JP4276961B2 - 光学異方性材料およびトリフェニレン化合物 - Google Patents

光学異方性材料およびトリフェニレン化合物 Download PDF

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Description

本発明は、分子構造内に円盤状コアと不飽和カルボン酸のエステルとを含む円盤状化合物を利用した光学異方性材料に関する。また、本発明は、新規なトリフェニレン化合物にも関する。
光学異方性層は、円盤状(ディスコティック)液晶性分子を配向させ、その配向状態を固定することにより形成する。円盤状液晶性分子は、一般に大きな複屈折率を有する。そして、円盤状液晶性分子には、多様な配向形態がある。円盤状液晶性分子を用いることで、従来の延伸複屈折フイルムでは得ることができない光学的性質を有する光学補償シートを製造することが可能になる。また、負の複屈折を有するトリフェニレン系円盤状液晶性分子が開示されている(例えば、非特許文献1参照)。この液晶性分子を光学補償シートに利用するためには、光学異方性層を構成する分子全体を均一に配向させる必要がある。すなわち、円盤状液晶性分子は、モノドメイン配向させることが望ましい。しかし、従来の円盤状液晶性分子はデュアルドメイン配向するため、ドメインの境界に配向欠陥が生じる。そのため、従来の円盤状液晶性分子では、光学補償シートに利用できる程度の光学的性質が得られない場合が多かった。光学的性質は、円盤状液晶性分子の化学構造に依存している。必要とする光学的性質を得るため、多くの種類の円盤状液晶性分子が研究、開発されている。例えば、透明支持体上に円盤状液晶性分子を含む光学異方性層を有する光学補償シートを使用することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
光学補償シートの光学異方性層の形成に適したディスコティック液晶性分子として、2,3,6,7,10,11−ヘキサ{4−(4−アクリロイルオキシヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ}トリフェニレンが開示されている(例えば、特許文献2および3参照)。ところで、光学補償シートのレターデーション(△nd)は、補償しようとする液晶セルの光学的性質に応じて決定する。レターデーション(△nd)は、光学異方性層の屈折率異方性(△n)と光学異方性層の厚さ(d)との積である。光学異方性層の屈折率異方性(△n)が大きければ、層の厚さ(d)が薄くても液晶セルを補償できる。しかし、公知のディスコティック液晶性化合物(例えば、特許文献4および5参照)では、充分に大きな屈折率異方性(△n)を有する光学異方性層を形成することは、非常に困難であった。また、大きな屈折率異方性を有するディスコティック液晶が開示されている(例えば、特許文献6参照)が、波長分散特性が悪化しており(即ち、波長分散性が大きくなり)、性能改良は不十分であった。一般に波長分散特性と屈折率異方性はトレードオフの関係にあり、屈折率異方性を大きくすると波長分散特性は悪化する。この波長分散特性の悪化は、光学補償シートの性能の一つであるカラー表示での色味変化を悪化させるため、好ましくない。そのため、屈折率異方性を大きくすると波長分散特性は悪化するというトレードオフから脱却する技術の開発が望まれていた。
また、ディスコティック液晶相は、円盤状分子の中心コアが分子間力で柱状に積み重なった柱状相(columnar phase)と、円盤状分子が乱雑に凝集したディスコティックネマティック相(N相)と、カイラルディスコティックネマティック相とに大別できることが知られている。しかし、W.H.de jeu著のPhysical properties of liquid crystalline materials(1980 by Gordon and Breach,Science Publishers)に記載されている様に、柱状相はしばしば見出されるが、ディスコティックネマティック相は稀にしか見出されていない。また、これまでトリフェニレン化合物においては、2,3,6,7,10および11位に置換ベンゾイルオキシ基やシンナモイル基等でしか、ディスコティックネマティック相は見出されていない。
Molecular Crystals and Liquid Crystals、84巻、193頁(1982年) 特開平8−50206号公報 特開平7−306317号公報 特開平9−104866号公報 特開平7−306317号公報 特開平9−104866号公報 特開2001−166147号公報
本発明は、波長分散特性と屈折率異方性との双方に優れた光学異方性材料を提供することを課題とする。また、本発明は、液晶表示装置の光学補償シートに用いた場合に、表示画像の色味変化が少なく、且つ視野角の拡大に寄与する光学異方性材料を提供することも課題とする。
本発明の課題は、下記(1)〜(15)の光学異方性材料、下記(16)〜(19)のトリフェニレン化合物により解決された。
(1)下記式(I)で表される円盤状化合物を含み、円盤状化合物の円盤面が配向している光学異方性材料:
[式中、Dは円盤状コアである;n1およびn2はそれぞれ0乃至20の整数であって、n1+n2は3乃至20の整数である;R、RおよびRはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基または置換アルキル基であるか、あるいは、R、RおよびRのいずれか二つが結合することにより脂肪族環を形成する;Rはアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルコキシ基、置換アルコキシ基、アルケニルオキシ基、置換アルケニルオキシ基、アリール基、置換アリール基、アリールオキシ基または置換アリールオキシ基である]。
(2)式(I)において、Dがトリフェニレンである(1)に記載の光学異方性材料。
(3)式(I)において、n1およびn2がそれぞれ0乃至6の整数であって、n1+n2が6である(1)に記載の光学異方性材料。
(4)式(I)において、R、RおよびRがそれぞれ独立に、水素原子またはメチルである(1)に記載の光学異方性材料。
(5)式(I)において、Rが、アリールオキシ基または置換アリールオキシ基である(1)に記載の光学異方性材料。
(6)式(I)において、Rが、置換アルキル基、置換アルコキシ基、置換アリール基または置換アリールオキシ基であって、置換基の末端に重合性基を有する(1)に記載の光学異方性材料。
(7)式(I)で表される円盤状化合物が、円盤状液晶である(1)に記載の光学異方性材料。
(8)円盤面の配向がディスコティックネマティック相を形成している(1)に記載の光学異方性材料。
(9)下記式(II)で表される重合性円盤状化合物から形成され、円盤状化合物の円盤面が配向している状態で重合性基が重合しており、これにより円盤面の配向が固定されている光学異方性材料:
[式中、Dは円盤状コアである;n1およびn2はそれぞれ0乃至12の整数であって、n1+n2は3乃至12の整数である;R、RおよびRはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基または置換アルキル基であるか、あるいは、R、RおよびRのいずれか二つが結合することにより脂肪族環を形成する;Lは酸素原子、カルボニル、アルキレン基、置換アルキレン基、アリーレン基、置換アリーレン基およびそれらの組み合わせから選ばれる二価の連結基である;Qは重合性基である]。
(10)式(II)において、Dがトリフェニレンである(9)に記載の光学異方性材料。
(11)式(II)において、n1およびn2はそれぞれ0乃至6の整数であって、n1+n2は6である(9)に記載の光学異方性材料。
(12)式(II)において、R、RおよびRが、それぞれ独立に、水素原子またはメチルである(9)に記載の光学異方性材料。
(13)式(II)において、Lが−O−AR−L−であって、ARがアリーレン基または置換アリーレン基であり、Lが酸素原子、カルボニル、アルキレン基、置換アルキレン基およびそれらの組み合わせから選ばれる二価の連結基である(9)に記載の光学異方性材料。
(14)式(II)において、Qがエポキシ基またはエチレン性不飽和基である(9)に記載の光学異方性材料。
(15)円盤面の配向がディスコティックネマティック相を形成している(9)に記載の光学異方性材料。
(16)下記式(III)で表されるトリフェニレン化合物:
[式中、Y、Y、Y、Y、YおよびYはそれぞれ独立に、−O−CO−CR=CR−CHR−Rまたは−O−CO−CHR−CR=CR−Rである;R、RおよびRはそれぞれ独立に、水素原子またはメチルである;Rは炭素原子数が3乃至20のアルキル基、炭素原子数が3乃至20の置換アルキル基、炭素原子数が3乃至20のアルケニル基、炭素原子数が3乃至20の置換アルケニル基、炭素原子数が3乃至20のアルコキシ基、炭素原子数が3乃至20の置換アルコキシ基、炭素原子数が3乃至20のアルケニルオキシ基、炭素原子数が3乃至20の置換アルケニルオキシ基、炭素原子数が6乃至20のアリール基、炭素原子数が6乃至20の置換アリール基、炭素原子数が6乃至20のアリールオキシ基または炭素原子数が6乃至20の置換アリールオキシ基である]。
(17)式(III)において、Rが、炭素原子数が6乃至20のアリールオキシ基または炭素原子数が6乃至20の置換アリールオキシ基である(16)に記載のトリフェニレン化合物。
(18)式(III)において、Rが、炭素原子数が3乃至20の置換アルキル基、炭素原子数が3乃至20の置換アルコキシ基、炭素原子数が6乃至20の置換アリール基または炭素原子数が6乃至20の置換アリールオキシ基であって、置換基の末端に重合性基を有する(16)に記載のトリフェニレン化合物。
(19)重合性基がエポキシ基またはエチレン性不飽和基である(18)に記載のトリフェニレン化合物。
本発明によれば、光学異方性層の作製に有用な光学異方性材料を提供することができる。前記式(I)で定義する円盤状化合物は、単独で又は他の添加剤の存在下で液晶性を示し、その配向によって、波長分散特性が小さく且つ屈折率異方性が大きい光学異方性層を形成することができる。従って、前記式(I)で定義する円盤状化合物を利用することにより、液晶表示装置に用いた場合に、表示画像の色味変化が少なく、且つ視野角の拡大に寄与する位相差板を提供することができる。また、前記式(I)で定義する円盤状化合物を利用することにより、薄層であっても所望のレターデーションを示す光学異方性層を形成することができるので、液晶表示装置の薄型化にも寄与する。
前記式(III)で表される新規なトリフェニレン化合物では、以上の効果がさらに顕著である。
[円盤状化合物]
本発明は、下記(I)で表される円盤状化合物を用いる。
式(I)において、Dは円盤状コアである。円盤状コアは、円盤状化合物の中心に位置し、その円盤面を構成する部分構造である。円盤状コアは、円盤状液晶性分子の分子構造において、良く知られている概念である。円盤状液晶(Discotic Liquid Crystal)は、様々な文献(C. Destrade et al., Mol. Crysr. Liq. Cryst., vol. 71, page 111 (1981) ;日本化学会編、季刊化学総説、No.22、液晶の化学、第5章、第10章第2節(1994);B. Kohne et al., Angew. Chem. Soc. Chem. Comm., page 1794 (1985);J. Zhang et al., J. Am. Chem. Soc., vol. 116, page 2655 (1994))に記載されている。
以下に円盤状コアの例を示す。各式において、Yは、−O−CO−CR=CR−CHR−Rまたは−O−CO−CHR−CR=CR−Rを意味する。
円盤状コア(D)は、トリフェニレン(D4)であることが特に好ましい。
円盤状コア(D)は、Y(−O−CO−CR=CR−CHR−Rまたは−O−CO−CHR−CR=CR−R)以外の置換基を有していてもよい。
置換基の例は、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、カルバモイル、スルファモイル、メルカプト、ウレイド、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基、置換アリール基、複素環基、アルコキシ基、置換アルコキシ基、アリールオキシ基、置換アリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、置換アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、置換アリールオキシカルボニル基、置換アミノ基、アミド基、イミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、置換アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、置換アリールオキシカルボニルアミノ基、置換カルバモイル基、スルホンアミド基、置換スルファモイル基、アルキルチオ基、置換アルキルチオ基、アリールチオ基、置換アリールチオ基、アルキルスルホニル基、置換アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、置換アリールスルホニル基、アルキルスルフィニル基、置換アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、置換アリールスルフィニル基、置換ウレイド基、リン酸アミド基、置換シリル基を含む。
アルキル基は、環状構造または分岐構造を有していてもよい。アルキル基の炭素原子数は1乃至30であることが好ましい。
置換アルキル基のアルキル部分は、アルキル基と同様である。置換アルキル基の置換基の例は、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基および置換アルキニル基が除外される以外は、円盤状コアの置換基の例と同様である。
アルケニル基は、環状構造または分岐構造を有していてもよい。アルケニル基の炭素原子数は2乃至30であることが好ましい。
置換アルケニル基のアルケニル部分は、アルケニル基と同様である。置換アルケニル基の置換基の例は、置換アルキル基の置換基の例と同様である。
アルキニル基は、環状構造または分岐構造を有していてもよい。アルキニル基の炭素原子数は2乃至30であることが好ましい。
置換アルキニル基のアルキニル部分は、アルキニル基と同様である。置換アルキニル基の置換基の例は、置換アルキル基の置換基の例と同様である。
アリール基の炭素原子数は、6乃至30であることが好ましい。
置換アリール基のアリール部分は、アリール基と同様である。置換アリール基の置換基の例は、円盤状コアの置換基の例と同様である。
複素環基は、5員または6員の複素環を有することが好ましい。複素環に、他の複素環、脂肪族環または芳香族環が縮合していてもよい。複素環の複素原子は、窒素原子、酸素原子または硫黄原子であることが好ましい。複素環基は置換基を有していてもよい。複素環基の置換基の例は、円盤状コアの置換基の例と同様である。
アルコキシ基および置換アルコキシ基のアルキル部分は、アルキル基と同様である。置換アルコキシ基の置換基の例は、置換アルキル基の置換基の例と同様である。
アリールオキシ基および置換アリールオキシ基のアリール部分は、アリール基と同様である。置換アリールオキシ基の置換基の例は、円盤状コアの置換基の例と同様である。
アシル基はホルミルまたは−CO−Rで表され、Rはアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基または置換アリール基である。
アシルオキシ基はホルミルオキシまたは−O−CO−Rで表され、Rはアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基または置換アリール基である。
アルコキシカルボニル基および置換アルコキシカルボニル基のアルキル部分は、アルキル基と同様である。置換アルコキシカルボニル基の置換基の例は、置換アルキル基の置換基の例と同様である。
アリールオキシカルボニル基および置換アリールオキシカルボニル基のアリール部分は、アリール基と同様である。置換アリールオキシカルボニル基の置換基の例は、円盤状コアの置換基の例と同様である。
置換アミノ基は、−NH−Rまたは−N(−R)で表され、Rはアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基または置換アリール基である。
アミド基は、−NH−CO−Rで表され、Rはアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基または置換アリール基である。
イミド基は、−N(−CO−R)で表され、Rはアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基または置換アリール基である。
アルコキシカルボニルアミノ基および置換アルコキシカルボニルアミノ基のアルキル部分は、アルキル基と同様である。置換アルコキシカルボニルアミノ基の置換基の例は、置換アルキル基の置換基の例と同様である。
アリールオキシカルボニルアミノ基および置換アリールオキシカルボニルアミノ基のアリール部分は、アリール基と同様である。置換アリールオキシカルボニルアミノ基の置換基の例は、円盤状コアの置換基の例と同様である。
置換カルバモイル基は、−CO−NH−Rまたは−CO−N(−R)で表され、Rはアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基または置換アリール基である。
スルホンアミド基は、−NH−SO−Rで表され、Rはアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基または置換アリール基である。
置換スルファモイル基は、−SO−NH−Rまたは−SO−N(−R)で表され、Rはアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基または置換アリール基である。
アルキルチオ基および置換アルキルチオ基のアルキル部分は、アルキル基と同様である。置換アルキルチオ基の置換基の例は、置換アルキル基の置換基の例と同様である。
アリールチオ基および置換アリールチオ基のアリール部分は、アリール基と同様である。置換アリールチオ基の置換基の例は、円盤状コアの置換基の例と同様である。
アルキルスルホニル基および置換アルキルスルホニル基のアルキル部分は、アルキル基と同様である。置換アルキルスルホニル基の置換基の例は、置換アルキル基の置換基の例と同様である。
アリールスルホニル基および置換アリールスルホニル基のアリール部分は、アリール基と同様である。置換アリールスルホニル基の置換基の例は、円盤状コアの置換基の例と同様である。
アルキルスルフィニル基および置換アルキルスルフィニル基のアルキル部分は、アルキル基と同様である。置換アルキルスルフィニル基の置換基の例は、置換アルキル基の置換基の例と同様である。
アルキルスルフィニル基および置換アルキルスルフィニル基のアリール部分は、アリール基と同様である。置換アルキルスルフィニル基の置換基の例は、円盤状コアの置換基の例と同様である。
置換ウレイド基は、−NH−CO−NH−Rまたは−NH−CO−N(−R)で表され、Rはアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基または置換アリール基である。
リン酸アミド基は、−NH−O−P(=O)(−OH)−O−Rまたは−NH−O−P(=O)(−O−R)で表され、Rはアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基または置換アリール基である。
置換シリル基は、−SiH−R、−SiH(−R)または−Si(−R)で表され、Rはアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基または置換アリール基である。
式(I)において、n1およびn2はそれぞれ0乃至20の整数であって、n1+n2は3乃至20の整数である。n1+n2は3乃至15の整数であることが好ましく、3乃至12の整数であることがより好ましく、3乃至10の整数であることがさらに好ましく、4乃至8の整数であることがさらにまた好ましく、6であることが最も好ましい。
式(I)において、R、RおよびRはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基または置換アルキル基であるか、あるいは、R、RおよびRのいずれか二つが結合することにより脂肪族環を形成する。アルキル基および置換アルキル基の定義は、円盤状コアの置換基として説明したアルキル基および置換アルキル基と同様である。
、RおよびRは、脂肪族環を形成するよりも、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基または置換アルキル基である方が好ましい。R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または炭素原子数が1乃至30のアルキル基または炭素原子数が1乃至30の置換アルキル基であることが好ましく、水素原子、ハロゲン原子または炭素原子数が1乃至30のアルキル基であることがより好ましく、水素原子または炭素原子数が1乃至6のアルキル基であることがさらに好ましく、水素原子またはメチルであることがさらにまた好ましく、水素原子であることが最も好ましい。
式(I)に示される二重結合は、シスよりもトランスの方が好ましい。
式(I)に複数の−O−CO−CR=CR−CHR−Rが含まれる場合、それらは互いに異なっていてもよい。同様に、式(I)に複数の−O−CO−CHR−CR=CR−Rが含まれる場合、それらは互いに異なっていてもよい。
式(I)において、Rはアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルコキシ基、置換アルコキシ基、アルケニルオキシ基、置換アルケニルオキシ基、アリール基、置換アリール基、アリールオキシ基または置換アリールオキシ基である。
アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルコキシ基、置換アルコキシ基、アリール基、置換アリール基、アリールオキシ基および置換アリールオキシ基の定義は、円盤状コアの置換基として説明した各基と同様である。
アルケニルオキシ基および置換アルケニルオキシ基のアルケニル部分は、円盤状コアの置換基として説明したアルケニル基と同様である。置換アルケニルオキシ基の置換基の例は、円盤状コアの置換基として説明した置換アルキル基の置換基の例と同様である。
は、アリールオキシ基または置換アリールオキシ基であることが特に好ましい。
式(I)で表される円盤状化合物は、重合性基を有することができる。重合性基を有する円盤状化合物(重合性円盤状化合物)は、重合反応により円盤状化合物の円盤面が配向している状態を固定することができる。
式(I)で表される化合物が重合性基を有する場合、Rは置換アルキル基、置換アルコキシ基、置換アリール基または置換アリールオキシ基であって、各置換基の末端に重合性基を有することが好ましい。
重合性円盤状化合物は、下記式(II)で表されることが好ましい。
式(II)において、Dは円盤状コアである。
式(II)において、n1およびn2はそれぞれ0乃至12の整数であって、n1+n2は3乃至12の整数である。
式(II)において、R、RおよびRはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基または置換アルキル基であるか、あるいは、R、RおよびRのいずれか二つが結合することにより脂肪族環を形成する。
D、n1、n2、R、RおよびRは、式(I)で定義したD、n1、n2、R、RおよびRと同様である。
式(II)において、Lは酸素原子、カルボニル、アルキレン基、置換アルキレン基、アリーレン基、置換アリーレン基およびそれらの組み合わせから選ばれる二価の連結基である。
アルキレン基は、環状構造または分岐構造を有していてもよい。アルキレン基の炭素原子数は1乃至30であることが好ましい。
置換アルキレン基のアルキレン部分は、アルキレン基と同様である。置換アルキレン基の置換基の例は、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基および置換アルキニル基が除外される以外は、式(I)で説明した円盤状コアの置換基の例と同様である。
アリーレン基の炭素原子数は、1乃至30であることが好ましい。アリーレン基は、フェニレンまたはナフチレンであることが好ましく、フェニレンであることがさらに好ましく、p−フェニレンであることが最も好ましい。
置換アリーレン基のアリーレン部分は、アリーレン基と同様である。置換アリーレン基の置換基の例は、式(I)で説明した円盤状コアの置換基の例と同様である。
Lは、−O−AR−L−であって(左側がCRに結合し、右側がQに結合する)、ARがアリーレン基または置換アリーレン基であり、Lが酸素原子、カルボニル、アルキレン基、置換アルキレン基およびそれらの組み合わせから選ばれる二価の連結基であることが好ましい。
以下にLの例を示す。以下の例において、ALはアルキレン基または置換アルキレン基、ARはアリーレン基または置換アリーレン基であり、左側がCRに結合し、右側がQに結合する。
L1:−O−AR−O−AL−O−CO−
L2:−O−AR−O−AL−
L3:−O−AR−CO−O−AL−O−CO−
式(II)において、Qは重合性基である。
重合性基は、エポキシ基または不飽和基であることが好ましく、エポキシ基またはエチレン性不飽和基であることがさらに好ましく、エチレン性不飽和基(例、ビニル、1−プロペニル、イソプロペニル)であることが最も好ましい。
特に好ましい円盤状化合物は、下記式(III)で表されるトリフェニレン化合物である。
式(III)において、Y、Y、Y、Y、YおよびYはそれぞれ独立に、−O−CO−CR=CR−CHR−Rまたは−O−CO−CHR−CR=CR−Rである。
、RおよびRはそれぞれ独立に、水素原子またはメチルである。
は炭素原子数が3乃至20のアルキル基、炭素原子数が3乃至20の置換アルキル基、炭素原子数が3乃至20のアルケニル基、炭素原子数が3乃至20の置換アルケニル基、炭素原子数が3乃至20のアルコキシ基、炭素原子数が3乃至20の置換アルコキシ基、炭素原子数が3乃至20のアルケニルオキシ基、炭素原子数が3乃至20の置換アルケニルオキシ基、炭素原子数が6乃至20のアリール基、炭素原子数が6乃至20の置換アリール基、炭素原子数が6乃至20のアリールオキシ基または炭素原子数が6乃至20の置換アリールオキシ基である。各基の定義および例は、式(I)と同様である。
は、炭素原子数が6乃至20のアリールオキシ基または炭素原子数が6乃至20の置換アリールオキシ基であることが好ましい。
式(III)で表されるトリフェニレン化合物は、重合性基を有することができる。重合性基を有するトリフェニレン化合物(重合性トリフェニレン化合物)は、重合反応によりトリフェニレンからなる円盤面が配向している状態を固定することができる。
式(III)で表されるトリフェニレン化合物が重合性基を有する場合、Rは炭素原子数が3乃至20の置換アルキル基、炭素原子数が3乃至20の置換アルコキシ基、炭素原子数が6乃至20の置換アリール基または炭素原子数が6乃至20の置換アリールオキシ基であって、置換基の末端に重合性基を有することが好ましい。具体的には、Y、Y、Y、Y、YおよびYはそれぞれ独立に、−O−CO−CR=CR−CHR−L−Qまたは−O−CO−CHR−CR=CR−L−Qであることが好ましい。
上記Lは、−O−AR−L−であって(左側がCRに結合し、右側がQに結合する)、ARが炭素原子数が6乃至20のアリーレン基または炭素原子数が6乃至20の置換アリーレン基であり、Lが酸素原子、カルボニル、炭素原子数が3乃至20のアルキレン基、炭素原子数が3乃至20の置換アルキレン基およびそれらの組み合わせから選ばれる二価の連結基であることが好ましい。
Lの例は、式(II)と同様である。
前記Qは重合性基である。
重合性基は、エポキシ基または不飽和基であることが好ましく、エポキシ基またはエチレン性不飽和基であることがさらに好ましく、エチレン性不飽和基(例、ビニル、1−プロペニル、イソプロペニル)であることが最も好ましい。
以下に、式(I)で表される円盤状化合物の例を示す。
式(I)で表される円盤状化合物は、下記合成例に従って合成することができる。
[合成例1]
例示化合物(1)を、下記のルートにより合成した。なお、相転移温度は、偏光顕微鏡観察による測定値である(合成例2以降も同様)。
窒素雰囲気下、トランス−2−ドデセンカルボン酸9.9g(50.0mmol)のテトラヒドロフラン溶液100mlに、氷冷下にてメタンスルホニルクロライド5.7g(50.0mmol)を添加し、エチルジイソプロピルアミン6.5g(50.0mmol)をゆっくり滴下した。滴下後室温まで昇温させ30分撹拌させた。TLCにて反応を確認後、氷冷し、2,3,6,7,10,11−ヘキサヒドロキシトリフェニレンの1水和物1.71g(5.0mmol)のテトラヒドロフラン溶液50mlを添加し、さらにエチルジイソプロピルアミン4.5g(35.0mmol)をゆっくり滴下した。滴下終了後、N,N-ジメチルアミノピリジンを触媒量加え、そのまま室温まで昇温し3時間撹拌した。酢酸エチル及び水を加えて分液し、有機相を希塩酸水、飽和食塩水で洗浄した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、酢酸エチル及びヘキサン混合溶媒を溶離液として用いて精製した。6.2g(収率88%)の例示化合物(1)を得た。
H NMR(400MHz、CDCl)δ0.90(18H、t、J=6.80Hz)、1.20−1.60(84H、m)、2.29(12H、q、J=6.80Hz)、6.03(6H、d、J=15.6Hz)、7.20(6H、d、t、J=15.6Hz、6.8Hz)、8.30(6H、s)。;マススペクトル(M+Na)/(POSI)=1427。;相転移温度:N60℃Iso
[合成例2]
例示化合物(2)を、合成例1のトランス−2−ドデセンカルボン酸を等モル量のトランス−2−トリデセン酸に変更した以外は、合成例1と同様な方法にて、収率80%で合成した。
H NMR(400MHz、CDCl)δ0.88(18H、t、J=6.80Hz)、1.20−1.60(96H、m)、2.29(12H、q、J=6.80Hz)、6.03(6H、d、J=15.6Hz)、7.22(6H、d、t、J=15.6Hz、6.8Hz)、8.30(6H、s)。;マススペクトル(M+Na)/(POSI)=1513。;相転移温度:N45℃Iso
[合成例3]
例示化合物(4)を、合成例1のトランス−2−ドデセンカルボン酸を等モル量のトランス−2−オクテン酸に変更した以外は、合成例1と同様な方法にて、収率92%で合成した。
H NMR(400MHz、CDCl)δ0.91(18H、t、J=6.80Hz)、1.25−1.60(84H、m)、2.29(12H、q、J=6.80Hz)、6.03(6H、d、J=15.6Hz)、7.22(6H、d、t、J=15.6Hz、6.8Hz)、8.31(6H、s)。;マススペクトル(M+Na)/(POSI)=1092。;相転移温度*:C141℃Iso132℃Col(*降温時のみ液晶性を示す)
[合成例4]
例示化合物(7)を、下記のルートにより合成した。
4−ブロモクロトン酸メチル(85%)37.9g(0.18mol)、4−ブトキシフェノール24.9g(0.15mol)、炭酸カリウム41.5g(0.3mol)のアセトン700ml溶液を加熱還流下、5時間撹拌した。ろ過にて炭酸カリウムを取り除き、減圧下にて溶媒を留去した。得られた組成物に、酢酸エチル、水を加えて分液し、有機層を希塩酸水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、酢酸エチル及びヘキサン混合溶媒を溶離液として用いて精製した。32.9g(収率83%)の(A−1)を得た。
(A−1)26.4g(0.1mol)のテトラヒドロフラン溶液300mlに水酸化リチウム1水和物8.6g(0.2mol)の水溶液240mlを添加した。メチルアルコール50ml加えた後、反応系の温度を45℃まで昇温し、5時間撹拌した。希塩酸水にて中和した後、酢酸エチル、水を加えて分液し、有機層を希塩酸水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣を酢酸エチル/ヘキサン混合溶媒にて晶斥し、21.8g(収率87%)の(A−2)を得た。
(A−2)12.5g(50.0mmol)のテトラヒドロフラン溶液250mlに、氷冷下にてメタンスルホニルクロライド5.7g(50.0mmol)を添加し、エチルジイソプロピルアミン6.5g(50.0mmol)をゆっくり滴下した。滴下後室温まで昇温させ30分撹拌させた。TLCにて反応を確認後、氷冷し、2,3,6,7,10,11−ヘキサヒドロキシトリフェニレンの1水和物1.71g(5.0mmol)のテトラヒドロフラン溶液50mlを添加し、さらにエチルジイソプロピルアミン4.5g(35.0mmol)のテトラヒドロフラン溶液20mlをゆっくり滴下した。滴下終了後、N,N-ジメチルアミノピリジンを触媒量加え、そのまま室温まで昇温し3時間撹拌した。酢酸エチル及び水を加えて分液し、有機層を希塩酸水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、酢酸エチル及びヘキサン混合溶媒を溶離液として用いて精製した。メチルアルコールから晶斥し、5.6g(収率65%)の例示化合物(7)を得た。
H NMR(400MHz、CDCl)δ0.97(18H、t、J=7.20Hz)、1.40−1.60(12H、m)、1.70−1.80(12H、m)、3.89(12H、t、J=6.40Hz)、4.66(12H、bs)、6.44(6H、d、J=15.6Hz)、6.70−6.90(24H、m)、7.32(6H、d、J=15.6Hz)、8.18(6H、s)。;マススペクトル(M+Na)/(POSI)=1740。;相転移温度:C157℃N181℃Iso
[合成例5]
例示化合物(6)を、合成例4の4−ブトキシフェノールを等モル量の4−プロピルオキシフェノールに変更した以外、合成例4と同様な方法にて、収率40%(3Steps)で合成した。
H NMR(400MHz、CDCl)δ1.03(18H、t、J=7.20Hz)、1.77(12H、q,t,J=7.2Hz、6.4Hz)、3.85(12H、t、J=6.4Hz)、4.66(12H、d、J=4.0Hz)、6.45(6H、d、J=16.0Hz)、6.70−6.90(24H、m)、7.32(6H、d、t,J=16.0Hz、4.0Hz)、8.17(6H、s)。;マススペクトル(M+Na)/(POSI)=1656。;相転移温度:C127℃Col160℃N182℃Iso
[合成例6]
例示化合物(8)を、合成例4の4−ブトキシフェノールを等モル量の4−へキシルオキシフェノールに変更した以外、合成例4と同様な方法にて、収率44%(3Steps)で合成した。
H NMR(400MHz、CDCl)δ0.91(18H、t、J=7.20Hz)、1.30−1.50(36H、m)、1.75(12H、t,t,J=7.20Hz、6.40Hz)、3.87(12H、t、J=6.40Hz)、4.66(12H、bs)、6.44(6H、d、J=15.6Hz)、6.70−6.85(24H、m)、7.31(6H、d、J=15.6Hz)、8.11(6H、s)。;マススペクトル(M+Na)/(POSI)=1909。;相転移温度:C125℃N149℃Iso
[合成例7]
例示化合物(10)を、下記のルートにより合成した。
水酸化ナトリウム51.0g(1.28mol)水溶液1Lに、ヒドロキノン36.0g(0.33mol)、3−ブロモ−1−プロパノール62.4g(0.45mol)を加え、加熱還流下6時間撹拌した。氷冷下、硫酸にて中和し、酢酸エチルにて抽出した。溶媒を減圧留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、酢酸エチル及びヘキサン混合溶媒を溶離液として用いて精製した。酢酸エチル/ヘキサン混合溶媒から晶斥し、27.8g(収率51%)の(B−1)が得られた。
窒素雰囲気下、4−ブロモクロトン酸メチル(85%)36.5g(0.17mol)、(B−1)25.2g(0.15mol)、炭酸カリウム41.5g(0.3mol)のアセトン500ml溶液を加熱還流下、5時間撹拌した。ろ過にて炭酸カリウムを取り除き、減圧下にて溶媒を留去した。得られた組成物に、酢酸エチル、水を加えて分液し、有機層を希塩酸水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。33.8g(収率85%)の(B−2)を得た。
(B−2)33.8g(127mmol)のテトラヒドロフラン溶液300mlに水酸化リチウム1水和物8.6g(200mol)の水溶液240mlを添加した。メチルアルコール50ml加えた後、反応系の温度を45℃まで昇温し、5時間撹拌した。希塩酸水にて中和した後、酢酸エチル、水を加えて分液し、有機層を希塩酸水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣を酢酸エチル/ヘキサン混合溶媒にて晶斥し、26.9g(収率84%)の(B−3)を得た。
窒素雰囲気下、(B−3)20.6g(82mmol)のテトラヒドロフラン溶液250mlにジメチルアニリン12.2g(100mmol)とニトロベンゼン0.3ml、アクリル酸クロライド9.2g(100mmol)を加え、60℃にて3時間撹拌した。放冷後、酢酸エチル、水を加えて分液し、有機層を希塩酸水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた組成生物をN,N−ジメチルアセトアミド200mlに溶解させ、トリエチルアミン10.2g(100mmol)を加え、60℃にて2時間撹拌した。放冷後、酢酸エチル、水を加えて分液し、有機層を希塩酸水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣を酢酸エチル/ヘキサン混合溶媒にて晶斥し、18.1g(収率72%)の(B−3)を得た。
(B−3)10.5g(34.3mmol)のテトラヒドロフラン溶液300mlに、氷冷下にてメタンスルホニルクロライド3.9g(34.3mmol)を添加し、エチルジイソプロピルアミン4.4g(34.3mmol)をゆっくり滴下した。滴下後室温まで昇温させ30分撹拌させた。TLCにて反応を確認後、氷冷し、2,3,6,7,10,11−ヘキサヒドロキシトリフェニレンの1水和物1.47g(4.3mmol)のテトラヒドロフラン溶液150mlを添加し、さらにエチルジイソプロピルアミン3.9g(30.1mmol)のテトラヒドロフラン溶液50mlをゆっくり滴下した。滴下終了後、N,N-ジメチルアミノピリジンを触媒量加え、そのまま室温まで昇温し3時間撹拌した。酢酸エチル及び水を加えて分液し、有機層を希塩酸水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、酢酸エチル及びヘキサン混合溶媒を溶離液として用いて精製した。メチルアルコールから晶斥し、5.4g(収率61%)の例示化合物(10)を得た。
H NMR(400MHz、CDCl)δ2.14(12H、t、t、J=6.40Hz、6.40Hz)、3.99(12H、t、J=6.40Hz、)、4.35(12H、t、J=6.40Hz)、4.67(12H、bs)、5.83(6H、d、J=10.4Hz)、6.13(6H、d、d,J=10.4Hz、17.6Hz)、6.41(6H、d、J=17.6Hz)、6.44(6H、d、J=15.6Hz)、6.75−6.90(24H、m)、7.32(6H、d、J=15.6Hz)、8.18(6H、S);マススペクトル(M+Na)/(POSI)=2077。;相転移温度:C97℃N125℃Iso。
[合成例8]
例示化合物(9)を、合成例7の3−ブロモ―1−プロパノールを等モル量の2−ブロモエタノールに変更した以外、合成例7と同様な方法にて収率25%(5Steps)で合成した。
H NMR(400MHz、CDCl)δ4.12(12H、t、J=4.80Hz、)、4.47(12H、t、J=4.80Hz)、4.64(12H、bs)、5.86(6H、d、J=10.4Hz)、6.17(6H、d、d,J=10.4Hz、17.2Hz)、6.40−6.50(12H、m)、6.70−6.90(24H、m)、7.32(6H、d、J=15.6Hz)、8.10(6H、S);マススペクトル(M+Na)/(POSI)=1992。;相転移温度:C65℃N101℃Iso。
[合成例9]
例示化合物(11)を、合成例7の3−ブロモ―1−プロパノールを等モル量の4−ブロモ−1−ブタノールに変更した以外、同様な方法にて収率15%(5Steps)で合成した。
H NMR(400MHz、CDCl)δ1.75−1.95(24H、m)、3.93(12H、bs)、4.23(12H、bs)、4.67(12H、bs)、5.82(6H、d、J=10.4Hz)、6.11(6H、d、d,J=10.4Hz、15.6Hz)、6.41(6H、d、15.6Hz)、6.45(6H、d,15.6Hz)、6.70−6.90(24H、m)、7.33(6H、d、J=15.6Hz)、8.19(6H、S);マススペクトル(M+Na)/(POSI)=2161。;相転移温度:Col70℃N100℃Iso。
本発明に従う円盤状化合物は、単独で液晶性を示すことができる。円盤状化合物を他の液晶と混合することより液晶性を示してもよい。本発明に従う円盤状化合物を他の円盤状液晶性化合物と混合して用いる場合、本発明に従う円盤状化合物の液晶性分子全体に対する割合は、1乃至100質量%が好ましく、10乃至98質量%がさらに好ましく、30乃至95質量%が最も好ましい。
[光学異方性層]
式(I)で表される円盤状化合物を配向させた光学異方性材料は、位相差板(または光学補償シート)の光学異方性層として用いることができる。光学異方性層は、円盤状化合物の配向に基づく光学異方性を示す。
光学異方性層は、本発明に従う円盤状化合物とともに、その配向を制御するのに寄与する材料、配向状態を固定するのに寄与する材料等、他の材料を含有する組成物から形成してもよい。本発明に従う円盤状化合物は一度液晶相形成温度まで加熱し、次にその配向状態を維持したまま冷却することによりその液晶状態における配向形態を損なうことなく固定化することができる。また、本発明に従う円盤状化合物は、重合開始剤を添加した組成物を液晶相形成温度まで加熱した後、重合させ冷却することによっても固定化することができる。本発明で配向状態が固定化された状態とは、その配向が保持された状態が最も典型的、且つ好ましい態様ではあるが、それだけには限定されず、具体的には、通常0℃〜50℃、より過酷な条件下では−30℃〜70℃の温度範囲において、該層に流動性がなく、且つ外場や外力によって配向形態に変化を生じさせることなく、固定化された配向形態を安定に保ち続けることができる状態を指すものである。
なお、配向状態が最終的に固定化された際に、液晶組成物はもはや液晶性を示す必要はない。例えば、液晶化合物として重合性化合物を用いた場合、結果的に熱、光等での反応により重合または架橋反応が進行し、高分子量化して、液晶性を失ってもよい。
[位相差板]
位相差板は、本発明に従う円盤状化合物から形成された光学異方性層を有する。すなわち、本発明に従う円盤状化合物が、光学異方性層の原料に用いられることを意味する。例えば、重合性基を有する本発明の化合物を用いて光学異方性層を作製する場合は、作製の過程で、該化合物が単独で又は他の化合物と重合し、最終的には本発明の化合物を重合単位とする高分子を含有する光学異方性層が作製されるが、かかる光学異方性層も本発明の範囲に含まれる。
位相差板の一態様は、透明支持体と、本発明に従う円盤状化合物から形成された光学異方性層とを有する。ここで、光学異方性層は、本発明に従う円盤状化合物と、必要に応じて他の添加剤とを含有する組成物を配向膜上に塗布した後、上記のように液晶状態の配向状態で固定化することで作製することができる。なお、配向膜上で液晶性分子を配向状態に固定した後は、他の支持体上に転写可能である。配向状態で固定化された液晶化合物は、配向膜がなくても配向状態を維持することができる。従って、位相差板は、配向膜を有していなくてもよい。前記光学異方性層の厚さは、0.1〜20μmであることが好ましく、0.2〜15μmであることがさらに好ましく、0.5〜10μmであることが最も好ましい。
[光学異方性層の添加剤]
光学異方性層の形成にあたり円盤状化合物に加えることのできる添加剤の例としては、空気界面配向制御剤、ハジキ防止剤、重合開始剤、重合性モノマー等が挙げられる。
[空気界面配向制御剤]
液晶化合物は、空気界面においては空気界面のプレチルト角で配向する。このプレチルト角は、nx屈折率方向と空気界面がなすプレチルト角とny屈折率方向と空気界面がなすプレチルト角とnz屈折率方向と空気界面がなすプレチルト角の3種類がある。このプレチルト角は、化合物の種類によりその程度が異なるために、目的に応じて、空気界面のプレチルト角を任意に制御する必要がある。
このプレチルト角の制御には、例えば、電場や磁場のような外場を用いることや添加剤を用いることができるが、添加剤を用いることが好ましい。
このような添加剤としては、炭素原子数が6〜40の置換または無置換脂肪族基もしくは炭素原子数が6〜40の置換または無置換脂肪族置換オリゴシロキサノキシ基を、分子内に1本以上有する化合物が好ましく、分子内に2本以上有する化合物が更に好ましい。例えば、空気界面配向制御剤としては、特開2002−20363号公報に記載の疎水性排除体積効果化合物を用いることができる。
空気界面側の配向制御用添加剤の添加量としては、円盤状化合物に対して、0.001質量%〜20質量%が好ましく、0.01質量%〜10質量%が更に好ましく、0.1質量%〜5質量%が最も好ましい。
[ハジキ防止剤]
円盤状化合物に添加し、該組成物の塗布時のハジキを防止するための材料としては、一般に高分子化合物を好適に用いることができる。使用するポリマーとしては、円盤状化合物の傾斜角変化や配向を著しく阻害しない限り、特に制限はない。
ポリマーの例としては、特開平8−95030号公報に記載があり、特に好ましい具体的ポリマー例としてはセルロースエステル類を挙げることができる。セルロースエステルの例としては、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、ヒドロキシプロピルセルロースおよびセルロースアセテートブチレートを挙げることができる。円盤状化合物の配向を阻害しないように、ハジキ防止目的で使用されるポリマーの添加量は、円盤状化合物に対して一般に0.1〜10質量%の範囲にあり、0.1〜8質量%の範囲にあることがより好ましく、0.1〜5質量%の範囲にあることがさらに好ましい。
[重合開始剤]
本発明では、液晶性化合物はモノドメイン配向、つまり実質的に均一に配向している状態で固定されていることが好ましく、そのため重合性の円盤状化合物を用いている場合には重合反応により円盤状化合物を固定することが好ましい。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応と電子線照射による重合反応が含まれるが、熱により支持体等が変形、変質するのを防ぐためにも、光重合反応と電子線照射による重合反応が好ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許4212970号明細書記載)等が挙げられる。光重合開始剤の使用量は、塗布液の固形分の0.01〜20質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがさらに好ましい。円盤状化合物の重合のための光照射は、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギーは、10mJ〜50J/cmであることが好ましく、50mJ〜800mJ/cmであることがさらに好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。また、雰囲気の酸素濃度は重合度に関与するため、空気中で所望の重合度に達しない場合には、窒素置換等の方法により酸素濃度を低下させることが好ましい。好ましい酸素濃度としては、10%以下が好ましく、7%以下がさらに好ましく、3%以下が最も好ましい。
[重合性モノマー]
光学異方性層を形成するために用いられる液晶組成物には、重合性のモノマーを添加してもよい。液晶性化合物とともに使用する重合性モノマーとしては、液晶性化合物と相溶性を有し、液晶性化合物の傾斜角変化や配向阻害を著しく引き起こさない限り、特に限定はない。これらの中では重合活性なエチレン性不飽和基、例えばビニル基、ビニルオキシ基、アクリロイル基およびメタクリロイル基などを有する化合物が好ましく用いられる。上記重合性モノマーの添加量は、液晶性化合物に対して一般に0.5〜50質量%の範囲にあり、1〜30質量%の範囲にあることが好ましい。また反応性官能基数が2以上のモノマーを用いると、配向膜と光学異方性層間の密着性を高める効果が期待できるため、特に好ましい。
[塗布溶剤]
液晶組成物の調製に使用する溶媒としては、有機溶媒が好ましく用いられる。有機溶媒の例には、アミド(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、トルエン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が含まれる。アルキルハライド、エステルおよびケトンが好ましい。二種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
[塗布方式]
光学異方性層は、上記溶媒を用いて液晶組成物の塗布液を調製し配向膜上に塗布し、円盤状化合物を配向処理することで形成する。塗布液の塗布は、公知の方法(例えば、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法)により実施できる。
[配向膜]
配向膜は、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成、あるいはラングミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物(例、ω−トリコサン酸、ステアリル酸メチル)の累積のような手段で、設けることができる。さらに、電場の付与、磁場の付与あるいは光照射により、配向機能が生じる配向膜も知られている。
配向膜上に設けられる光学異方性層の円盤状化合物に所望の配向を付与できるのであれば、配向膜としてはどのような層でもよいが、本発明においては、ラビング処理もしくは、光照射により形成される配向膜が好ましい。特にポリマーのラビング処理により形成する配向膜が特に好ましい。ラビング処理は、一般にはポリマー層の表面を、紙や布で一定方向に数回擦ることにより実施することができるが、特に本発明では液晶便覧(丸善(株))に記載されている方法により行うことが好ましい。配向膜の厚さは、0.01〜10μmであることが好ましく、0.05〜3μmであることがさらに好ましい。
なお、配向膜を用いて棒状液晶性化合物を配向させてから、その配向状態のまま棒状液晶性化合物を固定して光学異方性層を形成し、光学異方性層のみをポリマーフイルム(または透明支持体)上に転写しても良い。配向状態の固定された棒状液晶性化合物は、配向膜がなくても配向状態を維持することができる。そのため、位相差板では、配向膜は(位相差板の製造において必須であるが)必須ではない。
円盤状化合物を配向させるためには、配向膜の表面エネルギーを調節するポリマー(通常の配向用ポリマー)を用いる。具体的なポリマーの種類については液晶セル又は光学補償シートについて種々の文献に記載がある。いずれの配向膜においても、円盤状化合物と透明支持体の密着性を改善する目的で、重合性基を有することが好ましい。重合性基は、側鎖に重合性基を有する繰り返し単位を導入するか、あるいは、環状基の置換基として導入することができる。界面で液晶性化合物と化学結合を形成する配向膜を用いることが好ましく、かかる配向膜としては特開平9−152509号に記載されている。
[配向膜のラビング密度]
配向膜のラビング密度と配向膜界面での円盤状化合物のプレチルト角との間には、ラビング密度を高くするとプレチルト角は小さくなり、ラビング密度を低くするとプレチルト角は大きくなる関係があるので、配向膜のラビング密度を変えることで、プレチルト角の調整をすることができる。配向膜のラビング密度を変える方法としては、「液晶便覧」液晶便覧編集委員会編(丸善(株)、2000年)に記載されている方法を用いることができる。ラビング密度(L)は式(A)で定量化されている。
式(A) L=Nl{1+(2πrn/60v)}
式(A)中、Nはラビング回数、lはラビングローラーの接触長、rはローラーの半径、nはローラーの回転数(rpm)、vはステージ移動速度(秒速)である。ラビング密度を高くするためには、ラビング回数を増やす、ラビングローラーの接触長を長く、ローラーの半径を大きく、ローラーの回転数を大きく、ステージ移動速度を遅くすればよく、一方、ラビング密度を低くするためには、この逆にすればよい。
[透明支持体]
位相差板は、支持体を有していてもよく、該支持体は、透明支持体であるのが好ましい。前記支持体は、主に光学的等方性で、光透過率が80%以上であれば、特に材料の制限はないが、ポリマーフイルムが好ましい。ポリマーの具体例として、セルロースエステル類(例、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート)、ノルボルネン系ポリマー、ポリ(メタ)アクリレートエステル類のフイルムなどを挙げることができ、多くの市販のポリマーを好適に用いることが可能である。このうち、光学性能の観点からセルロースエステル類が好ましく、セルロースの低級脂肪酸エステルがさらに好ましい。低級脂肪酸とは、炭素原子数が6以下脂肪酸で、炭素原子数は、2(セルロースアセテート)、3(セルロースプロピオネート)又は4(セルロースブチレート)であることが好ましい。セルローストリアセテートが特に好ましい。セルロースアセテートプロピオネートやセルロースアセテートブチレートのような混合脂肪酸エステルを用いてもよい。また、従来知られているポリカーボネートやポリスルホンのような複屈折の発現しやすいポリマーであっても国際公開第00/26705号パンフレットに記載の分子を修飾することで該発現性を低下させたものを用いることもできる。
以下、透明支持体として好ましく使用されるセルロースエステルについて詳述する。
セルロースエステルとしては、酢化度が55.0〜62.5%であるセルロースアセテートを使用することが好ましい。特に酢化度が57.0〜62.0%であることが好ましい。酢化度とは、セルロース単位質量当たりの結合酢酸量を意味する。酢化度は、ASTM:D−817−91(セルロースアセテート等の試験法)におけるアセチル化度の測定および計算に従う。セルロースエステルの粘度平均重合度(DP)は、250以上であることが好ましく、290以上であることがさらに好ましい。また、本発明に使用するセルロースエステルは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるMw/Mn(Mwは質量平均分子量、Mnは数平均分子量)の分子量分布が狭いことが好ましい。具体的なMw/Mnの値としては、1.0〜1.7であることが好ましく、1.3〜1.65であることがさらに好ましく、1.4〜1.6であることが最も好ましい。
セルロースエステルでは、セルロースの2位、3位、6位の水酸基が全体の置換度の1/3ずつに均等に分配されるわけではなく、6位水酸基の置換度が小さくなる傾向がある。セルロースの6位水酸基の置換度が、2位、3位に比べて多いほうが好ましい。全体の置換度に対して6位の水酸基が30%以上40%以下でアシル基で置換されていることが好ましく、さらには31%以上、特に32%以上であることが好ましい。6位の置換度は、0.88以上であることが好ましい。6位水酸基は、アセチル基以外に炭素数3以上のアシル基(例、プロピオニル、ブチリル、バレロイル、ベンゾイル、アクリロイル)で置換されていてもよい。各位置の置換度の測定は、NMRによって求める事ができる。6位水酸基の置換度が高いセルロースエステルは、特開平11−5851号公報の段落番号0043〜0044に記載の合成例1、段落番号0048〜0049に記載の合成例2、段落番号0051〜0052に記載の合成例3の方法を参照して合成することができる。
透明支持体として用いるポリマーフイルム、特にセルロースアセテートフイルムは、レターデーションを調整するために、少なくとも二つの芳香族環を有する芳香族化合物をレターデーション上昇剤として使用することも可能である。このようなレターデーション上昇剤を使用する場合、レターデーション上昇剤は、セルロースアセテート100質量部に対して、0.01〜20質量部の範囲で使用する。レターデーション上昇剤は、セルロースアセテート100質量部に対して、0.05〜15質量部の範囲で使用することが好ましく、0.1〜10質量部の範囲で使用することがさらに好ましい。2種類以上の芳香族化合物を併用してもよい。芳香族化合物の芳香族環には、芳香族炭化水素環に加えて、芳香族性ヘテロ環を含む。
芳香族炭化水素環は、6員環(すなわち、ベンゼン環)であることが特に好ましい。芳香族性ヘテロ環は一般に、不飽和ヘテロ環である。芳香族性ヘテロ環は、5員環、6員環または7員環であることが好ましく、5員環または6員環であることがさらに好ましい。芳香族性ヘテロ環は一般に、最多の二重結合を有する。ヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子および硫黄原子が好ましく、窒素原子が特に好ましい。芳香族性ヘテロ環の例には、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、フラザン環、トリアゾール環、ピラン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環および1,3,5−トリアジン環が含まれる。芳香族環としては、ベンゼン環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環および1,3,5−トリアジン環が好ましく、ベンゼン環および1,3,5−トリアジン環がさらに好ましい。芳香族化合物は、少なくとも一つの1,3,5−トリアジン環を有することが特に好ましい。
芳香族化合物が有する芳香族環の数は、2〜20であることが好ましく、2〜12であることがより好ましく、2〜8であることがさらに好ましく、2〜6であることが最も好ましい。二つの芳香族環の結合関係は、(a)縮合環を形成する場合、(b)単結合で直結する場合および(c)連結基を介して結合する場合に分類できる(芳香族環のため、スピロ結合は形成できない)。結合関係は、(a)〜(c)のいずれでもよい。このようなレターデーション上昇剤については国際公開第01/88574号パンフレット、国際公開第00/2619号パンフレット、特開2000−111914号公報、同2000−275434号公報、特願2002−70009号明細書等に記載されている。
セルロースアセテートフイルムは、調製されたセルロースアセテート溶液(ドープ)から、ソルベントキャスト法により製造することが好ましい。ドープには、前記のレターデーション上昇剤を添加してもよい。ドープは、ドラムまたはバンド上に流延し、溶媒を蒸発させてフイルムを形成する。流延前のドープは、固形分量が18〜35%となるように濃度を調整することが好ましい。ドラムまたはバンドの表面は、鏡面状態に仕上げておくことが好ましい。ソルベントキャスト法における流延および乾燥方法については、米国特許2336310号、同2367603号、同2492078号、同2492977号、同2492978号、同2607704号、同2739069号、同2739070号、英国特許640731号、同736892号の各明細書、特公昭45−4554号、同49−5614号、特開昭60−176834号、同60−203430号、同62−115035号の各公報に記載がある。ドープは、表面温度が10℃以下のドラムまたはバンド上に流延することが好ましい。流延してから2秒以上風に当てて乾燥することが好ましい。得られたフイルムをドラムまたはバンドから剥ぎ取り、さらに100〜160℃まで逐次温度を変えた高温風で乾燥して残留溶剤を蒸発させることもできる。以上の方法は、特公平5−17844号公報に記載がある。この方法によると、流延から剥ぎ取りまでの時間を短縮することが可能である。この方法を実施するためには、流延時のドラムまたはバンドの表面温度においてドープがゲル化することが必要である。
ドープは、原料フレークをハロゲン化炭化水素類(ジクロロメタン等)、アルコール類(メタノール、エタノール、ブタノール等)、エステル類(蟻酸メチル、酢酸メチル等)、エーテル類(ジオキサン、ジオキソラン、ジエチルエーテル等)等の溶剤にて溶解する。セルロースアシレートを溶解するための溶剤としては、ジクロロメタンが代表的である。しかし、地球環境や作業環境の観点では、溶剤はジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素を実質的に含まないことが好ましい。「実質的に含まない」とは、有機溶剤中のハロゲン化炭化水素の割合が5質量%未満(好ましくは2質量%未満)であることを意味する。ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素を実質的に含まないセルロースアシレートフイルムおよびその製造法については発明協会公開技報(公技番号2001−1745、2001年3月15日発行、以下公開技報2001−1745号と略す)に記載されている。
調製したセルロースアセテート溶液(ドープ)を用いて、ドープを2層以上流延することによりフイルム化することもできる。ドープは、ドラムまたはバンド上に流延し、溶媒を蒸発させてフイルムを形成する。流延前のドープは、固形分量が10〜40%となるように濃度を調整することが好ましい。ドラムまたはバンドの表面は、鏡面状態に仕上げておくことが好ましい。複数のセルロースアセテート溶液を流延する場合、支持体の進行方向に間隔をおいて設けた複数の流延口からセルロースアセテートを含む溶液をそれぞれ流延させて、それらを積層させながらフイルムを作製してもよい。例えば、特開昭61−158414号、特開平1−122419号、および特開平11−198285号の各公報に記載の方法を用いることができる。また、2つの流延口からセルロースアセテート溶液を流延することによりフイルム化してもよい。例えば、特公昭60−27562号、特開昭61−94724号、特開昭61−947245号、特開昭61−104813号、特開昭61−158413号、および特開平6−134933号の各公報に記載の方法を用いることができる。また、特開昭56−162617号公報に記載の、高粘度セルロースアセテート溶液の流れを低粘度のセルロースアセテート溶液で包み込み、高粘度および低粘度のセルロースアセテート溶液を同時に押出すセルロースアセテートフイルムの流延方法を用いてもよい。
セルロースアセテートフイルムは、さらに延伸処理によりレターデーションを調整することができる。延伸倍率は、0〜100%の範囲にあることが好ましい。本発明のセルロースアセテートフイルムを延伸する場合には、テンター延伸が好ましく使用され、遅相軸を高精度に制御するために、左右のテンタークリップ速度、離脱タイミング等の差をできる限り小さくすることが好ましい。
セルロースエステルフイルムには、機械的物性を改良するため、または乾燥速度を向上するために、可塑剤を添加することができる。可塑剤としては、リン酸エステルまたはカルボン酸エステルが用いられる。リン酸エステルの例には、トリフェニルホスフェート(TPP)およびトリクレジルホスフェート(TCP)が含まれる。カルボン酸エステルとしては、フタル酸エステルおよびクエン酸エステルが代表的である。フタル酸エステルの例には、ジメチルフタレート(DMP)、ジエチルフタレート(DEP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジオクチルフタレート(DOP)、ジフェニルフタレート(DPP)およびジ−2−エチルヘキシルフタレート(DEHP)が含まれる。クエン酸エステルの例には、oo−アセチルクエン酸トリエチル(OACTE)およびo−アセチルクエン酸トリブチル(OACTB)が含まれる。その他のカルボン酸エステルの例には、オレイン酸ブチル、リシノール酸メチルアセチル、セバシン酸ジブチル、種々のトリメリット酸エステルが含まれる。フタル酸エステル系可塑剤(DMP、DEP、DBP、DOP、DPP、DEHP)が好ましく用いられる。DEPおよびDPPが特に好ましい。可塑剤の添加量は、セルロースエステルの量の0.1〜25質量%であることが好ましく、1〜20質量%であることがさらに好ましく、3〜15質量%であることが最も好ましい。
セルロースエステルフイルムには、劣化防止剤(例、酸化防止剤、過酸化物分解剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、酸捕獲剤、アミン)や紫外線防止剤を添加してもよい。劣化防止剤については、特開平3−199201号、同5−1907073号、同5−194789号、同5−271471号、同6−107854号の各公報に記載がある。劣化防止剤の添加量は、調製する溶液(ドープ)の0.01〜1質量%であることが好ましく、0.01〜0.2質量%であることがさらに好ましい。添加量が0.01質量%未満であると、劣化防止剤の効果がほとんど認められない。添加量が1質量%を越えると、フイルム表面への劣化防止剤のブリードアウト(滲み出し)が認められる場合がある。特に好ましい劣化防止剤の例としては、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を挙げることができる。紫外線防止剤については、特開平7−11056号公報に記載がある。
セルロースアセテートフイルムは、表面処理を施すことが好ましい。具体的方法としては、コロナ放電処理、グロー放電処理、火炎処理、酸処理、アルカリ処理または紫外線照射処理が挙げられる。また、特開平7−333433号公報に記載のように、下塗り層を設けることも好ましく利用される。フイルムの平面性を保持する観点から、これら処理においてセルロースアセテートフイルムの温度をTg(ガラス転移温度)以下、具体的には150℃以下とすることが好ましい。
セルロースアセテートフイルムの表面処理は、配向膜などとの接着性の観点から、酸処理またはアルカリ処理、すなわちセルロースアセテートに対するケン化処理を実施することが特に好ましい。
以下、アルカリ鹸化処理を例に、具体的に説明する。
アルカリ鹸化処理は、フイルム表面をアルカリ溶液に浸漬した後、酸性溶液で中和し、水洗して乾燥するサイクルで行われることが好ましい。アルカリ溶液としては、水酸化カリウム溶液、水酸化ナトリウム溶液が挙げられる。水酸化イオンの規定濃度は、0.1〜3.0Nの範囲にあることが好ましく、0.5〜2.0Nの範囲にあることがさらに好ましい。アルカリ溶液温度は、室温〜90℃の範囲にあることが好ましく、40〜70℃の範囲にあることがさらに好ましい。
また、セルロースアセテートフイルムの表面エネルギーは、55mN/m以上であることが好ましく、60〜75mN/mの範囲にあることがさらに好ましい。
セルロースアセテートフイルムの厚さは、通常5〜500μmの範囲が好ましく、20〜250μmの範囲が好ましく、30〜180μmの範囲がより好ましく、30〜110μmの範囲が特に好ましい。
位相差板は、偏光膜と組み合わせて楕円偏光板の用途に供することができる。さらに、透過型、反射型、及び半透過型液晶表示装置に、偏光膜と組み合わせて適用することにより、視野角の拡大に寄与する。以下に、位相差板を利用した楕円偏光板および液晶表示装置について説明する。
[楕円偏光板]
位相差板と偏光膜を積層することによって楕円偏光板を作製することができる。位相差板を利用することにより、液晶表示装置の視野角を拡大し得る楕円偏光板を提供することができる。前記偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜がある。ヨウ素系偏光膜および染料系偏光膜は、一般にポリビニルアルコール系フイルムを用いて製造する。偏光膜の偏光軸は、フイルムの延伸方向に垂直な方向に相当する。
偏光膜は、位相差板の光学異方性層側に積層する。偏光膜の光学補償シートを積層した側と反対側の面に透明保護膜を形成することが好ましい。透明保護膜は、光透過率が80%以上であるのが好ましい。透明保護膜としては、一般にセルロースエステルフイルム、好ましくはトリアセチルセルロースフイルムが用いられる。セルロースエステルフイルムは、ソルベントキャスト法により形成することが好ましい。透明保護膜の厚さは、20〜500μmであることが好ましく、50〜200μmであることがさらに好ましい。
[液晶表示装置]
位相差板の利用により、視野角が拡大された液晶表示装置を提供することができる。液晶表示装置は、通常、液晶セル、偏光素子及び位相差板(光学補償シート)を有する。前記偏光素子は、一般に偏光膜と保護膜からなり、偏光膜と保護膜については、上記楕円偏光で説明したものを用いることができる。TNモードの液晶セル用位相差板(光学補償シート)は、特開平6−214116号公報、米国特許5583679号、同5646703号、ドイツ特許公報3911620A1号の各明細書に記載がある。また、IPSモードまたはFLCモードの液晶セル用光学補償シートは、特開平10−54982号公報に記載がある。さらに、OCBモードまたはHANモードの液晶セル用光学補償シートは、米国特許5805253号明細書および国際公開WO96/37804号公報に記載がある。さらにまた、STNモードの液晶セル用光学補償シートは、特開平9−26572号公報に記載がある。そして、VAモードの液晶セル用光学補償シートは、特許番号第2866372号公報に記載がある。
本発明において、前記記載の公報を参考にして各種のモードの液晶セル用位相差板(光学補償シート)を作製することができる。位相差板は、TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Super Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)およびHAN(Hybrid Aligned Nematic)モードのような様々な表示モードの液晶表示装置に用いることができる。位相差板は、TN(Twisted Nematic)モードの液晶表示装置の光学補償に特に効果がある。
[実施例1]
(配向膜の作製)
下記変性ポリビニルアルコールとグルタルアルデヒド(変性ポリビニルアルコールの5質量%)とを、メタノール/水の混合溶媒(容積比=20/80)に溶解して、5質量%の溶液を調製した。
この溶液を、厚さ80μm、サイズ270mm×100mmのセルローストリアセテートフイルム(TD80U、富士写真フイルム(株)製)上に塗布し、100℃の温風で120秒間乾燥した後、ラビング処理を行い、配向膜を形成した。得られた配向膜の膜厚は0.5μmであった。
(光学異方性層の形成)
配向膜のラビング処理面上に、例示化合物(7)のジクロロメタン溶液を、#4のワイヤーバーを用いて塗布した。その後、恒温槽中にて配向させ、すばやくサンプルを冷却し、配向をガラス状態で固定化し、光学異方性層を形成した。光学異方性層の厚さは1.9μmであった。
[実施例2]
実施例1と同様の方法で作製した配向膜上に、例示化合物(4)と下記化合物(X)を重量比75対25で混合した混合液晶のジクロロメタン溶液を、#4のワイヤーバーを用いて塗布した。その後、恒温槽中にて配向させ、すばやくサンプルを冷却し、配向をガラス状態で固定化して、光学異方性層を形成した。光学異方性層の厚さは2.0μmであった。
[比較例1]
(光学異方性層の形成)
実施例1と同様の方法で作製した配向膜上に、上記化合物(X)のジクロロメタン溶液を、#4のワイヤーバーを用いて塗布した。その後、恒温槽中にて配向させ、すばやくサンプルを冷却し、配向をガラス状態で固定化して、光学異方性層を形成した。光学異方性層の厚さは2.3μmであった。
[比較例2]
(光学異方性層の形成)
実施例1と同様の方法で作製した配向膜上に、下記化合物(Y)のジクロロメタン溶液を、#4のワイヤーバーを用いて塗布した。その後、恒温槽中にて配向させ、すばやくサンプルを冷却し、配向をガラス状態で固定化して、光学異方性層を形成した。光学異方性層の厚さは1.9μmであった。
[位相差板の評価]
(Δnの測定)
実施例1、2および比較例1、2で得られた光学異方性層のΔnを、エリプソメーター(APE−100、島津製作所(株)製)を用いて、632.8nmの波長を使用して観察角度を変えてレターデーションを測定し、屈折率楕円体モデルと仮想して、文献(Designing Concepts of the Discotic Negative Compensation Films SID98 DIGEST)に記載されている手法で算出した。結果を第1表に示す。
(波長分散の測定)
実施例1、2および比較例1、2で得られた光学異方性層の層平面の法線方向におけるレターデーションの波長依存性を、KOBRA(王子計測機器(株)製)を用いて測定した。波長分散の値は、478nmのレターデーション値を747nmで割った値で表した。結果を第1表に示す。
(配向完了時間の測定)
実施例1、2および比較例1、2でそれぞれの液晶化合物が、加熱開始から配向欠陥が消失してモノドメイン配向になるのに要した時間を測定した。偏光顕微鏡(OPTIPHOTO2、Nikon(株)製)観察下で温度を保持して配向熟成を進行させ、時間を測定した。結果を第1表に示す。
(液晶表示装置の作製)
ITO透明電極が設けられたガラス基板の上に、ポリイミド配向膜を設け、ラビング処理を行った。5μmのスペーサーを介して、二枚の基板を配向膜面が向き合い、且つ配向膜のラビング方向が直交するように配置した。二枚の基板の間隙に、棒状液晶分子(ZL4792、メルク社製)を注入し、棒状液晶層を形成した。棒状液晶分子のΔnは0.0969であった。以上のようにして作製したTN液晶セルの両側に、上記で作製した位相差板を二枚配置し、光学異方性層が液晶セルの基板と対面するように貼り付けた。さらにそれらの外側に、偏光板二枚を貼り付けて液晶表示装置を作製した。位相差板の配向膜のラビング方向と、それに隣接する液晶セルの配向膜のラビング方向とは、反平行になるように配置した。また、偏光板の吸収軸と、液晶セルのラビング方向とは平行になるように配置した。
それぞれ作製した液晶表示装置の液晶セルに電圧を印加し、白表示2V、黒表示5Vにおける白表示と黒表示との透過率をコントラスト比として、上下左右でコントラスト比10、かつ階調反転のない領域を視野角として測定した。また、白表示時と黒表示時における色味の角度依存性を目視にて行った。その結果を第1表に示す。
第1表
────────────────────────────────────────
膜厚 配向 視野角
位相差板 Δn (μm) 波長分散 時間 上下 左右 色味変化
────────────────────────────────────────
実施例1 0.10 1.9 1.17 60秒 93°145° ほとんど確認できず
実施例2 0.09 2.0 1.18 60秒 93°145° ほとんど確認できず
比較例1 0.08 2.3 1.22 65秒 92°145° 少し確認できる
比較例2 0.11 1.9 1.26 65秒 92°145° 確認できる
────────────────────────────────────────
上記第1表に示した結果から、実施例1で用いた例示化合物(7)は、波長分散が比較例1で用いた従来から知られているディスコティック液晶性化合物と比べて、小さくなっていることがわかる。また、実施例2から例示化合物(4)を液晶化合物(X)と混合することで得られるディスコティック混合液晶化合物も波長分散が小さくなっていることがわかる。これらの効果により、例示化合物(7)を用いて形成された光学異方性層を有する位相差板、また例示化合物(4)と従来から知られているディスコティック液晶性化合物の混合液晶性化合物を用いて形成された光学異方性層を有する位相差板は、TNモードの液晶セルを光学補償し得るのみならず、従来の光学補償シートに起因して生じていた色味変化が軽減されている。さらに、波長分散が小さくなったにもかかわらず、Δnの値は、従来のディスコティック液晶性化合物と変わらないため、膜厚や配向時間を従来と同様の範囲とすることができている。また、液晶化合物(Y)は特開2001−166147号公報に記載のケイ皮酸誘導体を側鎖に有するトリフェニレン化合物であるが、この化合物を用いた比較例2にくらべて、実施例1の波長分散は非常に小さく、色見変化の改良効果が大きい。
[実施例3]
(透明支持体の作製)
下記の成分をミキシングタンクに投入し、加熱攪拌して、セルロースアセテート溶液(ドープ)を調製した。
────────────────────────────────────────
セルロースアセテート溶液組成
────────────────────────────────────────
酢化度60.9%のセルロースアセテート 100質量部
トリフェニルホスフェート 6.5質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート 5.2質量部
下記のレターデーション上昇剤(1) 0.1質量部
下記のレターデーション上昇剤(2) 0.2質量部
メチレンクロライド 310.25質量部
メタノール 54.75質量部
1−ブタノール 10.95質量部
────────────────────────────────────────
レターデーション上昇剤(1)
レターデーション上昇剤(2)
得られたドープを流延口から0℃に冷却したドラム上に流延した。溶媒含有率70質量%の状態で剥ぎ取り、フイルムの幅方向の両端をピンテンターで固定し、溶媒含有率が3〜5質量%の領域で、幅方向(機械方向に垂直な方向)の延伸率が3%となる間隔を保ちつつ乾燥した。その後、熱処理装置のロール間を搬送することにより、さらに乾燥し、120℃を越える領域で機械方向の延伸率が実質0%、(剥ぎ取り時に機械方向に4%延伸することを考慮して)幅方向の延伸率と機械方向の延伸率との比が0.75となるように調整して、厚さ100μmのセルロースアセテートフイルムを作製した。作製したフイルムのレターデーションを波長632.8nmで測定したところ、厚み方向のレターデーションが40nm、面内のレターデーションが4nmであった。作製したセルロースアセテートフイルムを透明支持体として用いた。
(第1下塗り層の形成)
透明支持体の上に、下記の組成の塗布液を28ml/m塗布し、乾燥して、第1下塗り層を形成した。
────────────────────────────────────────
第1下塗り層塗布液組成
────────────────────────────────────────
ゼラチン 5.44質量部
ホルムアルデヒド 1.38質量部
サリチル酸 1.62質量部
アセトン 391質量部
メタノール 158質量部
メチレンクロライド 406質量部
水 12質量部
────────────────────────────────────────
(第2下塗り層の形成)
第1下塗り層の上に、下記の組成の塗布液を7ml/m塗布し、乾燥して、第2下塗り層を形成した。
────────────────────────────────────────
第2下塗り層塗布液組成
────────────────────────────────────────
下記のアニオン性ポリマー 0.77質量部
クエン酸モノエチルエステル 10.1質量部
アセトン 200質量部
メタノール 877質量部
水 40.5質量部
────────────────────────────────────────
アニオン性ポリマー
(バック層の形成)
透明支持体の反対側の面に、下記の組成の塗布液を25ml/m塗布し、乾燥して、バック層を形成した。
────────────────────────────────────────
バック層塗布液組成
────────────────────────────────────────
酢化度55%のセルロースジアセテート 6.56質量部
シリカ系マット剤(平均粒子サイズ:1μm) 0.65質量部
アセトン 679質量部
メタノール 104質量部
────────────────────────────────────────
(配向膜の形成)
下記変性ポリビニルアルコールとグルタルアルデヒド(変性ポリビニルアルコールの5質量%)とを、メタノール/水の混合溶媒(容積比=20/80)に溶解して、5質量%の溶液を調製した。
この溶液を、第2下塗り層の上に塗布し、100℃の温風で120秒間乾燥した後、ラビング処理を行い配向膜層を形成した。得られた配向膜層の膜厚は0.5μmであった。配向膜のラビング方向は、透明支持体の流延方向と平行であった。
(光学異方性層の形成)
前記で作製した配向膜のラビング処理面上に、下記の組成を有する光学異方性層塗布液を、#4のワイヤーバーを用いて塗布した。
────────────────────────────────────────
光学異方性層塗布液
────────────────────────────────────────
本発明の液晶化合物(例示化合物(10)) 100質量部
エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学(株)製) 9.9質量部
光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 3.3質量部
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 1.1質量部
メチルエチルケトン 250質量部
────────────────────────────────────────
上記の光学異方性層を塗布したフイルムを、恒温槽中にて配向させ、200mJ/cmの紫外線を照射して光学異方性層の配向状態を固定した。室温まで放冷して、光学補償シートを作製した。形成した光学異方性層の厚さは1.74μmであった。
[実施例5]
(光学異方性層の形成)
前記実施例3と同様な方法で作製した配向膜のラビング処理面上に、実施例3で用いた例示化合物(10)の代わりに例示化合物(9)を用いて作成した光学異方性層塗布液を、#4のワイヤーバーを用いて塗布した。
上記の光学異方性層を塗布したフイルムを、恒温槽中にて配向させ、200mJ/cmの紫外線を照射して光学異方性層の配向状態を固定した。室温まで放冷して、光学補償シートを作製した。形成した光学異方性層の厚さは1.72μmであった。
[実施例6]
(光学異方性層の形成)
前記実施例3と同様な方法で作製した配向膜のラビング処理面上に、実施例3で用いた例示化合物(10)の代わりに例示化合物(16)を用いて作成した光学異方性層塗布液を、#4のワイヤーバーを用いて塗布した。
上記の光学異方性層を塗布したフイルムを、それぞれ恒温槽中にて配向させ、200mJ/cmの紫外線を照射して光学異方性層の配向状態を固定した。室温まで放冷して、光学補償シートを作製した。形成した光学異方性層の厚さは1.75μmであった。
[比較例3]
実施例3で作製した配向膜に、下記の組成の光学異方性層塗布液を、#4のワイヤーバーを用いて塗布した。
────────────────────────────────────────
光学異方性層塗布液
────────────────────────────────────────
ディスコティック液晶性化合物(化合物(Z)) 100質量部
エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学(株)製) 9.9質量部
光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 3.3質量部
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 1.1質量部
セルロースアセテートブチレート(CAB551−0.2、イーストマンケミカル社製)
2.2質量部
セルロースアセテートブチレート(CAB531−1、イーストマンケミカル社製)
0.55質量部
メチルエチルケトン 250質量部
────────────────────────────────────────
化合物(Z)
上記の光学異方性層を塗布したフイルムを配向させ、200mJ/cmの紫外線を照射して光学異方性層の配向状態を固定した。室温まで放冷して、光学補償シートを作製した。形成した光学異方性層の厚さは1.75μmであった。
上記の実施例3〜5の位相差板および比較例3の位相差板を、上記の作製したTN液晶セルの両側に、光学異方性層が液晶セルの基板と対面するように貼り付けた。液晶表示装置の液晶セルに電圧を印加し、白表示2V、黒表示5Vにおける白表示と黒表示のコントラスト比および色味の角度依存性を目視にて行った。その結果、本発明のディスコティック液晶性化合物を用いた位相差板は、光学補償能を有し、視野角の拡大に寄与することがわかった。さらに、比較例の位相差板を用いた液晶表示装置と比較して、画像の色味変化が少ないことがわかった。

Claims (19)

  1. 下記式(I)で表される円盤状化合物を含み、円盤状化合物の円盤面が配向している光学異方性材料:
    [式中、Dは円盤状コアである;n1およびn2はそれぞれ0乃至20の整数であって、n1+n2は3乃至20の整数である;R、RおよびRはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基または置換アルキル基であるか、あるいは、R、RおよびRのいずれか二つが結合することにより脂肪族環を形成する;Rはアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルコキシ基、置換アルコキシ基、アルケニルオキシ基、置換アルケニルオキシ基、アリール基、置換アリール基、アリールオキシ基または置換アリールオキシ基である]。
  2. 式(I)において、Dがトリフェニレンである請求項1に記載の光学異方性材料。
  3. 式(I)において、n1およびn2がそれぞれ0乃至6の整数であって、n1+n2が6である請求項1に記載の光学異方性材料。
  4. 式(I)において、R、RおよびRがそれぞれ独立に、水素原子またはメチルである請求項1に記載の光学異方性材料。
  5. 式(I)において、Rが、アリールオキシ基または置換アリールオキシ基である請求項1に記載の光学異方性材料。
  6. 式(I)において、Rが、置換アルキル基、置換アルコキシ基、置換アリール基または置換アリールオキシ基であって、置換基の末端に重合性基を有する請求項1に記載の光学異方性材料。
  7. 式(I)で表される円盤状化合物が、円盤状液晶である請求項1に記載の光学異方性材料。
  8. 円盤面の配向がディスコティックネマティック相を形成している請求項1に記載の光学異方性材料。
  9. 下記式(II)で表される重合性円盤状化合物から形成され、円盤状化合物の円盤面が配向している状態で重合性基が重合しており、これにより円盤面の配向が固定されている光学異方性材料:
    [式中、Dは円盤状コアである;n1およびn2はそれぞれ0乃至12の整数であって、n1+n2は3乃至12の整数である;R、RおよびRはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基または置換アルキル基であるか、あるいは、R、RおよびRのいずれか二つが結合することにより脂肪族環を形成する;Lは酸素原子、カルボニル、アルキレン基、置換アルキレン基、アリーレン基、置換アリーレン基およびそれらの組み合わせから選ばれる二価の連結基である;Qは重合性基である]。
  10. 式(II)において、Dがトリフェニレンである請求項9に記載の光学異方性材料。
  11. 式(II)において、n1およびn2はそれぞれ0乃至6の整数であって、n1+n2は6である請求項9に記載の光学異方性材料。
  12. 式(II)において、R、RおよびRが、それぞれ独立に、水素原子またはメチルである請求項9に記載の光学異方性材料。
  13. 式(II)において、Lが−O−AR−L−であって、ARがアリーレン基または置換アリーレン基であり、Lが酸素原子、カルボニル、アルキレン基、置換アルキレン基およびそれらの組み合わせから選ばれる二価の連結基である請求項9に記載の光学異方性材料。
  14. 式(II)において、Qがエポキシ基またはエチレン性不飽和基である請求項9に記載の光学異方性材料。
  15. 円盤面の配向がディスコティックネマティック相を形成している請求項9に記載の光学異方性材料。
  16. 下記式(III)で表されるトリフェニレン化合物:
    [式中、Y、Y、Y、Y、YおよびYはそれぞれ独立に、−O−CO−CR=CR−CHR−Rまたは−O−CO−CHR−CR=CR−Rである;R、RおよびRはそれぞれ独立に、水素原子またはメチルである;Rは炭素原子数が3乃至20のアルキル基、炭素原子数が3乃至20の置換アルキル基、炭素原子数が3乃至20のアルケニル基、炭素原子数が3乃至20の置換アルケニル基、炭素原子数が3乃至20のアルコキシ基、炭素原子数が3乃至20の置換アルコキシ基、炭素原子数が3乃至20のアルケニルオキシ基、炭素原子数が3乃至20の置換アルケニルオキシ基、炭素原子数が6乃至20のアリール基、炭素原子数が6乃至20の置換アリール基、炭素原子数が6乃至20のアリールオキシ基または炭素原子数が6乃至20の置換アリールオキシ基である]。
  17. 式(III)において、Rが、炭素原子数が6乃至20のアリールオキシ基または炭素原子数が6乃至20の置換アリールオキシ基である請求項16に記載のトリフェニレン化合物。
  18. 式(III)において、Rが、炭素原子数が3乃至20の置換アルキル基、炭素原子数が3乃至20の置換アルコキシ基、炭素原子数が6乃至20の置換アリール基または炭素原子数が6乃至20の置換アリールオキシ基であって、置換基の末端に重合性基を有する請求項16に記載のトリフェニレン化合物。
  19. 重合性基がエポキシ基またはエチレン性不飽和基である請求項18に記載のトリフェニレン化合物。
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