JP2006245369A - コモンモードノイズフィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】ディファレンシャルモードのインピーダンスを小さくすることができるコモンモードノイズフィルタを提供することを目的とする。
【解決手段】第1のコイル導体13と第1の引出用導体16とで構成される第1のコイル15と、第2のコイル導体14と第2の引出用導体18とで構成される第2のコイル17とを備え、前記第1のコイル15のインピーダンスと第2のコイル17のインピーダンスとが同一になるようにしたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種電子機器に使用される小型で、かつ積層型のコモンモードノイズフィルタに関するものである。
従来のこの種のコモンモードノイズフィルタは、図6に示すように、第1〜第4の絶縁層1a〜1dの上面にそれぞれ第1〜第4の導体2a,2b,3a,3bを設け、そして第1の導体2aと第2の導体2bとをバイア電極4aを介して接続することにより第1のコイル2を形成するとともに、第3の導体3aと第4の導体3bとをバイア電極4bを介して接続することにより第2のコイル3を形成していた。また、前記第1の絶縁層1aの下面と第4の導体3bの上面にはダミー絶縁層5を設けていた。
上記のような構成とすることにより、第3の絶縁層1cを介して対向する第2の導体2bと第3の導体3aとを磁気結合させ、これにより、第1のコイル2と第2のコイル3のコモンモードのインピーダンスを大きくして、コモンモードノイズを除去するとともに、ディファレンシャルモードのインピーダンスを小さくして、差動信号(ディファレンシャル信号)を通過させるようにしていた。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2003−124028号公報
上記した従来のコモンモードノイズフィルタにおいては、第1のコイル2と第2のコイル3ではインピーダンスが異なるため、差動信号(ディファレンシャル信号)が流れたとき、第1のコイル2で発生した磁束と第2のコイル3で発生した磁束とが互いに完全に打ち消し合わず、これにより、2つのコイル2,3のインピーダンスの差に相当するインピーダンスが残存するため、ディファレンシャルモードのインピーダンスが大きくなるという課題を有していた。なお、このコモンモードノイズフィルタにおいては、ディファレンシャルモードのインピーダンスが大きくなれば、本来通過させたい信号の減衰や波形の歪みが生じてしまうものである。
ここで、第1のコイル2と第2のコイル3のインピーダンスが異なる理由は、第1のコイル2ではその一部で逆向きに電流が流れるため、発生する磁束同士が互いに打ち消し合ってインピーダンスが低下するのに対し、第2のコイル3ではその一部で同方向に電流が流れるため、発生する磁束同士が互いに強め合ってインピーダンスが増大することによる。
すなわち、第1のコイル2においては、図7(a)に示すように、位置6で第1の導体2aと第2の導体2bの電流の向きが逆であり、位置7でも第2の導体2b同士で電流の向きが逆になるため、インピーダンスが低下するが、第2のコイル3においては、図7(b)に示すように、位置8で第3の導体3aと第4の導体3bの電流の向きが同方向になるため、インピーダンスは増大するからである。このことは、積層タイプの場合、上下方向の関係にある導体と引出用導体との関係が無視できないことにより起こる。
なお、図7(a),(b)は、それぞれコイルを構成する2つの導体を上方から透過させた図であり、第1の導体2aと第4の導体3bを破線で、第2の導体2bと第3の導体3aを実線で示している。また、矢印の向きは差動信号が流れたときの電流の方向を表している。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、ディファレンシャルモードのインピーダンスを小さくすることができるコモンモードノイズフィルタを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために本発明は、第1のコイル導体と第1の引出用導体とで構成される第1のコイルと、第2の引出用導体と第2のコイル導体とで構成される第2のコイルとを備え、前記第1のコイルのインピーダンスと第2のコイルのインピーダンスとが同一になるようにしたものである。
以上のように本発明のコモンモードノイズフィルタは、第1のコイルのインピーダンスと第2のコイルのインピーダンスとが同一になるようにしているため、差動信号が流れたとき、第1のコイルで発生した磁束と第2のコイルで発生した磁束とが互いにほぼ完全に打ち消し合うことになり、これにより、2つのコイルのインピーダンスの差に相当するインピーダンスが残存するのを防止できるため、ディファレンシャルモードのインピーダンスを小さくすることができるという優れた効果を奏するものである。
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1〜4,8に記載の発明について説明する。
図1は本発明の実施の形態1におけるコモンモードノイズフィルタの分解斜視図、図2は同コモンモードノイズフィルタの斜視図である。
本発明の実施の形態1におけるコモンモードノイズフィルタは、図1に示すように、上下方向に積層された第1の絶縁層11、第2の絶縁層12と、前記第1の絶縁層11に設けられた第1のコイル導体13と、前記第2の絶縁層12に設けられ、かつ前記第1のコイル導体13と対向するように形成された第2のコイル導体14と、前記第1のコイル導体13と接続され、かつ前記第1のコイル導体13とで第1のコイル15を構成する第1の引出用導体16と、前記第2のコイル導体14と接続され、かつ前記第2のコイル導体14とで第2のコイル17を構成する第2の引出用導体18とを備えている。
また、前記第1のコイル15のインピーダンスと第2のコイル17のインピーダンスは同一となっており、かつ第1のコイル15の長さと第2のコイル17の長さも同一となっている。
上記構成における第1の絶縁層11や第2の絶縁層12は、Fe23をベースとしたフェライトや、ガラスセラミックなどの絶縁材料によりシート状に構成されているもので、第1の絶縁層11の上方に第2の絶縁層12が設けられている。また、第1の絶縁層11の中央部には、第1のバイア電極19aが形成されている。
前記第1のコイル導体13は、渦巻き状に銀等の導電材料をめっきすることにより形成されるもので、第1の絶縁層11の上面に設けられている。
前記第2のコイル導体14は、渦巻き状に銀等の導電材料をめっきすることにより形成されるもので、第2の絶縁層12の上面に設けられている。また、第1のコイル導体13と第2のコイル導体14は、第2の絶縁層12を介して対向するように構成されている。これにより、第1のコイル15と第2のコイル17との間で磁気結合させることができるため、第1のコイル15と第2のコイル17のコモンモードインピーダンスを大きくすることができる。
前記第1の引出用導体16は、銀等の導電材料をめっきすることにより形成されるもので、第1の絶縁層11の下方に位置する第3の絶縁層20の上面に設けられている。また、第1の引出用導体16は、第1のバイア電極19aを介して前記第1のコイル導体13と接続されるもので、これにより、第1のコイル導体13と第1の引出用導体16とからなる第1のコイル15が構成されている。そしてまた、前記第1のコイル導体13のうち一定の区間は、上面視にて第1の引出用導体16と重なるようになっている。
前記第2の引出用導体18は、銀等の導電材料をめっきすることにより形成されるもので、第2の絶縁層12の上方に位置する第4の絶縁層21の上面に設けられている。また、第4の絶縁層21の中央部には第2のバイア電極19bが形成され、かつ前記第2の引出用導体18は、この第2のバイア電極19bを介して第2のコイル導体14と接続されるもので、これにより、第2のコイル導体14と第2の引出用導体18とからなる第2のコイル17が構成されている。そしてまた、前記第2のコイル導体14のうち一定の区間は、上面視にて第2の引出用導体18と重なるようになっている。
また、前記第1のコイル15の長さと第2のコイル17の長さは同一となっているもので、このように長さを同一にすると、2つのコイル15,17を伝わる差動信号の伝達時間を同一にすることができるため、差動信号の品質が劣化するのを防止できるものである。
なお、前記第3の絶縁層20の下面と第2の引出用導体18の上面にはダミー絶縁層22が設けられているもので、このダミー絶縁層22は、シート状に構成され、かつ絶縁性を有している。また、第1〜第4の絶縁層11,12,20,21とダミー絶縁層22の枚数は、図1に示された枚数に限定されるものではない。
そして、上記した構成部品を一体化することにより、図2に示すようなノイズフィルタ本体23が構成され、かつこのノイズフィルタ本体23の両側面には、第1〜第4の外部電極24,25,26,27が設けられ、そしてこの第1〜第4の外部電極24,25,26,27はそれぞれ前記第1のコイル15と、第2のコイル17の各両端部と接続されるものである。
なお、前記第1のコイル導体13と第1の引出用導体16との間、第2のコイル導体14と第2の引出用導体18との間には、必ずしも絶縁層を設ける必要はない。
また、前記第1のコイル導体13と第2のコイル導体14、第1の引出用導体16と第2の引出用導体18および第1〜第4の外部電極24,25,26,27は、必ずしもめっきで形成する必要はなく、その他の印刷や蒸着等の方法で形成してもよいものである。
次に、本発明の実施の形態1におけるコモンモードノイズフィルタの製造方法について説明する。
図1、図2において、まず、それぞれの原材料である粉体および樹脂からなる混合物により、方形の第1〜第4の絶縁層11,12,20,21とダミー絶縁層22をそれぞれ所定枚数作製する。このとき、第1の絶縁層11と第4の絶縁層21の所定箇所に、レーザ、パンチングなどで孔あけ加工をし、この孔に銀を充填して、第1のバイア電極19aと第2のバイア電極19bを形成する。
次に、所定枚数のダミー絶縁層22の上面に、第3の絶縁層20を配置する。
次に、第3の絶縁層20の上面に、第1の引出用導体16をめっきによって形成する。
次に、第1の引出用導体16の上面に、第1のバイア電極19aが設けられた第1の絶縁層11を配置する。このとき、第1の引出用導体16と第1のバイア電極19aとを接続する。
次に、第1の絶縁層11の上面に、第1のコイル導体13をめっきによって形成する。このとき、第1のコイル導体13と第1のバイア電極19aとを接続する。また、第1のコイル導体13のうち一定の区間が、上面視にて第1の引出用導体16と重なるようにする。
次に、第1のコイル導体13の上面に、第2の絶縁層12を配置する。
次に、第2の絶縁層12の上面に、渦巻き状の第2のコイル導体14をめっきによって形成する。
次に、第2のコイル導体14の上面に、第2のバイア電極19bが設けられた第4の絶縁層21を配置する。このとき、第2のコイル導体14と第2のバイア電極19bとを接続する。
次に、第4の絶縁層21の上面に、第2の引出用導体18をめっきによって形成する。このとき、第2の引出用導体18と第2のバイア電極19bとを接続する。また、第2のコイル導体14のうち一定の区間が、上面視にて第2の引出用導体18と重なるようにする。
なお、前記第1のコイル導体13、第2のコイル導体14、第1の引出用導体16、第2の引出用導体18の形成方法は、別途用意したベース板(図示せず)に所定パターン形状の導体をめっきによって形成し、その後、この導体を各絶縁層に転写することにより形成する。
次に、第2の引出用導体18の上面に、所定枚数のダミー絶縁層22を配置してノイズフィルタ本体23を構成する。
なお、上記製造工程においては、製造上の効率を向上させるために、各絶縁層に第1のコイル導体13、第2のコイル導体14、第1の引出用導体16、第2の引出用導体18をそれぞれ複数設けた後、各個片に切断するようにして、同時に複数のノイズフィルタ本体23を得るようにしてもよい。
次に、ノイズフィルタ本体23を所定の温度、時間で焼成する。
次に、ノイズフィルタ本体23の両側面に、第1、第2のコイル15,17の各両端部とそれぞれ接続されるように銀を印刷することにより、第1〜第4の外部電極24,25,26,27を形成する。
最後に、第1〜第4の外部電極24,25,26,27の表面にめっきによってニッケルめっき層を形成するとともに、さらにこのニッケルめっき層の表面にめっきによってすずやはんだなどの低融点金属めっき層を形成する。
上記したように本発明の実施の形態1においては、第1のコイル15のインピーダンスと第2のコイル17のインピーダンスとが同一になるようにしているため、差動信号が流れたとき、第1のコイル15で発生した磁束と第2のコイル17で発生した磁束とが互いにほぼ完全に打ち消し合うことになり、これにより、2つのコイルのインピーダンスの差に相当するインピーダンスが残存することはないため、ディファレンシャルモードのインピーダンスを小さくすることができるという効果が得られるものである。また、この結果、第1のコイル15、第2のコイル17のコモンモードインピーダンスも大きくすることができる。
さらに、第1のコイル導体13と第2のコイル導体14を上下方向に積層しているため、小型化が容易に図れるという効果も得られるものである。
ここで、インピーダンスが同一とは、セットメーカ等から要望されるインピーダンスの範囲内にあることをいい、例えば、2つのコイルのインピーダンスの差が5%以内にあることをいう。
また、第1のコイル15のインピーダンスと第2のコイル17のインピーダンスとを同一にする方法としては、差動信号が流れたとき、第1のコイル15と第2のコイル17のうち一方のコイルにおいて、磁束同士が互いに強め合うようにし、かつ他方のコイルにおいて、磁束同士が互いに打ち消し合うようにする方法がある。
この方法について、図3(a)(b)を用いて以下に説明する。
ここで、図3(a)は第1のコイル15を構成する2つの導体13,16を上方から透過させた図、図3(b)は第2のコイル17を構成する2つの導体14,18を上方から透過させた図であり、第1、第2の引出用導体16,18は破線で示し、かつ第1、第2のコイル導体13,14は実線で示している。また、矢印の向きは差動信号が流れたときの電流の方向を表している。
従来の図7(a)における第1のコイル2では、第1の導体2aと第2の導体2bの電流の向きが逆になるため、インピーダンスが低下していたが、図3(a)における第1のコイル15のように導体の位置を変えれば、位置28で第1のコイル導体13と第1の引出用導体16の電流の向きが同方向になるため、インピーダンスが逆に増大する。
一方、従来の図7(b)における第2のコイル3では、第3の導体3aと第4の導体3bの電流の向きが同方向になるため、発生する磁束同士が互いに強め合い、インピーダンスが増大しているが、図3(b)における第2のコイル17のように導体の位置を変えれば、位置29で第2のコイル導体14と第2の引出用導体18の電流の向きが逆になるため、発生する磁束同士が互いに打ち消し合い、インピーダンスが逆に低下する。このとき、第1、第2のコイル導体13,14のうち一定の区間を、上面視にて第1、第2の引出用導体16,18と重なるようにすれば、第1のコイル導体13と第1の引出用導体16の距離、第2のコイル導体14と第2の引出用導体18との距離を最も短くすることができるため、各導体13,14,16,18で発生する磁束が他の導体に及ぼす影響を最も大きくすることができ、これにより、発生する磁束同士が互いに強め合ったり磁束同士が互いに打ち消し合ったりするのをより効率よく行わせることができ、この結果、第1のコイル15のインピーダンスと第2のコイル17のインピーダンスとを容易に同一にすることができる。また、重なる長さを変えることによって第1のコイル15と第2のコイル17のインピーダンスも容易に調整することができるものである。
このように、インピーダンスが小さい方のコイルにおいて、磁束同士が互いに強め合うようにし、かつインピーダンスが大きい方のコイルにおいて、磁束同士が互いに打ち消し合うようにすることにより、第1のコイル15のインピーダンスと第2のコイル17のインピーダンスとを容易に同一にすることができる。
また、このとき、インピーダンスの大きい方のコイルはそのままにして、インピーダンスの小さい方のコイルのみにおいて磁束同士を互いに強め合うようにすることによって第1のコイル15のインピーダンスと第2のコイル17のインピーダンスとが同一になるようにすれば、第1のコイル15のインピーダンスと第2のコイル17のインピーダンスが最も大きい値で同一になっているため、第1のコイル15と第2のコイル17のコモンモードインピーダンスをより大きくすることができるものである。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2を用いて、本発明の特に請求項5〜7に記載の発明について説明する。
図4は本発明の実施の形態2におけるコモンモードノイズフィルタの分解斜視図である。なお、この本発明の実施の形態2において、上記した本発明の実施の形態1の構成と同様の構成を有するものについては、同一符号を付しその説明は省略する。
図4に示す本発明の実施の形態2におけるコモンモードノイズフィルタが、上記した本発明の実施の形態1と相違する点は、第1のコイル導体13の一端部において導体間の距離を長くした点、および第1、第2のコイル導体13,14と第1、第2の引出用導体16,18とを上面視にて直交させた点である。
この構成によれば、従来の図7(a)における第1のコイル2のようにインピーダンスが小さい方のコイルにおいて、インピーダンスの低下を抑制できるため、第1のコイル15のインピーダンスと第2のコイル17のインピーダンスとを同一にすることができる。なぜなら、図5(a)のように第1のコイル導体13の一端部、すなわち導体が外部電極と接続される近傍で折り返され、かつ差動信号が流れたとき導体同士の電流の方向が逆になって磁束同士が互いに打ち消し合うことによりインピーダンスが低下している位置30で、その導体間の距離が長くなっているため、互いに打ち消し合う磁束の量が減るからである。なお、図4のように第1のコイル導体13の形状を曲線状にすれば、容易に導体間の距離を長くすることができる。また、第1のコイル導体13、第2のコイル導体14の形状を曲線状にすれば、第1、第2の引出用導体16,18をほぼ一直線状にするだけで第1、第2のコイル導体13,14と第1、第2の引出用導体16,18とを容易に上面視にて直交させることができる。
そしてまた、第1、第2のコイル導体13,14と第1、第2の引出用導体16,18は、図5(a),(b)の位置31,32において上面視にて直交させているため、第1、第2のコイル導体13,14に流れる電流と第1、第2の引出用導体16,18に流れる電流の向きが逆になったり同一になったりすることはなく、これにより、第1のコイル15のインピーダンスと第2のコイル17のインピーダンスは、第1、第2のコイル導体13,14と第1、第2の引出用導体16,18との配置関係による影響を受けることなく、容易に同一にすることができるものである。
ここで、図5(a)は第1のコイル15を構成する2つの導体13,16を上方から透過させた図、図5(b)は第2のコイル17を構成する2つの導体14,18を上方から透過させた図であり、第1、第2の引出用導体16,18は破線で示し、かつ第1、第2のコイル導体13,14は実線で示している。また、矢印の向きは差動信号が流れたときの電流の方向を表している。
なお、上記本発明の実施の形態1,2におけるコモンモードノイズフィルタにおいては、第1のコイル15、第2のコイル17をそれぞれ1つ設けたが、第1のコイル15、第2のコイル17をそれぞれ複数設けたアレイタイプとしてもよい。この場合、複数の第1のコイル15、第2のコイル17はそれぞれ積層方向に積んでもよく、あるいは横方向に並べるようにしてもよいものである。
本発明に係るコモンモードノイズフィルタは、コイルのディファレンシャルモードのインピーダンスを小さくすることができ、携帯電話、情報機器等のノイズ対策として使用されるノイズフィルタ等として有用である。
本発明の実施の形態1におけるコモンモードノイズフィルタの分解斜視図 同コモンモードノイズフィルタの斜視図 (a),(b)同コモンモードノイズフィルタの主要部の上面図 本発明の実施の形態2におけるコモンモードノイズフィルタの分解斜視図 (a),(b)同コモンモードノイズフィルタの主要部の上面図 従来のコモンモードノイズフィルタの分解斜視図 (a),(b)同コモンモードノイズフィルタの主要部の上面図
符号の説明
11 第1の絶縁層
12 第2の絶縁層
13 第1のコイル導体
14 第2のコイル導体
15 第1のコイル
16 第1の引出用導体
17 第2のコイル
18 第2の引出用導体

Claims (8)

  1. 上下方向に積層された第1、第2の絶縁層と、前記第1の絶縁層に設けられた第1のコイル導体と、前記第2の絶縁層に設けられ、かつ前記第1のコイル導体と対向するように形成された第2のコイル導体と、前記第1のコイル導体と接続され、かつこの第1のコイル導体とで第1のコイルを構成する第1の引出用導体と、前記第2のコイル導体と接続され、かつこの第2のコイル導体とで第2のコイルを構成する第2の引出用導体とを備え、前記第1のコイルのインピーダンスと第2のコイルのインピーダンスとが同一になるようにしたコモンモードノイズフィルタ。
  2. 差動信号が流れたとき、第1のコイルと第2のコイルのうち、一方のコイルにおいて発生する磁束同士が互いに強め合うようにし、かつ他方のコイルにおいて発生する磁束同士が互いに打ち消し合うようにすることによって、第1のコイルのインピーダンスと第2のコイルのインピーダンスとが同一になるようにした請求項1記載のコモンモードノイズフィルタ。
  3. 差動信号が流れたとき、第1のコイルと第2のコイルのうち、一方のコイルにおいて発生する磁束同士が互いに強め合うようにすることによって、第1のコイルのインピーダンスと第2のコイルのインピーダンスとが同一になるようにした請求項1記載のコモンモードノイズフィルタ。
  4. 第1のコイル導体の一定の区間を上面視にて第1の引出用導体と重なるようにするか、あるいは第2のコイル導体の一定の区間を上面視にて第2の引出用導体と重なるようにした請求項1記載のコモンモードノイズフィルタ。
  5. 第1のコイル導体、第2のコイル導体のうち、少なくとも一方のコイル導体の一端部において導体間の距離を長くした請求項1記載のコモンモードノイズフィルタ。
  6. 第1のコイル、第2のコイルのうち、少なくとも一方のコイルにおいて、コイル導体と引出用導体とを上面視にて直交させた請求項1記載のコモンモードノイズフィルタ。
  7. 第1のコイル導体、第2のコイル導体のうち、少なくとも一方のコイル導体の形状を曲線状とした請求項1記載のコモンモードノイズフィルタ。
  8. 第1のコイルの長さと第2のコイルの長さを同一とした請求項1記載のコモンモードノイズフィルタ。
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