式2:
Figure 2006513278
の構造を有する。
Mは40より大きな原子量をもついずれかの金属であることができる。好ましい金属は、Ir、Pt、Pd、Rh、Re、Ru、Os、Tl、Pb、Bi、In、Sn、Sb、Te、Au、及びAgを含む。よりこのましくは、この金属はIr又はPtである。最も好ましくは、この金属はIrである。
はいずれかの置換基であることができ、すなわち、RはHではない。好ましくは、CH及びF以外の置換基が用いられうる。さらに好ましくは、この置換基は、アルキル、アルコキシ、アミノ、カルボキシ、シアノ、アリール類、並びに5及び6員ヘテロアリール類からなる群から選択されうる。アリール類は、フェニル及びナフチルを含む。ヘテロアリール類は、ピリジン、ピリミジン、及びピリダジンを含む。これらの置換基のいずれも、さらに置換されることができる。FIrpicの比較的低い安定性は、フェニル環の2つのフッ素原子にある程度起因していると考えられる。このフッ素は芳香環にハロゲン全ての中で最強の酸性化効果を及ぼし、しかも特にオルト位での酸性化効果に影響を及ぼすことが文書に記されてきた。このフッ素基が1,3位の関係にある場合、水素の引き抜き反応がそれら2つの位置の間で起こる。Coe, P. Lら、J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1, 1995 pp. 2793-2737及びBridges, A. J., J. Org. Chem., 1990, 55, 773-775を参照されたい。FIrpic分子中で、同じ酸性化効果が観測され、すなわち、(Rの下に示した2つのフッ素の間の)3位の水素原子は容易に除去されて、不安定性をもたらしうる。この水素原子をあまり容易に除去されない基で置換することによって、安定性の問題は緩和されうる。
好ましい態様においては、Rは、フェニル環に結合した原子が空でないp軌道又はn軌道を有し、これがそのフェニル環内のπ系とπ共役又は部分的π共役していることができる基である。そのようなR置換基は安定性を高める要因となると考えられる。そのような置換基の一つの例は、R置換基中に上記3位の炭素に結合した炭素を有し、R置換基のその炭素が少なくとも二重結合をもつ少なくとも1つの他の原子に結合しているか又はフェニル環などの共鳴構造の一部である。この二重結合又は共鳴構造は、フェニル環内のπ系とフェニル基が結合している置換基中の上記炭素との間にπ共役又は部分的π共役があるように軌道構造を変える。シアノ及びフェニル置換基は、そのような結合配列の例を提供する。そのような置換基の別の例は、酸素原子又は窒素原子などの非共有電子対をもつものである。
は、H又はいずれかの置換基であることができる。青色発光材料を所望する場合、Rとして好ましい置換基には、電子吸引性基が位置づけられる。この置換基はさらに置換されることができる。
R’は、H又はいずれかの置換基であることができる。R’は、ピリジル環上のいずれかの位置における置換を表し、モノ−、ジ−、トリ−、及びテトラ−置換を含む。1より多い置換基がある場合は、複数の置換基は相互に連結されることができる。青色発光材料を所望する場合、好ましい置換基は電子供与性基を含む。(窒素のパラ位の炭素に結合する場合には)電子供与性基の例は、メチル、メトキシ、アミノ、ジアルキルアミノ、及び5又は6員環式アミノ基、例えば、モルホリノ、ピロリジノ、ピペリジノ、を含む。ある基が電子供与性又は電子吸引性であるかどうかは、それが結合している位置に左右されうる。
式2中の(X−Y)環は、「補助配位子」とよぶことができる。(X−Y)はいずれかのモノアニオン性配位子であることができる。光活性特性に直接寄与するのではなく、材料の光活性特性を若干変えうると考えられているため、この配位子は「補助(ancillary)」とよばれる。対照的に、左側の配位子は、「光活性(photoactive)」とよばれるが、なぜならそれが材料の光活性特性に寄与していると考えられるからである。式2は二座の補助配位子を示しているが、その他の構造も用いられることができる。上記の光活性及び補助の定義は、限定的でない説を目的とする。
添え字「m」は、ある特定のタイプの光活性配位子の数であり、且つ「n」はある特定のタイプの補助配位子の数である。金属Mに応じて、特定の数の配位子が金属に結合する。一般に、上記配位子は二座であり、これはそれらが金属と2つの結合を形成することを意味するが、二座配位子は必須ではない。例えば、2つの塩素が二座の補助配位子の代わりに金属に結合することができる。「m」は少なくとも1であり、且つ0よりも大きく、その金属に結合する配位子の最大数までのいずれかの整数である。「n」はゼロであるか、「m」が少なくとも1であるという条件のもとで、ゼロより大きな整数である。「m」+「n」はMに結合しうる配位子の合計数よりも小さいことができ、それにより式2に具体的に図示されたもの以外の配位子がさらにMに結合することもできる。これらの追加の配位子は、光活性又は補助であることができる。イリジウムに対しては、それに3つの二座配位子が結合することができ、「m」は1、2、又は3であることができ、「n」は0、1、又は2であることができる。
式2中の光活性配位子は、式3:
Figure 2006513278
の構造を有する。
好ましい補助配位子には、アセチルアセトナート(acac)、ピコリナート(pic)、及びジピバロイルメタナート(t−ブチルacac)が含まれる。いくつかの好ましい補助配位子は、式4(pic)、式5(acac)、及び式6(t−ブチルacac)による以下の構造を有する。その他の補助配位子が用いられうる。補助配位子のさらなる制限されない例は、LamanskyらのPCT出願公開WO02/15645A1中の第89〜90頁にあり、それを本明細書中に援用する:
Figure 2006513278
式2の好ましい態様においては、nは0、及びmは金属に結合できる配位子の最大数である。例えば、Irについては、この好ましい態様においてmは3であり、且つその構造は「トリス(tris)」構造とよばれる。このトリス構造は好ましいが、なぜならそれが特に安定であると考えられるからである。このトリス構造の安定性は、上記R基によってもたらされる安定性及びカラー・チューニング(色調整)と結合され、特に安定な青色発光燐光材料をもたらしうる。
式2の一つの態様においては、m+nが当の金属に結合しうる二座配位子の合計数に等しい。例えば、Irについては3である。別の態様においては、m+nは金属に結合しうる二座配位子の最大数よりも少ないことができ、その場合においては他の配位子(補助、光活性、又はその他)もまた、金属に結合しうる。金属に結合した様々な光活性配位子がある場合、それぞれの光活性配位子は、好ましくは、式3に示された構造を有する。
安定性を高めることに加えて、R置換基はその材料によって放射される光の色を調整するために用いられることができる。負のハメット値をもつR置換基は、発光色をレッドシフトさせることができ、一方、正のハメット値をもつR置換基は発光色をブルーシフトすることができると考えられる。ある基のハメット値は、電子を求引するか(正のハメット値)又は電子を供与するか(負のハメット値)いずれかの尺度である。ハメット式はさらに詳細に以下に記載されている:Thomas H. Lowry及びKathleen Schueller Richardson「Mechanism and Theory In Organic Chemistry(有機化学のメカニズムと理論)」New York, 1987, 第143〜151頁、これを本明細書に援用する。レッドシフトを所望する場合、ハメット値は好ましくは約0.07よりも大きく、より好ましくは約0.2より大きく、最も好ましくは約0.6より大きい。青色発光燐光材料を得ようとする場合、これらの大きなハメット値は特に好ましい。小さな絶対値をもつハメット値は、顕著なシフト効果を有しない。カラーシフトなしに高められた安定性を所望する場合は、例えば、ある材料がすでに所望するスペクトル、例えば飽和緑、を発光する場合、約−0.16〜0.5の間のハメット値が好ましい。これらは、本発明の範囲内の副次的なことであり、記述した上記範囲外のハメット値が適当であることもありえる。
及びR’位置にある置換基もまた、材料によって発光される色を調整するために用いられうる。特定のハメット値をもつ置換基のカラーシフト効果は、その置換基が結合される位置に応じて変化しうると考えられる。例えば、FIrpicのRのような同じフェニル環上のいずれかの位置に結合した置換基は、同じ方向のシフトを引き起こしうると考えられる(正のハメット値はブルーシフトに対応し、負のハメット値はレッドシフトに対応する)。しかし、ピリジル環上のいずれかの位置に結合した置換基は、反対方向のシフトを引き起こしうる(正のハメット値はレッドシフトに対応し、負のハメット値はブルーシフトに対応する)。とりわけ、特定の置換基のハメット値の符号(及び大きさ)は、それが結合している位置に応じて変化しうる。「パラ」位と結びついたハメット値σparaが、Rについて用いられるが、なぜならRは金属に配位した炭素に対してパラ位にあるからである。
位に対する好ましい置換基には、Ph、シアノ、4−CFPh、及びピリジンが含まれる。これらの各置換基は、安定性を高めると考えられる。Phを除くこれらの各置換基はまた、FIrpicに対してブルーシフトをもたらす。Phは非常にマイルドなレッドシフトをもたらし、そして顕著なカラーシフトなしに高められた安定性を望む場合に有用でありうる。
位について特に好ましい置換基はシアノ基である。シアノ基は有利に高められた安定性、並びに無置換アナログから約15nmという顕著なブルーシフトをもたらすと考えられる。FIrpicに類似の光活性配位子をもつ置換された材料で3位にシアノ基をもつものは、以下の式7の構造を有する。R及びR’は、式2に関して説明した置換基と同様の考えに基づいて選択された、H、又は置換基でありうる。
Figure 2006513278
本発明の様々な態様が、FIrpic誘導体よりもさらに一般的な材料の類に適用されうる。例えば、本発明の一つの態様においては、安定性を高め及び/又は発光色を調整するため、以下の式8のように下記の材料に置換が施されうる。
Figure 2006513278
は式2に関して説明したものと同じ置換基類から、同様の理由によって選択されることができる。フェニル及びシアノ基は、好ましいR置換基である。CH及びFもまた、材料のR位置の置換基として用いることができるが、そこでは下側の環は6員のピリジン環ではない。下側の環「A」は金属Mに配位した少なくとも1つの窒素原子をもつヘテロアリール環システムであることができる。好ましくは、Aは5又は6員ヘテロアリール環システムである。単一又は複数の追加のヘテロ原子、例えば窒素又はその他のヘテロ原子、がさらに組み込まれうる。このヘテロアリール環はベンゾ縮合環化(benzanullated)され、さまざまなヘテロアリール環システム、例えばキノリン、イソキノリン、及びその他のもの、を作ることができる。この環は、1つ又は複数の位置で置換又は無置換であることができる。例えば、そのような置換基は、アルキル、ハロゲン、アルコキシ、アリール、及び/又はヘテロアリール、を含む。Rは式2に関して説明した同じ置換基類から、同様の理由によって選択されることができる。
本発明の1つの態様においては、飽和青を発光する安定な燐光材料が求められている。別の態様においては、別の色が求められている。例えば、飽和緑又は飽和赤を得ることができる。緑及び赤の燐光材料は青よりも、従来技術において一般により容易に入手可能であり、本発明の態様はより優れた色飽和度、より優れた安定性、又はそれらの両者を有する燐光材料に導くことができる。
式2は、式8の構造の好ましい態様である。
上述したように、本発明の様々な態様が、FIrpicよりもさらに一般的な材料の類に適用されうる。例えば、本発明の有機金属化合物は、以下の一般式9で表されうる。
Figure 2006513278
式中、Mは40より大きな原子量を有する重金属であり;
〜R及びR’〜R’のそれぞれは、H、ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、POR、C≡CR、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール;ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、又はPORで置換されたアリール又はヘテロアリール基;OR、SR、NR(環式アミノを含む)、PR(環式ホスフィノを含む)からなる群から独立して選択され、ここでRは水素、アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基であり;
及びRの少なくとも1つが、電子吸引性基又は電子供与性基のいずれかであり;
mは少なくとも1であり;
nは少なくとも0であり;かつ
X−Yは補助配位子であることができる。
式9の有機金属化合物は、MLCT及びπ−π配位子状態の混合状態からの燐光発光を生み出す重遷移金属を含む。適当な遷移金属は、Ir、Pt、Pd、Rh、Re、Os、Tl、Pb、Bi、In、Sn、Sb、Te、Au、及びAg、並びに少なくとも40の原子番号をもつ他の重金属を含むがこれらに限定されない。好ましくは原子番号は少なくとも72である。
式9の好ましい態様においては、mは1〜4の整数、nは1〜3の整数;そして、
Figure 2006513278
はモノアニオン性非炭素配位性配位子である。この態様においては、金属は、少なくとも1つのモノアニオン性で二座の炭素配位性配位子と結合され、この配位子は無置換配位子に比べて、可視スペクトルの青、緑、又は赤領域のいずれかに発光をシフトさせる電子供与性基及び/又は電子求引性基で置換される。さらに、この態様においては、少なくとも1つのモノアニオン性で二座の炭素配位性配位子は、R又はR位置において少なくとも1つの電子吸引性又は電子供与性基で置換されており、且つ、金属は、少なくとも1つの他のモノアニオン性、好ましくは非炭素配位性補助配位子であって前記第一のモノアニオン性で二座の炭素配位性配位子とは異なるものと結合されている。好ましい補助配位子は、式2について説明したものを含む。
式9のさらに好ましい態様においては、R及びRの少なくとも1つが電子求引性基である。R及びRの他方のものは、同じ電子求引性基、異なる電子求引性基、電子供与性基、又は水素である。より好ましい態様においては、Rは電子求引性基であり、且つRは同じ電子求引性基、異なる電子求引性基、又は水素である。
式9による本発明の1つの好ましい態様においては、R及びRの少なくとも1つが電子求引性基である。本発明のより好ましい態様においては、R及びRの少なくとも1つが、Fでない電子求引性基である。別の好ましい態様においては、RはF以外の電子求引性基である。
さらに好ましい態様においては、Rは水素である。
式9による本発明の好ましい態様において、上記電子求引性基は、ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、POR、又はC≡CR;ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、又はPORで置換されたアリール又はヘテロアリール基(ここでRは水素、アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基であるが、列挙した基に限定されない)からなる群から選択することができる。
式9による本発明のさらに好ましい態様においては、R及びRの少なくとも1つが電子求引性基又は電子供与性基であり且つR’が電子求引性基又は電子供与性基である。より好ましい態様においては、R及びRの少なくとも1つが電子求引性基又は電子供与性基であり且つR’が電子求引性基又は電子供与性基であるが、それはRとRのいずれも電子供与性基でない場合はR’が電子供与性基であり、さらに逆も同様に、RとRのいずれも電子求引性基でない場合はR’が電子求引性基となるように、である。
したがって、特に好ましい態様は一般式9を含み、式中R’は電子求引性基又は電子供与性基であるが、それはRとRのいずれも電子求引性基でない場合はR’が電子求引性基であり、且つRとRのいずれも電子供与性基でない場合はR’が電子供与性基であるように、である。
上記のとおり、基のハメット値は、どちらが電子を求引するか(正のハメット値)又は電子を供与するか(負のハメット値)の尺度である。Rと同様に、「パラ」位と結びついたハメット値、σpara、をR’について用いるが、なぜなら(R同様)R’は金属に配位した炭素に対してパラ位にあるからである。好ましい対応においては、R’は強い電子求引性基又は強い電子供与性基である。
式9による本発明のさらに好ましい態様においては、電子求引性基又は電子求引性基群は、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、OR、SR、NR(環式アミノを含む)、PR(環式ホスフィノを含む)から選択され、ここでRは水素、アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基である。
式2及び9のR位置に電子求引性基が配置される場合、発光スペクトルの浅色(青色)移動が観測される。無置換の比較例A(以下の表1を参照されたい)は520nmの発光波長をもつ。トリフルオロメチル基などの電子求引性基が式9のR位置に配置される場合、より高いエネルギーへの移動が観測される。R位置の別の電子求引性基との組み合わせにおいては、その上さらに40nmの浅色移動が生じる。組み合わせられた追加の効果は、470nmの青/緑発光、50nmのブルーシフト、をもたらす。発光波長をより高いエネルギーへ移動させるために、その他の電子求引性基をこれらの位置に組み込むことができる。シアノ基がR位置に結合された場合、20nmの浅色移動が観測され、500nmの発光波長をもたらす。このR又はR位置のいずれかに様々な置換された電子求引性基を結合することによって、発光を調整することができる。加えて、特にピリジン環上に電子供与性基を結合することによって、発光波長をさらにシフトさせることができる。強い電子供与性基、例えばジメチルアミノ基、がR’位置に配置された場合、より飽和した青に向かったさらなるシフトが観測され、463nmの発光波長をもたらす。
逆に、電子供与性基がR位置に配置される場合、深色(赤色)移動が観測される。電子供与性基が強ければ強いほど、発光の大きな深色移動が観測される。同様に、フェニル環上の置換基との組み合わせで、電子求引性基が上記ピリジン環上に配置された場合、置換基の適当な選択及び配置によって500nmと650nmの間の発光スペクトルが実現されうる。
本発明の上記化合物は、好ましい態様において、発光(ルミネッセント)デバイスにおける使用を目的とする。一般にそのようなデバイスは有機層を含み、その層は2つの電極(一つはカソード及び他方はアノード)の間に何らかの方法で配置された本発明の化合物を含む。本発明の範囲は本発明の背後の理論に限定されるものではない。
本発明は、好ましい態様において、発光層を含有する発光デバイスを含み、この発光層は以下の一般構造:
Figure 2006513278
によって表される有機金属化合物を含む。
上記式中、Mは金属であり、R及びRの少なくとも1つは電子求引性基又は電子供与性基であり、さらに式中、mは1〜4の整数であり、nは1〜3の整数であり;RはFではない。より具体的には、Rは、H、ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、POR、C≡CR、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール;ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、若しくはPORで置換されたアリール若しくはヘテロアリール基、から選択される電子求引性基であるか、又はOR、SR、NR(環式アミノを含む)、PR(環式ホスフィノを含む)から選択される電子供与性基であり、ここでRは水素、アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基である。好ましい態様においては、
Figure 2006513278
はモノアニオン性非炭素配位性配位子である。
さらに好ましい態様においては、本発明は以下の一般式:
Figure 2006513278
によって表される有機金属化合物を含有する発光層を含む発光デバイスを含む。式中、Mは金属であり、且つR及びRの少なくとも1つは電子求引性基又は電子供与性基であり、式中、mは1〜4の整数であり、且つnは1〜3の整数であり;しかもR’は電子求引性基又は電子供与性基であって、R又はRのいずれも電子求引性基でない場合はR’は電子求引性基であり、且つR又はRのいずれも電子供与性基である場合はR’は電子供与性基である。さらに好ましい態様においては、
Figure 2006513278
はモノアニオン性非炭素配位性配位子である。
本発明は、好ましい態様において、以下の一般構造:
Figure 2006513278
で表される有機金属化合物を含有する発光層を含む発光デバイスを含む。上記式中、Mは金属であり、且つ、R及びRの少なくとも1つは、H、ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、POR、C≡CR、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール;ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、若しくはPORで置換されたアリール若しくはヘテロアリール基、から選択され、式中mは1〜4の整数であり、且つ、nは1〜3の整数である。さらに好ましい態様においては、
Figure 2006513278
はモノアニオン性非炭素配位性配位子である。
好ましい態様においては、上記発光層はホスト材料を含む。このホスト材料は、主に電子の輸送によって電荷を伝導する電子輸送材料を含むことができる。それに代わり、このホスト材料は主に正孔の輸送によって電荷を伝導する正孔輸送材料を含むことができる。上述した有機金属化合物は、発光デバイスのホスト材料中にドープされることができる。この有機金属化合物は、毎秒約1×10以上の放射減衰をもつ最低三重項励起状態をもち、ホスト材料の最低三重項励起状態のエネルギー準位は、前記有機金属化合物の最低三重項状態のエネルギー準位より高い。本発明の好ましい態様においては、本発明の有機金属化合物の最低三重項励起状態とその有機金属化合物の対応する緩和状態との間のエネルギー差が、約520nm未満の波長に相当する。より好ましくは、本発明の有機金属化合物の最低三重項励起状態と、その有機金属化合物の対応する緩和状態との間のエネルギー差が、約420nmと約480nmとの間の波長に相当する。
本発明の有機発光デバイスは、当技術分野で公知の方法及び材料を用いて製造されうる。代表的なOLED法、材料、及び構成は、米国特許第5,703,426号;同5,707,745号;同5,834,893号;同5,844,363号;同6,097,147号;及び同6,303,238号;これらそれぞれその全体を本明細書に援用する。
説明した上記化合物は、それらのモノマー構造によって明細書全体を通して表される。当業者に周知のとおり、この化合物はまたダイマー、トリマー、又はデンドリマーとしても存在することができる。
「アリール」は、単独又は組み合わせ物において、炭素環式芳香族系又はヘテロ環式芳香族系(これはまたヘテロアリールとしても知られる)を含む。この系は1、2、又は3の環を含み、各環がペンダント形式又は縮合環であることができる。好ましくは、環は5又は6員環である。
「アルコキシ」は、直鎖の又は分枝したアルコキシ基、好ましくはC〜Cアルコキシ基、さらに好ましくはC〜Cアルコキシ基を含む。
「アルキル」は、単独又は組み合わせ物において、直鎖の又は分枝したアルキル基、好ましくはC〜Cアルキル基、さらに好ましくはC〜Cアルキル基を含む。
「置換」は、全てのレベルの置換を言うが、モノ−、ジ−、及びトリ−置換が好ましい。
物質の定義:
本明細書で用いるとおり、略語は以下の物質を示す:
CBP: 4,4’−N,N−ジカルバゾール−ビフェニル
m−MTDATA: 4,4’,4’’−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン
Alq: 8−トリス−ヒドロキシキノリンアルミニウム
Bphen: 4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン
n−BPhen: n−ドープしたBPhen(リチウムでドープ)
−TCNQ: テトラフルオロ−テトラシアノ−キノジメタン
p−MTDATA: p−ドープしたm−MTDATA(F−TCNQでドープ)
Ir(ppy): トリス(2−フェニルピリジン)−イリジウム
Ir(ppz): トリス(1−フェニルピラゾロト,N,C(2’)イリジウム(III)
BCP: 2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン
TAZ: 3−フェニル−4−(1’−ナフチル)−5−フェニル−1,2,4−トリアゾール
CuPc: 銅フタロシアニン
ITO: インジウム錫オキサイド
NPD: N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(1−ナフチル)ベンジジン
TPD: N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−トリル)ベンジジン
BAlq: アルミニウム(III)ビス(2−メチル−8−キノリナト)4−フェニルフェノラート
mCP: 1,3−N,N’−ジカルバゾール−ベンゼン
DCM: 4−(ジシアノエチレン)−6−(4−ジメチルアミノスチリル−2−メチル)−4H−ピラン
DMQA: N,N’−ジメチルキナクリドン
PEDOT:PSS: ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホネート(PSS)の水性分散液
〔試験〕
本発明の具体的代表的態様は、どのようにしてそのような態様がなされうるかを含めて、説明する。具体的方法、材料、条件、プロセスパラメータ、装置、及びその他同様のものは、本発明の範囲を必ずしも制限しないことが理解される。
以下に示す反応Aにおいて、配位子(III)は、鈴木法を用い、図式I及びIIによって表される出発反応物を結合させることによって作ることができる。図式Iで表される置換又は無置換のフェニルボロン酸は、市販品として購入可能か又は以下の総説に説明されている標準的な手法を用いて調製されうる:Chem. Rev. 1995, 95, 2457-2483、これは有機ハロゲン化物とボロン酸との間の、パラジウムで触媒されるクロスカップリング反応をまとめている。図式IIで表される化合物もまた市販品として購入可能か又は、J. Org. Chem. 2002, 67, 238-241に記載されている方法によって調製できる。反応Aにおいて、図式Iで表される化合物は、適当な溶媒、例えば、ジメトキシエタン(DME)、キシレンの中で、図式IIで表される適当な置換基をもつ2−クロロ、ブロモ、又はヨード置換ピリジン類と反応させられ、且つ結合される。加えて、水性塩基溶液(例えば、NaCO、KCO、KPO)、パラジウム触媒(例えば、Pd(II)アセテート、Pd(PPh)、及び必要に応じて還元剤トリフェニルホスフィン(TPP)、が混合され、且つ反応が終了するまで還流される。カラムクロマトグラフィーを用いた精製の後、中程度から高収率が得られ、最終生成物としてIIIを与える。
Figure 2006513278
所望の置換された配位子(III)への別の経路は、反応Cに示されるStille反応を用いることであり、これは以下のJ. Org. Chem. 2002, 67, 238-241に記載されている。
図式IVで表される化合物は市販入手可能である一方、図式Vで表されるヘテロ芳香族錫は、J. Org. Chem. 2002, 67, 238-241に記載され、且つ反応Bに描かれている以下の方法を用いて調製できる。
反応Bにおいては、置換基をもつピリジンは低温下で溶媒中に溶解され、塩基、例えばブチルリチウム、の添加が続いてなされ、続いて適当な求電子剤のゆっくりした添加がされる。
Figure 2006513278
反応C中で、下に示される図式IV及びVで表される化合物は、溶媒(例えば、キシレン、ピリジン、トルエンなど)中に混合され、さらに、パラジウム(II)又はパラジウム(0)触媒(例えば、PdCl(PPh、Pd(PPh)、及び必要な場合は還元剤であるPPhの存在下で反応され、IIIを与える。粗製配位子IIIの精製は、標準的な手法、例えばカラムクロマトグラフィー又は通常の溶媒を使用する沈殿を用いて実施される。
Figure 2006513278
反応Dにおいては、反応A又は反応Cによって調製され且つ図式IIIで表される置換された2−フェニルピリジン配位子は、溶媒(例えば、2−メトキシエタノール又は2−エトキシエタノール)及び水の存在下に還流条件で、様々な金属(例えば、イリジウム、白金)と反応させられて、図式VIで表されるジクロロ架橋ダイマーを生成する。反応の完結によって形成される固体沈殿物は、真空濾過法によって集められ、さらに必要に応じて精製される。
Figure 2006513278
反応Eにおいては、図式VIで表されるジクロロ架橋ダイマーが、様々なモノアニオン性配位子(例えば、アセチルアセトン(acac)、ピコリン酸、4−ジメチルアミノピコリン酸(DMAPic))、及びモノアニオン性金属−炭素配位性配位子(例えば、置換された2−フェニルピリジン類など)と反応させられることができ、配位子はX及びYで表される。図式VIIで表される最終的に単離される生成物は、標準の手法によって精製される。
Figure 2006513278
〔比較例A〕
2−ブロモピリジン(5.0g、31.6mmol)、2,4−ジフルオロボロン酸(6.0g、37.9mmol)、及びトリフェニルホスフィン(0.83g、3.2mmol)を50mLのジメトキシエタンに溶かした。この混合物に酢酸パラジウム(0.18g、0.8mmol)及び43mLの2M炭酸カリウム溶液を加えた。この混合物を還流して18時間加熱した。有機層を分離し、さらに水層を125mLの酢酸エチルを使って3回抽出した。有機層を一緒にし、最初に水で洗い、続いて食塩水で洗った。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして溶媒を留去してオイルが残った。粗生成物を、シリカゲル及び溶出液として酢酸エチル及びヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィーで精製した。フラクションを集め且つ一緒にして、所望する生成物である2−(4,6−ジフルオロフェニル)ピリジンを得て、NMRで確認した。
ステップ2:
上記ステップ1からの2−(4,6−ジフルオロフェニル)ピリジン(20.0g、0.104mol)及び塩化イリジウム水和物(19.4g、0.052mol)を300mLの2−エトキシエタノールに加え、加熱して40時間還流した。混合物を次に室温まで冷却し、ジクロロ架橋ダイマー粗生成物を真空濾過し、2×150mLの2−プロパノールで洗浄した。ダイマー粗生成物は、次に再結晶し、以下のステップで用いた。
ステップ3:
500mlのフラスコを使用し、10.8g(8.7mmol)の上記ダイマー、2.1g(17mmol)のピコリン酸、及び9.2g(87mmol)を、150mlの2−エトキシエタノールに加えた。この混合物を次に還流して18時間加熱した。混合物を次に室温まで冷却し、さらに真空濾過した。集めた固体を200mLの脱イオン水に加え、さらに室温で1時間撹拌した。この混合物を次に真空濾過し、さらに100mLのエタノール及び100mLのヘキサンで洗浄した。集めた生成物を次に真空オーブン中で乾燥した。収量=11.6g、95.8%。
〔例1〕
ステップ1:
3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸(13.5g、52mmol)、2−ブロモピリジン(6.2g、39mmol)、酢酸パラジウム(II)(0.29g、1.3mmol)、トリフェニルホスフィン(1.36g、5.2mmol)及び炭酸ナトリウム(7g、68mmol)を200mLの1,2−ジメトキシエタン及び100mLの水に加えた。この反応混合物を加熱して5時間還流し、さらに冷却後、100mLの水及び100mLの酢酸エチルを加えた。層を分離し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、過剰な溶媒を除去した。2−(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ピリジンをカラムクロマトグラフィーで精製し、白色固体として集めた(7.1g)。
ステップ2:
上記ステップ1からの2−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジン(1.4g、4.8mmol)、及び塩化イリジウム(III)水和物(0.87g、2.4mmol)を、15mLの2−メトキシエタノール及び5mLの水がはいったフラスコに加えた。この反応混合物を加熱して16時間還流し、さらに冷却した。生成した黄色沈殿物を真空濾過によって集めた。ジクロロ架橋ダイマー粗生成物はさらに精製せずに、そのままで直接用いた。
ステップ3:
上記ステップ2からのジクロロ架橋ダイマー(0.75g、0.46mmol)を、50mLの2−メトキシエタノールに加えた。炭酸ナトリウム(0.48g、4.6mmol)及び2,4−ペンタンジオン(0.46g、4.6mmol)を上記反応混合物に加えた。反応混合物を加熱し16時間還流した。水を加え、さらに粗生成物固体を真空濾過で集め、エタノール及びヘキサンで洗浄した。この材料をカラムクロマトグラフィー及び真空昇華によって精製した。NMR及びマススペクトルの結果は、所望する化合物であることを支持した。
〔例3〕
ステップ1:
2,4−ジフルオロ−5−(トリフルオロメチル)ブロモベンゼン(2.0g、7.7mmol)、2−トリブチルスタニルピリジン、及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロライド(0.16g、0.23mmol)を50mLのキシレンに加え、さらにこの混合物を加熱して16時間還流した。この反応混合物をシリカゲルの栓を通して濾過し、次にカラムクロマトグラフィーで精製して、2−(2,4−ジフルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン(1.4g、5.4mmol)を得た。この生成物は、マススペクトル及びH NMRによって確認した。
ステップ2:
2−(2,4−ジフルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル)ピリジン(1.4g、5.4mmol)及び塩化イリジウム(III)水和物(0.97g、2.7mmol)を10mLの2−メトキシエタノール及び3mLの水に加えた。この反応は16時間加熱され、明るい緑色の沈殿物を真空濾過によって集め、エタノール及びヘキサンで洗浄した。このジクロロ架橋ダイマーを真空オーブン中で乾燥して1.0g(50%収率)を得た。この生成物はさらに精製することなく次のステップで直接用いた。
ステップ3:
上記ジクロロ架橋ダイマー(1.0g、0.65mmol)、炭酸ナトリウム(1.34g、13.4mmol)、及び2,4−ペンタンジオン(1.3g、13.4mmol)を50mLの2−メトキシエタノールに加え、さらに加熱して16時間還流した。この反応を冷却し、次に50mLの水及び50mLのジクロロメタンを加えた。層が分離し、有機層を集めた。溶媒を真空下で除去し、さらに生成物をカラムクロマトグラフィーとそれに続いて昇華によって精製した。H NMR及びマススペクトルの結果は、所望する生成物であることを支持した。
例2及び5〜12は、例1のステップ1で提供した鈴木法とそれに続くジクロライド架橋ダイマーの合成及び適当な補助配位子で置換して調製した。
例3、4、13、16、及び17は、例3のステップ1で提供したStille法とそれに続くジクロライド架橋ダイマーの合成及び適当な置換基で置換して調製した。
燐光発光分子に対する1つの応用は、フルカラーディスプレイである。そのようなディスプレイのための工業規格は、「飽和」色といわれる特定色を発光するために適合されたピクセルを必要とする。特に、これらの規格は、飽和赤、緑、及び青のピクセルを必要とする。色はCIE座標を用いて測定されうるが、これは当技術分野で周知である。CIE座標は、H. Zollinger, “Color Chemistry「色の化学」” VCH Publishers, 1991, 及びH. J. A. Dartnall, J. K. Bowmaker, 及びJ. D. Mollon、Proc. Roy. Soc. B (London), 1983, 220, 115-130に記載されており、これらを援用する。例えば、NTSC規格は、CIE(0.155,0.07)をもつ飽和青を要求する。SRGB規格は、CIE(0.15,0.06)を要求する。その他の工業規格は、わずかに異なるCIE座標を要求するだろう。
(デバイス作製)
デバイス1、3、11、及び比較例Aは、高真空(<10−7Torr)の熱蒸発によって作製した。ガラス上のインジウム錫オキサイド(ITO)アノードをアノードとして用いた。カソードは、10オングストロームのLiFとそれに続く1000オングストロームのAlからなる。全てのデバイスは、作成後直ぐに窒素グローブボックス(<1ppmのHO及びO)中で、エポキシ樹脂で密封されたガラスの蓋で包み、かつ、湿気吸収剤をそのパッケージ内に組み込んだ。CIE座標及び(cd/Aでの)最大発光効率を以下の表にまとめた。デバイス効率のない例については、CIE座標及び発光極大をCHCl中で測定したフォトルミネッセンスから得た。
Figure 2006513278
(比較例A)
有機積層体は、アノードからカソードに向かって、100オングストロームの銅フタロシアニン(CuPc)、300オングストロームの4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)、発光層(EML)として300オングストロームの6質量%の化合物Aでドープされた4,4’−ビス(N−カルバゾリル)ビフェニル(CBP)、100オングストロームのアルミニウム(III)ビス(2−メチル−8−キノリナト)4−フェニルフェノレート(BAlq)、及び400オングストロームのトリス(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(Alq)、からなる。
(デバイス1)
有機積層体は、アノードからカソードに向かって、100オングストロームの銅フタロシアニン(CuPc)、450オングストロームの4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)、発光層(EML)として300オングストロームの6質量%の化合物1でドープされた化合物B、及び400オングストロームのアルミニウム(III)ビス(2−メチル−8−キノリナト)4−フェニルフェノレート(BAlq)、からなる。
Figure 2006513278
(デバイス3)
有機積層体は、アノードからカソードに向かって、100オングストロームの銅フタロシアニン(CuPc)、450オングストロームの4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)、発光層(EML)として300オングストロームの6質量%の化合物3でドープされた化合物C、及び400オングストロームのアルミニウム(III)ビス(2−メチル−8−キノリナト)4−フェニルフェノレート(BAlq)、からなる。
Figure 2006513278
(デバイス11)
有機積層体は、アノードからカソードに向かって、100オングストロームの銅フタロシアニン(CuPc)、300オングストロームの4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)、発光層(EML)として300オングストロームの6質量%の化合物11でドープされた化合物C、及び300オングストロームのアルミニウム(III)ビス(2−メチル−8−キノリナト)4−フェニルフェノレート(BAlq)、からなる。
追加の特定の置換FIrpic化合物は、以下のスキームに従って合成した:以下に示す反応Fにおいて、図式Xで示される化合物を、式VIII及びIXで表される出発反応剤と結合することによって調製する。図式VIIIで表される置換又は無置換のフェニルボロン酸は商業的に購入可能か、又は以下の総説;Chem. Rev. 1995, 95, 2457-2483(これも有機ハロゲン化物及びボロン酸の間のパラジウムで触媒されるクロスカップリング 反応をまとめてある)に記載された標準手法を用いて調製可能である。図式IXで表される化合物もまた、商業的に購入可能か、又はJ. Org. Chem. 2002, 67, 238-241に記載された方法によって調製できる。反応Fにおいて、図式VIIIで表される化合物は、適当な溶媒(例えば、ジメトキシエタン(DME)、キシレン)中で、図式IXで表される適当な置換をされた2−クロロ、ブロモ、又はヨードピリジン類と反応させられ、且つ結合させられる。さらに、水性塩基溶液(例えば、NaCO、KCO、KPO)、パラジウム触媒(例えば、Pd(II)アセテート、Pd(PPh)、及び必要に応じて還元剤であるトリフェニルホスフィン(TPP)を混合し、かつ反応が完結するまで還流される。カラムクロマトグラフィーを用いて精製した後、中程度から高収量が達成されてXを得る。
Figure 2006513278
所望する置換基をもつ配位子(X)への別の経路は、反応Hに示され、且つ、J. Org. Chem. 2002, 67, 238-241に記載されている。
反応Hにおいては、図式XIで表される化合物においては、X置換基はいずれかのハロゲンであり、調製可能か商業的に購入可能であり、図式XIIで表されるヘテロ芳香族スズ類はJ. Org. Chem. 2002, 67, 238-241に記載され且つ(下に示した)反応Gに表した方法を用いることで調製されうる。
反応Gにおいては、置換基を有するピリジンは、N,N−ジメチルエタノールアミン(DMEA)及びブチルリチウムの混合物に低温で加えられる。適当な求電子剤(E+)(すなわち、トリブチル錫クロライド、臭素、四臭化炭素など)のゆっくりした添加がこれに続く。粗生成物は、カラムクロマトグラフィー及び再結晶などの標準手法を用いて精製され、反応F又は反応Hに用いられることができる。
Figure 2006513278
反応Hにおいて以下に示される図式XI及びXIIで表される化合物は、溶媒(例えば、キシレン、ピリジン、トルエン)中で混合され、パラジウム(II)又はパラジウム(0)触媒(例えば、PdCl(PPh、Pd(PPh)、及び必要な場合は還元剤であるPPhの存在下で反応させられて、図式Xで表される所望する配位子を与える。粗製配位子Xの精製は、カラムクロマトグラフィー又は通常の溶媒を用いる沈殿などの標準手法を用いて行うことができる。
Figure 2006513278
以下の反応Jにおいては、置換又は無置換の配位子を無水溶媒(すなわち、THF)中に溶解し、ここに塩基(すなわちLDA)を低温で加える。この塩基の添加後、求電子剤(すなわち、ヘプタフルオロベンジルアイオダイド)を加える。反応が終了した後、未精製化合物をシリカゲルなどの通常条件によって精製し、図式XIIIで表される所望の生成物を得ることができる。化合物XIIIは次に、反応Fにおいて上述したものと類似の方法で、適当なアリール又はヘテロアリールボロン酸と反応させられて化合物XIVを与える。
Figure 2006513278
それに代わり、以下に示す反応Kにおいては、図式XIV(ここでRはシアノ基である)で表される化合物を以下の方法によって調製することができる。以下の反応Kで示される図式XVで表される化合物は、低温で適当な塩基(例えば、リチウムジイソプロピルアミド(LDA))と反応させられ、さらに二酸化炭素(CO)と反応(クエンチ)させられる。化合物XVIはチオニルクロライド及び水酸化アンモニウムと反応させられて、カルボキシアミドとしてXを与える。化合物XVIIは次に脱水条件(すなわち、酸(H)下で反応させられてXVIIIを与える。図式XVIIIで表される化合物は、次に反応HにおいてXIをXVIIIに置き換えることによって光活性配位子に転換され、Rがシアノ置換基で置換されているIIIを与える。
Figure 2006513278
反応Lにおいては、図式XIVで表される、反応Jによって調製された置換又は無置換の光活性配位子が、様々な金属(例えば、イリジウム、白金)と、溶媒(例えば、2−メトキシエタノール又は2−エトキシエタノール)及び水の存在下、還流条件下で反応させられて、図式XIXで表されるジクロロ架橋ダイマーを生成することができる。この反応の終了時に形成される固体沈殿物は真空濾過法によって集められ、必要な場合はさらに精製される。
Figure 2006513278
反応Mにおいては、図式XIXで表されるジクロロ架橋ダイマーは、様々なモノアニオン性配位子(例えば、アセチルアセトン(acac)、ピコリン酸、4−ジメチルアミノピコリン酸(DMAPc)であり、且つX及びYによって表される)と反応させられうる。図XXで表される最終的に単離された生成物は、標準の手法によって精製される。
Figure 2006513278
表2中の各材料を合成した。各材料は式2(式中、M=Ir、及びR=R’=H)で図示される構造を有する。エントリー18及び29を除き、示したとおりそれぞれの材料はm=2であり、1つの補助配位子(n=1)をもつ。補助についての列中で「トリス」エントリーによって示したとおり、エントリー18及び29はm=3をもち、それゆえいかなる補助配位子もない。エントリー19及び21は、上で提示した例に従って合成した。その他のエントリーは、上に提示した例に照らして当業者には明らかな類似の手法を用いて合成した。少量の各材料をジクロロメタンに溶かした。各溶液を光ポンプし、得られたフォトルミネッセントスペクトルを測定した。得られるピーク波長及びCIE座標を表2にまとめた。パラ位のR置換基に対するハメット値(σpara)は、化合物1(Phに対するσpara=−0.01)並びに化合物10及び11(CNに対するσpara=0.66)についての文献から得た。
Figure 2006513278
〔デバイス作製〕
デバイス18、19、28、29、及び30を高真空(<10−7Torr)の熱蒸発によって作製した。ガラス上のインジウム錫オキサイド(ITO)アノードをアノードとして用いた。カソードは、10オングストロームのLiFとそれに続く1000オングストロームのAlからなる。全てのデバイスは、作成後直ぐに窒素グローブボックス(<1ppmのHO及びO)中で、エポキシ樹脂で密封されたガラスの蓋で包み、かつ、湿気吸収剤をそのパッケージ内に組み込んだ。CIE座標及び(cd/Aでの)最大発光効率を以下の表2にまとめた。CIE座標及び発光極大は、CHCl溶液中で測定したフォトルミネッセンスから得た。
(デバイス18)
有機積層体は、アノードからカソードに向かって、100オングストロームの銅フタロシアニン(CuPc)、300オングストロームの4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)、発光層(EML)として300オングストロームの6質量%の化合物31でドープされた化合物C、400オングストロームのアルミニウム(III)ビス(2−メチル−8−キノリナト)4−フェニルフェノレート(BAlq)、からなる。
(デバイス19)
有機積層体は、アノードからカソードに向かって、100オングストロームの銅フタロシアニン(CuPc)、300オングストロームの4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)、発光層(EML)として300オングストロームの6質量%の化合物19でドープされた4,4’−ビス(N−カルバゾリル)ビフェニル(CBP)、400オングストロームのアルミニウム(III)ビス(2−メチル−8−キノリナト)4−フェニルフェノレート(BAlq)、からなる。
(デバイス28)
有機積層体は、アノードからカソードに向かって、100オングストロームの銅フタロシアニン(CuPc)、450オングストロームの4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)、発光層(EML)として300オングストロームの6質量%の化合物28でドープされた化合物C、及び400オングストロームのアルミニウム(III)ビス(2−メチル−8−キノリナト)4−フェニルフェノレート(BAlq)、からなる。
(デバイス29)
有機積層体は、アノードからカソードに向かって、100オングストロームの銅フタロシアニン(CuPc)、450オングストロームの4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)、発光層(EML)として300オングストロームの6質量%の化合物29でドープされた化合物C、及び400オングストロームのアルミニウム(III)ビス(2−メチル−8−キノリナト)4−フェニルフェノレート(BAlq)、からなる。
Figure 2006513278
(デバイス30)
有機積層体は、アノードからカソードに向かって、100オングストロームの銅フタロシアニン(CuPc)、300オングストロームの4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)、発光層(EML)として300オングストロームの6質量%の化合物30でドープされた4,4’−ビス(N−カルバゾリル)ビフェニル(CBP)、400オングストロームのアルミニウム(III)ビス(2−メチル−8−キノリナト)4−フェニルフェノレート(BAlq)、からなる。
表2の化合物19及び28、並びにFIrpicを安定性についてさらに評価した。(化合物28は表1の化合物17と同じである。)これらのサンプルを試験するために用いたフォトルミネッセント安定性(photoluminescent PL)試験システムが、時間の関数としてUV励起下でのサンプルのPL発光を観測する。このシステムは水銀−キセノン(Hg−Xe)UVランプを使用して、石英基板上の薄膜サンプルを励起させる。このランプの幅広いUV放射は、ナローバンドUVフィルターを通してサンプルに分配され、このフィルターは313nmの水銀線を選択する。試験の間、サンプルは高真空下(<5×10−7Torr)に保持される。シリコンダイオード光検出器が、薄膜サンプル及びランプの発光強度を観測する。
真空チャンバー(<5×10−8Torr)内で、様々な原料からホスト及びドーパントが同時に蒸発させられて、石英基板上に50nm厚さの薄膜を形成する。このドーパントは6質量%の濃度で存在した。ホストの堆積速度は1.6オングストローム/sだった。次に、サンプルを不活性窒素雰囲気(<1ppm O及びHO)中で大気圧にさらし、ここではサンプルをPL試験システムの真空チャンバー内に置き、さらに続けて<1×10−6Torrまで排気した。次に、このサンプルを0.6mW/cmの出力密度で313nmのUV放射に曝露し、少なくとも20cd/mのPL強度をもたらし、そしてそのフォトルミネッセンス強度を時間の関数として記録した。また、UV源の強度も時間の関数として記録した。
3つのサンプルを調製した。サンプル1はCBP中にドープされた化合物19だった。サンプル2は化合物C中にドープされた化合物28だった。サンプル3はCBP中にドープされたFIrpicだった。このホスト材料はエネルギー移動の観点に基づいて選択したが、ホスト材料の違いはフォトルミネッセント寿命試験結果に顕著な影響を及ぼすだろうとは予想されない。各薄膜を光ポンプし、フォトルミネッセント強度を時間の関数として測定した。初期PL強度は、約20cd/mだった。結果を図3にプロットした。プロット310、320、及び330は、それぞれ、化合物19、化合物28、及びFIrpic薄膜のフォトルミネッセント強度を示す。ゼロ時間目における強度のパーセンテージとして100時間目における強度を示したL100/L値もまた、各材料について決定した。化合物19、化合物28、及びFIrpicに対するL100/L値はそれぞれ、91%、82%、及び71%だった。図3のプロット並びにL100/L値は、化合物19及び化合物28がFIrpicよりさらに安定であることを示しており、しかもR位置に置換基を備えることが安定性を増大させるというさらに一般的な原理を示している。これらの結果は、本発明のいくつかの態様がFIrpicに類似し、又はFIrpicよりも飽和した青に近い発光特性をもち、且つ強化された安定性をもつことを示す。特に、化合物28は飽和青から約0.12離れたCIEを有する。
具体例及び好ましい態様の点から本発明を説明したが、一方で本発明はこれらの例及び態様に限定されないことが理解される。したがって、クレームされた本発明は、本明細書中で説明した特定の例及び好ましい態様からの変形を含むことは、当業者に明らかなとおりである。
図1は、別個の電子輸送層、正孔輸送層、及び発光層、並びにその他の層を有する、有機発光デバイスを示す。 図2は、別個の電子輸送層をもたない反転型有機発光デバイスを示す。 図3は、様々な材料の安定性プロットを示す。
符号の説明
100…有機発光デバイス、110…基材、115…アノード、120…正孔注入層、125…正孔輸送層、130…電子阻止層、135…発光層、140…正孔阻止層、145…電子輸送層、150…電子注入層、155…保護層、160…カソード、162…第一の導電層、164…第二の導電層、200…反転型OLED、210…基材、215…カソード、220…発光層、225…正孔輸送層、230…アノード

Claims (90)

  1. 以下の構造:
    Figure 2006513278
    (式中、Mは40以上の原子量を有する重金属であり;
    は約−0.17未満、約−0.15〜0.05、又は約0.07より大きなハメット値を有する置換基であり;
    〜R及びR’〜R’のそれぞれは、H、ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、POR、C≡CR、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール;ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、又はPORで置換されたアリール又はヘテロアリール基;OR、SR、NR(環式アミノを含む)、PR(環式ホスフィノを含む)からなる群から独立して選択され、ここでRは水素、アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基であり;
    mは1〜4の整数であり、且つnは1〜3の整数であり;さらに、
    Figure 2006513278
    がモノアニオン性非炭素配位性配位子である。)
    で表される発光材料。
  2. がHである、請求項1に記載の組成物。
  3. 及びRの少なくとも1つが電子求引性基である、請求項1に記載の組成物。
  4. 及びRが共に電子求引性基である、請求項1に記載の組成物。
  5. が電子求引性基である、請求項1に記載の組成物。
  6. 及びRの少なくとも1つが電子求引性基である、請求項1に記載の組成物。
  7. 及びRの少なくとも1つが電子求引性基である請求項4に記載の組成物。
  8. 前記電子求引性基が、ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、POR、C−CR;ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、又はPORで置換されたアリール又はヘテロアリール基、から選択され、ここでRは水素、アルキル、アリール、又はヘテロアリール基である、請求項1に記載の組成物。
  9. 及びRの少なくとも1つが電子供与性基である、請求項1に記載の組成物。
  10. 及びRが共に電子供与性基である、請求項1に記載の組成物。
  11. が電子供与性基である、請求項1に記載の組成物。
  12. 前記電子供与性基が、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、OR、SR、NR(環式アミノを含む)、PR(環式ホスフィノを含む)から選択され、ここでRは水素、アルキル、アリール、又はヘテロアリール基である、請求項1に記載の組成物。
  13. 前記金属が、Ir、Pt、Pd、Rh、Re、Os、Tl、Pb、Bi、In、Sn、Sb、Te、Au、及びAgから選択される、請求項1に記載の組成物。
  14. 前記金属がイリジウムである、請求項1に記載の組成物。
  15. 前記金属が白金である、請求項1に記載の組成物。
  16. 以下の構造:
    Figure 2006513278
    (式中、Mは40以上の原子量を有する重金属であり;
    は約−0.17未満、約−0.15〜0.05、又は約0.07よりも大きなハメット値を有する置換基であり;
    〜R及びR’〜R’のそれぞれは、H、ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、POR、C≡CR、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール;ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、又はPORで置換されたアリール又はヘテロアリール基;OR、SR、NR(環式アミノを含む)、PR(環式ホスフィノを含む)からなる群から独立して選択され、ここでRは水素、アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基であり;
    mは1〜4の整数であり、且つnは1〜3の整数であり;
    Figure 2006513278
    は、炭素で配位していないモノアニオン性非炭素配位性配位子であり;さらに、
    ここでR’は電子求引性基又は電子供与性基であるが、R及びRのいずれも電子求引性基でない場合はR’は電子求引性基であり、R及びRのいずれも電子供与性基でない場合はR’は電子供与性基である。)
    で表される組成物。
  17. 及びRのいずれも電子供与性基でなく、且つR’が電子供与性基である、請求項16に記載の組成物。
  18. 及びRのいずれも電子求引性基でなく、且つR’が電子求引性基である、請求項16に記載の組成物。
  19. 及びRの少なくとも1つが電子求引性基であり、且つR’が電子供与性基である、請求項16に記載の組成物。
  20. 及びRの少なくとも1つが電子供与性基であり、且つR’が電子求引性基である、請求項16に記載の組成物。
  21. 前記電子求引性基が、ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、POR、又はC≡CR;ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、又はPORで置換されたアリール又はヘテロアリール基、から選択され、ここでRは水素、アルキル、アリール、又はヘテロアリール基である、請求項16に記載の組成物。
  22. 前記電子供与性基が、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、OR、SR、NR(環式アミノを含む)、PR(環式ホスフィノを含む)、から選択され、ここでRは水素、アルキル、アリール、又はヘテロアリール基である、請求項16に記載の組成物。
  23. 前記金属が、Ir、Pt、Pd、Rh、Re、Os、Tl、Pb、Bi、In、Sn、Sb、Te、Au、及びAgから選択される、請求項16に記載の組成物。
  24. 以下の構造:
    Figure 2006513278
    (式中、Mは40以上の原子量を有する重金属であり;
    は、約−0.17未満、約−0.15〜0.05、又は約0.07よりも大きなハメット値を有する置換基であり;
    〜R及びR’〜R’のそれぞれは、H、ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、POR、C≡CR、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール;ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、又はPORで置換されたアリール又はヘテロアリール基;OR、SR、NR(環式アミノを含む)、PR(環式ホスフィノを含む)からなる群から独立して選択され、ここでRは水素、アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基であり;
    及びRの少なくとも1つが、CN、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、POR、C≡CR;ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、又はPORで置換されたアリール又はヘテロアリール基からなる群から独立して選択され、ここでRは水素、アルキル、アリール、又はヘテロアリール基であり、さらにここでmは1〜4の整数であり、且つnは1〜3の整数であり、且つX−Yが非炭素配位性モノアニオン性配位子である。)
    で表される組成物。
  25. 及びRの少なくとも1つがCNである、請求項24に記載の組成物。
  26. 及びRの少なくとも1つがFである、請求項25に記載の組成物。
  27. R’が電子供与性基である、請求項26に記載の組成物。
  28. R’がNMeである、請求項26に記載の組成物。
  29. 及びRの少なくとも1つがCFである、請求項24に記載の組成物。
  30. 及びRの少なくとも1つがFである、請求項29に記載の組成物。
  31. R’が電子供与性基である、請求項29に記載の組成物。
  32. R’がNMeである、請求項29に記載の組成物。
  33. 有機層を含む発光デバイスであって、前記有機層が以下の構造:
    Figure 2006513278
    (式中、Mは40以上の原子量を有する重金属であり;
    は、約−0.17未満、約−0.15〜0.05、又は約0.07よりも大きなハメット値を有する置換基であり;
    〜R及びR’〜R’のそれぞれは、H、ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、POR、C≡CR、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール;ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、又はPORで置換されたアリール又はヘテロアリール基;OR、SR、NR(環式アミノを含む)、PR(環式ホスフィノを含む)からなる群から独立して選択され、ここでRは水素、アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基であり;
    及びRの少なくとも1つが、電子求引性基又は電子供与性基であり;
    mは1〜4の整数であり、且つnは1〜3の整数であり;さらに、
    Figure 2006513278
    がモノアニオン性非炭素配位性配位子である。)
    で表される組成物を含む発光デバイス。
  34. 及びRの少なくとも1つが電子求引性基である、請求項33に記載の発光デバイス。
  35. 及びRが共に電子求引性基である、請求項33に記載の発光デバイス。
  36. が電子求引性基である、請求項33に記載の発光デバイス。
  37. 及びRが電子求引性基である、請求項33に記載の発光デバイス。
  38. 及びRが電子求引性基である、請求項33に記載の発光デバイス。
  39. 及びRの少なくとも1つが電子供与性基である、請求項33に記載の発光デバイス。
  40. 及びRが共に電子供与性基である、請求項33に記載の発光デバイス。
  41. 前記電子供与性基が、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、OR、SR、NR(環式アミノを含む)、PR(環式ホスフィノを含む)から選択され、ここでRは水素、アルキル、アリール、又はヘテロアリール基である、請求項33に記載の発光デバイス。
  42. 前記金属が、Ir、Pt、Pd、Rh、Re、Os、Tl、Pb、Bi、In、Sn、Sb、Te、Au、及びAgから選択される、請求項33に記載の発光デバイス。
  43. 前記金属がPtである、請求項33に記載の発光デバイス。
  44. 前記金属がIrである、請求項33に記載の発光デバイス。
  45. 前記有機層から放射される光が520nm未満の極大波長を有する、請求項33に記載の発光デバイス。
  46. 前記有機層から放射される光が約420nm〜約480nmの波長を有する、請求項33に記載の発光デバイス。
  47. 有機層を含む発光デバイスであって、前記有機層が以下の構造:
    Figure 2006513278
    (式中、Mは40以上の原子量を有する重金属であり;
    は、約−0.17未満、約−0.15〜0.05、又は約0.07よりも大きなハメット値を有する置換基であり;
    〜R及びR’〜R’のそれぞれは、H、ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、POR、C≡CR、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール;ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、又はPORで置換されたアリール又はヘテロアリール基;OR、SR、NR(環式アミノを含む)、PR(環式ホスフィノを含む)からなる群から独立して選択され、ここでRは水素、アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基であり;
    及びRの少なくとも1つが、電子求引性基又は電子供与性基であり;
    mは1〜4の整数であり、且つnは1〜3の整数であり;
    Figure 2006513278
    はモノアニオン性非炭素配位性配位子であり;さらに、
    式中、R’は電子求引性基又は電子供与性基であって、R及びRのいずれも電子求引性基でない場合はR’が電子求引性基であり、且つR及びRのいずれも電子供与性基でない場合はR’が電子供与性基である。)
    で表される組成物を含む発光デバイス。
  48. 及びRの少なくとも1つが電子求引性基であり、且つR’が電子供与性基である、請求項47に記載の発光デバイス。
  49. 及びRが電子求引性基であり、且つR’が電子供与性基である、請求項47に記載の発光デバイス。
  50. 及びRの少なくとも1つが電子供与性基であり、且つR’が電子求引性基である、請求項47に記載の発光デバイス。
  51. 及びRが電子供与性基であり、且つR’が電子求引性基である、請求項47に記載の発光デバイス。
  52. 前記電子求引性基が、ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、POR、又はC≡CR;ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、又はPORで置換されたアリール又はヘテロアリール基、から選択され、ここでRは水素、アルキル、アリール、又はヘテロアリール基である、請求項47に記載の発光デバイス。
  53. 前記電子供与性基が、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、OR、SR、NR(環式アミノを含む)、PR(環式ホスフィノを含む)から選択され、ここでRは水素、アルキル、アリール、又はヘテロアリール基である、請求項47に記載の発光デバイス。
  54. 前記金属が、Ir、Pt、Pd、Rh、Re、Os、Tl、Pb、Bi、In、Sn、Sb、Te、Au、及びAgから選択される、請求項47に記載の発光デバイス。
  55. 前記金属がPtである、請求項47に記載の発光デバイス。
  56. 前記金属がIrである、請求項47に記載の発光デバイス。
  57. 前記有機層によって放射される光が520nm未満の極大波長を有する、請求項47に記載の発光デバイス。
  58. 前記有機層によって放射される光が約420nm〜約480nmの波長を有する、請求項47に記載の発光デバイス。
  59. 有機層を含む発光デバイスであって、前記有機層が以下の構造:
    Figure 2006513278
    (式中、Mは40以上の原子量を有する重金属であり;
    は、約−0.17未満、約−0.15〜0.05、又は約0.07よりも大きなハメット値を有する置換基であり;
    〜R及びR’〜R’のそれぞれは、H、ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、POR、C≡CR、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール;ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、又はPORで置換されたアリール又はヘテロアリール基;OR、SR、NR(環式アミノを含む)、PR(環式ホスフィノを含む)からなる群から独立して選択され、ここでRは水素、アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基であり;
    mは1〜4の整数であり、且つnは1〜3の整数であり;さらに、
    Figure 2006513278
    はモノアニオン性非炭素配位性配位子であり、
    及びRの少なくとも1つが、CN、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、POR、C≡CR;ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、PORで置換されたアリール又はヘテロアリール基からなる群から独立して選択され、ここでRは水素、アルキル、アリール、又はヘテロアリール基である。)
    で表される組成物を含む発光デバイス。
  60. 及びRの少なくとも1つがCNである、請求項59に記載の発光デバイス。
  61. 及びRの少なくとも1つがCNであり、且つR及びRの少なくとも1つがFである、請求項60に記載の発光デバイス。
  62. 及びRの少なくとも1つがCFである、請求項60に記載の発光デバイス。
  63. 及びRの少なくとも1つがCFであり、且つR及びRの少なくとも1つがFである、請求項60に記載の発光デバイス。
  64. 以下の構造:
    Figure 2006513278
    (式中、Mは40以上の原子量を有する重金属であり;
    は、約−0.17未満、約−0.15〜0.05、又は約0.07よりも大きなハメット値を有する置換基であり;
    〜R及びR’〜R’のそれぞれは、H、ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、POR、C≡CR、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール;ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、又はPORで置換されたアリール又はヘテロアリール基;OR、SR、NR(環式アミノを含む)、PR(環式ホスフィノを含む)からなる群から独立して選択され、ここでRは水素、アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基であり;
    mは1〜4の整数であり、且つnは1〜3の整数であり;さらに、
    Figure 2006513278
    はモノアニオン性非炭素配位性配位子であり、
    式中、R及びRは、以下の構造:
    Figure 2006513278
    をもつ組成物の発光スペクトルと比較した場合に、前記化合物の発光スペクトルに約40nm以上の浅色移動を生じさせるようにR及びRが選択される。)
    で表される組成物。
  65. が0.3より大きなハメット値をもつ、請求項1に記載の発光材料。
  66. が0.5より大きなハメット値をもつ、請求項1に記載の発光材料。
  67. が0.6より大きなハメット値をもつ、請求項1に記載の発光材料。
  68. 以下の構造:
    Figure 2006513278
    (式中、Mは40以上の原子量をもつ重金属であり;
    mは少なくとも1、nは少なくとも0であり;
    X−Yは補助配位子であり;
    及びRが共にFであり;
    は、約−0.17未満、約−0.15〜0.05、又は約0.7より大きなハメット値を有する置換基であり;
    、R、及びR’〜R’のそれぞれは、H、ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、POR、C≡CR、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール;ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、又はPORで置換されたアリール又はヘテロアリール基;OR、SR、NR(環式アミノを含む)、PR(環式ホスフィノを含む)からなる群から独立して選択され、ここでRは水素、アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基である。)
    で表される発光材料。
  69. 及びRの少なくとも1つが電子求引性基である、請求項68に記載の発光材料。
  70. 及びRが共に電子求引性基である、請求項68に記載の発光材料。
  71. が電子求引性基である請求項68に記載の発光材料。
  72. 前記電子求引性基が、ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、POR、C−CR;ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、又はPORで置換されたアリール又はヘテロアリール基、から選択され、ここでRは水素、アルキル、アリール、又はヘテロアリール基である、請求項68に記載の発光材料。
  73. 及びRの少なくとも1つが電子供与性基である、請求項68に記載の発光材料。
  74. 及びRが共に電子供与性基である、請求項68に記載の発光材料。
  75. が電子供与性基である、請求項68に記載の発光材料。
  76. 前記電子供与性基が、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、OR、SR、NR(環式アミノを含む)、PR(環式ホスフィノを含む)から選択され、ここでRは水素、アルキル、アリール、又はヘテロアリール基である、請求項68に記載の発光材料。
  77. 前記金属が、Ir、Pt、Pd、Rh、Re、Os、Tl、Pb、Bi、In、Sn、Sb、Te、Au、及びAgから選択される、請求項68に記載の発光材料。
  78. 前記金属がIrである、請求項68に記載の発光材料。
  79. 前記金属が白金である、請求項68に記載の発光材料。
  80. R’は電子求引性基又は電子供与性基であって、R及びRのいずれも電子求引性基でない場合はR’が電子求引性基であり、且つR及びRのいずれも電子供与性基でない場合はR’が電子供与性基である、請求項68に記載の組成物。
  81. 及びRのいずれも電子供与性基でなく、且つR’が電子供与性基である、請求項80に記載の発光材料。
  82. 及びRのいずれも電子求引性基でなく、且つR’が電子求引性基である、請求項80に記載の発光材料。
  83. 及びRの少なくとも1つが電子求引性基であり、且つR’が電子供与性基である、請求項80に記載の発光材料。
  84. 及びRの少なくとも1つが電子供与性基であり、且つR’が電子求引性基である、請求項80に記載の発光材料。
  85. 前記電子求引性基が、ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、POR、又はC≡CR;ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、又はPORで置換されたアリール又はヘテロアリール基から選択され、ここでRは水素、アルキル、アリール、又はヘテロアリール基である、請求項80に記載の発光材料。
  86. 前記電子供与性基が、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、OR、SR、NR(環式アミノを含む)、PR(環式ホスフィノを含む)から選択され、ここでRは水素、アルキル、アリール、又はヘテロアリール基である、請求項80に記載の発光材料。
  87. 前記金属が、Ir、Pt、Pd、Rh、Re、Os、Tl、Pb、Bi、In、Sn、Sb、Te、Au、及びAgから選択される、請求項80に記載の発光材料。
  88. 有機層を含む発光デバイスであって、前記有機層が以下の一般構造:
    Figure 2006513278
    (式中、Mは40以上の原子量を有する重金属であり;
    mは少なくとも1であり、nは少なくとも0であり;
    X−Yは補助配位子であり;
    及びRは共にFであり;
    は、約−0.17未満、約−0.15〜0.05、又は約0.07よりも大きなハメット値を有する置換基であり;
    、R、及びR’〜R’のそれぞれは、H、ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、POR、C≡CR、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール;ハロゲン、CN、CF、C2n+1、トリフルオロビニル、NO、COR、C(O)R、S(O)R、SOR、SOR、P(O)R、POR、又はPORで置換されたアリール又はヘテロアリール基;OR、SR、NR(環式アミノを含む)、PR(環式ホスフィノを含む)からなる群から独立して選択され、ここでRは水素、アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基である。)
    で表される組成物を含む、発光デバイス。
  89. 及びRの少なくとも1つが電子求引性基である、請求項88に記載の発光デバイス。
  90. R’は電子求引性基又は電子供与性基であって、R及びRのいずれも電子求引性基でない場合はR’が電子求引性基であり、且つR及びRのいずれも電子供与性基でない場合はR’が電子供与性基である、請求項88に記載の発光デバイス。






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