JP2006305773A - 画像形成方法及びインクジェット記録装置 - Google Patents

画像形成方法及びインクジェット記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006305773A
JP2006305773A JP2005128286A JP2005128286A JP2006305773A JP 2006305773 A JP2006305773 A JP 2006305773A JP 2005128286 A JP2005128286 A JP 2005128286A JP 2005128286 A JP2005128286 A JP 2005128286A JP 2006305773 A JP2006305773 A JP 2006305773A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
liquid
recording medium
radiation
recording paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005128286A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4714949B2 (ja
Inventor
Tetsuzo Kadomatsu
哲三 門松
Masaaki Konno
雅章 紺野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2005128286A priority Critical patent/JP4714949B2/ja
Priority to US11/409,953 priority patent/US7628481B2/en
Publication of JP2006305773A publication Critical patent/JP2006305773A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4714949B2 publication Critical patent/JP4714949B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2107Ink jet for multi-colour printing characterised by the ink properties
    • B41J2/2114Ejecting transparent or white coloured liquids, e.g. processing liquids
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J11/00Devices or arrangements  of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, for supporting or handling copy material in sheet or web form
    • B41J11/0015Devices or arrangements  of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, for supporting or handling copy material in sheet or web form for treating before, during or after printing or for uniform coating or laminating the copy material before or after printing
    • B41J11/002Curing or drying the ink on the copy materials, e.g. by heating or irradiating
    • B41J11/0021Curing or drying the ink on the copy materials, e.g. by heating or irradiating using irradiation
    • B41J11/00214Curing or drying the ink on the copy materials, e.g. by heating or irradiating using irradiation using UV radiation
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J11/00Devices or arrangements  of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, for supporting or handling copy material in sheet or web form
    • B41J11/007Conveyor belts or like feeding devices
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/0011Pre-treatment or treatment during printing of the recording material, e.g. heating, irradiating
    • B41M5/0017Application of ink-fixing material, e.g. mordant, precipitating agent, on the substrate prior to printing, e.g. by ink-jet printing, coating or spraying
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M7/00After-treatment of prints, e.g. heating, irradiating, setting of the ink, protection of the printed stock
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M7/00After-treatment of prints, e.g. heating, irradiating, setting of the ink, protection of the printed stock
    • B41M7/0081After-treatment of prints, e.g. heating, irradiating, setting of the ink, protection of the printed stock using electromagnetic radiation or waves, e.g. ultraviolet radiation, electron beams
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M7/00After-treatment of prints, e.g. heating, irradiating, setting of the ink, protection of the printed stock
    • B41M7/009After-treatment of prints, e.g. heating, irradiating, setting of the ink, protection of the printed stock using thermal means, e.g. infrared radiation, heat

Abstract

【課題】
輻射線硬化型インクを用いたインクジェットプリンとシステムにおいて、画像形成後の記録媒体の乾燥効率を向上させて高速印字を可能にするとともに、高品質な画像を得ることができる画像形成方法及びインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】
処理液202を付着させた記録紙16に水性エマルジョン型UVインク210を吐出させ、記録紙16上で着弾したインク212を処理液202に反応させインク溶媒234とインク色材及びUVモノマー等の凝集物に分離させる。UV光源26からUV光240を照射して凝集物230を硬化させた後に、多孔質ローラ28によりインク溶媒234を含む液体が除去される。更に、乾燥処理部29によって記録紙16上に残留する液体を乾燥させるように構成される。
【選択図】 図7

Description

本発明は、画像形成方法及びインクジェット記録装置に係り、特に、紫外線硬化型インクなど輻射線硬化型インクを用いたインクジェット記録装置における画像形成技術に関する。
従来より、画像形成装置として、多数のノズルを配列させたインクジェットヘッドを有するインクジェット記録装置が知られている。このインクジェット記録装置は、インクジェットヘッドと記録媒体を相対的に移動させながら、ノズルからインクを液滴として吐出して、記録媒体上にドットを形成することにより、画像を形成するものである。
ところで、インクジェットプリンタに用いられるインクとして、紫外線(UV)及び電子線(EB)などの照射を受けることにより硬化するインクがある。例えば、紫外線硬化型インクは、色材と、重合性モノマー又はオリゴマーと、光触媒反応によりモノマー又はオリゴマーの架橋反応や重合反応を進行させる光重合開始剤、光重合促進剤等とを含んで組成され、紫外線の照射による架橋反応又は重合反応によって硬化する。
特許文献1に記載された光硬化型インクでは、2液式のインクにおけるインク組成物に反応性モノマー、反応性オリゴマー、反応性ポリマー、反応性糖の少なくとも1つから成る高沸点性湿潤剤を含み、凝集用液に多価金属塩、光硬化剤を含み、該インクと該凝集剤を反応させて、画質や対抗性などを向上させ、不揮発性の湿潤剤の残留による画像部分の「ベトツキ」を防止するように構成されている。
また、特許文献2に記載されたインク吸収体及び該インク吸収体を用いた画像形成装置・方法では、メディア付着後にインク中の色材及び溶媒成分を分離し、溶媒成分のみを離形性を有する吸収体により吸収し、乾燥を促進させるように構成されている。
特開2001−348519号公報 特開2001−179959号公報
しかしながら、一般に、紫外線などを照射してインクを硬化させるタイプのインク(例えば、特許文献1の硬化型インク)を用いると、記録媒体上に形成されるドットの高さによって記録画像にレリーフ感が生じてしまう。
特許文献1に記載された光硬化型インクでは、、例えば、印字後に記録媒体を乾燥させることで記録媒体上に形成されるドットの高さを低くすることができるが、高速且つ低エネルギーの水分除去が困難である。また、高速印字時に問題となる乾燥時間を短縮するために記録媒体上に残留する水分(溶媒)を除去するための技術については記載されていない。
また、特許文献2に記載されたインク吸収体及び該インク吸収体を用いた画像形成装置・方法では、吸収体にインク色材が付着してしまい、この吸収体に付着したインク色材が他の画像や記録媒体に付着して、これらを汚してしまうことがあり得る。また、非浸透媒体へのインク色材の定着性が悪いといった問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、輻射線硬化型インクを用いたインクジェットプリントシステムにおいて、画像形成後の記録媒体の乾燥効率を向上させて高速印字を可能にするとともに、高品質な画像を得ることができる画像形成方法及びインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明に係る画像形成方法は、顔料系色材と、輻射線硬化型モノマー、輻射線硬化型オリゴマー及び前記輻射線硬化型モノマーと前記輻射線硬化型オリゴマーとの混合物のうち少なくとも1つを含んだ含有物と、を有する水性エマルジョン型インクと反応させる処理液を記録媒体に付着させる処理液付着工程と、前記処理液付着工程の後に、インクジェットヘッドを用いて前記処理液が付着した前記記録媒体に、前記水性エマルジョン型インクを吐出させるインク吐出工程と、前記インク吐出工程の後に、前記記録媒体上で前記水性エマルジョン型インクが前記処理液と反応して前記顔料系色材及び前記含有物の凝集物がインク溶媒を含む液体成分と相分離した状態で、前記記録媒体の少なくとも前記顔料系色材及び前記含有物の凝集物に輻射線を照射して前記顔料系色材及び前記含有物の凝集物を硬化させる輻射線照射工程と、前記輻射線照射工程の後に、前記インク溶媒を含む液体成分の少なくとも一部を前記記録媒体から除去する液体除去工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、水性エマルジョン型インクを用いて記録媒体上に所望の画像を形成するインクジェット記録装置において、記録媒体上で顔料系色材と、輻射線硬化型モノマー、輻射線硬化型オリゴマー及び前記輻射線硬化型モノマーと前記輻射線硬化型オリゴマーとの混合物のうち少なくとも1つを含んだ含有物と、を凝集させるとともに、該凝集物とインク溶媒を含む液体成分とを分離させ、顔料系色材及び該含有物の凝集物を輻射線照射によって硬化させた後に、記録媒体上の該液体成分が除去されるので、熱乾燥に比べて高速で液体の除去を行うことができるとともに液体除去効率の向上が見込まれる。
また、熱乾燥に比べて液体除去処理に必要なエネルギーが低減されるとともに、凝集物の上に液体成分が存在するので、酸素による重合阻害を防止し、該凝集物の硬化に必要なエネルギーが低減される。更に、記録媒体上に着弾したインクの大部分が定着するタイプのインクに比べてインク厚みを低減させることができ、また、臭気及び有害物質等の揮発が抑制される。
即ち、高速且つ低エネルギーで記録媒体上の液体成分が除去されるとともに、記録媒体上に形成されるドットの高さが低くなり記録媒体に形成される画像に生じるレリーフ感が低減化される。
水性エマルジョン型インクには、顔料系色材と、輻射線硬化型モノマー、輻射線硬化型オリゴマー及び前記輻射線硬化型モノマーと前記輻射線硬化型オリゴマーとの混合物のうち少なくとも1つを含んだ含有物と、が水を主成分とするインク溶媒に乳化(分散)しているものを含む。
処理液付着工程における記録媒体への処理液付着は、記録媒体上に形成される画像データによらず記録媒体上に均一に付着させてもよいし、画像データに応じて付着させてもよい。
記録媒体は吐出ヘッドによって画像形成体の吐出を受ける媒体(メディア)であり、連続用紙、カット紙、シール用紙、OHPシート等の樹脂シート、フイルム、布、その他材料や形状を問わず、様々な媒体を含む。
請求項2に記載された発明は、請求項1記載の画像形成方法の一態様に係り、前記液体除去工程の後に、前記インク溶媒を含む液体成分の少なくとも一部が除去された前記記録媒体を乾燥させる乾燥工程を含むことを特徴とする。
請求項2に記載された発明によれば、液体除去工程の後に乾燥工程を備えることで、液体除去工程において除去できない液体成分を確実に除去することができる。なお、この乾燥工程では、記録媒体の種類や記録媒体上に残留する液体成分の量に応じて乾燥能力が制御される態様が好ましい。
また、前記目的を達成するために、請求項3に記載の発明に係るインクジェット記録装置は、顔料系色材と、輻射線硬化型モノマー、輻射線硬化型オリゴマー及び前記輻射線硬化型モノマーと前記輻射線硬化型オリゴマーとの混合物のうち少なくとも1つを含んだ含有物と、を有する水性エマルジョン型インクと反応させる処理液を記録媒体に付着させる処理液付着手段と、前記処理液が付着した前記記録媒体に、前記水性エマルジョン型インクを吐出させるインクジェットヘッドと、前記記録媒体上において前記水性エマルジョン型インクと前記処理液を反応させて前記顔料系色材及び前記含有物の凝集物とインク溶媒を含む液体成分とを分離させた状態で、前記記録媒体に輻射線を照射して前記顔料系色材及び前記含有物の凝集物を硬化させる輻射線照射手段と、前記顔料系色材及び前記含有物の凝集物と前記インク溶媒を含む液体成分とを分離させた状態の前記記録媒体から前記インク溶媒を含む液体成分の少なくとも一部を除去する液体除去手段と、を含むことを特徴とする。
記録媒体を所定の方向(例えば、記録媒体の幅方向に略直交する方向)に沿って搬送させる搬送手段を備え、該搬送手段の搬送方向上流側から、処理液付着手段、インクジェットヘッド、輻射線照射手段、液体除去手段の順に配置される。なお、固定された記録媒体に対して処理液付着手段やインクジェットヘッドなどを移動させてもよいし、記録媒体及び処理液付着手段等の双方を移動させてもよい。
インクジェットヘッドには、記録媒体の全幅(記録媒体の画像形成可能幅)に対応した長さの吐出孔列を有するライン型ヘッドや、記録媒体の全幅に満たない長さの吐出孔列を有する短尺ヘッドを記録媒体の幅の方向へ走査させるシリアル型ヘッドがある。
ライン型のインクジェットヘッドには、記録媒体の全幅に対応する長さに満たない短尺の吐出孔列を有する短尺ヘッドを千鳥状に配列して繋ぎ合わせて、記録媒体の全幅に対応する長さとしてもよい。
請求項4に記載された発明は、請求項3記載のインクジェット記録装置の一態様に係り、前記液体除去手段によって前記インク溶媒を含む液体成分の少なくとも一部が除去された前記記録媒体を乾燥させる乾燥手段を備えたことを特徴とする。
乾燥手段の乾燥能力を制御する乾燥制御手段を備え、記録媒体の種類や記録媒体上に残留する液体成分の量に応じて、乾燥手段の乾燥能力を制御する態様が好ましい。
請求項5に記載された発明は、請求項3又は4記載のインクジェット記録装置の一態様に係り、前記液体除去手段は、前記記録媒体上の前記液体に接触させて前記記録媒体上の前記インク溶媒を含む液体成分の少なくとも一部を吸収除去する吸収部材を有することを特徴とする。
記録媒体に対する吸収部材の押圧力を制御する押圧制御手段を備え、該押圧力を制御して吸収部材の吸収能力を制御する態様が好ましい。なお、吸収部材には、多孔質部材や不織布、ポリマーなどが好適に用いられる。
請求項6に記載された発明は、請求項3、4又は5記載のインクジェット記録装置の一態様に係り、処理液付着手段は、前記水性エマルジョン型インクと反応させる前記処理液を前記記録媒体に吐出させる処理液吐出ヘッドを含むことを特徴とする。
請求項6記載の発明によれば、処理液付着手段に処理液吐出ヘッドを用いると、記録媒体のインクが吐出される領域に対応して処理液を付着させることが可能になり、記録媒体上に均一に処理液を付着させる場合に比べて処理液の消費量低減が見込まれる。なお、処理液吐出ヘッドを備える態様では、画像データに応じて処理液を吐出させてもよいし、処理液用の吐出データに基づいて処理液を吐出させてもよい。
処理液吐出ヘッドは、請求項1に記載されたインクジェットヘッドと一体に構成してもよいし、インクジェットヘッドの一部として構成してもよい。
本発明によれば、記録媒体上で水性エマルジョン型インクと処理液とを反応させて該インクに含有する顔料系色材や輻射線硬化型モノマー等を凝集させて、該凝集物とインク溶媒を含む液体成分とを分離させた後に、顔料系色材や輻射線硬化型モノマー等の凝集物に輻射線を照射して硬化させ、その後、インク溶媒を含む液体成分が除去されるので、熱乾燥による液体除去に比べて液体除去の高速化や液体除去効率の向上が見込まれる。また、水性エマルジョン型インクを用いることで、その大部分が記録媒体に定着するタイプのインクに比べて記録媒体上のインク厚みを低くすることで記録画像のレリーフ感が低減化されるとともに、臭気や有害物質の揮発が抑制される。
以下、添付した図面を参照して、本発明に係る画像形成装置および画像形成方法について詳細に説明する。
〔インクジェット記録装置の全体構成〕
図1は、本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置10の概略を示す全体構成図である。本例に示すインクジェット記録装置10は、記録媒体上でインクと処理液を反応させてインク色材及びインクに含有される含有物を凝集、沈降させるとともにインク色材及びインクの含有物の凝集物とインク溶媒(インク溶媒を含む液体成分)とを相分離させる。更に、この相分離状態においてUV光を照射して色材及びインクの含有物の凝集物を硬化させた後に、インク溶媒を含む液体成分が除去されるように構成される。
インクジェット記録装置10に用いられるインクは、顔料系インク色材を含有する水性エマルジョン型UVインクが用いられる。なお、水性エマルジョン型UVインクの詳細は後述する。
図1に示すように、本実施形態のインクジェット記録装置10は、インクの色毎に設けられた複数の印字ヘッド(インク用ヘッド)12BK,12M,12C,12Yを備え、更に、印字ヘッド12BK,12M,12C,12Yの前段側に処理液を吐出させる処理液吐出ヘッド12Sを備えた印字部12を有している。以降、印字ヘッド12BK,12M,12C,12Y及び処理液吐出ヘッド12Sを特に区別せずヘッド12S,12BK,12M,12C,12Yや単にヘッドと記載することがある。
また、各印字ヘッド12BK,12M,12C,12Yに供給する各色(BK(黒)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Y(イエロー))のインクを貯蔵しておくインクタンク14BK,14M,14C,14Y及び処理液吐出ヘッド12Sに供給する処理液を貯蔵する処理液タンク14Sを有する貯蔵/装填部14が設けられている。ここで用いられるインクは、上述したように紫外線(UV光)の照射によりインク中に含まれるインク色材等を硬化させる輻射線(放射線)硬化型インクである。この輻射線硬化型インクは、電子線(EB)などUV光以外の波長を有する輻射線を照射することでインク色材等を硬化させるものを適用してもよい。
一方、インクジェット記録装置10に用いられる処理液は、水性エマルジョン型UVインクと反応してインク色材の凝集物やインクの含有物の凝集物を生成し、インク色材や該含有物の分散状態を破壊する物質(詳細は後述)を含み、インク溶媒とインク色材等の溶質とを相分離させるものである。
貯蔵/装填部14は、各ヘッド12S,12BK,12M,12C,12Yに対応する処理液及び各色インクを貯蔵する処理液タンク14S及びインクタンク14BK,14M,14C,14Yを有し、各タンクは所要の管路(不図示)を介してヘッド12S,12BK,12M,12C,12Yと連通されている。貯蔵/装填部14は、処理液及びインク残量が少なくなるとその旨を報知する表示手段或いは警告音発生手段等の報知手段を備えるとともに、色間の誤装填、処理液とインクの誤装填を防止するための機構を有している。
印字部12の前段側(記録紙16の移動方向たる紙送り方向上流側)には、記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、デカール処理部20によってデカール処理された記録紙16を所定の長さにカットするカッター24と、が設けられている。カッター24により記録紙16は所定の長さにカットされた後にベルト搬送部22に供給される。
ベルト搬送部22は、印字部12のノズル面(各ヘッドのノズルが形成されるインク或いは処理液の吐出面)に対向して配置され、少なくとも印字部12に対応する(ヘッド12S,12BK,12M,12C,12Yから記録紙16上へ処理液及びインクの吐出が行われる)印字領域において記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を給紙部18から印字部12側へ搬送する。
印字部12の紙送り方向下流側には、記録紙16の印字面 (画像が形成される画像形成面)にUV光を照射するUV光源26と、記録紙16上にあるインク溶媒や未反応の処理液などを含んだ液体を吸収除去するための多孔質ローラ28と、液体除去後の記録紙16を乾燥させる乾燥処理部29と、が配置されている。更に、乾燥処理部29のベルト搬送部22の紙送り方向下流側には、記録済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部30が設けられている。
給紙部18は、図1に示す例では、ロール紙(連続用紙)のマガジン32が示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを備えてもよい。また、ロール紙のマガジン32に代えて、またはこれと併用してカット紙を積層装填したカセットから用紙を供給してもよい。
複数種類の記録紙16を利用可能な構成にした場合には、記録紙16の種類情報を記録したバーコード或いは無線タグなどの情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される記録紙16の種類を自動的に判別するようにしてもよい。この場合、記録紙16の種類に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御、ベルト搬送部22の搬送制御を行うことが好ましい。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジン32に装填されていたことによる巻き癖が残りカールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジン32の巻き癖方向と逆方向に加熱ドラム34で記録紙16に熱を加える。このとき、多少記録紙16の印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を調整することが好ましい。
図1に示すように、ロール紙を使用する装置構成の場合、裁断用のカッター24が設けられており、このカッター24によってロール紙が所望のサイズにカットされる。カッター24は、記録紙16の搬送路幅以上の長さを有する固定刃24Aと、この固定刃24Aに沿って移動する丸刃24Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃24Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃24Bが配置されている。なお、カット紙のみを使用する場合には、カッター24は不要である。
デカール処理後、カットされた記録紙16は、ベルト搬送部22へと送られる。ベルト搬送部22は、2つのローラ36、37の間に無端状の搬送ベルト(静電吸着ベルト)38が巻き掛けられた構造を有している。ベルト搬送部22は、少なくとも各ヘッド12S,12BK,12M,12C,12Yのノズル面に対向する部分が平面をなすように構成されている。
搬送ベルト38は、静電吸着ベルトであり、静電気力によって記録紙16を搬送ベルト38表面に吸着固定しながら記録紙16を搬送する。搬送ベルト38は、導電性部材から構成されており、図示は省略するが直流電源が電気的に接続されている。なお、静電吸着ベルトに代わり、表面に多数の小孔が設けられたベルト部材を搬送ベルト38に適用し、該ベルト部材の記録紙保持面の反対側からファンなどの吸引装置によりエア吸引をすることで、該ベルト部材の記録紙保持面に記録紙16をエア吸着するように構成してもよい。
搬送ベルト38が巻かれているローラ36,37の少なくとも一方にモータ(図1には不図示、図6に符号88で図示)の動力が伝達されることにより、ローラ36,37は図1において反時計回りに駆動される。これによって、記録紙16は、搬送ベルト38上に保持されて図1中を右から左へと搬送される。
各ヘッド12S、12BK,12M,12C,12Yは、当該インクジェット記録装置10が対象とする記録紙16の最大紙幅に対応する長さを有し、そのノズル面には最大サイズの記録紙16の少なくとも一辺を超える長さ(描画可能範囲の全幅)にわたり処理液吐出用ノズル及びインク吐出用のノズルが複数配列されたフルライン型のヘッドとなっている。
図1に示すように、ヘッド12S,12BK,12M,12C,12Yは、記録紙16の搬送方向(紙送り方向)に沿って上流側から処理液(S)、黒(BK)、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の順に配置され、各ヘッド12S,12BK,12M,12C,12Yが記録紙16の紙送り方向(副走査方向)と略直交する方向(主走査方向)に沿って延在するように固定設置される(図2参照)。
このように、紙幅の全域をカバーするフルラインヘッドが処理液及び各色インクに対応して設けられてなる印字部12によれば、紙送り方向について記録紙16と印字部12を相対的に移動させる動作を1回行うだけで(即ち、1回の副走査で)記録紙16の全面に画像を記録することができる。これにより、印字ヘッドが紙送り方向と略直交する主走査方向に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
本例では、K(BK)MCYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態には限定されず、必要に応じて淡インク、濃インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタ等のライト系インクを吐出するヘッドやダークイエローなどのダーク系インクを吐出するヘッドを追加する構成も可能である。更に、BKなど使用頻度の高い色のヘッドを複数備える態様や、物性値(粘度や記録紙16に対する表面張力)、組成が異なる処理液に対応するように、処理液吐出ヘッド12Sを複数備える対応も可能である。
上述した印字部12を備えるインクジェット記録装置10では、ベルト搬送部22により記録紙16を紙送り方向に搬送させながら、処理液吐出ヘッド12Sからまず処理液を吐出した後、各印字ヘッド12BK,12M,12C,12Yから各色のインクを吐出することによって記録紙16上にカラー画像が形成される。このとき、記録紙16上で処理液とインクが混合し反応すると、インク色材等の凝集物が生成されるとともにインク溶媒とインク色材等の凝集物とに相分離される。なお、このような2液反応についての詳細は後述する。
印字部12の紙送り方向下流側に配置されたUV光源26はインク色材等の凝集物にUV光を照射して、該凝集物を硬化させるものである。図2に示すように、インクジェット記録装置10に搭載されるUV光源26は記録紙16の全幅に対応する長さを有している。なお、記録紙16の全幅の長さよりも短い長さのUV光源を記録紙16の幅方向(紙送り方向と略直交する方向)に走査させてもよいし、記録紙16の幅方向の長さよりも短い長さのUV光源を複数組み合わせて記録紙16の全幅に対応する長さとしてもよい。更に、UV光源26に、UV光の照射範囲を可変させる光学系部材や、UV光源26を回動させてUV光の照射範囲を変更する回動機構を備えてもよいし、UV光源26を記録紙16の印字面と垂直方向(垂直方向の成分を含む方向)に移動させる移動機構を備え、UV光源26と記録紙16との距離を可変させることでUV光の強度を可変させるように構成してもよい。
また、多孔質ローラ28は、UV光源26の紙送り方向下流側に配置され、インクと処理液の反応によって相分離されたインク溶媒や未反応の処理液など、記録紙16上に残留する液体を吸収して除去するものである。また、搬送ベルト38を挟んで多孔質ローラ28と対向する補助ローラ40が設けられている。
多孔質ローラ28は、少なくとも記録紙16上の液体と接触する部分が柔軟性多孔質部材で構成され、毛細管力を利用して記録紙16上の液体を除去する。なお、柔軟性多孔質部材に代わり又はこれと併用して不織布やポリマーなどを該吸収除去部材に用いてもよい。
図2に示すように、多孔質ローラ28は、記録紙16の幅方向に対応する長さを有している。多孔質ローラ28は記録紙16の全幅よりも短い長さを持つ多孔質ローラを記録紙16の幅方向に走査させてもよいし、記録紙16の全幅よりも短い長さを持つ多孔質ローラを複数組み合わせて記録紙16の全幅に対応してもよい。
このようにして所望の画像が形成され、残留する液体が除去された記録紙16は、乾燥処理部29によって乾燥処理が施され、記録紙16上に残留する水分(液体)が除去される。この乾燥処理部29は、赤外線ヒータなどの熱源(不図示)と、赤外線ヒータから発生させた熱を記録紙16の印字面に吹き付けるファン(不図示)などによって構成される。
このようにして所望の画像が形成された記録紙16は、ベルト搬送部22の紙送り方向下流側に配置された排紙部30から外部に排出される。なお、図示は省略したが、排紙部30には例えばオーダー別に画像を集積するソータが設けられている。
〔ヘッドの構造〕
次に、ヘッド12S,12BK,12M,12C,12Yの構造について説明する。ヘッド12S,12BK,12M,12C,12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によってヘッドを示すものとする。
図3(a) はヘッド50の構造例を示す平面透視図であり、図3(b) はその一部の拡大図である。また、図3(c) はヘッド50の他の構造例を示す平面透視図、図4はインク室ユニットの立体的構成を示す断面図(図3(a),(b) 中の4−4線に沿う断面図)である。記録紙面上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、ヘッド50におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例のヘッド50は、図3(a) 〜(c) 及び図4に示したように、インク滴が吐出するノズル51と、各ノズル51に対応する圧力室52等からなる複数のインク室ユニット53を千鳥でマトリックス状に配置させた構造を有し、これにより見かけ上のノズルピッチの高密度化を達成している。
即ち、本実施形態におけるヘッド50は、図3(a),(b) に示すように、インクを吐出する複数のノズル51が紙送り方向と略直交する方向に記録紙16の全幅(印字可能幅)に対応する長さにわたって配列された1列以上のノズル列を有するフルラインヘッドである。
また、図3(c) に示すように、短尺の2次元に配列されたヘッド50’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせて、記録紙16の全幅に対応する長さとしてもよい。
なお、処理液は、記録紙16上においてインクが打滴される領域に略一様(略均一)に付着させればよいため、インクに比べると高密度ドット形成は要求されない。したがって、処理液吐出ヘッド12Sは印字ヘッド12BK,12M,12C,12Yに比べて、ノズル数を少なく(ノズル密度を低く)した構成も可能である。また、処理液吐出ヘッド12Sのノズル径を印字ヘッド12BK,12M,12C,12Yのノズル径よりも大きくする構成も可能である。
図4に示すように、各ノズル51に対応して設けられている圧力室52は、その平面形状が概略正方形となっており、対角線上の両隅部にノズル51と供給口54が設けられている。各圧力室52は供給口54を介して共通流路55と連通されている。
圧力室52の天面を構成している加圧板(振動板)56には個別電極57を備えたアクチュエータ58が接合されている。加圧板56と兼用される共通電極と個別電極57との間に駆動信号を印加することによってアクチュエータ58が変形して圧力室52の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル51からインクが吐出される。インク吐出後、共通流路55から供給口54を通って新しいインクが圧力室52に供給される。なお、図4に示すインク室ユニット53の構造はあくまでも一例であり、もちろん他の構造を適用してもよい。
かかる構造を有するインク室ユニット53は、図3(a),(b) に示す如く、ヘッド50の長手方向である主走査方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜め方向に沿って一定の配列パターンで格子状に配列させた構造になっている。主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット53を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPはd×cosθとなる。
即ち、主走査方向については、各ノズル51が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に並ぶように投影されるノズル列が1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ、2400dpi)におよぶ高密度のノズルを実現することが可能になる。以下、説明の便宜上、主走査方向に沿って各ノズル51が一定の間隔(ピッチP)で直線状に配列しているものとして説明する。
なお、本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されない。また、本実施形態ではピエゾ素子に代表されるアクチュエータ58の変形によってインク滴を飛ばす方法が採用されているが、本発明の実施に際してインクを吐出させる方式は特に限定されず、ピエゾジェット方式に代えて、ヒータなどの発熱体によってインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインクを飛ばすサーマルジェット方式など、各種方式を適用できる。
〔インク供給系及び処理液供給系 (供給系)の説明〕
次に、本インクジェット記録装置10の処理液供給系及びインク供給系について説明する。なお、本例では、処理液供給系とインク供給系は同一の基本構成を有しており、図5に示すインク供給系を用いて説明する。以降、処理液供給系とインク供給系とを総称して供給系と記載することがある。
図5には、本インクジェット記録装置10に備えられるインク供給系の構成を示す。なお、図5に示すインク供給系は、図1で説明した貯蔵/装填部14に相当する。
図5に示すインク供給系には、インク (処理液)を供給するための基タンクであるインク供給タンク (処理液供給タンク)60が設置される。インク供給タンク60の形態には、インク残量が少なくなった場合に、不図示の補充口からインクを補充する方式と、タンクごと交換するカートリッジ方式とがある。使用用途に応じてインク種類を変える場合には、カートリッジ方式が適している。この場合、インクの種類情報をバーコード等で識別して、インク種類に応じた吐出制御を行うことが好ましい。
また、インク供給タンク60のインクは、異物や気泡を除去するためにフィルタ62、所定の管路 (不図示)を介してヘッド50に供給される。フィルタ62のフィルタ・メッシュサイズは、ノズル径と同等若しくはノズル径以下(一般的には、20μm程度)とすることが好ましい。
なお、図5には示さないが、ヘッド50の近傍又はヘッド50と一体にサブタンクを設ける構成も好ましい。サブタンクはヘッド50の内圧変動を防止するダンパ効果及びリフィルを改善する機能を有する。
また、インクジェット記録装置10には、ノズル51の乾燥防止又はノズル近傍のインク及び処理液の粘度上昇を防止するための手段としてのキャップ64と、ノズル面の清掃手段としてのクリーニングブレード66とが設けられている。
これらキャップ64及びクリーニングブレード66を含むメンテナンスユニットは、不図示の移動機構によってヘッド50に対して相対移動可能であり、必要に応じて所定の退避位置からヘッド50下方のメンテナンス位置に移動される。
該キャップは、図示せぬ昇降機構によってヘッド50に対して相対的に昇降変位される。電源OFF時や印刷待機時にキャップ64を所定の上昇位置まで上昇させ、ヘッド50に密着させることにより、ノズル面をキャップで覆う。
印字中又は待機中において、特定のノズル51の使用頻度が低くなり、ある時間以上インク及び処理液が吐出されない状態が続くと、ノズル近傍のインク溶媒及び処理液溶媒が蒸発してインク粘度及び処理液粘度が高くなってしまう。このような状態になると、アクチュエータ58が動作してもノズル51からインク及び処理液を吐出できなくなってしまう。
このような状態になる前に(即ち、アクチュエータ58の動作により吐出が可能な粘度の範囲内で)アクチュエータ58を動作させ、その劣化インク及び劣化処理液(粘度が上昇したノズル近傍のインク、処理液)を排出すべくキャップに向かって予備吐出(パージ、空吐出、つば吐き、ダミー吐出)が行われる。
また、ヘッド50内のインク(圧力室52内)に気泡が混入した場合、アクチュエータ58が動作してもノズルからインクを吐出させることができなくなる。このような場合にはヘッド50に前記キャップを当て、吸引ポンプ67で圧力室52内のインク(気泡が混入したインク)を吸引により除去し、吸引除去したインクを回収タンク68へ送液する。
この吸引動作は、初期のインクのヘッドへの装填時、或いは長時間の停止後の使用開始時にも粘度上昇(固化)した劣化インクの吸い出しが行われる。なお、吸引動作は圧力室52内のインク及び処理液全体に対して行われるので、インク消費量が大きくなる。したがって、インクの粘度上昇が小さい場合には予備吐出を行う態様が好ましい。
クリーニングブレード66は、ゴムなどの弾性部材で構成されており、図示せぬブレード移動機構(ワイパー)によりヘッド50のインク吐出面(ノズル板表面)に摺動可能である。ノズル板にインク液滴又は異物が付着した場合、クリーニングブレード66をノズル板に摺動させることでノズル板表面を拭き取り、ノズル板表面を清浄する。なお、該ブレード機構によりインク吐出面の汚れを清掃した際に、該ブレードによってノズル51内に異物が混入することを防止するために予備吐出が行われる。
〔制御系の説明〕
図6はインクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェイス70、システムコントローラ72、メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、ヘッドドライバ84、UV光源制御部85、液体除去制御部87等を備えている。
通信インターフェイス70は、ホストコンピュータ86から送られてくる画像データを受信するインターフェイス部である。通信インターフェイス70にはUSB、IEEE1394、イーサネット、無線ネットワークなどのシリアルインターフェイスやセントロニクスなどのパラレルインターフェイスを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。ホストコンピュータ86から送出された画像データは通信インターフェイス70を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦メモリ74に記憶される。
メモリ74は、通信インターフェイス70を介して入力された画像を一旦記憶する記憶手段であり、システムコントローラ72を通じてデータの読み書きが行われる。メモリ74は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ72は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置10の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。即ち、システムコントローラ72は、通信インターフェイス70、メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78、UV光源制御部85、液体除去制御部87等の各部を制御し、ホストコンピュータ86との間の通信制御、メモリ74の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ88やヒータ89及びを制御する制御信号を生成する。
モータドライバ76は、システムコントローラ72からの指示にしたがってモータ88を駆動するドライバである。ヒータドライバ78は、システムコントローラ72からの指示にしたがって乾燥処理部29が有する赤外線ヒータなどのヒータ89を駆動するドライバである。
なお、図6に図示したモータ88は、ベルト搬送部22の駆動モータ(不図示)など、複数のモータ (モーションアクチュエータ)が含まれていてもよい。モータ88に複数のモータが含まれる態様では、該複数のモータを制御するモータドライバ76はそれぞれのモータに対応して複数設けられてもよいし、複数のモータドライバの一部又は全部を集積化して構成してもよい。また、図6に図示したヒータ89は、図1に示すデカール処理部20のヒータや乾燥処理部29のヒータなど複数のヒータが含まれていてもよい。
プリント制御部80は、システムコントローラ72の制御に従い、メモリ74内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字データをヘッドドライバ84に供給する制御部である。プリント制御部80において所要の信号処理が施され、ヘッドドライバ84を介してヘッド50のインク液滴及び処理液の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。
プリント制御部80には画像バッファメモリ82が備えられており、プリント制御部80における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ82に一時的に格納される。なお、図6において画像バッファメモリ82はプリント制御部80に付随する態様で示されているが、メモリ74と兼用することも可能である。また、プリント制御部80とシステムコントローラ72とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ84はプリント制御部80から与えられる印字データに基づいて駆動信号を生成し、この駆動信号によって各ヘッド12S,12BK,12M,12C,12Yの圧電素子を駆動する。ヘッドドライバ84にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
UV光源制御部85は、システムコントローラ72から送られる指令信号に基づいてUV光源26のオンオフのタイミング(UV光の照射開始タイミング)やUV光の照射時間、UV光の光量などを制御する。なお、このUV光源制御部85の一部又は全部はインクジェット記録装置10側に設けられていてもよいし、上述したUV光源26と一体に構成されたUV光源装置に設けられていてもよい。
また、液体除去制御部87は、図1に示す多孔質ローラ28を含む液体除去部97を制御する。具体例を挙げると、液体除去部97は該多孔質ローラ28を記録紙16の印字面と略垂直方向の成分を含む方向に移動させる移動機構 (不図示)を備え、この移動機構を動作させて多孔質ローラ28と記録紙16の印字面との距離(クリアランス)を可変させる。即ち、液体除去実行時には多孔質ローラ28を記録紙16の印字面に接触させ、液体除去非実行時には多孔質ローラ28を記録紙16と接触させないように、該移動機構によって多孔質ローラ28を移動させるように構成される。
なお、液体除去部97に吸引ポンプを備える態様では、液体除去制御部87は該吸引ポンプの吸引力を可変させるように制御して、液体除去部97の液体除去能力を制御してもよい。このような吸引ポンプの吸引力により液体を除去する態様では、図1に示す多孔質ローラ28に代わり表面に多数の小孔を有する金属ローラや樹脂ローラを用いてもよい。即ち、図6の液体除去部97の液体除去部材は、中空構造を持ち、その表面に直径数十μmから100μm程度の多数の小孔が設けられた金属ローラ(樹脂ローラ)を適用し、該中空部分に接続される吸引ポンプの発生圧力により該小孔を介して記録紙16上の液体を除去するように構成してもよい。
印刷すべき画像のデータは、通信インターフェイス70を介して外部(例えば、ホストコンピュータ86)から入力され、メモリ74に蓄えられる。この段階では、RGBの画像データがメモリ74に記憶される。
メモリ74に蓄えられた画像データは、システムコントローラ72を介してプリント制御部80に送られ、該プリント制御部80においてインク色ごとのドットデータに変換される。即ち、プリント制御部80は、入力されたRGB画像データをKCMYの4色のドットデータに変換する処理を行う。プリント制御部80で生成されたドットデータは、画像バッファメモリ82に蓄えられる。
本例では、システムコントローラ72に付随する記憶部としてメモリ74を示したが、メモリ74は複数のメモリ(記憶媒体)から構成されていてもよい。また、システムコントローラ72にメモリが内蔵されていてもよい。なお、メモリ74に記憶される情報には、上述したRGB画像データ以外にも、各種設定情報、システムパラメータ、条件判断に用いられるしきい値テーブル、各種データテーブルや各種補正に用いられる補正係数などが含まれていてもよい。
プログラム格納部90には各種制御プログラムが格納されており、システムコントローラ72の指令に応じて、制御プログラムが読み出され、実行される。プログラム格納部90はROMやEEPROMなどの半導体メモリを用いてもよいし、磁気ディスクなどを用いてもよい。外部インターフェイスを備え、メモリカードやPCカードを用いてもよい。もちろん、これらの記録媒体のうち複数の記録媒体を備えてもよい。
なお、プログラム格納部90は動作パラメータ(システムパラメータ)等の不図示の記録手段(メモリ)と兼用してもよい。
本インクジェット記録装置10は、ヘッド50や印字領域にある記録紙16の周囲温度及び周囲湿度を検出する温度検出部92、湿度検出部94を備えており、温度検出部92によって検出された温度(温度情報)を表す温度信号及び湿度検出部94によって検出された湿度 (湿度情報)を表す湿度信号は、システムコントローラ72に送られる。システムコントローラ72では、この温度信号及び湿度信号に基づいて所望の(設定された)温度及び湿度が維持されるようにヒータ89に示すヒータ類(加熱媒体)や不図示の冷却ファン(冷却媒体)などの温度可変手段を制御する。
また、本インクジェット記録装置10は、使用するメディアの種類を判定するメディア判定部96を備え、メディア判定部96で判定されたメディアの種類に応じて、各種制御が行われる。即ち、メディア判定部96によって判定されたメディア種類情報がシステムコントローラ72に送られると、システムコントローラ72ではこのメディア種類情報に基づいて各種制御を実行するように構成されている。
メディア判定部96によってメディアの種類を判定する態様は、キーボードやタッチパネルなどのユーザインターフェイス(マンマシンインターフェイス)を介してオペレータが所望の記録媒体の種類を入力してもよいし、記録紙16のマガジンやトレイに取り付けられた紙の種類情報が記録されたバーコード或いは無線タグなどの情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される用紙の種類を自動的に判別してもよい。また、記録紙16をセンシングするセンサを備え、該センサの検出結果から記録紙16の種類を判断してもよい。このような記録紙16や記録紙16の印字面に形成された画像を検出するセンサを備える態様では、該センサにより記録紙16に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って吐出状況(吐出の有無、打滴のばらつきなど)を検出し、その検出結果をプリント制御部80に提供し、プリント制御部80は、必要に応じて該センサから得られる情報に基づいてヘッド50に対する各種補正を行うことが可能になる。このようなセンサにはラインセンサやエリアセンサが好適に用いられる。
〔処理液及びインクの説明〕
次に、インクジェット記録装置10に用いられるインクについて説明する。インクジェット記録装置10は、顔料系インク色材と、UVモノマー(又は、UVオリゴマー、UVモノマーとUVオリゴマーの混合物)と、を含有し、このような含有物を水を主成分とするインク溶媒中に分散させた水性エマルジョン型UVインクが用いられる。水性エマルジョン型UVインクの組成の一例を挙げると、水、UVモノマー(又はUVオリゴマー)、顔料(インク色材)、界面活性剤、湿潤剤などが含まれる組成である。
また、上記水性エマルジョン型UVインクと反応する処理液には、UVモノマー等の含有物がインク溶媒中に分散された分散状態を破壊する物質として、pH調整剤(塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、カルボン酸、スルホン酸、酢酸、メタンスルホン酸等の有機酸)、多価金属塩(各種多価金属イオン、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、スズ等)が使用される。なお、上記有機酸は、カルボン酸、スルホン酸などを含有する酸が好ましい。このような処理液の組成の一例を挙げると、水、凝集剤(酸、多価金属)、反応開始剤、界面活性剤、湿潤剤が含まれる組成である。
このように構成されるインク及び処理液を記録紙16上で反応させると、顔料系インク色材、UVモノマー(又はUVオリゴマー、UVモノマーとUVオリゴマーの混合物)など、インク溶媒中に乳化している物質を凝集、沈降させ、インク溶媒とこれらの凝集物とを上下に相分離させることができる。
〔画像形成制御の説明〕
次に、図7を用いて、本発明に係るの画像形成方法(画像形成制御)について説明する。図7は、本画像形成方法の各工程を説明する概念図である。
図7に示すように、処理液吐出ヘッド12Sから処理液200を吐出させて、記録紙16の印字面16Aに処理液を付着させる(処理液付着工程)。符号202は記録紙16の印字面16Aに付着した処理液を示す。
記録紙16の印字面16Aに付着させる処理液は、紙送り方向の最下流側にあるヘッド(Yインク用のヘッド12Y)から吐出されるYインクが記録紙16の印字面16Aに着弾するまで記録紙16の印字面16Aに残留する必要がある。また、図1に示す4つのインク用ヘッド12BK, 12M,12C,12Yから吐出される各色インクの吐出量に対応する量(各色インクが全て処理液と反応できるだけの量)である。したがって、記録紙16に付着させる処理液量は、インク吐出量、該処理液の記録紙16に対する浸透時間(浸透特性)、記録紙16の搬送速度などの条件を考慮して決められる。
処理液付着工程により記録紙16の印字面16Aに所定量の処理液が付着されると、この処理液が付着した領域にはインク用ヘッド12BK, 12M,12C,12Yからインク210が吐出される(インク吐出工程)。図7には、インク用ヘッド12BK, 12M,12C,12Yのうちインク用ヘッド12Yのみ図示する。図7に示す符号212は、記録紙16の印字面16Aに付着した処理液202上に着弾したYインクを示す。
インク吐出工程によって記録紙16の印字面16Aに付着した処理液202上にインク(Yインク212)が着弾すると、処理液とインクが反応してインクの分散状態が破壊される。図7の符号220に示すインク滴は分散状態が破壊されたインクを示し、該インク220には、インク色材222及びUVモノマー等の含有物224が含まれる。
図7に示す分散状態が破壊されたインク220では、インク色材及びUVモノマーなどの含有物の凝集物230が生成され、インク溶媒232と該凝集物230が上下に相分離した状態になる
記録紙16上に着弾したインクが図7の符号234に示すように凝集物230とインク溶媒とに分離した相分離状態になると、少なくとも沈降した凝集物230にUV光源26からUV光240を照射して凝集物230を硬化させる(硬化工程)。
なお、UV光240を照射してインク色材等の凝集物230を硬化させる態様には、該凝集物230を完全に硬化させる態様だけでなく、該凝集物230が記録紙16の所定の位置から移動しない程度であるとともに、多孔質ローラ28と接触しても多孔質ローラ28の表面にインク色材が付着しない程度に硬化させる半硬化が含まれていてもよい。
硬化工程によって凝集物230が硬化すると、多孔質ローラ28を記録紙16の印字面16Aに接触させて、インク溶媒232及び未反応の処理液(不図示)などを含んだ記録紙16上の液体除去が実行される(液体除去工程)。図7には、硬化した凝集物230’に多孔質ローラ28が接触しているが、実際には、多孔質ローラ28を記録紙16の印字面16Aに接触させるように、多孔質ローラ28を記録紙16の厚み方向に移動させる(多孔質ローラ28の記録紙16に対する押圧を可変させる)。このように、凝集物(インク色材)を硬化させることで、多孔質ローラ28にインク色材が付着することを防止でき、また、記録紙16には画像乱れが生じていない好ましい画像が形成される。
更に、多孔質ローラ28を記録紙16に接触させる際の押圧を変えて凝集物(インク色材)230’を平坦化すると(凝集物230’を押圧してパイルハイト(インク厚み)を低くすると)、記録紙16に形成された画像に生じるレリーフ感を抑制することができる。
多孔質ローラ28を含む液体除去部(図6に符号97で図示)によって液体除去工程が実行されると、乾燥処理部29によって記録紙16の乾燥処理が行われる(乾燥工程)。乾燥処理部29による乾燥処理では、図6のメディア判定部96によって判定された記録紙16の種類や、記録紙16上に残留する液体量に応じて記録紙16に与える熱量を制御するとよい。
上記の如く構成されたインクジェット記録装置10では、水性エマルジョン型UVインクを用い、該インクを処理液と反応させてインク色材及びUVモノマーなどの含有物の凝集物を生成し、インク溶媒と該凝集物に分離させた後に、インク色材などの凝集物をUV光の照射により硬化させ、更に、凝集物の硬化後にインク溶媒や未反応の処理液を含む液体が除去される。したがって、UV光の照射によってインク色材の記録紙16への定着を促進させるとともに熱乾燥に比べて液体除去 (乾燥速度)を高速化することができ、また、熱乾燥に比べて液体除去に必要なエネルギーを減少させることが可能になる。更に、液体除去実行時にはインク色材等の凝集物が硬化(或いは半硬化)しているので、液体除去時に多孔質ローラ28にインク色材などが付着せず、記録紙16に形成される画像にも乱れが生じることがない。
また、水性エマルジョン型UVインクを用いて高速印字を行うので、100%硬化型UVインクと比較して印刷速度(インク定着速度)の利点を損なうことなく、パイルハイトを低減でき、記録紙16にはレリーフ感が生じない好ましい画像が形成される。
インク溶媒主成分を水とすることで、モノマーやオリゴマーを含有するインクにおいて発生する臭気が低減されるとともに、揮発性が低くなることで有害物質の揮発が抑制される。
〔他の実施形態〕
上述した実施形態では、印字部12の最上流に1つの処理液吐出ヘッド12Sを配置したが(図1参照)、本発明の実施に際して、処理液吐出ヘッドの配置はこの例に限定されず、印字部12における各色ヘッド間の少なくとも1箇所に処理液吐出ヘッドを付加する構成も可能である。処理液吐出ヘッド12Sと各印字ヘッド12BK,12M,12C,12Yとを一体に構成してもよいし、各印字ヘッド12BK,12M,12C,12Yの一部として処理液吐出ヘッドが設けられていてもよい(各印字ヘッド12BK,12M,12C,12Yの一部のノズルを処理液吐出用ノズルとしてもよい)。
また、上述した実施形態では、処理液を付与する手段としてインクジェット方式による吐出ヘッドを用いたが、これに代えて、又はこれと併用して、ローラ、刷毛、ブレードなどの部材を用いて記録紙16上に処理液を塗布する手段を用いることも可能である。
上記実施形態では、記録紙16の全幅に対応する長さのノズル列を有するページワイドのフルライン型ヘッドを用いたインクジェット記録装置を説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、短尺の記録ヘッドを往復移動させながら画像記録を行うシャトルヘッドを用いるインクジェット記録装置についても本発明を適用可能である。
上記実施形態では印字ヘッドに備えられるノズルからインクを吐出させて、記録紙16上に画像を形成するインクジェット記録装置を示したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、レジストなどインク以外の液体で画像(立体形状)を形成する画像形成装置や、ノズル(吐出孔)から薬液、水などを吐出されるディスペンサ等の液体吐出装置などにも広く適用可能である。
本発明に係るインクジェット記録装置の全体構成図 図1に示したインクジェット記録装置の印字部周辺の要部平面図 印字ヘッドの構造例を示す平面透視図 図3(a) 、(b) 中4−4線に沿う断面図 図1に示したインクジェット記録装置の供給系の構成を示す要部ブロック図 図1に示したインクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図 本発明に係る画像形成制方法を説明する概念図
符号の説明
10…インクジェット記録装置、12…印字部、14…貯蔵/装填部、16…記録紙、26…UV光源、28…多孔質ローラ、29…乾燥処理部、200,202…処理液、210,212…水性エマルジョン型UVインク、222…顔料系インク、224…UVモノマー(UVオリゴマー、UVモノマーとUVオリゴマーの混合物)、230,230’…凝集物、234…インク溶媒

Claims (6)

  1. 顔料系色材と、輻射線硬化型モノマー、輻射線硬化型オリゴマー及び前記輻射線硬化型モノマーと前記輻射線硬化型オリゴマーとの混合物のうち少なくとも1つを含んだ含有物と、を有する水性エマルジョン型インクと反応させる処理液を記録媒体に付着させる処理液付着工程と、
    前記処理液付着工程の後に、インクジェットヘッドを用いて前記処理液が付着した前記記録媒体に、前記水性エマルジョン型インクを吐出させるインク吐出工程と、
    前記インク吐出工程の後に、前記記録媒体上で前記水性エマルジョン型インクが前記処理液と反応して前記顔料系色材及び前記含有物の凝集物がインク溶媒を含む液体成分と相分離した状態で、前記記録媒体の少なくとも前記顔料系色材及び前記含有物の凝集物に輻射線を照射して前記顔料系色材及び前記含有物の凝集物を硬化させる輻射線照射工程と、
    前記輻射線照射工程の後に、前記インク溶媒を含む液体成分の少なくとも一部を前記記録媒体から除去する液体除去工程と、
    を含むことを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記液体除去工程の後に、前記インク溶媒を含む液体成分の少なくとも一部が除去された前記記録媒体を乾燥させる乾燥工程を含むことを特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
  3. 顔料系色材と、輻射線硬化型モノマー、輻射線硬化型オリゴマー及び前記輻射線硬化型モノマーと前記輻射線硬化型オリゴマーとの混合物のうち少なくとも1つを含んだ含有物と、を有する水性エマルジョン型インクと反応させる処理液を記録媒体に付着させる処理液付着手段と、
    前記処理液が付着した前記記録媒体に、前記水性エマルジョン型インクを吐出させるインクジェットヘッドと、
    前記記録媒体上において前記水性エマルジョン型インクと前記処理液を反応させて前記顔料系色材及び前記含有物の凝集物とインク溶媒を含む液体成分とを分離させた状態で、前記記録媒体に輻射線を照射して前記顔料系色材及び前記含有物の凝集物を硬化させる輻射線照射手段と、
    前記顔料系色材及び前記含有物の凝集物と前記インク溶媒を含む液体成分とを分離させた状態の前記記録媒体から前記インク溶媒を含む液体成分の少なくとも一部を除去する液体除去手段と、
    を含むことを特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 前記液体除去手段によって前記インク溶媒を含む液体成分の少なくとも一部が除去された前記記録媒体を乾燥させる乾燥手段を備えたことを特徴とする請求項3記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記液体除去手段は、前記記録媒体上の前記液体に接触させて前記記録媒体上の前記インク溶媒を含む液体成分の少なくとも一部を吸収除去する吸収部材を有することを特徴とする請求項3又は4記載のインクジェット記録装置。
  6. 処理液付着手段は、前記水性エマルジョン型インクと反応させる前記処理液を前記記録媒体に吐出させる処理液吐出ヘッドを含むことを特徴とする請求項3、4又は5記載のインクジェット記録装置。
JP2005128286A 2005-04-26 2005-04-26 画像形成方法及びインクジェット記録装置 Expired - Fee Related JP4714949B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005128286A JP4714949B2 (ja) 2005-04-26 2005-04-26 画像形成方法及びインクジェット記録装置
US11/409,953 US7628481B2 (en) 2005-04-26 2006-04-25 Image forming method and inkjet recording apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005128286A JP4714949B2 (ja) 2005-04-26 2005-04-26 画像形成方法及びインクジェット記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006305773A true JP2006305773A (ja) 2006-11-09
JP4714949B2 JP4714949B2 (ja) 2011-07-06

Family

ID=37186412

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005128286A Expired - Fee Related JP4714949B2 (ja) 2005-04-26 2005-04-26 画像形成方法及びインクジェット記録装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7628481B2 (ja)
JP (1) JP4714949B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008238747A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Fujifilm Corp 画像形成方法、画像形成装置およびインクセット
JP2009234242A (ja) * 2008-03-05 2009-10-15 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録装置
JP2010511529A (ja) * 2006-12-02 2010-04-15 ゼニア・テクノロジー・リミテッド インクジェット印刷装置及び方法
US8201918B2 (en) 2008-01-23 2012-06-19 Seiko Epson Corporation Ink injecting apparatus
EP2551122A1 (en) 2011-07-29 2013-01-30 Fujifilm Corporation Inkjet recording apparatus
JP2018069484A (ja) * 2016-10-26 2018-05-10 セイコーエプソン株式会社 印刷装置及び印刷装置の制御方法
JP7459646B2 (ja) 2020-05-12 2024-04-02 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置

Families Citing this family (40)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7789503B2 (en) * 2005-08-17 2010-09-07 Fujifilm Corporation Image forming apparatus and image forming method
JP4895729B2 (ja) * 2006-09-01 2012-03-14 富士フイルム株式会社 インクジェット記録装置
JP2008246793A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Fujifilm Corp 活性エネルギー線硬化型インクジェット記録装置
US7715740B2 (en) * 2007-04-16 2010-05-11 Kabushiki Kaisha Toshiba Image forming apparatus with a laser record medium detecting device
US8042906B2 (en) * 2007-09-25 2011-10-25 Fujifilm Corporation Image forming method and apparatus
JP2009089081A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Fujifilm Corp 文書処理装置、文書処理方法およびプログラム
JP5128312B2 (ja) * 2008-02-29 2013-01-23 株式会社ミマキエンジニアリング 紫外線硬化型インクジェットプリンタ、紫外線硬化型インクジェットプリンタの印刷方法及びヘッドユニット構造
JP5139843B2 (ja) * 2008-02-29 2013-02-06 株式会社ミマキエンジニアリング インクジェットプリンタ及び印刷方法
JP2009208350A (ja) * 2008-03-04 2009-09-17 Fujifilm Corp 画像形成装置及び画像形成方法
US8342672B2 (en) * 2008-03-24 2013-01-01 Fuji Xerox Co., Ltd. Recording apparatus
JP5176684B2 (ja) * 2008-04-01 2013-04-03 セイコーエプソン株式会社 記録装置及び記録方法
JP5106246B2 (ja) * 2008-05-23 2012-12-26 富士フイルム株式会社 インクジェット記録方法及び装置
JP5253013B2 (ja) * 2008-06-24 2013-07-31 富士フイルム株式会社 画像形成方法及び装置
GB2470067B (en) * 2009-05-08 2013-07-17 Inca Digital Printers Ltd Method of printing
JP5606129B2 (ja) * 2009-05-20 2014-10-15 キヤノン株式会社 画像形成方法、及び画像形成装置
JP2011025569A (ja) * 2009-07-27 2011-02-10 Seiko Epson Corp 印刷装置及び印刷方法
JP2011173405A (ja) * 2010-01-27 2011-09-08 Seiko Epson Corp インクジェット記録システムおよび記録方法
JP5388902B2 (ja) * 2010-03-01 2014-01-15 富士フイルム株式会社 画像形成方法
JP5083353B2 (ja) 2010-03-29 2012-11-28 ブラザー工業株式会社 記録装置
US8596748B2 (en) * 2010-03-30 2013-12-03 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid ejection apparatus using precoat liquid and storage medium storing program therefor
EP2598332B1 (en) * 2010-07-29 2019-08-28 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Inkjet printing apparatus and a method for printing ultraviolet (uv) curable ink
JP5845633B2 (ja) * 2011-05-26 2016-01-20 セイコーエプソン株式会社 液滴吐出装置
JP5927978B2 (ja) 2011-09-27 2016-06-01 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置
JP5921139B2 (ja) * 2011-10-21 2016-05-24 キヤノン株式会社 プリント装置
US9045664B2 (en) * 2011-11-17 2015-06-02 Eastman Kodak Company Printing ink image using polymer or salt
JP5646526B2 (ja) * 2012-02-29 2014-12-24 富士フイルム株式会社 画像形成方法
JP5880149B2 (ja) * 2012-03-07 2016-03-08 セイコーエプソン株式会社 記録物の製造方法および記録物の製造装置
JP5915272B2 (ja) 2012-03-07 2016-05-11 セイコーエプソン株式会社 記録物の製造方法、記録物の製造装置
JP5858848B2 (ja) * 2012-03-30 2016-02-10 株式会社Screenホールディングス 印刷装置
JP6482175B2 (ja) * 2014-01-27 2019-03-13 株式会社ミマキエンジニアリング インクジェット印刷方法
WO2015110619A1 (en) * 2014-01-27 2015-07-30 Agfa Graphics Nv An uv inkjet printer
US9123387B1 (en) 2014-08-21 2015-09-01 WD Media, LLC Magnetic recording drives with active photocatalytic filtration
DE102015100535A1 (de) * 2015-01-15 2016-07-21 Océ Printing Systems GmbH & Co. KG Verfahren und Vorrichtung zum Drucken mit Temperaturverlauf zur optimalen Lösemittelpenetration
JP6451371B2 (ja) * 2015-02-10 2019-01-16 富士ゼロックス株式会社 発光素子駆動制御装置、液滴乾燥装置、画像形成装置
WO2018004595A1 (en) * 2016-06-30 2018-01-04 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Printing with moisture profiles
EP3626469A4 (en) * 2017-06-30 2021-03-31 Canon Kabushiki Kaisha INKJET IMAGING METHOD AND INKJET IMAGING DEVICE
JP7087485B2 (ja) * 2018-03-13 2022-06-21 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 乾燥装置および画像形成装置
US11365512B2 (en) * 2018-04-16 2022-06-21 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Textile printing with inkjet inks
US20210187823A1 (en) * 2018-08-22 2021-06-24 Giorgio Macor Method and apparatus for generating a superficial structure
JP7367003B2 (ja) * 2018-09-05 2023-10-23 キャノン プロダクション プリンティング ホールディング べー.フェー. プライマーを使用したインクジェット印刷の方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06126945A (ja) * 1992-10-16 1994-05-10 Seiko Epson Corp 転写型インクジェットプリンタ
JPH10287035A (ja) * 1997-04-16 1998-10-27 Seiko Epson Corp インクジェット記録方法、記録物及びインクジェット記録装置
JP2001179959A (ja) * 1999-12-28 2001-07-03 Minolta Co Ltd インク吸収体及び該インク吸収体を用いた画像形成装置・方法
JP2003182064A (ja) * 2001-10-09 2003-07-03 Nexpress Solutions Llc 中間部材上における凝集体を使用したインクジェット像形成

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001348519A (ja) 2000-06-08 2001-12-18 Seiko Epson Corp 光硬化型インク
US7510277B2 (en) * 2004-03-01 2009-03-31 Fujifilm Corporation Image forming apparatus and method
JP4706266B2 (ja) * 2005-01-24 2011-06-22 富士フイルム株式会社 画像形成装置および画像形成方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06126945A (ja) * 1992-10-16 1994-05-10 Seiko Epson Corp 転写型インクジェットプリンタ
JPH10287035A (ja) * 1997-04-16 1998-10-27 Seiko Epson Corp インクジェット記録方法、記録物及びインクジェット記録装置
JP2001179959A (ja) * 1999-12-28 2001-07-03 Minolta Co Ltd インク吸収体及び該インク吸収体を用いた画像形成装置・方法
JP2003182064A (ja) * 2001-10-09 2003-07-03 Nexpress Solutions Llc 中間部材上における凝集体を使用したインクジェット像形成

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010511529A (ja) * 2006-12-02 2010-04-15 ゼニア・テクノロジー・リミテッド インクジェット印刷装置及び方法
JP2008238747A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Fujifilm Corp 画像形成方法、画像形成装置およびインクセット
US8201918B2 (en) 2008-01-23 2012-06-19 Seiko Epson Corporation Ink injecting apparatus
JP2009234242A (ja) * 2008-03-05 2009-10-15 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録装置
EP2551122A1 (en) 2011-07-29 2013-01-30 Fujifilm Corporation Inkjet recording apparatus
JP2018069484A (ja) * 2016-10-26 2018-05-10 セイコーエプソン株式会社 印刷装置及び印刷装置の制御方法
JP7459646B2 (ja) 2020-05-12 2024-04-02 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20060238592A1 (en) 2006-10-26
JP4714949B2 (ja) 2011-07-06
US7628481B2 (en) 2009-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4714949B2 (ja) 画像形成方法及びインクジェット記録装置
JP5143930B2 (ja) 画像形成装置及びインクジェット記録装置
JP4539271B2 (ja) 画像記録装置
JP3981930B2 (ja) インクジェット記録装置及び液塗布方法並びに画像形成方法
US7469999B2 (en) Image forming apparatus and method
JP4742811B2 (ja) 画像形成方法
JP2006205677A (ja) 画像形成装置及び方法
US7597438B2 (en) Image forming apparatus and method
JP4370531B2 (ja) 画像形成装置
JP4369786B2 (ja) 画像形成装置及び方法
JP2006248173A (ja) 画像記録装置
JP2007245732A (ja) 画像形成装置及び方法
JP2009241500A (ja) ノズルプレート、液体吐出ヘッドおよび画像形成装置
US20060214970A1 (en) Image forming apparatus and method
JP4950099B2 (ja) 画像形成方法及び画像形成装置
JP5010544B2 (ja) インクジェット記録装置及び画像記録方法
JP4539222B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP2005254562A (ja) インクジェット記録装置
JP2011207176A (ja) 画像形成装置
JP5178138B2 (ja) 液体吐出ヘッドの駆動方法及びインクジェット記録装置
JP5085047B2 (ja) 画像形成装置及びインクジェット記録装置
JP4042123B2 (ja) 画像形成装置並びに打滴制御方法
JP3807429B2 (ja) 画像形成装置並びに打滴制御方法
JP2006082344A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP3781193B2 (ja) 液滴吐出装置及びインクジェット記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20070112

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101004

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101006

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110228

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110313

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4714949

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140408

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees