JP4935852B2 - 積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

積層セラミック電子部品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4935852B2
JP4935852B2 JP2009123657A JP2009123657A JP4935852B2 JP 4935852 B2 JP4935852 B2 JP 4935852B2 JP 2009123657 A JP2009123657 A JP 2009123657A JP 2009123657 A JP2009123657 A JP 2009123657A JP 4935852 B2 JP4935852 B2 JP 4935852B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
internal electrode
ceramic green
ceramic
laminated
outer layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2009123657A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009212527A (ja
Inventor
祐輝 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2009123657A priority Critical patent/JP4935852B2/ja
Publication of JP2009212527A publication Critical patent/JP2009212527A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4935852B2 publication Critical patent/JP4935852B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ceramic Capacitors (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Description

この発明は、内部電極とセラミック層とが交互に積層形成された内層部を、セラミック層で形成された外層部で挟み込む構造の積層セラミック電子部品の製造方法、特に内層部の内部電極パターンを備えるセラミックグリーンシートの積層枚数が外層部の内部電極パターンを有しないセラミックグリーンシートの積層枚数よりも少ない積層セラミック電子部品の製造方法に関するものである。
積層セラミック電子部品の一例である積層セラミックコンデンサは、内部電極とセラミック層とが交互に積層形成された内層部をセラミック層で積層形成された上下外層部で挟み込んだ構造のセラミック焼結体に、内部電極に導通する外部電極を設けて構成されている。
このようなセラミック焼結体は以下の方法で形成される。
まず、焼結することでセラミック層となる内部電極パターンを形成していないセラミックグリーンシートを所定枚数積層して下外層部を形成し、該下外層部の上面側に、内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートを積層して内層部を形成する。さらに、この内層部の上面側に、内部電極パターンを形成していないセラミックグリーンシートを積層して上外層部を形成することで、マザー基板を形成する。
次に、このマザー基板を、それぞれがセラミック焼結体となる大きさに切断して焼結することで、複数のセラミック焼結体を形成する。さらに、セラミック焼結体の内部電極が露出する端部に外部電極を設けることで、積層セラミックコンデンサを構成する。
ところで、積層セラミックコンデンサは、殆どの電子回路に使用されており、その需要は年々増加の一途を辿っている。このため、生産量の増加が必要であり、大量生産するための各種技術が考案されている。
このような大量生産に対応した従来の製造方法では、まず、予め内部電極パターンが形成されている複数のセラミックグリーンシートが配置されているキャリアフィルムと、内部電極パターンが形成されていない複数のセラミックグリーンシートが配置されているキャリアフィルムとをそれぞれロール状に保管しておく。次に、このロールから各キャリアフィルムをそれぞれ平行に搬送して、セラミックグリーンシートを裁断吸着ユニットに供給する。裁断吸着ユニットでは、予め設定された積層パターンに応じて、内部電極パターンが形成されているセラミックグリーンシート、または内部電極パターンが形成されていないセラミックグリーンシートのいずれかを選択的に裁断、吸着し、積層域に移動させる。このように、順次セラミックグリーンシートを裁断、積層することで積層体を形成し、プレスすることでマザー基板を形成する(例えば、特許文献1参照。)。
特公平5−81404号公報
しかし、前述の構成からなるマザー基板の製造方法では、予め表面に内部電極パターンが形成されているセラミックグリーンシートを用いており、このセラミックグリーンシートが表面に設けられたキャリアフィルムがロール状で保管されている。このため、保管中に内部電極パターンに亀裂やカケ等が生じてしまい、積層セラミックコンデンサに形成された状態で、内部構造欠陥を発生する可能性があった。
そこで、内部電極パターンを形成したセラミックグリーンシートを一旦保管せずに、内部電極パターン形成工程と積層工程とを並行して連続的に行うことで、このような問題を解決することが考えられる。
すなわち、図4に示すように、内部電極パターンを形成していないセラミックグリーンシート1が下外層部積層部に搬送された積み込み金型20内に所定枚数積層されて下外層部111aを形成する(図4(a))。この工程と並行して、第1の内部電極パターン3aおよび第2の内部電極パターン3bが印刷されている。
積み込み金型20は内層部積層部に搬送され、第1の内部電極パターン3aおよび第2の内部電極パターン3bが印刷された後のセラミックグリーンシート1が積み込み金型20内に交互に積層されて、下外層部111aの上に内層部110が形成される(図4(b))。
さらに、積み込み金型20は上外層部積層部に搬送され、内部電極パターンを形成していないセラミックグリーンシート1が積み込み金型20内に所定枚数積層されて、内層部110の上に上外層部111bが形成される(図4(c))。
その後、積み込み金型20はプレス機に搬送され、所定の圧力、温度でプレスされてマザー基板が形成される。このように、内部電極パターンの印刷とセラミックグリーンシートの積層とを連続して行うことにより、内部電極パターンを積層する直前に形成することができるので、内部電極パターンの亀裂、カケなどを防止することができる。また、内部電極パターンの印刷工程、セラミックグリーンシートの積層工程、プレス工程を連続して行うことができるので、作業効率を向上させることができる。
ところが、このような積層セラミックコンデンサを形成するためのマザー基板の製造方法においては、さらに以下に示す解決すべき課題が存在することが分かった。すなわち、図4のマザー基板の製造方法では、下外層部積層部、内層部積層部、上外層部積層部と順に積み込み金型20が搬送され、それぞれでセラミックグリーンシートが積層されていく機構になっている。すなわち、任意の積み込み金型20が内層部積層部に搬送されて、第1および第2の内部電極パターン3a,3bが形成されたセラミックグリーンシート1が積層されている時には、次の積み込み金型20は下外層部積層部において内部電極が形成されていないセラミックグリーンシート1が積層されているというように、連続的に作業が行われている。
しかし、低静電容量の積層セラミックコンデンサでは、このような製造方法を用いると、連続して製造されるもののうちで、後で製造されたマザー基板から作成される積層セラミックコンデンサほど静電容量のバラツキが大きくなるという問題が生じた。この問題について検討した結果、低静電容量の積層セラミックコンデンサの構造によって、印刷工程に不具合が生じることが分かった。
すなわち、図5に示すような、低静電容量の積層セラミックコンデンサ100では、内層部110の積層枚数が、下外層部111aおよび上外層部111bの積層枚数よりも少ない。例えば、図5に示す積層セラミックコンデンサでは、内層部が5層、下外層部、上外層部のそれぞれが8層で形成されている。このような構造では、内層部110を構成するのに必要な枚数のセラミックグリーンシートを積層する時間が、下外層部111a、上外層部111bを構成するのに必要な枚数のセラミックグリーンシートを積層する時間よりも短くなる。このため、第1、第2の内部電極パターン3a,3bが形成されたセラミックグリーンシート1の積層が一時停止する。
このように、第1、第2の内部電極パターン3a,3bの積層が一時停止すると、これに関連して設置された印刷機では、印刷が一時停止する。印刷版上に供給されている内部電極パターン用の導電ペーストは経時的に乾燥していくが、印刷が一時停止すると、さらに乾燥の影響を受けやすい。印刷停止時間と印刷された内部電極パターンのバラツキとの関係を示す表およびグラフを図6に示す。
図6(a)は印刷停止時間と印刷再開後の内部電極パターンの面積のバラツキとの関係を示す表であり、(b)はそのグラフである。
図6から分かるように、印刷停止時間が長くなるほど、内部電極パターンの印刷精度が低下していく。特に、この例の場合では、印刷停止時間が12秒を超えると、印刷精度は大きく低下していく。このように、内部電極パターンの印刷精度が低下すると、積層セラミックコンデンサ100を形成した際に、内層部110を構成する各内部電極101aの面積が一定とならず、静電容量のバラツキが大きくなり、静電容量不良が多く発生してしまう。これは、図5のように内部電極の積層枚数の少ない低静電容量の積層セラミックコンデンサでは特に問題となるものである。
また、内層部の積層枚数を増加させるために、内部電極パターンが形成されていないセラミックグリーンシートを、互いに対向する内部電極間に追加で積層すると、この追加されたセラミックグリーンシートを挟む両内部電極間の静電容量が低くなり、積層セラミックコンデンサの静電容量が大きく変化してしまう。
この発明の目的は、静電容量のバラツキを抑えた、低静電容量の積層セラミックコンデンサの製造方法を提供することにある。
この発明は、積層セラミックコンデンサの内層部における第1または第2の内部電極パターンを備えるセラミックグリーシート上に、第1または第2の内部電極パターンと同電位の内部電極パターンを備えた追加のセラミックグリーンシートを積層することで、内層部の積層枚数を、下外層部および上外層部の積層枚数以上にすることを特徴としている。
この構成では、内層部の積層枚数を多くするために内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートが追加で積層されても、追加されるセラミックグリーンシートの内部電極パターンは、積層するセラミックグリーンシートの内部電極パターンと同じ形状であり、積層セラミックコンデンサに形成された状態で同じ外部電極に導通するので、これらの内部電極パターンから形成される内部電極同士は同電位となり、積層セラミックコンデンサの静電容量は変化しない。また、内層部の積層枚数が下外層部および上外層部以上に増加するので、内層部を構成するセラミックグリーンシートに内部電極パターンを形成するための印刷手段は、内部電極パターンを印刷し続けることができ、内部電極パターン用導電ペーストの乾燥による影響を低減する。
また、この発明は、内部電極パターンが形成されている追加のセラミックグリーンシートと該追加のセラミックグリーンシートが積層されるセラミックグリーンシートとの間に、内部電極パターンが形成されていない積層枚数調整用セラミックグリーンシートを積層することを特徴としている。
この構成では、積層枚数調整用セラミックグリーンシートを同電位となる内部電極パターン間に追加することで、静電容量を変化させることなく、さらに容易に内層部の積層枚数が増加させられる。
この発明によれば、積層セラミック電子部品の内層部における所定の内部電極パターンを備えるセラミックグリーシート上に、この内部電極パターンと同じ形状の内部電極パターンを備えた追加のセラミックグリーンシートを積層することにより、これらの内部電極パターンから形成される内部電極同士は同電位となり、静電容量は変化しない。また、内層部の積層枚数を下外層部および上外層部以上に増加させることにより、内層部を構成する内部電極パターンを形成するための印刷機が停止せず、内部電極パターン用導電ペーストの乾燥による影響を抑制することができる。これにより、製造される積層電子部品の特性のバラツキが抑制される。例えば、積層セラミックコンデンサの静電容量のバラツキが小さくなり、静電容量不良の発生を抑制することができる。
また、この発明によれば、追加のセラミックグリーンシートと該追加のセラミックグリーンシートが積層されるセラミックグリーンシートとの間に、内部電極パターンが形成されていない積層枚数調整用セラミックグリーンシートを積層することにより、静電容量を変化させることなく内層部の積層枚数を増加することができ、所望の積層枚数に調整することが容易となる。
発明の実施形態に係る積層セラミックコンデンサを形成するためのマザー基板の製造方法を示す概要図 発明の実施形態に係る製造方法を用いて製造した積層セラミックコンデンサの内部構造を示す側面断面図およびその部分拡大図 発明の実施形態に係る製造方法を用いて製造した積層セラミックコンデンサの内部構造を示す側面断面図およびその部分拡大図 本発明の前提となるマザー基板の製造方法を示す概要図 低静電容量の積層セラミックコンデンサの側面断面図 印刷停止時間と印刷再開後の内部電極パターンの面積のバラツキとの関係を示す表およびグラフ
本発明の実施形態に係る積層セラミック電子部品の一例である積層セラミックコンデンサの製造方法について、図を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサを形成するためのマザー基板の製造方法を示した概要図である。
図2は、本実施形態に係る製造方法を用いて製造した内層部が7層の積層セラミックコンデンサの内部構造を示す側面断面図およびその部分拡大図である。
図3は、本実施形態に係る製造方法を用いて製造した内層部が9層の積層セラミックコンデンサの内部構造を示す側面断面図およびその部分拡大図である。
図1に示すように、内部電極パターンを形成していないセラミックグリーンシート1が下外層部積層部に搬送された積み込み金型20内に所定枚数(本実施形態では4枚)積層されて下外層部111aを形成する(図1(a))。この工程と並行して、第1の内部電極パターン3aおよび第2の内部電極パターン3bが印刷されている。
積み込み金型20は内層部積層部に搬送され、第1の内部電極パターン3aおよび第2の内部電極パターン3bが印刷された後のセラミックグリーンシート1が積み込み金型20内に積層されて内層部110が形成される。このとき、第1の内部電極パターン3a、第2の内部電極パターン3b、内部電極が形成されていない追加のシート3c、第2の内部電極パターン3b、第1の内部電極パターン3aの順に5枚のセラミックグリーンシート1が積層される(図1(b))。
さらに、積み込み金型20は上外層部積層部に搬送され、内部電極パターンを形成していないセラミックグリーンシート1が積み込み金型20内に所定枚数(本実施形態では4枚)積層されて内層部の上に上外層部111bが形成される(図1(c))。
このような製造方法を用いることにより、任意の積み込み金型において、例えば、下外層部積層部で下外層部111aのセラミックグリーンシート1が積層されている時には、既に下外層部111aが積み込み金型内に積層されている別の積み込み金型20において内層部積層部で内層部110のセラミックグリーンシート1が積層されることになる。すなわち、内層部の積層枚数が5枚と上下外層部の4枚に比べて多くなっているため、内層部の積層時間の方が長くなる。そのため、上下外層部の積層が終了するまで印刷を停止する必要が無く、不所望の乾燥による、内部電極印刷パターンの面積のバラツキを抑制することができる。
なお、積み込み金型20内に積層された積層体は、プレス機により所定の圧力、温度でプレスされることで、マザー基板が形成される。このように形成されたマザー基板をそれぞれが積層セラミックコンデンサとなる大きさに切断して焼結することで、複数のセラミック焼結体を形成し、該セラミック焼結体に外部電極を設けることで、積層セラミックコンデンサを形成する。
図2に示す積層セラミックコンデンサは上記と同様の製造方法によって作成されたものであり、内層部110、下外層部111a、および上外層部111bのそれぞれが7層の合計21層で構成されている。内層部110は、最下層から内部電極101aを備えたセラミック層、内部電極101bを備えたセラミック層、内部電極101aを備えたセラミック層、本発明の積層枚数調整用セラミックシートからなるセラミック層120、本発明の追加に積層される内部電極パターンからなる内部電極101aを備えたセラミック層、内部電極101bを備えたセラミック層、セラミック層の順に積層構成されている。ここで、内部電極101aは第1の内部電極パターン3aから形成され、内部電極101bは第2の内部電極パターン3bから形成されている。
このような構成とすると、下から3層目の内部電極101aと5層目の追加積層の内部電極101aとは、同じ端子電極102aに接続しているので同電位となり、これらの電極間で静電容量を生じない。このため、この間に挿入されたセラミック層120(積層枚数調整用セラミックグリーンシート)は積層セラミックコンデンサの静電容量に影響しない。このような積層構造にするためには、内部電極非形成部3cを設ける前後の内部電極パターンを同じパターンで印刷しておけばよい。
さらに、各内部電極101aとこれらの上下に積層される内部電極101bは略同じ形状に形成されており、かつ、これらの間のセラミック層が略同じ厚みであるので、2層目の内部電極101bと3層目のセラミック層と内部電極101aとから構成される静電容量C23と、5層目の内部電極101aと6層目のセラミック層と内部電極101bとから構成される静電容量C56とは、同じ静電容量となる。
また、本実施形態での静電容量C56は、4層目および5層目が無い状態(図5に示した従来の構造)での3層目の内部電極101aと6層目のセラミック層と内部電極101bとから構成される静電容量と同じ静電容量となる。これにより、図5に示した従来構造の積層セラミックコンデンサと図2に示した本実施形態に係る積層セラミックコンデンサとは、略同じ静電容量を有する。
図2に示した構造、および図5に示した構造で、複数種類の静電容量である積層セラミックコンデンサを形成した結果を表1に示す。
Figure 0004935852
表1に示すように、本実施形態に示した方法で製造した積層セラミックコンデンサの静電容量は、従来工法で製造した積層セラミックコンデンサの静電容量と比較して、15pF以上では殆ど差はなく、10pF以下の低静電容量のものであっても約2〜4%の静電容量の差しかない。積層セラミックコンデンサでは、通常の製造工程内で4%程度の製造誤差は生じるので、本実施形態に示した方法を用いても、従来方法を用いた場合と略同じ静電容量を得ることができる。
また、図3に示す積層セラミックコンデンサは、内層部110が9層で構成され、下外層部111a、および上外層部111bのそれぞれが6層であり、合計21層で構成されている。
内層部110は、最下層から、内部電極101aを備えたセラミック層、内部電極101bを備えたセラミック層、内部電極101aを備えたセラミック層、本発明の積層枚数調整用セラミックシートからなるセラミック層120、本発明の追加に積層される内部電極パターンからなる内部電極101aを備えたセラミック層、内部電極101bを備えたセラミック層、本発明の積層枚数調整用セラミックシートからなるセラミック層120、本発明の追加に積層される内部電極パターンからなる内部電極101bを備えたセラミック層、セラミック層の順に積層構成されている。
このような構成とすると、下から3層目の内部電極101aと5層目の追加積層の内部電極101aとは、同じ端子電極102aに接続しているので同電位となり、これらの電極間で静電容量を生じない。また、これらの内部電極101aとこれらに上下して積層される内部電極101bとはそれぞれ略同じ形状に形成されており、かつ、これらの間のセラミック層が同じ厚みであるので、2層目の内部電極101bと3層目のセラミック層と内部電極101aとから構成される静電容量C23と、5層目の内部電極101aと6層目のセラミック層と内部電極101bとから構成される静電容量C56とは、同じ静電容量となる。また、下から7層目の内部電極101bと9層目の追加積層の内部電極101bとは、同じ端子電極102bに接続しているので同電位となり、これらの電極間でも静電容量は生じない。
また、二つの積層枚数調整用のセラミック層120を、異なる位置に積層されているそれぞれ別の内部電極間(同電位となる内部電極間)に挿入することで、静電容量を変化させずに積層枚数を増加することができる。
さらに、図3に示した積層セラミックコンデンサは、図2に示した積層セラミックコンデンサと同様に、静電容量に無関係の同電位部および積層枚数調整用の
セラミック層を除けば図5に示した従来構造の積層セラミックコンデンサと同じ構造となるので、略同じ静電容量を得ることができる。
次に、図2、図3及び従来の構造の図5のそれぞれに示した積層セラミックコンデンサに用いるマザー基板を、前述の製造方法で製造した場合の、内層部、下外層部、上外層部の積層枚数および印刷機の稼働状態を表2に示す。
Figure 0004935852
図2に示した構造とすることにより、内層部の積層枚数が、下外層部、上外層部の積層枚数と同じになるので印刷機が殆ど停止しなくなる。ここで、殆ど停止しないとは、それぞれの積層機がすべて同じ枚数のセラミックグリーンシートを積層しているので、機械間積層速度に誤差があった場合、例えば、内層部110用の積層機が早く積層し終わった場合等に生じる微少時間の停止が発生することを示す。なお、通常は機械間積層速度に差はないため、印刷停止は殆ど発生しない。さらに、図3に示した構造とすることにより、内層部の積層枚数が、下外層部、上外層部の積層枚数よりも多くなるので印刷機は全く停止しなくなる。これにより、内部電極パターン用の導電ペーストが乾燥し、内部電極パターンの形成面積がばらつくことを抑制することができる。
以上のように、本実施形態に示したような積層構造および製造方法を用いることで、内部電極パターンの印刷面積のバラツキが抑制されて、静電容量のバラツキが少ない低静電容量の積層セラミックコンデンサを製造することができる。
なお、本実施形態では、積層枚数調整用のセラミックグリーンシートを、図2の場合では1層、図3の場合ではそれぞれ1層づつ計2層、追加で積層している。これは、印刷機における1回当たりの停止時間をできる限り短くするためであり、極力追加積層するセラミックグリーンシートは1層づつであることが望ましい。ただし、内部電極パターンの印刷状態に応じて、1回当たり2層以上の積層枚数調整用セラミックグリーンシートを追加積層してもよい。
また、上記実施形態では、積層セラミックコンデンサを例に用いて説明したが、これに限るものではなく、例えば、積層バリスタ等、積層型の電子部品全般に適用できるものである。
1−セラミックグリーンシート
3a,3b−内部電極パターン
3c−内部電極非形成部
20−積み込み用金型
100−積層セラミックコンデンサ
101a,101b−内部電極
102a,102b−外部電極
110−内層部
111a−下外層部
111b−上外層部

Claims (2)

  1. 第1、第2の内部電極パターンを有しないセラミックグリーンシートを所定枚数積層して下外層部を形成する工程と、
    該下外層部を形成する工程と並行して、セラミックグリーンシート上に第1・第2の内部電極パターンを印刷する工程と、
    前記下外層部の上面側に、前記第1、第2の内部電極パターンを備えたセラミックグリーンシートを、前記第1、第2の内部電極パターンが交互に配置されるように積層して内層部を形成する工程と、
    該内層部の上面側に、前記第1、第2の内部電極パターンを有しないセラミックグリーンシートを所定枚数積層して上外層部を形成する工程とを含み、
    前記内層部における第1または第2の内部電極パターンを備えるセラミックグリーシート上に、前記第1または第2の内部電極パターンと同電位かつ同じ形状の内部電極パターンを備えた追加のセラミックグリーンシートを積層することで、前記内層部のセラミックグリーンシートの積層枚数を、前記下外層部および上外層部のセラミックグリーンシートの積層枚数以上にする積層セラミック電子部品の製造方法。
  2. 前記追加のセラミックグリーンシートと該追加のセラミックグリーンシートが積層されるセラミックグリーンシートとの間に、前記第1、第2の内部電極パターンが形成されていない積層枚数調整用セラミックグリーンシートを積層する請求項1に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
JP2009123657A 2009-05-22 2009-05-22 積層セラミック電子部品の製造方法 Expired - Lifetime JP4935852B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009123657A JP4935852B2 (ja) 2009-05-22 2009-05-22 積層セラミック電子部品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009123657A JP4935852B2 (ja) 2009-05-22 2009-05-22 積層セラミック電子部品の製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002308472A Division JP2004146513A (ja) 2002-10-23 2002-10-23 積層セラミック電子部品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009212527A JP2009212527A (ja) 2009-09-17
JP4935852B2 true JP4935852B2 (ja) 2012-05-23

Family

ID=41185313

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009123657A Expired - Lifetime JP4935852B2 (ja) 2009-05-22 2009-05-22 積層セラミック電子部品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4935852B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5736982B2 (ja) 2010-07-21 2015-06-17 株式会社村田製作所 セラミック電子部品

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03220711A (ja) * 1990-01-26 1991-09-27 Nec Corp 積層セラミックコンデンサ
JPH04139710A (ja) * 1990-09-29 1992-05-13 Taiyo Yuden Co Ltd 積層セラミックコンデンサとその製造方法
JPH06244050A (ja) * 1993-02-16 1994-09-02 Mitsubishi Materials Corp 積層セラミックコンデンサ及びその積層グリーン体の製造方法
JPH09129483A (ja) * 1995-10-27 1997-05-16 Murata Mfg Co Ltd 積層セラミック電子部品の製造方法および製造装置
JPH1071611A (ja) * 1996-08-31 1998-03-17 Taiyo Yuden Co Ltd セラミックグリーンシート積層方法及び装置
JP2001044072A (ja) * 1999-07-29 2001-02-16 Murata Mfg Co Ltd 積層セラミック電子部品のためのセラミック積層体の製造方法および装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009212527A (ja) 2009-09-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3758442B2 (ja) 積層セラミックコンデンサの製造方法
KR101486979B1 (ko) 적층 세라믹 전자부품의 제조방법
JP5276137B2 (ja) 積層型コンデンサ
KR20070092657A (ko) 적층 세라믹 전자 부품
JP2006237078A (ja) 積層電子部品及び積層セラミックコンデンサ
JP7196946B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
JP2002184648A (ja) 積層セラミック電子部品及びその製造方法
KR101952845B1 (ko) 적층 세라믹 전자부품 및 그 제조 방법
JP4935852B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
JPH09190947A (ja) 積層セラミック電子部品
JPH0745473A (ja) 積層セラミックコンデンサの製造方法
JP2015076452A (ja) コンデンサ素子の製造方法
JP4667701B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
KR101771737B1 (ko) 적층 세라믹 전자부품 및 이의 제조방법
JP4432450B2 (ja) 積層型セラミック電子部品の製造方法
CN107293404A (zh) 层叠电子部件及其制造方法
JP2004146513A (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
JP2009130247A (ja) 積層チップコンデンサ
JP2004228468A (ja) 積層セラミック電子部品およびその製造方法
JP2004289086A (ja) 積層セラミック電子部品
JP2001217140A (ja) 積層型電子部品およびその製法
JP2004014668A (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
JP4325848B2 (ja) セラミックグリーンシート積層装置及び積層セラミック電子部品の製造方法
JP4525733B2 (ja) 積層型電子部品の製造方法
JP3879700B2 (ja) 積層セラミックコンデンサの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090622

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111025

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120124

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120206

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150302

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4935852

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

EXPY Cancellation because of completion of term