JP2006336020A - アレルゲン低減化剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アルカリ金属の炭酸塩、ラウリルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル硫酸塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩;リン酸塩と、硫酸亜鉛及び/又は酢酸鉛;からなる群より選ばれる少なくとも1つを有効成分とするアレルゲン低減化剤。
【選択図】 なし
Description
特にチリダニのアレルゲンはその原因となるチリダニを駆除しても、その死虫が更にアレルゲン性の高い物質を生活空間に供給することになり、アレルゲンが原因となるアレルギー疾患の根本的な解決には至らない。また、スギ花粉アレルゲンであるCrij1は分子量約40kDaの糖タンパク質、Crij2は分子量約37kDaの糖タンパク質であり、鼻粘膜等に付着すると生体外異物として認識され炎症反応を引き起こす。
よって、アレルギー疾患の症状軽減あるいは新たな感作を防ぐためには、生活空間から完全にアレルゲンを取り除くか、アレルゲンを変性させるなどして不活性化させることが必要となる。
また、請求項2記載の本発明は、リン酸塩と、硫酸亜鉛及び/又は酢酸鉛を有効成分とするアレルゲン低減化剤を提供する。
また、請求項3記載の本発明は、アレルゲンがチリダニ由来である請求項1又は2記載のアレルゲン低減化剤を提供する。
本発明のアレルゲン低減化剤に配合される量としては、アレルゲン低減化剤としての使用形態にもよるため、特に限定されず、例えばダニの生息する絨毯等に散布する場合には、通常1m2あたりアルカリ金属の炭酸塩1mg程度以上散布されるように配合されていることが好ましい。それ以上の量を使用しても効果が落ちることはないが、使用上、10g程度以上を使用した場合、塩の析出により処理後の清掃などが必要となることを考えると大過剰の使用は避けるべきである。
本発明のアレルゲン低減化剤に配合される量としては、アレルゲン低減化剤としての使用形態にもよるため、特に限定されず、例えばダニの生息する絨毯等に散布する場合には、通常1m2あたり1mg程度以上散布されるように配合されていることが好ましい。それ以上の量を使用しても効果が落ちることはないが、使用上、10g程度以上を使用した場合、塩の析出により処理後の清掃などが必要となることを考えると大過剰の使用は避けるべきである。
本発明のアレルゲン低減化剤に配合される量としては、特に限定されず、リン酸緩衝液として0.001M程度以上配合されていることが好ましい。それ以上の量を使用しても効果が落ちることはないが、使用する塩の合計量が10g程度以上を使用した場合、塩の析出により処理後の清掃などが必要となることを考えると大過剰の使用は避けるべきである。
硫酸亜鉛は古来より、白ばんあるいは亜鉛華などとして知られており日本薬局方にも収載されている。また、食品添加物であり、人の成長、健康維持に必須の微量金属元素であるZnの供給を目的として、母乳代替食品に添加されているため安全性が高いものである。
本発明のアレルゲン低減化剤に配合される量としては、アレルゲン低減化剤としての使用形態にもよるため、特に限定されず、例えばダニの生息する絨毯に散布する場合には、通常1m2あたり硫酸亜鉛七水和物の重量として0.1mg程度以上散布されるように配合されていることが好ましい。それ以上の量を使用しても効果が落ちることはないが、使用上、10g程度以上を使用した場合、塩の析出により処理後の清掃などが必要となることを考えると大過剰の使用は避けるべきである。
本発明のアレルゲン低減化剤に配合される量としては、アレルゲン低減化剤としての使用形態にもよるため、特に限定されず、例えばダニの生息する絨毯に散布する場合には、通常1m2あたり酢酸鉛三水和物で0.03mg程度散布されるように配合されていることが好ましい。それ以上の量を使用しても効果が落ちることはないが、使用上、10g程度以上を使用した場合、塩の析出により処理後の清掃などが必要となることを考えると大過剰の使用は避けるべきである。
また、本発明のアレルゲン低減化剤中において、有効成分として上記化合物が複数配合されている場合の配合量としては、使用形態にもよるため、特に限定されず、散布場所1m2あたり上記化合物総量として10g程度以上を使用すると、塩の析出により処理後の清掃などが必要となるため大過剰の使用は避けるべきである。
上記溶媒としては、例えば水、アルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール等)、炭化水素類(トルエン、キシレン、メチルナフタレン、ケロセン、シクロヘキサン等)、エーテル類(ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、アミド類(N,N-ジメチルホルムアミド等)等が挙げられる。
上記スプレー型としては、水溶剤、油剤、乳剤、懸濁剤等を配合することによりスプレー型のアレルゲン低減化剤とすることが出来る。
上記スプレー型の配合材料に、固体担体(タルク、ベントナイト、クレー、カオリン、珪藻土、シリカ、バーミュライト、パーライト等)を併用することにより、上記エアゾール型、燻煙型、加熱蒸散型とすることが出来る。上記エアゾール型としては、噴射剤(窒素、炭酸ガス、ジメチルエーテル、LPG等)等が配合される。上記燻煙型としては、酸素供給剤(過塩素酸カリウム、硝酸カリウム、塩素酸カリウム等)、燃焼剤(糖類、澱粉等)、発熱調整剤(硝酸グアニジン、ニトログアニジン、リン酸グアニル尿素等)、酸素供給剤分解用助剤(塩化カリウム、酸化銅、酸化クロム、酸化鉄、活性炭等)等が配合される。
上記生活用品としては、例えば、畳、絨毯、床(フローリング)、家具(ソファー、布ばり椅子、テーブル)、寝具(ベッド、布団、シーツ)、車内用品(シート、チャイルドシート)、キッチン用品、赤ちゃん用品、カーテン、壁紙、タオル、衣類、ぬいぐるみ、繊維製品、空気清浄機・空気洗浄機(本体及びフィルター)等への使用が挙げられる。
また、上記使用方法としては、上記生活用品、及び上記生活用品に使用されるマットの中綿、カーペットの繊維及びその他原材料(樹脂・繊維)などにあらかじめ処理することによってもその効果を発揮することができる。また、繊維集合体(織布・不織布) 等の基材に含浸し、清拭シートのように使用してもよい。さらに、洗濯時に使用する洗剤や柔軟仕上げ剤等に添加することによっても効果を発揮することができる。
有効成分として炭酸ナトリウム(和光純薬品工業社製;試薬特級)、ラウリル硫酸ナトリウム(和光純薬品工業社製)、ラウリル硫酸トリエタノールアミン(花王社製)、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム(和光純薬品工業社製)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王社製)、溶媒として水を用いてアレルゲン低減化剤を調整した。得られたアレルゲン低減化剤をトリガータイプのスプレー型容器(1回の噴射で約0.8ml噴射)に入れた。上記配合量及び評価結果を表1に示す。
有効成分として、硫酸亜鉛七水和物(和光純薬品工業社製)、酢酸鉛(II)二水和物(和光純薬品工業社製)、リン酸塩としてリン酸一ナトリウム2水和物(関東化学社製)及びリン酸二ナトリウム12水和物(和光純薬品工業社製)を精製水に溶解させて濃度を0.01M又は0.001Mに調整したリン酸緩衝液(pH=7.35)を用いてアレルゲン低減化剤を調整した。上記配合量及び評価結果を表1に示す。
有効成分を配合せず、溶媒としてエチルアルコール(和光純薬品工業社製;試薬特級)と水と用いてアレルゲン低減化剤を調製した。得られたアレルゲン低減化剤をトリガータイプのスプレー型容器(1回の噴射で約0.8ml噴射)に入れた。配合量及び評価結果を表1に示す。
有効成分としてタンニン酸(東京化成製)、コハク酸(東京化成製)を配合したりしたこと以外は比較例1と同様にしてアレルゲン低減化剤を調製した。上記配合量及び評価結果を表1に示す。
アレルゲン低減化剤として、pH=12の水酸化ナトリウム水溶液(0.1Nの水酸化ナトリウムに0.1Nの塩酸を加え、滴定を行い、pH=12に調製したもの)を用いたこと以外は実施例1と同様にアレルゲン低減化剤を調整した。上記配合量及び評価結果を表1に示す。
リン酸塩緩衝液の代わりに水を表1に示す配合量を用いたこと以外は実施例11、15と同様にアレルゲン低減化剤を調整した。上記配合量及び評価結果を表1に示す。
上記のように調製したアレルゲン低減化剤を、スプレー型容器で汚染カーペットに一様に4回噴霧した。なお、汚染カーペットは、新品のカーペットに、1m2あたり50μgのダニ抗原(ダニ抗原量は、シントーファイン社製「マイティーチェッカー」を用いて定量)を含む塵ゴミを散布し下面よりバイブレーターで振動させ絨毯内部に塵ゴミをなじませて作成を行った。
2時間放置後、掃除機(三洋電機社製「舞姫510」SC−9)に塵ゴミ捕獲用のフィルター(シントーファイン社製;マイティフェルト、ダストフィルター、ダストサンプラー)をセットし、噴霧場所1m2から1分かけて塵ゴミを採取した。採取した塵ゴミを、シントーファイン社製「マイティーチェッカー」のキットに従って、アレルゲン成分を抽出し、アレルゲン量を測定比較した。マイティチェッカーの判定基準は以下のとおり。結果を表1に示す。
++・・・ダニアレルゲンレベル>35μg/1m2
+ ・・・ダニアレルゲンレベル 10μg/1m2
± ・・・ダニアレルゲンレベル 5μg/1m2
− ・・・ダニアレルゲンレべル <1μg/1m2
上記のように調製したアレルゲン低減化剤を、スプレー型容器で新品の白色カーペットに一様に4回噴霧し、目視で着色性を評価した。結果を表1に示す。
Claims (3)
- アルカリ金属の炭酸塩、ラウリルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル硫酸塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩からなる群より選ばれた少なくとも1つを有効成分とすることを特徴とするアレルゲン低減化剤。
- リン酸塩と、硫酸亜鉛及び/又は酢酸鉛を有効成分とすることを特徴とするアレルゲン低減化剤。
- アレルゲンがチリダニ由来であることを特徴とする請求項1又は2記載のアレルゲン低減化剤。
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