JP2006301614A - 位相差板 - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶性化合物の円盤面と透明支持体平面とが略垂直に配向した位相差板であって、波長分散値が小さい位相差板を提供する。
【解決手段】透明支持体上に、少なくとも一層の光学異方性層を有する位相差板であって、該光学異方性層がディスコティック液晶性化合物を用いて形成されており、なお且つ該液晶性化合物の分子が、分子の円盤面と透明支持体平面とのなす角を略垂直にして配向固定されており、更に該液晶性化合物の波長分散値が下記化合物(A)よりも小さいことを特徴とする位相差板。
化合物(A)
【化1】
Figure 2006301614

【選択図】なし

Description

本発明は、波長分散値が小さいディスコティック液晶性化合物を用い、且つ液晶性化合物の円盤面と透明支持体平面とが略垂直に配向した位相差板に関する。
液晶表示装置では、通常、液晶セル、偏光素子および位相差板からなる。透過型液晶表示装置では、通常、二枚の偏光素子を液晶セルの両側に配置し、一枚または二枚の位相差板を液晶セルと偏光素子との間に配置する。反射型液晶表示装置では、通常、反射板、液晶セル、一枚の位相差板、そして一枚の偏光素子の順に配置する。液晶セルは、通常、棒状液晶性分子層、それを封入するための二枚の基板、棒状液晶性分子に電圧を加えるための電極層、および棒状液晶性分子の配向を制御する配向膜層からなる。液晶セルは、棒状液晶性分子の配向状態の違いで、透過型については、TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、FLC(Ferroelectric LiquidCrystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper TwistedNematic)、VA(Vertically Aligned)、ECB(Electrically ControlledBirefringence)、反射型については、TN、HAN(Hybrid Aligned Nematic)、GH(Guest−Host)のような様々な表示モードが提案されている。
位相差板は、画像着色を解消したり、視野角を拡大するために、様々な液晶表示装置で用いられている。位相差板としては、延伸複屈折ポリマーフィルムが従来から使用されている。延伸複屈折フィルムからなる位相差板に代えて、透明支持体上に液晶性分子から形成された光学的異方性層を有する位相差板を使用することが提案されている。液晶性分子には多様な配向形態があるため、液晶性分子を用いることで、従来の延伸複屈折ポリマーフィルムでは得ることができない光学的性質を実現することが可能になった。
位相差板の光学的性質は、液晶セルの光学的性質、具体的には上記のような表示モードの違いに応じて決定する。液晶性分子を用いると、液晶セルの様々な表示モードに対応する様々な光学的性質を有する位相差板を製造することができる。液晶性分子としては、一般に、棒状液晶性分子またはディスコティック液晶性分子が用いられている。液晶性分子を用いた位相差板では、様々な表示モードに対応するものが既に提案されている。例えば、TNモードの液晶セル用位相差板は、特許文献1〜4の各明細書に記載がある。また、IPSモードまたはFLCモードの液晶セル用位相差板は、特許文献5および6に記載がある。さらに、OCBモードまたはHANモードの液晶セル用位相差板は、特許文献7および8の各明細書に記載がある。さらにまた、STNモードの液晶セル用位相差板は、特許文献9に記載がある。そして、VAモードの液晶セル用位相差板は、特許文献10に記載がある。
これまで位相差板に用いられてきたディスコティック液晶性分子のほとんどは、2,3,6,7,10,11−ヘキサ{4−(4−アクリロイルオキシブチルオキシ)ベンゾイルオキシ}トリフェニレンおよびその誘導体であった。またこれ以外のディスコティック液晶性分子を用いた例も報告されているが、いずれも上記化合物(A)で示された化合物より波長分散値は高いものであった。
ところが、位相差板の波長分散値は、その用途によって様々なものが必要となってきており、特に近年は、波長分散値の低いものが求められてきている。例えば、位相差板としてλ/4板を例にあげると、波長分散値の大きい液晶性分子を用いた位相差板よりも波長
分散値の小さい液晶性分子を用いた位相差板の方が、可視領域の全ての波長で比較すると、性能が高いものになる。
特開平6−214116号公報 米国特許5583679号明細書 米国特許5646703号明細書 ドイツ特許公報3911620A1号 特開平9−292522号公報 特開平10−54982号公報 米国特許第5805253号明細書 国際特許出願公開第96/37804号パンフレット 特開平9−26572号公報 特許第2866372号公報
本発明の目的は、液晶性化合物の円盤面と透明支持体平面とが略垂直に配向した位相差板であって、波長分散値が小さい位相差板を提供することにある。
上記目的は、以下の発明によって達成される。
1.透明支持体上に、少なくとも一層の光学異方性層を有する位相差板であって、該光学異方性層がディスコティック液晶性化合物を用いて形成されており、しかも該液晶性化合物の分子が、分子の円盤面と透明支持体平面とのなす角を略垂直にして配向固定されており、更に該液晶性化合物の波長分散値が下記化合物(A)よりも小さいことを特徴とする位相差板。
化合物(A)
Figure 2006301614
2.ディスコティック液晶性化合物が下記一般式(IV)で表されることを特徴とする上記1に記載の位相差板。
一般式(IV)
Figure 2006301614
(一般式(IV)中、Dはトリフェニレンを表し、n1は3〜6の整数を表し、R1、R2、R3、R4およびR5は、それぞれ、水素原子、炭素原子数が1〜20の置換もしくは無置
換のアルキル基、炭素原子数が3〜20の置換もしくは無置換のアルケニル基、炭素原子数が1〜20の置換もしくは無置換のアルコキシ基、炭素原子数が3〜20の置換もしくは無置換のアルケニルオキシ基、炭素原子数が6〜20の置換もしくは無置換のアリール基または炭素原子数が6〜20の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、炭素原子数が1〜20の置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基を表す。)
3.ディスコティック液晶性化合物が下記一般式(DI)で表される請求項1記載の位相差板。
一般式(DI)
Figure 2006301614
一般式(DI)中、Y11、Y12、Y13は、それぞれ独立にメチンまたは窒素原子を表す。L1、L2、L3は、それぞれ独立に単結合または二価の連結基を表す。H1、H2、H3はそれぞれ独立に、下記一般式(DI−A)もしくは下記一般式(DI−B)を表す。
一般式(DI−A)
Figure 2006301614
[一般式(DI−A)中、YA1、YA2は、それぞれ独立にメチンまたは窒素原子を表す。XAは酸素原子、硫黄原子、メチレン、またはイミノを表す。*はL1〜L3と結合する位置を表し、**はR1〜R3と結合する位置を表す。]
一般式(DI−B)
Figure 2006301614
[一般式(DI−B)中、YB1、YB2は、それぞれ独立にメチンまたは窒素原子を表す。XBは酸素原子、硫黄原子、メチレン、またはイミノを表す。*はL1〜L3と結合する位置を表し、**はR1〜R3と結合する位置を表す。]
一般式(DI)中、R1、R2、R3は、それぞれ独立に下記一般式(DI−R)を表す

一般式(DI−R):*−(−L21−二価の環状基)n1−L22−L23−Q1
[一般式(DI−R)中、*は一般式(DI)中の5員環に結合する位置を表す。L21は単結合または二価の連結基を表し、二価の環状基は少なくとも1種類の環状構造を有する二価の連結基を表す。n1は0〜4整数を表す。L22は*−O−、*−O−CO−、*−
CO−O−、*−O−CO−O−、*−S−、*−N(R)H−、*−SO2−、*−C
2−、*−CH=CH−、または*−C≡C−、を表し(ここで、*は一般式(DI−R)中のベンゼン環に結合する位置を表す。)、L23は−O−、−S−、−C(=O)−、−SO2−、−NH−、−CH2−、−CH=CH−、−C≡C−ならびにこれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基を表す。上述の基が水素原子を含む基であるときは、該水素原子は置換基で置き換わってもよい。Q1はそれぞれ独立に重合性基または水素原子を表す。]
4.化合物(A)の波長分散値(480nm/750nm)が1.18である上記1記載の位相差板。
なお、本明細書において、「略垂直」及び「略直交」は、正確に90°である態様以外
にも、90±5°90±10°である態様も含む意味である。ただし、90±5°であることが好ましい。
また、波長分散値とは、液晶分子を配向させて発現する短波長(400nm〜550nmにおける任意の波長)におけるレタデーション値と長波長(600nm〜800nmにおける任意の波長)におけるレタデーション値を割った値である。すなわち、波長分散値=(短波長におけるレタデーション値)/(長波長におけるレタデーション値)である。
本発明によれば、液晶性化合物の円盤面と透明支持体平面とが略垂直に配向した位相差板であって、波長分散値が小さい位相差板を提供することができる。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。
[波長分散値]
波長分散値とは、波長分散値={短波長(400nm〜550nmにおける任意の波長)におけるレタデーション値}/{長波長(600nm〜800nmにおける任意の波長)におけるレタデーション値}で示される値である。ここで、レタデーション値は、ディスコティック液晶性分子を配向膜平面に対して略垂直に配向させて測定した値である。レタデーションの測定は、種々の機器で可能であるが、例えば、このような測定が可能な機器としてはKOBRA(王子計測機器(株)製)を例にあげることができる。例えば、KOBRA−31PRで測定を行うことにより、480nm(±5nm)と750nm(±5nm)におけるレタデーションを測定できる。
下記化合物(A)を配向膜平面に対して略垂直に配向させて、KOBRA−31PRで測定を行うと、波長分散値(480nm/750nm)=1.18が得られる。
化合物(A)
Figure 2006301614
本発明に用いるディスコティック液晶性化合物はこの波長分散値が化合物(A)よりも小さいことに特徴がある。
本発明に用いるディスコティック液晶性化合物は、波長分散値をKOBRA−31PRで測定した波長分散値(480nm/750nm)で表すと、1.03〜1.17であることが好ましく、1.05〜1.14であることが特に好ましい。
[ディスコティック液晶性化合物]
本発明に係るディスコティック液晶性化合物は、下記一般式(I)または、下記一般式(DI)で表される化合物が好ましい。
以下、下記一般式(I)より順に詳細に説明する。
一般式(I)
Figure 2006301614
一般式(I)において、Dは円盤状コアである。円盤状コアは、該円盤状化合物の中心
に位置し、その円盤面を構成する。円盤状コアは、円盤状液晶性分子の分子構造において、よく知られている概念である。円盤状液晶(Discotic Liquid Crystal)は、様々な文献(C.Destrade et al.,Mol.Crysr.Liq.Cryst.,vol.71,page 111 (1981);日本化学会編、季刊化学総説、No.22、液晶の化学、第5章、第10章第2節(1994);B.Kohne et al., Angew. Chem. Soc. Chem. Comm., page 1794 (1985);J.Zhang et al.,J.Am.Chem.Soc.,vol.116,page 2655 (1994)等に記載されている。
以下に、円盤状コアの例を示す。各化合物中のYは下記一般式(VI)を意味する。下記一般式(VI)中のR1、R2、R3、R4およびR5は、前記一般式(I)のものと同義であり、好ましい範囲も同義である。
一般式(VI)
Figure 2006301614
Figure 2006301614
Figure 2006301614
円盤状コア(D)は、トリフェニレン(Z4)であることが特に好ましい。
円盤状コア(D)は、Y(前記一般式(VI))以外の置換基を有していてもよい。円盤状コアが有していてもよい置換基の例は、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルバモイル基、スルファモ
イル基、メルカプト基、ウレイド基、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基、置換アリール基、複素環基、アルコキシ基、置換アルコキシ基、アリールオキシ基、置換アリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、置換アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、置換アリールオキシカルボニル基、置換アミノ基、アミド基、イミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、置換アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、置換アリールオキシカルボニルアミノ基、置換カルバモイル基、スルホンアミド基、置換スルファモイル基、アルキルチオ基、置換アルキルチオ基、アリールチオ基、置換アリールチオ基、アルキルスルホニル基、置換アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、置換アリールスルホニル基、アルキルスルフィニル基、置換アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、置換アリールスルフィニル基、置換ウレイド基、リン酸アミド基、置換シリル基、アルコキシカルボニルオキシ基、置換アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基ならびに置換アリールオキシカルボニルオキシ基を含む。
アルキル基は、環状構造または分岐構造を有していてもよい。アルキル基の炭素原子数は1〜30であることが好ましい。置換アルキル基のアルキル部分は、アルキル基と同義であり、好ましい範囲も同義である。置換アルキル基の置換基の例は、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基および置換アルキニル基が除外される以外は、円盤状コアの置換基の例と同義であり、好ましい範囲も同義である。
アルケニル基は、環状構造または分岐構造を有していてもよい。アルケニル基の炭素原子数は2〜30であることが好ましい。置換アルケニル基のアルケニル部分は、アルケニル基と同義であり、好ましい範囲も同義である。置換アルケニル基の置換基の例は、置換アルキル基の置換基の例と同様である。アルキニル基は、環状構造または分岐構造を有していてもよい。アルキニル基の炭素原子数は2〜30であることが好ましい。置換アルキニル基のアルキニル部分は、アルキニル基と同様である。置換アルキニル基の置換基の例は、置換アルキル基の置換基の例と同義であり、好ましい範囲も同義である。
アリール基の炭素原子数は、6〜30であることが好ましい。置換アリール基のアリール部分は、アリール基と同義であり、好ましい範囲も同義である。置換アリール基の置換基の例は、円盤状コアの置換基の例と同義であり、好ましい範囲も同義である。
複素環基は、5員または6員の複素環を有することが好ましい。複素環に、他の複素環、脂肪族環または芳香族環が縮合していてもよい。複素環の複素原子は、窒素原子、酸素原子または硫黄原子であることが好ましい。複素環基は置換基を有していてもよい。複素環基の置換基の例は、円盤状コアの置換基の例と同義であり、好ましい範囲も同義である。
アルコキシ基および置換アルコキシ基のアルキル部分は、アルキル基と同義であり、好ましい範囲も同義である。置換アルコキシ基の置換基の例は、置換アルキル基の置換基の例と同義であり、好ましい範囲も同義である。アリールオキシ基および置換アリールオキシ基のアリール部分は、アリール基と同義であり、好ましい範囲も同義である。置換アリールオキシ基の置換基の例は、円盤状コアの置換基の例と同義であり、好ましい範囲も同義である。
アシル基はホルミルまたは−CO−Rで表され、Rはアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基または置換アリール基である。
アシルオキシ基はホルミルオキシまたは−O−CO−Rで表され、Rはアルキル基、置
換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基または置換アリール基である。
アルコキシカルボニル基および置換アルコキシカルボニル基のアルキル部分は、アルキル基と同様である。置換アルコキシカルボニル基の置換基の例は、置換アルキル基の置換基の例と同義であり、好ましい範囲も同義である。
アリールオキシカルボニル基および置換アリールオキシカルボニル基のアリール部分は、アリール基と同義であり、好ましい範囲も同義である。置換アリールオキシカルボニル基の置換基の例は、円盤状コアの置換基の例と同義であり、好ましい範囲も同義である。
置換アミノ基は、−NH−Rまたは−N(−R)で表され、Rはアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基または置換アリール基である。
アミド基は、−NH−CO−Rで表され、Rはアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基または置換アリール基である。
イミド基は、−N(−CO−R)2で表され、Rはアルキル基、置換アルキル基、アル
ケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基または置換アリール基である。
アルコキシカルボニルアミノ基および置換アルコキシカルボニルアミノ基のアルキル部分は、アルキル基と同義であり、好ましい範囲も同義である。置換アルコキシカルボニルアミノ基の置換基の例は、置換アルキル基の置換基の例と同様である。
アリールオキシカルボニルアミノ基および置換アリールオキシカルボニルアミノ基のアリール部分は、アリール基と同義であり、好ましい範囲も同義である。置換アリールオキシカルボニルアミノ基の置換基の例は、円盤状コアの置換基の例と同様である。
置換カルバモイル基は、−CO−NH−Rまたは−CO−N(−R)で表され、Rはアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基または置換アリール基である。
スルホンアミド基は、−NH−SO2−Rで表され、Rはアルキル基、置換アルキル基
、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基または置換アリール基である。置換スルファモイル基は、−SO2−NH−Rまたは−SO2−N(−R)2で表され、Rはアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニ
ル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基または置換アリール基である。
アルキルチオ基および置換アルキルチオ基のアルキル部分は、アルキル基と同様である。置換アルキルチオ基の置換基の例は、置換アルキル基の置換基の例と同様である。
アリールチオ基および置換アリールチオ基のアリール部分は、アリール基と同義であり、好ましい範囲も同義である。置換アリールチオ基の置換基の例は、円盤状コアの置換基の例と同義であり、好ましい範囲も同義である。
アルキルスルホニル基および置換アルキルスルホニル基のアルキル部分は、アルキル基と同義であり、好ましい範囲も同義である。置換アルキルスルホニル基の置換基の例は、置換アルキル基の置換基の例と同義であり、好ましい範囲も同義である。
アリールスルホニル基および置換アリールスルホニル基のアリール部分は、アリール基と同義であり、好ましい範囲も同義である。置換アリールスルホニル基の置換基の例は、円盤状コアの置換基の例と同義であり、好ましい範囲も同義である。
アルキルスルフィニル基および置換アルキルスルフィニル基のアルキル部分は、アルキル基と同義であり、好ましい範囲も同義である。置換アルキルスルフィニル基の置換基の
例は、置換アルキル基の置換基の例と同義であり、好ましい範囲も同義である。
アルキルスルフィニル基および置換アルキルスルフィニル基のアリール部分は、アリール基と同義であり、好ましい範囲も同義である。置換アルキルスルフィニル基の置換基の例は、円盤状コアの置換基の例と同義であり、好ましい範囲も同義である。
置換ウレイド基は、−NH−CO−NH−Rまたは−NH−CO−N(−R)で表され、Rはアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基または置換アリール基である。
リン酸アミド基は、−NH−O−P(=O)(−OH)−O−Rまたは−NH−O−P(=O)(−O−R)2で表され、Rはアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置
換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基または置換アリール基である。
置換シリル基は、−SiH2−R、−SiH(−R)2または−Si(−R)2で表され
、Rはアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基または置換アリール基である。
アルコキシカルボニルオキシ基および置換アルコキシカルボニルオキシ基のアルキル部分は、アルキル基と同様である。置換アルコキシカルボニルオキシ基の置換基の例は、置換アルキル基の置換基の例と同義であり、好ましい範囲も同義である。
アリールオキシカルボニルオキシ基および置換アリールオキシカルボニルオキシ基のアリール部分は、アリール基と同義であり、好ましい範囲も同義である。置換アリールオキシカルボニルオキシ基の置換基の例は、円盤状コアの置換基の例と同義であり、好ましい範囲も同義である。
一般式(I)において、n1は3〜20の整数であって、3〜15の整数であることが好ましく、3〜12の整数であることがより好ましく、3〜10の整数であることがさらに好ましく、4〜8の整数であることがさらにまた好ましく、6であることが最も好ましい。
一般式(I)において、R1、R2、R3、R4およびR5は水素原子または置換基を表し
、これらの例は円盤状コアの置換基の例と同様なものが挙げられる。また、R1、R2、R3、R4およびR5のいずれか二つが結合して環を形成していてもよく、例えば、脂肪族ま
たは芳香族環があげられる。好ましくR1、R2、R3、R4およびR5は、それぞれ独立に
、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、シアノ基、置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基またはハロゲン原子である。
カルボニルオキシ基に対し、R2およびR3、R4およびR5は、シス・トランスの位置関係が存在する。シスとはシクロプロパン環面に対してカルボニルオキシ基と同方向に置換基が存在する状態であり、トランスとはシクロプロパン環面に対してカルボニルオキシ基と逆方向に置換基が存在する状態である。この位置関係は指定のない限り特には制限しない。
一般式(I)において、R1、R2、R3、R4およびR5の置換基の組み合わせにより、エナンチオマーおよびジアステレオマー立体異性体が存在するが、これらは指定のない限り特には制限しない。
一般式(I)で表される円盤状化合物は、下記一般式(II)で表されることが好ましい。
一般式(II)
Figure 2006301614
一般式(II)において、Dは円盤状コアである。n1は3〜20の整数である。R1
2、R3およびR5は水素原子または置換基を表し、互いに結合して環を形成していても
よい。mは1〜5の整数を表す。R6は置換基を表し、複数のR6が存在する時、それぞれ同じでも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
上記D、R1、R2、R3およびR5は、一般式(I)で定義したD、n1、R1、R2、R3およびR5と同様であり、好ましい範囲も同義である。
一般式(II)において、R6は置換基を表し、これらの例は円盤状コアの置換基の例と
同様なものが挙げられる。好ましいR6の例は、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のア
ルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、置換もしくは無置換のアルコキシカルボニルオキシ基、置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基または置換もしくは無置換のアシルオキシ基である。さらに好ましくは、少なくとも1つのR6が置換アルキル基、置換アルコキシ基、置換アルコキシカル
ボニル基、置換アリール基、置換アリールオキシ基、置換アルコキシカルボニルオキシ基、置換アリールオキシカルボニルオキシ基または置換アシルオキシ基であり、置換基の末端に重合性基を有する。
一般式(II)において、R6の置換位置は指定のない限り特に制限しない。好ましくは
少なくとも1つのR6がパラ位に存在する。
一般式(II)において、カルボニルオキシ基に対して、R5には、シス・トランスの位
置関係が存在する。この位置関係は指定のない限り特には制限しない。好ましくはシスである。
本発明の円盤状化合物、例えば、一般式(I)で表される円盤状化合物は、重合性基を有することができる。重合性基を有する円盤状化合物(重合性円盤状化合物)は、重合反応により円盤状化合物の円盤面が配向している状態を固定することができる。
一般式(I)で表される化合物が重合性基を有する場合、R4は置換アルキル基、置換
アルコキシ基、置換アリール基または置換アリールオキシ基であって、各置換基の末端に重合性基を有することが好ましい。
重合性円盤状化合物は、さらに、下記一般式(III)で表されることが好ましい。
一般式(III)
Figure 2006301614
一般式(III)において、Dは円盤状コアである。n1は3〜20の整数を表す。R1、R2、R3およびR5は、それぞれ、水素原子または置換基をあらわし、互いに結合して環
を形成していてもよい。
D、n1、R1、R2、R3およびR5は、一般式(I)で定義したD、R1、R2、R3
よびR5と同様であり、好ましい範囲も同義である。
一般式(III)において、Lは酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、置換もしくは無置
換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアリーレン基、およびそれらの組み合わせから選ばれる2価の連結基である。
アルキレン基は、環状構造または分岐構造を有していてもよい。アルキレン基の炭素原子数は1〜30であることが好ましい。
置換アルキレン基のアルキレン部分は、アルキレン基と同様である。置換アルキレン基の置換基の例は、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基および置換アルキニル基が除外される以外は、一般式(I)で説明した円盤状コアの置換基の例と同様である。
アリーレン基の炭素原子数は、1〜30であることが好ましい。アリーレン基は、フェニレンまたはナフチレンであることが好ましく、フェニレンであることがさらに好ましく、p−フェニレンであることが最も好ましい。
置換アリーレン基のアリーレン部分は、アリーレン基と同様である。置換アリーレン基の置換基の例は、一般式(I)で説明した円盤状コアの置換基の例と同様である。
一般式(III)において、Qは重合性基である。重合性基は、エポキシ基またはエチレ
ン性不飽和基であることがさらに好ましく、エチレン性不飽和基(例、ビニル、1−プロペニル、イソプロペニル)であることが最も好ましい。
本発明の円盤状化合物として、特に、好ましい円盤状化合物は、下記一般式(IV)で表されるトリフェニレン化合物である。
一般式(IV)
Figure 2006301614
一般式(IV)において、D1はトリフェニレンを表し、n1は3〜6の整数を表し、R1、R2、R3、R4およびR5は、それぞれ、水素原子、炭素原子数が1〜20の置換もし
くは無置換のアルキル基、炭素原子数が3〜20の置換もしくは無置換のアルケニル基、炭素原子数が1〜20の置換もしくは無置換のアルコキシ基、炭素原子数が3〜20の置換もしくは無置換のアルケニルオキシ基、炭素原子数が6〜20の置換もしくは無置換のアリール基または炭素原子数が6〜20の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、炭素原子数が1〜20の置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基である。各基の定義および例は、一般式(I)と同様であり、好ましい範囲も同義である。
一般式(IV)において、R1、R2、R3、R4およびR5は、それぞれ、水素原子、メチ
ル基、エチル基、メチルオキシ基、エチルオキシ基、シアノ基、ハロゲン原子または置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基であるのが好ましい。
一般式(IV)において、好ましくはR4が、炭素原子数が6〜20の置換もしくは無置
換のアリール基である。また、好ましくはR4が、カルボニルオキシ基に対して、トラン
スである。
一般式(IV)で表されるトリフェニレン化合物は、重合性基を有することができる。重合性基を有するトリフェニレン化合物(重合性トリフェニレン化合物)は、重合反応によりトリフェニレンからなる円盤面が配向している状態を固定することができる。
一般式(IV)で表されるトリフェニレン化合物が重合性基を有する場合、Rは炭素原子数が2〜20の置換アルキル基、炭素原子数が2〜20の置換アルコキシ基、炭素原子数が6〜20の置換アリール基または炭素原子数が6〜20の置換アリールオキシ基であって、置換基の末端に重合性基を有することが好ましい。
上記一般式(IV)には、不斉炭素原子が存在するため、ジアステレオマーやエナンチオマーが存在するが、本発明においてはこれらを区別せず、すべて含まれるものとする。つまり、構造の記述方法により立体異性体を区別しないこととする。
以下に、一般式(I)で表される円盤状化合物の例を示す。なお、それぞれの例示化合物を表すとき、該例示化合物の横に記載されている数値(x)をもって、例示化合物(x)と示す。
Figure 2006301614
Figure 2006301614
Figure 2006301614
Figure 2006301614
Figure 2006301614
Figure 2006301614
次に、一般式(DI)について詳細に説明する。
一般式(DI)
Figure 2006301614
一般式(DI)中、Y11、Y12、Y13は、それぞれ独立にメチンまたは窒素原子を表す。
11、Y12、Y13がメチンの場合は、メチンは置換基を有していてもよい。メチンの置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン原子およびシアノ基を挙げることができる。これらの中では、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、ハロゲン原子およびシアノ基がさらに好ましく、炭素数は1乃至12のアルキル基、炭素数は1乃至12のアルコキシ基、炭素数は2乃至12アルコキシカルボニル基、炭素数は2乃至12アシルオキシ基、ハロゲン原子およびシアノ基が最も好ましい。
11、Y12、Y13は、すべてメチンであることが最も好ましく、またメチンは無置換であることが最も好ましい。
一般式(DI)中、L1、L2、L3は、それぞれ独立に単結合または二価の連結基であ
る。L1、L2、L3が二価の連結基の場合、それぞれ独立に、−O−、−S−、−C(=
O)−、−NH−、−SO2−、−CH=CH−および−C≡C−ならびにこれらの組み
合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。上述の基が水素原子を含む基であるときは、該水素原子は置換基で置き換わってもよい。このような置換基として、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲンで置換されたアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、炭素原子数2〜6のアシル基、炭素原子数1〜6のアルキルチオ基、炭素原子数2〜6のアシルオキシ基、炭素原子数2〜6のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜6のアルキルで置換されたカルバモイル基および炭素原子数2〜6のアシルアミノ基が好ましい例として挙げられ、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基がより好ましい。
1、L2、L3で表される二価の環状基とは、少なくとも1種類の環状構造を有する二
価の連結基である。二価の環状基は5員環、6員環、または7員環であることが好ましく、5員環または6員環であることがさらに好ましく、6員環であることがもっとも好ましい。環状基に含まれる環は、縮合環であっても良い。ただし、縮合環よりも単環であることがより好ましい。また、環状基に含まれる環は、芳香族環、脂肪族環、および複素環のいずれでもよい。芳香族環の例には、ベンゼン環およびナフタレン環が含まれる。脂肪族環の例には、シクロヘキサン環が含まれる。複素環の例には、ピリジン環およびピリミジン環が含まれる。環状基は、芳香族環、および複素環が好ましい。
1、L2、L3で表される二価の環状基のうち、ベンゼン環を有する環状基としては、
1,4−フェニレンが好ましい。ナフタレン環を有する環状基としては、ナフタレン−1,5−ジイルおよびナフタレン−2,6−ジイルが好ましい。シクロヘキサン環を有する環状基としては1,4−シクロへキシレンであることが好ましい。ピリジン環を有する環状基としてはピリジン−2,5−ジイルが好ましい。ピリミジン環を有する環状基としては、ピリミジン−2,5−ジイルが好ましい。
1、L2、L3で表される二価の環状基は、置換基を有していてもよい。置換基の例に
は、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数が1乃至16のアルキル基、炭素原子数が1乃至16のアルケニル基、炭素原子数が1乃至16のアルキニル基、炭素原子数が1乃至16のハロゲン置換アルキル基、炭素原子数が1乃至16のアルコキシ基、炭素原子数が2乃至16のアシル基、炭素原子数が1乃至16のアルキルチオ基、炭素原子数が2乃至16のアシルオキシ基、炭素原子数が2乃至16のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数が2乃至16のアルキル置換カルバモイル基および炭素原子数が2乃至16のアシルアミノ基が含まれる。
1、L2、L3としては、単結合、*−O−CO−、*−CO−O−、*−CH=CH
−、*−C≡C−、*−二価の環状基−、*−O−CO−二価の環状基−、*−CO−O−二価の環状基−、*−CH=CH−二価の環状基−、*−C≡C−二価の環状基−、*−二価の環状基−O−CO−、*−二価の環状基−CO−O−、*−二価の環状基−CH=CH−、*−二価の環状基−C≡C−が好ましい。特に、単結合、*−CH=CH−、*−C≡C−、*−CH=CH−二価の環状基−、*−C≡C−二価の環状基−が好ましく、単結合が最も好ましい。(ここで、*は一般式(DI)中のY11、Y12およびY13を含む6員環に結合する位置を表す。)
1、H2、H3はそれぞれ独立に、下記一般式(DI−A)もしくは下記一般式(DI
−B)を表す。
一般式(DI−A)
Figure 2006301614
一般式(DI−A)中、YA1、YA2は、それぞれ独立にメチンまたは窒素原子を表す。YA1、YA2としては、少なくとも一方が窒素原子であることが好ましく、両方が、窒素原子であることが最も好ましい。XAは酸素原子、硫黄原子、メチレン、またはイミノを表す。XAとしては、酸素原子であることが、最も好ましい。*はL1〜L3と結合する
位置を表し、**はR1〜R3と結合する位置を表す。
一般式(DI−B)
Figure 2006301614
一般式(DI−B)中、YB1、YB2は、それぞれ独立にメチンまたは窒素原子を表す。YB1、YB2としては、少なくとも一方が窒素原子であることが好ましく、両方が、窒素原子であることが最も好ましい。XBは酸素原子、硫黄原子、メチレン、またはイミノを表す。XBとしては、酸素原子であることが、最も好ましい。*はL1〜L3と結合する位置を表し、**はR1〜R3と結合する位置を表す。
一般式(DI)中、R1、R2、R3は、それぞれ独立に下記一般式(DI−R)を表す
一般式(DI−R):*−(−L21−二価の環状基)n1−L22−L23−Q1
一般式(DI−R)中、*は一般式(DI)中の5員環に結合する位置を表す。
21は単結合または二価の連結基である。L21が二価の連結基の場合、−O−、−S−、−C(=O)−、−NH−、−SO2−、−CH=CH−および−C≡C−ならびにこ
れらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。上述の基が水素原子を含む基であるときは、該水素原子は置換基で置き換わってもよい。このような置換基として、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲンで置換されたアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、炭素原子数2〜6のアシル基、炭素原子数1〜6のアルキルチオ基、炭素原子数2〜6のアシルオキシ基、炭素原子数2〜6のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜6のアルキルで置換されたカルバモイル基および炭素原子数2〜6のアシルアミノ基が好ましい例として挙げられ、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基がより好ましい。
21は単結合、および、**−O−CO−、**−CO−O−、**−CH=CH−、**−C≡C−(ここで、**は一般式(DI−R)中のL21の左側を表す)が好ましい。特に、単結合が好ましい。
一般式(DI−R)中の二価の環状基とは、少なくとも1種類の環状構造を有する二価の連結基である。二価の環状基は5員環、6員環、または7員環であることが好ましく、5員環または6員環であることがさらに好ましく、6員環であることがもっとも好ましい。環状基に含まれる環は、縮合環であっても良い。ただし、縮合環よりも単環であることがより好ましい。また、環状基に含まれる環は、芳香族環、脂肪族環、および複素環のいずれでもよい。芳香族環の例には、ベンゼン環および、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環が含まれる。脂肪族環の例には、シクロヘキサン環が含まれる。複素環の例には、ピリジン環およびピリミジン環が含まれる。
二価の環状基のうち、ベンゼン環を有する環状基としては、1,4−フェニレンおよび1,3−フェニレンが好ましい。ナフタレン環を有する環状基としては、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−1,6−ジイル、ナフタレン−2,5−ジイル、およびナフタレン−2,6−ジイルナフタレン−2,7−ジイルが好ましい。シクロヘキサン環を有する環状基としては1,4−シクロへキシレンであることが好ましい。ピリジン環を有する環状基としてはピリジン−2,5−ジイルが好ましい。ピリミジン環を有する環状基としては、ピリミジン−2,5−ジイルが好ましい。二価の環状基としては、特に、1,4−フェニレン、1,3−フェニレンおよびナフタレン−2,6−ジイルが好ましい。
二価の環状基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数が1乃至16のアルキル基、炭素原子数が1乃至16のアルケニル基、炭素原子数が1乃至16のアルキニル基、炭素原子数が1乃至16のハロゲン置換アルキル基、炭素原子数が1乃至16のアルコキシ基、炭素原子数が2乃至16のアシル基、炭素原子数が1乃至16のアルキルチオ基、炭素原子数が2乃至16のアシルオキシ基、炭素原子数が2乃至16のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数が2乃至16のアルキル置換カルバモイル基および炭素原子数が2乃至16のアシルアミノ基が含まれる。二価の環状基の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数が1乃至6のアルキル基、炭素原子数が1乃至6のハロゲン置換アルキル基が好ましく、さらに、ハロゲン原子、炭素原子数が1乃至4のアルキル基、炭素原子数が1乃至4のハロゲン置換アルキル基が好ましく。特に、ハロゲン原子、炭素原子数が1乃至3のアルキル基、トリフルオロメチル基が好ましい。
1は、0〜4整数を表す。n1としては、1〜3の整数が好ましく。特に、1もしくは2が好ましい。
22は、*−O−、*−O−CO−、*−CO−O−、*−O−CO−O−、*−S−、*−N(R)H−、*−SO2−、*−CH2−、*−CH=CH−、*−C≡C−、を表す。(ここで、*は一般式(DI−R)中のベンゼン環に結合する位置を表す。)好ましくは、*−O−、*−O−CO−、*−CO−O−、*−O−CO−O−、*−CH2−、*−CH=CH−、*−C≡C−であり、特に、*−O−、*−O−CO−、*−O−CO−O−、*−CH2−が好ましい。上述の基が水素原子を含む基であるときは、該水素原子は置換基で置き換わってもよい。このような置換基として、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲンで置換されたアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、炭素原子数2〜6のアシル基、炭素原子数1〜6のアルキルチオ基、炭素原子数2〜6のアシルオキシ基、炭素原子数2〜6のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜6のアルキルで置換されたカルバモイル基および炭素原子数2〜6のアシルアミノ基が好ましい例として挙げられ、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基がより好ましい。
23は、−O−、−S−、−C(=O)−、−SO2−、−NH−、−CH2−、−CH=CH−、−C≡C−ならびにこれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基である。ここで、−NH−、−CH2−、−CH=CH−の水素原子は、他の置換基に置
き換えられていてもよい。他の置換基の例には、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数が1乃至6のアルキル基、炭素原子数が1乃至6のハロゲン置換アルキル基、炭素原子数が1乃至6のアルコキシ基、炭素原子数が2乃至6のアシル基、炭素原子数が1
乃至6のアルキルチオ基、炭素原子数が2乃至6のアシルオキシ基、炭素原子数が2乃至6のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数が2乃至6のアルキル置換カルバモイル基および炭素原子数が2乃至6のアシルアミノ基が含まれる。特に、ハロゲン原子、炭素原子数が1乃至6のアルキル基が好ましい。これらの置換基に置き換えられることにより、本発明の液晶性化合物から液晶性組成物の調製する際に、使用する溶媒に対する溶解性を向上させることが出来る。
23は、−O−、−C(=O)−、−CH2−、−CH=CH−、−C≡C−の組み合わせからなることが好ましい。L23は、炭素原子を1〜20個含有することが好ましく、炭素原子を2〜14個を含有することが特に好ましい。さらに、L23は、−CH2−を1〜16個含有することが好ましく、特に、−CH2−を2〜12個含有することが好ましい。
1は、それぞれ独立に、重合性基または水素原子である。本発明の液晶性化合物を光
学補償フィルムのような位相差の大きさが熱により変化しないものが好ましい光学フィルム等に用いる場合には、Q1は重合性基であることが好ましい。重合反応は、付加重合(
開環重合を含む)または縮合重合であることが好ましい。言い換えると、重合性基は、付加重合反応または縮合重合反応が可能な官能基であることが好ましい。以下に重合性基の例を示す。
重合性基の例
Figure 2006301614
さらに、重合性基は付加重合反応が可能な官能基であることが特に好ましい。そのような重合性基としては、重合性エチレン性不飽和基または開環重合性基が好ましい。
重合性エチレン性不飽和基の例としては、下記の式(M−1)〜(M−6)が挙げられる。
Figure 2006301614
式(M−3)、(M−4)中、Rは水素原子またはアルキル基を表す。Rとしては、水素原子またはメチル基が好ましい。
上記(M−1)〜(M−6)のなかでも、(M−1)または(M−2)が好ましく、(M−1)が最も好ましい。
開環重合性基として好ましいのは、環状エーテル基であり、中でもエポキシ基またはオキセタニル基がより好ましく、エポキシ基が最も好ましい。
本発明の液晶化合物としては、下記一般式(DII)で表される化合物が好ましいい。
一般式(DII)
Figure 2006301614
一般式(DII)中、Y31、Y32、Y33は、一般式(DI)中、Y11、Y12、Y13の定義と同様である。
一般式(DII)中、R31、R32、R33は、それぞれ独立に、下記一般式(DII−R)で表される。
一般式(DII−R)
Figure 2006301614
一般式(DII−R)中、A31、A32は、それぞれ独立にメチンまたは窒素原子を表す。A31、A32としては、少なくとも一方が窒素原子であることが好ましく、両方が、窒素原子であることが最も好ましい。X3は酸素原子、硫黄原子、メチレン、またはイミノを表
す。X3としては、酸素原子であることが、最も好ましい。
一般式(DII−R)中の二価の環状基とは、6員環状構造を有する二価の連結基であ
る。環状基に含まれる環は、縮合環であっても良い。ただし、縮合環よりも単環であることがより好ましい。また、環状基に含まれる環は、芳香族環、脂肪族環、および複素環のいずれでもよい。芳香族環の例には、ベンゼン環および、ナフタレン環、アントラセン環およびフェナントレン環が含まれる。脂肪族環の例には、シクロヘキサン環が含まれる。複素環の例には、ピリジン環およびピリミジン環が含まれる。
二価の環状基のうち、ベンゼン環を有する環状基としては、1,4−フェニレンおよび1,3−フェニレンが好ましい。ナフタレン環を有する環状基としては、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−1,6−ジイル、ナフタレン−2,5−ジイル、およびナフタレン−2,6−ジイルおよびナフタレン−2,7−ジイルが好ましい。シクロヘキサン環を有する環状基としては1,4−シクロへキシレンであることが好ましい。ピリジン環を有する環状基としてはピリジン−2,5−ジイルが好ましい。ピリミジン環を有する環状基としては、ピリミジン−2,5−ジイルが好ましい。二価の環状基としては、特に、1,4−フェニレン、1,3−フェニレンおよびナフタレン−2,6−ジイルが好ましい。
二価の環状基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数が1乃至16のアルキル基、炭素原子数が1乃至16のアルケニル基、炭素原子数が1乃至16のアルキニル基、炭素原子数が1乃至16のハロゲン置換アルキル基、炭素原子数が1乃至16のアルコキシ基、炭素原子数が2乃至16のアシル基、炭素原子数が1乃至16のアルキルチオ基、炭素原子数が2乃至16のアシルオキシ基、炭素原子数が2乃至16のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数が2乃至16のアルキル置換カルバモイル基および炭素原子数が2乃至16のアシルアミノ基が含まれる。二価の環状基の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数が1乃至6のアルキル基、炭素原子数が1乃至6のハロゲン置換アルキル基が好ましく、さらに、ハロゲン原子、炭素原子数が1乃至4のアルキル基、炭素原子数が1乃至4のハロゲン置換アルキル基が好ましく。特に、ハロゲン原子、炭素原子数が1乃至3のアルキル基、トリフルオロメチル基が好ましい。
一般式(DII−R)中のn3は、1〜3整数を表す。n3としては、1もしくは2が好ましい。
一般式(DII−R)中のL31は、一般式(DI−R)中のL22の定義と同様である。
一般式(DII−R)中のL32は、一般式(DI−R)中のL23の定義と同様である。
一般式(DII−R)中のQ3は、一般式(DI−R)中のQ1の定義と同様である。
以下に、一般式(I)または一般式(II)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2006301614
Figure 2006301614
Figure 2006301614
Figure 2006301614
Figure 2006301614
Figure 2006301614
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Figure 2006301614
Figure 2006301614
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本発明に係る液晶性化合物は、良好なモノドメイン性を示す液晶相を発現することが望ましい。モノドメイン性が悪い場合には、得られる構造がポリドメインとなり、ドメイン同士の境界に配向欠陥が生じ、光を散乱するようになる。良好なモノドメイン性を示すと、位相差板が高い光透過率を有しやすくなる。
本発明に係る液晶性化合物が発現する液晶相としては、カラムナー相およびディスコティックネマチック相(ND相)を挙げることができる。これらの液晶相の中では、良好な
モノドメイン性を示すディスコティックネマチック相(ND相)が最も好ましい。
本発明に係る液晶性化合物は、液晶相を20℃〜300℃の範囲で発現することが好ましい。さらに好ましくは40℃〜280℃であり、最も好ましくは60℃〜250℃である。ここで20℃〜300℃で液晶相を発現するとは、液晶温度範囲が20℃をまたぐ場合(具体的に例えば、10℃〜22℃)や、300℃をまたぐ場合(具体的に例えば、298℃〜310℃)も含む。40℃〜280℃と60℃〜250℃に関しても同様である。
2.位相差板
本発明の位相差板の一形態は、支持体上に配向膜層(本明細書では単に「配向膜」と称することもある)と、該配向膜によって配向制御され、且つその配向状態に固定された液晶性化合物を含有する光学異方性層を有する。図1は、本発明の位相差板の一実施形態を示した断面模式図である。図1に示す位相差板14は、透明支持体11上に、配向膜12および光学異方性層13を有する。配向膜12は、プラスチックフィルム等の透明支持体11の表面に、塗布または蒸着等によって形成することができる。配向膜12の表面をラビングした後、液晶性化合物を含有する組成物(塗布液)をラビング処理面に塗布すると
、液晶性化合物の分子はラビングによって配向制御され、所望の配向角度に配向する。その後、その配向状態に液晶性分子を固定して、光学異方性層13を形成し、位相差板14が得られる。
本発明においては、分子の円盤面と透明支持体平面とのなす角は略垂直であり、液晶性化合物の分子の円盤面と配向膜のラビング方向とは、目的に応じて直交及び平行のどちらかを選択することが可能である。位相差板をIPS(In−Plane Switching)モードに用いるのであれば、略直交であることが好ましい。
図2および図3は、本発明の好ましい態様の1つである。ここで、図2は長尺状に作製された位相差板の斜視図を表し、図3(a)は側面模式図(図2中、a方向から観察した図)、及び図3(b)は正面模式図(図2中、b方向から観察した図)を表す。図3に示す位相差板24は、透明支持体21上に配向膜22を設け、ディスコティック液晶性化合物01の分子の円盤面がラビング方向04と略直交する光学異方性層23を有する。ディスコティック液晶性化合物01の分子の円盤面は、配向膜22側から空気界面側まで配向膜平面に対し略垂直に配向している。なお、透明支持体平面と配向膜平面とは実質平行であり、本明細書において、「分子の円盤面と配向膜平面とのなす角度が略垂直」と「分子の円盤面と透明支持体平面とのなす角度が略垂直」とは同義である。
例えば、配向膜を設けた長尺状の支持体にラビング処理を施そうとすれば、長手方向とラビング方向04を直交させることは困難である。従って、ラビング処理を施した配向膜を設けた長尺状の支持体の上に、図2および3に示す位相差板を作製するためには、液晶性化合物の分子の円盤面が配向膜のラビング方向とは略直交で配向する必要が生じる。
[光学異方性層]
本発明における光学異方性層は、本発明に係る液晶性化合物が配向した状態を含む。従って、光学異方性層は、液晶性化合物の配向に基づく光学異方性を示す。
光学異方性層は、本発明に係る液晶性化合物とともに、その配向を制御するのに寄与する材料、配向状態を固定するのに寄与する材料等、他の材料を含有する組成物から形成してもよい。本発明に従う液晶性化合物は一度液晶相形成温度まで加熱し、次にその配向状態を維持したまま冷却することによりその液晶状態における配向形態を損なうことなく固定化することができる。また、本発明に従う液晶性化合物は、重合開始剤を添加した組成物を液晶相形成温度まで加熱した後、重合させ冷却することによっても固定化することができる。本発明で配向状態が固定化された状態とは、その配向が保持された状態が最も典型的、且つ好ましい態様ではあるが、それだけには限定されず、具体的には、通常0℃〜50℃、より過酷な条件下では−30℃〜70℃の温度範囲において、該層に流動性がなく、且つ外場や外力によって配向形態に変化を生じさせることなく、固定化された配向形態を安定に保ち続けることができる状態を指すものである。
なお、配向状態が最終的に固定化された際に、液晶性組成物はもはや液晶性を示す必要はない。例えば、液晶性化合物として重合性化合物を用いた場合、結果的に熱、光等での反応により重合または架橋反応が進行し、高分子量化して、液晶性を失ってもよい。
[光学異方性層の形成方法]
光学異方性層は、例えば、液晶性化合物を可溶できる溶媒に溶解して調製した塗布液を、支持体上に形成され且つ配向性が付与された配向膜上に塗布し、次いで、25℃〜130℃において用いた溶媒を乾燥すると同時に、液晶性化合物を配向させ、更に、所望により紫外線照射等によって固定化することによって形成されることができる。
このようにして形成された光学異方性層の厚さは、用途に応じて、例えば、最適なレタデーションの値に応じて、その好ましい範囲も異なるが、一般的には、0.1〜10μm
であるのが好ましく、0.5〜5μmであるのがさらに好ましい。
[光学異方性層の添加剤]
光学異方性層の形成にあたり、本発明に係る液晶性化合物に加えることが可能な添加剤としては、例えば、特開特開2002−98828号公報に記載のディスコティック液晶性分子および後述する空気界面配向制御剤、配向膜界面配向制御剤、ハジキ防止剤、重合開始剤、重合性モノマー等が挙げられる。
[空気界面配向制御剤]
液晶性化合物は、空気界面においては空気界面のチルト角(透明支持体面と液晶性化合物の円盤面のなす角)で配向する。空気界面におけるチルト角は、液晶性化合物の種類によりその程度が異なるために、空気界面のチルト角を任意に制御する必要がある。
このチルト角の制御には、例えば、電場や磁場のような外場を用いることや添加剤を用いることができるが、添加剤を用いることが好ましい。
このような添加剤としては、炭素原子数が6〜40の置換または無置換脂肪族基もしくは炭素原子数が6〜40の置換または無置換脂肪族置換オリゴシロキサノキシ基を、分子内に1本以上有する化合物が好ましく、分子内に2本以上有する化合物がさらに好ましい。例えば、空気界面配向制御剤としては、特開2002−20363号公報に記載の疎水性排除体積効果化合物を用いることができる。
空気界面側の配向制御用添加剤の添加量としては、液晶性化合物に対して、0.001質量%〜20質量%が好ましく、0.01質量%〜10質量%がさらに好ましく、0.1質量%〜5質量%が最も好ましい。
[配向膜界面配向制御剤]
液晶性化合物は、配向膜界面においては配向膜界面のチルト角で配向する。本発明に係る液晶性化合物が配向膜界面においてほぼ90°のチルト角を示す場合においては、配向膜界面のチルト角を制御する必要がないが、90°より小さいチルト角を示す液晶性化合物を用いた場合は、配向膜界面のチルト角を任意に制御する必要がある。
このチルト角の制御には、例えば、電場や磁場のような外場を用いることや添加剤を用いることができるが、添加剤を用いることが好ましい。
このような添加剤としては、分子内に極性基を有する化合物が好ましい。極性基を有する化合物としては、例えば、−OH、−NH2、−COOH、−SO3H基やオニウム塩を分子内に有する化合物を挙げることができる。具体的に例えば特開2004−101920に記載の添加剤を用いることができる。
配向膜界面側の配向制御用添加剤の添加量としては、本発明に係る液晶性化合物に対して、0.001質量%〜10質量%が好ましく、0.005質量%〜5質量%がさらに好ましく、0.01質量%〜2質量%が最も好ましい。
[ハジキ防止剤]
本発明に係る液晶性化合物に添加し、該組成物の塗布時のハジキを防止するための材料としては、一般に高分子化合物を好適に用いることができる。使用するポリマーとしては、本発明に係る液晶性化合物のチルト角変化や配向を著しく阻害しない限り、特に制限はない。
ポリマーの例としては、特開平8−95030号公報に記載があり、特に好ましい具体的ポリマー例としてはセルロースエステル類を挙げることができる。セルロースエステルの例としては、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、ヒドロキシプロピルセルロースおよびセルロースアセテートブチレートを挙げることができる。本発明に係る液晶性化合物の配向を阻害しないように、ハジキ防止目的で使用されるポリマ
ーの添加量は、円盤状化合物に対して一般に0.1〜10質量%の範囲にあり、0.1〜8質量%の範囲にあることがより好ましく、0.1〜5質量%の範囲にあることがさらに好ましい。
また、界面活性剤を用いることもできる。このような界面活性剤としては、従来公知の化合物が挙げられるが、特にフッ素系化合物が好ましい。具体的には、例えば特開2001−330725号公報明細書中の段落番号[0028]〜[0056]記載の化合物、特願2004−188333号公報明細書中の段落番号[0100]〜[0118]記載の化合物が挙げられる。界面活性剤の好ましい例としては、特願2004−188333号公報明細書中のX−1〜X−20、X−61〜X−72の化合物が挙げられる。上記界面活性剤は、ディスコティック化合物に対して一般に0.005〜8質量%(好ましくは0.2〜2.5質量%)の量にて使用される。
[重合開始剤]
本発明では、液晶性化合物はモノドメイン配向、つまり実質的に均一に配向している状態で固定されていることが好ましく、そのため重合性の液晶性化合物を用いている場合には重合反応により液晶性化合物を固定することが好ましい。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応と電子線照射による重合反応が含まれるが、熱により支持体等が変形、変質するのを防ぐためにも、光重合反応と電子線照射による重合反応が好ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許4212970号明細書記載)等が挙げられる。光重合開始剤の使用量は、塗布液の固形分の0.01〜20質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがさらに好ましい。液晶性化合物の重合のための光照射は、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギーは、10mJ〜50J/cm2であることが好ましく、50mJ〜800mJ/cm2であることがさらに好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。また、雰囲気の酸素濃度は重合度に関与するため、空気中で所望の重合度に達しない場合には、窒素置換等の方法により酸素濃度を低下させることが好ましい。好ましい酸素濃度としては、10%以下が好ましく、7%以下がさらに好ましく、3%以下が最も好ましい。
[重合性モノマー]
本発明に係る液晶性化合物とともに使用する重合性モノマーとしては、本発明に係る液晶性化合物と相溶性を有し、本発明に係る液晶性化合物のチルト角変化や配向阻害を著しく引き起こさない限り、特に限定はない。これらの中では重合活性なエチレン性不飽和基、例えばビニル基、ビニルオキシ基、アクリロイル基およびメタクリロイル基などを有する化合物が好ましく用いられる。上記重合性モノマーの添加量は、液晶性化合物に対して一般に0〜30質量%の範囲にあり、0〜20質量%の範囲にあることが好ましい。また反応性官能基数が2以上のモノマーを用いると、配向膜と光学異方性層間の密着性を高める効果が期待できるため、特に好ましい。
[塗布方式]
光学異方性層は、下記溶媒を用いて液晶組成物の塗布液を調製し、例えば配向膜上に塗布し、液晶性化合物を配向処理することで形成する。塗布液の塗布は、公知の方法(例えば、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法)により実施できる。
[塗布溶剤]
液晶組成物の調製に使用する溶媒としては、有機溶媒が好ましく用いられる。有機溶媒の例には、アミド(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、トルエン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が含まれる。アルキルハライド、エステルおよびケトンが好ましい。2種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
塗布液中の液晶性化合物およびその他の添加剤の固形分濃度としては、0.1質量%〜60質量%が好ましく、0.5質量%〜50質量%がより好ましく、2質量%〜40質量%がさらに好ましい。また、塗布液の粘度は、0.01cp〜100cpが好ましく、0.1cp〜50cpがより好ましい。
[配向膜]
液晶性化合物を配向させる方法としては、例えば、電場や磁場のような外場を用いる方法や配向膜を用いる方法を挙げることができるが、本発明においては、配向膜を用いることが好ましい。
配向膜は、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成、あるいはラングミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物(例、ω−トリコサン酸、ステアリル酸メチル)の累積のような手段で、設けることができる。さらに、電場の付与、磁場の付与あるいは光照射により、配向機能が生じる配向膜も知られている。
配向膜上に設けられる光学異方性層の液晶性化合物に所望の配向を付与できるのであれば、配向膜としてはどのような層でもよいが、本発明においては、ラビング処理もしくは、光照射により形成される配向膜が好ましい。特にポリマーのラビング処理により形成する配向膜が特に好ましい。ラビング処理は、一般にはポリマー層の表面を、紙や布で一定方向に数回擦ることにより実施することができるが、特に本発明では液晶便覧(丸善(株))に記載されている方法により行うことが好ましい。配向膜の厚さは、0.01〜10μmであることが好ましく、0.05〜3μmであることがさらに好ましい。
なお、配向膜を用いて液晶性化合物を配向させてから、その配向状態のまま液晶性化合物を固定して光学異方性層を形成し、光学異方性層のみをポリマーフィルム(または透明支持体)上に転写しても良い。配向状態の固定された液晶性化合物は、配向膜がなくても配向状態を維持することができる。そのため、位相差板では、配向膜は(位相差板の製造において必須であるが)必須ではない。
液晶性化合物を配向させるためには、配向膜の表面エネルギーを調節するポリマー(通常の配向用ポリマー)を用いる。具体的なポリマーの種類については液晶セルまたは位相差板について種々の文献に記載がある。いずれの配向膜においても、液晶性化合物と透明支持体の密着性を改善する目的で、重合性基を有することが好ましい。重合性基は、側鎖に重合性基を有する繰り返し単位を導入するか、あるいは、環状基の置換基として導入することができる。界面で液晶性化合物と化学結合を形成する配向膜を用いることが好ましく、かかる配向膜としては特開平9−152509号公報に記載されている。
本発明においては、液晶性化合物の分子の円盤面と配向膜のラビング方向とが略直交に配向する配向膜を用いることが好ましい。このような配向膜としては、棒状液晶性化合物の長軸方向をラビング方向とが略直交に配向させるような配向膜を用いることが好ましい。そのような配向膜としては、例えば、ポリスチレンやカルバゾール環やフルオレン環等をポリマー主鎖に置換させた配向膜を用いることができる。
[支持体]
本発明の位相差板は支持体を有する。支持体は、作製時に用いられる支持体と必ずしも同一でなくてもよく、前記光学異方性層を作製した後、作製時に用いた仮支持体から他の支持体に転写してもよい。支持体としては、ガラスおよびポリマーフィルムが好ましい。特に、透明で光学異方性が小さく、波長分散が小さいポリマーフィルムを支持体として用いることが好ましい。ここで支持体が透明であるとは、支持体を分光光度計((株)島津製作所製UV−2550)を用いて、透過率の測定を行った場合、400nm〜700nmの波長において、光透過率が80%以上であることを意味する。
波長分散が小さいとは、具体的には、波長400nmおよび700nmにおける面内レタデーションの比(Re400/Re700)が1.2未満であることが好ましい。光学異方性が小さいとは、具体的には、面内レタデーション(Re)が20nm以下であることが好ましく、10nm以下であることがさらに好ましい。透明支持体は、ロール状または長方形のシート状の形状を有することが好ましく、ロール状の透明支持体を用いて、光学異方性層を積層してから、必要な大きさに切断することが好ましい。ポリマーの例には、セルロースエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリレートおよびポリメタクリレートが含まれる。セルロースエステルが好ましく、アセチルセルロースがさらに好ましく、トリアセチルセルロースが最も好ましい。ポリマーフィルムは、ソルベントキャスト法により形成することが好ましい。透明支持体の厚さは、20〜500μmであることが好ましく、50〜200μmであることがさらに好ましい。透明支持体とその上に設けられる層(接着層、配向膜あるいは光学異方性層)との接着を改善するため、透明支持体に表面処理(例、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線(UV)処理、火炎処理)を実施してもよい。透明支持体の上に、接着層(下塗り層)を設けてもよい。
本発明の位相差板は、種々の用途に利用される。画像表示装置、例えば液晶表示装置の光学補償シートや、直線偏光膜や透明保護膜と積層して偏光板として利用され得る。
[偏光板]
本発明の位相差板に、直線偏光膜または透明保護膜を貼り合せ、偏光板とした後に、実際の液晶表示素子に用いる際に好ましい。以下に該偏光膜および透明保護膜について説明する。
偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜がある。ヨウ素系偏光膜および染料系偏光膜は、一般にポリビニルアルコール系フィルムを用いて製造する。偏光膜の透過軸は、フィルムの延伸方向に垂直な方向に相当する。ディスコティック液晶性化合物を光学異方性層に用いた場合には、偏光膜の透過軸は、配向膜側のディスコティック液晶性分子の面に対し、実質的に平行になるように配置される。また、棒状液晶性化合物を用いた場合、偏光膜の透過軸は、棒状液晶性分子の長軸方向(遅相軸)と、実質的に平行になるように配置する。通常は、位相差板の支持体側に張り合わせるのが好ましいが、必要によっては、光学異方性層側と張り合わせてもよい。
位相差板の光学異方性層側に透明保護膜として、透明なポリマーフィルムを用いてもよい。保護膜が透明であるとは、光透過率が80%以上であることを意味する。透明保護膜としては、一般にセルロースエステルフィルム、好ましくはトリアセチルセルロースフィルムが用いられる。セルロースエステルフィルムは、ソルベントキャスト法により形成することが好ましい。透明保護膜の厚さは、20〜500μmであることが好ましく、50〜200μmであることがさらに好ましい。
[液晶表示装置]
本発明の位相差板は、様々な表示モードの液晶セルを有する液晶表示装置に用いることができる。前述した様に、本発明の位相差板は、液晶セルの光学補償シートして有用である。液晶性分子からなる光学異方性層有する光学補償シートは、透過型については、TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、FLC(Ferroelectric LiquidCrystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper TwistedNematic)、VA(Vertically Aligned)、ECB(Electrically ControlledBirefringence)、反射型については、TN、HAN(Hybrid Aligned Nematic)、GH(Guest−Host)等の液晶セルに対応するものが既に提案されている。本発明によって得られる位相差板および偏光板は、その配向状態によって種々の液晶表示モードに適用できるが、図3に示した、ディスコティック液晶性化合物を配向膜側から空気界面側まで垂直に配向させた光学異方性層を有する位相差板は、透過型のIPSモードに好適に使用できる。
以下に本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明はこれら具体例に限定されるものではない。
一般式(I)で表される円盤状化合物は、下記合成例に従って合成することができる。
例示化合物(3)を、下記のルートにより合成した。
Figure 2006301614
パラヒドロキシケイヒ酸(200g、1.22mol)のエチルアルコール1.5L溶液に濃硫酸20ml加え、6時間還流した。放冷後、減圧下でエチルアルコール1Lを留去し、酢酸エチルおよび飽和食塩水を加えて分液し、有機相を重曹水にて中和した。有機相を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、226gの(B−1)を得た(収率97%)。
(B−1)(57.6g、0.3mol)の塩化メチレン600ml溶液にメトキシエト
キシメチルクロライド(MEMCl)(51.4ml)を加え、ジエチルイソプロピルアミン(78.4ml、0.45mmol)を、反応系の温度を30℃以下に保ちながらゆ
っくり滴下した。そのまま3時間攪拌した後、飽和食塩水を加えて分液し、有機相を希塩酸水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、77.4gの(B−2)を得た(収率92%)。
水素化ナトリウム(9.2g、228mmol)、トリメチルスルホニウムヨ−ジド(50.2g、228mol)にジメチルスルフォキシド(160ml)を窒素雰囲気下滴下した。水素が発生しなくなるのを確認し、さらに30分間撹拌した。(B−2)(49.2g、175.6mmol)のジメチルスルフォキシド600ml溶液を添加し、50℃にて3時間撹拌した。放冷後、酢酸エチルおよび飽和食塩水を加えて分液し、有機相を希塩酸水、飽和食塩水で洗浄した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、33.6gの粗生成物(B−3)を得た(粗収率65%)。
(B−3)(20.4g、69.3mmol)のエタノール200ml溶媒にピリジニウムp−トルエンスルホン酸(17.4g、69.3mmol)を添加し、還流した。6時間攪拌した後、放冷後、酢酸エチルおよび飽和食塩水を加えて分液し、有機相を希塩酸水し、飽和食塩水で洗浄した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、酢酸エチルおよびヘキサン混合溶媒を溶離液として用いて精製した。13.0g(収率91%)の(B−4)を得た。
窒素雰囲気下、(B−4)(12.4g、60mmol)のN,N’−ジメチルアセトアミド150ml溶液に、ブロモエタノール(11.2g、90mmol)、炭酸カリウム(12.4g、90mmol)を加え、内温110℃にて5時間攪拌した。放冷後、酢酸エチルおよび飽和食塩水を加えて分液し、有機相を希塩酸水し飽和食塩水で洗浄した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、酢酸エチルおよびヘキサン混合溶媒を溶離液として用いて精製した。14.0g(収率93%)の(B−5)を得た。
(B−5)(14.0g、55.5mmol)のテトラヒドロフラン100ml溶液に、水酸化リチウム1水和物(4.2g、100mmol)を水100mlに溶解させた水溶液を添加し、還流下6時間攪拌した。放冷後、酢酸エチルおよび飽和食塩水を加えて分液し、有機相を希塩酸水、飽和食塩水で洗浄した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、酢酸エチルおよびヘキサン混合溶媒を溶離液として用いて精製した。11.7g(収率95%)の(B−6)を得た。
(B−6)(7.4g、33.2mmol)のテトラヒドロフラン100ml溶液に、アクリル酸クロライド(3.24ml、40mmol)、ジメチルアニリン(5.06ml、40mmol)、ニトロベンゼン(0.3ml)を加え、内温60℃にて3時間攪拌した。放冷後、酢酸エチルおよび飽和食塩水を加えて分液し、有機相を希塩酸水、飽和食塩水で洗浄した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し残渣にN,N’−ジメチルアセトアミド(100ml)、トリエチルアミン(5.6ml、40mmol)を加えて内温60℃にて2時間攪拌した。放冷後、酢酸エチルおよび飽和食塩水を加えて分液し、有機相を希塩酸水および飽和食塩水で洗浄した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、酢酸エチルとヘキサン混合溶媒から晶斥し、7.2g(収率78%)の(B−7)を得た。
窒素雰囲気下、(B−7)(4.1g、14.8mmol)のテトラヒドロフラン10
0ml溶液に、氷冷下にてメタンスルホニルクロライド(1.15mlg、14.8mmo
l)を添加し、ジエチルイソプロピルアミン(2.58ml、14.8mmol)をゆっ
くり滴下した。滴下後室温まで昇温させ30分撹拌させた。TLCにて反応を確認後、氷冷し、2,3,6,7,10,11−ヘキサヒドロキシトリフェニレンの1水和物(0.63g、1.85mmol)のテトラヒドロフラン50ml溶液を添加し、さらにジエチルイソプロピルアミン(2.13ml、12.25mmol)をゆっくり滴下した。滴下終了後、N,N−ジメチルアミノピリジンを触媒量加え、そのまま室温まで昇温し3時間撹拌した。酢酸エチルおよび飽和食塩水を加えて分液し、有機相を希塩酸水、飽和食塩水で洗浄した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、ジクロロメタンおよびメタノール混合溶媒を溶離液として用いて精製した。氷冷したメタノールから晶斥し、2.8g(収率82%)の例示化合物(3)を得た。
H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.30−1.45(6H、m)、1.70−1.85(6H、m)、2.05−2.20(6H、m)、2.65−2.80(6H、m)、4.19(12H、t、J=6.4Hz)、4.52(12H、t、J=6.4Hz)、5.87(6H、d,J=10.4Hz)、6.17(6H、d,d,J=10.4Hz、17.2Hz)、6.46(6H、d,J=17.2Hz)、6.83(12H、d,J=8.0Hz)、7.03(6H、d、J=8.0Hz)、7.06(6H、d、J=8.0Hz)、8.24(6H、s);マススペクトル(M+Na)/(POSI)=1896。;相転移温度:Cry 70℃ ND 127℃ Iso
[合成例4、5]
例示化合物(4)、(5)は、それぞれ、合成例3のブロモエタノールをブロモプロパノール、ブロモブタノールに変更した以外は、合成例3と同様の方法にて行い、例示化合物(4)収率33%(8Steps)、例示化合物(5)収率24%(8Steps)を得た。
例示化合物(4)
H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.30−1.45(6H、m)、1.70−1.85(6H、m)、2.05−2.20(18H、m)、2.65−2.80(6H、m)、4.04(12H、t、J=7.2Hz)、4.37(12H、t、J=6.4Hz)、5.84(6H、d,J=10.4Hz)、6.13(6H、d,d,J=10.4Hz、17.2Hz)、6.42(6H、d,J=17.2Hz)、6.81(12H、d,J=8.0Hz)、7.01(6H、d、J=8.0Hz)、7.05(6H、d、J=8.0Hz)、8.19(6H、s);マススペクトル(M+Na)/(POSI)=1980。;相転移温度:Cry 65℃ ND 147℃ Iso
例示化合物(5)
H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.30−1.45(6H、m)、1.70−1.85(6H、m)、2.05−2.20(30H、m)、2.65−2.80(6H、m)、3.98(12H、t、J=6.8Hz)、4.25(12H、t、J=6.4Hz)、5.83(6H、d,J=10.4Hz)、6.13(6H、d,d,J=10.4Hz、17.2Hz)、6.42(6H、d,J=17.2Hz)、6.81(12H、d,J=8.0Hz)、7.02(6H、d、J=8.0Hz)、7.06(6H、d、J=8.0Hz)、8.21(6H、s);マススペクトル(M+Na)/(POSI)=2064。;相転移温度:Cry 70℃ ND 130℃ Iso
一般式(DI)で表される円盤状化合物は、下記合成例に従って合成することができる

[例示化合物D−38]
[合成中間体D−3の合成]
下記スキームにしたがって合成した。
Figure 2006301614
(D−3Aの合成)
4−シアノフェノール15.0gをジメチルホルムアミド300mlに溶解させ、炭酸カリウム20.9g、1−ブロモヘキサン18.5mlを添加後、窒素雰囲気下、110℃で5時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を減圧濃縮後、カラムクロマトグラフィーにより精製を行い、D−3Aを25.0g得た。
(D−3Bの合成)
D−3A25.0gをエタノール200mlに溶解させ、50%ヒドロキシルアミン溶液26.0mlを添加後、90℃で3時間撹拌した。冷却後、反応液にメタノールを加え、析出した結晶を濾別し乾燥しD−3Bの結晶を29.0g得た。
(D−3の合成)
D−3B29.0g、を1,4−ジオキサン300mlに溶解させ、トリメシン酸クロライド10.2g、ピリジン10.9mlを添加後、90℃で7時間撹拌した。冷却後、メタノールを添加し、析出した結晶を濾取した。カラムクロマトグラフィーにより精製を行い、D−3を25g得た。得られたD−3のNMRスペクトルは以下の通りである。
1H−NMR(溶媒:CDCl3、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):
0.85(9H、t)
1.25−1.35(12H、m)
1.35−1.45(6H、m)
1.70−1.80(6H、m)
3.95(6H、t)
6.95(6H、d)
8.05(6H、d)
9.10(3H、s)
得られたD−3の相転移温度を偏光顕微鏡によるテクスチャー観察によって行った。まず温度を上げて行くと、139℃付近で結晶相から等方性液体相に変わった。次に139℃から徐々に温度を下げていくと123℃付近でディスコティックネマチック相に変わり、98℃まで下げると再び結晶相に変化した。すなわち、D−3は、降温時に、123℃から98℃の間でディスコティックネマチック相を呈することが分かった。
[D−3からD−38への変換]
下記スキームにしたがって合成した。
Figure 2006301614
上記方法で合成したD−3 11.0gをCH2Cl2100mlに溶解させ、三臭化ホウ素(1.0MCH2Cl2溶液)135mlを添加した。40℃で8時間撹拌後、反応液に水を加
え、析出した結晶をろ過により濾取した。この結晶を乾燥することで、トリヒドロキシ体を7.5g得た。
次に、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.73gをテトラヒドロフラン10mlに溶解後、氷冷下ジメチルアニリン0.84mlを滴下し、トリホスゲン0.62gを加え
た。室温に戻し2時間撹拌後、氷冷下トリヒドロキシ体0.35gを加え、ピリジン0.31mlを滴下し、室温で2時間撹拌した。反応後、メタノールを添加し、析出した結晶を濾取した。カラムクロマトグラフィーにより精製を行い、D−38を0.38g得た。得られたD−38のNMRスペクトルは以下の通りである。
1H−NMR(溶媒:CDCl3、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):
4.40−4.60(12H、m)
5.90(3H、dd)
6.20(3H、dd)
6.50(3H、dd)
7.45(6H、d)
8.30(6H、d)
9.30(3H、s)
得られたD−38の相転移温度を偏光顕微鏡によるテクスチャー観察によって行った。まず温度を上げて行くと、114℃付近で結晶相から等方性液体相に変わった。次に114℃から徐々に温度を下げていくと94℃付近でディスコティックネマチック相に変わり、室温まで下げると再び結晶相に変化した。すなわち、D−38は、降温時に、94℃から室温の間でディスコティックネマチック相を呈することが分かった。
[実施例1]:例示化合物(4)を用いた位相差板の作製
(透明支持体の作製)
下記の成分をミキシングタンクに投入し、加熱攪拌して、セルロースアセテート溶液(
以下、ドープと呼ぶことがある)を調製した。
(セルロースアセテート溶液組成)
酢化度60.9%のセルロースアセテート 100質量部
トリフェニルホスフェート 6.5質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート 5.2質量部
下記のレタデーション上昇剤(1) 0.1質量部
下記のレタデーション上昇剤(2) 0.2質量部
メチレンクロライド 310.25質量部
メタノール 54.75質量部
1−ブタノール 10.95質量部
レタデーション上昇剤(1)
Figure 2006301614
レタデーション上昇剤(2)
Figure 2006301614
得られたドープを流延口から0℃に冷却したドラム上に流延した。溶媒含有率70質量%の状態で剥ぎ取り、フィルムの幅方向の両端をピンテンターで固定し、溶媒含有率が3〜5質量%の領域で、幅方向(機械方向に垂直な方向)の延伸率が3%となる間隔を保ちつつ乾燥した。その後、熱処理装置のロール間を搬送することにより、さらに乾燥し、120℃を越える領域で機械方向の延伸率が実質0%、(剥ぎ取り時に機械方向に4%延伸することを考慮して)幅方向の延伸率と機械方向の延伸率との比が0.75となるように調整して、厚さ100μmのセルロースアセテートフィルムを作製した。作製したフィルムのレタデーション値を波長632.8nmで測定したところ、厚み方向のレタデーション値が40nm、面内のレタデーション値が4nmであった。作製したセルロースアセテートフィルムを透明支持体として用いた。
(第1下塗り層の形成)
上記透明支持体の上に、下記の組成の塗布液を28ml/m塗布し、乾燥して、第1下塗り層を形成した。
(第1下塗り層塗布液組成)
ゼラチン 5.44質量部
ホルムアルデヒド 1.38質量部
サリチル酸 1.62質量部
アセトン 391質量部
メタノール 158質量部
メチレンクロライド 406質量部
水 12質量部
(第2下塗り層の形成)
第1下塗り層の上に、下記の組成の塗布液を7ml/m塗布し、乾燥して、第2下塗り層を形成した。
(第2下塗り層塗布液組成)
下記のアニオン性ポリマー 0.77質量部
クエン酸モノエチルエステル 10.1質量部
アセトン 200質量部
メタノール 877質量部
水 40.5質量部
アニオン性ポリマー
Figure 2006301614
(バック層の形成)
透明支持体の反対側の面に、下記の組成の塗布液を25ml/m2塗布し、乾燥して、
バック層を形成した。
(バック層塗布液組成)
酢化度55%のセルロースジアセテート 6.56質量部
シリカ系マット剤(平均粒子サイズ:1μm) 0.65質量部
アセトン 679質量部
メタノール 104質量部
(配向膜の形成)
下記変性ポリビニルアルコールとグルタルアルデヒド(変性ポリビニルアルコールの5質量%)とを、メタノール/水の混合溶媒(容積比=20/80)に溶解して、5質量%の溶液を調製した。
Figure 2006301614
この溶液を、第2下塗り層の上に塗布し、100℃の温風で120秒間乾燥した後、ラビング処理を行い配向膜を形成した。得られた配向膜の膜厚は0.5μmであった。配向膜のラビング方向は、透明支持体の流延方向と平行であった。
(光学異方性層の形成)
前記で作製した配向膜のラビング処理面上に、下記の組成を有する光学異方性層塗布液を、ワイヤーバーを用いて塗布した。
(光学異方性層塗布液)
本発明の液晶性化合物(4) 100質量部
光重合開始剤
(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)3.3質量部
増感剤
(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 1.1質量部
下記空気界面配向制御剤 (KK−1) 0.4質量部
下記配向膜界面配向制御剤 (HK−1) 0.5質量部
メチルエチルケトン 270質量部
空気界面配向制御剤(KK−1)
Figure 2006301614
配向膜界面配向制御剤(HK-1)
Figure 2006301614
上記の光学異方性層を塗布したフィルムを、恒温槽中にて配向させ、200mJ/cm2の紫外線を照射して光学異方性層の配向状態を固定した。室温まで放冷して、位相差板
を作製した。形成した光学異方性層の厚さは約1.1μmであった。
[実施例2]:例示化合物(D−38)を用いた位相差板の作製
(光学異方性層の形成)
実施例1で作製した配向膜のラビング処理面上に、下記の組成を有する光学異方性層塗布液を、ワイヤーバーを用いて塗布した。
(光学異方性層塗布液)
本発明の液晶性化合物(D−38) 100質量部
光重合開始剤
(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 3.0質量部
増感剤
(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 1.0質量部
下記空気界面配向制御剤 (KK−2) 0.4質量部
下記配向膜界面配向制御剤 (HK−2) 0.5質量部
メチルエチルケトン 300質量部
空気界面配向制御剤(KK-2)
Figure 2006301614
配向膜界面配向制御剤(HK−2)
Figure 2006301614
上記の光学異方性層を塗布したフィルムを、恒温槽中にて配向させ、400mJ/cm2の紫外線を照射して光学異方性層の配向状態を固定した。室温まで放冷して、位相差板
を作製した。形成した光学異方性層の厚さは約1.0μmであった。
[比較例1]
実施例1で作製した配向膜に、下記の組成の光学異方性層塗布液を、ワイヤーバーを用いて塗布した。
(光学異方性層塗布液)
上記従来型液晶性化合物(A) 100質量部
エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート
(V#360、大阪有機化学(株)製) 9.9質量部
光重合開始剤
(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 3.3質量部
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 1.1質量部
下記空気界面配向制御剤 (KK−1) 0.4質量部
下記配向膜界面配向制御剤(HK−1) 0.5質量部
メチルエチルケトン 270質量部
上記の光学異方性層を塗布したフィルムを配向させ、200mJ/cm2の紫外線を照
射して光学異方性層の配向状態を固定した。室温まで放冷して、位相差板を作製した。形成した光学異方性層の厚さは約1.20μmであった。
[位相差板の評価]
(傾斜角の測定)
実施例1、2および比較例1で得られた位相差板の平均傾斜角(平均チルト角)の測定
をKOBRA−WR(王子計測機器(株)製)で行い、480nmと750nmにおけるレタデーションの測定をKOBRA−31PR(王子計測機器(株)製)を用いて行った。結果を第1表に示す。
Figure 2006301614
[実施例3]
例示化合物(4)、(D−38)および従来液晶化合物(A)を用いて、実施例1、2および比較例1の記載の方法で、550nmにおけるレタデーションが約139nm(λ/4)になる位相差板をそれぞれ作製した。作製した位相差板を、金属光沢のある部分を偏光板を通して観察したこころ、従来液晶化合物(A)を用いた位相差板よりも、例示化合物(4)、(D−38)を用いた位相差板の方がより黒に近く、優れることが分った。
以上の結果から、従来のディスコティック液晶性化合物を用いたよりも小さい波長分散値を有し、且つ円盤面と透明支持体平面とが略垂直に配向した位相差板を得ることができた。また、結果として良好な位相差板を得ることができた。
本発明の位相差板の一実施形態の断面模式図である。 本発明の位相差板の一実施形態の斜視図である。 本発明の位相差板の一実施形態の(a)側面模式図および(b)正面模式図である。
符号の説明
01 ディスコティック液晶性化合物
04 ラビング方向
11、21 透明支持体
12、22 配向膜
13、23 光学異方性層
14、24 位相差板

Claims (4)

  1. 透明支持体上に、少なくとも一層の光学異方性層を有する位相差板であって、該光学異方性層がディスコティック液晶性化合物を用いて形成されており、しかも該液晶性化合物の分子が、分子の円盤面と透明支持体平面とのなす角を略垂直にして配向固定されており、更に該液晶性化合物の波長分散値が下記化合物(A)よりも小さいことを特徴とする位相差板。
    化合物(A)
    Figure 2006301614
  2. ディスコティック液晶性化合物が下記一般式(IV)で表される請求項1記載の位相差板。
    一般式(IV)
    Figure 2006301614
    (一般式(IV)中、Dはトリフェニレンを表し、n1は3〜6の整数を表し、R1、R2、R3、R4およびR5は、それぞれ、水素原子、炭素原子数が1〜20の置換もしくは無置
    換のアルキル基、炭素原子数が3〜20の置換もしくは無置換のアルケニル基、炭素原子数が1〜20の置換もしくは無置換のアルコキシ基、炭素原子数が3〜20の置換もしくは無置換のアルケニルオキシ基、炭素原子数が6〜20の置換もしくは無置換のアリール基または炭素原子数が6〜20の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、炭素原子数が1〜20の置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基を表す。)
  3. ディスコティック液晶性化合物が下記一般式(DI)で表される請求項1記載の位相差板。
    一般式(DI)
    Figure 2006301614
    一般式(DI)中、Y11、Y12、Y13は、それぞれ独立にメチンまたは窒素原子を表す。L1、L2、L3は、それぞれ独立に単結合または二価の連結基を表す。H1、H2、H3はそれぞれ独立に、下記一般式(DI−A)もしくは下記一般式(DI−B)を表す。
    一般式(DI−A)
    Figure 2006301614
    [一般式(DI−A)中、YA1、YA2は、それぞれ独立にメチンまたは窒素原子を表す。XAは酸素原子、硫黄原子、メチレン、またはイミノを表す。*はL1〜L3と結合する位置を表し、**はR1〜R3と結合する位置を表す。]
    一般式(DI−B)
    Figure 2006301614
    [一般式(DI−B)中、YB1、YB2は、それぞれ独立にメチンまたは窒素原子を表す。XBは酸素原子、硫黄原子、メチレン、またはイミノを表す。*はL1〜L3と結合する位置を表し、**はR1〜R3と結合する位置を表す。]
    一般式(DI)中、R1、R2、R3は、それぞれ独立に下記一般式(DI−R)を表す

    一般式(DI−R):*−(−L21−二価の環状基)n1−L22−L23−Q1
    [一般式(DI−R)中、*は一般式(DI)中の5員環に結合する位置を表す。L21は単結合または二価の連結基を表し、二価の環状基は少なくとも1種類の環状構造を有する二価の連結基を表す。n1は0〜4整数を表す。L22は*−O−、*−O−CO−、*
    −CO−O−、*−O−CO−O−、*−S−、*−N(R)H−、*−SO2−、*−
    CH2−、*−CH=CH−、または*−C≡C−、を表し(ここで、*は一般式(DI−R)中のベンゼン環に結合する位置を表す。)、L23は−O−、−S−、−C(=O)−、−SO2−、−NH−、−CH2−、−CH=CH−、−C≡C−ならびにこれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基を表す。上述の基が水素原子を含む基であるときは、該水素原子は置換基で置き換わってもよい。Q1はそれぞれ独立に重合性基または水素原子を表す。]
  4. 化合物(A)の波長分散値(480nm/750nm)が1.18である請求項1記載の位相差板。
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