JP6796305B1 - 地盤注入工法および地盤注入材 - Google Patents

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【課題】シリカを含有する地熱水を用いて地盤改良を行うに際し、地熱水を地盤改良に直接利用でき、土壌汚染を生ずることのない地盤注入工法およびそれに用いる地盤注入材を提供することを目的とする。【解決手段】シリカを含有する地熱水を含む地盤注入材を地盤に注入する地盤注入工法であって、地熱水として、重金属の含有量が環境基準値以下、または、一律排水基準値以下であるものを用いる地盤注入工法である。この地盤注入工法に用いられる地盤注入材であって、地熱水とともに、水ガラス、酸、塩およびアルカリからなる群から選択されるいずれか一種または複数種を含み、非アルカリ性である地盤注入材である。【選択図】なし

Description

本発明は地盤注入工法および地盤注入材(以下、単に「注入工法」および「注入材」とも称する)に関し、詳しくは、シリカを含有する地熱水を用いた地盤注入材を地盤に注入する地盤注入工法およびそれに用いる地盤注入材の改良に関する。
地盤を固結する耐久性に優れた地盤注入材および注入工法として、本出願人によるコロイダルシリカを用いた注入材がすでに知られている(特許文献1,2)。コロイダルシリカはそれ自体が安定性に優れ、固結性がないため、塩および/または酸を加えて不安定化させてゲル化させるか(特許文献1)、あるいは、さらに水ガラスを加えて強度発現を速くしたり、長い浸透性をもつ酸性〜弱アルカリ性のpHに調整した、本出願人によるシリカグラウトが知られている(特許文献2)。
これらのコロイダルシリカは、水ガラスのアルカリをイオン交換法により除去したシリカを弱アルカリ性のpH領域で増粒させてつくるか、または、金属シリカを溶解して製造される。これらはいずれも重金属等の汚染物質を含まないため、注入地盤の安全性は維持され、安全な地盤改良が多く実施されてきた。
一方で、近年、火山地帯の地熱エネルギーを利用した地熱発電が注目されており、これに伴い、地熱水に含まれるシリカの処理方法やその利用方法が提案されている。地熱発電は、蒸気や熱水からなる地熱流体を地下から取り出して、発電に用いるものである。地下は高温高圧であり、多くの成分が地熱流体中に溶解しているため、地熱発電では、これらの成分が発電設備の腐食やスケールの原因となる。特に、地熱流体から熱を回収し、流体の温度が低下すると、熱水からシリカが析出してスケールになりやすい(非特許文献1)。
このシリカスケールの熱水からの回収に関する技術として、地熱流体からの沈殿無定形シリカの製造方法が、特許文献3に記載されている。また、特許文献4には、地熱水由来のシリカを用いた地盤注入用固結材が開示されている。その一方、地熱発電では、環境汚染上の問題が多く指摘されている。
例えば、特許文献3の記載によれば、地熱水にはヒ素などの汚染物質が多く含まれ、地熱水から取り出したシリカやシリカケーキを用いたシリカグラウトにも、汚染物質が含まれる危険があることがわかる。また、非特許文献2には、「…分離された熱水中にヒ素がふくまれていることが問題になった。…浴場排水地点ではいずれも環境基準0.05μg/mLを上回る0.54μg/mlのヒ素が検出された…施設従業員の頭髪中ヒ素量は正常値範囲と比較したとき、やや高濃度でありヒ素による何らかの異常暴露が疑われる結果」との内容が記載されている。
これに対し、例えば、特許文献5には、ヒ素含有量が多い汚染土壌に対し鉄塩、半水石膏、及びセメント系固化材、石灰系固化材、マグネシア系固化材等を添加混合する方法が提示されている。このように、ヒ素の不溶化ではマグネシウム系が有効であることが分かる。また、特許文献6には、有害物質について、酸化マグネシウムと珪酸アルカリ金属塩によって不溶化を行う方法が開示されている。
さらに、非特許文献3には地熱熱水の環境基準の遵守について記載されており、非特許文献4には汚染状態に関する基準として土壌溶出量基準や地下水基準が記載されている。さらにまた、非特許文献5にはシリカスケール防止と地熱水中の全シリカ濃度が記載されており、非特許文献6には第二種特定有害物質の基準値や自然的上限値が記載されている。さらにまた、非特許文献7〜9は環境省ホームページであり、それぞれ一律排水基準の有害物質基準、地下水の水質汚濁に係る環境基準、および、土壌環境基準について記載されている。
特開2008−156481号公報(特許第4908184号公報) 特開2012−12483号公報(特許第4912486号公報) 特開平3−33009号公報 特開2019−11473号公報(特許第6466615号公報) 特開2006−167524号公報 特開2007−302885号公報
地熱熱水利用バイナリー発電システムにおけるシリカスケール対策技術、川原、柴田、久保田、富士電機技報2013 vol.86 no2 地熱発電所からのヒ素含有温水による河川汚染および人身影響、稲益、石西、児玉、日本衛生学雑誌、1978−08(528〜531ページ) 「温泉資源の保護に関するガイドライン(地熱発電関係)(案)」に対する意見、一般社団法人 日本秘湯を守る会 代表 佐藤、平成24年2月22日(P46) 汚染土壌の処理業に関するガイドライン(改訂第2版追補)環境省 水・大気環境局 土壌環境課、平成27年7月 pH調整によるシリカスケール防止評価のためのカラム試験−澄川地熱水の例、日本地熱学会誌、上田、加藤、宮内、加藤、第25巻第3号(2003)163頁〜177頁 地盤工学・実務シリーズ25 続・土壌・地下水汚染の調査・予測・対策 環境省HP,一律排水基準https://www.env.go.jp/water/impure/haisui.html 環境省HP,地下水の水質汚濁に係る環境基準について,https://www.env.go.jp/kijun/tika.html 環境省HP,土壌環境基準https://www.env.go.jp/kijun/dt1.html
上述したように、地盤注入用固結材として、地熱水由来のシリカを含有するコロイダルシリカを用いる技術は、すでに知られている(特許文献4)。しかし、地熱水中にはヒ素などの重金属が多量に含まれており、地熱水由来のシリカにも当然に重金属が含まれているため、そのシリカを用いた地盤注入材を地盤に注入した場合は注入地盤が汚染される危険性が生ずる(非特許文献2)。また、地熱水を地盤改良に直接利用できれば、コスト等の点において有利である。
上記のような点から、本発明は、シリカを含有する地熱水を用いて地盤改良を行うに際し、地熱水を地盤改良に直接利用でき、土壌汚染を生ずることのない地盤注入工法およびそれに用いる地盤注入材を提供することを目的とする。
地熱発電所の地盤から噴出する地熱水は、火山地帯の地中深くボーリングし注水して噴出してくるものであるため、火山帯に含まれるヒ素等の有害重金属が含有されており、その排出水によって地表面が汚染されることが問題となっている。以下に具体的に説明する。
上記非特許文献2によれば、地熱水中に含まれる重金属の含有量は、例えばヒ素であれば、3か所から採取した結果が3.53、3.33、2.18mg/Lであった。このように、地熱水においては重金属の含有量が環境基準値を上回っている場合があり、このまま使用すると地盤を汚染するおそれがある。
この値はヒ素の環境基準値0.05mg/kgを超えているため、このような地熱水は、環境基準値以下にしなければ再利用はできない。そこで、重金属がヒ素の場合、ヒ素の不溶化方法において有効なマグネシウム系を用いて、不溶化を行うことができる。
非特許文献5によれば、地熱水中の全シリカ濃度は775mg/Lであり、カウエロー産出井戸から採取された水の中には、1.90mg/kg〜2.26mg/kgのヒ素が含有されていることがわかる。このように、本発明は、地熱水には重金属、特にはヒ素が環境基準値を超えて含まれており、この地熱水を用いた地盤注入材は注入地盤を汚染する可能性があることから、これを防止するための地盤改良工法に関わるものである。
非特許文献6によれば、地熱水における自然由来上限値での重金属含有量は39mg/kgである。このように自然由来であっても地熱水中には重金属が環境基準値を超えて含有されているため、汚染重金属を含有する地熱水をそのまま再利用することは、注入地盤を汚染することになる。そこで本発明者らは、シリカを含有する地熱水を用いた地盤注入材において、あらかじめ中に含まれる重金属を不溶化して低減させて環境基準値以下にした地熱水を用いるものとしたことで、地熱水を地盤改良に直接利用できるとともに、土壌汚染を生ずることのない地盤注入工法を実現したものである。また、本発明によれば、シリカ製造時におけるCOの排出を低減できるため、地球温暖化防止にも寄与することができる。
排水基準と環境基準の例を下記の表1に示す。第二種特定有害物質の基準として、土壌溶出量基準または地下水基準、第二溶出量基準、さらに、自然的要因の上限値の目安、および、一律排水基準を一覧にした。環境基準としては、地下水の水質汚濁に係る環境基準、および、土壌環境基準を記載した。
Figure 0006796305
土壌溶出量基準または地下水基準および第二溶出量基準は、非特許文献4より抜粋したものであり、自然要因の上限値の目安は非特許文献6より抜粋したものであり、一律排水基準は非特許文献7より抜粋したものであり、地下水の水質汚濁に係る環境基準は非特許文献8から抜粋したものであり、土壌環境基準は非特許文献9から抜粋したものである。
ここで、第一種特定有害物質とは揮発性有機化合物であり、第二種特定有害物質は重金属類、第三種特定有害物質は農薬類である。本発明は重金属を不溶化して低減しているため、第二種特定有害物質について上記に示している。本発明において、地熱水中の重金属の不溶化は、目的に応じ、第二種特定有害物質が表に示すような基準値を満足するよう行う。
以下に、汚染重金属の不溶化の例を説明する。複合汚染土に対する不溶化として、宇部マテリアルズ株式会社製のマグネシウム系の不溶化材である「グリーンライムMP−S」を使用した不溶化の一例を示す。配合量30kg/mを用いた試験では、ヒ素とセレンの含有量が約0.03mg/Lであったものが、養生6時間後には、土壌溶出量基準0.01mg/L以下まで低減している。マグネシウム系薬剤がヒ素を不溶化した事例である。よって、同様にして、地熱水中に含まれるヒ素やセレンなどの重金属を環境基準値以下に不溶化することが可能であることがわかる。
すなわち、本発明の地盤注入工法は、シリカを含有する地熱水を含む地盤注入材を地盤に注入する地盤注入工法であって、
前記地熱水として、重金属の含有量が不溶化材を用いて環境基準値以下または一律排水基準値以下に低減されたものを用いることを特徴とするものである。
本発明の注入工法において、前記地熱水としては、前記重金属としてのヒ素を不溶化して低減させたものを用いることが好ましい。
また、本発明の地盤注入材は、上記本発明の地盤注入工法に用いられる地盤注入材であって、前記地熱水とともに、水ガラス、酸、塩およびアルカリからなる群から選択されるいずれか一種または複数種を含み、非アルカリ性であることを特徴とするものである。
本発明の地盤注入材は、さらに、多価金属化合物を含むものとすることができる。また、本発明の地盤注入材は、シリカ濃度が0.4〜50.0w/vol%であって、pHが1.5〜9.0の範囲であることが好ましい。
本発明によれば、シリカを含有する地熱水を用いて地盤改良を行うに際し、地熱水を地盤改良に直接利用でき、土壌汚染を生ずることのない地盤注入工法およびそれに用いる地盤注入材を提供することができた。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明においては、シリカを含有する地熱水を含む地盤注入材を地盤に注入するにあたり、地熱水として、重金属の含有量が環境基準値以下であるもの、または、重金属の含有量が一律排水基準値以下であるものを用いる。これにより、地熱水を地盤改良に直接利用できるとともに、土壌を汚染することなく地盤を固結できる地盤注入工法を実現することができ、また、シリカ製造時におけるCOの排出を低減できるため、地球温暖化防止にも寄与することができる。さらに、地熱水を用いることで、抑制剤を用いてシリカスケールの生成を抑える手間を削減することができる。
本発明における地熱水中の重金属の含有量は、不溶化材を用いて重金属を不溶化することにより低減することができる。具体的には、重金属の不溶化は、例えば、宇部マテリアルズ株式会社製の不溶化材を用いて、先に述べた不溶化の事例と同様にして、実施することができる。本発明においては、重金属の中でも、特に、生物に対する毒性が高いことが知られるヒ素を不溶化して低減させたものを用いることが好ましい。
重金属を不溶化せずにシリカを含有する地熱水を用いた場合は、地盤を重金属で汚染してしまうおそれがある。よって、環境基準値以下または一律排水基準値以下まで重金属の含有量を低減した地熱水を用いた地盤注入材を使用する。重金属の含有量については、目的に応じた基準値以下にしたものを用いることにより、効率的に不溶化を行うことができ、地盤注入に用いることができる。
また、本発明においては、目的に応じ、地熱水として、重金属の含有量に加えて、さらに、第二種特定有害物質の含有量が環境基準値以下に低減されたものを用いることが好ましい。これにより、土壌汚染をより効果的に防止できる。
本発明の地盤注入材としては、上記地熱水とともに、水ガラス、酸、塩およびアルカリからなる群から選択されるいずれか一種または複数種を含み、非アルカリ性である地盤注入材を用いることができる。具体的には、本発明の地盤注入材としては、重金属を不溶化して低減したシリカ含有地熱水を、特許文献1,特許文献2などに記載されている配合に置き換えて用いることができる。本発明の地盤注入材のその他の構成については限定されず、水ガラスや酸成分などは、通常、地盤注入材で用いられるものであれば、幅広く使用できる。
例えば、活性シリカ、コロイダルシリカ、金属シリカ等のシリカの他、水ガラスの原液を希釈せずに使用することもでき、これらから選択される複数種を併用してもよい。注入材としては、pH1.5〜9.0の範囲内で瞬結から緩結までゲルタイムを自由に調整することができ、シリカ濃度についても、0.4〜50.0w/vol%の範囲内で目的の地盤強度に合わせて調整することができる。練り混ぜ水としては、工業用水や海水を用いてもよく、清水でなくても、注入材が通常通り練り混ざるものであれば使用することができるので、施工箇所は限定されない。シリカ溶液の活性シリカは、シリカ粒径が1〜5nmに成長して数日後にはゲル化するが、微量の水酸化ナトリウムや水ガラスを加えて弱アルカリ性に安定化させたコロイダルシリカは、上述の活性シリカを加熱することにより濃縮増粒し、pHを9〜10に調整することで安定化して得られる。このようにして得られたコロイダルシリカは、シリカ濃度が5w/vol%以上、通常は30w/vol%程度であり、また、粒径が5〜20nmである。
酸としては、例えば、硫酸、リン酸、硝酸、塩酸、スルファミン酸等の無機酸、および、これらの混酸を用いることができる。その他の鉱酸等、クエン酸、グリコール酸、リンゴ酸、酒石酸、その他の有機酸等を幅広く使用することができるが、その中でも硫酸、リン酸および有機酸のうちの少なくとも一種が好ましい。塩としては、例えば、多価金属の無機塩、例えば、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化鉄、塩化アルミニウム、炭酸水素ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、硝酸アルミニウム、リン酸アルミニウムなどが挙げられる。アルカリとしては、例えば、消石灰、苛性アルカリ等が挙げられる。本発明における地盤注入材には、さらに、多価金属化合物を混合することもできる。
上記のようなシリカグラウトは、シリカ濃度5〜30w/vol%であって、シリカ濃度6w/vol%のときサンドゲル強度が0.2MN/mであり、シリカ濃度4〜12w/vol%でサンドゲル強度が100〜300kN/mである。本発明の注入材も、このような配合と同様に用いることができ、同様の特性を示すので、特許文献1,特許文献2のコロイダルシリカ等の代わりに、本発明に係る、重金属の含有量を低減したシリカ含有地熱水を置き換えて用いればよい。したがって、配合については、特許文献1,特許文献2に準ずればよいので、詳細は省略する。
本発明の地盤注入材は、地盤改良(補強)、液状化防止、耐震補強、住宅持ち上げなどに、幅広く適用できる。
本発明においては、シリカを含有する地熱水中に重金属が環境基準値を超えて含有されているかどうかを事前に確認し、目的に応じ、基準値以下であれば不溶化材を含有しない地熱水を用いた地盤注入材を、地盤に注入することができる。また、地熱水中の重金属の含有量が環境基準値を超えていた場合には、地熱水中の重金属を不溶化して低減したのち、この地熱水をそのまま注入材に用いることができ、また、不溶化材を含有する地熱水をそのまま用いて地盤注入材として作液し、重金属の不溶化を同時に行うことにより重金属の値を基準値以下にすることもできる。地熱水中に含まれる重金属が単一であることが確認できれば、その重金属に対して有効な不溶化材のみを適宜併用することができる。
本発明によれば、地盤中に重金属が存在した場合でも、地盤注入材に不溶化材が含まれているため、同時に不溶化することが可能となる。
不溶化するために用いる薬剤(不溶化材)としては、第二鉄系、第一鉄系、りん酸系、キレート剤、硫化物、チタン系、セリウム系、カルシウム系、マグネシウム系などが使用される。これらは地盤注入材の成分として使用されている場合があるが、本発明ではこれらの不溶化材を用い、注入材自体に含まれる重金属を基準値以下の量とすることにより、シリカ含有地熱水を用いた地盤汚染のない地盤改良を可能にしたものである。
本発明において用いる地熱水としては、発電方式はフラッシュ式でもバイナリー式でもよく、その他の地熱発電方式を使った地熱水でもよい。
本発明において、シリカを含有する地熱水に由来するシリカ濃度は30w/vol%、コロイダルシリカとしての平均粒径は1〜100nm、特には5〜20nmの範囲であることが、耐久地盤の形成に優れているため、好ましい。シリカ濃度としては制限されないが、20〜50w/vol%であることが好ましく、20〜30w/vol%がより好ましい。

Claims (5)

  1. シリカを含有する地熱水を含む地盤注入材を地盤に注入する地盤注入工法であって、
    前記地熱水として、重金属の含有量が不溶化材を用いて環境基準値以下または一律排水基準値以下に低減されたものを用いることを特徴とする地盤注入工法。
  2. 前記地熱水として、前記重金属としてのヒ素を不溶化して低減させたものを用いる請求項記載の地盤注入工法。
  3. 請求項1または2記載の地盤注入工法に用いられる地盤注入材であって、前記地熱水とともに、水ガラス、酸、塩およびアルカリからなる群から選択されるいずれか一種または複数種を含み、非アルカリ性であることを特徴とする地盤注入材。
  4. さらに、多価金属化合物を含む請求項記載の地盤注入材。
  5. シリカ濃度が0.4〜50.0w/vol%であって、pHが1.5〜9.0の範囲である請求項3または4記載の地盤注入材。
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