JP2006327158A - 極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルム - Google Patents

極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】透明性及び滑り性に優れ、表面に傷がなく、解像度、及び表面や端部のパターン形成性に優れるフォトレジスト層を形成可能で、かつ耐磨耗性や帯電防止性に優れラミネート加工性の良好な極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】ポリエステルフィルムを支持体とし、該支持体の片面にレジスト層を設けてなる積層ポリエステルフィルムであって、(1)積層フィルムのヘーズが1.0%以下、(2)積層フィルムのレジスト層とは反対面の表面固有抵抗の対数が13以下、下式で定義される耐磨耗性指数が15%以下であり、(3)レジスト層側の表面及びレジスト層とは反対面ともに、長さ1mm以下で、かつ深さ0.5μm以下の傷が1.0個/m2未満である極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルム。
耐磨耗性指数(%)=(被擦過傷部分の面積/観察部分の全面積)×100
【選択図】なし

Description

本発明は、極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムに関し、詳しくは、透明性及び滑り性に優れ、傷がなく、解像度、及び表面や端部のパターン形成性に優れるフォトレジスト層の形成が可能で、かつ耐磨耗性及び帯電防止性に優れ、さらにラミネート加工性の良好な極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムに関するものである。
近年、印刷配線回路基板の製造などにおいて使用されているフォトレジストフィルムは、通常、図1(a)に示されるような支持体[1]/フォトレジスト層[4]/保護層[5]より形成される積層構造体[10]である。フォトレジストフィルムにおける支持体としては、機械的性質、光学的性質、耐薬品性、耐熱性、寸法安定性、平面性などに優れたポリエステルフィルムが従来から広く使用されている。フォトレジスト層は感光性樹脂よりなり、保護層としてはポリエチレンフィルムやポリエステルフィルムが用いられている。
フォトレジスト層がネガ型感光性樹脂からなるフォトレジストフィルム[図1(a)]を用いた印刷配線回路基板の製造法としては、一般に下記(1)〜(6)の手順で製造する方法が用いられている[図1(b)〜(g)]。
(1)保護層5を剥離したフォトレジストフィルム10′を、一般に銅製の導電性基材層6と基材7からなる基板11に、露出したフォトレジスト層4と導電性基材層6が接するように密着させる。[図1(b)]
(2)フォトレジストフィルム10′の支持体1側に、所望の回路の反転像(ネガ像)であるマスク層9が印刷されたガラス板8を密着させる。[図1(c)]
(3)ガラス板8側から光を照射することにより、マスク層9のない部分が光照射(露光)され、フォトレジストフィルム10′のフォトレジスト層に硬化部分4″が生じる(4′は未露光による未硬化部分)。[図1(d)]
(4)ガラス板8と支持体1を除去し、フォトレジスト層の未硬化部分4'を適当な溶剤を用いて除去する。[図1(e)]
(5)さらに、酸等を用いてエッチングを行うことによりフォトレジスト層の未硬化部分4′が除去されて露出した部分の導電性基材層6が除去され、フォトレジスト層の硬化部分4″により保護された部分に所望の回路6′が形成される。[図1(f)]
(6)しかる後、フォトレジスト層の硬化部分4″を適当な方法で除去すれば、基材7上に導電性の回路6′が形成された印刷配線回路基板が得られる。[図1(g)]
最近は、回路パターン形成の高度な再現性、解像度が要求されるようになっているため、印刷配線回路基板の回路が極めて複雑になり、配線が細く、その間隔も狭くなってきている。フォトレジストフィルムにおいて、フォトレジスト層を露光する場合、前記の通り、光は支持体を通ることになる。従って、支持体の透明性が低いと、フォトレジスト層が十分に露光されない、または光の散乱により解像度が悪化するなどの問題が生ずる。このため、支持体として用いられるポリエステルフィルムは、ヘーズが低く、透明性に高度に優れていることが重要である。さらに、フィルム表面に傷がある場合、透過光を散乱させ解像度が悪化するなどの問題が生じるため、フィルム表面に傷がないことが要求される。
一方、支持体としてのポリエステルフィルムは、支持体上にフォトレジスト層を形成してフォトレジストフィルムを製造する際の取扱い性を良好にするため、あるいはフォトレジストフィルム自身の取扱い性を良好とするために、適度な滑り性を有することが重要である。また、前記図1に示される印刷配線回路基板の製造時に、支持体と回路パターンの形成されたガラス板との間に気泡が入って、回路パターンの再現性を損ねる等の問題を防止するために、空気抜け性も要求される。
これらの市場要求を満たすために、ポリエステルフィルム中に粒子を含有させ、表面に微細な突起を形成する方法が用いられており、フィルム表面に突起を形成させるために、粒子配合技術、多層化技術及びこれらを組み合わせた技術が多数開示されている(例えば、特許文献1〜10を参照)
特開平10−46012号公報 特開平10−128930号公報 特開2000−221688号公報 特開2001−117237号公報 特開2002−60598号公報 特開2002−62661号公報 特開2002−72486号公報 特開2002−278072号公報 特開2002−341546号公報 特開2003−43691号公報
また、前記の特許文献3及び4には、帯電防止剤の配合によりフォトレジスト用ポリエステルフィルムを製造する際の取扱い性、ゴミや異物の付着防止や、該フィルムを用いたフォトレジストフィルム自身の取扱い性を向上させる技術が開示されている。
前記の技術により、フィルムの透明を維持しながら、ハンドリング性を改善されてきつつある。特に、特許文献3及び4の技術は、支持体のポリエステルフィルムに形成させた薄い表面層のみに粒子を含有させ、かつその含有量を低いレベルに抑えられており、極めて透明度が高く、かつ帯電防止性が付与されており、極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムとして優れた光学特性を有しており注目されていた。
しかしながら、該技術を含め従来技術の方法はフィルムの滑り性を中心としたハンドリング性に注目されて設計されており、フィルムの加工時における耐磨耗性に関しては配慮がなされていなかった。そのために、例えば、フォトレジスト用フィルムにレジスト層が積層された複合フィルムを配線基盤にラミネートする工程において、該複合フィルムを配線基盤の寸法に断裁するためのフィルム保持装置との摩擦により、複合フィルムのレジスト層の形成面とは反対面に擦り傷が入り、該擦り傷により複合フィルムの光線透過率が低下しレジストの解像度が低下するという問題が顕在化してきた。
また、該ラミネート工程において複合フィルムを配線基盤に圧着するためのロールとの摩擦による前記フィルム面の傷発生や該傷付きにより発生した樹脂粉末による複合フィルム表面汚染の問題が顕在化してきた。そこで、透明性やハンドリング性を維持しつつ、かつ耐磨耗性の改善された極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムの開発が強く嘱望されていた。
本発明は、従来技術の課題を背景になされたもので、透明性及び滑り性に優れ、表面に傷がなく、解像度、及び表面や端部のパターン形成性に優れるフォトレジスト層を形成可能で、かつ耐磨耗性や帯電防止性に優れラミネート加工性の良好な極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムを提供することにある。
前記課題を解決することができた、本発明の極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムは、ポリエステルフィルムを支持体とし、該支持体の片面にレジスト層を設けてなる積層ポリエステルフィルムであって、(1)積層フィルムのヘーズが1.0%以下、(2)積層フィルムのレジスト層側とは反対側の表面は、(A)温度23℃、湿度65%RHの環境下で測定された表面固有抵抗(Ω/□)の対数が13以下、(B)下式で定義される耐磨耗性指数が15%以下であり、(3)レジスト層側の表面及びレジスト層側とは反対側の表面ともに、長さ1mm以下で、かつ深さ0.5μm以下の傷が1.0個/m2未満であることを特徴とする。
耐磨耗性指数(%)
=((観察部分における)被擦過傷部分の面積/観察部分の全面積)×100
この場合において、ポリエステルフィルムの、レジスト層が積層される面とは反対面の平均表面粗さ(Ra)が0.002〜0.015μmであることが好ましい。
また、ポリエステルフィルムが、その厚みが12〜25μmの二軸配向ポリエステルフィルムであることが好ましい。
また、レジスト層が積層される面とは反対面に平均粒径0.01〜0.1μmの粒子(a)を5〜20質量%、平均粒径1〜3μmの粒子(b)を0.1〜1質量%、ワックス剤を1〜3質量%及び帯電防止剤を1〜10質量%含有する樹脂組成物層が積層されたものであることが好ましい。
また、樹脂組成物層が含有する、平均粒径0.01〜0.1μmの粒子(a)がコロイダルシリカであり、平均粒径1〜3μmの粒子(b)が多孔質シリカであることが好ましい。
さらにまた、樹脂組成物層がシリコン系及び/またはフッ素系の界面活性剤を0.1〜10(質量%)含有するものであることが好ましい。
本発明の極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムは、優れた透明性、滑り性、帯電防止性及び耐磨耗性を有し、かつ表面に傷がなく、極細線フォトレジストフィルム用の支持体として好適である。本発明の極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムを支持体として用いたフォトレジストフィルムは、フォトレジスト層の解像度、表面や端部のパターン形成性、また、フォトレジスト層の密着性にも優れ、さらにはブロッキング及び耐磨耗性などの、本発明の極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムを支持体として用いてフォトレジストフィルムを製造する際の取扱い性や耐久性に優れるため、ラミネート加工等の加工適性に優れており工業用として有用である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムは、下記特性を同時に満足することが重要である。即ち、ポリエステルフィルムを支持体とし、該支持体の片面にレジスト層を設けてなる積層ポリエステルフィルムであって、(1)積層フィルムのヘーズが1.0%以下、(2)積層フィルムのレジスト層側とは反対側の表面は、(A)温度23℃、湿度65%RHの環境下で測定された表面固有抵抗(Ω/□)の対数が13以下、(B)下式で定義される耐磨耗性指数が15%以下であり、(3)レジスト層側の表面及びレジスト層側とは反対側の表面ともに、長さ1mm以下で、かつ深さ0.5μm以下の傷が1.0個/m2未満である特性を有する。
耐磨耗性指数(%)
=((観察部分における)被擦過傷部分の面積/観察部分の全面積)×100
本発明の極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルム(以下、単に主層フィルムということがある)を構成するポリエステルフィルムは、好ましくは、厚みが12〜25μmの二軸配向ポリエステルフィルムであって、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどの芳香族ジカルボン酸類とジオール類とを構成成分とする芳香族線状ポリエステル、脂肪族ジカルボン酸類とジオール類とを構成成分とする脂肪族線状ポリエステル、及びそれらの共重合体などのポリエステルから主としてなるポリエステル系樹脂よりなるものが挙げられる。これらの中で、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどの芳香族線状ポリエステル樹脂よりなるものが好ましい。また、本発明の主材フィルムは、前記のポリエステル系樹脂の1種からでも2種以上を混合して形成されていてもよい。かかる主材フィルムは単層であっても2層以上の複層体であっても構わない。フィルムの厚みは厚みが12〜25μmであるのが好ましく、特に13〜20μmであるのが好ましく、14〜20μmの範囲にあることがより好ましい。25μmを超えると解像度が低下する傾向にあり、厚み12μm未満では強度が不足し、特に剥離作業時に破れが発生する可能性があるので好ましくない。
本発明の極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムの製造方法は、二軸延伸されたフィルムであれば特に限定されず、通常一般に使用される方法から選んで用いることができる。二軸延伸の方法についても、特に限定されず、通常一般に使用される逐次二軸延伸方法や同時二軸延伸方法等を用いることができる。
本発明の極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムはヘーズが1.0%以下であって、0.8%以下であるのが好ましく、0.6%以下であるのがより好ましい。1.0%を超えた場合は解像度が低下する傾向にあり好ましくない。
本発明においては、前記の極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムのレジスト層が積層される面とは反対面の、23℃、65%RH下における表面固有抵抗(Ω/□)の対数が13以下である。かかる表面固有抵抗の対数は12以下であるのが好ましく、11以下であるのがより好ましい。表面固有抵抗の対数が13を超える場合は、ポリエステルフィルムの帯電が多くなり、主層フィルムを製造する工程やポリエステルフィルムを支持体として用いてフォトレジストフィルムを製造する際の取扱い性、ゴミや異物の付着が増大することや、本発明のフォトレジスト用ポリエステルフィルムを支持体に用いたフォトレジストフィルム自身の取扱い性が悪化するので好ましくない。
本発明においては、極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムのレジスト層が積層される面とは反対面の耐磨耗性指数は15%以下である。かかる耐磨耗性指数は13%以下が好ましく、11%以下がより好ましい。耐磨耗性指数が15%を超えた場合は、レジスト層を積層する工程やレジストを複合した複合フィルムを配線基盤にラミネートするラミネート工程等の加工工程等でフィルムに傷が入り、この傷によりフィルムの透明度が悪化し解像度が低下する場合や、傷が付くことにより生ずる削り屑によるフィルム表面汚染が起こり、解像度の低下や局部露光不良によるパターン形成不良を引き起こす場合があるので好ましくない。
また、本発明においては、極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムのレジスト層が積層される面及びレジスト層が積層される面とは反対面に長さ1mm以上または深さ0.5μm以上の傷が存在しないことが重要である。これ以上の長さまたは深さの傷は、フォトレジストの露光時に光を散乱させ、回路パターンの再現性を損ねる。
さらに、本発明においては、前記の極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムのレジスト層が積層される面とは反対面の平均表面粗さ(Ra)が0.002〜0.015μmであることが好ましい。平均表面粗さ(Ra)は0.0025〜0.0145μmであるのが好ましく、0.003〜0.014μmであるのがより好ましい。0.002μm未満では、フィルムの滑り性が悪くなるためにハンドリング性が悪化したりあるいは巻き取り工程においてフィルム同士の摩擦により傷が発生することがあり好ましくない。逆に0.015μmを超えた場合は、フィルムの透明性が低下する傾向にあり好ましくない。
前記の特性を付与する方法は限定されないが、レジスト層が積層される面とは反対面に平均粒径0.01〜0.1μmの粒子(a)を5〜20質量%、平均粒径1〜3μmの粒子(b)を0.1〜1質量%、ワックス剤を1〜3質量%及び帯電防止剤を1〜10質量%含有してなる樹脂組成物層が積層されてなることが好ましい実施態様である。また、前記の粒子(a)がコロイダルシリカであり、かつ粒子(b)が多孔質シリカであることがより好ましい実施態様である。かかる実施態様によりフォトレジストの高解像度の発現に重要な高透明性を維持したうえで、極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルム及び該フィルムにレジスト層を複合した複合フィルムのハンドリング性や耐磨耗性を容易に改善できる。
前記の粒子の平均一次粒径及び平均粒径は、顕微鏡観察により求めたものであり、その詳細は、後記評価法に記載した。
前記の樹脂組成物層を形成するのに用いられる樹脂は、透明で、前記の粒子、ワックス、帯電防止剤等をポリエステルフィルム表面に固定できかつ磨耗に対して耐性あるものであれば任意に選択できるが、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、アミノ系樹脂、エポキシ系樹脂、オキサゾリン系樹脂の群から選ばれた少なくとも1種の樹脂より選択するのが好ましい実施態様である。該樹脂は市販品あるいは特定組成の特注品の何れであってもよい。また、非架橋品あるいは架橋品の区分も問わない。架橋剤の種類も問わない。また、該樹脂は有機溶媒の溶液もしくは分散液または水系溶媒の溶液もしくは分散液の形態で用いられる。特に、水系溶媒の分散液、すなわち、水分散樹脂の形態が、作業環境、塗布性の点で好ましい。
本発明において、樹脂組成物層に含有させる粒子は、平均粒径の異なる2種類の粒子を用い、小粒子(a)としてコロイダルシリカを、大粒子(b)として多孔質シリカを特定量用いることが、透明性を維持しながら、滑り性や耐摩耗性を改善する点から好ましい。
前記の粒子(a)は、平均粒径0.02〜0.08μmのコロイダルシリカを、樹脂成分に対し7〜17質量%含有させることがより好ましく、平均粒径0.03〜0.06μmのコロイダルシリカを、5〜14質量%配合するのがさらに好ましい。また、前記の粒子(b)は、平均粒径1.1〜2.5μmの多孔質シリカを、樹脂成分に対し0.2〜0.9質量%含有させることがより好ましく、平均粒径1.2〜2.0μmの多孔質シリカを0.3〜0.8質量%含有させることがより好ましい。
前記のコロイダルシリカとは、通常、無水珪酸(シリカ)の超微粒子を安定に水に分散させたコロイド状分散液であり、du Pont社のLualox、日産化学社のスノーテックス等の銘柄名で市場に供給されている。これらのコロイダルシリカは各種の製造法が知られているが、一般的にはイオン交換樹脂を用いる方法で製造される。即ち、珪酸ナトリウム水溶液を陽イオン交換樹脂に通してゾルとし、これを60℃以上に加熱熟成して独立分散粒子まで成長させ、これに新たにイオン交換樹脂組成物層を通したゾルを添加することによって重合沈積させ粒径成長させ安定化したゾルとする方法等で製造される。かかるコロイダルシリカゾルは有機溶剤系であっても、水分散系であっても良い。前記の樹脂の溶解や分散に用いられる溶媒に合わせて適宜選択すれば良い。また、かかるゾルは、アルカリ系で安定化されたものと酸性系で安定化されたものがあるが、このような選択も用いられる樹脂や活性線架橋剤の種類により適宜選択すれば良い。
前記の多孔質シリカとは平均粒径が0.01〜0.1μmの一次粒子の凝集体よりなるもので、細孔容積が0.5〜2.0ml/gの範囲内にあるものが好ましい。かかる多孔質シリカは無孔質シリカに比べ塗膜の透明性低下が少ないので、少ない透明性の低下で滑り性向上ができる。
前記のワックス剤は透明性を阻害しないものであれば特に限定されるものではなく、従来公知のものが使用可能であるが高分子系ワックス成分を用いるのがより好ましい。例えば、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、脂肪酸系が挙げられる。これらワックス成分の重量平均分子量は1,000〜10,000であるのが好ましく、より好ましくは1,500〜6,000の範囲である。分子量が1,000未満の場合には、樹脂組成物層の内部から表面への滲み出しによる転移汚染が生じやすくなり、分子量が10,000を超える場合には、滑り性の改善効果が不十分になる。これらのワックス成分の樹脂成分に対する配合量は1.2〜2.8質量%であるのがより好ましく、1.4〜2.6質量%であるのがさらに好ましい。前記の粒径の異なる2種の粒子及びワックスを前記配合割合で樹脂成分に配合することにより、高度な透明性を維持しかつ滑り性や耐磨耗性を付与することができ、前記の極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムとして具備すべき特性を付与することが容易に可能となる。
前記の帯電防止剤は、帯電防止性を付与する目的で使用する化合物であり、例えば、スルホン酸塩基を有する不飽和単量体(例えば、ビニルスルホン酸ナトリウム、メタリルスルホン酸ナトリウム、スチレンスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸アンモニウム、メタクリルスルホン酸カリウム、スチレンスルホン酸リチウムなど)の1種以上の重合体からなる高分子型帯電防止剤や、R−SO3X(ここで、Rはアルキル基、アリール基、またはアルキル基を有する芳香族基を、Xは金属イオン(例えば、Li、Na、Kなど)、アンモニウムイオン、アミンイオン、リン酸エステルイオンを示す)の低分子型帯電防止剤やその2量体などが挙げられるが、耐熱性に優れたスルホン酸塩基を有し、帯電防止性が発現する機能を有していれば、前記化合物に限定されるものではない。塗膜の耐水性の点からは、高分子系帯電防止剤を用いることが好ましい
アルキルスルホン酸塩としては、例えば、ペンタンスルホン酸ナトリウム、オクタンスルホン酸ナトリウム、オクタンスルホン酸リチウム、オクタンスルホン酸カリウム、テトラデシルスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。
また、アリールスルホン酸塩としては、例えば、ベンジルスルホン酸ナトリウム、トルイルスルホン酸ナトリウム、ナフチルスルホン酸ナトリウムが挙げられる。さらに、アルキル基を有する芳香族スルホン酸塩としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキル(炭素数:8〜20)ベンゼンスルホン酸金属塩(例えば、Li、K、Na塩)、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アルキルフェニールエーテルジスルホン酸ナトリウムが挙げられる。
また、スルホン酸塩基を有する不飽和単量体の重合体からなる高分子型帯電防止剤は、例えば、ポリスチレンスルホン酸塩のような分子内にスルホン酸塩基成分を含有するスチレン系樹脂を使用することが好ましい。
この高分子型帯電防止剤の特徴は、そのスルホン酸成分の親水性の高さにある。分子内にスルホン酸塩基成分を含有するスチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレンスルホン酸のナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩などのホモポリマー、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルなどのアクリル系単量体とスチレンスルホン酸単量体との共重合物が挙げられる。例えば、ポリスチレンスルホン酸塩のような分子内にスルホン酸塩基成分を含有するスチレン系樹脂を使用することが好ましい。該ポリスチレンスルホン酸塩の重量平均分子量は、1,000〜15万、好ましくは1万〜7万が好ましい。分子量が1,000未満になると塗膜の耐水性が得られにくくなり、15万を越えると、共重合ポリエステルとの均一混合が困難になりやすい。
前記の帯電防止剤の配合量は2〜9質量%であるのが好ましく、3〜8質量%であるのがより好ましい。帯電防止剤配合量が1質量%未満では帯電防止性が悪化するので好ましくない。逆に、帯電防止剤の配合量が10質量%を超えた場合は、帯電防止性向上効果が飽和し、かつ該帯電防止剤によるフィルムの製造工程や加工工程のロール等を汚染させるので好ましくない。
本発明においては、前記の樹脂組成物層にシリコン系及び/またはフッ素系の界面活性剤を0.1〜10質量%配合することがより好ましい実施態様である。シリコン系界面活性剤としては、ジメチルシリコン、アミノシラン、アクリルシラン、ビニルベンジルシラン、ビニルベンジシルアミノシラン、グリシドシラン、メルカプトシラン、ジメチルシラン、ポリジメチルシロキサン、ポリアルコキシシロキサン、ハイドロジエン変性シロキサン、ビニル変性シロキサン、ビトロキシ変性シロキサン、アミノ変性シロキサン、カルボキシル変性シロキサン、ハロゲン化変性シロキサン、エポキシ変性シロキサン、メタクリロキシ変性シロキサン、メルカプト変性シロキサン、フッ素変性シロキサン、アルキル基変性シロキサン、フェニル変性シロキサン、アルキレンオキシド変性シロキサンなどが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、4フッ化エチレン、パーフルオロアルキルアンモニウム塩、パーフルオロアルキルスルホン酸アミド、パーフルオロアルキルスルホン酸ナトリウム、パーフルオロアルキルカリウム塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキルアミノスルホン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルアルキル化合物、パーフルオロアルキルアルキルベタイン、パーフルオロアルキルハロゲン化物などが挙げられる。
前記の界面活性剤の配合量は0.1〜9質量%であるのがより好ましく、0.3〜8質量%であるのがさらに好ましい。該界面活性剤の配合により前記の樹脂組成物層の塗工時の主材フィルムへの親和性が向上し外観の良好な塗膜が得られる。
本発明においては、高透明を維持し、かつ滑り性や耐磨耗性を付与することが重要である。従って塗布液調整時には、液材料混合時の材料同士の温度差からくる粒子凝集を防止するため、調整前の原材料についても温度管理を行うこともさらに好ましい実施態様である。また調整を行う塗布液槽を常に撹拌しながら各材料を添加することがさらに好ましい。さらには原材料中に調整前に含まれた、あるいは調整中に成分凝集によって生じた微小凝集物を除去するためのフィルターを塗工装置手前に設けることが好ましい実施態様である。
本発明においては、前記の樹脂組成物層の積層方法は限定されないが、ポリエステルフィルムの製造工程の未延伸フィルムあるいは1軸延伸されたフィルムに積層する、いわゆるインラインコーティング法により形成することが好ましい実施態様である。インラインコーティング法により主材フィルムと前記の樹脂組成物層との密着性や密着耐久性が向上する。また、経済性にも優れており好適である。
前記の樹脂組成物層を設ける方法としては、グラビアコート方式、キスコート方式、ディップ方式、スプレイコート方式、カーテンコート方式、エアナイフコート方式、ブレードコート方式、リバースロールコート方式など通常用いられている方法を適用することができる。
本発明においては、高透明を維持し、かつ滑り性や耐磨耗性を付与することが重要である。このためには、前記の樹脂組成物層を形成する塗布液中の粒子の凝集を極力抑制することが重要である。例えば、塗布液の液温度が低下すると該粒子の凝集が増大する。一方、塗布液の液温度が上昇すると濡れ性が悪化するので、液温の管理を±1℃以内というきわめて厳しい温度管理をすることも好ましい実施態様の一つである。このような実施態様の導入により本発明の極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムの有する高度な品質を安定して維持することができる。
前記の樹脂組成物層の厚みは特に限定しないが、本発明においては、乾燥後の最終厚みが0.01〜0.2μmとすることが好ましく、より好ましくは0.015〜0.16μm、さらに好ましくは0.02〜0.12μmである。0.01μm未満では滑り性や耐摩耗性の向上効果が少なくなり、逆に0.2μmを超えた場合は滑り性や耐摩耗性の向上効果が飽和し、かつ透明性が低下するので好ましくない。
前記の樹脂組成物層には、本発明の効果を阻害しない範囲で、公知の添加剤、例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、有機潤滑剤を含有させてもよい。
本発明においては、前記の樹脂組成物層を積層するばあいには、極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムの滑り性や耐磨耗性が付与されるので、透明性の点からは前記の主層のフィルムに粒子を含有させる必要はない。
なお、前記の「主層のフィルムに粒子を含有させる必要はない」とは、積極的に粒子を含有させないということであって、得られたフィルム中に全く粒子を含有していないという意味ではない。なぜなら、積極的に粒子をフィルム中に添加させなくても、外来異物由来のコンタミ成分や、原料樹脂あるいはフィルムの製造工程におけるラインや装置に付着した汚れが剥離して、フィルム中に混入する場合があるためである。例えば、得られたフィルム中の粒子の含有量は、無機粒子の場合、ケイ光X線分析で無機元素を定量した場合に50ppm以下、好ましくは10ppm以下、最も好ましくは検出限界以下となる含有量であれば、実質上粒子を含有していないとみなす。
したがって、積層フィルムのヘーズを1.0%以下とするためには、支持体のポリエステルフィルムにおいて、主層の二軸延伸ポリエステルフィルムには実質上粒子を含有させずに、支持体にレジスト層を積層する主層フィルムの反対側の面に積層する樹脂組成物層にのみ粒子を含有させる、という積層構成が本願発明では好適な実施形態である。
そのため、前記の好適な実施形態において、主層のフィルムのレジスト層が積層される面に、滑り性付与等を目的とした機能性付与層を形成する必要がない。このような手段をとらないばあいには、本発明の効果をより顕著に発現できるので推奨されるが、本発明の効果を阻害しない範囲であれば、支持体の主層となるフィルム中に粒子を含有する方法や、レジスト層が形成される面への機能性付与層を積層する方法も排除されない。
フィルム表面の傷については、前記の加工工程で発生する傷防止策をとることに付け加え、主層となるフィルムの製造工程における傷発生に関しても十分な配慮が必要である。例えば、塗工工程のアプリケーターロール等のロール表面粗度が大きいと傷発生に繋がるので、該ロール等は表面粗度を0.2S以下にすることが好ましい実施態様である。また、堆積物、付着物、異物などの傷発生要因のロール表面への堆積を防止するため、縦延伸工程の予熱入口と冷却ロールにロールクリーナーを設置する方法も好ましい実施態様の一つである。
また、前記フィルム製造工程におけるクリーン度をクラス1,000以下(1立方フィート当たりの体積中に0.5μm以上の粒子が1000個以下)とする方法があり、特にロール周りはクラス100以下、キャスト工程で反ロール面を冷却するための送風冷却装置についてもクラス100以下のクリーンエアを使用することも好ましい実施態様である。
また、フィルム製造工程においてフィルムが通過するロールの速度を個別に精密に制御することにより、フィルムとロール間に発生する速度差をできるだけなくし、摩擦による傷発生の防止策をとることも好ましい実施態様である。
さらに、前記フィルム製造前に、研磨材を用いてロール上の欠陥を削り取る作業などによりロールの掃除を行う方法も挙げられる。また、静電気の発生によってフィルムがゴミなどを吸着し、欠点となることを避けるため、フィルムの帯電量が全工程で±1500V以下になるよう除電装置を設ける方法も挙げられる。支持体の主層となるフィルムのキャストから後記するテンターまでの工程は傷が主に発生し易い工程であり、この区間をコンパクトにレイアウトし、通過時間を5分以下にすることも欠点の発生抑制に寄与し得るので好ましい。
以下、本発明の有効性を実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の実施例における物性の評価方法は以下の通りである。
(1)粒子の平均一次粒径及び平均粒径
粒子の平均一次粒径及び平均粒径は、顕微鏡観察により求めたものであり、測定は下記方法によった。
(a)粒子を電子顕微鏡で写真を撮り、最も小さい粒子1個の大きさが2〜5mmとなるような倍率で、300〜500個の粒子の最大径を測定し、その平均値を平均一次粒径または平均粒径とした。
(b)積層フィルムの被覆層中の粒子の平均粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、倍率12万倍で積層フィルムの断面を撮影し、被覆層の断面に存在する粒子の最大径を求めた。
(c)凝集体からなる粒子P2の平均粒径は、積層フィルムの被覆層の断面を、光学顕微鏡を用いて倍率200倍で300〜500個撮影し、その最大径を測定した。
(2)フィルム厚み
Mitutoyo社製デジタル厚み測定器を用い、フィルム厚みを幅方向10点について測定した平均値とした。
(3)樹脂組成物層厚み
フィルムの断面を超薄切片に切り出し、RuO4染色、OsO4染色、あるいは両者の二重染色による染色超薄切片法により、TEM(透過型電子顕微鏡)で観察、写真撮影を行った。得られたフィルム断面の写真から樹脂組成物層厚みの測定を行った。樹脂組成物層厚みは測定視野内における30個の平均値とした。
(4)ヘーズ
JIS K−7105に準拠し、ヘイズメーター(東京電色社製、TC−H3DP)を用い測定した。測定値は10点の平均値とした。
(5)平均表面粗さ(Ra)
三次元非接触表面形状計測機(菱化システム社製、マイクロマップ)を用い樹脂組成物層塗工面の表面粗さを測定した。測定面積は1.7mm×1.2mmとし、3点の測定結果を平均し評価した。
(6)帯電防止性(表面固有抵抗)
フィルムを5cm×10cmの寸法に切り出し、温度23℃、湿度65%RHの環境条件下で24時間シーズニングを行った。その後、フィルムの樹脂組成物層が積層された表面の帯電防止性を、表面固有抵抗器(表面固有抵抗計、三菱油化社製)を使用し、印加電圧500V、温度23℃、湿度65%RHの環境条件下で、表面固有抵抗(Ω/□)を測定し、対数で示した(log(Ω/□))。測定値は5点の平均値とした。
(7)耐磨耗性(耐磨耗性指数)
学振式摩擦堅牢度試験機(山口科学産業社製)を用い、幅3cm、長さ20cmの試料の樹脂積層面に、荷重500gfで往復回数10回の条件下で摩擦を負荷した。対象物はアルミ箔を使用し、樹脂組成物層の削れ性を摩擦負荷後の樹脂組成物層の表面観察と画像解析により評価し、耐磨耗性指数を下記式により求めた。
耐磨耗性指数(%)
=((観察部分における)被擦過傷部分の面積/観察部分の全面積)×100
なお、この耐磨耗性指数(%)は、(100−画像解析における輝度85以上部分のヒストグラム積算面積の百分率)として、下記の手順で求めることができる。
(表面観察)
摩擦負荷後の樹脂積層面と反対面に黒インキを均一に塗布した後、キーエンス社製デジタルHDマイクロスコープVH−7000を使用し樹脂組成物層表面を観察した。なお、測定倍率は100倍とした。
(画像解析)
前記の表面観察画像をAdobe Photoshop Ver7.0を使用し画像解析をした。二階調化を行う際のしきい値は85とし、それらヒストグラムからの輝度による比率を耐磨耗性指数(%)とした。5点の測定結果の平均値を評価した。
(8)フィルム樹脂組成物層コート面外観
フィルムを1m×1mの寸法に切り出し、蛍光灯反射光に照らし、目視で樹脂組成物層のコート面外観を評価した。評価は10点について行った結果とした。
○:目視確認で塗工面の外観が均一である
×:目視確認で樹脂塗工面にムラが見られる
(9)傷
フィルムを1m×1mの寸法に切り出し、長さ1mm以上または深さ0.5μm以上の傷の数を評価した。なお、傷の確認方法は蛍光灯透過光に照らし、目視できる傷を数えることで評価した。傷の長さ及び深さについては目視で確認した傷をさらにマイクロマップ(Nicon社製、TABLE TOP ISOLATOR)で観察することにより確認した。評価は10点について行い、その平均を採用した。
○:サンプル中に長さ1mm以上または深さ0.5μm以上の傷が1m2あたり0個
△:サンプル中に長さ1mm以上または深さ0.5μm以上の傷が1m2あたり1〜10個
×:サンプル中に長さ1mm以上または深さ0.5μm以上の傷が1m2あたり11個以上
実施例1
(塗布液の調製)
〈組成〉
(i)塗工樹脂
水分散性ポリエステル樹脂(東洋紡績社製、バイロナールMD1200)を樹脂固形分濃度が30質量%となるように配合した。
(ii)ワックス剤
高結晶ポリエチレン(東邦化学社製、E68A)を、樹脂成分に対して1.8質量%となるように配合した。
(iii)界面活性剤
フッ素系界面活性剤(大日本インキ社製、F1405)を、樹脂成分に対して2質量%となるように配合した。
なお、塗工樹脂、ワックス剤、界面活性剤は、予め温調室で24℃±1℃に管理された室内に保存したものを使用した。
(iv)粒子
粒子(a)として、平均粒経0.05μmのコロイダルシリカの水分散液(スノーテックス)を樹脂成分に対してシリカの質量として8質量%となるように配合した。次いで、粒子(b)として、平均粒経1.8μmの多孔質シリカを樹脂成分に対して0.5質量%、となるように配合した。
(v)帯電防止剤
アルキルスルホン酸塩(TB214)を、樹脂成分に対して0.5質量%となるように配合した。
〈調合方法〉
(1)塗布液調整用の調合タンクに、純水/イソプロピルアルコールの混合液を投入し、撹拌翼により十分に混合した。
(2)前記の混合液中に、前記の組成を満たすように配合した材料を、撹拌下、前記の(i)〜(v)の記載順に投入した。なお、それぞれの材料を投入後、撹拌混合を継続しながら、次の材料の投入までに5分間の間隔を置いた。
なお、塗布液を調合したタンク、インラインコートを行う際の最終タンクは、24℃±1℃に温度を管理した。
(積層フィルムの調製)
粒子を含有していないポリエチレンテレフタレート樹脂を、常法に従って乾燥、溶融押出し、冷却固化して未延伸フィルムを得た。該未延伸フィルムを周速の異なる85℃の一対のロール間で縦方向に3.5倍延伸して一軸延伸フィルムを得た。さらに前記方法で調製した塗布液を前記一軸延伸フィルムの片面にリバースロールコート方式で塗布し、70℃の熱風で乾燥し、次いでテンターにより98℃で横方向に3.5倍延伸した後、さらに200〜210℃で熱固定して、樹脂組成物層を有する、厚さ16μmの二軸延伸されたポリエステルフィルムを得た。なお、樹脂組成物層の最終厚みは0.1μmであった。なお、前記塗工工程における塗布液の液温は24℃±1℃に設定管理した。評価結果を表1に示す。
実施例2
実施例1において、塗布液中の樹脂として水分散性ウレタン樹脂を用いたこと以外は実施例1と同様にして、二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例3
実施例1において、塗布液中の帯電防止剤の種類を高分子型帯電防止剤に変更し、かつ配合量を0.07質量%とした以外は実施例1と同様にし、て二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例4
実施例1において、塗布液中の界面活性剤としてシリコン系の界面活性剤を用いたこと以外は実施例1と同様にして、二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例5
実施例1において、塗布液中の粒子の添加量を、粒子(a)では5質量%、粒子(b)では1質量%に変更したこと以外は実施例1と同様にして二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例6
実施例1において、塗布液中の粒子の添加量を、粒子(a)では20質量%、粒子(b)では0.1質量%に変更したこと以外は実施例1と同様にして、二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
比較例1
実施例1において、塗布液中の粒子として粒子(a)のみを用いたこと以外は実施例1と同様にして、二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
比較例2
実施例1において、塗布液中の粒子として粒子(b)のみを用いたこと以外は実施例1と同様にして、二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
比較例3
実施例1において、塗布液中に粒子を添加せずワックス剤のみを用いたこと以外は実施例1と同様にして、二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
比較例4
実施例1において、塗布液中にワックス剤及び界面活性剤を添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして、二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
比較例5
実施例1において、塗布液中に帯電防止剤を添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして、二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
比較例6
実施例1において、塗布液中の粒子として粒子(a)として平均粒径0.1μmのコロイダルシリカを25質量%、粒子(b)として平均粒径2.5μmの多孔質シリカを2質量%添加したこと以外は実施例1と同様にして、二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
比較例7
実施例1において、塗布液中のワックス剤の添加量を3.5質量%とした以外は実施例1と同様にして二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。本比較例7では帯電防止性が劣っていた。これは、用いた帯電防止罪が低分子量タイプであったため、ワックス剤の影響により帯電防止剤がフィルム表面に移行することが阻害されたためと考えられる。
本発明の極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムは、優れた透明性、滑り性、帯電防止性及び耐磨耗性という特性を有することから、極細線フォトレジストフィルム用の支持体として好適に用いることができ、本発明の極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムを支持体として用いたフォトレジストフィルムは、フォトレジスト層の解像度、表面や端部のパターン形成性、また、フォトレジスト層の密着性にも優れ、さらには本発明の極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムを支持体として用いてフォトレジストフィルムを製造する際の耐ブロッキング及び耐磨耗性など、取扱い性や耐久性にも優れるため、ラミネート加工等の用途にも用いることができ、加工適性に優れている。そのため、極細線フォトレジスト用支持体として特に好適であり、また高透明性が要求される光学用機能フィルムの基材フィルムなどの他の工業用フィルムに対しても本発明の技術思想を適用することができ、産業界に寄与することが大である。
図1(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)は、フォトレジストフィルムの構成及び該フォトレジストフィルムを用いた印刷配線回路基板の製造過程の説明図である。
符号の説明
1 支持体
2 主層フィルム(極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムの主層)
3 樹脂組成物層(極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルムの副層)
4 フォトレジスト層
5 保護層
6 導電性基材層
7 基材
8 ガラス板
9 マスク層
10 フォトレジストフィルム
11 基板

Claims (6)

  1. ポリエステルフィルムを支持体とし、該支持体の片面にレジスト層を設けてなる積層ポリエステルフィルムであって、(1)積層フィルムのヘーズが1.0%以下、(2)積層フィルムのレジスト層側とは反対側の表面は、(A)温度23℃、湿度65%RHの環境下で測定された表面固有抵抗(Ω/□)の対数(log(Ω/□))が13以下、(B)下式で定義される耐磨耗性指数が15%以下であり、(3)レジスト層側の表面及びレジスト層側とは反対側の表面ともに、長さ1mm以下で、かつ深さ0.5μm以下の傷が1.0個/m2未満であることを特徴とする極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルム。
    耐磨耗性指数(%)
    =((観察部分における)被擦過傷部分の面積/観察部分の全面積)×100
  2. 積層フィルムのレジスト層側とは反対側の表面の平均表面粗さ(Ra)が0.002〜0.015μmであることを特徴とする請求項1記載の極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルム。
  3. 前記基材が厚み12〜25μmの二軸配向ポリエステルフィルムであることを特徴とする請求項1または2記載の極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルム。
  4. 積層フィルムのレジスト層側とは反対側の表面に、平均粒径0.01〜0.1μmの粒子(a)を5〜20質量%、平均粒径1〜3μmの粒子(b)を0.1〜1質量%、ワックス剤を1〜3質量%、及び帯電防止剤を1〜10質量%含有する樹脂組成物層が積層されてなることを特徴とする請求項1、2または3記載の極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルム。
  5. 粒子(a)がコロイダルシリカであり、粒子(b)が多孔質シリカであることを特徴とする請求項4記載の極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルム。
  6. 樹脂組成物層がシリコン系界面活性剤またはフッ素系界面活性剤の少なくとも1種を0.1〜10質量%含有することを特徴とする請求項4または5記載の極細線フォトレジスト用ポリエステルフィルム。
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