JP4576900B2 - 積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

積層セラミック電子部品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4576900B2
JP4576900B2 JP2004183378A JP2004183378A JP4576900B2 JP 4576900 B2 JP4576900 B2 JP 4576900B2 JP 2004183378 A JP2004183378 A JP 2004183378A JP 2004183378 A JP2004183378 A JP 2004183378A JP 4576900 B2 JP4576900 B2 JP 4576900B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alignment mark
ceramic green
green sheet
unit
unit laminate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2004183378A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006012879A (ja
Inventor
雅麗 加藤
浩嘉 高島
晋吾 奥山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2004183378A priority Critical patent/JP4576900B2/ja
Publication of JP2006012879A publication Critical patent/JP2006012879A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4576900B2 publication Critical patent/JP4576900B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Ceramic Capacitors (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Description

この発明は、積層セラミック電子部品の製造方法に関するもので、特に、複数枚のセラミックグリーンシートを積層してなる複数個の単位積層体をさらに積層する工程を備える、積層セラミック電子部品の製造方法に関するものである。
積層セラミック電子部品の一例としての積層セラミックコンデンサは、通常、次のようにして製造される。
まず、長尺のキャリアフィルムが用意され、その上で、長尺のマザー状態のセラミックグリーンシートが成形される。セラミックグリーンシート上には、複数個の積層セラミックコンデンサのための内部電極となる内部導体膜が長手方向および幅方向に分布するように形成される。
次に、キャリアフィルム上にあるセラミックグリーンシートが、その長手方向に分布する複数個の所定領域毎にそれぞれカットされる。このカットされた領域には、複数個の積層セラミックコンデンサのための内部電極となる内部導体膜が長手方向および幅方向に分布して位置している。
上述のようにカットされた所定寸法のセラミックグリーンシートは、キャリアフィルムから剥離されかつマザー状態のセラミックグリーンシートから取り出され、次いで、積層工程に付される。積層工程では、複数枚のセラミックグリーンシートが積層されかつ圧着される。このような積層工程を必要回数繰り返すことによって、生のマザー積層体が得られる。
生のマザー積層体は、次いで、所定の寸法にカットされることによって分割される。その結果、複数個の積層セラミックコンデンサのための生の積層体チップが得られる。
次に、生の積層体チップが焼成され、それによって、焼結後の部品本体が得られる。そして、この部品本体を各端部に外部電極を形成することによって、積層セラミックコンデンサが得られる。
積層セラミックコンデンサにおいて、大容量化の要求に応えるため、部品本体に備える誘電体セラミック層の薄層化および多層化が進んでいる。誘電体セラミック層の薄層化を図るためには、前述した製造方法において取り扱われるセラミックグリーンシートを薄層化する必要がある。
しかしながら、セラミックグリーンシートが薄層化されたとき、これをキャリアフィルムから剥離し積層する、といったセラミックグリーンシートの取り扱い時において、セラミックグリーンシートに破れや皺などが生じやすいという問題に遭遇する。この問題を解決するため、特開2003−133170号公報(特許文献1)では、次のような製造方法が提案されている。
すなわち、キャリアフィルム上において、各々上に内部導体膜が形成されている複数枚のセラミックグリーンシートが積層された状態の単位積層体をまず作製し、このような複数個の単位積層体をさらに積層することによって、前述した生のマザー積層体に対応する構造物を得るようにしている。
上述した特許文献1に記載の製造方法によれば、キャリアフィルムから剥離し積み重ねるセラミックグリーンシートは、それが複数枚積層された単位積層体の状態にあるため、機械的強度が比較的高く、したがって、前述したセラミックグリーンシートの破れや皺といった問題を生じさせにくくすることができる。その結果、セラミックグリーンシートの薄層化を図ることができ、積層セラミックコンデンサの大容量化の要求に応えることができる。
また、個々のセラミックグリーンシートを積層する場合に比べて、単位積層体を積層する場合には、その積層回数を減らすことができる。この点で、積層セラミックコンデンサの多層化が図られても、積層回数の増大をそれほど招かない。このことは、積層セラミックコンデンサの多層化を図る上で有利である。
特開2003−133170号公報
特許文献1に記載の製造方法においては、前述のように、複数個の単位積層体を積層する、単位積層体積層工程が実施される。そして、この単位積層体積層工程では、積層される複数個の単位積層体を互いに位置合わせしながら積層することが行なわれる。この位置合わせは、通常、次のようにして実施される。
セラミックグリーンシート上に内部導体膜を印刷により形成するとき、この印刷工程において、内部導体膜と一定の位置関係をもって内部導体膜と同時にアライメントマークが印刷される。このようなアライメントマークとしては、通常、内部導体膜の印刷領域の始端側および終端側の各々に形成される。図8には、このようにして形成された始端側アライメントマーク1および終端側アライメントマーク2が図示されている。図8は、始端側カメラおよび終端側カメラ(図示せず。)によってそれぞれ与えられた始端側カメラ視野3および終端側カメラ視野4を示している。
図8に示すように、カメラ視野3および4内にあるアライメントマーク1および2は、画像処理されることによって、各々の位置が測定され、これらアライメントマーク1および2の各位置の中点をもって積層中心5が求められる。単位積層体積層工程では、上述のようにして求められた積層中心5が位置合わせされるように、複数個の単位積層体が積層される。
しかしながら、上述した単位積層体積層工程において位置合わせの基準となるアライメントマーク1および2は、各単位積層体における最も上のセラミックグリーンシート上に形成されたものにすぎず、各単位積層体全体を代表するものでは必ずしもない。すなわち、上から2層目以降のセラミックグリーンシートをも含めた位置合わせを考慮した場合には、図8に示したアライメントマーク1および2は必ずしも適しているとは言えない場合がある。このことを、図9を参照して、より具体的に説明する。
図9は、積層される2個の単位積層体11および12の位置関係を、積層方向と直交する一方向から示した図である。一方の単位積層体11は、上層13および下層14を備え、他方の単位積層体12は、上層15および下層16を備えている。
なお、これら上層13および15ならびに下層14および16は、たとえばセラミックグリーンシート、内部導体膜またはアライメントマークというような特定の要素を示すのではなく、積層時の位置ずれの指標を図解的に示したものであると理解すべきである。すなわち、たとえば単位積層体11について言えば、図9の場合とは異なり、図において左右方向に関して上層13と下層14とが揃っているとき、位置ずれがないという意味である。
単位積層体積層工程において、図8を参照して前述した位置合わせが行なわれる場合、図9において1点鎖線17で示すように、一方の単位積層体11の上層13と他方の単位積層体12の上層15とについては適正に位置合わせされる。しかしながら、単位積層体11における上層13と下層14との間、ならびに単位積層体12における上層15と下層16との間では必ずしも位置合わせが適正であるとは限らない。その結果、図9(a)に示した例では、単位積層体11の下層14と単位積層体12の下層16との間で、比較的大きなずれ18が生じている。
このようなずれを低減するためには、単位積層体がセラミックグリーンシートの成形と内部導体膜およびアライメントマークの形成とを繰り返すことによって作製される場合には、内部導体膜およびアライメントマークの印刷位置精度を高めることが重要である。
しかしながら、内部導体膜およびアライメントマークの印刷位置精度がたとえ高められたとしても、キャリアフィルムの膨張/収縮が生じたり、印刷パターンの歪みが生じたりすることは避けられない。その結果、各単位積層体内での位置ずれを防止することは困難である。また、上述の位置ずれの問題は、各単位積層体を構成するセラミックグリーンシートの枚数が増えるほど、加工歪みの累積により、より顕著な問題となる。
特に積層セラミックコンデンサを製造する場合に、上述のような位置ずれの問題が生じると、内部電極の重なり面積が設計値より小さくなるために容量が設計値より低下したり、内部電極と部品本体の外表面との間で十分なギャップを確保することができなかったりすることがある。
そこで、この発明の目的は、上述のような問題を解決し得る、積層セラミック電子部品の製造方法を提供しようとすることである。
この発明は、セラミックグリーンシートを成形する工程と、セラミックグリーンシート上に位置されるべき内部導体膜を形成するとともに内部導体膜と一定の位置関係をもって内部導体膜と同時にアライメントマークを形成する工程とを実施することによって、積層された複数枚のセラミックグリーンシートおよび各セラミックグリーンシート上に位置する内部導体膜を備えるとともに、積層された複数枚のセラミックグリーンシートの各々上に位置する複数個のアライメントマークが積層方向に並んでいる、単位積層体を作製する、単位積層体作製工程と、複数個の単位積層体を積層する、単位積層体積層工程とを備える、積層セラミック電子部品の製造方法に向けられ、前述した技術的課題を解決するため、次のような構成を備えることを特徴としている。
すなわち、この発明では、上記単位積層体作製工程と単位積層体積層工程との間において、異なるセラミックグリーンシート上に位置される複数個の内部導体膜の各々と同時に形成された積層方向に並ぶ複数個のアライメントマークの各位置を測定する工程と、測定された各位置から複数個のアライメントマークの平均的な位置を求める工程とが実施され、単位積層体積層工程は、上記平均的な位置を基準として複数個の単位積層体を積層する工程を備えることを特徴としている。
上述のように、アライメントマークの位置を測定する工程において測定されるアライメントマークは、たとえば、単位積層体の最外層を構成するセラミックグリーンシートの外側に向く主面のように、単位積層体における外部に露出する面上に形成されたアライメントマークを含むことが好ましい。
アライメントマークは、キャリアフィルム上に形成されてもよいが、好ましくは、セラミックグリーンシート上に形成される。この場合、アライメントマークの位置を測定する工程において測定されるアライメントマークは、単位積層体の外表面を与えるセラミックグリーンシート上に形成されたアライメントマーク、および単位積層体において少なくとも1枚のセラミックグリーンシートを介して外部から透視できるアライメントマークを含むことが好ましい。
前述したアライメントマークの平均的な位置を求める工程において求められる平均的な位置としては、測定された複数個のアライメントマークの位置の重心位置を採用することが好ましい。
この発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法は、アライメントマークの位置を測定する工程の後、測定された位置の、設計値からのずれ量を求める工程をさらに備え、その後、設計値からのずれ量が最も小さいアライメントマークと最も大きいアライメントマークとについて、アライメントマークの位置を測定する工程と、アライメントマークの平均的な位置を求める工程とを実施するようにしてもよい。
この発明によれば、単位積層体積層工程において、単位積層体を構成する異なるセラミックグリーンシート上に位置される複数個の内部導体膜の各々と同時に形成された積層方向に並ぶ複数個のアライメントマークの平均的な位置を基準として、複数個の単位積層体を積層するようにしているので、複数個の単位積層体を積層したとき、前述した加工歪みの累積による位置ずれの増大を避けることができ、異なる単位積層体間での内部導体膜の位置ずれを抑制することができる。そのため、積層セラミック電子部品の製造の歩留まりを向上させることができる。
特に、この発明が積層セラミックコンデンサの製造に適用された場合には、取得静電容量の低下やギャップ量の不足といった不良を生じさせにくくすることができる。
位置を測定するアライメントマークの1つとして、単位積層体における外部に露出する面上に形成されたアライメントマークが選ばれたり、アライメントマークがセラミックグリーンシート上に形成される場合には、単位積層体の外表面を与えるセラミックグリーンシート上に形成されたアライメントマークが選ばれると、アライメントマークの位置を測定する工程において、鮮明にアライメントマークの位置を捉えることができるので、信頼性の高い位置測定を行なうことができる。
アライメントマークの平均的な位置として、複数個のアライメントマークの位置の重心位置を採用すれば、平均的な位置を能率的にかつ高い信頼性をもって求めることができる。
アライメントマークの位置を測定する工程の後、測定された位置の、設計値からのずれ量を求め、その後、設計値からのずれ量が最も小さいアライメントマークと最も大きいアライメントマークとについて、アライメントマークの位置を測定する工程と、アライメントマークの平均的な位置を求める工程とを実施するようにすれば、特に、単位積層体が3枚以上のセラミックグリーンシートを備え、そのため、3個以上の測定されるべきアライメントマークを有している場合であっても、単に2個のアライメントマークについて測定しかつ平均的な位置を求めるだけで、高い信頼性をもって、アライメントマークの平均的な位置を求めることができる。
図1は、この発明の第1の実施形態による製造方法を適用して製造される積層セラミック電子部品の一例としての積層セラミックコンデンサ21を図解的に示す断面図である。
積層セラミックコンデンサ21は、焼結体としての部品本体22を備えている。部品本体22は、積層された複数の誘電体セラミック層23と、誘電体セラミック層23間の特定の界面に沿って形成された内部電極24および25とをもって構成される。
部品本体22の相対向する端部には、それぞれ、外部電極26および27が形成されている。一方の外部電極26には、内部電極24が電気的に接続され、他方の外部電極27には、内部電極25が電気的に接続される。そして、内部電極24と内部電極25とは、積層方向に交互に配置されている。
このような積層セラミックコンデンサ21に備える部品本体22は、次のようにして製造される。
まず、図2に示すように、長尺のキャリアフィルム31が用意され、その上で、長尺のマザー状態の第1のセラミックグリーンシート32が成形される。
次いで、第1のセラミックグリーンシート32上には、たとえば導電性ペーストを用いたグラビア印刷またはスクリーン印刷等によって、内部導体膜33が形成される。内部導体膜33は、複数個の積層セラミックコンデンサ21のための内部電極24および25となるべきものであり、セラミックグリーンシート32上において、その長手方向および幅方向の各々に関して、複数箇所に分布するように形成される。
また、上述した内部導体膜33の形成と同時に、すなわち、内部導体膜33の印刷工程において、アライメントマーク34および35が形成される。この実施形態では、内部導体膜33の印刷領域の始端側に位置するアライメントマーク34と終端側に位置するアライメントマーク35とが形成される。なお、アライメントマークは、セラミックグリーンシート32上の他の領域に形成されても、あるいは、図2(a)では図示されないが、セラミックグリーンシート32からキャリアフィルム31がはみ出す場合には、キャリアフィルム31上に形成されてもよい。また、アライメントマークの個数は、必要に応じて、増減することができる。
次に、図3に示すように、内部導体膜33ならびにアライメントマーク34および35が形成された第1のセラミックグリーンシート32上に、長尺のマザー状態の第2のセラミックグリーンシート36が形成される。
次いで、第2のセラミックグリーンシート36上には、内部導体膜37ならびにアライメントマーク38および39が、前述した内部導体膜33ならびにアライメントマーク34および35の場合と同様の方法によって形成される。内部導体膜37と前述した内部導体膜33との位置関係は、図3に示されている。すなわち、図3(a)では、内部導体膜37が実線で、内部導体膜33が破線で示され、また、図3(b)では、内部導体膜37と内部導体膜33との積層方向での位置関係がよく示されている。図示したような位置合わせ状態をもって、内部導体膜37を形成するため、第2のセラミックグリーンシート36を介して透視される内部導体膜33の位置を基準として内部導体膜37が形成される。
上述した工程において、第2のセラミックグリーンシート36は、セラミックスラリーを、内部導体膜33ならびにアライメントマーク34および35が形成された第1のセラミックグリーンシート32上に塗布することによって形成されても、あるいは、予め成形されたセラミックグリーンシートを第1のセラミックグリーンシート32上に積み重ねることによって形成されてもよい。後者の場合には、内部導体膜37ならびにアライメントマーク38および39が既に形成されたセラミックグリーンシートを積み重ねても、セラミックグリーンシートを積み重ねた後に内部導体膜37ならびにアライメントマーク38および39を形成してもよい。
なお、図3(b)において、セラミックグリーンシート32および36間において、隙間が図示されているが、これは、セラミックグリーンシート32および36等の要素を明瞭に図示するためのものにすぎず、実際には、セラミックグリーンシート32および36間には、図示したような隙間は形成されない。同様のことが、後述する図4についても言える。
図3を参照して説明した工程は、必要に応じて、さらに繰り返される。
このようにして、複数枚のセラミックグリーンシート32および36、ならびにセラミックグリーンシート32および36の各々上に位置する内部導体膜33および37を備えるとともに、積層された複数枚のセラミックグリーンシート32および36の各々上に位置する複数個のアライメントマーク34および38が積層方向に並び、かつ複数個のアライメントマーク35および39が積層方向に並んでいる、単位積層体40が得られる。
次に、単位積層体40を積層する、単位積層体積層工程が実施されるが、この実施形態においては、単位積層体40は、図3に示した段階では長尺状であるので、図3(a)において1点鎖線で示したカット線41に沿うカット工程がまず実施される。このカット工程を終え、キャリアフィルム31から剥離された単位積層体40が図4に示されている。
なお、セラミックグリーンシート32および36が長尺のものではなく、カード状である場合には、上述したカット工程が不要な場合もある。
また、前述したカット工程において、アライメントマーク34、35、38および39が形成されている領域は、キャリアフィルム31側に残されるため、図4に示した単位積層体40にあっては、アライメントマーク34、35、38および39を有していない。しかしながら、カット工程において、アライメントマーク34、35、38および39の各位置が測定されかつ記憶され、この測定結果に基づいて、図4に示した単位積層体積層工程での単位積層体40の位置合わせが行なわれる。
図5は、第1のセラミックグリーンシート32上にある始端側アライメントマーク34および終端側アライメントマーク35ならびに第2のセラミックグリーンシート36上にある始端側アライメントマーク38および終端側アライメントマーク39をそれぞれ撮像する始端側カメラおよび終端側カメラによる始端側カメラ視野42および終端側カメラ視野43を示している。
図5に示したアライメントマーク38および39は、単位積層体40の外表面を与える第2のセラミックグリーンシート36上に形成されるため、これをカメラによって直接撮像することができる。これに対して、アライメントマーク34および35は、第2のセラミックグリーンシート36を介して外部から透視できるものである。この場合、アライメントマーク34および35のより明瞭な透視を可能にするため、下方から光を当てるようにしてもよい。
図5に示すように、カメラ視野42および43内にあるアライメントマーク34、35、38および39は、画像処理されることによって、各々の位置が測定される。なお、このような測定を容易にするため、アライメントマーク34および35とアライメントマーク38および39とは、通常生じ得る位置ずれの範囲では、それぞれの位置が重ならないように設計されることが好ましい。
次に、上述のように測定されたアライメントマーク34、35、38および39の各位置から、始端側アライメントマーク34および38の平均的な位置44ならびに終端側アライメントマーク35および39の平均的な位置45がそれぞれ求められる。平均的な位置45および45としては、重心位置が採用される。そして、これら平均的な位置44および45の中点をもって積層中心46が求められる。
次いで、上述した平均的な位置44および45を基準として、より特定的には、積層中心46を基準として、図4に示すような単位積層体積層工程が実施され、複数個の単位積層体40が、矢印47で示すように積層される。この積層工程は、必要回数繰り返され、かつプレス工程が実施されることによって、生のマザー積層体が得られる。
この生のマザー積層体は、次いで、図4において1点鎖線で示した分割線48に沿って分割される。その結果、複数個の生の積層体チップが得られる。
生の積層体チップは、これを焼成することによって焼結し、図1に示した部品本体22となる。ここで、セラミックグリーンシート32および36は、焼結後において、誘電体セラミック層23となり、内部導体膜33および37は、焼結後において、内部電極24または25となる。
そして、上述の部品本体22の各端部に外部電極26および27が形成されることによって、積層セラミックコンデンサ21が完成される。
以上説明した実施形態における単位積層体積層工程での位置合わせについて、図9(b)を参照して説明する。
この実施形態では、図9(b)に示すように、一方の単位積層体11と他方の単位積層体12とは、積層中心46を基準として位置合わせされる。そのため、図示したように、単位積層体11および12の各々において、上層13および15と下層14および16との間で位置ずれ(図9では、この位置ずれ量が、図9(a)の場合と同等とされている。)が生じていたとしても、たとえば一方の単位積層体11の下層14と他方の単位積層体12の下層16との間でのずれ19は、前述の図9(a)に示したずれ18より小さくすることができる。
図6は、この発明の第2の実施形態を説明するための図5に対応する図である。図6に示した第2の実施形態では、単位積層体は、積層された4枚のセラミックグリーンシートを備え、各セラミックグリーンシートに関連して、内部導体膜およびアライメントマークが形成されている。
より具体的には、アライメントマークとしては、図6に示すように、第1のセラミックグリーンシート上に形成される始端側アライメントマーク49および終端側アライメントマーク50、第2のセラミックグリーンシート上に形成される始端側アライメントマーク51および終端側アライメントマーク52、第3のセラミックグリーンシート上に形成される始端側アライメントマーク53および終端側アライメントマーク54ならびに第4のセラミックグリーンシート上に形成される始端側アライメントマーク55および終端側アライメントマーク56を有している。
そして、図6に示すように、始端側アライメントマーク49、51、53および55については、始端側カメラによる始端側カメラ視野57によって捉えられ、終端側アライメントマーク50、52、54および56については、終端側カメラによる終端側カメラ視野58によって捉えられる。
なお、第1のセラミックグリーンシート上に形成されたアライメントマーク49および50については、単位積層体の上方から撮像するとすれば、第2、第3および第4のセラミックグリーンシートを介して外部から透視される。第2のセラミックグリーンシート上に形成されたアライメントマーク51および52については、第3および第4のセラミックグリーンシートを介して外部から透視される。また、第3のセラミックグリーンシート上に形成されたアライメントマーク53および54については、第4のセラミックグリーンシートを介して外部から透視される。さらに、第4のセラミックグリーンシート上に形成されたアライメントマーク55および56については、単位積層体の外表面に位置しているので、外部から直接撮像される。
上述の場合において、たとえば、第1のセラミックグリーンシート上に形成されたアライメントマーク49および50については、単位積層体の下方から撮像して、外部から透視するために経由しなければならないセラミックグリーンシートの枚数を減らすようにしてもよい。
始端側カメラ視野57内にあるアライメントマーク49、51、53および55は、画像処理されることによって、各々の位置が測定され、これら測定された各位置からアライメントマーク49、51、53および55の平均的な位置59が、たとえば重心位置をもって求められる。同様に、終端側カメラ視野58内にあるアライメントマーク50、52、54および56は、画像処理されることによって、各々の位置が測定され、これら測定された各位置からアライメントマーク50、52、54および56の平均的な位置60が、たとえば重心位置をもって求められる。そして、これら平均的な位置59および60の中点をもって積層中心61とされる。
図5に示した第1の実施形態および図6に示した第2の実施形態のいずれにおいても、単位積層体に備えるセラミックグリーンシートの枚数と同じ個数のアライメントマークについて、位置の測定を行なったが、セラミックグリーンシートの枚数と位置の測定を行なうアライメントマークの個数とは必ずしも一致している必要はない。たとえば、単位積層体において4枚のセラミックグリーンシートを備えていても、位置が測定されるアライメントマークは4個未満、たとえば2個であってもよい。この場合には、以下の実施形態が有利に適用される。
図7は、この発明の第3の実施形態を説明するための図5に対応する図である。なお、図7では、始端側または終端側のいずれかのカメラ視野64が図示されている。カメラ視野64内には、単位積層体に備える第1のセラミックグリーンシート上に形成されたアライメントマーク65、第2のセラミックグリーンシート上に形成されたアライメントマーク66、第3のセラミックグリーンシート上に形成されたアライメントマーク67および第4のセラミックグリーンシート上に形成されたアライメントマーク68が示されている。
第3の実施形態では、まず、4個のアライメントマーク65〜68の各位置が画像処理によって測定される。そして、4個のアライメントマーク65〜68の中から基準とするアライメントマークが1つ選ばれる。ここでは、基準とするアライメントマークとして、内部導体膜の印刷での位置合わせの基準となった、第1のセラミックグリーンシート上に形成されたアライメントマーク65を選ぶことが好ましい。
そして、このアライメントマーク65を基準としながら、他のアライメントマーク66〜68について設計値からのずれ量が求められる。図7において、破線で示した四角形69の各頂点が、アライメントマーク65を基準としたときの他のアライメントマーク65〜67の各位置についての設計値を表している。
次に、上記設計値からのずれ量が最も小さいアライメントマーク、すなわち基準としたアライメントマーク65と、ずれ量が最も大きいアライメントマーク、図示の例では、アライメントマーク68とについて、位置を測定する工程が実施され、これらアライメントマーク65および68の平均的な位置70が求められる。そして、この平均的な位置70を基準として、複数個の単位積層体を積層する工程が進められる。
このように、第3の実施形態では、設計値からのずれ量を求める工程は、最初の単位積層体に対してのみ実施され、その後は、設計値からのずれ量が最も小さいアライメントマークと最も大きいアライメントマークとについて、位置が測定され、次いで平均的な位置が求められる。
以上説明した実施形態において、種々のアライメントマークは、円形のものとして図示されたが、アライメントマークは、他の形状とされてもよい。また、それが形成されるセラミックグリーンシートによって、アライメントマークの形状を変更してもよい。
また、図示した実施形態は、積層セラミックコンデンサの製造方法に向けられたものであったが、積層セラミックコンデンサ以外の積層セラミック電子部品の製造方法にも、この発明を適用することができる。
この発明の第1の実施形態による製造方法を適用して製造される積層セラミック電子部品の一例としての積層セラミックコンデンサ21を図解的に示す断面図である。 図1に示した部品本体22を製造するために作製される第1のセラミックグリーンシート32とその上に形成される内部導体膜33ならびにアライメントマーク34および35を備える構造物を示すもので、(a)は平面図であり、(b)は断面図である。 図2に示した工程の後、第2のセラミックグリーンシート36、内部導体膜37ならびにアライメントマーク38および39を形成して得られた単位積層体40を示すもので、(a)は平面図であり、(b)は断面図である。 図3に示した構造物からカット線41に沿ってカットされて取り出された状態にある、複数個の単位積層体40を積層する工程を示す断面図である。 図4に示した単位積層体積層工程の前において実施されるアライメントマーク34、35、38および39によるアライメント処理を説明するためのカメラ視野42および43を示す図である。 この発明の第2の実施形態を説明するための図5に対応する図である。 この発明の第3の実施形態を説明するための図5に対応する図である。 この発明にとって興味ある従来のアライメント処理を説明するための図5に対応する図である。 積層される2個の単位積層体11および12の位置関係を示す図であり、(a)は従来の場合を示し、(b)はこの発明の場合を示す。
符号の説明
11,12,40 単位積層体
13,15 上層
14,16 下層
21 積層セラミックコンデンサ
22 部品本体
23 誘電体セラミック層
24,25 内部電極
31 キャリアフィルム
32 第1のセラミックグリーンシート
33,37 内部導体膜
34,35,38,39,49〜56,65〜68 アライメントマーク
36 第2のセラミックグリーンシート
42,43,57,58,64 カメラ視野
44,45,59,60,70 平均的な位置
46,61 積層中心

Claims (6)

  1. セラミックグリーンシートを成形する工程と、前記セラミックグリーンシート上に位置されるべき内部導体膜を形成するとともに前記内部導体膜と一定の位置関係をもって前記内部導体膜と同時にアライメントマークを形成する工程とを実施することによって、積層された複数枚の前記セラミックグリーンシートおよび各前記セラミックグリーンシート上に位置する前記内部導体膜を備えるとともに、積層された複数枚の前記セラミックグリーンシートの各々上に位置する複数個の前記アライメントマークが積層方向に並んでいる、単位積層体を作製する、単位積層体作製工程と、
    複数個の前記単位積層体を積層する、単位積層体積層工程と
    を備え、
    前記単位積層体作製工程と前記単位積層体積層工程との間において、異なる前記セラミックグリーンシート上に位置される複数個の前記内部導体膜の各々と同時に形成された積層方向に並ぶ複数個の前記アライメントマークの各位置を測定する工程と、測定された各前記位置から複数個の前記アライメントマークの平均的な位置を求める工程とが実施され、前記単位積層体積層工程は、前記平均的な位置を基準として複数個の前記単位積層体を積層する工程を備える、積層セラミック電子部品の製造方法。
  2. 前記アライメントマークの位置を測定する工程において測定される前記アライメントマークは、前記単位積層体における外部に露出する面上に形成された前記アライメントマークを含む、請求項1に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  3. 前記アライメントマークは、前記セラミックグリーンシート上に形成される、請求項1または2に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  4. 前記アライメントマークの位置を測定する工程において測定される前記アライメントマークは、前記単位積層体の外表面を与える前記セラミックグリーンシート上に形成された前記アライメントマーク、および前記単位積層体において少なくとも1枚のセラミックグリーンシートを介して外部から透視できる前記アライメントマークを含む、請求項3に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  5. 前記アライメントマークの平均的な位置を求める工程は、測定された複数個の前記アライメントマークの位置の重心位置を求める工程を備える、請求項1ないし4のいずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  6. 前記アライメントマークの位置を測定する工程の後、測定された前記位置の、設計値からのずれ量を求める工程をさらに備え、その後、前記設計値からのずれ量が最も小さい前記アライメントマークと最も大きい前記アライメントマークとについて、前記アライメントマークの位置を測定する工程と、前記アライメントマークの平均的な位置を求める工程とを実施する、請求項1ないし5のいずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
JP2004183378A 2004-06-22 2004-06-22 積層セラミック電子部品の製造方法 Active JP4576900B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004183378A JP4576900B2 (ja) 2004-06-22 2004-06-22 積層セラミック電子部品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004183378A JP4576900B2 (ja) 2004-06-22 2004-06-22 積層セラミック電子部品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006012879A JP2006012879A (ja) 2006-01-12
JP4576900B2 true JP4576900B2 (ja) 2010-11-10

Family

ID=35779793

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004183378A Active JP4576900B2 (ja) 2004-06-22 2004-06-22 積層セラミック電子部品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4576900B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010238989A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Tdk Corp 積層セラミック電子部品の製造方法
JP2019161212A (ja) * 2018-03-09 2019-09-19 サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. 積層型キャパシタ

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08167544A (ja) * 1994-12-09 1996-06-25 Tdk Corp 積層セラミック電子部品製造装置
JPH1145838A (ja) * 1997-06-18 1999-02-16 Hitachi Metals Ltd セラミック積層部品及びセラミックグリーンシート
JP2000021680A (ja) * 1998-07-06 2000-01-21 Tdk Corp 積層チップ部品の製造方法及びその装置
JP2001085271A (ja) * 1999-09-16 2001-03-30 Tdk Corp 積層セラミック電子部品の製造方法
JP2003133170A (ja) * 2001-08-10 2003-05-09 Murata Mfg Co Ltd 積層セラミック電子部品の製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08167544A (ja) * 1994-12-09 1996-06-25 Tdk Corp 積層セラミック電子部品製造装置
JPH1145838A (ja) * 1997-06-18 1999-02-16 Hitachi Metals Ltd セラミック積層部品及びセラミックグリーンシート
JP2000021680A (ja) * 1998-07-06 2000-01-21 Tdk Corp 積層チップ部品の製造方法及びその装置
JP2001085271A (ja) * 1999-09-16 2001-03-30 Tdk Corp 積層セラミック電子部品の製造方法
JP2003133170A (ja) * 2001-08-10 2003-05-09 Murata Mfg Co Ltd 積層セラミック電子部品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006012879A (ja) 2006-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5332475B2 (ja) 積層セラミック電子部品およびその製造方法
JP5589982B2 (ja) 積層セラミック電子部品
KR20060103834A (ko) 적층전자부품 및 그 제조방법
KR20150050421A (ko) 적층 세라믹 콘덴서
US7828033B2 (en) Method of manufacturing multilayer capacitor and multilayer capacitor
JP4375006B2 (ja) 積層セラミックコンデンサおよびその製造方法
KR20010070317A (ko) 적층 세라믹 전자 부품 및 그 제조 방법
JP2020167198A (ja) 積層セラミックコンデンサ
WO2006040959A1 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法とその製造装置
JP2020167197A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP2020068227A (ja) 積層セラミック電子部品
JP2009043867A (ja) セラミックグリーンシート構造、及び、積層セラミック電子部品の製造方法
JP2004063766A (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法及びグラビア印刷方法
JP2019140374A (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法及び積層セラミック電子部品
JP2015053512A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP4576900B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
JP4539489B2 (ja) 積層コンデンサの製造方法
JP6024353B2 (ja) 積層型電子部品
JP2005327999A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP2004165375A (ja) セラミック積層体の製法
JP2010016101A (ja) 積層型電子部品の製造方法
KR100846079B1 (ko) 적층 콘덴서의 제조 방법 및 적층 콘덴서
JP2002299149A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP2006013245A (ja) 積層セラミックコンデンサおよびその製造方法
JP2010080615A (ja) 積層コンデンサ、積層コンデンサの実装構造及び積層コンデンサの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070406

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100727

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100809

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130903

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4576900

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150