JP2006156747A - 配線基板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】セラミック(絶縁材)s1〜s7からなり且つ表面5および裏面6を有する基板本体2と、かかる基板本体2の表面5に開口し且つ底面8に発光素子16の実装エリアaを有するキャビティ7と、少なくともキャビティ7の傾斜した側面9および基板本体5の表面に形成され且つアルミニウムまたはアルミニウム合金の金属層11,12と、を含む、配線基板1。
【選択図】 図2
Description
即ち、本発明の配線基板(請求項1)は、絶縁材からなり且つ表面および裏面を有する基板本体と、かかる基板本体の表面に開口し且つ底面に発光素子の実装エリアを有するキャビティと、少なくとも前記キャビティの側面および基板本体の表面に形成され且つアルミニウムまたはアルミニウム合金の金属層と、を含む、ことを特徴とする。
これによれば、枠体部における全ての表面、即ち、キャビティの側面、基板本体の表面と外側面、および当該枠体部の底面に対して、真空蒸着、スパッタリング、溶融アルミニウム浴への浸漬などを施すことで、これらにアルミニウムからなる金属層を形成できる。かかる枠体部を、キャビティの底面を含む上面および前記裏面を有する基板部の上に搭載することで、上記金属層を有する基板本体を確実に形成することができる。しかも、上記金属層を全表面に有する枠体部と上記基板部とを組み合わせることで、各種の配線構造を有し且つ発光素子の実装が可能な複数種の配線基板を容易に組み立てることも可能となる。
これによる場合、全ての表面にアルミニウムの金属層を形成した枠体部と、前記基板部と、を確実に積層して一体化した配線基板となる。
尚、基板部において追ってキャビティの底面となる上面中の実装エリアに、発光素子を先に実装した後、かかる基板部と前記枠体部とを積層して接着する方法により、前記基板本体を形成することも可能である。
図1は、本発明における一形態の配線基板1を示す平面図、図2は、図1中のX−X線の矢視に沿った垂直断面図である。
配線基板1は、図1,図2に示すように、平面視が正方形で且つ表面5および裏面6を有する基板本体2と、かかる基板本体2の表面5に開口するキャビティ7と、かかるキャビティ7の傾斜した側面9および基板本体2の表面5などに沿って連続して形成された金属層11〜14と、を含んでいる。
上記基板本体2は、例えばアルミナを主成分とするセラミック(絶縁材)層s1〜s7を一体に積層したもので、その内部には配線層21〜23が所要のパターンで形成され、その裏面6には、裏面電極20が形成されると共に、これらの間にビア導体19が介在している。
前記キャビティ7は、図1,図2に示すように、平面視が円形で且つ全体がほぼ円錐形を呈し、その底面8中央の実装エリアaには、平面視が正方形を呈する例えば発光ダイオードなどの発光素子16がロウ材15またはエポキシ系樹脂を介して実装されている。
尚、キャビティ7のサイズは、内径約3.6mm×深さ約0.45mmであり、その側面9の傾斜角(仰角)は、30〜80度となっている。また、上記ロウ材8は、例えばAu−Sn系の低融点合金からなる。更に、上記パッド18、ビア導体19、裏面電極20、および配線層21〜23は、WまたはMoを主成分とする導電性メタライズを焼成したものである。
前記実装エリアaに発光素子16を実装した後、当該キャビティ7内は、封止用樹脂により封止される。かかる配線基板1は、例えばマザーボードのような図示しないプリント基板の表面に位置する表面電極と裏面電極20との間に形成されるロウ材とを介して、当該プリント基板の表面に実装される。
しかも、枠体部3における全ての表面(表面5、側面9、底面10、外側面)にアルミニウムの金属層11〜14がほぼ同じ厚みで被覆されている。このため、発光素子16の実装した後に、キャビティ7内に固化前の封止樹脂を充填した際に、かかる封止樹脂の固化に伴う収縮応力が、金属層11,12間のコーナ部に集中して、金属層11〜14にクラックが入ったり、更には一部が剥離するといった不具合を抑制できる。従って、光の反射面である金属層11が強固に形成され且つ安定した光の反射が可能な配線基板1となる。
先ず、アルミナを主成分とするグリーンシートs1〜s3に、図示しないポンチとダイとを所定幅のクリアランスを置いて、互いに異なる内径の円形で且つ傾斜した貫通孔を打ち抜いた後、これらのグリーンシートs1〜s3を積層して圧着する。
その結果、図3の断面図で示すように、表面5および底面10を有し、これらの間を傾斜した側面9を有するキャビティ7が貫通する枠体部3が形成される。かかる枠体部3を所定の温度域に加熱・保持して焼成する。
次いで、一体に焼成されたセラミック層s1〜s3からなる枠体部3に対し、真空中においてアルミニウムを蒸着する。その結果、図4の上方に示すように、枠体部3における全ての表面、即ち、表面5、キャビティ7の側面9、および当該枠体部3の底面10と外側面に沿って、連続して厚みが約1〜5μmのアルミニウムからなる金属層11〜14が形成される。この際、かかる金属層11〜14の剥離を防ぐため、その下地として予めCr(クロム)からなる金属層(厚さ100〜1000Å)を設けても良い。
その結果、図4の下方に示すように、一体に焼成されたセラミック層s4〜s7からなり、上面8のパッド18、内部の配線層21〜23、ビア導体19、および裏面6の裏面電極20を有する基板部4が形成される。
その結果、図5に示すように、表面5および裏面6、かかる表面5に開口するキャビティ7、かかるキャビティ7の底面8の中央に実装エリアaを有する基板本体2を得ることができる。
尚、以上の工程は、前記グリーンシートs1〜s7を、多数個取り用の大版タイプとすると共に、これらを切断予定線に沿って複数個に分割し、得られた枠体部3と基板部4とを接着することによって、多数の配線基板1を同時に得る方法に置き換えることもできる。
配線基板1aは、図6,図7に示すように、平面視が正方形で且つ表面5aおよび裏面6を有する基板本体2aと、かかる基板本体2aの表面5aに開口するキャビティ7aと、かかるキャビティ7aの垂直な側面9a、かかる側面9aおよび基板本体2aの表面5aなどに沿って連続して形成された金属層11a,12a,13,14と、を含んでいる。
上記基板本体2aも、アルミナなどを主成分とするセラミック(絶縁材)層s4〜s10を一体に積層したもので、前記同様に内部には配線層21〜23が所要のパターンで形成され、裏面6には、裏面電極20が形成されると共に、これらの間にビア導体19が介在している。
前記キャビティ7aは、図6,図7に示すように、平面視が円形で且つ全体が円柱形を呈し、その底面8中央の実装エリアaには、前記同様の発光素子16がロウ材15またはエポキシ系樹脂を介して実装されている。
図6,図7に示すように、キャビティ7aの底面8には、前記ビア導体19と接続されたパッド18が形成され、かかるパッド18と発光素子16との間には、ワイヤ17が前記同様にして接続されている。
前記実装エリアaに発光素子16を実装し且つ当該キャビティ7a内を封止用樹脂で封止された配線基板1aは、前記と同様に、図示しないプリント基板の表面に位置する表面電極と裏面電極20との間に形成されるロウ材とを介して、当該プリント基板の表面に実装される。
しかも、枠体部3aにおける全ての表面(表面5a、側面9a、底面10、および外側面)にアルミニウムの金属層11a,12a,13,14がほぼ同じ厚みで被覆されている。このため、発光素子16の実装した後、キャビティ7a内に固化前の封止樹脂を充填した際に、かかる封止樹脂の固化に伴う収縮応力が、金属層11a,12a間のコーナ部に集中する事態を抑制できる。従って、光の反射面である金属層11aが強固に形成され且つ安定した配線基板1aとなる。
先ず、アルミナを主成分とするグリーンシートs8〜s10に、図示しないポンチとダイとを最小限のクリアランスを介して、同じ内径である断面円形の貫通孔に打ち抜いた後、これらのグリーンシートs8〜s10を積層して圧着する。
その結果、図8の断面図で示すように、表面5aおよび底面10を有し、これらの間を垂直な側面9aを有するキャビティ7aが貫通する枠体部3aが形成される。かかる枠体部3aを所定の温度域に加熱・保持して焼成する。
次いで、一体に焼成されたセラミック層s8〜s10からなる枠体部3aに対し、真空中においてアルミニウムを蒸着する。その結果、図9の上方に示すように、枠体部3における全ての表面、即ち、表面5a、キャビティ7aの側面9a、および当該枠体部3aの底面10と外側面に沿って、前記同様の連続したアルミニウムからなる金属層11a,12a,13,14が形成される。
その結果、図9の下方に示すように、一体に焼成されたセラミック層s4〜s7からなり、上面8のパッド18、内部の配線層21〜23、ビア導体19、および裏面6の裏面電極20を有する基板部4が形成される。
その結果、図10に示すように、表面5a、裏面6、および表面5aに開口するキャビティ7a、かかるキャビティ7aの底面8の中央に実装エリアaを有する基板本体2aを得ることができる。
尚、以上の工程は、前記グリーンシートs4〜s10を、多数個取り用の大版タイプとすると共に、これらを切断予定線に沿って複数個に分割し、得られた枠体部3aと基板部4とを接着することによって、多数の配線基板1aを同時に得る方法に置き換えることもできる。
前記基板本体2,2aを形成する絶縁材であるセラミックは、例えばムライトや窒化アルミニウムを主成分とするものとしても良いし、あるいは、ガラス−セラミックを用いても良い。
また、前記基板本体2,2aを形成する絶縁材をエポキシ系樹脂などとしても良く、かかる樹脂の薄板(コア基板)または金属の薄板の表面上に、例えばエポキシ系樹脂からなる複数層の樹脂絶縁層を順次積層し、公知のフォトリソグラフィ技術によって、比較的上方の各樹脂絶縁層にキャビティを形成しても良い。
また、前記金属層11〜14などのアルミニウムは、スパッタリングや溶融したアルミニウム浴中への浸漬により形成しても良い。
加えて、本発明配線基板は、1個の配線基板の表面に開口するキャビティを複数個としたり、単一のキャビティの底面に複数の実装エリアを配置し、これらに発光素子を個別に実装する形態とすることも可能である。
2,2a……………基板本体
3,3a……………枠体部
4……………………基板部
5,5a……………表面
6……………………裏面
7,7a……………キャビティ
8……………………底面
9,9a……………側面(表面)
10…………………底面(表面)
11〜14…………金属層
11a,12a……金属層
16…………………発光素子
a……………………実装エリア
s1〜s10………セラミック層(絶縁材)
Claims (2)
- 絶縁材からなり且つ表面および裏面を有する基板本体と、
上記基板本体の表面に開口し且つ底面に発光素子の実装エリアを有するキャビティと、
少なくとも上記キャビティの側面および基板本体の表面に形成され且つアルミニウムまたはアルミニウム合金の金属層と、を含む、
ことを特徴とする配線基板。 - 前記基板本体は、前記表面および底面を有し且つ前記キャビティが貫通する枠体部と、前記キャビティの底面を含む上面および前記裏面を有する基板部とからなり、上記枠体部は上記基板部の上に搭載されると共に、
前記金属層は、上記枠体部における全ての表面に形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
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