JP2006324538A - 積層型電子部品の製造方法および積層型電子部品の内部電極形成用スクリーン印刷版 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】セラミックグリーンシート1上に内部電極2aとカットセンシングマーク3とをスクリーン印刷により同時に形成し、セラミックグリーンシートを積層し、マザー積層体を得た後、マザー積層体の外周部を切断し、その切断面にカットセンシングマーク3を露出させ、露出したカットセンシングマークを基準にしてマザー積層体をチップ状積層体にカットする。カットセンシングマークのうち、長手方向がスクリーン印刷のスキージング方向と直交する方向に形成されたカットセンシングマークを、長手方向に空隙部3bを介して分割された複数のマーク片3aで構成し、かつスクリーン印刷のスキージング方向に並列に複数列に配置する。スキージング方向に隣合うマーク片3aを、その隣合う空隙部3bが互いに重ならないように千鳥状に配置する。
【選択図】 図1
Description
請求項1に係る発明は、セラミックグリーンシート上に内部電極とカットセンシングマークとをスクリーン印刷により同時に形成する工程であって、上記カットセンシングマークを内部電極形成領域から外側に向かって伸びるように形成する工程と、上記セラミックグリーンシートを積層し、マザー積層体を得る工程と、上記マザー積層体の外周部を切断し、その切断面に上記カットセンシングマークを露出させる工程と、露出したカットセンシングマークを基準にして上記マザー積層体をチップ状積層体にカットする工程と、上記チップ状積層体を焼成する工程と、を備える積層型電子部品の製造方法において、上記カットセンシングマークのうち、長手方向がスクリーン印刷のスキージング方向と直交する方向に形成されたカットセンシングマークは、長手方向に空隙部を介して分割された複数のマーク片で構成され、かつスクリーン印刷のスキージング方向に並列に複数列に配置されており、スクリーン印刷のスキージング方向に隣合うマーク片は、その隣合う空隙部が互いに重ならないように千鳥状に配置されていることを特徴とする積層型電子部品の製造方法である。
しかし、カットセンシングマークを単純に破線状のラインとしただけでは、隣合うカットセンシングマークの空隙部が一致した箇所でマザー積層体の端部を切断した場合、その切断面にカットセンシングマークが露出しなくなるという新たな問題が発生する。そこで、本発明では、カットセンシングマークを長手方向に分割された複数のマーク片で構成するだけでなく、スキージング方向に隣合うマーク片を、その隣合う空隙部が互いに重ならないように千鳥状に配置している。その結果、一つのカットセンシングマークの空隙部の位置でマザー積層体の端部を荒切りしても、その隣のカットセンシングマークではマーク片の部位をカットできるので、隣合うマーク片の一方を必ず切断面に露出させることができる。このマーク片を基準にしてマザー積層体をカットすれば、高いカット位置精度を得ることができる。
マーク片の長手方向の寸法と幅方向の寸法との比が2より大きくなると、各マーク片が従来と同様にスキージング方向と直交方向に長く伸びるので、スクリーン印刷時の滲みの影響を受けやすくなる。これに対し、マーク片の長手方向の寸法と幅方向の寸法との比を2以下とすれば、各マーク片のスキージング方向と直交方向の寸法が短くなるので、滲みの影響を受けにくい。
この場合には、1カットずつカット位置を補正しながらカットすることができ、より精度の高いカットを実施できる。
この場合には、いずれの方向からスキージングを実施しても、正確なカット位置を判断できる。
長尺のPET、PP、PENなどの樹脂製キャリアフィルムに裏打ちされたセラミックグリーンシート1をロールtoロールで巻き出し、平面の印刷テーブルに吸引保持してスクリーン印刷によりセラミックグリーンシート1上に内部電極パターン2およびカットセンシングマーク3を同時に形成する。なお、ここでは長尺な連続セラミックグリーンシート1を使用しているが、短冊カード状態で供給しても良い。
(a)はカットセンシングマーク3の隣合う全てのマーク片3aが露出する位置でカットしたものであり、マーク片3aが縦横に規則的に露出している。
(b),(c)は隣合う一方のマーク片3aのみが露出する位置でカットしたものであり、一層ごとにマーク片3aが交互に露出している。
いずれの場合も、露出したマーク片3aを基準にしてラインCLでカットすることで、図4に示すようなチップ状積層体Cを得ることができる。図4からわかるように、チップ状積層体Cの内部には複数の内部電極2aが一定間隔をあけて積層され、積層体Cの両端面に交互に引き出されている。
第1実施例では、内部電極2aの長辺方向両端領域にカットセンシングマークを設けていない例を示したが、この実施例では、内部電極2aの長辺方向両端領域にも破線状のカットセンシングマーク4を設けたものである。この場合も、各カットセンシングマーク4のマーク片4aは千鳥配置とされている。
この実施例では、内部電極2aの短辺方向および長辺方向の双方にカットセンシングマーク3,4を設けてあるので、スキージング方向Sがいずれの方向であっても、正確にカット位置を判定できる。
この実施例は、内部電極2aの長辺方向両端領域に、内部電極2aと連続した帯状のカットセンシングマーク5を設けたものである。この場合は、スキージング方向Sが内部電極2aの長辺方向の場合に適している。
この実施例は、内部電極2aの短辺方向両端領域および長辺方向両端領域に、それぞれ破線状のカットセンシングマーク3,4を設けるとともに、カットセンシングマーク4の幅方向両側は空白部6としてある。つまり、カット位置をセンシングする位置にのみカットセンシングマーク3,4を設けてある。
印刷ペーストの収率を上げるため、および積層・プレス的に制約があって内部電極2aの周囲全面にカットセンシングマークを配することができない場合に好適である。
なお、カットセンシングマーク3,4のカット精度向上効果は第1実施例と同様である。
この実施例は、第4実施例と同様に、カット位置をセンシングする位置にのみカットセンシングマーク3,5を設け、カットセンシングマーク5の幅方向両側を空白部6としたものである。内部電極2aの短辺方向両端領域に形成されるカットセンシングマーク3を破線状とし、内部電極2aの長辺方向両端領域に形成されるカットセンシングマーク5を、内部電極2aと連続した帯状に形成してある。
セラミックグリーンシート1Eでは、第1実施例と同様にセラミックグリーンシート1Eの幅方向中央部に長方形の内部電極2aを格子状に配列した内部電極パターン2を形成し、内部電極パターン2の短辺方向両端領域に、スキージング方向Sと直交方向に伸びる破線状のカットセンシングマーク3を形成してある。図11に示すように、各カットセンシングマーク3は長手方向に分割されたマーク片3c,3dで構成されており、スキージング方向Sに隣合うマーク片3c,3dの幅を互いに異ならせてある。この場合も、隣合う空隙部3e,3fが互いに重ならないようにマーク片3c,3dが千鳥状に配置されている。
(a)は全てのマーク片3c,3dが露出する位置でカットしたものであり、マーク片3c,3dが厚み方向および平面方向に交互に並んた状態で露出している。
(b)は幅広なマーク片3cのみが露出する位置でカットしたものであり、マーク片3cが厚み方向に千鳥状に露出している。
(c)は幅狭なマーク片3dのみが露出する位置でカットしたものであり、マーク片3dが厚み方向に千鳥状に露出している。
(I)最上層のマーク片が幅広3cの場合には、その右側のマーク片との中間位置を基準にしたラインCLでカットする。
(II)最上層のマーク片が幅狭3dの場合には、その左側のマーク片との中間位置を基準にしたラインCLでカットする。
すなわち、幅広なマーク片3cは内部電極2aの長辺の中央位置に沿って形成されており、幅狭なマーク片3dは内部電極2aの短辺間の隙間に沿って形成されている。マーク片3cの中心とマーク片3dの中心までの距離は積層ズラシ量δに等しい。
(a)は全てのマーク片3c,3dが露出する位置でカットしたものであり、マーク片3c,3dが厚み方向および平面方向に交互に並んた状態で露出している。
(b)は幅広なマーク片3cのみが露出する位置でカットしたものであり、マーク片3cが厚み方向に千鳥状に露出している。
(c)は幅狭なマーク片3dのみが露出する位置でカットしたものであり、マーク片3dが厚み方向に千鳥状に露出している。
(I)最上層のマーク片が幅広3cの場合には、その中心位置を基準にしたラインCLでカットする。
(II)最上層のマーク片が幅狭3dの場合には、その隣のマーク片の中心位置を基準にしたラインCLでカットする。
2 内部電極パターン
2a 内部電極
3 カットセンシングマーク
3a,3c,3d マーク片
3b,3e,3f 空隙部
4 カットセンシングマーク
C チップ状積層体
M マザー積層体
Claims (10)
- セラミックグリーンシート上に内部電極とカットセンシングマークとをスクリーン印刷により同時に形成する工程であって、上記カットセンシングマークを内部電極形成領域から外側に向かって伸びるように形成する工程と、
上記セラミックグリーンシートを積層し、マザー積層体を得る工程と、
上記マザー積層体の外周部を切断し、その切断面に上記カットセンシングマークを露出させる工程と、
露出したカットセンシングマークを基準にして上記マザー積層体をチップ状積層体にカットする工程と、
上記チップ状積層体を焼成する工程と、を備える積層型電子部品の製造方法において、
上記カットセンシングマークのうち、長手方向がスクリーン印刷のスキージング方向と直交する方向に形成されたカットセンシングマークは、長手方向に空隙部を介して分割された複数のマーク片で構成され、かつスクリーン印刷のスキージング方向に並列に複数列に配置されており、
スクリーン印刷のスキージング方向に隣合うマーク片は、その隣合う空隙部が互いに重ならないように千鳥状に配置されていることを特徴とする積層型電子部品の製造方法。 - 上記マーク片の長手方向の寸法と幅方向の寸法との比は、2以下であることを特徴とする請求項1に記載の積層型電子部品の製造方法。
- 上記スクリーン印刷のスキージング方向に隣合うマーク片の幅は互いに異なることを特徴とする請求項1または2に記載の積層型電子部品の製造方法。
- 上記カットセンシングマークは、各内部電極に対応した位置に設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の積層型電子部品の製造方法。
- 上記カットセンシングマークは、上記内部電極形成領域の全周にわたって、長手方向に分割された複数のマーク片で構成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の積層型電子部品の製造方法。
- 複数の内部電極がマトリクス状に形成された内部電極形成領域と、
上記内部電極形成領域の周囲に設けられ、内部電極形成領域から外側に向かって伸びるように複数のカットセンシングマークが形成されたカットセンシングマーク形成領域とを持つ積層型電子部品の内部電極形成用スクリーン印刷版であって、
上記カットセンシングマークのうち、長手方向がスキージング方向と直交する方向に形成されたカットセンシングマークは、長手方向に空隙部を介して分割された複数のマーク片で構成され、かつスキージング方向に並列に複数列に配置されており、
スキージング方向に隣合うマーク片は、その隣合う空隙部が互いに重ならないように千鳥状に配置されていることを特徴とする積層型電子部品の内部電極形成用スクリーン印刷版。 - 上記マーク片の長手方向の寸法と幅方向の寸法との比は、2以下であることを特徴とする請求項6に記載の積層型電子部品の内部電極形成用スクリーン印刷版。
- 上記スキージング方向に隣合うマーク片の幅は互いに異なることを特徴とする請求項6または7に記載の内部電極形成用スクリーン印刷版。
- 上記カットセンシングマークは、各内部電極に対応した位置に設けられていることを特徴とする請求項6ないし8のいずれか1項に記載の内部電極形成用スクリーン印刷版。
- 上記カットセンシングマークは、上記内部電極形成領域の全周にわたって、長手方向に分割された複数のマーク片で構成されていることを特徴とする請求項6ないし9のいずれか1項に記載の内部電極形成用スクリーン印刷版。
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