JP2006167524A - 砒素含有土壌の処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】3価の砒素の含有量が多い汚染土壌に対しても、長期間土壌からの砒素の溶出を低減することができる砒素含有土壌の処理方法を提供する。
【解決手段】砒素を含有する土壌に、鉄塩、半水石膏、及びセメント系固化材、石灰系固化材、マグネシア系固化材から選ばれる一種以上の固化材を添加混合する砒素含有土壌の処理方法。
上記材料の添加順序としては、a)砒素を含有する土壌に鉄塩を添加混合し、b)該混合物にセメント系固化材、石灰系固化材、マグネシア系固化材から選ばれる一種以上の固化材を添加混合し、c)さらに該混合物に半水石膏を添加混合することが好ましい。
Description
本発明は、砒素を含有する土壌からの砒素の溶出を低減する方法に関し、特に、毒性の強い3価の砒素の含有量が多い汚染土壌に対しても、長期間土壌からの砒素の溶出を低減することができる方法に関する。
砒素を含有する土壌の処理方法は、浄化・除去方法又は不溶化・封じ込め方法に大別することができる。このうち、不溶化・封じ込め方法は、浄化・除去方法に比べてコストが安く、土壌汚染対策法において、基本となる処理方法として位置づけられている。
従来より、砒素を含有する土壌からの砒素の溶出を低減する方法として、砒素を含有する土壌に硫酸鉄等の鉄塩とセメント等のカルシウムイオン供給材料を添加混合する方法(例えば、特許文献1、特許文献2)が知られている。
しかしながら、上記特許文献1や特許文献2の方法では、3価の砒素の含有量が多い汚染土壌に対しては砒素の溶出を低減することが困難になるという問題がある(後述比較例2参照)。
本発明は、上記従来技術の問題点、知見に鑑みなされたものであって、その目的は、3価の砒素の含有量が多い汚染土壌に対しても砒素の溶出を低減することができる砒素含有土壌の処理方法を提供することにある。
本発明者は、3価の砒素の含有量が多い汚染土壌に対しても砒素の溶出を低減することができる砒素含有土壌の処理方法について鋭意研究した結果、砒素を含有する土壌に鉄塩、半水石膏、及びセメント系固化材等を添加混合すること、さらにこれらの材料の添加順序を特定することにより、上記課題を解決することができることを見いだし、本発明を完成させたものである。
即ち、本発明は、砒素を含有する土壌に、鉄塩、半水石膏、及びセメント系固化材、石灰系固化材、マグネシア系固化材から選ばれる一種以上の固化材を添加混合することを特徴とする砒素含有土壌の処理方法である(請求項1)。このように鉄塩、半水石膏、及びセメント系固化材等を併用することにより、3価の砒素の含有量が多い汚染土壌に対しても砒素の溶出を低減することができる。
本発明においては、さらにベントナイトを添加することが好ましい(請求項2)。ベントナイトを添加することにより、砒素の溶出をより低減することができる。
本発明においては、さらにベントナイトを添加することが好ましい(請求項2)。ベントナイトを添加することにより、砒素の溶出をより低減することができる。
本発明においては、上記材料の投入順序を特定することが好ましい。すなわち、a)砒素を含有する土壌に鉄塩を添加混合し、b)該混合物にセメント系固化材、石灰系固化材、マグネシア系固化材から選ばれる一種以上の固化材を添加混合し、c)さらに該混合物に半水石膏を添加混合する(請求項3)、又は、a)砒素を含有する土壌に鉄塩を添加混合し、b)該混合物にセメント系固化材、石灰系固化材、マグネシア系固化材から選ばれる一種以上の固化材を添加混合し、c)さらに該混合物に半水石膏及びベントナイトを添加混合する(請求項4)ことが好ましい。このように材料の添加順序を特定し、材料を分割して土壌に添加混合することにより、砒素の溶出をより低減することができる。
本発明の砒素含有土壌の処理方法では、3価の砒素の含有量が多い汚染土壌に対しても、長期間土壌からの砒素の溶出を低減することができる。特に、汚染土壌に、1)鉄塩、2)セメント系固化材、石灰系固化材、マグネシア系固化材から選ばれる一種以上の固化材、3)半水石膏(ベントナイトを使用する場合はベントナイトも)の順番で添加混合する砒素含有土壌の処理方法では、砒素の溶出をより低減することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明においては、砒素を含有する土壌に、鉄塩、半水石膏、及びセメント系固化材、石灰系固化材、マグネシア系固化材から選ばれる一種以上の固化材を添加混合して砒素の溶出を低減する。
鉄塩としては、硫酸第一鉄(FeSO4)、硫酸第二鉄(Fe2(SO4)3)、塩化第一鉄(FeCl2)、塩化第二鉄(FeCl3)やこれらの水和物等を使用することができる。本発明では、鉄塩としては、コストや取り扱い性等の観点から、塩化第二鉄(FeCl3)又はその水和物を使用することが好ましい。鉄塩の添加量は、土壌からの砒素の溶出の低減やコスト等の観点から、乾燥土壌分100質量部に対して、鉄イオン換算で0.1〜5.0質量部とすることが好ましく、0.5〜5.0質量部とすることがより好ましい。
本発明においては、砒素を含有する土壌に、鉄塩、半水石膏、及びセメント系固化材、石灰系固化材、マグネシア系固化材から選ばれる一種以上の固化材を添加混合して砒素の溶出を低減する。
鉄塩としては、硫酸第一鉄(FeSO4)、硫酸第二鉄(Fe2(SO4)3)、塩化第一鉄(FeCl2)、塩化第二鉄(FeCl3)やこれらの水和物等を使用することができる。本発明では、鉄塩としては、コストや取り扱い性等の観点から、塩化第二鉄(FeCl3)又はその水和物を使用することが好ましい。鉄塩の添加量は、土壌からの砒素の溶出の低減やコスト等の観点から、乾燥土壌分100質量部に対して、鉄イオン換算で0.1〜5.0質量部とすることが好ましく、0.5〜5.0質量部とすることがより好ましい。
半水石膏としては、土壌からの砒素の溶出の低減やコスト等の観点から、ブレーン比表面積が3000〜10000cm2/gのものを使用するのが好ましい。半水石膏の添加量は、土壌からの砒素の溶出の低減やコスト等の観点から、乾燥土壌分100質量部に対して、3〜20質量部とすることが好ましく、5〜15質量部とすることがより好ましい。
なお、半水石膏としては、α型、β型どちらも使用することができる。
なお、半水石膏としては、α型、β型どちらも使用することができる。
セメント系固化材としては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント等のポルトランドセメントや、高炉セメント、フライアッシュセメント等の混合セメントや、エコセメント等を使用することができる。また、水硬率(H.M.)が1.8〜2.3、ケイ酸率(S.M.)が1.3〜2.3、鉄率(I.M.)が1.3〜2.8である焼成物の粉砕物と石膏を含むセメントも使用することができる。
石灰系固化材としては、消石灰、生石灰やこれらの混合物等を使用することができる。
マグネシア系固化材としては、炭酸マグネシウムあるいは水酸化マグネシウムを低温焼成して得られる軽焼マグネシア(酸化マグネシウム)や、前記軽焼マグネシアと石膏の混合物等を使用することができる。
なお、本明細書においては、以降、セメント系固化材、石灰系固化材、マグネシア系固化材をまとめて固化材と称する。
石灰系固化材としては、消石灰、生石灰やこれらの混合物等を使用することができる。
マグネシア系固化材としては、炭酸マグネシウムあるいは水酸化マグネシウムを低温焼成して得られる軽焼マグネシア(酸化マグネシウム)や、前記軽焼マグネシアと石膏の混合物等を使用することができる。
なお、本明細書においては、以降、セメント系固化材、石灰系固化材、マグネシア系固化材をまとめて固化材と称する。
固化材は、土壌からの砒素の溶出の低減やコスト等の観点から、ブレーン比表面積が3000〜8000cm2/gのものを使用するのが好ましい。
固化材としてセメント系固化材を使用する場合その添加量は、土壌からの砒素の溶出の低減やコスト等の観点から、乾燥土壌分100質量部に対して、1.0〜10.0質量部とすることが好ましく、1.5〜9.0質量部とすることがより好ましい。固化材として石灰系固化材、マグネシア系固化材を使用する場合その添加量は、土壌からの砒素の溶出の低減やコスト等の観点から、乾燥土壌分100質量部に対して、0.5〜7.0質量部とすることが好ましく、1.0〜5.0質量部とすることがより好ましい。
固化材としてセメント系固化材を使用する場合その添加量は、土壌からの砒素の溶出の低減やコスト等の観点から、乾燥土壌分100質量部に対して、1.0〜10.0質量部とすることが好ましく、1.5〜9.0質量部とすることがより好ましい。固化材として石灰系固化材、マグネシア系固化材を使用する場合その添加量は、土壌からの砒素の溶出の低減やコスト等の観点から、乾燥土壌分100質量部に対して、0.5〜7.0質量部とすることが好ましく、1.0〜5.0質量部とすることがより好ましい。
本発明においては、上記材料に加えてさらにベントナイトを添加することが好ましい。ベントナイトを添加することにより、砒素の溶出をより低減することができる。
ベントナイトとしては、ナトリウム型、カルシウム型どちらも使用することができるが、
吸着性、膨潤性に優れるナトリウム型ベントナイトを使用することが好ましい。
また、土壌からの砒素の溶出の低減やコスト等の観点から、平均粒径が1〜70μmのものを使用するのが好ましい。ベントナイトの添加量は、土壌からの砒素の溶出の低減やコスト等の観点から、乾燥土壌分100質量部に対して、5.0質量部以下とすることが好ましく、0.5〜4.0質量部とすることがより好ましい。
ベントナイトとしては、ナトリウム型、カルシウム型どちらも使用することができるが、
吸着性、膨潤性に優れるナトリウム型ベントナイトを使用することが好ましい。
また、土壌からの砒素の溶出の低減やコスト等の観点から、平均粒径が1〜70μmのものを使用するのが好ましい。ベントナイトの添加量は、土壌からの砒素の溶出の低減やコスト等の観点から、乾燥土壌分100質量部に対して、5.0質量部以下とすることが好ましく、0.5〜4.0質量部とすることがより好ましい。
鉄塩、固化材、半水石膏(ベントナイトを使用する場合はベントナイトも)の添加に当たっては、これらの材料を同時に土壌に添加しても良いが、本発明においては、土壌からの砒素の溶出の低減の観点から、a)土壌に鉄塩を添加混合し、b)該混合物にセメント系固化材、石灰系固化材、マグネシア系固化材から選ばれる一種以上の固化材を添加混合し、c)さらに該混合物に半水石膏(ベントナイトを使用する場合はベントナイトも)を添加混合する(以降、「分割混合」と称する)ことが好ましい。
分割混合の場合は、土壌に鉄塩を添加し1〜10分混合し、該混合物に固化材を添加し1〜10分混合し、さらに該混合物に半水石膏(ベントナイトを使用する場合はベントナイトも)を添加し1〜10分混合することが好ましい。
また、分割混合の場合、固化材を添加混合した後の土壌のpHは、固化材としてセメント系固化材を使用する場合は、5.5〜9.0にすることが好ましく、5.5〜8.0にすることがより好ましい。固化材として石灰系固化材、マグネシア系固化材を使用する場合は、5.5〜10.0にすることが好ましく、5.5〜8.5にすることがより好ましい。
分割混合の場合は、土壌に鉄塩を添加し1〜10分混合し、該混合物に固化材を添加し1〜10分混合し、さらに該混合物に半水石膏(ベントナイトを使用する場合はベントナイトも)を添加し1〜10分混合することが好ましい。
また、分割混合の場合、固化材を添加混合した後の土壌のpHは、固化材としてセメント系固化材を使用する場合は、5.5〜9.0にすることが好ましく、5.5〜8.0にすることがより好ましい。固化材として石灰系固化材、マグネシア系固化材を使用する場合は、5.5〜10.0にすることが好ましく、5.5〜8.5にすることがより好ましい。
鉄塩の添加に当たっては、粉体状又は水溶液のいずれの状態で添加しても良く、土壌との混合容易性を重視する場合は粉体状で添加し、粉塵の発生抑制を重視する場合は水溶液で添加する等、適宜選択することができる。
固化材の添加に当たっては、粉体状又はスラリー状いずれの状態で添加しても良く、土壌との混合容易性を重視する場合は粉体状で添加し、粉塵の発生抑制を重視する場合はスラリー状で添加する等、適宜選択することができる。なお、スラリー状で添加する場合は、スラリーの作業性等の観点から、固化材と水の質量比1:0.4〜1.5のスラリーとすることが好ましい。
半水石膏(ベントナイトを使用する場合はベントナイトも)の添加に当たっては、粉体状又はスラリー状いずれの状態で添加しても良く、土壌との混合容易性を重視する場合は粉体状で添加し、粉塵の発生抑制を重視する場合はスラリー状で添加する等、適宜選択することができる。なお、スラリー状で添加する場合は、スラリーの作業性等の観点から、粉体と水の質量比1:0.4〜1.5のスラリーとすることが好ましい。
固化材の添加に当たっては、粉体状又はスラリー状いずれの状態で添加しても良く、土壌との混合容易性を重視する場合は粉体状で添加し、粉塵の発生抑制を重視する場合はスラリー状で添加する等、適宜選択することができる。なお、スラリー状で添加する場合は、スラリーの作業性等の観点から、固化材と水の質量比1:0.4〜1.5のスラリーとすることが好ましい。
半水石膏(ベントナイトを使用する場合はベントナイトも)の添加に当たっては、粉体状又はスラリー状いずれの状態で添加しても良く、土壌との混合容易性を重視する場合は粉体状で添加し、粉塵の発生抑制を重視する場合はスラリー状で添加する等、適宜選択することができる。なお、スラリー状で添加する場合は、スラリーの作業性等の観点から、粉体と水の質量比1:0.4〜1.5のスラリーとすることが好ましい。
鉄塩、固化材、半水石膏(ベントナイトを使用する場合はベントナイトも)と土壌との混合方法は、土壌の改良深さによって異なり、改良深さが3m未満までは、スタビライザや特殊バックホウ等の混合機械を用いた原位置混合方式又はプラントで連続的に事前混合方式を採用できる。一方、改良深さが3m以上の場合には、機械攪拌翼方式若しくは噴射攪拌方式を用いる深層混合処理工法又は柱配列若しくは等厚壁式を用いるソイルセメント地中連続壁工法を採用できる。
以下、実施例により本発明を説明する。
1.模擬汚染土壌の作製
含水比60%のシルト質土に亜ひ酸ナトリウム(NaAsO2)を添加混合後、24時間静置して、3価の砒素を多量に含有する模擬汚染土壌を作製した(3価の砒素の含有量800mg/kg-dry)。
1.模擬汚染土壌の作製
含水比60%のシルト質土に亜ひ酸ナトリウム(NaAsO2)を添加混合後、24時間静置して、3価の砒素を多量に含有する模擬汚染土壌を作製した(3価の砒素の含有量800mg/kg-dry)。
2.使用材料
固化材A:セメント系固化材(普通ポルトランドセメント(太平洋セメント(株)製))
固化材B:セメント系固化材(高炉セメントB種(太平洋セメント(株)製))
固化材C:石灰系固化材(水酸化カルシウム(関東化学(株)製、特級試薬)、ブレーン比表面積5000cm2/g)
固化材D:マグネシア系固化材(酸化マグネシアム(小野田化学(株)製)、ブレーン比表面積3500cm2/g)
半水石膏:β型半水石膏(コクサイ商事(株)製、ブレーン比表面積4000cm2/g)
ベントナイト:「クニゲルGS」(クニミネ(株)製、平均粒径50μm、ナトリウム型)
鉄塩A:塩化第一鉄四水和物(FeCl2・4H2O)(関東化学(株)製、特級試薬)
鉄塩B:塩化第二鉄六水和物(FeCl3・6H2O)(関東化学(株)製、特級試薬) 鉄塩C:硫酸第一鉄七水和物(FeSO4・7H2O)(関東化学(株)製、特級試薬)
固化材A:セメント系固化材(普通ポルトランドセメント(太平洋セメント(株)製))
固化材B:セメント系固化材(高炉セメントB種(太平洋セメント(株)製))
固化材C:石灰系固化材(水酸化カルシウム(関東化学(株)製、特級試薬)、ブレーン比表面積5000cm2/g)
固化材D:マグネシア系固化材(酸化マグネシアム(小野田化学(株)製)、ブレーン比表面積3500cm2/g)
半水石膏:β型半水石膏(コクサイ商事(株)製、ブレーン比表面積4000cm2/g)
ベントナイト:「クニゲルGS」(クニミネ(株)製、平均粒径50μm、ナトリウム型)
鉄塩A:塩化第一鉄四水和物(FeCl2・4H2O)(関東化学(株)製、特級試薬)
鉄塩B:塩化第二鉄六水和物(FeCl3・6H2O)(関東化学(株)製、特級試薬) 鉄塩C:硫酸第一鉄七水和物(FeSO4・7H2O)(関東化学(株)製、特級試薬)
3.供試体の製造
上記模擬汚染土壌に上記各材料を表1に示す割合で添加し、ホバートミキサを使用して混合した。
混合手順は、以下の通りとした。
1)実施例1〜15においては、模擬汚染土壌に鉄塩を添加して2分間混合し、該混合物に固化材を添加して2分間混合し、該混合物に半水石膏(ベントナイトを使用する場合はベントナイトも)を添加して2分間混合した。
2)実施例16〜18、比較例2〜6においては、模擬汚染土壌に各材料を一括添加して3分間混合した。
なお、実施例1〜15においては、固化材を添加混合した後の土壌のpHを測定した。その値を表1に併記する。
上記模擬汚染土壌に上記各材料を表1に示す割合で添加し、ホバートミキサを使用して混合した。
混合手順は、以下の通りとした。
1)実施例1〜15においては、模擬汚染土壌に鉄塩を添加して2分間混合し、該混合物に固化材を添加して2分間混合し、該混合物に半水石膏(ベントナイトを使用する場合はベントナイトも)を添加して2分間混合した。
2)実施例16〜18、比較例2〜6においては、模擬汚染土壌に各材料を一括添加して3分間混合した。
なお、実施例1〜15においては、固化材を添加混合した後の土壌のpHを測定した。その値を表1に併記する。
4.評価
混合後、JGS 0811「安定処理土の突き固めによる供試体作製」に準じて、φ5×10cmの供試体を作製した。20℃で7日間及び91日間湿空養生後、環境庁告示第46号に準じて砒素の溶出試験を行った。その結果を表2に示す。
混合後、JGS 0811「安定処理土の突き固めによる供試体作製」に準じて、φ5×10cmの供試体を作製した。20℃で7日間及び91日間湿空養生後、環境庁告示第46号に準じて砒素の溶出試験を行った。その結果を表2に示す。
表2より、本発明の砒素含有土壌の処理方法(実施例1〜18)では、3価の砒素の含有量が多い汚染土壌(800mg/kg-dry)であっても長期間砒素の溶出量が小さいことが分かる。
特に、汚染土壌に鉄塩、固化材、半水石膏(ベントナイトを使用する場合はベントナイトも)の順番で分割して添加混合した砒素含有土壌の処理方法(実施例1〜15)では、砒素の溶出量が極端に小さいことが分かる。
一方、鉄塩と固化材のみ添加した処理方法(比較例2)、鉄塩と半水石膏のみ添加した処理方法(比較例3)、固化材と半水石膏のみ添加した処理方法(比較例4)、鉄塩のみ添加した処理方法(比較例5)、固化材のみ添加した処理方法(比較例6)では、砒素の溶出量が大きかった。
特に、汚染土壌に鉄塩、固化材、半水石膏(ベントナイトを使用する場合はベントナイトも)の順番で分割して添加混合した砒素含有土壌の処理方法(実施例1〜15)では、砒素の溶出量が極端に小さいことが分かる。
一方、鉄塩と固化材のみ添加した処理方法(比較例2)、鉄塩と半水石膏のみ添加した処理方法(比較例3)、固化材と半水石膏のみ添加した処理方法(比較例4)、鉄塩のみ添加した処理方法(比較例5)、固化材のみ添加した処理方法(比較例6)では、砒素の溶出量が大きかった。
Claims (4)
- 砒素を含有する土壌に、鉄塩、半水石膏、及びセメント系固化材、石灰系固化材、マグネシア系固化材から選ばれる一種以上の固化材を添加混合することを特徴とする砒素含有土壌の処理方法。
- 砒素を含有する土壌に、鉄塩、半水石膏、ベントナイト及びセメント系固化材、石灰系固化材、マグネシア系固化材から選ばれる一種以上の固化材を添加混合することを特徴とする砒素含有土壌の処理方法。
- a)砒素を含有する土壌に鉄塩を添加混合し、b)該混合物にセメント系固化材、石灰系固化材、マグネシア系固化材から選ばれる一種以上の固化材を添加混合し、c)さらに該混合物に半水石膏を添加混合する請求項1記載の砒素含有土壌の処理方法。
- a)砒素を含有する土壌に鉄塩を添加混合し、b)該混合物にセメント系固化材、石灰系固化材、マグネシア系固化材から選ばれる一種以上の固化材を添加混合し、c)さらに該混合物に半水石膏及びベントナイトを添加混合する請求項2記載の砒素含有土壌の処理方法。
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