JP2006250415A - 凝縮水中和器およびこれを備えた給湯装置 - Google Patents

凝縮水中和器およびこれを備えた給湯装置 Download PDF

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Abstract

【課題】凝縮水の中和処理に利用される中和剤が凝縮水用の排出口に入り込んで詰まりを生じるといった不具合を適切に解消することが可能な凝縮水中和器を提供する。
【解決手段】凝縮水中和器Aは、中和剤収容室22の凝縮水流れ方向終端の終端壁26に設けられている凝縮水通過用のスリット28Aと、このスリット28Aを通過した凝縮水が流入するように中和剤収容室22よりも凝縮水流れ方向下流部分に形成され、かつ排出口24が連通して設けられている補助室23と、この補助室23のうち、排出口24よりも凝縮水流れ方向上流に設けられており、かつ中和剤1がスリット28Aを通過して補助室23の上流部分の底部27a上に流入してきたときに、この中和剤1が底部27aから排出口24に向けて移動することを抑制するように、底部27aから上向きに起立している起立壁部46とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃焼ガスの温度が露点以下となることにより発生する酸性の凝縮水を中和剤を用いて中和処理するための凝縮水中和器、およびこれを備えた給湯装置に関する。
給湯装置としては、いわゆる潜熱回収型の熱交換器を備えたものがある。このタイプの給湯装置においては、燃焼器によって発生された燃焼ガスの顕熱が熱交換器によって回収されることに加え、燃焼ガスの潜熱(より正確には、燃焼ガス中の水蒸気の潜熱)も回収される。したがって、潜熱回収を行なわないものと比較すると、熱交換効率を高くすることができる。前記した潜熱回収がなされると、燃焼ガス中の水蒸気が凝縮し、多量の凝縮水が発生するが、一般的に、この凝縮水は、燃焼ガス中の硫黄酸化物や窒素酸化物などを吸収したPH3程度の強酸性となる。凝縮水を強酸性のまま一般配管中に排水させたのでは、その配管に腐食などが生じる他、水質汚染などの環境悪化を招く。
そこで、従来においては、中和剤を内部に収容した中和器を給湯装置に組み付けて、給湯装置において発生した凝縮水を前記中和器を利用して中和させる手段が用いられている(たとえば、特許文献1,2を参照)。このような手段によれば、凝縮水が強酸性のまま廃棄されないようにすることができる。
しかしながら、前記従来技術においては、次に述べるような問題点が生じていた。
すなわち、前記中和器は、合成樹脂製などの容器内に、粒状の中和剤が充填された構造を有しており、前記容器には、中和剤によって中和処理された凝縮水を容器外部に排出させるための排出口が形成されている。前記中和剤としては、たとえば粒状の炭酸カルシウムが用いられる。このような構造の中和器においては、前記中和剤が前記排出口に入り込むことを防止することが望まれる。中和剤が排出口に入り込むと、排出口に詰まりを生じて凝縮水のスムーズな排出が困難となり、また多くの中和剤が外部に流出することも好ましくないからである。とくに、排出口にポンプを配管接続し、このポンプによって凝縮水を強制排出させるようにした場合、中和剤の流出は、ポンプを故障させる原因にもなる。
これに対し、従来では、そのようなことを簡易な構造により適切に防止し得る手段は提案されていないのが実情であった。従来においては、中和剤が排出口に詰まることを防止するための手段として、容器の中和剤収容部分と排出口との間の部分に、凝縮水を通過させるためのスリットを形成したものがある。このスリットの開口幅は、中和剤のサイズよりも小寸法とされており、本来ならば、中和剤は前記スリットを通過しないはずである。ところが、前記中和剤は、容器内に投入される際の衝撃などに起因して割れや欠けを生じ、そのサイズが前記スリットの開口幅よりも小さくなる場合がある。また、前記中和剤は、中和器が長期間使用されて酸性の凝縮水との接触頻度が多くなるにしたがって徐々に痩せていくため、このことに起因して前記スリットの開口幅よりも小さくなる場合もある。従来においては、このような事態が生じると、中和剤がスリットを通過し、凝縮水と一緒に排出口に入り込む問題を生じていた。また、中和剤が排出口に入り込む現象は、中和器を使用しているときに限らず、運搬中の振動などに起因して生じる場合もあった。
なお、従来においては、たとえば特許文献3に記載された中和器もある。同文献に記載された中和器は、サイフォン管を備えており、中和器内に貯留された凝縮水をサイフォンの原理を利用して外部に排出させるようにしたものである。このサイフォン管の上端開口部は、中和器の底部と比較すると、かなり高い位置にあるために、この上端開口部に対しては中和剤が進入し難くなる。ところが、このような手段において、サイフォンの原理を利用して凝縮水の排出を行なわせるには、容器内に貯留される凝縮水の水位をサイフォン管の上端高さ以上まで上昇させる必要がある。また、中和器内部を略完全な気密状態に維持することも要求される。したがって、前記手段を採用して凝縮水の排出を適切に行なわせるためには、中和器の設計、製作に際して、かなり多くの制約を受けることとなり、前記手段を簡易に採用することは難しい。そして、前記手段では、排出口に相当するサイフォン管の上端開口部が非常に高い高さにあるために、たとえば気密性が悪いなどの理由からサイフォン原理がうまく作用しない場合には、容器内の凝縮水を外部に排出することが全くできなくなる。
特開2001−336826号公報 特開2003−320380号公報 特開平9−26285号公報
本発明は、前記した事情のもとで考え出されたものであって、凝縮水の中和処理に利用される中和剤が凝縮水用の排出口に入り込んで詰まりを生じるといった不具合を適切に解消することが可能な凝縮水中和器、およびこれを備えた給湯装置を提供することをその課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明の第1の側面により提供される凝縮水中和器は、燃焼ガスの温度低下によって発生する凝縮水が内部に導入され、かつ前記凝縮水を中和するための粒状の中和剤が収容された中和剤収容室を内部に形成している容器と、この容器に設けられており、かつ前記中和剤収容室を通過した凝縮水を前記容器の外部に排出させるための排出口と、を備えている、凝縮水中和器であって、前記中和剤収容室の凝縮水流れ方向終端の終端壁に設けられている凝縮水通過用のスリットと、このスリットを通過した凝縮水が流入するように前記中和剤収容室よりも凝縮水流れ方向下流部分に形成され、かつ前記排出口が連通して設けられている補助室と、この補助室のうち、前記排出口よりも凝縮水流れ方向上流に設けられており、かつ前記中和剤が前記スリットを通過して前記補助室の上流部分の底部上に流入してきたときに、この中和剤が前記底部から前記排出口に向けて移動することを抑制するように、前記底部から上向きに起立している起立壁部と、を備えていることを特徴としている。
このような構成によれば、容器の中和剤収容室に収容されている中和剤が、その中和剤収容室の終端壁のスリットを通過して、補助室の上流部分の底部上に流入したとしても、この補助室には、前記底部から上向きに起立した起立壁部が設けられており、この起立壁部が前記中和剤をそれ以上下流側に流れないようにする作用を発揮することとなる。中和剤としては、たとえば炭酸カルシウムが使用されるが、この炭酸カルシウムは凝縮水よりも比重が大きいために、この中和剤が補助室内に流入した凝縮水の水面に浮くなどして前記起立壁部を容易に越えることもない。このように、本発明によれば、仮に中和剤が中和剤収容室の終端壁のスリットを通過したとしても、この中和剤が起立壁部の下流側に移動することは適切に抑制され、排出口に向けて進行しないようにすることができる。その結果、中和剤に割れや欠けが発生した場合、あるいは長期使用により中和剤が痩せてそのサイズが小さくなった場合などであっても、これら中和剤が排出口に入り込んで詰まりを生じたり、あるいは外部に排出されるといった不具合を生じないようにすることが可能となる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記起立壁部は、前記補助室を、前記終端壁寄りの第1空間部と、この第1空間部よりも凝縮水流れ方向下流の第2空間部とに仕切るように、前記底部から前記補助室の上壁部にわたって形成されているとともに、この起立壁部には、前記中和剤の通過を抑制しつつ、前記第1空間部から前記第2空間部への凝縮水の通過を可能とする追加のスリットが設けられている。
このような構成によれば、中和剤が中和剤収容室の終端壁のスリットを通過すると、この中和剤は補助室の第1空間部に流入することとなるが、この中和剤は、起立壁部に設けられている追加のスリットを通過しない限りは、それよりも下流の第2空間部内には進行せず、かつ排出口に向けて進行しないこととなる。したがって、排出口に中和剤が入り込む可能性をより少なくすることができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記追加のスリットは、前記終端壁のスリットよりも開口幅が小さくされている。ここで、前記開口幅とは、スリットの短手方向の開口幅の意である。
このような構成によれば、中和剤が終端壁のスリットの開口幅よりも小さいサイズであって、この終端壁のスリットを通過したとしても、その下流に位置する追加のスリットは、その開口幅がさらに小さくなっているために、前記中和剤はこの追加のスリットを通過し難くなる。したがって、排出口に中和剤が入り込むことがより徹底的に防止される。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記終端壁のスリットは、前記終端壁の下部寄りに設けられており、前記追加のスリットの下端は、前記終端壁のスリットの上端よりも高い高さとされている。
このような構成によれば、中和剤が終端壁のスリットの上端近傍を通過した場合であっても、前記追加のスリットの下端はそれよりも高い位置にあるため、前記中和剤は前記追加のスリットの形成箇所に到達し難い。したがって、中和剤が追加のスリットを通過することをより確実に防止することが可能となる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記容器は、ブロー成形品であり、かつ前記終端壁および前記起立壁部は、ともに前記容器の互いに対向する一対の側壁部の一部分どうしを接近させるように屈曲させていることによって形成されており、それら一部分どうしの間に隙間を形成することによって前記終端壁のスリットおよび前記追加のスリットが形成されている。
ブロー成型の手法を用いて容器を製造すれば、その製造コストを廉価にするのに好適となり、前記構成によれば、そのような効果が得られる。また、前記構成によれば、そのようなブロー成型の手法を用いながらも、スリットを備えた終端壁、および追加のスリットを有する起立壁部のそれぞれを容易かつ適切に形成することが可能である。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記終端壁のうち、前記終端壁のスリットよりも高い位置に設けられており、かつ前記補助室と前記中和剤収容室とを連通させる連通孔をさらに備えている。
このような構成によれば、容器の中和剤収容室から補助室に凝縮水が流れる際に、前記連通孔を利用して前記補助室内の空気を中和剤収容室に流入させることができる。このようにすると、補助室内が完全に気密状態にされている場合とは異なり、補助室への凝縮水の流入がスムーズに行なわれ、凝縮水の排出処理もスムーズとなる。また、この凝縮水中和器が寒冷地において使用されているときには、中和剤収容室内の底部に残存している凝縮水が凍結し、かつこの凍結状態のまま凝縮水中和器が使用される場合がある。このような場合において、前記凍結部分が前記連通孔よりも下方領域であれば、中和剤収容室内の凝縮水を前記連通孔から補助室に流出させることが可能となる。このように、前記連通孔については、凍結時における凝縮水流通口として機能させることもできる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記補助室は、前記排出口にポンプを備えた配管が接続され、かつ前記ポンプによって凝縮水の流れが止められているときに、この補助室に流入してきた凝縮水を貯留可能であり、かつこの貯留された凝縮水の液面レベル検出手段を備えている。
このような構成によれば、中和処理を終えた凝縮水が補助室に一定量貯留されると、これが前記液面レベル検出手段により検出されてポンプが駆動し、前記凝縮水が強制排出されるといった構造が実現可能となる。この場合、ポンプは間欠運転されることとなるため、ポンプを連続運転させる場合と比較すると、その寿命をかなり長くすることができる。
本発明の第2の側面により提供される給湯装置は、燃焼器と、この燃焼器によって発生された燃焼ガスとの熱交換を行なうための水管を有する熱交換器と、前記熱交換により発生する凝縮水を中和するための凝縮水中和器と、を備えている、給湯装置であって、前記凝縮水中和器として、本発明の第1の側面により提供される凝縮水中和器が用いられていることを特徴としている。
このような構成によれば、本発明の第1の側面により提供される凝縮水中和器について述べたのと同様な効果が得られる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
図1〜図3は、本発明に係る凝縮水中和器の一実施形態を示している。図1によく表われているように、本実施形態の凝縮水中和器Aは、中和剤1を収容した容器2を備えている。中和剤1は、たとえば粒状の炭酸カルシウムである。
容器2は、ポリプロピレンあるいはその他の合成樹脂製のブロー成形品である。この容器2は、2つの凝縮水用の導入口21を有するヘッダ部H、中和剤収容室22、補助室23、この補助室23に取り付けられた液面検出器51、および補助室23に連通して設けられた凝縮水用の排出口24を備えている。
ヘッダ部Hは、容器2の上部に設けられており、その上壁部40には2つの筒状部21aが起立形成されている。各筒状部21aの開口が、凝縮水の導入口21である。2つの導入口21は、後述するように、給湯装置Bの2箇所で発生された凝縮水をこの容器2内に導くのに利用される。筒状部21aは、凝縮水を供給してくるパイプを嵌合させて接続するのに利用される。凝縮水が各導入口21aから容器2内に流入すると、この凝縮水は中和剤1どうしの隙間を通過しつつ容器2内を一定の経路で流通し、その過程において中和され、最終的に排出口24から容器2の外部に排出される。
ヘッダ部Hには、凝縮水の液面の異常上昇を検出するための一対の電極50も設けられている。これらの電極50は、たとえばステンレス製のネジ体をヘッダ部Hの上壁部40にねじ込むことにより設けられており、これらの電極50の下端先端部は上壁部40よりも下方に突出している。図面には示されていないが、これら一対の電極50の上部には、電圧が印加された一対の配線コードが接続されている。これら一対の電極50は、容器2内に詰まりのない正常時には凝縮水に浸漬しておらず、これらの間は電気的に非導通状態にある。これに対し、容器2内に詰まりが生じ、凝縮水の液面レベルが異常上昇すると、それら一対の電極50の先端部がともに凝縮水に浸漬して電気的に導通する。このことにより、所定の信号出力がなされ、異常の旨を判別することが可能となる。
ヘッダ部Hのうち、上壁部40の下方の電極50が突出している部分、およびその周辺部分は、中和剤1の進入が規制された空間部41として形成されている。図2(b)によく表われているように、容器2の上部の両側壁部25aの互いに対向する一部分25a'どうしは接近しており、細い幅L1に絞られたスリット部42が形成されている。このスリット部42は、その幅L1がたとえば後述するスリット28Aの開口幅s1と略同一であり、空間部41と中和剤収容室22との間において凝縮水は通過させるものの、中和剤収容室22から空間部41への中和剤1の通過は阻止する。空間部41に中和剤1が存在したのでは、電極50と中和剤1とが接触してそれらの間が導通し、凝縮水の水位が本来の異常水位ではないにも拘わらず、異常水位であると誤検出される虞れを生じるが、本実施形態によれば、そのような虞れが回避される。また、電極5に対する中和剤1の衝突を回避して、電極5の保護を図ることもできる。
図1に示すように、中和剤収容室22は、上下2段に形成されている。上段部22aは、前記したヘッダ部Hに連設されており、その上部には中和剤1用の投入口43が設けられている。この投入口43は、常時は蓋43aによって閉塞されている。上段部22a内には、適当な高さの2つの仕切部44a,44bが設けられている。仕切部44aは、その下端と上段部22aの底壁部45aとの間、およびその上端と上壁部45bとの間に、それぞれ隙間を形成するように設けられている。仕切部44bは、仕切部44aよりも凝縮水流れ方向下流において底壁部45aから上向きに起立している。ヘッダ部Hから矢印N1に示す下向きに進行した凝縮水は、その後矢印N2,N3に示すように、仕切部44aの下方の隙間を通過した後に、仕切部44bの上端を越えてから上段部22aの終端領域220に進むようになっている。
中和剤収容室22の下段部22bは、上段部22aの終端領域220の下部に繋がっており、この終端領域220から斜め下方に向けて延びている。補助室23は、下段部22bに繋がり、かつ上段部22bの下方に位置するように設けられている。ただし、本実施形態では、図2によく表われているように、下段部22bおよび補助室23は、上段部22bに対して適当な寸法L2だけ容器2の厚み方向にオフセットされている。このような構成によれば、給湯装置内の屈曲した空間スペースを有効に利用して、この凝縮水中和器Aを効率良く配置することが可能となる。もちろん、オフセットの寸法L2は、実際の空間スペースの屈曲形状に対応するように適宜選択することができる。
容器2の下段部分には、中和剤収容室22の凝縮水流れ方向終端を規定する終端壁26が設けられている。この終端壁26は、容器2の底部27aから上方に起立しており、その下部寄り領域には、凝縮水を通過させるためのスリット28Aが形成されている。図3(a),(b)に示すように、終端壁26は、容器2の下段部分において容器2の厚み方向に対向する一対の側壁部25bのそれぞれの一部25b'が、容器2の厚み方向内方寄りに接近していることにより形成されている。同図(a)に示すように、スリット28Aは、そのように互いに接近している部分25b'が接触しないように隙間を隔てていることにより形成されている。終端壁26のうち、スリット28Aおよび後述する連通孔29の形成箇所以外においては、同図(b)に示すように、前記の部分25b'どうしが互いに接触して接合されている。スリット28Aの開口幅s1は、たとえば4mmであり、このスリット28Aの上下方向の全長域において一定幅である。なお、中和剤1としては、開口幅s1よりも大きなサイズ(たとえば、4mm角の透孔を有するメッシュ部材(篩)を用いて選別作業を行なった場合に、その透孔を通過しないサイズ)のものが用いられている。ただし、この中和剤1は、割れ、欠け、消耗などを生じることにより、スリット28Aを通過する場合がある。
終端壁26の最上部には、連通孔29が形成されている。この連通孔29は、後述するように、凝縮水の排出をスムーズにするなどの役割を果たすものであり、スリット28Aと同様な手法により形成されている。また、この連通孔29は、その開口幅がスリット28Aの開口幅s1と略同一、またはそれよりも小さくされており、中和剤1が通過困難なサイズである。
補助室23は、起立壁部46によって第1空間部23aと第2空間部23bとに仕切られている。起立壁部46は、終端壁26とは間隔を隔てるようにして容器2の底部27aから上向きに起立し、その上端は補助室23の上壁部230に繋がっている。この起立壁部46と終端壁26との間の部分が第1空間部23aであり、この起立壁部46よりも凝縮水流れ方向下流側(図1の左方)が第2空間部23bである。凝縮水の排出口24は、この第2空間部23bの底部に形成されている。なお、起立壁部46の下部寄り領域や、底部27aのうち中和剤収容室22の直下部分には、補助排出口49a,49bが設けられているが、これらはたとえば凝縮水の凍結防止を目的として、第1空間部23aや中和剤収容室22内に溜まっている凝縮水を抜くためのものである。通常時においては、これら補助排出口49a,49bから凝縮水の排出はなされず、それらの先端部、またはそれらに接続された配管の先端部分は、閉じられている。これらが開かれるのは稀である。このようなことから、排出口24とは異なり、それら補助排出口49a,49bについては、中和剤1の詰まりを防止するための手段は設けられておらす、また設けられていなくてもさほど大きな不具合は生じ難い。
起立壁部46の上部寄りの位置には、スリット28Bが形成されている。このスリット28Bは、本発明でいう追加のスリットの一例に相当し、このスリット28Bおよび起立壁部46の形成方法は、前述したスリット28Aおよび終端壁26と同様である。すなわち、図3に示すように、起立壁部46は、容器2の一対の側壁部25bのそれぞれの一部25b”が容器2の厚み方向内方寄りに接近していることにより形成されている。それらが互いに接近してはいるものの、互いに隙間を介して接合されていない部分が、スリット28Bである。このスリット28Bの開口幅s2は、たとえば3mmであり、スリット28Aの開口幅s1よりも小さくされ、中和剤1の通過がより困難となっている。開口幅s2は、このスリット28Bの上下方向の全長域において一定である。また、スリット28Bの下端は、スリット28Aの上端よりも、適当な寸法L3だけ高くなるように設けられている。この構造も、後述するように、中和剤1がスリット28Bを通過することを困難とするのに役立つ。
液面検出器51は、第2空間部23bに設けられている。この液面検出器51は、長さが相違する一対の電極51a,51bと、これらの上端を支持するベース部材51cとを備えており、一対の電極51a,51bは、第2空間部23bの上部の開口孔47から下向きに差し込まれている。ベース部材51は、開口孔47を塞ぐようにして容器2の外面部分に取り付けられている。図面には示されていないが、この液面検出器51には、凝縮水に対して直接または間接的に導電接続されたアース用電極がさらに設けられており、電極51a,51bが補助室23内に貯留された凝縮水に浸漬すると、それら電極51a,51bには電流が流れるようになっている。電極51a,51bの先端高さには、高低差L4が設けられており、電極51aは高位液面レベルを、また電極51bは低位液面レベルをそれぞれ検出するためのものである。これらの液面レベル検出の信号は、後述するように、凝縮水の強制排出を行なうポンプPの駆動制御を行なうのに利用される。
図4は、前記した凝縮水中和器Aを備えた給湯装置の一例を模式的に示している。
同図に示す給湯装置Bは、2つの給湯装置本体部9(9A,9B)を備えている。給湯装置本体部9(9A)は、たとえば台所や浴室などへの給湯を行なういわゆる一般給湯用であるのに対し、給湯装置本体部9(9B)は、たとえば床暖房に利用されるものである。これら給湯装置本体部9A,9Bの基本構造は共通しており、各給湯装置本体部9は、上部に排気口99を有する缶体90内の下部に設けられた燃焼器91と、この燃焼器91の下方から燃焼用空気を上向きに送り込む送風ブロア92と、水管93aを有する熱交換器93と、これら全体を覆う外装ケース94とを備えている。燃焼器91は、都市ガスや灯油などの気体または液体の燃料を燃焼させて燃焼ガスを発生させるものである。熱交換器93は、前記燃焼ガスから顕熱を回収可能な1次熱交換部93Aと、前記燃焼ガスから潜熱を回収可能な2次熱交換部93Bとを有している。水管93aの入水口930に供給された水は、2次熱交換部93Bおよび1次熱交換部93Aを通過して加熱された後に出湯口931から所定の給湯先に供給される。2次熱交換部93Bの下方には、潜熱回収に伴って発生する凝縮水を受ける受け部材95が設けられている。
凝縮水中和器Aは、2つの給湯装置本体部9と同様に、外装ケース94内の適当な箇所に配されて取り付けられており、この凝縮水中和器Aの一対の導入口21と2つの受け部材95の排出口とは2本の配管96aを介して接続されている。凝縮水中和器Aの排出口24には、配管96bを介してポンプPおよび逆止弁97が接続されており、凝縮水中和器Aによって中和処理された凝縮水は、ポンプPの駆動により配管96bを介して外装ケース94の外部に強制的に排出されるようになっている。この凝縮水は、たとえば浴室の排水用トラップに送られる。
次に、前記した凝縮水中和器Aおよび給湯装置Bの作用について説明する。
まず、2つの給湯装置本体部9の2次熱交換部93Bにおいて発生した酸性の凝縮水は、受け部材95によって受けられてから配管96aを介して凝縮水中和器Aの2つの導入口21にそれぞれ導かれ、容器2内に流入する。次いで、この凝縮水は、中和剤収容室22の上段部22aを、図1の矢印N1〜N3で示した経路で流通し、この上段部22aの終端領域220に到達する。その際、凝縮水は上下方向に蛇行するため、凝縮水の流路長を長くして、凝縮水と中和剤1との接触頻度を高めるのに好適となる。その後、凝縮水は、矢印N4のように終端領域220から中和剤収容室22の下段部22bに流れ込む。このように、中和剤収容室22を上下2段に分けてその上段から下段に凝縮水が流れ込むようにすれば、中和剤収容室22の水平方向の幅(図1の左右方向の幅)、およびそれと直交する厚みを小さくした場合であっても、中和剤収容室22の容積を大きくして中和剤1の充填量を多くすることができる。また、中和剤収容室22内における凝縮水の流路長も長くとることができる。したがって、容器2の全体の厚みを薄くしながらも、処理すべき凝縮水の量が多く、多量の凝縮水に対して優れた中和処理性能が要求されるような用途に最適となる。
凝縮水は、中和剤収容室22の下段部22bに流れ込んだ後には、矢印N5に示すようにスリット28Aを通過し、補助室23の第1空間部23aに流れ込む。本実施形態とは異なり、たとえば図5に示すように、スリット28Aが終端壁26の高さ方向の全長域にわたって形成されているような場合には、凝縮水が底部27aに到達する以前に、矢印Naに示すとおりスリット28Aの上部を通過して第1空間部23aに流れ込む現象を生じる。これでは、下段部22bの底部27a近くの中和剤1を利用した中和処理が十分になされない。これに対し、本実施形態では、スリット28Aが終端壁26の下部寄りの一部分のみに設けられているために、凝縮水はスリット28Aを通過する前に下段部23aの底部27aまで到達する。したがって、凝縮水の中和処理が効率良く行なわれる。ただし、本発明では、スリット28Aを図5に示したような構成に形成してもよい。
補助室23の第1空間部23aに流入した凝縮水は、その後その水位がスリット28Bの下端を超えると、矢印N6に示すとおり、このスリット28Bを通過して第2空間部23bに流入し、排出口24に向かう。ただし、ポンプPは、通常時は運転オフ状態にあり、排出口24から凝縮水が排出されることは阻止されている。このため、第2空間部23b内には凝縮水が貯留されていく。そして、その液面が、電極51aの先端高さまで上昇すると、これが液面検出器51を利用して検出されることにより、ポンプPの駆動が開始されて、凝縮水が排出口24から外部に強制的に排出される。その後、凝縮水の液面レベルが電極51bの先端高さまで下降すると、やはりその旨が液面検出器51を利用して検出され、その時点でポンプPの駆動が停止される。したがって、ポンプPを利用した凝縮水の排出は、補助室23内に凝縮水が一定量貯留する都度、間欠的に行なわれることとなる。ポンプPを連続運転させた場合にはその寿命が短くなり易いが、本実施形態のようにポンプPを間欠運転させれば、その寿命を長くすることが可能である。また、凝縮水の液面レベルが電極51aの先端高さに貯留される場合、この凝縮水は、補助室23の第2空間部23bに加えて、第1空間部23a、および中和剤収容室22の一部にも同一液面レベルで貯留されることとなり、その貯留量は多い。このように貯留量を多くすると、ポンプPの1回の運転によって排出される凝縮水の量も多くなるため、ポンプPの間欠運転回数を少なくし、その使用寿命を長くするのにより好適となる。
一方、中和剤1は、容器2内に投入された際の衝撃や、その後の運搬時の衝撃などによって割れや欠けを生じ、またこの凝縮水中和器Aが長期使用されて痩せることなどに起因して、そのサイズが小さくなる場合がある。このような中和剤1は、スリット28Aを通過して補助室23の第1空間部23aに流入する虞れがある。これに対し、中和剤1が第1空間部23aよりもさらに下流に進行することは、起立壁部46によって適切に阻まれる。中和剤1は、スリット28Bを通過すると、第2空間部23bに進行することとなるが、このスリット28Bは、スリット28Aよりも開口幅が小さいために、仮にスリット28Aを通過した中和剤1であっても、スリット28Bよりも大きなサイズの中和剤1についてはその通過は阻止される。また、スリット28Bは、スリット28Aの上端よりも高い位置に形成されており、スリット28Aを通過した中和剤1は、第1空間部23aにおいて上方に浮き上がらない限りは、スリット28Bの形成箇所に到達しない。これに対し、炭酸カルシウムの中和剤1は、凝縮水よりも比重が大きい。したがって、中和剤1がスリット28Bを通過して第2空間部23bに流入することは、より確実に防止される。その結果、中和剤1が排出口24に流れ込まないようにし、またポンプPが中和剤1の進入に起因して故障するといったことも適切に回避される。
凝縮水が、中和剤収容室22の下段部22bからスリット28Aを通過して第1空間部23aに流れ込む際には、これとは反対に、第1空間部23a内の空気が連通孔29を通過して下段部22b内に流入する。このようにすれば、第1空間部23aのいわゆるエア抜き作用により、中和剤収容室22から第1空間部23a内への凝縮水の流入が円滑となる。排出口24にポンプPや逆止弁97が設けられていると、補助室23内が気密状態となって、凝縮水が中和剤収容室22から補助室23に流入し難くなる虞れがあるが、前記構成によれば、そのような虞れが適切に解消される。連通孔29は、電極51aの先端部よりも高い高さに形成されており、容器2内に貯留される凝縮水がこの連通孔29を塞ぐ前のタイミングでポンプPが駆動して凝縮水の強制排出がなされるようになっているために、通常の適正な使用状態時において、連通孔29が凝縮水中に浸漬して前記したエア抜き作用が得られなくなるといったこともない。
また、給湯装置Bを寒冷地に設置しているような場合には、容器2内に残留している凝縮水が凍結する場合がある。この場合、スリット28Aの形成箇所あるいはその近傍部分が凍結していると、凝縮水がこのスリット28Aを通過しないために、本来ならば、凝縮水を外部に排出することは困難である。ところが、本実施形態においては、連通孔29およびその近傍部分が凍結していなければ、中和剤収容室22内の凝縮水はこの連通孔29を通過して補助室23に流入することとなる。したがって、前記したような凍結があったときであっても、この凝縮水中和器Aを適切に使用することが可能であり、便利である。
以上述べたように、本実施形態の凝縮水中和器Aにおいては、中和剤1が排出口24に入り込むことは、スリット28Bを備えた起立壁部46の作用により適切に防止され、ポンプPに中和剤1が流入して故障するといった事故も生じないようにすることができる。また、排出口24に中和剤1が詰まって、凝縮水の排出が困難になるといったことも防止される。排出口24への中和剤1の詰まり防止効果は、この凝縮水中和器Aの通常の使用時のみならず、運搬時においても得られる。すなわち、運搬時の容器2の揺れなどに起因して、中和剤1が中和剤収容室22から排出口24まで移動するといったことも適切に防止される。その一方、容器2はブロー成形品であり、2つのスリット28A,28Bや、これを備えた終端壁26や起立壁部46も、容器2のブロー成形時に適切に形成可能である。このため、容器2を容易かつ廉価に製造することができる利点も得られる。
図6〜図9は、本発明に係る凝縮水中和器の他の実施形態を示している。これらの図において、前記実施形態と同一または類似の要素には、前記実施形態と同一の符号を付している。
図6に示す構成においては、容器2の底部27aから上方に起立する起立壁部46が形成されている。ただし、この起立壁部46は、前記実施形態とは異なり、補助室23の下流寄りの底部27bの高さしかなく、補助室23を2つの空間部に仕切る構成にはなっていない。もちろん、起立壁部46には、スリット28Bに相当するスリットも形成されていない。本実施形態においては、中和剤1がスリット28Aを通過して補助室23の底部上に流れてきた場合に、この中和剤1がそれ以上下流に流れることは、起立壁部46によってやはり適切に阻止される。中和剤1がこの起立壁部46を越えると、排出口24に進入することとなるが、従来技術と比較すると、排出口24に中和剤1が入り込み難くなる。本発明は、このような構成にすることもできる。
図7に示す構成においては、容器2の中和剤収容室22が上下2段に形成されていない。中和剤収容室22は、たとえばその内部を第1領域22cと第2領域22dとに仕切る仕切り部44を備え、この仕切り部44を利用して凝縮水を上下方向に蛇行させるように形成されている。補助室23は、この中和剤収容室22の横にこれと略同一高さのサイズで連設されており、その基本的な構成は、図1〜図3で示した補助室23と同様となっている。
図8に示す構成においては、補助室23が、中和剤収容室22よりもかなり小サイズに形成されている。ただし、その基本的な構成は、図1〜図3で示した補助室23と同様となっている。
図9に示す構成においては、容器2の上部に設けられた導入口21に凝縮水が導入されると、この凝縮水は、中和剤収容室22内をその上部から下方に向けて進行し、そのままこの中和剤収容室22の底部のスリット28Aを通過するようになっている。中和剤収容室22の下方には、スリット28Aを通過した凝縮水が貯留される補助室23が設けられており、この補助室23は、やはり図1〜図3で示した補助室23の構成と同様であり、スリット28Bを有する起立壁部46を備えている。
これら図7〜図9に示すいずれの実施形態においても、排出口24に中和剤1が入り込むことを適切に防止することができ、本発明が意図する作用が得られる。本発明では、図7に示したように、容器2の中和剤収容室22を上下2段にしなくてもよく、また図8に示したように、補助室23は中和剤収容室22に比較してかなり小サイズに形成することも可能であり、その具体的なサイズは限定されない。さらに、図9に示したように、中和剤収容室22は凝縮水を上から下に略直線的に流通させるだけの構造にされていてもよい。
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係る凝縮水中和器、および給湯装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
本発明に係る凝縮水中和器では、ポンプを利用して凝縮水を強制排出しなくてもよく、凝縮水を排出口から自然排出させるようにしてもよい。この場合には、ポンプの運転制御を行なうための液面検出器は不要である。また、補助室に凝縮水を貯留させる必要もないため、補助室の容積をさほど大きくする必要もない。
凝縮水の導入口は、2つではなく、1つとすることもでき、また3以上に増やすこともできる。また、導入口は、容器に筒状部を形成することにより設けられている必要もなく、たとえば容器の壁部に孔が開けられただけの簡易な構成とすることもできる。これは、凝縮水の排出口についても同様である。中和剤としては、炭酸カルシウム以外の物質を用いることが可能である。本発明に係る凝縮水中和器は、燃焼ガスの温度低下により発生する凝縮水を中和処理する用途であれば種々の用途に用いることが可能であり、たとえば給湯装置とは異なる燃焼装置に組み込んで使用することもできる。
本発明に係る給湯装置は、前記したように、2つの給湯装置本体を備えたものとして構成されていなくてもよい。また、瞬間式給湯器以外として、風呂給湯、床暖房用の給湯、あるいは融雪用の給湯など、種々の給湯装置として構成することができる。もちろん、図4に示したいわゆる正燃方式のものに代えて、たとえば燃焼ガスを下向きに進行させながら熱交換を行なういわゆる逆燃方式のものとして構成するといったことも可能である。
本発明に係る凝縮水中和器の一例を示す要部断面図である。 (a)は、図1の左側面図であり、(b)は、その一部断面側面図である。 (a)は、図1のIIIa−IIIa断面図であり、(b)は、図1のIIIb−IIIb断面図である。 図1の凝縮水中和器を備えた給湯装置の一例を模式的に示す説明図である。 本発明に係る凝縮水中和器の他の例を示す要部断面図である。 本発明に係る凝縮水中和器の他の例を示す要部断面図である。 本発明に係る凝縮水中和器の他の例を示す概略説明図である。 本発明に係る凝縮水中和器の他の例を示す概略説明図である。 本発明に係る凝縮水中和器の他の例を示す概略説明図である。
符号の説明
A 凝縮水中和器
B 給湯装置
1 中和剤
2 容器
21 導入口
22 中和剤収容室
23 補助室
24 排出口
23a 第1空間部(補助室の)
23b 第2空間部(補助室の)
26 終端壁
27a 底部
28B スリット(追加のスリット)
29 連通孔
91 燃焼器
93 熱交換器

Claims (8)

  1. 燃焼ガスの温度低下によって発生する凝縮水が内部に導入され、かつ前記凝縮水を中和するための粒状の中和剤が収容された中和剤収容室を内部に形成している容器と、
    この容器に設けられており、かつ前記中和剤収容室を通過した凝縮水を前記容器の外部に排出させるための排出口と、
    を備えている、凝縮水中和器であって、
    前記中和剤収容室の凝縮水流れ方向終端の終端壁に設けられている凝縮水通過用のスリットと、
    このスリットを通過した凝縮水が流入するように前記中和剤収容室よりも凝縮水流れ方向下流部分に形成され、かつ前記排出口が連通して設けられている補助室と、
    この補助室のうち、前記排出口よりも凝縮水流れ方向上流に設けられており、かつ前記中和剤が前記スリットを通過して前記補助室の上流部分の底部上に流入してきたときに、この中和剤が前記底部から前記排出口に向けて移動することを抑制するように、前記底部から上向きに起立している起立壁部と、
    を備えていることを特徴とする、凝縮水中和器。
  2. 前記起立壁部は、前記補助室を、前記終端壁寄りの第1空間部と、この第1空間部よりも凝縮水流れ方向下流の第2空間部とに仕切るように、前記底部から前記補助室の上壁部にわたって形成されているとともに、
    この起立壁部には、前記中和剤の通過を抑制しつつ、前記第1空間部から前記第2空間部への凝縮水の通過を可能とする追加のスリットが設けられている、請求項1に記載の凝縮水中和器。
  3. 前記追加のスリットは、前記終端壁のスリットよりも開口幅が小さくされている、請求項2に記載の凝縮水中和器。
  4. 前記終端壁のスリットは、前記終端壁の下部寄りに設けられており、
    前記追加のスリットの下端は、前記終端壁のスリットの上端よりも高い高さとされている、請求項2または3に記載の凝縮水中和器。
  5. 前記容器は、ブロー成形品であり、かつ前記終端壁および前記起立壁部は、ともに前記容器の互いに対向する一対の側壁部の一部分どうしを接近させるように屈曲させていることによって形成されており、それら一部分どうしの間に隙間を形成することによって前記終端壁のスリットおよび前記追加のスリットが形成されている、請求項2ないし4のいずれかに記載の凝縮水中和器。
  6. 前記終端壁のうち、前記終端壁のスリットよりも高い位置に設けられており、かつ前記補助室と前記中和剤収容室とを連通させる連通孔をさらに備えている、請求項1ないし5のいずれかに記載の凝縮水中和器。
  7. 前記補助室は、前記排出口にポンプを備えた配管が接続され、かつ前記ポンプによって凝縮水の流れが止められているときに、この補助室に流入してきた凝縮水を貯留可能であり、かつこの貯留された凝縮水の液面レベル検出手段を備えている、請求項1ないし6のいずれかに記載の凝縮水中和器。
  8. 燃焼器と、この燃焼器によって発生された燃焼ガスとの熱交換を行なうための水管を有する熱交換器と、前記熱交換により発生する凝縮水を中和するための凝縮水中和器と、を備えている、給湯装置であって、
    前記凝縮水中和器として、請求項1ないし7のいずれかに記載の凝縮水中和器が用いられていることを特徴とする、給湯装置。
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