JP2006239145A - オットマン装置の取付構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 シートクッション20に着座した乗員の脚載せ台として機能するオットマン本体11をシートクッション20前方の脚載せ位置にて保持可能とするオットマン装置10の取付構造であって、シートクッション20はシートクッション20のクッションフレーム21の前腕部分21aを支持する支持ブラケット22を有し、オットマン装置10は支持ブラケット22に対して取り付けられている。
【選択図】 図1
Description
ここで、上記オットマン装置のシートクッション側に対する取付構造が、例えば後記特許文献1に開示されている。この開示では、オットマン本体に連結される駆動部がリンク機構を有して構成されている。そして、オットマン本体は、このリンク機構の回動運動に伴って、収納位置と脚載せ位置との間で移動するようになっている。また、リンク機構は、シートクッション側の複数の位置に取り付けられた取付用のブラケットに対して、各連結部のリンクがピン結合された状態として取り付けられている。詳しくはこの取付用のブラケットは、クッションフレームやスライドレール等の比較的支持強度の高い部材に対して、溶接やボルト締結等の手段によってそれぞれ固着されている。すなわち、オットマン装置は、上記リンク機構によって、シートクッション側に対して取り付けられている。
また、そのために、シートクッションの構成自体を、オットマン装置が取り付けられるタイプのものとそうでないタイプのものとで共用化することができなかった。すなわち、汎用性を向上させる点で課題が残されていた。
先ず、本発明の第1の発明は、シートクッションに着座した乗員の脚載せ台として機能するオットマン本体をシートクッション前方の脚載せ位置にて保持可能とするオットマン装置の取付構造であって、シートクッションはシートクッションのクッションフレームの前腕部分を支持する支持ブラケットを有し、オットマン装置は支持ブラケットに対して取り付けられているものである。
ここで、クッションフレームを支持するべく取り付けられる支持ブラケットは、通常、車体フロアやスライドレール等の比較的支持強度の高い部材に対して、溶接やボルト締結等の手段によって固定されている。すなわち、クッションフレームを安定して支持可能な強度を具備した取付状態とされている。
この第1の発明によれば、支持ブラケットがクッションフレームの前腕部分を支持する機能とオットマン装置を支持する機能とを兼ね備えている。したがって、オットマン装置を取り付けるための別途の取付用ブラケットが不要な構成となる。そして、オットマン装置の自重等の作用に伴ってかかる負荷は、クッションフレームを安定して支持可能な強度を備えた支持ブラケットによって支持される。
ここで、オットマン装置を片持状態として支持する支持ブラケットには、オットマン装置の自重等の作用によって、曲げモーメント等の負荷が作用する。また、クッションフレームは、通常、高い形状維持性を確保するべく、高い支持強度や支持剛性を備えた構成とされている。
この第2の発明によれば、支持ブラケットとクッションフレームとが軸回動方向に一体的となっているため、オットマン装置から支持ブラケットにかかる曲げモーメント等の負荷が、クッションフレームの捩り負荷としても作用する。したがって、オットマン装置よりかかる負荷が、クッションフレームと支持ブラケットとの両者によって支持される。すなわち、オットマン装置に対する支持強度が高められた構成となる。
この第3の発明によれば、支持ブラケットにかかる曲げモーメント等の負荷が、クッションフレームの軸心まわりに偶力のモーメントとして作用する。すなわち、かかる負荷が、クッションフレームに対する捩り負荷として好適に作用する。これにより、支持ブラケットに及ぼされる負荷が軽減される。
この第4の発明によれば、オットマン装置が、支持ブラケットに対して、ベース部材一部品によって取り付けられる。
先ず、本発明の第1の発明によれば、オットマン装置を、シートクッション側に対して、必要な支持強度を備えた取付状態とすることができる。そして、その上で、オットマン装置の取り付けに必要な部品を、既存の構成部品に共用化することができる。したがって、かかる部品点数の増大を抑えることができると共に、オットマン装置が取り付けられるタイプのものとそうでないタイプのものとで構成自体を共用化することができる。
更に、本発明の第2の発明によれば、支持ブラケットにかかる負荷を軽減することができ、オットマン装置に対する支持強度を高めることができる。
更に、本発明の第3の発明によれば、オットマン装置に対する支持強度をより一層高めることができる。
更に、本発明の第4の発明によれば、オットマン装置をシートクッション側に対して脱着し易くすることができる。
図1及び図2は、本実施例のオットマン装置10の取付構造を示すものである。図1はオットマン装置10の取付構造を分解状態で示した斜視図、図2はオットマン装置10の取付構造を組付状態で示した斜視図である。なお、図1及び図2では、紙面内左手前方向が車両前方向として表されている。また、構成を明確に表すために、シートクッション20に配設される各種のクッション部材や表皮等の構成(公知のもの)は省略して表されている。
本実施例のオットマン装置10の取付構造は、図1に良く示されるように、オットマン装置10をシートクッション20の前面部分にて支持する構成とされている。このオットマン装置10は、シートクッション20側に対して、ボルトBの締結によって取り付けられており、脱着可能とされている。
以下、各部の構成を詳細に説明する。
詳しくは、クッションフレーム21は、支持ブラケット22によって、その前腕部分21aが左右一対で支持された状態とされている。より詳しくは、クッションフレーム21は、円管形状に形成されており、使用時にかかる負荷を支持可能な高い支持強度や支持剛性を備えた構成とされている。そして、クッションフレーム21は、その円管形状の上側周縁部分が支持ブラケット22の被取付部位22aに形成された嵌合溝22a1に対して嵌合された状態で溶着されている。これにより、クッションフレーム21が、支持ブラケット22に対して軸回動方向に一体的となる固着状態として連結支持されている。
また、被取付部位22aは、図1で示す下方に開口した半円状の溝形状を有する嵌合溝22a1と、この嵌合溝22a1を間に挟む両側位置にそれぞれ貫通形成された貫通孔22a2と、を有する。前者の嵌合溝22a1は、半円状の溝形状部分にクッションフレーム21の前腕部分21aを嵌合可能とする形状として形成されている。後者の貫通孔22a2は、後述するオットマン装置10のベース部材13を被取付部位22aに対してボルトBにより締結するための通し孔である。この貫通孔22a2は、嵌合溝22a1にクッションフレーム21が溶着された状態で、このクッションフレーム21の軸対称となる両側位置にそれぞれ配置されるように設定されている。
すなわち、支持ブラケット22は、クッションフレーム21を支持する機能と、オットマン装置10を取り付けて支持する機能と、を兼ね備えた構成とされている。
詳しくは、オットマン本体11は、通常、シートクッション20の前面部分に形成された凹形状の収納部(図示省略)内に畳み込まれた収納位置に配置されている。また、リンク機構12は、電動モータ等の駆動部(図示省略)と連結されており、この駆動部の作動によって展開・収納運動するようになっている。したがって、オットマン装置10の使用時には、駆動部を作動させてリンク機構12を展開運動させることにより、オットマン本体11が、上記シートクッション20の収納位置から前方に押し出されて、着座者の脚載せ台として好適な脚載せ位置に移動する。
すなわち、支持ブラケット22は、スライドレール23に対して取り付けられており、クッションフレーム21を安定して支持可能な高い支持強度を備えた構成とされている。また、支持ブラケット22は、クッションフレーム21の前腕部分21aに対して溶着されており、クッションフレーム21の軸回動方向に一体的となる固着状態とされている。これにより、上記オットマン装置10の自重等に伴う負荷をクッションフレーム21の前腕部分21aまわりに作用する曲げモーメント負荷として作用させることができる。そして、この負荷を、高い捩り強度を備えたクッションフレーム21によって支持させることができる。また、オットマン装置10の負荷を支持ブラケット22に伝達するボルトBの締結用の貫通孔13b2,22bは、クッションフレーム21を挟む軸対称位置に設定されている。これにより、オットマン装置10から伝達された負荷を、クッションフレーム21に対して、その軸対称位置に偶力のモーメントとして作用させることができる。すなわち、かかる負荷をクッションフレーム21によって好適に支持させることができ、支持ブラケット22にかかる負荷を軽減することができる。以上のようにして、オットマン装置10が支持ブラケット22によって安定して支持されている。
先ず、図1に良く示されるように、オットマン装置10の各構成部材が組み付けられた状態で、ベース部材13の取付部位13bを、支持ブラケット22の被取付部位22aに対して取り付ける。詳しくは、図2に良く示されるように、ベース部材13の取付部位13bに形成された嵌合溝13b1をクッションフレーム21に嵌合させると共に、貫通孔13b2を支持ブラケット22の貫通孔22a2に合致させる。そして、貫通孔13b2,22bにボルトBを挿通して締結する。これにより、オットマン装置10は、支持ブラケット22に対して取り付けられた状態となり、この支持ブラケット22によって支持された状態となる。
また、オットマン装置10を支持ブラケット22から取り外す場合には、上記締結状態のボルトBを貫通孔13b2,22bから抜き外すのみで簡単に取り外すことができる。そして、オットマン装置10を取り外した状態の支持ブラケット22は、クッションフレーム21用の支持部材として機能する(図1参照)。
更に、オットマン装置10から支持ブラケット22にかかる負荷をクッションフレーム21によっても支持させることができるため、オットマン装置10に対する支持強度を高めることができる。したがって、オットマン装置10をより安定して支持することができる。更に、オットマン本体11は、ベース部材13の取付部位13bを支持ブラケット22の被取付部位22aに取り付けるのみで、シートクッション20側に対して取り付けることができる。したがって、取り付け取り外しにかかる作業を簡便に行うことができ、好適である。
先ず、本実施例では、クッションフレーム21の上側周縁部分が支持ブラケット22の被取付部位22aに形成された下方に開口した形状の嵌合溝22a1(図1参照)に溶着されたものを示したが、例えば嵌合溝を上方に開口した形状に形成するなどして、クッションフレームの下側周縁部分などの他の部分に溶着するようにしてもよい。
また、支持ブラケット22がスライドレール23上に取り付けられたものを示したが、例えば車両用シートにスライド機構が採用されていない場合には、車両フロア等の比較的支持強度の高いとされる部材に対してボルト締結などの手段によって取り付けるようにしてもよい。
また、クッションフレーム21が円管形状として形成されたものを示したが、角管形状等の他の形状のものであっても構わない。
11 オットマン本体
12 リンク機構
13 ベース部材
13a 連結部位
13b 取付部位
13b1 嵌合溝
13b2 貫通孔
20 シートクッション
21 クッションフレーム
21a 前腕部分
22 支持ブラケット
22a 被取付部位
22a1 嵌合溝
22a2 貫通孔
23 スライドレール
B ボルト
Claims (4)
- シートクッションに着座した乗員の脚載せ台として機能するオットマン本体を該シートクッション前方の脚載せ位置にて保持可能とするオットマン装置の取付構造であって、
前記シートクッションは該シートクッションのクッションフレームの前腕部分を支持する支持ブラケットを有し、前記オットマン装置は該支持ブラケットに対して取り付けられていることを特徴とするオットマン装置の取付構造。 - 請求項1に記載のオットマン装置の取付構造であって、
前記支持ブラケットは前記クッションフレームの前腕部分を成すフレーム体の前後位置にまたがって該フレーム体に一体的となる固着状態として連結されていることを特徴とするオットマン装置の取付構造。 - 請求項2に記載のオットマン装置の取付構造であって、
前記支持ブラケットには前記クッションフレームの軸対称位置に前記オットマン装置を取り付けるための被取付部位が形成されていることを特徴とするオットマン装置の取付構造。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載のオットマン装置の取付構造であって、
前記オットマン装置は前記オットマン本体を左右一対で連結支持するリンク機構がベース部材に対して展開運動可能に連結支持されており、該ベース部材に前記支持ブラケットの被取付部位に取り付けるための取付部位が形成されていることを特徴とするオットマン装置の取付構造。
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