JP6203908B2 - 設置物固定具 - Google Patents
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Description
つまり、第1固定具本体に取付下地への固定操作用の開口部を設けた場合に、その開口部に対して雨水の侵入を十分防止するのは困難であった。
図1〜図3に示すように、本発明の設置物固定具(以後、単に固定台1という)とは、屋上のコンクリート床やベランダ等の建築物(取付下地2の一例)の上に、例えばソーラーパネルやその固定枠、アンテナの支柱等の固定対象部材(設置物の一例)を固定するものである。
当該実施形態においては、コンクリート床2の全域に防水シート6が敷設してある状態で、その上に、当該固定台1を設置して、固定対象部材を固定台1に固定する。従って、固定台1を設置した後、その周囲に、防水シート6と固定台1の外周部にわたる状態に立上り防水層7を設置し、その上端部をバンド29で縛ると共に、シール剤30を塗布して雨水の浸入を防止して、固定台設置部分から下方への漏水防止を図っている。
コンクリート床2における固定台設置箇所には、予め、アンカーボルト8が設置してあり、このアンカーボルト8に固定台1が固定されている。
前記固定対象部材は、その固定枠が、前記固定台1にボルト19とナットNとで固定されている。このとき、図2、図3に示すように、複数本のボルト19を嵌合する断面コの字型のチャンネル材38を天板部34の下面に配置して、座金と同様な使用にすることでボルト19の回り止めの役目も備えさせてある。
前記第1ボルト挿通孔17には、コンクリート床2に埋設されたアンカーボルト8が下方から挿通され、そのボルト上端部にナットNを螺合して締め付けることで固定具本体11がコンクリート床2に固定される。
前記第2ボルト挿通孔18には、前記固定枠を固定するためのボルト19が下方から挿通され、そのボルト上端部にナットNを螺合して締め付けることで固定枠が固定台1に固定される。
尚、水切りカバー31は、コーナー部が一体になったアングル形状に形成してあるために、水切りカバー31自身の補強のみならず、取り付け後に固定具本体11の補強の機能も兼ね備えている。
尚、第2開口部26は、第2固定具本体13の周側部に1箇所以上あれば良い。
前記第2固定具本体13の連結部21は、四角筒の4隅部に位置し、夫々平面視で直交する連結用面部21Aを有して各連結用面部21Aにボルト挿通用丸孔27を形成してある。前記直交する連結用面部21A間に縦長のスリット25を形成して、そのスリット25により、第1固定具本体12に対して第2固定具本体13を傾斜状態で連結する場合に、鉄系材の良好な靭性を利用して、連結用面部21Aが相手の連結用面部21Aになじむように変形を許容できるようにしてある。
以下に他の実施の形態を説明する。
〈1〉 前記第1固定具本体12の周壁部で水切り庇部23の下方には、図4に示すように、角錐台状の筒形の第1固定具本体12の内方空間と外気とを連通する通気孔40が、周方向に複数設けてあり、固定台を取付下地2に固定後に、第1固定具本体12内方の水蒸気を外方に排出できるように構成してある。つまり、下地に含まれる水分が蒸気となって、第1固定具本体12の内方に供給されることがあり、特に冬の夜などの外気温が下がる時に、第1固定具本体12内で結露して、腐食の原因になることがある。これに対し、通気孔40により第1固定具本体12内方の蒸気が外方に排出されて、長期に亘り腐食を防止してくれる。尚、通気孔40からの雨水の浸入は、水切り庇部23により防止される。また、通気孔40には、風により外気が侵入し、内部の暖かい湿った空気が軽く排出されやすくなり、その上、下地に勾配があると、複数の通気孔40同士に高低差ができ、無風状態でもその高低差により内方の空気の換気がなされる。
〈2〉 天蓋部15には、図5、図6に示すように、上方に突出する縁を設けた開口部41を設けると共に、その開口部41の縁に上方から嵌合して閉じることができる嵌合蓋42を設けてあってもよい。尚、嵌合蓋42を外れないように天蓋部15に固定するための突出部43を、嵌合蓋42に連設し、その突出部43をボルト44で水切り庇部23に連結固定してある。
〈3〉 第1固定具本体12における通気孔40の下側部には、図7〜図9に示すように、水切りカバー31に向けて突出する風よけ障壁部45を、第1固定具本体12の全周に亘って一体に設け、第1固定具本体12と水切りカバー31との隙間を通って下方から上方の通気孔40にかけて吹き上げる雨混じりの風が、通気孔40を通って第1固定具本体12の内方空間に吹き込むのを防止できるように構成してある。その中でも、図7に対し図8、図9とは、風よけ障壁部45の突出角度を異ならせてある。また、図8は、図9とは異なり、本発明の固定台1の固定箇所によっては、立上り防水層7を設けない場合もある。
〈4〉 前記天蓋部15には、傾斜を設けてあったり、中央部が盛り上がったムクリ部を形成して(図示せず)、排水性を向上させてあっても良い。
〈5〉 前記水切りカバー31を取り付けやすくするための別実施形態として、図10a〜図11dに示すように、水切りカバー31に、夫々座金50を挿通させた複数のボルト39を仮付けした状態で、折り曲げ部23Aに仮係止できるように、折り曲げ部23Aにその下端縁部からボルト39をボルト径方向に係入可能な切欠き溝51を、周方向の複数個所に形成してある。
尚、ボルト39は、水切りカバー31に対して螺合できるメネジ孔を水切りカバー31に形成してあるか、もしくは、水切りカバー31の裏面で且つボルト挿通孔に対応した位置に、ナットを溶接付けしてあってもよい。
また、座金50は、切欠き溝51を覆って雨水が下方の第1固定具本体12側に漏水するのを防止できるように、比較的大径のものを採用すると共に、水切りカバー31の上端縁部よりも上方にはみ出るように配置してボルト39を出退自在に取り付け(図11(a)〜図11(d))る。そして、折り曲げ部23Aに形成した切欠き溝51にボルト39を係入する際に、座金50のはみ出し部を折り曲げ部23Aの上面に載せながら、水切りカバー31を折り曲げ部23Aの下面に沿って移動させることにより(図10a→図10c→図10b)、水切りカバー31は折り曲げ部23Aに仮装着でき、その後にボルト39を締め付けることで、水切りカバー31は、固定される。これにより、ボルト39に対してその軸方向に移動して位置が定まりにくい座金50を、簡単に安定取り付けでき、装着作業性を向上させることができる。
また、複数の切欠き溝51は、夫々、水切りカバー31の折り曲げ部23Aに対する装着時の移動方向に沿わせて形成してある。つまり、図10a及び図10cに示すように、水切りカバー31の一方側の第1水切り面31Aに対応する折り曲げ部23Aの第1切欠き溝51Aは、水切りカバー31の他方側の第2水切り面31Bの傾斜と平行に形成し、水切りカバー31の他方側の第2水切り面31Bに対応する折り曲げ部23Bの第2切欠き溝51Bは、水切りカバー31の一方側の第1水切り面31Aの傾斜と平行に形成して、水切りカバー31に予め取り付ける複数のボルト39を、片手でも簡単に各切欠き溝51に挿入係止でき、効率的である。
〈6〉 前記座金50は、ボルト39と一体になった座金付きボルトを使用してもよい。
13 第2固定具本体
23 水切り庇部
23A 折り曲げ部
31 水切りカバー
32 開口部閉止蓋
34 天板部
35 側板部
34A 折り曲げ縁部
40 通気孔
41 開口部
42 嵌合蓋
43 突出部
Claims (2)
- 下端部に取付下地への第1固定部を設けると共に、
上端部に固定対象の他物を固定する第2固定部を設けた固定具本体を、前記第1固定部を備えた縦筒形状の第1固定具本体と、第2固定部を備えた縦筒形状の第2固定具本体とに上下に分割構成し、
前記第1固定具本体の筒内の底板部に前記第1固定部を形成すると共に、前記第1固定具本体の筒内の上部に前記第1固定部を覆う天蓋部を一体に設け、
前記第1固定具本体の上端部と、前記第2固定具本体の下端部とに、相互にボルトを介して連結自在な連結部を設け、
前記天蓋部よりも上方に突出する前記第1固定具本体の連結部に連結用面部を形成し、
前記第2固定具本体の連結部は、前記縦筒形状の側壁に連結用面部を形成し、
前記連結用面部夫々に、前記ボルトに対する挿通孔を設けて、
前記天蓋部から横外方に突設させた水切り庇部を設け、
前記天蓋部には、上方に突出する縁を設けた開口部を設けると共に、その開口部の縁に上方から嵌合して閉じることができる嵌合蓋を設けてある設置物固定具。 - 前記嵌合蓋を外れないように前記天蓋部に固定するための突出部を、前記嵌合蓋に連設し、その突出部をボルトで前記水切り庇部に連結固定してある請求項1に記載の設置物固定具。
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