JP2006327975A - 化合物、液晶性組成物および薄膜 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は位相差板などの作製に非常に有用な化合物(液晶性化合物)、該化合物を含む液晶性組成物および前記化合物を用いた薄膜に関する。
従来から、例えば、特許文献1に開示されているように、ディスコティック液晶性化合物が、光学補償シート用の素材として非常に重要な化合物であることが知られている。ここで、ディスコティック液晶性を発現する液晶性化合物としては、2,3,6,7,10,11−ヘキサ{4−(4−アクリロイルオキシヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ}トリフェニレンが開示されている(特許文献2)。そして、該化合物は、従来から知られている多くの光学補償シートに用いられている。
一方、特許文献3に開示されているように、光学補償シートの波長分散性は、液晶表示装置にあわせて制御する必要がある。ところが、これまで2,3,6,7,10,11−ヘキサ{4−(4−アクリロイルオキシヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ}トリフェニレンよりも波長分散性の小さい(Re(短波長(例えば450nm))/Re(長波長(例えば650nm))の値が小さい)液晶性化合物は、報告されていなかった。
また、光学補償シートのレターデーション(△nd)は、補償しようとする液晶セルの光学的性質に応じて決定する必要がある。ここで、レターデーション(△nd)は、光学異方性層の屈折率異方性(△n)と光学異方性層の厚さ(d)との積である。光学異方性層の屈折率異方性(△n)が大きければ、層の厚さ(d)が薄くても液晶セルを補償できる。逆に屈折率異方性(Δn)が小さくなると、層の厚さ(d)を厚くする必要が生じ、その結果、液晶性化合物の配向に欠陥が生じやすくなる問題が生じてくる。
屈折率異方性(Δn)が大きいディスコティック液晶性化合物としては、特許文献4に開示されている2,3,6,7,10,11−ヘキサ{4−(4−アクリロイルオキシヘキシルオキシ)シンナモイルオキシ}トリフェニレンが知られているが、この化合物の波長分散性は、2,3,6,7,10,11−ヘキサ{4−(4−アクリロイルオキシヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ}トリフェニレンよりも大きいことが明らかになっている。
また、本発明の液晶性化合物に近い分子構造を有する化合物が非特許文献1で報告されている。しかし、本願発明者が検討したところ、この骨格では、実施例で後述するように、2,3,6,7,10,11−ヘキサ{4−アルキルオキシベンゾイルオキシ}トリフェニレンよりも低い波長分散性は実現できないことが分かった。
特開平8−50206号公報
特開平7−306317号公報
特開2004−184864号公報
特開2001−166147号公報
Molecular Crystals and Liquid Crystals, 2001年, 370巻, 391頁
上記のような状況に鑑み、本発明の目的は、従来のディスコティック液晶性化合物では実現できなかった、高いΔnと低い波長分散性を両立できる化合物を提供することにある。また、このような化合物を含む液晶性組成物およびこのような化合物を用いた薄膜を提供することにある。
上記課題は、以下の手段によって解決された。
(1)下記一般式(DI)で表される化合物。
一般式(DI)
(1)下記一般式(DI)で表される化合物。
一般式(DI)
(一般式(DI)中、Y11、Y12およびY13は、それぞれ独立に炭素原子または窒素原子を表し、R11、R12およびR13は、それぞれ独立に下記一般式(DI−A)、下記一般式(DI−B)、または下記一般式(DI−C)を表す。)
一般式(DI−A)
一般式(DI−A)
(一般式(DI−A)中、A11、A12、A13、A14、A15、A16、A17は、それぞれ独立に炭素原子または窒素原子を表し、X1は、酸素原子、硫黄原子、炭素原子または窒素原子を表し、L11は、−O−、−S−、−C(=O)−、−SO2−、−NH−、−CH2−、−CH=CH−および−C≡C−ならびにこれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基を表し、上述の基が水素原子を含む基(上記「炭素原子」、「窒素原子」も上述の基に含まれる)であるときは、該水素原子は置換基で置き換わってもよい。エチニル基の末端は、A14、A15またはA16の部位で環に連結する。Q11は重合性基または水素原子を表す。)
一般式(DI−B)
一般式(DI−B)
(一般式(DI−B)中、A21、A22、A23、A24、A25、A26、A27は、それぞれ独立に炭素原子または窒素原子を表し、X2は、酸素原子、硫黄原子、炭素原子または窒素原子を表し、L21は、−O−、−S−、−C(=O)−、−SO2−、−NH−、−CH2−、−CH=CH−および−C≡C−ならびにこれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基を表し、上述の基が水素原子を含む基(上記「炭素原子」、「窒素原子」も上述の基に含まれる)であるときは、該水素原子は置換基で置き換わってもよい。エチニル基の末端は、A24、A25またはA26の部位で環に連結する。Q21は重合性基または水素原子を表す。)
一般式(DI−C)
一般式(DI−C)
(一般式(DI−A)中、A31、A32、A33、A34、A35、A36、A37は、それぞれ独立に炭素原子または窒素原子を表し、X3は、酸素原子、硫黄原子、炭素原子または窒素原子を表し、L31は、−O−、−S−、−C(=O)−、−SO2−、−NH−、−CH2−、−CH=CH−および−C≡C−ならびにこれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基を表し、上述の基が水素原子を含む基(上記「炭素原子」、「窒素原子」も上述の基に含まれる)であるときは、該水素原子は置換基で置き換わってもよい。エチニル基の末端は、A34、A35またはA36の部位で環に連結する。Q31は重合性基または水素原子を表す。)
(2)一般式(DI―A)においてエチニル基の末端がA14もしくはA16の部位で環に連結し、一般式(DI−B)においてエチニル基の末端がA24もしくはA26の部位で環に連結し、一般式(DI−C)においてエチニル基の末端がA34もしくはA36の部位で環に連結することを特徴とする(1)に記載の化合物。
(3)R11、R12、R13のすべてが、前記一般式(DI−A)で表され、一般式(DI−A)におけるエチニル基の末端がA14またはA16の部位で環に連結する(1)または(2)に記載の化合物。
(4)R11、R12、R13のすべてが、前記一般式(DI−B)で表され、一般式(DI−B)におけるエチニル基の末端がA24またはA26の部位で環に連結する(1)または(2)に記載の化合物。
(5)R11、R12、R13のすべてが、前記一般式(DI−C)で表され、一般式(DI−C)におけるエチニル基の末端がA34またはA36の部位で環に連結する(1)または(2)に記載の化合物。
(6)(1)〜(5)のいずれかに記載の化合物を含有する液晶性組成物。
(7)(1)〜(5)のいずれかに記載の化合物が均一に配向した薄膜。
(8)前記配向した状態が固定化された(7)に記載の薄膜。
(2)一般式(DI―A)においてエチニル基の末端がA14もしくはA16の部位で環に連結し、一般式(DI−B)においてエチニル基の末端がA24もしくはA26の部位で環に連結し、一般式(DI−C)においてエチニル基の末端がA34もしくはA36の部位で環に連結することを特徴とする(1)に記載の化合物。
(3)R11、R12、R13のすべてが、前記一般式(DI−A)で表され、一般式(DI−A)におけるエチニル基の末端がA14またはA16の部位で環に連結する(1)または(2)に記載の化合物。
(4)R11、R12、R13のすべてが、前記一般式(DI−B)で表され、一般式(DI−B)におけるエチニル基の末端がA24またはA26の部位で環に連結する(1)または(2)に記載の化合物。
(5)R11、R12、R13のすべてが、前記一般式(DI−C)で表され、一般式(DI−C)におけるエチニル基の末端がA34またはA36の部位で環に連結する(1)または(2)に記載の化合物。
(6)(1)〜(5)のいずれかに記載の化合物を含有する液晶性組成物。
(7)(1)〜(5)のいずれかに記載の化合物が均一に配向した薄膜。
(8)前記配向した状態が固定化された(7)に記載の薄膜。
本発明によれば、従来のディスコティック液晶性化合物では実現できなかった、高いΔnと低い波長分散性を両立する化合物を提供することが可能になった。また、該化合物を用いた薄膜を提供することが可能になった。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。尚、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
本発明の化合物は、下記一般式(DI)で表される。
一般式(DI)中、Y11、Y12およびY13は、それぞれ独立に炭素原子または窒素原子を表す。
Y11、Y12およびY13が炭素原子の場合、炭素原子は置換基を有していてもよい。ここで、「原子は置換基を有していてもよいとは」、該原子を含む環状構造の該原子の部分に結合している水素原子部分が他の基に置換されていてもよいことを意図している(以下同じ)。炭素原子が有していてもよい置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン原子およびシアノ基を好ましい例として挙げることができる。これらの置換基の中では、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、ハロゲン原子およびシアノ基がさらに好ましく、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数2〜12アルコキシカルボニル基、炭素数2〜12アシルオキシ基、ハロゲン原子およびシアノ基が最も好ましい。
Y11、Y12およびY13は、いずれも炭素原子であることがより好ましく、炭素原子は無置換である(水素原子部分が他の基に置換されていない)ことが最も好ましい。
Y11、Y12およびY13は、いずれも炭素原子であることがより好ましく、炭素原子は無置換である(水素原子部分が他の基に置換されていない)ことが最も好ましい。
R11、R12およびR13は、それぞれ独立に下記一般式(DI−A)、下記一般式(DI−B)または下記一般式(DI−C)を表す。波長分散性を小さくしようとした場合、一般式(DI−A)、一般式(DI−C)が好ましく、一般式(DI−A)がより好ましい。
一般式(DI−A)
一般式(DI−A)
一般式(DI−A)中、A11、A12、A13、A14、A15、A16、A17は、それぞれ独立に炭素原子または窒素原子を表す。A11およびA12は、少なくとも一方が窒素原子であることが好ましく、両方が、窒素原子であることがより好ましい。A13、A14、A15、A16、A17は、少なくとも4つが炭素原子であることが好ましく、すべて炭素原子であることがより好ましい。A13、A14、A15、A16、A17が炭素原子の場合、炭素原子は置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜16のアルキル基、炭素原子数2〜16のアルケニル基、炭素原子数2〜16のアルキニル基、炭素原子数1〜16のハロゲンで置換されたアルキル基、炭素原子数1〜16のアルコキシ基、炭素原子数2〜16のアシル基、炭素原子数1〜16のアルキルチオ基、炭素原子数2〜16のアシルオキシ基、炭素原子数2〜16のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜16のアルキル置換カルバモイル基および炭素原子数2〜16のアシルアミノ基が含まれる。これらの中でも、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲンで置換されたアルキル基が好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のハロゲンで置換されたアルキル基がより好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数が1〜3のアルキル基、トリフルオロメチル基がさらに好ましい。X1は、酸素原子、硫黄原子、炭素原子または窒素原子を表し、酸素原子が好ましい。炭素原子、窒素原子の場合は各々、C(R01R02)、NR03で表され、R01、R02、R03はそれぞれ独立に水素原子または置換基(該置換基はA13等の炭素原子への置換基と同じである)を表す。*は上記一般式(DI)におけるY11、Y12、Y13を含む6員環と結合する位置を表す。
一般式(DI−B)
一般式(DI−B)
一般式(DI−B)中、A21、A22、A23、A24、A25、A26、A27は、それ ぞれ独立に炭素原子または窒素原子を表す。A21およびA22は、少なくとも一方が窒素原子であることが好ましく、両方が、窒素原子であることがより好ましい。A23、A24、A25、A26、A27は、少なくとも4つが炭素原子であることが好ましく、すべて炭素原子であることがより好ましい。A23、A24、A25、A26、A27が炭素原子の場合、炭素原子は置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜16のアルキル基、炭素原子数2〜16のアルケニル基、炭素原子数2〜16のアルキニル基、炭素原子数1〜16のハロゲンで置換されたアルキル基、炭素原子数1〜16のアルコキシ基、炭素原子数2〜16のアシル基、炭素原子数1〜16のアルキルチオ基、炭素原子数2〜16のアシルオキシ基、炭素原子数2〜16のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜16のアルキル置換カルバモイル基および炭素原子数2〜16のアシルアミノ基が含まれる。これらの中でも、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲンで置換されたアルキル基が好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のハロゲンで置換されたアルキル基がより好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数が1〜3のアルキル基、トリフルオロメチル基がさらに好ましい。X2は、酸素原子、硫黄原子、炭素原子または窒素原子を表し、酸素原子が好ましい。炭素原子、窒素原子の場合は各々、C(R01R02)、NR03で表され、R01、R02、R03はそれぞれ独立に水素原子または置換基(該置換基はA13等の炭素原子への置換基と同じである)を表す。*は上記一般式(DI)におけるY11、Y12、Y13を含む6員環と結合する位置を表す。一般式(DI−C)
一般式(DI−C)中、A31、A32、A33、A34、A35、A36、A37は、それ ぞれ独立に炭素原子または窒素原子を表す。A31およびA32は、少なくとも一方が窒素原子であることが好ましく、両方が、窒素原子であることがより好ましい。A33、A34、A35、A36、A37は、少なくとも4つが炭素原子であることが好ましく、すべて炭素原子であることがより好ましい。A33、A34、A35、A36、A37が炭素原子の場合、炭素原子は置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜16のアルキル基、炭素原子数2〜16のアルケニル基、炭素原子数2〜16のアルキニル基、炭素原子数1〜16のハロゲンで置換されたアルキル基、炭素原子数1〜16のアルコキシ基、炭素原子数2〜16のアシル基、炭素原子数1〜16のアルキルチオ基、炭素原子数2〜16のアシルオキシ基、炭素原子数2〜16のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜16のアルキル置換カルバモイル基および炭素原子数2〜16のアシルアミノ基が含まれる。これらの中でも、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲンで置換されたアルキル基が好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のハロゲンで置換されたアルキル基がより好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数が1〜3のアルキル基、トリフルオロメチル基がさらに好ましい。X3は、酸素原子、硫黄原子、炭素原子または窒素原子を表し、酸素原子が好ましい。炭素原子、窒素原子の場合は各々、C(R01R02)、NR03で表され、R01、R02、R03はそれぞれ独立に水素原子または置換基(該置換基はA13等の炭素原子への置換基と同じである)を表す。*は上記一般式(DI)におけるY11、Y12、Y13を含む6員環と結合する位置を表す。
一般式(DI−A)中のエチニル基の末端はA14、A15、もしくはA16の部位 で環に連結し、一般式(DI−B)中のエチニル基の末端は、A24、A25、もしくはA26の部位で環に連結し、一般式(DI−C)中のエチニル基の末端は、A34、A35、もしくはA36の部位で環に連結する。好ましくは一般式(DI−A)中のエチニル基の末端はA14もしくはA16の部位で環に連結し、一般式(DI−B)中のエチニル基の末端は、A24もしくはA26の部位で環に連結し、一般式(DI−C)中のエチニル基の末端は、A34もしくはA36の部位で環に連結する。
一般式(DI−A)中のL11、一般式(DI−B)中のL21、一般式(DI−C)中のL31はそれぞれ独立して、−O−、−S−、−C(=O)−、−SO2−、−NH−、−CH2−、−CH=CH−および−C≡C−ならびにこれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基を表す。ここで、−NH−、−CH2−、−CH=CH−の水素原子は、置換基で置換されていてもよい。このような置換基として、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲンで置換されたアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、炭素原子数2〜6のアシル基、炭素原子数1〜6のアルキルチオ基、炭素原子数2〜6のアシルオキシ基、炭素原子数2〜6のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜6のアルキルで置換されたカルバモイル基および炭素原子数2〜6のアシルアミノ基が好ましい例として挙げられ、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基がより好ましい。
L11、L21、L31はそれぞれ独立して、−O−、−C(=O)−、−CH2−、−CH=CH−および−C≡C−ならびにこれらの組み合わせからなる群より選ばれることが好ましく、−CH2−を含むことがより好ましく、−CH2−からのみなることがさらに好ましい。L11、L21、L31はそれぞれ独立して、炭素原子を1〜20個含有することが好ましく、炭素原子を2〜14個を含有することがより好ましい。さらにL11、L21、L31はそれぞれ独立して、−CH2−を1〜16個含有することが好ましく、−CH2−を2〜12個含有することがより好ましく、−CH2−を2〜8個含有することがさらに好ましい。
上述の基が水素原子を含む基であるときは、該水素原子は置換基で置き換わってもよい。このような置換基として、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲンで置換されたアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、炭素原子数2〜6のアシル基、炭素原子数1〜6のアルキルチオ基、炭素原子数2〜6のアシルオキシ基、炭素原子数2〜6のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜6のアルキルで置換されたカルバモイル基および炭素原子数2〜6のアシルアミノ基が好ましい例として挙げられ、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基がより好ましい。
一般式(DI−A)中のQ11、一般式(DI−B)中のQ21、一般式(DI−C)中のQ31はそれぞれ独立して重合性基または水素原子を表す。本発明の化合物を光学補償フィルムのような位相差の大きさが熱により変化しないものが好ましい光学フィルム等に用いる場合には、Q11、Q21、Q31は重合性基であることが好ましい。重合反応は、付加重合(開環重合を含む)または縮合重合であることが好ましい。すなわち、重合性基は、付加重合反応または縮合重合反応が可能な官能基であることが好ましい。以下に重合性基の例を示す。
さらに、重合性基は付加重合反応が可能な官能基であることが特に好ましい。そのような重合性基としては、重合性エチレン性不飽和基または開環重合性基が好ましい。
重合性エチレン性不飽和基の例としては、下記の式(M−1)〜(M−6)が挙げられる。
式(M−3)、(M−4)中、Rは水素原子またはアルキル基を表し、水素原子またはメチル基が好ましい。
上記式(M−1)〜(M−6)の中、(M−1)または(M−2)が好ましく、(M−1)がより好ましい。
上記式(M−1)〜(M−6)の中、(M−1)または(M−2)が好ましく、(M−1)がより好ましい。
開環重合性基は、環状エーテル基が好ましく、エポキシ基またはオキセタニル基がより好ましく、エポキシ基が最も好ましい。
上記の(DI−A)、(DI−B)、(DI−C)のうち、(DI−A)、(DI−C)であることが好ましく、(DI−A)であることがより好ましい。
以下に、一般式(DI)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の、均一に配向した状態とは、均一で欠陥のないモノドメインな配向状態を指す。このような配向状態を実現するためには、良好なモノドメイン性を示す液晶相が望ましい。モノドメイン性が悪い場合には、得られる構造がポリドメインとなり、ドメイン同士の境界に配向欠陥が生じ、光を散乱するようになる。良好なモノドメイン性を示すと、例えば位相差板に用いた場合に該位相差板が高い光透過率を有しやすくなる。
本発明の液晶性化合物が発現する液晶相としては、カラムナー相およびディスコティックネマチック相(ND相)を挙げることができる。これらの液晶相の中でも、良好なモノドメイン性を示すディスコティックネマチック相(ND相)が好ましい。
本発明の化合物を液晶性化合物として用いる場合、液晶相を20℃〜300℃の範囲で発現することが好ましい。さらに好ましくは40℃〜280℃であり、最も好ましくは60℃〜250℃である。ここで20℃〜300℃で液晶相を発現するとは、液晶温度範囲が20℃をまたぐ場合(具体的に例えば、10℃〜22℃)や、300℃をまたぐ場合(具体的に例えば、298℃〜310℃)も含む趣旨である。40℃〜280℃と60℃〜250℃に関しても同様である。
本発明の薄膜を、均一に配向した薄膜として得るためには、液晶性化合物の必要に応じて他の添加剤を加え液晶性組成物とし、該液晶組成物を塗布した後、液晶状態で均一配向させることで得られる。液晶性化合物に加えることのできる添加剤の例としては、後述する空気界面配向制御剤、ハジキ防止剤、重合開始剤、重合性モノマー等が挙げられる。
均一に配向した状態を実現するためには、配向膜を設けることが好ましい。但し、ディスコティック液晶性化合物の光軸方向が薄膜面の法線方向と一致する場合(ホメオトロピック配向)においては必ずしも配向膜は必要ではない。
配向膜は、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成、あるいはラングミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物(例、ω−トリコサン酸、ステアリル酸メチル)の累積のような手段で、設けることができる。さらに、電場の付与、磁場の付与あるいは光照射により、配向機能が生じる配向膜も知られている。
本発明の液晶性組成物に所望の配向を付与できるのであれば、配向膜としてはどのような層でもよいが、本発明においては、ラビング処理または、光照射により形成される配向膜が好ましい。ポリマーのラビング処理により形成する配向膜が特に好ましい。ラビング処理は、一般にはポリマー層の表面を、紙や布で一定方向に数回擦ることにより実施することができるが、特に本発明では液晶便覧(丸善(株))に記載されている方法により行うことが好ましい。配向膜の厚さは、0.01〜10μmであることが好ましく、0.05〜3μmであることがさらに好ましい。
配向膜は、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成、あるいはラングミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物(例、ω−トリコサン酸、ステアリル酸メチル)の累積のような手段で、設けることができる。さらに、電場の付与、磁場の付与あるいは光照射により、配向機能が生じる配向膜も知られている。
本発明の液晶性組成物に所望の配向を付与できるのであれば、配向膜としてはどのような層でもよいが、本発明においては、ラビング処理または、光照射により形成される配向膜が好ましい。ポリマーのラビング処理により形成する配向膜が特に好ましい。ラビング処理は、一般にはポリマー層の表面を、紙や布で一定方向に数回擦ることにより実施することができるが、特に本発明では液晶便覧(丸善(株))に記載されている方法により行うことが好ましい。配向膜の厚さは、0.01〜10μmであることが好ましく、0.05〜3μmであることがさらに好ましい。
本発明で配向状態が固定化された状態とは、その配向が保持された状態が最も典型的、且つ好ましい態様ではあるが、それだけには限定されず、通常の条件下では、0℃〜50℃が好ましく、より過酷な条件下では−30℃〜70℃の条件下が好ましい。このような温度範囲は、固定化された液晶組成物に流動性が無く、また外場や外力によって配向形態に変化を生じさせることなく、固定化された配向形態を安定に保ち続けることができる状態を指すものである。なお、配向状態が最終的に固定化され光学異方性層が形成された際には、本発明の液晶性組成物は液晶性を示す必要はない。例えば、液晶性化合物として重合性基を有する化合物を用いているので、結果的に熱、光等で反応により重合または架橋反応が進行し、高分子量化して、液晶性を失ってもよい。
光学異方性層の形成にあたり本発明の液晶性組成物に加えることのできる添加剤の例としては、空気界面配向制御剤、ハジキ防止剤、重合開始剤、重合性モノマー等が挙げられる。
光学異方性層の形成にあたり本発明の液晶性組成物に加えることのできる添加剤の例としては、空気界面配向制御剤、ハジキ防止剤、重合開始剤、重合性モノマー等が挙げられる。
[空気界面配向制御剤]
液晶性組成物は、空気界面においては空気界面のチルト角で配向する。このチルト角は、液晶性組成物に含まれる液晶性化合物の種類や添加剤の種類等で、その程度が異なるため、目的に応じて空気界面のチルト角を任意に制御する必要がある。
液晶性組成物は、空気界面においては空気界面のチルト角で配向する。このチルト角は、液晶性組成物に含まれる液晶性化合物の種類や添加剤の種類等で、その程度が異なるため、目的に応じて空気界面のチルト角を任意に制御する必要がある。
前記チルト角の制御には、例えば、電場や磁場のような外場を用いることや添加剤を用いることができ、添加剤を用いることが好ましい。このような添加剤としては、炭素原子数6〜40の置換もしくは無置換の脂肪族基、または炭素原子数6〜40の置換もしくは無置換の脂肪族置換オリゴシロキサノキシ基を、分子内に1つ以上有する化合物が好ましく、分子内に2つ以上有する化合物がさらに好ましい。例えば、空気界面配向制御剤としては、特開2002−20363号公報に記載の疎水性排除体積効果化合物を用いることができる。
空気界面側の配向制御用添加剤の添加量としては、本発明の液晶性組成物に対して、0.001質量%〜20質量%が好ましく、0.01質量%〜10質量%がさらに好ましく、0.1質量%〜5質量%が最も好ましい。
[ハジキ防止剤]
本発明の液晶性組成物に添加し、該組成物の塗布時のハジキを防止するための材料としては、一般に高分子化合物を好適に用いることができる。
使用するポリマーとしては、本発明の液晶性組成物の傾斜角変化や配向を著しく阻害しない限り、特に制限はない。
ポリマーの例としては、特開平8−95030号公報に記載があり、特に好ましい具体的ポリマー例としてはセルロースエステル類を挙げることができる。セルロースエステルの例としては、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、ヒドロキシプロピルセルロースおよびセルロースアセテートブチレートを挙げることができる。
本発明の液晶性組成物の配向を阻害しないように、ハジキ防止目的で使用されるポリマーの添加量は、本発明の液晶性組成物に対して一般に0.1〜10質量%の範囲にあり、0.1〜8質量%の範囲にあることがより好ましく、0.1〜5質量%の範囲にあることがさらに好ましい。
本発明の液晶性組成物に添加し、該組成物の塗布時のハジキを防止するための材料としては、一般に高分子化合物を好適に用いることができる。
使用するポリマーとしては、本発明の液晶性組成物の傾斜角変化や配向を著しく阻害しない限り、特に制限はない。
ポリマーの例としては、特開平8−95030号公報に記載があり、特に好ましい具体的ポリマー例としてはセルロースエステル類を挙げることができる。セルロースエステルの例としては、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、ヒドロキシプロピルセルロースおよびセルロースアセテートブチレートを挙げることができる。
本発明の液晶性組成物の配向を阻害しないように、ハジキ防止目的で使用されるポリマーの添加量は、本発明の液晶性組成物に対して一般に0.1〜10質量%の範囲にあり、0.1〜8質量%の範囲にあることがより好ましく、0.1〜5質量%の範囲にあることがさらに好ましい。
[重合開始剤]
本発明における配向状態の固定化は、例えば、液晶性組成物を一度液晶相形成温度まで加熱し、次にその配向状態を維持したまま冷却することにより、その液晶状態における配向形態を損なうことなく固定化することで形成できる。また、本発明の液晶性組成物に重合開始剤を添加した組成物を液晶相形成温度まで加熱した後、重合させ冷却することによって液晶状態の配向状態を固定化することで形成できる。本発明における配向状態の固定化は、後者の重合反応により行うことが好ましい。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応と電子線照射による重合反応が含まれるが、熱により支持体等が変形、変質するのを防ぐためにも、光重合反応または電子線照射による重合反応が好ましい。
本発明における配向状態の固定化は、例えば、液晶性組成物を一度液晶相形成温度まで加熱し、次にその配向状態を維持したまま冷却することにより、その液晶状態における配向形態を損なうことなく固定化することで形成できる。また、本発明の液晶性組成物に重合開始剤を添加した組成物を液晶相形成温度まで加熱した後、重合させ冷却することによって液晶状態の配向状態を固定化することで形成できる。本発明における配向状態の固定化は、後者の重合反応により行うことが好ましい。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応と電子線照射による重合反応が含まれるが、熱により支持体等が変形、変質するのを防ぐためにも、光重合反応または電子線照射による重合反応が好ましい。
光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許4212970号明細書記載)等が挙げられる。
光重合開始剤の使用量は、光学異方性層の塗布液の固形分の0.01〜20質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがさらに好ましい。
光重合開始剤の使用量は、光学異方性層の塗布液の固形分の0.01〜20質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがさらに好ましい。
重合のための光照射は、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギーは、10mJ〜50J/cm2であることが好ましく、50mJ〜800mJ/cm2であることがさらに好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。また、雰囲気の酸素濃度は重合度に関与するため、空気中で所望の重合度に達しない場合には、窒素置換等の方法により酸素濃度を低下させることが好ましい。好ましい酸素濃度としては、10%以下が好ましく、7%以下がさらに好ましく、3%以下が最も好ましい。
[重合性モノマー]
本発明の液晶性組成物には、重合性のモノマーを添加してもよい。本発明で使用できる重合性モノマーとしては、本発明の化合物と相溶性を有し、液晶組成物の配向阻害を著しく引き起こさない限り、特に限定はない。これらの中では重合活性なエチレン性不飽和基、例えばビニル基、ビニルオキシ基、アクリロイル基およびメタクリロイル基などを有する化合物が好ましく用いられる。上記重合性モノマーの添加量は、液晶性化合物に対して一般に0.5〜50質量%の範囲にあり、1〜30質量%の範囲にあることが好ましい。また反応性官能基数が2以上のモノマーを用いると、配向膜と光学異方性層間の密着性を高める効果が期待できるため、特に好ましい。
本発明の液晶性組成物には、重合性のモノマーを添加してもよい。本発明で使用できる重合性モノマーとしては、本発明の化合物と相溶性を有し、液晶組成物の配向阻害を著しく引き起こさない限り、特に限定はない。これらの中では重合活性なエチレン性不飽和基、例えばビニル基、ビニルオキシ基、アクリロイル基およびメタクリロイル基などを有する化合物が好ましく用いられる。上記重合性モノマーの添加量は、液晶性化合物に対して一般に0.5〜50質量%の範囲にあり、1〜30質量%の範囲にあることが好ましい。また反応性官能基数が2以上のモノマーを用いると、配向膜と光学異方性層間の密着性を高める効果が期待できるため、特に好ましい。
[塗布溶剤]
本発明の液晶性組成物の調製に使用する溶媒としては、有機溶媒が好ましく用いられる。有機溶媒の例には、アミド(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、トルエン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が含まれる。アルキルハライド、エステルおよびケトンが好ましい。二種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
本発明の液晶性組成物の調製に使用する溶媒としては、有機溶媒が好ましく用いられる。有機溶媒の例には、アミド(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、トルエン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が含まれる。アルキルハライド、エステルおよびケトンが好ましい。二種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
[塗布方式]
本発明の薄膜は、上記溶媒を用いて本発明の液晶性組成物の塗布液を調製し配向膜上に塗布し、本発明の液晶性組成物を配向処理することにより形成できる。塗布液の塗布は、公知の方法(例えば、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法)により実施できる。
本発明の薄膜は、上記溶媒を用いて本発明の液晶性組成物の塗布液を調製し配向膜上に塗布し、本発明の液晶性組成物を配向処理することにより形成できる。塗布液の塗布は、公知の方法(例えば、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法)により実施できる。
[実施例]
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
[D−8の合成]
下記スキームにしたがって合成した。
下記スキームにしたがって合成した。
((I)−1の合成)
三口フラスコに、3−ブロモシアノベンゼン6.20g、5−クロロー1−ペンチン4.89g、トリフェニルホスフィン(PPh3)80mg、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(PdCl2(PPh3)2)40mg、カッパーアイオダイド(CuI)20mg、トリエチルアミン(Et3N)80ml、ジメチルホルムアミド(DMF)50mlを入れて90℃で1時間、100℃で3時間攪拌した。得られた溶液に1NHClを注ぎ、酢酸エチル(EtOAc)で抽出し飽和食塩水で洗い硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、濾液をロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して (I)―1を透明油状物として5.5g得た。(収率79%)
三口フラスコに、3−ブロモシアノベンゼン6.20g、5−クロロー1−ペンチン4.89g、トリフェニルホスフィン(PPh3)80mg、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(PdCl2(PPh3)2)40mg、カッパーアイオダイド(CuI)20mg、トリエチルアミン(Et3N)80ml、ジメチルホルムアミド(DMF)50mlを入れて90℃で1時間、100℃で3時間攪拌した。得られた溶液に1NHClを注ぎ、酢酸エチル(EtOAc)で抽出し飽和食塩水で洗い硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、濾液をロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して (I)―1を透明油状物として5.5g得た。(収率79%)
((II)−1の合成)
三口フラスコに、化合物(I)−1を3.51g、ヒドロキシアミン50%水溶液(NH2OHaq.)3.42g、エチルアルコール(EtOH)35mlを入れて60℃で1時間攪拌した。得られた溶液に氷水に注ぎ、結晶化させ、ろ過を行い、(II)−1を結晶として4.1g得た。(収率100%)
三口フラスコに、化合物(I)−1を3.51g、ヒドロキシアミン50%水溶液(NH2OHaq.)3.42g、エチルアルコール(EtOH)35mlを入れて60℃で1時間攪拌した。得られた溶液に氷水に注ぎ、結晶化させ、ろ過を行い、(II)−1を結晶として4.1g得た。(収率100%)
((III)−1の合成)
三口フラスコに、化合物(II)−1を4.1g、トリメシン酸クロライド1.14g、ジメチルホルムアミド40mlを入れて、氷浴下にてピリジン(Py)4mlを滴下し110℃で2時間攪拌した。得られた溶液にメチルアルコール(MeOH)を注ぎ、結晶化させ、ろ過を行い(III)−1を白色結晶として3.33g得た。(収率95%)
得られた(III)−1のNMRスペクトルは以下の通りであった。
三口フラスコに、化合物(II)−1を4.1g、トリメシン酸クロライド1.14g、ジメチルホルムアミド40mlを入れて、氷浴下にてピリジン(Py)4mlを滴下し110℃で2時間攪拌した。得られた溶液にメチルアルコール(MeOH)を注ぎ、結晶化させ、ろ過を行い(III)−1を白色結晶として3.33g得た。(収率95%)
得られた(III)−1のNMRスペクトルは以下の通りであった。
1H−NMR(溶媒:CDCl3、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):
2.10−2.20(6H、m)
2.65(6H、t)
3.75(6H、t)
7.50(3H、t)
7.60(3H、d)
8.15(3H、d)
8.25(3H、d)
9.25(3H、s)
2.10−2.20(6H、m)
2.65(6H、t)
3.75(6H、t)
7.50(3H、t)
7.60(3H、d)
8.15(3H、d)
8.25(3H、d)
9.25(3H、s)
得られた(III)−1の相転移温度を偏光顕微鏡によるテクスチャー観察によって行ったところ、温度を上げていき98℃で結晶相からディスコティックネマチック液晶相に変わり、178℃を超えると等方性液体相に変わった。すなわち、(III)−1は98℃から178℃の間でディスコティックネマチック液晶相を呈することが分かった。
(D−8の合成)
三口フラスコに、化合物(III)−1を0.50g、アクリル酸0.40g、炭酸カリウム(K2CO3)1.16g、ナトリウムアイオダイド(NaI)0.55g、ジメチルホルムアミド20mlを入れて、110℃で2時間30分攪拌した。得られた溶液に水を注ぎ、結晶化させ、ろ過し、メチルアルコールで洗浄を行い結晶を得た。得られた結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製してD−8を白色結晶として0.28g得た。(収率50%)
得られたD−8のNMRスペクトルは以下の通りであった。
三口フラスコに、化合物(III)−1を0.50g、アクリル酸0.40g、炭酸カリウム(K2CO3)1.16g、ナトリウムアイオダイド(NaI)0.55g、ジメチルホルムアミド20mlを入れて、110℃で2時間30分攪拌した。得られた溶液に水を注ぎ、結晶化させ、ろ過し、メチルアルコールで洗浄を行い結晶を得た。得られた結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製してD−8を白色結晶として0.28g得た。(収率50%)
得られたD−8のNMRスペクトルは以下の通りであった。
1H−NMR(溶媒:CDCl3、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):
2.00−2.10(6H、m)
2.60(6H、t)
4.35(6H、t)
5.85(3H,d)
6.15(3H,dd)
6.45(3H,d)
7.45(3H、t)
7.60(3H、d)
8.15(3H、d)
8.25(3H,s)
9.25(3H、s)
2.00−2.10(6H、m)
2.60(6H、t)
4.35(6H、t)
5.85(3H,d)
6.15(3H,dd)
6.45(3H,d)
7.45(3H、t)
7.60(3H、d)
8.15(3H、d)
8.25(3H,s)
9.25(3H、s)
得られたD−8の相転移温度を偏光顕微鏡によるテクスチャー観察によって行ったところ、温度を上げていき63℃付近で結晶相からディスコティックネマチック液晶相に変わり、113℃を超えると等方性液体相に変わった。すなわち、D−8は63℃から113℃の間でディスコティックネマチック液晶相を呈することが分かった。
[D−88の合成]
下記スキームにしたがって合成した。
下記スキームにしたがって合成した。
((I)−2の合成)
三口フラスコに、3−ブロモ−4−フルオロシアノベンゼン5.00g、5−クロロー1−ペンチン2.82g、トリフェニルホスフィン(PPh3)70mg、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(PdCl2(PPh3)2)35mg、カッパーアイオダイド(CuI)12mg、トリエチルアミン(Et3N)25ml、ジメチルホルムアミド(DMF)20mlを入れて80℃で30分間、100℃で3時間攪拌した。得られた溶液に1NHClを注ぎ、酢酸エチル(EtOAc)で抽出し飽和食塩水で洗い硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、濾液をロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して (I)―2を透明油状物として3.1g得た。(収率56%)
三口フラスコに、3−ブロモ−4−フルオロシアノベンゼン5.00g、5−クロロー1−ペンチン2.82g、トリフェニルホスフィン(PPh3)70mg、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(PdCl2(PPh3)2)35mg、カッパーアイオダイド(CuI)12mg、トリエチルアミン(Et3N)25ml、ジメチルホルムアミド(DMF)20mlを入れて80℃で30分間、100℃で3時間攪拌した。得られた溶液に1NHClを注ぎ、酢酸エチル(EtOAc)で抽出し飽和食塩水で洗い硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、濾液をロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して (I)―2を透明油状物として3.1g得た。(収率56%)
((II)−2の合成)
三口フラスコに、化合物(I)−2を3.10g、ヒドロキシアミン50%水溶液(NH2OHaq.)2.77g、エチルアルコール(EtOH)30mlを入れて60℃で1時間攪拌した。得られた溶液に氷水に注ぎ、結晶化させ、ろ過を行い、(II)−2を結晶として3.6g得た。(収率100%)
三口フラスコに、化合物(I)−2を3.10g、ヒドロキシアミン50%水溶液(NH2OHaq.)2.77g、エチルアルコール(EtOH)30mlを入れて60℃で1時間攪拌した。得られた溶液に氷水に注ぎ、結晶化させ、ろ過を行い、(II)−2を結晶として3.6g得た。(収率100%)
((III)−2の合成)
三口フラスコに、化合物(II)−2を3.6g、トリメシン酸クロライド0.93g、ジメチルホルムアミド40mlを入れて、氷浴下にてピリジン(Py)3mlを滴下し110℃で2時間攪拌した。得られた溶液にメチルアルコール(MeOH)を注ぎ、結晶化させ、ろ過を行い(III)−2を白色結晶として2.87g得た。(収率95%)
得られた(III)−2のNMRスペクトルは以下の通りであった。
三口フラスコに、化合物(II)−2を3.6g、トリメシン酸クロライド0.93g、ジメチルホルムアミド40mlを入れて、氷浴下にてピリジン(Py)3mlを滴下し110℃で2時間攪拌した。得られた溶液にメチルアルコール(MeOH)を注ぎ、結晶化させ、ろ過を行い(III)−2を白色結晶として2.87g得た。(収率95%)
得られた(III)−2のNMRスペクトルは以下の通りであった。
1H−NMR(溶媒:CDCl3、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):
2.10−2.20(6H、m)
2.75(6H、t)
3.75(6H、t)
7.25(3H、s)
8.10−8.20(3H、m)
8.25(3H、d)
9.20(3H、s)
2.10−2.20(6H、m)
2.75(6H、t)
3.75(6H、t)
7.25(3H、s)
8.10−8.20(3H、m)
8.25(3H、d)
9.20(3H、s)
得られた(III)−2の相転移温度を偏光顕微鏡によるテクスチャー観察によって行ったところ、温度を上げていき150℃で結晶相からディスコティックネマチック液晶相に変わり、240℃を超えると等方性液体相に変わった。すなわち、(III)−2は150℃から240℃の間でディスコティックネマチック液晶相を呈することが分かった。
(D−88の合成)
三口フラスコに、化合物(III)−2を0.50g、アクリル酸0.40g、炭酸カリウム(K2CO3)1.16g、ナトリウムアイオダイド(NaI)0.55g、ジメチルホルムアミド20mlを入れて、110℃で2時間30分攪拌した。得られた溶液に水を注ぎ、結晶化させ、ろ過し、メチルアルコールで洗浄を行い結晶を得た。得られた結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製してD−88を白色結晶として0.27g得た。(収率50%)
得られたD−88のNMRスペクトルは以下の通りであった。
三口フラスコに、化合物(III)−2を0.50g、アクリル酸0.40g、炭酸カリウム(K2CO3)1.16g、ナトリウムアイオダイド(NaI)0.55g、ジメチルホルムアミド20mlを入れて、110℃で2時間30分攪拌した。得られた溶液に水を注ぎ、結晶化させ、ろ過し、メチルアルコールで洗浄を行い結晶を得た。得られた結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製してD−88を白色結晶として0.27g得た。(収率50%)
得られたD−88のNMRスペクトルは以下の通りであった。
1H−NMR(溶媒:CDCl3、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):
2.00−2.10(6H、m)
2.65(6H、t)
4.35(6H、t)
5.85(3H,d)
6.15(3H,dd)
6.45(3H,d)
7.25(3H、d)
8.10−8.20(3H、m)
8.30(3H、d)
9.25(3H、s)
2.00−2.10(6H、m)
2.65(6H、t)
4.35(6H、t)
5.85(3H,d)
6.15(3H,dd)
6.45(3H,d)
7.25(3H、d)
8.10−8.20(3H、m)
8.30(3H、d)
9.25(3H、s)
得られたD−88の相転移温度を偏光顕微鏡によるテクスチャー観察によって行ったところ、温度を上げていき112℃付近で結晶相からディスコティックネマチック液晶相に変わり、182℃を超えると等方性液体相に変わった。すなわち、D−88は112℃から182℃の間でディスコティックネマチック液晶相を呈することが分かった。
[D−8を均一に配向させた薄膜の作製]
ガラス基板上に、PVA−203(クラレ(株)製)の水溶液を塗布し、100℃で3分乾燥させた。PVA−203の厚みは、0.5μmであった。このPVA−203の薄膜を設けた基板上に下記塗布液をスピンコートし、100℃の恒温槽中に入れ、5分後に600mJの紫外線を照射して配向状態を固定した。室温まで放冷後、偏光顕微鏡でその配向状態を観察すると、ディスコティック液晶性化合物が欠陥なくホメオトロピック配向していることが分かった。液晶性化合物の層の厚みは、3.0μmであった。
ガラス基板上に、PVA−203(クラレ(株)製)の水溶液を塗布し、100℃で3分乾燥させた。PVA−203の厚みは、0.5μmであった。このPVA−203の薄膜を設けた基板上に下記塗布液をスピンコートし、100℃の恒温槽中に入れ、5分後に600mJの紫外線を照射して配向状態を固定した。室温まで放冷後、偏光顕微鏡でその配向状態を観察すると、ディスコティック液晶性化合物が欠陥なくホメオトロピック配向していることが分かった。液晶性化合物の層の厚みは、3.0μmであった。
(塗布液)
・前記液晶性化合物 D−8 100質量部
・下記空気界面配向制御剤 V−(1) 0.2質量部
・イルガキュア907(長瀬産業(株)) 3.0質量部
・ジエチルチオキサントン 1.0質量部
・メチルエチルケトン 250質量部
・前記液晶性化合物 D−8 100質量部
・下記空気界面配向制御剤 V−(1) 0.2質量部
・イルガキュア907(長瀬産業(株)) 3.0質量部
・ジエチルチオキサントン 1.0質量部
・メチルエチルケトン 250質量部
[比較例1]
[従来のディスコティック液晶性化合物を均一に配向させた薄膜の作製]
上記のPVA−203の薄膜を設けた基板上に下記塗布液をスピンコートし、190℃の恒温槽中に入れ、5分後に600mJの紫外線を照射して配向状態を固定した。室温まで放冷後、偏光顕微鏡でその配向状態を観察すると、ディスコティック液晶性化合物が欠陥なくホメオトロピック配向していることが分かった。
液晶性化合物の層の厚みは、3.0μmであった。
[従来のディスコティック液晶性化合物を均一に配向させた薄膜の作製]
上記のPVA−203の薄膜を設けた基板上に下記塗布液をスピンコートし、190℃の恒温槽中に入れ、5分後に600mJの紫外線を照射して配向状態を固定した。室温まで放冷後、偏光顕微鏡でその配向状態を観察すると、ディスコティック液晶性化合物が欠陥なくホメオトロピック配向していることが分かった。
液晶性化合物の層の厚みは、3.0μmであった。
(塗布液)
・下記液晶性化合物 JD−1 100質量部
・上記空気界面配向制御剤 V−(1) 0.2質量部
・イルガキュア907(長瀬産業(株)) 3.0質量部
・ジエチルチオキサントン 1.0質量部
・メチルエチルケトン 250質量部
・下記液晶性化合物 JD−1 100質量部
・上記空気界面配向制御剤 V−(1) 0.2質量部
・イルガキュア907(長瀬産業(株)) 3.0質量部
・ジエチルチオキサントン 1.0質量部
・メチルエチルケトン 250質量部
[Δnと波長分散性の比較]
実施例および比較例1で得られた薄膜の波長分散値(Re(478nm)/Re(748nm)は、KOBRA(王子計測機器(株)製)を用いて、斜め40°から478nmおよび748nmのレターデーションを測定することで求めた。
また、ΔnはKOBRA(王子計測機器(株)製)を用いて、589nmの波長を使用して観察角度を変えてレターデーションを測定し、屈折率楕円体モデルと仮想して、Designing Concepts of the Discotic Negative Compensation Films SID98 DIGESTに記載されている手法でΔn・dを算出し、別途求めた膜厚(d)で割ることで求めた。結果を第1表に示す。
実施例および比較例1で得られた薄膜の波長分散値(Re(478nm)/Re(748nm)は、KOBRA(王子計測機器(株)製)を用いて、斜め40°から478nmおよび748nmのレターデーションを測定することで求めた。
また、ΔnはKOBRA(王子計測機器(株)製)を用いて、589nmの波長を使用して観察角度を変えてレターデーションを測定し、屈折率楕円体モデルと仮想して、Designing Concepts of the Discotic Negative Compensation Films SID98 DIGESTに記載されている手法でΔn・dを算出し、別途求めた膜厚(d)で割ることで求めた。結果を第1表に示す。
上記表1に示した結果から、本発明の液晶性化合物は、従来の液晶性化合物と比較して、高いΔnと低い波長分散性有することが認められた。
[比較例2]
文献記載の方法(Kim, Bong Giらの報告、Molecular Crystals and Liquid Crystals, 2001年, 370巻, 391頁)に従い合成した下記化合物JD−2を10μmのセルギャップの水平配向セル((株)EHC製;KSRP-10/A107M1NSS(ZZ))に150℃で注入し、130℃でホメオトロピック配向させた。その後、上記の方法で波長分散値を求めたところ、1.19であった。
文献記載の方法(Kim, Bong Giらの報告、Molecular Crystals and Liquid Crystals, 2001年, 370巻, 391頁)に従い合成した下記化合物JD−2を10μmのセルギャップの水平配向セル((株)EHC製;KSRP-10/A107M1NSS(ZZ))に150℃で注入し、130℃でホメオトロピック配向させた。その後、上記の方法で波長分散値を求めたところ、1.19であった。
[比較例3]
下記化合物JD−3を10μmのセルギャップの水平配向セル((株)EHC製;KSRP-10 /A107M1NSS(ZZ))に200℃で注入し、190℃でホメオトロピック配向させた。その後、上記の方法で波長分散値を求めたところ1.18であった。
下記化合物JD−3を10μmのセルギャップの水平配向セル((株)EHC製;KSRP-10 /A107M1NSS(ZZ))に200℃で注入し、190℃でホメオトロピック配向させた。その後、上記の方法で波長分散値を求めたところ1.18であった。
本発明の化合物は、比較例2および比較例3の比較から、従来の液晶性化合物の非重合性タイプであるJD−3はもちろん、本発明に近い骨格を有するJD−2よりも小さい波長分散値を有することが明らかとなった。
Claims (8)
- 下記一般式(DI)で表される化合物。
一般式(DI)
一般式(DI−A)
一般式(DI−B)
一般式(DI−C)
- 一般式(DI―A)においてエチニル基の末端がA14もしくはA16の部位で環に連結し、一般式(DI−B)においてエチニル基の末端がA24もしくはA26の部位で環に連結し、一般式(DI−C)においてエチニル基の末端がA34もしくはA36の部位で環に連結する請求項1に記載の化合物。
- R11、R12、R13のすべてが、前記一般式(DI−A)で表され、一般式(DI−A)におけるエチニル基の末端がA14またはA16の部位で環に連結する請求項1または2に記載の化合物。
- R11、R12、R13のすべてが、前記一般式(DI−B)で表され、一般式(DI−B)におけるエチニル基の末端がA24またはA26の部位で環に連結する請求項1または2に記載の化合物。
- R11、R12、R13のすべてが、前記一般式(DI−C)で表され、一般式(DI−C)におけるエチニル基の末端がA34またはA36の部位で環に連結する請求項1または2に記載の化合物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の化合物を含有する液晶性組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の化合物が均一に配向した薄膜。
- 前記配向した状態が固定化された請求項7に記載の薄膜。
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JP2005152591A JP2006327975A (ja) | 2005-05-25 | 2005-05-25 | 化合物、液晶性組成物および薄膜 |
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JP2005152591A JP2006327975A (ja) | 2005-05-25 | 2005-05-25 | 化合物、液晶性組成物および薄膜 |
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