JP2006276633A - 画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 走査光束をリレー光学系から観察者の瞳孔に入射させる際に、走査光束の実効的な直径を大きくする。
【解決手段】 光束生成手段が、網膜上に投影する画像に応じて強度変調された光束を生成して出力する。続いて、走査手段が、光束生成手段により出力された光束を2次元的に走査する。そして、リレー光学系が、走査手段により走査された光束を再度収束して観察者の瞳孔に出射する。さらに、本項に係る装置のリレー光学系においては、このリレー光学系内における走査光束の結像面又はその結像面付近に走査部が設けられ、この走査部の走査によって、観察者の瞳孔に出射する走査光束の収束点位置を2次元的に走査する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光束を瞳孔に入射し、その入射光束により網膜上に画像を投影し、観察者にその瞳孔前方において虚像を視認させる画像表示装置に関する。
近年、走査された光束を瞳孔に入射し、その入射した光束により網膜上に画像を投影することにより、観察者にその瞳孔前方において虚像を視認させる画像表示装置、いわゆる網膜走査ディスプレイが種々提案されている。
この種の画像表示装置の一従来例が特許文献1に記載されている。この従来例は、複数の構成要素を有し、観察者に画像を表示する装置である。
この画像表示装置は、光束を出射し、その出射する光束の強度を変調することが可能である光束生成部と、その光束生成部から出射した光束の波面曲率を変調する波面曲率変調器と、この波面曲率変調器によって波面曲率が変調された光束を偏向する偏向器と、偏向器により走査された走査光束を観察者の瞳孔に入射させるためのリレー光学系とを含むように構成されている。
そして、偏向器によって走査された走査光束が観察者の眼の網膜に入射することにより、網膜上に画像が直接に投影され、観察者は、その瞳孔前方に虚像を視認できるようになる。
このような画像表示装置は、観察者の瞳孔に走査光束を入射することによって網膜上に直接画像を投影するものであるため、この走査光束を観察者の瞳孔に正確に投入することが要求される。
ところが、観察者の瞳孔は、観察者の意識とは別に左右方向及び上下方向に動いており、特に瞬きしたときなどはその動きが大きくなる。
そこで、特許文献2に記載の画像表示装置では、走査光束を観察者の瞳孔に入射させるためのリレー光学系内において、その走査光束の結像面に回折格子を配設して走査光束を多光束化し、これによって走査光束の実効的な直径を大きくするものが提案されている。
特許第2874208号公報 米国特許第5701132号明細書
このような特許文献2に記載の画像表示装置においては、走査光を多光束化することによって、走査光束の実効的な直径を大きくすることができるものの、多光束を構成する各光束の光強度を等しくするのが困難である。しかも、赤、緑、青の各光束によって回折角度が異なることから、視覚像の色崩れが発生する可能性が高い。さらに、精密光学素子である回析格子を必要となるなどの問題がある。
そこで、請求項1に記載の発明は、観察者の瞳孔へ光束を出射し、その光束によって網膜上に画像を投影して画像を表示する画像表示装置であって、前記画像に応じて強度変調された光束を生成して出力する光束生成手段と、前記光束生成手段により出力された光束を2次元的に走査して走査光束とする走査手段と、前記走査手段によって走査された前記走査光束を再度収束して前記瞳孔へ出射するリレー光学系とを備え、前記リレー光学系には、該リレー光学系内における前記走査光束の結像面に配置されると共に、前記瞳孔へ出射する前記走査光束の収束点位置を2次元的に走査する走査部が設けられる
ことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、前記走査部は、その揺動によって、前記走査光束の収束点位置を2次元的に走査する2次元ガルバノミラーであることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、前記走査部は、弾性波走行面に直交する方向に光を入力する型式の音響光学偏向器であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明であって、前記走査部による2次元的な走査が、第1の方向への第1走査と、前記第1の方向と交差する第2の方向への第2走査とにより構成され、前記第1走査が前記第2走査よりも高速であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明であって、前記第1の方向は略水平方向であり、前記第2の方向は略垂直方向であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発明であって、前記走査部の2次元的な走査の周波数は、前記走査手段による垂直方向の走査周波数以上であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項4〜6のいずれか一項に記載の発明であって、前記走査部による前記第1走査の周波数は、前記走査手段による水平方向の走査の周波数よりも大きいことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項4〜7のいずれか一項に記載の発明であって、前記走査部による第1走査の周波数と前記走査手段による水平方向の走査の周波数とが非整数倍の関係をなし、
前記走査部による第2走査の周波数と前記走査手段による垂直方向の走査の周波数とが非整数倍の関係をなしていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項4〜7のいずれか一項に記載の発明であって、前記走査部による第1走査の周波数と前記走査手段による水平方向の走査の周波数とが半整数倍の関係をなし、前記走査部による第2走査の周波数と前記走査手段による垂直方向の走査の周波数とが半整数倍の関係をなしていることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項4〜9のいずれか一項に記載の発明であって、前記走査部による前記第1走査と前記第2走査とのうちの少なくとも一方が、時間に対して正弦波状に走査することを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項4〜10のいずれか一項に記載の発明であって、前記走査部による前記第1走査と前記第2走査とのうちの少なくとも一方が、前記瞳孔の中心付近の滞在時間確率が、周辺部のそれに比較して大きくなるように走査されることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項4〜11のいずれか一項に記載の発明であって、前記走査部による光束収束点の移動範囲を、前記第1走査方向が長い長方形状又は楕円形状の範囲としたことを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項1〜12のいずれか一項に記載の発明であって、画像信号を入力する画像信号入力手段と、前記画像信号入力手段に入力される前記画像信号の同期周波数を検出する画像信号周波数検出手段と、前記走査部による前記第1走査と前記第2走査とを、前記画像信号周波数検出手段に応じて設定する設定手段とを備えたことを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項1〜13のいずれか一項に記載の発明であって、前記走査部による光束収束点の移動範囲を入力するための入力手段と、前記入力手段により入力された移動範囲を設定する移動範囲設定手段と、前記移動範囲設定手段によって設定された移動範囲を前記走査部による光束収束点の走査範囲とすることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、まず、光束生成手段が、網膜上に投影する画像に応じて強度変調された光束を生成して出力する。続いて、走査手段が、光束生成手段により出力された光束を2次元的に走査する。そして、リレー光学系が、走査手段により走査された光束(以下、「走査光束」とする。)を再度収束して観察者の瞳孔に出射する。
さらに、本項に係る装置のリレー光学系においては、このリレー光学系内における走査光束の結像面に走査部が設けられ、この走査部の偏向走査によって、観察者の瞳孔に出射する走査光束の収束点位置を2次元的に走査する。
したがって、本項に係る装置によれば、瞳孔へ投入される走査光束の実効的直径を拡大することが可能となり、観察者の瞳孔位置の変動がある場合であっても、観察者の瞳孔へ適切に走査光束を投入することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、走査部を2次元ガルバノミラーとした。したがって、本項に係る装置よれば、比較的安価かつ容易に走査部を構成することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、走査部を音響光学偏向器とした。したがって、本項に係る装置よれば、比較的安価かつ容易に走査部を構成することができ、また、収束点位置を高速に走査できる。
また、請求項4に記載の発明によれば、走査部が第1の方向と、第1の方向と交差する第2の方向へ走査するので、瞳孔へ投入される走査光束の実効的直径を拡大することが可能となり、観察者の瞳孔位置の変動がある場合であっても、観察者の瞳孔へ適切に走査光束を投入することができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、走査部が水平方向と、垂直方向へ走査するので、瞳孔へ投入される走査光束の実効的直径を拡大することが可能となり、観察者の瞳孔位置の変動がある場合であっても、観察者の瞳孔へ適切に走査光束を投入することができる。
また、請求項6に記載の発明によれば、走査部の次元的な走査の周波数を走査手段による垂直方向の走査周波数以上とした。したがって、本項に係る装置よれば、網膜上に投影した画像のちらつきを観察者が気にならない程度に抑えることができる。
また、請求項7に記載の発明によれば、走査部による第1走査の周波数は、走査手段による水平方向主の走査周波数よりも大きくしている。したがって、本項に係る装置よれば、瞳孔へ投入される走査光束の実効的直径の拡大の効果を高めることができ、観察者の瞳孔への走査光束の投入をより適切に行うことができる。
また、請求項8に記載の発明によれば、走査部による第1走査及び第2走査の周波数が、各々走査手段の垂直走査の走査周波数及び水平走査による走査周波数と非整数倍の関係をなしている。
したがって、本項に係る装置よれば、瞳孔へ投入される走査光束の光束収束点の位置が、所定の画像ドット位置のタイミングで固定的となることを防止することができ、観察者の瞳孔への走査光束の投入をより適切に行うことができる。
また、請求項9に記載の発明によれば、走査部による第1走査及び第2走査の周波数が、各々走査手段による水平走査の走査周波数部及び垂直走査の走査周波数と半整数倍の関係をなしている。
したがって、本項に係る装置よれば、観察者の瞳孔への走査光束の投入をより適切に行うことができる。
また、請求項10に記載の発明によれば、走査部による第1走査と第2走査の少なくともいずれか一方が、時間に対して正弦波状に走査する。したがって、本項に係る装置よれば、正弦波状に走査しやすい例えば共振型の走査部を採用することができ、走査部の部材の選択が容易となる。
また、請求項11に記載の発明によれば、走査部による第1走査と第2走査の少なくともいずれか一方が、瞳孔の中心付近の滞在時間確率が相対的に大きくなるように走査する。したがって、本項に係る装置よれば、観察者の瞳孔位置が時間的に多く滞在する位置に、走査光束の収束点位置を長期滞在させるようにしているため、観察者の瞳孔への走査光束の投入をより適切に行うことができる。
また、請求項12に記載の発明によれば、走査部による光束収束点の移動範囲が、第1走査方向が長い長方形状又は楕円形状の範囲となるように走査される。したがって、本項に係る装置よれば、観察者の瞳孔位置の変動が大きい第1走査方向、すなわち左右方向を長くすることができるため、観察者の瞳孔への走査光束の投入をより適切に行うことができる。
また、請求項13に記載の発明によれば、画像信号入力手段に入力される画像信号の同期周波数を検出し、その検出結果に応じて、走査による第1走査と第2走査の走査周波数を設定する。したがって、本項に係る装置よれば、画像信号の同期周波数に応じた適切な走査光束の収束点位置の走査を行うことができ、観察者の瞳孔への走査光束の投入をより適切に行うことができる。
また、請求項14に記載の発明によれば、走査部による光束収束点の移動範囲を設定可能とした。したがって、本項に係る装置よれば、観察者の瞳孔の変動に応じて、光束収束点の移動範囲を変更することができ、観察者の瞳孔への走査光束の投入をより適切に行うことができる。
以下、本発明のさらに具体的な実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明する。
[画像表示装置1a全体の説明]
図1には、本発明の実施形態に従う画像表示装置1aが示されている。この画像表示装置1aは、その利用者である観察者の瞳孔12に光束を入射させて網膜14上に画像を投影することによって、観察者の眼10の瞳孔12の前方において虚像を視認させるための装置である。この装置は、網膜走査型ディスプレイといわれる。
この画像表示装置1aは、外部から供給される映像信号Sに応じて強度変調された光束を生成する光束生成手段20を備え、さらに、その光束生成手段20と観察者の眼10との間には、光束生成手段20で生成された光束を画像表示のために水平方向及び垂直方向に走査すると共に、このように走査された光束(以下、「表示用走査光束」とする。)を瞳孔12へ出射する走査光束の収束点位置Bを走査する走査装置50を備えている。
また、画像表示装置1aは、この光束生成手段20と走査装置50とを、観察者の左右の瞳孔12にそれぞれ対応して設けており、これらは制御部100によって制御される。なお、制御部100は、画像表示装置1a全体の制御を統括すると共に、プログラムや設定情報を記憶しており、CPU101、ROM102、RAM103等から構成される。
さらに、この画像表示装置1aは、光束生成手段20や走査装置50の設定等を行なうための入力部110を備えている。
[光束生成手段20]
図1に示すように、光束生成手段20には、外部から供給される映像信号Sが入力され、それに基づいて画像を合成するための要素となる各信号を発生する映像信号供給回路21が設けられ、この映像信号供給回路21において、青(B)、緑(G)、赤(R)の各映像信号22a〜22cが生成され、出力される。また、映像信号供給回路21は、走査装置50で使用される水平同期信号23、垂直同期信号24及び奥行き信号25を出力する。
さらに、光束生成手段20は、映像信号供給回路21から出力される3つの映像信号(B,R,G)22a〜22cをそれぞれ光束にする光源部30と、これらの3つの光束を1つの光束に結合して任意の光束を生成するための光合成部40を備えている。
光源部30は、青色の光束を発生させるBレーザ34およびBレーザ34を駆動するBレーザ駆動回路31と、緑色の光束を発生させるGレーザ35およびGレーザ35を駆動するGレーザ駆動回路32と、赤色の光束を発生させるRレーザ36およびRレーザ36を駆動するRレーザ駆動回路33とを備えている。なお、各レーザ34,35,36は、例えば、半導体レーザや高調波発生機構付き固体レーザとして構成することが可能である。
光合成部40は、光源部30から入射するレーザ光を平行光にコリメートするように設けられたコリメート光学系41,42,43と、このコリメートされたレーザ光を合成するためのダイクロイックミラー44,45,46と、合成された光を光ファイバー120に導く結合光学系47とを備えている。
各レーザ34,35,36から出射したレーザ光は、コリメート光学系41,42,43によってそれぞれ平行化された後に、ダイクロイックミラー44,45,46に入射される。その後、これらのダイクロイックミラー44,45,46により、各レーザ光が波長に関して選択的に反射・透過させられる。
具体的には、Bレーザ34から出射した青色レーザ光は、コリメート光学系41によって平行光化された後に、ダイクロイックミラー44に入射させられる。Gレーザ35から出射した緑色レーザ光は、コリメート光学系42を経てダイクロイックミラー45に入射させられる。Rレーザ36から出射した赤色レーザ光は、コリメート光学系43を経てダイクロイックミラー46に入射させられる。
それら3つのダイクロイックミラー44,45,46にそれぞれ入射した3原色のレーザ光は、波長選択的に反射または透過して結合光学系47に達し、集光され光ファイバー120へ出力される。
[走査装置50]
図1に示すように、走査装置50は、光束生成手段20で生成された光束を画像表示のために水平方向及び垂直方向に走査する走査手段51と、この走査手段51によって走査された表示用走査光束を再度収束し、観察者の瞳孔12へ出射するリレー光学系90aと、リレー光学系90a内に配置される2次元ガルバノミラー93aを揺動するためのガルバノミラー駆動回路95aとを備えている。
[走査手段51]
走査手段51は、光合成部40から出射された光束の波面曲率を変調するための波面変調部60と、波面曲率が変調された光束を水平方向に走査する水平走査部70と、この水平走査部70によって水平方向に走査された光束を収束する第2のリレー光学系75と、第2のリレー光学系75を介して入射されるレーザ光束を垂直方向に走査する垂直走査部80とを備えている。
[波面変調部60]
波面変調部60は、光束生成手段20から光ファイバー120によって伝搬された光束を再度平行光にコリメートする第2のコリメート光学系61と、このようにコリメートされた光束を、透過光と、透過光の垂直方向に反射された反射光とに分離するビームスプリッタ62と、ビームスプリッタ62に反射された光束を収束する焦点距離fの凸レンズ63と、凸レンズ63に収束された光束を入射方向に反射する可動ミラー64とを備えている。
この波面変調部60は、さらに、可動ミラー64を、凸レンズ63に接近させるか又は凸レンズ63から離れる向きに変位させる波面変調駆動回路65を備えている。
以上のように構成された波面変調部60においては、光束生成手段20から入射した光束がビームスプリッタ62で反射し、凸レンズ63を通った後、可動ミラー64で反射する。そして、再度、凸レンズ63を通った後に、ビームスプリッタ62を透過して水平走査部70へ出射される。
この波面変調部60は、波面変調駆動回路65によって、凸レンズ63と可動ミラー64との間隔を変更することによって、第2のコリメート光学系61から入射して水平走査部70へ向かう光束の波面曲率を変更することができる。なお、この波面変調駆動回路65は、映像信号供給回路21から出力される奥行き信号25に基づいて駆動する。
[水平走査部70、垂直走査部80]
また、水平走査部70及び垂直走査部80は、波面変調部60から入射された光束を画像として投影可能な状態にするために、水平方向と垂直方向に走査して表示用走査光束とするものである。
水平走査部70は、光束を水平方向に走査するためのポリゴンミラー71と、このポリゴンミラー71を駆動させる水平走査駆動回路72とを有しており、垂直走査部80は、光束を垂直方向に走査するためのガルバノミラー81と、このガルバノミラー81を駆動させる垂直走査駆動回路82とを備えている。なお、水平走査駆動回路72と垂直走査駆動回路82は、映像信号供給回路21から出力される水平同期信号23と垂直同期信号24に基づいてそれぞれ駆動する。
また、水平走査部70と垂直走査部80との間での光束を中継する第2のリレー光学系75を備えており、波面変調部60から入射した光束は、ポリゴンミラー71によって水平方向に走査され、第2のリレー光学系75を通って、ガルバノミラー81によって垂直方向に走査されて、表示用走査光束として、リレー光学系90aへ出射される。
[リレー光学系90a]
リレー光学系90aは、凸レンズ91a,94aと第2のビームスプリッタ92a、2次元ガルバノミラー93aを有している。垂直走査部80から出射された表示用走査光束は、凸レンズ91aによって、それぞれの光束がその光束の中心線を相互に平行にされ、かつそれぞれ収束光束に変換される。そして、表示用走査光束のそれぞれの光束が収束して結像する面(以下、「結像面」とする。)に2次元ガルバノミラー93aが配置されており、第2のビームスプリッタ92aによって光路が変更されて2次元ガルバノミラー93aへ入射した光束は、このガルバノミラー93aで反射される。次に、このように反射されたそれぞれの光束は、凸レンズ94aによってほぼ平行な光束となると共に、これらの光束の中心線が観察者瞳孔に収束するように変換される。
なお、この第2のビームスプリッタ92aは、ハーフミラーで構成されており、斜面に誘電体多層膜の施された直角プリズムが2つ張り合わされたキューブ状の形状をなしている。そして、その斜面において、入射光の光量の約50%を直角に反射し、約50%を透過するようになっている。
2次元ガルバノミラー93aは、表示用走査光束のうち、水平走査部70及び垂直走査部80により光束が走査される表示用走査角の中心線である走査中心c0でこのリレー光学系90aに入射する光束が、第2のビームスプリッタ92aによって反射されて照射される点D1を中心として、ガルバノミラー駆動回路95aによって2次元的に揺動される。また、2次元ガルバノミラー93aが表示用走査光束の照射方向と垂直になる位置を中心として、揺動するように配置される。
また、このガルバノミラー駆動回路95aは、制御部100から出力される制御信号を受信し、この制御信号に基づいて2次元ガルバノミラー93aを揺動させる信号を2次元ガルバノミラー93aへ出力する。
ここで、この光学リレー系90aについて、図2を用いて具体的に説明する。図2は、表示用走査光束のうち、走査中心c0付近に位置する光束(以下、「光束c0」とする。)がリレー光学系90aに入射されたときの光束の様子を示す図である。
光束c0は、凸レンズ91aに入射されると、この凸レンズ91aによって、収束光束とされて、第2のビームスプリッタ92aによって反射され、その光束c0の結像面に配置された2次元ガルバノミラー93aに照射される。
そして、2次元ガルバノミラー93aが表示用走査光束の照射方向と垂直(以下、「基準位置」とする。)に位置しているときには、照射された光束c0は、この2次元ガルバノミラー93aによって、2次元ガルバノミラー93aに対して垂直方向に反射され、第2のビームスプリッタ92aを透過し、光路c1を通って、凸レンズ94aから観察者の瞳孔12へ出射される。なお、点B0は、2次元ガルバノミラー93aが基準位置にある場合の、表示用走査光束のそれぞれの光束の中心線が収束する位置(以下、「収束点位置」とする。)を示している。
また、2次元ガルバノミラー93aが表示用走査光束の照射方向に対して垂直方向から+θ1の角度だけ傾いた位置(以下、「+θ位置」とする。)にあるときに光束c0が入射すると、光束c0は2次元ガルバノミラー93aによって、光路c1に対して、2θ1の角度をもって反射され、第2のビームスプリッタ92aを透過し、光路a1を通って、凸レンズ94aに入射される。なお、点B1は、2次元ガルバノミラー93aが+θ位置にある場合の表示用走査光束の収束点位置を示している。
さらに、2次元ガルバノミラー93aが表示用走査光束の照射方向に対して垂直方向から−θ1の角度だけ傾いた位置(以下、「−θ位置」とする。)にあるとき、光束c0が2次元ガルバノミラー93aによって、光路c1に対して、−2θ1の角度をもって反射され、第2のビームスプリッタ92aを透過し、光路a2で凸レンズ94aに入射される。なお、点B2は、2次元ガルバノミラー93aが−θ位置にある場合の表示用走査光束の収束点位置を示している。
このように、ガルバノミラー駆動回路95aによって、2次元ガルバノミラー93aが垂直方向揺動角度−θ1〜+θ1で揺動されることにより、2次元ガルバノミラー93aに照射された光束c0は、光路a1〜a2の範囲内で垂直方向に光路変更が可能となる。そして、光路a1〜a2の範囲内の光束は、凸レンズ94aを通って、点B1〜B2の範囲の表示用走査光束の収束点位置にそれぞれ同一の入射角で瞳孔12入射され、瞳孔12を通して網膜14上のE1点で収束する。
また、図3に示すように、表示用走査光束のうち、垂直方向に所定角度θ3をもって凸レンズ91aへ入射する光束(以下、「光束θ3」とする。)は、凸レンズ91aを通って、その光束θ3の中心線が平行にされ、かつその光束θ3は収束光束とされる。そして、光束θ3は、第2のビームスプリッタ92aによって反射され、その光束θ3の結像面に配置された2次元ガルバノミラー93aに照射される。
そして、光束θ3は、2次元ガルバノミラー93aによって反射され、第2のビームスプリッタ92aを透過し、凸レンズ94aに入射されるが、入射された光束θ3は、2次元ガルバノミラー93aが基準位置にあるときはその中心線が光路c3を通り、+θ1位置にあるときはその中心線が光路a3を通り、−θ1位置にあるときはその中心線がa4の光路を通って、凸レンズ94aに入射される。
このように、2次元ガルバノミラー93aに照射された光束θ3は、ガルバノミラー駆動回路95aによって、2次元ガルバノミラー93aを垂直方向揺動角度−θ1〜+θ1で揺動させて、光束θ3の中心線をa3〜a4の範囲内で垂直方向に光路変更可能としており、このように光路変更された光路a3〜a4の範囲内の光束θ3は、それぞれ凸レンズ94aを通って、点B1〜B2の範囲の表示用走査光束の収束点位置に同一の入射角で瞳孔12へ入射され、瞳孔12を通して網膜14上のE2点で収束する。
以上のように、この2次元ガルバノミラー93aの揺動によって、観察者の瞳孔12への入射する表示用走査光束の入射角度を変えることなく、表示用走査光束の収束点位置を走査することができる。したがって、走査手段51から出射される表示用走査光束に影響を与えることなく、その収束点位置を移動させることができ、その結果、この2次元ガルバノミラー93aを揺動走査することによって瞳孔12へ投入される表示用走査光束の実効的直径を拡大する。なお、2次元ガルバノミラー93aによって、第1の方向の走査と第2の方向の走査とが時間に対して正弦波状に走査される。
また、図2、図3においては、垂直方向の表示用走査光束が2次元ガルバノミラー93aで走査されている状態を示しているが、水平方向へも同様に2次元ガルバノミラー93aによって走査される。なお、ここでは、2次元ガルバノミラー93aがガルバノミラー駆動回路95aによって水平方向に揺動される水平方向揺動角度を−θ2〜+θ2とする。
このように、2次元ガルバノミラー93aによって、水平方向および垂直方向に走査された表示用走査光束は、観察者の瞳孔に対する入射角は変更されずに、その収束点位置が2次元的に走査されることになることから、瞳孔12へ投入される表示用走査光束の実効的直径を拡大することが可能となり、観察者の瞳孔12位置の変動がある場合であっても、観察者の瞳孔12へ適切に表示用走査光束を投入することが可能となる。
[リレー光学系90b]
次に、リレー光学系90bにおいて、音響光学偏向器93bを用いた画像表示装置1bについて、図面を参照して説明する。
図4は、このような音響光学偏向器93bを用いた画像表示装置1bの全体的な構成を示した図である。ここで、リレー光学系90bにおいて2次元ガルバノミラー93aを用いた上述の画像表示装置1aの構成と同一のものには、基本的に同一符号を用いており、説明を省略する。
図4に示すように、この画像表示装置1bのリレー光学系90bは、凸レンズ91b、94bと、音響光学偏向器93bを有している。垂直走査部80から出射された表示用走査光束は、凸レンズ91bによって、それぞれの光束がその光束の中心線を相互に平行にされ、かつそれぞれ収束光束に変換される。そして、表示用走査光束のそれぞれの光束が収束して結像する面(以下、「結像面」とする。)に音響光学偏向器93b配置されており、音響光学偏向器93bへ入射した光束は、この音響光学偏向器93bによって、それぞれの光束の中心線を偏向する。このように偏向された光束は、凸レンズ94bによってほぼ平行な光束となると共に、これらの光束の中心線が観察者瞳孔に収束するように変換される。
ここで、音響光学偏向器93bは、弾性波走行面に直交する方向に光を入力する型式の音響光学偏向器であり、この音響光学偏向器93bに入射した表示用走査光束は、音響光学偏向器駆動回路95bによる音響光学偏向器93bの制御によって、2次元的に(偏向)走査されて出射される。この音響光学偏向器駆動回路95bは、制御部100aから出力される制御信号を受信し、この制御信号に基づいて音響光学偏向器93bを駆動制御する。
図5に示すように、表示用走査光束のうち、水平走査部70及び垂直走査部80により光束が走査される走査角の中心線である走査中心c0付近に位置する光束(以下、「光束c0」とする。)は、凸レンズ91bによって音響光学偏向器93bに結像、すなわち焦点を結ぶように変換される。
このように音響光学偏向器93bへ入射された光束c0は、音響光学偏向器93bによって、その光束c0の中心線方向を基準とした角度−θ4〜+θ4の範囲内で少なくともいずれかの1つの角度で走査されて、凸レンズ94bを通って、観察者の瞳孔12へ出射される。なお、この凸レンズ94bは、音響光学偏向器93bから広がる形で入射された光束c0を平行にするとともに、光路d1を通って、その光束の中心線を観察者の瞳孔12位置で収束させるように構成及び配置されている。
例えば、音響光学偏向器93bによって、光束c0の入射方向に対して角度−θ4で走査されたときには、凸レンズ94bによって、d1の光路と平行なb1の光路を通って、観察者の瞳孔12に入射する。一方、音響光学偏向器93bによって、表示用走査光束の入射方向に対して角度+θ4で走査されたときには、凸レンズ94bによって、d1の光路と平行なb2の光路を通って、観察者の瞳孔12に入射する。
このように、音響光学偏向器93bに入射した光束c0は、音響光学偏向器駆動回路95bによって、垂直方向走査角度−θ4〜+θ4の範囲内で出射するように音響光学偏向器93bを駆動することによって、表示用走査光束をb1〜b2の範囲内で表示用走査光束を垂直方向に走査するようにしている。このように走査された光束c0は、凸レンズ94bによって、b1〜b2の範囲の光路を通って、光束収束点位置B3〜B4の範囲で、瞳孔12に同一の入射角で入射され、瞳孔12を通して網膜14上の点E1で収束する。
また、図6に示すように、表示用走査光束のうち、所定角度θ3で凸レンズ91bに入射した光束(以下、「光束θ3」とする。)は、凸レンズ91bでその光束の中心線が平行にされ、かつ収束光束に変換される。そして、この光束θ3は、音響光学偏向器93bによって、その垂直方向の走査中心d2を基準とした角度−θ4〜+θ4の範囲内で走査されて、凸レンズ94bによってその中心線がb3〜b4範囲内の光路を通り、光束収束点位置B3〜B4の範囲内で、瞳孔12に同一の入射角で入射され、瞳孔12を通して網膜14上の点E2で収束する。
このように、音響光学偏向器93bによって、観察者の瞳孔12への入射する表示用走査光束の入射角度を変えることなく、表示用走査光束の収束点位置を走査することができる。したがって、走査手段51から出射される表示用走査光束に影響を与えることなく、その収束点位置を移動させることができ、その結果、この音響光学偏向器93bを走査することによって瞳孔12へ投入される表示用走査光束の実効的直径を拡大する。
また、図5、図6においては、垂直方向の走査光束が点線及び実線として音響光学偏向器93bで走査されている状態を示しているが、水平方向へも同様に音響光学偏向器93bによって(偏向)走査される。なお、ここでは、音響光学偏向器93bが音響光学偏向器駆動回路95bによって水平方向に走査される水平方向走査角度−θ5〜+θ5とする。
このように、音響光学偏向器93bによって、水平方向および垂直方向に走査された表示用走査光束は、観察者の瞳孔に対する入射角は変更されずに、その収束点位置が2次元的に走査されることになることから、瞳孔12へ投入される表示用走査光束の実効的直径を拡大することが可能となり、観察者の瞳孔12位置の変動がある場合であっても、観察者の瞳孔12へ適切に表示用走査光束を投入することが可能となる。
ここで、2次元ガルバノミラー93aや音響光学偏向器93bなどの走査部93によって、表示用走査光束を水平方向に走査するための走査周波数は、走査光束を垂直方向に走査するための走査周波数よりも高速となるように、走査部93によって走査するように構成されている。観察者の瞳孔12は、一般に上下方向よりも左右方向の変化の方が大きいため、観察者の瞳孔12へ適切に表示用走査光束を投入することが可能となる。
また、走査部93による水平方向の走査の周波数は、垂直走査部80による垂直走査の周波数以上になるように設定されている。したがって、網膜14上に投影した画像のちらつき、すなわちフリッカーを観察者の気にならない程度まで抑えることが可能となる。なお、走査部93の走査周波数は、ガルバノミラー駆動回路95aや音響光学偏向器駆動回路95bなどの駆動回路を介して、制御部100からの信号で制御される。
また、走査部93による水平方向の走査の周波数は、水平走査部70による水平走査の周波数の非整数倍の関係とし、垂直方向の走査の周波数は、垂直走査部80による垂直走査の周波数の非整数倍の関係になるように設定されている。したがって、所定の画像ドット位置のタイミングで固定的となることを防止することができ、観察者の瞳孔への走査光束の投入をより適切に行うことができる。
また、走査部93による水平方向及び垂直方向の走査の周波数は、それぞれ水平走査部70による水平走査の周波数及び垂直走査部80による垂直走査の周波数の半整数倍の関係とすれば、観察者の瞳孔への走査光束の投入をより適切に行うことができる。
また、このような走査部93による水平方向及び垂直方向の走査の周波数は、時間に対して正弦波状に走査するようにすれば、走査部93にガルバノミラーなどを用いることが容易となり、その構成が簡易になる。
また、本実施の形態では、走査部93による2次元的な走査を、水平方向への走査と、垂直方向への走査として説明したが、この2つの走査は、交差するものであればよく、これに限られない。すなわち、走査部93による2次元的な走査を、第1の方向への走査(以下、「第1走査」とする。)と、この第1の方向と交差する第2の方向への走査(以下、「第2走査」とする。)とにより構成し、第1走査が第2走査よりも高速であるようにすればよい。
さらに、走査部93による第1走査と第2走査とのうちの少なくとも一方を、瞳孔12の中心付近の滞在時間確率が、周辺部のそれに比較して大きくなるように走査するようにすることによって、このようにすれば、観察者の瞳孔位置が時間的に多く滞在する位置に、走査光束の収束点位置を長期滞在することができるため、観察者の瞳孔への走査光束の投入をより適切に行うことができる。
また、走査部93による光束収束点の移動範囲を、図7に示すように、第1走査の方向が長く少なくとも一つの楕円形状の範囲としてもよく、又少なくとも一つの長方形の範囲とするようにしてもよい。このようにすれば、観察者の瞳孔位置の変動が大きい第1走査方向、すなわち水平方向を長くすることができるため、観察者の瞳孔への走査光束の投入をより適切に行うことができる。なお、図7に示す点Bは表示用走査光の収束点位置を表している。
[表示用走査光を走査する周波数の設定動作]
次に、以上のように構成された画像表示装置1a,bについて、走査部93の走査周波数を設定する動作について、図8を参照して具体的に説明する。なお、画像表示装置1bについては、走査部93が2次元ガルバノミラー93aか音響光学偏向器93bかの相違であるため、本実施の形態においては、画像表示装置1aについてのみ説明する。
なお、画像表示装置1a,bにおいて、図示しない電源スイッチをONにすると、制御部100は、CPU101によって、ROM102等に記憶されたプログラム(本発明の周波数設定動作プログラムを含む)を読み出して実行することにより、画像表示装置1a全体を統括制御し、かつ、本発明の画像信号検出手段、画像信号周波数検出手段、設定手段、移動範囲設定手段等として機能させるようになっている。
次に、制御部100は、画像信号検出手段として、画像信号入力手段としての映像信号供給回路21へ映像信号(画像信号)Sが入力されているかどうかを判定する(ステップS1)。映像信号供給回路21には、映像信号Sを検出する映像信号検出部(図示せず)を有している。
映像信号供給回路21へ映像信号Sが入力されていると判定する(ステップS1:Y)と、制御部100は、画像信号周波数検出手段として、映像信号供給回路21に入力されている映像信号Sの同期周波数を判定する(ステップS2)。なお、映像信号Sには、例えば50Hzの同期周波数や60Hzの同期周波数を持つ場合などがある。
続いて、制御部100は、表示用走査光束の実効的直径を拡大(ここでは、「瞳拡大」とする。)するため、設定手段として、2次元ガルバノミラー93aを揺動させるための走査周波数(以下、「揺動用走査周波数」とする。)を、映像信号Sの同期周波数に応じた周波数に決定する(ステップS3)。
次に、制御部100は、揺動用走査周波数の設定を観察者であるオペレータに問い合わせるために、その揺動用走査周波数の設定ための映像信号を映像信号供給回路21へ出力する。このように出力された映像信号は、光束生成手段20によって強度変調された光束として生成され、続いて走査装置50によって表示用走査光束とされ、リレー光学系90aを介して、オペレータの瞳孔12へ出射される。オペレータにおいては、揺動用走査周波数の設定ための映像信号の虚像が視認される(ステップS4)。なお、別途表示部を設けて、その揺動用走査周波数の設定ための映像信号を表示するようにしてもよい。
続いて、制御部100は、観察者からの入力部110への操作によって、オペレータの指示があるかどうかを判定する(ステップS5)。
揺動用走査周波数の設定について、オペレータの指示があったと判定(ステップS6:Y)と判定すると、制御部100は、そのオペレータの入力部110への入力に応じた揺動用走査周波数の設定を行なう(ステップS6)。なお、この揺動用走査周波数は、画像信号周波数検出手段が検出した同期周波数に応じた範囲内で設定を可能としている。例えば、画像信号周波数検出手段によって同期周波数が60Hzであると検出されると、制御部100は、揺動用走査周波数を60Hz以下には設定できないように制限する。
一方、揺動用走査周波数の設定について、オペレータの指示がないと判定(ステップS6:Y)と判定すると、制御部100は、同期周波数に応じた揺動用走査周波数の初期値を記憶手段(ROM102、RAM103等)から取り出して、揺動用走査周波数の設定を行なう(ステップS7)。
以上のように、2次元ガルバノミラー93aの揺動用走査周波数の設定が行なわれると、制御部100は、その設定内容に従った制御信号をガルバノミラー駆動回路95aへ出力する。これによって、2次元ガルバノミラー93aは、設定された揺動用走査周波数での揺動を開始する(ステップS8)。なお、この設定情報は、制御部100によって、記憶手段(ROM102、RAM103等)へ記憶される。
以上のように、揺動用走査周波数の設定を観察者であるオペレータが設定することができるようにしたので、オペレータに応じて、表示用走査光束の実効的直径を拡大することが可能となり、観察者毎に異なる瞳孔12位置の変動に応じて、観察者の瞳孔12へ適切に表示用走査光束を投入することが可能となる。
なお、左眼への表示用走査光束の入射と右眼への表示用走査光束は、同一方向になるように、制御部100によって制御される。したがって、表示用走査光束を両眼に適切に出射することができる。ただし、揺動用走査周波数の設定は、入力部110への入力によって、左眼、右眼とを別々の周波数とすることができるようにしてもよい。このようにすれば、観察者に応じて適切に表示用走査光束を投入することが可能となる。
また、本実施形態においては、第1の方向とこの第1の方向と交差する第2の方向とに走査することによって、走査部93による表示用走査光束の収束点位置の変更を行ったが、いずれか一方の方向の走査、例えば、観察者の瞳孔12の動きが大きい水平方向の走査だけとしてもよい。
また、上記実施形態では、入力部110により走査周波数を設定することとしているが、制御部100は、移動範囲設定手段として、入力部110から入力された移動範囲を記憶部へ設定し、この設定内容にしたがい操作部93を動作させ、表示用走査光束の収束点位置を変更することができる。このようにすることで、観察者に応じて瞳孔12への表示用走査光束の投入をより適切に行うことが可能となる。なお、移動範囲は、走査部93の走査範囲(たとえば、θ1、θ2、θ4、θ5など)などによって設定される。
本発明の一実施形態に係る画像表示装置の全体的な構成を示した図である。 図1に示す画像表示装置において、リレー光学系を経て瞳孔に入射する表示用走査光束を説明するための光路図である。 図1に示す画像表示装置において、リレー光学系を経て瞳孔に入射する表示用走査光束を説明するための光路図である。 本発明の一実施形態に係る別の画像表示装置の全体的な構成を示した図である。 図4に示す画像表示装置において、リレー光学系を経て瞳孔に入射する表示用走査光束を説明するための光路図である。 図4に示す画像表示装置において、リレー光学系を経て瞳孔に入射する表示用走査光束を説明するための光路図である。 本発明の一実施形態に係る画像表示装置から出射する表示用走査光束の瞳孔での収束点位置を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る画像表示装置の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1a,1b 画像表示装置
2 光束生成手段
51 走査手段
90 リレー光学系
93 走査部

Claims (14)

  1. 観察者の瞳孔へ光束を出射し、その光束によって網膜上に画像を投影して画像を表示する画像表示装置であって、
    前記画像に応じて強度変調された光束を生成して出力する光束生成手段と、
    前記光束生成手段により出力された光束を2次元的に走査して走査光束とする走査手段と、
    前記走査手段によって走査された前記走査光束を再度収束して前記瞳孔へ出射するリレー光学系とを備え、
    前記リレー光学系には、
    該リレー光学系内における前記走査光束の結像面に配置されると共に、前記瞳孔へ出射する前記走査光束の収束点位置を2次元的に走査する走査部が設けられる
    ことを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記走査部は、その揺動によって、前記走査光束の収束点位置を2次元的に走査する2次元ガルバノミラーであることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記走査部は、弾性波走行面に直交する方向に光を入力する型式の音響光学偏向器であることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  4. 前記走査部による2次元的な走査が、第1の方向への第1走査と、前記第1の方向と交差する第2の方向への第2走査とにより構成され、
    前記第1走査が前記第2走査よりも高速であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  5. 前記第1の方向は略水平方向であり、前記第2の方向は略垂直方向であることを特徴とする請求項4に記載の画像表示装置。
  6. 前記走査部の2次元的な走査の周波数は、前記走査手段による垂直方向の走査周波数以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  7. 前記走査部による前記第1走査の周波数は、前記走査手段による水平方向の走査の周波数よりも大きいことを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  8. 前記走査部による第1走査の周波数と前記走査手段による水平方向の走査の周波数とが非整数倍の関係をなし、
    前記走査部による第2走査の周波数と前記走査手段による垂直方向の走査の周波数とが非整数倍の関係をなしていることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  9. 前記走査部による第1走査の周波数と前記走査手段による水平方向の走査の周波数とが半整数倍の関係をなし、
    前記走査部による第2走査の周波数と前記走査手段による垂直方向の走査の周波数とが半整数倍の関係をなしていることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  10. 前記走査部による前記第1走査と前記第2走査とのうちの少なくとも一方が、時間に対して正弦波状に走査することを特徴とする請求項4〜9のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  11. 前記走査部による前記第1走査と前記第2走査とのうちの少なくとも一方が、前記瞳孔の中心付近の滞在時間確率が、周辺部のそれに比較して大きくなるように走査されることを特徴とする請求項4〜10のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  12. 前記走査部による光束収束点の移動範囲を、前記第1走査方向が長い長方形状又は楕円形状の範囲としたことを特徴とする請求項4〜11のいずれかに1項に記載の画像表示装置。
  13. 画像信号を入力する画像信号入力手段と、
    前記画像信号入力手段に入力される前記画像信号の同期周波数を検出する画像信号周波数検出手段と、
    前記走査部による前記第1走査と前記第2走査とを、前記画像信号周波数検出手段に応じて設定する設定手段とを
    備えたことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  14. 前記走査部による光束収束点の移動範囲を入力するための入力手段と、
    前記入力手段により入力された移動範囲を設定する移動範囲設定手段と、
    前記移動範囲設定手段によって設定された移動範囲を前記走査部による光束収束点の走査範囲とすることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の画像表示装置。

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