JP5867826B2 - 包装箱 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも一対の互いに対向する側壁とこの側壁から横向きに延びる天井板部とを有し、一対の側壁に運搬穴を形成するための切込み線が設けられた、段ボール紙などからなる包装箱に関する。
この種の包装箱に関連する先行技術文献情報として下記に示す特許文献1がある。この特許文献1に記された包装箱では、図12(a)に示すように、使用者が運搬穴Hを形成するための運搬穴形成部16として、側壁12に横向きの折曲げ予定線17が設定され、この折曲げ予定線17の両端から下方に延びる切込み線18が形成されている。
折曲げ予定線17と切込み線18とは互いに協働して横向きに延びた長円形を呈しており、使用者がこの長円形の部位に押し込み力を加えると、同部位が折曲げ予定線17でフラップ状に折れ曲がり、包装箱の内側に入り込むことで、長円形の運搬穴Hが形成される。さらに、図12(b)に示すように、フラップ部を包装箱の内側で上向きに折り返して側壁12の裏面と重ね合わせると、フラップ部の揺動先端が天井板部12Tの下面に突っ張り状に接触するように構成されている。
したがって、使用者が運搬穴Hに手を入れて包装箱を運搬する際、折り返されたフラップ部も天井板部12Tを介して荷重を受けるので、運搬穴Hの上端から上の部位が強化されるとされている。
実公昭63−177218号公報(第3頁7行目〜20行目、第2図)
しかし、特許文献1に記された包装箱では、内容物が重過ぎる場合や、勢いよく持ち上げられたために段ボール箱と内容物との合計質量を超える荷重が運搬穴Hに加えられた場合に、図12(c)に例示するように、運搬穴Hの上端から上の部分が側壁の内側または外側に倒れるように変形されて、運搬穴Hの上端の左右から包装箱の上縁に向かって破れ、包装箱を安定的に運べない虞があった。また、この場合、側壁の運搬穴Hの縁が不特定の乱れた線に沿って破れる傾向があるため、包装箱が外観不良となる問題もあった。
そこで、本発明の目的は、上に例示した従来技術による包装箱が与える課題に鑑み、種々の状況下において、側壁などが破れ難く、より安定的に運ぶことができる包装箱を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、種々の状況下において、外観が良好に保たれ易い包装箱を提供することにある。
本発明による包装箱の特徴構成は、
少なくとも一対の互いに対向する側壁と、側壁の上端から横向きに延びる天井板部とを有し、前記一対の側壁に、運搬穴を形成するべく互いに横方向に離間した2点を同2点の下方領域を経由しつつ接続する第1切込み線と、前記第1切込み線の一対の側線の上端どうしを横向きに連結するように延びた折曲げ線と、前記第1切込み線の一対の側線の前記上端から前記天井板部に向かって延設された一対の第2切込み線とが設けられており、外側からの押し込み力に対して、前記第1切込み線が前記第2切込み線よりも脆弱となるように設定されている点にある。
上記の特徴構成による包装箱では、内容物を収納した包装箱を利用者が運ぼうとして、第1切込み線8で囲まれた第1領域8Aに押し込み力を加えると、先ず同第1領域8Aが第1切込み線8で切り離されるので、図5(b)に示すように、第1領域8Aが折曲げ線7を介して包装箱の内部に折り曲げられて、図5(b)または図5(c)に示すように、折曲げ線7の箇所が下向きに突出したハンドル部Gが、第1領域8Aに対応した開口面積の第1運搬穴H1と同時に形成される。
さらに同ハンドル部Gを包装箱の内側に押し込むと、今度は第2切込み線9で挟まれた第2領域9Aが第2切込み線9で切り離されるので、図5(d)に示すように、同第2領域9Aが天井板部2T(4T)と側壁2(4)との境界にある上部折曲げ線TLを介して包装箱の内部に折り曲げられ、図5(d)、図5(e)、図6(b)、図6(c)、図7(b)、図8などに示すように、ハンドル部Gの下端が包装箱の内部に入り込み、ハンドル部Gが天井板部2T(4T)の下面と重ね合わされた安定した形態で包装箱を運ぶことができる。
尚、図5(d)及び図5(e)に示すように、ハンドル部Gの内側への押し込みによって第2領域9Aが切り離されると、第1運搬穴H1よりも上下寸法の大きな第2運搬穴H2が形成される。
また、上記の特徴構成による包装箱では、包装箱を運び始めるまでに得られる第2運搬穴H2やハンドル部Gの最終的な断面形状は、第1切込み線8の上下長さと第2切込み線9の上下長さの関係によって異なってくるが、いずれにしても、第2領域9Aは予め形成されている一定の第2切込み線9に沿って切り離されるので、本来の運搬穴の上縁部などが不特定の形状で破損することによって運搬穴付近の強度が不足することがなく、さらに、運び始め以降における包装箱の外観が美しく保持され易くなる。
さらに、本構成であれば、運搬穴を作るべく外側からの押し込み力を加える際に、第1切込み線8で囲まれた第1領域8Aを必ずしも正確に狙わなくても、第1切込み線8で囲まれた第1領域8Aが一対の第2切込み線9で挟まれた第2領域9Aよりも先行して包装箱の内部に押し込まれ易いので、第1領域8Aと第2領域9Aとが直線状のままで包装箱の内部に押し込まれるといった不都合が生じ難い。
本発明の他の特徴構成は、前記第1切込み線と前記第2切込み線とが同等の上下長さを備えている点にある。
本構成であれば、内部に押し込まれた第1領域8Aを上向きに折り曲げて第2領域9Aの裏面に重ね合わせたときに、図5(c)に示すように、第1領域8Aの先端が天井板部2T(4T)の下面と接するまたは近接するので、利用者は第1領域8Aと第2領域9Aとの双方を用いて天井板部2T(4T)を支持することになり、第1切込み線8の上下長さが第2切込み線9の上下長さを大きく下回るように設定されている構成に比べて、内容物が重過ぎる場合や勢いよく持ち上げられたために段ボール箱と内容物との合計質量を超える荷重が運搬穴に加えられた場合にも、天井板部2T(4T)が損傷を受け難い。
また、包装箱を運ぶ途中などに不用意に左右の一方の運搬穴による支持状態が失われて包装箱のバランスが崩れた場合にも、本構成であれば、互いに重ね合わされた第1領域8Aと第2領域9Aとからなるハンドル部Gが、第2領域9Aと天井板部2T(4T)との境界(上部折曲げ線TL)を枢支点として自在に揺動可能なため、包装箱の角度姿勢に関わらず、同ハンドル部Gがほぼ鉛直方向か包装箱の内側に入り込んだ安定した形態で、包装箱を他方の運搬穴で支持することができる。
本発明の他の特徴構成は、前記第1切込み線の上下長さが前記第2切込み線の上下長さを上回るように設定されている点にある。
本構成であれば、第1切込み線8と第2切込み線9の上下長さの差が所定寸法未満の場合は、内部に押し込まれた第1領域8Aを第2領域9Aの裏面に重ね合わせたときに、利用者が手を放しても、第1領域8Aの先端が天井板部2T(4T)の下面との摩擦によって、第2領域9Aの裏面に重ね合わされた状態に保持されるので好都合である。
他方、第1切込み線8と第2切込み線9の上下長さの差が所定寸法以上の場合は、内部に押し込まれた第1領域8Aを第2領域9Aの裏面に近付けようとしたときに、第1領域8Aの先端が天井板部2T(4T)の下面に接当することで、第1切込み線8と第2切込み線9とを上下に延びた2辺とし、天井板部2T(4T)の一部を底辺とする逆三角形の断面形状が得られ、利用者は第1領域8Aと第2領域9Aを左右から挟むように握り、天井板部2T(4T)の下面を第1領域8Aの先端で支持した、安定性の高い形態で包装箱を運ぶことができる。
本発明の他の特徴構成は、前記第1切込み線が外側からの押し込み力によって折曲げ線で折り曲げられて包装箱の内部に押し込まれる第1領域を形成しており、前記第1領域の先端を係止する係止凹部が前記天井板部に形成されている点にある。
本構成であれば、内部に押し込まれた第1領域8Aを第2領域9Aの裏面に近付けようとしたときに、第1領域8Aの先端部を天井板部2T(4T)の係止凹部に係止させることができるので、前述した第1切込み線8と第2切込み線9とを上下に延びた2辺とし、天井板部2T(4T)の一部を底辺とする逆三角形の断面形状が保持され易く、好都合である。
本発明の他の特徴構成は、一対の前記第2切込み線が、前記第1切込み線の一対の側線よりも前記側壁に沿って内側に配置されている点にある。
本構成であれば、内部に押し込まれた第1領域8Aを上方に折り曲げて第2領域9Aの裏面に重ね合わせると、第1領域8Aの左右両端が第2領域9Aよりも左右の外側に位置する側壁2(4)の部位と重なり合う。したがって、互いに重ね合わされた第1領域8Aと第2領域9Aとからなるハンドル部Gを運搬穴から外側に引き出す力が不用意に加えられても、第1領域8Aの左右両端が側壁2(4)の裏面に引っ掛かることで、側壁の本体よりも外側に引き出され難いため、ハンドル部Gの下端が包装箱の内部に入り込んだ安定した形態が確保され易く、包装箱を運び易い。
本発明に係る包装箱の全体を示す斜視図である。 本発明に係る包装箱の展開図である。 包装箱の運搬穴形成部を示す側面図である。 運搬穴形成部の作用を示す斜視図である。 第1実施形態による運搬穴形成部の作用を示す破断正面図である。 第2実施形態による運搬穴形成部の作用を示す破断正面図である。 第3実施形態による運搬穴形成部の作用を示す説明図である。 第3実施形態の変形例による運搬穴形成部の作用を示す破断正面図である。 別実施形態による運搬穴形成部の作用を示す側面図である。 さらに別の実施形態による運搬穴形成部の作用を示す側面図である。 別実施形態による包装箱の運搬穴形成部を示す側面図である。 従来例による運搬穴形成部を示す側面図である。
以下に本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による包装箱1を図1から図5に示す。図1に示す包装箱1は段ボール紙などの可撓性のある材料で作られており、液体の入った多数のペットボトル40などを内部に詰め込んで運搬及び貯蔵するためなどに用いられる。
包装箱1の展開図を示す図2から理解されるように、包装箱1は互いに隣接配置された4つの側壁2,3,4,5を備え、各側壁の下端からは底板部2B,3B,4B,5Bが延設され、各側壁の下端からは天井板部2T,3T,4T,5Tが延設され、最も左側の側壁2の側方には糊代部2Sが延設されている。
図1に示す包装箱1を組み立てる際には、図2における側部折曲げ線SLと下部折曲げ線BLを折り曲げ、底板部2B,3B,4B,5Bどうしを接着または接合し、糊代部2Sを最も右側の側壁5と接着または接合することで、上部が開放された状態の包装箱1が得られる。
次に、包装箱1の内部に所定数量のペットボトル30などを収納した後、上部折曲げ線TLを折り曲げ、天井板部2T,3T,4T,5Tどうしを接着または接合すると、図1に示す中身入りの包装箱1が完成する。
側壁2,4の各上端付近には、利用者が簡単に運搬穴を形成するための運搬穴形成部6が設けられている。
図3に示すように、運搬穴形成部6は、側壁2,4と天井板部2T,4Tとの境界に位置する上部折曲げ線TLよりも下方の位置で横向きに延びた折曲げ予定線7(折曲げ線の一例)と、折曲げ予定線7の左右両端から下方に延設されたU字状の第1切込み線8と、折曲げ予定線7の左右両端から上向きに上部折曲げ線TLの付近まで延設された一対の第2切込み線9と、折曲げ予定線7の中央付近で横向きに延設された第3切込み線10とを有する。
言い換えれば、側壁2,4には運搬穴形成部6として、運搬穴を形成するための概してU字状の第1切込み線8と、第1切込み線8の一対の側線の上端どうしを横向きに連結するように延びた折曲げ線7と、第1切込み線8の一対の側線の上端から天井板部2T,4Tとの境界付近まで延設された一対の第2切込み線9と、折曲げ予定線7の中央付近で横向きに延設された第3切込み線10とが設けられている。
U字状の第1切込み線8は、運搬穴を形成するべく互いに横方向に離間した2点(折曲げ予定線7の両端が該当する)を同2点の下方領域を経由しつつ接続する第1切込み線の一例であり、その形状は、U字状に限らず、V字状やコ字を時計回りに90°回転した第3の形状、第3の形状の下方の角部を斜めに切り取った形状、U字の一対の側線が下に向かって次第に左右に広がる形状などでもよい。
第1切込み線8と第3切込み線10(または折曲げ予定線7)とで囲まれたU字状の領域を第1領域8Aと呼び、第2切込み線9と第3切込み線10(または折曲げ予定線7)と上部折曲げ線TLの一部とで囲まれた矩形の領域を第2領域9Aと呼んでおく。
尚、第1切込み線8と第2切込み線9とは上下に直線状に連続しているため、両者が全体として一つのU字状の切込み線8,9を構成しているように見える。
下方の第1切込み線8の途中には3箇所の短い一時接続部8Jが、第1領域8Aと周囲の側壁2,4とを接続する未切断部として残され、上方の第2切込み線9の途中には2箇所の短い一時接続部9Jが、第2領域9Aと左右の側壁2,4とを接続する未切断部として残されている。
また、一対の第2切込み線9の各上端からは小さな円弧状の第1補助切込み線9Pが連設されており、第3切込み線10の両端からは極短い第2補助切込み線10Pが上下方向に連設されている。第1補助切込み線9Aは第2切込み線9の上端から上部折曲げ線TLを超えて外側に湾曲しながら天井板部2T,4Tに進入し、再び上部折曲げ線TLまで続いている。
(運搬穴形成部6の作用)
利用者が包装箱1を運ぼうとして、図4(a)及び図5(a)の状態から、第1領域8Aに押し込み力を加えると、先ず3箇所の一時接続部8Jが切断されて同第1領域8Aが第1切込み線8で切り離され、図5(b)に示すように、第1領域8Aが折曲げ線7を介して折り曲げられて包装箱1の内部に入り込み、折曲げ線7の箇所が下向きに突出したハンドル部Gが、第1領域8Aに対応した開口面積の第1運搬穴H1と同時に形成される。
尚、この実施形態では、折曲げ予定線7の左右中央部に第3切込み線10が設けられているため、第1領域8Aに押し込み力を加えたとき、第2領域9Aは切り離されず、第1領域8Aのみが第2領域9Aに対して折曲げ線7で曲がって、包装箱1の内部に入り込むという好都合な結果が特に得られ易い。しかし、第3切込み線10を設けず、例えば段ボール紙の内側から折曲げ予定線7に沿ったプレスを掛けるなどの方法による脆弱線を設けておくだけでも、通常の押し込み操作を行えば同様の結果は得られる。
また、この実施形態では、第1切込み線8と第2切込み線9とは互いに同等の上下長さを備えているので、更に指先で第1領域8Aを第2領域9Aの裏面に近付けると、図5(c)に示すように、第1領域8Aと第2領域9Aとが二重に重なり合い、且つ、第1領域8Aの先端が天井板部2T,4Tの下面と接触またはハンドル部Gを介して包装箱1を持ち上げると直ぐに接触開始する程度の僅かな間隙を介して対向した状態が得られる。
したがって、利用者が図5(c)に示す状態で主にハンドル部Gを介して包装箱1を持ち上げると、第1領域8Aと第2領域9Aとの双方を介して天井板部2T,4Tを支持することになり、第1切込み線の上下長さが第2切込み線の上下長さを下回るように設定されている構成に比べて、選択した段ボール紙の強度や収納した内容物の質量によっては、また、包装箱1が左右のハンドル部Gによってほぼ水平な姿勢に保たれている場合は、天井板部2T,4Tが損傷を受け難い。
しかし、ここで、同ハンドル部Gを包装箱1の内側に更に押し込むと、今度は2箇所の一時接続部9Jが切断されて第2領域9Aが第2切込み線9で切り離されるので、図5(d)に例示するように、同第2領域9Aが天井板部2T(4T)と側壁2(4)との境界に位置する上部折曲げ線TLを介して包装箱1の内部に折り曲げられ、図5(d)または図5(e)に示すように、ハンドル部Gの下端が包装箱の内部に入り込み、第1運搬穴H1よりも大きな開口面積を持つ第2運搬穴H2が形成される。
図5(d)の例では、包装箱1の内部に入り込んだ状態のハンドル部Gを支持するので、収納した内容物の質量が大きくても、図5(c)の状態よりも比較的安定した状態で支持することができる。
また、図5(d)の例では、互いに重ね合わされた第1領域8Aと第2領域9Aとからなるハンドル部Gが、上部折曲げ線TLを枢支点として左右に自在に揺動可能なため、包装箱1のバランスが崩れて傾斜しても、同ハンドル部Gがほぼ鉛直方向か包装箱1の内側に入り込んだ安定した形態で、包装箱1を他方の運搬穴を介して支持し易い。
図5(e)の例では、互いに重ね合わされた第1領域8Aと第2領域9Aとからなるハンドル部Gが、使用者の指先などによって上部折曲げ線TLで大きく折り曲げられて天井板部2T(4T)の下面に重ね合わされることで、実質的に段ボール紙が三重に重ね合わされたハンドル部Gが現出されており、安定した形態で運搬し易い。
また、図5(d)や図5(e)の状態では、利用者は第1運搬穴H1よりも開口面積の大きな第2運搬穴H2から指先を深目に差し入れることができるので、より安定した形態で包装箱を運ぶことができる。
(第2実施形態)
第2実施形態が第1実施形態と異なる点は運搬穴形成部6の寸法的な構成のみである。
本発明の第2実施形態における運搬穴形成部6は、図6に示すように、第1切込み線8によって定義される第1領域8Aの上下長さが、第2切込み線9によって定義される第2領域9Aの上下長さを十分に上回るように設定されている。
したがって、図6(a)の状態から第1領域8Aに押し込む力を加えると、先ず第1領域8Aが第1切込み線8で切り離され、図6(b)に示すように、第1領域8Aが折曲げ線7を介して折り曲げられて包装箱1の内部に入り込み、折曲げ線7の箇所が下向きに突出したハンドル部Gが、第1領域8Aに対応した開口面積の第1運搬穴H1と同時に形成される。
この実施形態では、前述したように、第1領域8Aの上下長さが第2領域9Aの上下長さを十分に上回るように設定されているので、内部に押し込まれた第1領域8Aを更に第2領域9Aの裏面に近付けようとしたときに、図6(c)に示すように、第1領域8Aの先端が天井板部2T(4T)の下面に接当することで、第1切込み線8と第2切込み線9とを上下に延びた2辺とし、天井板部2T(4T)の一部を底辺とする逆三角形の断面形状が得られる。
したがって、利用者は前記2辺に相当する第1領域8A及び第2領域9Aを左右から挟むように握り、天井板部2T(4T)の下面を第1領域8Aの先端で支持した、安定性の高い形態で包装箱1を運ぶことができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態による包装箱1では、図7または図8に例示するように、外側からの押し込み力によって内部に押し込まれた第1領域8Aの先端を係止する係止凹部30,32が天井板部2T(4T)に形成されている。
図7の例では、第1領域8Aの先端の左右中央部に矩形の凸状部28が形成されており、天井板部2T(4T)には、凸状部28の断面形状と対応した形状の切込み線(不図示)が予め形成されており、外側からの押し込み力によって内部に押し込まれた第1領域8Aの凸状部28を天井板部2T(4T)の下面の該当箇所に押付けると、切込み線で囲まれた部位が天井板部2T(4T)から除去されて、そこに形成される貫通孔30(係止凹部の一例)に凸状部28が係入される。
図8の例では、天井板部2T(4T)の下面に一対の係止片29が予め接着されており、外側からの押し込み力によって内部に押し込まれた第1領域8Aの先端を天井板部2T(4T)の下面に押付けると、一対の係止片29の間に位置する溝部32(係止凹部の一例)に第1領域8Aの先端が係入される。係止片29は段ボール紙などで形成された矩形状などの部材である。この図8の構成では、第1領域8Aの先端に凸状部などを形成しておく必要はない。
図7と図8のいずれの場合でも、内部に押し込まれた第1領域8Aを第2領域9Aの裏面に近付ける操作の途中で、第1領域8Aの先端を天井板部の係止凹部30,32に係止させることができるので、前述した第1切込み線8と第2切込み線9とを上下に延びた2辺とし、天井板部2T(4T)の一部を底辺とする逆三角形の断面形状が保持され易く、好都合である。
〔別実施形態〕
〈1〉図6の例とは異なり、第1切込み線8の上下長さが第2切込み線9の上下長さを上回る程度が僅かであってもよい。この場合、第1切込み線8と第2切込み線9との上下長さの差は、内部に押し込まれた第1領域8Aを更に第2領域9Aの裏面に近付けようとすると、第1領域8Aの先端が天井板部2T(4T)の下面を幾らかの摩擦抵抗を伴いながらも滑り、第2領域9Aと重なり合った状態にできる程度とする必要がある。
このように、第1切込み線8と第2切込み線9の上下長さの差が小さい場合は、第1領域8Aの先端が天井板部2T(4T)の下面との摩擦によって、利用者が手を放しても第1領域8Aが第2領域9Aの裏面に重ね合わされた状態に保持されるので好都合である。
〈2〉図9及び図10に例示するように、一対の第2切込み線9が第1切込み線8の一対の側線よりも側壁2(4)に沿って内側に配置された構成としてもよい。
図9の例では、図9(a)に示すように、一対の第2切込み線9は、第1切込み線8の一対の側線の上端(折曲げ線7との交点)から約45°の角度で斜め内側に少し延び、そこから天井板部2T(4T)の下面との境界付近まで真上に、すなわち第1切込み線8と平行に延設されている。
図10の例では、図10(a)に示すように、一対の第2切込み線9は、第1切込み線8の一対の側線の上端(折曲げ線7との交点)から天井板部2T(4T)の下面との境界付近まで、第1切込み線8に対して斜めに内側に直線状に延設されている。
図9と図10のいずれの場合でも、内部に押し込まれた第1領域8Aを上方に折り曲げて第2領域9Aの裏面に重ね合わせると、図9(b)または図10(b)に示すように、第1領域8Aの左右両端が第2領域9Aよりも左右の外側に位置する側壁2(4)の部位と重なり合う。
したがって、さらに第1領域8A及び第2領域9Aを包装箱1の内側に更に押し込むことで、第2領域9Aが第2切込み線9で切り離された後、互いに重ね合わされた第1領域8Aと第2領域9Aとからなるハンドル部Gを運搬穴H2から外側に引き出す力が不用意に加えられても、第1領域8Aの左右両端が側壁2(4)の裏面に引っ掛かることで、側壁2(4)の本体よりも外側に引き出されないため、ハンドル部Gの下端が包装箱1の内部に入り込んだ安定した形態が確保され易く、包装箱1を運び易くなる。
〈3〉外側からの押し込み力に対して、第1切込み線8Aが第2切込み線9Aよりも脆弱となるような形態で実施することが可能である。そのような形態の実現方法としては、例えば、第1切込み線8の途中に残された一時接続部8Jを第2切込み線9の途中に残された一時接続部9Jよりも短くしておく方法や、第2切込み線9の途中に残された一時接続部9Jの数を第1切込み線8の途中に残された一時接続部8Jの数をよりも増やすなどの方法が可能である。
これらの形態では、外側からの押し込み力を運搬穴形成部6に加える際に、第1切込み線8で囲まれた第1領域8Aを正確に狙わなくても、第1切込み線8Aが第2切込み線9Aよりも切断され易いので、第1領域8Aが第2領域9Aよりも先行して内部に押し込まれ易くなり好都合である。
〈4〉第1切込み線8及び第1領域8Aの形状はU字状に限らず、角張った凵字状などでもよい。
〈5〉運搬穴形成部6を図11に例示する形態で実施してもよい。ここでも、第1領域8Aと第2領域9Aとの境界付近に概して水平な第3切込み線10が配置されているが、第3切込み線10の両端から連設された第2補助切込み線10Pは、図3の例のように上下方向ではなく、第3切込み線10の両端から外側に向かって斜め上方と斜め下方に延びている。
ここでは、第3切込み線10の外側に配置された折曲げ予定線7は、第2補助切込み線10Pの左右各一対の外側端部から概して水平に延出されている。その結果、折曲げ予定線7は、上下方向に数mm間隔で離間し、互いに平行な2本の折曲げ予定線7a,7b(折曲げ線の一例)とされている。また、下方の第1切込み線8には未切断部が設けられておらず、未切断部は上方の第2切込み線9の下端に配置された左右一対の一時接続部9Jのみとされている。
利用者が第1領域8Aに押し込み力を加えると、同第1領域8Aが第1切込み線8で切り離され、第3切込み線10付近を中心として揺動するように箱の内部に折り込まれることで、折曲げ予定線7付近を下端とする把手が形成される。このとき、折曲げ予定線7は互いに平行な2本の折曲げ予定線7a,7bとなっているので、得られる把手の下端には2本の折曲げ予定線7a,7bの間隔と略等しい幅を備えた2つの概して平坦な矩形の受け面が形成される。したがって、折曲げ予定線7が1本だけ形成されている構成に比べて、箱の内容物が重くても、把手の下端が利用者の手に食い込み難くなり好都合である。
〈6〉包装箱1の素材は段ボール紙に限らず、ボール紙、プラスチック段ボールなどを用いてもよい。
本発明は、少なくとも一対の互いに対向する側壁とこの側壁から横向きに延びる天井板部とを有し、一対の側壁に運搬穴を形成するための切込み線が設けられた包装箱に従来見られた課題を解決するための技術として利用可能である。
1 包装箱
2,3 側壁
2T,4T 天井板部
6 運搬穴形成部
7 折曲げ予定線(折曲げ線)
8 第1切込み線
8A 第1領域
8J 一時接続部
9 第2切込み線
9A 第2領域
9P 第1補助切込み線
10 第3切込み線
10P 第2補助切込み線
30 貫通孔(係止凹部)
32 溝部(係止凹部)
BL 下部折曲げ線
H1 第1運搬穴(運搬穴)
H2 第2運搬穴(運搬穴)

Claims (5)

  1. 少なくとも一対の互いに対向する側壁と、前記側壁の上端から横向きに延びる天井板部とを有し、
    前記一対の側壁に、運搬穴を形成するべく互いに横方向に離間した2点を同2点の下方領域を経由しつつ接続する第1切込み線と、前記第1切込み線の一対の側線の上端どうしを横向きに連結するように延びた折曲げ線と、前記第1切込み線の一対の側線の前記上端から前記天井板部に向かって延設された一対の第2切込み線とが設けられており、
    外側からの押し込み力に対して、前記第1切込み線が前記第2切込み線よりも脆弱となるように設定されている包装箱。
  2. 前記第1切込み線と前記第2切込み線とが同等の上下長さを備えている請求項1に記載の包装箱。
  3. 前記第1切込み線の上下長さが前記第2切込み線の上下長さを上回るように設定されている請求項1に記載の包装箱。
  4. 前記第1切込み線が外側からの押し込み力によって折曲げ線で折り曲げられて包装箱の内部に押し込まれる第1領域を形成しており、前記第1領域の先端を係止する係止凹部が前記天井板部に形成されている請求項1から3のいずれか一項に記載の包装箱。
  5. 一対の前記第2切込み線が、前記第1切込み線の一対の側線よりも前記側壁に沿って内側に配置されている請求項1からのいずれか一項に記載の包装箱。
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