JP2006319247A - 電磁波シールドフィルム、シールドフィルタ及びそれらの製造方法 - Google Patents

電磁波シールドフィルム、シールドフィルタ及びそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 透明性と粘着性とを併せ持つ電磁波シールドフィルム、シールドフィルタ及びそれらの製造方法を提供する。
【解決手段】 透明基材に接着剤を介して貼り合わせた金属箔をケミカルエッチングプロセスにより金属製メッシュを形成させ、その金属製メッシュの上に、紫外線で硬化可能なカルボキシル基を含まない(メタ)アクリル樹脂を主成分とする樹脂層形成用組成物を塗布し、紫外線照射により硬化させた後の樹脂層が粘着性を有することを特徴とする電磁波シールドフィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電磁波シールドフィルム、シールドフィルタ及びそれらの製造方法に関する。更に詳しくはプラズマディスプレイパネルより放射される電磁波を画像劣化させることなく遮蔽する電磁波シールドフィルム、シールドフィルタと、それらを効率良く製造する方法に関する。
近年のフラットパネルディスプレイの高性能化にはめざましいものがある。フラットパネルディスプレイの一つであるプラズマディスプレイパネル(以下PDPと略す)も例外でない。PDPは、高解像度化、ハイコントラスト化、省電力化等がモデル変更毎に実施されている。一方、PDPはその発光原理から電磁波を放射するという欠点がある。この電磁波は、周辺の電子機器へのノイズ混入の原因となる。欧米では、既に法規制がなされている。また、日本では、欧米の法規制をもとにメーカーが自主規制をおこなっている。
これら電磁波の遮蔽方法としては、機器筐体そのものを金属体または、高導電体にしたり回路基板と回路基板の間に金属板を挿入する、ケーブルに金属箔を巻き付ける等の方法がある。
一方、ディスプレイ前面から放射される電磁波は、透明性を低下させることなく遮蔽する必要がある。この透明性と遮蔽性の両者を高次に実現する手段として発明者らは、特許文献1に記載される方法を提案した。この方法によれば、電磁波遮蔽と透明性を両立することが可能である。
また、高い生産性が可能となる手段として、特許文献2に記載される方法を提案した。
しかしながら、これらの方法で製造されたものは、粘着性が付与されていないために、ガラスや透明基材等に貼り合わせる際に、別途粘着材を用いる必要があった。
特開2003−275897号公報 特開2004−39981号公報
本発明は、かかる点に鑑み、透明性と粘着性とを併せ持つ電磁波シールドフィルム、シールドフィルタ及びそれらの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、(1)透明基材に接着剤を介して貼り合わせた金属箔をケミカルエッチングプロセスにより金属製メッシュを形成させ、その金属製メッシュの上に、紫外線で硬化可能なカルボキシル基を含まない(メタ)アクリル樹脂を主成分とする樹脂層形成用組成物を塗布し、紫外線照射により硬化させた後の樹脂層が粘着性を有することを特徴とする電磁波シールドフィルムに関する。
また、本発明は、(2)カルボキシル基を含まない(メタ)アクリル樹脂が、官能基としてヒドロキシル基、グリシジルエーテル基、アミド基のいずれかを含む上記(1)に記載の電磁波シールドフィルムに関する。
また、本発明は、(3)上記樹脂層のガラスに対する密着力が、2.0N/25mm以上である上記(1)または上記(2)に記載の電磁波シールドフィルムに関する。
また、本発明は、(4)耐熱性試験80℃、500時間、耐湿性試験60℃、95%RH、500時間放置後に、分光特性の変化率がY(±3%)、x(±0.003)、y(±0.003)の範囲内である上記(1)ないし上記(3)のいずれかに記載の電磁波シールドフィルムに関する。
また、本発明は、(5)上記(1)ないし上記(4)のいずれかに記載の電磁波シールドフィルムをガラスに貼合したシールドフィルタに関する。
さらに、本発明は、(6)透明基材に接着剤を介して貼り合わせた金属箔をケミカルエッチングプロセスにより金属製メッシュを形成する工程、その金属製メッシュの上に紫外線で硬化可能なカルボキシル基を含まない(メタ)アクリル樹脂を主成分とする樹脂層形成用組成物を塗布する工程、紫外線照射により樹脂層形成用組成物を硬化させ樹脂層に粘着性を付与する工程を有する電磁波シールドフィルムの製造方法に関する。
また、本発明は、(7)カルボキシル基を含まない(メタ)アクリル樹脂が、官能基としてヒドロキシル基、グリシジルエーテル基、アミド基のいずれかを含む上記(6)に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法に関する。
また、本発明は、(8)上記樹脂層のガラスに対する密着力が、2.0N/25mm以上である上記(6)または上記(7)に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法に関する。
また、本発明は、(9)耐熱性試験80℃、500時間、耐湿性試験60℃、95%RH、500時間放置後に、分光特性の変化率がY(±3%)、x(±0.003)、y(±0.003)の範囲内である上記(6)ないし上記(8)のいずれかに記載の電磁波シールドフィルムの製造方法に関する。
また、本発明は、(10)上記(6)ないし上記(9)のいずれかに記載の電磁波シールドフィルムの製造方法により得られた電磁波シールドフィルムにガラスに貼合したシールドフィルタの製造方法に関する。
本発明の電磁波シールドフィルムは、透明性に優れ、粘着性を有している為に、フィルタを製造する場合に、別途粘着フィルムを必要としないために、コスト低減が可能となり、生産性が向上する。また、本発明の電磁波シールドフィルムは、シールド性と透明性に優れており、シールドフィルタ、プラズマディスプレイパネル等に好適である。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明で使用する透明基材としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなどのポリオレフィン類、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル系樹脂、ポリスルホン、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ポリイミド、(メタ)アクリルなどが挙げられ、それらに限定されるものではない。これらは、2種類以上を共重合したりブレンドしてもかまわない。また、厚み方向に2類以上のものを積層することも可能である。重要なことは、ディスプレイの前面に配置した際に画像劣化を起こさないために均質であることである。また、可視光透過率は70%以上が好ましい。厚みとして、5μm以上が好ましく、25〜200μmであれば更に好ましい。5μm未満では、加工の際の搬送性などのハンドリング性が劣る傾向がある。また200μmを超えると、材料の均質性、可視光透過率が劣り画像劣化の原因になる恐れがあるため好ましくない。
本発明で用いる金属箔としては、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、鉄、金、銀、チタンなど、または、これらの合金も使用することができる。電磁波シールド性、エッチング加工、価格などの観点から、銅、アルミニウムが好ましい。その厚みは、6μm以上が好ましく9〜12μmであれば更に好ましい。金属箔は、特に透明基材と接着する側の表面粗さが重要である。この金属箔は、後にエッチングを行い、金属製のメッシュを形成する。金属箔のエッチング後の接着剤表面には、金属箔表面の凹凸が転写し不透明となる。そのためこの凹凸を埋めて透明化を行う必要がある。金属箔表面の凹凸(表面粗度)を大きくし過ぎると、この透明化が困難となるため、好ましい金属箔の表面粗度としては、算術平均粗さ(Ra)1.0μm以下が好ましく、Ra 0.4μm以下であれば更に好ましい。
本発明で使用する透明基材と金属箔とを貼り合わせる接着剤は、特に制限しないが、例えば、熱可塑系、熱硬化系、放射線硬化系などがある。熱可塑系及び熱硬化系接着剤の場合、金属箔、透明基材のどちらか一方、または両方に接着剤を塗布する。塗布する接着剤に特に制限はないが、所望の温度で流動接着する組成物が好ましい。これらの接着剤の軟化温度は、取り扱い性から150℃以下が好ましい。80〜120℃であれば更に好ましい。用いる接着剤樹脂系にもよるが、その重量平均分子量は104〜6が好ましい。10未満では、凝集力が低くなり透明基材と金属箔の密着性が低下する恐れがある。
接着剤組成物の系を例示すると、天然ゴム、ジエン類、ポリエーテル類、ポリエステル類、フェノキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。必要に応じて2類以上をブレンドすることも可能である。さらに溶媒での希釈、架橋剤、架橋触媒、着色剤、近赤外線吸収剤、カップリング剤等の添加も可能である。
放射線硬化系の場合、ラジカル重合系、カチオン重合系などがある。材質としては、主材として、例えばアクリルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、エステルアクリレート、エーテルアクリレートなどのアクリロイル(それらに相等するメタクリロイル基)を有するモノマー、オリゴマー、ポリマーがある。また、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アリル系樹脂などがある。これらは、単独で用いてもあるいは、2種以上を混合して用いても良い。またこれらに、必要に応じて感光剤及び増感剤を加えた組成物を用いる。
次に、透明基材と金属箔とを上記の接着剤を介して接着する。この方法に特に制限はないが、プレス法、ロールラミネート法、オートクレーブ法等が挙げられる。作業性、経済性を勘案するとロールラミネートが好ましい。さらには、ロール to ロールで連続して処理することが好ましい。
上述のようにして得られた、透明基材に接着剤を介して貼り合わせた金属箔をエッチングして金属製のメッシュを形成する。その方法としてはエッチング精度、効率を勘案するとマイクロリソグラフ法が好ましい。この方法には、フォトリソグラフ、X線リソグラフ、電子線リソグラフ、イオンビームリソグラフ法などがある。これらの中でもその簡便性、量産性の点からフォトリソグラフ法が最も効率がよい。この作業もロール to ロールでの連続加工が好ましい。メッシュの形状には、制限はない。メッシュを構成する単位のピッチは、100〜500μmが好ましく、150〜300μmであれば更に好ましい。また構成単位のラインの幅は、5〜25μmが好ましく、7〜20μmであれば更に好ましい。
上記のようにして形成した金属製メッシュ側に、紫外線で硬化可能なカルボキシル基を含まない(メタ)アクリル樹脂を主成分とする樹脂層形成用組成物を塗布し、紫外線照射により硬化させ、樹脂層が粘着性を有するようにする。
本発明でいう紫外線とは、波長範囲は約180〜460nmであり適当な発生源としては、メタルハライドランプ、低圧〜超高圧の水銀ランプ、水銀アークなどある。
前述の金属製メッシュは、不透明性のものである。透明基材と金属箔とを貼り合わせ金属箔がエッチングされた接着剤の表面は、金属箔の凹凸を転写しているために、光が乱反射して透明性が失われている状態になっている。そのままでは、本用途であるディスプレイとしては、使用できないので、樹脂を埋め込んで、透明性を得ることが必要となる。さらには、ガラスや多機能フィルム(反射防止、近赤外線吸収、Neカット(ネオン発光スペクトルの595nmを吸収するフィルム))を直接貼合できるように、その樹脂層を形成後に、樹脂自体に粘着性を有する必要がある。その形成方法としては、凹凸部分に埋め込む際には、液状のもので、埋め込みした後には、粘着性を有した樹脂層(膜)であることが重要となる。最も有用な樹脂としては、紫外線で硬化可能な樹脂である。さらには、本用途の重要特性である透明性を有するためには、カルボキシル基を含まない(メタ)アクリル樹脂を主成分とする樹脂層形成用組成物を使用する。ここで、主成分とは、50重量%以上を含むものである。また、(メタ)アクリル樹脂は、アクリル樹脂とメタクリル樹脂を意味する。(メタ)アクリル樹脂には、カルボキシル基以外の官能基を付加させたものを用いる。その官能基としては、ヒドロキシル基、グリシジルエーテル基、アミド基、カルボニル基、アルデヒド基などがある。好ましくは、ヒドロキシル基、グリシジルエーテル基、アミド基である。官能基として、カルボキシル基を使用した場合、耐熱性試験80℃、500時間、耐湿性試験60℃、95%RH、500時間放置後に、分光特性の変化率がY(±3%)、x(±0.003)、y(±0.003)の範囲内を満足することができず、本製品用途であるプラズマディスプレイには、使用できなくなる。これは、上述の信頼性試験中に、アクリル樹脂中のカルボキシル基と金属成分が化学反応により、樹脂が変色するからである。
また硬化後の樹脂のガラス転移点は、0℃以下であることが好ましい。これは、本発明における粘着性を有する必要があるためである。
粘着性を有する樹脂層面をガラスに貼合した際の密着力は、剥離強度として、2.0N/25mm以上が好ましい。これらは、耐熱性試験80℃、500時間、耐湿性試験60℃、95%RH、500時間経過後でも、初期密着力を保持する必要がある。
(メタ)アクリル樹脂を主成分とする樹脂層形成用組成物には、紫外線照射により硬化させるため光増感剤あるいは光開始剤を用いる。
光増感剤あるいは光開始剤としては、一般にベンゾフェノン系、アントラキノン系、ベンゾイン系、スルホニウム塩、ジアゾニウム塩、オニウム塩等の公知の材料を使用することが可能である。
樹脂層形成用組成物には、熱可塑性樹脂をブレンドすることも可能である。具体例を挙げると、ポリイソプレン、ポリ−1,2−ブタジエン、ポリイソブテンなどのジエン類、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリビニルエチルエーテル、ポリビニルブチルエーテルなどのポリエーテル類、ポリビニルアセテート、ポリビニルプロピオネートなどのポリエステル類等である。また必要に応じて、希釈剤、可塑剤、着色剤、紫外線吸収、粘着付与剤などを配合することも可能である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
透明基材として、厚さ125μmのポリエチレンテレフタレート(PET、東洋紡績株式会社製、A−4100)を用い、そこにポリエステル系接着剤(東洋紡績株式会社製、バイロンUR1350)を塗工機で均一に塗布、乾燥した。乾燥後の接着剤厚みは、20μmであった。この接着剤付き透明基材と金属箔として銅箔を用い、ロールラミネータを用いて連続してラミネートしクラッド材を得た。ラミネート条件は、ラミネート温度:130℃、ラミネート圧力:0.5MPaで行った。
次にこのクラッド材の銅箔を、ロール to ロールで、銅箔を連続ケミカルエッチングして金属製のメッシュを得た。メッシュ部の大きさは、一辺:560mm、他辺:960mmであり、このメッシュ部内の全面にピッチ:300μm、ライン幅12μmの銅の格子を形成した。このメッシュ部の周辺4辺には幅10mmの銅がアースとして残っている。さらに、長手方向のアースとアースの間隔を3mmとした。このエッチングで形成したメッシュのエッチングにより除去された部分の接着剤面は、銅箔表面の凹凸を転写しており可視光を乱反射して不透明であった。
このエッチングで形成した金属製のメッシュ部のみに下記の紫外線硬化型樹脂Aを間欠塗工機を用いて選択的に塗工した。酸素を遮断することを目的に表面に離型PETフィルム(東洋紡績株式会社製、E7002−50μm)をラミネートしてUVランプで紫外線を照射して電磁波シールドフィルムを作製した。
上記の紫外線硬化樹脂Aの組成は、以下のとおりである。
Figure 2006319247
得られた電磁波シールドフィルムの可視光透過率は、81%であり、ヘイズは、2.7%と透明感に優れるものであった。また、ガラスに対する密着力5.0N/25mmであった。耐熱性試験80℃、500時間、耐湿性試験60℃、95%RH、500時間放置後に、分光特性の変化率がY(±3%)、x(±0.003)、y(±0.003)の範囲内であった。
(比較例1)
実施例1と同様にしてエッチングで形成した金属製のメッシュを得た。
メッシュ部のみに下記の紫外線硬化型樹脂Bを間欠塗工機を用いて選択的に塗工した。酸素を遮断することを目的に表面に離型PETフィルム(東洋紡績株式会社製、E7002−50μm)をラミネートしてUVランプで紫外線を照射して電磁波シールドフィルムを得た。
上記の紫外線硬化樹脂Bの組成は、以下のとおりである。
Figure 2006319247
得られた電磁波シールドフィルムの可視光透過率は、80%であり、ヘイズは、3.1%と透明感に優れるものであった。また、ガラスに対する密着力5.0N/25mmであった。しかし、耐熱性試験80℃、500時間、耐湿性試験60℃95%RH、500時間放置後に、白化してしまい、分光特性の変化率がY(±3%)、x(±0.003)、y(±0.003)の範囲を満足できなかった。
(比較例2)
実施例1と同様にしてエッチングで形成した金属製のメッシュを得た。
メッシュ部のみに下記の紫外線硬化型樹脂Cを間欠塗工機を用いて選択的に塗工した。酸素を遮断することを目的に表面に離型PETフィルム(東洋紡績株式会社製、E7002−50μm)をラミネートしてUVランプで紫外線を照射して電磁波シールドフィルムを得た。
上記の紫外線硬化樹脂Cの組成は、以下のとおりである。
Figure 2006319247
得られた電磁波シールドフィルムの可視光透過率は、80%であり、ヘイズは、3.1%と透明感に優れるものであった。また、ガラスに対する密着力5.0N/25mmであった。しかし、耐熱性試験80℃、500時間、耐湿性試験60℃、95%RH、500時間放置後に、変色してしまい、分光特性の変化率がY(±3%)、x(±0.003)、y(±0.003)の範囲内を満足できなかった。
比較例1に示したようにアクリル樹脂にMMA(メチルメタアクリレート)を共重合しカルボキシル基を含むと、分光特性が悪くなる。また、比較例2のように(メタ)アクリル樹脂を用いないと、比較例1と同様に分光特性が悪くなった。これに対し、実施例1で示した本発明の紫外線で硬化可能なカルボキシル基を含まないアクリル樹脂を主成分とする樹脂層形成用組成物を塗布し、紫外線照射により硬化させた後の樹脂層が粘着性を有する電磁波シールドフィルムは、分光特性が良好である。
本発明の電磁波シールドフィルムは、透明性に優れ、粘着性を有している為に、フィルタを製造する場合に、別途粘着フィルムを必要とせずコスト低減が可能となる。そして、プラズマディスプレイパネル等に好適である。



Claims (10)

  1. 透明基材に接着剤を介して貼り合わせた金属箔をケミカルエッチングプロセスにより金属製メッシュを形成させ、その金属製メッシュの上に、紫外線で硬化可能なカルボキシル基を含まない(メタ)アクリル樹脂を主成分とする樹脂層形成用組成物を塗布し、紫外線照射により硬化させた後の樹脂層が粘着性を有することを特徴とする電磁波シールドフィルム。
  2. カルボキシル基を含まない(メタ)アクリル樹脂が、官能基としてヒドロキシル基、グリシジルエーテル基、アミド基のいずれかを含む請求項1に記載の電磁波シールドフィルム。
  3. 上記樹脂層のガラスに対する密着力が、2.0N/25mm以上である請求項1または請求項2に記載の電磁波シールドフィルム。
  4. 耐熱性試験80℃、500時間、耐湿性試験60℃、95%RH、500時間放置後に、分光特性の変化率がY(±3%)、x(±0.003)、y(±0.003)の範囲内である請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電磁波シールドフィルム。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の電磁波シールドフィルムをガラスに貼合したシールドフィルタ。
  6. 透明基材に接着剤を介して貼り合わせた金属箔をケミカルエッチングプロセスにより金属製メッシュを形成する工程、その金属製メッシュの上に紫外線で硬化可能なカルボキシル基を含まない(メタ)アクリル樹脂を主成分とする樹脂層形成用組成物を塗布する工程、紫外線照射により樹脂層形成用組成物を硬化させ樹脂層に粘着性を付与する工程を有する電磁波シールドフィルムの製造方法。
  7. カルボキシル基を含まない(メタ)アクリル樹脂が、官能基としてヒドロキシル基、グリシジルエーテル基、アミド基のいずれかを含む請求項6に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
  8. 上記樹脂層のガラスに対する密着力が、2.0N/25mm以上である請求項6または請求項7に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
  9. 耐熱性試験80℃、500時間、耐湿性試験60℃、95%RH、500時間放置後に、分光特性の変化率がY(±3%)、x(±0.003)、y(±0.003)の範囲内である請求項6ないし請求項8のいずれかに記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
  10. 請求項6ないし請求項9のいずれかに記載の電磁波シールドフィルムの製造方法により得られた電磁波シールドフィルムにガラスに貼合したシールドフィルタの製造方法。


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