JP2006335398A - 内側層が剥離可能な積層容器その成形方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 熱可塑性樹脂からなる外側層3と内側層4との少なくとも2層構造に形成された中空の積層容器1に於いて、前記積層容器の胴壁部の外側層3とこれに接する内側層4とは容易に剥離可能な積層壁で構成して、前記積層容器1の口頸部2の外周面に形成された蓋体等を螺合するネジ部2aの下方に前記積層壁の間に外の空気を導入可能にする大気導入孔2cを設けると共に、前記大気導入孔形成部の外側層3と内側層4を外方へ突出せしめて、その先端部の外側層部分のみを簡単に切除可能に形成して、積層容器の口頸部の大気導入孔2cの内側層に傷を付けることなしに、大気導入孔を容易に開口可能に構成する。
【選択図】 図4
Description
また、このように変形した積層容器の内容物を最後まで注出して使用するには、変形して凹凸状になった容器の内壁面に内容物が付着して残留し易くなるので、内容物を無駄なく最後まで使い切るのが非常に困難であった。
しかし、このような積層容器は、浴室等の水に濡れた面等に直接に置かれて使用される場合には、底部に設けられた大気導入用の開孔部が水等で閉塞されて、大気がスムーズに吸入できずに内外層が剥離しにくくなることがある。
そのような要望に応えるために、大気導入用の開孔部を容器の底壁部以外に設けることにより、前記したような問題点を解消したものとして、特開平4−338759号や特開平8−244102公報等に記載するような積層容器が既に提案されている。
従って、このような方法により積層容器の外側層部分に開孔する場合には、ポンチ8の先端の刃先8aが内側層4に傷を付ける恐れがあり、細心の注意を要する作業を行わなければならず、生産性を上げることが困難な要因にもなり、また、不良品を発生する原因にもなっている。
本願発明の図1に示すような積層容器1を成形するためには、ガス遮断性等を有すると共に剥離性を有する熱可塑性合成樹脂からなる内側層4と、耐衝撃性等の物理的強度を有する熱可塑性合成樹脂からなる外側層3とを形成するブロー成形が可能なパリソンを、共押し出し成形により剥離可能な二層構造のパリソンに成形する。
そして、上記のように成形されたパリソンを、慣用されている周知のブロー成形装置の成形金型に供給して型締めしてから、前記積層パリソン内に成形中子に貫通して設けられたブローピンを通して加圧空気を吹き込んでブロー成形を行うことにより積層容器1が形成される。
また、同様にして、積層容器1の口頸部2以外の肩部や胴壁部等に大気導入用の開孔部を形成するには、成形金型の割型面に開孔を形成可能にする小さな突起部に対応した部分に成形凹部を形成しておけばよい。
そして、このようにして前記積層パリソンに対してブロー成形操作が行われると、図4に示すように、積層容器1の口頸部2、あるいは、肩部または胴部に、自動的に外向きに突出した円筒状またはその他の形状をした大気導入用の開孔部(突起部)3bが突設して形成されると共に、当該部の外側層の面に刻み目(スコア)3cや弱め線等の切断可能な形状部分が形成された本願発明の積層容器1を形成することができる。
そして、前記口頸部2の螺合部2aのネックリング2bよりも下部分、あるいは、肩部や胴壁部に小さく突出して形成された開孔部となる突起部3bは、図2に示すように、先端部を簡単に切除して穿孔できるようにした大気導入用の開孔2cが形成された積層容器1に成形される。
そこで、積層容器1内の容量が減少して大気圧に比して内圧が低下した場合には、内側層4は外側層3から簡単に剥離して収縮する構造をしたデラミ容器に形成されるので、使用により内容量が減少して内部が減圧状態になっても、剥離した内側層4のみが収縮変形して、容器の外形は変形することなしに元の外観を維持することができる構造の積層容器1が構成される。
そして、このような製品を使用するに際しては、図2,図3に示すように、積層容器の口頸部2に設けられた大気導入用の開孔2cを穿孔して、口頸部2に装着された注出装置7の押圧ヘッド7aを押圧操作をすると、吸上げパイプを通して注出ノズル7bから内容液が注出されると共に、容器の内部が減圧状態になるので、内側層4が外側層3から剥離すると同時に、口頸部の大気導入孔2cから大気が内側層と外側層の間に流入することにより、剥離した内側層4は収縮して変形するが、外側層3は変形しないで元の形状を維持することができるので、積層容器は外形が損なわれるようなことはない。
また、本願発明の積層容器は、化粧料やシャンプー、洗剤等を収容するものに限られるものではなくて、ジュースやその他の高温下で加熱充填される耐熱容器に代わるものとして使用することも可能である。
2. 容器の口頸部
2a. 容器の螺合部
2b. ネックリング
2c. 大気導入孔
3. 容器の外側層
4. 容器の内側層
7. 注出装置
7a. 押圧ヘッド
7b 注出ノズル
Claims (3)
- 熱可塑性樹脂からなる外側層と内側層との少なくとも2層構造に形成された中空の積層容器であって、前記積層容器の胴壁部の外側層とこれに接する内側層とは容易に剥離可能な積層壁に構成して、前記積層容器の口頸部の外周面に形成された蓋体等を螺合するネジ部の下方に前記積層壁の間に大気を導入可能にする大気導入孔を設けると共に、前記大気導入孔形成部の外側層と内側層を外方へ突出せしめて、その先端部の外側層部分のみを簡単に切除可能に形成して、積層容器の口頸部の大気導入孔の内側層に傷を付けることなしに、大気導入孔を容易に開口可能なように突設されていることを特徴とする内側層が剥離可能な積層容器。
- 前記大気導入孔は、口頸部のネジ部下方に形成された外側層の連結部に刻み目を設けて簡単に切除可能に形成されていることを特徴とする請求項1に記載する内側層が剥離可能な積層容器。
- 熱可塑性樹脂からなる外側層と内側層との少なくとも2層構造をしたパリソンをブロー成形により内側層が外側層から剥離可能な中空の積層容器に成形する方法であって、前記パリソンをブロー成形すると同時に、容器の口頸部あるいは肩部や胴壁部等に小さな突起状に突出した大気導入用の開孔部を形成して、前記突出した開口部の先端部を簡単に切除して穿孔可能に形成することを特徴とする内側層が剥離可能な積層容器の成形方法。
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