JP2008298326A - 熱交換器および温水装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】上側および下側の熱交換部の間を仕切る仕切部材上に流れ落ちたドレインが上下2つの給気口に進入する不具合を適切に防止することが可能な熱交換器を提供する。
【解決手段】上側および下側の熱交換部UH,LHがケース7内に収容されて、それら熱交換部UH,LHの間が仕切部材8によって仕切られ、ケース7の上下方向に起立した壁部70aには、仕切部材8の上方および下方領域にそれぞれ対面する上側および下側の給気口71a,71bが設けられている熱交換器Bであって、仕切部材8のうち、上側の給気口71aの手前領域には、上側の熱交換部UHから仕切部材8上に流れ落ちたドレインを仕切部材8の下方に流れ落とすための開口部80が、下側の給気口71bの直上位置を避けるようにして設けられ、かつ開口部80の上方には、この開口部80を覆う燃焼ガス遮断用のカバー部82が設けられている。
【選択図】 図3
【解決手段】上側および下側の熱交換部UH,LHがケース7内に収容されて、それら熱交換部UH,LHの間が仕切部材8によって仕切られ、ケース7の上下方向に起立した壁部70aには、仕切部材8の上方および下方領域にそれぞれ対面する上側および下側の給気口71a,71bが設けられている熱交換器Bであって、仕切部材8のうち、上側の給気口71aの手前領域には、上側の熱交換部UHから仕切部材8上に流れ落ちたドレインを仕切部材8の下方に流れ落とすための開口部80が、下側の給気口71bの直上位置を避けるようにして設けられ、かつ開口部80の上方には、この開口部80を覆う燃焼ガス遮断用のカバー部82が設けられている。
【選択図】 図3
Description
本発明は、燃焼ガスから熱回収を行なうための熱交換部を2つ備えている熱交換器、およびこの熱交換器を備えた温水装置に関する。
本出願人は、温水装置に用いられる熱交換器の一例として、特許文献1に記載のものを先に提案している。同文献に記載された熱交換器は、燃焼ガスが導入される1つのケース内に、複数の伝熱管が収容されている。ただし、これら複数の伝熱管は、上側および下側の熱交換部として区分されており、これら上側および下側の熱交換部どうしの間は、仕切板によって仕切られている。また、ケースの後壁部には、燃焼ガス導入用の上下2つの給気口が設けられており、仕切板の上方領域と下方領域とのそれぞれに対して燃焼ガスを個別に導入できるようになっている。
このような構成によれば、上側および下側の熱交換部を個々に利用した湯水加熱が可能となり、たとえば一般給湯用の湯水加熱と、床暖房用の湯水加熱とを個別に、または同時に実行することができる。一方、上側および下側の熱交換部は、1つのケース内に収容されているために、それらを2つのケースに別々に収容させる場合と比較すると、全体の大型化も抑制される。
前記熱交換器は、燃焼ガスから潜熱を回収する用途に用いられる場合があるが、潜熱を回収すると、上側および下側の熱交換部において酸性のドレイン(凝縮水)が発生する。そこで、前記熱交換器においては、ケースの底部にドレイン用の排出口を設けており、上側および下側の熱交換部において発生したドレインがケースの底部上に流れ落ちると、このドレインは、前記排出口からケース外部に適切に排出されるように構成されている。ケースの底部を前下がり状に形成するとともに、上下2つの給気口のうち、下側の給気口をケース底部から比較的高い位置に設けておけば、熱交換器が設置される場合に、前記ケースが後下がり状に多少傾斜した姿勢にされたとしても、下側の給気口にドレインが流れ込まないようにすることが可能である。一方、上側の熱交換部において発生したドレインは、仕切板上に流れ落ちてからケースの底部上に流れ落ちるが、前記仕切板の後端部とケースの後壁部との間には、隙間が設けられている。このため、ドレインが仕切板上を後方に進行したとしても、このドレインは前記隙間を通過してケースの底部上に流れ落ちることとなる。したがって、上側の給気口が仕切板の上面からさほど高い位置に設けられていない場合であっても、この上側の給気口内にドレインが流れ込まないようにすることが可能である。
しかしながら、前記従来技術においては、次に述べるように、未だ改善すべき点があった。
第1に、仕切板の後端部とケースの後壁部との間には、隙間が形成されているために、この隙間が燃焼ガスの通路となり、上側および下側の熱交換部に供給される燃焼ガスにロスを生じる。より具体的には、下側の給気口から下側の熱交換部に向けて燃焼ガスを導入させた場合、この燃焼ガスの一部は前記隙間を通過して仕切板の上方に進行することとなる。したがって、下側の熱交換部に作用する燃焼ガスの量がその分だけ少なくなる。また、上側の給気口から上側の熱交換部に向けて燃焼ガスを導入させた場合にも、その一部は前記隙間を通過することとなり、上側の熱交換部に作用する燃焼ガスの量が少なくなる。熱交換器の熱交換効率を高める観点からすると、このような現象はできる限り防止することが望まれる。
第2に、仕切板の後端部とケースの後壁部との間の隙間は、下側の給気口の直上位置にも存在している。このため、前記従来技術においては、ドレインが前記仕切板上を後方に向けて流れた場合に、このドレインが下側の給気口内に流れ落ちる虞がある。したがって、このような虞も解消することが望まれる。
なお、仕切板を前下がり状に傾斜させれば、ドレインがこの仕切板上を後方に向けて流れないようにすることが本来的には可能である。ところが、熱交換器の全体が誤って後下がり状に傾斜するように設置された場合には、仕切板が水平状、または後下がり状となり、ドレインが仕切板上を後方に向けて流れることとなる。また、仕切板の傾斜角度をかなり大きくすれば、そのようなことを解消し得るものの、そのようにすると、仕切板によって仕切られている上側および下側の熱交換部の上下間隔が大きくなり、熱交換器が大型化するという新たな不具合を招いてしまう。
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、上側および下側の熱交換部の間を仕切る仕切部材上に流れ落ちたドレインが上下2つの給気口に進入する不具合を適切に防止することが可能な熱交換器、およびこれを備えた温水装置を提供することを、その課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明の第1の側面により提供される熱交換器は、上下に重なり合って設けられた上側および下側の熱交換部と、これら上側および下側の熱交換部を収容するケースと、このケース内において前記上側および下側の熱交換部どうしの間を仕切る仕切部材と、前記ケースの上下方向に起立した壁部に形成され、かつ前記仕切部材の上方領域および下方領域にそれぞれ対面している燃焼ガス導入用の上側および下側の給気口と、を備えている、熱交換器であって、前記仕切部材のうち、前記上側の給気口の手前領域に形成され、かつ前記上側の熱交換部から前記仕切部材上に流れ落ちたドレインを前記仕切部材の下方に流れ落とすことが可能な開口部と、この開口部の上方に位置してこの開口部を覆う燃焼ガス遮断用のカバー部と、を備えており、前記開口部は、前記下側の給気口の直上位置を避けた配置とされていることを特徴としている。
このような構成によれば、上側の熱交換部において発生したドレインが仕切部材上に流れ落ちてから上側の給気口に向けて進行した場合に、このドレインはその給気口の手前に設けられている開口部に流入し、下方に流れ落ちることとなる。したがって、上側の給気口が仕切部材の上面からさほど高い位置に設けられていない場合であっても、この上側の給気口にドレインが流れ込まないようにし、この給気口に燃焼ガスを供給してくる領域がドレインによって汚染されないようにすることができる。また、前記開口部は、下側の給気口の直上位置を避けて設けられているために、ドレインがこの開口部から下側の給気口内に流れ落ちることも適切に防止される。したがって、下側の給気口に向けて燃焼ガスを供給してくる領域がドレインによって汚染されないようにすることもできる。さらに、前記開口部の上方には、燃焼ガス遮断用のカバー部が設けられているが、このカバー部の存在により、燃焼ガスが前記開口部を通過して仕切部材の上方から下方へ進行すること、およびその反対に下方から上方に進行することが抑制される。したがって、上側および下側の給気口のそれぞれから上側および下側の熱交換部のそれぞれに対して効率良く燃焼ガスを作用させることが可能となり、前記従来技術よりも熱交換効率を高めることができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記上側および下側の給気口は、それらの横幅方向において互いにオーバラップしないように位置ずれして設けられている。
このような構成によれば、上側および下側の給気口自体が位置ずれしているために、上側の給気口の手間領域にドレインを流れ落とすための開口部を設けた場合に、この開口部が下側の給気口の直上を避けた配置とすることが容易に実現できることとなる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記仕切部材のうち、前記上側の給気口の手前領域には、ドレインを流れ込ませるための凹部が形成されており、この凹部に、前記開口部としての1または複数の貫通孔が設けられている。
このような構成によれば、凹部に流れ込んだドレインが貫通孔から仕切部材の下方に流れ落ちることとなる。このため、ドレインを広い領域で捕捉して仕切部材の下方に流れ落とすための手段としては、凹部を大きな面積または長寸法に形成すればよく、貫通孔の開口面積を大きくする必要はない。したがって、貫通孔の面積を小さくしてこの貫通孔を燃焼ガスがより通過し難い状態にしつつ、凹部によって多くのドレインを捕捉して仕切部材の下方に流れ落とすことが可能となる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記凹部は、前記上側の給気口の横幅方向に一連に延びており、かつその長さは、前記上側の給気口の横幅以上とされている。
このような構成によれば、上側の給気口に向けてその手前側から進行するドレインの略全量を前記凹部に流れ込ませることが可能となり、上側の給気口にドレインが流れ込む虞をより少なくすることができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記燃焼ガス遮断用のカバー部は、前記ケースのうち、前記上側の給気口の下縁部分が折り曲げられることにより形成されている。
このような構成によれば、燃焼ガス遮断用のカバー部の形成が容易となる。また、このカバー部は、仕切部材上を流れてきたドレインが上側の給気口に進入することを阻止する機能も有することとなり、上側の給気口にドレインが進入することをより徹底して防止することが可能となる。
本発明の第2の側面により提供される温水装置は、本発明の第1の側面により提供される熱交換器と、この熱交換器の前記ケース内に導入される燃焼ガスを発生させる燃焼器と、を備えていることを特徴としている。
このような構成によれば、本発明の第1の側面により提供される熱交換器について述べたのと同様な効果が得られる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1〜図9は、本発明が適用された温水装置の具体例としての給湯装置、およびこれに関連する構成の一例を示している。図1によく表われているように、本実施形態の給湯装置Aは、2つの燃焼器3a,3b、2つの1次熱交換器1a,1b、および2次熱交換器Bを備えている。2次熱交換器Bは、本発明が適用された熱交換器の一例に相当する。
燃焼器3a,3bは、ともに正燃式のガスバーナであり、缶体30a,30b内に配され、かつ燃料ガスが配管32a,32bを介して外部から供給されるように構成されている。缶体30a,30b内には、下方の2つの送風ファン31から燃焼用空気が上向きに送風可能である。1次熱交換器1a,1bは、燃焼器3a,3bによって発生された燃焼ガスから顕熱を回収するためのものであり、複数のフィン12を有する伝熱管11a,11bの主要部が缶体30a,30b内に配された構造を有している。
2次熱交換器Bは、1次熱交換器1a,1bによって顕熱が回収された後の燃焼ガスから潜熱を回収するためのものであり、缶体30a,30bの上部に補助缶体19a,19bを介して接続されている。この2次熱交換器Bは、燃焼ガスが内部に導入される略直方体状のケース7、このケース7内に設けられた上側および下側の熱交換部UH,LH、ならびにそれらの間を仕切る仕切部材8を備えている。
上側および下側の熱交換部UH,LHは、いわゆる螺旋式の伝熱管Pa,Pbを用いて構成されている。より具体的には、図7,図8に示すように、複数の伝熱管Paのそれぞれは、ケース7内に収容された螺旋状管体部5Aと、その下端および上端に繋がり、かつケース7の側壁70fを貫通してケース外部に引き出された延設管体部51a,52aとを有している。これらのうち、ケース7内に位置する部分が上側の熱交換部UHである。複数の伝熱管Paのそれぞれの螺旋状管体部5Aは、たとえば平面視略長円状の複数のループ部50aが上下方向に隙間59を隔てて並んだ構成を有している。ただし、複数の螺旋状管体部5Aの大きさは互いに相違しており、これらは略同心の重ね巻き状に設けられている。延設管体部51a,52aには、入水用および出湯用のヘッダ60a,61aが連結されている。図7および図9に示すように、複数の伝熱管Pbも、その基本的な構成は伝熱管Paと同様であり、ケース7内に収容された螺旋状管体部5Bと、その下端および上端に繋がり、かつケース7の側壁70eを貫通してケース外部に引き出された延設管体部51b,52bとを有している。これらのうち、ケース7内に位置する部分が下側の熱交換部LHである。複数の螺旋状管体部5Bは、平面視略長円状の複数のループ部50bが上下方向に隙間59を隔てて並び、略同心の重ね巻き状に設けられている。また、延設管体部51b,52bには、入水用および出湯用のヘッダ60b,61bが連結されている。
ヘッダ60a,60bの入水口62a,62bには、給水管(図示略)が接続されている。図1において、入水口62aに供給された水は、上側の熱交換部UHを通過して加熱された後に、ヘッダ61aの出湯口63aから適当な配管90aを介して伝熱管11aの入水口13aに送られる。次いで、この伝熱管11aを通過してさらに加熱された後に、出湯口14aから所望の給湯先に供給される。一方、入水口62bに供給された水は、下側の熱交換部LHを通過して加熱された後に、ヘッダ61bの出湯口63bから適当な配管90bを介して伝熱管11bの入水口13bに送られ、その後この伝熱管11bを通過してさらに加熱された後に、出湯口14bから所望の給湯先に供給される。なお、この給湯装置Aが、たとえば床暖房用の加熱源として用いられる場合、被加熱流体として不凍液を用いることもできる。
ケース7の内部は、仕切部材8によって上下に仕切られている。図6に示すように、ケース7の後壁部70aには、燃焼ガス導入用の上側および下側の給気口71a,71bが設けられている。給気口71aは、仕切部材8よりも上方に位置し、給気口71bは仕切部材8よりも下方に位置している。これらの給気口71a,71bは、ケース7の左右横幅方向において、互いにオーバラップしないように位置ずれして設けられている。図3に示すように、缶体30a内を上方に通過した燃焼ガスは、補助缶体19a内を進行して上側の給気口71aに到達した後に、上側の熱交換部UHに向けて進行するように構成されている。また、図5に示すように、缶体30b内を通過した燃焼ガスについては、補助缶体19b内を進行して下側の給気口71bに到達した後に、下側の熱交換部LHに向けて進行するように構成されている。図2、図3および図5に表われているように、ケース7の前壁部70bには、燃焼ガス用の排出口72が設けられている。この排出口72は、共用されており、上側および下側の熱交換部UH,LHを個々に通過した燃焼ガスは、ともにこの排出口72からケース7の外部に排出される。
上側および下側の熱交換部UH,LHによって燃焼ガスから潜熱回収がなされると、それらの表面部にドレイン(凝縮水)が発生し、下方に滴下する。これに対し、ケース7の底壁部70dの前端部寄りの位置には、ドレインをケース7の外部に排出するための排出口73が設けられている。底壁部70dは、前下がり状に傾斜しており、この底壁部70d上に滴下したドレインは、この底壁部70dの前部側に流れてから排出口73に流入する。
仕切部材8は、たとえば薄手のステンレス板にプレス加工などを施して構成されており、左右幅方向の両側部や後端部は、ケース7の内面部に接触するように配置されて、これらの部分がボルト止めされるなどしてケース7に取り付けられている。図3および図5に示すように、この仕切部材8は、略水平状または僅かに前下がりの姿勢に設けられており、上側の熱交換部UHからこの仕切部材8上にドレインが滴下した際には、そのドレインの多くがこの仕切部材8の前端部からケース7の底壁部70d上に流れ落ちるように設けられている。
図3および図4に示すように、仕切部材8の後端部近傍のうち、上側の給気口71aの手前領域(同図の左方)には、この給気口71aの横幅方向に一連に延びる細長な凹部80が形成されている。図8に示すように、この凹部80は、その長さL1が給気口71aの横幅L2よりも長くされており、仕切部材8の上面のうち、給気口71aの手前領域をその全幅にわたって遮るように設けられている。凹部80は、仕切部材8の一部分にプレス加工を行なうことにより形成されており、図4によく表われているように、この凹部80の下面部分は下向きに突出している。好ましくは、この下向きの突出部分は、下側の熱交換部LHの最外周の螺旋状管体部5B’よりもケース7の後壁部70a寄りに形成されている。このような構成によれば、前記下向きの突出部分と螺旋状管体部5B’の上部とが干渉しないようにし、仕切部材8と螺旋状管体部5B(5B’)との隙間の寸法L3を微小にすることが可能である。
凹部80には、本発明でいう開口部の一例として、1または複数の貫通孔81が設けられている。この貫通孔81は、ドレインを下方へ円滑に通過させ得るサイズであり、下側の給気口71bの直上位置を避けた位置にある。また、凹部80の上方には、燃焼ガス遮断用のカバー部82が設けられている。このカバー部82は、ケース7の後壁部70aのうち、上側の給気口71aの下縁部分を折り曲げて形成されている。本実施形態においては、このカバー部82は、凹部80の全体を覆う必要はなく、少なくとも貫通孔81の上方を覆うように設けられていればよい。
次に、2次熱交換器B、およびこれを備えた給湯装置Aの作用について説明する。
図1において、燃焼器3aによって発生された燃焼ガスからは、1次熱交換器1aによって顕熱を回収した後に、2次熱交換器Bの上側の熱交換部UHによって潜熱を回収することができる。同様に、燃焼器3bによって発生された燃焼ガスからは、1次熱交換器1bおよび2次熱交換器Bの下側の熱交換部LHによって顕熱および潜熱を回収することができる。したがって、このような熱回収により、湯水加熱を効率良く行なうことができる。
潜熱回収に伴って発生したドレインがケース7の底壁部70d上に流れ落ちた後に排出口73からケース7の外部に排出される点については、既に述べたとおりであるが、上側の熱交換部UHにおいて発生したドレインは、仕切部材8上に流れ落ちてからケース7の底壁部70d上に流れ落ちる。仕切部材8が前下がり状であれば、仕切部材8上に流れ落ちたドレインは、後方に向けて流れることは殆どないものの、たとえばこの給湯装置Aの設置に不手際があり、2次熱交換器Bが後下がり状に設置されているような場合には、仕切部材8上に流れ落ちたドレインは後方に流れ、上側の給気口71aに向けて進行していく。これに対し、仕切部材8には、給気口71aの手前に位置する凹部80が設けられているために、給気口71aに向かうドレインは、この凹部80に流れ込み、その後貫通孔81を通過してその下方に流れ落ちる。とくに、凹部80は、既述したように、給気口71aの横幅よりも長く延びており、給気口71aの手前領域をその全幅にわたって遮るように設けられているために、給気口71aに向けて進行するドレインの全量が略確実にこの凹部80に流れ込むこととなる。したがって、給気口71aの下縁部分の高さが仕切部材8の上面と略同等程度の高さの場合であっても、この給気口71aにドレインが流れ込むことは適切に防止される。給気口71aにドレインが流れ込んだ場合には、補助缶体19aの内部に加えて、1次熱交換器1aなどもドレインによって汚染されることとなるが、そのような不具合は適切に防止される。
また、貫通孔81は、下側の給気口71bの直上位置には設けられていないために、この貫通孔81から下方に流れ落ちたドレインが下側の給気口71bに進入することも適切に回避される。下側の給気口71bにドレインが進入すると、補助缶体19bや1次熱交換器1bが汚染されるが、そのような不具合も適切に防止される。なお、ケース7の底壁部70dについては、前下がり状の傾斜角度を比較的大きくし、2次熱交換器Bが後下がり状に傾いて設置された場合であっても、底壁部70d上に流れ落ちたドレインが下側の給気口71bに向けて流れないようにしておけばよい。このように底壁部70dの傾斜角度を大きくすると、その分だけケース7の上下高さ寸法が大きくなってしまうものの、本実施形態においては、仕切部材8については前下がり状の傾斜角度を大きくする必要がないために、ケース7の大型化を適切に抑制することができるのである。また、上側の給気口71aについては、その下縁部を仕切部材8の上面高さと略同等高さに設定することができるために、ケース7の上下高さ寸法を増大させることなく、この給気口71aの上下方向の開口幅を大きくとるのに有利となる。
燃焼ガス遮断用のカバー部82は、上側の給気口71aからケース7内に導入された燃焼ガスがそのまま貫通孔81に向けて進行することを阻止し、燃焼ガスが貫通孔81を通過することを抑制する。また、下側の給気口71bからケース7内に導入された燃焼ガスが貫通孔81を通過する際には、カバー部82がその抵抗となるため、やはりその通過を抑制する作用を発揮する。したがって、上側および下側の給気口71a,71bから導入された燃焼ガスの多くが貫通孔81を通過して本来の領域に進行しなくなることも適切に防止される。とくに、本実施形態においては、凹部80については比較的大きな面積で形成しているものの、貫通孔81については凹部80に流れ込んだドレインを円滑に排出し得る程度の小面積に形成すればよいために、この貫通孔81を通過する燃焼ガス量を非常に少なくし、熱交換効率の低下を適切に抑制することができる。また、カバー部82は、給気口71aの下縁部分を折り曲げることにより形成されているために、その形成作業が容易となるばかりか、ドレインが給気口71aの近傍まで流れた際には、このカバー部82がドレインを塞き止める役割を果たすこととなる。したがって、給気口71aにドレインが流れ込むことを防止するのにより好ましいものとなる。
本発明は、上述した実施形態に限定されない。本発明に係る熱交換器、および温水装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
本発明でいう開口部は、円形状の貫通孔に限らず、たとえば上側の給気口の横幅方向に延びる長孔状の貫通孔など、種々の形状に形成することができる。また、たとえば図10に示すように、開口部81aを切欠部として形成することもできる。本発明でいう開口部は、上側の給気口の手前領域であって、下側の給気口の直上位置を避けた位置に設けられていればよい。なお、図10に示す実施形態においては、ドレインを流れ込ませるための凹部が仕切部材8に設けられていないが、本発明においてはこのような構成とすることもできる。燃焼ガス遮断用のカバー部は、ケースとは別体の部材を用いて設けることもできる。このカバー部は、要は、開口部の上方に位置してその開口部を覆っていればよく、その具体的な形状なども問わない。
本発明でいう上側および下側の熱交換部は、螺旋式の伝熱管を用いて構成することに代えて、たとえば特許文献1に記載された熱交換器と同様に、直線状に延びる伝熱管を用いて構成することもできる。上側および下側の給気口は、ケースの後壁部に設けることに代えて、たとえばケースの前壁部に設けた構成とし、ケース内に導入された燃焼ガスをケースの後壁部に設けられた排出口から排出させるようにしてもよい。本発明でいう温水装置とは、湯を生成する機能を備えた装置の意であり、一般給湯用、風呂給湯用、暖房用、あるいは融雪用などの各種の給湯装置、および給湯以外に用いられる湯を生成する装置を広く含む概念である。
A 給湯装置(温水装置)
B 2次熱交換器(熱交換器)
UH,LH 上側および下側の熱交換部
3a,3b 燃焼器
7 ケース
8 仕切部材
70a 後壁部(ケースの)
71a,71b 上側および下側の給気口
80 凹部
81 貫通孔(開口部)
82 燃焼ガス遮断用のカバー部
B 2次熱交換器(熱交換器)
UH,LH 上側および下側の熱交換部
3a,3b 燃焼器
7 ケース
8 仕切部材
70a 後壁部(ケースの)
71a,71b 上側および下側の給気口
80 凹部
81 貫通孔(開口部)
82 燃焼ガス遮断用のカバー部
Claims (6)
- 上下に重なり合って設けられた上側および下側の熱交換部と、
これら上側および下側の熱交換部を収容するケースと、
このケース内において前記上側および下側の熱交換部どうしの間を仕切る仕切部材と、
前記ケースの上下方向に起立した壁部に形成され、かつ前記仕切部材の上方領域および下方領域にそれぞれ対面している燃焼ガス導入用の上側および下側の給気口と、
を備えている、熱交換器であって、
前記仕切部材のうち、前記上側の給気口の手前領域に形成され、かつ前記上側の熱交換部から前記仕切部材上に流れ落ちたドレインを前記仕切部材の下方に流れ落とすことが可能な開口部と、
この開口部の上方に位置してこの開口部を覆う燃焼ガス遮断用のカバー部と、を備えており、
前記開口部は、前記下側の給気口の直上位置を避けた配置とされていることを特徴とする、熱交換器。 - 前記上側および下側の給気口は、それらの横幅方向において互いにオーバラップしないように位置ずれして設けられている、請求項1に記載の熱交換器。
- 前記仕切部材のうち、前記上側の給気口の手前領域には、ドレインを流れ込ませるための凹部が形成されており、この凹部に、前記開口部としての1または複数の貫通孔が設けられている、請求項1または2に記載の熱交換器。
- 前記凹部は、前記上側の給気口の横幅方向に一連に延びており、かつその長さは、前記上側の給気口の横幅以上とされている、請求項3に記載の熱交換器。
- 前記燃焼ガス遮断用のカバー部は、前記ケースのうち、前記上側の給気口の下縁部分が折り曲げられることにより形成されている、請求項1ないし4のいずれかに記載の熱交換器。
- 請求項1ないし5のいずれかに記載の熱交換器と、この熱交換器の前記ケース内に導入される燃焼ガスを発生させる燃焼器と、を備えていることを特徴とする、温水装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014119225A (ja) * | 2012-12-19 | 2014-06-30 | Corona Corp | 潜熱回収型給湯機の二次熱交換装置 |
JP2015010753A (ja) * | 2013-06-28 | 2015-01-19 | 株式会社アタゴ製作所 | 給湯器 |
JP2017044437A (ja) * | 2015-08-28 | 2017-03-02 | パーパス株式会社 | 熱交換器および熱源機 |
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2007
- 2007-05-29 JP JP2007142604A patent/JP2008298326A/ja active Pending
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JP2015010753A (ja) * | 2013-06-28 | 2015-01-19 | 株式会社アタゴ製作所 | 給湯器 |
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