JP2009189931A - 凝縮水中和器およびこれを備えた温水装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造コストが高くなるといった不具合を生じないようにしつつ、凝縮水の排出口および補助排出口に管体を接続した場合の取り扱いを容易にするといった利点が得られる凝縮水中和器を提供する。
【解決手段】中和剤1が容器2内に収容され、導入口20から容器2内に導入された酸性の凝縮水が仕切壁23Bによって区画された第1の領域29a,29bおよび第2の領域29c,29dを順次流れて中和処理されてから排出口21に到達するように構成された凝縮水中和器Aであって、第1の領域29a,29bに存在する凝縮水を外部に抜き取るための補助排出口22は、容器2の底部2bの幅方向中間部に設けられており、補助排出口22の上方領域を覆って中和剤進入防止用の空間部24を形成するためのカバー壁部25は、仕切壁23Bを利用して構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃焼ガスやその他の潜熱を含むガスから潜熱回収を行なった際に発生する酸性の凝縮水を中和処理するための凝縮水中和器、およびこれを備えた給湯装置などの温水装置に関する。
周知のとおり、給湯装置の一例としては、燃焼器によって発生させた燃焼ガスから熱交換器を利用して顕熱および潜熱を回収するものがある。このようなタイプの給湯装置においては、燃焼ガスからの潜熱回収に伴って、燃焼ガス中の水蒸気が凝縮し、多くの凝縮水が発生する。一般的に、この凝縮水は、燃焼ガス中の硫黄酸化物や窒素酸化物などを吸収したPH3程度の強酸性となる。したがって、この凝縮水を強酸性のまま一般配管中に排水させたのでは、その配管に腐食などが生じる他、水質汚染などの環境悪化を招き、適切ではない。
そこで、本出願人は、凝縮水中和器の具体例として、特許文献1に記載のものを先に提案しており、これを図7に示す。同図に示された凝縮水中和器Aeは、凝縮水の導入口80および排出口81を有する容器8内に、炭酸カルシウムなどの粒状の中和剤1が収容された構成を有している。容器8内には、上下高さ方向に延びる複数の仕切壁82a〜82cが設けられており、容器8内に凝縮水が導入されると、この凝縮水は複数の仕切壁82a〜82cによって区画された領域を上下に蛇行して流れ、この過程において中和される。容器8内において凝縮水を蛇行させると、凝縮水の流路長が長くなるため、容器8の大型化を抑制しつつ、凝縮水を適切に中和することが可能である。
前記した凝縮水中和器Aeには、いわゆる水抜き用の補助排出口84も設けられている。この補助排出口84は、常時は、凝縮水を外部に排出しないように設定されており、たとえばメンテナンスを行なう場合や、冬季に容器8内の凝縮水の多くが凍結することを防止するような場合に、容器8内の凝縮水(より詳しくは、容器8内のうち、仕切壁82bよりも図7左側の領域に存在する凝縮水)を外部に抜き取るのに利用される。
一方、補助排出口84に中和剤1が入り込んで詰まりを生じたのでは、この部分からの水抜きが困難となる。そこで、補助排出口84については、容器8の一側壁85に近い箇所に配置した上で、この一側壁85やその周辺の壁部を利用して補助排出口84の上方を覆うカバー壁部86を形成し、補助排出口84の上部開口周辺部を中和剤進入防止用の空間部87としている。
しかしながら、前記従来技術においては、次に述べるように、未だ改善すべき余地があった。
すなわち、凝縮水中和器Aeが使用される場合、排出口81および補助排出口84には、凝縮水を所望の位置に導くための樹脂製ホースなどの2本の管体7C,7Dが接続される。したがって、凝縮水中和器Aeの取り扱いを良好にするには、2本の管体7C,7Dの取り廻しを容易なものにすることが望まれる。また、凝縮水中和器Aeが、たとえば給湯装置の全体を囲む外装ケース(図示略)内に組み込まれて使用される場合には、2本の管体7C,7Dが容器8の下方において大きなスペースを占有しないようにして、凝縮水中和器Aeの下方に所望の装置・機器類をスペース効率良く配置し、全体のコンパクト化を図りたい場合もある。
これに対し、前記従来技術においては、排出口81および補助排出口84が容器8の幅方向両端部に離れて設けられており、それらの間隔Laは大きい。このため、2本の管体7C,7Dどうしの間隔も大きなものとなって、これらが嵩張りを生じる。したがって、それらの取り廻しに苦慮し、また凝縮水中和器Aeの下方に大きなスペースを確保することが困難となる場合がある。なお、同図仮想線に示すように、仮に、一方の管体7Cの上端寄り領域を他方の管体7D側に曲げることによって、これらを束ねたとしても、管体7Cの上部が容器8の下方領域のスペースを大きく占有し、他の機器類を配置するための邪魔になる場合がある。
特開2006−130422号公報
本発明は、前記した事情のもとで考え出されたものであって、製造コストが高くなるなどの不具合をできる限り生じないようにしつつ、凝縮水の排出口および補助排出口に管体を接続した場合の取り廻しを容易にするといった利点を得ることが可能な凝縮水中和器、およびこれを備えた温水装置を提供することを、その課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明の第1の側面により提供される凝縮水中和器は、凝縮水の導入口および排出口を有し、かつ中和剤を内部に収容する容器と、この容器の底部の幅方向中間部から上向きに起立していることにより、この容器内を前記導入口に繋がった第1の領域および前記排出口に繋がった第2の領域に区分し、かつ前記導入口に導かれた凝縮水が前記第1および第2の領域を順次進行して前記排出口に到達するように前記凝縮水の流れを規定する仕切壁と、前記容器に前記排出口とは別個に設けられ、かつ前記第1の領域に存在する凝縮水を外部に抜き取るための補助排出口と、この補助排出口の少なくとも上方領域を覆い、かつ前記補助排出口の上部開口周辺部を中和剤進入防止用の空間部として形成するカバー壁部と、を備えている、凝縮水中和器であって、前記補助排出口は、前記容器の底部の幅方向中間部に設けられており、前記カバー壁部は、前記仕切壁を利用して構成されていることを特徴としている。
このような構成によれば、補助排出口が容器の底部の幅方向中間部に設けられているために、この補助排出口と排出口との間隔を、従来技術の場合よりも小さくすることができる。したがって、排出口および補助排出口に2本の管体を接続した場合には、これら2本の管体どうしをも接近させることが可能となり、それらの取り廻しが容易となる。また、前記2本の管体が大きな間隔で容器の下方に存在しないようにすることができるために、容器の下方に大きなスペースを確保して、他の装置・機器類を配置するといったことも容易かつ適切に行なうことが可能となる。さらに重要な効果として、本発明によれば、補助排出口に中和剤が進入することを抑制するためのカバー壁部が、容器内における凝縮水の流れを規定する仕切壁を利用して構成されているために、その構成は合理的であり、前記仕切壁とは別個にカバー壁部を形成する必要はない。したがって、製造コストが上昇するといった不具合も適切に回避することができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記中和剤進入防止用の空間部の一端には、前記第1の領域からこの空間部に中和剤が進入してくることを抑制するためのスリットが形成され、前記中和剤進入防止用の空間部の底面は、前記補助排出口の上部開口周縁から前記スリットに向けて進むほど、その高さが低くなるように傾斜しており、前記空間部に前記中和剤またはその粉末が進入したときに、この進入物質が前記スリットに向けて移動して前記第1の領域に戻されることを促進可能な構成とされている。
このような構成によれば、中和剤進入防止用の空間部内に中和剤が進入することがスリットの作用によって抑制される。ただし、割れや欠けなどを生じた中和剤、あるいは中和剤が擦れ合うことによって発生する中和剤の粉末などについては、前記スリットを通過して中和剤進入防止用の空間部に進入する場合があり得る。これに対し、前記構成によれば、そのような進入物が中和剤進入防止用の空間部の底面の傾斜作用によって前記空間部の外部に戻される効果が期待できるために、中和剤やその粉末が補助排出口に入り込んで詰まりを生じる可能性は、より少なくなる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記仕切壁は、前記カバー壁部の上部に繋がってこのカバー壁部よりもさらに上向きに延びる上側領域を有し、前記カバー壁部は、前記上側領域の下端よりも前記排出口寄りに張り出した形状とされて、前記補助排出口は、前記上側領域の下端よりも前記排出口寄りに設けられている。
このような構成によれば、補助排出口を排出口により接近させることができ、これらに接続される2本の管体の取り廻しなどを一層良好なものにすることが可能である。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記容器内の第1の領域には、前記中和剤進入防止用の空間部よりも高い位置において略水平状に延びた部分を有する中和剤受け用の壁部が設けられ、この壁部上に存在する中和剤およびその粉末が前記第1の領域の底部に向けて落ちることを抑制可能な構成とされている。
このような構成によれば、中和剤の粉末が第1の領域の底部に向けて落ちることが抑制されるために、前記粉末が補助排出口に向けて進行することもその分だけ抑制される。したがって、補助排出口に詰まりを生じる可能性をさらに少なくすることができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記中和剤受け用の壁部は、前記仕切壁、およびこの仕切壁とは別個に設けられて前記第1の領域に流入した凝縮水の流れを規定する他の仕切壁のうち、少なくとも一方に設けられている。
このような構成によれば、中和剤受け用の壁部が、凝縮水の流れを規定するための仕切壁を利用して構成されているために、構造の複雑化を抑制し、製造コストの上昇を抑制するのに好適である。
本発明の第2の側面により提供される温水装置は、燃焼ガスまたはその他の潜熱を含むガスから潜熱回収が可能な熱交換器と、前記潜熱回収に伴って発生する凝縮水の中和処理を行なうための凝縮水中和器と、を備えている、温水装置であって、前記凝縮水中和器として、本発明の第1の側面により提供される凝縮水中和器が用いられていることを特徴としている。
このような構成によれば、本発明の第1の側面により提供される凝縮水中和器について述べたのと同様な効果が得られる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1〜図3は、本発明に係る凝縮水中和器の一実施形態を示している。図1によく表われているように、本実施形態の凝縮水中和器Aは、中和剤1を内部に収容した容器2を備えている(図面では、中和剤1を一部省略している)。中和剤1は、たとえば粒状の炭酸カルシウムである。この凝縮水中和器Aは、たとえば後述する温水装置Bにおいて発生した酸性の凝縮水を中和処理するのに用いられる。
容器2は、ポリプロピレン製あるいはその他の合成樹脂製のブロー成形品である。ただし、容器2の成形手段はこれに限定されず、たとえば容器2が二分割された状態のものを射出成形してから、これらを張り合わせるような手段を採用することもできる。この容器2には、凝縮水の導入口20、排出口21、補助排出口22、複数の仕切壁23A〜23C、中和剤進入防止用の空間部24を形成するカバー壁部25、および中和剤用の投入口30a,30bが形成されている。
複数の仕切壁23A〜23Cは、容器2の幅方向(図1の左右方向)において、この容器2内を複数の領域29a〜29dに区分するように設けられており、導入口20から容器2内に流入した凝縮水を、同図の矢印に示すように上下に蛇行させてから最終的に排出口21に到達させるように凝縮水の流れを規定する。酸性の凝縮水は、前記した過程において、中和剤1との接触により中和される。また、本実施形態のように、凝縮水を上下に蛇行させると、その流路長は長いものとなるため、容器2の全体のサイズを小さくして中和剤1の使用量を少なくしながらも、凝縮水の中和処理を十分に図ることが可能となる。
排出口21は、中和処理を終えた凝縮水を容器2の外部に排出するための部分であり、容器2の幅方向一端側の下部に設けられている。この排出口21には、凝縮水を所望の位置に導くための樹脂製ホースなどの管体7Aが接続される。排出口21の上方領域29eは、スリット28aが上部に形成されている壁部28を介して領域29dと区画されている。スリット28aは、領域29e内への凝縮水の進入を許容しつつ、中和剤1の進入を抑制する開口幅である。図2に示すように、仕切壁23A〜23Cは、容器2の厚み方向に対向する一対の壁部2aのうち、互いに対向する複数箇所2a’を容器2の厚み方向中心寄りに変形させ、かつそれらを互いに接合させることにより形成されている。スリット28aは、互いに対向する箇所2a”の先端部どうしを互いに接触させず、離間させておくことにより形成されている。
図1において、補助排出口22は、凝縮水中和器Aのメンテナンスを行なう場合や、容器2内の凍結に起因して凝縮水の排水が困難になることを防止したいような場合において、領域29a,29bの凝縮水を外部に抜き取るための部分である。領域29c,29dの凝縮水については、排出口21から排出され、スリット28aの下端高さH2と同水位に設定することが可能であるが、領域29a,29bの凝縮水については、排出口21を介して外部に排出させることはできないために、これを排出させるために補助排出口22が設けられている。この補助排出口22には、後述するように通常時には閉状態とされるバルブまたは栓を備えた樹脂製ホースなどの管体7Bが接続される。補助排出口22は、容器2の底部2bの幅方向中間部に設けられている。このことにより、この補助排出口22と排出口21との間隔L1が小さくされている。
仕切壁23Bは、容器2の底部2bの幅方向中間部から上向きに延びている。複数の領域29a〜29dのうち、この仕切壁23Bよりも図面右側の領域29a,29bは、本発明でいう第1の領域の一例に相当する。また、仕切壁23Bよりも図面左側の領域29c,29dは、本発明でいう第2の領域の一例に相当する。
カバー壁部25は、仕切壁23Bの下部によって構成されており、容器2の底部2bのうち、補助排出口22の一側方部分から斜め上方に起立していることにより、補助排出口22の一側方領域および上方領域を覆っている。このカバー壁部25は、仕切壁23Bのうち、このカバー壁部25よりも上側の領域23B’の下端23B”よりも排出口21寄りに張り出している。このことにより、補助排出口22は、下端23B”よりも排出口21寄りに設けられている。このような構成は、補助排出口22と排出口21との間隔L1を小さくするのにより好ましいものとなる。
中和剤進入防止用の空間部24は、その一端に上下方向に延びたスリット24aが形成され、かつこのスリット24aを介して領域29a,29bと連通した構成とされている(図3も参照)。スリット24aは、先に述べたスリット28aと同様に、中和剤1の進入を抑制し、かつ凝縮水を進入可能とする開口幅である。ただし、中和剤1が擦れて粉末が発生したり、中和剤1に割れなどが生じて微細な欠けらなどが発生した場合には、これらがスリット24aを通過して空間部24内に進入する可能性はある。
図1のI部拡大図によく表われているように、空間部24の底面24bは、水平軸C1に対して適当な角度αだけ傾斜しており、補助排出口22の上部開口周縁からスリット24aに向けて進むほどその高さが低くなっている。ここで、底面24bの「傾斜」は、凝縮水中和器Aの本来の取り付け姿勢において傾斜している意である。底面24bは、領域29a,29bの底面2b’よりも適当な寸法H1だけ高くなるように形成されており、底面2b’から空間部24への中和剤1の粉末などの進入を生じ難くしている。なお、補助排出口22を利用して凝縮水を抜き取った場合、領域29a,29bの底部には、高さH1の水位で凝縮水が残存するが、仮にこの部分が凍結したとしても、この凍結部分によって導入口20から排出口21に至る凝縮水流路が遮断されることはなく、凝縮水を排出口21に適切に導くことが可能である。この点は、領域29c,29dに凝縮水が水位H2で残存して、この部分が凍結した場合も同様である。
仕切壁23Aは、屈曲した形状に形成されており、略水平状に延びた2つの中和剤受け用の壁部230a〜230bを備えている。一方、仕切壁23Bは、上向きに延びる部分から分岐して略水平状に延びる中和剤受け用の壁部230cを備えている。これらの中和剤受け用の壁部230a〜230cは、これらの上面上に位置する中和剤1およびその粉末を下方に落下し難くする作用を発揮するものであり、ともに領域29a,29bのうち、空間部24よりも高い位置に設けられている。
中和剤用の投入口30a,30bは、容器2の幅方向両端部の上部に設けられており、常時は蓋体6によって閉塞されている。投入口30aからは領域29aに対して中和剤1を投入可能であり、また投入口30bからは領域29b〜29dに対して中和剤1を投入可能である。容器2の上部には、凝縮水の水位の異常上昇を検出するための一対の電極60も設けられている。これら一対の電極60には、電圧が印加された一対の配線コード(図示略)が接続されており、たとえば容器2内またはその下流経路に詰まりが生じて容器2内における凝縮水の水位が異常上昇すると、一対の電極60の下端部がともに凝縮水に浸漬して電気的に導通し、所定の信号出力がなされるようになっている。
図4は、前記した凝縮水中和器Aを備えた温水装置の一例を示している。
図4に示す温水装置Bは、上部に排気口99を有する缶体90内に設けられた燃焼器91と、この燃焼器91の下方から燃焼用空気を上向きに送り込む送風ブロア92と、伝熱管93aを有する熱交換器93と、これら全体を覆う外装ケース94とを備えている。燃焼器91は、たとえばガス燃焼器またはオイル燃焼器である。熱交換器93は、燃焼器91によって発生された燃焼ガスから顕熱を回収可能な1次熱交換部93Aと、潜熱を回収可能な2次熱交換部93Bとを有している。伝熱管93aの入水口930に供給された水は、2次熱交換部93Bおよび1次熱交換部93Aを通過して加熱された後に出湯口931から所定の給湯先に供給される。2次熱交換部93Bの下方には、潜熱回収に伴って発生する酸性の凝縮水を受ける部材95が設けられている。
凝縮水中和器Aは、外装ケース94内に配されており、部材95によって受けられた凝縮水は、配管96aを介して凝縮水中和器Aの導入口20に導かれる。凝縮水中和器Aの排出口21および補助排出口22に接続された管体7A,7Bは、容器2から排出される凝縮水を外装ケース94の外部に導くように設けられている。なお、管体7Bには開閉バルブ70、またはこれに代わる栓が設けられており、通常時においては、容器2内の凝縮水が補助排出口22から外部に排出されることが阻止されている。
次に、凝縮水中和器Aおよびこれを備えた温水装置Bの作用について説明する。
凝縮水中和器Aにおいては、図1に示したように、排出口21が容器2の幅方向の一端部に位置するのに対し、補助排出口22は容器2の幅方向中間部に設けられており、これら排出口21と補助排出口22との間隔L1は小さくされている。とくに、カバー壁部25は、仕切壁23Bの上側領域23B’の下端23B”よりも排出口21寄りに張り出して形成されて、補助排出口22は、下端23B”よりも排出口21寄りに設けられているために、前記した間隔L1をより小さくすることができる。このような構成すると、図4に示したように、2本の管体7A,7Bを幅の狭い状態に纏めて、容器2の幅方向一端寄りの下方に配置し、容器2の下方のそれ以外の領域を比較的大きなスペースとすることができる。このため、容器2の下方領域を有効に利用して、温水装置Bの他の構成機器をスペース効率良く配置するのに好適となる。また、2本の管体7A,7Bどうしの間隔を小さくすれば、それらの取り廻しも容易なものとなる。
一方、図1に示したように、凝縮水中和器Aのカバー壁部25は、補助排出口22の一側方および上方領域を覆い、補助排出口22内に中和剤1が入り込むことを抑制するが、このカバー壁部25は、容器2内における凝縮水の流れを規定する仕切壁23Bの一部を利用して合理的に構成されている。このため、たとえば仕切壁23Bとカバー壁部25とを別々に設ける場合とは異なり、容器2の構造の複雑化を回避し、凝縮水中和器Aの製造コストの上昇を招かないようにする利点も得られる。
また、本実施形態においては、次に述べるように、補助排出口22に中和剤1が入り込んで詰まりを生じることが、より徹底して防止される効果も得られる。すなわち、図1のI部拡大図を参照して説明したように、中和剤進入防止用の空間部24の底面24bは、スリット24a側ほど高さが低くなるように傾斜している。このため、領域29a,29bに存在する中和剤1の粉末が、スリット24aを通過して空間部24に進入しても、その後この粉末は、底面24bの傾斜に沿ってスリット24a側に移動し、領域29a,29b側に戻される作用が期待できる。このような作用が生じると、空間部24内に進入して滞留する中和剤粉末の量が少なくなり、その分だけ補助排出口22に詰まりを生じ難くすることができる。
さらに、容器2内の領域29a,29bには、略水平状に延びた計3つの中和剤受け用の壁部230a〜230cが仕切壁23A,23Bを利用して設けられており、これら中和剤受け用の壁部230a〜230c上に位置する中和剤1およびその粉末は、それらの下方に向けて落下し難い状態となっている。このため、領域29a,29bの底部に落下してから空間部24に向けて進行する中和剤1の粉末の量を少なくすることができ、このことによっても補助排出口22の詰まりが抑制される効果が得られることとなる。
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係る凝縮水中和器、および温水装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
上述した実施形態では、カバー壁部25が容器2の底部2bから斜めに起立した非常にシンプルな形態とされており、その形成が容易であるが、本発明においては、これ以外の形態とすることができる。たとえば、図5や図6に示すような形態としてもよい。図5に示すカバー壁部25Aは、容器2の底部2bから上向きに起立した起立部250aと、この起立部250aの上端から略水平方向に延びた部分250bとを有している。図6に示すカバー壁部25Bは、容器2の底部2bから上向きに起立した起立部250cに、略水平方向に延びた分岐部250dが連設されている。このカバー壁部25Bは、仕切壁23Bの上側領域23B’の下端23B”から排出口21とは反対側に向けて張り出しており、その張り出し方向は、上述した実施形態とは反対である。このような構成は、上述した実施形態と比較すると、補助排出口22を排出口21に接近させる上でやや不利となるが、本発明においてはこのような構成としてもよい。
上述した実施形態では、容器2内に3つの仕切壁29A〜29Cが設けられているが、本発明は、やはりこれに限定されない。要は、容器の底部から上向きに起立して容器内を第1および第2の領域に区分する少なくとも1つの仕切壁が設けられていればよい。容器の具体的な形状、サイズ、材質などは限定されない。
中和剤としては、炭酸カルシウム以外の物質を用いることが可能である。本発明に係る凝縮水中和器は、燃焼ガスやその他の潜熱を含んだガスからの潜熱回収に伴って発生する凝縮水を中和処理する用途であれば種々の用途に用いることが可能であり、たとえば温水装置とは異なる装置に組み込んで使用することもできる。本発明に係る温水装置とは、給湯装置のみならず、温水を生成する機能を備えた装置全般を広く指す概念である。
本発明に係る凝縮水中和器の一例を示す断面図である。 図1のII-II断面図である。 図1のIII−III断面図である。 図1の凝縮水中和器を備えた温水装置の一例を模式的に示す説明図である。 本発明に係る凝縮水中和器の他の例を示す要部断面図である。 本発明に係る凝縮水中和器の他の例を示す要部断面図である。 従来技術の一例を示す断面図である。
符号の説明
A 凝縮水中和器
B 温水装置
1 中和剤
2 容器
7A,7B 管体
20 導入口(凝縮水の)
21 排出口(凝縮水の)
22 補助排出口
23A〜23C 仕切壁
24 中和剤進入防止用の空間部
24a スリット(中和剤進入防止用の空間部の)
24b 底面(中和剤進入防止用の空間部の)
25,25A,25B カバー壁部
29a,29b 領域(第1の領域)
29c,29d 領域(第2の領域)
91 燃焼器
93 熱交換器
230a〜230b 中和剤受け用の壁部

Claims (6)

  1. 凝縮水の導入口および排出口を有し、かつ中和剤を内部に収容する容器と、
    この容器の底部の幅方向中間部から上向きに起立していることにより、この容器内を前記導入口に繋がった第1の領域および前記排出口に繋がった第2の領域に区分し、かつ前記導入口に導かれた凝縮水が前記第1および第2の領域を順次進行して前記排出口に到達するように前記凝縮水の流れを規定する仕切壁と、
    前記容器に前記排出口とは別個に設けられ、かつ前記第1の領域に存在する凝縮水を外部に抜き取るための補助排出口と、
    この補助排出口の少なくとも上方領域を覆い、かつ前記補助排出口の上部開口周辺部を中和剤進入防止用の空間部として形成するカバー壁部と、
    を備えている、凝縮水中和器であって、
    前記補助排出口は、前記容器の底部の幅方向中間部に設けられており、
    前記カバー壁部は、前記仕切壁を利用して構成されていることを特徴とする、凝縮水中和器。
  2. 前記中和剤進入防止用の空間部の一端には、前記第1の領域からこの空間部に中和剤が進入してくることを抑制するためのスリットが形成され、
    前記中和剤進入防止用の空間部の底面は、前記補助排出口の上部開口周縁から前記スリットに向けて進むほど、その高さが低くなるように傾斜しており、前記空間部に前記中和剤またはその粉末が進入したときに、この進入物質が前記スリットに向けて移動して前記第1の領域に戻されることを促進可能な構成とされている、請求項1に記載の凝縮水中和器。
  3. 前記仕切壁は、前記カバー壁部の上部に繋がってこのカバー壁部よりもさらに上向きに延びる上側領域を有し、
    前記カバー壁部は、前記上側領域の下端よりも前記排出口寄りに張り出した形状とされて、前記補助排出口は、前記上側領域の下端よりも前記排出口寄りに設けられている、請求項1または2に記載の凝縮水中和器。
  4. 前記容器内の第1の領域には、前記中和剤進入防止用の空間部よりも高い位置において略水平状に延びた部分を有する中和剤受け用の壁部が設けられ、この壁部上に存在する中和剤およびその粉末が前記第1の領域の底部に向けて落ちることを抑制可能な構成とされている、請求項1ないし3のいずれかに記載の凝縮水中和器。
  5. 前記中和剤受け用の壁部は、前記仕切壁、およびこの仕切壁とは別個に設けられて前記第1の領域に流入した凝縮水の流れを規定する他の仕切壁のうち、少なくとも一方に設けられている、請求項4に記載の凝縮水中和器。
  6. 燃焼ガスまたはその他の潜熱を含むガスから潜熱回収が可能な熱交換器と、前記潜熱回収に伴って発生する凝縮水の中和処理を行なうための凝縮水中和器と、を備えている、温水装置であって、
    前記凝縮水中和器として、請求項1ないし5のいずれかに記載の凝縮水中和器が用いられていることを特徴とする、温水装置。
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