JP2006165202A - 電子機器筐体の水抜き構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電子機器筐体の底部に下方向に向けて突出させ,該突出させた底面に水抜き孔を形成された凹部と,
下端部の外周には,外形形状が前記凹部の内径寸法より僅かに小さく形成され元部から放射方向に張り出すように形成された鍔片を備え,前記下端部の下面であって,前記水抜き孔に対向する位置に開口部を有した略中空状に形成した水止栓と,から成り,
前記凹部の下面の内部と前記水止栓の下端部との間における第1の間隙と,
前記凹部の側面内部と前記水止栓の鍔片先端との間における第2の間隙と,前記凹部の側面内部と前記水止栓の鍔片上方との間における第3の間隙と,が形成されるように,電子機器筐体の内部に支持させて,前記下端部が前記凹部の内部に収納されるように垂下させた水止栓を備えた。
【選択図】 図2
Description
また,前記電子機器筐体の全体を覆うように,該電子機器筐体の保護や防水を兼ねた保護カバー(防水ケース)のように別体に形成された筐体であっても,前述のように水密,防滴等の構造に限らず水抜き孔を形成しておけば上述のような問題に対応することが出来るのである。
(例えば,特許文献1参照)
そこで本願においては,こうした問題点を解決するためになされたものであり,
その目的は,電子機器筐体に最適な水抜きの構造を提供するものである。
他の目的は,電子機器筐体の内部に雨水等が逆流して進入することのない水抜きの構造を提供するものである。
強い風に伴った強い雨が,筐体の表面を伝わったり,風によって吹き上がられた雨水が筐体の底部に当たったりしても,底部に設けた凹部(雨水にとっては凸部)が水切りの役目をして,水切り孔に到達する雨水を著しく低減させる。更に,前記凹部と該凹部の内部に配設された水止栓によって,一番上方に位置する第3の間隙と,最も細径に形成されえた第2の間隙と,一番下方に位置して水抜き孔に接続する第1の間隙を連続的に備えさせることによって,例え水切り孔から雨水等が侵入したとしても,前記底部までは到達しないように構成されると共に,水止栓の下方向に向けて形成された空間が,水切り孔に吹き付ける風によって前記第1の間隙内部等に生じる圧力を緩和し,この圧力によって間隙内部にある水滴等を筐体内部に入っていくことを確実に防止できるのである。
更に例え底部以外の筐体表面から雨水が浸入したとしても,これらの雨水等は底部に形成された凹部の内部に誘導されて,該凹部と水止栓との間の一番上方に形成された第3の間隙から,一番細径に形成された第2の間隙,一番下方に位置して水抜き孔に接続する第1の間隙を介して,水分を自然の法則に基づいて筐体外部に排水することができる極めて排水性のよい水抜き構造を提供できるのである。
前記第3の間隙は底部から垂直に立設させた側面と,断面形状が前記元部に形成された鍔片の上方から外周方向に向けて先細状になるように形成された水止栓の周面とから成るように形成され,前記間隙の内部に余分な角部や凹み等が形成されないことになり,水の表面張力等によって前記第3の間隙内に水が滞ることなく前記第2の間隙に至ることができる。この第2の間隙は前述のように細径となるように形成されているので,ここに到達した雨水等の水分は,自重や毛細管現象等によって前記第1の間隙に誘導される。逆に第1の間隙に誘導された水分は第3の間隙には逆流しないのである。
更に加えて言えば,側壁と底面との間においてもその接合面に角部や凹み等を形成しないように曲面形状に形成しておけば,第1の間隙に到達した水分が前記角部等に表面張力によって滞るもなくことがないので,素早く乾燥したり,前記水抜き孔から確実に排出されたりすることが可能な水抜き構造を提供できるのである。
図1は本発明に係る電子機器の筐体の斜視図である。図2は本発明に係る水抜きの構造を示すA−A線拡大断面図である。図3は本発明に係る水抜きの構造を示すB−B線拡大断面図である。
先ず前記凹部9について説明する。この凹部9は例えばケース本体2の底部4を下方向に突設させた円筒状であって,前記底部4に連設されてなる側壁5と該側壁5の下端部において所定の半径の曲線を有しながら前記底面6と一体的に形成されており,該底面6にはケース本体2の内部と外部とを貫通する水抜き孔6aが形成されている。
また,本願に記載の実施例によれば,前記鍔片15の断面形状は前記元部の上方から下端部14にかけて外周方向に向けて先細状になるように形成されている。
図に示す16は支持脚であり,前記元部12をケース本体2に支持するためのものであり,前記支持脚16と前記元部12とは,該元部12の他方の端部,即ち上端部17において固着されている。
更にこの間隙21には,前記水止栓11に形成した空間13を前記水抜き孔6aに対向させて配設したことによって,底面6の外面に吹き付ける強い風が水抜き孔6aを介して間隙21内部に生じさせる圧力を前記空間13によって緩和することができ,侵入した雨水が更に内部に浸入し難いように構成されているのである。更に加えて,第1の間隙21の最深部は前記鍔片15の先端部と前記凹部9の側面5の内周面との間に細径に形成された前記第2の間隙22が介在することから,水分が容易に前記第3の間隙23へ侵入することを確実に阻止できるのである。
尚,前記底部4に,前記凹部9に向かって水が流れ易いように傾斜をつけたり,毛細管現象などを利用して前記凹部9に向かって誘導するための誘導溝等を形成したりしてもよい。また凹部9の底面6を水抜き孔6aを中心として擂鉢状にし,水抜き孔6aに水を誘導したり逆流を防止するように形成したりしてもよい。
尚,本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく,本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各部の構成を適宜に変更して実施することも可能である。
Claims (2)
- 電子機器筐体の水抜き構造において,
電子機器筐体の底部に下方向に向けて突出させ,該突出させた底面に水抜き孔を形成した凹部と,
下端部の外周には,外形形状が前記凹部の内径寸法より僅かに小さく形成され元部から放射方向に張り出すように形成された鍔片を備え,前記下端部の下面であって,前記水抜き孔に対向する位置に開口部を有した略中空状の空間を形成した水止栓と,から成り,
前記凹部の底面内部と前記水止栓の下端部との間における第1の間隙と,
前記凹部の側面内部と前記水止栓の鍔片先端との間における第2の間隙と,前記凹部の側面内部と前記水止栓の鍔片上方との間における第3の間隙と,が形成されるように,電子機器筐体の内部に支持させて,前記下端部が前記凹部の内部に収納されるように垂下させた水止栓を備えたことを特徴とした筐体の水抜き構造。
- 前記凹部及び前記水止栓は円筒状であり,前記水止栓に形成された前記鍔片の断面形状は,前記元部の上方から外周方向に向けて先細状になるように形成されると共に,前記凹部の側面と下面とは曲線形状となるように連設されたことを特徴とした請求項1に記載の筐体の水抜き構造。
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