JP2006502270A - 無機充填剤とシランポリスルフィドをベースとするタイヤベルト - Google Patents

無機充填剤とシランポリスルフィドをベースとするタイヤベルト Download PDF

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Abstract

少なくとも1種のイソプレンエラストマー、補強用無機充填剤およびシランポリスルフィドをベースとする少なくとも1種のエラストマー組成物を含み、前記シランポリスルフィドが下記の式(I)を満たすことを特徴とする、タイヤベルト:
【化1】
Figure 2006502270

(式中、記号R1およびR2は、同一または異なるものであり得、各々、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または枝分れのアルキルおよびフェニル基の中から選ばれる1価の炭化水素基を示し;
記号R3は、同一または異なるものであり得、各々、水素、または1〜4個の炭素原子を有する直鎖または枝分れのアルキルおよび2〜8個の炭素原子を有する直鎖または枝分れのアルコキシアルキルの中から選ばれる1価の炭化水素基を示し;
記号Zは、同一または異なるものであり得、1〜18個の炭素原子を含む2価の結合基であり;
xは、2以上の整数または分数である)。

Description

発明の詳細な説明
(技術分野)
本発明は、タイヤ類およびこれらタイヤ類のクラウン用の“ベルト”とも称される補強電機子に関する。
さらに詳細には、本発明は、そのような電機子のゴムマトリックスの全体または1部を構成させるのに使用する、シリカのような無機充填剤で補強したジエンエラストマー組成物;さらにまた、これらの補強用無機充填剤と上記ジエンエラストマーをカップリングさせるのに使用する結合剤に関する。
(背景技術)
公知の形でラジアルカーカス補強体を有するタイヤは、トレッド、2層の非伸張性ビーズ、これらビーズをトレッドに接合させる2つの側壁、およびカーカス補強体とトレッド間に円周状に配置したベルトを含み、このベルトは、金属または繊維タイプのケーブルまたはモノフィラメントのような補強素子(“補強用スレッド(糸状物)”)によって補強されていてもまたは補強されてなくいてもよいゴムの各種プライ(即ち、“複数層”)からなっている。
ベルトは、“作動”または“交差”プライとも称される少なくとも2層の重ね合せベルトプライから一般になっており、その補強用スレッドは、1つのプライ内で実際上互いに平行に配置されているが、1つのプライから他のプライに対して交差させており、即ち、該当するタイヤのタイプに応じて一般的には10°〜45°の角度で、中正円周面に対して対称形でまたは非対称形で傾斜させている。これら2つの交差プライの各々は、補強用スレッドを埋め込んでいる“カレンダー加工用ゴム”とも称されるゴムマトリックスからなっている。各交差プライは、種々の他のゴムプライまたは補助層によって最終仕上げされ、その幅は、場合に応じて(補強用スレッドを含むかどうかによって)変動し得る;単純なゴムクッションの例としては、いわゆる“保護プライ”(その役割は、ベルトの残余部分を外部からの攻撃および穿孔から保護する)或いは実質的に円周方向に配向されている補強用スレッドを含むいわゆる“包装”プライ(いわゆる“0度プライ”)が挙げられ、これらは、各交差プライに対して放射状に外側または内側である。
タイヤベルトは、公知のとおり、先ず第1に、多くの場合相反する種々の要件を満たさなければならない:
(i) タイヤのクラウンの補強に実質的に寄与することから、低変形においてできる限り剛性でなければならない;
(ii) 一方でクラウンの内部領域の走行中の加熱を最小限にし且つ他方でタイヤの転がり抵抗性を低減するために、できる限り低いヒステリシス(燃料節減と同義である)を有しなければならない;
(iii) 最後に、とりわけ“開裂”の名称で知られるタイヤの“肩部”領域内の各交差プライ末端の分離、分裂現象に対して高耐久性を有しなければならず、このためには、亀裂の伝播に対して高抵抗性を有するベルトプライを形成する組成物をとりわけ必要とする。
上記第3の要件は、タイヤに含まれるトレッドが長時間走行後に磨耗の臨界点に達したときに1回以上の再トレッド形成が可能であるように設計された重量車両タイヤにおいてとりわけ高い。
タイヤベルト類のエラストマー組成物は、一般に、イソプレンエラストマー(最も多くは、天然ゴム)と主要補強用充填剤としてのカーボンブラックとをベースとしている。これらの組成物は、金属または繊維系補強用スレッドに対するゴムの接着特性の改善を意図するシリカのような補強用無機充填剤を小割合で含有し得る。
出願 EP-A-0 722 977号(米国特許第5,871,957号)は、ゴムのヒステリシスを低下させるために、即ち、タイヤの転がり抵抗性を低下させるために、カーボンブラックの全てを、シランポリスルフィドタイプのカップリング剤と結合させたシリカと置換えることを提案した。
しかしながら、シリカのような補強用無機充填剤の使用は、組成物の未硬化状態における処理能力(“加工性”)について周知の問題を生ずる。
知られているように、相互に引き付け合うために、無機充填剤粒子は、未硬化状態のエラストマーマトリックス中で、一緒に凝集するという刺激的な傾向を実際に有している。無機充填剤粒子が充填剤の分散を制約するという事実、従って、補強特性は別にとして、これらの相互作用は、熱機械的混練操作中に組成物のコンシステンシーと粘度を増大させる、従って、無機充填剤の量が相対的に一旦多くなると、カーボンブラックの存在におけるよりも加工をより困難にする傾向を有する。さらにまた、この硬度増大は、所望の金属または繊維系織布の製造における組成物の未硬化状態での工業的カレンダー加工操作に有害であり、或いはある場合にはそのような操作を相容れ得ないものにしている。
上記の重大な欠点は、従来から、タイヤベルトにおける補強用無機充填剤をベースとする組成物の工業的開発に対する著しい制約をなしている。
(発明の開示)
(発明が解決しようとする課題)
今回、本出願人は、研究中に、無機充填剤で補強したタイヤベルト類のゴム組成物において特定のカップリング剤を使用することによって、上記の欠点を少なくとも大部分克服できることを見出した。
さらに重要なことには、この有意の結果は、他の特性に悪影響を及ぼすどころか全く逆に1つの他の本質的な特性、即ち、疲労および亀裂伝播に対する抵抗性の改善を伴って得られる。
(課題を解決するための手段)
即ち、本発明は、タイヤ類のクラウン補強電機子、さらにまた、これらのタイヤ自体、新規でとりわけ有利な諸特性の全体的妥協を提供する。
従って、本発明の第1の主題は、少なくとも1種のイソプレンエラストマー、補強用無機充填剤およびシランポリスルフィドをベースとする少なくとも1種のエラストマー組成物を含み、上記シランポリスルフィドが下記の式(I)を満たすことを特徴とするタイヤベルトに関する:
Figure 2006502270
(式中、記号R1およびR2は、同一または異なるものであり得、各々、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または枝分れのアルキルおよびフェニル基の中から選ばれる1価の炭化水素基を示し;
記号R3は、同一または異なるものであり得、各々、水素、または1〜4個の炭素原子を有する直鎖または枝分れのアルキルおよび2〜8個の炭素原子を有する直鎖または枝分れのアルコキシアルキルの中から選ばれる1価の炭化水素基を示し;
記号Zは、同一または異なるものであり得、1〜18個の炭素原子を含む2価の結合基であり;
xは、2以上の整数または分数である)。
また、本発明は、そのようなベルトを含むあらゆるタイヤにも関する。
本発明のタイヤ類は、とりわけ、乗用車タイプの自動車類、SUV類(“スポーツ・ユーティリティ・ビークル”類);二輪車類(とりわけ、モーターサイクル類);航空機;さらにまた、バン類、“重量車両類”(即ち、地下鉄列車、バス類、道路輸送機器(トラック、トラクター、トレーラー類)、農業機械または建設機械のような道路外車両類)、および他の輸送および操作用車両類の中から選ばれる産業用車両類に組み込むことを意図する。
また、本発明の主題は、とりわけ重量車両タイヤの場合において、新品タイヤの製造または磨耗タイヤの再トレッド形成における本発明に従うベルトの使用にも関する。
本発明に従うベルトは、本発明のもう1つの主題を構成する方法によって製造し;この方法は、下記の各工程:
・イソプレンエラストマー中に、ミキサー内で、補強用無機充填剤とカップリング剤としてのシランポリスルフィドを混入する工程;
・混合物全体を、1以上の工程で、110℃〜190℃の最高温度に達するまで熱機械的に混練する工程:
・混合物全体を100℃未満の温度に冷却する工程;
・その後、加硫系を混入する工程;
・混合物全体を、110℃未満の最高温度に達するまで混練する工程;
・このようにして得られた組成物をゴム層の形にカレンダー加工または押出加工する工程;
・この層を、必要に応じての繊維または金属系の補強用スレッドの添加後に、タイヤベルトに組み込む工程;
を含み、上記シランポリスルフィドが上記の式(I)を満たすことを特徴とする。
また、本発明は、それ自体、補強用無機充填剤をベースとする少なくとも1種のイソプレン組成物を含むタイヤベルトの製造における上記の式(I)のシランポリスルフィドの使用にも関する。
本発明およびその利点は、下記の説明および実施例、並びにこれらの実施例に関連する添付図面に照らして容易に理解されるであろう、添付図面は、ラジアルカーカス補強を有する重量車両タイヤの半径断面を示す。
(発明を実施するための最良の形態)
I. 使用する測定および試験法
ゴム組成物は、以下に説明するように、硬化の前後において特性決定する。
A) ムーニー可塑度
フランス規格NF T 43-005(1991年)に記載されているような振動(oscillating)稠度計を使用する。ムーニー可塑度は、次の原理に従って測定する:原組成物(即ち、硬化前)を100℃に加熱した円筒状の囲い内で成形する。1分間の予熱後、ローターが試験片内で2 rpmで回転し、この運動を維持するのに使用したトルクを4分間の回転後に測定する。ムーニー可塑度(MS 1+4)は、“ムーニー単位”(MU、1MU = 0.83ニュートン.メートル)で表す。
B) 流動度測定
測定は、DIN規格 53529-パート3 (1983年6月)に従い、振動室レオメーターにより150℃で実施する。時間の関数としての流動度測定トルクの展開が加硫反応後の組成物の剛化の展開を説明する。測定値は、DIN規格 53529-パート2 (1983年3月)に従って加工する: tiは、誘導遅延、即ち、加硫反応が始まるのに要する時間であり;tα(例えば、t95)は、α%の転化率、即ち、最低トルク値と最高トルク値間の偏差α%(例えば、95%)を得るのに要する時間である。30%転化と80%転化間で算出した位数(order) 1の転化率定数K(min-1で表す)も測定し、それによって、加硫速度の評価をできるようにする。
C) 引張試験
これらの試験は、弾性応力および破壊時諸特性の測定を可能にする。特に断らない限り、これらの試験は、1988年9月のフランス規格 NF T 46-002に従って行う。10%伸び(それぞれ、“ME10”および“E10”)および100%伸び(“ME100”および“E100”)における“公称”割線モジュラス(即ち、見掛け応力、MPaでの)または“真”の割線モジュラス(この場合、試験片の真の横断面に縮小した)を、2回目の伸びにおいて(即ち、調節サイクル後に)測定する。これらの引張測定は、すべて、フランス規格 NF T40-101 (1979年12月)に従う温度(23±2℃)および湿度(50±5%相対湿度)の規定条件下で行う。また、破壊応力(MPaでの)および破壊時伸び(%での)も、100℃の温度で測定する。
D) 動的特性
動的特性は、ASTM規格 D 5992-96に従い、ビスコアナライザー(Metravib VA4000)で測定する。交互の単シヌソイド剪断応力に、100℃の温度で、10 Hzの周波数で供した加硫組成物サンプル(厚さ4 mmと断面400 mm2の円筒状試験片)の応答を記録する。スキャンニングは、0.1から50%(外方向サイクル)、次いで50%から1%(戻りサイクル)の変形増幅において行う;戻りサイクルにおいては、損失係数、tan(δ)maxの最高値を記録する。
E) “MFTRA”試験
サイクル数または相対的単位(r.u.)で表す疲労および切込みの伝播(引裂きの開始による)に対する抵抗性を、公知の方法により、1mmの切込みを含み且つモンサント(Monsanto)装置(タイプ“MFTR”)を使用して20%の伸びに達するまで繰返しの低周波数けん引に供した試験片において、フランス規格 NF T46-021に従い試験片が破壊するまで測定する。
II. 本発明を実施する条件
本発明のタイヤベルト類は、そのゴムマトリックスの全部または1部において、少なくとも下記の構成成分の各々をベースとする少なくとも1種のエラストマー組成物を含む本質的な特性を有する:(i) (少なくとも1種の)イソプレンエラストマー;(ii) (少なくとも1種の)補強用充填剤としての無機充填剤;(iii) (無機充填剤/イソプレンエラストマー)カップリング剤としての(少なくとも1種の)式(I)の特定のシランポリスルフィド。
勿論、“ベースとする”組成物なる表現は、上記混合物および/または使用する上記各成分の現場反応生成物を含む組成物を意味するものと理解すべきであり、これらベース成分の幾つかは、上記ゴム組成物、ベルトおよびタイヤ類の製造の種々の段階、とりわけその加硫中に、少なくとも部分的に一緒に反応する性向を有するか或いは反応するように意図される。
本説明においては、特に断らない限り、使用するパーセント(%)は、すべて質量%である。
II-1 ジエンエラストマー
“ジエン”エラストマー(またはゴム)とは、一般に、ジエンモノマー類、即ち、共役型あるいはそうでないにしろ、2個の二重炭素-炭素結合を有するモノマー類に少なくとも1部由来するエラストマー(即ち、ホモポリマーまたはコポリマー)を意味するものと理解されたい。“本質的に不飽和”のジエンエラストマーとは、本明細書においては、共役ジエンモノマー類に少なくとも1部由来し、15%(モル%)よりも多いジエン起源(共役ジエン類)の1員または単位含有量を有するジエンエラストマーを意味するものと理解されたい。“本質的に不飽和”のジエンエラストマーのカテゴリーにおいては、“高不飽和”ジエンエラストマーは、とりわけ、50%よりも多いジエン起源(共役ジエン類)の単位含有量を有するジエンエラストマーを意味するものと理解されたい。
これらの一般的定義を考慮すれば、本出願においては、“イソプレンエラストマー”とは、公知のとおり、イソプレンホモポリマーまたはコポリマー、換言すれば、天然ゴム(NR)、合成ポリイソプレン(IR)、各種イソプレンコポリマーおよびこれらエラストマーの混合物からなる群から選ばれたジエンエラストマーを意味するものと理解されたい。イソプレンコポリマーについては、とりわけ、イソブテン/イソプレンコポリマー類(ブチルゴム、IIR)、イソプレン/スチレンコポリマー類(SIR)、イソプレン/ブタジエンコポリマー類(BIR)、またはイソプレン/ブタジエン/スチレンコポリマー類(SBIR)が挙げられる。このイソプレンエラストマーは、好ましくは、天然ゴムまたはシス-1,4タイプの合成ポリイソプレンである。これらの合成ポリイソプレンのうちでは、好ましくは90%よりも多い、より好ましくは98%よりも多いシス-1,4結合含有量(モル%)を有するポリイソプレン類を使用する。
上記イソプレンエラストマーとのブレンド(即ち、混合物)においては、本発明の組成物は、イソプレンエラストマー以外のジエンエラストマーを、好ましくは小割合(即ち、50質量%未満または50 phr未満)で含有し得る;そのような場合、イソプレンエラストマーは、より好ましくは、ジエンエラストマー全体の75〜100%、即ち、75〜100 phr (エラストマー100質量部当りの質量部)を示す。
そのようなイソプレンエラストマー以外のジエンエラストマーとしては、とりわけ、ポリブタジエン(BR)、とりわけシス1,4またはシンジオタクチック1,2-ポリブタジエンおよび4%〜80%の1,2単位含有量を有するもの;およびブタジエンコポリマー、とりわけスチレン-ブタジエンコポリマー(SBR)、とりわけ5〜50質量%、とりわけ20%〜40質量%のスチレン含有量、4%〜65%のブタジエン成分1,2-結合含有量、30%〜80%のトランス-1,4結合含有量を有するもの;スチレン/ブタジエン/イソプレンコポリマー(SBIR);並びにこれらの種々のエラストマー(BR、SBRおよびSBIR)の混合物からなる群から選ばれた任意の高不飽和ジエンエラストマーが挙げられる。例えば、本発明のベルトを乗用車タイプのタイヤに意図するときに、そのようなブレンドを使用する場合、そのブレンドは、好ましくは、25質量%までで(即ち、最高25 phrで)天然ゴムとのブレンドにおいて使用するSBRおよびBRの混合物である。
本発明のベルトは、とりわけ、新品または中古タイヤ(再トレッド形成の場合)である重量車両タイヤ用を意図する。そのような場合、イソプレンエラストマーは、好ましくはそれ独自で、即ち、他のジエンエラストマーまたはポリマーとブレンドすることなく使用する;より好ましくは、このイソプレンエラストマーは、専ら天然ゴムである。
II-2. 補強用無機充填剤
本出願において、“補強用無機充填剤”とは、公知のとおり、その色合いおよび起源(天然または合成)の如何にかかわらず、カーボンブラックとは対照的に、“白色”充填剤または“透明”充填剤とも称する無機または鉱質充填剤を意味し、この無機充填剤は、それ自体で、中間カップリング剤以外の手段に何らよることなく、タイヤ製造を意図するゴム組成物を補強し得る、換言すれば、通常のタイヤ級カーボンブラック充填剤とその補強機能において置換わり得ることを理解すべきである。
補強用充填剤として使用する白色即ち無機充填剤は、補強用充填剤全体の全てまたは1部のみを構成し得、後者の場合、例えば、カーボンブラックと一緒にし得る。好ましくは、補強用無機充填剤は、補強用充填剤全体の大多数、即ち、50%よりも多くを、より好ましくは補強用充填剤全体の80%よりも多くを構成する。
タイヤ製造において使用し得る、とりわけそのベルトまたはトレッドを意図するゴム組成物を補強するその能力について知られている任意のタイプの補強用無機充填剤を使用し得る。
適切な補強用無機充填剤は、とりわけ、珪質タイプとりわけシリカ(SiO2)またはアルミナ質タイプとりわけアルミナ(Al2O3)もしくは(酸化物-)水酸化アルミニウムの鉱質充填剤類である。
使用するシリカは、当業者にとって公知の任意の補強用シリカ、とりわけ、共に450 m2/g未満、好ましくは30〜400 m2/gであるBET表面積と比CTAB表面積を有する任意の沈降または火成シリカであり得る。高分散性タイプの沈降シリカ(“HDS”と称する)は、とりわけ本発明を低転がり抵抗性を有するタイヤ類の製造において使用する場合に、とりわけ使用し得る。使用し得るシリカ類の例としては、Degussa社からのシリカ類Ultrasil VN2、Ultrasil VN3、Ultrasil 7000 GR、Ultrasil 7005;Rhodia 社からのシリカ類Zeosil 1165 MP、1135MP、1115 MP;PPG社からのシリカHi-Sil EZ150G;Huber社からのシリカ類Zeopol 8715、8745または8755;および、例えば、出願EP-A-0 735 088号に記載されているアルミニウム-“ドープ化”シリカのような処理沈降シリカ類を挙ることができる。
使用する好ましい補強用アルミナは、出願EP-A-0 810 258号記載されているような、30〜400 m2/g、より好ましくは60〜250 m2/gであるBET表面積および多くとも500 nmに等しい、より好ましくは多くとも200 nmに等しい平均粒度を有するアルミナである。そのような補強用アルミナの非限定的な例は、とりわけ、アルミナ類A“125”もしくは“CR125”(Baikowski社から)、“APA-100RDX”(Condea社から)、“Aluminoxid C”(Degussa社から)、または“AKP-G015”(Sumitomo Chemicals社から)である。
本発明に従うベルトが重量車両タイプの産業用車両用のタイヤを意図する場合、本発明の好ましい実施態様は、130 m2/gよりも大きい、好ましくは150〜250 m2/g範囲内の高BET比表面積を有する補強用無機充填剤、とりわけシリカを使用することからなり、そのような充填剤の認識された高補強能力に基づく。
無機補強用充填剤が存在する物理的状態は、粉末、マイクロビーズ、粒状物または球体のいずれの形であれ、重要ではない。勿論、“補強用無機充填剤”は、種々の補強用無機充填剤、とりわけ上述のような高分散性シリカおよび/またはアルミナ類の混合物も意味するものと理解されたい。
また、補強用無機充填剤は、好ましくは小割合(即ち、50%未満)のカーボンブラックとのブレンドにおいても使用し得る。適切なカーボンブラックは、全てのカーボンブラック類、とりわけ、例えば、シリーズ300のブラック類(N326、N330、N339、N347、N375等)のような、タイヤ類においてとりわけこれらタイヤのベルト類において通常使用されるタイプHAF、ISAF、SAFのカーボンブラック類(タイヤ級と称されるブラック類)である。
本発明のベルトにおいては、補強用無機充填剤と一緒に、好ましくは2〜20 phr、より好ましくは5〜15 phr範囲の量のカーボンブラックを使用する。この範囲内においては、カーボンブラックの着色特性(黒着色剤)および耐UV特性からの利益が、補強用無機充填剤によって提供される典型的な性能、とりわけ低ヒステリシスにさらに悪影響を及ぼすことなく得られることが認められた。
補強用無機充填剤の量は、好ましくは30〜150 phr、より好ましくは40〜120 phrであり、最適量は意図する用途によって異なる;何故ならば、乗用車タイヤに期待される補強レベルは、持続高速度で走行しながら重荷量に耐え得る重量車両タイヤにおいて必要とする補強レベルよりも低いことが知られている。後者の場合、補強用無機充填剤の量は、好ましくは50 phrよりも多く、より好ましくは55 phrよりも多く、例えば、有利には60〜100 phrである。
本明細書においては、BET比表面積は、“The Journal of the American Chemical Society” Vol. 60, page 309, February 1938に記載されているBrunauer-Emmett-Tellerの方法を使用する、さらに正確には、1996年12月のフランス規格NF ISO 9277 [多点容積法(5点);ガス:窒素、脱ガス:160℃で1時間、相対圧力p/po範囲:0.05〜0.17]に従うガス吸着によって測定する。CTAB比表面積は1987年11月のフランス規格NF T 45-007 (方法B)に従って測定する外表面積である。
最後に、当業者であれば、本章で説明した補強用無機充填剤と等価の充填剤として、有機補強用充填剤、とりわけ、無機層、例えば、シリカで少なくとも1部被覆されたカーボンブラック(その1部においてはジエンエラストマーとの結合を得るためのカップリング剤の使用を必要とする) も使用し得ることも理解されたい(例えば、出願WO 96/37547号、WO 97/42256号、WO 98/42778号、WO 99/28391号参照)。
II-3. カップリング剤
本明細書においては、“カップリング剤”とは、公知のとおり、無機充填剤とジエンエラストマー間の十分な化学的および/または物理的結合を確立することのできる薬剤を意味するものと理解すべきことを再認識されたい;そのようなカップリング剤は、少なくとも2官能性であり、例えば、簡略化した一般式“Y-A-X”を有し、式中、
Yは、無機充填剤と物理的および/または化学的に結合し得、そのような結合が、例えば、カップリング剤のシリコン原子と無機充填剤の表面ヒドロキシル(OH)基(例えば、シリカの場合の表面シラノール類)間で確立され得る官能基(官能基“Y”)を示し;
Xは、ジエンエラストマーと、例えば、イオウ原子により物理的および/または化学的に結合し得る官能基(“X”官能基)を示し;
Aは、YとXを結合させることのできる2価の基を示す。
これらのカップリング剤は、とりわけ、既知の形で無機充填剤に対して活性である官能“Y”を含み得るがジエンエラストマーに対して活性である官能“X”は含んでいない無機充填剤被覆用の単純な薬剤と混同すべきではない。
カップリング剤、とりわけ(シリカ/ジエンエラストマー)カップリング剤は、極めて多数の文献に記載されており、知られている最良のものは、“Y”官能基としてのアルコキシル官能基(即ち、明確にすれば、“アルコキシシラン”および“X”官能基としての、例えば、ポリスルフィド官能基のようなジエンエラストマーと反応し得る官能基を担持する二官能性オルガノシラン類である(例えば、FR-A-2 149 339号、FR-A-2 206 330号、米国特許第3,842,111号、米国特許3,873,489号、米国特許3,997,581号;本出願において引用した出願EP-A-722 977号、EP-A-735 088号、EP-A-810 258号、WO 96/37547号、WO 97/42256号、WO 98/42778号、WO 99/28391号、WO 00/05300号、WO 00/05301号、WO 01/55252号、WO 01/55253号、WO 02/10269号を参照されたい。
公知の全てのアルコキシシランポリスルフィド化合物のうちでは、とりわけ、ビス-(トリアルコキシシリルプロピル)ポリスルフィド類、とりわけビス-3-トリエトキシシリルプロピルジスルフィド(“TESPD”と略称)およびビス-3-トリエトキシシリルプロピルテトラスルフィド(“TESPT”と略称)を挙げなければならない。式[(C2H5O)3Si(CH2)3S]2のTESPDは、とりわけ、Degussa社から商品名Si266またはSi75 (後者の場合、ジスルフィド(75質量%)とポリスルフィド類の混合物形)として市販されていることを認識されたい。式[(C2H5O)3Si(CH2)3S2]2を有するTESPTは、とりわけ、Degussa社から商品名Si69 (または、カーボンブラック上に50質量%で支持されている場合はX50S)として、4に近いx平均値を有するポリスルフィドSxの市販混合物の形で販売されている。
とりわけ、TESPTは、現在のところ、シリカのような補強用無機充填剤で補強したゴム組成物において、スコーチに対する抵抗性、ヒステリシスおよび補強能力の点で最良の妥協点が得られる製品とみなされている。従って、TESPTは、“グリーンタイヤ”とも称される低転がり抵抗性を有するシリカ充填タイヤ類において、得られるエネルギー節減性(または“エネルギー節減性グリーンタイヤ”)故に、当業者にとっての参照のカップリング剤であり、これらのタイヤのベルト類にも当てはまる(上記のEP-A-722 977号を参照されたい)。
本発明に従うタイヤベルト類においてその1部として使用する特定のシランポリスルフィドは、下記の一般式に相応する:
Figure 2006502270
(式中、記号R1およびR2は、同一または異なるものであり得、各々、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または枝分れのアルキルおよびフェニル基の中から選ばれる1価の炭化水素基を示し;
記号R3は、同一または異なるものであり得、各々、水素、または1〜4個の炭素原子を有する直鎖または枝分れのアルキルおよび2〜8個の炭素原子を有する直鎖または枝分れのアルコキシアルキルの中から選ばれる1価の炭化水素基を示し;
記号Zは、同一または異なるものであり得、1〜18個の炭素原子を含む2価の結合基であり;
xは、2以上の整数または分数である)。
ジエンエラストマーと補強用無機充填剤との間に結合を与えるためには、上記シランポリスルフィドが、分子当りで、下記を含むことは明らかに理解し得ることである:
先ず、“X”官能基としての、ジエンエラストマーとの安定な結合を形成し得るポリスルフィド官能基(Sx)
次に、“Y”官能基としての、その表面ヒドロキシル基によって補強用無機充填剤上にグラフトさせ得るシリコン原子当り1個および1個のみの基(-OR3) (≡Si-OR3官能基);
分子中心のポリ硫化基と分子の各末端に固定させた2個の(≡Si-OR3)官能基との間の結合を与える2個の結合基Z。
1〜18個の炭素原子を含む基Zは、とりわけ、アルキレン鎖、飽和シクロアルキレン基、アリーレン基、またはこれらの基の少なくとも2つの組合せから形成された2価の基を示す。基Zは、好ましくは、C1〜C18アルキレンおよびC6〜C12アリーレンの中から選ばれ;基Zは、とりわけS、OおよびNの中から選ばれた1個以上のヘテロ原子によって置換または遮断されていてもよい。
上記式(I)においては、好ましくは、下記の特徴が満たされる:
記号R1およびR2は、メチル、エチル、n-プロピルおよびイソプロピルの中から選ばれ;
記号R3は、水素、メチル、エチル、n-プロピルおよびイソプロピルの中から選ばれ;
記号Zは、C1〜C8アルキレンの中から選ばれる。
さらに好ましくは、
記号R1およびR2は、メチルおよびエチルの中から選ばれ;
記号R3は、水素、メチルおよびエチルの中から選ばれ;
記号Zは、C1〜C4アルキレン、とりわけメチレン、エチレンまたはプロピレン、とりわけプロピレン[(CH2)3]の中から選ばれる。
式(I)のポリスルフィド類の好ましい例としては、とりわけビス-モノアルコキシジメチルシリルプロピルポリスルフィド類およびこれらポリスルフィド類の混合物、とりわけ下記の特定の式(II)、(III)または(IV)を有するポリスルフィドが挙げられる:
Figure 2006502270
式(I)のモノヒドロキシシランポリスルフィドの好ましい例としては、下記の特定の式(V)を有するポリスルフィドも挙げることができる:
Figure 2006502270
上記式(I)〜(V)においては、該当するシランポリスルフィドの合成方法が1種類のみのポリスルフィドを生じ得る場合には、数xは、好ましくは2〜8の範囲の整数である。
上記ポリスルフィド類は、好ましくは、ジスルフィド(x=2)、トリスルフィド(x=3)、テトラスルフィド(x=4)、ペンタスルフィド(x=5)、ヘキサスルフィド(x=6)およびこれらのポリスルフィド類の混合物の中から、とりわけジスルフィド、トリスルフィドおよびテトラスルフィドの中から選ばれる。
さらに好ましくは、ビス-モノエトキシジメチルシリルプロピルのジスルフィド、トリスルフィドおよびテトラスルフィド(上記式(III))がとりわけ選ばれる。
当業者であれば、合成方法によって各々が異なるイオウ原子数を有するポリ硫化基(典型的には、S2〜S8)の混合物が生ずる場合には、この数xは一般に分数であり、その平均値は、使用する合成方法およびこの合成の特定の条件に応じて変動することは容易に理解し得るであろう。そのような場合、合成されたポリスルフィドは、好ましくは2〜8、より好ましくは2〜6、さらにより好ましくは2〜4の範囲の“x”数の平均値(モルでの)を中心とするポリスルフィド類の分布から実際に形成されている。
さらに好ましくは、シランテトラスルフィドを使用する。“テトラスルフィド”とは、本出願においては、適正なテトラスルフィドS4、さらにまた、Sの平均原子数(“X”)がシラン分子当り3〜5、とりわけ3.5〜4.5の範囲内であるポリスルフィドSxの任意の混合物を意味するものと理解されたい。
本発明のとりわけ好ましい実施態様によれば、上記一般式(III)のモノエトキシジメチルシリルプロピル(“MESPT”と略称する)、即ち、下記の構造式(VI) (Et=エチル)を有する前記TESPTのモノエトキシ化ホモログを使用する:
Figure 2006502270
本発明のもう1つの特定の実施態様によれば、上記一般式(III)のモノエトキシジメチルシリルプロピルジスルフィド(“MESPD”と略称する)、即ち、下記の構造式(VII) (xが2に近い)を有する前記TESPDのモノエトキシ化ホモログを使用し得る:
Figure 2006502270
本発明のもう1つの特定の実施態様によれば、下記の構造式(VIII)を一般式(V)のモノヒドロキシジメチルシリルプロピルテトラスルフィドも使用し得る:
Figure 2006502270
上記の式(I)〜(VIII)に相応するシランポリスルフィド化合物は、従来技術において、例えば、出願 EP-A-680 997号(または米国特許第5,650,457号)、WO 02/30939号、WO 02/31041号、EP-A-1 043 357号(またはCA-A-2 303 559号)、FR-A-2 823 215号(出願番号FR01/05005号)に記載されており、これらの化合物は、乗用車タイヤ用のトレッドの製造において使用し得るSBRタイプゴム組成物における例として使用されている。
当業者であれば、式(I)ポリスルフィドの含有量を本発明の特定の実施態様、とりわけ使用する補強用無機充填剤の量の関数として調整することは可能なことであり、好ましい量は補強用無機充填剤の量に対して2質量%〜20質量%であり;15%未満、とりわけ10%未満の量がとりわけ好ましい。
使用し得る補強用無機充填剤の比表面積と密度の差異並びに具体的に使用するポリスルフィドカップリング剤のモル量を酌量するためには、無機充填剤のモル数/m2でのカップリング剤の最適量を決定するのが好ましい;この最適量は、下記の既知の等式に従い、質量比[カップリング剤/補強用無機充填剤]、充填剤のBET表面積およびカップリング剤のモル数(以下、Mで示す)から算出する:
(モル数/m2無機充填剤) = [カップリング剤/無機充填剤] (1/BET) (1/M)
即ち、好ましくは、上記組成物中で使用するポリスルフィドカップリング剤の量は、補強用無機充填剤のm2当り10-7〜10-5モルである。より好ましくは、カップリング剤量は、無機充填剤のm2当り5×10-7〜5×10-6モルである。
上記で示す量を考慮すれば、一般に、シランポリスルフィドの含有量は、好ましくは2〜20 phrである。上記の最低量未満では、効果のリスクが不適切であり、一方、推奨する最大量よりも多いと、一般にさらなる改良は観察されず、組成物のコストが増大する。これらの種々の理由により、この量は、より好ましくは2〜10 phrである。
当業者であれば、他方で、式(I)のシランポリスルフィドを事前に無機充填剤上にグラフトさせ(例えば、そのアルコキシシリル、とりわけエトキシシリル官能基により)、その後、このようにして“事前カップリングさせた”充填剤をジエンエラストマーに遊離のポリスルフィド官能基により結合させ得ることは理解し得るであろう。
II-4. 各種添加剤
また、本発明に従うベルトのゴムマトリックスは、例えば、増量剤オイル類;可塑剤;耐オゾン性ワックス、化学耐オゾン剤、酸化防止剤のような保護剤;疲労防止剤;例えば出願WO 00/05300号、WO 00/05301号、WO 01/55252号、WO 01/55253号に記載されているようなカップリング活性化剤;メチレン受容体および/または供与体;例えばWO 02/10269号に記載されているようなビスマレイミド類または他の補強用樹脂類;イオウまたはイオウおよび/またはパーオキサイド供与体のいずれかをベースとする架橋系;加硫促進剤;加硫活性化または遅延剤;例えば金属塩または複合体(例えば、コバルト、ホウ素またはリンの)ようなゴムの金属への接着性を促進させる系のような、タイヤベルト類の製造を意図するゴム組成物において使用する通常の添加剤の全てまたは幾つかも含む。
また、本発明のイソプレンマトリックスは、前述のシランポリスルフィド以外に、例えば1個の官能基Yを含む、補強用無機充填剤を被覆するための薬剤、或いはゴムマトリックス中での無機充填剤の分散性改善し且つゴム組成物の粘度を低下させることによって、公知の方法で、組成物の加工能力を改善させるためのより一般的な加工助剤も含有し得る。これらの薬剤は、例えば、アルキルアルコキシシラン類、とりわけ、例えばDegussa-Huls社から商品名Dynasylan Octeoとして市販されている1-オクチルトリエトキシシランまたはDegussa-Huls社から商品名Si216として市販されている1-ヘキサデシルトリエトキシシランのようなアルキルトリエトキシシラン類;ポリオール類;ポリエーテル類(例えば、ポリエチレングリコール類);第1級、第2級または第3級アミン類(例えば、トリアルカノールアミン類);ヒドロキシル化または加水分解性ポリオルガノシロキサン類、例えば、α,ω-ジヒドロキシポリオルガノシロキサン類(とりわけ、α,ω-ジヒドロキシポリジメチルシロキサン類)である。
II-5. 本発明に従うベルトおよびタイヤ類
前述したイソプレン組成物は、タイヤ、とりわけ重量車両タイヤのベルトのゴムマトリックスの全てまたは1部を形成させることを意図する。該組成物は、例えば、“交差”プライ、保護プライまたは(0度)包装プライであるケーブル型織布のベルトプライ用のカレンダー加工用ゴムとして使用し得、或いは上記の種々のベルトプライの上または下に放射状に配置させた、各プライ間に挿入して例えばトレッドの下地層を構成させた或いはタイヤの“肩部”領域内のこれらベルトプライの横方向末端に配置して例えばデカップリング用ゴムを構成させた、補強用スレッドを含まない単純なゴムクッション、バンドまたはストリップを形成させることも意図し得る。
例えば、添付図面は、この一般的な表示においては本発明に従い得るまたは従い得ないラジアルカーカス補強を有する重量車両タイヤ1の半径断面を略図的に示す。このタイヤ1は、クラウン2、2つの側壁3、2個のビーズ4および一方のビーズから他方のビーズまで延びたラジアルカーカス補強体7を含む。クラウン2は、トレッドが上乗せされており(この極めて略図的な図面においては、簡略化目的のため図示せず)、少なくとも2枚の“交差”クラウンプライから形成され少なくとも1枚の保護クラウンプライで被覆されたベルト6によって公知の方法で補強されており、これらのプライは全て炭素鋼の金属ケーブルによって補強されている。カーカス補強体7は各ビーズ4内の2本のビーズワイヤー5の周りに巻き付けられており、この補強体7の上返り8は、例えば、タイヤ1の外側に向かって配置されており、この図では、タイヤリム9上で立ち上がって示されている。
カーカス補強体7は、いわゆる“ラジアル”金属ケーブルによって補強された少なくとも1枚のプライによって形成されている、即ち、これらのケーブルは、実際上互いに平行に配置され一方のビーズから他方のビーズまで延びて中正円周面(2層のビーズ4間の中間に位置しベルト6の中心を通るタイヤの回転軸に垂直の面)と80°〜90°の角度を形成している。
上記の例の本発明に従うタイヤは、そのクラウン2内に、本発明に従うベルト6、即ち、3枚ベルトプライ6(各交差プライと保護プライ)のカレンダー加工用ゴムを構成する無機充填剤と式(I)のシランポリスルフィドをベースとするイソプレン組成物を含むという本質的な特徴を有する。
例えば、1枚またはそれ以上の“0角度”プライを含むタイヤの場合には、該プライは、ケーブル型織布のカレンダー加工用ゴムにおいては、各交差プライの幅に近いある種の幅のプライ形状、より狭いストリップ形状或いはゴム(これもまた補強用無機充填剤と式(I)のシランポリスルフィドをベースとする)で被覆した単位スレッドの形状でさえあることが好ましい。
本発明の好ましい実施態様によれば、イソプレンエラストマー、補強用無機充填剤および式(I)のシランポリスルフィドをベースとするゴム組成物は、加硫状態(即ち、硬化後)において、5 MPaよりも大きい、より好ましくは9〜20 MPaの割線引張りモジュラス(E10)を有する。上記モジュラス領域において、耐久性の点で最良の妥協点が記録されていた。
II-6. ゴム組成物の調製
上記ゴム組成物は、当業者にとって周知の以下の2つの連続する製造段階を使用して、適切なミキサー内で調製する:110℃〜190℃、好ましくは130℃〜180℃の最高温度(Tmax)までの高温で熱機械加工または混練する第1段階(“非生産”段階とも称する);その後の、典型的には110℃より低い、例えば、40℃〜100℃の低めの温度で機械加工し、この仕上げ段階において架橋または加硫系を混入する第2段階(“生産”段階とも称する)。
本発明に従う組成物の製造方法は、少なくとも補強用無機充填剤と式(I)のシランポリスルフィドを、第1のいわゆる非生産段階において、イソプレンエラストマー中に混練によって混入させること、即ち、少なくともこれらの各種ベース成分をミキサー内に導入し、1以上の工程で、110℃〜190℃、好ましくは130℃〜180℃の最高温度に達するまで熱機械的に混練することに特徴を有する。
例えば、上記第1(非生産)段階は、単独の熱機械工程において実施し、その間に、第1段階において、必要なすべてのベース成分(イソプレンエラストマー、補強用無機充填剤およびシランポリスルフィドを、次いで、第2段階において、例えば1〜2分の混練後、加硫系を除いた任意の補助的な被覆剤または加工剤および他の各種添加剤を、通常の密閉式ミキサーのような適切なミキサー内に導入する;補強用無機充填剤の見掛け密度が低い場合(一般に、シリカ類の場合)、その導入を2以上の部分に分割するのが有利であり得る。熱機械加工の第2工程は、この密閉式ミキサー内で、混合物を落下させた後で且つ中間冷却した後に(好ましくは100℃よりも低い冷却温度)、組成物に補足的な熱処理を受けさせる目的で、とりわけ、補強用無機充填剤とそのカップリング剤とのエラストマーマトリックス内での分散をさらに改善するために追加し得る。この非生産段階における総混練時間は、好ましくは2〜10分間である。
このようにして得られた混合物の冷却後に、加硫系を、低温で、一般的に開放ミルのような開放式ミキサー内で混入する;その後、混合物全体を数分間、例えば、5〜15分間混合する(生産段階)。
その後、このようにして得られた最終組成物を、例えば、その物理的または機械的特性をとりわけ実験室特性決定において測定するためにゴムの薄スラブ(2〜3mmの厚さ)または薄シートの形状にカレンダー加工するか、或いは押出加工して、所望寸法に切断または組立て、所望の金属系または繊維系補強用スレッドを加えた後に、ベルトプライとして直接使用できるゴム形状要素を形成させる。
要するに、補強用無機充填剤とシランポリスルフィドカップリング剤をベースとするイソプレンエラストマー組成物を含む本発明に従うタイヤベルトを製造する本発明に従う方法は、下記の工程:
・イソプレンエラストマー中に、ミキサー内で、補強用無機充填剤とカップリング剤としてのシランポリスルフィドを混入する工程;
・混合物全体を、1以上の工程で、110℃〜190℃の最高温度に達するまで熱機械的に混練する工程:
・混合物全体を100℃未満の温度に冷却する工程;
・その後、加硫系を混入する工程;
・混合物全体を、110℃未満の最高温度に達するまで混練する工程;
・このようにして得られた組成物をゴム層の形にカレンダー加工または押出加工する工程;
・この層を、必要に応じての繊維または金属系の補強用スレッドの添加後に、意図するタイヤベルトに組み込む工程;
を含み、上記シランポリスルフィドが前記の式(I)を満たすことを特徴とする。
加硫または硬化は、好ましくは130℃〜200℃の温度で、圧力下に、とりわけ硬化温度、使用する加硫系、加硫速度および該当するタイヤのサイズによって、例えば、5〜90分で変動し得る十分な時間でもって、公知の方法で実施する。
適切な架橋系は、好ましくは、イオウと一次加硫促進剤とりわけスルフェンアミドタイプの促進剤とをベースとする。このベース加硫系に、上記第1の非生産段階中および/または上記生産段階中に、酸化亜鉛、ステアリン酸、グアニジン誘導体(とりわけ、ジフェニルグアニジン)のような種々の公知の二次促進剤または加硫活性化剤、加硫遅延剤等を添加し、混入する。
イオウは、とりわけ本発明を重量車両タイプのタイヤに応用する場合、1〜10 phr、好ましくは2〜8 phrの量で使用する。一次加硫促進剤は、好ましくは0.5〜5 phr、より好ましくは0.5〜2 phrの量で使用する。
本発明が“未硬化”状態(即ち、硬化前)および“硬化”即ち加硫状態(即ち、架橋または加硫後)双方の上述したベルトおよびタイヤ類に関することは、言うまでもない。
III. 実施例
III-1. ゴム組成物の調製
以下の各試験において、手順は次のとおりである:イソプレンエラストマー(または、必要に応じてのジエンエラストマー混合物)、補強用充填剤、カップリング剤を、その後、1〜2分間の混練後に、加硫系を除く他の各種添加剤を密閉式ミキサーに入れ、70%まで満す。ミキサーの初期タンク温度は約60℃である。その後、熱機械加工(非生産段階)を、約165〜170℃の最高“落下”温度に達するまで、1または2工程で実施する(例えば約7分に等しい総混練時間)。このようにして得た混合物を回収し、冷却し、次いで、加硫系(イオウとスルフェンアミド一次促進剤を、30℃の開放型ミキサー(ホモ-フィニッシャー)で、すべてを例えば3〜10分間混合する(生産工程)ことによって添加する。
その後、このようにして得た組成物を、その物理特性または機械特性を測定するための薄スラブ(2〜3 cm厚)の形に押出加工するか、或いはカレンダー加工して重量車両タイヤ用の“作動”ベルトプライを構成する金属ケーブル型織布を製造する。
III-2. 特性決定試験
この試験の目的は、補強用無機充填剤(シリカ)と式(I)のシランポリスルフィドをベースとするイソプレン組成物の改良された性能を、一方で補強用充填剤としてカーボンブラック(カップリング剤なし)を使用した第1の対照組成物と、他方で補強用充填剤としてシリカを使用しカップリング剤として通常のシランポリスルフィドを使用した第2の対照組成物と比較して実証することである。
このために、下記の3つの組成物を、天然ゴムをベースとして調製する:
‐組成物C-1:カーボンブラック(対照1);
‐組成物C-2:シリカ+TESPT (対照2);
‐組成物C-3:シリカ+MESPT (本発明)。
これら3つの組成物は、重量車両タイヤのベルトの作動プライの“カレンダー加工用ゴム”を構成することを意図する。組成物C-1はカーボンブラックをベースとする対照組成物であり、組成物C-2は従来技術に従うシリカをベースとする対照組成物であり(前記EP-A-722 977号)、組成物C-3のみが本発明による。
組成物C-2およびC-3においては、2種のテトラ硫化アルコキシシランをシリコンの実質的に等モル量で使用する(ベースx=4)、即ち、試験する組成物の如何によらず、シリカおよびその表面ヒドロキシル基に対し反応性である“Y”官能基(Si≡(OEt)a;“a”は1または3に等しい)の同じモル数を使用する。その量は、補強用無機充填剤の量に対して10質量%未満、本発明に従う組成物においては7%未満を示す。
TESPTは、シリカをベースとする組成物における参照のカップリング剤であり、下記の構造式(Et = エチル)を有することを再認識されたい:
Figure 2006502270
この試験においては、Degussa社から商品名“Si69”として市販されているTESPT(供給元のデータシートによれば、平均xは3.75に等しい)を使用する。
従って、上記の構造は、下記の式(VI)のMESPTの構造に極めて近い:
Figure 2006502270
後者の構造は、上記構造とは、通常3個のエトキシ基の代りの1個のエトキシ基(および2個のメチル基)の存在においてのみ異なる。
上記MESPTは、下記のようにして調製した(前記FR-A-2 823 215号参照)。
エタノール(438g)中21質量%の溶液中の91.9gのエタン酸ナトリウム(1.352モル、即ち、1モルのH2S当り2モルと等価)と250mlのトルエンを、アルゴン流下に、コンデンサー、機械的攪拌手段(Rushtonタービン)、サーモカップル、ガス供給パイプ(アルゴンまたはH2S)および蠕動ポンプ用の取込み口を組み込んだ3リットル二重ケーシングガラス反応器の底に導入する。全体を攪拌する(200〜300rpm)。その後、65g質量のイオウ(2.031モル、即ち、1モルのH2S当り3モルと等価)を添加する。アルゴンを含む回路を掃気した後、H2S (23g、即ち、0.676モル)を、浸漬チューブによるバブリングにより、即ち、45〜60分間で導入する。溶液は、黄橙色の粒子を含む橙色から粒子を含まない暗褐色に変化する。
アルゴン流下に、混合物を60℃に1時間加熱して無水Na2S4への転化を完了させる。反応媒質は、暗褐色から褐色粒子を含む赤褐色に変化する。その後、反応媒質を、冷蔵手段(10〜15℃の)を使用し、20℃に近い温度に達するように冷却する。質量244gのγ-クロロプロピルエトキシジメチルシラン(1.352モル、即ち、1モルのH2S当り2モルと等価)を、蠕動ポンプ(10ml/分)により30分に亘って添加する。その後、反応媒質を75±2℃に4時間加熱する。試驗中に、NaClが沈降する。4時間の加熱終了時に、反応媒質を周囲温度(20〜25℃)に冷却する。反応媒質は、黄色粒子を含む橙色を呈する。反応媒質をデカンテーションした後、反応媒質を、ステンレススチールフィルター内で窒素圧下にセルロース紙上で濾過する。ケーキを100mlのトルエンで2回洗浄する。赤褐色濾液を真空中で蒸発させる(最高圧=3〜4×102Pa、最高温度=70℃)。
その後、質量280gのビス-モノエトキシジメチルシリルプロピルテトラスルフィド(0.669モル)が黄橙色油状物の形で得られる。1H-NMR、29Si-NMRおよび13C-NMRによるモニタリングにより、得られた構造が実際に式(IV)に従っていることをチェックすることが可能である。公知の方法(X線蛍光法およびGPCによる元素分析)において測定したMESPT分子当りの平均イオウ原子数xは、3.9に等しい(従って、実質的に4に等しい)。
表1および2は、上記3つの組成物の配合(表1、phrで表した種々の成分量)および硬化(140℃で60分)前後のそれら組成物の特性を示している。加硫系は、イオウとスルフェンアミドからなっている。
対照C-2とC-1の先ず最初の比較は、C-1と比較しての高量での無機充填剤(その関連する通常のカップリング剤と一緒の)の使用により、意図した剛性(ME10)における極めて有意な改良(50%に近い)を得ることができることを明白に示している。
見返りとして、高量のシリカに基づくこの剛性化の“代価”は、2倍である:
‐組成物C-1と比較してのヒステリスにおける有意の増大(45%に近い)、これは、作動中のベルト温度の上昇、従って、ベルトの耐久性に対して有害な先取特性(priori)と同義である;この増大は、にもかかわらず、等価量のカーボンブラックにおいて観察されるであろう増大よりも極めて少ないままであることに注目すべきである。
‐極めて悪影響を受けている加工性(ムーニー可塑度における30%の増大)、これは、カレンダー加工操作、金属織布製造の高品質および工業的生産性にとって有害である。
他の特性は、組成物C-1とC-2間で殆ど改変されていない。要するに、シリカによるカーボンブラックの置換えは、剛性/ヒステリシス/加工性の点で満足し得る諸特性の妥協点を得ることを可能にしていない。
一方、第2段階の組成物C-3とC-2との比較は、本発明に従う式(I)のシランポリスルフィド(MESPT)による通常のカップリング剤(TESPT)の置換えは、下記の点で当業者にとって予想外の結果をもたらしていることを示している:
‐カーボンブラックを含む対照溶液(組成物C-1)よりも明確に高い満足し得るレベルの剛性(ME10)値の維持;
‐同時に、転がり抵抗性並びにタイヤおよびそのベルトの全体的耐久性に対して有益である、組成物C-2に比較して実質的に低下したヒステリシス(tan(δ)max参照)の提供;
‐最後に、組成物C-2に比較してのムーニ可塑度の大きい低下、これは、とりわけカレンダー加工操作において改良された加工性と同義である。
上記で記録した結果が上述の剛性/ヒステリシス/加工性の妥協点に関して当業者にとって予想外の有益な結果を既に構成しているとすると、2つの対照と比較して実質的に改良されている下記の流動特性もさらにまた注目される:
‐高めの速度定数K;
‐長めの誘導時間ti (4分の代りに6分);および、
‐短めの時間(t95参照)で達成した最高の95%でのトルク、従って、総加硫時間(t95−ti)は、各対照と比較して30%以上短縮している。
硬化時間の短縮は、“冷間”再トレッド形成(予備硬化ベルトを使用する)または通常の“高温”再トレッド形成(未硬化状態のベルトを使用する)である完全再トレッド形成を意図するベルトにおいてとりわけ有利である。後者の場合、硬化時間の短縮は、時間短縮が生産コストを節減するという事実以外に、既に加硫されている磨耗タイヤのケーシング(“カーカス”)の残余部分で受ける過硬化(または後硬化)も抑制する;硬化時間が同じであれば、ベルトは低めの温度で硬化させることもでき、このことは、“カーカス”を上述の過硬化の問題から保護するもう1つの手段を構成する。
最後に、また何よりもまして、疲労および亀裂に対する抵抗性の極めて有意の増大が、“MFTRA”の測定により、対照のC-1およびC-2と比較して、本発明に従う組成物C-3において得られている(カーボンブラックをベースとする対照組成物C-1において基礎値100を使用している)。
このことは、とりわけ前述したクラウンプライ末端部の分離(“開裂”)の問題に関して、本発明に従うベルトおよびタイヤの高耐久性を当業者に示唆している。
要するに、これらの比較試験の結果は、TESPTのような通常のシランポリスルフィドの使用と比較して、補強用無機充填剤と式(I)のシランポリスルフィドカップリング剤をベースとするタイヤベルトの改良された全体的挙動を明白に実証している。
表1
Figure 2006502270
(1) 天然ゴム;
(2) Degussa社からのシリカ“Ultrasil VN3”(BET:約170〜180 m2/g、CTAB:約160〜170 m2/g);
(3) シランポリスルフィド TESPT;
(4) シランポリスルフィド MESPT;
(5) ジフェニルグアニジン (Bayer社からの“Vulcacit D”);
(6) N-1,3-ジメチルブチル-N-フェニル-パラ-フェニレンジアミン (Flexsys社からのSantoflex 6-PPD);
(7) N-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアジル-スルフェンアミド (Flexsys社からのSantocure DCBS)。
表2
Figure 2006502270
本発明に従い得るまたは従い得ないラジアルカーカス補強を有する重量車両タイヤの半径断面を略図的に示す。
符号の説明
1 重量車両タイヤ
2 クラウン
3 側壁
4 ビーズ
5 ビーズワイヤー
6 ベルト
7 ラジアルクラウン補強体
8 補強体の上返り
9 タイヤリム

Claims (23)

  1. 少なくとも1種のイソプレンエラストマー、補強用無機充填剤およびシランポリスルフィドをベースとする少なくとも1種のエラストマー組成物を含み、前記シランポリスルフィドが下記の式(I)を満たすことを特徴とする、タイヤベルト:
    Figure 2006502270
    (式中、記号R1およびR2は、同一または異なるものであり得、各々、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または枝分れのアルキルおよびフェニル基の中から選ばれる1価の炭化水素基を示し;
    記号R3は、同一または異なるものであり得、各々、水素、または1〜4個の炭素原子を有する直鎖または枝分れのアルキルおよび2〜8個の炭素原子を有する直鎖または枝分れのアルコキシアルキルの中から選ばれる1価の炭化水素基を示し;
    記号Zは、同一または異なるものであり得、1〜18個の炭素原子を含む2価の結合基であり;
    xは、2以上の整数または分数である)。
  2. 下記の特徴を満たす、請求項1記載のタイヤベルト:
    記号R1およびR2は、メチル、エチル、n-プロピルおよびイソプロピルの中から、好ましくはメチルおよびエチルの中から選ばれ;
    記号R3は、水素、メチル、エチル、n-プロピルおよびイソプロピルの中から、好ましくは水素、メチルおよびエチルの中から選ばれ;
    記号Zは、C1〜C8アルキレンの中から、好ましくはC1〜C4アルキレンの中から選ばれる。
  3. Zが、メチレン、エチレンまたはプロピレン、とりわけプロピレンの中から選ばれる、請求項2記載のタイヤベルト。
  4. 前記シランポリスルフィドが、ビス-モノアルコキシジメチルシリルプロピルポリスルフィド類およびこれらポリスルフィド類の混合物の中から選ばれる、請求項3記載のタイヤベルト。
  5. 前記シランポリスルフィドが、下記の式(II)、(III)または(IV)のビス-モノアルコキシジメチルシリルプロピルポリスルフィド類およびこれらポリスルフィド類の混合物の中から選ばれる、請求項4記載のタイヤベルト:
    Figure 2006502270
  6. 前記シランポリスルフィドが、下記の式(V)のビス-(プロピルジメチルシラノール)ポリスルフィドである、請求項3記載のタイヤベルト:
    Figure 2006502270
  7. 前記ポリスルフィドが、ジスルフィド(x=2)、トリスルフィド(x=3)、テトラスルフィド(x=4)、ペンタスルフィド(x=5)、ヘキサスルフィド(x=6)およびこれらポリスルフィドの混合物の中から選ばれる、請求項1〜6のいずれか1項記載のタイヤベルト。
  8. 前記ポリスルフィドが、ビス-モノエトキシジメチルシリルプロピルのジスルフィド、トリスルフィドおよびテトラスルフィド、並びにこれらポリスルフィドの混合物の中から選ばれる、請求項7記載のタイヤベルト。
  9. xが、2〜5の範囲内である、請求項1〜8のいずれか1項記載のタイヤベルト。
  10. 前記イソプレンエラストマーが、天然ゴム、合成シス-1,4-ポリイソプレンおよびこれらエラストマーの混合物からなる群の中から選ばれる、請求項1〜9のいずれか1項記載のタイヤベルト。
  11. 補強用無機充填剤の量が30〜150 phr (エラストマー100質量部当りの質量部)である、請求項1〜10のいずれか1項記載のタイヤベルト。
  12. シランポリスルフィドの量が2〜20 phrである、請求項1〜11のいずれか1項記載のタイヤベルト。
  13. 前記シランポリスルフィドの量が、前記補強用無機充填剤の量に対して2〜20質量%である、請求項1〜12のいずれか1項記載のタイヤベルト。
  14. 前記補強用無機充填剤が主としてまたは専らシリカからなる、請求項1〜13のいずれか1項記載のタイヤベルト。
  15. 前記シリカが、130 m2/gよりも大きい、好ましくは150〜250 m2/g範囲のBET比表面積を有する、請求項14記載のタイヤベルト。
  16. カーボンブラックをさらに含む、請求項1〜15のいずれか1項記載のタイヤベルト。
  17. カーボンブラックが、2〜20 phrの量で存在する、請求項16記載のタイヤベルト。
  18. 前記イソプレンエラストマーが天然ゴムである、請求項10〜17のいずれか1項記載のタイヤベルト。
  19. 請求項1〜18のいずれか1項記載のタイヤベルトの、タイヤの製造または再トレッド形成における使用。
  20. 請求項1〜18のいずれか1項記載のタイヤベルトを含むタイヤ。
  21. 重量車両タイヤからなる、請求項20記載のタイヤ。
  22. 下記の各工程:
    ・イソプレンエラストマー中に、ミキサー内で、補強用無機充填剤とカップリング剤としてのシランポリスルフィドを混入する工程;
    ・混合物全体を、1以上の工程で、110℃〜190℃の最高温度に達するまで熱機械的に混練する工程:
    ・混合物全体を100℃未満の温度に冷却する工程;
    ・その後、加硫系を混入する工程;
    ・混合物全体を、110℃未満の最高温度に達するまで混練する工程;
    ・このようにして得られた組成物をゴム層の形にカレンダー加工または押出加工する工程;
    ・この層を、必要に応じての繊維または金属系の補強用スレッドの添加後に、タイヤベルトに組み込む工程;
    を含み、前記シランポリスルフィドが下記の式(I)を満たすことを特徴とする、イソプレンエラストマー、補強用無機充填剤およびシランポリスルフィドカップリング剤をベースとする少なくとも1種のゴム組成物を含むタイヤベルトの製造方法:
    Figure 2006502270
    (式中、記号R1およびR2は、同一または異なるものであり得、各々、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または枝分れのアルキルおよびフェニル基の中から選ばれる1価の炭化水素基を示し;
    記号R3は、同一または異なるものであり得、各々、水素、または1〜4個の炭素原子を有する直鎖または枝分れのアルキルおよび2〜8個の炭素原子を有する直鎖または枝分れのアルコキシアルキルの中から選ばれる1価の炭化水素基を示し;
    記号Zは、同一または異なるものであり得、1〜18個の炭素原子を含む2価の結合基であり;
    xは、2以上の整数または分数である)。
  23. 下記の式(I)のシランポリスルフィドの、補強用無機充填剤をベースとする少なくとも1種のイソプレン組成物を含むタイヤベルトの製造における使用:
    Figure 2006502270
    (式中、記号R1およびR2は、同一または異なるものであり得、各々、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または枝分れのアルキルおよびフェニル基の中から選ばれる1価の炭化水素基を示し;
    記号R3は、同一または異なるものであり得、各々、水素、または1〜4個の炭素原子を有する直鎖または枝分れのアルキルおよび2〜8個の炭素原子を有する直鎖または枝分れのアルコキシアルキルの中から選ばれる1価の炭化水素基を示し;
    記号Zは、同一または異なるものであり得、1〜18個の炭素原子を含む2価の結合基であり;
    xは、2以上の整数または分数である)。
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