JP2007327234A - 棟換気装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】通気部材や水切り部材等の各構成部の寸法等に相関関係を持たせることにより、十分な通気性能を得るための十分に広い通気路を確保でき、しかも、強風時における雨雪の小屋裏内等への侵入を確実に阻止することができる棟換気装置を提供することを課題とする。
【解決手段】一対の通気部材1、2と、両端部に通気部材の上面を固定する山形の天板3と、通気部材下面に固定される水切り部材4、5とから成り、天板3には、外水切り7が形成され、水切り部材には邪魔板10と内水切り11が形成され、邪魔板の高さは通気部材の高さと同一かそれより若干高くなるように設定されると共に、外水切りの下端が、2つの邪魔板の上端を結ぶ第1基準線L1上にあるか、それよりも少し下方に延びるように設定され、内水切りの上端が、水切り部材の底面と平行であって外水切りの下端を通る第2基準線L2上にあるか、それよりも少し上方に延びるように設定される。
【選択図】図2
【解決手段】一対の通気部材1、2と、両端部に通気部材の上面を固定する山形の天板3と、通気部材下面に固定される水切り部材4、5とから成り、天板3には、外水切り7が形成され、水切り部材には邪魔板10と内水切り11が形成され、邪魔板の高さは通気部材の高さと同一かそれより若干高くなるように設定されると共に、外水切りの下端が、2つの邪魔板の上端を結ぶ第1基準線L1上にあるか、それよりも少し下方に延びるように設定され、内水切りの上端が、水切り部材の底面と平行であって外水切りの下端を通る第2基準線L2上にあるか、それよりも少し上方に延びるように設定される。
【選択図】図2
Description
本発明は、棟換気装置、より詳細には、家屋の棟部分における換気を、雨雪の侵入を防止しつつ行なうための棟換気装置に関するものである。
上記通気部材としては、例えば特許第2610342号公報に記載のものが知られている(図5参照)。それは、棟方向に開口する多数の通気路23を設けた2枚の板状換気部材21、22を逆V字形を呈するように連結したものである。
この構成の場合、強風雨時等に雨雪が通気路を通って屋根裏等に滴下することを防止するためには、各換気部材の長さをかなり長いものとしなければならないが、通気路が長くなればなるだけ通気抵抗が増し、通気量の低下を招く。また、材料コストがかかり、重量が増すために施工時及び運搬時に取り扱いにくくなり、更に、その長さ分設置スペースも多く必要となるという問題もある。
この問題を解決するものとして、本願出願人は、図6に示すような、山形を呈する上面板31の幅方向両端部裏面に、それぞれ外側面Aから内側面Bへと抜ける多数の通気路34を縦横に連設した通気部材32、33を設置し、前記各通気部材32、33の下面に、そこから更に内方に延びる下面板38を定着し、前記各下面板38の内端部を、前記上面板31との間に通気スペースを残して上方に折曲することにより水切り板39を形成して成る棟換気装置を提唱している(特開2001−323619号公報)。
この棟換気装置の場合は、吹き上げられてきた雨雪は、通気路34通過の際の通気抵抗によって勢いがそがれ、その殆どが下面板38上に落ち、また、水切り板39に当たって落ちるため、雨雪の小屋裏側への流入が阻止される。
しかるに、この棟換気装置の場合は、雨雪の侵入を通気路34を通過する際の抵抗によって阻止しようとするものであるため、当然のことながら通気路34は、それ相応の狭さと長さとを兼ね備えたものとする必要がある。このことは反面、通気性能が落ちることを意味する。
上述したように従来の通気部材並びに棟換気装置の場合は、十分な通気性能を確保するために通気路を拡げた場合には、吹き上げてくる雨雪の侵入を阻止し切れなくなるおそれがあるため、通気路の拡張には限界があり、その分通気性能が低下することは止むを得ないこととされていた。また、従来の棟換気装置においては、雨雪の侵入防止のために、通気部材や水切り部材の寸法等の相関関係について考慮したものはなかった。
そこで本発明は、通気部材や水切り部材等の各構成部の寸法等に相関関係を持たせることにより、十分な通気性能を得るための十分に広い通気路を確保でき、しかも、強風時における雨雪の小屋裏内等への侵入を確実に阻止することができる棟換気装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、一対の通気部材と、断面山形を呈していてその両端部に前記一対の通気部材の上面を固定する天板と、前記一対の通気部材のそれぞれの下面に固定される水切り部材とから成り、前記天板は、その前記通気部材固定部が外方に延長され且つ下方に折曲されて外水切りが形成され、前記水切り部材には、それぞれ外端側が直角又は直角に近い角度に上方に折曲されて邪魔板が形成されると共に、内端側が直角より小さい角度に上方に折曲されて前記外水切りと平行又は平行に近い状態にされた内水切りが形成され、前記邪魔板の高さは前記通気部材の高さと同一かそれより若干高くなるように設定されると共に、前記各外水切りの下端が、前記2つの邪魔板の上端を結ぶ第1基準線上にあるか、それよりも少し下方に延びるように設定され、更に、前記内水切りの上端が、前記水切り部材の底面と平行であって前記外水切りの下端を通る第2基準線上にあるか、それよりも少し上方に延びるように設定されることを特徴とする棟換気装置である。
本発明は上記構成であるため、構成簡易であって、通気部材や水切り部材等の各構成部の寸法等に相関関係を持たせることにより、十分な通気性能を得るための十分に広い通気路を確保でき、しかも、強風時における雨雪の小屋裏内等への侵入を確実に阻止することができる効果がある。
本発明を実施するための最良の形態につき、添付図面に依拠して説明する。図1は本発明に係る棟換気装置の実施例の斜視図、図2はその縦断面図であり、該装置は、一対の通気部材1、2と、断面山形を呈していて、その両端部に通気部材1、2の上面を固定する天板3と、通気部材1、2のそれぞれの下面を受ける水切り部材4、5とから成る。
通気部材1、2は、一側面から他側面に抜ける通気路6を縦横に連設したもので、例えば、通気路6を並設したプラスチック板を多数段積層して成る(図3参照)。この種通気部材1、2は、例えば、特許第2610342号公報等に開示されている。
天板3は金属板を山形に折曲したもので、その幅方向(図2において左右方向)各端部に、通気部材1、2の上面を接着し、また、適宜ビス止めをする。天板3の幅方向両端は、それぞれ通気部材1、2から若干延長して下方に折曲し、外水切り7を形成する。また、天板3の長さ方向両端部も延長して下方に折曲し、端面(木端口)を閉塞するエンドカバー8を形成する。天板3の内面には、必要に応じ、長さ方向に延びる発泡ポリエチレン等のパッキン9を定着する。
水切り部材4、5は、それぞれ、外端側を直角又はほぼ直角に上方に折曲して形成した邪魔板10と、内端側を直角以下に上方に折曲して形成した内水切り11とを備える。通気部材1、2は水切り部材4、5の中央部付近に接着し、必要に応じ、水切り部材4、5の当該接着部裏面に、1cm程の厚さのパッキン12を定着する。水きり部材4、5の底面は、設置時に屋根勾配と一致することになる。
各邪魔板10の高さは、通気部材1、2の高さと同じか、それより若干高くなるように設定し、また、各外水切り7の下端が、邪魔板10、10の上端を結ぶ第1基準線L1上にあるか、あるいは、第1基準線L1の直近に位置するように設定する(図2に示す例では、第1基準線L1よりも少し下方に延びている。)。
また、内水切り11の上端が、水切り部材4、5の底面と平行であって外水切り7の下端を通る第2基準線L2上にあるか、あるいは第2基準線L2の直近位置にくるように設定する(図2に示す例では、第2基準線L2上にある。)。
本発明に係る棟換気装置においては、通気部材1、2の高さ、邪魔板10の高さ、外水切り7の下端位置、及び、内水切り11の上端位置の間に、上記のような関係を持たせるが、これらの関係は、通気部材1、2の外端面と邪魔板10との間の距離によって影響を受ける。
即ち、例えば、図2に示されるバランス関係において、距離Dを大きくすると、第1基準線L1は下がるので、外水切り7の下端位置を下げる必要がある一方、内水切り11の上端位置を下げる必要がある。逆に、距離Dを小さくすると、第1基準線L1が上がるため、外水切り7の下端を上げると共に、内水切り11の上端を下げる必要がある。
図4は、各部に上記関係を持たせるように構成することにより、雨雪の侵入が有効に防止されることを示す図である。即ち、図4の左半分は本発明に係る構成であり、右半分はそれに拠らず、外水切り7の下端が線L1’上に止まって第1基準線L1にまで届いておらず、且つ、内水切り11の上端が線L2’上に止まって第2基準線L2にまで届いていないものである。
この例の右半分における交差線部分は、外水切り7の欠陥によって通気部材2内に侵入する可能性のある雨雪を示すものであり、この雨雪の棟開口部13内への侵入は、内水切り11の欠陥のために、押さえることができない。これに対して、本発明に基づく左半部においては、邪魔板10と外水切り7との関係において、雨雪の通気部材1内への侵入は殆ど阻止され、一部侵入したとしても、外水切り7と内水切り11との関係において、雨雪が棟開口13内に入り込むことが確実に阻止される。
この発明をある程度詳細にその最も好ましい実施形態について説明してきたが、この発明の精神と範囲に反することなしに広範に異なる実施形態を構成することができることは明白なので、この発明は添付請求の範囲において限定した以外はその特定の実施形態に制約されるものではない。
1、2 通気部材
3 天板
4、5 水切り部材
6 通気路
7 外水切り
8 エンドカバー
9 パッキン
10 邪魔板
11 内水切り
12 パッキン
3 天板
4、5 水切り部材
6 通気路
7 外水切り
8 エンドカバー
9 パッキン
10 邪魔板
11 内水切り
12 パッキン
Claims (1)
- 一対の通気部材と、断面山形を呈していてその両端部に前記一対の通気部材の上面を固定する天板と、前記一対の通気部材のそれぞれの下面に固定される水切り部材とから成り、
前記天板は、その前記通気部材固定部が外方に延長され且つ下方に折曲されて外水切りが形成され、前記水切り部材には、それぞれ外端側が直角又は直角に近い角度に上方に折曲されて邪魔板が形成されると共に、内端側が直角より小さい角度に上方に折曲されて前記外水切りと平行又は平行に近い状態にされた内水切りが形成され、
前記邪魔板の高さは前記通気部材の高さと同一かそれより若干高くなるように設定されると共に、前記各外水切りの下端が、前記2つの邪魔板の上端を結ぶ第1基準線上にあるか、それよりも少し下方に延びるように設定され、
更に、前記内水切りの上端が、前記水切り部材の底面と平行であって前記外水切りの下端を通る第2基準線上にあるか、それよりも少し上方に延びるように設定されることを特徴とする棟換気装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006158936A JP2007327234A (ja) | 2006-06-07 | 2006-06-07 | 棟換気装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006158936A JP2007327234A (ja) | 2006-06-07 | 2006-06-07 | 棟換気装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007327234A true JP2007327234A (ja) | 2007-12-20 |
Family
ID=38927880
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006158936A Pending JP2007327234A (ja) | 2006-06-07 | 2006-06-07 | 棟換気装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007327234A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011069138A (ja) * | 2009-09-28 | 2011-04-07 | Hauze Sanei:Kk | 換気棟 |
JP5141934B1 (ja) * | 2012-03-08 | 2013-02-13 | 正一 高橋 | 棟換気装置 |
JP2013249696A (ja) * | 2012-06-04 | 2013-12-12 | Nippon Jukankyo Kk | 棟換気装置 |
JP2014080746A (ja) * | 2012-10-15 | 2014-05-08 | Nippon Jukankyo Kk | 片流れ棟用換気装置 |
JP2017210759A (ja) * | 2016-05-24 | 2017-11-30 | シンコユニ株式会社 | 既設屋根の補修方法および換気装置 |
-
2006
- 2006-06-07 JP JP2006158936A patent/JP2007327234A/ja active Pending
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