JP2006298643A - 紙葉類処理装置、および紙葉類処理方法 - Google Patents

紙葉類処理装置、および紙葉類処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】この発明は、ジャム処理後の復帰動作時に新たなジャムを生じることなく、搬送を再開した紙葉類を確実に処理できる紙葉類処理装置、および紙葉類処理方法を提供することを課題とする。
【解決手段】スイッチバックユニットは、第1の方向T1に搬送された紙葉類をニップに受け入れて正転し、停止後逆転することで当該紙葉類を第2搬送路12へ送り出すスイッチバックローラ20を有する。スイッチバック部10に向けて送り込まれる途中で停止した紙葉類の搬送を再開する場合、センサS5で紙葉類の先端を検知するまでスイッチバックローラ20を正転させ、その後、スイッチバックローラ20を停止させて逆転させるように制御する。
【選択図】 図2

Description

この発明は、紙葉類の搬送方向を逆転させるスイッチバック部を有する紙葉類処理装置、および紙葉類処理方法に関する。
従来、紙葉類処理装置として、搬送される紙葉類をニップに受け入れて正転した後、当該紙葉類をニップで挟持した状態のまま逆転することで、紙葉類の搬送方向を逆転させるスイッチバックローラを備えた装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この装置では、スイッチバック部に向かう紙葉類の搬送方向後端を定位置に配置したセンサで検知して、この検知信号をトリガーとして一定時間後にスイッチバックローラを停止して逆転させることで、紙葉類の搬送方向を逆転させている。これにより、紙葉類の後端がスイッチバックローラのニップを通過してしまう前の適切なタイミングで紙葉類を停止させて逆転させることができ、長さの異なる全ての紙葉類を同じ条件でスイッチバックさせることができる。
ところで、この紙葉類処理装置では、紙葉類の取り出し部や振り分け部など装置内のいずれかの箇所で搬送ジャム等の不具合を生じた場合、他の箇所でさらなるジャムを発生させないため、装置を直ちに停止させて搬送中の全ての紙葉類をその場で停止させるようにしている。そして、装置を停止した後、オペレータの手作業により、ジャムを生じた紙葉類が取り除かれる。さらに、ジャム処理後、装置の動作を再開させて、停止した全ての紙葉類の搬送を再開する。
このとき、例えば、スイッチバック部に向かう途中で停止した紙葉類の搬送を再開する際に、当該紙葉類の搬送方向後端を定位置にあるセンサで検知して上述したタイミングでスイッチバックローラを停止させて逆転させると、紙葉類の搬送方向後端がローラのニップに十分に近づかないうちに紙葉類を逆転させてしまう場合がある。つまり、停止した紙葉類の搬送を再開する際には搬送速度が安定するまで時間がかかるため、加速中の紙葉類の搬送位置を時間で管理すると、停止位置にばらつきを生じてしまう。このように、スイッチバックする紙葉類の停止位置にばらつきを生じると、スイッチバック後の紙葉類を正常な方向に指向できなくなって新たなジャムを発生させてしまう不具合を生じる。
また、搬送方向後端が定位置のセンサを通過した状態で停止した紙葉類の搬送を再開する場合には、スイッチバックローラの停止制御のトリガーとなるセンサによる検知信号がないため、スイッチバック部へ紙葉類を必要以上に送り込んでしまい、当該紙葉類がスイッチバック部内で折れ曲がってジャムを生じてしまう場合がある。この場合、スイッチバック部の内部が見えないため、当該紙葉類を見失ってしまうことになる。
特開2004−175507号公報
この発明の目的は、ジャム処理後の復帰動作時に新たなジャムを生じることなく、搬送を再開した紙葉類を確実に処理できる紙葉類処理装置、および紙葉類処理方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の紙葉類処理装置は、第1の方向に送り込まれた紙葉類を受け入れて停止させ上記第1の方向と逆の第2の方向に送り出すスイッチバック部と、上記第1の方向に紙葉類を搬送して上記スイッチバック部へ送り込む第1搬送路と、上記スイッチバック部から送り出された紙葉類を上記第2の方向に搬送する第2搬送路と、上記第1の方向に沿った後端が上記第2搬送路に指向可能な位置まで上記スイッチバック部に受け入れられた紙葉類を検知する検知部と、上記スイッチバック部へ送り込まれる途中で停止した紙葉類の搬送を再開する際に、上記検知部で紙葉類を検知しない場合、当該検知部で紙葉類を検知するまで、紙葉類を上記第1の方向に搬送するように上記スイッチバック部を制御し、当該検知部で紙葉類を検知した後、当該紙葉類を上記第2の方向に送り出すように上記スイッチバック部を制御する制御部と、を有する。
上記発明によると、紙葉類の搬送ジャム等により搬送途中の紙葉類を停止させ、ジャム処理後、搬送を再開するような場合、検知部で紙葉類の有無を検知することで、スイッチバック部において紙葉類のジャムを新たに発生させる不具合を防止できる。つまり、何らかの原因により停止した紙葉類の搬送を再開するとき、検知部で紙葉類を検知した場合には、当該紙葉類を第2の方向に送り出すようにスイッチバック部を制御し、搬送を再開する際に検知部で紙葉類を検知しない場合には、検知部で紙葉類を検知するまで第1の方向に搬送し、検知後当該紙葉類を第2の方向に搬送するようにスイッチバック部を制御することで、搬送再開時におけるスイッチバック部での紙葉類のジャムを防止できる。
また、本発明の紙葉類処理装置は、第1の方向に送り込まれた紙葉類の先端をニップに受け入れて上記第1の方向に回転することで当該紙葉類をスイッチバック部へ受け入れて、当該紙葉類をニップで挟持したまま上記第1の方向と逆の第2の方向に回転することで当該紙葉類を上記第2の方向に送り出すスイッチバックローラと、上記第1の方向に紙葉類を搬送して上記スイッチバックローラのニップへ送り込む第1搬送路と、上記スイッチバックローラのニップから送り出された紙葉類を上記第2の方向に搬送する第2搬送路と、上記第1の方向に沿った後端が上記第2搬送路に指向可能な位置まで上記スイッチバック部に受け入れられた紙葉類を検知するセンサと、上記スイッチバック部へ送り込まれる途中で停止した紙葉類の搬送を再開する際に、上記センサで紙葉類を検知しない場合、当該センサで紙葉類を検知するまで、上記スイッチバックローラを上記第1の方向に回転し、当該センサで紙葉類を検知した後、上記スイッチバックローラを上記第2の方向に回転する制御部と、を有する。
更に、本発明の紙葉類処理方法によると、第1搬送路を介して第1の方向に送り込まれた紙葉類をスイッチバック部に受け入れて一旦停止させ、第2搬送路を介して上記第1の方向と逆の第2の方向に送り出すことにより当該紙葉類の搬送方向をスイッチバックさせ、上記スイッチバック部へ送り込まれる途中で停止した紙葉類の搬送を再開する際には、上記スイッチバック部に受け入れられて上記第1の方向に沿った後端が上記第2搬送路に指向可能な位置にある紙葉類の有無を検知し、検知の結果、上記指向可能な位置に紙葉類が無い場合、当該位置に紙葉類が搬送されるまで、上記第1の方向に紙葉類を搬送するように上記スイッチバック部を制御し、当該位置に紙葉類が搬送された後、当該紙葉類を上記第2の方向に送り出すように上記スイッチバック部を制御する。
この発明の紙葉類処理装置は、上記のような構成および作用を有しているので、ジャム処理後の復帰動作時に新たなジャムを生じることなく、搬送を再開した紙葉類を確実に処理できる。
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1には、この発明の実施の形態に係る紙葉類処理装置に組み込まれたスイッチバックユニット1の概略構造を示してある。紙葉類処理装置は、このスイッチバックユニット1の他に、複数枚の紙葉類を搬送路上に1枚ずつ取り出す取り出し部、搬送路を介して搬送される紙葉類を検査する検査部、検査した紙葉類をその検査結果に基づいて振り分ける分岐ゲート、各紙葉類を指定された区分先へ区分集積する区分集積部、これら各部の動作を制御する制御部など、ここでは図示しない多くの機構を有する。
図1に示すように、スイッチバックユニット1は、図中矢印T1方向に搬送される紙葉類を受け入れる受け入れ口2、および処理済の紙葉類を図中矢印T2方向に送り出す送り出し口3を図中左壁部に有する筐体4を有する。受け入れ口2から筐体4内を延びた搬送路6上には、紙葉類の搬送方向をスイッチバック部10に向かう方向とストレートパス8に向かう方向に選択的に切り替えるゲートGが設けられている。
ゲートGより下流側のスイッチバック部10に向かう分岐搬送路11は、この発明の第1搬送路11として機能し、スイッチバック部10から下流側の搬送路12は、この発明の第2搬送路12として機能する。そして、第2搬送路12の終端は、上述したストレートパス8の終端と合流部14で合流している。
ゲートGを通過した後、合流部14に到達するまでの紙葉類の搬送時間を同じにするため、ストレートパス8の長さと第1搬送路11、第2搬送路12、スイッチバック部10を通る搬送経路の長さを略同じ長さに設計してある。また、合流部14より下流側の搬送路16は、送り出し口3まで延びている。
また、上述した紙葉類の搬送経路上には、複数のセンサが設けられている。特に、受け入れ口2からスイッチバック部10に至る搬送路上にあるセンサには符号S0〜S5を付した。このように、搬送路上に配置された各センサは、搬送路を横切る光軸を有する発光部および受光部を有し、紙葉類が光軸を遮ることで紙葉類の通過を検知する。さらに、筐体4内を延びた搬送路の両側は、複数の無端走行する搬送ベルト18(図3参照)によって規定されており、搬送路を介して搬送される紙葉類は、これら搬送ベルト18によって挟持されて搬送される。
図2には、上述したスイッチバック部10およびその周辺部材を部分的に拡大して示してある。
スイッチバック部10には、第1搬送路11を介して図中矢印T1方向(第1の方向)に搬送された紙葉類の搬送方向先端をニップ20aに受け入れて回転する一対のゴムローラからなるスイッチバックローラ20が設けられている。スイッチバックローラ20は、紙葉類の搬送経路に対して図中下方に配置された駆動ローラ21、およびこの駆動ローラ21に対して搬送路を挟んで転接した従動ローラ22を有する。
図3に示すように、駆動ローラ21は、ACサーボモータ31により正逆両方向に回転駆動される。駆動ローラ21の回転方向は、図2で時計周り方向(CW方向)を正転(第1の方向)、反時計回り方向(CCW方向)を逆転(第2の方向)とする。一方、従動ローラ22は、円筒形のスポンジ部材の外周にゴム部材を被服した構造を有し、駆動ローラ21に対して弾性変形した状態で押付け配置され、駆動ローラ21に連れ回る。
また、スイッチバック部10には、スイッチバックローラ20のニップ20aで挟持されて矢印T1に沿って送り込まれた紙葉類の搬送方向先端を突き当てて停止するストッパ24aが設けられている。このストッパ24aは、スイッチバック部10の図中下面側を規定する下ガイド板24の図中右端部を上方に折り曲げて形成されている。一方、スイッチバック部10の図中上面側を規定する位置には、上ガイド板26が設けられている。
さらに、スイッチバック部10には、スイッチバックローラ20のニップ20aで挟持された紙葉類の第1の方向に沿った後端を図中下方に叩くことで、当該後端を第2搬送路12に強制的に指向させるためのキックレバー28(指向部材)が設けられている。キックレバー28は、図3に示すように、ロータリーソレノイド32によって動作され、図2に実線で示す非動作位置と破線で示す動作位置との間で回転可能となっている。そして、動作位置に回動されたとき、紙葉類の端部を叩いて第2搬送路12へ指向させる。
なお、上述したセンサS0(図1にのみ図示)は、受け入れ口2からゲートGに向かう紙葉類の通過を検知し、ゲートGの切り替えタイミングを取得する。センサS1は、紙葉類の搬送方向先端を検知してから後端を検知するまでの時間に基づいて紙葉類の搬送方向に沿った長さを検知する。
図2に示すセンサS2は、第1の方向に沿ってキックレバー28の上流側に設けられ、紙葉類の第1の方向に沿った後端を検知してスイッチバックローラ20の停止タイミングを取得する。つまり、センサS2が紙葉類の後端通過を検知した後、一定時間経過後に、スイッチバックローラ20を停止させ、ニップ20aで挟持された状態の紙葉類を停止させる。このとき、センサS2による後端検知をトリガーとしたスイッチバックローラ20の停止タイミングは、停止状態の紙葉類の後端をキックレバー28で叩いて第2搬送路12へ指向させることのできる位置に当該紙葉類を停止させることのできるタイミングに設定されている。
また、センサS3は、第1の方向に沿ってスイッチバックローラ20のニップ20aの直前に紙葉類が存在するか否かを検知し、センサS4は、第1の方向に沿ってニップ20aの直後に紙葉類が存在するか否かを検知する。
さらに、センサS5は、スイッチバック部10の終端にあるストッパ24aの近くで第1の方向に沿った紙葉類の先端の到達を検知する。つまり、このセンサS5は、本発明の検知部として機能し、スイッチバック部10に受け入れられた紙葉類の第1の方向に沿った後端が第2搬送路12に指向可能な位置にある紙葉類を検知する。
例えば、図4に示すように、この装置で処理する紙葉類のうち搬送方向に沿った長さが最も長い最長紙葉類Pmaxの第1の方向に沿った先端をセンサS5で検知した状態では、当該最長紙葉類Pmaxの後端は、第1搬送路11から抜けて第2搬送路12へ指向可能な状態となっている。つまり、請求の範囲における、第2搬送路12へ指向可能な位置にある紙葉類とは、このような状態にある紙葉類のことを指し、キックレバー28を動作させることで後端を第2搬送路12へ指向可能な状態も含む。言い換えると、キックレバー28を動作させても紙葉類の端部を第2搬送路12へ指向できない状態にある紙葉類は、指向可能な位置にある紙葉類に含まない。
また、例えば、図5に示すように、この装置で処理する紙葉類のうち搬送方向に沿った長さが最も短い最短紙葉類Pminの第1の方向に沿った先端をセンサS5で検知した状態でも、当該最短紙葉類Pminの後端は、第1搬送路11から抜けて第2搬送路12へ指向可能な状態となっている。つまり、センサS5で先端を検知された状態の全ての紙葉類は、その搬送方向に沿った長さに関わらず、第1の方向に沿った後端が第2搬送路12へ指向可能な位置にあることになる。
なお、本実施の形態では、最長紙葉類Pmaxの第1の方向に沿った先端がストッパ24aに突き当てられた状態で、当該最長紙葉類Pmaxの後端が第1搬送路11から抜けて第2搬送路12へ指向可能な位置に当該最長紙葉類Pmaxが停止するように、ストッパ24aの位置が設定されている。
また、図5に示すように、スイッチバックローラ20のニップ20aとセンサS5による紙葉類の検知位置との間の距離Lは、最短紙葉類Pminの搬送方向に沿った長さより少なくとも短く設定されている。言い換えると、距離Lは、最短紙葉類Pminの第1の方向に沿った先端をセンサS5で検知したとき、最短紙葉類Pminの第1の方向に沿った後端がスイッチバックローラ20のニップ20aから外れない長さに設定されている。さらに言い換えると、センサS5による検知位置は、ニップで挟持された状態の紙葉類の第1の方向に沿った先端を検知可能な位置に設定されている。
図12には、上述したスイッチバックユニット1の動作を制御する制御系のブロック図を示してある。
スイッチバックユニット1の動作を制御する制御部30には、上述した6つのセンサS0〜S5が接続されている。また、制御部30には、スイッチバックローラ20の駆動ローラ21を正逆両方向に回転させるACサーボモータ31、キックレバー28を上述した2位置間で動作させるロータリーソレノイド32、ゲートGを切り換えるソレノイド33、およびキックレバー28付近を撮影するためのカメラ34が接続されている。さらに、制御部30には、各機構部の制御時間をカウントするタイマ35、および各種モータの駆動パルス数をカウントするカウンタ36が接続されている。この他に、制御部30には、各種データを保持するRAM37、および制御プログラム等を格納したROM38が接続されている。
以下、図6に示すフローチャートを参照して、上記構造のスイッチバックユニット1による処理動作について説明する。
スイッチバックユニット1の待機状態において、制御部30は、スイッチバックローラ20を第1の方向に正転させておく(ステップ1)。そして、制御部30は、図示しない検査部による検査結果に基づいて、スイッチバックユニット1に送り込まれる紙葉類がスイッチバックを必要とする紙葉類であるか否かを判断する(ステップ2)。
ステップ2でスイッチバックが不必要と判断された紙葉類がスイッチバックユニット1へ送り込まれた場合(ステップ2;NO)、制御部30は、ゲートGより搬送方向上流側にあるセンサS0の出力信号を監視し、センサS0の出力が明から暗になったことをトリガーとして(ステップ3;YES)ゲートGをストレートパス8へ接続する(ステップ
4)。
一方、ステップ2でスイッチバックが必要と判断された紙葉類がスイッチバックユニット1へ送り込まれた場合(ステップ2;YES)、制御部30は、センサS0の出力を監視してセンサ出力が明から暗になったことをトリガーとして(ステップ5;YES)ゲートGをスイッチバック部10へ接続する(ステップ6)。
この後、制御部30は、キックレバー28の近くに配置されたセンサS2の出力を監視し、センサS2の出力が暗から明になったことをトリガーとして(ステップ7;YES)、一定時間経過後、スイッチバックローラ20を停止させる(ステップ8)。
さらに、この後、制御部30は、スイッチバックローラ20の停止により搬送を停止された紙葉類の第1の方向に沿った後端を第2搬送路12へ指向させるように、キックレバー28を非動作位置から動作位置へ回動させ(ステップ9)、キックレバー28を非動作位置へ戻す。
この後、制御部30は、スイッチバックローラ20を逆転させて(ステップ10)当該紙葉類を第2搬送路12へ送り出し、センサS3の出力が明になったことをトリガーとして(ステップ11;YES)スイッチバックローラ20を正転させる(ステップ12)。
上記スイッチバックユニット1を備えた紙葉類処理装置は、例えば、複数枚の紙葉類を定ギャップ或いは定ピッチで次々に搬送路上へ取り出して搬送し、各紙葉類に対して必要な処理を施した後、それぞれ指定された区分先へ区分集積するように動作する。このため、例えば、装置内のいずれかの箇所で紙葉類に搬送ジャムを生じた場合、直ちに装置を停止して全ての紙葉類の搬送を停止し、搬送ジャムを生じた紙葉類をオペレータの手作業によって取り除く必要がある。つまり、ジャム発生時に装置を動作し続けると、新たな搬送ジャムを生じてしまう。
しかし、ジャム処理後、装置の処理動作を再開するとき、上述したスイッチバック部10に向かう搬送路上で紙葉類が停止している場合、種々の不具合を生じる可能性がある。
例えば、図7に示すように、ジャム処理後停止した紙葉類P1の第1の方向に沿った後端がセンサS2の光軸を遮っている場合、当該紙葉類P1の搬送を再開した後、図6で説明したステップ7、8のように、センサS2が当該紙葉類P1の後端を検知したことをトリガーとしてスイッチバックローラ20を停止させると、当該紙葉類P1の後端がスイッチバックローラ20のニップ20aに十分に近づかないうちに当該紙葉類P1が停止されてしまう場合がある。つまり、停止状態の紙葉類の搬送を再開する場合には、紙葉類の搬送速度が安定するまでに加速のための時間が必要であり、この加速動作中は紙葉類の搬送速度が遅くなるので、紙葉類が予定した搬送位置の手前で止まってしまうことになる。
この場合、当該紙葉類P1の第1の方向に沿った後端が第1搬送路11から抜けない可能性もあり、キックレバー28を動作させても後端を第2搬送路12へ指向させることができなくなる。つまり、このように、スイッチバック動作のため停止した紙葉類の第1の方向に沿った後端の停止位置にばらつきを生じると、最悪の場合、当該紙葉類P1がジャムを生じてしまう。
また、例えば、図8に示すように、ジャム処理後停止した紙葉類P2の第1の方向に沿った後端がセンサS2の光軸を既に通り過ぎている場合、当該紙葉類P2の搬送を再開すると、スイッチバックローラ20を停止するためのトリガーとなるセンサS2による検知信号を得ることができないため、このまま搬送を続けると、例えば、図9または図10に示すように、当該紙葉類P2の先端がストッパ24aに突き当たって、最悪の場合、先端が座屈して新たなジャムを生じてしまう。
特に、図9に示すように、当該紙葉類P2が最短紙葉類である場合、上述したように先端に座屈を生じてしまうと、後端がニップ20aから抜けてしまいスイッチバックローラ20を逆転させてもスイッチバック部10から当該紙葉類P2を送り出すことができなくなってしまう。また、この場合、スイッチバック部10内部の状態を外側からオペレータが目視できない場合が多く、当該紙葉類P2の所在を見失ってしまう場合もある。
このため、本実施の形態では、スイッチバック部10のストッパ24a近くにセンサS5を設け、スイッチバック部10に受け入れられた紙葉類の第1の方向に沿った後端が第2搬送路12に指向可能な状態にある紙葉類の先端を検知し、上述した新たなジャムを防止するようにした。
以下、この発明の実施の形態に係るジャム処理後の復帰動作について、図11に示すフローチャートを参照して説明する。
ジャム処理後、搬送路上に取り出されている全ての紙葉類の搬送を再開するとき、制御部30は、まず、スイッチバックローラ20の駆動ローラ21を回転するACサーボモータ31の回転方向を検出し、スイッチバックローラ20が正転しているか否かを判断する(ステップ1)。
このとき、スイッチバックローラ20が逆転している場合(ステップ1;NO)、制御部30は、紙葉類のスイッチバック動作中であることを判断し、スイッチバック動作中の当該紙葉類の第2の方向に沿った後端がセンサS3の光軸を通過するまで逆転を継続する(ステップ2、3)。そして、制御部30は、センサS3の出力が明となったことをトリガーとして(ステップ3;YES)スイッチバックローラ20を正転し(ステップ4)、次に搬送される紙葉類の受け入れを待機する。
一方、ステップ1でスイッチバックローラ20の正転を判断した場合(ステップ1;YES)、制御部30は、センサS5が暗となるまでスイッチバックローラ20の正転を継続させる(ステップ5、6)。そして、制御部30は、センサS5の出力が暗となったことをトリガーとして(ステップ6;YES)スイッチバックローラ20を停止させ(ステップ7)、センサS5で検知した紙葉類の搬送を停止する。このとき、搬送方向に沿った長さによらず、全ての紙葉類の第1の方向に沿った後端は、例えば図4および図5に示すように、第2搬送路12に指向可能な状態となっている。
この後、制御部30は、キックレバー28を非動作位置から動作位置へ回動し(ステップ8)、当該紙葉類の第1の方向に沿った後端を第2搬送路12へ強制的に指向させ、スイッチバックローラ20を逆転させる(ステップ9)。
なお、ステップ1で制御部30がスイッチバックローラ20の正転を判断したとき、センサS5の出力が暗である場合、つまり、紙葉類がセンサS5の光軸を遮った状態で停止していた場合、制御部30は、キックレバー28を動作させた後(ステップ8)、当該紙葉類を第2の方向に送り出すように、スイッチバックローラ20を直ちに逆転させる(ステップ9)。
そして、ステップ3の処理に戻って、制御部30は、センサS3の出力を監視し、センサ出力が明となったことをトリガーとしてスイッチバックローラ20を正転させる。
なお、ここで説明した復帰動作時には、ステップ8で動作位置へ回動したキックレバー28は、当該紙葉類の第2の方向に沿った先端が第2搬送路12に送り込まれるまで非動作位置へ戻さないことが望ましい。つまり、当該紙葉類が図5に示すような最短紙葉類である場合、キックレバー28を動作位置へ回動した後すぐに非動作位置へ戻してしまうと当該紙葉類の第1の方向に沿った後端が第1搬送路11へ戻されてしまう可能性があり好ましくない。
以上のように、本実施の形態によると、スイッチバック部10に受け入れられて第1の方向に沿った後端が第2搬送路12に指向可能な位置にある紙葉類をセンサS5で検知するようにしたため、上述した搬送再開時における不具合を防止できる。
例えば、図7で説明したように、スイッチバック部10へ送り込まれる途中で停止した紙葉類P1の搬送方向後端がセンサS2を通過していない場合、この紙葉類P1の搬送を再開した後、紙葉類P1の第1の方向に沿った先端がセンサS5で検知されるまで紙葉類P1を第1の方向に搬送し、センサS5で検知した後、停止して逆方向に搬送するようにしたため、紙葉類P1の第1の方向に沿った後端を第2搬送路12へ指向可能な状態にしてからスイッチバックさせることができ、紙葉類P1を確実にスイッチバックさせることができる。
また、図8に示すように第1の方向に沿った後端がセンサS2を通過した状態で停止された紙葉類P2の搬送を再開する場合も同様に、紙葉類P2の第1の方向に沿った先端がセンサS5で検知されるまで紙葉類P2を第1の方向に搬送し、センサS5で検知した後、停止して逆方向に搬送するようにしたため、紙葉類P2の第1の方向に沿った後端を第2搬送路12へ指向可能な状態にしてからスイッチバックさせることができ、紙葉類P2を確実にスイッチバックさせることができる。
また、これにより、図9または図10に示す状態まで紙葉類をスイッチバック部10へ押し込んでしまうこともなく、紙葉類の座屈によるジャムを生じることもなく、紙葉類を見失うことも無い。
なお、上述した実施の形態では、ジャム処理後の復帰動作時において、スイッチバック部10へ送り込まれて第1の方向に沿った後端が第2搬送路12へ指向可能な状態にある紙葉類をセンサS5で検知する場合について説明したが、これに限らず、第1の方向に沿った紙葉類の後端をセンサ等により直接検知して、当該紙葉類の後端が第2搬送路12へ指向可能になったことを検知しても良い。また、キックレバー28付近の映像をカメラ34で撮影して紙葉類の第1の方向に沿った後端の挙動を監視するようにしても良い。
以下、上述した紙葉類処理装置のスイッチバックユニット1におけるジャム処理後の復帰動作の変形例について説明する。なお、ここでは、スイッチバックユニット1の要部の構造を模式的に示し、上述した実施の形態と同様に機能する構成要素に同一符号を付してその詳細な説明を省略し異なる部分についてのみ詳細に説明する。
図13に示すように、第1の変形例では、上述したセンサS3(第3センサ)、センサS5(第1センサ)の他に、スイッチバックローラ20のニップ20aより第1の方向に沿った下流側にセンサS6(第2センサ)を配置した。このセンサS6は、この装置で取り扱う紙葉類の中で搬送方向に沿った長さが最小の紙葉類(以下、このような紙葉類を最小紙葉類Pminと称する)より少なくとも短い距離だけセンサS3から離れた位置に配置されている。
ジャム処理後の復帰動作が開始されると、制御部30は、各センサS3、S5、S6の出力を監視しつつ、スイッチバック部10へ送り込まれた紙葉類Pの搬送を再開し、当該紙葉類Pを第1の方向(図中右方向)へ送る。そして、制御部30は、センサS5を介して紙葉類Pの第1の方向に沿った先端を検知するまで、或いはセンサS6が暗の状態でセンサS3が明になるまで紙葉類Pを第1の方向に送った後、当該紙葉類Pを停止する。
この後、制御部30は、ここでは図示を省略したキックレバー28を動作させて当該紙葉類Pの第1の方向に沿った後端を第2搬送路12へ指向させ、駆動ローラ21を逆転させて当該紙葉類Pを第2搬送路12へ送り込む。
なお、上述した復帰動作をスタートするとき、既にセンサS5が暗になっている場合、センサS3が明でセンサS6が暗である場合、および駆動ローラ21が既に逆転されている場合には、当該紙葉類Pを第2の方向にそのまま送る。
以上のように、第1の変形例によると、センサS3から最小紙葉類より短い距離だけ離れた位置に配置したセンサS6によって紙葉類Pの先端を検知するようにしたため、上述した実施の形態のように最小紙葉類Pminの長さに合わせてニップ20aからセンサS5までの距離を決める必要がなく、センサS5をニップ20aからさらに離した位置に配置できる。このため、装置で取り扱い可能な紙葉類Pの長さの許容範囲を広げることができる。また、第1の変形例によると、上述した実施の形態のようにニップ20aから第2搬送路12の入口までの距離を比較的長くとる必要がなくなり、設計の自由度を高めることができる。
図14には、第2の変形例の要部の構造を模式的に示してある。ここでは、紙葉類の搬送方向に沿った長さを検出するための上述したセンサS1(長さセンサ)の他に、最小紙葉類Pminより少なくとも短い距離だけニップ20aの下流側(図中右側)に離間した位置にセンサS7(タイミングセンサ)を配置した。なお、図15および図16には、この変形例における復帰動作を説明するためのフローチャートを示してある。
この変形例において復帰動作が開始されると、制御部30は、スイッチバック部10へ送り込まれる紙葉類Pの搬送方向に沿った長さを取得する。紙葉類Pの長さは、例えばセンサS1を介して予め検出されており、RAM37に保持されている。または、紙葉類Pの長さは、センサS1より搬送方向上流側に配置された図示しないシフトセンサ等を介して検出しても良い。
センサS1を用いて紙葉類Pの長さを検出する場合、当該紙葉類Pの搬送方向先端がセンサS1を通過してから(図15、ステップ1;YES)後端が通過するまで(ステップ3;YES)の当該紙葉類Pの搬送時間をカウントし(ステップ2)、当該紙葉類Pの搬送速度から搬送方向に沿った長さを検出する(ステップ4)。
そして、制御部30は、図16にステップ1として示すように、当該紙葉類Pの長さに応じたACサーボモータ31の駆動パルス数、すなわちスイッチバックローラ20による引き込みパルス数を取得する。紙葉類の長さに応じた引き込みパルス数は、図17に示すデータテーブルに予め用意されており、RAM37に格納されている。すなわち、この変形例では、紙葉類の長さに応じてニップ20aを通過した後の搬送距離を制御することで、紙葉類後端が定位置で停止するようにした。すなわち、スイッチバックローラ20による引き込みパルス数は、センサS7によって当該紙葉類の先端を検知してから、全ての長さの紙葉類の搬送方向後端がスイッチバックローラ20のニップ20aの直前の定位置で停止する値に設定されている。
しかして、制御部30は、ステップ1で当該紙葉類の長さに応じた引き込みパルス数を取得した後、センサS7の出力を監視して、センサ出力暗をトリガーとしてカウンタ36によるパルス数のカウントを開始する(ステップ2;YES、ステップ3)。そして、制御部30は、カウントしたパルス数がステップ1で取得したパルス数に達したか否かを判断し(ステップ4)、パルス数に達した時点で(ステップ4;YES)ACサーボモータ31を停止して(ステップ5)当該紙葉類の搬送を停止する。
例えば、当該紙葉類が最小紙葉類Pminでその搬送方向に沿った長さが130mmである場合、図17に示すように当該紙葉類のスイッチバックローラ20による引き込み量はゼロとなり、センサS7で当該紙葉類の先端を検知したと同時に搬送が停止される。また、例えば、当該紙葉類の長さが140mmである場合、センサS7で当該紙葉類の先端を検知した後、100パルス分だけスイッチバックローラ20で当該紙葉類がスイッチバック部10へ引き込まれて停止される。いずれの場合も、ニップ20aから第1の方向上流側に紙葉類の後端が突出する長さは同じになる。
ステップ5でモータを停止した後、制御部30は、ロータリーソレノイド32を付勢してキックレバー28を動作させ、当該紙葉類の後端を叩いて第2搬送路12へ指向させる(ステップ6)。この後、制御部30は、キックレバー28を元の位置に戻す(ステップ7)。
さらに、制御部30は、ACサーボモータ31を逆回転させてスイッチバックローラ20の駆動ローラ21を逆転させ(ステップ8)、当該紙葉類を第2搬送路12に向けて送り出す。そして、制御部30は、一定時間経過後、再びACサーボモータ31を正転させてスイッチバックローラ20を正転させ(ステップ9)、次の紙葉類の受け入れを待機する。
以上のように、第2の変形例によると、上述した実施の形態と同様の効果を奏することができるとともに、スイッチバック時の紙葉類の停止位置をより正確にできる。つまり、スイッチバックローラ20に至る紙葉類は搬送ベルトによって挟持されて搬送されるため、滑り等の要因により搬送速度が不安定になる場合がある。これに対し、スイッチバックローラ20によって紙葉類を搬送する場合、ニップ20aで紙葉類を挟持して搬送するため、その回転パルス数を監視することで、搬送距離を正確に把握できる。つまり、第2の変形例のように、紙葉類の長さに応じてスイッチバックローラ20による引き込みパルス数を設定することで、紙葉類の停止位置を安定させることができる。これにより、ジャムを生じることのない安定したスイッチバック動作が可能となる。
図18には、第3の変形例の要部の構造を模式的に示してある。ここでは、第2の変形例のようにニップ20aの下流側にセンサS7を設ける代わりに、第1搬送路11を搬送される紙葉類の搬送速度をモニタするためのエンコーダ40(速度検出部)を設けた。
つまり、第3の変形例では、制御部30は、まず、センサS1を通過する紙葉類の先端および後端を検知して当該紙葉類の搬送方向に沿った長さを取得する。このとき、制御部30は、エンコーダ40を介して当該紙葉類の搬送速度を取得し、上述したセンサS1の通過時間に基づいて当該紙葉類の長さを算出する。
また、制御部30は、エンコーダ40を介して取得した当該紙葉類の搬送速度、およびセンサS1からスイッチバックローラ20のニップ20aまでの距離Lに基づいて、当該紙葉類がセンサS1を通過してからニップ20aに到達するまでの時間を計測する。そして、この時間から当該紙葉類の搬送方向先端がニップ20aに達するタイミングを取得し、当該紙葉類がニップ20aで挟持された後、当該紙葉類の引き込み量を制御する。
このとき、制御部30は、上述した第2の変形例と同様に、当該紙葉類の長さに応じた引き込みパルス数をRAM37に予め用意したテーブル(図示省略)から取得して、ACサーボモータ31を制御し、紙葉類の停止位置をその長さによらず一定に制御する。
以上のように、第3の変形例においても、上述した実施の形態と同様の効果を奏することができる。
なお、この発明は、上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、上述した実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。更に、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合わせても良い。
この発明の実施の形態に係る紙葉類処理装置に組み込まれたスイッチバックユニットの内部構造を示す概略図。 図1のスイッチバックユニットの要部の構造を部分的に拡大して示す部分拡大図。 図2の要部の構造を駆動ローラ側から見た図。 最長紙葉類の先端をセンサS5で検知した状態を示す図。 最短紙葉類の先端をセンサS5で検知した状態を示す図。 図1のスイッチバックユニットによる動作を説明するためのフローチャート。 停止した紙葉類の搬送を再開するとき紙葉類の後端がセンサS2を通過していない状態を示す図。 停止した紙葉類の搬送を再開するとき紙葉類の後端がセンサS2を通過している状態を示す図。 図8の状態から搬送を再開した場合における最短紙葉類の状態例を示す図。 図8の状態から搬送を再開した場合における最長紙葉類の状態例を示す図。 この発明の実施の形態に係る処理方法を説明するためのフローチャート。 図1のスイッチバックユニットの動作を制御する制御系のブロック図。 第1の変形例の要部の構造を示す模式図。 第2の変形例の要部の構造を示す模式図。 紙葉類の長さを検出する動作を説明するためのフローチャート。 図14の装置の動作を説明するためのフローチャート。 図14の装置のRAMに格納されたデータテーブルを示す図。 第3の変形例の要部の構造を示す模式図。
符号の説明
1…スイッチバックユニット、2…受け入れ口、3…送り出し口、4…筐体、6、16…搬送路、8…ストレートパス、10…スイッチバック部、11…第1搬送路、12…第2搬送路、14…合流部、18…搬送ベルト、20…スイッチバックローラ、20a…ニップ、21…駆動ローラ、22…従動ローラ、24a…ストッパ、28…キックレバー、30…制御部、31…ACサーボモータ、35…タイマ、36…カウンタ、37…RAM、Pmax…最長紙葉類、Pmin…最短紙葉類、S1〜S7…センサ。

Claims (17)

  1. 第1の方向に送り込まれた紙葉類を受け入れて停止させ上記第1の方向と逆の第2の方向に送り出すスイッチバック部と、
    上記第1の方向に紙葉類を搬送して上記スイッチバック部へ送り込む第1搬送路と、
    上記スイッチバック部から送り出された紙葉類を上記第2の方向に搬送する第2搬送路と、
    上記第1の方向に沿った後端が上記第2搬送路に指向可能な位置まで上記スイッチバック部に受け入れられた紙葉類を検知する検知部と、
    上記スイッチバック部へ送り込まれる途中で停止した紙葉類の搬送を再開する際に、上記検知部で紙葉類を検知しない場合、当該検知部で紙葉類を検知するまで、紙葉類を上記第1の方向に搬送するように上記スイッチバック部を制御し、当該検知部で紙葉類を検知した後、当該紙葉類を上記第2の方向に送り出すように上記スイッチバック部を制御する制御部と、
    を有することを特徴とする紙葉類処理装置。
  2. 上記制御部は、上記停止した紙葉類の搬送を再開する際に、上記検知部で紙葉類を検知した場合、当該紙葉類を上記第2の方向に送り出すように上記スイッチバック部を制御することを特徴とする請求項1に記載の紙葉類処理装置。
  3. 上記スイッチバック部に受け入れられて上記検知部で検知された紙葉類の上記第1の方向に沿った後端を上記第2搬送路に強制的に指向させる指向部材をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の紙葉類処理装置。
  4. 第1の方向に送り込まれた紙葉類の先端をニップに受け入れて上記第1の方向に回転することで当該紙葉類をスイッチバック部へ受け入れて、当該紙葉類をニップで挟持したまま上記第1の方向と逆の第2の方向に回転することで当該紙葉類を上記第2の方向に送り出すスイッチバックローラと、
    上記第1の方向に紙葉類を搬送して上記スイッチバックローラのニップへ送り込む第1搬送路と、
    上記スイッチバックローラのニップから送り出された紙葉類を上記第2の方向に搬送する第2搬送路と、
    上記第1の方向に沿った後端が上記第2搬送路に指向可能な位置まで上記スイッチバック部に受け入れられた紙葉類を検知するセンサと、
    上記スイッチバック部へ送り込まれる途中で停止した紙葉類の搬送を再開する際に、上記センサで紙葉類を検知しない場合、当該センサで紙葉類を検知するまで、上記スイッチバックローラを上記第1の方向に回転し、当該センサで紙葉類を検知した後、上記スイッチバックローラを上記第2の方向に回転する制御部と、
    を有することを特徴とする紙葉類処理装置。
  5. 上記制御部は、上記停止した紙葉類の搬送を再開する際に、上記センサで紙葉類を検知した場合、上記スイッチバックローラを上記第2の方向に回転することを特徴とする請求項4に記載の紙葉類処理装置。
  6. 上記スイッチバックローラのニップに受け入れられて上記センサで検知された紙葉類の上記第1の方向に沿った後端を上記第2搬送路に強制的に指向させるキックレバーをさらに有することを特徴とする請求項4に記載の紙葉類処理装置。
  7. 上記センサは、上記第1の方向に沿った後端が上記第2搬送路に指向可能な位置にある紙葉類の先端を検知することを特徴とする請求項4に記載の紙葉類処理装置。
  8. 上記センサによる紙葉類の検知位置と上記ニップとの間の距離は、搬送方向に沿った長さが最も短い最短紙葉類の長さより少なくとも短い長さに設定されていることを特徴とする請求項7に記載の紙葉類処理装置。
  9. 上記センサによる紙葉類の検知位置と上記ニップとの間の距離は、少なくとも上記ニップで挟持されている状態の紙葉類を上記センサで検知可能な長さに設定されていることを特徴とする請求項7に記載の紙葉類処理装置。
  10. 上記センサは、搬送方向に沿った長さが最も長い最長紙葉類の上記第1の方向に沿った先端を検知する第1センサ、およびこの第1センサより上記第1の方向に沿った上流側に配置され、搬送方向に沿った長さが最も短い最短紙葉類の上記第1の方向に沿った先端を検知する第2センサを含み、
    上記スイッチバックローラのニップから上記第1センサまでの距離が上記最長紙葉類の長さより少なくとも短い距離に設定され、上記ニップから上記第2センサまでの距離が上記最短紙葉類の長さより少なくとも短い距離に設定されていることを特徴とする請求項7に記載の紙葉類処理装置。
  11. 上記ニップより上記第1の方向に沿った上流側で、上記第2センサから上記最短紙葉類より少なくとも短い距離だけ離間した位置に設けられ、上記第1の方向に沿った紙葉類の後端通過を検知する第3センサをさらに有することを特徴とする請求項10に記載の紙葉類処理装置。
  12. 第1の方向に送り込まれた紙葉類の先端をニップに受け入れて上記第1の方向に回転することで当該紙葉類をスイッチバック部へ受け入れて、当該紙葉類をニップで挟持したまま上記第1の方向と逆の第2の方向に回転することで当該紙葉類を上記第2の方向に送り出すスイッチバックローラと、
    上記第1の方向に紙葉類を搬送して上記スイッチバックローラのニップへ送り込む第1搬送路と、
    上記スイッチバックローラのニップから送り出された紙葉類を上記第2の方向に搬送する第2搬送路と、
    上記スイッチバック部へ受け入れられる紙葉類の搬送方向に沿った長さを検知する長さセンサと、
    上記スイッチバック部へ送り込まれる途中で停止した紙葉類の搬送を再開する際に、少なくとも上記スイッチバックローラのニップで当該紙葉類が挟持されるまで当該紙葉類を上記第1の方向に搬送し、上記長さセンサを介して予め取得した当該紙葉類の搬送方向に沿った長さに応じて上記スイッチバックローラの駆動パルス数を制御し、当該紙葉類の上記第1の方向に沿った後端が上記ニップの手前の定位置で停止するように当該紙葉類を停止した後、上記スイッチバックローラを上記第2の方向に回転する制御部と、
    を有することを特徴とする紙葉類処理装置。
  13. 上記第1の方向に沿って上記ニップの下流側で、該ニップに挟持されている状態の紙葉類の上記第1の方向に沿った先端を検知するタイミングセンサをさらに有し、
    上記制御部は、このタイミングセンサで当該紙葉類の上記先端を検知したことをトリガーとして、上記駆動パルス数のカウントを開始し、当該紙葉類の上記第1の方向に沿った後端が上記ニップの手前の定位置で停止するまで、上記スイッチバックローラを上記第1の方向に回転することを特徴とする請求項12に記載の紙葉類処理装置。
  14. 上記スイッチバック部へ送り込まれる紙葉類の搬送速度を検出する速度検出部をさらに有し、
    上記制御部は、この速度検出部における検出結果に基づいて当該紙葉類の上記第1の方向に沿った先端が上記スイッチバックローラのニップに到達するタイミングを取得し、当該紙葉類が上記ニップによって挟持された後、上記駆動パルス数のカウントを開始し、当該紙葉類の上記第1の方向に沿った後端が上記ニップの手前の定位置で停止する、上記スイッチバックローラを上記第1の方向に回転することを特徴とする請求項12に記載の紙葉類処理装置。
  15. 上記第1および第2搬送路は、紙葉類を挟んで走行する搬送ベルト対を有することを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の紙葉類処理装置。
  16. 第1搬送路を介して第1の方向に送り込まれた紙葉類をスイッチバック部に受け入れて一旦停止させ、第2搬送路を介して上記第1の方向と逆の第2の方向に送り出すことにより当該紙葉類の搬送方向をスイッチバックさせ、
    上記スイッチバック部へ送り込まれる途中で停止した紙葉類の搬送を再開する際には、上記スイッチバック部に受け入れられて上記第1の方向に沿った後端が上記第2搬送路に指向可能な位置にある紙葉類の有無を検知し、
    検知の結果、上記指向可能な位置に紙葉類が無い場合、当該位置に紙葉類が搬送されるまで、上記第1の方向に紙葉類を搬送するように上記スイッチバック部を制御し、当該位置に紙葉類が搬送された後、当該紙葉類を上記第2の方向に送り出すように上記スイッチバック部を制御することを特徴とする紙葉類処理方法。
  17. 上記検知の結果、上記指向可能な位置に紙葉類が有る場合、当該紙葉類を上記第2の方向に送り出すように上記スイッチバック部を制御することを特徴とする請求項16に記載の紙葉類処理方法。
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