JP6447751B2 - コイル内蔵部品 - Google Patents

コイル内蔵部品 Download PDF

Info

Publication number
JP6447751B2
JP6447751B2 JP2017558232A JP2017558232A JP6447751B2 JP 6447751 B2 JP6447751 B2 JP 6447751B2 JP 2017558232 A JP2017558232 A JP 2017558232A JP 2017558232 A JP2017558232 A JP 2017558232A JP 6447751 B2 JP6447751 B2 JP 6447751B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
coil pattern
pattern
built
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017558232A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2017110952A1 (ja
Inventor
浩和 矢▲崎▼
浩和 矢▲崎▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Publication of JPWO2017110952A1 publication Critical patent/JPWO2017110952A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6447751B2 publication Critical patent/JP6447751B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/2804Printed windings
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/24Magnetic cores
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/32Insulating of coils, windings, or parts thereof
    • H01F27/323Insulation between winding turns, between winding layers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/2804Printed windings
    • H01F2027/2809Printed windings on stacked layers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
  • Coils Of Transformers For General Uses (AREA)

Description

本発明は、コイル内蔵部品に関し、特には、2つのコイル素子を内蔵する積層型のコイル内蔵部品に関する。
従来、多層基板内に2つのコイル素子が形成されたコイル内蔵部品が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に示されたコイル内蔵部品は、複数の磁性体層が積層された積層素体と、積層素体内に設けられた第1コイル素子と第2コイル素子とを有している。第1コイル素子と第2コイル素子とは、積層方向の上下に分かれて配置され、磁界を介して結合するように構成されている。積層方向に隣り合う第1コイル素子のコイルパターンと第2コイル素子のコイルパターンとの間には、非磁性体部が設けられている。
特開2015−73052号公報
一般に、2つのコイル素子を内蔵するコイル内蔵部品のインダクタンス値や磁界的な結合を高めるためには、コイル内蔵部品の積層数を増やし、コイルの巻数を増やすことが行われる。しかし、単純に積層数を増やした場合、インダクタンス値を大きくすることはできるが、2つのコイル素子の磁界的な結合を高めることはできなかった。すなわち、特許文献1に示すコイル内蔵部品のように、第1コイル素子と第2コイル素子とを上下に分けて配置した構造では、2つのコイル素子の磁界的な結合を高めることが困難であった。
そこで、本発明は、2つのコイル素子の磁界的な結合を高めることができるコイル内蔵部品を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係るコイル内蔵部品は、複数の磁性体層を積層してなる積層素体と、前記積層素体内に設けられた第1コイル素子および第2コイル素子とを備えるコイル内蔵部品であって、前記積層素体は、1以上の前記磁性体層を有する第1基材層と、1以上の前記磁性体層を有し、前記第1基材層に対して積層方向に設けられた第2基材層とを含み、前記第1コイル素子は、互いに接続された第1コイルパターンと第2コイルパターンとを含み、前記第2コイル素子は、互いに接続された第3コイルパターンと第4コイルパターンとを含み、前記第1コイルパターンおよび前記第3コイルパターンは前記第1基材層に設けられ、前記第2コイルパターンおよび前記第4コイルパターンは前記第2基材層に設けられ、前記積層方向から見た場合、前記第1コイルパターンと前記第4コイルパターンとは、前記第1コイルパターンと前記第4コイルパターンとが同方向に延伸する部分において少なくとも一部が重なっており、前記第2コイルパターンと前記第3コイルパターンとは、前記第2コイルパターンと前記第3コイルパターンとが同方向に延伸する部分において少なくとも一部が重なっており、前記第1コイルパターンと前記第4コイルパターンとの間、および、前記第2コイルパターンと前記第3コイルパターンとの間には、前記磁性体層よりも透磁率の低い中間層が設けられている。
これによれば、中間層を介して第1コイルパターンと第4コイルパターンとが磁界結合し、中間層を介して第2コイルパターンと第3コイルパターンとが磁界結合する。よって、第1コイル素子と第2コイル素子との磁界結合する箇所が増えるので、第1コイル素子と第2コイル素子との磁界的な結合を高めることができる。
また、前記コイル内蔵部品を前記積層方向から見た場合、前記第1コイルパターンは前記第3コイルパターンの内側に設けられ、前記第4コイルパターンは前記第2コイルパターンの内側に設けられていてもよい。
これによれば、第1コイルパターンと第3コイルパターンとの磁界結合、および、第2コイルパターンと第4コイルパターンとの磁界結合を得ることができる。これにより、第1コイル素子と第2コイル素子との磁界的な結合を高めることができる。
また、前記第1コイル素子のコイル軸と前記第2コイル素子のコイル軸とが一致していてもよい。
これによれば、コイルパターン内に形成される磁界を高効率に結合できるので、第1コイル素子により形成される磁界と第2コイル素子により形成される磁界との結合をより高めることができる。
また、前記第1コイルパターンと前記第4コイルパターンとのコイル径が同じであり、前記第2コイルパターンと前記第3コイルパターンとのコイル径が同じであってもよい。
これによれば、第1コイルパターンにより形成される磁界と第4コイルパターンにより形成される磁界との結合をより高めることができる。また、第2コイルパターンにより形成される磁界と第3コイルパターンにより形成される磁界との結合をより高めることができる。
また、前記第1コイルパターンおよび前記第3コイルパターンが形成される前記磁性体層は、その1層につき、前記第1コイルパターンと前記第3コイルパターンとをそれぞれ1ターン以下備え、前記第2コイルパターンおよび前記第4コイルパターンが形成される前記磁性体層は、その1層につき、前記第2コイルパターンと前記第4コイルパターンとをそれぞれ1ターン以下備えていてもよい。
これによれば、磁性体層の1層が1ターンより多い巻き数を有するコイルパターンを備える場合に比べて、積層方向に対向するコイルパターンの容量的な結合を減らすことができる。その結果、コイル内蔵部品のインダクタンス値の低下を抑制することができる。
また、前記第1基材層は、前記積層方向に互いに隣り合う複数の前記第1コイルパターンと、前記積層方向に互いに隣り合う数の前記第3コイルパターンとを有し、前記第2基材層は、前記積層方向に互いに隣り合う複数の前記第2コイルパターンと、前記積層方向に互いに隣り合う複数の前記第4コイルパターンとを有していてもよい。
これによれば、第1コイル素子および第2コイル素子のそれぞれのインダクタンス値を大きくするとともに、第1コイル素子と第2コイル素子との磁界的な結合を高めることができる。
また、前記中間層は、前記積層方向に隣り合う前記第1コイルパターンと前記第4コイルパターンとの間、および、前記積層方向に隣り合う前記第2コイルパターンと前記第3コイルパターンとの間にて、前記積層素体の前記積層方向に垂直な全領域に設けられていてもよい。
これによれば、積層素体内に、透磁率の低い中間層を容易に形成することができる。
また、前記中間層は、前記第1コイルパターンの内側にある前記磁性体層と前記第4コイルパターンの内側にある前記磁性体層の間には設けられておらず、前記積層方向に隣り合う前記第1コイルパターンと前記第4コイルパターンとの間、前記積層方向に隣り合う前記第2コイルパターンと前記第3コイルパターンとの間、および、前記第1コイルパターンと前記第3コイルパターンとの間にある前記磁性体層と前記第2コイルパターンと前記第4コイルパターンとの間にある前記磁性体層との間に設けられていてもよい。
これによれば、第1コイルパターンの内側および第4コイルパターンの内側においてコイル軸に沿って形成される磁束が中間層によって妨げられることがなくなり、第1コイル素子と第2コイル素子の磁界的な結合をさらに高めることができる。
本発明によれば、コイル内蔵部品に内蔵されている2つのコイル素子の磁界的な結合を高めることができる。
図1は、実施の形態1に係るコイル内蔵部品の斜視図である。 図2Aは、実施の形態1に係るコイル内蔵部品の断面の模式図である。 図2Bは、実施の形態1に係るコイル内蔵部品を積層方向から見た場合の図である。 図3は、実施の形態1に係るコイル内蔵部品の等価回路である。 図4は、実施の形態1の変形例1におけるコイル内蔵部品の断面の模式図である。 図5は、実施の形態1の変形例2におけるコイル内蔵部品の断面の模式図である。 図6は、実施の形態2に係るコイル内蔵部品の断面の模式図である。 図7は、図6に示すコイル内蔵部品の各構成要素(磁性体層、中間層、コイルパターン、引き回し導体パターン、外部端子)を示す図であり、(a)〜(o)は、各層を下面側から見た図である。 図8は、実施の形態3に係るコイル内蔵部品の断面の模式図である。 図9は、実施の形態3に係るコイル内蔵部品の等価回路である。 図10は、実施の形態3に係るコイル内蔵部品を内部に備える樹脂多層基板の断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置および接続形態、製造工程、および製造工程の順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略または簡略化する。
(実施の形態1)
本実施の形態に係るコイル内蔵部品は、2つのコイル素子を内蔵する積層型のコイル内蔵部品である。このコイル内蔵部品は、コモンモードチョークコイル、トランス、カプラ、バランなどのようなデュアルインダクタに限られず、マルチフェーズ用DC−DCコンバータのチョークコイルなどの多層回路部品に内蔵される形態であってもよい。本実施の形態では、コイル内蔵部品として、デュアルインダクタを例に挙げて説明する。
図1は本実施の形態に係るコイル内蔵部品1の斜視図である。図2Aは、図1に示すコイル内蔵部品1のIIA−IIA断面式図であり、図2Bは、積層型のコイル内蔵部品1を積層方向から見た場合の図である。図3は、コイル内蔵部品1の等価回路である。
コイル内蔵部品1は、図1に示されるように、積層素体5と、積層素体5の底面に設けられた複数の外部端子50とを備えている。
積層素体5の内部には、図2Aに示されるように、第1コイル素子10および第2コイル素子20が設けられている。第1コイル素子10は、互いに直列接続された第1コイルパターン11(11a、11b、11c)と第2コイルパターン12(12a、12b、12c)とを含んでいる。第2コイル素子20は、互いに直列接続された第3コイルパターン13(13a、13b、13c)と、第4コイルパターン14(14a、14b、14c)とを含んでいる。第1コイルパターン11、第2コイルパターン12、第3コイルパターン13および第4コイルパターン14は、図2Bに示されるように、コイル軸Aを中心に、矩形状にそれぞれ巻回されている。すなわち、第1コイル素子10と第2コイル素子20とは、コイル軸Aが一致しており、磁界を介して結合するように構成されている(図3参照)。
なお、コイル内蔵部品1は、各コイルパターンを接続する層間導体(ビア導体)や引き回し導体パターンを有しているが、図2Aおよび図2Bでは、それらの図示を省略している。
積層素体5は、第1基材層31および第2基材層32と、第1基材層31と第2基材層32との間に設けられる中間層40とを有している。
第1基材層31は、複数の磁性体層31a、31b、31c、31dが積層されることにより形成されている。第2基材層32は、複数の磁性体層32a、32b、32c、32dが積層されることにより形成されている。第2基材層32は、中間層40を介して、第1基材層31に対して積層方向の一方側(本実施の形態では上方)に設けられている。
磁性体層31a〜31d、32a〜32dの材料としては、例えば、磁性フェライトセラミックスが用いられる。具体的には、酸化鉄を主成分とし、亜鉛、ニッケル及び銅のうち少なくとも1つ以上を含むフェライトが用いられる。
中間層40は、積層方向に隣り合う第1コイルパターン11cと、第4コイルパターン14aとの間、および、第2コイルパターン12aと第3コイルパターン13cとの間にて、積層素体5の積層方向に垂直な全領域に設けられている。また、中間層40は、その下面側において第1コイルパターン11cおよび第3コイルパターン13cにそれぞれ接触しており、上面側において第2コイルパターン12aおよび第4コイルパターン14aにそれぞれ接触している。
中間層40は、磁性体層31a〜31d、32a〜32dよりも透磁率の低い層である。中間層40の材料としては、磁性体層31a〜31d、32a〜32dの材料よりも比透磁率の低い材料が用いられ、例えば、非磁性フェライトセラミックスやアルミナおよびガラスを主成分とする絶縁性ガラスセラミックスが用いられる。なお、この中間層40は、非磁性体層と呼ばれることもある。
第1コイル素子10の一部である第1コイルパターン11a、11b、11cは、積層方向に互いに隣り合って第1基材層31内に設けられている。第1コイル素子10の一部である第2コイルパターン12a、12b、12cは、積層方向に互いに隣り合って第2基材層32内に設けられている。第2コイル素子20の一部である第3コイルパターン13a、13b、13cは積層方向に互いに隣り合って第1基材層31内に設けられている。第2コイル素子20の一部である第4コイルパターン14a、14b、14cは積層方向に互いに隣り合って第2基材層32内に設けられている。
また、第1コイルパターン11は、第3コイルパターン13の内側に設けられている。第1コイルパターン11a、11b、11cおよび第3コイルパターン13a、13b、13cは、積層方向と垂直方向にそれぞれ互いに隣り合っている。第4コイルパターン14は、第2コイルパターン12の内側に設けられている。第2コイルパターン12a、12b、12cおよび第4コイルパターン14a、14b、14cは、積層方向と垂直方向にそれぞれ互いに隣り合っている。これにより、第1コイル素子10と第2コイル素子20は、積層方向において互いに逆向となって、互いに入り込んだ構造となっている。
また、第1コイルパターン11と第4コイルパターン14とのコイル径は同じでる。第2コイルパターン12と第3コイルパターン13とのコイル径は同じである。コイル径が同じとは、比較する2つのコイルパターンが矩形状である場合、長辺および短辺の長さがそれぞれ同じであることを意味する。なお、第1コイルパターン11、第2コイルパターン12、第3コイルパターン13および第4コイルパターン14の幅寸法はそれぞれ同じであり、厚み寸法もそれぞれ同じである。
第1コイルパターン11、第2コイルパターン12、第3コイルパターン13および第4コイルパターン14の材料としては、例えば、銀を主成分とする金属又は合金が用いられる。これらのコイルパターンそれぞれに、例えば、ニッケル、パラジウム、又は金によるめっきが施されていてもよい。
本実施の形態では、図2Bに示されるように、コイル内蔵部品1を積層方向から見た場合、第1コイルパターン11と第4コイルパターン14とが重なっており、第2コイルパターン12と第3コイルパターン13とが重なっている。そして、第1コイルパターン11と第4コイルパターン14の巻回軸、および、第2コイルパターン12と第3コイルパターン13の巻回軸が、ともに同じ直線上(コイル軸A上)にある。この構造により、第1コイル素子10および第2コイル素子20のそれぞれに電圧を印加した場合、コイル軸Aに沿った磁束であって、第1コイルパターン11と第4コイルパターン14とを跨って鎖交する磁束、および、第2コイルパターン12と第3コイルパターン13とを跨って鎖交する磁束が形成される。すなわち、コイル内蔵部品1では、中間層40を挟むように配置された第1コイルパターン11と第4コイルパターン14とが磁界結合し、中間層40を挟むように配置された第2コイルパターン12と第3コイルパターン13とが磁界結合するように構成されている。
次に、コイル内蔵部品1の製造工程について説明する。
まず、各層のセラミックグリーンシートを準備する。具体的には、磁性体セラミック粉末を含んだスラリーをシート成形することによって磁性体層用セラミックグリーンシートを準備し、非磁性体セラミック粉末を含んだスラリーをシート成形することによって中間層用セラミックグリーンシートを準備する。
次いで、所定のセラミックグリーンシートにおいて、複数の貫通孔を形成し、当該貫通孔内に導体ペーストを充填して複数のビア導体を形成するとともに、主面上に導体ペーストを印刷して第1コイルパターン11および第3コイルパターン13、または、第2コイルパターン12および第4コイルパターン14を形成する。貫通孔は、例えば、レーザー加工により形成される。第1コイルパターン11、第2コイルパターン12、第3コイルパターンおよび第4コイルパターン14は、例えば、Ag粉末を含んだ導体ペーストのスクリーン印刷によりパターニングされる。
次いで、導体ペーストが配置された複数のセラミックグリーンシートを積層・圧着した後、カットして個片化し、その後、一括して焼成する。この焼成により、各グリーンシート中の磁性体セラミック粉末、非磁性体セラミック粉末が焼結するとともに、導体ペースト中のAg粉末が焼結する。
磁性体セラミックスおよび非磁性体セラミックスは、いわゆるLTCCセラミックス(Low Temperature Co-fired Ceramics)であり、その焼成温度が銀の融点以下であって、各コイルパターンやビア導体の材料として銀を用いることが可能になる。抵抗率の低い銀を用いて第1コイル素子10および第2コイル素子20を構成することで、損失が少ないコイル内蔵部品1を作製することができる。
また、上記のようにセラミックグリーンシートを積層して積層素体5を作製するシート積層工法を用いることで、中間層40を、積層素体5の積層方向に垂直な全領域に容易に形成することができる。
以上説明したように、本実施の形態に係るコイル内蔵部品1では、積層方向から見た場合、第1コイル素子10の第1コイルパターン11と第2コイル素子20の第4コイルパターン14とが重なっており、かつ、第1コイル素子10の第2コイルパターン12と第2コイル素子20の第3コイルパターン13とが重なっている。この構造によれば、中間層40を介して第1コイルパターン11と第4コイルパターン14とが磁界結合し、中間層40を介して第2コイルパターン12と第3コイルパターン13とが磁界結合する。その結果、第1コイル素子10と第2コイル素子20との磁界結合する箇所を増やすことができる。
例えば、従来技術に示されたコイル内蔵部品では、対向する一対のコイル素子で磁界結合するので、磁界結合する箇所は1箇所である。それに対し、本実施の形態に係るコイル内蔵部品1では、第1コイルパターン11と第4コイルパターン14、および、第2コイルパターン12と第3コイルパターン13の2箇所で磁界結合する。これにより、磁界結合する箇所が増え、第1コイル素子10と第2コイル素子20との磁界的な結合を高めることができる。
なお、コイル内蔵部品1を積層方向から見た場合、第1コイルパターン11と第4コイルパターン14とが、完全に重なっている必要はなく、少なくとも一部が重なっていればよい。また、第2コイルパターン12と第3コイルパターン13とが、完全に重なっている必要はなく、少なくとも一部が重なっていればよい。
また、コイル内蔵部品1では、第1コイルパターン11が第3コイルパターン13の内側に設けられ、第4コイルパターン14が第2コイルパターン12の内側に設けられている。この構造により、積層方向と垂直な方向に隣り合うコイルパターン同士も結合するので、磁界結合する箇所が増える。具体的には、コイル内蔵部品1において、第1コイルパターン11a、11bと第3コイルパターン13a、13bとがそれぞれ磁界結合し、また、第2コイルパターン12b、12cと第4コイルパターン14b、14cとがそれぞれ磁界結合する。これにより、第1コイル素子10と第2コイル素子20との磁界的な結合をさらに高めることができる。
また、コイル内蔵部品1では、第1コイル素子10と第2コイル素子20とが、積層方向において互いに逆向となって、互いに入り込んだ構造となっている。これにより、中間層に対して複数のコイルパターンを単純に積み上げた構造に比べて、中間層40と最外層側に位置する第1コイルパターン11aとの距離を縮めることができる。同様に、中間層40と最外層側に位置する第2コイルパターン12c、第3コイルパターン13aおよび第4コイルパターン14cとの距離をそれぞれ縮めることができる。その結果、第1コイル素子10と第2コイル素子20との磁界的な結合を高めることができる。
例えば、従来技術のように第1コイル素子と第2コイル素子を上下に分けて配置したコイル内蔵部品では、最外層側に位置するコイルパターンと中間層との距離が大きくなる。そのため、最外層側のコイルパターンの線路の周囲を周回する磁束(マイナーループ)が発生し、磁界的な結合を高めることに限界がある。しかし、本実施の形態に係るコイル内蔵部品1では、第1コイル素子10と第2コイル素子20を互いに入り込んだ構造としているので、従来技術とコイル巻き数を同じにした場合、中間層40と最外層側に位置する第1コイルパターン11aとの距離が小さくなる。そのため、第1コイルパターン11aの線路の周囲を周回する磁束の発生を抑制することができる。同様に、中間層40と、最外層側に位置する第2コイルパターン12c、第3コイルパターン13aおよび第4コイルパターン14cとの距離がそれぞれ小さくなる。そのため、第2コイルパターン12c、第3コイルパターン13aおよび第4コイルパターン14cの線路の周囲を周回する磁束の発生をそれぞれ抑制することができる。その結果、第1コイル素子10と第2コイル素子との磁界的な結合を高めることができる。また、コイル内蔵部品1の厚みを小さくすることができる。
(実施の形態1の変形例)
次に、実施の形態1の変形例におけるコイル内蔵部品について説明する。
図4は、実施の形態1の変形例1におけるコイル内蔵部品1Aの断面の模式図である。変形例1におけるコイル内蔵部品1Aでは、積層方向に隣り合うコイルパターンの幅が異なっている。
具体的には、第1コイルパターン11a、11cの幅が、第1コイルパターン11bの幅よりも大きく、第2コイルパターン12a、12cの幅が、第2コイルパターン12bの幅よりも大きくなっている。また、第3コイルパターン13a、13cの幅が、第3コイルパターン13bの幅よりも小さく、第4コイルパターン14a、14cの幅が、第4コイルパターン14bの幅よりも小さくなっている。
変形例1におけるコイル内蔵部品1Aにおいても、積層方向から見た場合、第1コイルパターン11と第4コイルパターン14の一部が重なっており、第2コイルパターン12と第3コイルパターン13の一部が重なっている。この構造によれば、コイル内蔵部品1Aにおいて、第1コイル素子10と第2コイル素子20との磁界結合する箇所を増やすことができ、磁界的な結合を高めることができる。
また、このコイル内蔵部品1Aでは、積層方向に隣り合うコイルパターンの幅を変えているので、コイルパターンを形成する際に積層方向と垂直な方向に位置ずれが生じた場合であっても、積層方向から見た場合のコイルパターン同士の重なり面積がほぼ同じになる。これにより、対向する2つのコイルパターンで発生する容量的な結合のばらつきが抑制され、コイル内蔵部品1Aのインダクタンス値および磁界的な結合度の製造ばらつきを抑えることができる。
図5は、実施の形態1の変形例2におけるコイル内蔵部品1Bの断面の模式図である。
変形例2におけるコイル内蔵部品1Bでは、中間層40が、積層素体5の積層方向に垂直な全領域に設けられているのでなく、一部の領域に設けられている。
具体的には、中間層40が、積層方向に隣り合う第1コイルパターン11cと第4コイルパターン14aとの間、積層方向に隣り合う第2コイルパターン12aと第3コイルパターン13cとの間、および、第1コイルパターン11と第3コイルパターン13との間にある磁性体層と第2コイルパターン12と第4コイルパターン14との間にある磁性体層との間のみに設けられている。すなわち、積層方向から見た場合、第1コイルパターン11cの内側にある磁性体層31dと第4コイルパターン14aの内側にある磁性体層32aとの間には、中間層40が形成されておらず、磁性体層31a〜31d、32a〜32dと同じ材料からなる第3基材層33が形成されている。また、積層方向から見た場合、第3コイルパターン13の外側および第2コイルパターン12の外側には、中間層40が形成されておらず、第3基材層33が形成されている。
変形例2におけるコイル内蔵部品1Bにおいても、積層方向から見た場合、第1コイルパターン11と第4コイルパターン14との一部が重なっており、第2コイルパターン12と第3コイルパターン13との一部が重なっている。この構造によれば、コイル内蔵部品1Bにおいて、第1コイル素子10と第2コイル素子20との磁界結合する箇所を増やすことができ、磁界的な結合を高めることができる。
また、このコイル内蔵部品1Bでは、第1コイルパターン11の内側および第4コイルパターン14の内側においてコイル軸Aに沿って形成される磁束であって、第1コイル素子10と第2コイル素子20とを鎖交する磁束(メジャーループ)が、中間層40によって妨げられることがなくなる。これにより、第1コイル素子10と第2コイル素子20の磁界的な結合をさらに高めることができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2に係るコイル内蔵部品について説明する。
図6は、実施の形態2に係るコイル内蔵部品1Cの断面の模式図である。図7は、コイル内蔵部品1Cを形成する磁性体層a〜g、j〜o、中間層h、i、第1コイルパターン11、第2コイルパターン12、第3コイルパターン13、第4コイルパターン14、および、引き回し導体パターンp1〜p8を示す図である。
コイル内蔵部品1Cは、図6に示されるように、積層素体5と、積層素体5の底面に設けられた複数の外部端子50とを備えている。
積層素体5の内部には、第1コイル素子10および第2コイル素子20が設けられている。第1コイル素子10は、互いに直列接続された第1コイルパターン11(11a、11b、11c、11d、11e)と第2コイルパターン12(12a、12b、12c、12d)とを含んでいる。第2コイル素子20は、互いに直列接続された第3コイルパターン13(13a、13b、13c、13d、13e)と第4コイルパターン14(14a、14b、14c、14d)とを含んでいる。第1コイルパターン11、第2コイルパターン12、第3コイルパターン13および第4コイルパターン14は、コイル軸Aを中心に、矩形状にそれぞれ巻回されている。すなわち、第1コイル素子10と第2コイル素子20とは、コイル軸Aが一致しており、磁界を介して結合するように構成されている。
積層素体5は、第1基材層31および第2基材層32と、第1基材層31と第2基材層32との間に設けられる中間層h、iとを有している。
第1基材層31は、複数の磁性体層a、b、c、d、e、f、gが積層されることにより形成されている。第2基材層32は、複数の磁性体層j、k、l、m、oが積層されることにより形成されている。第2基材層32は、中間層h、iを介して、第1基材層31に対して積層方向の一方側(本実施の形態では上方)に設けられている。
中間層h、iは、積層方向に隣り合う第1コイルパターン11eと、第4コイルパターン14aとの間、および、第2コイルパターン12aと第3コイルパターン13eとの間にて、積層素体5の積層方向に垂直な全領域に設けられている。また、中間層h,iは、その下面側において第1コイルパターン11eおよび第3コイルパターン13eにそれぞれ接触しており、上面側において第2コイルパターン12aおよび第4コイルパターン14aにそれぞれ接触している。
第1コイル素子10の一部である第1コイルパターン11a〜11eは、積層方向に互いに隣り合って第1基材層31内に設けられている。第1コイル素子10の一部である第2コイルパターン12a〜12dは、積層方向に互いに隣り合って第2基材層32内に設けられている。第2コイル素子20の一部である第3コイルパターン13a〜13eは積層方向に互いに隣り合って第1基材層31内に設けられている。第2コイル素子20の一部である第4コイルパターン14a〜14dは積層方向に互いに隣り合って第2基材層32内に設けられている。
また、第1コイルパターン11は、第3コイルパターン13の内側に設けられている。第1コイルパターン11a〜11eおよび第3コイルパターン13a〜13eは、積層方向と垂直方向にそれぞれ互いに隣り合っている。第4コイルパターン14は、第2コイルパターン12の内側に設けられている。第2コイルパターン12a〜12dおよび第4コイルパターン14a〜14dは、積層方向と垂直方向にそれぞれ互いに隣り合っている。これにより、第1コイル素子10と第2コイル素子20は、積層方向において互いに逆向となって、互いに入り込んだ構造となっている。
また、第1コイルパターン11と第4コイルパターン14とのコイル径は同じである。第2コイルパターン12と第3コイルパターン13とのコイル径は同じである。なお、第1コイルパターン11、第2コイルパターン12、第3コイルパターン13および第4コイルパターン14の幅寸法はそれぞれ同じであり、厚み寸法もそれぞれ同じである。
本実施の形態では、コイル内蔵部品1Cを積層方向から見た場合、第1コイルパターン11と第4コイルパターン14とが重なっており、第2コイルパターン12と第3コイルパターン13とが重なっている。そして、第1コイルパターン11と第4コイルパターン14の巻回軸、および、第2コイルパターン12と第3コイルパターン13の巻回軸が、ともに同じ直線上(コイル軸A上)にある。この構造により、第1コイル素子10および第2コイル素子20のそれぞれに電圧を印加した場合、コイル軸Aに沿った磁束であって、第1コイルパターン11と第4コイルパターン14とを跨って鎖交する磁束、および、第2コイルパターン12と第3コイルパターン13とを跨って鎖交する磁束が形成される。すなわち、コイル内蔵部品1Cでは、中間層h、iを挟むように配置された第1コイルパターン11と第4コイルパターン14とが磁界結合し、中間層h、iを挟むように配置された第2コイルパターン12と第3コイルパターン13とが磁界結合するように構成されている。
次に、図7を参照しつつ、コイル内蔵部品1Cの各構成要素(磁性体層、中間層、コイルパターン、引き回し導体パターン、外部端子)について説明する。図7の(a)〜(o)は、磁性体層a〜g、j〜o、中間層h,i、第1コイルパターン11、第2コイルパターン12、第3コイルパターン13、第4コイルパターン14、および、引き回し導体パターンp1〜p8を下面側から見た図である。各層a〜oが積層される際は、各層a〜oの下面を下向きにした状態で、(a)〜(o)の順に積み重ねられる。
なお、ビア導体は、図7の(a)〜(m)において丸形状で示されている。ビア導体は外部端子、引き回し導体パターン、各コイルパターンを図7に示されるように繋いでいる。
図7の(a)に示す磁性体層aは、積層素体5の下側の最外層である。磁性体層aには、その底面側に矩形状の4つの外部端子50が形成されている。
図7の(b)に示す磁性体層bには、引き回し導体パターンp1、p2、p3、p4が形成されている。
図7の(c)に示す磁性体層cには、4つのビア導体が形成されている。
図7の(d)に示す磁性体層dには、第1コイルパターン11aと、第3コイルパターン13aが形成されている。
同様に、磁性体層eには、第1コイルパターン11bと第3コイルパターン13bとが形成されている。磁性体層fには、第1コイルパターン11cと第3コイルパターン13cとが形成されている。磁性体層gには、第1コイルパターン11dと第3コイルパターン13dとが形成されている。
図7の(h)に示す中間層hには、第1コイルパターン11eと第3コイルパターン13eが形成されている。
磁性体層d〜g、中間層hのそれぞれに形成される第1コイルパターン11および第3コイルパターン13の巻き数は、それぞれ1ターン以下である。なお、第1コイルパターン11および第3コイルパターン13の巻き数は、1/2ターン以上1ターン未満であってもよいし、3/4ターン以上1ターン未満であってもよいし、7/8ターン以上1ターン未満であってもよいし、15/16ターン以上1ターン未満であってもよい。
図7の(i)に示す中間層iには、引き回し導体パターンp5、p6が形成されている。
図7の(j)に示す磁性体層jには、第2コイルパターン12aと第4コイルパターン14aとが形成されている。
同様に、磁性体層kには、第2コイルパターン12bと第4コイルパターン14bとが形成されている。磁性体層lには、第2コイルパターン12cと第4コイルパターン14cとが形成されている。磁性体層mには、第2コイルパターン12dと第4コイルパターン14dとが形成されている。
磁性体層j〜mのそれぞれに形成される第2コイルパターン12および第4コイルパターン14の巻き数は、それぞれ1ターン以下である。なお、第2コイルパターン12および第4コイルパターン14の巻き数は、1/2ターン以上1ターン未満であってもよいし、3/4ターン以上1ターン未満であってもよいし、7/8ターン以上1ターン未満であってもよいし、15/16ターン以上1ターン未満であってもよい。
図7の(n)に示す磁性体層nには、引き回し導体パターンp7、p8が形成されている。
図7の(o)に示す磁性体層oは、積層素体5の上側の最外層である。
そして、これらの磁性体層a〜g、中間層h、i、磁性体層j〜oを順に積層し、プレスした後、脱脂および焼成することでコイル内蔵部品1Cが作製される。
実施の形態2に示すコイル内蔵部品1Cにおいても、実施の形態1に示すコイル内蔵部品1と同様の効果を得ることができる。すなわち、第1コイル素子10と第2コイル素子20との結合度を高めることができる。例えば、従来技術に係るコイル内蔵部品では、両コイル素子の結合係数Kは0.7程度であるが、本実施の形態のコイル内蔵部品では、両コイル素子の結合係数Kを0.8以上とすることができる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3に係るコイル内蔵部品1Dについて説明する。
図8は、コイル内蔵部品1Dの断面の模式図である。図9は、コイル内蔵部品1Dの等価回路である。
実施の形態3に係るコイル内蔵部品1Dでは、積層素体5の底面に外部端子53、54が設けられ、底面と反対の面である天面に外部端子51、52が設けられている。第1コイル素子10の一端には外部端子51が接続され、他端には外部端子52が接続されている。また、第2コイル素子20の一端には外部端子53が接続され、他端には外部端子54が接続されている。
コイル内蔵部品1Dにおいても、積層方向から見た場合、第1コイルパターン11と第4コイルパターン14の一部が重なっており、第2コイルパターン12と第3コイルパターン13の一部が重なっている。この構造によれば、コイル内蔵部品1Dにおいて、第1コイル素子10と第2コイル素子20との磁界結合する箇所を増やすことができ、磁界的な結合を高めることができる。
次に、コイル内蔵部品1Dを、樹脂多層基板310に内蔵した回路モジュール300について説明する。
図10は、コイル内蔵部品1Dを内部に備える樹脂多層基板310の断面図である。
樹脂多層基板310は、樹脂多層基板310と、樹脂多層基板310に搭載された実装部品131、132とを備えているコイル内蔵部品1Dは、外部回路と実装部品131、132との間のトランス部品として機能する。
樹脂多層基板310は、各種の電子部品を実装し、これらを接続する配線パターンを備えた回路基板である。例えば、複数の樹脂基材層112が積層圧着されることで形成された基板である。樹脂基材層112の材料としては、例えば、液晶ポリマー(LCP)またはポリイミドなどの熱可塑性樹脂シートが用いられる。
樹脂多層基板310には、面内導体211、213、241、243、層間導体251、255、261、265、321、322、331、332、天面導体221、222、225、226などの各種の導体が設けられている。樹脂多層基板310の底面には、外部回路用接続端子353、354が設けられている。
コイル内蔵部品1Dは、その全体が樹脂多層基板310に埋め込まれている。例えば、コイル内蔵部品1Dの外部端子51は、層間導体251、面内導体211、層間導体321、天面導体222を介して実装部品132に接続されている、外部端子52は、層間導体255、面内導体213、層間導体322、天面導体226を介して実装部品131に接続されている。外部端子53は、層間導体261、面内導体241、層間導体331を介して外部回路用接続端子353に接続されている。外部端子54は、層間導体265、面内導体243、層間導体332を介して外部回路用接続端子354に接続されている。
本実施の形態によれば、磁界的な結合が高いコイル内蔵部品1Dを有する回路モジュール300を提供することができる。
(その他の形態)
以上、本発明の実施の形態1、2、3およびその変形例に係るコイル内蔵部品について説明したが、本発明は、個々の実施の形態1、2、3およびその変形例には限定されない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を実施の形態1、2、3およびその変形例に施したものや、異なる実施の形態およびその変形例における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の一つ又は複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
例えば、実施の形態1、2および3では、第1基材層および第2基材層をそれぞれ複数の磁性体層により構成したが、それに限られず、各基材層は1層の磁性体層により構成されていてもよい。また、中間層は、1層により構成されていてもよいし、複数層により構成されていてもよい。
例えば、実施の形態1、2および3では、積層素体を2段構造としているが、それに限られず、3段以上の構造としてもよい。例えば、3段構造とする場合、第1基材層、中間層、第2基材層、中間層、最上基材層を順に積層し、最上基材層内に第3コイルパターンに接続される第5コイルパターンを形成し、第4コイルパターンに接続される第6コイルパターンを形成すればよい。
例えば、図3に示す等価回路では、外部端子として4つの端子を示したが、コイル内蔵部品にて出力側の2つの端子を結線して1つの端子としてもよい。また、コイル内蔵部品の積層方向は、上下逆でもよい。また、コイル内蔵部品のコイルパターンは、1巻きでも半巻きでも渦巻き状でもよい。また、磁性体層と中間層とが積層方向に対称となるように中間層を設けてもよい。積層方向に対称となるように中間層を設けることで、焼成時の積層素体の変形を小さくできる。
本発明のコイル内蔵部品は、コモンモードチョークコイル、トランス、カプラ、バランなどのデュアルインダクタや、マルチフェーズ用DC−DCコンバータのチョークコイルなどの多層回路部品に内蔵される形態で広く利用することができる。
1、1A、1B、1C、1D コイル内蔵部品
5 積層素体
10 第1コイル素子
11、11a、11b、11c、11d、11e 第1コイルパターン
12、12a、12b、12c、12d 第2コイルパターン
13、13a、13b、13c、13d、13e 第3コイルパターン
14、14a、14b、14c、14d 第4コイルパターン
20 第2コイル素子
31 第1基材層
31a、31b、31c、31d 磁性体層
32 第2基材層
32a、32b、32c、32d 磁性体層
33 第3基材層
40 中間層(透磁率の低い層)
50、51、52、53、54 外部端子
131、132 実装部品
300 回路モジュール
353、354 外部回路用接続端子
310 樹脂多層基板
a、b、c、d、e、f、g、j、k、l、m、n、o 磁性体層
h、i 中間層(透磁率の低い層)
p1、p2、p3、p4、p5、p6、p7、p8 引き回し導体パターン

Claims (8)

  1. 複数の磁性体層を積層してなる積層素体と、
    前記積層素体内に設けられた第1コイル素子および第2コイル素子と
    を備えるコイル内蔵部品であって、
    前記積層素体は、1以上の前記磁性体層を有する第1基材層と、1以上の前記磁性体層を有し、前記第1基材層に対して積層方向に設けられた第2基材層とを含み、
    前記第1コイル素子は、互いに接続された第1コイルパターンと第2コイルパターンとを含み、
    前記第2コイル素子は、互いに接続された第3コイルパターンと第4コイルパターンとを含み、
    前記第1コイルパターンおよび前記第3コイルパターンは前記第1基材層に設けられ、
    前記第2コイルパターンおよび前記第4コイルパターンは前記第2基材層に設けられ、
    前記積層方向から見た場合、前記第1コイルパターンと前記第4コイルパターンとは、前記第1コイルパターンと前記第4コイルパターンとが同方向に延伸する部分において少なくとも一部が重なっており、前記第2コイルパターンと前記第3コイルパターンとは、前記第2コイルパターンと前記第3コイルパターンとが同方向に延伸する部分において少なくとも一部が重なっており、
    前記第1コイルパターンと前記第4コイルパターンとの間、および、前記第2コイルパターンと前記第3コイルパターンとの間には、前記磁性体層よりも透磁率の低い中間層が設けられている
    コイル内蔵部品。
  2. 前記積層方向から見た場合、前記第1コイルパターンは前記第3コイルパターンの内側に設けられ、前記第4コイルパターンは前記第2コイルパターンの内側に設けられている
    請求項1に記載のコイル内蔵部品。
  3. 前記第1コイル素子のコイル軸と前記第2コイル素子のコイル軸とが一致している
    請求項1または2に記載のコイル内蔵部品。
  4. 前記第1コイルパターンと前記第4コイルパターンとのコイル径が同じであり、前記第2コイルパターンと前記第3コイルパターンとのコイル径が同じである
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のコイル内蔵部品。
  5. 前記第1コイルパターンおよび前記第3コイルパターンが形成される前記磁性体層は、その1層につき、前記第1コイルパターンと前記第3コイルパターンとをそれぞれ1ターン以下備え、
    前記第2コイルパターンおよび前記第4コイルパターンが形成される前記磁性体層は、その1層につき、前記第2コイルパターンと前記第4コイルパターンとをそれぞれ1ターン以下備える
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のコイル内蔵部品。
  6. 前記第1基材層は、前記積層方向に互いに隣り合う複数の前記第1コイルパターンと、前記積層方向に互いに隣り合う複数の前記第3コイルパターンとを有し、
    前記第2基材層は、前記積層方向に互いに隣り合う複数の前記第2コイルパターンと、前記積層方向に互いに隣り合う複数の前記第4コイルパターンとを有する
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のコイル内蔵部品。
  7. 前記中間層は、前記積層方向に隣り合う前記第1コイルパターンと前記第4コイルパターンとの間、および、前記積層方向に隣り合う前記第2コイルパターンと前記第3コイルパターンとの間にて、前記積層素体の前記積層方向に垂直な全領域に設けられている
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のコイル内蔵部品。
  8. 前記中間層は、前記第1コイルパターンの内側にある前記磁性体層と前記第4コイルパターンの内側にある前記磁性体層の間には設けられておらず、前記積層方向に隣り合う前記第1コイルパターンと前記第4コイルパターンとの間、前記積層方向に隣り合う前記第2コイルパターンと前記第3コイルパターンとの間、および、前記第1コイルパターンと前記第3コイルパターンとの間にある前記磁性体層と前記第2コイルパターンと前記第4コイルパターンとの間にある前記磁性体層との間に設けられている
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のコイル内蔵部品。
JP2017558232A 2015-12-24 2016-12-21 コイル内蔵部品 Active JP6447751B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015252656 2015-12-24
JP2015252656 2015-12-24
PCT/JP2016/088254 WO2017110952A1 (ja) 2015-12-24 2016-12-21 コイル内蔵部品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2017110952A1 JPWO2017110952A1 (ja) 2018-06-14
JP6447751B2 true JP6447751B2 (ja) 2019-01-09

Family

ID=59090528

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017558232A Active JP6447751B2 (ja) 2015-12-24 2016-12-21 コイル内蔵部品

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20180254139A1 (ja)
JP (1) JP6447751B2 (ja)
CN (1) CN208157197U (ja)
WO (1) WO2017110952A1 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7037294B2 (ja) * 2017-07-24 2022-03-16 太陽誘電株式会社 コイル部品
JP7168307B2 (ja) * 2017-10-30 2022-11-09 太陽誘電株式会社 磁気結合型コイル部品
JP6996276B2 (ja) * 2017-12-21 2022-01-17 Tdk株式会社 コイル部品
JP7103885B2 (ja) * 2018-07-31 2022-07-20 太陽誘電株式会社 磁気結合型コイル部品
KR20200036237A (ko) * 2018-09-28 2020-04-07 삼성전기주식회사 코일 전자 부품
JP7159938B2 (ja) 2019-03-26 2022-10-25 株式会社村田製作所 コイル部品
US11901399B2 (en) * 2019-09-11 2024-02-13 Realtek Semiconductor Corporation Enhanced sensing coil for semiconductor device
TWI722946B (zh) * 2019-09-11 2021-03-21 瑞昱半導體股份有限公司 半導體裝置
US11869700B2 (en) 2019-09-11 2024-01-09 Realtek Semiconductor Corporation Inductor device
TWI692782B (zh) * 2019-12-18 2020-05-01 瑞昱半導體股份有限公司 積體變壓器
WO2023157577A1 (ja) * 2022-02-17 2023-08-24 株式会社村田製作所 電子部品

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09306770A (ja) * 1996-05-20 1997-11-28 Fuji Elelctrochem Co Ltd 積層型チップトランスの製造方法
JP2005012072A (ja) * 2003-06-20 2005-01-13 Mitsubishi Materials Corp 積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法
JP2006294723A (ja) * 2005-04-07 2006-10-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd コモンモードノイズフィルタ
JP5626834B2 (ja) * 2008-01-08 2014-11-19 株式会社村田製作所 開磁路型積層コイル部品の製造方法
JP2015073052A (ja) * 2013-10-04 2015-04-16 株式会社村田製作所 インダクタアレイおよび電源装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2017110952A1 (ja) 2017-06-29
US20180254139A1 (en) 2018-09-06
CN208157197U (zh) 2018-11-27
JPWO2017110952A1 (ja) 2018-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6447751B2 (ja) コイル内蔵部品
JP6500992B2 (ja) コイル内蔵部品
KR101555398B1 (ko) 자기 전기적 장치
KR102105389B1 (ko) 적층 전자부품
WO2013168558A1 (ja) コイルアンテナ素子およびアンテナモジュール
JP6566455B2 (ja) コイル部品及びその製造方法
US20170316870A1 (en) Common mode noise filter and manufacturing method thereof
US8289104B2 (en) Electronic component
JPH11317308A (ja) 積層インダクタ及びその製造方法
JP6344521B2 (ja) 積層コイル部品及びその製造方法、並びに、当該積層コイル部品を備えるdc−dcコンバータモジュール
JPWO2006008878A1 (ja) コイル部品
KR20140082355A (ko) 인덕터 및 그 제조방법
JP2014022723A (ja) チップ素子、積層型チップ素子及びその製造方法
JP2009231307A (ja) コモンモードノイズフィルタ
KR101565705B1 (ko) 인덕터
KR20180006262A (ko) 코일 부품
JP6753091B2 (ja) 積層コモンモードフィルタ
JP5716391B2 (ja) コイル内蔵基板
JP2012160497A (ja) 積層型電子部品
JP2012182286A (ja) コイル部品
JP5439797B2 (ja) ノイズフィルタ
JP2021044294A (ja) インダクタ部品
WO2018074104A1 (ja) 磁気素子
JP5884968B2 (ja) 積層チップ共振器
JP2007281313A (ja) 電子部品

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180227

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6447751

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150