以下、本発明に係る遊技機をパチンコ機について具体化した一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。ここで、本実施形態に係るパチンコ機1は、遊技中に出力されるBGMに関して、図柄変動が保留に基づいて連続して行われる場合に図柄変動開始時においてBGMを中断することなく連続して出力するように制御するものである。先ず、本実施形態に係るパチンコ機1の概略構成について図1及び図2に基づき説明する。
図1及び図2に示すように、パチンコ機1は、正面視矩形に形成される木製の外枠2に対して合成樹脂製の内枠3が、内枠取付用ヒンジを構成する上ヒンジ3A及び下ヒンジ3Bを介して外枠2に対して開閉自在に取り付けられている。そして、この内枠3のほぼ上半分の前側には、合成樹脂製の前面カバー部材4が左端縁部の上下を軸支されて開閉自在に取り付けられている。また、この前面カバー部材4のほぼ中央部には略円形の窓部5が開設され、この窓部5の外周縁部に形成されるガラス保持枠に装着された2枚のガラスを通して遊技盤41(図3参照)上の遊技領域42(図3参照)を見ることができるように構成されている。また、前面カバー部材4の窓部5の左上端縁部には、フルカラーの発光ダイオードが内蔵され、遊技中のエラーを表示するエラー表示電飾ランプ6が取り付けられている。また、前面カバー部材4の正面視四隅には、スピーカ7が配置されている。また、前面カバー部材4の前面部分は、窓部5の周囲が不透明な合成樹脂製の前面部材4Aで覆われており、不図示のフルカラーダイオードが窓部5の外周部に沿って内蔵され、遊技中に光演出が行われる。
また、前面カバー部材4の右側端縁部には、内枠3及び前面カバー部材4を施錠する施錠装置(不図示)を操作するための鍵挿入部4Bが設けられている。前面カバー部材4を開くためには、この鍵挿入部4Bに所定のキーを挿入して所定方向に回せば、施錠装置のロック状態が解除されて、前面カバー部材4のみがオープンされる。
また、この前面カバー部材4の下側には、賞球払出装置22を介して払い出される賞球を受ける上皿8が配設されている。また、この上皿8は、左端縁部の上下を軸支されて、前面カバー部材4を開放後、内側に設けられた不図示のレバーを下げることにより開放できるように取り付けられている。また、この上皿8の中央前面部には、不図示のカード式球貸機を操作する球貸操作部8Bが設けられ、各操作ボタン8C、8Dが配置されている。そして、その上皿8の下には、下皿9が配設される。また、この下皿9の上端面左方には演出表示等に使用可能な各スイッチボタン9A、9Bが配置されている。
また、上皿8に連通する不図示の球送り機構を介して上皿8のパチンコ球が操作ハンドル10によりパチンコ球の発射勢を調整される発射装置(不図示)へ送られるよう構成されている。この発射装置は、供給されるパチンコ球を連続的に叩打する発射ソレノイド(不図示)や発射勢装置として機能する発射制御基板ケース30内に配設される発射制御基板等から構成され、該発射制御基板は、操作ハンドル10の内部に取り付けられる可変抵抗器(不図示)を介して発射ソレノイドへの供給電力が調節され、パチンコ球の発射勢を強めたり、弱めたりすることが可能なように構成されている。これにより、遊技者が操作ハンドル10における回動操作部材10Aの回動量を調節することによって、該操作ハンドル10内に取り付けられた可変抵抗器の抵抗値が増減され、発射ソレノイドによるパチンコ球の発射勢の加減を適宜行うことができるように構成されている。
また、外枠2の内枠3より下側部分の前面部を左右方向及び上下方向の各全幅に渡って覆うようにスピーカ筐体11が設けられている。
また、内枠3を閉じた場合には、該内枠3の下端部は、その自重によってスピーカ筐体11の上端面部に当接している。また、このスピーカ筐体11の底面前端縁部には、左右方向全幅に渡って外枠2の下端面に対向する位置まで下方に突設されるリブ部(不図示)が設けられている。
また、この内枠3のほぼ中央部には遊技盤41が着脱自在なように鉄板等の金属製や合成樹脂製又は合成樹脂の一体成形により形成される機構盤18に取り付けられている。そして、この機構盤18の裏側には合成樹脂製の機構セット盤20が開閉自在に蝶番により取り付けられている。
また、パチンコ機1の裏側最上段には、上方に開口した賞球タンク21が機構セット盤20に固定されている。賞球タンク21は、傾斜した底面に連通孔が形成され、その連通孔の下方にはパチンコ球を2列に整列流出し、賞球払出装置22にパチンコ球を送る通路を形成するタンクレール23が取り付けられている。また、賞球払出装置22内には、賞球案内部24内の賞球通路を通過するパチンコ球を確認する球有り検出スイッチやパチンコ球の払い出しを調節する払い出しステッピングモータが内装されている。そして、これら賞球タンク21、タンクレール23、賞球案内部24、賞球払出装置22等により賞球及び貸球の払い出しシステムが構成されている。
また、タンクレール23の下側には液晶表示器(LCD)52(図3参照)等を制御する演出表示基板260(図4参照)が内蔵される演出表示基板ケース26が配設されている。また、演出表示基板ケース26の横側には普通役物等を駆動制御する役物駆動制御基板が内蔵される役物駆動制御基板ケース27が配設されている。また、演出表示基板ケース26の下側には、各スピーカ7、スピーカ筐体11に内蔵されるスピーカ、及びエラー表示電飾ランプ6等のフルカラーダイオード等を駆動制御するとともに、演出表示基板260による表示制御とスピーカ等に関する音制御との間に因果関係を持たせる制御を行うサブ統合制御基板280(図4参照)が内蔵されるサブ統合制御基板ケース28が配設されている。また、このサブ統合制御基板ケース28の下側には、パチンコ機1の遊技動作を制御する主制御基板290(図4参照)が内蔵される主制御基板ケース29が配設されている。そして、この主制御基板ケース29の遊技者側前面部には、操作ハンドル10の操作によって発射装置を駆動制御する発射制御基板が内蔵される発射制御基板ケース30が配設されている。また、主制御基板ケース29の横側には、賞球払出装置22を駆動制御する払出制御基板が内蔵される払出制御基板ケース31が配設されている。更に、この払出制御基板ケース31の下側には、AC24Vの供給電源からDC5VやDC12V等の各種駆動電源を生成して供給する電源基板が内蔵される電源基板ケース32が配設されている。
次に、遊技盤41上の遊技領域42の構成について図3に基づいて説明する。
図3に示すように、この遊技領域42は、所定厚さの板材をなした遊技盤41上に入賞口などの各構造物が配設され、それを囲むように環状のレール43が立設されて構成されている。このレール43は、発射されたパチンコ球を遊技領域42内に案内する重複して形成した案内路44を構成し、右肩部にはレール43に沿って打ち込まれるパチンコ球の進行を制限するための段差部45を有する。
遊技領域42のほぼ中央には、開口部が開設され、この開口部の前面側に図柄表示装置48が配設されている。この図柄表示装置48は、背面部に取り付けられる液晶表示器(LCD)52等から構成されている。この液晶表示器52には、左、中、右に上下方向に変動する3列の変動図柄が表示され、左下角部には、左右に2分割された普通図柄を表示する普通図柄表示部50が構成されている。尚、図柄表示装置48において変動する3列の変動図柄は、「1,2,3,4,5,6,7,8」のいずれかの数字図柄から構成され、変動する際には各列の図柄が上から下へと移動し、その各列の図柄の変化順序は「1」→「2」→・・・→「7」→「8」→「1」→・・・のループ状となっている。
一方、図柄表示装置48の左側にはゲート54が配設されている。また、このゲート54にはパチンコ球の通過を検出するゲートスイッチ54A(図4参照)が備えられている。また、図柄表示装置48の左右の下角部の外側には、通常の風車55、56が設けられている。
また、図柄表示装置48の直下には、始動口57が配設されている。この始動口57には、パチンコ球の入賞を検出する始動口スイッチ57A(図4参照)が設けられ、パチンコ球の入賞を検出することで液晶表示器52に表示されている3列の変動図柄の変動が開始する。そして、変動図柄が変動中に始動口57に入賞した場合には、入賞個数が4個まで後述の主制御基板290(図4参照)に設けられるRAMの第1保留カウンタ(後述する)に記憶されて変動図柄の変動確定回数として保留される。
また、ゲート54のパチンコ球の通過を検出することで普通図柄表示部50の普通図柄が変動する。そして、このゲート54にパチンコ球が入って、普通図柄表示部50の普通図柄が変動後、所定の表示態様で停止した場合(例えば、「11」、「77」のように揃った場合等)には、始動口57の上部に設けられるチューリップ式役物57Bが所定時間(本実施形態では、約1秒間)開かれ、この始動口57にパチンコ球が入賞する確率が増加する。また、普通図柄が変動中にゲート54をパチンコ球が通過した場合には、通過個数が4個まで主制御基板290に設けられるRAMの第2保留カウンタ(後述する)に記憶されて普通図柄の変動確定回数として保留される。
そして、始動口57の下側には、横幅が広い上方に開口する開閉扉59で前面部を覆われる大入賞口60が形成された特別入賞装置61が配設されている。また、この大入賞口60の左右両側には上方に開口する各入賞口62、63が配設されて遊技盤41裏面の不図示の賞球樋に連通され、この各入賞口62、63への入賞を検出する入賞口スイッチ(不図示)が設けられている。また、各入賞口62、63の下側には、各電飾ランプ62A、63Aが内蔵されている。
また、特別入賞装置61の直下にはレール43に沿ってアウト口65が開設されている。更に、レール43に囲まれたこのような遊技領域42には、前記各構成物とともに複数の釘が打設されてパチンコ球の複雑な流路を構成している。
次に、上記のように構成されたパチンコ機1の駆動制御に係る制御システムの構成について図4乃至図9に基づいて説明する。
図4に示すように、パチンコ機1の駆動制御に係る制御システムは、主制御基板290、サブ統合制御基板280及び演出表示基板260等から構成されている。
主制御基板290は、CPU291、ROM292、RAM293、及び及び入出力回路(I/O)294等から構成され、このCPU291、ROM292、RAM293、及び入出力回路(I/O)294は、バス線により相互に接続されている。また、CPU291にはクロック回路295が接続されて所定のクロック信号が入力される。また、入出力回路(I/O)294には、ゲートスイッチ54A、始動口スイッチ57A等が接続されている。また、この入出力回路(I/O)294には、開閉扉59を開閉する開閉ソレノイド59A、及びチューリップ式役物57Bを開閉するソレノイド57Cが接続されている。
また、図5に示すように、主制御基板290のRAM293には、クロック回路295から入力されるクロック信号に基づいて0から359まで繰り返し1ずつ加算した数値(最大値359の次には最小値0に戻る)が格納される大当りカウンタ293Aが設けられている。この大当りカウンタ293Aのカウント値は、始動口スイッチ57Aからスイッチ信号が入力されるタイミングで読み取られ、その読み取られたカウント値に基づき大当りかどうか判断される。ここでは、例えば、カウント値「7」が大当りに対応し、その他のカウント値はハズレとなる。ここでは、例えば、通常時は、カウント値「7」が大当りに対応し、いわゆる確率変動モード(確変獲得時)の場合には、カウント値「1、3、5、7」が大当りに対応しており、その他のカウント値は外れとなる。従って、ノーマル遊技状態の場合は、1/360の確率で大当りが発生し、確率変動の遊技状態の場合は、4/360の確率で大当りが発生する。
尚、大当りが抽選された場合には、左、中、右の3列の変動図柄が変動後、各図柄「1」〜「8」のうちのいずれかが「111」、「222」、・・・、「888」と揃って確定停止して表示され、その後、大入賞口60が所定回数(例えば、16回)連続して、毎回30秒間又は30秒以内に10個入賞するまで開放され、遊技者に多くの賞球が払い出されるいわゆる大当り遊技を行うことができる。
ここで、大当り遊技における上記大入賞口60の個数条件(例えば、30秒以内に10個入賞)および時間条件(例えば、30秒間)を基準とする開放動作は大当りラウンドと称されるものであり、個数条件および時間条件のいずれかが満足されたときには所定時間経過をまって大当りラウンドが再開される。この大当りラウンドの繰返し回数には上限値が設定されており(本実施形態では16回)、大当りラウンドの繰返し回数が上限値に達したときには大当り遊技が無条件に終了する(図21のS78)。
また、大当りラウンド中には図柄表示装置48に大当りラウンド表示が行われる。この大当りラウンド表示は現在の大当りラウンド数に応じたアニメーション等の動画を表示するものであり、画面上には現在の大当りラウンド数が数値等で表示される。また、大当りラウンド中には通常の図柄変動時とは異なる専用の大当りBGMが流れる。
また、RAM293には、クロック回路295から入力されるクロック信号に基づいて0から9まで繰り返し1ずつ加算した数値(最大値9の次には最小値0に戻る)が格納される普通図柄カウンタ293Bが設けられている。かかる普通図柄カウンタ293Bのカウント値は、各ゲートスイッチ54Aからスイッチ信号が入力されるタイミングで読み取られ、その読み取られたカウント値に基づいて当たりかどうか判断される。ここでは、例えば、カウント値が「偶数」の場合が当たりに対応し、「奇数」の場合が外れに対応している。
ここで、普通図柄カウンタ293Bは、ゲート54(図3参照)をパチンコ球が通過した際に、パチンコ球の通過を検出するゲートスイッチからの信号が入力されたときに記憶されている数値をその時の「普通図柄カウント値」としてパラメータ記憶エリア293Kに記憶する。
また、液晶表示器52の図柄が変動中に始動口57に入賞した入賞個数が最大4個までカウントされる第1保留カウンタ293Cが設けられている。また、普通図柄表示部50の普通図柄が変動中にゲート54を通過した通過個数が最大4個までカウントされる第2保留カウンタ293Dが設けられている。
また、RAM293には、クロック回路295から出力されるクロック信号に基づいて0から142まで繰り返し1ずつ加算した数値(最大値142の次には最小値0に戻る)が格納されるリーチカウンタ293Eが設けられている。かかるリーチカウンタ293Eのカウント値は、始動口スイッチ57Aからスイッチ信号が入力されるタイミングで読み取られ、その読み取られたカウント値に基づきリーチ状態かどうか判断される。ここでは、例えば、カウント値「0〜27」がリーチ後に外れとなるリーチハズレの場合に対応し、カウント値「28〜142」がリーチに至ることなく直ちにハズレとなる完全ハズレの場合に対応している。
また、RAM293には、クロック回路295から出力されるクロック信号に基づいて0から7まで繰り返し1ずつ加算した数値(最大値7の次には最小値0に戻る)が格納される大当り図柄選択カウンタ293Fが設けられている。かかる大当り図柄選択カウンタ293Fのカウント値は、始動口スイッチ57Aからスイッチ信号が入力されるタイミングで読み取られ、その読み取られたカウント値に基づき液晶表示器(LCD)52に表示される特別大当たり図柄が選択される。例えば、カウント値「0」が大当り図柄「111」、カウント値「1」が大当り図柄「222」、カウント値「2」が大当り図柄「333」、カウント値「3」が大当り図柄「444」、カウント値「4」が大当り図柄「555」、カウント値「5」が大当り図柄「666」、カウント値「6」が大当り図柄「777」、カウント値「7」が大当り図柄「888」に対応している。尚、各大当り図柄は、後述のように各種の表示演出に基づき一連の図柄変動を経た後に停止表示される装飾図柄の組合せのパターンを特定する。
また、RAM293には、クロック回路295から出力されるクロック信号に基づいて0から3まで繰り返し1ずつ加算した数値(最大値3の次には最小値0に戻る)が格納される普通図柄選択カウンタ293Gが設けられている。ここでは、例えば、カウント値「0」が普通図柄「11」、カウント値「1」が普通図柄「17」、カウント値「2」が普通図柄「71」、カウント値「3」が普通図柄「77」に対応している。尚、各普通図柄は、公知のように、一連の図柄変動を経た後に停止表示される図柄である。
ここで、普通図柄選択カウンタ293Gは、ゲート54(図3参照)をパチンコ球が通過した際に、パチンコ球の通過を検出するゲートスイッチからの信号が入力されたときに記憶されている数値をその時の「普通図柄選択カウント値」として後述のパラメータ記憶エリア293Kに記憶する。
また、RAM293には、クロック回路295から出力されるクロック信号に基づいて0から9まで繰り返し1ずつ加算した数値(最大値9の次には最小値0に戻る)が格納される変動パターン選択カウンタ293Hが設けられている。かかる変動パターン選択カウンタ293Hのカウント値は、始動口スイッチ57Aからスイッチ信号が入力されるタイミングで読み取られる。尚、変動パターン選択カウンタ293Hのカウント値は、液晶表示器52の3列の変動図柄の変動が開始されるタイミングで読み取るように構成してもよい。また、この変動パターン選択カウンタ293Hのカウント値に基づいて選択される変動パターンコマンドは、公知のように、各種の表示演出に基づき図柄表示装置25で一連の図柄変動を表示する変動パターンを特定したコマンドであり、本実施形態においては、後述のように表示演出時間として完全ハズレの変動パターンでは「5秒間」のものが設定されている。また、リーチハズレの変動パターンでは「20秒間」、「30秒間」の2種類のものが設定されている。また、大当りの変動パターンでは「22秒間」、「32秒間」、「42秒間」の3種類のものが設定されている。
また、RAM293には、クロック回路295から出力されるクロック信号に基づいて0から200まで繰り返し1ずつ加算した数値(最大値200の次には最小値0に戻る)が格納されるハズレ図柄選択カウンタ293Iが設けられている。かかるハズレ図柄選択カウンタ293Iのカウント値は、始動口スイッチ57Aからスイッチ信号が入力されるタイミングで読み取られる。
また、RAM293には、クロック回路295から出力されるクロック信号に基づいて0から143まで繰り返し1ずつ加算した数値(最大値143の次には最小値0に戻る)が格納されるリーチハズレ図柄選択カウンタ293Jが設けられている。かかるリーチハズレ図柄選択カウンタ293Jのカウント値は、始動口スイッチ57Aからスイッチ信号が入力されるタイミングで読み取られる。
また、RAM293には、始動口スイッチ57Aからスイッチ信号が入力されたときの各カウンタ293A〜293Jのカウント値等が記憶されるパラメータ記憶エリア293Kが設けられている。
尚、各カウンタ293A〜293Jの各カウント値及びパラメータ記憶エリア293Kは、起動時に「0」に初期化される。また、第1保留カウンタ293Cは、特別図柄が変動を開始する毎に1減算される。また、第2保留カウンタ293Dは、普通図柄が変動を開始する毎に1減算される。
また、図6に示すように、ROM292には、前記変動パターンのカウント値に基づいて、変動パターンを決定する後述の変動パターン決定テーブル74(図10参照)が格納される変動パターン決定テーブル記憶エリア292Aが設けられている。
以下に、主制御基板290のROM292の変動パターン決定テーブル記憶エリア292Aに記憶される変動パターン決定テーブル74について図10に基づいて説明する。図10は本実施形態に係るパチンコ機1の主制御基板290のROM292の変動パターン決定テーブル記憶エリア292Aに記憶される変動パターン決定テーブルの一例を示す図である。
図10に示すように、本実施形態に係る変動パターン決定テーブル74は、大きく3つのパターン群により構成され、大当りカウンタ293Aのカウント値よりハズレと判断され、且つリーチカウンタ293Eのカウント値よりリーチが発生しないと判断された場合に選択される完全ハズレ変動パターン群(変動パターンコマンド1)と、大当りカウンタ293Aのカウント値よりハズレと判断され、且つリーチカウンタ293Eのカウント値よりリーチが発生すると判断された場合に選択されるリーチハズレ変動パターン群(変動パターンコマンド2、変動パターンコマンド3)と、大当りカウンタ293Aのカウント値より大当りと判断された場合(通常大当り及び確変大当り含む)に選択される大当り変動パターン群(変動パターンコマンド11、変動パターンコマンド12、変動パターンコマンド13)とがある。
そして、先ず、各カウント値により「大当り(通常大当り及び確変大当り含む)」、「リーチハズレ」、「完全ハズレ」が判断され、その後、変動パターン決定テーブル74の対応するパターン群より変動パターン選択カウンタ293Hのカウント値に基づいて変動パターン(変動パターンコマンド)が決定される。
また、図4に示すように、サブ統合制御基板280には、CPU281、スピーカ7や電飾ランプ6等の駆動制御プログラム等を格納するROM282、主制御基板290からの各種制御信号を格納するRAM283、主制御基板290から送出される各種制御信号を受信する入出力回路(I/O)284、スピーカ7を駆動制御する駆動回路71、エラー表示電飾ランプ6等を駆動制御する駆動回路72等が配設されている。そして、このCPU281、ROM282、RAM283、及び入出力回路(I/O)284は、バス線により相互に接続されている。また、CPU281にはクロック回路285が接続されて所定のクロック信号が入力される。また、入出力回路(I/O)284には、主制御基板290の入出力回路(I/O)294が接続されている。また、この入出力回路(I/O)284には、各駆動回路71、72が接続されている。
また、図7に示すように、サブ統合制御基板280のRAM283には、クロック回路285から入力されるクロック信号に基づいて0から13まで繰り返し1ずつ加算した数値(最大値13の次には最小値0に戻る)が格納される演出パターン選択カウンタ283Aが設けられている。かかる演出パターン選択カウンタ283Aのカウント値は、主制御基板290から送信された変動パターンコマンドが入力されるタイミングで読み取られ、その読み取られたカウント値は、パラメータ記憶エリア283Bに記憶される。
また、図8に示すように、サブ統合制御基板280のROM282には、後述の演出パターン選択テーブル75(図11参照)が格納される演出パターン選択テーブル記憶エリア282Aと、後述の演出音出力テーブル76(図12参照)が格納される演出音出力テーブル記憶エリア282Bと、後述の大当り演出パターン選択テーブル79(図14参照)が格納される大当り演出パターン選択テーブル記憶エリア282Cが設けられている。更に、ROM282には、後述の各演出パターンコマンド1A、2A、・・・、13A(図11参照)や、各大当り演出パターンコマンドR1A、R1A、・・・、R16A(図15参照)の各演出パターンの選択に関する制御、音の出力に関する制御処理等を行う為の後述のサブ制御プログラム(図22〜図26)が格納されている。
また、図4に示すように、演出表示基板260には、CPU261、表示制御プログラムや所要の表示データを格納するROM262、表示指令、表示情報、入出力信号等を格納するRAM263、サブ統合制御基板280から送出される各種制御信号を受信する入出力回路(I/O)264、及びCPU261から送られた表示情報を受けて液晶表示器(LCD)52に対して画像を加工して表示するVDP(Video Display Processor)265等が配設されている。そして、このCPU261、ROM262、RAM263、入出力回路(I/O)264、及びVDP(Video Display Processor)265は、バス線により相互に接続されている。また、CPU261にはクロック回路266が接続されて所定のクロック信号が入力される。そして、CPU261は、サブ統合制御基板280から入力される表示パターン情報等の各種制御信号に基づいて、液晶表示器(LCD)52に所定の演出表示を行う。
また、図9に示すように、ROM262には、後述の演出表示データテーブル77(図13参照)が格納される演出表示データテーブル記憶エリア262Aが設けられている。更に、ROM262には、後述の各演出パターンコマンド1A、2A、・・・、13A(図13参照)や、各大当り演出パターンコマンドR1A、R2A、・・・、R16A(図14参照)に対応する演出パターンの液晶表示器52の表示制御を行う為のサブ制御プログラムが格納されている。
次に、サブ統合制御基板280のROM282の演出パターン選択テーブル記憶エリア282Aに記憶される演出パターン選択テーブル75の一例について図11に基づいて説明する。ここで、演出パターン選択テーブル75は、サブ統合制御基板280のCPU281が主制御基板290のCPU291から表示指示情報(具体的には変動パターンコマンド及び最終停止図柄情報)を入力された場合に、演出表示基板260のCPU261に出力する(指示する)演出表示指示情報及びスピーカ7を制御する制御情報としての演出パターン(演出パターンコマンド)を選択する場合に使用するテーブルである。
図11に示すように、演出パターン選択テーブル75は、主制御基板290のCPU291から入力された変動パターンの指示情報を表す「変動パターンコマンド」と、CPU291から入力された最終的に確定停止時に表示する3列の各図柄を表す「最終停止指示図柄」と、CPU291から変動パターンコマンドが入力された際の演出パターン選択カウンタ283Aのカウント値を表す「カウント値」と、この「カウント値」に対応する「演出パターン」とから構成されている。この「演出パターン」は、演出表示基板260のCPU261に対して液晶表示器(LCD)52に演出表示するように指示するリーチの種類等の演出に関する表示パターンを表している。
例えば、主制御基板290から入力された「変動パターンコマンド」が「1」であった場合には、カウント値に関わらず演出パターンコマンド1Aが選択される。演出パターンコマンド1Aは、主制御基板290から指示された最終停止図柄の指示通りに完全ハズレを報知する図柄の組合せを停止表示させる演出パターンを特定するコマンドである。
また、主制御基板290から入力された「変動パターンコマンド」が「2」であった場合には、カウント値に関わらず演出パターンコマンド2Aが選択される。演出パターンコマンド2Aは、リーチAの演出によって主制御基板290から指示された最終停止図柄の指示通りにリーチハズレを報知する装飾図柄の組合せを停止表示させる演出パターンを特定するコマンドである。
また、主制御基板290から入力された「変動パターンコマンド」が「3」であった場合には、カウント値に関わらず演出パターンコマンド3Aが選択される。演出パターンコマンド3Aは、リーチBの演出によって主制御基板290から指示された最終停止図柄の指示通りにリーチハズレを報知する装飾図柄の組合せを停止表示させる演出パターンを特定するコマンドである。
また、主制御基板290から入力された「変動パターンコマンド」が「11」で、「最終停止指示図柄」が大当り図柄である「111」、「222」、・・・、「777」、「888」のいずれかであった場合には、カウント値に関わらず演出パターンコマンド11Aが選択される。演出パターンコマンド11Aは、リーチAの演出によって主制御基板290から指示された大当りを報知する装飾図柄の組合せを停止表示させる演出パターンを特定するコマンドである。
また、主制御基板290から入力された「変動パターンコマンド」が「12」で、「最終停止指示図柄」が大当り図柄である「111」、「222」、・・・、「777」、「888」のいずれかであった場合には、カウント値に関わらず演出パターンコマンド12Aが選択される。演出パターンコマンド12Aは、リーチBの演出によって主制御基板290から指示された大当りを報知する装飾図柄の組合せを停止表示させる演出パターンを特定するコマンドである。
また、主制御基板290から入力された「変動パターンコマンド」が「13」で、「最終停止指示図柄」が大当り図柄である「111」、「222」、・・・、「777」、「888」のいずれかであった場合には、カウント値に関わらず演出パターンコマンド13Aが選択される。演出パターンコマンド13Aは、リーチCの演出によって主制御基板290から指示された大当りを報知する装飾図柄の組合せを停止表示させる演出パターンを特定するコマンドである。
次に、サブ統合制御基板280のROM282の演出音出力テーブル記憶エリア282Bに記憶される演出音出力テーブル76の一例について図12に基づいて説明する。ここで、演出音出力テーブル76は、サブ統合制御基板280のCPU281が主制御基板290のCPU291から表示指示情報(具体的には変動パターンコマンド及び最終停止図柄情報)を入力された場合に、前記演出パターン選択テーブル75に基づいて選択された演出パターンに従って予め設定されている各音出力データを選択し、駆動回路71を介してスピーカ7の出力制御を行う際に使用するテーブルである。
図12に示すように、演出音出力テーブル76は、選択された「演出パターンコマンド」と、この「演出パターンコマンド」に対応する「音出力パターン」とから構成されている。この「音出力パターン」は、演出表示基板260のCPU261に対して行う液晶表示器52に関する演出表示指示制御に合わせてスピーカ7の制御を行う音制御パターンを表している。
例えば、選択された演出パターンコマンドが「1A」であった場合には、図柄変動開始から第3図柄が停止するまで通常変動BGMを出力するように制御する。
また、選択された演出パターンコマンドが「2A」であった場合には、第2図柄が停止するまでは通常変動BGMを出力し、リーチA演出が開始されて第3図柄が停止するまでは「リーチA」BGMを出力するように制御する。
また、選択された演出パターンコマンドが「3A」であった場合には、第2図柄が停止するまでは通常変動BGMを出力し、リーチB演出が開始されて第3図柄が停止するまでは「リーチB」BGMを出力するように制御する。
また、選択された演出パターンコマンドが「11A」であった場合には、第2図柄が停止するまでは通常変動BGMを出力し、リーチA演出が開始されて第3図柄が停止するまでは「リーチA」BGMを出力するように制御する。
また、選択された演出パターンコマンドが「12A」であった場合には、第2図柄が停止するまでは通常変動BGMを出力し、リーチB演出が開始されて第3図柄が停止するまでは「リーチB」BGMを出力するように制御する。
また、選択された演出パターンコマンドが「13A」であった場合には、第2図柄が停止するまでは通常変動BGMを出力し、リーチC演出が開始されて第3図柄が停止するまでは「リーチC」BGMを出力するように制御する。
ここで、本実施形態に係るパチンコ機1では、変動パターンコマンド「1」、「2」、「3」、「11」、「12」、「13」のいずれかを受信した場合に、図12に示すようにいずれの場合でも先ず通常変動BGMの出力を行うように制御するが、後述するように(1)始動口57に所定時間(例えば、10秒)パチンコ球が入賞しなかった場合に主制御基板290から送信されるデモ画面報知コマンド、(2)大当り遊技中において新たな大当りラウンドの開始毎に送信される後述の大当りラウンドコマンド(R1〜R16)、又は(3)「リーチハズレ」の際に選択される変動パターンコマンド(具体的には「2」と「3」)を受信した後に、続けて変動パターンコマンドを受信した場合のみに通常変動BGMを新たに出力を開始するように制御する。
即ち、上記(1)〜(3)のコマンド以外のコマンドを受信した後に変動パターンコマンドを受信した場合には、既に通常変動BGMが以前に受信したコマンドに基づいて出力されているので、サブ統合制御用CPU281は新たにBGMの出力を開始する指示を行わず、以前に出力されている通常変動BGMに従って継続してBGMの出力を行うように制御する。それによって、図柄の変動態様に関わらず継続してBGMを出力するので、遊技者はBGMを聞き易くなる。
また、大当りカウンタ293A等のカウント値を保留する保留数が0である旨を指示する保留数報知コマンドを受信した後であって、次にパチンコ球が始動口57に入賞して保留数が1である旨を指示する保留数報知コマンドを受信する前に、「完全ハズレ」の際に選択される変動パターンコマンド(具体的には「1」)を受信し、図柄の変動が終了した場合には、通常変動BGMをフェードアウトするように制御する。
次に、演出表示基板260のROM262の演出表示データテーブル記憶エリア262Aに格納される演出表示データテーブル77について図13に基づいて説明する。ここで、演出表示データテーブル77は、演出表示基板260のCPU261が、サブ統合制御基板280のCPU281から演出表示指示情報としての「演出パターンコマンド」(図11参照)が入力された際に、この演出表示指示情報に対応して予め設定されている各演出表示データを選択し、表示制御を行う際に使用するものである。
例えば、CPU261は、サブ統合制御用CPU281から演出表示指示情報として「演出パターンコマンド1A」が入力された場合には、約5秒間の完全ハズレの動画データに基づいて液晶表示器52で図柄を変動表示させ、第1図柄停止→第2図柄停止→第3図柄停止の順に完全ハズレを報知する装飾図柄の組合せを停止させる表示制御を行う。
また、CPU281から演出表示指示情報として「演出パターンコマンド2A」が入力された場合には、リーチA演出によるリーチハズレの約20秒間の動画データに基づいて液晶表示器52で図柄を変動表示させ、第1図柄停止→第2図柄停止→リーチA演出→第3図柄停止の順にリーチハズレを報知する装飾図柄の組合せを停止させる表示制御を行う。
また、CPU281から演出表示指示情報として「演出パターンコマンド3A」が入力された場合には、リーチB演出によるリーチハズレの約30秒間の動画データに基づいて液晶表示器52で図柄を変動表示させ、第1図柄停止→第2図柄停止→リーチB演出→第3図柄停止の順にリーチハズレを報知する装飾図柄の組合せを停止させる表示制御を行う。
また、CPU281から演出表示指示情報として「演出パターンコマンド11A」が入力された場合には、リーチA演出による大当りの約22秒間の動画データに基づいて液晶表示器52で図柄を変動表示させ、第1図柄停止→第2図柄停止→リーチA演出→第3図柄停止→大当り表示の順に大当りを報知する装飾図柄の組合せを停止させる表示制御を行う。
また、CPU281から演出表示指示情報として「演出パターンコマンド12A」が入力された場合には、リーチB演出による大当りの約32秒間の動画データに基づいて液晶表示器52で図柄を変動表示させ、第1図柄停止→第2図柄停止→リーチB演出→第3図柄停止→大当り表示の順に大当りを報知する装飾図柄の組合せを停止させる表示制御を行う。
また、CPU281から演出表示指示情報として「演出パターンコマンド13A」が入力された場合には、リーチC演出による大当りの約42秒間の動画データに基づいて液晶表示器52で図柄を変動表示させ、第1図柄停止→第2図柄停止→リーチC演出→第3図柄停止→大当り表示の順に大当りを報知する装飾図柄の組合せを停止させる表示制御を行う。
次に、サブ統合制御基板280のROM282の大当り演出パターン選択テーブル記憶エリア282Cに記憶される大当り演出パターン選択テーブル79の一例について図14に基づいて説明する。ここで、大当り演出パターン選択テーブル79は、サブ統合制御基板280のCPU281が主制御基板290のCPU291から大当りラウンドの開始を指示する大当りラウンドコマンドが入力された場合に、演出表示基板260のCPU261に出力する(指示する)演出表示指示情報及びスピーカ7を制御する制御情報としての大当り演出パターン(大当り演出パターンコマンド)を設定する場合に使用するテーブルである。
図14に示すように、大当り演出パターン選択テーブル79によって、開始するラウンドの種類(第1ラウンド〜第16ラウンドの16種類)毎に送信される大当りラウンドコマンドに基づいて、一義的に大当り演出パターンコマンドが決定される。この「大当り演出パターンコマンド」は、演出表示基板260のCPU261に対して液晶表示器(LCD)52に演出表示するように指示する表示内容やスピーカから出力される音の種類を特定する。
例えば、主制御基板290から入力された大当りラウンドコマンドが「R1」である場合には、大当り演出パターンコマンド「R1A」が選択される。大当り演出パターンコマンドR1Aは、液晶表示器52に第1ラウンドである旨を示す通常の第1ラウンド画像の表示を行い、また、スピーカ7から所定の大当りBGMを出力する大当り演出パターンを特定するコマンドである。
そして、同様に主制御基板290から入力された「大当りラウンドコマンド」が「R2」〜「R16」である場合も同様に決定され、大当り演出パターンコマンド「R2A」〜「R16A」が選択される。
また、図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される図柄の変動・停止の動作は、上述したように、始動口57にパチンコ球が入賞したことをトリガとして開始されるものであるが、図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口57にパチンコ球が入賞したときは、その入賞時に取得した大当りカウンタ293A等のカウント値を記憶・保留しておき、当該変動中の図柄が停止した直後に、又は、当該変動中の図柄が所定の組合せ(大当り図柄)で停止した場合には「大当り遊技状態」が終了した直後に、記憶・保留していた大当りカウンタ293A等のカウント値に基づいて、図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される図柄の変動・停止の動作を開始する。尚、ここでは、記憶・保留されるカウント値は、4組まで保有することが可能である。
この点を詳しく説明すると、本実施形態に係るパチンコ機1では、始動口57にパチンコ球が入賞した直後に取得される大当りカウンタ293A等のカウント値に対し、図15の(a)に示すように、5組まで記憶・保留できる5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4が前記パラメータ記憶エリア293Kに確保され、それらのうち、4つの記憶領域E1,E2,E3,E4については、それぞれに対応する4個の第1保留LED40が図柄表示装置48の所定位置に設けられている。そして、始動口57にパチンコ球が入賞すると、図15の(b)に示すように、その入賞時に取得したカウント値D0を記憶領域E0に記憶するとともに、記憶領域E0に記憶されたカウント値D0に基づいて、図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される図柄の変動・停止の動作を開始する。
その後、図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口57にパチンコ球が入賞すると、図15の(c)に示すように、その入賞時に取得したカウント値D1を記憶領域E1に記憶・保留するとともに、記憶領域E1に対応する1個の第1保留LED40を点灯させる。尚、図15では、第1保留LED40の黒塗りは点灯を示し、白抜きは消灯を示す。また、その後、図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口57にパチンコ球が入賞すると、図15の(d)に示すように、その入賞時に取得したカウント値D2を記憶領域E2に記憶・保留するとともに、記憶領域E2に対応する1個の第1保留LED40を点灯させる。
また、その後、図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口57にパチンコ球が入賞すると、図15の(e)に示すように、その入賞時に取得したカウント値D3を記憶領域E3に記憶・保留するとともに、記憶領域E3に対応する1個の第1保留LED40を点灯させる。また、その後、図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口57にパチンコ球が入賞すると、図15の(f)に示すように、その入賞時に取得したカウント値D4を記憶領域E4に記憶・保留するとともに、記憶領域E4に対応する1個の第1保留LED40を点灯させる。
尚、その後は、図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口57にパチンコ球が入賞しても、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4のそれぞれにカウント値D0,D1,D2,D3,D4が記憶されており、その入賞時に取得されるべきカウント値を記憶・保留する領域がないので、その入賞時にカウント値を取得することは行わない。
一方、図15の(f)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4のそれぞれにカウント値D0,D1,D2,D3,D4が記憶された状態において、記憶領域E0に記憶されたカウント値D0に基づいて、図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される図柄の変動・停止の動作が終了したときは、図16の(a)に示すように、記憶領域E0を空にするとともに、記憶領域E1に記憶されたカウント値D1を記憶領域E0に上書きし、記憶領域E2に記憶されたカウント値D2を記憶領域E1に上書きし、記憶領域E3に記憶されたカウント値D3を記憶領域E2に上書きし、記憶領域E4に記憶されたカウント値D4を記憶領域E3に上書きし、記憶領域E4を空にし、記憶領域E4に対応する1個の第1保留LED40を消灯させる。尚、図16でも、第1保留LED40の黒塗りは点灯を示し、白抜きは消灯を示す。この結果、図16の(b)に示すようになり、記憶領域E0に記憶されたカウント値D1に基づいて、図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される図柄の変動・停止の動作が開始される。このとき、記憶領域E4は空であるので、始動口57にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得したカウント値を記憶領域E4に記憶・保留することは可能である。
また、図16の(b)に示すように、4つの記憶領域E0,E1,E2,E3のそれぞれにカウント値D1,D2,D3,D4が記憶された状態において、記憶領域E0に記憶されたカウント値D1に基づいて、図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される図柄の変動・停止の動作が終了したときは、記憶領域E0を空にするとともに、記憶領域E1に記憶された1組のカウント値D2を記憶領域E0に上書きし、記憶領域E2に記憶された1組のカウント値D3を記憶領域E1に上書きし、記憶領域E3に記憶されたカウント値D4を記憶領域E2に上書きし、記憶領域E3を空にし、記憶領域E3に対応する1個の第1保留LED40を消灯させる。この結果、図16の(c)に示すようになり、記憶領域E0に記憶されたカウント値D2に基づいて、図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される図柄の変動・停止の動作が開始される。このとき、記憶領域E3,E4は空であるので、始動口57にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得したカウント値を記憶領域E3に記憶・保留することは可能であり、さらに、始動口57にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得したカウント値を記憶領域E4に記憶・保留することも可能である。
また、図16の(c)に示すように、3つの記憶領域E0,E1,E2のそれぞれにカウント値D2,D3,D4が記憶された状態において、記憶領域E0に記憶されたカウント値D2に基づいて、図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される図柄の変動・停止の動作が終了したときは、記憶領域E0を空にするとともに、記憶領域E1に記憶されたカウント値D3を記憶領域E0に上書きし、記憶領域E2に記憶されたカウント値D4を記憶領域E1に上書きし、記憶領域E2を空にし、記憶領域E2に対応する1個の第1保留LED40を消灯させる。この結果、図16の(d)に示すようになり、記憶領域E0に記憶されたカウント値D3に基づいて、図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される図柄の変動・停止の動作が開始される。このとき、記憶領域E2,E3,E4は空であるので、始動口57にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得したカウント値を記憶領域E2に記憶・保留することは可能であり、さらに、始動口57にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得したカウント値を記憶領域E3に記憶・保留することも可能であり、さらに、始動口57にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得したカウント値を記憶領域E4に記憶・保留することも可能である。
また、図16の(d)に示すように、2つの記憶領域E0,E1のそれぞれにカウント値D3,D4が記憶された状態において、記憶領域E0に記憶されたカウント値D3に基づいて、図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される図柄の変動・停止の動作が終了したときは、記憶領域E0を空にするとともに、記憶領域E1に記憶されたカウント値D4を記憶領域E0に上書きし、記憶領域E1を空にし、記憶領域E1に対応する1個の第1保留LED40を消灯させる。この結果、図16の(e)に示すようになり、記憶領域E0に記憶されたカウント値D4に基づいて、図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される図柄の変動・停止の動作が開始される。このとき、記憶領域E1,E2,E3,E4は空であるので、始動口57にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得したカウント値を記憶領域E1に記憶・保留することは可能であり、さらに、始動口57にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得したカウント値を記憶領域E2に記憶・保留することも可能であり、さらに、始動口57にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得したカウント値を記憶領域E3に記憶・保留することが可能であり、さらに、始動口57にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得したカウント値を記憶領域E4に記憶・保留することも可能である。
もっとも、図16に示す場合において、図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される図柄の変動・停止の動作が終了したときに、大当り図柄の組合せで停止した場合には、図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される図柄の変動・停止の動作は、図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される図柄の変動・停止の動作が終了したときではなく、当該所定の組合せに対する「大当り遊技状態」が終了した直後に、記憶領域E0に新たに記憶されたカウント値D1,D2,D3,D4などに基づいて開始される。
次に、このように構成された本実施形態に係るパチンコ機1の制御処理について図17乃至図26に基づき説明する。
先ず、本実施形態に係る主制御用CPU291が実行する割込プログラムについて説明する。図17は、主制御基板290のCPU291が実行する割込プログラムのフローチャート図である。ここで、図17の割込プログラムは、電源投入後の一定時間毎(例えば、4msec毎)に作動するものである。尚、以下に図17乃至図21にフローチャートで示される各プログラムは主制御基板290が備えているROM292やRAM293に記憶されており、主制御用CPU291により実行される。
図17に示すように、先ずCPU291は、ステップ(以下、Sという)1において始動口57にパチンコ球が入賞したことに基づいて大当りカウンタ293A、リーチカウンタ293E等の各カウント値の取得を行う後述の始動入賞処理を行う。
次に、S2において前記S1で取得した各カウント値に基づいて「確変大当り」、「通常大当り」、「リーチハズレ」又は「完全ハズレ」のいずれかに当選したかを判定するとともに、変動パターン選択カウンタ293Hのカウント値に基づいて変動パターンの選択を行う後述の結果報知処理を行う。
更に、S3では前記S2の判定結果、大当りに当選した際に大入賞口60を開閉させる等の大当り遊技に係る制御を行う後述の大当り制御処理を行う。
その後、S4では入賞口62、63等への入賞に基づいてパチンコ球を遊技者に払い出す賞球払出処理が行われる。
次に、前記S1で主制御用CPU291が実行する割込プログラムの始動入賞処理について、図18のフローチャート図に基づいて説明する。
図18に示すように、先ず、S11において、始動口57にパチンコ球が入賞したか否かを判断する。この判断は、始動口57に設けられた始動口スイッチ57Aがパチンコ球を検知したか否かによって行われる。ここで、始動口57にパチンコ球が入賞していないと判断する場合(S11:NO)にはS12へと移行し、一方、始動口57にパチンコ球が入賞したと判断する場合(S11:YES)には、S14に進む。
S12では、始動口スイッチ57Aが最後にパチンコ球を検知してから所定時間(本実施形態では1分)が経過したか否か判定される。そして、所定時間経過したと判定された場合(S12:YES)には、液晶表示器52に所定のデモ画面を表示させるとともにデモBGMを出力させる指示であるデモ画面報知コマンドをサブ統合制御基板280に対して送信し(S13)、始動入賞処理を終了する。一方、所定時間経過していないと判定された場合(S12:NO)には、その状態で始動入賞処理を終了する。
S14では、記憶の上限か否か、すなわち、記憶領域E4(図15及び図16参照)が空であるか否かを判断している。ここで、記憶領域E4が空でないと判断する場合には(S14:YES)、始動入賞処理を終了する。
また、記憶領域E4が空であると判断する場合には(S14:NO)、S15に進む。S15では、現在の大当りカウンタ293A等の各カウンタのカウント値を取得するとともに、図15の(a)〜(f)のいずれか一つに示すようにして、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4のいずれかにカウント値として記憶した後、S16に進む。
尚、S15においてカウント値が記憶領域E0,E1,E2,E3,E4に記憶される際には、E0→E1→E2→E3→E4の順に優先的に記憶される。即ち、E0〜E4の記憶領域のいずれにも記憶されていない場合にはE0にカウント値が記憶される。また、E1〜E4の記憶領域に記憶されていない場合にはE1にカウント値が記憶される。また、E2〜E4の記憶領域に記憶されていない場合にはE2にカウント値が記憶される。また、E3、E4の記憶領域に記憶されていない場合にはE3にカウント値が記憶される。
この「カウント値取得処理」では、具体的に主制御用CPU291は、始動口スイッチ57Aからパチンコ球の検出信号が入力された時の大当りカウンタ293Aに記憶されている数値をその時の「大当りカウント値」として代数Vに代入してパラメータ記憶エリア293Kの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4に記憶する。
また、同時に、主制御用CPU291は、始動口スイッチ57Aから入賞の信号が入力されたときのリーチカウンタ293Eに記憶されている数値をその時の「リーチカウント値」として代数Mに代入してパラメータ記憶エリア293Kの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4に記憶する。
また、同時に、主制御用CPU291は、始動口スイッチ57Aから入賞の信号が入力されたときの大当り図柄選択カウンタ293Fに記憶されている数値をその時の「大当り図柄選択カウント値」として代数Yに代入してパラメータ記憶エリア293Kの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4に記憶する。
また、同時に、主制御用CPU291は、始動口スイッチ57Aから入賞の信号が入力されたときの変動パターン選択カウンタ293Hに記憶されている数値をその時の「変動パターン選択カウント値」として代数Hに代入してパラメータ記憶エリア293Kの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4に記憶する。
また、同時に、主制御用CPU291は、始動口スイッチ57Aから入賞の信号が入力されたときのハズレ図柄選択カウンタ293Iに記憶されている数値をその時の「ハズレ図柄選択カウント値」として代数Iに代入してパラメータ記憶エリア293Kの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4に記憶する。
更に、同時に、主制御用CPU291は、始動口スイッチ57Aから入賞の信号が入力されたときのリーチハズレ図柄選択カウンタ293Jに記憶されている数値をその時の「リーチ図柄選択カウント値」として代数Fに代入してパラメータ記憶エリア293Kの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4に記憶する。
尚、ハズレ図柄選択カウント値、リーチハズレ図柄選択カウント値等の遊技者の利得に関係せず、演出の選択等に用いられるカウンタのカウント値の取得タイミングは、始動口スイッチ57Aから入賞の信号が入力された時に限られることはない。
S16では、記憶があるか否か、すなわち、記憶領域E0(図15及び図16参照)にカウント値が記憶されているか否かを判断している。ここで、図15の(a)に示すように、記憶領域E0に1組のカウント値も記憶されていないと判断する場合には(S16:NO)、始動入賞処理を終了する。一方、図15の(b)〜(e)に示すように、記憶領域E0にカウント値が記憶されていると判断する場合には(S16:YES)、S17に進む。
S17では、図15の(c)〜(f)に示すように、記憶領域E1にカウント値を記憶したときは記憶領域E1に対応する1個の第1保留LED40を点灯させた後、又は、記憶領域E2にカウント値を記憶したときは記憶領域E2に対応する1個の第1保留LED40を点灯させた後、記憶領域E3にカウント値を記憶したときは記憶領域E3に対応する1個の第1保留LED40を点灯させた後、記憶領域E4にカウント値を記憶したときは記憶領域E4に対応する1個の第1保留LED40を点灯させた後、S18ヘ移行する。
S18では、カウンタ値が新たに取得されたことに基づいて現在の記憶領域E1〜E4に保留されているカウント値の保留数を報知する保留数報知コマンドをサブ統合制御基板280に対して送信し、処理を終了する。
次に、前記S2で本実施形態に係る主制御用CPU291が実行する割込プログラムの結果報知処理について、図19のフローチャート図に基づいて説明する。
図19に示すように、主制御用CPU291は、先ずS21において図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される3つの図柄が変動中であるか否かを判断している。ここで、図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される3つの図柄が変動中であると判断する場合には(S21:YES)、S22において、主制御用CPU291は、演出表示制御用CPU261に出力した変動パターンの変動表示処理時間をROM292から読み出し、変動時間が終了したか否かを判定する。その結果、変動時間が終了した場合(S22:YES)にはS23へと移行し、変動時間が終了していないと判定された場合(S22:NO)には、当該結果表示処理を終了する。図柄の変動時間としては、例えば、図柄の変動パターンが「パターン1」の場合には、5秒間である。また、変動パターンが「パターン2」の場合には、20秒間である。また、変動パターンが「パターン3」の場合には、30秒間である。また、変動パターンが「パターン11」の場合には、22秒間である。また、変動パターンが「パターン12」の場合には、32秒間である。また、変動パターンが「パターン13」の場合には、42秒間である(図10参照)。
そして、図柄の変動表示処理の処理時間が経過した場合には(S22:YES)、S23において、主制御用CPU291は、サブ統合制御用CPU281を介して演出表示制御用CPU261に変動を停止させるように、即ち、図柄を確定停止させるように指令する確定停止信号をサブ統合制御用CPU281を介して演出表示制御用CPU261に出力する。更に、S23では、パラメータ記憶エリア293Kに設けられた5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4についての記憶の書き換えが行われる。例えば、このとき、図15の(f)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4の各々にカウント値が記憶されている場合には、図16の(a)を経た後に、図16の(b)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4についての記憶の書き換えが行われる。また、このとき、図16の(b)に示すように、4つの記憶領域E0,E1,E2,E3の各々に一組のカウンタの値が記憶されている場合には、記憶領域E0を空にした後、図16の(c)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4についての記憶の書き換えが行われる。
また、このとき、図16の(c)に示すように、3つの記憶領域E0,E1,E2の各々にカウント値が記憶されている場合には、記憶領域E0を空にした後、図16の(d)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4についての記憶の書き換えが行われる。また、このとき、図16の(d)に示すように、2つの記憶領域E0,E1の各々にカウント値が記憶されている場合には、記憶領域E0を空にした後、図16の(e)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4についての記憶の書き換えが行われる。また、このとき、図16の(e)に示すように、1つの記憶領域E0にカウント値が記憶されている場合には、記憶領域E0を空にした後、図16の(a)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4についての記憶の書き換えが行われる。
そして、S24では、カウンタ値が新たに書換えられたことに基づいて現在の記憶領域E1〜E4に保留されているカウント値の保留数を報知する保留数報知コマンドをサブ統合制御基板280に対して送信し、処理を終了する。
また、S21において、図柄表示装置48の液晶表示器52に表示される3つの図柄が変動中でないと判断する場合には(S21:NO)、S25に進んで、記憶があるか否か、すなわち、記憶領域E0(図15及び図16参照)にカウント値が記憶されているか否かを判断する。ここで、図15の(a)に示すように、記憶領域E0にカウント値が記憶されていないと判断する場合には(S25:NO)、結果報知処理を終了する。また、記憶領域E0にカウント値1組のカウント値が記憶されていると判断する場合には(S25:YES)、S26に進む。
そして、S26では、パラメータ記憶エリア293Kに設けられた記憶領域E0より、記憶された各カウンタのカウント値を読み出す。そして、読み出したカウント値に基づいて以下の大当り等の判定処理が行われる。
次にS27において、主制御用CPU291は、「確変モード」であるか否かを判定する判定処理を実行する。
この「確変モード」であるか否かの判定処理は、先ず、主制御用CPU291は、パラメータ記憶エリア293Kに記憶されている後述の確変代数L(電源投入時に、確変代数Lには「0」が代入されている)を読み出す。そして、この確変代数Lが「0」の場合には、「確変モード」でないと判定して、予めROM292に記憶されている「通常大当り数値」(本実施形態の場合は、「7」である。)を読み出し、この「通常大当り数値」を「大当り数値」としてパラメータ記憶エリア293Kに記憶する。また、パラメータ記憶エリア293Kから読み出した確変代数Lが「1」の場合には、「確変モード」であると判定して、予めROM292に記憶されている「確変大当り数値」(本実施形態の場合は、「1」、「3」、「5」、「7」である。)を読み出し、この「確変大当り数値」を「大当り数値」としてパラメータ記憶エリア293Kに記憶する。従って、「確変モード」でない通常の遊技状態の場合には、「大当り」の発生確率は、1/360である。また、「確変モード」の遊技状態の場合には、「大当り」の発生確率は、4/360である。
次に、S28において、CPU291は「大当り」であるか否かを判定する判定処理を実行する。
この「大当り」であるか否かの判定処理は、先ず、パラメータ記憶エリア293Kから「大当りカウント値」としての代数Vを読み出す。そして、この代数Vが、パラメータ記憶エリア293Kに記憶されている「大当り数値」と一致するかどうか判定する。そして、一致すれば、大当り代数R(電源投入時に、大当り代数Rには「0」が代入されている。)に「1」を代入してパラメータ記憶エリア293Kに記憶し、一致しない場合には、大当り代数Rに「0」を代入してパラメータ記憶エリア293Kに記憶する。
そして、再度パラメータ記憶エリア293Kから大当り代数Rが読み出され、この大当り代数Rが「0」か「1」か判定される。即ち、「大当り」が発生したか否か判定される。
この大当り代数Rが「1」の場合には、「大当り」が発生したと判定されて(S28:YES)、S29で通常モードへの設定が行われる。通常モードへの設定では、現在の遊技状態が通常モードである場合には現在のモードを維持し、現在の遊技状態が確変モードである場合には前記確変代数Lに「0」を代入し、確変モードから通常モードへと変更する。
続いてS30において、主制御用CPU291は、後述の「確変獲得処理」のサブ処理(図20参照)を実行する。
次に、S31において、主制御用CPU291は、確変モードか否かを判定する判定処理を実行する。即ち、パラメータ記憶エリア293Kに記憶されている後述の確変代数Lを読み出し、この確変代数Lが「0」か「1」かを判定する。
そして、この確変代数Lが「1」の場合には、「確変モード」であると判定し(S31:YES)、S32において、主制御用CPU291は、確変大当りの特別図柄を選択する処理を実行する。この確変大当り図柄の選択は、大当り図柄選択カウント値としての代数Yをパラメータ記憶エリア293Kから読みだし、該代数Yが「0」の場合は、サブ統合制御基板280に指示する大当り図柄として「111」の大当り図柄をパラメータ記憶エリア293Kに記憶し、該代数Yが「2」の場合は、サブ統合制御基板280に指示する大当り図柄として「333」の大当り図柄をパラメータ記憶エリア293Kに記憶し、該代数Yが「4」の場合は、サブ統合制御基板280に指示する大当り図柄として「555」の大当り図柄をパラメータ記憶エリア293Kに記憶し、該代数Yが「6」の場合は、サブ統合制御基板280に指示する大当り図柄として「777」の大当り図柄をパラメータ記憶エリア293Kに記憶する。
そして、S33において、主制御用CPU291は、サブ統合制御用CPU281に指示する変動パターンコマンドを変動パターン決定テーブル74の大当り変動パターン群の内より選択する(図10参照)。即ち、パラメータ記憶エリア293Kから変動パターン選択カウント値としての代数Hを読み出し、この代数Hが「0〜2」の場合は、サブ統合制御用CPU281に指示する変動パターンコマンド11をパラメータ記憶エリア293Kに記憶し、代数Hが「3〜6」の場合は、サブ統合制御用CPU281に指示する変動パターンコマンド12をパラメータ記憶エリア293Kに記憶し、代数Hが「7〜9」の場合は、サブ統合制御用CPU281に指示する変動パターンコマンド13をパラメータ記憶エリア293Kに記憶する。
また、S31において、パラメータ記憶エリア293Kから読み出した確変代数Lが「0」の場合には、「確変モード」でないと判定し(S31:NO)、S34において、ノーマル大当りの特別図柄を選択する処理を実行する。このノーマル大当り図柄の選択は、大当り図柄選択カウント値としての代数Yをパラメータ記憶エリア293Kから読みだし、該代数Yに対応する大当り図柄を選択する。例えば、該代数Yが「1」の場合は、サブ統合制御基板280に指示する大当り図柄として「222」の大当り図柄をパラメータ記憶エリア293Kに記憶し、該代数Yが「3」の場合は、サブ統合制御基板280に指示する大当り図柄として「444」の大当り図柄をパラメータ記憶エリア293Kに記憶し、該代数Yが「5」の場合は、サブ統合制御基板280に指示する大当り図柄として「666」の大当り図柄をパラメータ記憶エリア293Kに記憶し、該代数Yが「7」の場合は、サブ統合制御基板280に指示する大当り図柄として「888」の大当り図柄をパラメータ記憶エリア293Kに記憶する。
そして、S35において、主制御用CPU291は、サブ統合制御用CPU281に指示する変動パターンコマンドを変動パターン決定テーブル74の大当り変動パターン群より選択する(図10参照)。即ち、パラメータ記憶エリア293Kから変動パターン選択カウント値としての代数Hを読み出し、この代数Hが「0〜2」の場合は、サブ統合制御用CPU281に指示する変動パターンコマンド11をパラメータ記憶エリア293Kに記憶し、代数Hが「3〜6」の場合は、サブ統合制御用CPU281に指示する変動パターンコマンド12をパラメータ記憶エリア293Kに記憶し、代数Hが「7〜9」の場合は、サブ統合制御用CPU281に指示する変動パターンコマンド13をパラメータ記憶エリア293Kに記憶する。
一方、S28において、読み出した大当り代数Rが「0」の場合には、ハズレとして判定されて(S28:NO)、S36に移行する。S36においては、主制御用CPU291は、この時の変動図柄の表示が、変動図柄の3つの図柄のうち、2つの図柄が揃ったリーチ状態(例えば「5、−、5」や「7、−、7」等、但し「−」は図柄が回転中であることを意味する)を表示した後にハズレを表示するリーチハズレか否か判定される。
この判定は、パラメータ記憶エリア293Kに記憶されているリーチカウント値を読み出し、予めRAM293に格納されているリーチ発生数値(本実施形態の場合は、「0」〜「27」である。)のいずれかと一致するかどうか判定し、一致すればリーチ状態後ハズレを表示すると判定し(S36:YES)、S37において、リーチハズレの特別図柄を選択する。このリーチハズレ図柄の選択は、パラメータ記憶エリア293Kからリーチ図柄選択カウント値としての代数Fを読み出し、この代数Fに対応するリーチハズレ図柄をRAM293から読み出し、サブ統合制御用CPU281に指示するリーチハズレ図柄としてパラメータ記憶エリア293Kに記憶する。
続いて、S38において、主制御用CPU291は、サブ統合制御用CPU281に指示する変動パターンコマンドを変動パターン決定テーブルのリーチハズレ変動パターン群より選択する(図10参照)。パラメータ記憶エリア293Kから変動パターン選択カウント値としての代数Hを読み出し、この代数Hが「0〜5」の場合は、サブ統合制御用CPU281に指示する変動パターンコマンド2をパラメータ記憶エリア293Kに記憶し、代数Hが「6〜9」の場合は、サブ統合制御用CPU281に指示する変動パターンコマンド3をパラメータ記憶エリア293Kに記憶する。
他方、S36において、パラメータ記憶エリア293Kに記憶されているリーチカウント値を読み出し、予めRAM293に格納されているリーチ発生数値(本実施形態の場合は、「0」〜「27」である。)のいずれとも一致しないと判定した場合には(S36:NO)、S39において、パラメータ記憶エリア293Kからハズレ図柄選択カウント値Iを読み出し、該代数Iに対応するハズレ図柄の図柄データをRAM293から読み込んで、サブ統合制御用CPU281に指示する図柄データとして、パラメータ記憶エリア293Kに記憶する。
また、S40において、主制御用CPU291は、サブ統合制御用CPU281に指示する変動パターンコマンドとして「1」をパラメータ記憶エリア293Kに記憶する(図10参照)。
次に、S41において、CPU291は、再度、パラメータ記憶エリア293Kからサブ統合制御基板280のCPU281に指示する最終停止図柄データと変動パターンコマンドとを読み出し、サブ統合制御基板280のCPU281に指示する。
続いて、S42において、主制御用CPU291は、サブ統合制御用CPU281に出力した変動パターンコマンドによる変動表示処理時間の計数をスタートし、処理を終了する。
次に、「確変獲得処理」のサブ処理(S30)について図20に基づいて説明する。図20は本実施形態に係るパチンコ機の主制御用CPUが実行する確変獲得処理のフローチャートである。
図20に示すように、先ず、S51において、主制御用CPU291は、「確変モード」を獲得したか否かを判定する判定処理を実行する。
この「確変モード」を獲得したか否か判定する処理は、先ず、主制御用CPU291は、パラメータ記憶エリア293Kから「大当り図柄選択カウント値」としての代数Yを読み込む。次に、主制御用CPU291は、この読み込んだ代数Yが偶数の数値データのいずれかと一致するか否か判定する。
そして、主制御用CPU291は、この読み込んだ代数Yが偶数の数値データのいずれかと一致した場合には、「確変モード」を獲得したと判定し、該代数Yが偶数の数値データのいずれとも一致しない場合には、「確変モード」を獲得できなかったと判定する。よって、大当りの判定時(S28:YES)に「確変モード」を獲得できる確率は、1/2である。
そして、「確変モード」を獲得しなかった場合には(S51:NO)、S53において、パラメータ記憶エリア293Kから読み出した確変代数Lに「0」を代入して、再度パラメータ記憶エリア293Kに記憶し、当該サブ処理を終了して「結果報知処理」に戻る。
一方、「確変モード」を獲得した場合には(S51:YES)、S52において、主制御用CPU291は、「確変モードの設定」を行う。即ち、パラメータ記憶エリア293Kから読み出した確変代数Lに「1」を代入して、再度、パラメータ記憶エリア293Kに記憶する。そして、当該サブ処理を終了して「結果報知処理」に戻る。
次に、前記S3で本実施形態に係る主制御用CPU291が実行する割込プログラムの大当り遊技処理について図21に基づいて説明する。図21は本実施形態に係るパチンコ機の主制御用CPUが実行する大当り遊技処理のフローチャートである。ここで、大当り遊技処理プログラムは、変数を保存しつつ所定間隔で繰り返して行われる割込プログラムであり、その処理は上から下へと流れるように構成される。
図21に示すように、先ず、S71において、主制御用CPU291は、大当りフラグがONであるか否かを判定する判定処理を実行する。この判定処理は、パラメータ記憶エリア293Kから大当り代数Rを読み出し、この大当り代数Rが「0」か「1」か判定することにより行う。そして、大当りフラグがOFFであると判定された場合(S71:NO)には、当該大当り遊技処理を終了する。
一方、大当り判定フラグがONであると判定された場合(S71:YES)には、続いて大当りラウンド開始時であるか否かが判定される(S72)。大当りラウンド数は後述のように大入賞口60に入賞した入賞球が10個に達した場合又は大入賞口60が開放されてから所定期間経過した場合に第16ラウンドを最大ラウンド数として更新される。
そして、ラウンド開始時である場合(S72:YES)には、S73において現在のラウンド数に基づく大当りラウンドコマンド(R1〜R16)をサブ統合制御基板280に対して送信する。一方、ラウンド開始時でない場合(S72:NO)には、S74へ移行する。
更に、S74で主制御用CPU291は、大入賞口60の開閉扉59を開閉する開閉ソレノイド59Aを駆動する。
続いて、S75において、大入賞口60に入賞した入賞球が10個に達したか否か、即ち、不図示の大入賞口カウントスイッチにより検出された入賞個数が10個に達したか否かを判定する。
そして、大入賞口60に入賞した入賞球が10個に達していない場合には(S75:NO)、S76において、大入賞口60を開放してから所定時間(本実施形態の場合は、約30秒である。)経過したか否かを判定する。そして、大入賞口60を開放してから所定時間経過していないと判定された場合には(S76:NO)、大当り遊技処理を終了する。
一方、大入賞口60に入賞した入賞球が10個に達した場合(S75:YES)、若しくは大入賞口60を開放してから所定時間経過した場合には(S76:YES)、S77において、主制御用CPU291は、開閉扉59を閉じて大入賞口60を閉塞する。
続いて、S78において、主制御用CPU291は、大入賞口60を継続して開放した回数が所定の最高継続回数(本実施形態の場合には、「16回」である。)に達したか否かを判定する判定処理を実行する。この大入賞口60を開放した回数が、所定の最高継続回数に達していないと判定された場合には(S78:NO)、現在の大当りラウンド数をカウントするカウンタ値を「+1」し(S79)、大当りラウンド数を更新する。その後、大当り遊技処理を終了する。
一方、大入賞口60を開放した回数が、所定の最高継続回数に達した場合には(S78:YES)、S80へと移行する。S80では、大当りフラグをオフにする(大当り代数Rに「0」を代入する)とともに、大当り遊技を終了することをサブ統合制御基板280に対して指示するコマンドを送信し、当該大当り遊技処理を終了する。
次に、サブ統合制御基板280のCPU281が所定間隔毎に実行する割込プログラムについて図22に基づいて説明する。ここで、CPU281は以下に示すとおり前記主制御基板290のCPU291から指示情報として図柄の変動パターンを指示する「変動パターンコマンド」、変動する図柄の確定を指示する「変動確定コマンド」、大当たりラウンド開始を指示する「大当たりラウンドコマンド」、始動口スイッチ57Aが最後にパチンコ球を検知してから所定時間(本実施形態では1分)が経過した場合に所定のデモ画面の表示及びデモBGMの出力を指示する「デモ画面報知コマンド」、記憶領域E1〜E4(図15及び図16参照)に記憶されているカウント値の数(所謂保留数)を報知する「保留数報知コマンド」等の各コマンドが入力された場合に、対応する各制御処理を実行するものである。図23は本実施形態に係るパチンコ機のサブ統合制御用CPU281が実行する割込プログラムのフローチャートである。尚、以下の図22乃至図26にフローチャートで示される各プログラムはサブ統合制御基板280が備えているROM282やRAM283に記憶されており、サブ統合制御用CPU281により実行される。
図22に示すように、先ずCPU281は、S101において前記主制御基板290のCPU291から指示情報としての各コマンドを受信する後述のコマンド受信処理を行う。次に、S102においてスピーカ7からのBGMの出力を指示する指令コマンドのセットを行う後述の音選択制御処理を行う。更にS103ではスピーカ7から出力されるBGMのフェードアウトを指示するフェードアウト指令コマンドのセットを行う後述の音フェードアウト処理を行う。そして、S104では駆動回路71等の各制御部に対して音の出力開始及び出力停止を指示する音制御への指示処理が行われる。
次に、前記S101のコマンド受信処理のサブ処理について図23に基づいて説明する。図23は本実施形態に係るパチンコ機のサブ統合制御用CPU281が実行するコマンド受信処理のフローチャートである。
図23に示すようにコマンド受信処理では、先ずS111で主制御基板290よりいずれかのコマンドを受信したか否かの判定処理が行われる。主制御基板290から入力される指示コマンドとしては、図柄の変動パターンを指示する「変動パターンコマンド」、変動する図柄の確定を指示する「変動確定コマンド」、大当たりラウンド開始を指示する「大当たりラウンドコマンド」、始動口スイッチ57Aが最後にパチンコ球を検知してから所定時間(本実施形態では1分)が経過した場合に所定のデモ画面の表示及びデモBGMの出力を指示する「デモ画面報知コマンド」、記憶領域E1〜E4(図15及び図16参照)に記憶されているカウント値の数(所謂保留数)を報知する「保留数報知コマンド」等がある。そして、いずれのコマンドも受信していないと判定された場合(S111:NO)には、当該コマンド受信処理を終了する。
一方、コマンドを受信したと判定された場合(S111:YES)にはS112で受信したコマンドが変動パターンコマンドであるか否かが判定される。そして、変動パターンコマンドであると判定された場合(S112:YES)には、S113へと移行する。
S113では、RAM283に設けられた音選択制御フラグを“ON”する。その後、当該コマンド受信処理を終了する。音選択制御フラグがONされることによって、後述のようにBGMの出力を指示する指令コマンドがセットされる。
また、受信したコマンドが変動パターンコマンドでないと判定された場合(S112:NO)には、受信したコマンドが変動する図柄を確定する変動確定コマンドであるか否かが判定される(S114)。そして、変動確定コマンドであると判定された場合(S114:YES)には、S115へと移行する。
S115では、RAM283に設けられたフェードアウトフラグを“ON”する。その後、当該コマンド受信処理を終了する。フェードアウトフラグがONされることによって、後述のようにBGMのフェードアウトを指示するフェードアウト指令コマンドがセットされる。
また、受信したコマンドが変動確定コマンドでないと判定された場合(S114:NO)には、受信したコマンドが大当りラウンドの開始を指示する大当りラウンドコマンド又はデモの開始を指示するデモ画面報知コマンドであるか否かが判定される(S116)。そして、大当りラウンドコマンド又はデモ画面報知コマンドであると判定された場合(S116:YES)には、S117へと移行する。
S117では、CPU281はRAM283に設けられた連続再生終了中フラグを“ON”し、当該コマンド受信処理を終了する。連続再生終了中フラグがONされることによって、後述のように次回に変動パターンコマンドが受信された際に、通常変動BGMを新たに出力開始する指令がセットされる。
また、受信したコマンドが大当りラウンドコマンド及びデモ画面報知コマンドでもないと判定された場合(S116:NO)には、受信したコマンドが保留数を報知する保留数報知コマンドであるか否かが判定される(S118)。そして、保留数報知コマンドであると判定された場合(S118:YES)には、S119へと移行し、保留数報知コマンドでもないと判定された場合(S118:NO)には、当該コマンド受信処理を終了する。
S119では、CPU281は受信した最新の保留数を定義した保留数報知コマンドをRAM283に新たにセットする(S119)。その後、当該コマンド受信処理を終了する。尚、上記では主制御基板290のCPU291から入力されるコマンドとして「変動パターンコマンド」、「変動確定コマンド」、「大当りラウンドコマンド」、「デモ画面報知コマンド」、「保留数報知コマンド」のみを説明したが、他のコマンドとして、大当り遊技の終了を指示する大当り遊技終了コマンド、大当りラウンド間のインターバルの開始を指示するインターバルコマンド等があり、それらのコマンドが入力された場合に前記S118の判定処理において保留数報知コマンドでもないと判定される。
次に、前記S102の音選択制御処理のサブ処理について図24に基づいて説明する。図24は本実施形態に係るパチンコ機のサブ統合制御用CPU281が実行する音選択制御処理のフローチャートである。
図24に示すように、先ず、S121において、サブ統合制御用CPU281は、音選択制御フラグがONされているか否かを判定する。ここで、音選択制御フラグは前記S113において変動パターンコマンドを受信したときにONされる。そして、音選択制御フラグがONされていると判定された場合(S121:YES)には、S122へと移行し、音選択制御フラグがOFFされていると判定された場合(S121:NO)には、当該音選択制御処理は終了する。
続いてS122では、サブ統合制御用CPU281は、連続再生終了中フラグがONされているか否かを判定する。ここで、連続再生終了中フラグは電源投入時においてはONに設定されており、後述のS125において完全ハズレの変動パターンコマンドを受信した場合にOFFされ、前記S117及び後述のS128、S131、S144において大当りラウンドコマンド、デモ画面報知コマンド、リーチハズレ又は大当りの変動パターンコマンドを受信した場合、及びフェードアウト指令コマンドがセットされた場合に再度ONされる。そして、連続再生終了中フラグがONされていると判定された場合(S122:YES)には、S123の判定処理へと移行し、連続再生終了中フラグがOFFされていると判定された場合(S122:NO)には、S129の判定処理へと移行する。
S123においては、受信した変動パターンコマンドが完全ハズレの変動パターンコマンドである「1」(図10参照)であるか否かが判定される。そして、完全ハズレの変動パターンコマンドであると判定された場合(S123:YES)には、S124でRAM283に通常変動BGM指令コマンドをセットし、RAM283に設けられた連続再生終了中フラグを“OFF”する(S125)。その後、音選択制御処理を終了する。尚、セットされた通常変動BGM指令コマンドは、後述の音制御への指示処理によって各制御部に対して指示される(図26のS153)。
一方、完全ハズレの変動パターンコマンドでないと判定された場合、即ち大当り又はリーチハズレの変動パターンコマンドであると判定された場合(S123:NO)には、S126でRAM283に通常変動BGM指令コマンドをセットする。更に、別途変動パターンを受信した際に選択された演出パターンコマンド(図11及び図12参照)に基づいて、リーチBGM(「リーチA」BGM、「リーチB」BGM、「リーチC」BGMのいずれか)の出力を指示するリーチBGM指令コマンドをセットし(S127)、音選択制御処理を終了する。尚、セットされたリーチBGM指令コマンドは、後述の音制御への指示処理によって各制御部に対して指示される(図26のS153)。
それに対しS129においては、受信した変動パターンコマンドが完全ハズレの変動パターンコマンドである「1」(図10参照)であるか否かが判定される。そして、完全ハズレの変動パターンコマンドであると判定された場合(S129:YES)には、当該音選択制御処理を終了する。
一方、完全ハズレの変動パターンコマンドでないと判定された場合、即ち大当り又はリーチハズレの変動パターンコマンドであると判定された場合(S129:NO)には、S130でRAM283にリーチBGM指令コマンドをセットし、RAM283に設けられた連続再生終了中フラグを“ON”する(S131)。その後、音選択制御処理を終了する。尚、セットされたリーチBGM指令コマンドは、後述の音制御への指示処理によって各制御部に対して指示される(図26のS153)。
次に、前記S103の音フェードアウト処理について図25に基づいて説明する。図25は本実施形態に係るパチンコ機のサブ統合制御用CPU281が実行する音フェードアウト処理のフローチャートである。
図25に示すように、先ず、S141において、サブ統合制御用CPU281は、フェードアウトフラグがONされているか否かを判定する。ここで、フェードアウトフラグは前記S115において変動確定コマンドを受信したときにONされる。そして、フェードアウトフラグがONされていると判定された場合(S141:YES)には、更にS142で最新の保留数報知コマンドに基づいて現在の保留数が「0」であるか否かが判定される。
ここで、フェードアウトフラグがOFFであると判定された場合(S141:NO)、及び保留数が「1以上」である場合(S142:NO)には、当該フェードアウト処理を終了する。
一方、記憶領域E1〜E4に記憶されたカウンタ値の保留数が「0」であると判定された場合(S142:YES)には、RAM283に通常変動BGMのフェードアウトを指示するフェードアウト指令コマンドをセットする(S143)。続いて、RAM283に設けられた連続再生終了中フラグを“ON”する(S144)。その後、音フェードアウト処理を終了する。尚、セットされたフェードアウト指令コマンドは、後述の音制御への指示処理によって各制御部に対して指示される(図26のS153)。
次に、前記S104の音制御への指示処理のサブ処理について図26に基づいて説明する。図26は本実施形態に係るパチンコ機のサブ統合制御用CPU281が実行する音制御への指示処理のフローチャートである。
図26に示すように、先ず、S151において、サブ統合制御用CPU281は、各指令コマンドがRAM283内にセットされているか否かを判定する。ここで、各指令コマンドは前記S119、S124、S126、S127、S130、S143の各処理においてセットされる。そして、各指令コマンドがセットされていると判定された場合(S151:YES)には、S152へと移行し、駆動回路71、72及び演出表示基板260に指示するタイミングを満たしたか否かが判定される。
ここで、各指令コマンドがセットされていない場合(S151:NO)又は指示するタイミングでないと判定された場合(S152:NO)には、当該音制御への指示処理を終了する。
一方、指示するタイミングを満たしたと判定された場合(S152:YES)には、タイミングを満たした指令コマンドに基づいて、駆動回路71を介してスピーカ7を制御する指示を行う。それによって、スピーカ7から通常変動BGM、「リーチA」BGM、「リーチB」BGM、「リーチC」BGM、大当りBGMがそれぞれ出力開始又はフェードアウトされる。尚、具体的な音の出力制御に関しては、図27を用いて後に詳細に説明する。
その後、S154では当該コマンドをRAM283からリセットする。そして、音制御への指示処理を終了する。
次に、図27を用いて前記各指令に基づく本実施形態に係るパチンコ機1のBGMの出力制御処理について具体例を用いて説明する。図27は各指令に基づいて行われる音の出力制御による音の出力態様の一例を示した模式図である。
図27では横軸を時間軸として、最も上段に位置する「入賞」の欄は、始動口57にパチンコ球が入賞したタイミングを示す。また、その下段に位置する「保留報知」の欄は、保留数報知コマンドによって更新されたカウンタ値の保留数を示す。また、その下段に位置する「表示内容」の欄は、演出パターンコマンド(図13)及び大当り演出パターンコマンド(図14)に基づいて液晶表示器52に表示される表示内容を示す。更に、「通常変動BGM」、「リーチA・BGM」、「リーチB・BGM」、「リーチC・BGM」、「大当りBGM」、「デモ画面BGM」は、それぞれのBGMの出力態様を示すものであり、具体的には出力の開始を矢印の始点で示し、出力の終了を矢印の終点で示す。
例えば、(A)に示す期間では、前記S13で送信されたデモ画面報知コマンドに基づいて液晶表示器52では表示され、スピーカ7からは所定のデモBGMが出力される。
また、(B)に示す期間では、完全ハズレの変動パターンに基づく図柄変動が3回繰り返し行われる。そして、その間、保留数は「1以上」となっており、フェードアウトすることなく(S142:NO)、また、連続再生終了フラグがOFFとなっているので、新たなBGMの指令コマンドもセットされない(S129:YES)。従って、通常変動BGMの出力が図柄変動の開始及び終了によって左右されること無く、1曲全部を繰り返し流すこととなる。
また、(C)に示す期間では、リーチハズレの変動パターン「2」に基づく図柄変動が行われる。従って、第2図柄が停止してリーチとなる期間までは通常変動BGMが出力され、リーチが成立した時点で、通常変動BGMに替わって「リーチA」BGMの出力が開始される。
また、(D)に示す期間では、保留数が「0」となった後に、完全ハズレの変動パターンに基づく図柄変動行われる。その場合には、変動終了時において通常変動BGMがフェードアウトすることとなる(S142:YES)。
また、(E)に示す期間では、大当りの変動パターン「12」に基づく図柄変動が行われる。従って、第2図柄が停止してリーチとなる期間までは通常変動BGMが出力され、リーチが成立した時点で、通常変動BGMに替わって「リーチB」BGMの出力が開始される。更に、前記(D)の期間で保留数が「0」となったので、変動開始時点での連続再生終了フラグがONされている(S142:YES、S144)。従って、この場合においては通常変動BGMが当該図柄変動の開始と同時に出力開始されることとなる(S126)。
そして、(F)に示す期間では、大当りラウンドが開始され、大当りラウンドコマンドに基づいて選択された大当り演出パターンに従って液晶表示器52では所定の大当り遊技画面が表示され、スピーカ7からは大当りBGMが出力される。
以上より、本実施形態に係るパチンコ機1では、主制御基板290のCPU291からサブ統合制御基板280のCPU281に対して変動パターンコマンドを送信する際において、例えば「大当り」と判定された場合には、主制御用CPU291は変動パターンコマンド「11」〜「13」から変動パターンコマンドを選択して送信する。その後、サブ統合制御基板280のCPU281は入力された変動パターンコマンドと連続再生終了中フラグのON/OFFに基づいてスピーカ7よりBGMの出力を指示する指令コマンドをセットする。そして、演出表示制御用CPU261は、セットされた指令コマンドに基づいて所定のBGMを出力又はフェードアウトするように駆動回路71を介してスピーカ7を制御する。
ここで、サブ統合制御基板280は、変動パターンコマンドを受信した場合であっても、連続再生終了中フラグがOFFとなっている場合であって(S122:NO)、完全ハズレの変動パターンコマンドを受信した場合(S129:YES)であっては、新たに通常変動BGMを出力する指令コマンドがセットされず、通常変動BGMの出力が図柄変動の開始及び終了によって左右されること無く、1曲全部を繰り返し流すこととなる(図27の期間(B)参照)。従って、図柄の変動態様に縛られることなく、間接報知となるBGMの出力を遊技者に聞きやすく適切に継続して行うことが可能となる。
また、完全ハズレの変動パターンコマンドを受信した場合で、当該変動開始時に保留数が「0」であった場合(S141:YES、S142:YES)には、変動終了時において通常変動BGMをフェードアウトすることとなる(図27の期間(D)参照)。従って、図柄変動が保留に基づいて連続して行われない場合に関しては、間接報知となる通常変動BGMの出力を適切に終了させることが可能となる。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態ではサブ統合制御基板280によってスピーカ7と電飾ランプ6の制御を行うこととしているが、サブ統合制御基板280と独立してスピーカ7の制御を行う音制御基板と、電飾ランプ6の制御を行うランプ制御基板とを設けるようにしても良い。