JP2006225007A - 包装容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 容器周壁に形成した開封ジッパ24、折罫25、および破断用ミシン目23によって、容器本体20bと蓋部20aとが区画されている包装容器。折罫25は天壁W近傍に配置されていて、かつ、開封ジッパ24は折罫25よりも天壁Wから離れて配置さてれている。後壁Z上に、折罫25を跨いで容器本体20bおよび蓋部20aに渡って延在する開口固定用破断線を2本設ける。開口状態において、2本の開口固定用破断線に挟まれた折罫近傍領域を摘んで当該2本の開口固定用破断線を破ることで、当該破られた部分の抵抗により開口状態を維持する。ワンタッチの簡単な動作で当該破られた部分の抵抗で開口状態を維持できる。また、蓋部20aが包装容器の一端に片寄って配置されているので、寝かせた状態でテーブル上に置くと、内容物の取出しが容易である。
【選択図】図2
Description
ジッパ2およびミシン目3を破り、折罫4を回動中心として蓋部1aを回動させることで、図1(b)に示したように、容器を開口状態とすることができる。そして、この開口状態を維持するために、次のような機構を採用している。
包装容器1を開口させた後、差込みフラップ6をスリット7に挿通しておくことで、図1(b)の開口状態を維持できる。これがないと、容器1の蓋部分1aが半開きの状態になって、内容物である菓子等を取り出す際に邪魔になる。
このカートン10においては、2つの収容部10a、10b間の回動中心となる中央線(折罫)19と交差して連続する係止用切込線17、17が設けられていて、これが係止手段を構成する。すなわち、係止用舌片18が係止用切込線17の反対側に押し込まれることで、図10(c)の2つ折り状態が維持される。
折罫は天壁近傍に配置されていて、かつ、開封ジッパは折罫よりも天壁から離れて配置さてれている。後壁上に、上記折罫を跨いで「容器本体」および「蓋部」に渡って延在する「開口固定用破断線」が2本設けられている。
開口状態において、当該2本の「開口固定用破断線」に挟まれた折罫近傍領域を摘んで、当該2本の「開口固定用破断線」を破ることで、当該破られた部分の抵抗により開口状態を維持するように構成している。
包装容器20は、図1に示した従来例と比較して、天壁Wに差込みフラップ6が存在しない点、および後壁Z上のスリット7に代えて2本の破断線(開口固定用破断線)26a、26bを設けている点のみが相違していて、他の実質的な構成は同じである。
また、図10に示した従来例と比較した場合の相違点は、蓋部20aが容器の一端付近に設けられていて、寝かせた姿勢で使用するのに好都合なことである。これについては、後述する。
本発明においては、開口固定用破断線26a、26bを設けることで、ワンタッチの簡易な動作で、包装容器20を開口状態に維持できるように構成している。
破断線26aは、蓋部20a上に位置する第1部分26a-1と、容器本体20b上に位置する第2部分26a-2とで構成されている。同様に、破断線26bは、蓋部20a上に位置する第1部分26b-1と、容器本体20b上に位置する第2部分26b-2とで構成されている。
なお、両破断線26a、26bは、図3中において太線で示しているが、実際にはミシン目等で構成されていて容易に破断できるようになっている。後述する図7〜9においても同様である。
その状態で、破断線26aと26bに挟まれた折罫近傍領域30を摘んで破断し、蓋部20a側に押し込むと、当該破断した部分において破断面同士の間に生じる摩擦抵抗により、蓋部20aの開口状態を維持できる。
なお、第1部分26a-1および26b-1の上方側には、後壁Zと天壁Wとの境界を規定する折罫25’が存在するが、第1部分26a-1および26b-1の上端をこの折罫25’の位置にまで延在させた場合には、折罫28の機能を折罫25’に兼用させることができるので有利である。すなわち、わざわざ追加的な折罫28を設けなくても、当該折罫28が存在するのと同じ効果が得られる。
図3において、W’で示したフラップ部は、ブランク組立後において、天壁W(図2参照)の一部を構成するものである。
図3の例では、2本の開口固定用破断線26a、26bの第1部分26a-1および26b-1は、互いに平行に、かつ折罫25に対して直角に延在している。また、第2部分26a-2および26b-2は、互いに離れる方向に延在している。
このように構成すると、「2つの第1部分26a-1、26b-1間の距離L1」よりも「2つの第2部分26a-2、26b-2間の距離L2」の方が大きくなる。そうすると、図4のように破った際に、「図3中Aで示したブランク壁端縁」が「同じく図3中にBで示したブランク壁端縁」に対して、内側から外側へ向かう方向に食い込むように大きな力で圧接し、このようにして生じる大きな摩擦抵抗をもって、蓋部20aの開口状態を維持できる。
≪蓋部20aが容器一端に片寄って位置していることの利点≫
したがって、図6に示されるように、開口面積を大きくとることが可能となる。すなわち、仮にH1=H2であれば、開口面積は天壁Wの面積と等しくなるが、開口面が傾斜する分だけ面積が広くなり、内容物の取出しが簡単となる。
このような内容物の姿勢には、次のような利点がある。すなわち、椅子に座ってテーブル上に置いたカートンから内容物を取り出す際、椅子とカートンとの距離が遠い場合や、テーブル上に置いたカートンを椅子に座った複数人が取り囲んで代わる代わる内容物を取り出す際に、カートンに対して斜め方向から伸ばした手で内容物を掴み出すのに極めて都合が良い。
図7に示したように、直線状の開口固定用破断線36a、36bを2本平行に形成した場合であっても、(すなわち、L2=L1であっても)、図4のように破った際に、当該破った部分の端面間にはある程度の摩擦力が発生するので、開口状態を維持する抵抗力は得られる。特に、図5および図6に示したように、開口状態にある包装容器20を寝かせて置く場合には、それ程大きな開口維持力は必要とされないので、図7のような直線上の開口固定用破断線36a、36bで十分な場合も多い。
要するに、図4に示したように破った場合に、当該破った部分の端面同士の間に、開口状態を維持できる摩擦抵抗力が生じるものであれば、開口固定用破断線の具体的な形状は問わない。
図8では、図3に示した2本の開口固定用破断線26a、26bに対して、屈曲部を追加的に設けている。すなわち、第2部分26a-2、26b-2の先端部47a、47bを、互いに近づく方向に屈曲させている。
このように構成すると、図4に示したように破った場合に、屈曲した先端部47a、47bが、図3中にBで示した壁部と係合して、より大きな抵抗力を与え、保形性(開口状態を維持する作用)をより一層高めることができる。
なお、屈曲する先端部47a、47bの屈曲角度は、適宜の値を選択すればよい。
図9の例では、第2部分56a-2、56b-2は、全体的に湾曲している。すなわち、下方にいくにつれて、最初は互いに離れる方向に延在しているが、その後、互いに近づく方向に延在している。
このように構成すると、湾曲部によって構成されるフラップ状の部分(図9中Cで示した部分)が、図3中にBで示した壁部の裏側に入り込んで係合し、より大きな抵抗力を与え、保形性(開口状態を維持する作用)をより一層高めることができる。
なお、湾曲部における曲率等、湾曲の度合いやその形状は、特に限定されるものではなく、適宜選択することができる。
すなわち、容器本体20b上に存在する第2部分を直線状とし、蓋部20a上に存在する第1部分を傾斜、屈曲、または湾曲させてもよい。
1a 蓋部
2 開封ジッパ
3 破断用ミシン目
4 折罫
6 差込みフラップ
7 スリット
10 カートン
15 開封ジッパ
17 係止用切込線
18 係止用舌片
19 中央線(折罫)
20 包装容器
20a 蓋部
20b 容器本体
23 破断用ミシン目
24 開封ジッパ
25、25’ 折罫
26a、26b 開口固定用破断線
26a-1、26b-1 第1部分
26a-2、26b-2 第2部分
36a、36b 開口固定用破断線
47a、47b 先端部(屈曲部)
56a-1、56b-1 第1部分
56a-2、56b-2 第2部分
Claims (6)
- 前壁(X)、後壁(Z)、左右の側壁(Y)、天壁(W)、および底壁を有していて、
前壁(X)に設けた開封ジッパ(24)、後壁(Z)に設けた折罫(25)、および左右の側壁(Y)に設けられていて開封ジッパ(24)と折罫(25)を繋ぐ開封破断線(23)によって、容器本体(20b)と蓋部(20a)とが区画されていて、
開封ジッパ(24)および開封破断線(23)を破断するとともに、折罫(25)回りに蓋部(20a)を容器本体(20b)に対して回動させることで開口状態となる包装容器であって、
折罫(25)は天壁(W)近傍に配置されていて、かつ、開封ジッパ(24)は折罫(25)よりも天壁(W)から離れて配置さてれていて、
後壁(Z)上に、上記折罫(25)を跨いで容器本体(20b)および蓋部(20a)に渡って延在する開口固定用破断線が2本設けられていて、
開口状態において、当該2本の開口固定用破断線に挟まれた折罫近傍領域(30)を摘んで当該2本の開口固定用破断線を破ることで、当該破られた部分の抵抗により開口状態を維持するように構成したことを特徴とする包装容器。 - 上記2本の開口固定用破断線は、それぞれ、蓋部(20a)上に延在する第1部分(26a-1、26b-1)と、容器本体(20b)上に延在する第2部分(26a-2、26b-2)と、で構成されており、
第1部分および第2部分のいずれか一方が互いに実質平行、かつ折罫(25)に対して実質直角に延在していて、他方が互いに離れる方向に延在していることを特徴とする、請求項1記載の包装容器。 - 上記2本の開口固定用破断線の互いに離れる方向に延在している第1部分または第2部分(26a-2、26b-2)は、その先端部(47a、47b)が、互いに近づく方向に屈曲していることを特徴とする、請求項2記載の包装容器。
- 上記2本の開口固定用破断線の互いに離れる方向に延在している第1部分または第2部分(56a-2、56b-2)は、互いに離れる方向に延在した後、互いに近づく方向に湾曲していることを特徴とする、請求項2記載の包装容器。
- 上記2本の開口固定用破断線(36a、36b)は、互いに実質平行、かつ折罫(25)に対して実質直角に延在していることを特徴とする、請求項1記載の包装容器。
- 上記2本の開口固定用破断線の各第1部分は、それぞれ、後壁(Z)と天壁(W)との境界を規定する折罫(25’)にまで延在していることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1つに記載の包装容器。
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