JP2006288502A - 蒸気抽出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 飲食品原料に蒸気を接触させて抽出される成分を効率よく回収することができる蒸気抽出装置を提供する。
【解決手段】 蒸気抽出装置11は、飲食品原料を密閉状態で収容する処理タンク12と、蒸気発生装置13と、蒸気発生装置13から処理タンク12内へと延びる蒸気供給配管14と、蒸気供給配管14の先端部に設けられる蒸気噴出ノズル46a,47aと、処理タンク12に接続される回収配管51と、回収配管51に接続されるコンデンサ52とを備える。蒸気発生装置13は過熱水蒸気を発生し、処理タンク12内には飲食品原料を収容する収容部が設けられ、該収容部内には蒸気噴出ノズル46a,47aが設けられている。蒸気噴出ノズル46a,47aは収容部の下部に設けられ、回収配管51は収容部よりも上方で処理タンク12に接続されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、コーヒーや茶などの飲食品原料に蒸気を接触させて抽出される成分を回収する蒸気抽出装置に関する。
この種の抽出装置としては、例えば図6に示すようなコーヒーの熱水抽出装置111が知られている。この熱水抽出装置111は、焙煎後のコーヒー豆の粉砕物を収容する抽出タンク112と、抽出タンク112内に熱水を供給する熱水供給配管171と、コーヒー豆の熱水抽出液を回収する抽出液回収配管172とを備えている。熱水供給配管171及び抽出液回収配管172の基端部にはそれぞれ、配管内を流れる液体の流量を調節するためのバルブ173が設けられている。抽出タンク112の下部には、該抽出タンク112内を上下に仕切るように水平面に沿って延びる濾過メッシュ128が設けられている。
この熱水抽出装置111を用いてコーヒーの熱水抽出液を得る場合には、まず、濾過メッシュ128の上面にコーヒー豆の粉砕物を載置した後、熱水供給配管171の先端から抽出タンク112内に熱水を散布(シャワー)する。このとき、抽出タンク112内でコーヒー豆の粉砕物が熱水抽出されることにより、コーヒーの熱水抽出液が生成する。抽出タンク112内で生成したコーヒーの熱水抽出液は、抽出液回収配管172を通って抽出タンク112内から排出された後、該抽出液回収配管172の先端から回収される。このとき、各バルブ173により、熱水供給配管171から抽出タンク112内に供給される熱水の量と、抽出液回収配管172を通って抽出タンク112内から排出される熱水抽出液の量とがそれぞれ調節される。
本発明は、本発明者らの鋭意研究の結果、前記従来の熱水抽出装置111による抽出方法とは異なる方法に適応した装置を開発したことによってなされたものである。その目的とするところは、飲食品原料に蒸気を接触させて抽出される成分を効率よく回収することができる蒸気抽出装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の蒸気抽出装置は、飲食品原料に蒸気を接触させて抽出される成分を回収する蒸気抽出装置であって、前記蒸気は飽和水蒸気又は過熱水蒸気であり、前記蒸気抽出装置は、前記飲食品原料を密閉状態で収容する処理タンクと、前記蒸気を発生させる蒸気発生装置と、該蒸気発生装置から前記処理タンク内へと延びる蒸気供給配管と、該蒸気供給配管の先端部に設けられる蒸気噴出ノズルと、前記処理タンクに接続される回収配管と、該回収配管に接続されるコンデンサとを備え、前記処理タンク内には前記蒸気噴出ノズルが設けられていることを要旨とする。
請求項2に記載の蒸気抽出装置は、請求項1に記載の発明において、前記処理タンク内には前記飲食品原料を収容する収容部が設けられ、該収容部内には前記蒸気噴出ノズルが設けられていることを要旨とする。
請求項3に記載の蒸気抽出装置は、請求項2に記載の発明において、前記蒸気噴出ノズルは前記収容部の下部に設けられ、前記回収配管は前記収容部よりも上方で前記処理タンクに接続されていることを要旨とする。
請求項4に記載の蒸気抽出装置は、請求項2又は請求項3に記載の発明において、前記蒸気噴出ノズルは前記蒸気を斜め下方に向けて噴出することを要旨とする。
請求項5に記載の蒸気抽出装置は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明において、前記蒸気供給配管の先端部には複数の前記蒸気噴出ノズルを備えた蒸気噴出部が設けられ、それらの蒸気噴出ノズルはいずれも前記処理タンクの周壁に沿うように前記蒸気を噴出することを要旨とする。
請求項6に記載の蒸気抽出装置は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の発明において、前記蒸気供給配管の先端部には複数の前記蒸気噴出ノズルを備えた蒸気噴出部が設けられ、それらの蒸気噴出ノズルはいずれも同じ高さに配置されていることを要旨とする。
請求項7に記載の蒸気抽出装置は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の発明において、前記処理タンクの水平断面500cmあたりに1つ以上の前記蒸気噴出ノズルが設けられていることを要旨とする。
請求項8に記載の蒸気抽出装置は、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の発明において、前記蒸気供給配管の先端部には複数の分岐管が設けられ、該各分岐管には前記蒸気噴出ノズルが設けられていることを要旨とする。
請求項9に記載の蒸気抽出装置は、請求項8に記載の発明において、前記複数の分岐管は前記蒸気供給配管の途中に位置する分岐点から放射状に分岐していることを要旨とする。
請求項10に記載の蒸気抽出装置は、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の発明において、前記処理タンクは耐圧容器であることを要旨とする。
請求項11に記載の蒸気抽出装置は、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の発明において、前記蒸気供給配管は、前記蒸気を1時間あたり100kg通過させる場合に、100mm以上の断面積を有していることを要旨とする。
請求項12に記載の蒸気抽出装置は、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の発明において、前記蒸気発生装置と前記処理タンクとの間の距離は0.3〜5mに設定されていることを要旨とする。
請求項13に記載の蒸気抽出装置は、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の発明において、前記各蒸気噴出ノズルは1時間あたり200kg以下の前記蒸気を噴出することを要旨とする。
請求項14に記載の蒸気抽出装置は、請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の発明において、前記コンデンサは、プレート若しくはチューブによる熱交換式コンデンサ、又は蒸留塔からなることを要旨とする。
請求項15に記載の蒸気抽出装置は、請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の発明において、前記処理タンクの上部には、該処理タンク内に抽出溶媒を供給するための溶媒供給配管が接続され、前記処理タンクの下部には、前記抽出溶媒によって前記飲食品原料から抽出される抽出液を回収するための抽出液回収配管が接続されていることを要旨とする。
請求項16に記載の蒸気抽出装置は、請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の発明において、前記蒸気発生装置は過熱水蒸気を発生することを要旨とする。
本発明によれば、飲食品原料に蒸気を接触させて抽出される成分を効率よく回収することができる蒸気抽出装置を提供することができる。
以下、本発明の蒸気抽出装置を具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態の蒸気抽出装置は、過熱水蒸気を用いて飲食品原料を蒸気抽出処理することにより得られる成分を回収する構成を有している。蒸気抽出処理は、飲食品原料に過熱水蒸気を直接接触させた後、その接触後の蒸気を回収する処理であり、飲食品原料に含まれる成分、特に揮発性及び香気性の高い成分を多量に得ることが可能な処理である。
図1(a)に示すように、蒸気抽出装置11は、飲食品原料を密閉状態で収容する処理タンク12と、過熱水蒸気を発生させる蒸気発生装置13と、蒸気発生装置13から処理タンク12内へと延びる蒸気供給配管14と、飲食品原料に接触した後の蒸気を回収する蒸気回収部15とを備えている。蒸気発生装置13及び蒸気供給配管14は、処理タンク12内に過熱水蒸気を供給するための蒸気供給部17を構成している。
処理タンク12は、有底有蓋円筒状に形成された耐圧容器からなり、内部を密閉状態にすることが可能であるうえ、常圧及び加圧のいずれの状態にも設定可能である。この処理タンク12は、有底円筒状をなす下部タンク21と、有蓋円筒状をなす上部タンク22とから構成されている。下部タンク21は、上部タンク22に対してクランプ23にて回動可能に接合されている。上部タンク22の内部には、飲食品原料を収容するための収容部(図示略)が設けられている。
処理タンク12の上端には、飲食品原料を投入するための原料投入口(図示略)と、該原料投入口を開閉可能に閉塞する原料投入蓋26とが設けられている。下部タンク21の上部には、処理タンク12内を上下に仕切るように水平面に沿って延びる濾過メッシュ28が設けられている。原料投入口から投入された飲食品原料は、濾過メッシュ28の上面に載置される。そして、蒸気抽出処理の終了後には下部タンク21を開き、処理タンク12内から濾過メッシュ28の上面の飲食品原料が取り出されて廃棄される。
蒸気発生装置13は、第1の加熱装置31と、第2の加熱装置32とを備えている。第1の加熱装置31は、ボイラー又は電磁誘導加熱装置からなり、液体の水を加熱して沸騰させることにより飽和水蒸気を発生させる。第2の加熱装置32は、バーナー、電気ヒーター又は電磁誘導加熱装置からなり、第1の加熱装置31で発生した飽和水蒸気をさらに加熱することにより過熱水蒸気を発生させる。第1の加熱装置31と第2の加熱装置32との間には、流量計33を備えた接続管34が設けられている。流量計33は、第1の加熱装置31から第2の加熱装置32へと送り込まれる飽和水蒸気の流量を計測する。
蒸気発生装置13から発生する過熱水蒸気の蒸気量は、飲食品原料1kgあたり好ましくは0.3〜30kg/h、より好ましくは0.6〜20kg/h、さらに好ましくは1.2〜10kg/hである。蒸気量が0.3kg/h未満の場合には、蒸気抽出処理に時間を要することから抽出効率が低下し、逆に30kg/hを超える場合には、蒸気発生装置13内の内圧が高くなることから、圧力制御を実施するための装置コストが高くなったり、大きな装置スペースが必要になったりする。
図1(a)、(b)に示すように、蒸気供給配管14は、1本の本体管14aと、複数の分岐管14bからなる蒸気噴出部41とを備え、蒸気発生装置13で発生した過熱水蒸気を処理タンク12内の適切な位置に供給する。本体管14aの基端は第2の加熱装置32に接続され、先端部は処理タンク12の内部に挿通されている。処理タンク12の外部に配置された本体管14aの部分には、該本体管14a内を流れる過熱水蒸気の温度を計測し図示しない制御装置へと入力するための温度計42と、処理タンク12内への過熱水蒸気の供給量を調節するためのバルブ43とが設けられている。
ここで、本体管14aの断面積は、過熱水蒸気を1時間あたり100kg通過させる場合に、好ましくは100mm以上、より好ましくは100〜5000mm、さらに好ましくは200〜2000mmに設定されている。本体管14aの断面積が100mm未満の場合には、本体管14aに高い圧力が加わるために好ましくなく、逆に5000mmを超える場合には、配管が太くなり、広い設置スペースを要したり、装置の洗浄効率が悪くなるなどの問題がある。
また、第2の加熱装置32と処理タンク12の周壁との間の距離d(最短距離)は、好ましくは0.3〜5m、より好ましくは1〜5mに設定されている。距離dが0.3m未満の場合には、第2の加熱装置32を稼働させたときの高温によって、処理タンク12の周壁及び溶接箇所が熱膨張したり、破損したりするおそれがある。逆に距離dが5mを超える場合には、蒸気抽出装置11の外部に熱を奪われやすくなるため、処理タンク12内に供給される過熱水蒸気の温度を制御することが困難になる。
ちなみに、前記距離dを変更することによって、処理タンク12内に導入される過熱水蒸気の温度を調節することも可能である。また、処理タンク12内において、蒸気供給配管14は、濾過メッシュ28を傷めないために、該濾過メッシュ28に対して50mm以上離間した上部に配置されている。
本体管14aの先端は、収容部の下端部において、処理タンク12の水平断面(図1(b)参照)における中央部に配置されており、複数の分岐管14bを分岐させる分岐点Bとなっている。本実施形態の蒸気抽出装置11では、同じ形状を有する4本の分岐管14bが分岐点Bから等角度間隔で放射状に分岐している。各分岐管14bは、分岐点Bから水平方向に延びる第1分岐管46と、該第1分岐管46の先端から処理タンク12の周方向に沿うように延びる第2分岐管47とを備えており、平面L字状に形成されている。第2分岐管47は、第1分岐管46と同様に、水平方向に延設されている。即ち、4本の分岐管14bはいずれも、収容部の下端部において、水平面に沿って延びる同一平面内に配置されている。
各第1分岐管46及び第2分岐管47の下部には、いずれも小孔からなる第1蒸気噴出ノズル46a及び第2蒸気噴出ノズル47aがそれぞれ設けられており、過熱水蒸気を収容部内に噴出する。各蒸気噴出ノズル46a,47aはいずれも、図1(b)に白抜き太矢印で示される方向、即ち処理タンク12の周方向に沿うように過熱水蒸気を噴出する。さらに、各蒸気噴出ノズル46a,47aから噴出される過熱水蒸気は、いずれも水平面に対して同様な角度で傾斜するように斜め下方に向けて噴出される。その結果、各蒸気噴出ノズル46a,47aから噴出される過熱水蒸気は、収容部内で螺旋を描くように旋回しながら、処理タンク12の上端部へと移動する。
各蒸気噴出ノズル46a,47aは、好ましくは1時間あたり200kg以下、より好ましくは10〜200kg、さらに好ましくは30〜100kgの過熱水蒸気を噴出する。各蒸気噴出ノズル46a,47aから噴出する過熱水蒸気の蒸気量が200kg/hを超える場合には、収容部内の飲食品原料に対する過熱水蒸気の接触ムラが起こりやすくなる。逆に前記蒸気量が10kg/h未満の場合には、分岐管14bの本数や蒸気噴出ノズル46a,47aの個数を増やさなければ、収容部内全体に過熱水蒸気が行き渡り難くなるため、収容部内の飲食品原料に対する過熱水蒸気の接触ムラが起こりやすくなる。更に、蒸気噴出ノズル46a,47aが増加することにより、それらの洗浄効率も悪くなる。
また、各蒸気噴出ノズル46a,47aには、図示しない逆止弁が設けられている。各逆止弁は、飲食品原料を収容部内に投入する際には閉じた状態であり、過熱水蒸気を噴出する際に過熱水蒸気の圧力により開口する。このため、収容部内に飲食品原料を投入する際などに、該飲食品原料が蒸気噴出ノズル46a,47a内に詰まることを防止することができる。
ここで、第2蒸気噴出ノズル47aは、第2分岐管47の先端部において、該第2分岐管47の延設方向に向けて過熱水蒸気を噴出するように設定されている。このため、第2蒸気噴出ノズル47aから噴出される過熱水蒸気は、第2分岐管47内での過熱水蒸気の流れをそのまま利用しているため、第1蒸気噴出ノズル46aから噴出される過熱水蒸気よりも勢いよく噴出される。また、蒸気噴出ノズル46a,47aは、処理タンク12の水平断面500cmあたりに1つ以上設けられていることが好ましい。この場合、収容部内の飲食品原料に対する過熱水蒸気の接触ムラが起こり難くなる。
図1(a)に示すように、蒸気回収部15は、処理タンク12に接続される回収配管51と、回収配管51に接続されるコンデンサ52とを備えている。回収配管51は、処理タンク12の上端とコンデンサ52との間を接続しており、処理タンク12内で飲食品原料に接触した後の蒸気をコンデンサ52へと送り込む。回収配管51の基端部には、処理タンク12内から流出する過熱水蒸気の流出量を調節するためのバルブ53が設けられている。
コンデンサ52としては、蒸気を液化させて回収する公知のコンデンサが使用される。このようなコンデンサとしては、例えば、プレート若しくはチューブによる熱交換式のコンデンサ、又は蒸留塔からなるコンデンサが挙げられる。コンデンサ52は、処理タンク12内で飲食品原料に接触した後の蒸気を液化させることにより、前記蒸気中に含まれる成分(以下、蒸気抽出成分と記載する)を回収する。蒸気抽出成分を含む液体は、コンデンサ52の下端部に設けられた抜き出し口54を通して回収される。
次に、前記蒸気抽出装置11の作用について以下に記載する。
本実施形態の蒸気抽出装置11に適用される飲食品原料としては、ハーブや果物のような農産物、肉、魚、貝、骨のような畜産物や魚介類などのあらゆる飲食品原料が使用可能である。この蒸気抽出装置11は、特に、香気性及び揮発性の高い飲食品原料中に含まれる蒸気抽出成分を抽出することに優れている。このような飲食品原料としては、焙煎後のコーヒー豆や製茶後の茶葉などの嗜好性原料が挙げられる。
蒸気抽出成分には主に揮発性成分が含まれている。揮発性成分には、飲食品原料の香りのもととなる香気成分の大半と、味覚に影響を与える呈味成分の一部とが含まれている。例えば、嗜好性原料として焙煎後のコーヒー豆を用いる場合、前記香気成分には、一般にアロマと呼ばれる水溶性の香気成分と、コーヒーオイルのような油溶性の香気成分とが含まれている。前記呈味成分としては、クロロゲン酸、トリゴネリン、ギ酸、酢酸、カフェインなどが含まれている。また、飲食品原料として果物を用いる場合には、リモネンやシトラスオイルなどを主成分とする極めて香気性の高い精油が得られ、飲食品原料として肉類や魚介類を用いる場合には、香りの増強された肉エキス(ブイヨン)などが得られる。これらの香気成分及び呈味成分を含んだ蒸気抽出成分(揮発性成分)は、蒸気抽出処理によって極めて効率的に得られる。
蒸気抽出装置11を用いてこれらの飲食品原料に対して蒸気抽出処理を行う場合、各蒸気噴出ノズル46a,47aから噴出される過熱水蒸気の温度は、飲食品原料の種類などによって適宜変更されるが、好ましくは常圧で120〜250℃、より好ましくは常圧で120〜220℃、より一層好ましくは常圧で140〜200℃である。過熱水蒸気の温度が120℃未満の場合には、蒸気抽出処理によって十分な量の蒸気抽出成分が回収されないおそれがあり、逆に250℃を超える場合には、高温によって飲食品原料が焙焼され、蒸気抽出成分にスモーク臭が付与されるおそれがある。
例えば飲食品原料として焙煎後のコーヒー豆を用いる場合、過熱水蒸気の温度は、好ましくは常圧で140〜250℃、より好ましくは常圧で160〜200℃、さらに好ましくは常圧で170〜180℃である。また、飲食品原料として製茶後の茶葉を用いる場合、過熱水蒸気の温度は、緑茶の場合は常圧で120℃前後であることが好ましく、烏龍茶の場合は常圧で150〜170℃であることが好ましい。
このような好ましい条件で蒸気抽出処理を行う場合の抽出時間は、好ましくは1〜30分間、より好ましくは6〜30分間、さらに好ましくは7〜20分間である。抽出時間が1分未満の場合には、飲食品原料から蒸気抽出成分を効率的に抽出することができない。逆に30分を超える場合には、蒸気抽出成分が処理タンク12内で過熱水蒸気に曝される時間が長くなるため、蒸気抽出成分の劣化が進行しやすくなる。特に、30分を越えて蒸気抽出処理する場合には、飲食品原料が焙焼されやすくなってスモーク臭が増加するおそれがある。ちなみに、蒸気抽出処理において、抽出時間や過熱水蒸気の温度を変更することにより、回収される蒸気抽出成分の組成などが変化する。
蒸気抽出処理は、通常は常圧で行われるが、処理タンク12内を加圧状態にして行われても構わない。さらに、この蒸気抽出処理は、酸化劣化を抑制して風香味的に優れた蒸気抽出成分を得ることが可能となるため、窒素ガスや希ガスのような不活性ガスを処理タンク12内に充填した不活性ガス雰囲気下(いわゆる脱酸素状態)で行われることが好ましい。また、蒸気抽出処理では、溶存酸素を除去した水(いわゆる脱酸素水)を用いて作製した過熱水蒸気を用いることが好ましい。脱酸素水には、酸素がほとんど溶存していないため、飲食品原料を投入した処理タンク12内を不活性ガスで置換した後、前記脱酸素水より作製した過熱水蒸気を用いて蒸気抽出処理すると、その処理タンク12内の不活性ガス雰囲気が容易かつ継続的に維持可能となる。
さて、本実施形態の蒸気抽出装置11を用いて飲食品原料を蒸気抽出処理する場合には、まず、原料投入口を通して処理タンク12内に飲食品原料を投入する。このとき、飲食品原料は、処理タンク12の収容部に収容されるとともに、蒸気噴出部41の周囲全体を取り囲むように配置される。なお、前記収容部とは、処理タンク12の内部において飲食品原料が充填された領域全体を指すものとする。本実施形態では、濾過メッシュ28の上方に位置する処理タンク12内の一部又は全体を指し、より具体的には上部タンク22内の一部又は全体を指す。
次に、蒸気発生装置13を稼働させて過熱水蒸気を発生させる。発生した過熱水蒸気は、本体管14aを通りながら処理タンク12の内部に移動した後、分岐点Bで分岐して各分岐管14b内へと送り込まれる。続いて、前記過熱水蒸気は、各分岐管14bの第1及び第2蒸気噴出ノズル46a,47aを通して処理タンク12内へと噴出される。このとき、過熱水蒸気は、処理タンク12の周方向に沿うように斜め下方に向けて各蒸気噴出ノズル46a,47aから噴出される。その結果、各蒸気噴出ノズル46a,47aから噴出した過熱水蒸気は、一旦斜め下方に移動した後に徐々に上方へと移動する。続いて、前記過熱水蒸気は、徐々にまとまり、全体として一つの大きな流れとなりながら、収容部内で螺旋を描くように旋回し、収容部内の飲食品原料に対してムラなく蒸気抽出処理を行った後、処理タンク12の上端部へと移動する。
このとき、過熱水蒸気は、飲食品原料に対して対流伝熱と放射伝熱との両方により熱を伝えるため、飲食品原料の温度を短時間に上昇させ、過熱水蒸気に可溶な成分、即ち蒸気抽出成分の溶解度を一過的かつ瞬時に高め、飲食品原料と接触した後の蒸気中に該蒸気抽出成分を溶解させる。なお、前記飲食品原料と接触した後の蒸気とは、飽和していない水蒸気、飽和水蒸気及び過熱水蒸気のいずれかである。特に、飲食品原料と接触する際の過熱水蒸気の温度が120℃を超える場合には、過熱水蒸気中に溶解した蒸気抽出成分を瞬時に蒸気と一体化させて飲食品原料から分離して回収可能にする。
収容部内を通って処理タンク12の上端部に到達した蒸気は、回収配管51を通ってコンデンサ52内へと送り込まれ、該コンデンサ52の内部で冷却されながら液化される。液化した蒸気抽出成分を含む液体は、抜き出し口54を通して適時回収される。
前記実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 本実施形態の蒸気抽出装置11は、飲食品原料に過熱水蒸気を接触させ、その接触後の蒸気を回収する蒸気抽出処理により蒸気抽出成分を得る装置である。蒸気抽出処理は、熱水抽出などの他の抽出処理と比べて、香気成分や呈味成分を含む揮発性の高い成分(蒸気抽出成分)を極めて迅速、効率的かつ特異的に抽出することができるように特化している。このため、得られる蒸気抽出成分には、飲食品原料に含まれる良好な揮発性成分が高い割合で含まれているため、該蒸気抽出成分を含む飲食品などには、飲食品原料由来の高い風香味が付与されて極めて価値の高いものとなる。特に、蒸気抽出成分は、飲食品原料本来の風香味を有している点で、人工的に製造したエキスや香料よりも遙かに優れており、有用である。加えて、過熱水蒸気を用いて蒸気抽出処理を行うことにより、極めて短時間(コーヒーの場合、熱水抽出の半分未満の時間)で蒸気抽出成分を回収することが可能であるため、劣化の程度の低い高品質な揮発性成分を多量に得ることが可能である点も重要である。
・ 本実施形態の蒸気抽出装置11では、蒸気噴出ノズル46a,47aが飲食品原料を収容するための収容部内に設けられている。即ち、蒸気抽出処理を行う際には、蒸気噴出ノズル46a,47aが飲食品原料の中に埋没している。このため、収容部の外部から収容部内の飲食品原料に向けて過熱水蒸気を噴出する場合よりも、熱効率が良好になるとともに、飲食品原料中で過熱水蒸気が拡散しやすくなるため、飲食品原料全体をムラなく蒸気抽出処理することが容易になる。
・ 蒸気噴出ノズル46a,47aが収容部の下部に設けられ、回収配管51の基端部が処理タンク12の上端、即ち収容部の上方に設けられているため、下から上へと上昇する過熱水蒸気の性質をそのまま利用して、無駄の少ない処理を行うことが可能となる。即ち、過熱水蒸気が自然に進む方向(上方)に飲食品原料が存在しているため、収容部内の飲食品原料又は過熱水蒸気を攪拌したりかき混ぜたりする必要性が少ない。さらにこのとき、処理タンク12内で過熱水蒸気の進む方向が安定し、全体にまとまって一つの大きな流れを生じやすくなるため、蒸気抽出時間を短縮することを容易にするとともに、飲食品原料が過熱水蒸気に曝される時間を短縮して蒸気抽出成分の劣化を抑えることが容易となる。
また、このような蒸気噴出ノズル46a,47a、収容部及び蒸気回収部15の位置関係によれば、収容部の下端部に配置される飲食品原料を含む飲食品原料全体をムラなく蒸気抽出処理することを極めて容易にする。さらに、蒸気噴出ノズル46a,47aが過熱水蒸気を斜め下方に向けて噴出し、その後自然に進む上方へ過熱水蒸気が移動することから、蒸気噴出ノズル46a,47aの真下に位置する飲食品原料に加え、真横、真上に位置する飲食品原料に対しても過熱水蒸気を接触させることができる。その結果、収容部内の飲食品原料全体をムラなく蒸気抽出処理することを容易にする。加えて、蒸気噴出ノズル46a,47aがいずれも同じ高さに配置されているため、収容部の下端部に配置される飲食品原料を含む飲食品原料全体をムラなく蒸気抽出処理することを極めて容易にするとともに、使用後の洗浄性を良好にすることができる。
・ 収容部の下端部に複数の蒸気噴出ノズル46a,47aがほぼ均一に分散され、それら蒸気噴出ノズル46a,47aがいずれも円筒状をなす処理タンク12の周壁に沿うように過熱水蒸気を噴出することから、収容部内の飲食品原料全体をムラなく蒸気抽出処理することを容易にする。さらに、蒸気噴出ノズル46a,47aが過熱水蒸気を斜め下方に向けて噴出することから、それら過熱水蒸気は収容部内で螺旋を描くように旋回しながら処理タンク12の上端部へと移動する。このため、収容部内では、過熱水蒸気による螺旋状の大きな流れが生じるため、収容部内の飲食品原料全体をムラなく均一に蒸気抽出処理することを極めて容易にする。
・ 蒸気供給配管14の先端部に複数の分岐管14bが設けられているため、それら分岐管14bによって収容部内全体にムラなく過熱水蒸気を行き渡らせることを容易にする。さらに、各分岐管14bは、分岐点Bを中心に放射状に分岐しているため、本体管14a内を通過してきた過熱水蒸気を全ての分岐管14bに均等に分配することを容易にする。加えて、分岐点Bが処理タンク12の水平断面における中央部に位置しているため、全ての分岐管14bに対して過熱水蒸気を均等に分配しやすくなる。
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 上記実施形態では、本体管14aは1本の配管により構成されていたが、複数本の配管を束ねることによって本体管14aを構成してもよい。
・ 処理タンク12は耐圧容器でなくてもよい。この場合、蒸気抽出処理は常圧で実施される。
・ コンデンサ52に分留機能を持たせることも可能である。例えば、2つ以上のコンデンサ(図示略)を直列に結合させること。この場合、各コンデンサの冷却温度を適宜設定することにより、所望とする蒸気抽出成分を分留して得ることが可能になる。
・ 図2(a)に示すように、蒸気供給配管14の先端部を平面十字状に形成してもよい。この形態の蒸気噴出部41は、処理タンク12内に配置される本体管14aと、分岐点Bから分岐する3本の分岐管61とよりなる。処理タンク12内に位置する本体管14aの上部及び各分岐管61の上部には、過熱水蒸気を噴出するための蒸気噴出ノズル62がそれぞれ設けられている。なお、各蒸気噴出ノズル62は、過熱水蒸気を斜め下方に向けて噴出する構成、及び真上、真下、側方、斜め上方に向けて噴出する構成のいずれであってもよい。
・ 図2(b)に示すように、図2(a)に示す蒸気噴出部41において、分岐管61の途中にさらに別の分岐管63を設けてもよい。また、同図に示すように、前記分岐管63の途中にさらに別の分岐管64を設けてもよい。
・ 図2(c)に示すように、図2(a)に示す蒸気噴出部41において、分岐管61の途中にさらに平面井桁状又は四角環状をなす別の分岐管66を設けることにより、蒸気噴出部41を平面格子状に形成してもよい。
・ 図2(d)に実線で示すように、分岐点Bから等角度間隔で放射状に延びる3本の分岐管61を設けるとともに、各分岐管61の先端に円環状をなす別の分岐管68を設けることにより、蒸気噴出部41をステアリングホイール状に形成してもよい。また、前記図2(d)に実線で示す形態の蒸気噴出部41において、各分岐管61の途中に円環状をなす別の分岐管68a(同図の点線参照)をさらに設けてもよい。
・ 上記実施形態では、分岐点Bにおいて4本の分岐管14bが分岐していたが、前記分岐点Bにさらに1本以上、好ましくは4本の分岐管14bを分岐させてもよい。
・ 上記実施形態における4本の分岐管14bは、全て同じ高さに配置されている必要はなく、1本又は複数本の分岐管14bをその他の分岐管14bとは異なる高さに配置してもよい。この場合、蒸気噴出ノズル46a,47aの高さも、対応する分岐管14bの高さに応じて変更され得る。
・ 蒸気噴出ノズル46a,47aは、分岐管14bの側面に開口された小孔により形成されている必要はなく、例えば、分岐管14bの側面から突出する別の配管の先端又は側面に開口された小孔により形成されていてもよい。
・ 分岐管14bを全て省略するとともに、処理タンク12内の本体管14aに蒸気噴出ノズルを設けてもよい。
・ 蒸気噴出ノズル46a,47aは、処理タンク12の周壁に沿うように過熱水蒸気を噴出する必要はなく、処理タンク12の中心部又は外側部に向かって過熱水蒸気を噴出する構成であってもよい。また、蒸気噴出ノズル46a,47aは、斜め下方に向かって過熱水蒸気を噴出する必要はなく、例えば、斜め上方、上方、下方又は側方に向かって過熱水蒸気を噴出する構成であってもよい。
・ 蒸気噴出ノズル46a,47aは、収容部の下端部に配置されている必要はなく、例えば、収容部内であれば、該収容部の上部又は中央高さに配置されていてもよい。なお、蒸気噴出ノズル46a,47aを収容部の上部又は中央高さに配置する場合、該蒸気噴出ノズル46a,47aから噴出する過熱水蒸気は、上方、斜め上方、下方、斜め下方及び側方のいずれの方向に向かって噴出されてもよい。またこのとき、回収配管51の基端は、処理タンク12の下部(収容部の下方)に接続されていてもよい。
・ 蒸気噴出ノズル46a,47aは、収容部内に配置されている必要はなく、処理タンク12内のいずれの場所に配置されていても構わない。この場合、蒸気噴出ノズル46a,47aは、好ましくは収容部よりも下方に配置され、上方又は斜め上方に向けて蒸気を噴出することが好ましい。また、蒸気噴出ノズル46a,47aは、収容部よりも上方に配置され、下方又は斜め下方に向けて蒸気を噴出するように構成されていても構わない。
・ 処理タンク12は、円筒状に形成される必要はなく、例えば、楕円筒状、又は四角筒状や六角筒状のような多角筒状に形成されていてもよい。また、上記実施形態の処理タンク12は、縦置き円筒状に配置されていたが、該処理タンク12を90°回転させることにより、横置き円筒状に配置してもよい。
・ 処理タンク12内に水やエタノールなどの食品の製造に利用可能な抽出溶媒を供給することにより、収容部内の飲食品原料を溶媒抽出することも可能である。なお、前記溶媒抽出は、蒸気抽出処理の前及び後のいずれのタイミングで行われても構わない。
具体的には、図4に模式的に示すように、処理タンク12の上端部に前記抽出溶媒を供給するための溶媒供給配管71を接続するとともに、処理タンク12の下端部に前記抽出溶媒によって飲食品原料から抽出される抽出液を回収するための抽出液回収配管72を接続すること。さらに、前記溶媒供給配管71及び抽出液回収配管72には、それらの配管内を流れる液体の流量を調節するためのバルブ73が設けられていることが好ましい。
例えば、飲食品原料として焙煎後のコーヒー豆や製茶後の茶葉などの嗜好性原料を用いる場合、蒸気抽出処理を行った後の収容部内に抽出溶媒としての熱水を満たすことによって、該収容部内の飲食品原料から熱水抽出液を生成させることが可能である。この熱水抽出液には、嗜好性原料に含まれる揮発しにくい成分(難揮発性成分)と、揮発しない成分(不揮発性成分)とが含有されており、飲食品又は飲食品用の添加物としての利用が可能である。この場合、飲食品原料の有効利用を図ることが極めて容易になる。
・ 上記図4に示す蒸気抽出装置11は、図5に示すように変更することができる。
図5に示す蒸気抽出装置11において、蒸気供給配管14は、処理タンク12の上端部から処理タンク12の内部へと挿入されている。蒸気供給配管14の先端部には、水平面に沿って延びる環状分岐管81と、該環状分岐管81より垂下された複数本(図5では6本)の棒状分岐管82とからなる蒸気噴出部41が設けられている。各棒状分岐管82の先端(下端)は、収容部の下端部に配置されている。各棒状分岐管82の中央部及び先端部には、蒸気噴出ノズル83が設けられている。
なお、蒸気噴出部41を、処理タンク12内で上下に移動可能となるようにしても構わない。この場合、蒸気抽出処理する際は蒸気噴出部41を下げ、蒸気抽出処理が終了した時点で蒸気噴出部41を上げてその後の熱水抽出を行うことにより、ノズルの汚れを減少させることが可能となる。
また、図5に示す蒸気抽出装置11において、抽出液回収配管72の先端に混合容器86を設けるとともに、該混合容器86とコンデンサ52とを配管87により接続することが好ましい。なお、前記混合容器86は、処理タンク12内から排出される熱水抽出液と、コンデンサ52から排出される蒸気抽出成分とを混合するために設けられている。この場合、混合容器86内において、揮発性成分を多量に含む香り高いコーヒーや茶などを容易に製造することが可能となる。
・ 上記実施形態の蒸気抽出装置11を用いて、蒸気抽出処理の前又は後に、収容部内の飲食品原料を焙煎又は焙焼することが可能である。つまり、過熱水蒸気は焙煎や焙焼に適した温度に加熱されているため、その性質を利用することができる。例えば、飲食品原料としてコーヒー生豆を用いる場合、まず、コーヒー生豆が収容された収容部内に焙煎に適した温度の過熱水蒸気を噴出してコーヒー生豆を焙煎し、続いて蒸気抽出成分を得るための蒸気抽出処理を行うことができる。
この場合、過熱水蒸気による焙煎では、コーヒー生豆の芯温を短時間で上昇させ得ることから、著しく短時間で焙煎を完了させることができる。さらに、過熱水蒸気による焙煎では、コーヒー生豆の内部及び外部が同時に加温されることから、均一な焙煎が可能となり、焼きムラによる嫌なエグミや苦みが少なく、すっきりとしたマイルドな味わいを引き出すことが容易となる。加えて、140℃を超える温度の過熱水蒸気による焙煎では、加熱した乾燥空気よりも乾燥が早まることから、蒸らしと乾燥とを同時に行うことが可能となるうえ、コーヒー豆をポーラスに仕上げることが容易となる。またこのとき、ギ酸や酢酸のような有機酸の生成を抑える効果や、添加される乳成分の安定性を向上させる効果も得られる。
・ 処理タンク12内に過熱水蒸気を供給した後に飽和水蒸気を供給することによって、飲食品原料を蒸気抽出処理することができる。逆に、処理タンク12内に飽和水蒸気を供給した後に過熱水蒸気を供給することによって、飲食品原料を蒸気抽出処理することもできる。
・ 蒸気発生装置13において第2の加熱装置32を省略し、処理タンク12内に飽和水蒸気を供給すること。この場合、飽和水蒸気によって飲食品原料を蒸気抽出処理することができる。
<焙煎したコーヒー豆の蒸気抽出処理>
焙煎したメキシコ産コーヒー豆20kgを上記実施形態の蒸気抽出装置11の処理タンク12内に投入した。次に、160℃の過熱水蒸気(温度計42で計測した温度)を、1時間あたり35kgの蒸気量(流量計33で計測)で連続的に処理タンク12内に噴出することにより、蒸気抽出処理を行った。蒸気抽出処理開始から、0〜6分間、6〜12分間、12〜18分間、及び18〜21分間にコンデンサ52で液化された液体を回収し、それぞれの液体の重量を測定した。
前記160℃の過熱水蒸気の代わりに、180℃の過熱水蒸気又は200℃の過熱水蒸気(いずれも温度計42で計測した温度)を用いて、同様に蒸気抽出処理を行い、時間毎にコンデンサ52で液化された液体を回収し、それぞれの液体の重量を測定した。結果を下記表1に示す。
Figure 2006288502
回収されたこれらの液体を用いて、以下に記載する香気量の測定1〜3を実施した。
(香気量の測定1)
蒸気抽出処理開始から0〜6分間に回収された各液体について、匂いセンサー(COSMOS社製 ODOR CONCENTRATION METER XP-329)を用いて香気量(揮発性成分の量)の測定を行った。なお、香気量の測定においては、匂いセンサーによる測定開始から10秒毎に1分間、センサー値を測定し、そのセンサー値の累計(AVANDANCE 累計値)を求めた。結果を図3(a)に示す。
図3(a)より、蒸気抽出処理は、160〜200℃のいずれの温度の過熱水蒸気を用いても十分に回収可能であることが明らかになった。さらに、180℃の過熱水蒸気を用いて蒸気抽出処理することによって、最も多くの香気成分が抽出可能であることが示された。従って、トップアロマを回収するには、180℃の過熱水蒸気を用いて蒸気抽出処理することが最も適していることが明らかとなった。
(香気量の測定2)
180℃の過熱水蒸気を用いて蒸気抽出処理し、時間毎にコンデンサ52で液化した各液体について、上記匂いセンサーにより同様に香気量(揮発性成分の量)を測定した。結果を図3(b)に示す。その結果、180℃の過熱水蒸気を用いて蒸気抽出処理する場合、抽出時間を0〜18分間にすることにより、多量の香気成分を回収可能であることが明らかとなった。さらに、抽出時間を0〜6分間にすることにより、最も多くの香気成分が極めて迅速に回収され得ることが明らかとなった。
(香気量の測定3)
回収した各液体に含まれる可溶性固形分濃度(Brix.)をBrix計にて測定した。結果を図3(c)に示す。その結果、過熱水蒸気の温度が160〜200℃の範囲では、温度の違いによる可溶性固形分濃度の変化はほとんど見られなかった。
(結果の考察)
以上の結果より、蒸気抽出処理は、少なくとも21分間実施することが可能であることが示された。但し、効率的な蒸気抽出処理を実施可能な抽出時間は0〜12分間である。この抽出時間であれば、コーヒーの香りとして重要なトップアロマを効率よく回収することが可能である。さらに、180℃の過熱水蒸気を用いることにより、最も効率よく香気成分を回収することが可能であり、この場合の抽出時間は6分間程度であることが好ましい。また、160〜200℃のうち、いずれの温度の過熱水蒸気を用いた場合でも、ほぼ同量の可溶性固形分を抽出することが可能である。
<缶入りコーヒー飲料の製造>
(実施例)
焙煎度L値が21のコーヒー豆20kg(遠赤外線焙煎機にて焙煎したアラビカ種)を粉砕した後、図4に示す蒸気抽出装置11の処理タンク12内に投入した。続いて、処理タンク12内の空気を窒素ガス(常圧)に置換した後、蒸気噴出ノズル46a,47aから180℃(温度計42で計測した温度)の過熱水蒸気を40kg/hの蒸気量(流量計33で計測)で連続的に処理タンク12内に噴出することにより、蒸気抽出処理を行った。前記過熱水蒸気は、ボイラーで発生させた飽和水蒸気を周波数35kHzの電磁誘導加熱によって加熱した金属製の発熱体に接触させることにより生成された。そして、処理タンク12の上端部から流出する蒸気を集めてコンデンサ52で冷却することにより、液状の蒸気抽出成分を回収した(Brix1.5程度)。この蒸気抽出成分を4L得たところで過熱水蒸気の噴出を停止した。抽出時間は8分程度であった。
次に、前記蒸気抽出成分を抽出した後のコーヒー豆の粉砕物に対し、溶媒供給配管71から処理タンク12内に95℃の熱水を供給して熱水抽出したところ、Brix3.3のコーヒーの熱水抽出液160Lが得られた。抽出時間は1時間程度であった。さらに、得られた熱水抽出液と、前記蒸気抽出処理で得られた蒸気抽出成分とをそれぞれ全量混合した後、213gの重曹を加え、水を用いて全量を425Lに調整することにより、Brix1.3、pH6.10のコーヒー飲料を調製した。このコーヒー飲料を金属缶内に充填し、密封した後、123℃で5分間の殺菌処理を行うことによって缶入りコーヒー飲料を製造した。
(比較例)
焙煎度L値が21のコーヒー豆20kgを粉砕した後、図6に示す従来の熱水抽出装置111の抽出タンク112内に投入した。続いて、抽出タンク112内の空気を窒素ガス(常圧)に置換した後、熱水供給配管171から抽出タンク112内に95℃の熱水を供給して熱水抽出したところ、Brix3.3のコーヒーの熱水抽出液160Lが得られた。抽出時間は1時間程度であった。得られた熱水抽出液に213gの重曹を加え、水を用いて全量を425Lに調整することにより、Brix1.3、pH6.10のコーヒー飲料を調製した。このコーヒー飲料を用いて、上記実施例と同様に缶入りコーヒー飲料を製造した。
<香気成分の評価試験>
実施例及び比較例の缶入りコーヒー飲料を用いて、香気成分の分析を実施した。即ち、ガスクロマトグラフ質量分析装置(GC−MS;HEWLETT PACKARD社製GCsystem HP6890Series)を使用し、固層マイクロ抽出(SPME)樹脂にコーヒー飲料中の各種成分を吸着させて固層マイクロ抽出法(SPME法)にて分析した。分析において、試料の注入はスプリット方式で行い、キャピラリーカラムはDB−WAX(Agilent Technologies社製)を使用した。また、カラム内にヘリウムガスを1.0mL/分にて流しながら40℃で3分間ホールドした後、5℃/分で240℃まで昇温し、その後240℃で5分間ホールドすることにより香気成分を分離し、クロマトグラムを得た。GC−MSにより、得られたクロマトグラムから各香気成分を示すピーク面積を各々数値化した。結果を図3(d)に示す。
図3(d)より、実施例の缶入りコーヒー飲料は、比較例よりも香気成分の総量が有意に多いことが確認された。従って、過熱水蒸気を用いて蒸気抽出処理した液体と、コーヒーの熱水抽出液とを混合することにより調製したコーヒー飲料の香りは、コーヒーの熱水抽出液のみからなるコーヒー飲料に比べて、同量のコーヒー豆を用いたにも関わらず、著しく増強されていたことが明らかとなった。
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記蒸気噴出ノズルは前記収容部よりも下方に設けられ、前記回収配管は前記収容部よりも上方で前記処理タンクに接続されている請求項2に記載の蒸気抽出装置。
・ 前記処理タンクの上部には、前記収容部の上方から該収容部内に抽出溶媒を供給するための溶媒供給配管が接続され、前記処理タンクの下部には、前記抽出溶媒によって前記飲食品原料から抽出される抽出液を回収するための抽出液回収配管が接続されている請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の蒸気抽出装置。
・ 前記処理タンクは円筒状に形成されている請求項5に記載の蒸気抽出装置。
・ 前記分岐点は前記処理タンクの水平断面における中央部に位置している請求項9に記載の蒸気抽出装置。
・ 前記飲食品原料は嗜好性原料である請求項1から請求項16のいずれか一項に記載の蒸気抽出装置。前記飲食品原料は嗜好性原料であり、前記蒸気噴出ノズルから噴出する前記過熱水蒸気の温度は120〜250℃である請求項16に記載の蒸気抽出装置。
(a)は実施形態の蒸気抽出装置の側断面を示す模式図、(b)は図1(a)の1b−1b線における平断面図。 (a)〜(d)はいずれも別の形態の蒸気抽出装置の処理タンクを示す平断面図。 (a)〜(c)はいずれも実施例1の結果を示すグラフ、(d)は実施例2の結果を示す棒グラフ。 別の形態の蒸気抽出装置の側断面を示す模式図。 別の形態の蒸気抽出装置の側断面を示す模式図。 従来の熱水抽出装置を示す模式図。
符号の説明
11…蒸気抽出装置、12…処理タンク、13…蒸気発生装置、14…蒸気供給配管、14b,61,63,64,66,68,68a,81,82…分岐管、41…蒸気噴出部、46a,47a,62,83…蒸気噴出ノズル、51…回収配管、52…コンデンサ、71…溶媒供給配管、72…抽出液回収配管、d…距離、B…分岐点。

Claims (16)

  1. 飲食品原料に蒸気を接触させて抽出される成分を回収する蒸気抽出装置であって、
    前記蒸気は飽和水蒸気又は過熱水蒸気であり、
    前記蒸気抽出装置は、前記飲食品原料を密閉状態で収容する処理タンクと、前記蒸気を発生させる蒸気発生装置と、該蒸気発生装置から前記処理タンク内へと延びる蒸気供給配管と、該蒸気供給配管の先端部に設けられる蒸気噴出ノズルと、前記処理タンクに接続される回収配管と、該回収配管に接続されるコンデンサとを備え、
    前記処理タンク内には前記蒸気噴出ノズルが設けられていることを特徴とする蒸気抽出装置。
  2. 前記処理タンク内には前記飲食品原料を収容する収容部が設けられ、該収容部内には前記蒸気噴出ノズルが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の蒸気抽出装置。
  3. 前記蒸気噴出ノズルは前記収容部の下部に設けられ、前記回収配管は前記収容部よりも上方で前記処理タンクに接続されている請求項2に記載の蒸気抽出装置。
  4. 前記蒸気噴出ノズルは前記蒸気を斜め下方に向けて噴出する請求項2又は請求項3に記載の蒸気抽出装置。
  5. 前記蒸気供給配管の先端部には複数の前記蒸気噴出ノズルを備えた蒸気噴出部が設けられ、それらの蒸気噴出ノズルはいずれも前記処理タンクの周壁に沿うように前記蒸気を噴出する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の蒸気抽出装置。
  6. 前記蒸気供給配管の先端部には複数の前記蒸気噴出ノズルを備えた蒸気噴出部が設けられ、それらの蒸気噴出ノズルはいずれも同じ高さに配置されている請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の蒸気抽出装置。
  7. 前記処理タンクの水平断面500cmあたりに1つ以上の前記蒸気噴出ノズルが設けられている請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の蒸気抽出装置。
  8. 前記蒸気供給配管の先端部には複数の分岐管が設けられ、該各分岐管には前記蒸気噴出ノズルが設けられている請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の蒸気抽出装置。
  9. 前記複数の分岐管は前記蒸気供給配管の途中に位置する分岐点から放射状に分岐している請求項8に記載の蒸気抽出装置。
  10. 前記処理タンクは耐圧容器である請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の蒸気抽出装置。
  11. 前記蒸気供給配管は、前記蒸気を1時間あたり100kg通過させる場合に、100mm以上の断面積を有している請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の蒸気抽出装置。
  12. 前記蒸気発生装置と前記処理タンクとの間の距離は0.3〜5mに設定されている請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の蒸気抽出装置。
  13. 前記各蒸気噴出ノズルは1時間あたり200kg以下の前記蒸気を噴出する請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の蒸気抽出装置。
  14. 前記コンデンサは、プレート若しくはチューブによる熱交換式コンデンサ、又は蒸留塔からなる請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の蒸気抽出装置。
  15. 前記処理タンクの上部には、該処理タンク内に抽出溶媒を供給するための溶媒供給配管が接続され、
    前記処理タンクの下部には、前記抽出溶媒によって前記飲食品原料から抽出される抽出液を回収するための抽出液回収配管が接続されている請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の蒸気抽出装置。
  16. 前記蒸気発生装置は過熱水蒸気を発生することを特徴とする請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の蒸気抽出装置。
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